JP6885291B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、点火時期を制御する内燃機関の制御装置に関する。
特許文献1には、ノッキングの発生を検出して点火時期を遅角する点火時期制御を行う制御装置が開示されている。
こうした点火時期制御を実行する内燃機関の制御装置については、特許文献1に開示されているように、いずれかの気筒でのノッキングの発生に基づいてすべての気筒について点火時期を遅角する全気筒制御と、各気筒でのノッキングの発生を検出して気筒毎に点火時期を遅角する気筒別制御と、が知られている。
特開2007‐327346号公報
全気筒制御では、ノッキングが発生していない気筒についても点火時期の遅角が行われるため、点火時期の遅角に伴うトルク低下によってトルクが不足することがあった。一方、気筒別制御では、各気筒で点火時期の遅角がそれぞれ行われるまでは各気筒でノッキングが発生する虞がある。このため、ノッキングが発生しやすい状況においては、いずれかの気筒でのノッキングの発生に基づいて全気筒の点火時期を遅角する全気筒制御と比較して、複数の気筒でのノッキングが連続して発生しやすいという問題があった。
こうした事情によって、全気筒制御と気筒別制御とを内燃機関の運転状態によって使い分けることが従来から提案されているが、トルクを確保しつつノッキングを早期に解消するように制御する制御態様について改善の余地があった。
上記課題を解決するための内燃機関の制御装置は、複数の気筒を有する内燃機関に適用され、前記複数の気筒におけるノッキングの発生有無を気筒毎に検出可能なノッキング検出部と、前記ノッキング検出部によって検出されるノッキングの発生有無に基づいて点火時期を制御する点火時期制御として、前記複数の気筒のいずれかの気筒におけるノッキングの発生有無に基づいて前記複数の気筒のすべての気筒の点火時期を制御する全気筒制御と、気筒毎のノッキングの発生有無に基づいて各気筒の点火時期を気筒毎に制御する気筒別制御と、を実行する点火時期制御部と、を備える内燃機関の制御装置であって、内燃機関の始動が開始されてからの規定期間には前記点火時期制御部に前記全気筒制御を実行させ、該全気筒制御の実行後、前記点火時期制御を前記全気筒制御から前記気筒別制御に移行させる移行部を備えることをその要旨とする。
内燃機関の始動時に気筒別制御を実行すると、ノッキングが連続して発生する虞がある。さらに、ノッキングの発生に伴う点火時期の遅角が気筒毎に行われることによってトルクが低下した状態が長引く虞がある。また、始動時から全気筒制御を実行し続けると、いずれかの気筒でノッキングが発生するたびにトルク低下を強いられることになる。上記構成によれば、ノッキングを抑制するための点火時期の遅角に起因したトルクの低下を抑制しつつ、ノッキングの早期解消に貢献することができる。
内燃機関の制御装置の一実施形態であるECUと、その制御対象である内燃機関とを示す関係図。 同ECUの移行部が実行する移行判定処理のフローチャート。 同ECUの点火時期制御部が実行する点火時期制御における基本的な処理の流れを示すフローチャート。 点火時期制御における学習処理の流れを示すフローチャート。 点火時期制御による点火時期の設定態様を説明する説明図。
以下、内燃機関の制御装置の一実施形態である電子制御ユニット(以下、「ECU10」という。)について、図1〜図5を参照して説明する。
図1に示すECU10が制御する内燃機関90は、シリンダブロックに複数の気筒を備えている。各気筒の燃焼室91には、吸気通路94が接続されている。吸気通路94には、スロットルバルブ95が設けられている。また、吸気通路94には、燃料噴射弁96が設けられている。内燃機関90では、吸気通路94を通じて空気と燃料からなる混合気が燃焼室91に導入される。
燃焼室91には、点火プラグ92が設けられている。燃焼室91には、往復動可能なピストン93が設けられている。内燃機関90は、出力軸として、ピストン93の往復動に連動して回転するクランクシャフト98を備えている。燃焼室91には、燃焼後の混合気を燃焼室91から排出する排気通路97が接続されている。
内燃機関90には、エアフロメータ81、クランクポジションセンサ82、ノックセンサ83、水温センサ84等の各種センサが設けられている。エアフロメータ81は、吸気通路94を通じて燃焼室91に吸入される空気の量である吸入空気量Gaを検出する。クランクポジションセンサ82は、クランクシャフト98の回転角であるクランク角や機関回転速度の算出などに用いられるクランク角の変化に応じた信号を出力する。ノックセンサ83は、シリンダブロックに設けられており、気筒で発生したノッキングの強度に応じた信号を出力する。水温センサ84は、内燃機関90のウォータジャケットを循環する冷却水の温度として水温THWを検出する。各種センサからの信号は、ECU10に入力される。
