JP2017110219A - 研磨液、研磨液セット及び基体の研磨方法 - Google Patents

研磨液、研磨液セット及び基体の研磨方法 Download PDF

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【課題】SiOCの研磨速度を向上させることが可能な研磨液を提供する。【解決手段】セリウムを含む砥粒と、下記式(I−A)で表される構造単位、及び、下記式(I−B)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種を有する多糖類と、水と、を含有し、pHが6.0以上である、SiOC研磨用研磨液。[化1]【選択図】なし

Description

本発明は、研磨液、研磨液セット及び基体の研磨方法に関する。
半導体製造の分野では、超LSIデバイスの高性能化に伴い、従来の延長線上の微細化技術では、上記高性能化に応え得る高集積化と高速化とを両立することが限界となってきている。そのため、半導体素子の微細化も進めつつ、配線を多層化する(垂直方向にも高集積化する)技術が開発されている。このような多層配線化に必要なプロセスにおいて最も重要な技術の一つにケミカルメカニカルポリッシング(化学機械研磨。以下、「CMP」という)技術がある。多層配線化では、リソグラフィの焦点深度を確保するために一層ずつデバイスを平坦化することが不可欠である。デバイスに凹凸がある場合、露光工程において焦点合わせが困難となったり、微細配線構造を形成できなかったりするからである。
このようなCMP技術は、例えば、層間絶縁膜等の平坦化、酸化珪素膜(酸化珪素を含む膜)を金属配線に埋め込んだ後のプラグ(例えば、Al、Cu、Co、W等のプラグ)の平坦化、金属配線の間の絶縁膜(オルガノシリケートグラス、MSQ等のカーボン含有酸化珪素膜(SiOC膜);BPSG、HDP−SiO、p−TEOS等のプラズマ酸化膜など)の平坦化、又は、素子分離構造を形成した後に埋め込むプラズマ酸化膜の平坦化にも適用され、半導体製造には欠かせない技術となっている。
特許第4564735号公報
ところで、近年、LSIを高性能化するために、従来プラズマ酸化膜を適用していた箇所に、比誘電率が更に低いSiOCを使用することが検討されている。しかしながら、従来の研磨液を用いてSiOCを研磨した場合、充分な研磨速度が得られない傾向がある。そのため、このような用途の研磨液に対しては、従来に比して、SiOCの研磨速度を向上させることが求められる。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、SiOCの研磨速度を向上させることが可能な研磨液を提供することを目的とする。また、本発明は、前記研磨液を得るための研磨液セットを提供することを目的とする。さらに、本発明は、前記研磨液を用いた基体の研磨方法を提供することを目的とする。
本発明に係る研磨液(SiOC研磨用研磨液)は、セリウムを含む砥粒と、下記式(I−A)で表される構造単位、及び、下記式(I−B)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種を有する多糖類と、水と、を含有し、pHが6.0以上である。
Figure 2017110219
本発明に係る研磨液によれば、SiOCの研磨速度を向上させることができる。
ところで、上記特許文献1の技術では、ポリエーテル変性シリコーンを用いてSiOCの研磨速度を向上させることを試みている。しかしながら、特許文献1の技術では、SiOCの充分な研磨速度を得ることができない。これに対し、本発明に係る研磨液によれば、SiOCの充分な研磨速度を得ることができる。
また、窒化珪素、ポリシリコン等のストッパ材料を用いてSiOCの研磨をストップさせる半導体製造方法が検討されている。この場合、ストッパ材料の研磨速度を抑制しつつ、SiOCの研磨速度を向上させる要求がある。これに対し、本発明に係る研磨液によれば、ストッパ材料の研磨速度を抑制しつつ、SiOCの研磨速度を向上させることができる。
前記砥粒は、酸化セリウム及びセリウム水酸化物からなる群より選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましい。
本発明に係る研磨液は、pH調整剤を更に含有してもよい。
本発明に係る研磨液は、カルボン酸基(以下、場合により「カルボキシル基」ともいう)及びカルボン酸塩基からなる群より選ばれる少なくとも一種を有する高分子化合物を更に含有してもよい。これにより、凹部のSiOC膜のディッシング(研磨終了後の凹部が皿のように凹む現象)を低減させることができる(図1参照)。
前記高分子化合物の含有量は、研磨液の全質量を基準として0.001〜2質量%であることが好ましい。
本発明に係る研磨液は、非イオン性高分子を含有してもよい。これにより、ストッパ材料(ポリシリコン等)の研磨速度を低減することが可能であり、ストッパ材料(ポリシリコン等)に対するSiOCの研磨速度比を大きくすることができる。
本発明に係る研磨液は、有機酸を含有してもよい。
本発明の一態様は、SiOCを含む被研磨面の研磨への前記研磨液の使用に関する。すなわち、本発明に係る研磨液の一態様は、SiOCを含む被研磨面を研磨するために使用されることが好ましい。
本発明に係る研磨液セットは、前記研磨液の構成成分が第一の液と第二の液とに分けて保存され、前記第一の液が前記砥粒及び水を含み、前記第二の液が前記多糖類及び水を含む。本発明に係る研磨液セットによれば、本発明に係る研磨液と同様の上記効果を得ることができる。
本発明に係る基体の研磨方法は、前記研磨液を用いて基体の被研磨面を研磨する工程を備えていてもよい。このような基体の研磨方法によれば、本発明に係る研磨液と同様の上記効果を得ることができる。
本発明に係る基体の研磨方法は、前記研磨液セットにおける前記第一の液と前記第二の液とを混合して得られる研磨液を用いて基体の被研磨面を研磨する工程を備えていてもよい。このような基体の研磨方法によれば、本発明に係る研磨液と同様の上記効果を得ることができる。
本発明によれば、SiOCの研磨速度を向上させることが可能な研磨液、研磨液セット及び基体の研磨方法を提供できる。本発明によれば、SiOCを研磨して除去することができる。本発明は、半導体基板のCMPに使用することができる。本発明は、SiOCを含む被研磨面を研磨するために使用することができる。
本発明によれば、SiOCの研磨への研磨液又は研磨液セットの使用を提供できる。本発明によれば、半導体基板のCMPへの研磨液又は研磨液セットの使用を提供できる。本発明によれば、SiOCを含む被研磨面の研磨への研磨液又は研磨液セットの使用を提供できる。
半導体のSTI構造を形成する際における研磨工程の断面概略図である。
以下、本発明の実施形態に係る研磨液、研磨液セット、及び、前記研磨液又は前記研磨液セットを用いた基体の研磨方法について詳細に説明する。
<定義>
本明細書において、「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。「研磨速度(Polishing Rate)」とは、単位時間当たりに材料が除去される速度(除去速度=Removal Rate)を意味する。「被研磨材料」とは、被研磨面に露出している材料を意味する。「研磨対象材料」とは、高い研磨速度で積極的に研磨して除去すべき材料を意味する。「A又はB」とは、A及びBのどちらか一方を含んでいればよく、両方とも含んでいてもよい。数値範囲の「A以上」とは、A、及び、Aを超える範囲を意味する。数値範囲の「A以下」とは、A、及び、A未満の範囲を意味する。
<研磨液>
本実施形態に係る研磨液(SiOC研磨用研磨液)は、研磨時に被研磨面に触れる組成物であり、例えばCMP用研磨液である。本実施形態に係る研磨液は、砥粒と、特定の多糖類と、水とを少なくとも含有し、研磨液のpHが6.0以上である。以下、必須成分、及び、任意に添加できる成分について説明する。
(砥粒)
