JP6867154B2 - 熱膨張性耐火材 - Google Patents

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本発明は、例えば建築物等の構造物の開口部に設置される防火サッシなどの建具枠体及び防火扉等の建具等の建築部材に防火性能を付与する熱膨張性耐火材に関する。
住宅等の建築物の開口部に使用する窓、障子、扉、戸、ふすま及び欄間等の建具に要求される性能の一つに防火性能があり、防火性能を高めるために防火構造が施されている。例えば、建築物の開口部に設置される建具のサッシ(建具枠体)には、火炎が貫通しないように、熱膨張性耐火材が装着されており、特許文献1では、サッシ内の中空部に、シート状の熱膨張性耐火材が粘着テープ等で貼り付けられた金属製の補強材が挿入されている。
特許第4691324号公報
ここで、熱膨張性耐火材による十分な防火性能を確保するためには、大きさや形状等が異なる補強材の種類ごとに、それに応じた厚み・長さ・熱膨張性等を有する熱膨張性耐火材を補強材に装着する必要がある。しかし、シート状の熱膨張性耐火材を補強材に貼り付ける作業では、本来貼り付けるべきではない異なる厚み・長さ・熱膨張性等を有する熱膨張性耐火材を間違えて補強材に貼り付けるおそれがある。加えて、シート状の熱膨張性耐火材を補強材に貼り付けるのでは、コスト及び手間が掛かるという課題もある。
本発明は、上記課題に着目してなされたもので、確実な防火性能を発現できるうえ、コスト及び手間の低減が可能な熱膨張性耐火材を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、構造物の開口部に設置される建築部材を構成する金属部材に取り付けられる熱膨張性耐火材であって、前記金属部材に係合する係合部を備える熱膨張性耐火材によって達成される。
本発明に係る建築部材の好ましい実施態様は、前記金属部材は、前記建築部材の内部で長手方向に延びる中空部に挿入される補強材であることを特徴としている。
前記金属部材が補強材である実施態様においては、前記係合部は、前記補強材に形成された貫通孔に嵌入する少なくとも1つの係合突起であることを特徴としている。この実施態様では、前記係合突起は、棒状部と、前記棒状部の先端に一体に設けられかつ前記棒状部よりも外形が大きい抜止め部とからなることがさらに好ましい。
また、前記金属部材が補強材である実施態様においては、前記係合部は、前記補強材に形成された開口の開口縁の少なくとも一部分に引っ掛かる少なくとも1つの第1フックであることを特徴としている。
また、前記金属部材が補強材である実施態様においては、前記係合部は、前記補強材の上端縁の少なくとも一部分に引っ掛かる少なくとも1つの第2フックであることを特徴としている。
また、前記金属部材が補強材である実施態様においては、前記係合部は、前記補強材に形成された貫通孔に嵌入する少なくとも1つの係合突起、前記補強材に形成された矩形状の開口の開口縁の少なくとも一部分に引っ掛かる少なくとも1つの第1フック、及び、前記補強材の上端縁の少なくとも一部分に引っ掛かる少なくとも1つの第2フックの少なくとも2種であることを特徴としている。
本発明に係る建築部材の他の好ましい実施態様は、前記建築部材は建具枠体であり、前記金属部材は、前記建具枠体に長手方向に延びるように設けられた突起部であることを特徴としている。
また、前記金属部材が建具枠体に設けられた突起部である実施態様においては、前記係合部は、前記建具枠体に互いに対向して設けられた一対の前記突起部の間の溝部に嵌め込まれる突条であることを特徴としている。
また、前記金属部材が建具枠体に設けられた突起部である実施態様においては、前記係合部は、前記建具枠体に互いに対向して設けられた一対の前記突起部にそれぞれ形成された溝部に嵌め込まれる突条であることを特徴としている。
また、前記金属部材が建具枠体に設けられた突起部である実施態様においては、前記係合部は、前記建具枠体に互いに対向して設けられた一対の鉤状の前記突起部にそれぞれ引っ掛かる鉤状の突条であることを特徴としている。
上記したいずれの実施態様においても、熱膨張性耐火材が、熱可塑性樹脂組成物層と、硬質樹脂層とを有し、前記硬質樹脂層が前記係合部を備えることがさらに好ましい。
本発明の熱膨張性耐火材によれば、確実な防火性能を発現できるうえ、コスト及び手間の低減を図ることができる。
防火扉の正面図である。 防火扉の要部の分解斜視図である(断熱材、鍵シリンダー及び取っ手は図示を省略している)。 表面材(背面材)の正面図である。 補強材の正面図である。 熱膨張性耐火材が取り付けられた状態の補強材(平板部)の一部を拡大して示す正面図である。 本発明の一実施形態に係る熱膨張性耐火材の背面図である。 図6の側面図である。 図6及び図7の熱膨張性耐火材が取り付けられる補強材の一部を拡大して示す斜視図である。 係合突起の変形例を示す説明図である。 本発明の他の実施形態に係る熱膨張性耐火材の背面図である。 図10の側面図である。 図11の平面図である。 本発明の他の実施形態に係る熱膨張性耐火材の背面図である。 図13の平面図である。 図13の側面図である。 ベース部の変形例を示す正面図である。 ベース部の変形例を示す正面図である。 ベース部の変形例を示す正面図である。 ベース部の変形例を示す正面図である。 本発明の他の実施形態に係る熱膨張性耐火材の背面図である。 図21の側面図である。 図20及び図21の熱膨張性耐火材が取り付けられる補強材の一部を拡大して示す斜視図である。 本発明の他の実施形態に係る熱膨張性耐火材の背面図である。 図23の側面図である。 本発明の他の実施形態に係る熱膨張性耐火材の背面図である。 図25の側面図である。 本発明の他の実施形態に係る熱膨張性耐火材の背面図である。 図28の側面図である。 本発明の他の実施形態に係る熱膨張性耐火材が取り付けられた状態の補強材(平板部)の一部を外側から見た拡大図である。 本発明の他の実施形態に係る熱膨張性耐火材が取り付けられた状態の補強材(平板部)の一部を内側から見た拡大図である。 本発明の他の実施形態に係る熱膨張性耐火材の(a)背面図及び(b)側面図である。 本発明の他の実施形態に係る熱膨張性耐火材の(a)背面図及び(b)側面図である。 図31及び図32の熱膨張性耐火材が取り付けられる補強材(平板部)の一部の拡大図である。 本発明の他の実施形態に係る熱膨張性耐火材の背面図である。 図34の側面図である。 図34の平面図である。 本発明の他の実施形態に係る熱膨張性耐火材の背面図である。 図37の熱膨張性耐火材の側面図である。 図37及び図38の熱膨張性耐火材が取り付けられる補強材(平板部)の一部の拡大図である。 本発明の他の実施形態に係る熱膨張性耐火材の正面図である。 図40のA−A断面図である。 図40及び図41の熱膨張性耐火材が取り付けられる補強材(平板部)の一部の拡大図である。 引違い窓の正面図である。 図43のB−B断面図である。 補強材の斜視図である。 補強材の斜視図である。 熱膨張性耐火材の(a)背面図及び(b)側面図である。 変形例の防火サッシの要部の断面図である。 本発明の他の実施形態に係る熱膨張性耐火材の斜視図である。 