JP2007182836A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】EGR弁の流量が変動した場合であっても、EGR量を最良燃費点に制御した上でMBT相当の点火時期を達成できる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】EGR量を最良燃費点に制御すると共に、EGR量に対応して設定されたMBT相当の点火時期に制御する。カーボンの堆積などでEGR量が低下したときには、そのままの点火時期制御を継続した上で、筒内圧が最大値に達する最大筒内圧クランク角θPmaxが最適クランク角となるようにEGR開度θegrを補正することにより、EGR量を最良燃費点に制御する。
【選択図】図5

Description

本発明は内燃機関(以下、エンジンと称する)の制御装置に係り、詳しくは機関の運転状態に応じてEGR量及び点火時期を制御する制御装置に関するものである。
ガソリンエンジンの部分負荷運転域ではEGR量の増加に応じて機関のポンプ損失が低下する傾向があり、この現象に着目して、ポンプ損失の低下により最良の燃費が得られる最良燃費点として目標EGR量を設定してEGR制御を実行する技術がある。この種のEGR制御を行った場合にはEGR量の増加により燃焼速度が低下してドライバビリティ悪化を招く場合があることから、点火時期制御側ではMBT(Minimum advance for the Best Torque)相当の点火時期を実現すべく、EGR量に対応してより進角側に目標点火時期を設定している。
ところで、EGR弁の流量はカーボンなどの堆積により次第に低下する傾向があり、このような兆候が生じると、図5に実線矢印で示すようにEGR量が最良燃費点から減少して燃費悪化を生じると共に、最良燃費点のEGR量に対応する目標点火時期ではMBT相当の点火時期を達成できず、点火時期制御が不適切になるという問題が生じた。
そこで、EGR量の変動に応じて点火時期を補正する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。当該特許文献1の技術では、O2センサにより検出される排ガスのO2濃度に基づいて実EGR量を推定し、推定した実EGR量が目標EGR量よりも少ない場合に点火時期を進角側に制御している。
また、特許文献1の技術とは別に、筒内圧を検出する筒内圧センサを備えたエンジンでは、筒内圧が最大値に達するクランク角からMBT相当の点火時期を特定可能であることから、最大筒内圧のクランク角に基づいて点火時期をMBT相当にフィードバック制御する対策も考えられる。
特開平8−121261号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術及び筒内圧センサを利用した先行技術では、図5中に破線矢印で示すように、EGR弁の流量低下に起因して減少したEGR量に対応してMBT相当に点火時期を制御することは可能であるものの、元々のEGR量自体が最良燃費点を外れていることから燃費悪化の問題を解消することはできなかった。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、EGR弁の流量が変動した場合であっても、EGR量を最良燃費点に制御した上でMBT相当の点火時期を達成でき、もって燃費向上及び良好なドライバビリティの確保を実現することができる内燃機関の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、EGR弁の開度を制御して内燃機関のEGR量を所定の目標点に調整するEGR制御手段と、EGR制御手段により制御されるEGR量に対応して予め設定された最適点火時期に基づき内燃機関の点火時期を制御する点火時期制御手段と、内燃機関の筒内圧を検出する筒内圧検出手段と、EGR制御手段によるEGR導入中において筒内圧検出手段により検出された筒内圧の変動状況と予め最適値として設定された筒内圧の変動状況とのクランク角の差を算出し、クランク角の差に基づいてEGR制御手段によるEGR弁の開度を補正するEGR開度補正手段とを備えたものである。
