JP6881006B2 - 化粧料 - Google Patents

化粧料 Download PDF

Info

Publication number
JP6881006B2
JP6881006B2 JP2017093824A JP2017093824A JP6881006B2 JP 6881006 B2 JP6881006 B2 JP 6881006B2 JP 2017093824 A JP2017093824 A JP 2017093824A JP 2017093824 A JP2017093824 A JP 2017093824A JP 6881006 B2 JP6881006 B2 JP 6881006B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cosmetic
fatty acid
polysaccharide
water
acid ester
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017093824A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018043971A (ja
Inventor
文稔 大城
文稔 大城
有司 村上
有司 村上
Original Assignee
文稔 大城
文稔 大城
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 文稔 大城, 文稔 大城 filed Critical 文稔 大城
Publication of JP2018043971A publication Critical patent/JP2018043971A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6881006B2 publication Critical patent/JP6881006B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、化粧料に関する。
近年の高寿命化に伴い、アンチエイジングに関心が高まっている。例えば、化粧品分野では、肌のはりの回復を目的とする、コラーゲンやヒアルロン酸などの保湿成分の化粧料への配合はごく一般的になっている。前記保湿成分を食用に加工した健康食品も多く市販されている。また、肌のくすみやシミ、しわなどをなくすために、炭酸ガスや水素ガスなどのパックが急速に普及しつつある。
化粧品に関するアンチエイジングの分野においては、前述した肌表面の不具合だけでなく、目袋又は下まぶたのたるみ(以下「目袋のたるみ」と総称する)も問題である。目袋のたるみは、顔全体の印象を実年齢よりも老けて感じさせるので、男女を問わずその即効的な解消が望まれている。目袋のたるみの解消方法としては、美容整形、マッサージなどがある、しかし、美容整形は費用が高く、失敗するリスクや目袋のたるみが再発するリスクもあるので、誰にでも気軽にできるものではない。マッサージは、即効性に乏しく、たるみの低減効果も十分ではない。
最近では、目袋のたるみの解消を目的とする化粧料が、主にインターネットやテレビ通販などで販売されている。該化粧料としては、例えば、ウィンクルイージーサポートジェル(商品名、原沢製薬工業(株)製)、AGFELEX No,480(商品名、(株)ジェイディービーネットワーク製)、ジュネスグローバル・インスタントリーIA(商品名、ジュネスグローバル合同会社製)、シックスティセカンズ(商品名、ナジャペレーネ(株)製)などが知られている。
特許文献1には、皮膚表面におけるアクアポリン−3というタンパク質を調節する機能を有するペプチド化合物、その美容的に許容可能な塩、及びその薬理的に許容可能な塩から選ばれる少なくとも1種を、しわ防止剤、老化防止剤などとして含み、皮膚表面に適用される美容組成物が記載されている。そして、前記ペプチド化合物の具体例として、例えば、アセチルヘキサペプチド−8が例示されている。
特表2014−510090号公報
本発明者らは、前述の市販化粧料の目袋のたるみを解消する機能について検討した。その結果、2、3種の市販化粧料に関しては、目袋のたるみを目立たなくする効果が認められた。しかしながら、その効果の持続時間は3〜4時間程度と短く、例えば1日の就業時間全般でその効果を得るためには、少なくとも2〜3回の塗布が必要になる。しかしながら、前述の市販化粧料を1日に複数回塗布すると、肌荒れを起こす一因になる場合がある。
さらに、前述の市販化粧料を目袋や下まぶたに塗布して数分から十数分を経過すると、塗布面が顕著に白色化し、何人にも視認できる程度に目立ち、顔全体の印象が著しく損なわれる。なお、この白色化の一因が、前述の市販化粧料に増粘剤として含まれる珪酸アルミニウムマグネシウムなどの粉末状無機系増粘剤にあることが、本発明者らの研究により判明している。また、前述の市販化粧料の塗布面は乾燥し易くなり、塗布後時間の経過に伴ってパサパサ感やごわごわ感といった違和感が大きくなり、痛痒くなる場合もある。また、前述の市販化粧料の中には、目に入ると危険な、pH10を超える強アルカリ領域のものもある。
本発明の目的は、目袋や下まぶたに施用することにより、目袋のたるみが即効的に解消され、その効果が長時間持続し、施用後時間を経過しても施用面の白色化が起こらず、大きな違和感を感じることなく施用面を滑らかに保持できる化粧料を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、多糖類を構成単位とする特定の吸水性樹脂と、粉末状無機系増粘剤の1種である水酸化アルミニウムマグネシウムとを併用することにより、目袋のたるみを即効的に解消することができ、その解消効果が少なくとも6〜7時間程度の長時間にわたって持続するとともに、粉末状無機系増粘剤を含むにもかかわらず、施用面の白色化が起こらない化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記(1)〜(9)の化粧料を提供する。
(1)目袋又は下まぶたに施用される化粧料であって、(A)多糖類を構成単位として含む吸水性樹脂、(B)珪酸アルミニウムマグネシウム、及び(C)水を含む、化粧料。
(2)(A)多糖類を構成単位として含む吸水性樹脂0.01〜10重量%、及び(B)珪酸アルミニウムマグネシウム1〜10重量%を含み、残部が水である、上記(1)の化粧料。
(3)(A)多糖類を構成単位として含む吸水性樹脂が、多糖類を構成単位として含む(メタ)アクリル系グラフト共重合体である、上記(1)又は(2)の化粧料。
