JP6889902B2 - 樹脂組成物、硬化物、導電性膜、導電性パターン及び衣服 - Google Patents

樹脂組成物、硬化物、導電性膜、導電性パターン及び衣服 Download PDF

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Description

本発明は、伸縮及び/又は屈曲が可能な基材に電極を形成するために用いることのできる樹脂組成物に関する。また、本発明は、その樹脂組成物を含む導電性ペースト、及びその導電性ペーストの硬化物に関する。また、本発明は、その樹脂組成物を含む導電性膜又は導電性パターンに関する。さらに本発明は、その硬化物、導電性膜又は導電性パターンを含む衣服に関する。
近年、伸縮及び屈曲が可能な基材に電極を形成するための導電性ペーストが開発されている。
例えば、特許文献1には、(a)機能性成分、及び(b)5〜50重量%(有機媒体の合計重量に対する重量百分率)の熱可塑性ポリウレタン樹脂を有機溶媒に溶解した有機媒体を含むポリマー厚膜組成物が記載されている。また、特許文献1には、熱可塑性ポリウレタン樹脂の伸長率が200%以上であり、熱可塑性ポリウレタン樹脂が100%の伸長に達するときの引張応力が、1000psi以下(約6.895MPa以下)であることが記載されている。
特許文献2には、樹脂(A)中に導電性フィラー(B)が均一に分散された導電性ペーストが記載されている。また、特許文献2には、樹脂(A)が、スルホン化又は硫酸化したゴムに基づくポリアニオンをドーパントとして含む共役二重結合高分子の水分散体(A1)であり、導電性フィラー(B)が、平均粒子径0.5〜10μmの金属粉(B1)であること、及び導電性ペーストの固形分中の樹脂(A)及び導電性フィラー(B)の各配合量がそれぞれ50〜80体積%及び20〜50体積%であることが記載されている。
特許文献3には、第1のエラストマーからなる伸縮性基材と、導電性フィラー及び第2のエラストマーを含む伸縮性配線とを備える伸縮性配線板において、前記伸縮性基材と伸縮性配線との間であって、かつ前記伸縮性配線の下のみに伸縮性密着層が形成されていることを特徴とする伸縮性配線板が記載されている。
国際公開第2016/073465号 特開2015−65139号公報 特開2014−151617号公報
近年、伸縮及び/又は屈曲が可能な基材の表面に、電気回路及び/又は電子回路の配線を形成することが試みられている。このような基材に形成された配線の場合、基材の伸縮及び/又は屈曲により配線が断線する恐れがある。
そこで、本発明は、伸縮及び/又は屈曲が可能な基材の表面に、断線の可能性が低い電気回路及び/又は電子回路の配線を形成することができる樹脂組成物及びその硬化物を提供することを目的とする。また、本発明は、伸縮及び/又は屈曲が可能な基材の表面に、断線の可能性が低い電気回路及び/又は電子回路の配線のための導電性膜又は導電性パターンを提供することを目的とする。また、本発明は、導電性膜又は導電性パターンを含む衣服を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。
(構成1)
本発明の構成1は、(A)導電性粒子、(B)100%モジュラスが7MPa以上の熱可塑性ポリウレタン樹脂、及び(C)溶剤を含み、(A)導電性粒子と(B)熱可塑性ポリウレタン樹脂との合計に対して(A)導電性粒子の比率が90重量%以上100重量%未満である樹脂組成物である。
本発明の構成1によれば、伸縮及び/又は屈曲が可能な基材の表面に、断線の可能性が低い電気回路及び/又は電子回路の配線を形成することができる樹脂組成物を提供することができる。
(構成2)
本発明の構成2は、(A)導電性粒子と(B)熱可塑性ポリウレタン樹脂との合計に対する(A)導電性粒子の比率が、90重量%以上95重量%以下である、構成1の樹脂組成物である。
本発明の構成2の樹脂組成物を用いて形成した配線を伸長した場合、伸長よる配線の電気抵抗の増加を低減することができる。
(構成3)
本発明の構成3は、(A)導電性粒子が、Ag、Au、Cu、Ni及びTiから選択される少なくとも一つ含む、構成1又は2の樹脂組成物である。
