JP6867329B2 - 残留応力算出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、残留応力算出方法に関する。
金属製構造物の内部には、構造物の製造条件に由来して熱ひずみ、塑性ひずみ等の固有ひずみが生成される。生成された固有ひずみは弾性ひずみを誘起する。このため、構造物には、固有ひずみに由来する残留応力が生じる。
構造物の内部に生成された固有ひずみは、弾性ひずみを解放するように構造物が分断されても変化しない。そこで、構造物を適切に分断することにより固有ひずみに由来する残留応力又は弾性解放ひずみを測定し、この測定値を用いた逆解析によって構造物内に存在する固有ひずみを適切に把握し、把握した固有ひずみから構造物内の残留応力を算出する固有ひずみ法が知られている。例えば特許文献1には、平板継手又は軸対称継手について残留応力を解析可能な残留応力測定方法が説明されている。
特許文献1に記載された残留応力測定方法は、一般的な固有ひずみ法を用いた残留応力の解析法である。この方法では、次の手順により残留応力が算出される。まず、残留応力の解析対象となる構造物を切断することにより、3つの方向の弾性解放ひずみがそれぞれ測定される。固有ひずみの単位値と弾性ひずみとの関係を示す係数マトリックスが有限要素解析により求められる。測定された3方向の弾性ひずみと求められた係数マトリックスとを用いて3方向の固有ひずみの最確値が求められる。そして、固有ひずみの最確値と係数マトリックスとを用いて残留応力の最確値が算出される。
特許文献1の残留応力測定方法では、固有ひずみと弾性ひずみとの関係を示す係数マトリックスを求めることになるが、この計算には膨大な時間と手間が必要である。そこで、計算の手間を省くために、有限要素解析により係数マトリックスを自動的に計算する専用プログラムを製作することが考えられる。しかしながら、この専用プログラムの製作には、有限要素法に関する専門知識が必要となる。
また、固有ひずみ法では、構造物の内部に生じている残留応力又は弾性ひずみの測定のために、構造物を切削することによって構造物の内部を切削面として露出させる必要がある。しかしながら、構造物の表面及び切削面における残留応力又は弾性ひずみの測定では必ず測定誤差が生じる。また、固有ひずみ法における残留応力又は弾性ひずみの測定点の数は非常に多く、通常、数十から数百である。このため、適切に測定誤差を考慮することは困難である。
特許第4533621号公報
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、固有ひずみと弾性ひずみとの関係を表す係数マトリックスを有限要素法で求めることなく、簡単に残留応力を算出できる残留応力算出方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、固有ひずみ法を用いた金属材の残留応力算出方法であって、金属材の表面上の複数箇所及びこの金属材を切削することにより形成される切削面上の複数箇所のそれぞれにおける残留応力の測定値を用意する工程と、上記表面の一部及び上記切削面を含む切削後の上記金属材と同一形状の複数の有限要素モデルを作成する工程と、上記作成工程で作成された複数の上記有限要素モデルのそれぞれに対し、固有ひずみを付与可能なパラメータを設定する工程と、上記設定工程で上記パラメータを設定された複数の上記有限要素モデルのそれぞれについて、有限要素解析に基づき上記複数箇所のそれぞれにおける残留応力の計算値を導出する工程と、上記導出工程で導出された残留応力の上記計算値及び上記用意工程で用意された残留応力の上記測定値の差を上記複数箇所のそれぞれについて算出する工程とを備え、上記算出工程で算出される上記計算値と上記測定値との差を最小化する最適化問題として、上記パラメータを調整しつつ上記設定工程、上記導出工程及び上記算出工程を繰り返し実行することにより上記パラメータの最適解を求めた後、この最適解となるパラメータを切削前の上記金属材と同一形状の有限要素モデルに設定し、この有限要素モデルについて有限要素解析に基づき残留応力を計算する。
当該残留応力算出方法は、切削後の金属材と同一形状の複数の有限要素モデルのそれぞれについて、有限要素解析に基づき残留応力の計算値を導出する。そして、当該残留応力算出方法は、残留応力の計算値と測定値との差を最小化する最適化問題を解くことにより、固有ひずみを付与するパラメータの最適解を求め、この最適解となるパラメータを用いて切削前の金属材と同一形状の有限要素モデルにおける残留応力を計算する。したがって、当該残留応力算出方法は、固有ひずみと弾性ひずみとの関係を表す係数マトリックスを有限要素法で求めることなく、簡単に残留応力を算出できる。
上記課題を解決するためになされた第2の発明は、固有ひずみ法を用いた金属材の残留応力算出方法であって、金属材の表面上の複数箇所及びこの金属材を切削することにより形成される切削面上の複数箇所のそれぞれにおける弾性ひずみの測定値を用意する工程と、上記表面の一部及び上記切削面を含む切削後の上記金属材と同一形状の複数の有限要素モデルを作成する工程と、上記作成工程で作成された複数の上記有限要素モデルのそれぞれに対し、固有ひずみを付与可能なパラメータを設定する工程と、上記設定工程で上記パラメータを設定された複数の上記有限要素モデルのそれぞれについて、有限要素解析に基づき上記複数箇所のそれぞれにおける弾性ひずみの計算値を導出する工程と、上記導出工程で導出された弾性ひずみの上記計算値及び上記用意工程で用意された弾性ひずみの上記測定値の差を上記複数箇所のそれぞれについて算出する工程とを備え、上記算出工程で算出される上記計算値と上記測定値との差を最小化する最適化問題として、上記パラメータを調整しつつ上記設定工程、上記導出工程及び上記算出工程を繰り返し実行することにより上記パラメータの最適解を求めた後、この最適解となるパラメータを切削前の上記金属材と同一形状の有限要素モデルに設定し、この有限要素モデルについて有限要素解析に基づき残留応力を計算する。
