JP2019026943A - 装飾シート、及びアクセサリ - Google Patents
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Abstract
【課題】意匠性に優れる装飾シート、及びアクセサリを提供する。【解決手段】装飾シート1Aは、複数の縦糸31と複数の横糸32とが格子に組まれたメッシュシート3と、メッシュシート3における格子のマス目を埋めるように取り付けられた複数の装飾部材4とを備える基材2と、縦糸31及び横糸32の少なくとも一方に絡む帯状材5とを備える。装飾シート1Aは、複数の装飾部材4を備える基材2に、細長い帯状材5が絡んでいるため、装飾部材4と帯状材5との異種素材の組み合わせによる意匠を有しつつ、複数の装飾部材4による立体的な意匠や重厚な意匠をも有する。【選択図】図1
Description
本発明は、意匠性に優れる装飾シート、及びアクセサリに関する。
布などからなる基材に樹脂やガラスなどからなる模造宝石(例、ラインストーン)やビーズなどの装飾部材を接着剤で接合したり、縫い付けたりすることがなされている。特許文献1は、合成皮革からなる基材(被装飾シート)にラインストーンを接着剤で接着した装飾シートを開示する。
布などからなる基材とラインストーンなどの装飾部材という異種素材を組み合わせた装飾シートについて、意匠性により優れるものが望まれている。
上述のように基材に装飾部材を接着したり、縫い付けたりしたシートでは、特許文献1の図1に示されるように基材に比較して装飾部材が少ない。そのため、装飾部材をより多く備えて、装飾部材による立体的な意匠や重厚な意匠をも有し、意匠性により優れる装飾シートが望まれる。
そこで、本発明の目的の一つは、意匠性に優れる装飾シートを提供することにある。また、本発明の他の目的の一つは、意匠性に優れる装飾シートを用いたアクセサリを提供することにある。
(1)本発明の一態様に係る装飾シートは、
複数の縦糸と複数の横糸とが格子に組まれたメッシュシートと、前記メッシュシートにおける格子のマス目を埋めるように取り付けられた複数の装飾部材とを備える基材と、
前記縦糸及び前記横糸の少なくとも一方に絡む帯状材とを備える。
前記帯状材は、各種の繊維からなる織布、不織布、編組材、皮革などの素材からなり、所定の幅を有し、基材の幅や長さに応じた所定の長さを有する細長いものが挙げられる。
帯状材が「前記縦糸及び前記横糸の少なくとも一方に絡む」とは、帯状材が縦糸や横糸に織り込まれた形態、帯状材が縦糸や横糸に巻き付いた形態などが挙げられる。
複数の縦糸と複数の横糸とが格子に組まれたメッシュシートと、前記メッシュシートにおける格子のマス目を埋めるように取り付けられた複数の装飾部材とを備える基材と、
前記縦糸及び前記横糸の少なくとも一方に絡む帯状材とを備える。
前記帯状材は、各種の繊維からなる織布、不織布、編組材、皮革などの素材からなり、所定の幅を有し、基材の幅や長さに応じた所定の長さを有する細長いものが挙げられる。
帯状材が「前記縦糸及び前記横糸の少なくとも一方に絡む」とは、帯状材が縦糸や横糸に織り込まれた形態、帯状材が縦糸や横糸に巻き付いた形態などが挙げられる。
上記(1)の装飾シートは、複数の装飾部材を備える基材に、細長い帯状材が絡んでいるため、装飾部材と帯状材との異種素材の組み合わせによる意匠を有しつつ、複数の装飾部材による立体的な意匠や重厚な意匠をも有する。即ち、この装飾シートは、従来にはない意匠を有し、意匠性に優れる。
また、上記(1)の装飾シートは、帯状材が基材の縦糸や横糸に織り込まれたり、巻付いたりして基材に保持されて、基材から抜け落ち難いため、基材と帯状材とを一体物として取り扱い易い。更に、この装飾シートは、複数の装飾部材の支持体をメッシュシートとするため、基材自体が可撓性に優れる上に、帯状材はこの基材に絡んでいるだけであるため、帯状材によって基材の可撓性を損ない難い。従って、上記(1)の装飾シートは、曲げたり、しわを寄せたり、畳んだりといった変形を容易に行えて、所望の形状のアクセサリを容易に形成でき、アクセサリの素材として好適に利用できる。特に、この装飾シートは、メッシュシート、装飾部材、及び帯状材といった少ない構成要素でありながら、装飾部材の仕様や配置状態、帯状材の仕様や絡み状態の組み合わせによって、多数のバリエーションの意匠を容易に作製できることからも、アクセサリの素材に好適に利用できる。
(2) 上記(1)の装飾シートの一例として、
前記複数の装飾部材は、前記縦糸方向及び前記横糸方向の少なくとも一方において一つ以上の空白のマス目をあけて規則的に配置されており、
前記帯状材は、前記基材における隣り合う前記装飾部材間に織り込まれたものを含む形態が挙げられる。
前記複数の装飾部材は、前記縦糸方向及び前記横糸方向の少なくとも一方において一つ以上の空白のマス目をあけて規則的に配置されており、
前記帯状材は、前記基材における隣り合う前記装飾部材間に織り込まれたものを含む形態が挙げられる。
上記(2)の装飾シートでは、複数の装飾部材が縦糸方向や横糸方向に直線状に並び、帯状材がこれら装飾部材間に介在されて、装飾部材と同様に直線状に配置される。即ち、縦糸方向又は横糸方向にみると、装飾部材と帯状材とが順に並び、異種素材による意匠性により優れる。複数の帯状材を備える場合には、縦糸方向又は横糸方向に装飾部材と帯状材とが交互に並び、異種素材による意匠性に更に優れる。また、この装飾シートでは、隣り合う装飾部材間に渡る縦糸や横糸に帯状材が織り込まれることで、隣り合う装飾部材間に存在する空白のマス目が帯状材によって覆われる。そのため、上記(2)の装飾シートは、帯状材によって強度もある程度高められる。
(3) 上記(2)の装飾シートの一例として、
前記帯状材は、仕様が異なる複数種のものを含む形態が挙げられる。
前記帯状材は、仕様が異なる複数種のものを含む形態が挙げられる。
