JP7222859B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の点火時期及び燃料噴射量を制御する制御装置に関する。
特許文献1に開示される内燃機関の制御装置は、ノッキングを検出するセンサと、このノッキングセンサの検出信号をノッキング強度に応じた信号に変換する手段と、変換されたノッキング強度に応じた信号とその目標値との偏差から得られる点火時期のフィードバック量と点火時期に関する学習値に基づいてノック制御を行う手段と、このノック制御を行いつつ空燃比をリーン方向に変化させる手段と、排気温度が排温限界にあるかどうかを判定する手段と、排温限界にあることが判定されたときに前記リーン方向への空燃比変化を停止させると共に、そのときの前記フィードバック量に基づいて対応する学習値の更新を行う手段とを備える。
特開昭64-063638号公報
ところで、内燃機関の空燃比の設定値が理論空燃比よりもリッチに定められる高負荷、高回転の運転領域(出力空燃比領域、非空燃比フィードバック制御領域)において、排気温度が上限温度を超えない範囲内でノッキングを抑止しながら空燃比をリーン化させれば、排気温度を抑えつつ燃費性能を向上させることができる。
しかし、空燃比をリーン方向に変化させると、ノッキングを発生させない範囲の最大進角値であるノッキング限界が遅角方向に変化するため、ノッキングの発生を抑止するために点火時期は遅角方向に変更されることになる。
このため、空燃比のリーン化に伴って、ノッキング制御によって変更される前の基本点火時期よりも点火時期が遅角され、基本点火時期で点火が行われるときよりも内燃機関の出力トルクが低下するおそれがあった。
本発明は、従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、空燃比の設定値が理論空燃比よりもリッチに定められる運転領域において、空燃比をリーン化しつつ出力トルクが低下することを抑止できる、内燃機関の制御装置を提供することにある。
そのため、本発明に係る内燃機関の制御装置は、その一態様として、点火装置及び燃料噴射装置を各気筒に備えた多気筒の内燃機関に適用され、前記点火装置の点火時期及び前記燃料噴射装置の燃料噴射量を制御する、内燃機関の制御装置であって、前記内燃機関の運転状態に基づき基本点火時期を設定し、ノッキング検出信号に基づき前記内燃機関の気筒毎に検出したノッキングに応じて気筒毎に前記基本点火時期を変更して気筒毎に前記点火装置の点火時期を設定する点火制御部と、前記内燃機関の空燃比の設定値が理論空燃比よりリッチに定められる運転領域において、前記点火時期が前記基本点火時期より進角側である気筒の空燃比を、前記燃料噴射装置による燃料噴射量を制御して前記設定値からリーン方向に変更する空燃比制御部と、を備え、前記空燃比制御部は、少なくとも1つの気筒の前記点火時期が空燃比のリーン方向への変更に伴って前記基本点火時期に戻ったときに、全気筒について空燃比のリーン方向への変更を停止させる。
上記発明によると、空燃比の設定値が理論空燃比よりもリッチに定められる運転領域において、空燃比をリーン化しつつ出力トルクが低下することを抑止できる。
内燃機関のシステム概略図である。 空燃比フィードバック領域及び非空燃比フィードバック領域を示す線図。 点火時期の設定処理を示す機能ブロック図である。 燃料増量率の設定処理を示す機能ブロック図である。 燃料増量率の設定手順を示すフローチャートである。 燃料増量率の補正値ΔTFBAと差分ΔADAとの相関を示す線図である。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る制御装置を適用する内燃機関の一態様を示す図である。
図1に示す内燃機関1は、自動車に駆動源として搭載される火花点火ガソリン機関であって、例えば、直列4気筒機関である。
但し、本発明に係る制御装置を適用する内燃機関の気筒数を4気筒に限定するものではなく、また、本発明に係る制御装置は、水平対向型やV型の多気筒内燃機関にも適用できる。
内燃機関1の機関本体1aは、点火装置4、燃料噴射装置5などを備える。
燃料噴射装置5は気筒毎に設けられた電磁式燃料噴射弁で構成され、各気筒の燃焼室10内に燃料を直接噴射する。
つまり、図1の内燃機関1は、筒内直接噴射式の内燃機関であるが、燃料噴射装置5が吸気バルブ19上流の吸気ポート内に燃料を噴射するポート噴射式の内燃機関であってもよい。