(4)多糖類がデンプンである、上記(1)〜(3)のいずれかの化粧料。
(5)(D)グリセリン脂肪酸エステル化合物をさらに含む、上記(1)〜(4)のいずれかの化粧料。
(6)(D)グリセリン脂肪酸エステル化合物の含有量が化粧料全量の0.1〜20重量%である、上記(5)の化粧料。
(7)(D)グリセリン脂肪酸エステル化合物がポリグリセリン脂肪酸エステルである、上記(5)又は(6)の化粧料。
(8)(E)ペプチド化合物及びジラウロイルグルタミン酸リシンNaから選ばれる少なくとも1種をさらに含む、上記(1)〜(7)のいずれかの化粧料。
(9)ペプチド化合物がアセチルヘキサペプチド−8、パルミトイルオリゴペプチド、アセチルヘキサペプチド−3、パルミトイルペンタペプチドー4、パルミトイルトリペプチドー5、アセチルヘプタペプチド−4、アセチルオクタペプチド−3、アセチルテトラペプチド−5、ペンタペプチド−18、アセチルヘキサペプチド−30、アセチルトリペプチド−30シトルリン、トリペプチド−10シトルリン、及びペンタペプチド−18よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記(8)の化粧料。
本発明によれば、目袋又は下まぶたに施用することにより、目袋のたるみを即効的に解消することができ、たるみ解消効果が長時間にわたって持続し、施用面の白色化が起こらず、大きな違和感を感じることなく施用面を滑らかに保持できる化粧料が提供される。
本発明の化粧料は、(A)多糖類を構成単位として含む吸水性樹脂、(B)珪酸アルミニウムマグネシウム、及び(C)水を含み、目袋又は下まぶたといった、たるみのある肌表面に施用される。本発明の化粧料をたるみのある肌表面に施用(塗布)すると、施用面が白色化することなくたるみが即効的に解消し、解消効果が6〜7時間程度持続するという極めて優れた効果が得られる。したがって、本発明の化粧料を施用すれば、1度の施用で朝から夕方までの1日の就業時間全般にわたってたるみを解消でき、肌荒れが起こることもない。さらに、施用後時間を経過してもパサパサ感やごわごわ感といった違和感が大きくなることはなく、また、痛痒くなることもなく、施用面が滑らかに保持される。また、本発明の化粧料は、pHを8.5程度の弱アルカリ領域に調整可能であり、目に入っても危険性は少ない。
本発明の化粧料は(A)多糖類を構成単位として含む吸水性樹脂、(B)珪酸アルミニウムマグネシウム、及び(C)水を必須成分とするが、例えば、施用面の白色化を一層顕著に抑制する観点から、(D)グリセリン脂肪酸エステル化合物を含むことがさらに好ましい。また、本発明の化粧料は、任意成分として、しわをなくす成分として知られるペプチド化合物や、肌の弾力や肌理を回復する成分として知られるジラウロイルグルタミン酸リシンNaなどの(E)成分を含むことができる。さらに、本発明の化粧料は、その優れた効果を損なわない範囲で、一般的な化粧料用成分の1種又は2種以上を任意成分として含むことができる。
以下、本発明の化粧料に含まれる各成分について、さらに詳細に説明する。
本発明の化粧料は、(A)成分として多糖類を構成単位として含む吸水性樹脂を含む。(A)多糖類を構成単位として含む吸水性樹脂は、(B)成分との組み合わせにより、例えば、たるみ解消の即効性、たるみ解消効果の長時間持続、施用面の白色化の抑制及びその長時間持続といった効果をもたらす。また、(A)多糖類を構成単位として含む吸水性樹脂は、施用後の時間経過に伴う施用面でのパサパサ感やごわごわ感といった違和感の増大を抑制し、施用面の滑らかさを長時間保持する機能をも有している。
(A)多糖類を構成単位として含む吸水性樹脂としては、多糖類と樹脂とを共重合させたものが好ましく、多糖類と(メタ)アクリル酸化合物の重合体である(メタ)アクリル樹脂とを重合させたものがより好ましく、多糖類を架橋基を介して(メタ)アクリル樹脂にグラフト重合させた、多糖類を構成単位として含む(メタ)アクリル系グラフト共重合体(以下単に「多糖類含有(メタ)アクリル系グラフト共重合体」とすることがある)がさらに好ましい。
多糖類含有(メタ)アクリル系グラフト共重合体において、(メタ)アクリル樹脂を構成する(メタ)アクリル酸は、(メタ)アクリル酸塩をも包含する。多糖類は好ましくはデンプンであり、より好ましくは酸化デンプン、さらに好ましくはα化した酸化デンプンである。架橋剤としては、ビニル基、アリル基、アクリロイル基、ビニルエステル基、アリルエーテル基、ビニルエーテル基などの重合性二重結合含有官能基を有する各種有機化合物が挙げられる。該重合体は、例えば、(メタ)アクリル酸、多糖類及び架橋剤の適量を水に溶解及び/又は分散させ、重合開始剤の存在下、−10℃〜100℃、好ましくは−10℃〜80℃の温度下で重合させることにより、水不溶性の樹脂粒子として得ることができる。本発明では、この樹脂粒子をそのまま用いてもよく、また、この樹脂粒子を粉末化して用いてもよい。
こうして得られる多糖類含有(メタ)アクリル系グラフト共重合体の中でも、(メタ)アクリル酸に由来する構成単位における塩形態の構成単位の割合(中和度)が60〜80モル%のもの、及び/又は、純水吸水量が1g当たり300〜1000gであるもの、及び/又は、体積平均粒子径が5〜12μmであるもの、がさらに好ましい。なお、体積平均粒子径はレーザー回折式粒度分布測定装置(商品名:マイクロトラック、日揮装(株)製)によって測定されたD50である。このような多糖類含有(メタ)アクリル系グラフト共重合体は、例えば、特許第5913423号に記載されている。
本発明では、多糖類含有(メタ)アクリル系グラフト共重合体の市販品も使用でき、該市販品としては、例えば、サンフレッシュST−100T、サンフレッシュST−100SP、サンフレッシュST−100MC(いずれも商品名、三洋化成(株)製)などが挙げられる。
(A)多糖類を構成単位として含む吸水性樹脂は、1種を単独で使用でき又は必要に応じて2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明の化粧料における(A)多糖類を構成単位として含む吸水性樹脂の含有量は特に限定されないが、好ましくは化粧料全量の0.01〜15重量%、より好ましくは0.05〜10重量%、さらに好ましくは0.08〜5重量%である。前記した範囲で(A)多糖類を構成単位として含む吸水性樹脂を含有させることにより、組み合わせる他の成分の種類などに関係なく、たるみ解消効果の即効性及び持続、施用面の白色化抑制及び持続、施用面の滑らかさの保持といった効果を十分に発揮させることができる。