上記(3)の装飾シートでは、複数の帯状材を備えており、上述のように縦糸方向又は横糸方向に装飾部材と帯状材とが交互に並ぶと共に、これら帯状材の材質や色などの仕様が異なっており、帯状材自体の異種素材による意匠をも有する。そのため、この装飾シートは、意匠性により一層優れる。
(4) 上記(1)などの装飾シートの一例として、
前記帯状材は、前記複数の装飾部材のうち、一部の前記装飾部材を覆うように前記基材に絡むものを含む形態が挙げられる。
前記帯状材は、前記複数の装飾部材のうち、一部の前記装飾部材を覆うように前記基材に絡むものを含む形態が挙げられる。
上記(4)の装飾シートでは、複数の装飾部材のうち、一部の装飾部材を帯状材によって敢えて覆うことで、全ての装飾部材を露出させた場合とは異なる意匠、例えば帯状材で覆われた部分による立体感や重厚感などを醸し出す意匠を有することができる。そのため、この装飾シートは、意匠性により一層優れる。
(5) 上記(1)などの装飾シートの一例として、
前記帯状材は、前記基材の縁部に配置される少なくとも一つの前記装飾部材を覆うように前記基材に絡むものを含む形態が挙げられる。
前記帯状材は、前記基材の縁部に配置される少なくとも一つの前記装飾部材を覆うように前記基材に絡むものを含む形態が挙げられる。
上記(5)の装飾シートでは、基材の縁部に配置される装飾部材が帯状材で覆われることで、上述のように意匠性に優れる上に、この装飾シートをアクセサリに用いた場合に上記縁部の装飾部材が人間や衣服、鞄などのアクセサリの装着対象などに引っ掛かることを防止できる。特に、装飾部材がメッシュシートに対して後述する爪部を有する台座などを介して固定されている場合にはこの爪部を含めて装飾部材を覆うと、アクセサリの装着対象だけでなく、装飾シート自身(メッシュシートなど)に引っ掛かることを防止できる。詳細は、後述する。
(6) 上記(1)などの装飾シートの一例として、
前記装飾部材は、ラインストーンである形態が挙げられる。
前記装飾部材は、ラインストーンである形態が挙げられる。
上記(6)の装飾シートは、ラインストーンと布や皮などからなる帯状材との異種素材による意匠を有しつつ、ラインストーンによる光沢のある意匠、更に立体的な意匠や重厚な意匠をも有し、意匠性により優れる。
(7) 本発明の一態様に係るアクセサリは、
上記(1)から(6)のいずれか一つの装飾シートを含む。
上記(1)から(6)のいずれか一つの装飾シートを含む。
上記(7)のアクセサリにおける意匠部分の主体が上述の本発明の装飾シートを用いて形成されているため、装飾部材と帯状材との異種素材の組み合わせによる意匠を有しつつ、複数の装飾部材による立体的な意匠や重厚な意匠をも有する。即ち、このアクセサリは、従来にはない意匠を有し、意匠性に優れる。
上述のように本発明の装飾シート及び本発明のアクセサリは、意匠性に優れる。
以下、図面を参照して、本発明の装飾シート、及び本発明のアクセサリを具体的に説明する。図面において、同一符号は同一名称物を示す。
[実施形態1]
以下、図1〜図3を参照して、実施形態1の装飾シート1Aを説明する。
図1では、装飾部材4と帯状材5との配置状態が分かり易いように、メッシュシート3の格子の間隔のうち、横糸方向(図1では左斜め上から右斜め下方向)に隣り合う装飾部材4,4間の間隔を狭めて示す。
図2、及び後述する図4では、メッシュシート3を方眼紙のように模式的に示し、縦糸31と横糸32とがつくる複数のマス目のうち、装飾部材4が取り付けられたマス目33にハッチングを付して示す。また、図2,図4の帯状材5において、基材2の表面側(ここでは紙面手前側)に渡されている部分を太実線又は実線で示し、基材の裏面側(同、紙面奥側)に渡されている部分を破線で示す。
以下、図1〜図3を参照して、実施形態1の装飾シート1Aを説明する。
図1では、装飾部材4と帯状材5との配置状態が分かり易いように、メッシュシート3の格子の間隔のうち、横糸方向(図1では左斜め上から右斜め下方向)に隣り合う装飾部材4,4間の間隔を狭めて示す。
図2、及び後述する図4では、メッシュシート3を方眼紙のように模式的に示し、縦糸31と横糸32とがつくる複数のマス目のうち、装飾部材4が取り付けられたマス目33にハッチングを付して示す。また、図2,図4の帯状材5において、基材2の表面側(ここでは紙面手前側)に渡されている部分を太実線又は実線で示し、基材の裏面側(同、紙面奥側)に渡されている部分を破線で示す。
(概要)
実施形態1の装飾シート1Aの概略を述べると、図1に示すように複数の装飾部材4が取り付けられた格子状の基材2に帯状材5が織り込まれたものである。詳しくは、基材2は、複数の縦糸31と複数の横糸32とが格子に組まれたメッシュシート3と、メッシュシート3における格子のマス目33を埋めるように取り付けられた複数の装飾部材4とを備える。この例の装飾部材4はラインストーンである。また、この例の装飾シート1Aは、複数の装飾部材4が縦糸方向及び横糸方向の双方において一つの空白のマス目(空白マス目35)をあけて規則的に配置されており、基材2における隣り合う装飾部材4,4間に織り込まれた複数の帯状材5(図1では帯状材5a〜5d)を備える。
以下、要素ごとにより詳細に説明する。
実施形態1の装飾シート1Aの概略を述べると、図1に示すように複数の装飾部材4が取り付けられた格子状の基材2に帯状材5が織り込まれたものである。詳しくは、基材2は、複数の縦糸31と複数の横糸32とが格子に組まれたメッシュシート3と、メッシュシート3における格子のマス目33を埋めるように取り付けられた複数の装飾部材4とを備える。この例の装飾部材4はラインストーンである。また、この例の装飾シート1Aは、複数の装飾部材4が縦糸方向及び横糸方向の双方において一つの空白のマス目(空白マス目35)をあけて規則的に配置されており、基材2における隣り合う装飾部材4,4間に織り込まれた複数の帯状材5(図1では帯状材5a〜5d)を備える。
以下、要素ごとにより詳細に説明する。
(基材)