従って、EGR制御手段によりEGR弁の開度が制御され、所定の目標点、例えば内燃機関のポンプ損失の低下により燃費向上する最良燃費点近傍にEGR量が調整される一方、EGR量に対応して最適点火時期、例えば良好なドライバビリティが得られるMBT相当の点火時期に基づき点火時期制御手段により点火時期が制御される。カーボンの堆積によるEGR弁の流量低下のように、何らかの要因によりEGR開度に対して実際のEGR量が変動したときにはEGR量が目標点から外れることになり、変動した点火時期に対して点火時期制御による点火時期も最適点火時期ではなくなる。
EGR弁を開弁させたEGR導入中には、筒内圧検出手段により検出された筒内圧の変動状況と最適値として設定された筒内圧の変動状況とのクランク角の差が算出され、クランク角の差に基づいてEGR弁の開度が補正される。筒内圧の変動状況としては、例えば筒内圧が最大値に達するときの最大筒内圧クランク角を適用可能であり、最大筒内圧クランク角にはピストンの直線運動を効率よくクランク軸の回転運動に変換できる最適クランク角が存在する。検出された最大筒内圧クランク角と最適クランク角との差に基づき、例えば差が0となるようにEGR開度補正手段によりEGR弁の開度が補正されると、点火時期制御では目標点のEGR量に対応する点火時期制御が継続されていることから、EGR量は目標点に制御されることになり必然的に最適点火時期が達成される。
請求項2の発明は、請求項1において、EGR制御手段によるEGR導入を中止し、筒内圧検出手段により検出された筒内圧の変動状況と最適値として設定された筒内圧の変動状況とのクランク角の差が所定範囲内にあるときにEGR弁の開度の学習を許可する学習許可判定手段を備え、EGR開度補正手段が、学習許可判定手段によりEGR弁開度の学習処理が許可されたときに、検出された筒内圧の変動状況と最適値の筒内圧の変動状況とのクランク角の差に基づいてEGR弁の開度の補正値を学習して記憶すると共に、補正値に基づいてEGR弁の開度を補正するものである。
従って、EGR導入を中止した運転状態において、検出した筒内圧の変動状況と最適値の筒内圧の変動状況とのクランク角の差が所定範囲を越える場合、EGR制御以外に筒内圧の変動状況を最適値の筒内圧の変動状況から外す制御要因が存在することを意味するが、このような運転状態でのEGR弁開度の補正値の誤学習が未然に防止され、適切な運転状態で学習された補正値に基づいてEGR弁の開度が補正される。
好ましい態様として、点火時期制御手段によりMBT相当の最適点火時期に基づき点火時期が制御される非ノック領域のときに、学習許可判定手段が学習許可の判定を実行するように構成することが望ましい。この場合には、ノッキング回避のために点火時期をMBT相当の最適点火時期から遅角させるノック領域での学習許可の誤判定を未然に防止することができる。
請求項3の発明は、請求項2において、学習許可手段によりEGR弁開度の学習処理が許可されないときには、EGR弁の開度補正をEGR開度補正手段が実行する一方、検出された筒内圧の変動状況と最適値の筒内圧の変動状況とのクランク角の差に基づいて点火時期制御手段が点火時期を最適点火時期にフィードバック制御するものである。
従って、EGR弁開度の学習処理が許可されない状況では、EGR弁の開度補正を実行してもEGR量は目標点に制御されない可能性があるが、点火時期フィードバックを行うことで点火時期を最適点火時期に制御することができる。
請求項4の発明は、請求項2において、EGR開度補正手段が、学習許可判定手段によりEGR弁開度の学習処理が許可され、且つ内燃機関が定常運転のときに、EGR弁の開度の補正値を学習するものである。
従って、EGR弁の開度の補正値が定常運転で学習され、一層正確な補正値が得られる。
請求項5の発明は、請求項1乃至4において、点火時期制御手段が、EGR開度補正手段によるEGR弁の開度補正が全開近傍に達したときに、検出された筒内圧の変動状況と最適値の筒内圧の変動状況とのクランク角の差に基づいて点火時期を最適点火時期にフィードバック制御するものである。
