JP6582567B2 - スラリー及びその製造方法、並びに、研磨方法 - Google Patents

スラリー及びその製造方法、並びに、研磨方法 Download PDF

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本発明は、スラリー及びその製造方法、並びに、研磨方法に関する。より詳細には、本発明は、絶縁材料として用いられる物質を研磨するためのスラリー及びその製造方法、並びに、研磨方法に関する。
現在のULSI半導体素子製造工程では、半導体素子の高密度化及び微細化のための加工技術が研究開発されている。その加工技術の一つであるCMP(ケミカルメカニカルポリッシング:化学機械研磨)は、半導体素子製造工程において、層間絶縁材料の平坦化、シャロートレンチ分離(STI:シャロー・トレンチ・アイソレーション)の形成、プラグ及び埋め込み金属配線の形成等を行う際に必須の技術となってきている。
近年、集積回路内の素子分離にSTIが用いられている。STIでは、基板上に成膜した余分な絶縁材料を取り除くためにCMPが使用される。絶縁材料としては、例えば、酸化珪素及びBPSG(ボロン及びリンをドープした酸化珪素)が使用される。
このようなCMPに用いる研磨液として、酸化セリウムを含む粒子(以下、「酸化セリウム粒子」ともいう)を砥粒として含む酸化セリウム研磨液が用いられている。酸化セリウム粒子は、シリカ粒子及びアルミナ粒子に比べ硬度が低く、研磨に際し被研磨面に傷が入りにくいことから、仕上げ鏡面研磨に有用である。また、酸化セリウム研磨液は、砥粒としてシリカ粒子を含むシリカ研磨液に比べて研磨速度が速いという利点がある。このような酸化セリウム研磨液として、例えば、高純度酸化セリウム砥粒を用いた半導体用CMP研磨液が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
ところで、近年、集積回路の実装密度は更に高くなる傾向にあり、例えばSTI工程が適用される基板のトレンチ幅においては、より一層の微細化が進んでいる。このような微細化レベルの向上に伴い、半導体基板の表面に生じた研磨傷が半導体基板の信頼性及び歩留まりに与える影響が大きくなっている。したがって、酸化セリウム研磨液は上述のようにシリカ研磨液と比較して研磨傷が少ないという利点があるものの、従来の研磨傷の低減レベルでは充分でなく、研磨傷を低減する要求は更に厳しくなっている。
研磨傷の発生要因は種々考えられるが、最も有力な因子は、研磨液中で砥粒が凝集することによって粒子径が大きくなることである。砥粒の凝集を避けるためには、一般的に、研磨液に分散剤が添加されている。酸化セリウム研磨液に用いられる分散剤としては、ポリアクリル酸、アクリル酸とアクリル酸メチルとの共重合体等が知られている(例えば、下記特許文献2及び3参照)。
特開平10−106994号公報 特開平10−154672号公報 特開2000−17195号公報 国際公開第00/39843号 国際公開第2012/086781号
しかしながら、特許文献2、3等に記載されるポリアクリル酸、アクリル酸とアクリル酸メチルとの共重合体等の分散剤を用いるスラリーにおいては、酸化セリウム粒子の凝集が発生し、研磨傷の原因となりうる大粒子(凝集した酸化セリウム粒子)が増大する場合があるという問題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、酸化セリウム粒子の凝集を抑制することが可能なスラリーを提供することを目的とする。また、本発明は、このようなスラリーの製造方法、及び、前記スラリーを用いた研磨方法を提供することを目的とする。
本発明に係るスラリーは、酸化セリウム粒子と、分散剤と、水とを含み、分散剤が、スルホン酸基及びスルホン酸塩基からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する第1の単量体と、スルホン酸基及びスルホン酸塩基を有さない第2の単量体とを重合させて得られる共重合体(以下、「共重合体A」ともいう)であり、共重合体Aにおける第1の単量体の共重合比率が5〜70モル%であり、酸化セリウム粒子が粒子表面に硫黄原子を有している。
本発明に係るスラリーによれば、酸化セリウム粒子の凝集を抑制することが可能であり、酸化セリウム粒子を安定に分散させることができる。また、本発明に係るスラリーを用いて研磨を行う場合に、被研磨材料の研磨傷を低減することができる。
ところで、半導体素子製造工程に用いられる研磨液には、研磨で除去される物質に対する研磨速度が速いこと、研磨傷が少ないこと、研磨後に初期の凹凸が解消されること、ウエハの中心からの距離に応じた研磨速度の差が小さくウエハ全面が平坦であること等の種々の特性が要求される。このような要求に応えるため、研磨液に種々の化学成分が添加される場合がある。例えば、水溶性高分子を添加剤として添加することで平坦性を向上させる技術(例えば、上記特許文献4参照)、所定の置換基を有する有機酸を添加剤として添加する技術(例えば、上記特許文献5参照)等が知られている。しかしながら、従来の分散剤と共にこれらの水溶性高分子、有機酸化合物等の添加剤を多量に含むスラリーを用いた場合には、酸化セリウム粒子の凝集が発生することがある。一方、本発明に係るスラリーによれば、スラリーが水溶性高分子、有機酸化合物等の添加剤を多量に含む場合であっても、酸化セリウム粒子の凝集を抑制することが可能であり、酸化セリウム粒子を安定に分散させることができる。すなわち、凝集を抑制する効果は、水溶性高分子、有機酸化合物等の添加剤を多量に含むスラリーにおいて特に顕著に得ることができる。
酸化セリウム粒子の凝集を抑制することができる効果が得られる原因は明らかではないが、従来の分散剤(ポリアクリル酸、アクリル酸とアクリル酸メチルとの共重合体等)と比較して共重合体Aの官能基の酸解離定数が大きいこと、及び、酸化セリウム粒子が粒子表面に硫黄原子を有している(例えば、共重合体Aが酸化セリウム粒子の粒子表面に存在している)ことにより、上記効果が得られると本発明者らは推測している。
共重合体Aの含有量は、酸化セリウム粒子100質量部に対して0.001〜6質量部であることが好ましい。この場合、酸化セリウム粒子の分散性を更に向上させて沈降を抑制し、被研磨材料の研磨傷を更に低減することができる。
共重合体Aの重量平均分子量は、1000〜100000であることが好ましい。この場合、酸化セリウム粒子の分散性を更に向上させて沈降を抑制し、被研磨材料の研磨傷を更に低減することができる。
第1の単量体は、下記一般式(I)で表される化合物を含むことが好ましい。この場合、酸化セリウム粒子の凝集を更に抑制することが可能であり、酸化セリウム粒子を更に安定に分散させることができる。これらの効果は、水溶性高分子、有機酸化合物等の添加剤を多量に含むスラリーにおいて特に顕著である。
Figure 0006582567

[式(I)中、R、R及びRは、各々独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Rは、単結合又は2価の有機基を示し、Xは、水素原子又は一価の陽イオンを示す。]
第1の単量体は、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。この場合、酸化セリウム粒子の凝集を更に抑制することが可能であり、酸化セリウム粒子を更に安定に分散させることができる。これらの効果は、水溶性高分子、有機酸化合物等の添加剤を多量に含むスラリーにおいて特に顕著である。
第2の単量体は、下記一般式(II)で表される化合物であってもよい。この場合、酸化セリウム粒子の凝集を更に抑制することが可能であり、酸化セリウム粒子を更に安定に分散させることができる。これらの効果は、水溶性高分子、有機酸化合物等の添加剤を多量に含むスラリーにおいて特に顕著である。
Figure 0006582567

[式(II)中、Rは、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Rは、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又は一価の陽イオンを示す。]
第2の単量体は、アクリル酸及びメタクリル酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含んでいてもよい。この場合、酸化セリウム粒子の凝集を更に抑制することが可能であり、酸化セリウム粒子を更に安定に分散させることができる。これらの効果は、水溶性高分子、有機酸化合物等の添加剤を多量に含むスラリーにおいて特に顕著である。
本発明に係るスラリーは、第1の単量体がビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含み、第2の単量体がアクリル酸を含む態様であってもよい。この場合、酸化セリウム粒子の凝集を更に抑制することが可能であり、酸化セリウム粒子を更に安定に分散させることができる。これらの効果は、水溶性高分子、有機酸化合物等の添加剤を多量に含むスラリーにおいて特に顕著である。