(A)多糖類を構成単位として含む吸水性樹脂の含有量が0.01重量%未満では、組み合わせる他成分の種類などに応じて、その効果が十分に発揮されない場合がある。また、(A)多糖類を構成単位として含む吸水性樹脂の含有量が10重量%を超えると、化粧料がかたくなりすぎ、施用(塗布)時の伸び性が低下する場合がある。
本発明の化粧料は、(B)成分として珪酸アルミニウムマグネシウム(以下「珪酸AlMg」とすることがある)を含む。(B)珪酸AlMgと(A)成分との組み合わせにより、例えば、たるみ解消の即効性、たるみ解消効果の長時間持続といった効果をもたらす。(B)珪酸AlMgは、特に、たるみ解消効果を長時間にわたって持続させる上で、非常に有効である。また、(B)珪酸AlMgが一因になって起こると推測される施用面の白色化は、(A)成分との併用により顕著に抑制される。
本発明において、(B)珪酸AlMgは、主な金属成分としてAl及びMgを含有し、水を加えると膨潤してゲル状になり、攪拌すると液状になる特性を有する白色又は淡褐色のコロイド性含水珪酸塩である。(B)珪酸AlMgは、本発明の化粧料の調剤のし易さや、取扱い性などを考慮すると、粉末の形態で用いることが好ましい。粉末形態において、粒径は好ましくは0.1〜15μm程度の範囲、より好ましくは0.1〜10μm程度の範囲であることが望ましい。
本発明では、(B)成分として、珪酸AlMgのみからなる粉体を用いてもよく、また、サポナイトなどの珪酸AlMgを主成分とする粉体を用いてもよい。サポナイトは、八面体陽イオンが主にMgである、3八面体型スメクタイトである。サポナイトなどの珪酸AlMgを主成分とする粉体は、微量成分として、K、Naなどのアルカリ金属や、Ca、Ba、SrなどのMg以外のアルカリ土類金属といった金属成分を含んでいてもよい。大過剰量の珪酸AlMgを含むことにより、前記した微量金属成分を含んでいても、本発明化粧料の即効性のたるみ解消効果、たるみ解消の長時間持続効果などが損なわれることはない。
本発明では、(B)珪酸AlMgの市販品を使用することもできる。該市販品としては、例えば、スメクトンSA、スメクトンST、スメクトンHE(いずれも商品名、サポナイト、クニミネ工業(株)製)、三晶(株)製の珪酸AlMg、ビーガム(商品名、米国バンダービルト社製)などが挙げられる。これらの中でも、スメクトンSAやビーガムを好ましく使用できる。このような市販の珪酸AlMgは、例えば、0.1〜10μm程度の粒子径、pH(2重量%純水分散液)8.5〜10,5、粘度(3.5重量%純水分散液、BM型粘度計)25000cp以上、ハンター白色度90%以上、乾燥減量8重量%以下、粒度(70メッシュ)90%以上、見掛け比重0.7〜1.0、真比重2.5といった物性を有している。珪酸AlMgは、1種を単独で又は必要に応じて2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明の化粧料における(B)珪酸AlMgの含有量は特に限定されないが、好ましくは化粧料全量の1〜20重量%、より好ましくは3〜18重量%、さらに好ましくは5〜15重量%である。前記範囲で(B)珪酸AlMgを含有させることにより、組み合わせる他の成分の種類などに関係なく、たるみ解消効果の即効性及び長時間持続といった効果を十分にかつ安定的に発揮させることができる。
(B)珪酸AlMgの含有量が1重量%未満では、本発明の化粧料によるたるみ解消の持続時間が短くなる傾向がある。一方、(B)珪酸AlMgの含有量が20重量%を超えると、成分の均一分散性が低下し、施用時にざらついた感触が目立ち易くなり、また、(A)多糖類を構成単位として含む吸水性樹脂の所定量を添加しても、施用面の白色化を抑制する効果が不十分になる傾向がある。
本発明の第1実施形態の好ましい化粧料は、(A)多糖類を構成単位として含む吸水性樹脂を0.01〜10重量%及び(B)珪酸AlMgを1〜20重量%含み、必要に応じて後述する化粧料用添加剤を含み、残部が(C)水である。本発明の化粧料で用いられる(C)水としては特に限定されないが、例えば、蒸留水、イオン交換水その他の精製水が好ましい。
本発明の化粧料は、(D)成分としてグリセリン脂肪酸エステル化合物を含むことができる。(D)グリセリン脂肪酸エステル化合物は、例えば、本発明の化粧料のたるみ解消効果及びその持続効果、化粧料施用面を滑らかに保持する効果などを損なうことなく、(A)多糖類を構成単位として含む吸水性樹脂と共に、化粧料施用面の白色化を抑制し、施用面をより一層目立たなくする効果を有する。
(D)グリセリン脂肪酸エステル化合物は、モノグリセリン脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステル及びポリグリセリン脂肪酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種である。ここで、グリセリンと共に脂肪酸エステルを構成する脂肪酸としては、得られるグリセリン脂肪酸エステルの取扱い性などの観点から、好ましくは炭素数8〜21の飽和又は不飽和の脂肪酸であり、より好ましくは炭素数8〜21の飽和脂肪酸である。
モノグリセリン脂肪酸エステルの具体例としては、例えば、ヤシ脂肪酸グリセリル、ステアリン酸グリセリル、オレイン酸グリセリル、カプリン酸グリセリル、カプリル酸グリセリル、ラウリン酸グリセリル、水添ナタネ油脂肪酸グリセリル、ベヘン酸グリセリルなどが挙げられる。モノグリセリン脂肪酸エステルは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
ジグリセリン脂肪酸エステルの具体例としては、例えば、カプリン酸ポリグリセリル−2、ラウリン酸ポリグリセリル−2、セスキオレイン酸ポリグリセリル−2などが挙げられる。ジグリセリン脂肪酸エステルは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、一般式
R−COO−(CH2−C(OH)H−CH2−O)n
〔式中、Rは脂肪酸残基を示す。nは2、3又は4を示す。〕
で表わされるポリグリセリン脂肪酸エステルが挙げられる。Rで示される脂肪酸残基は、上記と同様に、好ましくは炭素数8〜21の飽和又は不飽和の脂肪酸残基であり、より好ましくは炭素数8〜21の飽和脂肪酸残基である。また、2個以上の同種又は異種の脂肪酸残基が結合したポリグリセリン脂肪酸エステルも使用できる。