従って、カーボンなどの堆積によりEGR弁の流量が低下したときにはEGR弁の開度は開方向に補正されるが、EGR弁が全開に達した時点で対応不能となる。このときには点火時期制御手段の点火時期フィードバックにより点火時期が最適点火時期に保持されるため、不適切な点火時期によるドライバビリティや排ガス特性の悪化などが防止される。
以上説明したように請求項1の発明の内燃機関の制御装置によれば、EGR弁の流量が変動したときに目標点のEGR量に対応する点火時期制御を継続した上で、筒内圧の変動状況と最適値の筒内圧の変動状況とのクランク角の差に基づいてEGR弁の開度を補正するようにしたため、EGR量を目標点に制御した上で最適点火時期を達成でき、もって燃費向上及び良好なドライバビリティの確保を実現することができる。
請求項2の発明の内燃機関の制御装置によれば、請求項1に加えて、適切な運転状態で学習された補正値に基づいてEGR弁の開度を補正することができる。
請求項3の発明の内燃機関の制御装置によれば、請求項2に加えて、EGR弁の開度補正を実行してもEGR量は目標点に制御されない可能性がある時は、点火時期を最適点火時期に制御してドライバビリティや排ガス特性の悪化などの弊害を未然に防止することができる。
請求項4の発明の内燃機関の制御装置によれば、請求項2に加えて、EGR弁開度の補正値を定常運転で学習することにより一層正確な補正値を得ることができる。
請求項5の発明の内燃機関の制御装置によれば、請求項1乃至4に加えて、EGR弁が全開に達して開度補正では対応不能となっても、点火時期を最適点火時期に制御してドライバビリティや排ガス特性の悪化などの弊害を未然に防止することができる。
以下、本発明を吸気管噴射型ガソリンエンジンの制御装置に具体化した一実施形態を説明する。
図1は実施形態のエンジンの制御装置を示す全体構成図であり、エンジン1のシリンダヘッド2の吸気側に接続された吸気マニホールド3には各気筒毎に燃料噴射弁4が設けられ、吸気マニホールド3に接続された吸気通路5には上流側よりエアクリーナ6、エアフローセンサ7、スロットル弁8、サージタンク9が設けられている。エアクリーナ6から吸気通路5内に取り入れられた吸気は、エアフローセンサ7を経てスロットル弁8により流量調整された後にサージタンク9から吸気マニホールド3の各気筒に分配され、所定タイミングで燃料噴射弁4から燃料を噴射されて混合気として燃焼室10内に導入される。
シリンダヘッド2の排気側には排気マニホールド11が接続され、この排気マニホールド11に接続された排気通路12には三元触媒13aを内蔵した触媒コンバータ13や図示しない消音器が設けられている。各気筒の燃焼室10内で混合気は点火プラグ14により所定タイミングで点火され、燃焼に伴って増加した筒内圧によりピストン15を介してクランク軸16を回転させ、各気筒で燃焼後の排ガスは排気マニホールド11から排気通路12に案内されて触媒コンバータ13及び消音器を経て外部に排出される。
サージタンク9と排気マニホールド11とはEGR通路17により接続され、EGR通路17にはEGR弁18が設けられている。排気マニホールド11を通過する排ガスの一部はEGR通路17を経てEGRガスとして吸気側のサージタンク9に導入され、EGR量はEGR弁18の開度に応じて調整される。
車室内には入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAMなど)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタなどを備えたECU(電子コントロールユニット)21が設置されている。ECU21の入力側には、上記エアフローセンサ7、エンジン1の冷却水温Twを検出する水温センサ22、スロットル弁8の開度θthを検出するスロットルセンサ23、エンジン1の回転速度Neを検出する回転速度センサ24、アクセル非操作時にオンされるアイドルスイッチ25、吸気圧Pbを検出する吸気圧センサ26、特定気筒(例えば、#1気筒)の筒内圧を検出する筒内圧センサ27などのセンサ類が接続されている。また、ECU21の出力側には、上記した燃料噴射弁4、点火プラグ14、EGR弁18などのデバイス類が接続されている。