本発明に係るスラリーのpHは、3.0〜6.0であることが好ましい。この場合、酸化セリウム粒子の凝集を更に抑制することが可能であり、酸化セリウム粒子を更に安定に分散させることができる。これらの効果は、水溶性高分子、有機酸化合物等の添加剤を多量に含むスラリーにおいて特に顕著である。
本発明に係るスラリーの製造方法は、上記スラリーの製造方法であって、上記酸化セリウム粒子と、上記分散剤と、水とを混合する工程を備える。
本発明に係る研磨方法は、上記スラリーを用いて、絶縁材料の少なくとも一部をCMPによって除去する工程を備える。
本発明によれば、酸化セリウム粒子の凝集を抑制することが可能なスラリーを提供することができる。また、本発明によれば、このようなスラリーの製造方法、及び、前記スラリーを用いた研磨方法を提供することができる。
本発明によれば、絶縁材料を好適に研磨することができる。すなわち、本発明によれば、絶縁材料の研磨へのスラリーの応用を提供することができる。また、本発明によれば、半導体素子製造技術が適用される基板表面の平坦化工程において絶縁材料(層間絶縁膜、BPSG膜、STI膜等)を好適に研磨することができる。すなわち、本発明によれば、基板表面の平坦化工程における絶縁材料(層間絶縁膜、BPSG膜、STI膜等)の研磨へのスラリーの応用を提供することができる。
図1は、本発明に係る研磨方法の一実施形態を示す模式断面図である。
<定義>
本明細書において、「物質Aを研磨する」及び「物質Aの研磨」とは、研磨により物質Aの少なくとも一部を除去することと定義される。また、pHは温度によって変化するため、「pH」は、測定対象の温度が25℃のときのpHと定義する。「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものでない。
<スラリー>
本実施形態に係るスラリーは、酸化セリウム粒子(酸化セリウムを含む粒子)と、分散剤と、水とを含み、分散剤が、スルホン酸基及びスルホン酸塩基からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する第1の単量体と、スルホン酸基及びスルホン酸塩基を有さない第2の単量体とを重合させて得られる共重合体(共重合体A)であり、共重合体Aにおける第1の単量体の共重合比率が5〜70モル%であり、酸化セリウム粒子が粒子表面に硫黄原子を有している。本実施形態に係るスラリーは、被研磨材料(例えば絶縁材料)の少なくとも一部をCMPによって除去するために用いることができる。
本実施形態に係るスラリーによれば、酸化セリウム粒子の凝集を抑制することが可能であり、酸化セリウム粒子を安定に分散させることができる。これにより、例えば、本実施形態に係るスラリーを用いて研磨を行う場合に、被研磨対象の研磨傷を低減することができる。これらの効果は、スラリーに水溶性高分子、有機酸化合物等の添加剤を多量に配合する場合に特に顕著である。
以下、本実施形態に係るスラリーに含まれる成分等について詳細に説明する。
(酸化セリウム粒子)
酸化セリウム粒子としては、特に制限はなく、公知のものを使用することができる。一般に、酸化セリウム粒子は、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、シュウ酸塩等のセリウム塩を酸化することによって得ることができる。酸化セリウム粒子を作製する方法としては、例えば、セリウム塩を焼成する焼成法、及び、過酸化水素等を用いる酸化法が挙げられる。
TEOS−CVD法等で形成される酸化珪素膜の研磨に酸化セリウム粒子を使用する場合、酸化セリウム粒子の結晶子径(結晶子の直径)が大きく、且つ、結晶歪みが少ない(すなわち、結晶性が良い)ほど、高速研磨が可能である一方で被研磨材料に研磨傷が入りやすい傾向がある。このような観点から、酸化セリウム粒子は、2個以上の結晶子から構成され、結晶粒界を有する粒子であることが好ましく、結晶子径が5〜300nmである粒子であることがより好ましい。
酸化セリウム粒子中の酸化セリウムの含有量は、粒子の全質量を基準として50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましい。酸化セリウム粒子は、酸化セリウムからなる粒子であってもよい。酸化セリウム粒子中のアルカリ金属及びハロゲン類の含有量は、半導体素子の製造に係る研磨に好適に用いられる観点から、10ppm以下であることが好ましい。
酸化セリウム粒子の平均粒径は、良好な研磨速度が得られる傾向がある観点から、10nm以上が好ましく、20nm以上がより好ましく、50nm以上が更に好ましい。酸化セリウム粒子の平均粒径は、被研磨材料に傷がつきにくい傾向がある観点から、500nm以下が好ましく、400nm以下がより好ましく、300nm以下が更に好ましい。これらの観点から、酸化セリウム粒子の平均粒径は、10〜500nmであることが好ましく、20〜400nmであることがより好ましく、50〜300nmであることが更に好ましい。
ここで、酸化セリウム粒子の平均粒径は、レーザ回折・散乱式粒度分布測定装置(例えば日機装株式会社製、商品名:Microtrac MT3300EXII)で測定したD50の値(体積分布のメジアン径、累積中央値)を意味する。平均粒径の測定においては、測定サンプルとして、適切な砥粒含有量に希釈したスラリーを用いることができる。また、酸化セリウム粒子を含むスラリーが、後述するように、酸化セリウム粒子を水に分散させた砥粒含有液と、酸化セリウム粒子及び分散剤以外の添加剤を水に溶解させた添加液とに分けて保存されている場合は、砥粒含有液を適切な含有量に希釈して測定することができる。
酸化セリウム粒子の含有量は、良好な研磨速度が得られる傾向がある観点から、スラリー全質量基準で0.01質量%以上であることが好ましく、0.05質量%以上であることがより好ましく、0.1質量%以上であることが更に好ましい。酸化セリウム粒子の含有量は、粒子の凝集が更に抑制されて被研磨材料に傷がつきにくくなる傾向がある観点から、スラリー全質量基準で20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることが更に好ましい。これらの観点から、酸化セリウム粒子の含有量は、スラリー全質量基準で0.01〜20質量%であることが好ましく、0.05〜15質量%であることがより好ましく、0.1〜10質量%であることが更に好ましい。
(分散剤)
分散剤は、スルホン酸基及びスルホン酸塩基からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する第1の単量体と、スルホン酸基及びスルホン酸塩基を有さない第2の単量体とを重合させて得られる共重合体(共重合体A)である。共重合体Aは、第1の単量体及び第2の単量体を含む組成物を重合させて得られる共重合体である。また、共重合体Aにおける第1の単量体の共重合比率(モル比率)は5〜70モル%である。共重合体Aは、例えば、第1の単量体に由来する構造単位と、第2の単量体に由来する構造単位とを有している。また、共重合体Aは、例えば、スルホン酸基及びスルホン酸塩基からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む構造単位を有する共重合体である。
本実施形態に係るスラリーが分散剤として共重合体Aを含むことにより、酸化セリウム粒子の凝集を抑制することが可能であり、酸化セリウム粒子を安定に分散させることができる。このような効果は、水溶性高分子、有機酸化合物等の添加剤を多量に含むスラリーにおいて特に顕著である。より詳細には、共重合体Aを含むことなく酸化セリウム粒子の従来の分散剤(ポリアクリル酸、アクリル酸とアクリル酸メチルとの共重合体等)を含むスラリーは、水溶性高分子、有機酸化合物等の添加剤を多量に用いる場合に、酸化セリウム粒子の分散状態を安定に維持できない場合があるのに対し、本実施形態に係るスラリーでは、水溶性高分子、有機酸化合物等の添加剤を多量に用いる場合であっても、酸化セリウム粒子を安定に分散させることができる。
第1の単量体は、下記一般式(I)で表される化合物を含むことが好ましい。すなわち、共重合体Aは、一般式(I)で表される化合物由来の構造単位を有することが好ましい。
Figure 0006582567

[式(I)中、R、R及びRは、各々独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Rは、単結合又は2価の有機基を示し、Xは、水素原子又は一価の陽イオンを示す。]
式(I)において、R、R及びRにおける炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。Rにおける2価の有機基としては、アルキレン基;アリーレン基;N−tert−ブチルホルムアミドにおいて、カルボニル炭素に結合した水素原子と、tert−ブチル基の水素原子とを除いてなる基等が挙げられる。アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等が挙げられる。アリーレン基としては、フェニレン基等が挙げられる。Xにおける一価の陽イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン等が挙げられる。