本実施形態において、砥粒は、SiOCに対する研磨作用が得られる観点から、セリウムを含む。セリウムを含む砥粒の構成成分としては、酸化セリウム(セリア)、セリウム水酸化物、硝酸アンモニウムセリウム、酢酸セリウム、硫酸セリウム水和物、臭素酸セリウム、臭化セリウム、塩化セリウム、シュウ酸セリウム、硝酸セリウム、炭酸セリウム、セリウム変性物等が挙げられる。セリウム変性物としては、酸化セリウム、セリウム水酸化物等を含む粒子の表面をアルキル基で変性したもの、セリウムを含む粒子の表面にその他の粒子を付着させた複合粒子などが挙げられる。砥粒は、SiOCの研磨速度が安定する観点から、酸化セリウム及びセリウム水酸化物からなる群より選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましく、酸化セリウムを含むことがより好ましい。セリウムを含む砥粒としては、酸化セリウムを含む粒子(以下、「酸化セリウム粒子」という)、セリウム水酸化物を含む粒子(セリウム水酸化物粒子)等を用いることができる。
酸化セリウム粒子としては、特に制限はなく、公知のものを使用できる。中でも、酸化セリウム粒子は、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、シュウ酸塩等のセリウム塩を酸化して得ることが好ましい。前記酸化の方法としては、前記セリウム塩を600〜900℃等で焼成する焼成法、過酸化水素等の酸化剤を用いて前記セリウム塩を酸化する化学的酸化法などが挙げられる。
酸化セリウム粒子を使用する場合、酸化セリウム粒子の結晶子径(結晶子の直径)が大きく、且つ、結晶歪みが少ないほど(すなわち、結晶性が良いほど)、高速研磨が可能であるが、被研磨材料に研磨傷が入りやすい傾向がある。前記の観点から、好ましい酸化セリウム粒子としては、2個以上の結晶子から構成され、結晶粒界を有する粒子等が挙げられる。中でも、結晶子径が5〜300nmである粒子がより好ましい。また、別の好ましい酸化セリウム粒子としては、結晶子径が5〜300nmであるコロイダルセリア粒子(例えばRhodia社製コロイダルセリア)が挙げられる。
砥粒の平均粒径は、SiOCに対する更に良好な研磨速度が得られる観点から、10nm以上が好ましく、20nm以上がより好ましく、50nm以上が更に好ましい。砥粒の平均粒径は、被研磨材料に傷がつきにくい観点から、500nm以下が好ましく、400nm以下がより好ましく、300nm以下が更に好ましい。これらの観点から、砥粒の平均粒径は、10〜500nmが好ましく、20〜400nmがより好ましく、50〜300nmが更に好ましい。
ここで、砥粒の平均粒径は、レーザ回折式粒度分布計Mastersizer Microplus(Malvern社製、商品名(「Mastersizer」は登録商標))を用いて屈折率:1.93、吸収:0として測定される測定サンプルのD50(体積分布のメジアン径、累積中央値)の値を意味する。平均粒径の測定には、適切な含有量(例えば、He−Neレーザに対する測定時透過率(H)が60〜70%となる含有量)のサンプルを用いる。また、砥粒を含む研磨液が、砥粒を水に分散させたセリウムスラリーと、添加液とに分けて保存されている場合は、セリウムスラリーを適切な含有量に希釈して測定することができる。
なお、砥粒は、セリウム以外の成分を含有してもよい。このような砥粒の構成成分としては、例えば、シリカ、アルミナ、ジルコニア、酸化マンガン、酸化マグネシウム、チタニア、ゲルマニア、樹脂、ダイヤモンド、炭化ケイ素、立方晶窒化ホウ素及びこれらの変性物からなる群より選ばれる少なくとも一種が挙げられる。砥粒は、一種類単独で又は二種類以上を組み合わせて使用できる。アルミナとしては、コロイダルアルミナを用いることもできる。上記変性物としては、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、ゲルマニア、酸化マンガン、酸化マグネシウム等の粒子の表面をアルキル基で変性したもの、一の粒子の表面に他の粒子を付着させた複合粒子などが挙げられる。
砥粒は、どのような製造方法によって得られたものであってもよい。例えば、酸化物の製造方法としては、焼成等を用いる固相法;沈殿法、ゾルゲル法、水熱合成法等の液相法;スパッタ法、レーザ法、熱プラズマ法等の気相法などを用いることができる。
砥粒が凝集している場合は、凝集した砥粒を機械的に粉砕してもよい。粉砕方法としては、例えば、ジェットミル等による乾式粉砕方法、及び、遊星ビーズミル等による湿式粉砕方法が好ましい。ジェットミルには、例えば、「化学工学論文集」、第6巻、第5号、(1980)、527〜532頁に説明されている方法を適用することができる。
砥粒を研磨液に適用する場合には、主な分散媒である水中に砥粒を分散させてスラリを得ることが好ましい。分散方法としては、例えば、通常の攪拌機による分散処理のほか、ホモジナイザ、超音波分散機、湿式ボールミル等を用いた方法が挙げられる。分散方法及び粒径制御方法については、例えば、「分散技術大全集」[株式会社情報機構、2005年7月]第三章「各種分散機の最新開発動向と選定基準」に記述されている方法を用いることができる。また、砥粒を含有する分散液の電気伝導度を下げる(例えば500mS/m以下)ことによっても砥粒の分散性を高めることができる。分散液の電気伝導度を下げる方法としては、砥粒と分散媒とを分けるために遠心分離等で固液分離を行い、上澄み液(分散媒)を捨て、電気伝導度の低い分散媒を加え再分散させる方法;限外ろ過、イオン交換樹脂等を用いた方法などが挙げられる。
上記の方法により分散された砥粒は、更に微粒子化されてもよい。微粒子化の方法としては、例えば、沈降分級法(砥粒を遠心分離機で遠心分離した後、強制沈降させ、上澄み液のみを取り出す方法)が挙げられる。その他、分散媒中の砥粒同士を高圧で衝突させる高圧ホモジナイザを用いてもよい。
セリウムを含む砥粒(例えば酸化セリウム粒子)の含有量は、砥粒の凝集を抑制しやすい観点から、研磨液の全質量を基準として、20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましく、3質量%以下が特に好ましく、1質量%以下が極めて好ましい。セリウムを含む砥粒(例えば酸化セリウム粒子)の含有量は、SiOCの研磨速度の向上効果が得られやすい観点から、研磨液の全質量を基準として、0.01質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.2質量%以上が更に好ましい。これらの観点から、砥粒(例えば酸化セリウム粒子)の含有量は、研磨液の全質量を基準として、0.01〜20質量%が好ましく、0.1〜10質量%がより好ましく、0.2〜5質量%が更に好ましい。
砥粒の含有量は、砥粒の凝集を抑制しやすい観点から、研磨液の全質量を基準として、20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましく、3質量%以下が特に好ましく、1質量%以下が極めて好ましい。砥粒の含有量は、SiOCの研磨速度の向上効果が得られやすい観点から、研磨液の全質量を基準として、0.01質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.2質量%以上が更に好ましい。これらの観点から、砥粒の含有量は、研磨液の全質量を基準として、0.01〜20質量%が好ましく、0.1〜10質量%がより好ましく、0.2〜5質量%が更に好ましい。
(添加剤)
本実施形態に係る研磨液は、添加剤を含有する。ここで、「添加剤」とは、研磨速度、研磨選択性等の研磨特性;砥粒の分散性、保存安定性等の研磨液特性などを調整するために、砥粒及び水以外に研磨液が含有する物質を指す。
[多糖類]
本実施形態に係る研磨液は、添加剤として、下記式(I−A)で表される構造単位、及び、下記式(I−B)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種を有する多糖類を含有する。このような多糖類を用いることで、SiOCの研磨速度を向上させる効果が得られる。このような効果が得られる要因は明らかではないが、例えば下記の要因が挙げられる。すなわち、多糖類のエーテル結合部位がSiOCに作用し、SiOCの表面が親水化する。その結果、砥粒がSiOCへ付着しやすくなり、研磨速度が向上すると考えられる。一方、多糖類以外の、エーテル結合を有する高分子もSiOCに作用すると考えられるが、エーテル結合以外の部分が砥粒と立体反発することでSiOCの研磨速度の向上効果が低い場合、SiOCの研磨速度を低下させる場合等があると考えられる。