図49の熱膨張性耐火材が取り付けられた状態の建具枠体の一部を拡大して示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係る熱膨張性耐火材の斜視図である。 図51の熱膨張性耐火材が取り付けられた状態の建具枠体の一部を拡大して示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係る熱膨張性耐火材の斜視図である。 図53の熱膨張性耐火材が取り付けられた状態の建具枠体の一部を拡大して示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明の熱膨張性耐火材は、例えば、一戸建住宅、集合住宅、高層住宅、高層ビル、商業施設、公共施設等の建築物、客船、輸送船、連絡船等の船舶等の構造物の開口部に設置される、例えば、防火サッシなどの建具枠体及び防火扉等の建具等の建築部材を構成する金属部材に取り付けられるものである。建具の例として、例えば、引き違い窓、開き窓、上下移動式のガラス戸、はめ殺しのガラス戸、金属製の扉、回転式の開閉戸とはめ殺し戸、スライド式扉等を例示することができるが、これらに限定されない。
図1は本発明の熱膨張性耐火材が用いられる防火扉1の正面図を示し、図2は防火扉1の要部の分解図を示し、図3は表面材11(ないしは背面材12)の正面図を示している。また、以下の実施形態では、金属部材は、建築部材(防火扉1)の内部に長手方向に延びる中空部に挿入される補強材2であり、図4は補強材2の正面図を示している。
防火扉1は、住宅等の構造物の出入口等の開口部にヒンジ等により開閉可能に固定されるものであって、例えば、矩形状の鋼製又はアルミニウム製の正面視矩形状の枠材の表裏面に一対の鋼製又はアルミニウム製の化粧材(表面材11及び背面材12)が貼り合わされている。そして、表面材11及び背面材12の間に形成される中空部13に、長手方向に沿って金属製の補強材2が挿入されている。また、表面材11及び背面材12の間の中空部13には断熱材(図示せず)が設けられている。なお、防火扉1の構造は、内部に中空部13を有していれば特に限定されるものではない。
表面材11及び背面材12には、鍵シリンダー3及び取っ手4を取り付けるための取付孔14,15がそれぞれ形成されている。図示例では、鍵シリンダー3用の取付孔14及び取っ手4用の取付孔15がそれぞれ2つずつ形成されている。なお、貫通孔14,15の数は、鍵シリンダー3の数及び取っ手4の形状により適宜変更できる。鍵シリンダー3は、取付孔14を通って防火扉1の外側に露出している。また、取っ手4は、連結部40が取付孔15を通って防火扉1の外側に露出しており、防火扉1の外側で持ち手部41が各連結部40に連結されている。なお、鍵シリンダー3の本体(図示せず)及び取っ手4の本体(図示せず)は、表面材11及び背面材12の間の中空部に内蔵される。
補強材2は、粘着テープや接着剤等を用いて中空部13の内面(中空部13を画定する表面材11及び背面材12の内側面)に貼り付けられる。補強材2の形状は、中空部13に挿入可能であり、かつ、表面材11に対向配置される第1平板部22及び背面材12に対向配置される第2平板部23を有していれば、特に限定されず、3枚の平板を直角に連ねたコ字型、4枚の平板を筒状に連ねた角パイプ型等とすることができる。また、補強材2の材質としては、特に限定されず、鉄、ステンレス、アルミニウム、アルミニウム合金等が挙げられる。なお、補強材2は、表面材11及び背面材12に接している必要はなく、間に断熱材等を挟んでいてもよい。
補強材2の第1平板部22及び第2平板部23には、幅方向の中央に、各取付孔14,15に対向するようにして、開口20,21が形成されている。開口20は鍵シリンダー3を、開口21は取っ手4の連結部40を、それぞれ挿通可能な大きさに形成されており、補強材2の第1平板部22及び第2平板部23の間に鍵シリンダー3の本体(図示せず)及び取っ手4の本体(図示せず)が内蔵されている。
補強材2の第1平板部22の外側面及び/又は内側面、及び、第2平板部23の外側面及び/又は内側面には、熱膨張性耐火材5が取り付けられている。
熱膨張性耐火材5は、変形可能な素材で形成されており、熱膨張性樹脂組成物からなる層(熱膨張性樹脂組成物層)を少なくとも有している。また、熱膨張性耐火材5は、例えば図5〜図7に示すように、平板状のベース部50に、ベース部50を補強材2に着脱自在に取り付けるための係合部6を備えた構成のものである。
ベース部50は、中央に開口51を有する枠状であり、この開口51が補強材2の各平板部22,23の開口20,21と重なるようにして配置されることで、枠状のベース部50が開口20,21を囲むようにして配置される。そのため、ベース部50の開口51は、補強材2の各平板部22,23の開口20,21と同じ大きさ又はそれよりも大きく形成される。また、ベース部50の開口51の外形は、補強材2の各平板部22,23の開口20,21の外形に合わせて形成することができる。図5〜図7では、ベース部50の開口51は、補強材2の各平板部22,23の開口21の外形・大きさに合わせて形成されているが、開口20の周囲に配置する熱膨張性耐火材5では、ベース部50の開口51は、開口20の外形・大きさに合わせて形成される。なお、補強材2の各平板部22,23の開口20,21が円形状であれば、ベース部50の開口51を円形状に形成してもよく、種々の形状とすることができる。さらに、ベース部50の外形も図5〜図7のように、必ずしも矩形状とする必要はなく、円形状等、種々の形状とすることができる。
係合部6は、補強材2に係脱可能な構造のものであり、本実施形態では、図8に示すように、補強材2の各平板部22,23に形成された貫通孔24に嵌入する少なくとも1つの係合突起7を備えている。補強材2の各平板部22,23には、開口20,21の近傍に、本実施形態では、開口20,21の四隅の位置の近くに、それぞれ貫通孔24が形成されている。係合突起7は、ベース部50の開口51近傍において、補強材2の各平板部22,23の開口20,21と対応する位置に設けられている。
係合突起7は、本実施形態では、図7に示すように、丸棒状の棒状部70と、棒状部70の先端に一体に設けられた抜止め部71とで構成されている。棒状部70は、貫通孔24に挿入可能な大きさに形成されている。抜止め部71は、棒状部70及び貫通孔24よりも外形が大きく形成されており、貫通孔24に嵌め込む際には無理に変形させることで嵌入可能となり、貫通孔24を通過した後には元の形状に戻ることで各平板部22,23の貫通孔24の周囲に引っ掛かって貫通孔24から抜け出られなくなる。これにより、熱膨張性耐火材5が補強材2に取り付けられる。なお、抜止め部71を強引に貫通孔24から抜き出すことで、熱膨張性耐火材5を補強材2から取り外すことができる。
抜止め部71は、本実施形態では、図9(a)に示すように略球状に形成されているが、貫通孔24よりも外形が大きく、貫通孔24を通過した後に各平板部22,23の貫通孔24の周囲に引っ掛かる形状であれば、図9(b)、(c)に示す断面視T字状やL字状の他、図9(d)〜(g)に示す断面視矢印状、さらには、図9(h)〜(j)に示す断面視L字の先端に折り返し部のついた形状等、種々の形状とすることができる。