第1の単量体は、酸化セリウム粒子の凝集が更に抑制され、酸化セリウム粒子が更に安定に分散する観点から、一般式(I)で表される化合物として、R、R及びRが水素原子である化合物を含むことが好ましく、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことがより好ましい。
第2の単量体としては、例えば、下記一般式(II)で表される化合物が挙げられる。すなわち、共重合体Aは、一般式(II)で表される化合物由来の構造単位を有していてもよい。
Figure 0006582567

[式(II)中、Rは、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Rは、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又は一価の陽イオンを示す。]
式(II)において、R及びRにおける炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。Rにおける一価の陽イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン等が挙げられる。
一般式(II)で表される化合物は、カルボン酸、カルボン酸塩又はカルボン酸エステルであり、分散剤を更に効果的に酸化セリウム粒子に吸着させることができ、酸化セリウム粒子の凝集を更に抑制することができる観点から、カルボン酸又はカルボン酸塩が好ましい。
カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。カルボン酸塩としては、上記カルボン酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。カルボン酸エステルは、カルボン酸アルキルエステルであることが好ましい。カルボン酸アルキルエステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル等が挙げられる。
酸化セリウム粒子の凝集が更に抑制され、酸化セリウム粒子が更に安定に分散する観点から、第1の単量体がビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含み且つ第2の単量体がアクリル酸を含むことが好ましい。共重合体Aは、ビニルスルホン酸とアクリル酸とを重合させて得られる共重合体、スチレンスルホン酸とアクリル酸とを重合させて得られる共重合体、及び、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸とアクリル酸とを重合させて得られる共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
分散剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
共重合体Aにおける第1の単量体の共重合比率(モル比率)は、共重合体Aを与える単量体の全量を基準として、5〜70モル%である。この場合、第1の単量体の官能基(スルホン酸基及びスルホン酸塩基)の効果が充分に得られ、酸化セリウム粒子の凝集を抑制することが可能であり、酸化セリウム粒子を安定に分散させることができる。第1の単量体の共重合比率が5モル%より小さい場合、又は、第1の単量体の共重合比率が70モル%より大きい場合には、第1の単量体の官能基(スルホン酸基及びスルホン酸塩基)の効果が充分に得られない、又は、分散剤を効果的に酸化セリウム粒子に吸着させられないため、酸化セリウム粒子の凝集が抑制されにくくなる傾向がある。第1の単量体の共重合比率は、酸化セリウム粒子の凝集が更に抑制され、酸化セリウム粒子が更に安定に分散する観点から、10モル%以上であることが好ましく、15モル%以上であることがより好ましく、20モル%以上であることが更に好ましく、25モル%以上であることが特に好ましい。第1の単量体の共重合比率は、酸化セリウム粒子の凝集が更に抑制され、酸化セリウム粒子が更に安定に分散する観点から、60モル%以下であることが好ましく、50モル%以下であることがより好ましい。これらの観点から、第1の単量体の共重合比率は、10〜60モル%であることが好ましく、15〜50モル%であることがより好ましく、20〜50モル%であることが更に好ましく、25〜50モル%であることが特に好ましい。酸化セリウム粒子の凝集が更に抑制される上記効果は、水溶性高分子、有機酸化合物等の添加剤を多量に用いる場合に顕著である。共重合体Aにおける第1の単量体由来の構造単位の比率(モル比率)は、共重合体Aを構成する構造単位の全量を基準として、第1の単量体の上記共重合比率と同様の範囲であることが好ましい。
共重合体Aの重量平均分子量は、特に制限はないが、酸化セリウム粒子の分散性を更に向上させて沈降を抑制し、被研磨材料の研磨傷を更に低減する観点から、1000以上であることが好ましく、3000以上であることがより好ましく、5000以上であることが更に好ましく、7000以上であることが特に好ましい。共重合体Aの重量平均分子量は、酸化セリウム粒子の分散性を更に向上させて沈降を抑制し、被研磨材料の研磨傷を更に低減する観点から、100000以下であることが好ましく、80000以下であることがより好ましく、50000以下であることが更に好ましく、40000以下であることが特に好ましい。これらの観点から、共重合体Aの重量平均分子量は、1000〜100000であることが好ましく、3000〜80000であることがより好ましく、5000〜50000であることが更に好ましく、7000〜40000であることが特に好ましい。
なお、共重合体Aの重量平均分子量は、例えば、GPC(Gel Permeation Chromatography:ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定し、ポリアクリル酸ナトリウム標準物質で作成した検量線を用いて算出した値である。例えば、下記の条件により測定することができる。
[GPC条件]
試料:5μL
標準物質:ポリアクリル酸ナトリウム(ポリマーラボラトリー社製)
検出器:株式会社日立製作所製、「L−3300型示差屈折計」
データ処理:株式会社日立製作所製、「D−2520型GPCインテグレーター」
ポンプ:株式会社日立製作所製、商品名「L−71000」
カラム:昭和電工株式会社製 「Shodex Asahipak GS−520HQ+620HQ」
溶離液:50mM−NaHPO/CHCN=90/10(v/v)
流速:0.6mL/分
スラリーにおける共重合体Aの含有量は、酸化セリウム粒子の分散性を更に向上させて沈降を抑制し、被研磨材料の研磨傷を更に低減する観点から、酸化セリウム粒子100質量部に対して、0.001質量部以上であることが好ましく、0.005質量部以上であることがより好ましく、0.01質量部以上であることが更に好ましい。スラリーにおける共重合体Aの含有量は、酸化セリウム粒子の分散性を更に向上させて沈降を抑制し、被研磨材料の研磨傷を更に低減する観点から、酸化セリウム粒子100質量部に対して、6質量部以下であることが好ましく、4質量部以下であることがより好ましく、2質量部以下であることが更に好ましい。これらの観点から、スラリーにおける共重合体Aの含有量は、酸化セリウム粒子100質量部に対して、0.001〜6質量部であることが好ましく、0.005〜4質量部であることがより好ましく、0.01〜2質量部であることが更に好ましい。
共重合体Aが酸化セリウム粒子の表面に吸着することにより、粒子表面に硫黄原子を有する酸化セリウム粒子を得ることができる。共重合体Aは、酸化セリウム粒子の表面に吸着し分散能を発現することができる。例えば、粒子表面に硫黄原子を有する酸化セリウム粒子は、第1の単量体に由来する構造単位の硫黄原子が粒子表面に存在する酸化セリウム粒子である。
酸化セリウム粒子が粒子表面に硫黄原子を有することは、例えば、X線光電子分光法により確認することができる。具体的には、X線光電子分光装置(例えば、アルバック・ファイ株式会社製、商品名:PHI 5000 VersaProbeII、X線:単色化AlKα線(1486.6eV)、検出角度:45°、X線ビーム径:200μmΦ(50w 15kV)、パスエネルギー:29.35eV(Ce) 58.70eV(S)、帯電中和:低エネルギー電子とイオンビームを同時に照射し中和して測定)を用いて酸化セリウム粒子の粒子表面を分析することにより、酸化セリウム粒子が粒子表面に硫黄原子を有することを確認することができる。酸化セリウム粒子が粒子表面に硫黄原子を有することは、上記の分析により測定される硫黄(S2p)の値が0より大きいことを意味する。なお、測定サンプルとしては、遠心分離器を用いて、分散剤が吸着した酸化セリウム粒子を他のスラリー成分から分離した後、酸化セリウム粒子を繰り返し水洗することにより作製したサンプルを用いることができる。