ポリグリセリン脂肪酸エステルの具体例としては、例えば、カプリン酸ポリグリセリル−10、ラウリン酸ポリグリセリル−10、ラウリン酸ポリグリセリル−5、トリラウリン酸ポリグリセリル−10、ミリスチン酸ポリグリセリル−10、ジミリスチン酸ポリグリセリル−10、ミリスチン酸ポリグリセリル−5、トリミリスチン酸ポリグリセリル−5、オレイン酸ポリグリセリル−10、ペンタオレイン酸ポリグリセリル−10、オレイン酸ポリグリセリル−5、トリオレイン酸ポリグリセリル−5、ジオレイン酸ポリグリセリル−10、ジオレイン酸ポリグリセリル−5、ステアリン酸ポリグリセリル−10、ステアリン酸ポリグリセリル−5、ヘキサステアリン酸ポリグリセリル−5、ジステアリン酸ポリグリセリル−10、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−10、ペンタステアリン酸ポリグリセリル−10、セスキカプリン酸ポリグリセリル−6、カプリン酸ポリグリセリル−6などが挙げられる。ポリグリセリン脂肪酸エステルは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
上記した(D)グリセリン脂肪酸エステル化合物の中でも、化粧料施用面の白色化を抑制する観点から、ポリグリセリン脂肪酸エステルが好ましい。また、ポリグリセリン脂肪酸エステルの中でも、化粧料施用面の白色化の抑制、施用面と非施用面との目視上での同化などの観点から、構成脂肪酸が飽和脂肪酸であり、かつその炭素数が8〜19のものが好ましく、構成脂肪酸が飽和脂肪酸であり、かつその炭素数が10〜14のものがより好ましい。
(D)グリセリン脂肪酸エステル化合物としては市販品をも使用できる。該市販品としては、サンソフト(商品名、太陽化学(株)製)、ポエム、リケマール(リケマール゛れも商品名、理研ビタミン(株)製)、SYグリスター(商品名、阪本薬品工業(株)製)、リョートー(商標名)ポリグリエステル(商品名、三菱化学フーズ(株)製)、レオドール、エキセル(いずれも商品名、花王(株)製)などが挙げられる。
本発明の化粧料における(D)グリセリン脂肪酸エステル化合物の含有量は特に限定されないが、好ましくは化粧料全量の20重量%以下、より好ましくは0.1〜20重量%、さらに好ましくは0.5〜10重量%、特に好ましくは1〜5重量%である。前記範囲で(D)グリセリン脂肪酸エステル化合物を用いることにより、本発明の化粧料の施用面の白色化や非施用面との同化が顕著になり、長時間経過後に注意深く観察しても施用面と非施用面との境界がわからない。(D)グリセリン脂肪酸エステル化合物の含有量が20重量%を超えると、施用(塗布時)の伸び性が低下し、また、たるみ解消効果も低下する傾向がある。
本発明の第2実施形態の好ましい化粧料は、(A)多糖類を構成単位として含む吸水性樹脂を0.01〜10重量%、(B)珪酸AlMgを1〜20重量%、及び(D)グリセリン脂肪酸エステル化合物20重量%以下を含み、必要に応じて後述する化粧料用添加剤を含み、残部が(C)水である。本発明の化粧料で用いられる(C)水としては特に限定されないが、例えば、蒸留水、イオン交換水その他の精製水が好ましい。
本発明の化粧料は、(E)成分としてペプチド化合物、及びジラウロイルグルタミン酸リシンNaを含むことができる。ペプチド化合物は、しわをなくす効果を有することが知られている。ジラウロイルグルタミン酸リシンNaは、肌の弾力や肌理を回復する効果を有することが知られている。これらの成分の少なくとも1種を含むことにより、本発明の化粧料のたるみ解消効果やたるみ解消の持続効果をさらに高めうる場合がある。また、本発明の化粧料に、目元のしわ取り効果を付与することもできる。。
ペプチド化合物としては、化粧料分野でしわ取りに用いられるペプチド化合物をいずれも使用でき、例えば、アセチルヘキサペプチド−8、パルミトイルオリゴペプチド、アセチルヘキサペプチド−3、パルミトイルペンタペプチドー4、パルミトイルトリペプチドー5、アセチルヘプタペプチド−4、アセチルオクタペプチド−3、アセチルテトラペプチド−5、ペンタペプチド−18、アセチルヘキサペプチド−30、アセチルトリペプチド−30シトルリン、トリペプチド−10シトルリン、ペンタペプチド−18などが挙げられる。また、該ペプチド化合物の塩をも使用できる。ペプチド化合物は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。これらペプチド化合物の中でも、しわ取り効果の観点から、アセチルヘキサペプチド−8が好ましい。これらのペプチド化合物はいずれも市販されており、例えば、アセチルヘキサペプチド−8は「アルジルリン(商標名)ペプチド」の商品名で日本ルーブリゾール(株)から市販されている。
本発明の化粧料におけるペプチド化合物の含有量は特に限定されないが、好ましくは化粧料全量の15重量%以下、より好ましくは0.1〜15重量%、さらに好ましくは0.3〜10重量%、特に好ましくは0.5〜5重量%である。前記範囲でペプチド化合物を用いることにより、本発明の化粧料の即効的なたるみ解消効果及びたるみ解消の持続効果を損なうことなく、又はこれらの効果を高めながら、施用面での違和感や痛痒さの発生をより一層低減し、施用面における目元のしわ取りや肌の良好な保全に有効である。なお、ペプチド化合物の含有量が15重量%を超えると、本発明の化粧料の粘度が高くなり過ぎ、肌表面への施用時の取扱い性が低下する傾向がある。
ジラウロイルグルタミン酸リシンNaは、例えば、ペプチド化合物と同様に、本発明の化粧料の施用面における肌の良好な保全に有用である。ジラウロイルグルタミン酸リシンNaは、「ペリセア」の商品名で旭化成(株)から市販されている。本発明の化粧料におけるジラウロイルグルタミン酸リシンNaの含有量は特に限定されないが、好ましくは本発明化粧料全量の15重量%以下、より好ましくは0.01〜10重量%、さらに好ましくは0.1〜5重量%である。
本発明の化粧料はその効果を損なわない範囲で、(A)〜(E)の各成分のほかに、化粧料分野で常用される添加剤の1種又は2種以上を含むことができる。該添加剤としては、例えば、増粘剤、保湿剤、界面活性剤、その他の添加剤などが挙げられる。なお、以下に例示する添加剤は化粧料成分としては一般的なものであり、その大多数が市販されているので、市販品の中から適切な添加剤を適宜選択して使用できる。
増粘剤としては特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー、カルボキシビニルポリマー、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カラギーナン、キサンタンガム、デンプン誘導体、カオリン、タルク、酸化チタン、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、合成ケイ酸ナトリウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ケイ酸ナトリウムマグネシウムなどが挙げられる。増粘剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
