JP2009014606A - 残留応力測定装置及び残留応力測定方法 - Google Patents

残留応力測定装置及び残留応力測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】検査対象物表面に平行な方向への検査対象物の弾性変形量を高精度に測定し、非破壊・非接触で検査対象物表面の残留応力を測定することができる残留応力測定装置及び残留応力測定方法を提供する。
【解決手段】検査領域Bを加熱する加熱用レーザ装置400と、検査領域Bが弾性変形域で変形するように加熱用レーザ装置400を制御する加熱制御装置403と、検査対象物Aの表面に平行な残留応力測定方向から互いに対向して検査対象物表面に沿って検査領域Bに第1及び第2レーザ光を照射するレーザ光照射装置100A,Bと、第1及び第2レーザ光に対する検査領域Bからの反射画像を二重露光撮影するレーザ干渉計測装置200と、レーザ干渉計測装置200による加熱前後の検査領域Bの撮影画像を基に、加熱による応力開放に伴う弾性変形域内での残留応力測定方向の変形量を算出し検査領域Bの残留応力を測定するデータ処理装置500とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、検査対象物表面の残留応力を測定する残留応力測定装置及び残留応力測定方法に関する。
残留応力は溶接等の塑性変形を伴う工程で必ず生じるものであり、例えば自動車の車体から発電所の大型構造物に至るまで、幅広い製造分野で問題となっている。原子力プラントの圧力容器内のシュラウド等といった炉内構造物でも、経年に伴う応力腐食割れの問題が懸念されている。
残留応力の計測手法では、穿孔等により応力を開放し、そのときに生じる歪を歪ゲージで計測する応力開放法が一般的である。穿設等による応力開放法は、破壊を伴い計測に長時間を要するが、原理がシンプルであること、古くから研究開発されてきたこと等の理由で、製造現場では未だ最も実用されている。
このような状況において、近年、簡便迅速かつ信頼性の高い残留応力測定を実現するため、応力開放法と光学的な干渉計測法を組み合わせた残留応力測定技術の開発が進められている。これは、非接触で分解能の高いレーザ干渉計測技術を歪ゲージの代わりに用い、穿孔や部分除去により残留応力が開放されて生じた歪を計測するものである。
しかし、穿孔や部分除去により検査対象物の応力を開放する方法では大きな破壊を伴うため、完成した製品や稼働中の構造物への適用は難しい。そこで、検査対象物を加熱して塑性変形させ、冷却後の変形量を計測する技術が提唱されている(特許文献1等参照)。
米国特許第5432595号明細書
しかしながら、特許文献1に記載された方法でも、加熱して検査対象物を塑性変形させるため非破壊検査とは言い切れない憾みがある。そこで、検査対象物の変形が弾性変形域に収まるように加熱温度等を下げることが考えられるが、加熱温度が低いほど応力の部分的開放による変形量は減少する。しかも、溶接等による残留応力が開放されたときに生じる変形は、主に検査対象物表面に平行な方向(以後、検査面内方向という)に生じる。
レーザ光を用いた干渉計測法では、一般に変形前後のレーザ光の経路の長さの差(以後、光路差という)を計測する。そのため、検査面の上方からレーザ光を照射する場合、検査面の法線方向の変形に対しては分解能の高い計測結果が得られるが、検査面内方向の変形に対しては十分な分解能が得られず、まして低い加熱温度に伴う検査対象物の検査面内方向の弾性変形量を測定することは困難である。
本発明の目的は、検査対象物表面に平行な方向への検査対象物の弾性変形量を高精度に測定し、非破壊・非接触で検査対象物表面の残留応力を測定することができる残留応力測定装置及び残留応力測定方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、検査対象物表面を部分的に加熱し検査対象物表面の検査領域を弾性変形域で変形させ、この加熱の前後で、検査対象物表面に平行な残留応力測定方向の両側からそれぞれ検査領域に第1及び第2レーザ光を検査対象物表面に沿って照射し、それぞれのレーザ光による検査領域からの反射画像を残留応力測定方向にずらして二重露光撮影し、その後、加熱前後の検査対象物表面の撮影画像を基に、第1レーザ光の加熱前後の光路差と第2レーザ光の加熱前後の光路差との差を求め、加熱による応力開放に伴う弾性変形域内での残留応力測定方向の変形量を算出し検査対象物表面の残留応力を測定する。
本発明によれば、検査対象物表面に平行な方向への検査対象物の弾性変形量を高精度に測定し、非破壊・非接触で検査対象物表面の残留応力を測定することができる。
以下に図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
<第1の実施の形態>
図1は本発明の残留応力測定装置の第1の実施の形態の概略構成図である。
図1に示した残留応力測定装置は、検査対象物Aの表面の任意の検査領域Bの残留応力を測定する装置であり、測定装置本体をなす下方が開口した筐体700と、検査領域Bに検査用のレーザ光を照射するレーザ光照射装置100A,100Bと、検査領域Bからの反射光(散乱光)を二重露光撮影するレーザ干渉計測装置200と、レーザ光照射装置100A,100Bのレーザ光の照射タイミングを制御するタイミング制御装置300と、加熱用のレーザ光を照射して検査領域Bを部分的に加熱し変形させる加熱用レーザ装置400と、加熱用レーザ装置400による加熱温度を制御する加熱制御装置403と、レーザ干渉計測装置200による加熱前後の検査領域Bの撮影画像を基に検査領域Bの残留応力を測定するデータ処理装置500と、データ処理装置500による残留応力測定結果を表示する測定結果表示装置600とを備えている。