酸化セリウム粒子の粒子表面に存在する硫黄原子の存在比率は、粒子表面に存在する硫黄の原子比率r(atom%)、及び、粒子表面に存在するセリウムの原子比率r(atom%)の和に対する、粒子表面に存在する硫黄の原子比率r(atom%)の比と定義する(下記式参照)。ここで、硫黄の原子比率r(atom%)及びセリウムの原子比率r(atom%)は、X線光電子分光法で測定される硫黄(S2p)の値、及び、セリウム(Ce3d5)の値等に基づき算出される。なお、セリウム(Ce3d5)の値とは、分析の結果得られたCe3d5スペクトルの積分強度を意味する。
酸化セリウム粒子の粒子表面に存在する硫黄原子の存在比率(%)=r(atom%)/{r(atom%)+r(atom%)}×100
酸化セリウム粒子の粒子表面に存在する硫黄原子の存在比率は、酸化セリウム粒子の凝集が更に抑制され、酸化セリウム粒子が更に安定に分散する観点から、0.1%以上であることが好ましく、0.3%以上であることがより好ましく、0.5%以上であることが更に好ましく、1.0%以上であることが特に好ましい。酸化セリウム粒子の粒子表面に存在する硫黄原子の存在比率は、酸化セリウム粒子の凝集が更に抑制され、酸化セリウム粒子が更に安定に分散する観点から、10%以下であることが好ましく、8%以下であることがより好ましく、6%以下であることが更に好ましく、5%以下であることが特に好ましい。これらの観点から、酸化セリウム粒子の粒子表面に存在する硫黄原子の存在比率は、0.1〜10%であることが好ましく、0.3〜8%であることがより好ましく、0.5〜6%であることが更に好ましい。酸化セリウム粒子の凝集が更に抑制される上記効果は、水溶性高分子、有機酸化合物等の添加剤を多量に用いる場合に顕著である。酸化セリウム粒子の粒子表面に存在する硫黄原子の存在比率は、例えば、酸化セリウム粒子の粒子表面に存在する硫黄原子及びセリウム原子の合計量に対する硫黄原子の存在量の割合である。
(水)
本実施形態に係るスラリーは、水を含んでいる。水としては、特に制限されないが、脱イオン水、イオン交換水、超純水等が好ましい。水の含有量は、特に限定されず、スラリーに含まれる水以外の成分の含有量に応じて調整することができる。なお、スラリーは、必要に応じて水以外の溶媒(例えば、エタノール、アセトン等の極性溶媒)を更に含んでもよい。
(pH調整剤)
本実施形態に係るスラリーは、pH調整剤を更に含んでいてもよい。必要に応じてpH調整剤を用いることにより、スラリーのpHを所望のpHに調整することができる。pH調整剤としては、特に制限はないが、硝酸、硫酸、塩酸、リン酸、ホウ酸、酢酸等の酸成分;水酸化ナトリウム、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の塩基成分などが挙げられる。スラリーが半導体研磨に使用される場合には、アンモニア又は酸成分が好適に使用される。pH調整剤としては、水溶性高分子をアンモニアで部分的に中和することにより得られる、水溶性高分子のアンモニウム塩を使用することもできる。
(水溶性有機高分子)
本実施形態に係るスラリーは、高分子化合物として、カルボン酸基及びカルボン酸塩基からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する水溶性有機高分子(但し、共重合体Aを除く)を更に含んでいてよい。これにより、研磨終了後の被研磨材料(例えば酸化珪素)の平坦性を向上させやすくなる。より詳細には、ディッシング(凹凸を有する被研磨面を研磨した場合に、被研磨面の一部が過剰に研磨されて皿のように凹む現象)が生じることを抑制しやすくなる。
水溶性有機高分子としては、例えば、カルボン酸基を有する単量体の単独重合体;カルボン酸塩基を有する単量体の単独重合体;カルボン酸基を有する単量体、カルボン酸塩基を有する単量体、及び/又は、カルボン酸エステル等の誘導体を重合させて得られる共重合体が挙げられる。カルボン酸基を有する単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等が挙げられる。カルボン酸塩基としては、アンモニウム塩等が挙げられる。カルボン酸エステルとしては、カルボン酸アルキルエステル等が挙げられる。水溶性有機高分子の具体例としては、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸のカルボン酸基の一部がカルボン酸アンモニウム塩基に置換されたポリマー(ポリアクリル酸アンモニウム)等が挙げられる。
水溶性有機高分子は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
水溶性有機高分子の含有量は、研磨終了後の被研磨材料(例えば酸化珪素)の平坦性を向上させやすくなる傾向がある観点から、スラリー全質量基準で、0.01質量%以上であることが好ましく、0.02質量%以上であることがより好ましく、0.05質量%以上であることが更に好ましい。水溶性有機高分子の含有量は、被研磨材料の研磨速度を充分に向上させやすくなる傾向がある観点から、スラリー全質量基準で、1.0質量%以下であることが好ましく、0.8質量%以下であることがより好ましく、0.6質量%以下であることが更に好ましい。これらの観点から、水溶性有機高分子の含有量は、スラリー全質量基準で0.01〜1.0質量%であることが好ましく、0.02〜0.8質量%であることがより好ましく、0.05〜0.6質量%であることが更に好ましい。本実施形態では、スラリーにおける水溶性有機高分子の含有量が上記の範囲であっても、酸化セリウム粒子の凝集を抑制することが可能であり、酸化セリウム粒子を安定に分散させることができる。
(有機酸化合物)
本実施形態に係るスラリーは、有機酸、有機酸塩及び有機酸誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機酸化合物を含んでいてよい。これにより、研磨速度を向上させやすくなると共に、研磨終了後の被研磨材料(例えば酸化珪素)の平坦性を向上させやすくなる。より詳細には、ディッシングが生じることを抑制しやすくなる。
有機酸化合物としては、−COOM基、フェノール性−OM基、−SOM基、−O・SOH基、−PO基及び−PO基からなる群より選ばれる少なくとも1種(Mは、H、NH、Na又はKを示す。)を有する水溶性の有機酸化合物が好ましい。有機酸の具体例としては、カルボン酸、フェノール類、スルホン酸、ホスホン酸等が挙げられる。
カルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、シクロヘキサンカルボン酸、フェニル酢酸、安息香酸、o−トルイル酸、m−トルイル酸、p−トルイル酸、o−メトキシ安息香酸、m−メトキシ安息香酸、p−メトキシ安息香酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ペンテン酸、ヘキセン酸、ヘプテン酸、オクテン酸、ノネン酸、デセン酸、ウンデセン酸、ドデセン酸、トリデセン酸、テトラデセン酸、ペンタデセン酸、ヘキサデセン酸、ヘプタデセン酸、イソ酪酸、イソ吉草酸、ケイ皮酸、キナルジン酸、ニコチン酸、1−ナフトエ酸、2−ナフトエ酸、ピコリン酸、ビニル酢酸、フェニル酢酸、フェノキシ酢酸、2−フランカルボン酸、メルカプト酢酸、レブリン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,15−ペンタデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、キノリン酸、キニン酸、ナフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、グリコール酸、乳酸、3−ヒドロキシプロピオン酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸、5−ヒドロキシ吉草酸、キナ酸、キヌレン酸、サリチル酸、酒石酸、アコニット酸、アスコルビン酸、アセチルサリチル酸、アセチルリンゴ酸、アセチレンジカルボン酸、アセトキシコハク酸、アセト酢酸、3−オキソグルタル酸、アトロパ酸、アトロラクチン酸、アントラキノンカルボン酸、アントラセンカルボン酸、イソカプロン酸、イソカンホロン酸、イソクロトン酸、2−エチル−2−ヒドロキシ酪酸、エチルマロン酸、エトキシ酢酸、オキサロ酢酸、オキシ二酢酸、2−オキソ酪酸、カンホロン酸、クエン酸、グリオキシル酸、グリシド酸、グリセリン酸、グルカル酸、グルコン酸、クロコン酸、シクロブタンカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ジフェニル酢酸、ジ−O−ベンゾイル酒石酸、ジメチルコハク酸、ジメトキシフタル酸、タルトロン酸、タンニン酸、チオフェンカルボン酸、チグリン酸、デソキサル酸、テトラヒドロキシコハク酸、テトラメチルコハク酸、テトロン酸、デヒドロアセト酸、テレビン酸、トロパ酸、バニリン酸、パラコン酸、ヒドロキシイソフタル酸、ヒドロキシケイ皮酸、ヒドロキシナフトエ酸、o−ヒドロキシフェニル酢酸、m−ヒドロキシフェニル酢酸、p−ヒドロキシフェニル酢酸、3−ヒドロキシ−3−フェニルプロピオン酸、ピバル酸、ピリジンジカルボン酸、ピリジントリカルボン酸、ピルビン酸、α−フェニルケイ皮酸、フェニルグリシド酸、フェニルコハク酸、フェニル酢酸、フェニル乳酸、プロピオル酸、ソルビン酸、2,4−ヘキサジエン二酸、2−ベンジリデンプロピオン酸、3−ベンジリデンプロピオン酸、ベンジリデンマロン酸、ベンジル酸、ベンゼントリカルボン酸、1,2−ベンゼンジ酢酸、ベンゾイルオキシ酢酸、ベンゾイルオキシプロピオン酸、ベンゾイルギ酸、ベンゾイル酢酸、O−ベンゾイル乳酸、3−ベンゾイルプロピオン酸、没食子酸、メソシュウ酸、5−メチルイソフタル酸、2−メチルクロトン酸、α−メチルケイ皮酸、メチルコハク酸、メチルマロン酸、2−メチル酪酸、o−メトキシケイ皮酸、p−メトキシケイ皮酸、メルカプトコハク酸、メルカプト酢酸、O−ラクトイル乳酸、リンゴ酸、ロイコン酸、ロイシン酸、ロジゾン酸、ロゾール酸、α−ケトグルタル酸、L−アルコルビン酸、イズロン酸、ガラクツロン酸、グルクロン酸、ピログルタミン酸、エチレンジアミン四酢酸、シアン化三酢酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、N’−ヒドロキシエチル−N,N,N’−トリ酢酸、ニトリロトリ酢酸等が挙げられる。
フェノール類としては、o−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール等が挙げられる。
スルホン酸としては、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸、ヘキサンスルホン酸、ヘプタンスルホン酸、オクタンスルホン酸、ノナンスルホン酸、デカンスルホン酸、ウンデカンスルホン酸、ドデカンスルホン酸、トリデカンスルホン酸、テトラデカンスルホン酸、ペンタデカンスルホン酸、ヘキサデカンスルホン酸、ヘプタデカンスルホン酸、オクタデカンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、トルエンスルホン酸(p−トルエンスルホン酸等)、ヒドロキシエタンスルホン酸、ヒドロキシフェノールスルホン酸、アントラセンスルホン酸等が挙げられる。
ホスホン酸としては、デシルホスホン酸、フェニルホスホン酸等が挙げられる。
有機酸誘導体としては、例えば、上記有機酸の無水物、及び、上記のカルボン酸、スルホン酸又はホスホン酸の主鎖に結合した水素原子の1つ又は2つ以上をF、Cl、Br、I、OH、CN、NO等の原子又は原子団で置換した誘導体が挙げられる。
有機酸化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
有機酸化合物のpKaは、9未満であることが好ましく、8未満であることがより好ましく、7未満であることが更に好ましく、6未満であることが特に好ましく、5未満であることが極めて好ましい。有機酸化合物のpKaが9未満であれば、スラリー中で有機酸化合物の少なくとも一部が有機酸イオンになることにより水素イオンを放出しやすくなり、スラリーのpHを所望のpH領域に保ちやすくなる。
有機酸化合物の含有量は、研磨終了後の被研磨材料(例えば酸化珪素)の平坦性を向上させやすくなる傾向がある観点から、スラリー全質量基準で、0.001質量%以上であることが好ましく、0.005質量%以上であることがより好ましく、0.01質量%以上であることが更に好ましい。有機酸化合物の含有量は、被研磨材料の研磨速度を充分に向上させやすくなる傾向がある観点から、スラリー全質量基準で、1質量%以下であることが好ましく、0.8質量%以下であることがより好ましく、0.6質量%以下であることが更に好ましい。これらの観点から、有機酸化合物の含有量は、スラリー全質量基準で、0.001〜1質量%であることが好ましく、0.005〜0.8質量%であることがより好ましく、0.01〜0.6質量%であることが更に好ましい。本実施形態では、スラリーにおける有機酸化合物の含有量がこれらの範囲であっても、酸化セリウム粒子の凝集を抑制することが可能であり、酸化セリウム粒子を安定に分散させることができる。
(その他の添加剤)
本実施形態に係るスラリーは、酸化セリウム粒子、共重合体A(分散剤)、pH調整剤、水溶性有機高分子及び有機酸化合物とは異なる化合物をその他の添加剤として含むことができる。その他の添加剤としては、水溶性高分子化合物(但し、共重合体A及び上記水溶性有機高分子を除く)、水溶性陽イオン性化合物、水溶性陰イオン性化合物、水溶性非イオン性化合物、水溶性両性化合物等が挙げられる。
水溶性高分子化合物としては、多糖類、ポリカルボン酸及びその塩、ビニル系ポリマー等が挙げられる。多糖類としては、アルギン酸、ペクチン酸、カルボキシメチルセルロース、寒天、カードラン、プルラン等が挙げられる。ポリカルボン酸としては、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリリシン、ポリリンゴ酸、ポリアミド酸、ポリアミド酸アンモニウム塩、ポリアミド酸ナトリウム塩、ポリグリオキシル酸等が挙げられる。ビニル系ポリマーとしては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクロレイン等が挙げられる。
水溶性陽イオン性化合物としては、ポリビニルピロリドン、ココナットアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート等が挙げられる。
水溶性陰イオン性化合物としては、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン、特殊ポリカルボン酸型高分子化合物等が挙げられる。
水溶性非イオン性化合物としては、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、アルキルアルカノールアミド等が挙げられる。
水溶性両性化合物としては、ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイド、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等が挙げられる。
これらの添加剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記その他の添加剤の含有量は、スラリー全質量基準で0.01〜5質量%であることが好ましい。
スラリーのpHは、酸化セリウム粒子の凝集が更に抑制されて保存安定性が更に向上するため被研磨材料の研磨傷の発生数が更に減少する観点から、3.0以上であることが好ましく、3.5以上であることがより好ましく、4.0以上であることが更に好ましい。スラリーのpHは、平坦性の向上効果が発揮しやすくなる観点から、6.0以下であることが好ましく、5.7以下であることがより好ましく、5.4以下であることが更に好ましく、5.3以下であることが特に好ましい。これらの観点から、スラリーのpHは、3.0〜6.0であることが好ましく、3.5〜5.7であることがより好ましく、4.0〜5.4であることが更に好ましい。
スラリーのpHは、pHメータ(例えば、横河電機株式会社製、商品名:Model PH81)を用いて測定することができる。例えば、まず、標準緩衝液(フタル酸塩pH緩衝液(pH:4.21)、中性リン酸塩pH緩衝液(pH6.86))を用いて2点校正する。そして、電極をスラリーに入れてから25℃で2分以上放置し、安定したときの値をpHとして測定する。
本実施形態に係るスラリーの構成成分は、当該スラリーとなるように2液以上に分けて保存されていてもよい。例えば、酸化セリウム粒子及び水を含む砥粒含有液と、酸化セリウム粒子及び分散剤以外の添加剤並びに水を含む添加液と、に分けて保存されていてもよい。
<スラリーの製造方法>
本実施形態に係るスラリーの製造方法は、本実施形態に係るスラリーを製造するための方法である。本実施形態に係るスラリーの製造方法は、例えば、酸化セリウム作製工程と、分散工程とを備えている。
酸化セリウム作製工程では、例えば、焼成法、酸化法等により酸化セリウム粒子を作製する。焼成法では、例えば、セリウム塩を焼成する工程(焼成工程)により酸化セリウム粒子を得る。
分散工程では、例えば、酸化セリウム粒子と、分散剤(共重合体A)と、水とを混合して酸化セリウム粒子を水中に分散させることによりスラリーを得る。共重合体Aの配合量は、例えば、上述した共重合体Aの含有量を有するスラリーが得られるように調整され、酸化セリウム粒子100質量部に対して0.001〜6質量部であることが好ましい。
<研磨方法>
