JP6022096B1 - スライドファスナーの取付構造 - Google Patents
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Description
そして、ファスナーテープの前面に設けた覆いテープの膨大部で、ファスナーテープの咬合子取り付け部に取り付けられた咬合子を全長に亘って覆うため、咬合子はファスナー用テープの前面から隠され見えなくなる。そして、膨大部は装飾が施されていることにより、膨大部に平坦部と異なる文字、図形、模様等を施し、美麗な装飾を施した膨大部が形成され、ファッション性が高まることが記載されている(段落0007参照)。
一方、引用文献1には、ファスナーテープ1と膨大部6を含む覆いテープ2が一枚のテープで製織又は製編されていることが記載されている(請求項1参照)。
一方、特許文献2には、「図3、4に示すスライドファスナー用テープは、ファスナーテープ1の側縁に数本の芯糸8を集束状に揃えてニードル織成によって袋織りに織成して芯部5を形成するとともに、袋織り部分の経糸9に多色糸7を配して織成して芯部5に装飾部13を形成する。芯部5に配する多色糸7の色彩をそれぞれ同調させるか異ならしめるかは自由であるが、色彩を同調させるのが色彩効果を高めるには好ましい。なお他のファスナーテープ1部分の経糸9、緯糸10は白色か淡色の無地の糸を用いるのが装飾部13の色彩を引立たせるのにはよい。」と記載されている(段落0033、図3、図3参照)。
特許文献3では、生地と合成樹脂テープをレーザー光で溶融固化させるため、生地と合成樹脂テープの材質が特定される。
更に特許文献4には「被覆布地7は、張りをより強固にしてスライダー11による噛み込みを防止し、また、スライダー11との摩擦に耐え得るようにすべく、布地を二つ折りにしたものが用いられる。二つ折りにされた被覆布地7 は、予め熱可塑性を有する接着剤12等によって張り合わされて一枚の細長いシート状になっており、ファスナーテープ3 とほぼ同等の幅を有する。なお、張りをさらに強いものとすべく、二つ折りにされた被覆布地の間に芯体を挟み込んでもよい。」と記載されている(段落0024参照)。
従って、特許文献4でいう「芯体」を挟み込むとは、被覆布地の張りを強くすることを意図しているのであるから、二つ折りにされた被覆布地全体にまんべんなく挟み込まれる必要がある。
特許文献5に記載された発明は、布団や衣類等を収納袋から出し入れする際に、収納された布団類がファスナーに噛み込まれることなくスムーズにファスナーを開閉することのできる布団類収納袋を提供することを目的とする(段落0004参照)。
そして「羽毛布団(A)とファスナー(3)の間には舌状部材(4)が配置されているため、圧縮された羽毛布団(A)の一部がスライダー(33)よりも突出し、ファスナー(3)が羽毛布団(A)を噛み込んで、スライダー(33)の移動が阻害されたり、噛み込みによって羽毛布団(A)に穴が開いたりすることを確実に防止することができる。」と記載されている(段落0019参照)。
従って、特許文献5では、ファスナー(3)が羽毛布団に噛み込むのを防止するのは舌状部材(4)であり、パイピング材(5)は、ファスナーが羽毛布団の噛み込みを防止する働きを有してはいない。
ここで、本発明の適用対象は、衣服のスライドファスナー取付箇所に限らず、ケース、カバー、カバン、シート等々、任意のスライドファスナー取付箇所である。従って、本発明の生地とは、衣服の生地に限らず、合成樹脂、革など、その適用用途に対応した素材をも包含する。リバーシブルの場合などは、表面側に限らず裏面側をも適用対象とすることができる。対象となるスライドファスナーは、例えば、金属ファスナー樹脂ファスナー、ビスロンファスナーなど各種材料のファスナーに適用できる。また、止製品、開製品、スライダー2個付の開製品、スライダー2個付の止製品など各種構造のファスナーに適用できる。
また、表生地と裏生地とを備えている場合、例えば、裏生地にスライダーを取り付け(縫い付け)、表生地に本発明に係るスライドファスナーの取付ける(縫い付ける)構造等も適用することができる。
なお、上記の記載において「取り付ける(縫い付ける)」と取付けの後に括弧付で(縫い付け)と記載したのは、一般的な取付方法が縫い付けであることを示すためであり、必ずしも、縫い付けに特定しているわけではない。ただし、生地に縫い付けることにより、帯状部材の取付、取外しが容易とあり、帯状部材の交換が容易に行える(このことの利点については後述する)。
前記帯状部材は、パイピングと称される素材に相当し、前記生地の両端部に取付けられる帯状基部と、この帯状基部からファスナーテープのエレメント列方向に延出している膨出部とを備えている。
前記膨出部は、柔軟性の芯材と、この柔軟性の芯材の表面の一部又は全部を覆って芯材を保持する被覆部材とで構成されて、筒状をなしている。膨出部の別の表現として、被覆部材の内部に芯材を充填して、筒状をなしているという表現も可能である。この被覆部材は、弾性を有し、この弾性に起因した形状回復性を備えている(形状回復性については後述する)。そして、前記帯状部材の長手方向に対して直角方向の断面において前記エレメント列側に凸となる湾曲面を形成している。
前記帯状部材の膨出部は、スライダーのエレメント列の全部又は一部を覆っているのが望ましい。このことにより、帯状部材の膨出部は、スライダーに接し、他方、生地の両端縁部はスライダーに接しないようにすることができる。膨出部が、スライダーのエレメント列の全部を覆う場合は、実質、隠しスライダーを構成することになる。
本発明は、単に任意のパイピング素材を生地の端縁部に取付けた(縫い付けた)構成というわけではない。本発明は、柔軟性の芯材と形状回復性を有する被覆部材との複合構造であり、スライドファスナー取付構造に適したパイピング素材(芯材+被覆部材)を適用することにより、スライダー移動時に膨出部がスライダーの移動方向と直角方向に移動(開放移動)する際に、スムーズに開放移動することができるとともに、開放移動時にスライダーに押されても膨出部が変形し難く、膨出部が変形しても、被覆部材(膨出部)が形状回復性を有するために膨出部は元の湾曲形状に回復することができる。そのため、スライダーの移動が繰り返されても、エレメント列側に凸となる湾曲面の形状を維持することができる。その結果、薄い生地であっても、帯状部材の膨出部によりスライダーへの噛み込みを確実に阻止することができる。
ここで、前記線材は、スライドファスナーのスライダーと同種の素材、例えば、スライダーが金属であれば、線材の材質も金属として、スライダーが樹脂であれば、線材の材質も樹脂として、スライダーの損傷などを防ぎつつ、膨出部の摩耗を緩和することも可能である。
本発明は、パイピングに相当する帯状部材を、スライドファスナーのファスナーテープに取付けるのではなく、スライドファスナーを取り付ける生地の相対向する両端縁部に帯状部材を取り付ける点に本発明の技術的意義がある。すなわち、生地の相対向する両端縁部に帯状部材を取り付けることにより、帯状部材の膨出部、特に被覆部材の材質、形態、配置等について、ファスナーテープの材質、形態、配置等の制約を受けることがない。
このため、スライダーの円滑な移動機能を維持しつつ、スライダーの移動が繰り返されても、この湾曲面の形状を維持する。その結果、薄い生地であっても、スライダーへの噛み込みを確実に防止することができる。
しかも、帯状部材は、任意の色彩、素材、模様、質感、形態の帯状部材を生地に取り付けることができるので、その意匠的効果を十分に発揮させることができる。
さらに、生地に帯状部材を縫い付けているので、帯状部材が汚れたり、劣化したりした場合などに容易に別の帯状部材に取り換えることができる。また、別の帯状部材に取り換えることにより、新たな意匠的効果をもたらすことができる。
図1(b)は、図1(a)の構造を表地側から見た図である。ただし、スライドファスナーの構造を明示するために、表生地、帯状部材は想像線で示している。このスライドファスナー(60)は、スライダー(62)及びファスナーテープ(64)、(64)を備えている。スライダー(62)は、引手(66)を備え、ファスナーテープ(64)、(64)は、それぞれエレメント列(68)、(68)を有している。
図2(a)は、帯状部材の第1の実施態様を示す。この帯状部材(20)は表生地(10)の相対向する両端縁部に縫い付けられた帯状基部(30)と、この帯状基部(30)からファスナーテープ(64)のエレメント列(68)方向に延出している膨出部(40)とを備えている。帯状基部(30)は平織状の生地で織られている。一方、膨出部(40)は、前記帯状部材(20)の長手方向に対して直角方向の断面において前記エレメント列側に凸となる湾曲面を形成し、この湾曲面を形成した膨出部(40)は前記エレメント列(68)を覆っている。すなわち、スライダー(62)でエレメント列を閉じた状態で、エレメント列(68)は隠れた状態にある。