係合突起7は、本実施形態では、ベース部50に少なくとも1つ設けられていればよいが、2つ以上設けられていることが、熱膨張性耐火材5を補強材2に安定して取り付けることができるので好ましい。
なお、係合部6は、係合突起7以外にも、ベース部50を補強材2に着脱自在に取り付けることができるものであれば、特に限定されるものではなく、図10〜図15に示すようなフック状のものであってもよい。
図10〜15に示す実施形態では、係合部6は、補強材2の各平板部22,23に形成された開口20,21の開口縁の少なくとも一部分に引っ掛かる少なくとも1つの第1フック8を備えている。この実施形態では、補強材2の各平板部22,23には、貫通孔24を形成する必要はない。
第1フック8は、ベース部50の開口51の開口縁に一体に設けられており、先端が鉤状に90度折れ曲がった断面視L字形状をなしている。このL字に折れ曲がった第1フック8の先端部を、補強材2の各平板部22,23の開口20,21から反対面側に回り込ませて各平板部22,23の開口20,21の周囲に引っ掛けることで、熱膨張性耐火材5が補強材2に取り付けられる。なお、第1フック8と開口20,21の開口縁との係止を解除することで、熱膨張性耐火材5を補強材2から取り外すことができる。
第1フック8は、図10〜図12では、ベース部50の矩形状の開口51の開口縁のうち、水平な上縁及び下縁の全長にわたって設けられているが、開口51の上縁及び下縁の一部分に沿ってのみ設けられていてもよい。この場合には、開口51の上縁及び下縁の中央に第1フック8を少なくとも1つ設けてもよいが、複数の第1フック8を開口51の上縁及び下縁に間隔をあけて設けることが好ましい。
また、第1フック8は、本実施形態では、開口51の水平な上縁及び下縁に設けられているが、開口51の下縁だけに設けられていてもよい。ただし、熱膨張性耐火材5を補強材2に安定して取り付けるためには、開口51の上縁にも設けられていることが好ましい。
なお、熱膨張性耐火材5を補強材2に安定して取り付けるためには、第1フック8は、開口51の開口縁を構成する上縁、下縁、左側縁及び右側縁のうち、少なくとも2箇所に設けられていればよく、図13〜図15に示すように、開口51の左側縁及び右側縁に設けられていてもよい他、図示は省略するが、開口51の下縁及び左側縁(又は右側縁)に設けられていてもよいし、開口51の上縁及び左側縁(又は右側縁)に設けられていてもよい。さらに、開口51の開口縁を構成する上縁、下縁、左側縁及び右側縁のうち、3箇所以上に第1フック8が設けられていてもよい。
以上の実施形態において、ベース部50の外形は、単なる矩形状であったが、ベース部50を構成する4つの辺縁部50A〜50Dのうち、例えば図16に示すように、2つの辺縁部(ここでは左右の辺縁部)50C,50Dの一方の端部を延長させた形状としたり、図17に示すように、2つの辺縁部(ここでは左右の辺縁部)50C,50Dの両方の端部を延長させた形状としたり、図18に示すように、4つの辺縁部50A〜50Dの両方の端部を延長させた形状としたりする等、種々の形状とすることができる。また、図19に示すように、ある1つの辺縁部(ここでは上方の辺縁部)50Aだけを幅広に形成して、開口51の位置が一方側にずれたような形状にしてもよい。
また、以上の実施形態において、熱膨張性耐火材5は、1つの枠状の部材で構成されているが、例えば2つのL字状又はコ字状の部材で構成されていてもよいし、また、4つの直線状の部材で構成されていてもよく、1以上の種々の形状の部材で構成することができる。なお、熱膨張性耐火材5を複数の部材で構成する場合には、各部材に係合部6が少なくとも1つ備えられる。
また、以上の実施形態では、係合部6として、係合突起7及び第1フック8のいずれか1種を熱膨張性耐火材5が備えているが、図20及び図21に示すように、係合突起7及び第1フック8の2種を備えていてもよい。この実施形態では、図22に示すように、補強材2の各平板部22,23には、開口20,21の二隅の位置の近くに、それぞれ貫通孔24が形成されている。なお、図20及び図21では、第1フック8は、ベース部50の開口51の下縁に設けられているが、上縁、下縁、左側縁及び右側縁のうちのいずれか1箇所に設けられていればよく、2箇所以上に設けられていてもよい。また、係合突起7は、ベース部50の開口50の上側の二隅の位置の近傍に設けられているが、設けられる位置及び数は特に限定されない。
また、係合部6として、図23〜図28に示すように、補強材2の上端縁の少なくとも一部分に引っ掛かる少なくとも1つの第2フック9を備えていてもよい。この実施形態では、熱膨張性耐火材5のベース部50は、4つの辺縁部50A〜50Dのうち、例えば図16〜19に示すような、ベース部50の上端縁の少なくとも一部分が大きく上方に突き出た形状となっている。なお、以下の説明では、図16に示すベース部50を例に挙げて説明している。
第2フック9は、ベース部50の左右の辺縁部50C,50Dの延長部分の先端に一体に設けられており、先端が鉤状に90度折れ曲がった断面視L字形状をなしている。このL字に折れ曲がった第2フック9の先端部が、補強材2の各平板部22,23の上端縁に引っ掛かることで、熱膨張性耐火材5が補強材2に取り付けられる。なお、第2フック9と各平板部22,23の上端縁との係止を解除することで、熱膨張性耐火材5を補強材2から取り外すことができる。
第2フック9は、図23〜図28では、ベース部50の左右の辺縁部50C,50Dの両方の先端に設けられているが、いずれか一方の辺縁部50C(又は50D)の先端にのみ設けられていてもよい。ただし、熱膨張性耐火材5を補強材2に安定して取り付けるためには、両方の辺縁部50C,50Dの先端に設けられていることが好ましい。
また、図23〜図28では、熱膨張性耐火材5は、係合部6として第2フック9以外に第1フック8ないしは係合突起7を備えているが、第2フック9のみを備えていてもよい。なお、熱膨張性耐火材5は、図23〜図26では、係合部6として第1フック8及び第2フック9の2種を備えており、図27及び図28では、係合部6として係合突起7、第1フック8及び第2フック9の3種全てを備えている。なお、図示は省略するが、熱膨張性耐火材5が、係合部6として係合突起7及び第2フック9の2種を備えていてもよいのは言うまでもなく、係合突起7、第1フック8及び第2フック9の少なくとも2種を備えることができる。
なお、熱膨張性耐火材5は、補強材2の各平板部22,23の外側面及び内側面の少なくとも一方にだけ取り付けられてもよいが、外側面及び内側面のいずれにも取り付けてもよい。
例えば、図10〜図12に示すような、ベース部50の開口51の上縁及び下縁に第1フック8が設けられている熱膨張性耐火材5を、補強材2の各平板部22,23の例えば外側面に取り付け、図13〜図15に示すような、ベース部50の開口51の左右の側縁に第1フック8が設けられている熱膨張性耐火材5を、補強材2の各平板部22,23の例えば内側面に取り付けることで、補強材2の各平板部22,23の内側面及び外側面に熱膨張性耐火材5を取り付けることができる。