基材2において、メッシュシート3は、複数の縦糸31と複数の横糸32とが縦糸方向及び横糸方向の双方において所定の間隔をあけて直交するように配置されたものである。各縦糸31及び各横糸32はいずれも撚糸であり、一方の撚糸の撚り部分に他方の撚糸を絡めることで、複数の縦糸31と複数の横糸32とが直交するように交差された状態を保持できる。更に、融着などして上述の交差状態を保持することもできる。縦糸31と横糸32とがつくる格子のマス目はいずれも表裏に貫通する。この例では、縦糸31と横糸32とはそれぞれ等間隔に離間され、各マス目は正方形状である(図2)。
基材2において、メッシュシート3は、複数の縦糸31と複数の横糸32とが縦糸方向及び横糸方向の双方において所定の間隔をあけて直交するように配置されたものである。各縦糸31及び各横糸32はいずれも撚糸であり、一方の撚糸の撚り部分に他方の撚糸を絡めることで、複数の縦糸31と複数の横糸32とが直交するように交差された状態を保持できる。更に、融着などして上述の交差状態を保持することもできる。縦糸31と横糸32とがつくる格子のマス目はいずれも表裏に貫通する。この例では、縦糸31と横糸32とはそれぞれ等間隔に離間され、各マス目は正方形状である(図2)。
縦糸31及び横糸32は、各種の有機繊維(天然、合成でもよい)からなるものであると、可撓性に優れて塑性変形し難いメッシュシート3とすることができる。このようなメッシュシート3であれば、装飾部材4が取り付けられても上述の可撓性などを維持して、塑性変形し難い装飾シート1Aとすることができる。その結果、このような装飾シート1Aは、曲げたり、しわを寄せたり、畳んだりといった変形を容易に行えて、アクセサリの素材に好適に利用できる。その他、縦糸31及び横糸32の少なくとも一方は、各種の金属線といった無機材料からなるものが挙げられる。
縦糸31及び横糸32は、装飾部材4の意匠性を損なわないように、目立ち難い色、太さであることが好ましい。上記太さは、メッシュシート3が複数の装飾部材4を十分に保持可能な強度を有しつつ、複数の装飾部材4のうち、最小の装飾部材4における最大長さよりも十分に細いと、両糸31,32が目立ち難い。上記最大長さは、装飾部材4を平面視した状態で、この装飾部材4を内包する最小の円の直径が挙げられる。
基材2において、装飾部材4をなすラインストーンは、樹脂、ガラスなどからなる模造宝石であり、代表的には多角形体からなる意匠面部と、平坦な平面からなり、フォイルが貼り付けられる裏面部(図示せず)とを有する。ラインストーンは種々の色、形状、大きさのものが利用できる。この例では、同一形状、同一の大きさ、同一色のラインストーンであり、各ラインストーンは、一つのマス目33と同等程度の大きさを有する平面視多角形体である。ラインストーンは市販品を利用できる。本例では、図3において黒色のラインストーンを、後述する図5において透明のラインストーンを示している。
ラインストーンは、例えば、金属や樹脂などからなる台座(図示せず)によってメッシュシート3に取り付けられることが挙げられる。金属製の台座は、例えばラインストーンの裏面部及びその近傍を収納する浅い皿部又は枠部と、皿部又は枠部の周縁から突出し、意匠面部の一部を把持する複数の爪部とを備えるものが挙げられる(図3参照)。上記皿部又は枠部が所定のマス目33に位置するように、台座をメッシュシート3の裏面側に配置し、爪部をメッシュシート3の裏面から表面に突出させる。メッシュシート3の表面側から上記皿部又は枠部にラインストーンを収納して、爪部を折り曲げる。こうすることで、ラインストーンは、台座に把持されると共に、ラインストーンと台座とでメッシュシート3のマス目33をなす縦糸31及び横糸32を挟み込むことで、台座と共にメッシュシート3に固定されて、一体の基材2をなす。メッシュシート3に対するラインストーンの取付には、接着剤を用いることもできる。
この例の基材2は、図2に示すようにメッシュシート3の縦糸方向(図2では上下方向)に見ても、横糸方向(同、左右方向)に見ても、一つの装飾部材4と一つの空白マス目35とが交互に並ぶ。そのため、複数の装飾部材4が縦糸方向に沿って直線状に並んでなる縦装飾列と、複数の空白マス目35が縦糸方向に沿って直線状に並んでなる縦空白列とが横糸方向に交互に並ぶ。かつ、複数の装飾部材4が横糸方向に沿って直線状に並んでなる横装飾行と、複数の空白マス目35が横糸方向に沿って直線状に並んでなる横空白行とが縦糸方向に交互に並ぶ。この例では、隣り合う装飾部材4,4間に介在する横空白行に帯状材5が配置されている。
(帯状材)
帯状材5は、上述のメッシュシート3をなす縦糸31及び横糸32の少なくとも一方に絡むことで基材2に支持されて、基材2と一体の装飾シート1Aをなす。この例では、複数の帯状材5a〜5dを備え、各帯状材5は、上述の横空白行をなす縦糸31に織り込まれている。なお、図1〜図3に示す帯状材5の本数は例示であり、適宜変更できる。
帯状材5は、上述のメッシュシート3をなす縦糸31及び横糸32の少なくとも一方に絡むことで基材2に支持されて、基材2と一体の装飾シート1Aをなす。この例では、複数の帯状材5a〜5dを備え、各帯状材5は、上述の横空白行をなす縦糸31に織り込まれている。なお、図1〜図3に示す帯状材5の本数は例示であり、適宜変更できる。
帯状材5の材質(代表的には、各種の有機繊維(天然でも合成でもよい)からなる織布、不織布、編組材、皮革(天然でも合成でもよい)といった有機素材、金属繊維やガラス繊維などの無機材料と有機素材との複合素材、金属線などの無機素材など)、大きさ(厚さ、幅、長さ)、色などの仕様は適宜選択できる。帯状材5も有機素材や複合素材からなるものであると、可撓性に優れて塑性変形し難い装飾シート1Aとすることができる。この例のように複数の帯状材5を備える場合には、帯状材5を全て同じ仕様のものとすることもできるし、仕様が異なる複数種のものを含むこともできる。織布の織り方法や不織布の目付量なども適宜選択できる。例えば、複数の帯状材5を全て同じ織り方法の織布からなるものとすることもできるし、異なる織り方法の織布からなるものを含むこともできる。一例として、サテンリボンとベルベットリボンとを含む形態、グログランリボンとヘリンボーンリボンとを含む形態などが挙げられる。帯状材5は市販のリボンテープを適宜利用できる。