点火装置4は気筒毎に設けられ、点火プラグ、点火コイル、パワートランジスタなどで構成される。
エアークリーナ7を通過した空気は、電制スロットル8のスロットルバルブ8aで流量を調節された後に吸気バルブ19を介して燃焼室10に吸引され、燃料噴射装置5から燃焼室10内に直接噴射される燃料と混合する。
電制スロットル8は、スロットルモータ8bでスロットルバルブ8aを開閉する装置であり、スロットルバルブ8aの開度の情報であるスロットル開度信号TPSを出力するスロットル開度センサ8cを備える。
クランク角センサ6は、リングギア14の突起を検出することで、クランクシャフト17の所定回転角毎に立ち上がるパルス信号であるクランク角信号CAを出力する。
ノックセンサ15は、圧電素子などで構成され、内燃機関1のシリンダブロックの振動信号をノッキング検出信号KNとして出力する。
なお、内燃機関1が複数のバンクからなる水平対向機関やV型機関である場合、ノックセンサ15は各バンクにそれぞれ配置される。
流量検出装置9は、電制スロットル8の上流に配置され、内燃機関1の吸入空気流量の情報である吸入空気流量信号QARを出力する。
また、内燃機関1の排気管3aに配置される触媒コンバータ12は、三元触媒などによって内燃機関1の排気を浄化する。
空燃比センサ11は、触媒コンバータ12の上流の排気管3aに配置され、排気中の酸素濃度に応じて排気空燃比の情報である空燃比信号RABFを出力する。
また、排気温度センサ16は、触媒コンバータ12の上流の排気管3aに配置され、触媒コンバータ12の入口での排気温度[℃]の情報である排気温度信号TEXを出力する。
また、水温センサ18は、機関本体1aの冷却水ジャケット内における冷却水の温度[℃]の情報である冷却水温度信号TWを出力する。
制御装置13は、MPU(Microprocessor Unit)26、ROM(Read Only Memory)27、RAM(Random Access Memory)28を含むマイクロコンピュータを備えた電子制御装置であり、入力した情報に基づいて演算を行い、演算した結果を点火装置4や燃料噴射装置5などに出力して内燃機関1の運転を制御するコントロール部としての機能を有する。
制御装置13は、前述した各センサが出力する、スロットル開度信号TPS、吸入空気流量信号QAR、クランク角信号CA、ノッキング検出信号KN、空燃比信号RABF、排気温度信号TEXなどを取得する。
そして、制御装置13は、取得した信号に基づき点火時期及び燃料噴射量を演算し、点火時期を制御する点火制御信号を点火装置4に出力し、燃料噴射量を制御する噴射パルス信号(空燃比制御信号)を燃料噴射装置5に出力する。
制御装置13は、各種センサの計測結果や各種装置に出力する操作量などの入出力を行うために、アナログ入力回路20、A/D変換回路21、デジタル入力回路22、出力回路23及びI/O回路24を備える。
アナログ入力回路20は、吸入空気流量信号QAR、スロットル開度信号TPS、空燃比信号RABF、排気温度信号TEX、ノッキング検出信号KN、冷却水温度信号TWなどのアナログ検出信号の入力処理を行う。
アナログ入力回路20が入力処理したアナログ検出信号は、A/D変換回路21に供給されてデジタル信号に変換されてバス25上に出力される。
また、デジタル入力回路22が入力処理するデジタル検出信号であるクランク角信号CAは、I/O回路24を介してバス25上に出力される。
バス25には、MPU26、ROM27、RAM28、タイマ/カウンタ(TMR/CNT)29等が接続されている。そして、MPU26、ROM27、RAM28は、バス25を介してデータの授受を行う。
MPU26には、クロックジェネレータ30からクロック信号が供給され、MPU26は、クロック信号に同期して様々な演算や処理を実行する。
ROM27は、例えばデータの消去と書き換えが可能なEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)からなり、制御装置13を動作させるためのプログラム、設定データ及び初期値などを記憶する。
ROM27が記憶する情報は、バス25を介してRAM28及びMPU26に読み込まれる。
RAM28は、MPU26による演算結果や処理結果を一時的に記憶する作業領域として用いられる。
なお、タイマ/カウンタ29は、時間の測定や様々な回数の測定などに用いられる。