本発明の構成3によれば、金属被覆層が所定の金属を含むことにより、低い電気抵抗の電気回路及び/又は電子回路の配線を形成することができる。
(構成4)
本発明の構成4は、(B)熱可塑性ポリウレタン樹脂が、カプロラクトン系、エステル系、エーテル系及びカーボネート系から選択される少なくとも一つである、構成1から3のいずれかの樹脂組成物である。
本発明の構成4によれば、(B)熱可塑性ポリウレタン樹脂として所定の種類のポリウレタンを用いた樹脂組成物を用いることにより、伸縮及び/又は屈曲が可能な基材の表面に、断線の可能性が低い電気回路及び/又は電子回路の配線を形成することを確実にできる。
(構成5)
本発明の構成5は、(C)溶剤が、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド及びベンジルアルコールから選択される少なくとも一つである、構成1から4のいずれかの樹脂組成物である。
本発明の構成5によれば、所定の溶媒を用いることにより、所定の熱可塑性ポリウレタン樹脂を確実に溶解することができる。その結果、配線形成のための樹脂組成物のスクリーン印刷等を容易にすることができる。
(構成6)
本発明の構成6は、構成1から5のいずれかの樹脂組成物を含む導電性ペーストである。
本発明の構成6の導電性ペーストを用いることにより、スクリーン印刷等の手段で、伸縮及び/又は屈曲が可能な基材の表面に、断線の可能性が低い電気回路及び/又は電子回路の配線を形成することができる。
(構成7)
本発明の構成7は、構成6の導電性ペーストの硬化物である。本発明の導電性ペーストを、スクリーン印刷等の手段によって電気回路及び/又は電子回路の配線の形状に形成し、硬化することにより、伸縮及び/又は屈曲が可能な基材の表面に、断線の可能性が低い電気回路及び/又は電子回路の配線を形成することができる。
(構成8)
本発明の構成8は、構成1から5のいずれかの樹脂組成物を含む導電性膜又は導電性パターンである。
本発明の構成8の導電性膜又は導電性パターンを、伸縮及び/又は屈曲が可能な基材の表面に形成して、電気回路及び/又は電子回路の配線とするならば、断線の可能性が低い配線を得ることができる。
(構成9)
本発明の構成9は、構成7の導電性ペースト硬化物、又は構成8の導電性膜若しくは導電性パターンを含む衣服である。
本発明の樹脂組成物である導電性ペーストを用いるならば、伸縮及び/又は屈曲が可能な衣服に、導電性ペースト硬化物、又は導電性膜若しくは導電性パターンとして配線を形成することができる。
本発明により、伸縮及び/又は屈曲が可能な基材の表面に、断線の可能性が低い電気回路及び/又は電子回路の配線を形成することができる樹脂組成物及びその硬化物を提供することができる。また、本発明により、伸縮及び/又は屈曲が可能な基材の表面に、断線の可能性が低い電気回路及び/又は電子回路の配線のための導電性膜又は導電性パターンを提供することができる。また、本発明により、導電性膜又は導電性パターンを含む衣服を提供することができる。
本発明は、(A)導電性粒子、(B)100%モジュラスが7MPa以上の熱可塑性ポリウレタン樹脂、及び(C)溶剤を含む樹脂組成物である。本発明の樹脂組成物は、(A)導電性粒子と(B)熱可塑性ポリウレタン樹脂との合計に対して(A)導電性粒子の比率が90重量%以上100重量%未満である。
本発明の樹脂組成物を含む導電性ペーストを用いて電気回路及び/又は電子回路の配線(単に「配線」ともいう。)を形成した場合、伸縮性及び屈曲性に優れた断線の可能性が低い配線を形成することができる。そのため、伸縮及び/又は屈曲が可能な基材の表面に配線を形成するために、本発明の樹脂組成物を好適に用いることができる。
本明細書において、「伸縮及び/又は屈曲が可能な基材」とは、衣服等を構成するための布、樹脂製の平板などの屈曲及び/又は伸縮が可能な素材、及び紙などを挙げることができる。ただし、本発明の樹脂組成物を用いて配線を形成することのできる基材は、これらに限定されるものではなく、他の伸縮及び/又は屈曲が可能な素材を含む基材であることができる。なお、本発明の樹脂組成物を用いて、伸縮及び/又は屈曲が可能でない基材に配線を形成することもできる。