材質について、特に、帯状材5は、可撓性に優れ、塑性変形し難く、柔らかい素材からなるものであると、基材2に絡んだ状態でも基材2の可撓性を損ない難く、所望の形状に変形させ易い装飾シート1Aとすることができる。また、可撓性に優れる帯状材5は、装飾シート1Aの製造過程で、基材2に織り込んだり、巻き付けたりし易く、装飾シート1Aの製造性にも優れる。
大きさについて、この例では帯状材5の幅を、帯状材5を配置する装飾部材4,4間の大きさ(一つの空白マス目35の一辺の長さ)と同等程度としている。こうすることで、帯状材5が隣接する装飾部材4の全体を覆い隠すことを防止でき、装飾部材4の横装飾行と帯状材5とが交互に並んだ意匠を良好に構築できる。また、この例では帯状材5の厚さを、一つの空白マス目35の一辺の長さ以下とする。そのため、装飾シート1Aの製造過程で、帯状材5が各空白マス目35を容易に通過でき、帯状材5を基材2に織り込み易い。
色について、複数の帯状材5を全て同色のものとしたり、全て異なる色のものとしたり、異なる色のものを含んだりすることができる。例えば、帯状材5a〜5dを濃淡が異なるものとすれば、複数の帯状材5a〜5dによるグラデーションを有する意匠を備える装飾シート1Aとすることができる。帯状材5の数量が多い場合には、繰り返しのグラデーションを有する意匠としたり、濃色から淡色、淡色から濃色といった対称的なグラデーションを有する意匠としたりすることもできる。その他、異なる複数色の帯状材5を周期的に配列することもできる。帯状材5の色に加えて、材質や大きさを異ならせることもできる。図3は、複数の帯状材5のうち、色が異なるもの、材質が異なるものを含む場合を例示する。
(装飾シートの製造方法、及び基材に対する帯状材の絡み状態)
この例の装飾シート1Aは、例えば、メッシュシート3に複数の装飾部材4が取り付けられた基材2を用意し、基材2の所定の箇所に帯状材5を織り込むことで製造することができる。この例では、上述のように複数の空白マス目35からなる縦空白列及び横空白行を備える基材2を用意し、各横空白行をなす縦糸31を例えば経糸とし、各帯状材5a〜5dを緯糸として織り込むことが挙げられる。
この例の装飾シート1Aは、例えば、メッシュシート3に複数の装飾部材4が取り付けられた基材2を用意し、基材2の所定の箇所に帯状材5を織り込むことで製造することができる。この例では、上述のように複数の空白マス目35からなる縦空白列及び横空白行を備える基材2を用意し、各横空白行をなす縦糸31を例えば経糸とし、各帯状材5a〜5dを緯糸として織り込むことが挙げられる。
図2を参照し、帯状材5a,5bを例に挙げて説明する。ここでは、装飾部材4αの横糸方向に隣り合う装飾部材を4β、更にその隣りの装飾部材を4γと呼ぶ。装飾部材4α,4β,4γのそれぞれについて、縦糸方向に隣り合う装飾部材を順に4ω,4ψ,4χと呼ぶ。
帯状材5aは、装飾部材4α,4ω間に渡る2本の縦糸31,31の上(基材2の表面側)に渡し、次に装飾部材4β,4ψ間に渡る2本の縦糸31,31の下(基材2の裏面側)に渡す。次に装飾部材4γ,4χ間に渡る2本の縦糸31,31の上に帯状材5aを渡す。以下同様に繰り返す。帯状材5cも帯状材5aと同様に渡す。
帯状材5bは、装飾部材4ω,4ψ,4χを含む横装飾行と、この横装飾行と縦糸方向に隣り合う別の横装飾行間に渡る縦糸31,31に織り込む。詳しくは、帯状材5bを、装飾部材4ωが取り付けられた縦糸31,31の下、装飾部材4ψが取り付けられた縦糸31,31の上、装飾部材4χが取り付けられた縦糸31,31の下に順に渡す。以下同様に繰り返す。帯状材5dも帯状材5bと同様に渡す。
帯状材5aは、装飾部材4α,4ω間に渡る2本の縦糸31,31の上(基材2の表面側)に渡し、次に装飾部材4β,4ψ間に渡る2本の縦糸31,31の下(基材2の裏面側)に渡す。次に装飾部材4γ,4χ間に渡る2本の縦糸31,31の上に帯状材5aを渡す。以下同様に繰り返す。帯状材5cも帯状材5aと同様に渡す。
帯状材5bは、装飾部材4ω,4ψ,4χを含む横装飾行と、この横装飾行と縦糸方向に隣り合う別の横装飾行間に渡る縦糸31,31に織り込む。詳しくは、帯状材5bを、装飾部材4ωが取り付けられた縦糸31,31の下、装飾部材4ψが取り付けられた縦糸31,31の上、装飾部材4χが取り付けられた縦糸31,31の下に順に渡す。以下同様に繰り返す。帯状材5dも帯状材5bと同様に渡す。
上述のように複数の帯状材5a〜5dを基材2に織り込むことで、装飾シート1Aが得られる。この例の装飾シート1Aは、その表面側を縦糸方向にみると、帯状材5、装飾部材4、空白マス目35、装飾部材4が順に繰り返し並ぶ(図2の右側の符号参照)。帯状材5a〜5dに着目すると、縦糸方向に隣り合う帯状材(5a,5b)、(5b,5c)、(5c,5d)は、横糸方向にずれて交互に配置される(図1,図3も参照)。このように複数の帯状材5a〜5bを備える場合に織り込み位置を異ならせることでも、意匠性を高められる。
この例の装飾シート1Aにおける帯状材5の絡み状態(配置状態)は例示であり、適宜変更できる。上述の例示では、空白マス目35に帯状材5を渡す場合を説明したが、装飾部材4の少なくとも一部を覆うように帯状材5を渡したり、複数の帯状材5を交差するように渡したりすることもできる。以下に、基材2に対する帯状材5の絡み状態を例示する。
《縦糸方向又は横糸方向に沿った絡み状態》
(1)装飾部材4,4間に帯状材5を渡す場合には、帯状材5を縦糸方向又は横糸方向に沿って縦空白列又は横空白行に渡す(本例は横空白行に渡す)。
(2)装飾部材4を覆うように帯状材5を渡す場合には、帯状材5を縦糸方向又は横糸方向に沿って縦装飾列又は横装飾行に渡す。
(1)装飾部材4,4間に帯状材5を渡す場合には、帯状材5を縦糸方向又は横糸方向に沿って縦空白列又は横空白行に渡す(本例は横空白行に渡す)。
