JP6883695B1 - かつらベース及びかつら - Google Patents

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Abstract

【課題】被装着者の自毛となじんだ自然な外観が得られ、装着していることが露見しにくいかつらベース及びかつらを提供する。【解決手段】 外縁の少なくとも一部を形成する基布4を備えたかつらベース2であって、基布4は、一方の糸10及び一方の糸10と交差する他方の糸12から構成される内側領域6と、一方の糸10が存在せず他方の糸12のみが存在する外側領域8とから構成され、外側領域8において、他方の糸12がかつらベース2の外側方向に延びるように配置されているかつらベース2、及びこのかつらベース2に疑毛が植設されたかつらを提供する。【選択図】 図1

Description

本開示は、基布を備えたかつらベース、及びこのかつらベースに疑毛が植設されたかつらに関する。
基布を備えたかつらベースにおいて、ベース部から複数の紐状部材が突出した帯状の部材を、かつらベースの基布の外縁領域に取り付けたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。紐状部材には疑毛が植設され、これにより被装着者の頭部とかつらとの境界部分を視認されにくくすることができる。
特開2015−96659号
しかしながら、かつらベースを構成する基布に、別部材である帯状部材を取り付けるので、かつらベースの外縁領域で段差が生じる。更に、紐状部材は毛髪より太いので、被装着者の自毛となじんだ自然な外観を得ることは困難である。特に、風が吹いたときや、毛髪を上に上げたりするとき、段差や毛髪と明らかに異なる部材が目立って、かつらの装着が露見し易くなる。
上記の課題を解決するため、本開示の1つの実施態様は、
外縁の少なくとも一部を形成する基布を備えたかつらベースであって、
前記基布は、一方の糸及び前記一方の糸と交差する他方の糸から構成される内側領域と、前記一方の糸が存在せず前記他方の糸のみが存在する外側領域とから構成され、
前記外側領域において、前記他方の糸が前記かつらベースの外側方向に延びるように配置されているかつらベースである。
本開示のその他の実施態様は、
上記のかつらベースに擬毛が植設されたかつらである。
本開示によれば、被装着者の自毛となじんだ自然な外観が得られ、装着していることが露見しにくいかつらベース、及びこのかつらベースに疑毛が植設されたかつらを提供することができる。
本開示の1つの実施形態に係るかつらベースを模式的示す平面図である。 図1に示すかつらベースの外側領域と隣接する内側領域において、隣接する一方の糸が擬毛で結び付けられるところを模式的に示す斜視図である。 図1に示すかつらベースの第1の基布の領域を更に詳細に示す平面図である。 図1に示すかつらベースに取り付けられている帯状部材を更に詳細に示す平面図である。 帯状部材が擬毛で第2の領域のフィラメントに結び付けられているところを模式的に示す平面図である。 かつらベースに疑毛が植設されたかつらの実施例の平面形状を示す図(写真)である。 図6Aに示すかつらベースの外側領域を拡大して示す図(写真)である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための実施形態や実施例を説明する。なお、以下に説明する実施形態や実施例は、本発明の技術思想を具体化するためのものであって、特定的な記載がない限り、本発明を以下のものに限定しない。
各図面中、同一の機能を有する部材には、同一符号を付している場合がある。各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張して示している場合もある。
(1つの実施形態に係るかつらベース)
はじめに、図1から図3を参照しながら、本開示の1つの実施形態に係るかつらベースの説明を行う。図1は、本開示の1つの実施形態に係るかつらベースを模式的示す平面図である。図2は、図1に示すかつらベースの外側領域と隣接する内側領域において、隣接する一方の糸が擬毛で結び付けられるところを模式的に示す斜視図である。図3は、図1に示すかつらベースの第1の基布の領域を更に詳細に示す平面図である。
本実施形態に係るかつらベース2は、経糸及び緯糸からなる織物で構成された第1の基布4と、六角形の網目を有する第2の基布20とを備える。第1の基布4は、織物の経糸及び緯糸のどちらに該当する一方の糸10及び他方の糸12を備え、一方の糸10及び他方の糸12により格子状の網目が形成されている。