そして、ECU21は各種センサ類からの検出情報に基づいて燃料噴射量、点火時期、EGR弁18の開度などの目標値を設定し、目標値に基づいて燃料噴射弁4、点火プラグ14、EGR弁18を駆動制御する(EGR制御手段、点火時期制御手段)。
EGR制御に関しては、エンジン1のポンプ損失を考慮した最良燃費点(目標点)のEGR量を達成可能な値としてマップ設定されたEGR開度θegrに基づいてEGR弁18を制御する一方、点火時期制御では、EGR開度θegrに対応してマップ設定されたMBT相当の点火時期θig(MBT相当の点火時期ではノッキングが発生するノック領域では可能な限りMBTに近い点火時期)に基づいて点火プラグ14を制御する。そして、カーボンなどの堆積によるEGR弁18の流量低下に起因してEGR量が減少したときの対策として、本実施形態では、筒内圧センサ27により検出された筒内圧が最大値に達するときの最大筒内圧クランク角θPmaxに基づいてEGR開度θegrの学習及び補正処理を実行しており、以下、当該処理について詳述する。
最大筒内圧クランク角θPmaxは筒内圧がピストン15に作用するタイミングを表す指標であり、ピストン15の直線運動を効率よくクランク軸16の回転運動に変換できる最適クランク角が存在する。本実施形態では最大筒内圧クランク角θPmaxの最適クランク角としてATDC15°CAが設定されており、この最適クランク角を達成できるように上記MBT相当の点火時期θigが設定されている。無論、点火時期θigから最大筒内圧クランク角θPmaxに達するまでの所要時間はエンジン回転速度Neなどに依存することから、エンジン1の運転領域に対応した値として上記MBT相当の点火時期θigがマップ設定されている。
図2はECU21が実行する学習フラグ設定ルーチンを示すフローチャートである。当該ルーチンはEGR開度θegrの学習処理を実行可能か否かを判定する処理であり、エンジン1の運転中に所定の制御インターバルで実行される。
まず、ステップS2で各センサ類から検出情報を入力し、続くステップS4で冷却水温Twに基づきエンジン1が暖機完了しているか否かを判定し、判定がNo(否定)のときには燃焼不安定によりEGR開度θegrの学習には不適当と見なしてルーチンを終了する。ステップS4の判定がYes(肯定)のときにはステップS6に移行し、学習フラグFの設定処理が既に完了しているか否かを判定し、判定がYesのときにはルーチンを終了する。
ステップS6の判定がNoのときにはステップS8に移行してEGR弁18を全閉保持してEGR導入を中止し、続くステップS10で非ノック領域での運転中において筒内圧センサ27により検出された筒内圧から最大筒内圧クランク角θPmaxを求めた上で、最大筒内圧クランク角θPmaxを平均化した平均最大筒内圧クランク角θPmax aveが上記最適クランク角であるATDC15°CAを中心とした所定範囲内、例えばATDC15±2°CAの範囲内にあるか否かを判定する。
ステップS10での判定処理を非ノック領域に限っているのは、ノック領域ではノッキング回避のために点火時期θigをMBT相当から遅角させて適切な判定が望めない点を配慮したものである。なお、最大筒内圧クランク角θPmaxの平均化は、後述する下式(2)に基づくステップS38,40の処理を適用してもよいし、他の周知の平均化処理を適用してもよい。ステップS10の判定がYesのときにはステップS12で学習フラグFをセットし、判定がNoのときにはステップS14で学習フラグFをリセットした後にルーチンを終了する(学習許可判定手段)。
EGR導入を中止した運転状態において最大筒内圧クランク角θPmaxが最適クランク角から大きく外れている場合、EGR制御以外に最大筒内圧クランク角θPmaxを最適クランク角から外す制御要因が存在することを意味し、このような運転状態ではEGR開度θegrが誤学習される虞があるため、EGR制御以外の制御が正常に実行されている運転状態に限って学習フラグFのセットによりEGR開度θegrの学習に行うように配慮しているのである。