第1のレーザ光照射装置100Aは、第1の計測用レーザ光を発振する計測用レーザ光発振装置101aと、レーザ光発振装置101aから発振された第1のレーザ光を拡大するレーザ光拡大光学系102aと、レーザ拡大光学系102aで拡大された第1レーザ光を反射するミラー103aとを備えている。第2のレーザ光照射装置100Bも同様に、第2の計測用レーザ光を発振する計測用レーザ光発振装置101bと、レーザ光発振装置101bから発振された第2のレーザ光を拡大するレーザ光拡大光学系102bと、レーザ拡大光学系102bで拡大された第2レーザ光を反射するミラー103bとを備えている。
レーザ光拡大光学系102a,102bは、検査領域Bを照射するのに十分な大きさにレーザ光を拡大する手段であり、レーザ光を平行光束として拡大する光学系であることが望ましい。ミラー103a,103bは、検査対象物Aに近接するように筐体700の下端部近傍に設けられており、反射したレーザ光を検査対象物Aの表面に沿う方向から検査領域Bに照射する。なお、Z方向から見た検査領域B内のレーザ光の進行方向は、検査対象物Aの表面に沿う方向であって残留応力を測定したい方向(以後、残留応力測定方向という)に合わせてある。レーザ光照射装置100A,100Bは、検査領域Bに垂直な面に対して対称な位置関係に配置されており、ミラー103a,103bで反射されたレーザ光は、Z方向から見て対向する方向から検査領域Bに照射される。
レーザ干渉計測装置200は、レーザ光照射装置100A,100Bのレーザ光に対する検査領域Bからの反射光を残留応力測定方向にずらして二重露光撮影するレーザシェアログラフィ干渉計測装置である。レーザ干渉計測装置200の詳細については、図3を用いて後述する。
タイミング制御装置300は、レーザ光照射装置100A,100Bとレーザ干渉計測装置200の作動タイミングを制御する。互いが同時にレーザ光を照射しないように計測用レーザ光発振装置101a,101bを制御し、それぞれのレーザ光の照射タイミングに合わせてレーザ干渉計測装置200を作動させ、第1及び第2レーザ光それぞれの反射光に対する干渉画像が撮影されるようにする。具体的には、計測用レーザ光発振装置101a,101bをパルス駆動し、それぞれが交互にレーザ光を照射するように制御し、第1及び第2レーザ光の照射タイミングに合わせて連続的に二重露光撮影するようにレーザ干渉計測装置200を動作制御する。
加熱用レーザ装置400は、検査領域Bの加熱領域Cに加熱用のレーザ光を照射する加熱用レーザ光発振装置401と、加熱用レーザ光を集光する集光光学系402とを備えている。集光光学系402は、加熱領域Cの大きさと形状を決定する。検査領域Bと加熱領域Cの形状や大きさは、互いに一致していても良いし、位置がずれている場合や一方が一方を完全に含んでいる場合も許容される。但し、加熱領域Cは、検査領域B上の第1及び第2レーザ光の照射位置のラップする部分とラップする必要がある。また、検査領域Bは、熱歪や応力開放歪で位置が3次元的に移動するため、ある面積、例えば直径数十ミリメートル以上の範囲に設定することが望ましい。
加熱制御装置403は、加熱領域Cの変形量が弾性変形域内に収まるようにする目的で、加熱領域Cが事前に定められた時間範囲で設定温度に加熱されるように加熱用レーザ光発振装置401の出力を制御するものである。例えばその記憶装置に、事前に調査した検査対象物Aの材質に対する加熱出力と温度上昇の関係のデータベースを格納しておき、データベースから読み出した相関関係の下、加熱用レーザ装置400のレーザ出力と計測時間を基に加熱領域Cの温度をリアルタイムで計測する。また、電磁波を加熱領域Cに照射してその反射波を基に温度計測する非接触型の温度センサを筐体700に設けておき、その温度センサの検出結果を基に加熱制御装置403が加熱用レーザ装置400の作動や出力を制御する構成としても良い。
次に、図2を用いて本実施の形態の残留応力測定装置を用いた残留応力測定方法について説明する。
図2は本発明の第1の実施の形態に係る残留応力測定装置を用いた残留応力測定方法の工程を示すフローチャートである。
まずステップS10において、レーザ光照射装置100A,100Bのレーザ光照射方向、及びレーザ干渉計測装置200の二重露光のずらし方向(図3で後述)を検査対象物Aの検査領域Bの残留応力測定方向に合わせ、測定を開始する。
すると、ステップS20において、タイミング制御装置300は第1のレーザ光照射装置100Aを駆動し、ミラー103aで反射したレーザ光発振装置101aからの第1レーザ光が、検査対象物Aの表面にほぼ平行で残留応力測定方向に一致する方向(第1の方向)から検査領域Bに照射される。レーザ干渉計測装置200は、検査領域Bで散乱した反射光を二重露光撮影し、第1の二重露光画像(加熱前)を撮影する(撮影原理は図3で後述する)。
続くステップS30では、タイミング制御装置300は第2のレーザ光照射装置100Bを駆動し、ミラー103bで反射したレーザ光発振装置101bからの第2レーザ光が、第1レーザ光と逆向きで、検査対象物Aの表面にほぼ平行で残留応力測定方向に一致する方向(第2の方向)から検査領域Bに照射される。レーザ干渉計測装置200は、検査領域Bで散乱した反射光を二重露光撮影し、第2の二重露光画像(加熱前)を撮影する。
ステップS40に手順を移すと、加熱制御装置403は加熱用レーザ装置400を制御し、加熱領域Cが目標温度まで昇温するように加熱用レーザ光発振装置401を設定時間駆動する。このときの加熱温度は、検査対象物Aの材質により決まる降伏応力のデータを参照し、降伏応力以下の弾性変形範囲内となるように決定する。ここで言う、弾性変形範囲内とは、加熱温度に対して変形を引き起こす応力が検査対象物Aの降伏応力を超えない範囲である。加熱温度と降伏応力の関係は、加熱温度の上昇に伴って降伏応力が減少する関係にある。したがって、加熱温度と降伏応力との関係に基づいて、検査対象物Aの材質の降伏応力以下となるような加熱温度(例えば300℃)を決定することができる。加熱温度は弾性変形範囲内でできるだけ高い温度とすることが望ましく、この場合、加熱前後の変形量の差を弾性変形域内で極力大きくすることができる。加熱時間は、検査領域Bの深さや加熱レーザ光の出力にもよるが、表面付近の残留応力を測定する場合には、例えば1秒以内か長くても数秒で足りる。