当該残留応力算出方法は、切削後の金属材と同一形状の複数の有限要素モデルのそれぞれについて、有限要素解析に基づき弾性ひずみの計算値を導出する。そして、当該残留応力算出方法は、弾性ひずみの計算値と測定値との差を最小化する最適化問題を解くことにより、固有ひずみを付与するパラメータの最適解を求め、この最適解となるパラメータを用いて切削前の金属材と同一形状の有限要素モデルにおける残留応力を計算する。したがって、当該残留応力算出方法は、固有ひずみと弾性ひずみとの関係を表す係数マトリックスを有限要素法で求めることなく、簡単に残留応力を算出できる。
上記金属材が円柱状の軸部とこの軸部から全周かつ径方向に突出する板状部とを備え、上記金属材の上記表面が上記軸部と上記板状部との接続部分に形成されるフィレット面を含むとよい。軸部と板状部との接続部分に形成されるフィレット面には、製造時に固有ひずみが生成されやすい。当該残留応力算出方法は、このフィレット面を含む範囲を残留応力の算出対象とするので、金属材の内部に生じる残留応力を適切に評価できる。
上記フィレット面が円弧状に形成された領域を含み、上記切削面の延長面が上記フィレット面の円弧の中心位置を通るとよい。これにより、当該残留応力算出方法は、フィレット面の円弧の中心位置を局所座標系の中心として定義することで、有限要素解析を効率よく実施できる。
上記設定工程で、上記パラメータが、上記金属材に対するX線応力測定における回折X線の半価幅、上記金属材の硬さ、類似事例及び有限要素解析の少なくともいずれかに基づき初期設定されるとよい。金属材に対するX線応力測定における回折X線の半価幅、金属材の硬さ、類似事例及び有限要素解析は、金属材の内部に存在する塑性ひずみを推測可能とする。また、最適化問題では、設計変数の初期値が最適解に近いほど設計変数の最適解への収束が速くなる。当該残留応力算出方法は、塑性ひずみの推測によりパラメータの初期値として最適解に近い値を選択できるので、最適化問題を効率よく解くことができる。
上記最適化問題を解く際の上記パラメータの調整範囲が、上記金属材に対するX線応力測定における回折X線の半価幅、上記金属材の硬さ、類似事例及び有限要素解析の少なくともいずれかに基づく制約条件により設定されるとよい。当該残留応力算出方法は、パラメータに合理的な制約条件を採用するので、最適化問題を効率よく解くことができる。
当該残留応力算出方法は、上記算出工程で、上記計算値が上記測定値の誤差範囲内となる場合は、上記計算値及び上記測定値の差をゼロとし、上記計算値が上記測定値の誤差範囲外となる場合は、上記計算値から上記誤差範囲の境界までの差を上記計算値及び上記測定値の差とするとよい。当該残留応力算出方法は、測定値の誤差範囲に基づき計算値及び測定値の差を算出するので、測定点の数が非常に多い場合であっても、適切に測定誤差を考慮できる。
当該残留応力算出方法は、上記最適化問題を解く際の制約条件の一つとして、金属材の体積が固有ひずみの生成によって変化しないという条件を用いるとよい。これにより、当該残留応力算出方法は、最適化問題における設計変数を減らすことができる。
上記パラメータが、固有ひずみ又は固有ひずみ近似関数の係数であるとよい。これにより、当該残留応力算出方法は、固有ひずみの最適解を直接的に算出できる。
本発明の残留応力算出方法は、固有ひずみと弾性ひずみとの関係を表す係数マトリックスを有限要素法で求めることなく、簡単に残留応力を算出できる。
本発明の第一実施形態の残留応力算出方法を示すフローチャートである。 図1の残留応力算出方法に用いられる金属材の模式的縦断面図である。 図3の金属材の一部を示す模式的斜視断面図である。 図1の最適解を求める手順の詳細を示す説明図である。 X線半価幅と相当固有ひずみとの関係を示すグラフである。 θ=30度におけるフィレット面からの深さと残留応力との関係を示すグラフである。
以下、本発明の残留応力算出方法の実施形態について、図を参照しつつ詳説する。
図1に示す残留応力算出方法は、固有ひずみ法を用いた金属材1の残留応力算出方法であって、金属材1の表面上の複数箇所及びこの金属材1を切削することにより形成される切削面上の複数箇所のそれぞれにおける残留応力の測定値を用意する用意工程S1と、金属材1の表面の一部及び切削面を含む切削後の金属材1と同一形状の複数の有限要素モデルを作成する作成工程S2と、作成工程S2で作成された複数の有限要素モデルのそれぞれに対し、固有ひずみを付与可能なパラメータを設定する設定工程S3と、設定工程S3でパラメータを設定された複数の有限要素モデルのそれぞれについて、有限要素解析に基づき複数箇所のそれぞれにおける残留応力の計算値を導出する導出工程S4と、導出工程S4で導出された残留応力の計算値及び用意工程S1で用意された残留応力の測定値の差を複数箇所のそれぞれについて算出する算出工程S5とを備えている。当該残留応力算出方法は、算出工程S5で算出される計算値と測定値との差を最小化する最適化問題として、パラメータを調整しつつ設定工程S3、導出工程S4及び算出工程S5を繰り返し実行することによりパラメータの最適解を求めた後、この最適解となるパラメータを切削前の金属材1と同一形状の有限要素モデルに設定し、この有限要素モデルについて有限要素解析に基づき残留応力を計算する。
当該残留応力算出方法を具体的に説明する前に、残留応力算出の原理、固有ひずみ算出の原理、当該残留応力算出方法に用いられる金属材及び情報処理装置について説明する。
〔残留応力算出の原理〕
まず、残留応力算出の原理について説明する。固有ひずみをεとすると、残留応力σは次式で表される。
Figure 0006867329
