JP5356894B2 - 残留応力算出方法及び残留応力分布導出方法 - Google Patents
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Description
前記歪み量の測定を三次元画像解析により行うことを特徴とする(2)から(5)のいずれかに記載の残留応力算出方法。
本発明に用いる樹脂成形品は、所定の厚みを有し、上記厚み方向に垂直な面に樹脂成形品を厚み方向に穿孔するための穿孔部と、この穿孔によって樹脂成形品内部の応力が開放されることにより生じる歪を測定するための歪測定部とを設ける。
本発明の残留応力算出方法は、穿孔部を厚み方向に、所定の第一穿孔深さまで穿孔したときの、樹脂成形品の歪み量を測定し、得られた歪み量から上記穿孔により樹脂成形品に発生する第一の応力を測定する第一応力測定工程と、穿孔部を厚み方向に、所定の第二穿孔深さまで穿孔したときの、樹脂成形品の歪み量を測定し、得られた歪み量からこの穿孔により樹脂成形品に発生する第二の応力を測定する第二応力測定工程と、第二の応力から第一の応力を差し引くことにより得られる差分を、第一穿孔深さと第二穿孔深さとの中間深さにおける残留応力として算出する残留応力算出工程と、を備えることを特徴とする。以下、本発明の残留応力算出方法の一例について説明する。
第一応力測定工程は、全く穿孔しない場合も含む。全く穿孔しない場合には、第一穿孔深さは0になる。また、全く穿孔しないため、歪み量(δr1)も0になり、穿孔により樹脂成形品から開放される応力も0になるので、第一の応力は0になる。以下、第一穿孔深さz1が0の場合について説明する。なお、第一穿孔深さz1が0でない場合には、以下の第二応力測定工程のようにして得られる応力が第一の応力になる。
第二応力測定工程とは、穿孔部を厚み方向に、所定の第二穿孔深さまで穿孔したときの、樹脂成形品の歪み量を歪測定部で測定し、得られた歪み量から上記穿孔により樹脂成形品に発生する第二の応力を測定する工程である。以下、図を用いて第二応力測定工程を詳細に説明する。
残留応力算出工程とは、上記第二の応力から0(上記第一の応力)を差し引くことにより得られる差分を、上記穿孔部と上記第一穿孔深さとの中間深さにおける残留応力として算出する工程である。本発明の大きな特徴の一つは、樹脂成形品を所定の厚み方向に第一穿孔深さ穿孔し、第一の応力を求め、さらに第二穿孔深さまで穿孔し第二の応力を求め、第二の応力から第一の応力を差し引くことにより得られる差分が、第一穿孔深さと第二穿孔深さの中間深さにおける残留応力として得られることを見出した点にある。ここでの残留応力を第一の残留応力という場合がある。
本発明の残留応力分布導出方法は、上記残留応力算出方法に続けて行う発明である。そこで、本発明の残留応力分布導出方法について、上記残留応力算出方法での説明に続けて、以下詳細に説明する。
第三応力測定工程とは、上記第二応力測定工程後に、上記第二穿孔深さz2から所定の第三穿孔深さまでさらに穿孔し、第二応力測定工程と同様にして、樹脂成形品に発生する第三の応力を測定する工程である。以下に図を用いて第三応力測定工程について詳細に説明する。
第二残留応力算出工程とは、上記第三の応力から上記第二の応力を差し引くことにより得られる差分を、第二穿孔深さz2と第三穿孔深さz3との中間深さにおける残留応力(第二の残留応力)として算出する工程である。上記第一の残留応力は、厚み方向(z方向)の深さz2/2での残留応力であり、第二の残留応力は、厚み方向(z方向)の深さ(z2+(z3−z2)/2)での残留応力である。第二の残留応力は、上記残留応力と同様にz2、z3の深さを調整することにより所望の位置での残留応力として求めることができる。このように、本発明の残留応力算出方法を用いることで、樹脂成形品1の厚み方向(z方向)の所望の2箇所での残留応力が求まる結果、厚み方向の残留応力の分布を得ることができる。後述するように二箇所以上の点で残留応力を求めることにより、さらに詳細な残留応力分布を導出することができる。
第n応力測定工程とは、第四の応力以降を測定する工程であり、符号nを4以上の自然数として、第(n−1)穿孔深さz(n−1)から所定の第n穿孔深さznまでさらに穿孔し、上記第二応力測定工程と同様にして、上記樹脂成形品から開放される第nの応力を測定する工程である。
第(n−1)残留応力算出工程とは、第三の残留応力以降の残留応力を求める工程である。より具体的には、符号nを4以上の自然数として、第nの応力から第(n−1)の応力を差し引くことにより得られる差分を、第(n−1)穿孔深さz(n−1)と第n穿孔深さznとの間の中間深さにおける残留応力として第(n−1)の残留応力を算出する工程である。