ただし、この場合には、ベース部50の開口51の上縁及び下縁の第1フック8と、ベース部50の開口51の左右の側縁の第1フック8とが、補強材2の各平板部22,23の開口20,21の四隅において互いに衝突しないように、それぞれ第1フック8の長さが設定される。つまりは、ベース部50の開口51の上縁及び下縁の第1フック8は、開口51の上縁及び下縁の全長にわたることなく、左右両端に隙間をあけるように、その長さが設定される。一方、ベース部50の開口51の左右の側縁の第1フック8は、開口51の左縁及び右縁の全長にわたることなく、上下両端に隙間をあけるように、その長さが設定される。また、この場合には、ベース部50の開口51を、補強材2の各平板部22,23の開口20,21よりも一回り大きく形成することが好ましい。
また、この場合には、例えば図29及び図30に示す実施形態のように、ベース部50の開口51の上縁及び下縁に第1フック8が設けられている熱膨張性耐火材5を取り付ける補強材2の各平板部22,23の外側面においては、開口20,21の左右両側に、ベース部50の左右の端縁を支持する断面視L字状の左右一対のスライド部材25Aを一体に設ける一方で、ベース部50の開口51の左右の側縁に第1フック8が設けられている熱膨張性耐火材5を取り付ける補強材2の各平板部22,23の内側面においては、開口20,21の上下両側に、ベース部50の上下の端縁を支持する断面視L字状の左右一対のスライド部材25Bを一体に設けることが好ましい。これにより、各熱膨張性耐火材5を強材2の各平板部22,23の内側面及び外側面に安定して取り付けることができる。なお、この場合には、第1フック8の先端部は必ずしも鉤状に90度折れ曲がっている必要はない。
その他にも、例えば、図31〜図33に示す実施形態のように、補強材2の各平板部22,23の例えば上端縁及び右端縁の中央位置に突起部26を一体に形成する一方で、図32(a)(b)に示すように、開口51の上縁及び下縁に第1フック8が設けられている熱膨張性耐火材5のベース部50の上端縁、及び、開口51の左右の側縁に第1フック8が設けられている熱膨張性耐火材5のベース部50の右端縁に、それぞれ差込孔52が中央位置に形成された突片部53を一体に設け、ベース部50の差込孔52に補強材2の各平板部22,23の突起部26を差し込みながら、各ベース部50の各第1フック8を補強材2の各平板部22,23の開口20,21に引っ掛けるようにすることが好ましい。これにより、各熱膨張性耐火材5を強材2の各平板部22,23の内側面及び外側面に安定して取り付けることができる。
また、例えば、図34〜図36に示す実施形態のように、ベース部50の開口51の上縁の一方端(図示では左端)及び下縁の他方端(図示では右端)にそれぞれ第1フック8を設けた熱膨張性耐火材5を、補強材2の各平板部22,23の外側面及び内側面にそれぞれ取り付けることで、補強材2の各平板部22,23の内側面及び外側面に熱膨張性耐火材5を取り付けることができる。また、図示は省略するが、ベース部50の開口51の左側縁の一方端及び右側縁の他方端にそれぞれ第1フック8を設けた熱膨張性耐火材5を、補強材2の各平板部22,23の外側面及び内側面に取り付けることでも、補強材2の各平板部22,23の内側面及び外側面に熱膨張性耐火材5を取り付けることができる。
また、補強材2の各平板部22,23の例えば外側面に、上述した第1フック8を有するいずれかの実施形態の熱膨張性耐火材5を配するとともに、補強材2の各平板部22,23の内側面に、係合部6を備えないベース部50からのみからなる熱膨張性耐火材(図示せず)を配する。そして、第1フック8を有する側の一方の熱膨張性耐火材5における第1フック8の先端部を、補強材2の各平板部22,23の開口20,21から反対側に回り込ませて各平板部22,23の開口20,21の周囲とともに、他方の熱膨張性耐火材の開口の周囲をも引っ掛けることで、補強材2の各平板部22,23の内側面及び外側面に熱膨張性耐火材5を取り付けることができる。なお、この場合には、一方の熱膨張性耐火材5の第1フック8の長さは、補強材2の各平板部22,23と他方の熱膨張性耐火材とを挟めるように、設定される。
また、図37〜図39に示す実施形態によっても、補強材2の各平板部22,23の内側面及び外側面に熱膨張性耐火材5を取り付けることができる。この実施形態では、熱膨張性耐火材5は、ベース部50に、補強材2の各平板部22,23の各取付孔14,15に対応する開口20,21以外に形成された開口27の開口縁の少なくとも一部分に引っ掛かる第1フック8が設けられるとともに、補強材2の各平板部22,23に形成された貫通孔28に嵌入する係合突起7が設けられている。補強材2の各平板部22,23には、開口20,21に加えて、開口20,21の上下に、左右方向に延びる長孔状の開口27がそれぞれ形成されている。さらに、補強材2の各平板部22,23には、各開口27の左右に、貫通孔28がそれぞれ形成されている。貫通孔28は、係合突起7の抜止め部71を難なく挿通可能な大きさの第1孔28Aと、第1孔28Aに連続して設けられ係合突起7の棒状部70を挟持する第2孔28Bとで構成されている。一方で、ベース部50には、中央の開口51に加えて、開口51の下方において補強材2の各平板部22,23の下側の開口27と対応する位置に、左右方向に長い長孔54が形成されているとともに、開口51の上方において補強材2の各平板部22,23の上側の開口27と対応する位置に、先端が鉤状に90度折れ曲がった断面視L字形状の第1フック8が設けられている。さらに、ベース部50には、開口51及び長孔54の左右側方において補強材2の各平板部22,23の貫通孔28と対応する位置に、係合突起7がそれぞれ設けられている。なお、ベース部50の係合突起7及び長孔54が位置する下端側部分は、その上方部分よりも幅広に形成されている。
この実施形態では、例えば、補強材2の各平板部22,23の例えば外側面において、ベース部50の係合突起7の抜止め部71を補強材2の各平板部22,23の貫通孔28の第1孔28Aを通過させ、その後、ベース部50を上方にスライドさせて係合突起7の棒状部70を貫通孔28の第2孔28Bに嵌め込むとともに、第1フック8の先端部を上方の開口27から反対側に回り込ませて各平板部22,23の開口27の周囲に引っ掛けることで、補強材2の各平板部22,23の外側面に取り付けられる。一方で、補強材2の各平板部22,23の内側面においては、熱膨張性耐火材5の向きを上下反転させ、各平板部22,23の外側面と同様の方法で取り付ける。これにより、補強材2の各平板部22,23の内側面及び外側面に熱膨張性耐火材5を取り付けることができる。