ここで、Dは弾性係数マトリックスであり、εは次式の関係を満たす全ひずみである。
Figure 0006867329
体積積分の範囲は解析対象となる範囲全体である。また、Bは変位uとεを関係付ける係数マトリックスであり、それらの関係は次式で表される。
Figure 0006867329
一方、荷重と変位との関係は次式で表される。
Figure 0006867329
ここで、Kは剛性マトリックス、Pは荷重ベクトルを表す。有限要素法の基礎理論である仮想仕事の原理より、剛性マトリックスKは次式で表される。
Figure 0006867329
荷重は固有ひずみのみによって生じると仮定すれば荷重ベクトルPは次式で表される。
Figure 0006867329
固有ひずみεが既知であれば、式(4)から式(6)を用いて変位uを求めることができる。求めた変位uを式(3)に代入し、さらに式(1)を用いることで、全ひずみε及び残留応力σが得られる。
〔固有ひずみ算出の原理〕
測定によって決定されたN個の残留応力をσと表し、固有ひずみをεとした場合に算出されるN個の残留応力をσと表す。σとσとの差Rを次式で定義する。
Figure 0006867329
固有ひずみは、分布関数によって近似的に表すことができる。任意点の固有ひずみεは、M個の分布関数パラメータaによって次式の線形関数で表される。
Figure 0006867329
ここで、Mは座標の関数であり、座標に関して非線形であっても良い。式(8)によって固有ひずみεが表されるならば、式(1)から式(6)を用いてσを求めることができる。したがって、σは次式の線形関数で表すことができる。
Figure 0006867329
ここで、Hは固有ひずみと弾性ひずみとの関係を表す係数マトリックスである。
一般的な固有ひずみ法では、固有ひずみεの成分ごとに、M個の分布関数パラメータaの一つの成分に単位値を与え、その他の成分をゼロとして残留応力を求める手順を繰り返すことによって、係数マトリックスM及びHを求める。そして、式(9)を式(7)に代入し、Rが最小となるようにM個の分布関数パラメータaを決定することで、固有ひずみεの最確値を算出する。しかしながら、固有ひずみと弾性ひずみとの関係を示す係数マトリックスHを求める計算には膨大な時間と手間が必要である。
一方、当該残留応力算出方法は、固有ひずみεを付与可能なパラメータを有限要素モデルに設定し、パラメータが設定された有限要素モデルについて、有限要素解析により残留応力の計算値を導出する。そして、当該残留応力算出方法は、式(7)を用いて残留応力の計算値及び測定値の差Rを最小化する最適化問題を解くことにより、パラメータの最確値を求める。つまり、当該残留応力算出方法は、固有ひずみと弾性ひずみとの関係を示す係数マトリックスHを求めることなく、固有ひずみεの最確値を算出する。
〔金属材〕
図2に示すように、当該残留応力算出方法に用いられる金属材1は、円柱状の軸部2とこの軸部2から全周かつ径方向に突出する板状部3とを備えている。また、軸部2と板状部3との接続部分には軸部2を一周するように環状のフィレット面Xが形成されている。このフィレット面X上の複数箇所は、残留応力の測定対象領域となっている。つまり、残留応力の測定対象領域となる金属材1の表面が軸部2と板状部3との接続部分に形成されるフィレット面Xを含んでいる。金属材1の材料としては、例えば鍛鋼、鋳鋼、チタン等の金属が挙げられる。なお、板状部3の数は、図2に示す4つに限定されない。
(フィレット面)
フィレット面Xは、冷間加工により略円弧状に形成されている。具体的には、図3に示すように、金属材1の縦断面(軸部2の中心線を通る分割面)において、フィレット面Xが円弧状に形成された領域を含むように形成されている。なお、フィレット面Xは、所定の直径(フィレット径)の円弧状の領域を含むように形成されればよく、円弧状でない領域を一部に含んでいてもよい。
(局所座標系)
ここで、後述する有限要素解析を効率よく実施するために局所座標系を定義しておく。フィレット面Xは、円弧状に形成された領域を含み、かつ軸部2を一周するように環状に形成されているので、全体として円環面の一部を構成する。したがって、フィレット面Xの円弧の中心位置は、軸部2の中心線を中心とした円軌道を描く。そこで、金属材1の縦断面内において、円弧の中心位置を局所座標系の原点とし、この原点からの動径をrと定義する。また、フィレット面Xの円弧の中心位置から軸部2の中心線へ向かう垂線の方向を基準方向とし、金属材1の縦断面内における基準方向からの偏角をθと定義する。これにより、フィレット面Xからの深さをrで表現し、かつフィレット面Xの円弧における位置をθで表現することができる。さらに、フィレット面Xの円弧の中心位置が描く円軌道の接線方向について、偏角をφと定義する。このような局所座標系が採用されると、軸部2の周方向には均一に残留応力が生じていると仮定することにより偏角φを考慮する必要がなくなるため、フィレット面X近傍の有限要素解析が容易となる。
〔情報処理装置〕
当該残留応力算出方法には、制御部、記憶部、表示部及び操作部を少なくとも備える情報処理装置が用いられる。この情報処理装置は、例えば汎用のコンピュータであり、記憶部に記憶されたプログラムを制御部が読み込むことによって当該残留応力算出方法を実現するように動作する。また、この情報処理装置は、外部から情報を取り込んで記憶部に記憶するための外部情報取得部をさらに備えている。外部情報取得部としては、例えば通信回線又は他の機器に接続される通信線を介して情報を送受信する通信部、情報を記憶した可搬媒体から情報を読み取る可搬媒体読取部等が挙げられる。
以下、当該残留応力算出方法を具体的に説明する。
<用意工程S1>