保湿剤としては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,3−ブチレングリコール、イソプレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、ネオペンチルグリコール、マルチトール、還元水あめ、蔗糖、ラクチトール、パラチニット、エリスリトール、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、キシロース、グルコース、ラクトース、マンノース、マルトース、ガラクトース、フルクトース、イノシトール、ラフィノース、トレハロース、トリメチルグリシン、シクロデキストリン、アミノ酸、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイ、ヒアルロン酸とその塩、セラミド類、コンドロイチン硫酸とその塩等が挙げられる。保湿剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
上記した保湿剤の中でも、ヒアルロン酸とその塩やセラミド類を用いた場合には、本発明の化粧料の優れた効果を十分に発揮しながら、本発明の化粧料に肌に対する優れた保湿効果を付与するだけでなく、本発明の化粧料を例えば常温で長期保存した場合に、生成することがある離水を防止し、本発明の化粧料の品質及び成分組成を製造直後と同程度に維持することができる。ヒアルロン酸とその塩やセラミド類は、本発明の化粧料を塗布した箇所の白化を一層抑制する効果や、本発明の化粧料の滑らかな感触にする効果を一層向上させ、良好なジェルクリーム形態とすることができる。
したがって、本発明の化粧料の好ましい形態として、保湿剤としてヒアルロン酸とその塩及びセラミド類よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含み、さらにヒアルロン酸とその塩及びセラミド類以外の保湿剤を含んでいてもよい形態が挙げられる。この形態において、ヒアルロン酸とその塩、セラミド類の含有量は特に限定されないが、例えば化粧料全量の0.005〜5重量%が好ましく、0.01〜3重量%がより好ましく、0.01〜1.5重量%がさらに好ましい。セラミド類の場合、前記含有量範囲は、セラミドのみに換算した値(セラミド以外の成分を除外した値)である。
なお、ヒアルロン酸とその塩には、加水分解ヒアルロン酸やそのアルキルエステル、その他のヒアルロン酸誘導体なども含まれる。ヒアルロン酸とその塩としては、例えば、各種市販品の1種又は2種以上を使用できる。該市販品としては、例えば、ヒアロオリゴ、ヒアロベール、ヒアロベールMPF、ヒアロリベア、ヒアルロン酸HAシリーズ(いずれも商品名、キャーピー(株)製)、ヒアルロン酸FCH、マイクロヒアルロン酸FCH(いずれも商品名、キッコーマンバイオケミファ(株)製)、生化学工業(株)製のヒアルロン酸Na、バイオヒアルロン酸HAシリーズ(商品名、(株)資生堂製)等が挙げられる。また、セラミド類としては、例えば、1種のセラミド、2種以上のセラミドの混合物、1種又は2種以上のセラミドと他の化粧料成分との混合物などを使用できる。セラミド類の市販品の一例として、例えば、セラミドNP、セラミドAP及びセラミドEOPを含むSK-Influx(商標名)V(商品名、エボニックジャパン(株)製)等が挙げられる。
界面活性剤としては、脂肪酸石鹸、高級アルキル硫酸エステル塩、リン酸エステル塩等のアニオン界面活性剤;塩化ベンザルコニウム等のカチオン界面活性剤;プロピレングリコール脂肪酸エステル類、硬化ヒマシ油誘導体、ソルビット脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類、脂肪酸エステル類、アルキルエーテル類、エチレンジアミン縮合物、ヒマシ油や硬化ヒマシ油の誘導体、ミツロウ・ラノリン誘導体、ステロールや水素添加ステロール、プロピレングリコール脂肪酸エステル、アルキルアミン、脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド、トリオレイルリン酸等の非イオン界面活性剤;等が挙げられる。界面活性剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
その他の添加剤としては、エデト酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム等のキレート剤、エチルパラベン、ブチルパラベン等の防腐剤、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、アラントイン等の抗炎症剤、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンE、パンテノール等のビタミン類、イザヨイバラ、セイヨウノコギリソウ、メリロート、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等の天然抽出物、バニリルエチルエーテル、バニリルプロピルエーテル、バニリンプロピレングリコールアセタール、エチルバニリンプロピレングリコールアセタール、カプサイシン、ジンゲロール、バニリルブチルエーテル、バニリルブチルエーテル酢酸エステル等の温感剤、紫外線吸収剤、香料、色素等が挙げられる。その他の添加剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明の化粧料は、(B)珪酸AlMgを除く各成分を水に混合し、得られた混合物に対して(B)珪酸AlMgを少量ずつ添加混合することにより、調製できる。本発明の化粧料の剤形は特に限定されないが、例えば、クリーム剤、軟膏剤、ジェル剤などの形態に調剤されることが好ましい。本発明の化粧料は種々の形態で商品化することができるが、、例えば、容器、チューブ、スティックコンシーラーなどに充填して商品化することが好ましい。
以下に実施例及び比較例を挙げ。本発明を具体的に説明する。本実施例で使用した各原料は次のとおりである。
(A)成分:デンプン・アクリル酸Naグラフト共重合体(商品名:サンフレッシュST−100MC、以下単に「吸水性樹脂」と呼ぶ、三洋化成(株)製)
(B)成分:珪酸AlMg(商品名:スメクトンSA、クニミネ工業(株)製)
(C)成分:精製水
(D)成分:
下記はいずれも太陽化学(株)製。
ラウリン酸ポリグリセリル−10(商品名;サンソフトQ−12S−C)