MPU26による演算結果である点火制御信号や空燃比制御信号などの操作量の信号は、バス25上に出力された後、I/O回路24を介して出力回路23から点火装置4、燃料噴射装置5などのデバイスに供給される。
制御装置13は、取得した各種検出信号に基づき燃料噴射パルス幅TI(燃料噴射量)及び噴射タイミングFITを演算し、噴射タイミングFITにて燃料噴射パルス幅TI(ms)に応じた噴射パルス信号(空燃比制御信号)を燃料噴射装置5に出力して、燃料噴射装置5による燃料噴射量及び噴射タイミングを制御する。
例えば、制御装置13は、基本燃料噴射パルス幅TP、空燃比フィードバック補正値α、空燃比学習補正値LFBA、燃料増量率TFBA、無効パルス幅TSに基づき、燃料噴射パルス幅TI(TI=TP×TFBA×LFBA×α+TS)を演算する。
ここで、制御装置13は、吸入空気流量、回転速度などの内燃機関1の運転状態に基づき、理論空燃比の混合気を形成するための基本燃料噴射パルス幅TPを演算する。
なお、制御装置13は、クランク角信号CAに基づき機関回転速度を求める。
また、制御装置13は、燃料噴射装置5の電源の電圧(バッテリ電圧)に基づき無効パルス幅TSを設定する。
また、制御装置13は、機関負荷及び機関回転速度などの内燃機関1の運転状態が、空燃比フィードバック制御領域に該当するか、非空燃比フィードバック制御領域に該当するかで、内燃機関1の空燃比を理論空燃比にフィードバック制御するか、理論空燃比よりもリッチにオープンループ制御するかを切り替える。
図2は、空燃比フィードバック制御領域及び非空燃比フィードバック制御領域の一態様を示す線図であり、高負荷・高回転域に非空燃比フィードバック制御領域が設定され、アイドル領域を含む低中負荷・低中回転域に空燃比フィードバック制御領域が設定される。
制御装置13は、現在の内燃機関1の運転状態が空燃比フィードバック制御領域に該当するときに、燃料増量率TFBA(≧1.0)を増量補正がキャンセルされる1.0に設定し、空燃比信号RABFに基づき求めた実空燃比が目標空燃比である理論空燃比に近づくように空燃比フィードバック補正値αを演算する。
また、制御装置13は、複数に区分された内燃機関1の運転状態毎に空燃比フィードバック補正値αを学習して空燃比学習補正値LFBAを設定する。
一方、制御装置13は、現在の内燃機関1の運転状態が非空燃比フィードバック制御領域に該当するときに、空燃比フィードバック補正値αを1.0に固定してオープンループ制御状態とし、燃料増量率TFBA(目標当量比)を1.0より大きな値に設定することで燃料噴射パルス幅TI(燃料噴射量)を増量し、空燃比を理論空燃比よりもリッチに設定する。
換言すれば、制御装置13は、内燃機関1の高負荷・高回転領域で、空燃比の設定値を理論空燃比よりもリッチに定めてオープンループ制御を実施する。
なお、非空燃比フィードバック制御領域における空燃比の設定値(目標リッチ空燃比)は、排気温度の上昇によって排気系部品が損傷することを抑止するため、種々のばらつき要因があっても排気温度が許容限界を超えないように適合される。
また、制御装置13は、内燃機関1の運転状態に応じて点火時期ADAを設定し、設定した点火時期ADAで火花点火を行わせるための点火制御信号を各気筒の点火装置4に出力する。
図3は、制御装置13による点火時期制御(点火制御部としての機能)の一態様を示す機能ブロック図である。
制御装置13は、ブロック101で、機関負荷及び機関回転速度の機関運転状態に応じて点火時期ADAMを記憶したマップを参照し、現時点での機関負荷及び機関回転速度に対応する点火時期ADAMを求める。
次いで、制御装置13は、ブロック102で、内燃機関1の冷却水温度TWなどの条件に基づき点火時期ADAMを補正するための補正値を設定し、設定した補正値で点火時期ADAMを補正し、補正結果を機関運転状態に応じた基本点火時期ADABとする。
また、制御装置13は、ブロック103で、ノックセンサ15が出力する信号に基づき内燃機関1におけるノッキングの有無を検出する。
そして、制御装置13は、ブロック104で、ノッキングの有無に応じて基本点火時期ADABを補正するための補正値を設定し、設定した補正値で基本点火時期ADABを補正し、補正結果をブロック105で最終的な点火時期ADAに設定する。