用意工程S1は、金属材1の表面上の複数箇所及びこの金属材1を切削することにより形成される切削面上の複数箇所のそれぞれにおける残留応力の測定値を用意する工程である。用意工程S1では、情報処理装置が、外部情報取得部から残留応力の測定データを取り込んで記憶部に記憶する。なお、情報処理装置が、残留応力の測定用装置を兼ねる構成である場合は、測定機器から送信された測定データを通信部で受信し、この測定データを記憶部に記憶する。
(測定データ)
測定データは、残留応力の測定箇所及び残留応力の測定値を対応付けたデータを少なくとも含んで構成される。金属材1は、冷間加工によりフィレット面Xを形成した金属製構造物であるので、フィレット面Xの近傍に固有ひずみが生成される。つまり、フィレット面Xから一定の深さまでの範囲に固有ひずみに由来する弾性ひずみが生じていると推測される。したがって、金属材1における残留応力の測定箇所は、固有ひずみに由来して弾性ひずみが生じていると推測される範囲にわたって選択される。なお、測定データには、残留応力の測定方向のデータや切削後の金属材1の形状データが含まれていてもよい。
また、金属材1は、残留応力の測定において、様々な方向の残留応力を測定するために様々な切削面を有するように切削されるが、特に、局所座標系における原点を考慮して切削される。具体的には、金属材1の切削面の延長面がフィレット面Xの円弧の中心位置を通るように金属材1は切削される。これにより、当該残留応力算出方法は、金属材1における残留応力の測定箇所を動径r及び偏角θで表現できるため、有限要素解析を効率よく実施できる。
<作成工程S2>
作成工程S2は、金属材1の表面の一部及び切削面を含む切削後の金属材1と同一形状の複数の有限要素モデルを作成する工程である。作成工程S2では、情報処理装置が、操作部の操作に基づいて、残留応力を測定した際の金属材1と同一形状の有限要素モデルを作成する。有限要素モデルの作成には、市販の有限要素モデル作成ソフトが用いられるとよい。
金属材1は残留応力の測定において様々な切削面を有するように切削されるため、作成工程S2では、金属材1の表面の一部及び切削面を含む切削後の金属材1と同一形状の複数の有限要素モデルが作成される。なお、残留応力の測定データに切削後の金属材1の形状データが含まれている場合には、この形状データに基づき有限要素モデルが作成されるとよい。
(有限要素モデル)
有限要素モデルは、固有の識別情報を有する複数の要素により形成される。有限要素モデルの分割数は、情報処理装置の計算能力と残留応力の計算精度とのバランスに応じて任意に設定される。ただし、十分な計算精度を得る観点から、固有ひずみに由来して弾性ひずみが生じていると推測される範囲における有限要素モデルの分割サイズは、他の範囲における分割サイズより小さいと好ましい。また、有限要素モデルは、局所座標系における動径r、偏角θ及び偏角φに応じて分割されていると好ましい。このように有限要素モデルが分割されていると、有限要素解析が容易となる。
<設定工程S3>
設定工程S3は、作成工程S2で作成された複数の有限要素モデルのそれぞれに対し、固有ひずみを付与可能なパラメータを設定する工程である。設定工程S3では、情報処理装置が、複数の有限要素モデルのそれぞれに対し、予め定められたパラメータを有限要素モデルの要素毎に設定する。
(パラメータ)
各要素に設定されるパラメータは、有限要素モデルに対して固有ひずみを付与可能なパラメータである。固有ひずみを付与可能なパラメータとしては、固有ひずみ、固有ひずみ近似関数の係数、温度、エネルギー等が挙げられる。このパラメータは、固有ひずみ又は固有ひずみ近似関数の係数であると、最適化問題の解析において固有ひずみの最適解を直接的に算出できるので好ましい。特に、パラメータとして固有ひずみ近似関数の係数が選択されると、固有ひずみを分布関数で近似することにより、固有ひずみの未知数が分布関数パラメータに集約されるため、残留応力の測定値が少なくても精度よく残留応力を導出できる。
また、金属材1に対するX線応力測定における回折X線の半価幅、金属材1の硬さ、類似事例及び有限要素解析は、金属材1の内部に存在する塑性ひずみを推測可能とする。最適化問題では、設計変数の初期値が最適解に近いほど設計変数の最適解への収束が速くなる。このため、固有ひずみを付与可能なパラメータは、金属材1に対するX線応力測定における回折X線の半価幅、金属材1の硬さ、類似事例及び有限要素解析の少なくともいずれかに基づき初期設定されると好ましい。パラメータが塑性ひずみの推測によって初期設定されると、最適化問題を解く効率が向上する。
なお、各要素に初期設定されるパラメータは、全て同じ値であってもよいし、一部又は全部が異なる値であってもよい。また、パラメータは、任意の値に初期設定されてもよく、塑性ひずみの推測によって初期設定されなくてもよい。
<導出工程S4>
導出工程S4は、設定工程S3でパラメータを設定された複数の有限要素モデルのそれぞれについて、有限要素解析に基づき複数箇所のそれぞれにおける残留応力の計算値を導出する工程である。導出工程S4では、情報処理装置が、複数の有限要素モデルのそれぞれについて、金属材1における残留応力の測定箇所に対応する複数箇所のそれぞれにおける残留応力の計算値を有限要素解析に基づき導出する。この有限要素解析には、周知の手法を用いることができる。このため、情報処理装置は、例えば市販の有限要素解析ソフトウェアに基づき有限要素解析を実行できる。
<算出工程S5>
算出工程S5は、導出工程S4で導出された残留応力の計算値及び用意工程S1で用意された残留応力の測定値の差を複数箇所のそれぞれについて算出する工程である。算出工程S5では、情報処理装置が、金属材1における残留応力の測定箇所のそれぞれについて、有限要素モデルを用いて導出した残留応力の計算値と記憶部に記憶された残留応力の測定値との差を算出する。