(2)装飾部材4を覆うように帯状材5を渡す場合には、帯状材5を縦糸方向又は横糸方向に沿って縦装飾列又は横装飾行に渡す。
《格子を斜めに渡る絡み状態》
(3)帯状材5を基材2(メッシュシート3)の対角方向に渡す。例えば、一つの空白マス目35の対角に帯状材5を渡す。
(4)帯状材5を基材2(メッシュシート3)の対角方向以外の斜め方向に渡す。例えば、二つのマス目の対角に帯状材5を渡す。
上記(3),(4)において、空白マス目35(縦空白列、横空白行)に帯状材5を渡す、又は少なくとも一つの装飾部材4を覆うように、装飾部材4が取り付けられたマス目33を交差するように帯状材5を渡す(後述の実施形態2の帯状材5e〜5j参照)ことができる。更に、複数の帯状材5が空白マス目35で交差するように渡す、又は装飾部材4の上で交差するように渡す(後述の実施形態2の帯状材5k,5l参照)こともできる。
(3)帯状材5を基材2(メッシュシート3)の対角方向に渡す。例えば、一つの空白マス目35の対角に帯状材5を渡す。
(4)帯状材5を基材2(メッシュシート3)の対角方向以外の斜め方向に渡す。例えば、二つのマス目の対角に帯状材5を渡す。
上記(3),(4)において、空白マス目35(縦空白列、横空白行)に帯状材5を渡す、又は少なくとも一つの装飾部材4を覆うように、装飾部材4が取り付けられたマス目33を交差するように帯状材5を渡す(後述の実施形態2の帯状材5e〜5j参照)ことができる。更に、複数の帯状材5が空白マス目35で交差するように渡す、又は装飾部材4の上で交差するように渡す(後述の実施形態2の帯状材5k,5l参照)こともできる。
《縦糸方向及び横糸方向の少なくとも一方と斜めとの組合せ》
(5)縦糸方向及び横糸方向の少なくとも一方に渡る帯状材5と、斜めに渡る帯状材5とをそれぞれ備える。例えば、基材2の両縁部近傍には斜めに渡る帯状材5を備え、基材2の幅方向の中央部に横糸方向に渡る帯状材5を備える(図3参照)。
(6)縦糸方向及び横糸方向の少なくとも一方に渡る帯状材5と、斜めに渡る帯状材5とが交差する部分を備える。
(7)縦糸方向及び横糸方向の少なくとも一方に渡る帯状材5と、斜めに交差する複数の帯状材5とをそれぞれ備える。例えば、基材2の両縁部近傍に縦糸方向に渡る帯状材5を備え、基材2の幅方向の中央部に斜めに交差する複数の帯状材5を備える。
(8)斜めに渡る帯状材5と、この帯状材5における基材2の表面側に斜めに渡された斜辺部の端部に交差するように縦糸方向及び横糸方向の少なくとも一方に渡る帯状材5とを備える。この一例として、縦糸方向又は横糸方向に向かうに従って傾き方向が交互に逆になるように折り返してジグザグに渡る帯状材5と、折り返し箇所を覆うように縦糸方向及び横糸方向の少なくとも一方に渡る帯状材5とを備えることもできる。
上記(5)〜(8)において、上述のように少なくとも一つの装飾部材4を覆うように帯状材5を渡すこともできる。
(5)縦糸方向及び横糸方向の少なくとも一方に渡る帯状材5と、斜めに渡る帯状材5とをそれぞれ備える。例えば、基材2の両縁部近傍には斜めに渡る帯状材5を備え、基材2の幅方向の中央部に横糸方向に渡る帯状材5を備える(図3参照)。
(6)縦糸方向及び横糸方向の少なくとも一方に渡る帯状材5と、斜めに渡る帯状材5とが交差する部分を備える。
(7)縦糸方向及び横糸方向の少なくとも一方に渡る帯状材5と、斜めに交差する複数の帯状材5とをそれぞれ備える。例えば、基材2の両縁部近傍に縦糸方向に渡る帯状材5を備え、基材2の幅方向の中央部に斜めに交差する複数の帯状材5を備える。
(8)斜めに渡る帯状材5と、この帯状材5における基材2の表面側に斜めに渡された斜辺部の端部に交差するように縦糸方向及び横糸方向の少なくとも一方に渡る帯状材5とを備える。この一例として、縦糸方向又は横糸方向に向かうに従って傾き方向が交互に逆になるように折り返してジグザグに渡る帯状材5と、折り返し箇所を覆うように縦糸方向及び横糸方向の少なくとも一方に渡る帯状材5とを備えることもできる。
上記(5)〜(8)において、上述のように少なくとも一つの装飾部材4を覆うように帯状材5を渡すこともできる。
このようにメッシュシート3、装飾部材4、及び帯状材5といった少ない構成素材で多数のバリエーションを有する意匠を容易に作製できる。なお、帯状材5の交差部分や装飾部材4を覆う部分を備える場合、より立体的な意匠や重厚な意匠を有することができる。上記交差部分をある程度少なくすると(局所的に設けると)、装飾部材4を十分に露出し易い上に、可撓性を損ない難い。
(効果)
実施形態1の装飾シート1Aは、複数の装飾部材4を備える基材2に帯状材5が絡んでいるため、装飾部材4と帯状材5との異種素材の組み合わせによる意匠に加えて、装飾部材4による立体的な意匠や重厚な意匠をも有し、意匠性に優れる。この例の装飾シート1Aは、複数の帯状材5a〜5dと、装飾部材4(横装飾行)とが交互に配置されることからも、上述の異種素材の組み合わせによる意匠性により優れる。また、この例の装飾シート1Aは、複数の帯状材5a〜5dを備えており、帯状材5の材質や色などの仕様を異ならせたり、絡み状態を異ならせたりすることで、上述のように種々の意匠を有することができる。更に、この例の装飾シート1Aは、帯状材5が空白マス目35をなす縦糸31に織り込まれているため、装飾部材4が帯状材5に隠され難く、装飾部材4による意匠、この例ではラインストーンによる光沢をより得易い意匠を有することができる。その他、帯状材5が空白マス目35の縦糸31に絡むことで、装飾シート1Aの強度もある程度高められる。