一方、学習フラグ設定ルーチンと並行してECU21は図3,4に示すEGR開度学習・補正ルーチンを所定の制御インターバルで実行しており、ステップS22で各センサ類から検出情報を入力し、ステップS24で冷却水温Twに基づきエンジン暖機完了か否かを判定し、続くステップS26で現在の運転領域が非ノック領域にあるか否かを判定する。ステップS24の判定がNoで燃焼不安定なとき、及びステップS26の判定がNoで現在の運転領域がノッキング回避のために点火時期θigをMBT相当に制御できないノック領域にあるときには、ステップS28に移行する。ステップS28では次式(1)に従ってマップから読み出したEGR開度マップ値mapθegrを開度補正値θaにより補正してEGR開度θegrを求めた後、ルーチンを終了する。開度補正値θaはEGR開度θegrの学習処理により設定される学習値であり、その詳細は後述する。
θegr=mapθegr+θa ………(1)
上記ステップS24,26の判定が共にYesのとき、即ちエンジン1の燃焼が安定し、非ノック領域においてMBT相当の点火時期θigに制御されているときには、ステップS30に移行して学習フラグFがセットされているか否かを判定する。判定がYesのときにはステップS32でEGR導入中か否かを判定し、判定がYesのときにはEGR開度θegrを学習可能と見なしてステップS34に移行する。
ステップ34ではスロットル開度θthの単位時間当たりの変化量Δθthが所定範囲内であるか否かを判定し、ステップ36ではエンジン回転速度Neの単位時間当たりの変化量ΔNeが所定範囲内であるか否かを判定し、ステップS38では現在非アイドル運転中か否かを判定する。ステップS34,36の判定がNoでエンジン1が過渡運転にあるとき、或いはステップS38の判定がNoでアイドル運転中でEGR開度θegrを学習不能なときには上記ステップS28に移行する。また、ステップS34,36の判定がYesでエンジン1が定常運転であり、且つ、ステップS38の判定がYesで非アイドル運転のときには、EGR開度θegrを学習すべくステップS40に移行する。なお、学習可能か否かの判定は上記条件に限るものではなく、例えば大気圧や吸気温が標準条件として設定された所定範囲内にあることを学習の実行条件として加えてもよい。
ステップS40では筒内圧センサ27により検出された筒内圧から最大筒内圧クランク角θPmaxを求めた上で、次式(2)に従って最大筒内圧クランク角θPmaxを平均化して平均最大筒内圧クランク角θPmax ave(n)を求める。
θPmax ave(n)=k×θPmax ave(n-1)+(1-k)×θPmax ………(2)
同式(2)は一般的なフィルタ処理に適用されるものであり、kはフィルタ定数である。
続くステップS42ではステップS40での平均化回数nが所定値n0に達したか否かを判定し、判定がNoの間は上記ステップS28に移行し、判定がYesになるとステップS44に移行する。ステップS44では次式(3)に従って平均最大筒内圧クランク角θPmax ave(n)と最大筒内圧クランク角θPmaxの最適クランク角であるATDC15°CAとの差としてクランク角差ΔθPmax aveを求める。
ΔθPmax ave=θPmax ave(n)−15 ………(3)
その後、ステップS46でクランク角差ΔθPmax aveの絶対値がエンジン1を運転する上で許容可能な所定値、例えば2°CAを越えるか否かを判定し、判定がNoのときには上記ステップS28に移行し、判定がYesのときにはステップS48に移行する。EGR制御ではマップから読み出された最良燃費点のEGR量を達成可能なEGR開度θegrに基づいてEGR弁18の開度が制御されており、このEGR開度θegrを前提として非ノック領域ではマップから読み出されたMBT相当に点火時期θigが制御されており、且つ、学習フラグFのセットに基づきEGR制御以外の制御は正常に実行されている。よって、ステップS46の判定がYesのときには、図5に示すようにEGR弁18の開度に対応する最良燃費点のEGR量が達成できず(カーボンの堆積による減少側か他要因による増加側かに関わらず)、結果としてマップから読み出されたMBT相当に点火時期θigを制御しても、最大筒内圧クランク角θPmaxが最適クランク角近傍(ATDC15±2°CA)を外れる事態(換言すれば、実際の点火時期θigがMBT相当から外れる事態)が発生したものと推測できる。