一方の糸10及び他方の糸12の太さとして、70〜90μmを例示することができる。第2の基布20の六角形の網目を構成するフィラメント22の太さとして、100〜700μmを例示することができる。
かつら装着時には、第1の基布4が配置された図1の上側が、被装着者の前頭側に配置される。かつら装着時に、被装着者の頭皮が露見しやすい前頭部、分髪部に位置する第1の基布4は、露見を抑制するため、比較的メッシュが細かく形成されている。一方、被装着者の頭部のその他の領域に位置する第2の基布20は、それよりメッシュを大きくして、通気性を向上させている。
本実施形態では、第2の基布20では六角形の網目が形成されているが、これに限られるものではなく、例えば、互いに糸が交差する格子状の網目を有する場合あり得る。何れの場合でも、第2の基布20のメッシュが、第1の基布4のメッシュよりも大きくなっている。
図1の矢印Cで示す第1の基布4及び第2の基布20の境界部分は、例えば、接着剤により互いに一体的に接合されている。必要に応じて、縫合で第1の基布4及び第2の基布20を接合することもできる。
第1の基布4が、かつらベース2の外縁の一部(前頭側)を形成し、第2の基布20がかつらベース2の外縁の残りの部分(両側頭側、後頭側)を形成している。第1の基布4は、一方の糸10及び他方の糸12が交差した通常の織物の状態を保つ内側領域6と、一方の糸10が存在せず他方の糸12のみが存在する外側領域8とから構成されている(図3参照)。そして、外側領域8において、他方の糸12がかつらベース2の外側方向(図1の矢印A1参照)に延びるように配置されている。
これを実現するため、他方の糸12がかつら装着時における前後方向を向き、一方の糸10がそれに交差するように第1の基布4が配置されている。ただし、かつら装着時に、外側領域8が前頭側以外の領域にも配置される実施形態が考えられる。そのような実施形態を含めれば、「他方の糸12が、かつらベース2の外縁に対する略法線方向を向き、一方の糸10が、かつらベース2の外縁の略接線向を向くように、第1の基布4が配置される」と言うことができる。
外側領域8を形成するには、例えば、第1の基布4及び第2の基布20を接合した後、第1の基布4の外縁部から内側かけての所定の領域について、一方の糸10を取り除くことにより、他方の糸12のみが存在する領域を形成することができる。
このように形成されたかつらベース2において、第1の基布4の内側領域6及び第2の基布20に疑毛Gが植設されて、かつらが形成される。フィラメントとなる内側領域6の一方の糸10及び他方の糸12に疑毛Gが結び付けられ、第2の基布20のフィラメント22に疑毛Gが結び付けられる。この場合、既知の任意の結び付け方法を用いて、疑毛Gを、一方の糸10、他方の糸12及びフィラメント22に植設することができる。
以上のように、本実施形態に係るかつらベース2は、外縁の少なくとも一部を形成する基布(ここでは第1の基布)4を備えたかつらベースであって、基布4は、一方の糸10及び一方の糸と交差する他方の糸12から構成される内側領域6と、一方の糸10が存在せず他方の糸12のみが存在する外側領域8とから構成され、外側領域8において、他方の糸12がかつらベース2の外側方向に延びるように配置されている。
第1の基布4の外側領域8において、外側に延びた他方の糸12は織物を構成する細い糸なので、直線的に延びる訳ではなく、個々の糸が、概ね外側を向きながらも、様々な方向に、不規則に多少曲がりながら延びている。外側領域8において外側に延びた他方の糸12は、かつらベース2から段差なく延びているので、かつら装着時においては、あたかも生え際の毛髪やうぶ毛のように見える。第1の基布4の内側領域6に植設された擬毛Gと絡み、かつら装着時には、被装着者の自毛とも絡んだ状態となる。
これにより、被装着者の自毛となじんだ自然な外観を得ることができる。特に、風が吹いたときや、毛髪を上に上げたりするときでも、段差がなく、毛髪やうぶ毛のような細い他方の糸12が不規則に延びているので、かつらを装着していることを露見しにくくすることができる。よって、被装着者の自毛となじんだ自然な外観が得られ、装着していることが露見しにくいかつらベース2を提供できる。
更に、本実施形態に係るかつらベース2では、外側領域8において、他方の糸12の先端部から内側領域6との境界までの長さL(図3参照)が異なるように形成されている。これにより、実際の生え際の毛髪やうぶ毛のような自然な外観を得ることができる。