Figure 2017110219
式(I−A)で表される構造単位、及び、式(I−B)で表される構造単位の両方を多糖類が含む場合、その配列に制限はなく、規則的でもランダムでもよい。
前記多糖類としては、スクロース;プルラン;アミロース;アミロペクチン;デキストラン;デキストリン;マルトデキストリン;α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン等のシクロデキストリン;マルトース、イソマルトース、マルトトリオース、スタキオース等のオリゴ糖などが挙げられる。前記多糖類としては、スクロース、デキストリン、デキストラン及びマルトースからなる群より選択される少なくとも一種が好ましく、デキストリンがより好ましい。
前記デキストリンとしては、澱粉の分解により得られる、分解物末端にアルデヒド基を有したデキストリン(他のデキストリンとの区別のため、「一般デキストリン」という);澱粉の分解の過程で一部分解されにくいものを精製することにより分取した難消化性デキストリン;前記アルデヒド末端を水素添加により還元し、ヒドロキシル基に変えた還元型デキストリン(例えば粉末還元澱粉分解物);高度分岐環状デキストリン;デキストリン水和物等が挙げられる。デキストリンとしては、これらのいずれの化合物も使用できる。
前記多糖類としては、サンエイ糖化株式会社製『NSD』シリーズ;三和澱粉工業株式会社製『サンマルト−S』、『サンデック』シリーズ;松谷化学工業株式会社製『H−PDX』、『マックス1000』、『TK−16』、『ファイバーソル2』、『ファイバーソル2H』;三菱商事フードテック株式会社製『PO』シリーズ;グリコ栄養食品株式会社製『Cluster Dexirin』等が挙げられる。
前記多糖類の縮合度の下限は、SiOCの研磨速度の向上効果を更に高める観点から、2以上であり、3以上が好ましく、5以上がより好ましい。なお、本明細書において「多糖類の縮合度」とは、式(I−A)で表される構造単位、及び、式(I−B)で表される構造単位の一分子中の合計数として定義される。
本実施形態に係る研磨液において、前記多糖類は、SiOCの研磨速度を調整する目的等で、一種類単独で又は二種類以上を組み合わせて使用できる。
前記多糖類の重量平均分子量は、SiOCの研磨速度の向上効果が更に向上する観点から、250以上が好ましく、350以上がより好ましく、500以上が更に好ましい。前記多糖類の重量平均分子量の上限に特に制限はない。なお、前記多糖類の重量平均分子量は、例えば、標準ポリスチレンの検量線を用いてゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により下記の条件で測定できる。
{測定条件}
使用機器:LC−20AD(株式会社島津製作所製)
カラム:Gelpack GL−W540+550
溶離液:0.1M NaCl水溶液
測定温度:40℃
カラムサイズ:10.7mmI.D.×300mm
流量:1.0mL/min(Lはリットルを表す。以下同じ)
試料濃度:0.2質量%
検出器:RID−10A(株式会社島津製作所製)
前記多糖類の含有量の下限は、SiOCの研磨速度の向上効果が更に向上する観点から、研磨液の全質量を基準として、0.01質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましく、0.1質量%以上が更に好ましく、0.15質量%以上が特に好ましい。前記多糖類の含有量の上限は、保存安定性を好適に保つ観点から、研磨液の全質量を基準として、3.0質量%以下が好ましく、1.0質量%以下がより好ましく、0.5質量%以下が更に好ましい。なお、前記多糖類として複数の化合物を用いる場合、各化合物の含有量の合計が前記範囲を満たしていることが好ましい。
[高分子化合物A]
本実施形態に係る研磨液は、カルボン酸基及びカルボン酸塩基からなる群より選ばれる少なくとも一種を有する高分子化合物Aを含有してもよい。これにより、ストッパ材料(窒化珪素、ポリシリコン等)の研磨速度を更に低減することが可能であり、ストッパ材料(窒化珪素、ポリシリコン等)に対するSiOCの研磨速度比を更に大きくすることができる。高分子化合物Aは、一種類単独で又は二種類以上を組み合わせて使用できる。高分子化合物Aとしては、アクリル酸及びメタクリル酸からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む単量体を重合させて得られる重合体又はその塩(以下、これらを「(メタ)アクリル酸系重合体」と総称する)であることが好ましい。前記単量体は、アクリル酸又はメタクリル酸と共重合可能な他の単量体(アクリル酸及びメタクリル酸を除く)を含んでいてもよい。
高分子化合物Aとしては、アクリル酸の単独重合体(ポリアクリル酸)、メタクリル酸の単独重合体(ポリメタクリル酸)、アクリル酸とメタクリル酸との共重合体、アクリル酸又はメタクリル酸と前記他の単量体との共重合体、アクリル酸及びメタクリル酸と前記他の単量体との共重合体、並びに、これらの塩からなる群より選ばれる少なくとも一種であってもよい。中でも、前記(メタ)アクリル酸系重合体は、被研磨材料(絶縁材料等)への吸着が良好である観点から、アクリル酸の単独重合体(ポリアクリル酸)及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。重合体の塩(カルボン酸塩基を有する重合体)としては、アンモニウム塩等が挙げられ。アンモニウム塩としては、ポリアクリル酸アンモニウム等が挙げられる。なお、(メタ)アクリル酸系重合体は、一種類単独で又は二種類以上を組み合わせて使用できる。
前記他の単量体(アクリル酸又はメタクリル酸と共重合可能な他の単量体)としては、例えば、クロトン酸、ペンテン酸、ヘキセン酸、ヘプテン酸、オクテン酸、ノネン酸、デセン酸、ウンデセン酸、ドデセン酸、トリデセン酸、テトラデセン酸、ペンタデセン酸、ヘキサデセン酸、ヘプタデセン酸等の不飽和カルボン酸;エチレン、プロピレン、スチレン等のビニル化合物が挙げられる。
高分子化合物Aの末端は、分子量が小さく、親水性であることが好ましい。
高分子化合物Aの重量平均分子量は、特に制限はないが、100〜150000が好ましく、1000〜80000がより好ましい。高分子化合物Aの重量平均分子量が100以上であると、SiOC等の酸化珪素などの被研磨材料を研磨するときに良好な研磨速度が得られやすい傾向がある。高分子化合物Aの重量平均分子量が150000以下であると、研磨液の保存安定性が低下しにくい傾向がある。
高分子化合物Aの重量平均分子量は、下記の条件により測定し、「Mw」として得られる値を読み取ることで測定できる。
{測定条件}
使用機器(検出器):株式会社日立製作所製、「L−3300型」液体クロマトグラフ用示差屈折率計
ポンプ:株式会社日立製作所製、液体クロマトグラフ用「L−7100」
デガス装置:なし
データ処理:株式会社日立製作所製、GPCインテグレーター「D−2520」
カラム:昭和電工株式会社製、「Shodex Asahipak GF−710HQ」、内径7.6mm×300mm
溶離液:50mM−NaHPO水溶液/アセトニトリル=90/10(v/v)
測定温度:25℃
流量:0.6mL/分
測定時間:30分
試料:樹脂分濃度2質量%になるように溶離液と同じ組成の溶液で濃度を調整し、0.45μmのポリテトラフルオロエチレンフィルターでろ過して調製した試料
注入量:0.4μL
標準物質:Polymer Laboratories製、狭分子量ポリアクリル酸ナトリウム