本発明の樹脂組成物は、(A)導電性粒子と(B)熱可塑性ポリウレタン樹脂との合計に対する(A)導電性粒子の比率(単に、「導電性粒子の比率」という場合がある。)が、90重量%以上100重量%未満である。本発明の樹脂組成物を用いて形成した配線の伸長よる配線の電気抵抗の増加を低減するために、導電性粒子の比率は、90重量%以上99重量%以下であることが好ましく、90重量%以上98重量%以下であることがより好ましく、90重量%以上95重量%以下であることがさらに好ましい。
本発明の樹脂組成物は、(A)成分として導電性粒子を含む。
本発明の樹脂組成物に含まれる導電性粒子は、Ag、Au、Cu、Ni及びTiから選択される少なくとも一つ含むことが好ましい。導電性粒子が所定の金属を含むことにより、電気抵抗の低い配線を形成することができる。本発明の樹脂組成物に含まれる導電性粒子は、Ag、Au、Cu、Ni及びTiから選択される少なくとも一つ含からなることがより好ましい。特に銀(Ag)は電気伝導率が高い。そのため、導電性粒子としては、Ag粒子(すなわち、Agからなる金属粒子)を用いることが好ましい。なお、本明細書で「金属Aからなる金属粒子」とは、不可避的に含有される不純が含まれることを排除することを意味しない。金属粒子以外の成分についても同様である。
導電性粒子の粒子形状及び粒子寸法(粒径又は粒子径ともいう)は、特に限定されない。粒子形状としては、例えば、球状及びリン片状等のものを用いることができる。導電性粒子の粒子寸法は、全粒子の積算値50%の粒子寸法(D50)により規定することができる。本明細書では、D50のことを平均粒子径ともいう。なお、平均粒子径(D50)は、マイクロトラック法(レーザー回折散乱法)にて粒度分布測定を行い、粒度分布測定の結果から求めることができる。
導電性粒子の平均粒子径(D50)は、伸縮及び/又は屈曲に対する耐性及び作業性の点等から、0.5〜30μmであることが好ましく、1〜20μmであることがより好ましく、5〜15μmであることがさらに好ましく、5〜10μmであることが特に好ましい。平均粒子径(D50)が上記範囲より大きい場合には、スクリーン印刷の際に目詰まり等の問題が生じる。また、平均粒子径が上記範囲より小さい場合には、焼成の際に粒子の焼結が過剰になり、伸縮及び/又は屈曲に対する耐性を有する配線の形成を充分に行うことができない。
また、導電性粒子の大きさを、BET値(BET比表面積)として表すことができる。導電性粒子のBET値は、好ましくは0.1〜5m/g、より好ましくは0.2〜2m/g、さらに好ましくは0.5〜1.5m/gである。
本発明の樹脂組成物は、(B)成分として、100%モジュラスが7MPa以上の熱可塑性ポリウレタン樹脂を含む。
本明細書において、「100%モジュラス」とは、樹脂組成物を用いて所定の形状のパターンを形成した場合、パターンの伸びが100%のとき(すなわち、パターンの長さが2倍になったとき)の配線の引張応力を意味する。したがって、「100%モジュラス」とは、特許文献1(国際公開第2016/073465号)に記載されている100%の伸長に達するときの引張応力と同義である。
本発明者らは、100%モジュラスが7MPa以上の熱可塑性ポリウレタン樹脂を用い、熱可塑性ポリウレタン樹脂と、導電性粒子との比率を所定の範囲とすることにより、伸縮及び/又は屈曲が可能な基材の表面に配線を形成することのできる樹脂組成物を得ることができることを見出し、本発明に至った。
本発明の樹脂組成物は、(B)熱可塑性ポリウレタン樹脂が、カプロラクトン系、エステル系、エーテル系及びカーボネート系から選択される少なくとも一つであることが好ましい。熱可塑性ポリウレタン樹脂として所定の種類のポリウレタンを用いた樹脂組成物を用いることにより、伸縮及び/又は屈曲が可能な基材の表面に、断線の可能性が低い配線を形成することができる。
本発明の樹脂組成物は、本発明の効果を妨げない範囲で、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂及び/又は光硬化性樹脂など、他の樹脂を含むことができる。ただし、好適な配線を得るためには、樹脂組成物に含まれる樹脂は、上述の熱可塑性ポリウレタン樹脂からなる樹脂であることが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、(C)成分として溶剤を含む。