本実施形態に係る研磨方法は、本実施形態に係るスラリーを用いて、被研磨材料(例えば絶縁材料)の少なくとも一部をCMPによって除去する工程を備える。本実施形態に係る研磨方法は、例えば、基板の研磨方法であり、表面に絶縁材料を有する基板を研磨する工程を備えている。
本実施形態に係る研磨方法が基板の研磨方法である場合、本実施形態に係る研磨方法は、例えば、準備工程と基板配置工程と研磨工程とを備えている。準備工程は、表面に絶縁材料を有する基板を準備する工程である。基板配置工程は、絶縁材料が研磨布(パッド)に対向するように基板を配置する工程である。研磨工程は、例えば、本実施形態に係るスラリーを用いて、絶縁材料の少なくとも一部をCMPによって除去する工程である。研磨工程は、絶縁材料が形成された基板の当該絶縁材料を研磨定盤の研磨布に押圧した状態で、研磨布と絶縁材料との間にスラリーを供給し、基板と研磨定盤とを相対的に動かして絶縁材料の少なくとも一部を研磨する工程であってよい。
基板としては、例えば、半導体素子製造に用いられる基板が挙げられ、具体的には、半導体基板(回路素子と配線パターンとが形成された段階の半導体基板、回路素子が形成された段階の半導体基板等)の上に絶縁材料が形成された基板が挙げられる。
絶縁材料の形状は、特に限定されず、例えば膜状(絶縁膜)である。絶縁材料としては、例えば無機絶縁材料が挙げられる。無機絶縁材料としては、酸化珪素、窒化珪素等が挙げられる。無機絶縁膜としては、酸化珪素膜;窒化珪素膜;酸化珪素膜を含む複合膜等が挙げられる。酸化珪素膜は、リン、ホウ素等の元素がドープされていてもよい。無機絶縁材料の作製方法としては、低圧CVD法、プラズマCVD法等が挙げられる。
低圧CVD法により酸化珪素膜を形成する場合、反応ガスとしては、例えば、Si源としてモノシラン(SiH)を用いると共に酸素源として酸素(O)を用いるSiH−O系ガスが挙げられる。SiH−O系酸化反応を400℃以下の低温で行うことにより酸化珪素膜が得られる。低圧CVD法により得られた酸化珪素膜は、場合により、1000℃又はそれ以下の温度で熱処理されてもよい。また、高温リフローによる表面平坦化を図るために酸化珪素膜にリン(P)をドープするときには、SiH−O−PH系反応ガスを用いることが好ましい。
プラズマCVD法は、通常の熱平衡下では高温を必要とする化学反応が低温でできる利点を有する。プラズマCVD法におけるプラズマ発生方法としては、例えば、容量結合型及び誘導結合型の2つが挙げられる。プラズマCVD法により酸化珪素膜を形成する場合、反応ガスとしては、例えば、Si源としてSiHを用いると共に酸素源としてNOを用いるSiH−NO系ガス、及び、Si源としてテトラエトキシシラン(TEOS)を用いると共に酸素源としてOを用いるTEOS−O系ガスが挙げられる。TEOS−O系ガスを用いる方法をTEOS−プラズマCVD法という。基板温度は、250〜400℃であることが好ましい。反応圧力は、67〜400Paであることが好ましい。
低圧CVD法により窒化珪素膜を形成する場合、反応ガスとしては、例えば、Si源としてジクロルシラン(SiHCl)を用いると共に窒素源としてアンモニア(NH)を用いるSiHCl−NH系ガスが挙げられる。SiHCl−NH系酸化反応を900℃の高温で行わせることにより窒化珪素膜が得られる。
プラズマCVD法により窒化珪素膜を形成する場合、反応ガスとしては、例えば、Si源としてSiHを用いると共に窒素源としてNHを用いるSiH−NH系ガスが挙げられる。基板温度は、300〜400℃であることが好ましい。
基板(半導体基板等)上に形成された絶縁材料を、本実施形態に係るスラリーを用いて研磨することによって、絶縁材料の表面の凹凸を解消して基板全面にわたって平滑な面を得ることができる。また、本実施形態に係るスラリーは、STIの形成にも使用できる。
以下、絶縁材料が形成された半導体基板を研磨する場合を例に挙げて、本実施形態に係る研磨方法を更に詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る研磨方法の一例を示す模式断面図である。まず、図1(A)に示すように、凹部及び凸部により構成される凹凸が表面に形成されたウエハ1と、ウエハ1の凸部上に形成された窒化珪素膜2とを有する基板100を準備する。次に、図1(B)に示すように、ウエハ1の表面の凹凸を埋めるように酸化珪素膜3をプラズマTEOS法等によってウエハ1上に堆積して基板200を得る。
そして、本実施形態に係るスラリーを用いて、ウエハ1の凸部上の窒化珪素膜2が露出するまで酸化珪素膜3を研磨して除去する。研磨終了後の基板においては、図1(C)に示すように、トレンチ部の深さ4からトレンチ部内の酸化珪素膜3の厚さ5を引いた値であるディッシング量6が小さいことが好ましい。
研磨装置としては、被研磨材料を有する半導体基板等を保持するホルダーと、回転数が変更可能なモータ等が取り付けてあると共に研磨布を貼り付け可能な研磨定盤と、を有する一般的な研磨装置が使用できる。研磨装置としては、株式会社荏原製作所製の型番EPO−111、F−REX300;Applied Materials社製の商品名Mirra、Reflexion等を使用できる。
研磨布としては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂等を特に制限なく使用できる。また、研磨布には、スラリーが溜まるような溝加工が施されていることが好ましい。
研磨条件に制限はないが、定盤の回転速度は、半導体基板が飛び出さないように200回転/分以下の低回転が好ましく、半導体基板にかける圧力(加工荷重)は、研磨後に傷が発生しづらい観点から、100kPa以下が好ましい。研磨している間は、研磨布にスラリーをポンプ等で連続的に供給することができる。この供給量に制限はないが、研磨布の表面が常にスラリーで覆われていることが好ましい。
研磨終了後の半導体基板は、流水中でよく洗浄後、スピンドライヤ等を用いて、半導体基板上に付着した水滴を払い落として、乾燥させることが好ましい。
このように被研磨材料である絶縁材料を本実施形態に係る研磨方法により研磨することによって、表面の凹凸を解消して半導体基板全面にわたって平滑な面を得ることができる。平坦化されたシャロートレンチを形成した後において、絶縁材料の上にアルミニウム配線を形成すると共に配線間及び配線上に再度絶縁材料を形成した後、本実施形態に係るスラリーを用いて当該絶縁材料を研磨して平滑な面を得てもよい。この工程を所定数繰り返すことにより、所望の層数を有する半導体基板を製造することができる。
本実施形態に係るスラリー及び研磨方法は、半導体基板に形成された絶縁材料の研磨だけでなく、各種半導体装置の製造プロセス等にも適用することができる。本実施形態に係るスラリー及び研磨方法は、例えば、所定の配線を有する配線板に形成された酸化珪素膜、ガラス、窒化珪素等の無機絶縁材料;ポリシリコン、Al、Cu、Ti、TiN、W、Ta、TaN等を主として含有する膜;フォトマスク、レンズ、プリズム等の光学ガラス;ITO等の無機導電膜;ガラス及び結晶質材料で構成される光集積回路、光スイッチング素子及び光導波路;光ファイバーの端面;シンチレータ等の光学用単結晶;固体レーザ単結晶;青色レーザLED用サファイヤ基板;SiC、GaP、GaAs等の半導体単結晶;磁気ディスク用ガラス基板;磁気ヘッドなどを研磨する場合にも適用することができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
<酸化セリウム粉末の作製>
市販の炭酸セリウム水和物40kgをアルミナ製容器に入れ、830℃、空気中で2時間焼成することにより黄白色の粉末を20kg得た。この粉末の相同定をX線回折法により行い、酸化セリウム粉末が得られたことを確認した。得られた酸化セリウム粉末20kgを、ジェットミルを用いて乾式粉砕し、酸化セリウム粒子を含む酸化セリウム粉末を得た。
<重合体の準備>
重合体として、下記の重合体1〜10を準備した。
(重合体1)
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸とアクリル酸との共重合体(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の共重合比率(R):6モル%、重量平均分子量(Mw):17400)
(重合体2)
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸とアクリル酸との共重合体(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の共重合比率(R):13モル%、重量平均分子量(Mw):11500)
(重合体3)
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸とアクリル酸との共重合体(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の共重合比率(R):25モル%、重量平均分子量(Mw):10800)
(重合体4)