研磨液における高分子化合物Aの含有量は、研磨液の全質量を基準として、0.001質量%以上が好ましく、0.01質量%以上がより好ましく、0.1質量%以上が更に好ましい。高分子化合物Aの含有量は、研磨液の全質量を基準として、2質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましく、0.5質量%以下が更に好ましい。高分子化合物Aの含有量が0.001〜2質量%であると、ディッシング量、配線密度依存性等を低減し、研磨後の表面平坦性を向上させることができる。
[有機酸成分B]
本実施形態に係る研磨液は、有機酸及び有機酸塩からなる群より選ばれる少なくとも一種の有機酸成分Bを含有してもよい。これにより、研磨終了後の被研磨材料(例えば、SiOC等の酸化珪素)の平坦性を向上させやすくなる。より詳細には、凹凸を有する被研磨面を研磨した場合に、研磨時間を短縮できることに加え、一部が過剰に研磨されて皿のように凹む現象(いわゆるディッシング)が生じることを抑制しやすくなる。また、オーバー研磨耐性が顕著に向上する。
有機酸成分Bとしては、−COOM基、フェノール性−OM基、−SOM基、−O・SOM基、−PO基及び−PO基からなる群より選ばれる少なくとも一種(Mは、陽イオンを示す)を有する化合物が好ましい。
前記Mは、H;NH;Na、K等のアルカリ金属;Ca、Mg等のアルカリ土類金属;Al、Fe、Cr等の三価を取り得る金属;Ce等の希土類金属などが挙げられる。中でも、三価の金属が好ましく、Alがより好ましい。
有機酸成分Bと前記高分子化合物Aとを併用してもよい。有機酸成分Bは、前記高分子化合物Aと相互作用し、被研磨面の表面に強固な膜を形成すると考えられる。より具体的には、例えば、高分子化合物Aが有しているカルボキシル基(陰イオン性)が、有機酸成分Bにおける陽イオン(上記M等)と静電的に引き合い、陽イオンを核として高分子化合物Aが「丸まった状態」となり、これが被研磨面に吸着して保護膜を形成すると考えられる。この保護膜は、「丸まっていない」高分子化合物Aによって形成された保護膜と比較して強固であり、高い平坦性向上効果を有すると考えられる。また、前記有機酸成分Bにおける有機酸部分は、前記高分子化合物Aにおけるカルボキシル基の解離を抑制すると考えられる。これにより、高分子化合物Aの疎水性が高まり、被研磨面により吸着しやすくなると考えられる。
有機酸の具体例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、シクロヘキサンカルボン酸、フェニル酢酸、安息香酸、o−トルイル酸、m−トルイル酸、p−トルイル酸、o−メトキシ安息香酸、m−メトキシ安息香酸、p−メトキシ安息香酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ペンテン酸、ヘキセン酸、ヘプテン酸、オクテン酸、ノネン酸、デセン酸、ウンデセン酸、ドデセン酸、トリデセン酸、テトラデセン酸、ペンタデセン酸、ヘキサデセン酸、ヘプタデセン酸、イソ酪酸、イソ吉草酸、ケイ皮酸、キナルジン酸、ニコチン酸、1−ナフトエ酸、2−ナフトエ酸、ピコリン酸、ビニル酢酸、フェニル酢酸、フェノキシ酢酸、2−フランカルボン酸、メルカプト酢酸、レブリン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,15−ペンタデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、キノリン酸、キニン酸、ナフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、グリコール酸、乳酸、3−ヒドロキシプロピオン酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸、5−ヒドロキシ吉草酸、キナ酸、キヌレン酸、サリチル酸、酒石酸、アコニット酸、アスコルビン酸、アセチルサリチル酸、アセチルリンゴ酸、アセチレンジカルボン酸、アセトキシコハク酸、アセト酢酸、3−オキソグルタル酸、アトロパ酸、アトロラクチン酸、アントラキノンカルボン酸、アントラセンカルボン酸、カプロン酸、イソカプロン酸、イソカンホロン酸、イソクロトン酸、2−エチル−2−ヒドロキシ酪酸、エチルマロン酸、エトキシ酢酸、オキサロ酢酸、オキシ二酢酸、2−オキソ酪酸、カンホロン酸、クエン酸、グリオキシル酸、グリシド酸、グリセリン酸、グルカル酸、グルコン酸、クロコン酸、シクロブタンカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ジフェニル酢酸、ジ−O−ベンゾイル酒石酸、ジメチルコハク酸、ジメトキシフタル酸、タルトロン酸、タンニン酸、チオフェンカルボン酸、チグリン酸、デソキサル酸、テトラヒドロキシコハク酸、テトラメチルコハク酸、テトロン酸、デヒドロアセト酸、テレビン酸、トロパ酸、バニリン酸、パラコン酸、ヒドロキシイソフタル酸、ヒドロキシケイ皮酸、ヒドロキシナフトエ酸、o−ヒドロキシフェニル酢酸、m−ヒドロキシフェニル酢酸、p−ヒドロキシフェニル酢酸、3−ヒドロキシ−3−フェニルプロピオン酸、ピバル酸、ピリジンジカルボン酸、ピリジントリカルボン酸、ピルビン酸、α−フェニルケイ皮酸、フェニルグリシド酸、フェニルコハク酸、フェニル酢酸、フェニル乳酸、プロピオル酸、ソルビン酸、2,4−ヘキサジエン二酸、2−ベンジリデンプロピオン酸、3−ベンジリデンプロピオン酸、ベンジリデンマロン酸、ベンジル酸、ベンゼントリカルボン酸、1,2−ベンゼンジ酢酸、ベンゾイルオキシ酢酸、ベンゾイルオキシプロピオン酸、ベンゾイルギ酸、ベンゾイル酢酸、O−ベンゾイル乳酸、3−ベンゾイルプロピオン酸、没食子酸、メソシュウ酸、5−メチルイソフタル酸、2−メチルクロトン酸、α−メチルケイ皮酸、メチルコハク酸、メチルマロン酸、2−メチル酪酸、o−メトキシケイ皮酸、p−メトキシケイ皮酸、メルカプトコハク酸、メルカプト酢酸、O−ラクトイル乳酸、リンゴ酸、ロイコン酸、ロイシン酸、ロジゾン酸、ロゾール酸、α−ケトグルタル酸、L−アルコルビン酸、イズロン酸、ガラクツロン酸、グルクロン酸、ピログルタミン酸、エチレンジアミン四酢酸、シアン化三酢酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、N’−ヒドロキシエチル−N,N,N’−トリ酢酸、ニトリロトリ酢酸等のカルボン酸;
o−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール等のフェノール類;
メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸、ヘキサンスルホン酸、ヘプタンスルホン酸、オクタンスルホン酸、ノナンスルホン酸、デカンスルホン酸、ウンデカンスルホン酸、ドデカンスルホン酸、トリデカンスルホン酸、テトラデカンスルホン酸、ペンタデカンスルホン酸、ヘキサデカンスルホン酸、ヘプタデカンスルホン酸、オクタデカンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、トルエンスルホン酸(例えばp−トルエンスルホン酸)、ヒドロキシエタンスルホン酸、ヒドロキシフェノールスルホン酸、アントラセンスルホン酸等のスルホン酸;
デシルホスホン酸、フェニルホスホン酸等のホスホン酸が好ましい。カルボン酸は、砥粒の分散性を向上させる等の効果が期待される。
また、有機酸成分Bは、上記のカルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸の主鎖のプロトンを1つ又は2つ以上、F、Cl、Br、I、OH、CN、NO等の原子又は原子団で置換した誘導体であってもよい。
有機酸成分Bは、一種類単独で又は二種類以上を組み合わせて使用できる。
有機酸成分Bの含有量は、研磨終了後の被研磨材料(例えば、SiOC等の酸化珪素)の平坦性を向上させやすくなる観点から、研磨液の全質量を基準として、0.001質量%以上が好ましく、0.005質量%以上がより好ましく、0.01質量%以上が更に好ましい。有機酸成分Bの含有量は、被研磨材料の研磨速度を向上させやすくなる観点から、研磨液の全質量を基準として、1質量%以下が好ましく、0.5質量%以下がより好ましく、0.1質量%以下が更に好ましく、0.06質量%以下が特に好ましく、0.05質量%以下が極めて好ましい。