ECU10は、機能部として、ノッキング検出部11と点火時期制御部12と移行部13とを備えている。
ノッキング検出部11は、ノックセンサ83から入力される信号に基づいて、ノッキングの発生有無を検出する。ノッキング検出部11は、複数の気筒のうち、いずれの気筒でノッキングが発生したかを判別することもできる。
点火時期制御部12は、点火時期を遅角又は進角する点火時期制御を実行する。点火時期制御は、ノッキングの発生が検出されていないときには徐々に点火時期を進角し、ノッキングの発生が検出されているときには徐々に点火時期を遅角することで、ノッキングの発生限界の直前まで点火時期を進角させるために行われる。なお、この点火時期制御では、ノッキングの発生限界となる点火時期を学習するための学習処理があわせて実行される。
点火時期制御部12が実行する点火時期制御としては、複数の気筒のすべての気筒について点火時期を制御する全気筒制御と、各気筒について気筒毎に点火時期を制御する気筒別制御と、を含む。点火時期制御部12は、後述する移行部13からの指示に基づいて全気筒制御又は気筒別制御を実行する。
移行部13は、内燃機関90の始動後には全気筒制御の実行を点火時期制御部12に指示する。また、移行部13は、点火時期制御の移行判定処理を実行し、処理結果に基づいて点火時期制御を全気筒制御から気筒別制御に移行させる指示を点火時期制御部12に対して行う。
図2を参照して、移行部13が実行する移行判定処理の処理ルーチンについて説明する。本処理は、内燃機関90の始動後、点火時期制御が全気筒制御から気筒別制御に切り替わるまで、所定時間毎に繰り返し実行される。
本処理ルーチンの実行が開始されると、まずステップS101において、移行部13は、条件Aが成立しているか否かを判定する。条件Aが成立していない場合には(ステップS101:NO)、本処理ルーチンが一旦終了される。一方、条件Aが成立している場合には(ステップS101:YES)、処理がステップS102に移行する。
ステップS101における条件Aは、以下の条件(イ)、(ロ)の少なくとも一方が満たされている場合に成立していると判定される。
(イ)内燃機関90の暖機が完了した時点からの経過時間が規定時間以上である。
(ロ)内燃機関90の始動が開始されてからの吸入空気量Gaの積算値が規定値以上である。
なお、内燃機関90の暖機が完了したか否かは、水温THWに基づいて判定される。また、規定時間及び規定値には、内燃機関90の始動が開始されてからの規定期間が経過したか否かを判定するための値が設定されている。
ステップS102では、条件Bが成立しているか否かを移行部13が判定する。条件Bが成立していない場合には(ステップS102:NO)、本処理ルーチンが一旦終了される。一方、条件Bが成立している場合には(ステップS102:YES)、処理がステップS103に移行する。
ステップS102における条件Bは、以下の条件(ハ)、(ニ)の少なくとも一方が満たされている場合に成立していると判定される。
(ハ)アイドル運転中である。
(ニ)フューエルカット中である。
ステップS103では、移行部13は、全気筒制御を終了して気筒別制御の実行を開始する指示を点火時期制御部12に行う。これによって、気筒別制御の実行が開始される。その後、本処理ルーチンが終了される。
移行部13が実行する移行判定処理では、上述した条件A及び条件Bによって、点火時期制御の移行条件が構成されている。
次に、図3を参照して、点火時期制御の基本的な処理の流れを説明する。この一連の処理は、点火時期制御部12及びノッキング検出部11によって実行される。また、この一連の処理は、内燃機関90の運転中に規定の制御周期毎に繰り返し実行される。なお、点火時期は、圧縮上死点を基準とした進角側へのクランク角で表される。すなわち、点火時期が圧縮上死点よりも進角側であるほど点火時期を示す値は大きくなる。
この一連の処理の実行が開始されると、まずステップS201において、点火時期制御部12は、機関回転速度及び機関負荷に基づき、基本点火時期ABSE及び限界遅角点火時期AKMFを算出する。なお、機関負荷は、エアフロメータ81によって検出された吸入空気量Ga等から求められる。
基本点火時期ABSEは、内燃機関90のトルク発生効率が最大となる最適点火時期、点火時期の進角限界であるノック限界点火時期のうち、いずれか遅角側の時期となっている。なお、ノック限界点火時期は、ノッキングが発生することが確認された点火時期の範囲の遅角側の限界値である。また、限界遅角点火時期AKMFは、ノッキングが発生しやすい条件下であってもノッキングが発生しないことが確認された点火時期の範囲の進角側の限界値である。
