JP6858396B2 - 空気調和システム - Google Patents

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本発明は、空気調和システムに関する。
従来、室内空間の温度や湿度を適正に保つ方法として種々の設備が提案されており、例えば、図3に示す空気調和システムが知られている(特許文献1を参照)。
図3に示す空気調和システム100は、全熱交換器101、顕熱交換器102及び調湿装置103を備えている。また、この空気調和システム100は、全熱交換器101、顕熱交換器102、調湿装置103、顕熱交換器102、室内空間RS、全熱交換器101の順に室外空気を流送する流路104を備えている。全熱交換器101では、室外から導かれた室外空気と室内空間RSから導かれた室内空気との間で顕熱及び潜熱の交換が行われ、顕熱交換器102では、全熱交換器101を通過した室外空気と調湿装置103を通過して湿度が調整された空気との間で顕熱の交換が行われる。また、調湿装置103では、顕熱交換器102から導かれた室外空気に対して、除湿又は加湿が行われる。空気の除湿を行う場合には、調湿装置103が備える冷媒コイル105内に低温冷媒を流すことによって、この冷媒コイル105の外表面を通過する空気を過冷却し、空気中に含まれる湿気を凝縮させることにより除湿が行われる。また、空気の加湿を行うには、調湿装置103が備える加湿器106の作用により空気中に水蒸気を付与することにより加湿が行われる。
空気調和システム100は、上記構成により、例えば、夏季における冷房除湿運転時では、顕熱交換器102が、全熱交換器101を通過した室外空気と、調湿装置103を通過した低温低湿の空気との間で顕熱交換を行うため、室内空間RSに供給される空気を湿気の少ない状態に維持したまま再熱して適度な温度とすることができる。一方で、冬季における暖房除湿運転時では、顕熱交換器102が、全熱交換器101を通過した室外空気と、調湿装置103を通過した高温多湿の空気との間で顕熱交換を行うため、室内空間RSに供給される空気を湿気の多い状態に維持したまま冷却して適度な温度とすることができる。
特開2008−164252号公報
例えば夏季において、上記構成の空気調和システム100を稼働させると、調湿、調温された室外空気の導入により室内空間RSが換気されるとともに適した湿度、温度に調整される。しかしながら、上記構成の空気調和システム100は、空調の立ち上がりが遅いため、空調が長時間停止して室温がかなり高くなった状態の室内空間RSでは、室内空間RSを適した湿度、温度に調整するのに時間を要するという課題がある。
本発明は、上記した課題に着目してなされたものであり、室内空間を適した湿度及び温度に素早く調整することができる空気調和システムを提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、室内空間の空調を行う空気調和システムであって、前記室内空間の上方の天井裏空間に設けられ、顕熱の交換を行う顕熱交換器と、前記天井裏空間に設けられ、空気の湿度及び温度を調整する調湿装置と、室外の空気を前記天井裏空間に導く外気流路と、前記天井裏空間の空気を前記顕熱交換器及び前記調湿装置を介して前記室内空間に導く給気流路と、前記天井裏空間の空気を室外に導く排気流路と、前記室内空間及び前記天井裏空間を連通する連通部と、を備える空気調和システムにより達成される。
本発明に係る空気調和システムは、前記外気流路を流れる空気と前記排気流路を流れる空気との間で顕熱及び潜熱の交換を行う全熱交換器をさらに備えることが好ましい。
また、本発明に係る空気調和システムは、前記外気流路に接続された第1ファンと、前記排気流路に接続された第2ファンと、前記給気流路に接続された第3ファンと、前記第1ファン、前記第2ファン及び前記第3ファンの動作制御する制御装置と、をさらに備えることが好ましい。