ラウリン酸ポリグリセリル−5(商品名:サンソフトA−121E−C)
ラウリン酸ポリグリセリル−2(商品名:サンソフトQ−12D−C)
ミリスチン酸ポリグリセリル−5(商品名:サンソフトA−141E−C)
カプリン酸ポリグリセリル−2(商品名:サンソフトQ−10D−C)
カプリル酸グリセリル(商品名:サンソフトNo.700P−2−C)
オレイン酸グリセリル(商品名:サンソフトO−30S−C)
ラウリン酸ポリグリセリル−10(商品名:サンソフトM−12J)
(E)成分:
アセチルヘキサペプチド−8(商品名:アルジルリン(商標名)、LIPOTEC社製)
ジラウロイルグルタミン酸リシンNa(商品名:ペリセアLB−10、以下「グルタミン酸誘導体」と呼ぶ、旭化成(株)製)
〔他成分〕
イソペンチルジオール(商品名:IPG−S、溶剤、クラレ(株)製)
フェノキシエタノール(防腐剤、四日市合成(株)製)
2−メタクロイルオキシエチルホスホリルコリン/メタクリル酸ブチル共重合体(商品名:リビジュアーPMB、以下商品名で呼ぶ、刺激緩和剤、日油(株)製)
DL−ピロリドンカルボン酸(商品名:AJIDEW A−100、湿潤剤、味の素へルシーサプライ(株)製)
レシチン(商品名:卵黄レシチンPL−100P、乳化剤、キューピー(株)製)
タマリンドガム(商品名:グリロイド6C、ノニオン性多糖類、DSP五協フード&ケミカル(株)製)
グリセリン(保湿・湿潤剤、阪本薬品工業(株)製)
ブチレングリコール(商品名:1,3−BGUK、溶剤、(株)ダイセル製)
ジプロピレングリコール(商品名:DPG−FC、旭硝子(株)製)
珪酸カルシウム(商品名:フローライトRE、エーザイ・フードケミカル(株)製)
エチドロン酸(商品名:TURPINAL−SL、安定化剤・酸化防止剤、イタルマッチジャパン(株)製)
ヒアルロン酸Na(商品名:ヒアルロン酸FCH−200、保湿剤、キッコーマンバイオケミファ(株)製)
セラミド含有化粧料成分(商品名:SK-Influx(商標名)V、保湿剤、セラミド成分含有量:約1.5〜1.6重量%、エボニックジャパン(株)製)
(実施例1及び比較例1〜8)
下記表1に示す割合(重量%)で各成分を用い、水と、珪酸AlMg以外の全成分とを混合して得られた混合物に、撹拌下、珪酸AlMgを徐々に添加及び混合した。珪酸AlMgの添加終了後、撹拌混合をさらに20分間行ない、実施例1及び比較例1〜8のクリームタイプの化粧料を作製した。
得られた実施例1及び比較例1〜8の化粧料を次の評価試験に供した。結果を表1に併記する。各評価試験は、通常の視力を有する人が5m離れた位置から視認できるような目袋を有するパネラー10名を集めて実施した。
(1)たるみの解消
実施例1及び比較例1〜8の化粧料の適量(約0.2g)をパネラーの目袋に施用(塗布)し、目袋解消の有無を目視により観察し、次の基準で評価した。
○ パネラー全員の目袋が、化粧料の塗布の直後に解消し、目立たなくなった。
△ 化粧料を塗布しても、パネラーの一部の目袋が塗布前と同様の状態であった。
× 化粧料を塗布しても、パネラー全員の目袋が塗布前と同様の状態であった。
(2)たるみ解消の持続
化粧料の目袋への塗布によるたるみ解消の持続を目視により観察し、持続時間を調べ、下記の基準で評価した。
○ 化粧料の目袋への塗布後6〜7時間を経過してもたるみ解消効果が持続していた。
△ 化粧料の目袋への塗布後6時間を経過する前にたるみが目立ち始めた。
× 化粧料を目袋に塗布した直後から、たるみが解消せず、たるみが目立ったままであった。
(3)皮膚刺激性
化粧料を塗布したパネラー自身が下記の基準で皮膚刺激性を評価し、最も多い評価を当該化粧料の皮膚刺激評価とした。
○ たるみを解消する上での軽い突っ張り感もあるものの、痛痒さは感じられない。
△ 比較的強い突っ張り感とともに、弱い痒みが感じられる。
× 比較的強い突っ張り感とともに、痛痒さが感じられる。
(4)化粧料施用面(塗布面)の白色化
施用面の白色化を目視により観察し、下記の基準で評価した。
○ 化粧料の施用面が白色化せず、施用面と非施用面との境界を判別することができない。
△ 化粧料の施用面がわずかに白色化し、施用面と非施用面との境界を判別できるものの、施用面があまり目立たない。
× 化粧料の施用面の白色化が顕著であり、施用面と非施用面との境界を明確に判別でき、施用面が目立つ。
(5)施用面の表面状態
化粧料を塗布したパネラー自身が下記の基準で施用面の表面状態を評価し、最も多い評価を当該化粧料の施用面の表面状態評価とした。
○ 長時間を経過しても施用面が滑らかさが保持されていた。
△ 施用当初は滑らかであったが、長時間を経過するとパサパサ感やごわごわ感が感じられた。
× 施用当初の滑らかな施工面が、数分〜十数分でパサパサ感やごわごわ感が強く感じられるようになった。
(6)保存安定性
各化粧料を蓋付き容器に充填し、35〜40℃の範囲の温度下にて1か月保存し、水分の分離の有無を調べ、水分の分離がないものを「○」、わずかな水分の分離(例えば複数の水滴がそれぞれ独立して存在するような状態)があるものを「△」、及び比較的多量の水分の分離(例えば表面に水層が存在するような状態)があるものを「×」と評価した。
Figure 0006881006
表1から、本発明の化粧料が、たるみの解消、たるみの解消の持続、皮膚刺激性、化粧料施用面の白色化、施用面の表面状態、及び保存安定性というすべての評価項目を高水準で満たすことがわかる。
(実施例2〜8及び比較例9)
表2に示す各成分を、表2に示す配合組成(重量%)で使用する以外は、実施例1と同様にして、本発明の化粧料を調製した。
Figure 0006881006
表2から、本発明の目的を達成する上で、(D)グリセリン脂肪酸エステル化合物として、種々のものが使用できることがわかる。
(実施例9〜10)
表3に示す各成分を、表3に示す配合組成(重量%)で使用する以外は、実施例1と同様にして、本発明の化粧料を調製した。
Figure 0006881006
実施例9及び10で得られた化粧料は、滑らかな感触を有し、たるみの解消、たるみの解消の持続、皮膚刺激性、化粧料施用面の白色化、施用面の表面状態、及び保存安定性の各評価項目で、実施例1の化粧料と同等であった。また、実施例1、9、10の化粧料を35℃〜40℃の温度下で90日間保存したところ(すなわち前述の保存安定性評価よりもさらに過酷な条件で保存安定性を評価したところ)、実施例1の化粧料にはごくわずかな離水が認められたが、実施例9及び10の化粧料には離水は全く認められなかった。この保存安定性評価後の実施例9及び10の化粧料は、保存安定性以外の各評価に変化はなく、製造直後の特性を十分に保持していた。