算出工程S5では、測定値の誤差範囲に基づき計算値及び測定値の差が算出される。具体的には、情報処理装置が、計算値及び測定値の差の算出において、残留応力の計算値が残留応力の測定値の誤差範囲内となる場合は、計算値及び測定値の差をゼロとし、計算値が測定値の誤差範囲外となる場合は、計算値から測定値の誤差範囲の境界までの差を計算値及び測定値の差とするように計算を実行する。このため、残留応力の測定点の数が非常に多い場合であっても、適切に測定誤差を考慮した計算結果が得られる。なお、測定値の誤差範囲としては、例えば測定箇所毎の標準偏差が用いられるとよい。
〔最適化問題〕
当該残留応力算出方法は、算出工程S5で算出される残留応力の計算値と残留応力の測定値との差を最小化する最適化問題として、パラメータを調整しつつ設定工程S3、導出工程S4及び算出工程S5を繰り返し実行することによりパラメータの最適解を求める。具体的には、情報処理装置が、残留応力の計算値と残留応力の測定値との差を最小化することを目的関数として設定し、パラメータを設定変数として設定することにより、パラメータを調整しつつ有限要素モデルに基づき上記差を繰り返し算出し、上記差を最小化するようなパラメータの最適解を求める。最適化探索には、例えば離散型探索手法であるHooke−Jeeves法等の周知の手法が用いられる。このため、情報処理装置は、市販の最適化ソフトウェアに基づき最適化問題の解析を実行できる。
なお、目的関数としては、例えば残留応力の計算値と残留応力の測定値との差の二乗和が用いられてもよいし、残留応力の計算値と残留応力の測定値との差の最大値が用いられてもよい。また、パラメータの最適解が得られたか否かの判定については、最適化問題の解析において、例えば上記差が大きく変化しないまま一定時間経過したか否かを判定することにより実施し、一定時間経過した場合にパラメータの最適解が得られたと判定するようにしてもよい。
最適化問題を解く際のパラメータの調整範囲は、金属材1に対するX線応力測定における回折X線の半価幅、金属材1の硬さ、類似事例及び有限要素解析の少なくともいずれかに基づく制約条件により設定されるとよい。例えば、類似の検討事例があり、固有ひずみ分布のばらつきが把握できている場合、そのばらつき範囲に基づく制約条件によりパラメータの調整範囲を設定してもよい。また例えば、金属材1における残留応力の発生起因となるプロセスを有限要素解析にて再現した結果、金属材1の硬さの測定結果、金属材1に対するX線応力測定における回折X線の半価幅の測定結果のいずれかに基づき固有ひずみの最大値及び最小値を予測し、予測結果に応じた制約条件によりパラメータの調整範囲を設定してもよい。また、パラメータの調整範囲は、最大値及び最小値の少なくともいずれかが制約条件により設定されるとよい。パラメータに合理的な制約条件が課されると、最適化問題を解く効率が向上する。
また、当該残留応力算出方法は、最適化問題を解く際の制約条件の一つとして、金属材1の体積が固有ひずみの生成によって変化しないという条件を用いるとよい。金属材1の残留応力が塑性ひずみによって生じる場合、塑性変形した部分の形状は変化するものの金属材1の体積は変化していないとみなせる。したがって、当該残留応力算出方法は、この制約条件を用いることで、最適化問題における設計変数を減らすことができる。
最適化問題の解析には、図4に示すようにN個の有限要素モデルが用いられる(Nは2以上の自然数)。上述したように、まず設定工程S3で、N個の有限要素モデルのそれぞれに対して、例えば固有ひずみ値がパラメータとして設定される。次に導出工程S4で、N個の有限要素モデルのそれぞれについて、金属材1における残留応力の測定箇所に対応する複数箇所のそれぞれにおける残留応力の計算値が有限要素解析に基づき導出される。残留応力は複数箇所のそれぞれについて計算されるため、残留応力の計算値は有限要素モデル毎に残留応力群として対応付けられる。次に算出工程S5で、複数箇所のそれぞれについて、残留応力の計算値及び測定値の差が算出される。算出された差は有限要素モデル毎に差群として対応付けられる。次に、算出された全ての差の合計が最小であるか否かが判定される。差の合計が最小でない場合又は算出工程S5の実行が初回である場合は、探索手法に基づき固有ひずみ値を調整した後に設定工程S3に戻り、調整された固有ひずみ値がN個の有限要素モデルに再設定される。そして差の合計が最小となるまでこれら処理が繰り返される。
<残留応力の算出S6>
当該残留応力算出方法は、最適化問題を解くことによりパラメータの最適解を求めた後、この最適解となるパラメータを切削前の金属材1と同一形状の有限要素モデルに設定し、この有限要素モデルについて有限要素解析に基づき残留応力を計算する。具体的には、情報処理装置が、上述の最適化問題を解くことによりパラメータの最適解を求めた後、この最適解となるパラメータを切削前の金属材1と同一形状の有限要素モデルに設定する。そして情報処理装置が、この有限要素モデルについて有限要素解析に基づき任意の位置における残留応力を計算する。これにより、当該残留応力算出方法は、金属材1の任意の位置における残留応力の推測値を算出できる。
(利点)
当該残留応力算出方法は、切削後の金属材1と同一形状の複数の有限要素モデルのそれぞれについて、有限要素解析に基づき残留応力の計算値を導出する。そして、当該残留応力算出方法は、残留応力の計算値と測定値との差を最小化する最適化問題を解くことにより、固有ひずみを付与するパラメータの最適解を求め、この最適解となるパラメータを用いて切削前の金属材1と同一形状の有限要素モデルにおける残留応力を計算する。したがって、当該残留応力算出方法は、固有ひずみと弾性ひずみとの関係を表す係数マトリックスを有限要素法で求めることなく、簡単に残留応力を算出できる。