さらに、図40〜図42に示す実施形態のように、ベース部50を2枚の板状部50A,50B及び折り返し部50Cで構成することで、補強材2の各平板部22,23の内側面及び外側面に熱膨張性耐火材5を取り付けてもよい。つまりは、ベース部50の2枚の板状部50A,50Bを、折り返し部50Cが補強材2の各平板部22,23の上端縁を跨ぐとともに中央の開口51が補強材2の各平板部22,23の開口20,21と重なるようにして外側面及び内側面に配置する。各板状部50A,50Bには、補強材2の各平板部22,23の開口20,21の近傍に形成された左右2つの開口29の開口縁の少なくとも一部分に引っ掛かる断面視L字状の第1フック8が、左右反対となる側縁にそれぞれ一体に設けられている。鉤状に90度折れ曲がった第1フック8の先端部を、補強材2の各平板部22,23の左右の開口29の周囲に引っ掛けることで、補強材2の各平板部22,23の内側面及び外側面に熱膨張性耐火材5が取り付けられる。なお、この場合には、補強材2の各平板部22,23の上端縁に、ベース部50の折り返し部50Cの一部分を挟持する挟持部30を設けることが好ましい。
次に、上記した熱膨張性耐火材5を構成する熱膨張性樹脂組成物層について説明する。熱膨張性樹脂組成物層は、樹脂成分に、熱膨張性層状無機物と無機充填剤とを含有させた熱膨張性樹脂組成物により形成される。
樹脂成分としては、熱可塑性樹脂、ゴム物質が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリ(1−)ブテン系樹脂、ポリペンテン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリイソブチレン等の合成樹脂類が挙げられる。ゴム物質としては、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、1,2−ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、多加硫ゴム、非加硫ゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴムなどのゴム物質などが挙げられる。
次に、熱膨張性層状無機物は、加熱時に膨張するものであるが、かかる熱膨張性層状無機物は特に限定されるものではなく、例えば、バーミキュライト、カオリン、マイカ、熱膨張性黒鉛等を挙げることができる。熱膨張性黒鉛は、従来から公知の物質であり、天然鱗状グラファイト、熱分解グラファイト、キッシュグラファイト等の粉末を、濃硫酸、硝酸、セレン酸等の無機酸と、濃硝酸、過塩素酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、重クロム酸塩、過酸化水素等の強酸化剤とで処理してグラファイト層間化合物を生成させたものであり、炭素の層状構造を維持したままの結晶化合物の一種である。
上記のように酸処理して得られた熱膨張性黒鉛は、さらにアンモニア、脂肪族低級アミン、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物等で中和したものを使用するのが好ましい。
熱膨張性黒鉛の粒度は、20メッシュ〜200メッシュが好ましい。粒度が200メッシュより小さくなると、黒鉛の膨張度が小さく、十分な膨張断熱層が得られず、また粒度が20メッシュより大きくなると、黒鉛の膨張度が大きいという利点はあるが、樹脂に配合する際に分散性が悪くなり、物性が低下する。熱膨張性黒鉛の市販品としては、例えば、東ソー社製「GREP−EG」、GRAFTECH社製「GRAFGUARD」等が挙げられる。
次に、無機充填剤は、膨張断熱層が形成される際、熱容量を増大させ伝熱を抑制するとともに、骨材的に働いて膨張断熱層の強度を向上させるものである。かかる無機充填剤としては特に限定されるものではなく、例えば、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチモン、フェライト類等の金属酸化物;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ハイドロタルサイト等の含水無機物;塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム等の金属炭酸塩等が挙げられる。
また、無機充填剤としては、上記した他に、硫酸カルシウム、石膏繊維、ケイ酸カルシウム等のカルシウム塩;シリカ、珪藻土、ドーソナイト、硫酸バリウム、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルン、木炭粉末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム「MOS」(商品名)、チタン酸ジルコン酸鉛、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、アルミニウムボレート、硫化モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス繊維、ホウ酸亜鉛、各種磁性粉、スラグ繊維、フライアッシュ、脱水汚泥等が挙げられる。これらの無機充填剤は単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
無機充填剤の粒径としては、0.5μm〜100μmが好ましく、より好ましくは1μm〜50μmであるが、特に限定されるものではない。無機充填剤は、添加量が少ないときは、分散性が性能を大きく左右するため、粒径の小さいものが好ましいが、0.5μm未満になると二次凝集が起こり、分散性が悪くなる。粒径が100μmを超えると、成形体の表面性、樹脂組成物の力学的物性が低下する。
なお、無機充填剤としては、例えば、水酸化アルミニウムでは、粒径18μmの「ハイジライトH−31」(昭和電工社製)、粒径25μmの「B325」(ALCOA社製)、炭酸カルシウムでは、粒径1.8μmの「ホワイトンSB赤」(備北粉化工業社製)、粒径8μmの「BF300」(備北粉化工業社製)等が挙げられる。
さらに、熱膨張性樹脂組成物は、膨張断熱層の強度を増加させて防火性能を向上させるために、上述した各成分に加えて、さらにリン化合物を含んでもよい。リン化合物としては、特に限定されず、例えば、赤リン;トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート等の各種リン酸エステル;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム等のリン酸金属塩;ポリリン酸アンモニウム類;下記化学式(1)で表される化合物等が挙げられる。これらのうち、防火性能の観点から、赤リン、ポリリン酸アンモニウム類、及び、下記化学式(1)で表される化合物が好ましく、性能、安全性、コスト等の点においてポリリン酸アンモニウム類がより好ましい。
Figure 0006867154
化学式(1)中、R1及びR3は、水素、炭素数1〜16の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基、又は、炭素数6〜16のアリール基を表す。R2は、水酸基、炭素数1〜16の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基、炭素数1〜16の直鎖状あるいは分岐状のアルコキシル基、炭素数6〜16のアリール基、又は、炭素数6〜16のアリールオキシ基を表す。