実施形態1の装飾シート1Aは、複数の装飾部材4を備える基材2に帯状材5が絡んでいるため、装飾部材4と帯状材5との異種素材の組み合わせによる意匠に加えて、装飾部材4による立体的な意匠や重厚な意匠をも有し、意匠性に優れる。この例の装飾シート1Aは、複数の帯状材5a〜5dと、装飾部材4(横装飾行)とが交互に配置されることからも、上述の異種素材の組み合わせによる意匠性により優れる。また、この例の装飾シート1Aは、複数の帯状材5a〜5dを備えており、帯状材5の材質や色などの仕様を異ならせたり、絡み状態を異ならせたりすることで、上述のように種々の意匠を有することができる。更に、この例の装飾シート1Aは、帯状材5が空白マス目35をなす縦糸31に織り込まれているため、装飾部材4が帯状材5に隠され難く、装飾部材4による意匠、この例ではラインストーンによる光沢をより得易い意匠を有することができる。その他、帯状材5が空白マス目35の縦糸31に絡むことで、装飾シート1Aの強度もある程度高められる。
[実施形態2]
図4を参照して、実施形態2の装飾シート1Bを説明する。
実施形態2の装飾シート1Bの概要を述べると、複数の装飾部材4が取り付けられた格子状の基材2に帯状材5が巻き付けられたものである。この例の装飾シート1Bは、複数の装飾部材4のうち、一部の装飾部材4を覆うように基材2に絡む帯状材5を備える。また、この例の装飾シート1Bは、基材2の縁部に配置される少なくとも一つの装飾部材4を覆うように基材2に絡む帯状材5e〜5hを含む。実施形態2の装飾シート1Bにおける実施形態1との主な相違点は、帯状材5の絡み状態にあり、以下、この相違点を詳細に説明し、実施形態1と重複する構成及びその効果などは詳細な説明を省略する。
図4を参照して、実施形態2の装飾シート1Bを説明する。
実施形態2の装飾シート1Bの概要を述べると、複数の装飾部材4が取り付けられた格子状の基材2に帯状材5が巻き付けられたものである。この例の装飾シート1Bは、複数の装飾部材4のうち、一部の装飾部材4を覆うように基材2に絡む帯状材5を備える。また、この例の装飾シート1Bは、基材2の縁部に配置される少なくとも一つの装飾部材4を覆うように基材2に絡む帯状材5e〜5hを含む。実施形態2の装飾シート1Bにおける実施形態1との主な相違点は、帯状材5の絡み状態にあり、以下、この相違点を詳細に説明し、実施形態1と重複する構成及びその効果などは詳細な説明を省略する。
実施形態2の装飾シート1Bは、実施形態1と同様の基材2、即ち複数の装飾部材4が縦糸方向及び横糸方向の双方において一つの空白マス目35をあけて規則的に配置された基材2を備え、複数の帯状材5e〜5lを備える。この例の装飾シート1Bは、上述の空白マス目35(横空白行)に帯状材5が絡むのではなく、装飾部材4が配置されるマス目33を構成する四辺のうち、互いに対向する二辺に帯状材5が巻き付けられている。そのため、複数の装飾部材4のうち、一部の装飾部材4は、帯状材5に覆われて隠され、他部の装飾部材4は帯状材5から露出される。
詳しくは、この例の装飾シート1Bでは、基材2の縁部に位置する全ての装飾部材4が帯状材5e〜5hに覆われる。基材2の各縁部から内側に位置する装飾部材4は、縦糸方向にみると、一つおきに、帯状材5i,5jのいずれかによって覆われる。基材2の幅方向の中央に位置する装飾部材4は、一つおきに帯状材5k,5lによって覆われると共に、これら帯状材5k,5jは装飾部材4の上で交差するように渡される。この帯状材5k,5lで覆われる装飾部材4と、帯状材5i,5jで覆われる装飾部材4とは、縦糸方向に一マス目ずれて設けられる。その他、この例では、各帯状材5のうち、装飾シート1Bの表面に露出する箇所が帯状材5e,5f,5i,5kでは右下がり、帯状材5g,5h,5j,5lでは左下がりに渡された場合を示す。
この例の装飾シート1Bは、例えば、上述の基材2を用意し、基材2の所定の箇所に帯状材5を斜めに巻き付けるように渡すことで製造することができる。
詳しくは、帯状材5eを、メッシュシート3の左縁をなす縦糸31の左斜め上から、ある装飾部材4δの上(基材2の表面側)に渡し、装飾部材4δの右斜め下の空白マス目35を経て、装飾部材4δと縦糸方向に隣り合う装飾部材4εの下(基材2の裏面側)に渡し、左縁をなす縦糸31に向かう。以下同様に繰り返す。帯状材5fは、帯状材5eとは覆う装飾部材4を一つずらして、同様に渡す。帯状材5iは、装飾部材4δ,4εを含む縦装飾列に隣り合う縦空白列をなす縦糸31に巻き付けるように、帯状材5eと同様に渡す。帯状材5g,5h,5jは、帯状材5e,5f,5iと左右を逆にして同様に渡す。帯状材5k,5lは、基材2の幅方向の中央部に位置する装飾部材4を覆うように、帯状材5f,5eと同様に渡すと共に、装飾部材4の上で交差させる。こうすることで、基材2の両縁部の装飾部材4は、帯状材5e〜5hに覆われ、基材2の中央部の装飾部材4は、縦糸方向に一つおきに帯状材5k,5lに覆われる。帯状材5k,5lから露出される装飾部材4に隣り合う装飾部材4,4は、縦糸方向に一つおきに帯状材5i,5jに覆われる。このように複数の帯状材5e〜5lを備えて、帯状材5で複数の装飾部材4を覆う場合に覆う位置を異ならせることでも、意匠性を高められる。
詳しくは、帯状材5eを、メッシュシート3の左縁をなす縦糸31の左斜め上から、ある装飾部材4δの上(基材2の表面側)に渡し、装飾部材4δの右斜め下の空白マス目35を経て、装飾部材4δと縦糸方向に隣り合う装飾部材4εの下(基材2の裏面側)に渡し、左縁をなす縦糸31に向かう。以下同様に繰り返す。帯状材5fは、帯状材5eとは覆う装飾部材4を一つずらして、同様に渡す。帯状材5iは、装飾部材4δ,4εを含む縦装飾列に隣り合う縦空白列をなす縦糸31に巻き付けるように、帯状材5eと同様に渡す。帯状材5g,5h,5jは、帯状材5e,5f,5iと左右を逆にして同様に渡す。帯状材5k,5lは、基材2の幅方向の中央部に位置する装飾部材4を覆うように、帯状材5f,5eと同様に渡すと共に、装飾部材4の上で交差させる。こうすることで、基材2の両縁部の装飾部材4は、帯状材5e〜5hに覆われ、基材2の中央部の装飾部材4は、縦糸方向に一つおきに帯状材5k,5lに覆われる。帯状材5k,5lから露出される装飾部材4に隣り合う装飾部材4,4は、縦糸方向に一つおきに帯状材5i,5jに覆われる。このように複数の帯状材5e〜5lを備えて、帯状材5で複数の装飾部材4を覆う場合に覆う位置を異ならせることでも、意匠性を高められる。