当該残留応力算出方法は、金属材1のフィレット面Xを含む範囲を残留応力の算出対象とするので、金属材1の内部に生じる残留応力を適切に評価できる。また、フィレット面Xが円弧状に形成された領域を含み、金属材1の切削面の延長面がフィレット面Xの円弧の中心位置を通るので、当該残留応力算出方法は、フィレット面Xの円弧の中心位置を局所座標系の中心として定義することで、有限要素解析を効率よく実施できる。
当該残留応力算出方法は、算出工程S5で、残留応力の計算値が測定値の誤差範囲内となる場合は、計算値及び測定値の差をゼロとし、計算値が測定値の誤差範囲外となる場合は、計算値から誤差範囲の境界までの差を計算値及び測定値の差とするので、測定点の数が非常に多い場合であっても、適切に測定誤差を考慮できる。
<その他の実施形態>
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
上記実施形態では、切削後の金属材1と同一形状の複数の有限要素モデルのそれぞれについて、有限要素解析に基づき残留応力の計算値を導出し、残留応力の計算値と測定値との差を最小化する最適化問題を解くことにより、固有ひずみを付与するパラメータの最適解を求めるものについて説明したが、切削後の金属材1と同一形状の複数の有限要素モデルのそれぞれについて、有限要素解析に基づき弾性ひずみの計算値を導出し、弾性ひずみの計算値と測定値との差を最小化する最適化問題を解くことにより、固有ひずみを付与するパラメータの最適解を求めるものであってもよい。つまり、残留応力算出方法は、固有ひずみ法を用いた金属材1の残留応力算出方法であって、金属材1の表面上の複数箇所及びこの金属材1を切削することにより形成される切削面上の複数箇所のそれぞれにおける弾性ひずみの測定値を用意する用意工程と、金属材1の表面の一部及び切削面を含む切削後の金属材1と同一形状の複数の有限要素モデルを作成する作成工程と、作成工程で作成された複数の有限要素モデルのそれぞれに対し、固有ひずみを付与可能なパラメータを設定する設定工程と、設定工程でパラメータを設定された複数の有限要素モデルのそれぞれについて、有限要素解析に基づき複数箇所のそれぞれにおける弾性ひずみの計算値を導出する導出工程と、導出工程で導出された弾性ひずみの計算値及び用意工程で用意された弾性ひずみの測定値の差を複数箇所のそれぞれについて算出する算出工程とを備え、算出工程で算出される計算値と測定値との差を最小化する最適化問題として、パラメータを調整しつつ設定工程、導出工程及び算出工程を繰り返し実行することによりパラメータの最適解を求めた後、この最適解となるパラメータを切削前の金属材1と同一形状の有限要素モデルに設定し、この有限要素モデルについて有限要素解析に基づき残留応力を計算するものであってもよい。
上記実施形態では、金属材1が、円柱状の軸部2とこの軸部2から全周かつ径方向に突出する4つの板状部3とを備え、軸部2と板状部3との接続部分にフィレット面Xを有するものについて説明したが、残留応力算出方法に用いられる金属材は、このような構造のものに限定されない。例えば、金属材がフィレット面を有していなくてもよい。
上記実施形態では、金属材1のフィレット面Xが円弧状に形成された領域を含み、金属材1の残留応力を測定する際に、金属材1の切削面の延長面がフィレット面Xの円弧の中心位置を通るように金属材1が切削されるものについて説明したが、金属材1の切削面の延長面がフィレット面Xの円弧の中心位置を通らないものであってもよい。ただし、有限要素解析を効率よく実施する観点から、金属材1の切削面の延長面がフィレット面Xの円弧の中心位置を通るように金属材1が切削されると好ましい。
上記実施形態では、算出工程S5で、残留応力の計算値が残留応力の測定値の誤差範囲内となる場合は、計算値及び測定値の差をゼロとし、計算値が測定値の誤差範囲外となる場合は、計算値から測定値の誤差範囲の境界までの差を計算値及び測定値の差とするように計算が実行されるものについて説明したが、測定誤差を考慮せずに計算値及び測定値の差を算出してもよい。ただし、適切に測定誤差を考慮した計算結果を得る観点から、測定値の誤差範囲に基づき計算値及び測定値の差を算出すると好ましい。
上記実施形態では、作成工程S2の前に用意工程S1を実行するものについて説明したが、用意工程S1は算出工程S5より前の任意のタイミングで実行されればよい。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[残留応力の測定]
図2に示す金属材について、フィレット面及びフィレット面より内部の残留応力を測定した。金属材の材料としては鋼材を用いた。4つのフィレット面には、同様に冷間加工が施されており、フィレット面は、直径22mmの円弧状に形成された領域を含んでいる。簡略化のために、4つのフィレット面は同等であり、かつ軸部の周方向には均一に残留応力が生じていると仮定する。また、直径22mmの円弧の中心位置を局地座標系の原点とする。
3方向の残留応力を全て測定できるように、金属材からF片、C片、T片の3種類の形状の切削片を用意した。F片、C片、T片は、いずれも切削面の延長面が局地座標系の原点を通るように形成される。F片は、θ=0度で板状部側から軸部を切り落とした形状であり、θを変更しながらのフィレット面の表面付近のθ方向及びφ方向の残留応力の測定が可能である。C片は、θ=0度からθ=110度の範囲で軸部側から板状部を円錐形状等に切り落とした形状であり、θを変更しながらのフィレット面より内部のr方向及びφ方向の残留応力の測定が可能である。T片は、軸部の中心線を通るようにφをわずかに変更して金属材をスライスした薄片の形状であり、θを変更しながらのフィレット面より内部のr方向及びθ方向の残留応力の測定が可能である。F片及びT片については1つずつ用意し、C片についてはθ=0度から20度ずつ変更してθ=100度までを測定するもの(C1)と、θ=10度から20度ずつ変更してθ=110度まで測定するもの(C2)の2つを用意した。なお、残留応力の測定位置には電解研磨処理を施した。