Claims (7)

  1. 目袋又は下まぶたに施用される化粧料であって、
    (A)多糖類を構成単位として含む吸水性樹脂、(B)珪酸アルミニウムマグネシウム、(C)水及び(D)グリセリン脂肪酸エステル化合物を含み、
    前記(A)多糖類を構成単位として含む吸水性樹脂が、多糖類を構成単位として含む(メタ)アクリル系グラフト共重合体である、化粧料。
  2. 前記(A)多糖類を構成単位として含む吸水性樹脂0.01〜10重量%、及び前記(B)珪酸アルミニウムマグネシウム1〜10重量%を含、請求項1に記載の化粧料。
  3. 前記多糖類がデンプンである、請求項1又は2に記載の化粧料。
  4. 前記(D)グリセリン脂肪酸エステル化合物の含有量が前記化粧料全量の0.1〜20重量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化粧料。
  5. 前記(D)グリセリン脂肪酸エステル化合物がポリグリセリン脂肪酸エステルである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化粧料。
  6. (E)ペプチド化合物及びジラウロイルグルタミン酸リシンNaから選ばれる少なくとも1種をさらに含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の化粧料。
  7. 前記ペプチド化合物がアセチルヘキサペプチド−8、パルミトイルオリゴペプチド、アセチルヘキサペプチド−3、パルミトイルペンタペプチドー4、パルミトイルトリペプチドー5、アセチルヘプタペプチド−4、アセチルオクタペプチド−3、アセチルテトラペプチド−5、ペンタペプチド−18、アセチルヘキサペプチド−30、アセチルトリペプチド−30シトルリン、トリペプチド−10シトルリン、及びペンタペプチド−18よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項に記載の化粧料。
JP2017093824A 2016-09-09 2017-05-10 化粧料 Active JP6881006B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016176423 2016-09-09
JP2016176423 2016-09-09