[非イオン性高分子]
本実施形態に係る研磨液は、非イオン性高分子(前記高分子化合物Aを除く)を含有することができる。これにより、ストッパ材料(窒化珪素、ポリシリコン等)の研磨速度を低減することが可能であり、ストッパ材料(窒化珪素、ポリシリコン等)に対するSiOCの研磨速度比を大きくすることができる。
非イオン性高分子は、例えば、非イオン性界面活性剤である。非イオン性高分子としては、特に制限はないが、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテル誘導体、ポリオキシプロピレングリセリルエーテル、ポリエチレングリコール、メトキシポリエチレングリコール、アセチレン系ジオールのオキシエチレン付加体等のエーテル型界面活性剤;ソルビタン脂肪酸エステル、グリセロールボレイト脂肪酸エステル等のエステル型界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルアミン等のアミノエーテル型界面活性剤;ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセロールボレイト脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエステル等のエーテルエステル型界面活性剤;脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド等のアルカノールアミド型界面活性剤;アセチレン系ジオールのオキシエチレン付加体;ポリビニルピロリドン;ポリアクリルアミド;ポリジメチルアクリルアミド;ポリグリセリン、ポリグリセリン誘導体等のグリセリン系ポリマ;ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミタートなどが挙げられる。
非イオン性高分子の含有量は、研磨液の全質量を基準として、0.002〜0.5質量%が好ましく、0.003〜0.3質量%がより好ましく、0.005〜0.1質量%が更に好ましい。非イオン性高分子の含有量が0.002質量%以上であると、ストッパ材料(ポリシリコン等)の研磨速度の増加を更に抑制することができる。非イオン性高分子の含有量が0.5質量%以下であると、SiOCの研磨速度が向上しやすい。
後述する研磨液セットとして研磨液を保存する場合、スラリ及び添加液の少なくとも一方が非イオン性高分子を含むことができる。砥粒を含むスラリに非イオン性高分子が含まれる場合、非イオン性高分子は分散剤として用いることができる。研磨液における非イオン性高分子の含有量は、スラリ中の非イオン性高分子、及び、添加液中の非イオン性高分子の合計量が上記範囲を満たすことが好ましい。
[分散剤]
本実施形態に係る研磨液は、分散剤(前記高分子化合物A及び非イオン性高分子を除く)を含有することができる。分散剤の含有量は、砥粒の全質量を基準として0.001〜4質量%が好ましい。分散剤としては、例えば、水溶性陰イオン性分散剤、水溶性非イオン性分散剤、水溶性陽イオン性分散剤、及び、水溶性両性分散剤が挙げられる。中でも、静電反発力が大きく分散性が良好である観点から、水溶性陰イオン性分散剤又は水溶性陽イオン性分散剤が好ましい。なお、砥粒の分散のために前記高分子化合物A又は前記非イオン性界面活性剤を用いることもできる。
本実施形態に係る研磨液が陽イオン性ポリマを含有する場合、セリウムを含む砥粒(酸化セリウム粒子等)は、正の電荷を有する傾向がある。この場合、窒化珪素(SiN)等の研磨速度を抑制することができる。陽イオン性ポリマとしては、例えば、ジアリルジアルキルアンモニウム塩の単独重合体及び共重合体、ジアリルアルキルアミン塩の単独重合体及び共重合体、ジアリルアミン塩の単独重合体及び共重合等のポリアリルアミンが挙げられる。
具体的には、ジアリルジアルキルアンモニウム塩としては、例えば、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジアリルジメチルアンモニウムブロミド、ジアリルジメチルアンモニウムヨージド、ジアリルジメチルアンモニウムメチルサルフェート、ジアリルジメチルアンモニウムエチルサルフェート、ジアリルエチルメチルアンモニウムクロライド、ジアリルエチルメチルアンモニウムブロミド、ジアリルエチルメチルアンモニウムヨージド、ジアリルエチルメチルアンモニウムメチルサルフェート、ジアリルエチルメチルアンモニウムエチルサルフェート、ジアリルジエチルアンモニウムクロライド、ジアリルジエチルアンモニウムブロミド、ジアリルジエチルアンモニウムヨージド、ジアリルジエチルアンモニウムメチルサルフェート、ジアリルジエチルアンモニウムエチルサルフェート、ジアリルメチルプロピルアンモニウムクロライド、ジアリルメチルプロピルアンモニウムブロミド、ジアリルメチルプロピルアンモニウムヨージド、ジアリルメチルプロピルアンモニウムメチルサルフェート、及び、ジアリルメチルプロピルアンモニウムエチルサルフェートを挙げることができる。
ジアリルアルキルアミン塩としては、例えば、ジアリルメチルアミン塩酸塩、ジアリルメチルアミン臭化水素酸塩、ジアリルメチルアミンヨウ化水素酸塩、ジアリルメチルアミン硫酸塩、ジアリルメチルアミンメタンスルホン酸塩、ジアリルエチルアミン塩酸塩、ジアリルエチルアミン臭化水素酸塩、ジアリルエチルアミンヨウ化水素酸塩、ジアリルエチルアミン硫酸塩、ジアリルエチルアミンメタンスルホン酸塩、ジアリルプロピルアミン塩酸塩、ジアリルプロピルアミン臭化水素酸塩、ジアリルプロピルアミンヨウ化水素酸塩、ジアリルプロピルアミン硫酸塩、及び、ジアリルプロピルアミンメタンスルホン酸塩を挙げることができる。
ジアリルアミン塩としては、例えば、ジアリルアミン塩酸塩、ジアリルアミン臭化水素酸塩、ジアリルアミンヨウ化水素酸塩、ジアリルアミン硫酸塩、及び、ジアリルアミンメタンスルホン酸塩を挙げることができる。
[pH調整剤]
研磨液は、pH調整剤を含有してもよい。ただし、pH調整剤を含まなくても研磨液が所定のpH範囲にある場合は、pH調整剤は特に添加しなくてもよい。
pH調整剤としては、特に制限はなく、無機酸、有機塩基、無機塩基等が挙げられる。無機酸としては、硝酸、硫酸、塩酸、リン酸、ホウ酸等が挙げられる。有機塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン、ピペリジン、ピロリジン、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、キトサン等が挙げられる。無機塩基としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等が挙げられる。前記有機酸成分を用いてpHを調整してもよい。また、pHを安定化させるため、緩衝液を添加してもよい。このような緩衝液としては、酢酸塩緩衝液、フタル酸塩緩衝液等が挙げられる。pH調整剤及び緩衝液のそれぞれは、一種類単独で又は二種類以上を組み合わせて使用できる。
[その他の添加剤]
本実施形態に係る研磨液は、研磨速度等の研磨特性;砥粒の分散性などの特性を調整する目的で、その他の添加剤を更に含有していてもよい。その他の添加剤は、一種類単独で又は二種類以上を組み合わせて使用できる。
その他の分散剤としては、例えば、平坦性、面内均一性等の研磨特性の調整などに使用される水溶性高分子が挙げられる。また、研磨液は、必要に応じて、添加剤として、水以外の溶媒(例えば、エタノール、酢酸、アセトン等の極性溶媒)を含有してもよい。
水溶性高分子としては、アルギン酸、ペクチン酸、カルボキシメチルセルロース、寒天、カードラン、グアーガム等の多糖類(式(I−A)又は式(I−B)で表される構造単位を有する多糖類を除く);ポリビニルアルコール、ポリアクロレイン等のビニル系ポリマなどが挙げられる。ここで、「水溶性高分子」とは、25℃において水100gに対して0.1g以上溶解する高分子として定義する。