前記膨出部(44)は、芯材(42)と、芯材(42)の外周面を覆う被覆部材(44)とで構成されている。芯材(42)は繊維を束ねて構成され、スライダー移動時に、横方向の力が加わると任意に変形しうる柔軟性を有している。一方、被覆部材(44)はメッシュ状の細い金属線材で構成され、芯材(42)をメッシュ状に覆っており、メッシュの開口部から芯材(42)の一部が目視できる状態にある。なお、この実施態様では、メッシュの方向はエレメント列(68)の方向に対して互いに略斜め45度となるメッシュ構造をとっている。
ちなみに、特許文献1,2に示すようなファスナーテープを利用して帯状部材(特許文献1の袋織部7、特許文献2の袋織り部分)を構成する場合、ファスナーテープの材質や織構造に起因して、その材質やその袋織構造に制約を受ける。これに対し、この実施態様の取付構造は、生地に直接帯状部材を取り付ける構造なので、そのような制約を受けない。たとえば、この実施態様のように、芯材を被覆する被覆部材の材質を金属線材とし、且つメッシュ状とすることができる。このように、被覆部材の材質が金属であり、形状がメッシュ状であることにより、スライダーの動きに対して円滑に横方向に動くことができるともに、摩擦により生地が摩耗するともなく、さらに帯状部材の長手方向に対して直角方向の断面において前記エレメント列側に凸となる湾曲面が変形することもない。すなわち、形状回復性に優れたものとなる。
また、メッシュ状の金属線材をスライドファスナーの設置個所に配置することにより、意匠的な効果も発揮することができる。すなわち、この実施態様では、被覆部材(44)はメッシュ状のため、メッシュ開口から芯材(42)を目視でき、異なる質感、色彩などに起因する意匠的効果を発揮する。
図2(b)は、第1の実施態様とは異なる被覆部材を備えた帯状部材の第2の実施態様を示す。この実施態様が第1の実施態様と異なる点は、第1の実施態様では被覆部材(44)がメッシュ状であるのに対し、この実施態様では、被覆部材(44)が一本の細い金属線材を螺旋状に巻いて構成されている点である。この第2の実施態様の場合も、被覆部材(44)は、弾性(形状回復性)を有し、実施態様1と同様の効果を奏する。この場合、一本の線材を螺旋状に巻く間隔を適宜設定すること、及び/又は線材の本数や太さを適宜設定することにより、弾性(形状回復性)と、スライダーの動きに対応した移動のし易さとを適宜調節することができる。なお、複数の線材の螺旋状に巻く方向を右回りと左回りの両方にすることにより、見た目が、第1の実施態様と同様の形態となる。この実施態様においても、第1の実施態様と同様の意匠的効果を発揮する。
図3(a)は、第1の実施態様とは異なる被覆部材を備えた帯状部材の第3の実施態様を示す。この実施態様が第1の実施態様と異なる点は、第1の実施態様の被覆部材(44)がメッシュ状であるのに対し、この実施態様では、被覆部材(44)が間隙を空けて繊維を編み込んだ弾性変形可能な構造(例えばゴム編み的な編み込み構造)である点である。このような編み込み構造であるため、第1、第2の実施態様と同様に、被覆部材(44)は、弾性(形状回復性)を有し、スライダーの動きに応じてスムーズに動き、かつ、膨出部の湾曲形状を維持することができる。その結果、第1、第2の実施態様と同様の効果を発揮する。なお、図3(a)に示す例では、繊維を密に編んだ箇所と、疎に編んだ個所とを交互に配置している。このことにより、被覆部材(44)により芯材(42)を保持する特性と、弾性(形状回復性)とを兼備させている。また、この様に編むことにより、開口から芯材(42)を目視でき、異なる質感、色彩などに起因する意匠的効果を発揮することができる。
図3(b)は、第1の実施態様とは異なる被覆部材を備えた帯状部材の第4の実施態様を示す。この実施態様が第1の実施態様と異なる点は、第1の実施態様の被覆部材(44)がメッシュ状であるのに対し、被覆部材(44)がバイアス布地で構成されて芯材(42)を覆っている点である。バイアス布地は伸びやすく、もとの形状に戻りやすいいわば弾性的な特性を有することから、上記の第1〜第3の実施態様と同様の効果を発揮する。