本発明の残留応力分布算出方法により導出される残留応力分布を用いれば、任意の樹脂材料を成形してなる樹脂成形品において、樹脂成形品内の所定の領域での残留応力分布を導出できる。さらに異方性のある材料を成形してなる樹脂成形品においても3方向のひずみを算出することで、残留応力の異方性を定量的に評価できる。
本発明の残留応力分布導出方法により導出される残留応力分布を用いれば、好ましい射出成形の条件を容易に決定することができる。即ち、本発明を用いることで残留応力の少ない成形条件を容易に決定することができる。検討する成形条件は、樹脂成形品内部の残留応力に影響を与えるものが好ましい。樹脂成形品内部の残留応力に影響を与える成形条件としては、射出速度、金型温度等が挙げられる。
射出成形は、複雑な形状の成形品を作製する際に好適な成形方法である。このため、複雑な形状の射出成形品は多く存在する。複雑な形状を持つ場合、複雑な形状の部分は、他の部分と残留応力分布が異なる。本発明は、残留応力分布の測定方向を様々な方向に設定することができるため、複雑な形状の部分と、それ以外の部分とを分けて残留応力分布を導出したり、成形品厚みによる残留応力分布の差を求めたりすることができる。したがって、本発明は成形品の設計等の形状を検討する段階でも有用で、上記射出成形条件の検討と併せて、所望の材料のデータを組み合わせることで残留応力の予測技術としての利用が可能である。既存の成形品に関しても、残留応力の小さい樹脂成形品を容易に作製することができるとともに、成形品の故障解析における活用も可能である。
二次加工とは、樹脂成形品内部の残留応力を緩和するための加工である。樹脂成形品内部の残留応力を緩和するための方法として、アニーリング処理が挙げられる。従来、このアニーリング処理の効果の有用性を定量的に評価することができなかった。しかし、本発明を用いて、アニーリング処理前後の樹脂成形品内部の残留応力分布を導出することで、アニーリング処理による残留応力の変化を確認することができる。その結果、本発明によれば、アニーリング処理の効果の有用性を定量的に評価することができ、さらに、アニーリング処理の際の好ましい処理条件も容易に決定することができる。このように本発明によれば、二次加工の有用性を定量的に評価することができる。
ポリアセタール樹脂1:DURACON M90−44(ポリプラスチックス社製)
ポリアセタール樹脂2:DURACON M25−44(ポリプラスチックス社製)
ポリフェニレンサルファイド樹脂;FORTRON 6565A7(ポリプラスチックス社製)
シクロオレフィンコポリマー樹脂;TOPAS 5013S−04(ポリプラスチックス社製)
上記ポリアセタール樹脂1、射出成形機SE100D(住友重機械工業社製)を用いて、標準的な成形条件にて金型温度80℃にて射出成形を行い、図6に示すような、樹脂成形品を作製した。図6(a)は斜視図であり、図6(b)は底面図である。成形品の形状は上面が開放された直方体状であり、長さ80mm、幅40mm、高さ20mm、厚み2mmであった。
第一応力測定工程は、第一穿孔深さを0に設定したため、歪み量が0になり、穿孔の際に樹脂成形品内部から開放される応力も0になる。
図6(b)に示すように、樹脂成形品底面のコーナー部には、図6(c)に示すような、ドリル(「RS−200」、Vishay社製)で穿孔するための穿孔部(図6(c)中の中央部)を設け、穿孔部を囲むように設けられた三つの歪みゲージを一枚の基盤上に設置したゲージ(ひとつのゲージ長2mm(ひずみゲージ全体の半径D=5.13mm)、「FRS−2−11」、東京測器研究所社製)を設置する。歪みゲージをデータロガー(「UCAM−60B」、共和電業社製)に接続し、厚み方向に0.2mm穿孔した際に樹脂成形品から開放される応力を測定した。開放される応力は、−7.2MPaであった。なお、穿孔径は1.7mmであった。
樹脂成形品を穿孔することにより応力が開放される。したがって、穿孔前は、樹脂成形品から開放される応力がゼロである。−7.2MPa−0MPa=−7.2MPaが、厚み方向に0.1mm位置での残留応力として得られる。
第二応力測定工程に続いて、第二応力測定工程と同様の方法で、さらに厚み方向に0.2mm穿孔した。この穿孔により樹脂成形品から開放される応力は、−9.7MPaであった。
−9.7MPa−(−7.2MPa)=−2.5MPaが、厚み方向に0.3mmの位置での残留応力として得られる。
第三応力測定工程に続いて、第二応力測定工程と同様の方法で、さらに厚み方向に0.2mm穿孔した。この穿孔により樹脂成形品から開放される応力は、−10.9MPaであった。