また、本発明に係る空気調和システムは、室内空間の天井に設置された放射パネルをさらに備えることが好ましい。
本発明の空気調和システムによると、室内空間を適した湿度及び温度に素早く調整することができる
本発明の一実施形態に係る空気調和システムの概略構成図である。 本発明の他の実施形態に係る空気調和システムの概略構成図である。 従来例の空気調和システムの概略構成図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る空気調和システム1の概略構成を示している。
本実施形態に係る空気調和システム1は、各種建物内における室内空間RSの湿度、温度を調整(調湿、調温)するシステムであって、顕熱及び潜熱を交換可能な全熱交換器2と、顕熱のみを交換可能な顕熱交換器3と、空気の湿度及び温度を調整する調湿装置4とを備えている。全熱交換器2、顕熱交換器3及び調湿装置4は、室内空間RSの上方の天井裏空間CSに設けられている。
また、空気調和システム1は、室内空間RSを調湿、調温するとともに室内空間RSを換気するサイクルを構築するために、外気流路5と、給気流路6と、排気流路7と、連通部8と、をさらに備えている。なお、図1中において、OAは室外から天井裏空間CSに引き込まれる空気を指し、RAは室内空間RSから天井裏空間CSを介して顕熱交換器3及び調湿装置4に導かれる空気を指し、SAは調湿装置4から室内空間RSに送り込まれる空気を指し、EAは室内空間RSから天井裏空間CSを介して室外へ送り出される空気を指す。さらに、空気調和システム1は、外気流路5に接続された第1ファン9Aと、排気流路7に接続された第2ファン9Bと、給気流路6に接続された第3ファン9Cと、第1ファン9A、第2ファン9B及び第3ファン9C(以下、まとめて「ファン9A〜9C」という。)の動作制御する制御装置10と、をさらに備える。なお、図1中において、符号11及び12は室内空間RSに設けられた温度センサ及び湿度センサである。
外気流路5は、室外空気を天井裏空間CSに導入するラインである。本実施形態では、外気流路5に全熱交換器2が設けられており、室外空気は、外気流路5により全熱交換器2を通過後、外気流路5の吐出口から天井裏空間CSに吐き出される。
給気流路6は、天井裏空間CSの空気を吸入口より吸い込んで顕熱交換器3及び調湿装置4に導き、その後、室内空間RSに供給するラインである。
外気流路5及び給気流路6は、図3に示す従来の空気調和システム100とは異なり、互いにダクトなどで接続されておらず、外気流路5の吐出口及び給気流路6の吸入口が天井裏空間CSにおいて開口している。
排気流路7は、吸入口より天井裏空間CSの空気を吸い込んで室外に導出するラインである。本実施形態では、排気流路7に全熱交換器2が設けられており、天井裏空間CSの空気は、排気流路7により全熱交換器2を通過後、室外に排出される。排気流路7は、図3に示す従来の空気調和システム100とは異なり、吸入口が室内空間RSとはダクトなどで接続されておらず、天井裏空間CSにおいて開口している。
連通部8は、室内空間RS及び天井裏空間CSを空気の流通可能に連通しており、例えば室内空間RSから天井裏空間CSに空気を放出するための放出口あるいは室内空間RS及び天井裏空間CSを結ぶ流路で構成することができる。
全熱交換器2は、外気流路5により導かれた室外空気と、排気流路8により導かれた天井裏空間CSの空気との間で、顕熱及び潜熱の熱交換を行う装置である。
顕熱交換器3は、給気流路6により導かれた天井裏空間CSの空気と、給気流路6により導かれて顕熱交換器3を通過後、調湿装置4で湿度、温度が調整された空気(調和空気)との間で顕熱の熱交換を行う装置である。