ECU21はステップS46からステップS48に移行してクランク角偏差ΔθPmax aveが負であるか否かを判定し、判定がYesで最大筒内圧クランク角θPmaxがATDC15°CAより進角側にあるとき、即ち、EGR量が減少側に変動していると推測されるときには、ステップS50で開度補正値θaを1ステップ増加させる。また、ステップS46の判定がNoで最大筒内圧クランク角θPmaxがATDC15°CAより遅角側にあるとき、即ち、EGR量が増加側に変動していると推測されるときには、ステップS52で開度補正値θaを1ステップ減少させる。
ステップS50,52では、設定した開度補正値θaをその時点のエンジン1の運転領域(例えばNe,Pb)に対応した学習値として記憶し、学習フラグFのセット、非ノック領域、EGR領域などの諸条件が満たされている限り、開度補正値θaは運転領域毎に順次学習・記憶される。その後、ECU21は上記ステップS28に移行し、設定した開度補正値θaを適用して上式(1)に基づくEGR開度θegrの補正処理を実行した後にルーチンを終了する(EGR開度補正手段)。
図6は開度補正値θaの学習及び開度補正値θaに基づくEGR弁18の開度補正の状況を示すタイムチャートであり、同図ではカーボンなどの堆積により図5に実線矢印で示すようにEGR量が最良燃費点から減少側に外れ、燃焼速度の増加に伴って最大筒内圧クランク角θPmaxが最適クランク角より進角側に変動した場合を表している。このような状況に至ると、上記ステップS34,36でのエンジン定常判定などの処理を終えた後に(図中のポイントa−b)、ステップS50,52の開度補正値θaの学習処理及びステップS28の開度補正値θaに基づくEGR開度θegrの補正が開始され(図中のポイントb)、開度補正値θaが次第に増加側に学習されてEGR開度θegrは開側に補正される。
よって、燃焼速度の低下に伴って最大筒内圧クランク角θPmaxが次第に遅角側に制御されて最終的に最適クランク角近傍に到達し(図中のポイントc)、EGR量は図5の実線矢印と反対方向に制御されて最良燃費点に達する。結果として開度補正値θaは、最良燃費点から外れたEGR量を最良燃費点に制御可能な値として学習される。一方、点火時期制御では最良燃費点のEGR量に対応するMBT相当の点火時期制御が継続されていることから、EGR量が最良燃費点に制御されることで必然的にMBT相当の点火時期θigが達成される。無論、EGR量が最良燃費点から増加側に外れた場合には、以上と逆の過程を経て各制御が行われる。
一方、学習フラグFがセットされずに上記ステップS30でNoの判定を下したときにはステップS54に移行し、上記ステップS28と同様に上式(1)に基づくEGR開度θegrの補正処理を実行する。このときには直前で開度補正値θaの学習は行われていないため、現在のエンジン1の運転領域と対応して既に学習されている開度補正値θaを読み出してEGR開度θegrの補正に適用する。その後、ステップS56で最大筒内圧クランク角θPmaxが最適クランク角であるATDC15°CAとなるように点火時期θigをフィードバック制御してルーチンを終了する。
学習フラグFがセットされない状態では、EGR制御以外に最大筒内圧クランク角θPmaxを最適クランク角から外す制御要因が存在することから、ステップS54で開度補正値θaに基づくEGR開度θegrの補正を行ってもEGR量は最良燃費点に制御されない可能性があるが、EGR量をより最良燃費点に接近させることはできる。そして、ステップS56での点火時期フィードバックにより現在のEGR量に対してMBT相当となるように点火時期θigが制御される。