ステップS50では、加熱領域Cが目標温度まで上昇したら、加熱制御装置403は、加熱用レーザ装置400による加熱を終了する。その直後、ステップS60に手順を移し、第3の二重露光画像(加熱後)を撮影する。すなわち、タイミング制御装置300は第1のレーザ光照射装置100Aを駆動し、ミラー103aで反射したレーザ光発振装置101aからの第1レーザ光が第1の方向から検査領域Bに照射される。レーザ干渉計測装置200は、加熱前の検査領域Bで散乱した反射光を二重露光撮影する。
さらにその直後、ステップS70に手順を移し、第4の二重露光画像(加熱後)を撮影する。すなわち、タイミング制御装置300は第2のレーザ光照射装置100Bを駆動し、ミラー103bで反射したレーザ光発振装置101bからの第2レーザ光が第2の方向から検査領域Bに照射される。レーザ干渉計測装置200は、検査領域Bで散乱した反射光を二重露光撮影する。
次に、ステップS80において、レーザ干渉計測装置200は、ステップS20,S60において撮影した第1の二重露光画像と第3の二重露光画像から、レーザ光発振装置101aからのレーザ光の方向(第1の方向)に対する検査領域Bの加熱前後の全変形量(光路差)を算出する。変形量の測定方法については後述する。
さらに、ステップS90において、レーザ干渉計測装置200は、ステップS30,S70において撮影した第2の二重露光画像と第4の二重露光画像から、レーザ光発振装置101bからのレーザ光の方向(第2の方向)に対する検査領域Bの加熱前後の全変形量(光路差)を算出する。
ステップS100に手順を移すと、データ処理装置500は、ステップS80,S90で算出した第1及び第2の方向に対する全変形量の差を計算し、検査領域Bの残留応力測定方向の加熱前後の全変形量を算出する。そして全変形量のうち、熱歪による変形量を差し引き、残留応力による変形量を算出する。残留応力による変形量はフックの法則によって加熱前後のヤング率の差と残留応力の積で決まるので、最終的に残留応力測定方向の残留応力の値が求められる。ステップS100の具体例については、図4等で後に詳述する。
ステップS110では、全範囲が終了したかどうかを判定する。検査領域が一箇所でなく全範囲が終了していない場合、ステップS120に手順を移して次の検査領域に対して同様の計測(ステップS10〜S100)を実行する。全範囲が終了した場合は図2の一連の手順を終了する。
ここで、ステップS20の手順は、繰り返し行って第1の二重露光画像を複数撮影したものを平均化し、SN比の大きい画像とするとより好ましい。ステップS30,S60,S70の手順も同様である。但し、加熱後は検査領域Bの温度が時々刻々低下するので、ステップS60,S70の繰り返しは、温度変化の影響の少ない短い時間、例えば1秒未満の時間内に行うことが好ましい。
また、図2の説明では、加熱と干渉計測を分けているが、レーザ光による加熱を用いているので、加熱用レーザ光と干渉計測用レーザ光の波長として、例えば赤色と緑色のように重ならないものを選択すれば、加熱と同時に干渉計測を行うことも可能であり、弾性変形範囲から塑性変形範囲へ移行する境界までの残留応力測定が可能になる。
次に図3を用いて上記のレーザ干渉計測装置200の光学系及び、これを用いたシェアログラフィ法を説明する。
図3(a)はレーザ干渉計測装置200の概略構成図である。
レーザ干渉計測装置200は、図3(a)に示すように、検査領域Bからの反射画像(スペックルパターン)210を集光する集光レンズ211と、集光レンズ211に入射した反射画像を2つの反射画像210a,210bに分光する分光素子212と、分光素子212で分光された第1の反射画像210aを反射する第1の反射鏡213と、分光素子212で分光された第2の反射画像210bを反射する第2の反射鏡214と、反射鏡213,214で反射された反射画像210a,210bを受光するCCD等の画像計測素子215とを備えている。
分光素子212は、第1の反射画像210aを反射画像210と直交する方向に分光し、第2の反射画像210bを透過させる。第1の反射鏡213は、入射する第1の反射画像210aの光軸に垂直に設置されており、反射画像210aを反射して画像計測素子215のほぼ中央の領域に入射させる。一方、第2の反射鏡214は、入射する第2の反射画像210bの光軸に対して法線を傾斜させて設置されており、第2の反射鏡214で反射された第2の反射画像210bは、分光素子212で屈曲して第1の反射画像210とΔXだけずれて画像計測素子215に入射する。第2の反射鏡214は、画像計測素子215上の第1の反射画像201aの残留応力測定方向に対応する方向に第2の反射画像210bがずれるように傾斜させてある。この結果、画像計測素子215の受光面には、図3(b)に模式的に示すように、2つの反射画像210a,210bが干渉することにより得られる微分画像が入射される(二重露光撮影される)。
微分画像の微分幅は、反射光210a,210bのずらし量ΔX、本例では第2の反射鏡214の傾斜角により決定される。これにより、検査領域Bの局所的な変形は光学的な微分により強調され、残留応力の測定精度が向上する。
次に図4を用いて本実施の形態の残留応力測定装置を用いた残留応力の求め方の一例について説明する。
図4は本発明の第1の実施の形態の残留応力測定装置を用いた残留応力の測定方法の一例の説明図であり、加熱による検査領域Bの位置の変形量(変異量)を示している。図4(a)は加熱による検査対象物Aの表面のZ方向の変形量を示している。横軸は検査領域Bの残留応力測定方向の位置を示し、縦軸はZ方向の高さ(すなわち変位)を示している。なお、X軸方向のX=0の位置を加熱領域Cの中央位置とする。図4(b)は加熱による検査対象物Aの表面のX方向の変形量を示している。横軸は検査領域BのX方向の位置を示し、縦軸はX方向の変位Dxを示している。変形量は、Z方向の変形(図4(a))に比べて、X方向の変形(図4(b))が大きいため、本例では、X方向の変形のみを計測し、X方向の変形から残留応力を測定する。したがって、以下、図4(b)に示すX方向の変形について説明する。