調湿装置4は、室内空間RSへ供給する空気の湿度、温度を調整する装置であり、冷媒コイル40及び加湿器41を備えている。冷媒コイル40は、表面を通過する空気と内部を流れる冷媒との間で熱交換を行って空気を加熱又は冷却する装置である。加湿器41は、水道水などの水を気化させて空気中の湿度を高める装置であり、例えば気化式加湿器を用いることができる。この加湿器41は、必要に応じて作動されるものであり、例えば、夏季などにおいて空気の加湿が不要な場合には、加湿器41を作動させることなく、冷媒コイル40を通過した空気は加湿器41を通過して顕熱交換器3に導かれる。
ファン9A〜9Cは、それぞれ外気流路5、排気流路7、給気流路6に空気を取り込んで送風するものであり、本実施形態では、送風のON/OFFだけでなく、送風量を多段階(例えば強・中・弱の3段階)に変更可能である。ファン9A〜9Cの送風量を変更することで、後述する各種の運転(調湿運転、還気運転、換気運転)の際の調湿能力や換気能力の強さの程度を調節することができる。
制御装置10は、各種機器の操作装置であり、ファン9A〜9Cの動作(ON/OFF、送風量変更)制御、加湿装置4の動作制御(冷媒コイル40に供給する冷媒の温度・流量などの制御、加湿器41の動作制御)などを行う。制御装置10は、室内空間RSの温度や湿度を温度センサ11及び湿度センサ12により監視し、室内空間RSに設けられた操作パネル13により各種の設定が行われることで、各機器を制御して室内空間RSを所望の環境とする。
次に、本実施形態の空気調和システム1における通常の調湿運転、具体的には夏季の冷房除湿運転及び冬季の暖房除湿運転について説明する。この冷房除湿運転及び暖房除湿運転では、全てのファン9A〜9Cを作動させている。
最初に、夏季における冷房除湿運転について説明する。まず、室外空気は、外気流路5により全熱交換器2に導かれる。この室外空気は、排気流路8を介して全熱交換器2に導かれる天井裏空間CSの空気との間で全熱交換を行う。全熱交換器2に導かれる天井裏空間CSの空気は、主に、連通部8を介して天井裏空間CSに放出された室内空間RSの空気である。夏季の室外空気は高温多湿であり、室内空間RSの空気は室外空気よりも温度及び湿度が低いため、室外空気は、全熱交換器2における熱交換により温度及び湿度が低下した状態となる。
次に、温度及び湿度が低下した室外空気は、外気流路5の吐出口から天井裏空間CSに吐き出された後、給気流路6の吸入口に吸い込まれることで、給気流路6により顕熱交換器3に導かれ、調湿装置4を通過した調和空気との間で顕熱交換を行う。調湿装置4を通過した調和空気は、後述のように低温かつ低湿度であるため、全熱交換器2から天井裏空間CSを介して導かれた室外空気は、顕熱交換器3における熱交換により冷却され、絶対湿度を維持したまま温度のみが更に低下した状態となって、給気流路6により調湿装置4に導かれる。
調湿装置4において、冷房除湿運転を行う場合には、冷媒コイル40に低温冷媒(冷水も含む)を供給して、冷媒コイル40を冷却コイルとして機能させる。これにより、顕熱交換器3から送り込まれた空気が冷媒コイル40の表面にて過冷却される結果、空気中に含まれる水分(湿気)が凝縮して凝縮水となるため、冷媒コイル40を通過した空気は、低温かつ絶対湿度が低い空気となる。除去された水分(湿気)は、図示しないドレンから外部に排出される。なお、冷房除湿運転時においては、加湿器41を作動させずに、冷媒コイル40を通過した空気は、そのまま調湿装置4を通過する。
調湿装置4で調整された低温低湿の空気は、給気流路6により顕熱交換器3に導かれ、上述した顕熱交換器3における熱交換により加熱され、低湿度を維持したまま温度のみが適度に上昇した状態となって、室内空間RSに供給される。これにより、室内空間RSの空気の湿度を下げることができるとともに温度を下げることができる。
室内空間RSの空気は、連通部8を介して天井裏空間CSに放出された後、排気流路7の吸入口から吸い込まれて、排気流路7により全熱交換器2に導かれる。そして、上述したように、全熱交換器2において外気流路5により導かれた室外空気との間で全熱交換を行った後、室外に排出される。なお、連通部8を介して天井裏空間CSに放出された室内空間RSの空気の一部は、給気流路6に取り込まれ、顕熱交換器3及び調湿装置4を通過して調湿、調温された後、室内空間RSへ循環される。