制御装置13は、ブロック103でのノッキングの検出処理において、ノックセンサ15が検出するノッキング振動に基づき更新したバックグランドレベルと、気筒別のノッキング検出ウィンドウでノックセンサ15が出力したノッキング振動との差又は比をノック指標として求め、ノック指標と判定閾値とを比較し、ノック指標が判定閾値を上回るときに内燃機関1におけるノッキングの発生を検出する。
また、制御装置13は、ブロック104でのノッキングの有無に応じた点火時期ADAの補正処理において、ノッキングが発生したときに点火時期ADAを遅角し、ノッキングが発生していないときに点火時期ADAを進角して、ノッキングが発生しない範囲で点火時期ADAを可及的に進角させる。
また、制御装置13は、ノッキングの有無に応じた点火時期ADAの補正処理の結果に応じて燃料増量率TFBAを減量補正して、非空燃比フィードバック制御領域での空燃比をリーン方向に変更する空燃比制御部としての機能を備えている。
図4は、制御装置13による燃料増量率TFBAの減量補正処理(空燃比制御部としての機能)の一態様を示す機能ブロック図である。
制御装置13は、ブロック201で、非空燃比フィードバック制御領域内での機関負荷及び機関回転速度に応じて燃料増量率TFBAM(TFBAM≧1.0)を記憶したマップを参照し、現時点での機関負荷及び機関回転速度に対応する燃料増量率TFBAMを求める。
次いで、制御装置13は、ブロック202で、内燃機関1の冷却水温度TWなどの条件に基づき燃料増量率TFBAMを補正するための補正値を設定し、設定した補正値でマップから求めた燃料増量率TFBAMを補正し、補正結果を非空燃比フィードバック制御領域で空燃比を理論空燃比よりリッチとするための基本燃料増量率TFBAB(空燃比の設定値)とする。
また、制御装置13は、ブロック203で、ノッキング制御中の点火時期ADAと基本点火時期ADABとの差分、換言すれば、ノッキング制御によって基本点火時期ADABから点火時期ADAが進角した角度(進角量)に基づき、燃料増量率TFBAを減量補正して空燃比をリーン方向に変更するための減量補正値ΔTFBA(ΔTFBA≧0)を設定する。
ここで、制御装置13は、進角量が大きいときほど減量補正値ΔTFBAをより大きな値に設定する。また、減量補正値ΔTFBAによる減量補正の開始前は、燃料増量率TFBA=基本燃料増量率TFBABである。
そして、制御装置13は、現状の燃料増量率TFBAを減量補正値ΔTFBAによって減量補正した結果を、ブロック204で新たな燃料増量率TFBAに設定する。
ここで、減量補正値ΔTFBAによる燃料増量率TFBAの減量補正によって、燃料噴射量は、基本燃料増量率TFBABに基づき増量補正するときに比べて減量され、空燃比は、基本燃料増量率TFBABに応じた設定値からリーン方向(理論空燃比に近づく方向)に変更されることになり、減量補正値ΔTFBAが大きいほど空燃比はより大きくリーン方向に変更される。
ブロック203におけるノッキング制御の結果に基づく燃料増量率TFBAの補正処理については、後で詳細に説明する。
なお、制御装置13は、非空燃比フィードバック制御領域において、排気温度信号TEXが上限温度に達したとき、燃料増量率TFBAの減量による空燃比のリーン化を停止させ、排気系部品が排気温度の上昇によって損傷することを抑止する。
図5は、制御装置13による燃料増量率TFBAの補正処理の手順(空燃比制御部の処理手順)の一態様を示すフローチャートである。
制御装置13は、まず、ステップS301で、内燃機関1が非空燃比フィードバック制御領域で運転されていて、空燃比の設定値が理論空燃比よりもリッチに定められる運転条件であるか否かを、現時点における機関負荷及び機関回転速度に基づき判断する。
ここで、内燃機関1が空燃比フィードバック制御領域で運転されていて、実空燃比を目標空燃比である理論空燃比に近づけるフィードバック制御が実施される条件である場合、制御装置13は、リーン化制御(燃料増量率TFBAの減量補正)の実施条件ではないと判断して、本ルーチンをそのまま終了させる。
一方、内燃機関1が非空燃比フィードバック制御領域で運転されている場合、制御装置13は、ステップS302に進み、ノッキングの検出結果に基づき点火時期ADAを進角又は遅角させるノッキング制御を実施しているか否かを判断する。
制御装置13は、例えば、冷却水温度TWが所定温度(例えば、60℃)よりも高く、かつ、内燃機関1がアイドル状態ではなく、かつ、機関回転速度が零を上回っているときに、ノッキング制御の実施条件が成立していると判断して、ノッキング制御を実施する。