例えば、先の図2において加熱前のステップS20,S30の計測結果は、Dx=0とする。それに対し、加熱後のステップS60,S70の計測結果では、破線J2で示したように変形し、変形量の最大値=H2とする。
ここで、溶接等で生じた歪(全変形量)εは、弾性歪(残留応力による変形量)εeと塑性歪(熱歪)εpの和で表される。残留応力σと弾性歪εeとの間にはフックの法則が成り立つので、等方性物質ではヤング率Eを用いて次の(1)(2)式が成立する。
ε=εe+εp ・・・(1)
σ=E・εe ・・・(2)
したがって、応力開放法では、開放された弾性歪にヤング率を乗ずることで、残留応力を直接測定することができる。
これを踏まえ、図4(b)中の実線J1に示す変形は熱歪による変形量を示している。熱歪による変形量の最大値をH1とすると、残留応力による変形量は(H2−H1)で算出される。
熱歪による変形量H1は、次のようにして求められる。図2のステップS40において、加熱領域Cが設定時間(例えば1秒)の加熱により目標温度(例えば300℃)に達した場合、加熱領域Cの表面は目標温度であるが、検査対象物Aの内部に行くに従って温度が低下する。この温度分布は、検査対象物Aと同一材料で、同一厚さの試験片等を用いて、ステップS40と同様の加熱条件で加熱することにより求めることができる。このようにして予め求めておいた温度分布を用いることで、検査対象物Aを当該温度分布になるように加熱したときの検査対象物Aの全体の熱歪による変形量は予め算出することができる。
そして、前述したように、残留応力による変形量(残留応力開放歪)εeは、(H2−H1)/Dとなる。ここで、Dは加熱領域の幅である。そして、残留応力σは、以下の式(3)で表せる。
σ=E1・(ε0+εe)
=E0・ε0
=E1/(1−E1/E0)・εe
=E1/(1−E1/E0)・((H2−H1)/D) ・・・(3)
ここで、E0は加熱前のヤング率、E1は加熱後のヤング率、ε0は残留歪である。式(3)により、残留応力σを算出することができる。
なお、以上の説明は、残留応力が引張応力の場合である。残留応力が圧縮応力の場合、加熱後の変形量は、図4に一点鎖線J3で示すようになる。そのときの変形量の最大値をH2’とすると、残留応力による変形量は、(H1−H2’)として算出することができる。
次に図5を用いて本実施の形態の残留応力測定装置を用いた残留応力の求め方の他の例について説明する。
図5は本発明の第1の実施の形態の残留応力測定装置を用いた残留応力の測定方法の他の例の説明図である。
図5では、検査領域Bの特定の位置に注目し、加熱による変形前後においてレーザ光照射装置100A,100Bから照射されるレーザ光を示している。図5の原点Oは検査領域Bの注目したある点の加熱前の位置を示し、点線K1が加熱による変形、すなわち加熱に伴う原点Oの挙動を示している。また、先の図4(a)と同様、X軸は残留応力測定方向を、Z軸は検査対象物Aの表面の高さ位置をそれぞれ示している。加熱による変形量は、残留応力測定方向がDx、高さ方向がDzとしてある。
先の図2のステップS20において加熱前に注目点Oに照射するレーザ光をL10、図2のステップS30において注目点Oに照射するレーザ光をL20で示す。ここで、レーザ光照射装置100A,100Bは、検査対象物Aの検査領域Bに対して完全に平行にレーザ光を照射することはできないので、検査対象物Aの表面に対する入射角α(例えば20°未満)を設定する必要がある。注目点Oが加熱により座標(Dx,Dz)に移動した後、図2のステップS60で照射したレーザ光をL11、図2のステップS70で照射するレーザ光をL21で示す。したがって、レーザ干渉計測装置200がZ軸方向から撮影しているとすると、図2のステップS80で計測される変形量Du、すなわちレーザ光L10,L11の光路差は、DzとL12の和となり、
Du=Dx・cosα+Dz・(1+sinα) ・・・(4)
と表される。
同様に、図2のステップS90で計測される変形量Dw、すなわちレーザ光L20,L21の光路差は、DzとL22の差となり、
Dw=−Dx・cosα+Dz・(1+sinα) ・・・(5)
と表される。
したがって、図2のステップS100で、DuとDwの差をとると、Dzの成分が消えて、
Du−Dw=2・Dx・cosα ・・・(6)
となり、残留応力測定方向の変形量Dxは、
Dx=(Du−Dw)/(2・cosα) ・・・(7)
と算出される。
式(7)により、本実施の形態では、残留応力測定方向の変形量のみがより強調されて計測される。また、式(7)からも判る通り、角度αは小さいほど良く、仮にαが30度としても、αが60度のときに比べて1.73倍SN比が大きくなる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、レーザ光により弾性変形範囲で極力高温に加熱することにより、傷や痕跡を残すことなく非破壊で検査対象物Aの残留応力を測定することができる。また、干渉計測により、非接触で残留応力を測定することができる。
このとき、検査対象物Aの弾性変形域内の残留応力測定方向への変形は小さいが、検査対象物Aの表面に沿って残留応力測定方向から検査用のレーザ光を照射することにより、検査領域Bの加熱前後への残留応力測定方向への移動・変形に対する分解能を高めることができる。また、残留応力測定方向の両方向(第1及び第2の方向)から検査用レーザ光を照射し、それぞれについて測定した加熱前後の変形量の差をとることにより、より高精度に検査領域Bの挙動を測定することができる。これにより、検査対象物表面に平行な方向への検査対象物の弾性変形量を高精度に測定し、非破壊・非接触で検査対象物表面の残留応力を測定することができる。