なお、燃料消費率の改善の点では、最終的に設定される点火時期(目標点火時期AOP)は、可能な限り基本点火時期ABSEに近い時期に設定することが有利である。一方、限界遅角点火時期AKMFよりも遅角側の時期に目標点火時期AOPを設定しても、ノッキングの抑制の点では無意味である。そのため、点火時期制御において目標点火時期AOPは、限界遅角点火時期AKMFから基本点火時期ABSEまでの範囲内で制御される。
ステップS201において基本点火時期ABSE及び限界遅角点火時期AKMFが算出された後、処理がステップS202に移行する。
ステップS202では、点火時期制御部12が、基本点火時期ABSEから限界遅角点火時期AKMFを引いた差を、限界遅角量AKMAXの値として設定する。その後、処理がステップS203に移行する。なお、限界遅角量AKMAXは、点火時期制御における基本点火時期ABSEに対する目標点火時期AOPの遅角量の上限値となっている。
ステップS203では、ノックセンサ83の検出結果に基づき、ノッキング検出部11がノッキングの発生の有無を確認する。ノッキングが発生していないことが確認された場合には(ステップS203:NO)、処理がステップS204に移行する。ステップS204では、点火時期制御部12がノック制御量AKCSの値を減少させる。このときのノック制御量AKCSの減少量は、定数とされている。
一方、ステップS203においてノッキングの発生が確認された場合には(ステップS203:YES)、処理がステップS205に移行する。ステップS205では、点火時期制御部12は、ノック制御量AKCSの値を増加させる。なお、ノック制御量AKCSは、クランク角で表され、大きいほど点火時期を遅角させる量が大きいことを示す値であり、初期値は「0」である。このときのノック制御量AKCSの増加量は、検出されたノッキングの強度や発生頻度に応じて設定される。ここでは、ノッキングの強度が大きいほど、あるいはノッキングの発生頻度が高いほど、ノック制御量AKCSの増加量は大きくされる。
これらステップS204又はステップS205におけるノック制御量AKCSの更新後には、処理がステップS206に移行する。
ステップS206では、点火時期制御部12によって、基本点火時期ABSEからの点火時期の遅角量である点火時期遅角量AKNKが算出される。点火時期遅角量AKNKの算出は、限界遅角量AKMAXに、ノック制御量AKCSを加算し、ノック学習値AGKNKを減算することで行われる(AKNK←AKMAX+AKCS−AGKNK)。なお、ノック学習値AGKNKは、クランク角で表され、大きいほど点火時期を進角させる量が大きいことを示す値であり、後述の学習処理において設定される値である。
ステップS206において点火時期遅角量AKNKが算出されると、処理がステップS207に移行する。ステップS207では、点火時期制御部12によって、目標点火時期AOPが設定される。目標点火時期AOPの設定は、基本点火時期ABSEを点火時期遅角量AKNKの分だけ遅角側に補正することによって行われる。具体的には、基本点火時期ABSEから点火時期遅角量AKNKを減算した差を目標点火時期AOPとする。(AOP←ABSE−AKNK)。
こうしてステップS207において目標点火時期AOPが設定されると、この一連の処理が一旦終了される。そして、点火時期制御部12は、ここで設定した目標点火時期AOPにおいて点火が行われるように、点火プラグ92を制御する。
次に、図4を参照して、点火時期制御における学習処理の処理ルーチンについて説明する。この学習処理は、図3を参照して説明した点火時期制御の基本的な処理に引き続き、図3を参照して説明した一連の処理が次に開始されるまでの間に、ECU10の点火時期制御部12によって実行される。
本処理ルーチンが開始されると、まずステップS301において、ノック制御量AKCSの徐変値が規定の正の値「α」よりも大きいか否かが点火時期制御部12によって判定される。ノック制御量AKCSの徐変値とは、ノック制御量AKCSに対してその増減速度を鈍化させる処理を施した値、いわゆるなまし値である。ステップS301において、ノック制御量AKCSの徐変値が「α」以下であると判定された場合には(ステップS301:NO)、処理がステップS302に移行する。
ステップS302では、ノック制御量AKCSの徐変値が「−α」よりも小さいか否かを点火時期制御部12が判定する。ステップS302において、ノック制御量AKCSの徐変値が「−α」よりも小さい場合(ステップS302:YES)、処理がステップS303に移行する。