本発明の樹脂組成物に含まれる溶剤は、所定の熱可塑性ポリウレタン樹脂を溶解することのできる溶剤であれば特に限定されない。本発明の樹脂組成物では、溶剤が、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド及びベンジルアルコールから選択される少なくとも一つであることが好ましく、ジメチルアセトアミドであることがより好ましい。所定の溶媒を用いることにより、所定の熱可塑性ポリウレタン樹脂を確実に溶解することができる。その結果、配線形成のための樹脂組成物のスクリーン印刷等を容易にすることができる。
溶剤の添加量は、熱可塑性ポリウレタン樹脂100重量部に対し、100〜1000重量部であり、好ましくは200〜600重量部である。通常、熱可塑性ポリウレタン樹脂の重量の4倍程度の重量の溶剤を用いることにより、熱可塑性ポリウレタン樹脂を適切に溶解することができる。
なお、溶剤は、樹脂組成物の粘度の調整のために、樹脂組成物に対して、適宜、追加して添加することができる。
本発明は、上述の樹脂組成物を含む導電性ペーストである。
本発明の導電性ペーストは、上述の樹脂組成物のみからなる導電性ペーストであることができる。しかしながら、本発明の効果を妨げない範囲で、又は本発明の効果を向上するために、本発明の導電性ペーストは、上述の樹脂組成物以外の成分を含むことができる。例えば、本発明の導電性ペーストは、さらに、無機顔料、有機顔料、シランカップリング剤、レベリング剤、チキソトロピック剤及び消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことができる。
本発明の導電性ペーストは、上述の樹脂組成物に含まれる成分と、場合によりその他の成分とを、流星型撹拌機、ディソルバー、ビーズミル、ライカイ機、三本ロールミル、回転式混合機、又は二軸ミキサー等の混合機に投入し、混合して製造することができる。このようにしてスクリーン印刷、浸漬、他の所望の塗膜又は配線形成方法に適する導電性ペーストに調製することができる。
本発明の導電性ペーストの粘度は、スクリーン印刷等の所定の塗膜又は配線形成方法に適切に用いることのできる粘度に調整することができる。粘度の調整は、溶剤の量を適切に制御することにより行うことができる。
本発明の導電性ペーストの粘度は、100〜250Pa・sec(1rpmで測定)、25〜60Pa・sec(10rpmで測定)、及び/又は5〜40Pa・sec(100rpmで測定)であることが好ましく、120〜200Pa・sec(1rpmで測定)、30〜50Pa・sec(10rpmで測定)、及び/又は7〜30Pa・sec(100rpmで測定)であることがより好ましい。なお、粘度の「(1rpmで測定)」とは、回転数1rpmで測定を行ったことを示す。
本発明の導電性ペーストのチクソトロピー指数は、1〜25(1rpm/100rpm)であることが好ましく、2〜23(1rpm/100rpm)であることがより好ましい。チクソトロピー指数の「(1rpm/100rpm)」とは、1rpmで測定した粘度の測定値を、100rpmで測定した粘度の測定値で除した値(100rpmでの粘度に対する1rpmでの粘度の比)であることを示す。本明細書において、粘度は、ブルックフィールド粘度計:B型(ブルックフィールド社製)を用いて、25℃で測定した値で示される。
本発明の導電性ペーストを用いることにより、スクリーン印刷等の手段で、伸縮及び/又は屈曲が可能な基材の表面に、断線の可能性が低い電気回路及び/又は電子回路の配線を形成することができる。
本発明は、上述の導電性ペーストの硬化物である。
