JP6868970B2 - 分散液、その製造方法、及び、それを用いたcmp用研磨剤 - Google Patents
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Description
(A)遠心沈降法により測定された重量基準粒度分布のメジアン径が50〜1000nmの範囲にある;
(B)画像解析法により得られた面積(S)と画像解析法により得られた包絡面積(S0)との比(S/S0)が、0.70〜0.95の範囲にある;
(C)遠心沈降法により得られる重量基準粒度分布の極大(ピーク)が一つであり、かつ幾何標準偏差σgが1.5以下である。
(D)アルミニウムの含有量が、0.3ppm以下である;
(E)ニッケルの含有量が、0.1ppm以下である;
(F)クロムの含有量が、0.1ppm以下である;
(G)ホウ素の含有量が、1.3ppm以下である;
(H)リンの含有量が、0.5ppm以下である。
上記コア部がヒュームドシリカからなり、
上記シェル部がゾルゲル法により得られたシリカ層であることを特徴とする分散液。
<1−1.異形シリカ>
まず、本分散液に含まれる異形シリカの概要について以下に説明する。なお、本明細書において、「シリカ」とは、粒度分布を有するシリカ粒子の集合体を意図しており、「シリカ粒子」を含むものである。例えば、本明細書中、粒度分布に関して述べるために「シリカ」との表現を用い、個数に関して述べるために「シリカ粒子」との表現を用いる場合もある。
本分散液は、以下の(A)〜(C)を満たす異形シリカを含む:
(A)遠心沈降法により測定された重量基準粒度分布のメジアン径が50〜1000nmの範囲にある;
(B)画像解析法により得られた面積(S)と画像解析法により得られた包絡面積(S0)との比(S/S0)が、0.70〜0.95の範囲にある;
(C)遠心沈降法により得られる重量基準粒度分布の極大(ピーク)が一つであり、かつ幾何標準偏差σgが1.5以下である。
上記異形シリカは、遠心沈降法により測定された重量基準粒度分布のメジアン径が50〜1000nmの範囲にある。上記メジアン径は、100nm以上であることが好ましく、120nm以上であることがより好ましく、150nm以上であることがさらに好ましい。また、上記メジアン径は、500nm以下であることが好ましく、400nm以下であることがより好ましく、300nm以下であることがさらに好ましく、250nm以下であることが特に好ましい。
上記異形シリカは、画像解析法により得られた面積(S)と画像解析法により得られた包絡面積(S0)との比(S/S0)が、0.70〜0.95の範囲にある。なお、本明細書において、画像解析法により得られた面積(S)と画像解析法により得られた包絡面積(S0)との比(S/S0)を、凹凸度とも称する。凹凸度が1に近いほど、凹凸の程度が小さいこと(即ち、凹凸がない状態に近いこと)を表す。
上記異形シリカは、遠心沈降法により得られる重量基準粒度分布の極大(ピーク)が一つであり、かつ幾何標準偏差σgが1.50以下である。幾何標準偏差σgは、粒度分布の幅を表す。幾何標準偏差σgの値が1に近いほど、粒度分布の幅が狭く、極大がシャープであることを意味する。上記構成によれば、異形シリカの粒子径が揃っているため、粒子が研磨面を押し付ける力が均一となり、それゆえに、平滑に研磨することができる。また、上記構成は、上記異形シリカにおいて、メジアン径及び凹凸度が上記範囲であることと併せて、ディッシング及びスクラッチの低減、並びに研磨速度の向上に寄与する粒子の数が極めて多いことを示している。
上記異形シリカは、画像解析法により得られる粒子の平均円形度が0.40〜0.85の範囲にあることが好ましい。なお、本明細書において、「円形度」とは各粒子について算出したものであり、「平均円形度」とは粒子の集合体に関して円形度の平均を算出した値を意図する。円形度が1に近いほど、球形に近いことを表す。即ち、円形度から、上記異形シリカの異形度(即ち、球状でない度合い)がわかる。
具体的には、円形度は、上記凹凸度と同様に、個々のシリカ粒子についてFE−SEMを用いて、明視野−走査透過像(BF−STEM)を撮影し、撮影した写真を画像解析ソフト「A像くん」(旭化成エンジニアリング(株)製)に取り込み、粒子解析をすることにより、「円形度2」というパラメータとして求めることができる。