特に、この例の装飾シート1Bでは、基材2の縁部に配置される全ての装飾部材4を、上述の爪部を有する台座を含めて帯状材5e〜5hで覆う(後述の図5(B)も参照)。ここで、メッシュシート3に対して、複数の爪部を有する台座を介して装飾部材4を固定していると、例えば、装飾シート1Bを折り曲げた場合に、対向する一方の面の爪部が他方の面に絡む帯状材5やメッシュシート3自体などに引っ掛かることがある。引っ掛かった際に爪部が起き上がる(開く)と帯状材5などに更に引っ掛かり易くなり、最悪の場合、装飾部材4が脱落する可能性がある。特に、基材2の縁部の装飾部材4を固定する爪部は、基材2の幅方向の中間部に配置される装飾部材4を固定する爪部に比較して、引っ掛かり易いと考えられる。
本例では、基材2の縁部の装飾部材4を、上述の爪部を含めて帯状材5e〜5hで覆うため、爪部が帯状材5などに引っ掛かることや、爪部が立ち上がって更に引っ掛かり易くなることなどを効果的に防止できる。特に、本例では、基材2の縁部に配置される全ての装飾部材4を帯状材5e〜5hで覆うことからも、基材2の縁部に配置される一部の装飾部材4のみを覆う場合(例えば、図3に示すように横糸方向に並ぶ装飾部材4を一つ飛ばしに覆う場合など)に比較して、上述の引っ掛かりなどを効果的に防止できる。
更に、本例では、基材2の幅方向の中間位置にある装飾部材4を、爪部を含めて、2枚の帯状材5k,5lを上述のように交差させて覆う。帯状材5k,5lにおける交差させた重複箇所は、局所的に厚いため、装飾シート1Bにおけるその他の箇所の表面から局所的に突出する。この突出によって、上記その他の箇所の爪部の引っ掛かりを効果的に防止できる。2枚の帯状材5k,5lを装飾部材4の上で交差させると、突出厚さを大きく確保し易く、上記爪部の引っ掛かりをより効果的に防止できる。帯状材5k、5l自体が厚手のものであれば、上述の突出厚さを更に大きく確保し易く、上記爪部の引っ掛かりをより一層効果的に防止できる。厚手の帯状材5としては、例えば、皮革や人工皮革からなるもの、ベルベットリボンやグログランリボンなどが挙げられる。上述した基材2の縁部に配置される各装飾部材4に対しても、2枚の帯状材5,5を交差させて重複して覆えば、上述の引っ掛かりなどを効果的に防止できる。このような本例の装飾シート1Bをアクセサリに用いれば、人間や衣服、鞄などのアクセサリの装着対象にも、爪部が引っ掛かることを効果的に防止できる。
実施形態2の装飾シート1Bは、実施形態1と同様に、装飾部材4と帯状材5との異種素材の組み合わせによる意匠に加えて、装飾部材4による立体的な意匠や重厚な意匠をも有する。特に、複数の装飾部材4のうち、一部の装飾部材4を帯状材5によって敢えて覆うため、全ての装飾部材4が露出された場合とは異なり、帯状材5で覆われた部分による立体感や重厚感などをより感じ易い意匠を有することができる。この点で、装飾シート1Bは、意匠性により優れる。更に、この例の装飾シート1Bは、基材2の縁部に配置される装飾部材4が帯状材5によって覆われることで、縁部の装飾部材4が装飾シート1B自体に引っ掛かったり、この装飾シート1Bをアクセサリに用いた場合にアクセサリの装着対象に引っ掛かったりすることを防止し易い(後述の実施形態3も参照)。
[実施形態3]
図5を参照して、実施形態のアクセサリを説明する。
実施形態1,2の装飾シート1A,1Bは、上述のように可撓性に優れ、曲げや折り畳み、しわを寄せるなどの変形を容易に行え、塑性変形し難く、いわば布地のように取り扱える。従って、装飾シート1A,1Bはいずれも、布地を用いたアクセサリと同様のアクセサリ類は勿論、その他の各種のアクセサリの素材に好適に利用できる。
図5を参照して、実施形態のアクセサリを説明する。
実施形態1,2の装飾シート1A,1Bは、上述のように可撓性に優れ、曲げや折り畳み、しわを寄せるなどの変形を容易に行え、塑性変形し難く、いわば布地のように取り扱える。従って、装飾シート1A,1Bはいずれも、布地を用いたアクセサリと同様のアクセサリ類は勿論、その他の各種のアクセサリの素材に好適に利用できる。
図5(A)は、実施形態1の装飾シート1Aを含むアクセサリを示す。このアクセサリは、横長の装飾シート1Aの両端を適宜処理し、その長手方向の中央部に、別途用意した細い装飾シートを幅方向に圧縮するように巻き付けて、蝶リボン型に形成したものである。このアクセサリは、適宜な金具や裏地などを取り付けて、例えば、バレッタなどの髪飾り、シュークリップなどの靴飾りなどに利用することが挙げられる。
図5(B)は、実施形態2の装飾シート1Bを含むアクセサリを示す。このアクセサリは、装飾シート1Bの両端を縫い合わすなどして環状(筒状)にし、両端部の接合箇所に留め部を取り付けたものである。このアクセサリは、留め部にチェーンやリングなどの金具を取り付けて、例えば、ペンダントトップ、キーホルダー、バッグチャームなどに利用することが挙げられる。図5(B)では紐を通した状態を示す。
その他、実施形態のアクセサリとして、髪飾り(例、カチューシャ、カチューム、バナナクリップ、バンスクリップ(ジョークリップ、クロウクリップなどとも呼ばれる)、テールクリップ、ワニクリップ、ダッカールクリップ、ヘアカフスなど)、腕輪、指輪、ブローチ、携帯機器のストラップ、帽子飾りなどが挙げられる(いずれも図示せず)。
実施形態のアクセサリは、実施形態1,2の装飾シート1A,1Bを用いて形成されているため、意匠性に優れる。特に、実施形態2の装飾シート1Bを用いたアクセサリでは、基材2の縁部に配置される装飾部材4が帯状材5で覆われており、縁部の装飾部材4がアクセサリの装着対象である装着者、衣服や鞄、その他、アクセサリの周囲部材などに引っ掛かることを防止できる。
本発明は、上述の実施形態などに限定されるものではない。例えば、実施形態1,2の装飾シート1A,1Bに対して、以下のいずれか一つの変更が可能である。
(1)色が異なるラインストーンを含む。