特に、外側領域8において、複数の他方の糸12の先端部により波形が形成されるように、かつらベース2の外側方向に延びた他方の糸12の長さLが調整されている(図3参照)。これにより、装着時にかつら全体として自然な外観を有するとともに、かつらベース2自体としても、優れた美観を有して、その商品価値を高めることができる。
本実施形態では、一方の糸10及び他方の糸12が、モノフィラメントからなる糸で構成されている。これにより、かつらベース2の外側方向に延びる他方の糸12に、所定の強度、所謂コシを持たせることができる。これにより、ある程度他方の糸12が視認し易くなり、擬毛Gや被装着者の自毛となじんだ自然な外観が得られ易くなる。
ただし、第1の基布4がモノフィラメントからなる糸で形成される場合に限られるものではない。第1の基布4を、複数の単繊維を撚り合わせたマルチフィラメンからなる糸で構成することもできる。その場合には、外側領域8において、うぶ毛のような非常に細い糸が不規則に広がった状態を形成することができる。
<一方の糸の抜け落ち防止>
内側領域6の外側領域8と隣接する領域では、一方の糸10が外側に抜け落ちるのを防ぐ必要がある。例えば、少量の接着剤を用いて、交差した一方の糸10及び他方の糸12を固定することが考えられる。ただし、接着剤で固定されると、他方の糸12が自由な方向に延びるのを妨げる傾向にあるので、本実施形態では、下記のような一方の糸10の抜け落ち防止機構を備えている。
本実施形態では、外側領域8と隣接する内側領域6の最外部から内側へかけての3本以上の一方の糸10からなる連結領域において、内外方向で異なる位置にある隣接する複数の一方の糸10を擬毛Gで結び付けた結び目Mが、複数形成されている。これらの複数の結び目Mは、一方の糸10の延在方向の異なる位置に形成されている。これにより、連結領域における最も外側の一方の糸10である最外糸と最も内側の一方の糸10である最内糸とが、複数の結び目Mと、内外方向で最外糸及び最内糸の間に位置する一方の糸10を介して、互いに連結されている。
図3には、隣接する2本の一方の糸10が擬毛Gで結び付けられた場合が示されている。外側領域8と隣接する内側領域6の最外部から内側へかけての4本の一方の糸10A、10B、10C、10D(連結領域)において、隣接する2本の一方の糸10A〜10Cを擬毛Gで結び付ける結び目M1〜M3が、一方の糸10の延在方向において異なる位置に形成されている。つまり、1番目の糸10A及び2番目の糸10Bを結び付ける結び目M1、2番目の糸10B及び3番目の糸10Cを結び付ける結び目M2、並びに3番目の糸10C及び4番目の糸10Dを結び付ける結び目M3が、一方の糸10の延在方向において異なる位置に形成されている。
これにより、最外糸である1つの糸10Aと最内糸である1つの糸10Dとが、複数の結び目M1、M2、M3と、内外方向で最外糸及び最内糸の間に位置する一方の糸10B、10Cとを介して、互いに連結されている。別の表現をすれば、最外糸である一方の糸10A及び最内糸である一方の糸10Dの間で、隣接する一方の糸10A〜10Dを順に繋いでいく結び目M1、M2、M3が形成されている。なお、「順に繋いでいく」は、内外方向において順に繋いでいくものであり、一方の糸10の延在方向における位置については、結び目M1、M2、M3の順に配置する場合に限らず、任意に並び替えた順で配置することができる。
隣接する2本の一方の糸10を擬毛Gで結び付ける場合だけでなく、図3のXで示す領域に例示するように、隣接する3本、またはそれ以上の本数の一方の糸10を擬毛Gで結び付ける場合もあり得る。これによっても、最外糸である一方の糸10Aと最内糸である一方の糸10Dとが、複数の結び目M12、M23と、内外方向で最外糸及び最内糸の間に位置する一方の糸10B、10Cとを介して、互いに連結されている。
複数形成された結び目Mは、「擬毛Gで結び付ける一方の糸10が少なくとも1本共通し、共通する一方の糸10及びそれよりも外側に隣接する少なくとも1本の一方の糸10を結び付ける外側の結び目Mと、共通する一方の糸M及びそれよりも内側に隣接する少なくとも1本の一方の糸10を結び付ける内側の結び目Mとを含む」と言うことできる。この場合、共通する一方の糸10が、1本の場合も2本以上の場合がある。同様に、共通する一方の糸10の外側で隣接する一方の糸10も、1本の場合も2本以上の場合がある。同様に、共通する一方の10の内側で隣接する一方の糸10も、1本の場合も2本以上の場合がある。