赤リンとしては、市販の赤リンを用いることができるが、耐湿性、混練時に自然発火しない等の安全性の点から、赤リン粒子の表面を樹脂でコーティングしたもの等が好適に用いられる。ポリリン酸アンモニウム類としては特に限定されず、例えば、ポリリン酸アンモニウム、メラミン変性ポリリン酸アンモニウム等が挙げられるが、取り扱い性等の点からポリリン酸アンモニウムが好適に用いられる。市販品としては、例えば、クラリアント社製「AP422」、「AP462」、Budenheim Iberica社製「FR CROS 484」、「FR CROS 487」等が挙げられる。
化学式(1)で表される化合物としては特に限定されず、例えば、メチルホスホン酸、メチルホスホン酸ジメチル、メチルホスホン酸ジエチル、エチルホスホン酸、プロピルホスホン酸、ブチルホスホン酸、2−メチルプロピルホスホン酸、t−ブチルホスホン酸、2,3−ジメチル−ブチルホスホン酸、オクチルホスホン酸、フェニルホスホン酸、ジオクチルフェニルホスホネート、ジメチルホスフィン酸、メチルエチルホスフィン酸、メチルプロピルホスフィン酸、ジエチルホスフィン酸、ジオクチルホスフィン酸、フェニルホスフィン酸、ジエチルフェニルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸、ビス(4−メトキシフェニル)ホスフィン酸等が挙げられる。中でも、t−ブチルホスホン酸は、高価ではあるが、高難燃性の点において好ましい。前記のリン化合物は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
また、熱膨張性樹脂組成物には、その物性を損なわない範囲で、さらにフェノール系、アミン系、イオウ系等の酸化防止剤、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、架橋剤、滑剤、軟化剤、顔料等が添加されてもよい。また、一般的な難燃剤を添加してもよく、難燃剤による燃焼抑制効果により防火性能を向上させることができる。
熱膨張樹脂組成物は、樹脂成分100重量部に対し、熱膨張性層状無機物を10〜350重量部及び無機充填材を5〜400重量部の範囲で含むものが好ましい。
また、熱膨張性層状無機物及び無機充填剤の合計は、樹脂成分100重量部に対し、25重量部〜600重量部の範囲が好ましい。
かかる熱膨張性樹脂組成物は、加熱によって膨張して耐火性の膨張断熱層を形成する。この配合によれば、熱膨張性樹脂組成物層は火災等の加熱によって膨張し、必要な体積膨張率を得ることができ、膨張後は所定の断熱性能を有するとともに所定の強度を有する残渣を形成することもでき、安定した防火性能を達成することができる。
熱膨張性樹脂組成物における熱膨張性層状無機物及び無機充填材の合計量は、50重量部以上では燃焼後の残渣量を満足して十分な耐火性能が得られ、600重量部以下であると機械的物性が維持される。
さらに、熱膨張性樹脂組成物は、必要に応じて、フェノール系、アミン系、イオウ系等の酸化防止剤の他、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、架橋剤、滑剤、軟化剤、顔料、粘着付与樹脂、成型補助材等の添加剤、ポリブテン、石油樹脂等の粘着付与剤を含むことができる。
上記した熱膨張性樹脂組成物の各成分を、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダーミキサー、混練ロール、ライカイ機、遊星式撹拌機、ディスパー等公知の装置を用いて混練することにより、熱膨張性樹脂組成物を得ることができる。
熱膨張性樹脂組成物は、火災時等の高温にさらされた際に、その膨張断熱層により断熱し、かつその膨張断熱層の強度があるものであれば特に限定されないが、好ましくは、50kW/mの加熱条件下で30分間加熱した後の体積膨張率が3倍〜50倍の範囲であり、より好ましくは、体積膨張率が5倍〜40倍の範囲であり、さらに好ましくは8倍〜35倍の範囲である。
熱膨張性樹脂組成物層は、熱可塑性樹脂、ゴム物質をバインダーとして熱膨張性黒鉛及び無機充填剤を少なくとも配合してなる樹脂組成物を、溶融して液状とした後、所定の金型を用いた射出成形や押出成形などにより所望の形状に成型することで、形成することができる。
上記構成の熱膨張性耐火材5を、補強材2の各平板部22,23の内側面及び/又は外側面に、各開口20,21を取り囲むようにして取り付けて、この熱膨張性耐火材5が取り付けられた補強材2を防火扉1の中空部13に挿入すると、防火仕様でない一般の防火扉に簡便に防火性能を付与することができる。つまりは、火災等により防火扉1が加熱されると、熱膨張性耐火材5が熱膨張して、補強材2の各開口20,21や表面材11及び背面材12の各取付孔14,15を埋めるので、中空部13に火炎が侵入するのを防止することができる。また、中空部13も熱膨張した熱膨張性耐火材5により埋められるので、火炎の延焼を防止することができ、良好な防火性能を発揮できる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、熱膨張性耐火材5が、熱膨張性樹脂組成物層のみから構成されているが、熱可塑性樹脂組成物層及び硬質樹脂層の2層構造としてもよい。硬質樹脂層は、特に限定されるものではなく、例えばABS樹脂、ポリアセタール、ナイロン、硬質PVC等を例示することができる。熱膨張性耐火材5を2層構造とする場合には、硬質樹脂層を、上述したいずれかの実施形態で示すベース部50及び係合部6(係合突起7、第1フック8及び第2フック9の少なくともいずれか1種)を備えるように、例えば射出成形や押出成形などにより所望の形状に成型する。そして、所望の形状に成型された硬質樹脂層に対して、射出成形や押出成形などにより熱可塑性樹脂組成物層を硬質樹脂層のベース部50の一方面(係合部6を備えていない側の面)に積層することで両者を一体化して、熱膨張性耐火材5を形成する。なお、先に熱可塑性樹脂組成物層を形成し、熱可塑性樹脂組成物層に対して、射出成形や押出成形などにより硬質樹脂層を所望の形状に成型することで、熱膨張性耐火材5を形成してもよい。
また、上記実施形態では、建築部材として防火扉を例に挙げて説明したが、建築部材の他の例として建具枠体を挙げることができ、例えば図43及び図44に示す防火サッシを例示することができる。なお、建具枠体は、構造物の開口部に固定される窓枠や扉枠等の開口枠体の他、窓や扉等の建具の外周縁部を補強する外周枠体も、建具枠体として含まれる。また、以下の実施形態では、金属部材は、建具枠体(防火サッシ)の内部に長手方向に延びる中空部に挿入される補強材2である。
図43は、引き違い窓の正面図を示し、図44は図43のB−B線に沿う要部の断面図を示している。この例では、防火サッシとして、建築物の矩形状の開口部に固定される窓枠101に加え、窓103の外周縁部を補強する外周枠体102が示されている。本実施形態では、2枚の窓103が、窓枠101にスライド可能に取り付けられ、外周枠体102の中央側の縦框材120,121が前後に重なって召し合わせ部となっている。