本発明の導電性ペーストを、スクリーン印刷等の手段によって電気回路及び/又は電子回路の配線の形状に形成し、硬化することにより、伸縮及び/又は屈曲が可能な基材の表面に、断線の可能性が低い電気回路及び/又は電子回路の配線を形成することができる。導電性ペーストを硬化するための温度及び時間は、樹脂組成物に含まれる熱可塑性ポリウレタン樹脂の種類により、適切に選択することができる。導電性ペーストを硬化するための温度及び時間は、基材の耐熱性を考慮して、適宜、調整して決定することができる。例えば、導電性ペーストを硬化するための温度及び時間は、60℃〜180℃で5分から60分とすることができ、好ましくは80〜140℃で5分から60分、より好ましくは110〜130℃で20〜40分とすることができる。
本発明は、上述の樹脂組成物を含む導電性膜又は導電性パターンである。
上述の樹脂組成物を含む導電性ペーストを、所定の導電性膜又は導電性パターンになるように、所定の基材の表面にスクリーン印刷等の方法により印刷し、上述のように硬化させることにより、導電性膜又は導電性パターンを形成することができる。
本発明の導電性膜又は導電性パターンを、伸縮及び/又は屈曲が可能な基材の表面に形成して、電気回路及び/又は電子回路の配線とする場合、断線の可能性が低い配線を得ることができる。
本発明は、上述の本発明の導電性ペースト硬化物、又は上述の本発明の導電性膜若しくは導電性パターンを含む衣服である。
本発明の樹脂組成物である導電性ペーストを用いるならば、伸縮及び/又は屈曲が可能な衣服に、導電性ペースト硬化物、又は導電性膜若しくは導電性パターンとして配線を形成することができる。
以下、実施例により、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<導電性ペーストの材料及び調製割合>
表1及び表2に、実施例及び比較例の導電性ペーストの組成を示す。なお、実施例及び比較例の導電性ペーストは、銀粒子(導電性粒子)、熱可塑性ポリウレタン樹脂及び溶剤からなる樹脂組成物である。
表3に、実施例及び比較例に用いた銀粒子の比表面積、タップ(TAP)密度及び平均粒子径(D50)を示す。タップ密度とは、粉体試料を入れた容器を機械的にタップした後に得られるかさ密度である。実施例及び比較例に用いた銀粒子は、下記の通りである。
銀粒子A:AA−40719(メタロー社製)。粒子形状は、鱗片状である。
銀粒子B:SF135(テクニック社製)。粒子形状は、鱗片状である。
表4に、実施例及び比較例に用いた熱可塑性ポリウレタン樹脂の100%モジュラスを示す。実施例及び比較例に用いた熱可塑性ポリウレタン樹脂は、下記の通りである。
ポリウレタン樹脂A: 熱可塑性ウレタンエラストマー、P-4090(大日精化工業株式会社製、カプロラクトン系ウレタン樹脂)
ポリウレタン樹脂B:熱可塑性ウレタンエラストマー、P-2294(大日精化工業株式会社製、エーテル系ウレタン樹脂)
ポリウレタン樹脂C:DESMOCOLL 406(Covestro社製、エステル系ウレタン樹脂)
実施例及び比較例に用いたポリウレタン樹脂は、ポリウレタン樹脂の重量の4倍の溶剤に溶解させたポリウレタン樹脂溶液として用いた。したがって、例えば、実施例1の場合には、20重量部の溶剤(N,N−ジメチルアセトアミド)に対して5重量部のポリウレタン樹脂Aを溶解したポリウレタン樹脂溶液を用いた。実施例1では、ポリウレタン樹脂溶液を銀粒子と混合する際に、粘度の調整のために、さらに6.5重量部の溶剤を追加した。そのため、実施例1の導電性ペースト(樹脂組成物)に含まれる溶剤の重量割合は、26.5重量部になった。
実施例及び比較例に用いた溶剤は、N,N−ジメチルアセトアミド(和光純薬株式会社製)である。
次に、上述の所定の調製割合の材料を、プラネタリーミキサーで混合し、さらに三本ロールミルで分散し、ペースト化することによって導電性ペーストを調製した。
<粘度の測定方法>
実施例及び比較例の導電性ペーストの粘度は、ブルックフィールド社製(B型)粘度計を用いて25℃の温度で測定した。粘度の測定は、実施例及び比較例のそれぞれの樹脂組成物に対して、1rpm、10rpm及び100rpmの回転速度で行った。チクソトロピー指数は、1rpmでの粘度の測定値を、100rpmでの粘度の測定値で除した値とした。
<電気抵抗値及び比抵抗の測定方法>