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018043971A JP2018043971A (ja) 2018-03-22
JP6881006B2 true JP6881006B2 (ja) 2021-06-02

Family

ID=61692935

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017093824A Active JP6881006B2 (ja) 2016-09-09 2017-05-10 化粧料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6881006B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108852938A (zh) * 2018-08-16 2018-11-23 艾因特丽(苏州)生物科技有限公司 一种具有祛眼袋功效的复合制剂
CN109602632A (zh) * 2019-01-23 2019-04-12 广州葆妍生物科技有限公司 一种含肽类组合物的眼霜及其制备方法
EP4239037A1 (en) * 2020-11-02 2023-09-06 Asahi Kasei Finechem Co., Ltd. Composition, method for producing same, and cosmetic
CN112603862A (zh) * 2020-12-09 2021-04-06 珠海为你而美丽化妆品有限公司 一种去眼袋的组合物及含其的眼膜

Family Cites Families (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07527B2 (ja) * 1986-12-01 1995-01-11 鐘紡株式会社 しわ伸ばし用化粧料
EP0281395A3 (en) * 1987-03-06 1990-10-10 Richardson-Vicks, Inc. Improved skin moisturizing emulsions
US5254331A (en) * 1991-09-12 1993-10-19 Chanel, Inc. Skin cream composition
JP3051584B2 (ja) * 1992-10-20 2000-06-12 ポーラ化成工業株式会社 シワ隠し用重層化粧料
JPH11222414A (ja) * 1998-02-04 1999-08-17 Shiseido Co Ltd メーキャップ化粧料
JP2003119125A (ja) * 2001-08-06 2003-04-23 Lion Corp 角質荒れ改善シート
JP2003252753A (ja) * 2002-03-05 2003-09-10 Ooshin Seiyaku Kk 外用貼付剤
JP2004051627A (ja) * 2002-05-28 2004-02-19 Japan Natural Laboratory Co Ltd ビタミンk等を有効成分とするくすみ、くま、目下のたるみ、紫斑、打撲によるあざ、レーザー治療後の紫斑等の改善化粧料、全身化粧料、パック類およびその製造方法
JP2004131383A (ja) * 2002-06-25 2004-04-30 Lion Corp シート状パック剤
JP4004945B2 (ja) * 2002-12-27 2007-11-07 花王株式会社 凹凸部隠し用化粧料
US7455850B2 (en) * 2004-12-23 2008-11-25 Avon Products. Inc. Two-part cosmetic product
JP2009501209A (ja) * 2005-07-12 2009-01-15 ロレアル シワの処理のための美容方法
JP5212609B2 (ja) * 2007-12-21 2013-06-19 ライオン株式会社 皮膚外用剤組成物
JP5565928B2 (ja) * 2008-07-18 2014-08-06 ケン・プロダクツ株式会社 スプレー用化粧組成物と表情を若々しい物理的な形状に補正するメイクアップ方法
JP2010241762A (ja) * 2009-04-09 2010-10-28 Korin Pharma Co Ltd 化粧料
JP2013136533A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Kracie Home Products Ltd 老化防止化粧料
EP2827834B1 (en) * 2012-03-19 2017-11-08 The Procter and Gamble Company Superabsorbent polymers and silicone elastomer for use in hair care compositions
JP6209386B2 (ja) * 2013-08-02 2017-10-04 ポーラ化成工業株式会社 皮膚外用剤
JP2015124220A (ja) * 2013-12-26 2015-07-06 大東化成工業株式会社 化粧料
JP2015134740A (ja) * 2014-01-17 2015-07-27 大東化成工業株式会社 化粧料
JP6820463B2 (ja) * 2014-10-02 2021-01-27 学校法人神奈川大学 皮膚外用剤および抗シワ剤
JP6545953B2 (ja) * 2014-12-22 2019-07-17 ポーラ化成工業株式会社 乳化型皮膚外用剤
EP3459978B1 (en) * 2016-05-27 2021-11-10 Nikko Chemicals Co., Ltd. Cosmetic for correcting bumps and dips

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018043971A (ja) 2018-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6881006B2 (ja) 化粧料
JP2007291125A (ja) 皮膚をひきしめる効果のある化粧組成物
KR20130063466A (ko) 치마제 조성물
JP2015218124A (ja) 化粧料
JP2012082177A (ja) 水性化粧料
JP6125859B2 (ja) 外用組成物
JP6460873B2 (ja) 水性クレンジング化粧料
KR101676696B1 (ko) 수중유형 화장료
JP5827079B2 (ja) 粉体含有皮膚外用剤
JP6554394B2 (ja) 化粧料
KR100786492B1 (ko) 틱소트로피성 젤상 화장료 조성물
JP6376835B2 (ja) 皮膚外用剤
JP2000355515A (ja) 化粧料組成物
KR102463133B1 (ko) 고함량의 우레아를 포함하는 화장료 조성물
KR101681952B1 (ko) 피부 개선용 화장료 조성물
KR102343745B1 (ko) 과지방제 및 퍼스널 케어 조성물
JPWO2016084615A1 (ja) 液状皮膚外用剤
JP7083263B2 (ja) メイクアップ保護化粧料
JP7340796B2 (ja) 化粧料
JP2021098655A (ja) 皮膚外用組成物
JP2002275027A (ja) 化粧料及び不織布含浸化粧料
JP2002226355A (ja) シート状化粧料用液状組成物及びそれを含浸させたシート状化粧料
JP3563980B2 (ja) シワ改善用の皮膚化粧料
KR102223208B1 (ko) 백탁현상이 방지되는 주름 개선용 화장료 조성물
KR20180011698A (ko) 피부 개선용 화장료 조성물

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170523

AA64 Notification of invalidation of claim of internal priority (with term)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A241764

Effective date: 20170523

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200204

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210406

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210419

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6881006

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250