−10.9MPa−(−9.7MPa)=−1.2MPaが、厚み方向に0.5mmの位置での残留応力として得られる。
第四応力測定工程に続いて、第二応力測定工程と同様の方法で、さらに厚み方向に0.2mm穿孔した。この穿孔により樹脂成形品から開放される応力は、−9.7MPaであった。
−9.7MPa−(−10.9MPa)=1.2MPaが、厚み方向に0.7mmの位置での残留応力として得られる。
第四応力測定工程に続いて、第二応力測定工程と同様の方法で、さらに厚み方向に0.2mm穿孔した。この穿孔により樹脂成形品から開放される応力は、−8.0MPaであった。
−8.0MPa−(−9.7MPa)=1.7MPaが、厚み方向に0.9mmの位置での残留応力として得られる。
第五応力測定工程に続いて、第二応力測定工程と同様の方法で、さらに厚み方向に0.2mm穿孔した。この穿孔により樹脂成形品から開放される応力は、−6.9MPaであった。
−6.9MPa−(−8.0MPa)=1.1MPaが、厚み方向に1.1mmの位置での残留応力として得られる。
第四応力測定工程に続いて、第二応力測定工程と同様の方法で、さらに厚み方向に0.2mm穿孔した。この穿孔により樹脂成形品から開放される応力は、−5.2MPaであった。
−5.2MPa−(−6.9MPa)=1.7MPaが、厚み方向に1.3mmの位置での残留応力として得られる。
第四応力測定工程に続いて、第二応力測定工程と同様の方法で、さらに厚み方向に0.2mm穿孔した。この穿孔により樹脂成形品から開放される応力は、−3.5MPaであった。
−3.5MPa−(−5.2MPa)=1.7MPaが、厚み方向に1.5mmの位置での残留応力として得られる。
第四応力測定工程に続いて、第二応力測定工程と同様の方法で、さらに厚み方向に0.2mm穿孔した。この穿孔により樹脂成形品から開放される応力は、−1.7MPaであった。
−1.7MPa−(−3.5MPa)=1.8MPaが、厚み方向に1.7mmの位置での残留応力として得られる。
第四応力測定工程に続いて、第二応力測定工程と同様の方法で、さらに厚み方向に0.2mm穿孔した。この穿孔により樹脂成形品から開放される応力は、−4.8MPaであった。
−4.8MPa−(−1.7MPa)=−3.1MPaが、厚み方向に1.9mmの位置での残留応力として得られる。
金型温度を50℃に変更した以外は、実施例1と同様の条件(成形品形状、測定位置、手法を同様とする)で、厚み方向に1mmまでの残留応力分布を導出した。測定個数を3とした平均値を求め、導出結果を図8に示した(図8中の実線)。
実施例1と同様の条件(金型温度、成形品形状、測定位置、手法を同様とする)で残留応力分布を導出した。測定個数を3とした平均値を求め、導出結果を図8に示した(図8中の点線)。
金型温度を120℃に変更した以外は、実施例2と同様の条件(成形品形状、測定位置、手法を同様とする)で残留応力分布を導出した。測定個数を3とした平均値を求め、導出結果を図8に示した(図8中の二点鎖線)。
測定する樹脂成形品を平板(縦80mm、横80mm、厚み2mm)の中央部(縦40mm、横40mmの地点)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、厚み方向に1mmまでの残留応力分布を導出した。導出結果を図9に示した(図9中の実線)。
実施例5で用いた平板形状の樹脂成形品を120℃の条件でアニーリング処理を施した後に穿孔した以外は、実施例5と同様の方法で残留応力分布を導出した。導出結果を図10に示した(図10中の点線)。なお、図10には参考のために実施例7の結果についても示した(図10中の実線)。
実施例5で用いた平板形状の樹脂成形品をポリフェニレンサルファイド樹脂に変更した以外は、実施例5と同様の方法で残留応力分布を導出した。導出結果を図11に示した。なお、残留応力が異方性を有しているため、最大主応力(図11中の実線)と最小主応力(図11中の点線)を図11に示した。
実施例5で用いた平板形状の樹脂成形品をシクロオレフィンコポリマー樹脂に変更した以外は、実施例5と同様の方法で残留応力分布を導出した。導出結果を図12に示した。
ポリアセタール樹脂2を用いて、金属製角ピンをインサートして射出成形を行い、図13に示すような、樹脂成形品を作製した。図13中の網掛け部分には図6(c)に示したゲージを設置した。成形品の形状は縦20mm、横20mm、高さ25mmであった。成形品形状、成形品の材料を変更した以外は実施例1と同様の方法で残留応力分布を導出した。導出結果を図14に示した。図14中の四角のプロットは最大主応力を表し、菱形のプロットは最小主応力を表す。