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸とアクリル酸との共重合体(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の共重合比率(R):50モル%、重量平均分子量(Mw):8400)
(重合体5)
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸とアクリル酸との共重合体(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の共重合比率(R):25モル%、重量平均分子量(Mw):7700)
(重合体6)
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸とアクリル酸との共重合体(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の共重合比率(R):25モル%、重量平均分子量(Mw):24700)
(重合体7)
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸とアクリル酸との共重合体(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の共重合比率(R):25モル%、重量平均分子量(Mw):32700)
(重合体8)
ポリアクリル酸(重量平均分子量(Mw):13900)
(重合体9)
アクリル酸アンモニウムとアクリル酸メチルとの共重合体(アクリル酸アンモニウムの共重合比率(R):75モル%、重量平均分子量(Mw):10000)
(重合体10)
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸のホモポリマー(重量平均分子量(Mw):5800)
上記重合体1〜10の重量平均分子量(Mw)は、GPCにより下記条件で測定し、ポリアクリル酸ナトリウム標準物質で作成した検量線を用いて算出した値である。
[GPC条件]
試料:5μL
標準物質:ポリアクリル酸ナトリウム(ポリマーラボラトリー社製)
検出器:株式会社日立製作所製、「L−3300型示差屈折計」
データ処理:株式会社日立製作所製、「D−2520型GPCインテグレーター」
ポンプ:株式会社日立製作所製、商品名「L−71000」
カラム:昭和電工株式会社製 「Shodex Asahipak GS−520HQ+620HQ」
溶離液:50mM−NaHPO/CHCN=90/10(v/v)
流速:0.6mL/分
<スラリーの調製>
(実施例1)
上記で作製した酸化セリウム粉末200.0gと、脱イオン水795.0gとを混合した後、重合体1(分散剤)の水溶液(分散剤の含有量:40質量%)5gを添加した。そして、攪拌しながら超音波分散を行い、酸化セリウム分散液を得た。超音波分散は、超音波周波数400kHz、分散時間30分で行った。得られた酸化セリウム分散液を分級及び希釈することにより、平均粒径(D50)が180nmの酸化セリウム粒子を含む砥粒含有液(固形分含量:5質量%)を得た。平均粒径は、レーザ回折・散乱式粒度分布測定装置(日機装株式会社製、商品名:Microtrac MT3300EXII)で測定した。
p−トルエンスルホン酸一水和物(有機酸化合物)9gと、脱イオン水450gとを混合した後、高分子化合物(水溶性高分子)としてポリアクリル酸の水溶液(重量平均分子量:3000、ポリアクリル酸の含有量:40質量%)22.5gを加えた。次に、アンモニア水(25質量%水溶液)を加えてpHを4.5(25℃)に調整した。続いて、脱イオン水を加えて、全体量550gの添加液を得た。
なお、pHは下記測定条件により測定した。以下のpH測定においても同様の条件を採用した。
[pH測定条件]
測定器:横河電機株式会社製、商品名:Model PH81
校正液:フタル酸塩pH緩衝液(pH:4.21)、中性リン酸塩pH緩衝液(pH6.86)
測定温度:25℃
測定手順:校正液を用いて2点校正した後、電極を測定対象に入れてから25℃で2分以上放置し、安定したときのpHを測定値とした。
次に、上記砥粒含有液400gを上記添加液550gに添加した後、アンモニア水(25質量%水溶液)と脱イオン水を加えてpHを5.0(25℃)に調整すると同時に全量を1000gに調整することにより、酸化セリウムスラリー(酸化セリウム粒子含有量:2.0質量%)を調製した。実施例1の酸化セリウムスラリーの組成を表1に示す。
(実施例2)
重合体1の水溶液に代えて重合体2の水溶液(分散剤の含有量:40質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2の酸化セリウムスラリー(pH=5.0、平均粒径(D50)=180nm)を得た。
(実施例3)
重合体1の水溶液に代えて重合体3の水溶液(分散剤の含有量:40質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例3の酸化セリウムスラリー(pH=5.0、平均粒径(D50)=180nm)を得た。
(実施例4)
重合体1の水溶液に代えて重合体4の水溶液(分散剤の含有量:40質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例4の酸化セリウムスラリー(pH=5.0、平均粒径(D50)=180nm)を得た。
(実施例5)
重合体1の水溶液に代えて重合体5の水溶液(分散剤の含有量:40質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例5の酸化セリウムスラリー(pH=5.0、平均粒径(D50)=180nm)を得た。
(実施例6)
重合体1の水溶液に代えて重合体6の水溶液(分散剤の含有量:40質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例6の酸化セリウムスラリー(pH=5.0、平均粒径(D50)=180nm)を得た。
(実施例7)
重合体1の水溶液に代えて重合体7の水溶液(分散剤の含有量:40質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例7の酸化セリウムスラリー(pH=5.0、平均粒径(D50)=180nm)を得た。
(実施例8)
重合体3の水溶液を10g用いたこと以外は、実施例3と同様にして、実施例8の酸化セリウムスラリー(pH:5.0、平均粒径(D50):180nm)を得た。
(実施例9)
重合体3の水溶液を15g用いたこと以外は、実施例3と同様にして、実施例9の酸化セリウムスラリー(pH=5.0、平均粒径(D50)=180nm)を得た。
(比較例1)
重合体1の水溶液に代えて重合体8の水溶液(重合体の含有量:40質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1の酸化セリウムスラリー(pH=5.0、平均粒径(D50)=180nm)を得た。
(比較例2)
重合体1の水溶液に代えて重合体9の水溶液(重合体の含有量:40質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例2の酸化セリウムスラリー(pH=5.0、平均粒径(D50)=180nm)を得た。
(比較例3)
重合体1の水溶液に代えて重合体10の水溶液(重合体の含有量:40質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例3の酸化セリウムスラリー(pH=5.0、平均粒径(D50)=180nm)を得た。
実施例2〜9及び比較例1〜3の酸化セリウムスラリーの組成を表1及び表2に示す。なお、実施例2〜9及び比較例1〜3において、pH及び平均粒径(D50)は実施例1と同様の方法により測定した。
<酸化セリウム粒子の粒子表面に存在する硫黄原子の存在比率の算出>
下記の方法により、酸化セリウム粒子の表面に存在する硫黄原子の存在比率を算出した。
まず、遠心分離機を用いて酸化セリウムスラリーから酸化セリウム粒子を取り出した後、酸化セリウム粒子を繰り返し水洗した。次いで、X線光電子分光法により、酸化セリウム粒子の表面における硫黄(S2p)及びセリウム(Ce3d5)の原子比率(r(atom%)及びr(atom%))を算出した後、下記式により硫黄原子の存在比率を算出した。算出結果を表1及び表2に示す。なお、X線光電子分光法による分析に用いた装置及び分析条件は下記の通りであった。
酸化セリウム粒子の粒子表面に存在する硫黄原子の存在比率(%)=硫黄の原子比率r(atom%)/{硫黄の原子比率r(atom%)+セリウムの原子比率r(atom%)}×100
[X線光電子分光分析条件]
装置:アルバック・ファイ株式会社製、商品名PHI 5000 VersaProbeII
X線:単色化AlKα線(1486.6eV)
検出角度:45°
X線ビーム径:200μmΦ(50w 15kV)
パスエネルギー(Ce測定時):29.35eV
パスエネルギー(S測定時):58.70eV