隣接する2本の一方の糸10を結び付けた例として、結び目M1及びM2で記載すれば、「複数の結び目Mが、擬毛Gで結び付ける一方の糸10Bが共通し、共通する一方の糸10B及びそれよりも外側に隣接する一方の糸10Aを結び付ける外側の結び目M1と、共通する一方の糸10B及びそれよりも内側に隣接する一方の糸10Cを結び付ける内側の結び目M2とを含む」と表現できる。
隣接する3本の一方の糸10を擬毛Gで結び付けた例として、結び目M12及びM23で記載すれば、「複数の結び目Mが、擬毛Gで結び付ける一方の糸10B、10Cが共通し、共通する一方の糸10B、10C及びそれよりも外側に隣接する一方の糸10Aを結び付ける外側の結び目M12と、共通する一方の糸10B、10C及びそれよりも内側に隣接する一方の糸10Dを結び付ける内側の結び目M23とを含む」と表現できる。
隣接する4本以上の一方の糸10を擬毛Gで結び付ける場合も、同様に表現できる。また、共通する一方の糸10の本数と、その外側または内側で隣接する一方の糸10の本数とが同じ場合も、異なる場合もあり得る。ただし、抜け落ち抑制効果を考慮すると、共通する一方の糸10の外側または内側で隣接する一方の糸10の本数は、1本または2本程度が好ましい。
本実施形態では、連結領域における最外糸である一方の糸10Aと最内糸である一方の糸10Dと連結する複数の結び目M1、M2、M3の群GRが、一方の糸10の延在方向の異なる位置に複数形成されている。同様に、連結領域における最外糸である一方の糸10Aと最内糸である一方の糸10Dと連結する複数の結び目M12、M23の群GR’が、一方の糸10の延在方向の異なる位置に複数形成されている。
なお、図3に示す例では、結び目M1、M2及びM3の2つ群GRの間に、結び目M2が形成され、外から内の順で結び目Mが形成された後、逆の内から外の順で結び目Mが形成されて、波形のように結び目Mが配置されている。
本実施形態では、連結領域が、外側領域8と隣接する内側領域6の最外部から内側へかけての4本の一方の糸10から構成されているが、これに限られるものではなく、連結領域が、3本の一方の糸10で構成される場合も、5本以上の一方の糸10で構成される場合もあり得る。
連結領域が3本の一方の糸10A、10B、10Cで構成される場合であれば、一方の糸10A及び10Bを結び付ける結び目M1、並びに一方の糸10B及び10Cを結び付ける結び目M2の群が、一方の糸10の延在方向において異なる位置に複数形成される。つまり、一方の糸10の延在方向において、結び目M1結び目M2が交互に配置されることになる。
以上のように、本実施形態では、外側領域8と隣接する内側領域6の最外部から内側へかけての3本以上の一方の糸10からなる連結領域において、隣接する一方の糸10を擬毛Gで結び付けた結び目Mが、一方の糸10の延在方向の異なる位置に複数形成され、連結領域における最も外側の一方の糸10である最外糸と最も内側の一方の糸10である最内糸とが、複数の結び目Mと、内外方向で最外糸及び最内糸の間に位置する一方の糸10とを介して、互いに連結されている。
これにより、外側領域8と隣接する内側領域6の各々の一方の糸10では、その延在方向で限られた位置にしか結び目Mが存在しないにも関わらず、一方の糸10及び他方の糸12が交差して形状が保持された内側領域6の面部の強度(織物の強度)により、一方の糸10(特に一番外側の一方の糸10A)が抜け落ちるのを効果的に抑えることができる。第1の基布4及び擬毛G以外に、接着剤、縫着糸、他の拘束部材を有さないので、外側領域8において、他方の糸12がより自由な方向に延びることができる。これにより、被装着者の自毛となじんだ自然な外観が得られるとともに、外側領域8と隣接する内側領域6の一方の糸10の抜け落ちを効果的に抑制することができる。
本実施形態では、複数形成された結び目Mが、擬毛Gで結び付ける一方の糸10が少なくとも1本共通し、共通する一方の糸10及びそれよりも外側に隣接する少なくとも1本の一方の糸10を結び付ける外側の結び目Mと、共通する一方の糸10及びそれよりも内側に隣接する少なくとも1本の一方の糸10を結び付ける内側の結び目Mとを含んでいる。
これにより、最外糸及び最内糸である一方の糸10の間を、複数の結び目Mと、内外方向で最外糸と最内糸の間に位置する一方の糸10とを介して、確実に連結することができる。
更に、連結領域における最外糸及び最内糸である一方の糸10の間を連結する複数の結び目Mの群GR、GR’が、一方の糸10の延在方向の異なる位置に複数形成されている。
これにより、一方の糸10の延在方向で限られた位置にしか結び目Mが存在しないにも関わらず、外側領域8と隣接する内側領域6の一方の糸10の延在方向の全域において、確実に一方の糸10の抜け落ちを抑制することができる。