上記異形シリカは、画像解析法により得られたアスペクト比が4.0以下であることが好ましく、3.0以下であることがより好ましく、2.0以下であることがさらに好ましい。また、上記アスペクト比は、1.2を超えることが好ましい。
上記異形シリカは、不純物の含有量が少ないことが好ましい。具体的には、上記異形シリカは、ナトリウム(Na)及びカリウム(K)の含有量が、それぞれ1ppm未満であることが好ましい。上記含有量であれば、金属不純物が嫌われる半導体用途等でも好適に使用することができる。例えば、トランジスタ分離層にナトリウム又はカリウムなどの不純物が残存した場合、所望の性能が発揮されなかったり、不具合の原因となったりすることがある。
(D)アルミニウム(Al)の含有量が、0.3ppm以下である;
(E)ニッケル(Ni)の含有量が、0.1ppm以下である;
(F)クロム(Cr)の含有量が、0.1ppm以下である;
(G)ホウ素(B)の含有量が、1.3ppm以下である;
(H)リン(P)の含有量が、0.5ppm以下である。
また、他の態様において、本分散液は、コア部と、当該コア部を被覆するシェル部と、から構成されるコアシェル型の異形シリカを含み、上記コア部がヒュームドシリカからなり、上記シェル部がゾルゲル法により得られたシリカ層であってもよい。上記異形シリカは、異形であるヒュームドシリカをコア部とし、これを粒成長して得られた構成である。それゆえ、本分散液に含まれるシリカは異形であり、実質的に球状のシリカ粒子は含まない態様である。従って、本分散液をCMP用研磨剤とした場合には、ディッシング及びスクラッチを低減し、研磨速度を向上させることができる。
(A)遠心沈降法により測定された重量基準粒度分布のメジアン径が50〜1000nmの範囲にある;
(B)画像解析法により得られた面積(S)と画像解析法により得られた包絡面積(S0)との比(S/S0)が、0.70〜0.95の範囲にある;
(C)遠心沈降法により得られる重量基準粒度分布の極大(ピーク)が一つであり、かつ幾何標準偏差σgが1.5以下である。
本分散液は、溶媒に上記異形シリカが分散されたものであればよく、目的に応じて、分散粒子として、上記異形シリカの他に、さらに、既存のシリカ粒子、セリア粒子及び/又はアルミナ粒子等の他の粒子が分散されたものであってもよい。
本分散液の製造方法(以下、単に「本製造方法」とも称する。)は、ヒュームドシリカ分散液に、アルコキシシランもしくはその加水分解物及び/又はその部分縮合物を添加し重縮合反応させてシリカ粒子を製造する工程を含む。即ち、本製造方法は、異形であるヒュームドシリカを核として粒成長させる工程を含むものであればよい。本製造方法により得られる分散液に含まれるシリカは異形である。さらに、得られた異形シリカにおける球状のシリカ粒子の含有量は極めて少なくなる。それゆえ、本製造方法によれば、CMP用研磨剤とした場合にディッシング及びスクラッチを低減し、研磨速度を向上させ得る異形シリカを含む分散液を得ることができる。
本工程では、ヒュームドシリカ分散液に、アルコキシシランもしくはその加水分解物及び/又はその部分縮合物を添加し重縮合反応させてシリカ粒子を製造する。即ち、本工程では、ゾルゲル法によって、ヒュームドシリカを粒成長させる。本工程では、ヒュームドシリカを核粒子とするために、異形のシリカ粒子を得ることができる。また、球状のシリカ粒子を核粒子としないため、得られた異形シリカにおいて、球状のシリカ粒子の含有量は極めて少ない。
上記ヒュームドシリカ分散液に含有されるヒュームドシリカは、上述の〔1.分散液〕で説明したヒュームドシリカであれば特に限定されない。
上記ヒュームドシリカ分散液における溶媒としては、極性溶媒が挙げられる。ここで、極性溶媒とは、水、又は常温及び常圧下で100g当たり10g以上の水を溶解する有機溶媒を意味する。溶媒として水以外の有機溶媒を複数種混合して使用してもよく、この場合には、当該有機溶媒の混合物が、上記の要件を満たせばよい。
上記ヒュームドシリカ分散液には、塩基性触媒を添加してもよい。塩基性触媒を用いることによって、アルコキシシランの加水分解反応及び/又は縮合反応を促進させることができる。塩基性触媒としては、ゾルゲル法の反応による無機酸化物粒子の製造に用いられる公知の塩基性触媒であれば、これを好適に使用することができる。このような塩基性触媒としては、アミン化合物及び水酸化アルカリ金属等が挙げられる。特に、不純物量が少なく、高純度のシリカ粒子を得られるという観点から、アミン化合物を用いることが好適である。このようなアミン化合物としては、例えばアンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン及びトリメチルアミン等が挙げられる。これらのうち、揮発性が高く除去しやすいこと及びゾルゲル法の反応速度が速いこと等から、アンモニアを使用することが特に好ましい。上記塩基性触媒は、単独で使用することも、2種類以上を使用することも可能である。