現在、ものづくりの過程で非破壊検査の重要性が高まってきており、多種多様な欠陥に対する非破壊検査技術が開発されてきているが、製品の寿命や性能に大きな影響を及ぼす残留応力については未だ抜き取り試験による破壊検査が主である。非破壊検査の場合には、大掛かりな装置を必要とし、現場での適用には至っていないのが実情である。
このような現状にあって、本実施の形態の残留応力測定装置は、上記のように検査対象物Aの表面に沿った残留応力測定方向の応力開放時の微細な挙動を高分解能で測定することができ、しかも計測器部分はレーザ光照射装置100A,100B・加熱用レーザ照射装置400・レーザ干渉計測装置200を筐体700に収容したコンパクトな構成である。タイミング制御装置300・加熱制御装置403・データ処理装置500・測定結果表示装置600等も持ち運びに支障はない。したがって、残留応力の非破壊検査を製造現場で実施する上でも有利であり、検査対象物Aが大型で全体あるいは部分的に移動困難である場合でも、残留応力を測定することができる。
また、検査用のレーザ光を拡大光学系102a,102bにより平行光束にした場合、検査領域Bの辺縁部での測定誤差を抑制することができ、残留応力の測定精度をより向上させることができる。
また、筐体700を検査対象物Aの表面の法線を軸に90度回転させることにより、残留応力測定方向を90度変えることができ、X方向とY方向の残留応力を測定することにより、検査領域Bの残留応力分布を二次元的に求めることができる。この場合、本実施の形態では残留応力測定方向を一方向とし、対向配置した2つのレーザ光照射装置100A,100Bを用いたが、さらに、これと直交する方向を残留応力測定方向として対向配置した一対のレーザ光照射装置を追加することで、検査領域Bの残留応力分布を二次元的に求める構成とすることも考えられる。
<第2の実施の形態>
図6は本発明の残留応力測定装置の第2の実施形態の概略構成図である。図1と同様の部分又は同様の役割を果たす部分には同符号を付して説明を省略する。
本実施の形態の残留応力測定装置は、レーザ光照射装置100Aa,100Ba、レーザ干渉計測装置200A、加熱用レーザ装置400A、加熱制御装置403、データ処理装置500、測定結果表示装置600、筐体700に加え、筐体700の内部を減圧する減圧装置800と、それぞれの異なる波長の光を透過させる偏光フィルタ250a,250bとを備えている。タイミング制御装置300は省略されている。また、レーザ光照射装置100Aa,100Ba、レーザ干渉計測装置200A、加熱用レーザ装置400Aの構成は、第1の実施の形態におけるレーザ光照射装置100A,100B、レーザ干渉計測装置200、加熱用レーザ装置400と異なっている。
レーザ光照射装置100Aa,100Baは、ミラーでレーザ光を反射して検査領域Bに照射するのではなく、検査領域Bに直接レーザ光を照射する構成である。具体的には、検査用のレーザ光を発振する計測用レーザ光発振装置101a,101bと、計測用レーザ光発振装置101a,101bから発振されたレーザ光を拡大するレーザ光拡大光学系102a,102bに加え、レーザ光発振装置101a,101bからのレーザ光をそれぞれレーザ拡大光学系102a,102bに導く光ファイバ104a,104bを備えている。計測用レーザ光発振装置101a,101bは、互いに波長範囲の異なるレーザ光を照射する。レーザ光拡大光学系102a,102bは、検査対象物Aに近接するように筐体700の下端部近傍に設けられており、検査対象物Aの表面に沿って検査対象物Aの表面と平行に近い角度で測定対象方向からレーザ光を検査領域Bに投射する。また、レーザ拡大光学系102a,102bは、第1の実施の形態と同様、レーザ光を平行光束とする光学系であることが望ましい。
また、レーザ干渉計測装置200Aは、残留応力測定方向にずらした映像を二重露光して撮影するレーザシェアログラフィ干渉計測装置であって二つの受光素子(図示せず)を持つ。上述した偏光フィルタ250a,250bは、計測用レーザ光発振装置101a,101bの波長の異なるレーザ光をそれぞれ透過させる。図5では偏光フィルタ250a,250bが模式的に図示されているが、レーザ干渉計測装置200Aは、偏光フィルタ250aを透過した光が一方の受光素子に入射し、偏光フィルタ250bを透過した光が他方の受光素子に入射するように構成されている。これにより、レーザ光照射装置100Aaからの第1のレーザ光は検査領域Bで反射し、その反射画像は偏光フィルタ250aを透過する。偏光フィルタ250bは透過しないので、第1のレーザ光に対する反射画像は一方の受光素子のみが受光する。同様に、レーザ光照射装置100Baからの第2のレーザ光は検査領域Bで反射し、その反射画像は偏光フィルタ250bを透過する。偏光フィルタ250aは透過しないので、第2のレーザ光に対する反射画像は他方の受光素子のみが受光する。レーザ干渉計測装置200Aにおける二重露光撮影の原理は、第1の実施の形態におけるレーザ干渉計測装置200(図3)と同様である。二つの受光素子それぞれで干渉画像を撮影するため、計測用レーザ光発振装置101a,101bを連続照射しても問題なく、パルス駆動によりタイミングを制御する必要もない。
加熱用レーザ装置400は、加熱用レーザ光発振装置401、集光光学系402に加え、加熱用レーザ光発振装置401からのレーザ光を集光光学系402に導く光ファイバ404を備えている。
減圧装置800は、筐体700に取り付けられた吸入口801と、吸入口801に接続した耐圧ホース802とを備えている。
次に図7を用いて本実施の形態の残留応力測定装置を用いた残留応力測定方法について説明する。
図7は本発明の第2の実施の形態の残留応力測定装置を用いた残留応力測定方法の工程を示すフローチャートである。
最初に、ステップS10Aでは、筐体700を検査対象物Aの応力測定対象部に設置し、レーザ光照射装置100のレーザ光照射方向、及びレーザ干渉計測装置200の二重露光のずらし方向を検査対象物Aの検査領域Bの残留応力測定方向に合わせる。そして、測定を開始し、減圧装置800を駆動して筐体700内部の空気圧を減圧する。