水溶性高分子を使用する場合、水溶性高分子の含有量の下限は、砥粒の沈降を抑制しつつ水溶性高分子の添加効果が得られる観点から、研磨液の全質量を基準として、0.0001質量%以上が好ましく、0.001質量%以上がより好ましく、0.01質量%以上が更に好ましい。水溶性高分子の含有量の上限は、砥粒の沈降を抑制しつつ水溶性高分子の添加効果が得られる観点から、研磨液の全質量を基準として、5質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましく、0.5質量%以下が更に好ましい。水溶性高分子として複数の化合物を用いる場合、各化合物の含有量の合計が前記範囲を満たしていることが好ましい。
その他の添加剤を使用する場合、その他の添加剤のそれぞれの含有量は、砥粒の沈降を抑制しつつその他の添加剤の添加効果が得られる観点から、研磨液の全質量を基準として0.001〜10質量%が好ましい。その他の添加剤として複数の化合物を用いる場合、各化合物の含有量の合計が前記範囲を満たしていることが好ましい。
(水)
研磨液の媒体である水としては、特に制限されないが、脱イオン水、イオン交換水、超純水等が好ましい。
(研磨液のpH)
本実施形態に係る研磨液のpHは、SiOCの研磨速度が向上する効果を得る観点から、6.0以上である。本実施形態に係る研磨液のpHは、SiOCの研磨速度が向上する効果が得られやすい観点から、6.5以上が好ましく、7.0以上がより好ましく、7.5以上が更に好ましく、8.0以上が特に好ましい。本実施形態に係る研磨液のpHは、安全性の観点から、12以下が好ましく、11以下がより好ましく、10以下が更に好ましく、9.5以下が特に好ましい。pHは、液温25℃におけるpHと定義する。
本実施形態に係る研磨液のpHは、pHメータ(例えば、電気化学計器株式会社製の型番PHL−40)で測定できる。具体的には例えば、フタル酸塩pH緩衝液(pH4.01)と中性リン酸塩pH緩衝液(pH6.86)とホウ酸塩pH緩衝液(pH9.18)とを標準緩衝液として用いてpHメータを3点校正した後、pHメータの電極を研磨液に入れて、2分以上経過して安定した後の値を測定する。このとき、標準緩衝液及び研磨液の液温は共に25℃とする。
(研磨液の種類)
本実施形態に係る研磨液は、砥粒、前記多糖類及び水を少なくとも含む一液式研磨液として保存してもよく、スラリ(第一の液)と添加液(第二の液)とを混合して前記研磨液となるように前記研磨液の構成成分をスラリと添加液とに分けた二液式の研磨液セット(例えばCMP用研磨液セット)として保存してもよい。スラリは、例えば、砥粒及び水を少なくとも含む。添加液は、例えば、前記多糖類及び水を少なくとも含む。前記多糖類、及び、その他の添加剤は、スラリ及び添加液のうち添加液に含まれることが好ましい。ただし、砥粒の分散性を向上させる効果のある添加剤については、スラリ及び添加液のうちスラリに含まれることが好ましい。例えば、研磨液セットは、前記研磨液の構成成分がスラリ(第一の液)と添加液(第二の液)とに分けて保存され、前記スラリが砥粒及び水を含み、前記添加液が前記多糖類及び水を含む態様であってもよい。なお、前記研磨液の構成成分は、三液以上に分けた研磨液セットとして保存してもよい。
前記研磨液セットにおいては、研磨直前又は研磨時に、スラリ及び添加液が混合されて研磨液が調製される。また、一液式研磨液は、水の含有量を減じた研磨液用貯蔵液として保存されると共に、研磨直前又は研磨時に水で希釈して用いられてもよい。二液式の研磨液セットは、水の含有量を減じたスラリ用貯蔵液及び添加液用貯蔵液として保存されると共に、研磨直前又は研磨時に水で希釈して用いられてもよい。
一液式研磨液の場合、研磨定盤上への研磨液の供給方法としては、研磨液を直接送液して供給する方法;研磨液用貯蔵液及び水を別々の配管で送液し、これらを合流、混合させて供給する方法;あらかじめ研磨液用貯蔵液及び水を混合しておき供給する方法等を用いることができる。
スラリと添加液とに分けた二液式の研磨液セットとして保存する場合、これら二液の配合を任意に変えることにより研磨速度を調整できる。研磨液セットを用いて研磨する場合、研磨定盤上への研磨液の供給方法としては、下記に示す方法がある。例えば、スラリと添加液とを別々の配管で送液し、これらの配管を合流、混合させて供給する方法;スラリ用貯蔵液、添加液用貯蔵液及び水を別々の配管で送液し、これらを合流、混合させて供給する方法;あらかじめスラリ及び添加液を混合しておき供給する方法;あらかじめスラリ用貯蔵液、添加液用貯蔵液及び水を混合しておき供給する方法を用いることができる。また、前記研磨液セットにおけるスラリと添加液とをそれぞれ研磨定盤上へ供給する方法を用いることもできる。この場合、研磨定盤上においてスラリ及び添加液が混合されて得られる研磨液を用いて被研磨面が研磨される。
<研磨液の製造方法>
本実施形態に係る研磨液の製造方法は、SiOCの少なくとも一部をCMPによって除去するための研磨液の製造方法である。本実施形態に係る研磨液の製造方法は、少なくとも、砥粒と、多糖類と、水と、を混合して研磨液を得る研磨液製造工程を備える。研磨液製造工程において、各成分が同時に混合されてもよく、各成分が順次混合されてもよい。本実施形態に係る研磨液の製造方法は、研磨液製造工程の前に、セリウムを含む砥粒を得る工程を備えていてもよい。
本実施形態に係る研磨液の製造方法は、砥粒を水中に分散させる分散工程を備えていることが好ましい。分散工程は、例えば、砥粒と分散剤とを混合する工程である。この場合、分散剤は、セリウムスラリー(酸化セリウムスラリ等)を得る工程で添加されることが好ましい。すなわち、前記セリウムスラリーが分散剤を含むことが好ましい。分散工程では、例えば、砥粒と、分散剤と、水とを混合し、前記砥粒を水中に分散させてセリウムスラリーを得る。
<基体の研磨方法>
本実施形態に係る研磨方法は、研磨液を用いて、SiOCを含む被研磨面を研磨する工程を備える。本実施形態に係る基体の研磨方法は、前記一液式研磨液を用いて基体の被研磨面を研磨する研磨工程を備えていてもよく、前記研磨液セットにおけるスラリと添加液とを混合して得られる研磨液を用いて基体の被研磨面を研磨する研磨工程を備えていてもよい。また、本実施形態に係る基体の研磨方法は、単独又は複数の被研磨材料を有する基体の研磨方法であってもよく、例えば、前記一液式研磨液、又は、前記研磨液セットにおけるスラリと添加液とを混合して得られる研磨液を用いて、SiOCをストッパ材料に対して選択的に研磨する研磨工程を備えていてもよい。この場合、基体は、例えば、SiOCを含む部材と、ストッパ材料を含む部材(ストッパ)とを有していてもよい。ストッパ材料としては、窒化珪素、ポリシリコン等の材料が好ましく、窒化珪素がより好ましい。
研磨工程では、例えば、研磨対象材料を有する基体の当該研磨対象材料を研磨定盤の研磨パッド(研磨布)に押圧した状態で、前記研磨液を研磨対象材料と研磨パッドとの間に供給し、基体と研磨定盤とを相対的に動かして研磨対象材料を研磨する。研磨工程では、例えば、研磨対象材料の少なくとも一部を研磨により除去する。
図1は、半導体のSTI構造を形成する際における研磨工程の断面概略図である。図1を用いて、本実施形態に係る基体の研磨方法を更に説明する。まず、図1(A)に示すように、凹部(トレンチ部)及び凸部(アクティブ部)により構成される凹凸が表面に形成されたウエハ(シリコン基板等)1と、ウエハ1の凸部上に形成された窒化珪素膜(SiN膜)2と、ウエハ1の表面の凹凸を埋めるように形成されたSiOC膜3と、を有する基体100を準備する。
次に、前記研磨液を用いてSiOC膜3を研磨し、凸部上のSiOC膜3が完全に除去されて窒化珪素膜2が露出した段階で研磨を停止させることにより、図1(B)に示す基体200を得る。研磨終了後の基体200においては、凹部のSiOC膜3のディッシングを低減させることが好ましい。具体的には、凹部の深さ4から凹部内のSiOC膜3の厚さ5を引いた値であるディッシング量6が小さいことが好ましい。