窓枠101は、平面視矩形状であり、左右の縦枠材110,111と、上下の横枠材112,113とにより構成され、各枠材110〜113に囲まれた内部が開口部となっている。窓枠101の材質は、ポリ塩化ビニルなどの塩素含有樹脂、ポリエチレン・ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート・ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂などの合成樹脂製の他、アルミニウム、ステンレス、鋼、合金などの金属製、アルミニウム及び合成樹脂の複合製などを挙げることができ、その材質は限定されるものではない。
窓枠101を構成する各枠材110〜113は、窓103が突き当たる長尺の本体部115の両端から一対の側壁部116が突き出る断面視コ字形状であり、本体部115の幅は、2つの窓103を並列配置できる大きさに形成されている。本体部115内には、長手方向に延びる2つの中空部114Aが仕切られた状態で設けられている。また、側壁部116内にも、長手方向に延びる中空部114Bが設けられている。なお、横枠材112,113の図示を省略しているが、縦枠材110,111と同様の形状である。また、窓枠101の構成は、特に限定されるものではなく、窓枠101を構成する上下左右の各枠材110〜113が、長手方向に沿って延びる中空部であって、長手方向と直交する横断面において1つ又は複数の中空部を有するものであれば、周知のいずれの形態であってもよい。
外周枠体102は、平面視矩形状であり、左右の縦框材120,121と、上下の横框材122,123とにより構成されている。外周枠体102の材質は、ポリ塩化ビニルなどの塩素含有樹脂、ポリエチレン・ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート・ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂などの合成樹脂製の他、アルミニウム、ステンレス、鋼、合金などの金属製、アルミニウム及び合成樹脂の複合製などを挙げることができ、その材質が限定されるものではない。
外周枠体102を構成する各框材120〜123も長尺であり、長手方向に延びる中空部114Cを有している。なお、中空部114Cは、複数の中空部に区分けされていてもよい。窓103は、各框材120〜123の段差部に位置しており、ゴムシール材やシーリング材124で固定されている。なお、横框材122,123の図示を省略しているが、縦框材120,121と同様の形状である。また、外周枠体102の構成は、特に限定されるものではなく、外周枠体102を構成する上下左右の各框材120〜123が、長手方向に沿って延びる中空部であって、長手方向と直交する横断面において1つ又は複数の中空部を有するものであれば、周知のいずれの形態であってもよい。
上述した窓枠101の各枠材110〜113及び外周枠体102の各框材120〜123は、例えば押出成形や射出成形などによって成形することができる。
窓103は、窓枠101の開口部を閉塞するものであり、外周縁部に外周枠体102が固定されている。窓103は、窓や扉などを例示することができるが、ガラス、石膏、セラミック、セメント、ケイ酸カルシウム、パーライト、アルミニウム、ステンレス、鋼、合金、合成樹脂など、任意の材料から形成されていてよい。
窓枠101を構成する各枠材110〜113の中空部114A,114B及び/又は外周枠体102を構成する各框材120〜123の中空部114Cには、長手方向に沿って、金属製の補強材2が挿入されている。補強材2は、中空部114A,114B,114Cに大きな空間を有した状態で挿入される。
補強材2は、中空部114A,114B,114Cの一部又は全部に挿入される。補強材2は、中空部114,114B,114Cの形状及び寸法に合ったものをそのまま中空部114,114B,114Cに挿入するだけでもよいし、粘着テープなどを用いて中空部114A,114B,114Cの内面(中空部114A,114B,114Cを画定する各部材110〜113,120〜123の壁面)に貼り付けてもよい。補強材2の形状は、中空部114A,114B,114Cに挿入可能であれば特に限定されず、例えば1枚の平板からなる平板型、2枚の平板を直角に連ねたL字型、3枚の平板を直角に連ねたコ字型、4枚の平板を筒状に連ねた角パイプ型の他、山型、T型など、種々の形状が挙げられる。また、補強材2の材質としては、特に限定されず、鉄、ステンレス、アルミニウム、アルミニウム合金などが挙げられる。なお、図44では、中空部114Aに図45に示すコ字型の補強材2が、中空部114B,114Cに図46に示す平板型の補強材2が挿入されている。
補強材2の少なくとも1枚の平板には、開口130が長手方向に間隔をあけて複数形成されており、この開口130に熱膨張性耐火材5が着脱可能に取り付けられている。熱膨張性耐火材5は、図47に示すように、上記実施形態と同様、ベース部50に係合部6(図示例では断面視L字形状の第1フック8)を備えており、ベース部50を補強材の上記平板に当接させ、第1フック8を開口130の開口縁の少なくとも一部分に引っ掛けることで、熱膨張性耐火材5が補強材2に取り付けられる。なお、係合部6は、第1フック8には限られず、係合突起7としてもよい。この場合には、補強材2の上記平板の開口130の周囲に係合突起7が嵌り込む貫通孔を形成する。
熱膨張性耐火材5は、補強材2の表面の全部に設けられている必要はなく、一部にだけ設けられていてもよい。つまり、例えば図44及び図45に示すように、補強材2がコ字型の場合には、3枚の平板のうち、1枚、2枚又は全ての平板の表面に形成されていてもよい。また、例えば、図48に示すように、補強材2が角パイプ字型の場合には、4枚の平板のうち、1枚、複数枚又は全ての平板の表面に形成されていてもよい。なお、図示は省略するが、補強材2がL字型の場合には、3枚の平板のうち、1枚、2枚又は全ての平板の表面に形成されていてもよい。なお、熱膨張性耐火材5は、補強材2の室内又は室外に向く面(窓3と平行な面)に形成されることが好ましい。また、熱膨張性耐火5は、補強材2を構成する各平板において、平板の表面の全部に形成されている必要はなく、平板の表面の一部(一箇所及び複数箇所を含む)にだけ形成されていてもよい。また、熱膨張性耐火材5は、補強材2の中空部114A,114B,114Cの内面(中空部114A,114B,114Cを画定する各部材110〜113,120〜123の壁面)と対向する側の面に形成されることが好ましい。
上述した熱膨張性耐火材5が設けられた補強材2が、窓枠101を構成する各枠材110〜113の中空部114A,114B及び/又は外周枠体102を構成する各框材120〜123の中空部114Cに挿入されていると、火災などにより防火サッシが加熱され、その一部が焼失しても、熱膨張性耐火材5が熱膨張し、防火サッシが燃焼して焼失した部分を埋めるので、火炎が侵入するのを防止することができる。また、補強材2によっても、火炎の侵入を防止することができるので、良好な防火性能を発揮できるうえ、コスト及び手間の軽減を図ることができる。