Claims (11)
- 樹脂成形品において厚み方向における前記樹脂成形品の内部の所定の位置での残留応力を算出する残留応力算出方法であって、
前記樹脂成形品には、前記厚み方向に垂直な面に、前記樹脂成形品を厚み方向に穿孔するための穿孔部と、前記穿孔したときに前記垂直な面に発生する歪を測定するための歪測定部とを設け、
前記穿孔部を前記厚み方向に、所定の第一穿孔深さまで穿孔したときの、前記樹脂成形品の歪み量を前記歪測定部で測定し、得られた歪み量から前記穿孔により前記樹脂成形品に発生する第一の応力を測定する第一応力測定工程と、
前記穿孔部を前記厚み方向に、所定の第二穿孔深さまで穿孔したときの、前記樹脂成形品の歪み量を前記歪測定部で測定し、得られた歪み量から前記穿孔により前記樹脂成形品に発生する第二の応力を測定する第二応力測定工程と、
前記第二の応力から前記第一の応力を差し引くことにより得られる差分を、第一穿孔深さと第二穿孔深さとの中間深さにおける残留応力として算出する残留応力算出工程と、を備えることを特徴とする残留応力算出方法。 - 前記樹脂成形品の前記所定の厚みが1.2×穿孔径以下であることを特徴とする請求項1に記載の残留応力算出方法。
- 前記樹脂成形品が前記厚み方向に対称な形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の残留応力算出方法。
- 前記歪み量の測定を、前記樹脂成形品の表面の変形をもとにした画像解析により行うことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の残留応力算出方法。
- 前記樹脂成形品が前記歪み量を測定する位置が平坦でない樹脂成形品であり、
前記歪み量の測定を三次元画像解析により行うことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の残留応力算出方法。 - 前記樹脂成形品は穿孔することが困難な形状であり、
前記樹脂成形品を穿孔する前に、該樹脂成形品を穿孔可能な状態に加工する加工工程を備え、
前記加工工程の際の樹脂成形品の表面の歪み量を測定し、
前記樹脂成形品を穿孔したときに測定する歪み量に前記加工工程の際の歪み量を加算したものを、前記樹脂成形品の内部の前記所定の方向における所定の位置での残留応力を求めるのに用いることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の残留応力算出方法。 - 所定の厚みを有する樹脂成形品の厚み方向における前記樹脂成形品の内部の残留応力分布を導出する残留応力分布導出方法であって、
請求項1から6のいずれかに記載の方法で残留応力を算出した後に、前記第二穿孔深さから所定の第三穿孔深さまでさらに穿孔し、前記第一応力測定工程と同様にして、前記樹脂成形品に発生する第三の応力を測定する第三応力測定工程と、
前記第三の応力から前記第二の応力を差し引くことにより得られる差分を、前記第二穿孔深さと前記第三穿孔深さとの中間深さにおける第二の残留応力として算出する第二残留応力算出工程と、
を備えることを特徴とする残留応力分布導出方法。 - 請求項7に記載の残留応力分布導出方法後に行う残留応力分布導出方法であって、
第三の残留応力以降は、符号nを4以上の自然数として、第(n−1)穿孔深さから所定の第n穿孔深さまでさらに穿孔し、前記第一応力測定工程と同様にして、前記樹脂成形品に発生する第nの応力を測定する第n応力測定工程と、
前記第nの応力から第(n−1)の応力を差し引くことにより得られる差分を、前記第(n−1)穿孔深さと前記第n穿孔深さとの中間深さにおける第(n−1)の残留応力として算出する第(n−1)残留応力算出工程と、を備え、
第一残留応力算出工程から第(n−1)残留応力算出工程を順次行うことを特徴とする残留応力分布導出方法。 - 第一残留応力算出工程から第n残留応力算出工程において、各々の第n応力測定工程(符号nは1からnの自然数)の前記穿孔の際の前記厚み方向の穿孔長さが等しいことを特徴とする請求項7又は8に記載の残留応力分布導出方法。
- 請求項1から6に記載の残留応力算出方法により算出された残留応力が所望の値以下となるように製品設計を行うことを特長とする樹脂成形品設計法。
- 請求項1から6に記載の残留応力算出方法により算出された残留応力をもとに短期もしくは長期破壊解析を行うことを特徴とする故障解析法。
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