帯電中和:低エネルギー電子とイオンビームを同時に照射し中和して測定した。
積算回数:硫黄=60回、セリウム=24回
<保管安定性評価>
酸化セリウムスラリー中の酸化セリウム粒子の粒径(D99)の保管前後における変化率に基づき、実施例及び比較例の酸化セリウムスラリーの保管安定性を評価した。粒径(D99)の変化率は下記式に基づき算出した。評価時間を短縮するため、酸化セリウムスラリーを保管温度60℃、保管期間5日間で保管して加速評価を行った。なお、粒径(D99)は、累積体積比率が99%になる粒径を意味し、レーザ回折・散乱式粒度分布測定装置である、日機装株式会社製、商品名:Microtrac MT3300EXIIを用いて測定した。
粒径変化率(%)={保管後粒径(nm)−保管前粒径(nm)}/保管前粒径(nm)×100
保管安定性は、下記の基準に従って評価した。A及びBを良好な結果であると判断した。評価結果を表1及び表2に示す。
A:粒径変化率が0%以上5%未満
B:粒径変化率が5%以上10%未満
C:粒径変化率が10%以上20%未満
D:粒径変化率が20%以上
<研磨特性評価>
実施例及び比較例の酸化セリウムスラリーを用いて、研磨速度及び平坦性の評価を行った。なお、実施例及び比較例の酸化セリウムスラリー(酸化セリウム粒子の含有量:2.0質量%)は、濃縮倍率が6倍の研磨液であるため、研磨特性の評価では、上記酸化セリウムスラリーの質量の5倍に相当する脱イオン水で上記酸化セリウムスラリーを6倍に希釈して得られたスラリーを用いて評価を行った。
(研磨速度評価)
ブランケットウエハとして下記基板(a)及び基板(b)を用いて研磨速度の評価を行った。基板(a)及び基板(b)を下記研磨条件で研磨した。続いて、各基板を純水でよく洗浄した後、乾燥した。そして、膜厚測定装置(大日本スクリーン製造社製、商品名:ラムダエース VL−M8000LS)を用いて基板(a)及び基板(b)における研磨前後での膜厚差を測定した後、膜厚差の結果に基づき研磨速度を求めた。
[ブランケットウエハ]
基板(a):CVD法でシリコンウエハ上に形成された酸化珪素膜(厚さ:1000nm)を有する直径200mmの基板。
基板(b):CVD法でシリコンウエハ上に形成された窒化珪素膜(厚さ:200nm)を有する直径200mmの基板。
[研磨条件]
研磨装置:Applied Materials社製、商品名:Mirra
研磨パッド:Rohm and Haas社製、型番IC1010
加工荷重:214gf/cm(21.0kPa)
スラリー供給速度:150mL/分
定盤回転数:90回転/分
基板回転数:90回転/分
研磨時間:60秒
(平坦性の評価)
研磨試験ウエハとして、SEMATECH社製のパタンウエハ(商品名:864ウエハ、直径:200mm)を用いた。この研磨試験ウエハ、及び、これを用いた研磨特性の評価方法を、図1を用いて説明する。
研磨試験ウエハとして、図1(B)と同様の構成を有するウエハを用いた。研磨試験ウエハは、ウエハ1、窒化珪素膜2及び酸化珪素膜3を備えている。ウエハ1の表面には複数の溝が形成されており、ウエハ1の凸部表面には、厚さ150nm(1500Å)の窒化珪素膜2が形成されている。溝の深さ(凸部の表面から凹部の底面までの段差)は500nm(5000Å)である。以下、凸部をアクティブ部、凹部をトレンチ部という。なお、図1には明示されていないが、ウエハ1には、トレンチ部/アクティブ部の断面幅が100μm/100μmである領域が形成されている。また、アクティブ部及びトレンチ部の表面には、アクティブ部の表面からの酸化珪素膜3の厚さが600nm(6000Å)となるように、プラズマTEOS法によって酸化珪素膜3が形成されている。研磨試験では、研磨試験ウエハの酸化珪素膜3を研磨して平坦化を行う。
酸化珪素膜3を研磨し、100μm/100μm領域のアクティブ部の窒化珪素膜2が表面に露出した時点で研磨を終了した。このときの研磨に要した時間を研磨時間として得た。また、トレンチ部の深さ4からトレンチ部内の酸化珪素膜3の厚さ(酸化珪素膜の残膜厚)5を引いた値をディッシング(Dishing)量6として得た(図1(C)参照)。
このような研磨試験ウエハの研磨には、研磨装置(Applied Materials社製、商品名:Mirra)を用いた。基板取り付け用の吸着パッドを貼り付けたホルダーに研磨試験ウエハをセットした。研磨装置の直径600mmの研磨定盤に多孔質ウレタン樹脂製の研磨パッド(溝形状=パーフォレートタイプ:Rohm and Haas社製、型番IC1010)を貼り付けた。さらに、被研磨膜である酸化珪素膜が露出した面を下にして上記ホルダーを研磨定盤上に載せ、加工荷重を214gf/cm(21.0kPa)に設定した。上記研磨パッド上に上記酸化セリウムスラリーを150mL/分の速度で滴下しながら、研磨定盤と研磨試験ウエハとをそれぞれ90回転/分で作動させて、研磨試験ウエハを研磨した。研磨後の研磨試験ウエハは、純水でよく洗浄後、乾燥した。
上記研磨試験における100μm/100μm領域のトレンチ部のディッシング量に基づき、平坦性を評価した。100μm/100μm領域のトレンチ部のディッシング量は、触針式段差計(型番P16 KLA−tencor製)を用いて測定した。評価結果(研磨時間及びディッシング量)を表1及び表2に示す。なお、研磨時間は短いほうが良く、ディッシング量6は小さい方が良い。
Figure 0006582567
Figure 0006582567
表1及び表2より、実施例のスラリーを用いることにより高い保管安定性及び良好な研磨特性が得られることが明らかになった。また、実施例のスラリーを用いることにより、スラリーが水溶性高分子(ポリアクリル酸)及び有機酸化合物(p−トルエンスルホン酸一水和物)を多量に含む場合であっても高い保管安定性及び良好な研磨特性が達成されることが明らかになった。
1…ウエハ、2…窒化珪素膜、3…酸化珪素膜、4…トレンチ部の深さ、5…トレンチ部内の酸化珪素膜の厚さ、6…ディッシング量。

Claims (11)

  1. 酸化セリウム粒子と、分散剤と、水とを含み、
    前記分散剤が、スルホン酸基及びスルホン酸塩基からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する第1の単量体と、スルホン酸基及びスルホン酸塩基を有さない第2の単量体とを重合させて得られる共重合体であり、
    前記共重合体における前記第1の単量体の共重合比率が5〜70モル%であり、
    前記酸化セリウム粒子が粒子表面に硫黄原子を有し、
    前記第1の単量体が、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を含み、
    前記第2の単量体が、アクリル酸及びメタクリル酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含み、
    前記酸化セリウム粒子の平均粒径が50nm以上である、スラリー。
  2. 前記共重合体の含有量が、前記酸化セリウム粒子100質量部に対して0.001〜6質量部である、請求項1に記載のスラリー。
  3. 前記共重合体の重量平均分子量が1000〜100000である、請求項1又は2に記載のスラリー。
  4. カルボン酸基及びカルボン酸塩基からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する水溶性有機高分子(ただし、前記共重合体を除く)を更に含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のスラリー。
  5. 前記水溶性有機高分子の含有量が、スラリー全質量基準で0.01〜1.0質量%である、請求項4に記載のスラリー。
  6. 有機酸、有機酸塩及び有機酸誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機酸化合物を更に含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のスラリー。
  7. 前記有機酸化合物の含有量が、スラリー全質量基準で、0.001〜1質量%である,請求項6に記載のスラリー。
  8. 前記第2の単量体がアクリル酸を含む、請求項5に記載のスラリー。
  9. pHが3.0〜6.0である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のスラリー。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のスラリーの製造方法であって、
    前記酸化セリウム粒子と、前記分散剤と、水とを混合する工程を備える、スラリーの製造方法。
  11. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のスラリーを用いて、絶縁材料の少なくとも一部をCMPによって除去する工程を備える、研磨方法。
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