次に、冬季における暖房除湿運転について説明する。まず、室外空気は、外気流路5により全熱交換器2に導かれる。この室外空気は、排気流路8を介して全熱交換器2に導かれる天井裏空間CSの空気との間で全熱交換を行う。全熱交換器2に導かれる天井裏空間CSの空気は、主に、連通部8を介して天井裏空間CSに放出された室内空間RSの空気である。冬季の室外空気は低温低湿であり、室内空間RSは室外空気よりも温度及び湿度が高いため、室外空気は、全熱交換器2における熱交換により温度及び湿度が高められた状態となる。
次に、温度及び湿度が高められた室外空気は、外気流路5の吐出口から天井裏空間CSに吐き出された後、給気流路6の吸入口に吸い込まれることで、給気流路6により顕熱交換器3に導かれ、調湿装置4を通過した調和空気との間で顕熱交換を行う。調湿装置4を通過した調和空気は、後述のように高温かつ高湿度であるため、全熱交換器2から天井裏空間CSを介して導かれた室外空気は、顕熱交換器3における熱交換により加熱され、絶対湿度を維持したまま温度のみが更に高められた状態となって、給気流路6により調湿装置4に導かれる。
調湿装置4において、暖房除湿運転を行う場合には、冷媒コイル40に高温冷媒(温水も含む)を供給して、冷媒コイル40を加熱コイルとして機能させるとともに、加湿器41により空気中に水蒸気を付加する。これにより、顕熱交換器3から送り込まれた空気が冷媒コイル40の表面にて加熱された後、加湿器41により水蒸気の供給を受ける結果、高温かつ絶対湿度が高い空気となる。
調湿装置4で調整された高温多湿の空気は、給気流路6により顕熱交換器3に導かれ、上述した顕熱交換器3における熱交換により冷却され、高湿度を維持したまま温度のみが適度に低下した状態で室内空間RSに供給される。これにより、室内空間RSの空気の湿度を上げることができるとともに温度を上げることができる。
室内空間RSの空気は、連通部8を介して天井裏空間CSに導出された後、排気流路7の吸入口から吸い込まれて、排気流路7により全熱交換器2に導かれる。そして、上述したように、全熱交換器2において外気流路5により導かれた室外空気との間で全熱交換を行った後、室外に排出される。なお、連通部8を介して天井裏空間CSに放出された室内空間RSの空気の一部は、給気流路6に取り込まれ、顕熱交換器3及び調湿装置4を通過して調湿、調温された後、室内空間RSへ循環される。
上述した調湿運転においては、冷房除湿運転及び暖房除湿運転のいずれにおいても、調湿装置4の冷媒コイル40に供給する冷媒の温度・流量などを制御することにより、調湿装置4を通過し顕熱交換器3に導かれる空気の湿度、温度を変化させることができる。そのため、室内空間RSに供給される空気の湿度、温度の制御を容易に行うことができ、室内空間RSを適当な湿度、温度に設定することができる。そのうえ、室内空間RSは、室内空間RSに居住する人間が発する熱や水蒸気、二酸化炭素、配置されるパソコン、オーディオ設備などが発する熱の影響を長時間受けると、空気環境が悪化するが、室内空間RSの空気が連通部8−天井裏空間CS−排気流路7のルートで室外に排出されるとともに、室外の新鮮な空気が外気流路5−天井裏空間RS−給気流路6のルートで室内空間RSに取り入れられるので、室内空間RSの換気を行うことができる。
以上のように、本実施形態の空気調和システム1によれば、従来の図3に示す空気調和システム100と同様に、高い省エネルギー効果を得て室内空間RSの調湿、調温及び換気を容易に行うことができる。そのうえ、本実施形態の空気調和システム1によれば、従来の図3に示す空気調和システム100のように、外気流路5と給気流路6との間、及び、排気流路7と室内空間RSとの間をダクトなどでつなぐ必要がないので、天井裏空間CSへの施工が容易となる。なお、上述した調湿運転においては、ファン9Cの送風量を調節することで、調湿能力(除湿能力、加湿能力)を強くしたり弱くしたりすることができる。