研磨対象である基体としては、基板等が挙げられ、例えば、半導体素子製造に係る基板(例えば、STIパターン、ゲートパターン、配線パターン等が形成された半導体基板)上に被研磨材料が形成された基板が挙げられる。基体としては、被研磨材料として1種又は2種以上有する基体であってもよく、研磨対象材料を1種又は2種以上有し且つストッパ材料を1種又は2種以上有する基体であってもよい。研磨対象材料としては、例えば、SiOC(カーボン含有酸化珪素。オルガノシリケートグラス、MSQ等)、酸化珪素(SiOCを除く)などの絶縁材料が挙げられる。ストッパ材料としては、窒化珪素、ポリシリコン等が挙げられる。被研磨材料は、膜状(被研磨膜)であってもよい。研磨対象材料及びストッパ材料は、膜状(研磨対象膜及びストッパ膜)であってもよい。
このような基体上に形成された研磨対象材料(例えばSiOC)を前記研磨液で研磨し、余分な部分を除去することによって、研磨対象材料の表面の凹凸を解消し、研磨対象材料の表面全体にわたって平滑な面が得られる。本実施形態に係る研磨液は、SiOCを含む被研磨面を研磨するために使用されることが好ましい。
以下、半導体基板の研磨方法を一例に挙げて、本実施形態に係る研磨方法を更に説明する。本実施形態に係る研磨方法において、研磨装置としては、被研磨面を有する半導体基板等の基体を保持可能なホルダーと、研磨パッドを貼り付け可能な研磨定盤とを有する一般的な研磨装置を使用できる。ホルダー及び研磨定盤のそれぞれには、例えば、回転数が変更可能なモータ等が取り付けてある。研磨装置としては、例えば、APPLIED MATERIALS社製の研磨装置(商品名:Mirra−3400、Reflexion LK)、及び、株式会社荏原製作所製の研磨装置(商品名:F−REX300)が挙げられる。
研磨パッドとしては、一般的な不織布、発泡体、非発泡体等が使用できる。研磨パッドの材質としては、ポリウレタン、アクリル樹脂、ポリエステル、アクリル−エステル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ4−メチルペンテン、セルロース、セルロースエステル、ポリアミド(例えば、ナイロン(商標名)及びアラミド)、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリシロキサン共重合体、オキシラン化合物、フェノール樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、エポキシ樹脂等の樹脂が使用できる。研磨パッドの材質としては、特に、更に優れた研磨速度及び平坦性を得る観点から、発泡ポリウレタン及び非発泡ポリウレタンが好ましい。研磨パッドには、研磨液がたまるような溝加工が施されていてもよい。
研磨条件に制限はないが、研磨定盤の回転速度は、半導体基板が飛び出さないように200min−1(rpm)以下が好ましく、半導体基板にかける研磨圧力(加工荷重)は、研磨傷が発生することを充分に抑制する観点から、100kPa以下が好ましい。研磨している間、ポンプ等で連続的に研磨液を研磨パッドに供給することが好ましい。この供給量に制限はないが、研磨パッドの表面が常に研磨液で覆われていることが好ましい。
研磨終了後の半導体基板は、基板を流水中でよく洗浄して、基板に付着した粒子を除去することが好ましい。洗浄には、純水以外に希フッ酸又はアンモニア水を用いてもよく、洗浄効率を高めるためにブラシを用いてもよい。また、洗浄後は、半導体基板に付着した水滴を、スピンドライヤ等を用いて払い落としてから半導体基板を乾燥させることが好ましい。
本実施形態に係る研磨方法において研磨される基板としては、例えば、ダイオード、トランジスタ、化合物半導体、サーミスタ、バリスタ、サイリスタ等の個別半導体;DRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリー)、SRAM(スタティック・ランダム・アクセス・メモリー)、EPROM(イレイザブル・プログラマブル・リード・オンリー・メモリー)、マスクROM(マスク・リード・オンリー・メモリー)、EEPROM(エレクトリカル・イレイザブル・プログラマブル・リード・オンリー・メモリー)、フラッシュメモリー等の記憶素子;マイクロプロセッサー、DSP、ASIC等の理論回路素子;MMIC(モノリシック・マイクロウェーブ集積回路)に代表される化合物半導体等の集積回路素子;混成集積回路(ハイブリッドIC)、発光ダイオード、電荷結合素子等の光電変換素子などを有する基板を適用することができる。
本実施形態に係る研磨液は、上述した実施形態で述べたような、半導体基板に形成されたSiOC、窒化珪素等の研磨に限られず、所定の配線を有する配線板に形成された酸化珪素、ガラス、窒化珪素等の無機絶縁材料;ポリシリコン、Al、Cu、Ti、TiN、W、Ta、TaN等を主として含有する材料の研磨に適用することができる。
本実施形態に係る研磨方法で研磨された基板を備える電子部品としては、種々のものが挙げられる。電子部品としては、半導体素子だけでなく、フォトマスク・レンズ・プリズム等の光学ガラス;ITO等の無機導電膜;ガラス及び結晶質材料で構成される光集積回路;光スイッチング素子;光導波路;光ファイバーの端面;シンチレータ等の光学用単結晶;固体レーザ単結晶;青色レーザLED用サファイヤ基板;SiC、GaP、GaAs等の半導体単結晶;磁気ディスク用ガラス基板;磁気ヘッドなどが挙げられる。これらの電子部品では、本実施形態に係る研磨液によって各層を研磨することにより、高集積化が図られると共に、優れた特性を発揮することができる。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明の技術的思想を逸脱しない限り、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。例えば、研磨液の材料及びその配合比率は、本実施例記載の材料及び配合比率以外の材料及び配合比率でも構わないし、研磨対象の組成及び構造も、本実施例記載の組成及び構造以外の組成及び構造でも構わない。
<酸化セリウム粉末の作製>
市販の炭酸セリウム水和物40kgをアルミナ製容器に入れ、830℃、空気中で2時間焼成することにより黄白色の粉末を20kg得た。この粉末の相同定をX線回折法で行ったところ、酸化セリウムであることを確認した。得られた酸化セリウム粉末20kgを、ジェットミルを用いて乾式粉砕し、酸化セリウム粒子を含む酸化セリウム粉末を得た。
<CMP用研磨液の調製>
(実施例1)
前記で作製した酸化セリウム粉末200.0gと、脱イオン水795.0gとを混合した後、ポリアクリル酸アンモニウム水溶液(重量平均分子量:8000、40質量%)5gを添加した。攪拌しながら超音波分散を行い、酸化セリウム分散液を得た。超音波分散は、超音波周波数400kHz、分散時間20分で行った。
その後、1L容器(高さ:170mm)に1kgの酸化セリウム分散液を入れて静置し、沈降分級を行った。分級を15時間行った後、水面からの深さ130mmより上の上澄みをポンプでくみ上げた。得られた上澄みの酸化セリウム分散液を、固形分含量が5質量%になるように脱イオン水で希釈して、酸化セリウム粒子を含む水分散液(スラリー)を得た。
酸化セリウム粒子を含む水分散液中における酸化セリウム粒子の平均粒径(D50)を測定するため、He−Neレーザに対する測定時透過率(H)が60〜70%になるように前記分散液を希釈して測定サンプルを得た。レーザ回折式粒度分布計Mastersizer Microplus(Malvern社製、商品名(「Mastersizer」は登録商標))を用い、屈折率:1.93、吸収:0として測定サンプルのD50を測定したところ、D50の値は150nmであった。
水、表1の添加剤(A1、スクロース、和光純薬工業株式会社製、和光一級、分子量:342.30)、pH調整剤、及び、前記酸化セリウム粒子を含む水分散液の順にこれらを同一容器内に配合した後に混合して、酸化セリウム粒子0.50質量%及び添加剤0.10質量%を含有するCMP用研磨液を調製した。表1〜表3における「%」は「質量%」を示し、研磨液の全質量を基準とした含有量を示す。
(実施例2〜13及び比較例1〜5)