F片については、X線応力測定装置(リガク社のMSF−3M)を用いてフィレット表面から深さ0.3mm及び0.5mmの位置の残留応力を測定した。残留応力の測定にはsinψ法を用いた。θを80度から100度の範囲で10度ずつ変更しながらθ方向応力を測定し、θを0度から100度の範囲で10度ずつ変更しながらφ方向応力を測定して、合計28点の測定値を得た。
2つのC片については、X線応力測定装置(リガク社のMSF−3M)を用いてフィレット表面から深さ18mmから40mmの位置の残留応力を測定した。残留応力の測定にはsinψ法を用いた。C1では、切削によりθを0度から100度の範囲で20度ずつ変更しながら、r方向応力とφ方向応力とを10から16点ずつ測定し、C2では、切削によりθを10度から110度の範囲で20度ずつ変更しながら、r方向応力とφ方向応力とを10から16点ずつ測定して、合計308点の測定値を得た。
T片については、X線残留応力測定装置(パルステック社のμ−360)を用いてフィレット表面から深さ18mmから40mmの位置の残留応力を測定した。残留応力の測定にはcosα法を用いた。θを0度から100度の範囲で10度ずつ変更しながらr方向応力とθ方向応力とを10から16点ずつ測定して、合計222点の測定値を得た。
[有限要素モデルの準備]
情報処理装置において、有限要素法解析ソフトを用いてF片、C片、T片と同一形状の有限要素モデルをそれぞれ作成した。なお、C片については、切削によりθを変更しているので、残留応力を測定した際の形状とそれぞれ同一形状の12種類の有限要素モデルを作成した。
固有ひずみを分布関数で近似する手法を採用するため、作成した有限要素モデルに対し、次式の分布関数によって固有ひずみを設定した。
Figure 0006867329
Figure 0006867329
ここで、Rはr方向を示し、αはθ方向を示す。R及びαは固有ひずみ計算の開始位置を示し、ΔR及びΔαは増分値を示す。また、m及びnは、それぞれr方向及びθ方向の次数を示し、Aijは近似関数の係数を示す。R、α、ΔR及びΔαは、固有ひずみ計算領域を決定するパラメータであり、これらの設定値が異なれば、同じ残留応力データを用いても、得られる固有ひずみ分布に差異が生じる。同様に、固有ひずみ分布関数の次数m及びnの値によっても、得られる固有ひずみ分布は異なる。
図2に示す金属材は軸対称であるので、φ方向のせん断ひずみは0となる。したがって、4つの成分のひずみのみを考慮すればよい。これらの成分のひずみを計算するために用いる係数Aijをそれぞれaij、bij、cij、dijとした。
相当塑性ひずみは、図5に示すように、X線残留応力測定における半価幅(X線半価幅)との間で相関を持つことがわかっている。また、固有ひずみが塑性ひずみのみによって生じているとみなすと、固有ひずみはX線半価幅との間で相関を持つ。そこで、固有ひずみの近似関数の係数について、X線半価幅の測定結果に基づき初期値を決定した。mを2とし、nを8とすると、aij、bij、cij、dijのそれぞれが16個の係数となる。この条件においてX線半価幅の測定結果に基づき決定した近似関数の係数の初期値を表1に示す。
Figure 0006867329
[最適化問題の解析]
設計変数を固有ひずみの近似関数の係数aij、bij、cij、dijとし、目的関数を残留応力の測定値と計算値との差を最小化することとして、最適化問題を解析した。最適化問題における制約条件としては係数aij、bij、cij、dijの絶対値を0.1未満とした。また、最適化計算には汎用の解析ソフト(ダッソー・システムズ社のIsight)を用い、最適化探索にはHooke−Jeeves法を採用した。
まず、分布関数によって固有ひずみを設定した有限要素モデルを用いて、実際に残留応力を測定した位置に対応する位置の残留応力を有限要素解析により計算した。次に、各有限要素モデルについて、位置毎に、残留応力の測定値と計算値との差の二乗を算出し、これらを全て合計した。そして、差の二乗の合計が最小となるようにHooke−Jeeves法により係数aij、bij、cij、dijの値を調整しつつこれらの計算を繰り返した。差の二乗の合計が一定時間の計算において大きく変化しなくなった時点で、差の二乗の合計が最小となったと判定した。
[残留応力の算出]
切削前の図2の金属材と同一形状の有限要素モデルに対し、係数aij、bij、cij、dijの最適解を設定し、この有限要素モデルについて有限要素解析に基づきθ=30度における深さに対する残留応力を計算した。また、比較のために、ひずみゲージを用いた切断法により図2の金属材のθ=30度における深さに対する残留応力を測定した。残留応力の測定方向はθ方向とした。この切断法では、ドリルを用いて測定部位を露出されるように孔を設け、この孔の底部にひずみゲージを貼り、このひずみゲージを添付した部分を含むように金属材を最小片に切断し、切断前後の弾性解放ひずみを測定することにより残留応力を把握する。
また、残留応力の測定値と計算値との差の算出において、計算値が測定値の誤差範囲内となる場合は、計算値及び測定値の差をゼロとし、計算値が測定値の誤差範囲外となる場合は、計算値から誤差範囲の境界までの差を計算値及び測定値の差とする誤差範囲を考慮した算出についても検討した。測定値の誤差範囲としては、測定箇所毎の標準偏差を用いた。
さらに、最適化問題を解く際の制約条件の一つとして、金属材の体積が固有ひずみの生成によって変化しないという条件を用いる解析手法についても検討した。体積が変化しないという条件により、aij、bij、cijの和が0となるので、設計変数を減らすことができた。