また、本実施形態の空気調和システム1によれば、室外空気は、外気流路5により天井裏空間CSに一旦、導入された後、給気流路6により顕熱交換器3及び調湿装置4に導かれて、調湿、調温され、室内空間RSに供給されるように構成されている。また、室内空間RSの空気は、室外に排出される際に、連通部8により天井裏空間CSに一旦、放出されるように構成されている。上記構成により、上述した調湿運転において、天井裏空間CSでは、外気流路5により取り込まれた室外空気に連通部8により放出された室内空間RSの空気が混合された状態となる。ここで、室内空間RSの空気は、調湿装置4などにより調湿、調温された後の空気であり、例えば夏季においては、室外環境よりも温度及び湿度が低いため、天井裏空間CSの環境(温度、湿度)を室内空間RSの環境(温度、湿度)に近づけることができる。そのため、給気流路6により顕熱交換器3及び調湿装置4に導かれる天井裏空間CSの空気は、従来の図3に示す空気調和システム100において顕熱交換器102及び調湿装置103に導かれる室外空気と比べて、湿度及び温度が低いので、冷房除湿運転のエネルギー効率を向上することができる。なお、冬季においても、同様の理由で、暖房除湿運転のエネルギー効率を向上することができる。
さらに、本実施形態の空気調和システム1によれば、上記構成により、例えば夏季において、空調が長時間停止していて温度がかなり高くなった状態の室内空間RSについて、素早く冷却することができる。この空調の立ち上がりを早くする還気運転について以下に説明する。
従来の図3に示す空気調和システム100では、例えば夏季においては、調湿装置103で低温低湿の空気が生成されるので、室内空間RSに供給される空気は湿度が低い状態であるが、温度は顕熱交換器102での熱交換により高い状態(例えば25℃〜28℃程度)となっている。また、従来の図3に示す従来の空気調和システム100では、換気と調湿、調温とが必ず連動しており、調湿、調温された外気が室内空間RSに供給されることで、室内空間RSの温度が調整されている。そのため、空調の立ち上がりが遅く、室内空間RSを冷却するのに時間を要する。このような事態を回避し、室内空間RSの温度を快適な状態に素早く冷却するためには、調湿装置103で生成される空気の温度をさらに低下させる必要があるが、冷媒コイル105の作動負荷が増大してエネルギー効率が悪いものになる。
これに対して、本実施形態の空気調和システム1では、調湿、調温が換気と独立していることから、室内空間RSの調湿、調温のみを行うことができる。つまり、本実施形態の空気調和システム1では、ファン9A,9Bを停止させることで、外気流路5による室外空気の取り込み及び排気流路7による室内空間RSの空気の排出を止め(つまりは換気を止め)、ファン9Cのみを作動させることで、室内空間RSの空気だけを連通部8及び給気流路6により天井裏空間CSを介して調湿装置4に導いて、調湿、調温した後、室内空間RSへ戻すことができる。このように、室内空間RSの高温多湿の空気を直接、調湿装置4に供給して調湿、調温し、低温低湿とした空気を室内空間RSに供給する結果、空調の立ち上がりが早くなるため、室内空間RSの温度がかなり高くなった状態であっても、調湿装置4(冷媒コイル40)の作動負荷を増大させることなく、素早く室内空間RSを冷却することができる。この結果、高い省エネルギー効果を得ることができ、システム全体のランニングコストを低減させることができる。
その後、室内空間RSの温度がある程度(所定の温度まで)低下すると、ファン9A,9Bを作動させ、外気流路5による室外空気の取り込み及び排気流路7による室内空間RSの空気の排出を開始することで、通常の冷房除湿運転により、室内空間RSを快適な湿度、温度状態に維持できるとともに、室内空間RSの換気を行うことができる。