一方、EGR導入中でないとして上記ステップS32でNoの判定を下したときには、ステップS56に移行して最大筒内圧クランク角θPmaxを最適クランク角とすべく点火時期θigをフィードバック制御する。従って、このEGR非導入時においても点火時期θigはMBT相当に制御される。
以上のように本実施形態のエンジン1の制御装置では、筒内圧が最大値に達するときの最大筒内圧クランク角θPmaxと最適クランク角(ATDC15°CA)との差としてクランク角差ΔθPmax aveを求め(ステップS44)、最大筒内圧クランク角θPmaxを最適クランク角近傍に補正可能な開度補正値θaを学習し(ステップS50,52)、この開度補正値θaによりEGR弁18の開度を補正するようにした(ステップS28)。即ち、[背景技術]で説明した特許文献1の技術及び筒内圧センサを利用した先行技術のように、EGR量が変動したときに、変動後のEGR量に応じて点火時期側を制御してMBT相当の点火時期θigを達成する(図5に破線矢印で示す)ものとは異なり、最良燃費点のEGR量に対応する点火時期制御を継続した上で、最大筒内圧クランク角θPmaxから学習した開度補正値θaによりEGR開度θegrを補正することでEGR量を最良燃費点に制御している。よって、EGR量を最良燃費点に制御した上でMBT相当の点火時期θigを達成でき、もって燃費向上及び良好なドライバビリティの確保を実現することができる。
また、学習フラグFがセットされ(ステップS30がYes)、EGR制御以外の制御が正常に実行されている運転状態に限って開度補正値θaの学習を行うため、EGR制御以外の制御要因による誤学習を未然に防止して、適切な運転状態で学習された開度補正値θaに基づいてEGR開度θegrを補正することができる。加えてスロットル開度θthやエンジン回転速度Neの変化が少ない定常運転で(ステップS34,36がYes)開度補正値θaを学習している点も、正確な開度補正値θaを得るために貢献する。
ところで、本実施形態が想定しているEGR弁18の流量変動は、特にカーボンなどの堆積により流量低下方向に発生する場合が多いが、流量低下に応じたEGR弁18の開方向の補正は全開に達した時点で対応不能となる。学習フラグFがセットされない場合は、ステップS54でのEGR開度θegrの補正後にステップS56の点火時期フィードバックによりMBT相当の点火時期θigが達成されるが、学習フラグFがセットされた場合は点火時期フィードバックを行っていないため、ステップS28の補正によりEGR開度θegrが全開に達した後はEGR量の低下に伴って点火時期θigはMBT相当から外れる一方になる。
そこで、ステップS28の後にステップS56と同様の点火時期フィードバックの処理を加え、EGR弁18が全開に達した後は点火時期フィードバックにより点火時期θigをMBT相当に保持するようにしてもよい。この場合、EGR量が最良燃費点を外れることで燃費は若干悪化するものの、不適切な点火時期θigによるドライバビリティや排ガス特性の悪化などのより重要な弊害を防止することができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では吸気管噴射型ガソリンエンジン1に具体化したが、最良燃費点近傍にEGR量を制御する一方、EGR量に対応する最適点火時期に基づいて点火時期θigを制御するガソリンエンジンであれば形式はこれに限ることはなく、例えば筒内噴射型ガソリンエンジンに適用してもよい。
また、上記実施形態では、筒内圧が最大値に達するときの最大筒内圧クランク角θPmaxに基づいて開度補正値θaを学習したが、最大値に限ることはない。現在のEGR量が最良燃費点からどの程度外れているかは、検出した筒内圧の波形(変動状況)、つまり筒内圧から求めた燃焼を特徴づける指標と、予め最適値として設定した筒内圧の波形(変動状況)、つまり予め最適値として設定された指標との相互に対応するポイント間のクランク角の差から判断できるため、当該ポイントを最大値以外の箇所、例えば最大値の1/2、或いは筒内圧の波形の立上がりや立下がりに設定しても開度補正値θaを学習することができる。但し、筒内圧が増加から低下に反転する最大値最大筒内圧クランク角θPmaxは比較的容易に特定できるため、ひいては正確なクランク角の差(ΔθPmax ave)基づいて一層適切に開度補正値θaを学習できるという利点が得られる。