上記アルコキシシランとしては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン及びテトラブトキシシラン等が挙げられる。工業的に入手が容易に可能であるという観点及び取扱いが容易であるという観点から、上記アルコキシシランは、メチルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン又はテトラエトキシシランであることが好ましく、テトラメトキシシラン又はテトラエトキシシランであることがより好ましい。なお、上記アルコキシシランとしては、1種類のみを使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。また、本工程においては、アルコキシシランの加水分解物を添加してもよく、アルコキシシラン又はその加水分解物の部分縮合物を添加してもよい。
本工程は、例えば以下のように行うことができる。反応容器にヒュームドシリカ、溶媒及び塩基性触媒を仕込み、ここにアルコキシシラン(又はアルコキシシランの有機溶媒溶液)と塩基性触媒の水溶液とを同時に添加する方法を挙げることができる。この方法によれば、反応効率が良好で、粒度分布の幅が小さいシリカ粒子を、効率よく、且つ再現性よく製造することができ、好ましい。2種類以上のアルコキシシランを併用する場合、各々を混合して同時に添加してもよく、各々を順次に添加してもよい。
本製造方法は、溶媒を置換する工程を含んでいてもよい。すなわち、本製造方法では、上述のヒュームドシリカ分散液における溶媒を用いて異形シリカが分散された分散液を得た後、さらに所望の溶媒へと置換してもよい。
本CMP用研磨剤は、上記分散液を含む。それゆえ、本CMP用研磨剤によれば、ディッシング及びスクラッチを低減し、研磨速度を向上させることができる。
(1)重量基準粒度分布のメジアン径及び拡大(ピーク)、並びに幾何標準偏差σg
(測定試料調製)
測定試料であるシリカの濃度が0.6質量%である水懸濁液を、以下のように調製した。シリカ分散液から、遠心分離器を用いて溶媒を分離し、得られたシリカ固形分0.12gをガラス製のサンプル管瓶(アズワン(株)製、内容量30mL、外径約28mm)に秤とり水を加えて20gとした後、超音波細胞破砕器(BRANSON製、型番Sonifier II Model 250D、プローブ:1.4インチ)のプローブチップ面が水面下15mmになるように試料入りサンプル管瓶を設置した。当該超音波細胞破砕器を用いて、出力20w、分散時間3分の条件でシリカ粒子を水に分散し、測定試料であるシリカの濃度が0.6%である水懸濁液を調製した。
ディスク遠心沈降式粒度分布測定装置(CPS製、型番DC−24000)を用いて、粒子径及び粒度分布を測定した。測定条件は、回転数18000rpm、シリカ真密度2.1g/cm3として、0.476μmのPVC粒子で測定毎に校正した。粒度分布の幾何標準偏差σgは、得られた重量基準粒度分布を累積頻度10質量%〜90質量%の範囲で対数平均分布フィッティング(最小2乗法)し、そのフィッティングから算出した。
(観察用試料作製)
得られたシリカ分散液にその100倍の重量の水を添加し、超音波分散機を用いてシリカ粒子を水に分散させた。得られた分散液をSEM用試料台に滴下し、乾燥させ、観察用試料を作製した。
500個以上のシリカ粒子についてFE−SEM((株)日立ハイテクノロジーズ製、型番S−5500)を用いて、加速電圧30kV、倍率20000倍で明視野−走査透過像(BF−STEM)を撮影した。撮影した写真を画像解析ソフト「A像くん」(旭化成エンジニアリング(株)製)に取り込み、粒子解析パラメータを以下の通りとし、粒子解析した。
粒子の明度:暗
2値化の方法:手動
収縮分離回数:20回
小図形:0
雑音除去フィルター:有
シェーディング:有
結果表示単位:nm