ステップS303では、点火時期制御部12は、ノック学習値AGKNKの値を規定の量だけ増加させる。なお、ステップS303では、ノック学習値AGKNKの値を規定の量だけ増加させるとともに、ノック制御量AKCSの値も同様に規定の量だけ増加させる。また、ノック学習値AGKNKの初期値は「0」であり、規定の量は、「α」よりも小さい値とされている。こうしてステップS303において、ノック学習値AGKNKの値を更新すると、本処理ルーチンが一旦終了される。
一方、ステップS302において、ノック制御量AKCSの徐変値が「−α」以上である場合(ステップS302:NO)、点火時期制御部12は、ノック学習値AGKNKの値の変更及びノック制御量AKCSの値の変更は行わず、そのまま本処理ルーチンが一旦終了される。なお、この場合は、ノック制御量AKCSの徐変値が「−α」以上且つ「α」以下である。
ステップS301において、ノック制御量AKCSの徐変値が「α」よりも大きいと判定された場合には(ステップS301:YES)、処理がステップS304に移行する。
ステップS304では、点火時期制御部12は、ノック学習値AGKNKの値を規定の量だけ減少させる。なお、ステップS304では、ノック学習値AGKNKの値を規定の量だけ減少させるとともに、ノック制御量AKCSの値も同様に規定の量だけ減少させる。また、ノック学習値AGKNKの初期値は「0」であり、規定の量は、「α」よりも小さい値とされている。こうしてステップS304において、ノック学習値AGKNKの値を更新すると、本処理ルーチンが一旦終了される。
図5に示されているように、図3及び図4を参照して説明した点火時期制御によれば、基本点火時期ABSEからの点火時期の遅角量である点火時期遅角量AKNKは、限界遅角量AKMAXを、ノック学習値AGKNKの値の分だけ減少させるように補正し、ノック制御量AKCSの値の分だけ増加させるように補正した量に設定される。上記のように、ノック制御量AKCSの値は、ノッキングの発生が確認されているときには増加し、確認されていないときには減少する。よって、基本点火時期ABSEから点火時期遅角量AKNKの分だけ遅角した点火時期である目標点火時期AOPは、ノッキングの発生が確認されるようになるまで、徐々に進角されていき、やがてその値は、ノッキングが発生するようになる点火時期の直前まで進角された点火時期に落ち着くようになる。また、ノック学習値AGKNKの値は、ノック制御量AKCSの絶対値が大きくなると、ノック制御量AKCSの絶対値を小さくするように、学習処理を通じて更新される。
なお、ノック制御量AKCSの値は、イグニッションスイッチが「OFF」になると「0」にリセットされるが、ノック学習値AGKNKの値は、イグニッションスイッチが「OFF」にされた後もECU10が備える記憶領域に保持され、次の機関運転時における点火時期制御に引き継がれる。
全気筒制御及び気筒別制御は、図3及び図4を用いて説明した点火時期制御の基本的な処理の流れに基づいて実行されるが、以下の点においてそれぞれ異なる処理が行われる。
全気筒制御では、図3のステップS203において、ノッキング検出部11によって複数の気筒のうちいずれかの気筒でノッキングが発生しているか否かが判定される。この判定結果に基づいてステップS204以降の処理が実行され、すべての気筒に対して点火時期遅角量AKNKが設定される。
気筒別制御では、図3及び図4を用いて説明した点火時期制御の一連の処理が各気筒に対して気筒毎に行われる。
さらに、ECU10で実行される点火時期制御では、ノック学習値AGKNKとして、図5に示すように、共通学習値AGKNKCOMと気筒別学習値AGKNKCYL(n)との和を用いる。なお、「n」は正の整数であり、内燃機関90の気筒の番号と対応している。各気筒では、各気筒に対応した気筒別学習値AGKNKCYL(n)を用いて点火時期制御が行われる。共通学習値AGKNKCOMと気筒別学習値AGKNKCYL(n)は、ECU10が備える記憶領域の別の区画にそれぞれ保存されている。
共通学習値AGKNKCOMは、全気筒制御の学習処理において更新される。全気筒制御の学習処理では、気筒別学習値AGKNKCYL(n)は、その値が保持される。すなわち、全気筒制御におけるステップS303及びS304の処理では、気筒別学習値AGKNKCYL(n)の値を保持して共通学習値AGKNKCOMの値を更新することで、ノック学習値AGKNKを更新する。
一方、気筒別学習値AGKNKCYL(n)は、気筒別制御の学習処理において更新される。気筒別制御の学習処理では、共通学習値AGKNKCOMは、その値が保持される。すなわち、気筒別制御におけるステップS303及びS304の処理では、共通学習値AGKNKCOMの値を保持して気筒別学習値AGKNKCYL(n)の値を更新することで、ノック学習値AGKNKを更新する。
このように、ノック学習値AGKNKを構成する一方の学習値は、他方の学習値についての学習処理の影響を受けずに保持される。
次に本実施形態にかかるECU10の作用とともに、その効果について説明する。