この場合、所望の図柄(縞模様、ドット模様など)となるように、色が異なるラインストーンをメッシュシート3に配置することができる。
(2)大きさ及び形状の少なくとも一方が異なるラインストーンを含む。
例えば、実施形態1で説明した、各マス目が同一の大きさの正方形状であるメッシュシート3を備える基材2とする場合、複数のマス目と同等程度の大きさかつ形状のラインストーンと、一つのマス目と同等程度の大きさかつ形状のラインストーンとを含み、所定数のマス目を埋めるように各ラインストーンを取り付けることが挙げられる。
(3)装飾部材4として、ラインストーンに代えて、又は加えて、パール(模造を含む)、ビーズなどを含む。
(4)帯状材5をシフォンやオーガンジー、チュールなどのような薄地の織布からなるものとし、装飾部材4を覆うように帯状材5を基材2に絡める(実施形態2参照)。
この場合、帯状材5から透けて装飾部材4が見えるという意匠を有することができる。
(1)色が異なるラインストーンを含む。
この場合、所望の図柄(縞模様、ドット模様など)となるように、色が異なるラインストーンをメッシュシート3に配置することができる。
(2)大きさ及び形状の少なくとも一方が異なるラインストーンを含む。
例えば、実施形態1で説明した、各マス目が同一の大きさの正方形状であるメッシュシート3を備える基材2とする場合、複数のマス目と同等程度の大きさかつ形状のラインストーンと、一つのマス目と同等程度の大きさかつ形状のラインストーンとを含み、所定数のマス目を埋めるように各ラインストーンを取り付けることが挙げられる。
(3)装飾部材4として、ラインストーンに代えて、又は加えて、パール(模造を含む)、ビーズなどを含む。
(4)帯状材5をシフォンやオーガンジー、チュールなどのような薄地の織布からなるものとし、装飾部材4を覆うように帯状材5を基材2に絡める(実施形態2参照)。
この場合、帯状材5から透けて装飾部材4が見えるという意匠を有することができる。
1A,1B 装飾シート、2 基材、3 メッシュシート、31 縦糸、32 横糸、
33 マス目、35 空白マス目、4,4α〜4ε,4ω〜4χ 装飾部材、
5,5a〜5l 帯状材
33 マス目、35 空白マス目、4,4α〜4ε,4ω〜4χ 装飾部材、
5,5a〜5l 帯状材
Claims (7)
- 複数の縦糸と複数の横糸とが格子に組まれたメッシュシートと、前記メッシュシートにおける格子のマス目を埋めるように取り付けられた複数の装飾部材とを備える基材と、
前記縦糸及び前記横糸の少なくとも一方に絡む帯状材とを備える装飾シート。 - 前記複数の装飾部材は、前記縦糸方向及び前記横糸方向の少なくとも一方において一つ以上の空白のマス目をあけて規則的に配置されており、
前記帯状材は、前記基材における隣り合う前記装飾部材間に織り込まれたものを含む請求項1に記載の装飾シート。 - 前記帯状材は、仕様が異なる複数種のものを含む請求項2に記載の装飾シート。
- 前記帯状材は、前記複数の装飾部材のうち、一部の前記装飾部材を覆うように前記基材に絡むものを含む請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の装飾シート。
- 前記帯状材は、前記基材の縁部に配置される少なくとも一つの前記装飾部材を覆うように前記基材に絡むものを含む請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の装飾シート。
- 前記装飾部材は、ラインストーンである請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の装飾シート。
- 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の装飾シートを含むアクセサリ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017144032A JP2019026943A (ja) | 2017-07-25 | 2017-07-25 | 装飾シート、及びアクセサリ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
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JP2019026943A true JP2019026943A (ja) | 2019-02-21 |
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ID=65477935
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JP2017144032A Pending JP2019026943A (ja) | 2017-07-25 | 2017-07-25 | 装飾シート、及びアクセサリ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2019026943A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020170575A1 (ja) | 2019-02-18 | 2020-08-27 | サトーホールディングス株式会社 | 接客支援システム、接客支援方法、及びプログラム |
-
2017
- 2017-07-25 JP JP2017144032A patent/JP2019026943A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020170575A1 (ja) | 2019-02-18 | 2020-08-27 | サトーホールディングス株式会社 | 接客支援システム、接客支援方法、及びプログラム |
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