同様に、冬季における温度がかなり低くなった状態の室内空間RSについても、ファン9A〜9Cの動作制御することにより、素早く室内空間RSを加熱する還気運転を行うことができる。
なお、上述した空調の立ち上がり時の還気運転においては、ファン9Cの送風量を「強」とすることで、空調の立ち上がりを更に早くすることができる。
加えて、本実施形態の空気調和システム1では、夜間などの室内空間RSに人が滞在していない期間において、上述した還気運転(例えばファン9Cの送風量を「弱」とする)を行うことにより、天井裏空間CSに調湿、調温された空気が放出されるので、天井裏空間CSの躯体に冷熱(夏季)や温熱(冬季)を蓄熱することができる。これにより、朝や昼間などの人が滞在している期間に調湿運転(冷房除湿運転、暖房除湿運転)を行う際に、外気流路5により天井裏空間CSに取り込まれた室外空気は、躯体に蓄熱された熱を回収して給気流路6に取り込まれて室内空間CSに放出されるので、調湿運転(冷房除湿運転、暖房除湿運転)のエネルギー効率を向上することができる。
加えて、本実施形態の空気調和システム1によれば、ファン9A〜9Cを作動させる一方で、調湿装置4を停止させることで、室内空間RSの換気のみを行う換気運転を行うこともできる。なお、この換気運転においては、ファン9A,9Bの送風量を調節することで、換気能力を強くしたり弱くしたりすることができる。また、例えば夏季において、夜間の外気温が低いときは、換気運転(例えばファン9A,9Bの送風量を「弱」とする)を行うことにより、天井裏空間CSに気温の低い室外空気が取り込まれるので、天井裏空間CSの躯体に冷熱を蓄熱することができる。これにより、朝や昼間などの人が滞在している期間に冷房除湿運転を行う際に、外気流路5により天井裏空間CSに取り込まれた室外空気は、躯体に蓄熱された冷熱を回収して給気流路6に取り込まれて室内空間CSに放出されるので、冷房除湿運転のエネルギー効率を向上することができる。
このように、本実施形態の空気調和システム1では、換気と調湿、調温とを同時に行うこともできるうえ、別々に行うことができるので、上述した通り、調湿運転時のエネルギー効率を向上でき、さらに、状況に応じて適切な運転を行うことが可能である。
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明の具体的な態様は上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施形態の空気調和システム1において、図2に示すように、放射パネル14を併用して室内空間RSの空調を行うように構成してもよい。放射パネル14は、室内空間RSの天井、壁及び床のいずれかに設置することができるが、図2では天井に設置されている。
放射パネル14は、冷媒としての冷水又は温水が流通する流通管140と、室内空間RSの天井を構成するパネル本体141とを備えており、流通管140及びパネル本体141は溶接などによって接合されている。放射パネル14は、流通管140が設けられている側の面が天井裏空間CSに露出しているとともに、流通管140が設けられていない側の面が室内空間RSに露出している。流通管140は、図示は省略するが、平面視でジグザグ状に蛇行しており、平行に延びる複数本の直線部と、隣り合った直線部を連続させる湾曲部とからなるものである。流通管140の両端のうち、一方は冷媒の流入口であり、他方は冷媒の流出口であり、それぞれ配管(図示せず)を介して例えば20℃〜26℃の冷温水を供給可能な冷凍機(図示せず)に接続されている。