粒子解析により、各粒子の面積(S)、包絡面積(S0)(粒子の凸部を結んだ包絡線で囲まれた中の面積)及びアスペクト比を求めた。さらに、各粒子の面積と包絡面積との比(S/S0)を求めた。また、各粒子の円形度を、各粒子の面積及び周囲長を用いて下記式(1)より算出した。
面積と包絡面積との比(S/S0)、平均円形度及びアスペクト比は、上記画像解析により得られた各粒子の面積と包絡面積との比(S/S0)、円形度及びアスペクト比の平均をとり、求めた。また、面積と包絡面積との比(S/S0)が0.97以上である粒子の個数割合及び円形度が0.95以上である粒子の個数割合を求めた。
<ナトリウム及びカリウムの含有量>
(測定試料調製)
分散液を遠心分離し、乾燥させて得たシリカ5gに超純水50gを添加し、テフロン(登録商標)分解容器を用いて120℃で24時間加熱した。超純水及びシリカは0.1mg単位まで秤量した。その後、遠心分離器を用いてシリカ固形分を分離し、イオンクロマト測定試料を得た。なお、超純水のみで上記操作を行い、ブランク試料を得た。
イオンクロマトグラフィーシステム(日本ダイオネクス(株)製、型番ICS−2100)を用いて、測定試料中のナトリウム及びカリウムの濃度を測定した。シリカのナトリウム及びカリウムの含有量は下記式(2)を用いて算出した。
CSilica:シリカ中のイオン濃度(ppm)
CSample:測定試料中のイオン濃度(ppm)
CBlank:ブランク試料中のイオン濃度(ppm)
MPW:超純水水量(g)
MSilica:シリカ重量(g)
なお、各イオンのCBlankはすべて0ppmであった。
分散液を遠心分離し、乾燥させて得たシリカ2gを精秤して白金皿に移し、濃硝酸10mL及びフッ酸10mLをこの順で加えた。これを200℃に設定したホットプレート上に乗せて加熱して内容物を乾固した。室温まで冷却後、さらに濃硝酸2mLを加え、200℃に設定したホットプレート上に乗せて加熱して溶解した。室温まで冷却後、白金皿の内容物である溶液を容量50mLのメスフラスコに移し、超純水で希釈して標線に合わせた。これを試料として、ICP発光分析装置((株)島津製作所製、型番ICPS−1000IV)により、不純物の含有量を測定した。鉄及びアルミニウムはそれぞれ酸化物換算し、Fe2O3及びAl2O3としての含有量とした。ニッケル及びクロムは金属元素単体での含有量とした。
分散液を遠心分離し、乾燥させて得たシリカをポリテトラフルオロエチレン樹脂製容器に入れメルク(株)製のホウ素定量用マンニトールを加えた後、蒸留フッ酸及び蒸留硝酸を加えシリカを溶解した。溶解した液を160℃のホットプレートで蒸発乾固した後、1%のウルトラピュア100硝酸(関東化学(株)製)を加え、純度分析用の試料とした。上記純度分析用試料について、リンの測定はサーモフィッシャーサイエンスティフィック(株)製、二重収束型ICP−MS ELEMENT IIを用いて31Pを測定した。ホウ素についてはICP発光法で測定した。
(スラリー調製)
遠心分離器を用いて、分散液から溶媒を分離した。得られたシリカ固形物に、5質量%水酸化ナトリウム水溶液及び超純水を加え、シリカ濃度10質量%、pH10.5の研磨用スラリーを調製した。
被研磨基板として、強化ガラス製のハードディスク用ガラス基板を使用した。
被研磨基板として、シリコン基板表面に、深さ500nmのパターンを持つ絶縁膜を形成し、つづいて30nmのTaN膜と20nmのCu膜とを形成し、さらに電解メッキ法により1.4μmのCuを堆積した被研磨用基板を使用した。
ヒュームドシリカとメタノールとからなる分散液を測定試料セル(東京硝子器(株)製、合成セル、5面透明、10×10×45H)に入れ、分光光度計(日本分光(株)製、型番V−630)を使用して、分散液の吸光度τ700及びτ460を求めた。分散液の分散性指数nは下記式(3)を用いて算出した。
なお、τ700は波長700nmの光に対する分散液の吸光度を表し、τ460は波長460nmの光に対する分散液の吸光度を表す。
ヒュームドシリカ((株)トクヤマ製、商品名QS−30、BET比表面積302m2/g、平均一次粒子径7nm)5.25g及びメタノール520gを容量2Lのディスポカップ((株)アズワン製)に投入した。試料入りの当該ディスポカップを、超音波細胞破砕器(BRANSON製Sonifier II Model 250D、プローブ:1.4インチ)のプローブチップ面がディスポカップ底から10mmになるように設置した。当該超音波細胞破砕器を用いて、出力60W、分散時間30分の条件でヒュームドシリカをメタノールに分散し、ヒュームドシリカ分散液を調製した。本操作を2回実施して調製した分散液を混合し、ヒュームドシリカ10.5g及びメタノール1040gからなるヒュームドシリカ分散液を得た。なお、ヒュームドシリカ分散液の分散性指数は2.82であり、ヒュームドシリカが十分に分散されていることを確認した。