すると、ステップS20Aにおいて、レーザ光拡大光学系102aからの第1レーザ光が、検査対象物Aの表面にほぼ平行で残留応力測定方向に一致する方向(第1の方向)から検査領域Bに照射される。レーザ干渉計測装置200では、第1の偏光フィルタ250aを透過した、第1レーザ光による検査領域Bからの反射画像を一方の受光素子で二重露光撮影し、第1の二重露光画像(加熱前)を撮影する。
また、ステップS20Aと同時にステップS30Aが実行される。ステップ30Aにおいて、レーザ光拡大光学系102bからの第2レーザ光が、第1レーザ光と逆向きで、検査対象物Aの表面にほぼ平行で残留応力測定方向に一致する方向(第2の方向)から検査領域Bに照射される。レーザ干渉計測装置200では、第2の偏光フィルタ250bを透過した、第2レーザ光による検査領域Bからの反射画像を他方の受光素子で二重露光撮影し、第2の二重露光画像(加熱前)を撮影する。
ステップS40Aに手順を移すと、加熱制御装置403は加熱用レーザ装置400を制御し、加熱領域Cが目標温度まで昇温するように加熱用レーザ光発振装置401を設定時間駆動する。このときの加熱温度は、検査対象物Aの材質により決まる降伏応力のデータを参照し、降伏応力以下の弾性変形範囲内となるように決定する。ここで言う、弾性変形範囲内とは、加熱温度に対して変形を引き起こす応力が検査対象物Aの降伏応力を超えない範囲である。加熱温度と降伏応力の関係は、加熱温度の上昇に伴って降伏応力が減少する関係にある。したがって、加熱温度と降伏応力との関係に基づいて、検査対象物Aの材質の降伏応力以下となるような加熱温度(例えば300℃)を決定することができる。加熱温度は弾性変形範囲内でできるだけ高い温度とすることが望ましく、この場合、加熱前後の変形量の差を弾性変形域内で極力大きくすることができる。加熱時間は、検査領域Bの深さや加熱レーザ光の出力にもよるが、表面付近の残留応力を測定する場合には、例えば1秒以内か長くても数秒で足りる。
ステップS50では、加熱領域Cが目標温度まで上昇したら、加熱制御装置403は、加熱用レーザ装置400による加熱を終了する。
ステップS50の直後、ステップS60Aに手順を移し、第3の二重露光画像(加熱後)を撮影する。すなわち、第1のレーザ光照射装置100Aaを駆動して第1レーザ光を第1の方向から検査領域Bに照射する。これにより、レーザ干渉計測装置200では、第1の偏光フィルタ250aを透過した、第1レーザ光による検査領域Bからの反射画像が一方の受光素子で二重露光撮影される。
また、ステップS60Aと同時にステップS70Aが実行され、第4の二重露光画像(加熱後)が撮影される。すなわち、第2のレーザ光照射装置100Baを駆動して第2レーザ光を第2の方向から検査領域Bに照射する。これにより、レーザ干渉計測装置200では、第2の偏光フィルタ250bを透過した、第2レーザ光による検査領域Bからの反射画像が他方の受光素子で二重露光撮影される。
次に、ステップS80において、レーザ干渉計測装置200は、ステップS20,S60において撮影した第1の二重露光画像と第3の二重露光画像から、レーザ光発振装置101aからのレーザ光の方向(第1の方向)に対する検査領域Bの加熱前後の全変形量を算出する。
さらに、ステップS90において、レーザ干渉計測装置200は、ステップS30,S70において撮影した第2の二重露光画像と第4の二重露光画像から、レーザ光発振装置101bからのレーザ光の方向(第2の方向)に対する検査領域Bの加熱前後の全変形量を算出する。
ステップS100に手順を移すと、データ処理装置500は、ステップS80,S90で算出した第1及び第2の方向に対する全変形量の差を計算し、検査領域Bの残留応力測定方向の加熱前後の全変形量を算出する。そして全変形量のうち、熱歪による変形量を差し引き、残留応力による変形量を算出する。残留応力による変形量はフックの法則によって加熱前後のヤング率の差と残留応力の積で決まるので、最終的に残留応力測定方向の残留応力の値が求められる。
ステップS110では、全範囲が終了したかどうかを判定する。検査領域が一箇所でなく全範囲が終了していない場合、ステップS120に手順を移して次の検査領域に対して同様の計測(ステップS10A〜S100)を実行する。全範囲が終了した場合は、減圧装置800を停止し図7の一連の手順を終了する。
ここで、ステップS20Aの手順は、繰り返し行って第1の二重露光画像を複数撮影したものを平均化し、SN比の大きい画像とするとより好ましい。ステップS30A,S60A,S70Aの手順も同様である。但し、加熱後は検査領域Bの温度が時々刻々低下するので、ステップS60A,S70Aの繰り返しは、温度変化の影響の少ない短い時間、例えば1秒未満の時間内に行うことが好ましい。
ここで、図8を用いて本実施の形態の残留応力測定装置に用いられる筐体700の内部の空気圧と光の屈折率の関係を説明する。
図8は本実施の形態の残留応力測定装置に用いられる筐体700の内部の空気圧と屈折率の関係の説明図である。図の横軸は筐体700の内部の空気の温度、縦軸は筐体700の内部の空気温度が20℃のときを基準とした光の屈折率の変化を表している。直線M1は筐体700の内部の空気圧が大気圧のとき、太線M2は大気圧の1/2のとき、点線M3は大気圧の1/5のとき、点線M4は大気圧の1/10のときの筐体700内部の空気の温度に対する屈折率の変化を表している。