そこで、制御装置13は、上記のノッキング制御の実施条件を満たしているか否かを判断し、ノッキング制御の実施条件を満たしているときにノッキング制御を実施していると判断することができる。
制御装置13は、ノッキング制御を実施していない場合、換言すれば、ノッキング制御条件が成立していない場合、ノッキング制御に応じて燃料増量率TFBAを変更する処理の実施条件を満たしていないので、本ルーチンをそのまま終了させる。
一方、制御装置13は、ノッキング制御条件が成立していてノッキング制御を実施している場合、ステップS303に進み、現時点での基本点火時期ADAB、及び、基本点火時期ADABをノッキングの有無に応じて変更した結果としての点火時期ADAを読み込む(図3参照)。
そして、制御装置13は、次のステップS304で、点火時期ADAと基本点火時期ADABとの差分ΔADA(ΔADA=ADA-ADAB)が零以下であるか否かを判断する。
ここで、点火時期ADAは、点火上死点から進角方向へのクランク角[deg]で表され、点火時期ADA[deg]の値が大きいほどより進角したタイミングになる。
したがって、点火時期ADAの角度が基本点火時期ADABの角度よりも大きく、差分ΔADAが正の値として算出されるときは、基本点火時期ADABに対して点火時期ADAが進角側に変更されていることになる。
逆に、点火時期ADAの角度が基本点火時期ADABの角度よりも小さく、差分ΔADAが負の値として算出されるときは、基本点火時期ADABに対して点火時期ADAが遅角側に変更されていることになる。
差分ΔADAが正の値であって(ΔADA>0)、基本点火時期ADABに対して点火時期ADAが進角側に変更されている場合、制御装置13は、ステップS305に進む。
制御装置13は、ステップS305で、基本点火時期ADABに対する点火時期ADAの進角量である差分ΔADAに基づき、燃料増量率TFBAを減量補正して空燃比をリーン方向に変更するための減量補正値ΔTFBAを設定する。
上記の減量補正値ΔTFBA(ΔTFBA≧0)が大きいほど燃料増量率TFBAがより小さく補正され、非空燃比フィードバック制御領域の空燃比は設定値からリーン方向により大きく変更されることになる。
ここで、制御装置13は、図6に示すように、差分ΔADAが大きいほど、換言すれば、基本点火時期ADABに対する点火時期ADAの進角量が大きいほど、減量補正値ΔTFBAをより大きな値に設定して、空燃比をより大きくリーン方向に変更する。
なお、制御装置13は、差分ΔADAに基づき減量補正値ΔTFBAを求める処理において、差分ΔADAに応じて減量補正値ΔTFBAを記憶する変換テーブルを参照して減量補正値ΔTFBAを求めたり、差分ΔADAを変数とする関数による演算処理で減量補正値ΔTFBAを求めたりすることができる。
また、制御装置13は、減量補正値ΔTFBAを差分ΔADAに応じて設定する代わりに、基本点火時期ADABよりも点火時期ADAが進角側であるとき、燃料増量率TFBAを制御周期毎に一定値だけ減少させることができる。
そして、制御装置13は、次のステップS306で、燃料増量率TFBAを減量補正値ΔTFBAで補正した結果を、新たな燃料増量率TFBAに設定する(図4参照)。
このように、制御装置13は、非空燃比フィードバック制御領域で、ノッキングを抑止しながら空燃比をリーン方向に変更して、燃費性能を向上させる。
ここで、空燃比をリーン方向に変更すると、ノッキングを発生させない範囲の最大進角値であるノッキング限界が遅角方向に変化することで、点火時期ADAがノッキング制御によって基本点火時期ADABよりも遅角され、内燃機関1の出力トルクが、基本点火時期ADABにしたがって点火制御を実施するときより低下するおそれがある。
そこで、制御装置13は、ステップS304で、点火時期ADAと基本点火時期ADABとの差分ΔADA(ΔADA=ADA-ADAB)が零以下であって、点火時期ADAが基本点火時期ADABと同等であるか、又は、基本点火時期ADABに対して点火時期ADAが遅角側に変更されていると判断すると、ステップS307に進む。
つまり、ノッキング限界まで点火時期ADAを進角させ、係る進角に応じて空燃比をリーン化させた結果、ノッキング限界が遅角方向に変化し、ノッキング制御によって点火時期ADAが遅角方向に変更されて基本点火時期ADABになったとき、制御装置13は、ステップS307に進む。