テトラメトキシシランの添加量を680gに変更したこと以外は、実施例1と同様にしてシリカ分散液を得た。なお、ヒュームドシリカ分散液を2回調製し、これらの分散液を混合した際の分散性指数が2.5以上であることを確認した。
テトラメトキシシランの添加量を352.8gに変更したこと、添加アンモニア水としての5質量%アンモニア水の添加量を116.1gに変更したこと及びこれらの滴下時間(供給時間)を60分に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてシリカ分散液を得た。なお、ヒュームドシリカ分散液を2回調製し、これらの分散液を混合した際の分散性指数が2.5以上であることを確認した。
調製した分散液と仕込みアンモニア水とを4つ口フラスコ中で撹拌する際の温度を40℃に変更したこと以外は、実施例3と同様にしてシリカ分散液を得た。なお、ヒュームドシリカ分散液を2回調製し、これらの分散液を混合した際の分散性指数が2.5以上であることを確認した。
テトラメトキシシランの添加量を493.9gに変更したこと、添加アンモニア水としての5質量%アンモニア水の添加量を162.5gに変更したこと及びこれらの滴下時間(供給時間)を84分に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてシリカ分散液を得た。なお、ヒュームドシリカ分散液を2回調製し、これらの分散液を混合した際の分散性指数が2.5以上であることを確認した。
アルコキシシラン及び添加アンモニア水の滴下時間(供給時間)を240分に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてシリカ分散液を得た。なお、ヒュームドシリカ分散液を2回調製し、これらの分散液を混合した際の分散性指数が2.5以上であることを確認した。
アルコキシシランとしてテトラメトキシシランの代わりにテトラエトキシシランを添加したこと、並びにアルコキシシラン及び添加アンモニア水の滴下時間(供給時間)を180分に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてシリカ分散液を得た。なお、ヒュームドシリカ分散液を2回調製し、これらの分散液を混合した際の分散性指数が2.5以上であることを確認した。
ヒュームドシリカの投入量を26.7gに変更したこと、テトラメトキシシランの添加量を1763.6gに変更したこと、添加アンモニア水としての5質量%アンモニア水の添加量を580.5gに変更したこと及びこれらの滴下時間(供給時間)を300分に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてシリカ分散液を得た。なお、ヒュームドシリカ分散液を2回調製し、これらの分散液を混合した際の分散性指数が2.5以上であることを確認した。
ヒュームドシリカとして(株)トクヤマ製の商品名QS−30の代わりに(株)トクヤマ製の商品名QS−102(BET比表面積205m2/g、平均一次粒子径12nm)を用いたこと、並びにアルコキシシラン及び添加アンモニア水の滴下時間(供給時間)を180分に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてシリカ分散液を得た。なお、ヒュームドシリカ分散液を2回調製し、これらの分散液を混合した際の分散性指数が2.5以上であることを確認した。
ヒュームドシリカとして(株)トクヤマ製の商品名QS−30の代わりに(株)トクヤマ製の商品名QS−09(BET比表面積85m2/g、平均一次粒子径22nm)を用いたこと、並びにアルコキシシラン及び添加アンモニア水の滴下時間(供給時間)を240分に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてシリカ分散液を得た。なお、ヒュームドシリカ分散液を2回調製し、これらの分散液を混合した際の分散性指数が2.5以上であることを確認した。