図8に示すように、筐体700の内部の空気の光の屈折率は、空気温度が高くなるほど大きく変化する。屈折率が変化するとレーザ光の光路の距離が見掛け上変化するため、表面の変形量の計測精度が低下する。つまり、加熱温度を上げるほど残留応力による変形量は増えるが、屈折率の変化によるノイズも増加するため、加熱温度には上限がある。一方、図8を見ると、筐体700の内部の空気圧が低くなるほど温度に対する屈折率の変化が小さくなることが判る。このことから、筐体700の内部の空気圧を減圧すれば、同じ加熱温度でも屈折率の変化を抑制し計測制度を向上させることができる。言い換えれば、屈折率の変化を同程度に保つ場合、筐体700の内部を減圧することによって加熱温度をより高温化し、検査領域Bを大きく変形させることができる。これにより、検査領域Bを弾性変形域一杯に変形させると計測制度が保てないような場合でも、所望の計測制度を保ちつつ、検査領域Bをより高温に加熱して大きく変形させ、結果として残留応力の検出精度を高めることができる。例えば1/5気圧に減圧した場合、大気圧では30℃の加熱が限界の場合でも、空気温度が80℃上昇するまで加熱することができる。
本実施の形態によっても、第1の実施の形態と同様、レーザ光により弾性変形範囲で極力高温に加熱することにより、傷や痕跡を残すことなく非破壊で検査対象物Aの残留応力を測定することができる。また、干渉計測によって非接触で残留応力を測定することができる。そして、検査対象物Aの表面に沿って残留応力測定方向から検査用のレーザ光を照射することにより、検査領域Bの加熱前後への残留応力測定方向への移動・変形に対する分解能を高めることができる。また、残留応力測定方向の両方向(第1及び第2の方向)から検査用レーザ光を照射することにより、より高精度に検査領域Bの挙動を測定することができる。これにより、検査対象物表面に平行な方向への検査対象物の弾性変形量を高精度に測定し、非破壊・非接触で検査対象物表面の残留応力を測定することができる。
また、残留応力の非破壊検査を製造現場で実施する上でも有利であり、検査対象物Aが大型で全体あるいは部分的に移動困難である場合でも、残留応力を測定することができる。
さらに、検査用のレーザ光を拡大光学系102a,102bにより平行光束にした場合、検査領域Bの辺縁部での測定誤差を抑制することができ、残留応力の測定精度をより向上させることができる。
加えて、本実施の形態によれば、第1及び第2の検査用のレーザ光を周波数範囲の異なるものとし、偏光フィルタ250a,250bを用いてそれぞれの反射画像が異なる受光素子に入射するようにしたので、第1及び第2の二重露光画像を取得するステップS20A,S30Aを同時に実行することができる。第3及び第4の二重露光画像を取得するステップS60A,S70Aも並列処理することができる。よって、第1の実施の形態に比較して計測時間を短縮することができる。加熱後の計測は迅速性が要求されるので、検査領域Bの温度低下の影響をより抑制する上で本実施の形態は有利である。
また、減圧装置800を設けたことにより、前述したように残留応力の計測精度を向上させることができる。第1の実施の形態においても、減圧装置800設け、同じ要領で二重露光撮影中に筐体700内部を減圧することにより同様の効果を得ることができる。
また、光ファイバ104a,104bにより検査用のレーザ光を筐体700に導入することで、検査対象物Aとレーザ光発振装置101a,101bとを離して設置することができ、装置全体のレイアウトの自由度の向上、筐体700の小型化、可搬性の向上等の効果が得られる。加熱用レーザ装置400において光ファイバ404を用いたことでも同様の効果が得られる。
また、筐体700を検査対象物Aの表面の法線を軸に90度回転させることにより、残留応力測定方向を90度変えることができ、X方向とY方向の残留応力を測定することにより、検査領域Bの残留応力分布を二次元的に求めることができる。この場合、本実施の形態では残留応力測定方向を一方向とし、対向配置した2つのレーザ光照射装置100A,100Bを用いたが、さらに、これと直交する方向を残留応力測定方向として対向配置した一対のレーザ光照射装置を追加することで、検査領域Bの残留応力分布を二次元的に求める構成とすることも考えられる。
なお、本実施の形態では、レーザ光発振装置101a,101bのレーザ光の波長を変えて第1及び第2の二重露光画像を同時に撮影できるようにしたが、レーザ光発振装置101a,101bのレーザ光の偏光を変えて同じ効果を持たせてもよい。
本発明の第1の実施の形態の残留応力測定装置の構成図である。 本発明の第1の実施の形態の残留応力測定装置を用いた残留応力測定方法の工程を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の残留応力測定装置に備えられたレーザ干渉計測装置の構成図である。 本発明の第1の実施の形態の残留応力測定装置を用いた残留応力の求め方の一例の説明図である。 本発明の第1の実施の形態の残留応力測定装置を用いた残留応力の求め方の他の例の説明図である。 本発明の第2の実施の形態の残留応力測定装置の構成図である。 本発明の第2の実施の形態の残留応力測定装置を用いた残留応力測定方法の工程を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態の残留応力測定装置に備えられた筐体内部の空気圧と屈折率の関係を示す説明図である。
符号の説明
100A,B レーザ光照射装置
100Aa,Ba レーザ光照射装置
101a,b レーザ光発振装置
102a,b レーザ光拡大光学系
103a,b ミラー
104a,b 光ファイバ
200 レーザ干渉計測装置
250a,b 偏光フィルタ
300 タイミング制御装置
400 加熱用レーザ装置
400A 加熱用レーザ装置
403 加熱制御装置
500 データ処理装置
600 表示装置
700 筐体
800 減圧装置
A 検査対象物
B 検査領域

Claims (14)

  1. 検査対象物表面の残留応力を測定する残留応力測定装置において、
    検査対象物表面を部分的に加熱し検査対象物表面の検査領域を変形させる加熱装置と、
    前記検査領域の変形量が弾性変形域に収まるように前記加熱装置による加熱温度を制御する加熱制御装置と、
    検査対象物表面に平行な残留応力測定方向から前記検査領域に第1レーザ光を検査対象物表面に沿って照射する第1レーザ光照射装置と、