制御装置13は、ステップS307で、燃料増量率TFBAの減量による空燃比のリーン方向への変化を停止させ、更なるリーン化によってノッキング限界が更に遅角方向に変化して、点火時期ADAが基本点火時期ADABより遅角側になることを抑止する。
制御装置13は、ステップS307で、燃料増量率TFBAを基本燃料増量率TFBABにリセットし、空燃比を基本燃料増量率TFBABで設定されるリッチ空燃比(目標当量比)に戻すことで、空燃比のリーン方向への変化を停止させる。
また、制御装置13は、点火時期ADAが基本点火時期ADABに戻ったときの燃料増量率TFBAに保持させることで、点火時期ADAが基本点火時期ADABに戻ったときの空燃比に保持させる。
上記のように、制御装置13は、基本点火時期ADABよりも点火時期ADAが進角側であるときに燃料増量率TFBA(燃料噴射量)を減らして空燃比をリーン方向に変更し、点火時期ADAが基本点火時期ADAB若しくは基本点火時期ADABよりも遅角側であるときに空燃比のリーン方向への変更を停止させるので、基本点火時期ADABよりも遅角側の点火時期ADAに基づき点火制御されて、基本点火時期ADABでの出力トルクよりも低下することを抑制でき、また、非空燃比フィードバック制御領域で空燃比をリーン方向に変更することで燃費性能を向上させることができる。
上記実施形態で説明した各技術的思想は、矛盾が生じない限りにおいて、適宜組み合わせて使用することができる。
また、好ましい実施形態を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
例えば、制御装置13は、点火時期ADA及び燃料噴射パルス幅TI(燃料噴射量)を各気筒共通の操作量として演算することができる。
また、制御装置13は、気筒毎にノッキングの有無を検出して気筒毎に点火時期ADAを設定し、更に、気筒毎のノッキング制御の結果に基づき気筒毎に燃料増量率TFBA(空燃比)を変更することができる。
つまり、制御装置13は、図6のフローチャートに示す制御を気筒別に実施し、点火時期ADAが基本点火時期ADABより進角側である気筒の空燃比をリーン方向に変更することができる。
また、制御装置13は、気筒毎にノッキングを検出して気筒毎に点火時期ADAを設定する構成において、少なくとも1つの気筒の点火時期ADAが空燃比のリーン化に伴って基本点火時期ADABに戻ったときに、全気筒について空燃比のリーン化を停止させることができる。
1…内燃機関、4…点火装置、5…燃料噴射装置、13…制御装置、15…ノックセンサ

Claims (3)

  1. 点火装置及び燃料噴射装置を各気筒に備えた多気筒の内燃機関に適用され、前記点火装置の点火時期及び前記燃料噴射装置の燃料噴射量を制御する、内燃機関の制御装置であって、
    前記内燃機関の運転状態に基づき基本点火時期を設定し、ノッキング検出信号に基づき前記内燃機関の気筒毎に検出したノッキングに応じて気筒毎に前記基本点火時期を変更して気筒毎に前記点火装置の点火時期を設定する点火制御部と、
    前記内燃機関の空燃比の設定値が理論空燃比よりリッチに定められる運転領域において、前記点火時期が前記基本点火時期より進角側である気筒の空燃比を、前記燃料噴射装置による燃料噴射量を制御して前記設定値からリーン方向に変更する空燃比制御部と、
    を備え
    前記空燃比制御部は、少なくとも1つの気筒の前記点火時期が空燃比のリーン方向への変更に伴って前記基本点火時期に戻ったときに、全気筒について空燃比のリーン方向への変更を停止させる、
    内燃機関の制御装置。
  2. 前記空燃比制御部は、前記点火時期の前記基本点火時期からの進角量が大きいほど前記空燃比をより大きくリーン方向に変更する、
    請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記空燃比制御部は、前記内燃機関の排気温度が上限温度を超えない範囲内で前記空燃比をリーン方向に変更する、
    請求項記載の内燃機関の制御装置。
JP2019168547A 2019-09-17 2019-09-17 内燃機関の制御装置 Active JP7222859B2 (ja)

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