添加アンモニア水の濃度を2.6質量%に変更したこと及び当該添加アンモニア水の添加量を226.4gに変更したこと以外は、実施例1と同様にしてシリカ分散液を得た。なお、ヒュームドシリカ分散液を2回調製し、これらの分散液を混合した際の分散性指数が2.5以上であることを確認した。
添加アンモニア水の濃度を9.5質量%に変更したこと及び当該添加アンモニア水の添加量を121.9gに変更したこと以外は、実施例1と同様にしてシリカ分散液を得た。なお、ヒュームドシリカ分散液を2回調製し、これらの分散液を混合した際の分散性指数が2.5以上であることを確認した。
ヒュームドシリカを用いなかったこと、テトラメトキシシランの添加量を2116.5gに変更したこと、添加アンモニア水としての5質量%アンモニア水の添加量を696.6gに変更したこと、調製した分散液と仕込みアンモニア水とを4つ口フラスコ中で撹拌する際の温度を25℃に変更したこと、並びにアルコキシシラン及び添加アンモニア水の滴下時間(供給時間)を360分に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてシリカ分散液を得た。即ち、図4(a)のように、核生成反応により核粒子を生成させた後、当該核を粒成長させて、大粒径のシリカ分散液を得た。
実施例1〜12及び比較例1の反応条件を表1に示す。また、実施例1〜12及び比較例1における各種物性の測定結果を表2に示す。さらに、実施例1〜12及び比較例1における研磨品評価の結果を表3に示す。
Claims (8)
- コア部と、当該コア部を被覆するシェル部と、から構成されるコアシェル型の異形シリカを含む分散液であって、
上記コア部がヒュームドシリカからなり、
上記シェル部がゾルゲル法により得られたシリカ層であり、
上記異形シリカは、画像解析法により得られる円形度が0.95以上である粒子の含有量が1個数%以下であることを特徴とする分散液。 - 上記異形シリカは、以下の(A)〜(C)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の分散液:
(A)遠心沈降法により測定された重量基準粒度分布のメジアン径が50〜1000nmの範囲にある;
(B)画像解析法により得られた面積(S)と画像解析法により得られた包絡面積(S0)との比(S/S0)が、0.70〜0.95の範囲にある;
(C)遠心沈降法により得られる重量基準粒度分布の極大(ピーク)が一つであり、かつ幾何標準偏差σgが1.5以下である。 - 上記異形シリカは、画像解析法により得られる粒子の平均円形度が0.40〜0.85の範囲にあることを特徴とする請求項1又は2に記載の分散液。
- 上記異形シリカは、ナトリウム及びカリウムの含有量が、それぞれ1ppm未満であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の分散液。
- 上記異形シリカは、鉄の含有量が、0.4ppm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の分散液。
- 上記異形シリカは、以下の(D)〜(H)の少なくとも1つを満たすことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の分散液:
(D)アルミニウムの含有量が、0.3ppm以下である;
(E)ニッケルの含有量が、0.1ppm以下である;
(F)クロムの含有量が、0.1ppm以下である;
(G)ホウ素の含有量が、1.3ppm以下である;
(H)リンの含有量が、0.5ppm以下である。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の分散液を含むことを特徴とするCMP用研磨剤。
- ヒュームドシリカ分散液に、アルコキシシランもしくはその加水分解物及び/又はその部分縮合物と塩基性触媒とを添加し重縮合反応させてシリカ粒子を製造する工程を含み、
上記ヒュームドシリカ分散液に含まれるヒュームドシリカのBET比表面積は、70〜330m2/gであり、
上記アルコキシシランは、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン及びテトラブトキシシランからなる群より選択される1種以上であることを特徴とする分散液の製造方法。
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