<基礎の色>
第1の基布4及び第2の基布20の色としては、被装着者の毛髪の色に近い色を採用することが考えられる。また、第1の基布4の場合には、生え際や分髪部での露見防止の観点から、被装着者の頭皮の色に近い薄い色を用いることもできる。第1の基布4の色を毛髪の色に近い色にした場合には、外側領域8において外側に延びた他方の糸12を、毛髪のように見せることができる。一方、第1の基布4の色を頭皮の色に近い色にした場合には、外側領域8において外側に延びた他方の糸12を、うぶ毛のように見せることができる。また、第1の基布4の内側領域6を頭皮の色に近い色とし、外側領域8において外側に延びた他方の糸12の色を毛髪の色に近い色とするように着色することもできる。
本実施形態では、かつらベース2の外縁は、かつら装着時における前頭部の位置に第1の基布4が配置され、その他の領域に第2の基布20が配置されている。第2の基布20の外縁は接着剤等で固められており、メッシュを構成する糸が外側に延びる構成は有していない。その代わりに、別部材である帯状部材30が、第2の基布20の外縁領域に取り付けられている。
(帯状部材)
次に、図4及び図5を参照しながら、本実施形態に係る帯状部材30の説明を行う。図4は、図1に示すかつらベースに取り付けられている帯状部材を更に詳細に示す平面図である。図5は、帯状部材が擬毛で第2の領域のフィラメントに結び付けられているところを模式的に示す平面図である。
帯状部材30は、第1の基布4と同様な経糸及び緯糸が交差した織物から形成することができる。帯状部材30は、その長手方向に延びる第1の糸36及び第1の糸36に交差した第2の糸38から構成される。帯状部材30は、第1の糸36及び第2の糸38が交差した第1の領域32と、第1の糸36が存在せず第2の糸38のみが存在する第2の領域34とから構成されている。
このような帯状部材30が、かつらベース2の外縁の一部(ここでは、前頭部を除く領域)を形成するようにかつらベース2に取り付けられ、第2の領域34において、第2の糸38がかつらベース2の外側方向に延びるように配置されている。
これにより、上記の第1の基布4の外側領域8と同様に、被装着者の自毛となじんだ自然な外観が得られる。なお、帯状部材30は、縫着や接着により、第2の基布20に取り付けることができる
本実施形態に係る帯状部材30では、第1の領域32の第1の糸36及び第2の糸38を接着剤等で固めて、第1の糸36が抜け落ちるのを抑制することができる。前頭部に比べ、他の領域は生え際が目立つ度合いが少ないので、第1の領域32を接着剤等で固めた帯状部材30を用いたとしても、かつら装着時に所定の露見防止効果を得ることができる。
ただし、第2の糸38がより自由な方向に延びるようにするためには、図5に示すような第1の糸36の抜け落ち防止機構を採用することが好ましい。具体的には、第1の領域32において、隣接する第1の糸36が疑毛Gで結び付けられるとともに、第2の基布20のフィラメント22とも結び付けられている。このような結び目MMにより、第1の糸36の抜け落ちを抑制するとともに、帯状部材30を第2の基布20に取り付ける固定手段としても用いることができる。
(その他の実施形態)
本実施形態では、第1の基布4の外側領域8が、かつら装着時に前頭側(図1の矢印A1参照)の領域に配置されているが、その他の領域にも配置することも可能であり、全周において第1の基布4の外側領域8を配置することも可能である。
全周に外側領域8が配置された場合には、かつらベース2の全領域を第1の基布4で形成することもできるし、かつらベース2の内側の領域をより大きなメッシュの第2の基布20で形成して、通気性を向上させることもできる。
かつらベース2の外縁の全周を同一の第1の基布4を用いた場合、前頭部側(図1の矢印A1参照)及び後頭部側(図1の矢印A3参照)においては、外側領域8で他方の糸12のみが存在するように形成し、両側頭部側(図1の矢印A2、A4参照)において、外側領域8で一方の糸10のみが存在するように形成することが考えられる。なお、前頭部と側頭部との間の領域や、後頭部と側頭部との間の領域では、一方の糸10または他方の糸12が、かつらベース2の外縁の略法線方向(図1の矢印A5、A6、A7、A8のような斜めの方向)に延びるように配置することが好ましい。その場合には、交差する糸の方向が異なる複数の基布を接合して、1つの第1の基布4とすることができる。
(1つの実施形態に係るかつら)