図4(a)は、第1の実施態様とは異なる被覆部材を備えた帯状部材の第5の実施態様を示す。この実施態様が第1〜第4の実施態様と異なる点は、第1〜第4の実施態様では、一組の膨出部(40)(芯材(42)を被覆部材(44)で覆う構成が一組)の構成であるのに対し、この実施態様では、芯材素材束とこの芯材素材束を被覆した被覆部材素材とで構成された膨出部素材を複数本備え、これら膨出部素材を螺旋状に捩じって構成されている。すなわち、膨出部芯材(42)を覆った被覆部材(44)からなる紐状の膨出部素材(40a)を複数本用意し、これら膨出部素材(40a)の複数本を互いに撚って螺旋状に形成した構成である。この構成によっても第1〜第4の実施態様と同様の効果を発揮する。なお、この実施態様では、繊維の束で構成される芯材素材束に糸を密に巻きつけて被覆部材素材(膨出部素材)を構成し、この様に構成された3本の被覆部材素材(膨出部素材)を螺旋状に撚って構成されている。この構成によっても、捩じりによる弾性特性(形状回復性)をもたらすことに加えて、膨出部素材(40a)の質感、色彩などを異なるものとすることにより意匠的効果を発揮することができる。
図4(b)は、第1の実施態様とは異なる被覆部材を備えた帯状部材の第6の実施態様を示す。この実施態様が第1〜5の実施態様と異なる点は、第1〜5の実施態様の膨出部(40)を構成する芯材(42)と被覆部材(44)とが別の素材で構成されているのに対し、この実施態様では、2以上の芯材素材束を備え、これら芯材素材束を螺旋状に捩じって柔軟性の芯材を構成し、この芯材の表面領域が被覆部材を形成している点である。すなわち、芯材素材の束(42a)を複数束用意し、この芯材素材の束(42a)捩じって芯材(42)が構成されており、このように(42)を構成することにより、複数の芯材素材の束(42a)の表面領域がそのまま被覆部材(44)を形成することになる。この実施態様では、色違いの二種類の芯材素材の束(42a)を用意し、これを互いに螺旋状に撚って構成されている。この構成によっても、2以上の芯材素材束の捩じりによる弾性特性(形状回復性)をもたらすことに加えて、芯材素材の束(42a)の質感、色彩などを異なるものとすることにより意匠的効果を発揮することができる。
[請求項1]
生地の相対向する両端縁部に、エレメント列を有するファスナーテープとスライダーとを備えたスライドファスナーが取り付けられるスライドファスナーの取付構造であって、
前記生地は、前記ファスナーテープのエレメント列に対して、前記両端縁部の間隙を空けて、相対向して配置され、かつ、
前記生地は、その両端縁部に、それぞれ、ファスナーテープのエレメント列に沿う帯状部材が取り付けられており、
前記帯状部材は、前記生地の両端縁部に取付けられる帯状基部と、この帯状基部からファスナーテープのエレメント列方向に延出している膨出部とを備え、
前記膨出部は、柔軟性の芯材と、この柔軟性の芯材の表面の少なくとも一部分を覆って芯材を保持する、形状回復性を有する被覆部材とを備え、
前記被覆部材は、前記帯状部材の長手方向に対して直角方向の断面において前記エレメント列側に凸となる湾曲面を形成している、スライドファスナーの取付構造。
[請求項2]
表生地と裏生地とを備えた生地のうち、裏生地の相対向する両端縁部に、エレメント列を有するファスナーテープとスライダーとを備えたスライドファスナーが取り付けられるスライドファスナーの取付構造であって、
前記表生地は、ファスナーテープのエレメント列に対して、前記両端縁部の間隙を空けて、相対向して配置され、かつ、
前記表生地は、その両端縁部に、それぞれ、ファスナーテープのエレメント列に沿う帯状部材が取り付けられており、
前記帯状部材は、前記表生地の両端縁部に取付けられる帯状基部と、この帯状基部からファスナーテープのエレメント列方向に延出している膨出部とを備え、
前記膨出部は、柔軟性の芯材と、この柔軟性の芯材の表面の少なくとも一部分を覆って芯材を保持する、形状回復性を有する被覆部材とで構成され、
前記被覆部材は、前記帯状部材の長手方向に対して直角方向の断面において前記エレメント列側に凸となる湾曲面を形成している、スライドファスナーの取付構造。
[請求項3]
前記膨出部の湾曲面は、スライダーのエレメント列の全部又は一部を覆っている、請求項1又は2に記載のスライドファスナーの取付構造。
[請求項4]
前記柔軟性の芯材は繊維の束で構成され、前記被覆部材は、メッシュ状の線材、スパイラル状の線材及び弾性を有するように間隙を設けて編み込まれた繊維の群から選択された素材で構成されて、柔軟性の芯材の表面の一部分を覆って芯材を保持している請求項1〜3の何れか1項に記載のスライドファスナーの取付構造。