誤差範囲を考慮せずに残留応力を計算した結果(C1)、誤差範囲を考慮して残留応力を計算した結果(C2)、体積が変化しないという制約条件を考慮して残留応力を計算した結果(C3)及び切断法により残留応力を測定した結果(Me)をそれぞれ図6に示す。
図6に示すように、残留応力の計算結果は、いずれも切断法による残留応力の測定結果とよく一致することが確認された。特に、誤差範囲を考慮して残留応力を計算した結果が、残留応力の測定結果と最も一致しているといえる。また、体積が変化しないという制約条件を考慮した残留応力の計算は、設計変数を減らしているにもかかわらず、残留応力の測定結果と十分に一致しているといえる。
本発明の残留応力算出方法は、固有ひずみと弾性ひずみとの関係を表す係数マトリックスを有限要素法で求めることなく、簡単に残留応力を算出できる。
1 金属材
2 軸部
3 板状部
X フィレット面

Claims (9)

  1. 固有ひずみ法を用いた金属材の残留応力算出方法であって、
    金属材の表面上の複数箇所及びこの金属材を切削することにより形成される切削面上の複数箇所のそれぞれにおける残留応力の測定値を用意する工程と、
    上記表面の一部及び上記切削面を含む切削後の上記金属材と同一形状の複数の有限要素モデルを作成する工程と、
    上記作成工程で作成された複数の上記有限要素モデルのそれぞれに対し、固有ひずみを付与可能なパラメータを設定する工程と、
    上記設定工程で上記パラメータを設定された複数の上記有限要素モデルのそれぞれについて、有限要素解析に基づき上記複数箇所のそれぞれにおける残留応力の計算値を導出する工程と、
    上記導出工程で導出された残留応力の上記計算値及び上記用意工程で用意された残留応力の上記測定値の差を上記複数箇所のそれぞれについて算出する工程と
    を備え、
    上記算出工程で算出される上記計算値と上記測定値との差を最小化する最適化問題として、上記パラメータを調整しつつ上記設定工程、上記導出工程及び上記算出工程を繰り返し実行することにより上記パラメータの最適解を求めた後、この最適解となるパラメータを切削前の上記金属材と同一形状の有限要素モデルに設定し、この有限要素モデルについて有限要素解析に基づき残留応力を計算する残留応力算出方法。
  2. 固有ひずみ法を用いた金属材の残留応力算出方法であって、
    金属材の表面上の複数箇所及びこの金属材を切削することにより形成される切削面上の複数箇所のそれぞれにおける弾性ひずみの測定値を用意する工程と、
    上記表面の一部及び上記切削面を含む切削後の上記金属材と同一形状の複数の有限要素モデルを作成する工程と、
    上記作成工程で作成された複数の上記有限要素モデルのそれぞれに対し、固有ひずみを付与可能なパラメータを設定する工程と、
    上記設定工程で上記パラメータを設定された複数の上記有限要素モデルのそれぞれについて、有限要素解析に基づき上記複数箇所のそれぞれにおける弾性ひずみの計算値を導出する工程と、
    上記導出工程で導出された弾性ひずみの上記計算値及び上記用意工程で用意された弾性ひずみの上記測定値の差を上記複数箇所のそれぞれについて算出する工程と
    を備え、
    上記算出工程で算出される上記計算値と上記測定値との差を最小化する最適化問題として、上記パラメータを調整しつつ上記設定工程、上記導出工程及び上記算出工程を繰り返し実行することにより上記パラメータの最適解を求めた後、この最適解となるパラメータを切削前の上記金属材と同一形状の有限要素モデルに設定し、この有限要素モデルについて有限要素解析に基づき残留応力を計算する残留応力算出方法。
  3. 上記金属材が円柱状の軸部とこの軸部から全周かつ径方向に突出する板状部とを備え、
    上記金属材の上記表面が上記軸部と上記板状部との接続部分に形成されるフィレット面を含む請求項1又は請求項2に記載の残留応力算出方法。
  4. 上記フィレット面が円弧状に形成された領域を含み、
    上記切削面の延長面が上記フィレット面の円弧の中心位置を通る請求項3に記載の残留応力算出方法。
  5. 上記設定工程で、上記パラメータが、上記金属材に対するX線応力測定における回折X線の半価幅、上記金属材の硬さ、類似事例及び有限要素解析の少なくともいずれかに基づき初期設定される請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の残留応力算出方法。
  6. 上記最適化問題を解く際の上記パラメータの調整範囲が、上記金属材に対するX線応力測定における回折X線の半価幅、上記金属材の硬さ、類似事例及び有限要素解析の少なくともいずれかに基づく制約条件により設定される請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の残留応力算出方法。
  7. 上記算出工程で、上記計算値が上記測定値の誤差範囲内となる場合は、上記計算値及び上記測定値の差をゼロとし、上記計算値が上記測定値の誤差範囲外となる場合は、上記計算値から上記誤差範囲の境界までの差を上記計算値及び上記測定値の差とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の残留応力算出方法。
  8. 上記最適化問題を解く際の制約条件の一つとして、金属材の体積が固有ひずみの生成によって変化しないという条件を用いる請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の残留応力算出方法。
  9. 上記パラメータが、固有ひずみ又は固有ひずみ近似関数の係数である請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の残留応力算出方法。
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