次に、図6A及び図6Bを参照しながら、上記のかつらベース2に擬毛Gが植設された1つの実施形態に係るかつらについて説明する。図6Aは、かつらベースに疑毛が植設されたかつらの実施例の平面形状を示す図(写真)である。図6Bは、図6Aに示すかつらベースの外側領域を拡大して示す図(写真)である。どちらも、かつらベースを裏面側から見た図である。本実施例では、装着者の毛髪を挟み込んで、かつら50を頭部に固定するための、留め具40が取り付けられている。
図(写真)から明らかなように、外側領域8において外側に延びた他方の糸12は、かつらベース2から段差なく延びているので、かつら装着時においては、あたかも生え際の毛髪やうぶ毛のように見えるようになる。よって、第1の基布4の内側領域6に植設された擬毛Gだけでなく、かつら50の装着時には、被装着者の自毛とも絡んだ状態を形成できる。よって、被装着者の自毛となじんだ自然な外観が得られ、装着していることが露見しにくいかつら50を提供できる。
以上のように、本開示の実施の形態を説明したが、本開示内容は構成の細部において変化してもよく、実施の形態における要素の組合せや順序の変化等は請求された本開示の範囲および思想を逸脱することなく実現し得るものである。
2 かつらベース
4 第1の基布
6 内側領域
8 外側領域
10 一方の糸
12 他方の糸
20 第2の基布
22 フィラメント
30 帯状部材
32 第1の領域
34 第2の領域
36 第1の糸
38 第2の糸
50 かつら
G 疑毛
GR、GR’ 群
M、MM 結び目

Claims (8)

  1. 外縁の少なくとも一部を形成する基布を備えたかつらベースであって、
    前記基布は、一方の糸及び前記一方の糸と交差する他方の糸から構成される内側領域と、前記一方の糸が存在せず前記他方の糸のみが存在する外側領域とから構成され、
    前記外側領域において、前記他方の糸が前記かつらベースの外側方向に延びるように配置され
    前記外側領域と隣接する前記内側領域の最外部から内側へかけての3本以上の前記一方の糸からなる連結領域において、
    隣接する前記一方の糸を擬毛で結び付けた結び目が、前記一方の糸の延在方向の異なる位置に複数形成され、
    前記連結領域における最も外側の前記一方の糸である最外糸と最も内側の前記一方の糸である最内糸とが、複数の前記結び目と、内外方向で前記最外糸及び前記最内糸の間に位置する前記一方の糸とを介して、互いに連結されることを特徴とするかつらベース。
  2. 複数の前記結び目が、前記擬毛で結び付ける前記一方の糸が少なくとも1本共通し、共通する前記一方の糸及びそれよりも外側に隣接する少なくとも1本の前記一方の糸を結び付ける外側の前記結び目と、共通する前記一方の糸及びそれよりも内側に隣接する少なくとも1本の前記一方の糸を結び付ける内側の前記結び目とを含むことを特徴とする請求項に記載のかつらベース。
  3. 前記最外糸と前記最内糸とを連結する複数の前記結び目の群が、前記一方の糸の延在方向の異なる位置に複数形成されていることを特徴とする請求項またはに記載のかつらベース。
  4. 前記外側領域において、前記他方の糸の先端部から前記内側領域との境界までの長さが異なるように形成されていることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載のかつらベース。
  5. 前記外側領域において、複数の前記他方の糸の先端部により波形が形成されるように、前記かつらベースの外側方向に延びた前記他方の糸の長さが調整されていることを特徴とする請求項に記載のかつらベース。
  6. 前記一方の糸及び前記他方の糸がモノフィラメントからなる糸で構成されていることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載のかつらベース。
  7. 長手方向に延びる第1の糸及び前記第1の糸に交差した第2の糸から構成される帯状部材が、前記外縁の一部を形成するように前記かつらベースに取り付けられ、
    前記帯状部材は、前記第1の糸及び前記第2の糸が交差した第1の領域と、前記第1の糸が存在せず前記第2の糸のみが存在する第2の領域とから構成され、
    前記第2の領域において、前記第2の糸が前記かつらベースの外側方向に延びるように配置されていることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載のかつらベース。
  8. 請求項1からの何れか1項に記載のかつらベースに擬毛が植設されたことを特徴とするかつら。
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