    前記第1レーザ光照射装置と対向して前記残留応力測定方向から前記検査領域に第2レーザ光を検査対象物表面に沿って照射する第2レーザ光照射装置と、
    前記第1及び第2レーザ光に対する前記検査領域からの反射画像を残留応力測定方向にずらして二重露光撮影するレーザ干渉計測装置と、
    前記レーザ干渉計測装置による加熱前後の検査領域の撮影画像を基に、前記第1レーザ光の加熱前後の光路差と第2レーザ光の加熱前後の光路差との差を求め、加熱による応力開放に伴う弾性変形域内での前記残留応力測定方向の変形量を算出し検査領域の残留応力を測定するデータ処理装置と、
    前記データ処理装置による残留応力測定結果を表示する表示装置と
    を備えたことを特徴とする残留応力測定装置。
  2. 請求項1の残留応力測定装置において、前記検査領域に前記第1及び第2レーザ光が交互に照射されるように前記第1及び第2レーザ光の照射タイミングを制御し、前記第1及び第2レーザ光の照射タイミングに合わせて前記レーザ干渉計測装置を動作制御するタイミング制御装置を備えていることを特徴とする残留応力測定装置。
  3. 請求項1の残留応力測定装置において、
    前記第1及び第2レーザ光照射装置は、
    レーザ光を発振するレーザ光発振装置と、
    前記レーザ光発振装置から発振されたレーザ光を拡大する拡大光学系と、
    検査対象物に近接するように測定装置本体である筐体に設けられ、前記加熱装置により加熱した領域に向けて前記拡大光学系で拡大されたレーザ光を反射するミラーと
    を備えていることを特徴とする残留応力測定装置。
  4. 請求項1の残留応力測定装置において、
    前記第1及び第2レーザ光照射装置は、
    レーザ光を発振するレーザ光発振装置と、
    検査対象物に近接するように測定装置本体である筐体に設けられ、前記レーザ光発振装置から発振されたレーザ光を拡大し、前記加熱装置により加熱した領域に向けて照射するする拡大光学系と、
    前記レーザ光発振装置からのレーザ光を前記拡大光学系に導く光ファイバと
    を備えていることを特徴とする残留応力測定装置。
  5. 請求項1の残留応力測定装置において、
    前記第1レーザ光照射装置に設けられ、前記第1レーザ光を発振する第1レーザ光発振装置と、
    前記第2レーザ光照射装置に設けられ、前記第1レーザ光と波長の異なる第2レーザ光を発振する第2レーザ光発振装置と、
    前記レーザ干渉計測装置に設けられた第1及び第2の受光素子と、
    前記第1レーザ光による前記検査領域からの反射画像のみを透過させて前記第1の受光素子に入射させる第1偏光フィルタと、
    前記第2レーザ光による前記検査領域からの反射画像のみを透過させて前記第2の受光素子に入射させる第2偏光フィルタと
    をさらに備えていることを特徴とする残留応力測定装置。
  6. 請求項5の残留応力測定装置において、前記第1及び第2レーザ光発振装置は、互いに波長の異なるレーザ光に代えて、互いに偏光の異なるレーザ光を発振することを特徴とする残留応力測定装置。
  7. 請求項1の残留応力測定装置において、前記第1及び第2レーザ光が平行光束であることを特徴とする残留応力測定装置。
  8. 請求項1の残留応力測定装置において、前記第1及び第2レーザ光照射装置による残留応力測定方法と直交する方向を残留応力測定方向として対向配置した一対のレーザ光照射装置をさらに備えていることを特徴とする残留応力測定装置。
  9. 請求項1の残留応力測定装置において、前記筐体の内部を減圧する減圧装置をさらに備えていることを特徴とする残留応力測定装置。
  10. 検査対象物表面の残留応力を測定する残留応力測定方法において、
    検査対象物表面に平行な残留応力測定方向の両側からそれぞれ検査対象物表面の検査領域に第1及び第2レーザ光を検査対象物表面に沿って照射し、それぞれのレーザ光による検査領域からの反射画像を残留応力測定方向にずらして二重露光撮影する手順と、
    検査対象物表面を部分的に加熱し検査領域を弾性変形域で変形させる手順と、
    検査対象物表面に平行な残留応力測定方向の両側から前記加熱後の検査領域に第1及び第2レーザ光を検査対象物表面に沿って照射し、それぞれのレーザ光による検査領域からの反射画像を残留応力測定方向にずらして二重露光撮影する手順と、
    加熱前後の検査対象物表面の撮影画像を基に、前記第1レーザ光の加熱前後の光路差と第2レーザ光の加熱前後の光路差との差を求め、加熱による応力開放に伴う弾性変形域内での前記残留応力測定方向の変形量を算出し検査領域の残留応力を測定する手順と
    を有することを特徴とする残留応力測定方法。
  11. 請求項10の残留応力測定方法において、前記検査領域に前記第1及び第2レーザ光を交互に照射し、前記第1及び第2レーザ光の照射タイミングに合わせて前記二重露光撮影をすることを特徴とする残留応力測定方法。
  12. 請求項10の残留応力測定方法において、前記検査領域に前記第1及び第2レーザ光を同時に照射し、前記第1レーザ光による前記検査領域からの反射画像のみを第1の偏光フィルタを透過させて第1の受光素子で二重露光撮影し、前記第2レーザ光による前記検査領域からの反射画像のみを第2の偏光フィルタを透過させて第2の受光素子で二重露光撮影することを特徴とする残留応力測定方法。
  13. 請求項10の残留応力測定方法において、その後、前記残留応力測定装置と直交する方向に測定装置の向きを変えて検査領域の残留応力を測定し、検査領域の二次元的な残留応力を測定する手順をさらに有することを特徴とする残留応力測定方法。
  14. 請求項10の残留応力測定方法において、前記二重露光撮影の際、測定装置の本体をなす筐体の内部を減圧することを特徴とする残留応力測定方法。
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