また、上記実施形態では、最良の燃費が得られる最良燃費点を目標点としてEGR量を調整したが、EGR量の目標点は最良燃費点に限ることはなく、他の要因を考慮して最良燃費点以外に目標点を設定してもよい。
また、上記実施形態では、筒内圧センサ27により検出された特定気筒の筒内圧に基づいてEGR開度θegrを学習したが、全気筒に筒内圧センサ27を設けて各検出値の平均値を用いて開度補正値θaを学習してもよい。
実施形態のエンジンの制御装置を示す全体構成図である。 ECUが実行する学習フラグ設定ルーチンを示すフローチャートである。 ECUが実行するEGR開度学習・補正ルーチンを示すフローチャートである。 ECUが実行するEGR開度学習・補正ルーチンを示すフローチャートである。 EGR量に対する点火時期及び燃費率の特性を示す図である。 開度補正値の学習及び開度補正値に基づくEGR弁の開度補正の状況を示すタイムチャートである。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)
18 EGR弁
21 ECU
(EGR制御手段、点火時期制御手段、EGR開度補正手段、学習許可判定手段)
27 筒内圧センサ(筒内圧検出手段)

Claims (5)

  1. EGR弁の開度を制御して内燃機関のEGR量を所定の目標点に調整するEGR制御手段と、
    上記EGR制御手段により制御されるEGR量に対応して予め設定された最適点火時期に基づき上記内燃機関の点火時期を制御する点火時期制御手段と、
    上記内燃機関の筒内圧を検出する筒内圧検出手段と、
    上記EGR制御手段によるEGR導入中において上記筒内圧検出手段により検出された筒内圧の変動状況と予め最適値として設定された筒内圧の変動状況とのクランク角の差を算出し、該クランク角の差に基づいて上記EGR制御手段によるEGR弁の開度を補正するEGR開度補正手段と
    を備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 上記EGR制御手段によるEGR導入を中止し、上記筒内圧検出手段により検出された筒内圧の変動状況と上記最適値として設定された筒内圧の変動状況とのクランク角の差が所定範囲内にあるときに上記EGR弁の開度の学習を許可する学習許可判定手段を備え、
    上記EGR開度補正手段は、上記学習許可判定手段によりEGR弁開度の学習処理が許可されたときに、上記検出された筒内圧の変動状況と上記最適値の筒内圧の変動状況とのクランク角の差に基づいてEGR弁の開度の補正値を学習して記憶すると共に、該補正値に基づいてEGR弁の開度を補正することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 上記学習許可判定手段によりEGR弁開度の学習処理が許可されないときには、上記検出された筒内圧の変動状況と上記最適値の筒内圧の変動状況とのクランク角の差に基づいて点火時期を上記最適点火時期にフィードバック制御することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 上記EGR開度補正手段は、上記学習許可判定手段によりEGR弁開度の学習処理が許可され、且つ上記内燃機関が定常運転のときに、上記EGR弁の開度の補正値を学習することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 上記点火時期制御手段は、上記EGR開度補正手段による上記EGR弁の開度補正が全開近傍に達したときに、上記検出された筒内圧の変動状況と上記最適値の筒内圧の変動状況とのクランク角の差に基づいて点火時期を上記最適点火時期にフィードバック制御することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の内燃機関の制御装置。
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