実施例1と同様の手順で混合し、表1〜表3に示すCMP用研磨液を調製した。添加剤としては、粉末還元澱粉分解物(A2、三菱商事フードテック株式会社、商品名:PO−10)、高度分岐環状デキストリン(A3、グリコ栄養食品株式会社製、商品名:Cluster Dexirin)、デキストラン(A4、和光純薬工業株式会社製、和光一級、平均分子量:32000〜45000、商品名:デキストラン40000)、D(+)−グルコース(A5、和光純薬工業株式会社製、分子量:180.16)、N−アセチルグルコサミン(A6、富山薬品工業株式会社製)を用いた。実施例12では、多糖類とポリアクリル酸とを含有する研磨液を調製した。実施例13では、多糖類とポリアクリル酸とポリグリセリン(非イオン性高分子、阪本薬品工業株式会社製、商品名:PGL#750)とを含有する研磨液を調製した。比較例1では、添加剤を含有しない研磨液を調製した。
(比較例6)
水、表3の添加剤(A1、スクロース、和光純薬工業株式会社製、和光一級、分子量:342.30)、pH調整剤、及び、シリカ粒子を含む水分散液の順にこれらを同一容器内に配合した後に混合して、シリカ粒子10.00質量%及び添加剤1.00質量%を含有するCMP用研磨液を調製した。なお、シリカ粒子として、平均粒径(平均二次粒径)が70nmであるコロイダルシリカを用いた。
シリカ粒子の「平均粒径」とは、シリカ粒子の平均二次粒径を意味する。前記平均粒径は、研磨液を動的光散乱式粒度分布計(例えば、COULTER Electronics社製の商品名:COULTER N4 SD)で測定したD50の値(体積分布のメジアン径、累積中央値)をいう。
具体的には、平均粒径は下記の手順により測定した。まず、研磨液を100μL程度量り取り、シリカ粒子の含有量が0.05質量%前後(測定時透過率(H)が60〜70%である含有量)になるようにイオン交換水で希釈して希釈液を得た。そして、希釈液を動的光散乱式粒度分布計の試料槽に投入し、D50として表示される値を読み取ることにより、平均粒径を測定した。
<pH測定>
前記CMP用研磨液のpHをpHメータ(電気化学計器株式会社製の型番PHL−40)で測定した。フタル酸塩pH緩衝液(pH4.01)と中性リン酸塩pH緩衝液(pH6.86)とホウ酸塩pH緩衝液(pH9.18)とを標準緩衝液として用いてpHメータを3点校正した後、pHメータの電極を研磨液に入れて、2分以上経過して安定した後の値を測定した。測定結果を表1〜表3に示す。
<研磨評価>
CMP評価用試験ウエハとして、パターンが形成されていない以下のブランケット基板(Blanketウェハ)(a)〜(c)のそれぞれを使用した。
ブランケット基板(a):SiOC膜(Lam Research社製)をシリコン(Si)基板(直径:300mm)上に有する基板。
ブランケット基板(b):窒化珪素膜をシリコン(Si)基板(直径:300mm)上に有する基板。
ブランケット基板(c):ポリシリコン膜をシリコン(Si)基板(直径:300mm)上に有する基板。
CMP評価用試験ウエハの研磨には、研磨装置(APPLIED MATERIALS社製、商品名:ReflexionLK)を用いた。基板取り付け用の吸着パッドを貼り付けたホルダーにCMP評価用試験ウエハをセットした。研磨装置の直径600mmの研磨定盤に、多孔質ウレタン樹脂製の研磨パッド(ローム・アンド・ハース・ジャパン株式会社製、型番IC1010)を貼り付けた。被研磨膜(SiOC膜、窒化珪素膜又はポリシリコン膜)が配置された面を下にして前記ホルダーを研磨定盤上に載せ、加工荷重を3.0psi(20.6kPa)に設定した。
前記研磨定盤上に前記CMP用研磨液を300mL/minの速度で滴下しながら、研磨定盤とCMP評価用試験ウエハとをそれぞれ93min−1、87min−1で回転させて、CMP評価用試験ウエハを研磨した。研磨は60秒間行った。PVAブラシ(ポリビニルアルコールブラシ)を使用して研磨後のウエハを純水でよく洗浄した後、乾燥させた。
フィルメトリクス株式会社製の光干渉式膜厚測定装置(装置名:F80)を用いて研磨前後の被研磨膜の膜厚を測定し、膜厚変化量の平均値からブランケットウエハにおける研磨速度を算出した。なお、研磨速度の単位はnm/minである。評価結果を表1〜表3に示す。
Figure 2017110219
Figure 2017110219
Figure 2017110219
なお、上記表中の記号は下記のとおりである。
A1:スクロース
A2:PO−10(粉末還元澱粉分解物)
A3:Cluster Dexirin(高度分岐環状デキストリン)
A4:デキストラン40000(デキストラン)
A5:D(+)−グルコース
A6:N−アセチルグルコサミン
表1〜表3の結果から、実施例1〜11は、比較例に比べて高いSiOC膜の研磨速度を示した。また、実施例1、2、6〜11の結果から、多糖類の縮合度が2であるスクロースを用いた場合であってもSiOCの研磨速度を向上させる効果があることがわかる。実施例12の結果から、高分子化合物Aによる窒化珪素膜のストップ特性の向上効果がわかる。実施例13の結果から、非イオン性高分子によるポリシリコン膜のストップ特性の向上効果がわかる。
また、表3の結果から、D(+)−グルコースを用いた比較例2、PGL#750を用いた比較例3、pHが6.0未満の比較例4及び比較例5、砥粒としてシリカ粒子を用いた比較例6では、SiOC膜の研磨速度がいずれも実施例のSiOC膜の研磨速度よりも低い値であった。
1…ウエハ、2…窒化珪素膜、3…SiOC膜、4…凹部の深さ、5…研磨後の凹部内のSiOC膜の厚さ、6…ディッシング量、100,200…基体。

Claims (11)

  1. セリウムを含む砥粒と、
    下記式(I−A)で表される構造単位、及び、下記式(I−B)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種を有する多糖類と、
    水と、を含有し、
    pHが6.0以上である、SiOC研磨用研磨液。
    Figure 2017110219
  2. 前記砥粒が、酸化セリウム及びセリウム水酸化物からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む、請求項1に記載の研磨液。
  3. pH調整剤を更に含有する、請求項1又は2に記載の研磨液。
  4. カルボン酸基及びカルボン酸塩基からなる群より選ばれる少なくとも一種を有する高分子化合物を更に含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の研磨液。
  5. 前記高分子化合物の含有量が、当該研磨液の全質量を基準として0.001〜2質量%である、請求項4に記載の研磨液。
  6. 非イオン性高分子を更に含有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の研磨液。
  7. 有機酸を更に含有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の研磨液。
  8. SiOCを含む被研磨面を研磨するために使用される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の研磨液。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の研磨液の構成成分が第一の液と第二の液とに分けて保存され、前記第一の液が前記砥粒及び水を含み、前記第二の液が前記多糖類及び水を含む、研磨液セット。
  10. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の研磨液を用いて基体の被研磨面を研磨する工程を備える、基体の研磨方法。
  11. 請求項9に記載の研磨液セットにおける前記第一の液と前記第二の液とを混合して得られる研磨液を用いて基体の被研磨面を研磨する工程を備える、基体の研磨方法。
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