[請求項5]
前記線材は、金属、樹脂及び繊維の群から選択された素材で構成されている請求項4に記載のスライドファスナーの取付構造。
[請求項6]
前記線材は、スライドファスナーのスライダーと同種の素材で構成されている請求項4又は5に記載のスライドファスナーの取付構造。
[請求項7]
前記帯状部材の膨出部は、芯材素材束とこの芯材素材束を被覆した被覆部材素材とで構成された膨出部素材を複数本備え、これら膨出部素材を螺旋状に捩じって構成されている請求項1〜6の何れか1項に記載のスライドファスナーの取付構造。
[請求項8]
前記帯状部材の膨出部は、柔軟性の芯材が繊維の束で構成され、前記被覆部材がバイアス布地で構成されている請求項1〜3の何れか1項に記載のスライドファスナーの取付構造。
[請求項9]
前記帯状部材の膨出部は、2以上の芯材素材束を備え、これら芯材素材束を螺旋状に捩じって柔軟性の芯材を構成し、この芯材の表面領域が被覆部材を形成している、請求項1〜3の何れか1項に記載のスライドファスナーの取付構造。
20…帯状部材(パイピング)
30…帯状基部
40…膨出部
40a…膨出部素材
42…芯材
42a…芯材素材の束
44…被覆部材
50…裏布地
60…スライドファスナー
62…スライダー
64…ファスナーテープ
66…引手
68…エレメント列
Claims (6)
- 生地の相対向する両端縁部に、エレメント列を有するファスナーテープとスライダーとを備えたスライドファスナーが取り付けられるスライドファスナーの取付構造であって、
前記生地は、前記ファスナーテープのエレメント列に対して、前記両端縁部の間隙を空けて、相対向して配置され、かつ、
前記生地は、その両端縁部に、それぞれ、ファスナーテープのエレメント列に沿う帯状部材が取り付けられており、
前記帯状部材は、前記生地の両端縁部に取付けられる帯状基部と、この帯状基部からファスナーテープのエレメント列方向に延出し前記帯状部材の長手方向に対して直角方向の断面において前記エレメント列側に凸となる湾曲面を形成している膨出部とを備え、
前記膨出部は、複数本の膨出部素材を螺旋状に捩じって構成され、
前記各膨出部素材は、柔軟性の芯材素材束と、この芯材素材束の表面の少なくとも一部分を覆って芯材を保持する、形状回復性を有する被覆部材素材とで構成されているスライドファスナーの取付構造。 - 表生地と裏生地とを備えた生地のうち、裏生地の相対向する両端縁部に、エレメント列を有するファスナーテープとスライダーとを備えたスライドファスナーが取り付けられるスライドファスナーの取付構造であって、
前記表生地は、ファスナーテープのエレメント列に対して、前記両端縁部の間隙を空けて、相対向して配置され、かつ、
前記表生地は、その両端縁部に、それぞれ、ファスナーテープのエレメント列に沿う帯状部材が取り付けられており、
前記帯状部材は、前記表生地の両端縁部に取付けられる帯状基部と、この帯状基部からファスナーテープのエレメント列方向に延出し前記帯状部材の長手方向に対して直角方向の断面において前記エレメント列側に凸となる湾曲面を形成している膨出部とを備え、
前記膨出部は、複数本の膨出部素材を螺旋状に捩じって構成され、
前記各膨出部素材は、柔軟性の芯材素材束と、この芯材素材束の表面の少なくとも一部分を覆って芯材を保持する、形状回復性を有する被覆部材素材とで構成されている、スライドファスナーの取付構造。 - 前記膨出部の湾曲面は、スライダーのエレメント列の全部又は一部を覆っている、請求項1又は2に記載のスライドファスナーの取付構造。
- 前記柔軟性の芯材素材束は繊維の束で構成され、前記被覆部材素材は、メッシュ状の線材、スパイラル状の線材及び弾性を有するように間隙を設けて編み込まれた繊維の群から選択された素材で構成されて、柔軟性の芯材素材束の表面の一部分を覆って芯材素材束を保持している請求項1〜3の何れか1項に記載のスライドファスナーの取付構造。
- 前記被覆部材素材は、金属、樹脂及び繊維の群から選択された素材で構成されている請求項4に記載のスライドファスナーの取付構造。
- 前記被覆部材素材は、スライドファスナーのスライダーと同種の素材で構成されている請求項4又は5に記載のスライドファスナーの取付構造。
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