また、上述したいずれの実施形態においても、建築部材を構成する金属部材が、建築部材の内部に長手方向に延びる中空部に挿入される補強材2であったが、熱膨張性耐火材5が取り付けられる金属部材は、必ずしも補強材2に限られない。例えば、扉や窓の枠体(開口枠体、外周枠体)を構成する枠材や框材であってもよく、枠材や框材の一部分に引っ掛かって係合する係合部を備えるように、熱膨張性耐火材5を構成してもよい。
具体的には、例えば図49及び図50に示すように、建具枠体100の主面に、その長手方向に沿って延びる一対の対向する突起部100a,100bが設けられている場合に、係合部6として、一対の突起部100a,100bの間の溝部100cに嵌まり込んで係合する突条(細長く延びる突出部)10を板状の熱膨張性耐火材5の主面に設けるように構成することができる。なお、突条10は、溝部100cに上方から圧入により嵌め込んでもよいし、突起部100a,100bの端部から突条10を溝部100cの長手方向に沿って挿入することで嵌め込んでもよい。
なお、突条10の先端部の形状は限定されず、溝部100cに係脱可能であれば、断面視略円形状、略視楕円形状、断面視略矩形状等であってよい。また、突条10の数も限定されず、溝部100cの数に対応していてもよいし、対応していなくてもよい。さらに、複数の突条10を設ける場合、各突条10は、同一の形状であってもよいし、異なる形状であってもよい。
また、熱膨張性耐火材5は必ずしも板状である必要はなく、一対の突起部100a,100bの間の溝部100cに熱膨張性耐火材5が嵌め込まれる形状であってもよい。この場合、係合部6は、熱膨張性耐火材5の溝部100cから抜け出ることが規制される部分となる。
また、例えば図51及び図52に示すように、板状の建具枠体100の主面に、その長手方向に沿って延びる一対の対向する突起部100a,100bが設けられていて、両突起部100a,100bにそれぞれ溝部100cが設けられている場合に、係合部6として、両溝部100cにそれぞれ嵌まり込んで係合する突条(細長く延びる突出部)10を熱膨張性耐火材5の両側面に設けることができる。なお、突条10は、溝100cに側方から圧入により嵌め込んでもよいし、突起部100a,100bの端部から突条10を溝100cの長手方向に沿って挿入することで嵌め込んでもよい。
なお、突条10の先端部の形状は限定されず、溝部100cに係脱可能であれば、断面視略円形状、略視楕円形状、断面視略矩形状等であってよい。また、各突条10は、同一の形状であってもよいし、異なる形状であってもよい。
また、例えば図53及び図54に示すように、建具枠体100の主面に、その長手方向に沿って延びる一対の対向する鉤状(断面視L字状)の突起部100a,100bが設けられている場合に、係合部6として、一対の突起部100a,100bにそれぞれ引っ掛かって係合する鉤状(断面視L字状)の突条(細長く延びる突出部)10を熱膨張性耐火材5に設けることができる。なお、突条10は、側方に広げて突起部100a,100bに係合させてもよいし、突起部100a,100bの端部から突条10を突起部100a,100bの長手方向に沿って挿入することで係合させてもよい。
なお、突条10の先端部の形状は限定されず、突起部100a,100bが外向きに曲がっていれば内向きに曲がっており、突起部100a,100bが内向きに曲がっていれば外向きに曲がっていればよい。また、突条10の数も限定されず、突起部100a,100bの数に対応していてもよいし、対応していなくてもよい。さらに、複数の突条10を設ける場合、各突条10は、同一の形状であってもよいし、異なる形状であってもよい。
上述した係合部6を備える熱膨張性耐火材5は、射出成形や押出成形などにより形成することができる。
なお、建具枠体100の一部分に係合する係合部6を備える熱膨張性耐火材5の形状は、上述した実施形態に限定されるものではなく、係合可能な建具枠体100の一部分の形状に応じて種々の形状に変更可能である。
1 防火扉
2 補強材(金属部材)
5 熱膨張性耐火材
6 係合部
7 係合突起
8 第1フック
9 第2フック
10 突条
20 開口
21 開口
24 貫通孔
27 開口
28 貫通孔
29 開口
70 棒状部
71 抜止め部
100 建具枠体
100a,100b 突起部
100c 溝部
130 開口

Claims (7)

  1. 構造物の開口部に設置される建築部材を構成する金属部材に取り付けられる熱膨張性耐火材であって、
    前記金属部材に係合する係合部を備え、
    前記金属部材は、前記建築部材の内部で長手方向に延びる中空部に挿入される補強材であり、
    前記係合部は、前記補強材に形成された貫通孔に嵌入する少なくとも1つの係合突起である熱膨張性耐火材。
  2. 前記係合突起は、棒状部と、前記棒状部の先端に一体に設けられかつ前記棒状部よりも外形が大きい抜止め部とからなる請求項に記載の熱膨張性耐火材。
  3. 構造物の開口部に設置される建築部材を構成する金属部材に取り付けられる熱膨張性耐火材であって、
    前記金属部材に係合する係合部を備え、
    前記金属部材は、前記建築部材の内部で長手方向に延びる中空部に挿入される補強材であり、
    前記係合部は、前記補強材に形成された開口の開口縁の少なくとも一部分に引っ掛かる少なくとも1つの第1フックである熱膨張性耐火材。
  4. 構造物の開口部に設置される建築部材を構成する金属部材に取り付けられる熱膨張性耐火材であって、
    前記金属部材に係合する係合部を備え、
    前記金属部材は、前記建築部材の内部で長手方向に延びる中空部に挿入される補強材であり、
    前記係合部は、前記補強材の上端縁の少なくとも一部分に引っ掛かる少なくとも1つの第2フックである熱膨張性耐火材。
  5. 構造物の開口部に設置される建築部材を構成する金属部材に取り付けられる熱膨張性耐火材であって、
    前記金属部材に係合する係合部を備え、
    前記金属部材は、前記建築部材の内部で長手方向に延びる中空部に挿入される補強材であり、
    前記係合部は、前記補強材に形成された貫通孔に嵌入する少なくとも1つの係合突起、前記補強材に形成された矩形状の開口の開口縁の少なくとも一部分に引っ掛かる少なくとも1つの第1フック、及び、前記補強材の上端縁の少なくとも一部分に引っ掛かる少なくとも1つの第2フックの少なくとも2種である熱膨張性耐火材。
  6. 構造物の開口部に設置される建築部材を構成する金属部材に取り付けられる熱膨張性耐火材であって、
    前記金属部材に係合する係合部を備え、
    前記金属部材は、前記建築部材の内部で長手方向に延びる中空部に挿入される補強材であり、
    前記建築部材は建具枠体であり、前記金属部材は、前記建具枠体に長手方向に延びるように設けられた突起部であり、
    前記係合部は、前記建具枠体に互いに対向して設けられた一対の鉤状の前記突起部にそれぞれ引っ掛かる鉤状の突条である熱膨張性耐火材。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の熱膨張性耐火材であって、
    熱可塑性樹脂組成物層と、硬質樹脂層とを有し、
    前記硬質樹脂層が前記係合部を備える熱膨張性耐火材。
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