ECU10によれば、点火時期制御として全気筒制御を実施する期間を、内燃機関90の始動が開始されてからの規定期間、具体的には移行条件が成立するまでの期間としている。これによって、トルク低下に起因してトルク不足が生じ得る期間を短くすることができる。すなわち、ノッキングを抑制するための点火時期の遅角に起因したトルクの低下を抑制しつつ、ノッキングの早期解消に貢献することができる。
さらに、ECU10では、点火時期制御を全気筒制御から気筒別制御に移行するか否かを判定するための移行条件として条件Aを設定している。これによって内燃機関90の始動が開始されてから規定期間が経過したか否かを判定できる。また、条件Bを設定していることによって、点火時期制御の移行がアイドル運転中又はフューエルカット中であるときに限り実行される。これによって、点火時期制御を移行した際にトルク変動が生じることを抑制できる。
例えば、燃料の補給がされた際に、燃料タンク内の燃料の性状と補給された燃料の性状とが異なる場合には、全気筒制御での共通学習値AGKNKCOMの学習によって、補給前後での燃料性状の差異が共通学習値AGKNKCOMに反映される。その後、気筒別制御に移行した際には、ノック学習値AGKNKが共通学習値AGKNKCOMと気筒別学習値AGKNKCYL(n)との和であるため、燃料性状の差異が反映された共通学習値AGKNKCOMを用いて点火時期遅角量AKNKの算出が行われる。これによって、全気筒制御から気筒別制御への移行後に燃料性状の差異を再び学習することなく、気筒別制御に燃料性状の差異を速やかに反映することができる。
また、仮に全気筒制御と気筒別制御とにおいて、学習値の記憶領域が共通であれば、点火時期制御の切り換えに伴って学習値が上書きされることになり、移行前の学習値がリセットされてしまう。この点、ECU10によれば、全気筒制御から気筒別制御に点火時期制御が移行された後、全気筒制御が再び実行されたときにも、前回実行時の全気筒制御における共通学習値AGKNKCOMが保持されている。すなわち、学習が反映されている共通学習値AGKNKCOMを用いて点火時期制御を実行することができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施形態において図3及び図4を用いて説明した処理の流れは、点火時期制御の処理の一例である。点火時期制御の具体的な処理の流れは、これに限定されるものではなく適宜変更可能である。
・上記実施形態では、点火時期制御を全気筒制御から気筒別制御に移行する移行条件として条件A及びBを設定しているが、条件A及びBからなる移行条件は、変更が可能である。例えば、条件Aのみを移行条件として採用することもできる。また、内燃機関90の始動が開始されてから規定期間が経過したことを判定するように設定された条件であれば、条件Aに替えて適宜採用することができる。例えば、規定期間に相当する実時間を実験等によって導出し、始動の開始から実時間が経過したことをもって移行条件を満たしたと判定してもよい。
・上記実施形態では、ECU10の制御対象を図1に示した内燃機関90としているが、複数の気筒を有する内燃機関であればECU10を適用することができる。
10…ECU、11…ノッキング検出部、12…点火時期制御部、13…移行部、81…エアフロメータ、82…クランクポジションセンサ、83…ノックセンサ、84…水温センサ、90…内燃機関、91…燃焼室、92…点火プラグ、93…ピストン、94…吸気通路、95…スロットルバルブ、96…燃料噴射弁、97…排気通路、98…クランクシャフト。

Claims (1)

  1. 複数の気筒を有する内燃機関に適用され、
    前記複数の気筒におけるノッキングの発生有無を気筒毎に検出可能なノッキング検出部と、
    前記ノッキング検出部によって検出されるノッキングの発生有無に基づいて点火時期を制御する点火時期制御として、前記複数の気筒のいずれかの気筒におけるノッキングの発生有無に基づいて前記複数の気筒のすべての気筒の点火時期を制御する全気筒制御と、気筒毎のノッキングの発生有無に基づいて各気筒の点火時期を気筒毎に制御する気筒別制御と、を実行する点火時期制御部と、を備える内燃機関の制御装置であって、
    内燃機関の始動が開始されてからの規定期間には前記点火時期制御部に前記全気筒制御を実行させ、該全気筒制御の実行後、前記内燃機関がアイドル運転中である、及び前記内燃機関がフューエルカット中であることの少なくとも一方を満たしていることを条件に、前記点火時期制御を前記全気筒制御から前記気筒別制御に移行させる移行部を備える
    内燃機関の制御装置。
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