アルミナ基板上に、実施例及び比較例の導電性ペースト(樹脂組成物)を、スクリーン印刷機で、幅:1mm、長さ:71mmの配線パターンを印刷し、定温乾燥機で、120℃で30分間、加熱硬化させた。得られた配線パターンの硬化物(単に「配線パターン」という。)の膜厚は、(株)東京精密製表面粗さ形状測定機(型番:サーフコム1500SD−2)を用いて測定した。配線パターンを伸長させない状態の電気抵抗値を、「初期抵抗値」とした。また、配線パターンの電気抵抗値は、(株)TFFケースレーインスツルメンツ製デジタルマルチメーター(型番:2001)を用いて測定した。電気抵抗値及び配線パターンの寸法から、比抵抗を算出した。表1及び表2に、実施例及び比較例の初期抵抗値及び比抵抗を示す。
次に、配線パターンを長手方向に30%伸長させた後の電気抵抗値を測定し、伸長後の電気抵抗値から初期抵抗値を差し引くことにより、電気抵抗値の差(ΔΩ)を算出した。表1及び表2に、実施例及び比較例の電気抵抗値の差(ΔΩ)を示す。なお、配線パターンを伸長させるために、ウレタンシートの表面に配線パターンを印刷した。ウレタンシートを伸長させることにより、配線パターンを所定の長さに伸長させ、伸長させた後の電気抵抗値を測定した。
<実施例及び比較例の測定結果>
比較例1及び2の導電性ペーストは、導電性粒子と熱可塑性ポリウレタン樹脂との合計に対して導電性粒子の比率が90重量%以下だった。比較例1及び2の電気抵抗値の差(ΔΩ)は、それぞれ296Ω及び445Ωであり、パターンの伸長に伴い電気抵抗値が大きく上昇した。また、比較例2の導電性ペーストは、比抵抗が41μΩ・cmと高い値だった。
比較例3及び4の導電性ペーストは、熱可塑性ポリウレタン樹脂の100%モジュラスが7MPa未満(3MPa)だった。比較例3及び4の比抵抗は、それぞれ63μΩ・cm及び40μΩ・cmと高い値だった。また、電気抵抗値の差(ΔΩ)は、それぞれ128Ω及び144Ωであり、配線パターンの伸長に伴い電気抵抗値が比較的大きく上昇した。
これに対して、本発明の実施例1〜5の比抵抗は、31μΩ・cm以下という低い値であり、比較例2〜4の比抵抗より低かった。また、本発明の実施例1〜5の電気抵抗値の差(ΔΩ)は、120Ω以下であり、比較例1〜4と比べて電気抵抗値の上昇は小さかった。
以上のことから、本発明の実施例1〜5の導電性ペーストを用いた場合には、比抵抗が低い配線パターンを得ることができ、配線パターンが伸長した場合にも、電気抵抗値の増加を低く抑えることができることが明らかになった。したがって、本発明の樹脂組成物を用いるならば、伸縮及び/又は屈曲が可能な基材の表面に、電気抵抗が低く、断線の可能性が低い電気回路及び/又は電子回路の配線を形成することができるといえる。
Figure 0006889902
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Claims (7)

  1. (A)導電性粒子、
    (B)100%モジュラスが7MPa以上の熱可塑性ポリウレタン樹脂、及び
    (C)溶剤を含み、
    (A)導電性粒子と(B)熱可塑性ポリウレタン樹脂との合計に対して(A)導電性粒子の比率が90重量%以上95重量%以下であり、
    (B)熱可塑性ポリウレタン樹脂が、カプロラクトン系及びエーテル系から選択される少なくとも一つである樹脂組成物。
  2. (A)導電性粒子が、Ag、Au、Cu、Ni及びTiから選択される少なくとも一つ含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. (C)溶剤が、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド及びベンジルアルコールから選択される少なくとも一つである、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 請求項1からのいずれか1項に記載の樹脂組成物を含む導電性ペースト。
  5. 請求項に記載の導電性ペーストの硬化物。
  6. 請求項1からのいずれか1項に記載の樹脂組成物を含む導電性膜又は導電性パターン。
  7. 請求項に記載の導電性ペースト硬化物、又は請求項に記載の導電性膜若しくは導電性パターンを含む衣服。
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