この図2に示す実施形態の空気調和システム1では、放射パネル14に供給される冷温水の流量及び温度の制御により、パネル本体141の表面温度を所望の温度に一定に保つことができる。これにより、放射パネル14が室内空間RSに滞在する人間が発する熱や配置されるパソコン、オーディオ設備などが発する熱を効率よく直接吸収する。そのため、室内空間RSの人口密度や滞在する人のエネルギー代謝(放熱量)、設備稼働状況などに応じて放射パネル14による放射空調(パネル本体141の表面温度)を調整することで、室内空間RSを適切に調温することができる。よって、図2に示す実施形態の空気調和システム1では、調湿を空気調和システム1で行うとともに調温を放射パネル14により行うことで、室内空間RSをさらに快適な環境にすることができる。なお、放射パネル14としては従来から公知のものを用いることができる。
また、図2に示す実施形態の空気調和システム1では、図1に示す実施形態と同様、調湿運転において、天井裏空間CSでは、外気流路5により取り込まれる室外空気に室内空間RSの空気が混合された状態となるので、天井裏空間CSの環境(温度、湿度)を室内空間RSの環境(温度、湿度)に近づけることができる。そのため、以下に説明する通り、放射パネル14への結露の発生を防止することができる。すなわち、従来の図3に示す空気調和システム100では、例えば夏季には天井裏空間CSが高温多湿な環境になるので、この天井裏空間CSに放射パネルを設けると、天井裏空間CSに含まれる水蒸気が放射パネルにより冷やされることで、放射パネルに結露が生じる。そのため、結露の発生を防止するためには、放射パネルの天井裏空間CSに露出する面に断熱材を設ける必要がある。これに対して、図2に示す実施形態の空気調和システム1では、上述したように、天井裏空間CSも調湿、調温されることで、例えば夏季では、天井裏空間CSの温度、湿度が室内空間RSの温度、湿度と同程度に低下している。その結果、放射パネルに結露が生じ難くなることから、断熱材を設けなくても、結露の発生を防止することができる。
また、上述した図1及び図2の実施形態の空気調和システム1においても、全熱交換器2を備えており、外気流路5により導かれた室外空気と、排気流路8により導かれた室内空間RS,S1〜S3の空気との間で顕熱及び潜熱の交換が行われることで、室内空間RS,S1〜S3から室外に排出される空気の持つ熱エネルギーを有効的に利用して、室外空気が有する温度や湿度を所望の状態に調整して顕熱交換器3に導き、これにより、顕熱交換器3の作動負荷を低減させている。ただし、この全熱交換器2を省いた構成を採用することも可能である。
1 空気調和システム
2 全熱交換器
3 顕熱交換器
4 調湿装置
5 外気流路
6 環気流路
7 排気流路
8 連通部
9A 第1ファン
9B 第2ファン
9C 第3ファン
10 制御装置
14 放射パネル
CS 天井裏空間
RS 室内空間

Claims (3)

  1. 室内空間の空調を行う空気調和システムであって、
    前記室内空間の上方の天井裏空間に設けられる全熱交換器と、
    前記天井裏空間に設けられる顕熱交換器と、
    前記天井裏空間に設けられ、通過する空気の湿度及び温度を調整する調湿装置と、
    室外の空気を前記全熱交換器を介して前記天井裏空間に導く外気流路と、
    前記天井裏空間の空気を前記顕熱交換器及び前記調湿装置を介して前記室内空間に導く給気流路と、
    前記天井裏空間の空気を前記全熱交換器を介して室外に導く排気流路と、
    前記室内空間及び前記天井裏空間を連通する連通部と、を備え、
    前記室内空間の空気は、前記連通部から前記天井裏空間へ放出された後、一部が前記排気流路により室外に排出され、一部が前記給気流路により前記室内空間に導かれ、
    前記全熱交換器は、前記外気流路により導かれる室外の空気と、前記排気流路により導かれる前記天井裏空間の空気との間で顕熱及び潜熱の交換を行い、
    前記顕熱交換器は、前記給気流路により導かれる前記天井裏空間の空気と、前記給気流路により導かれて前記顕熱交換器及び前記調湿装置を通過後の空気との間で顕熱の交換を行う空気調和システム。
  2. 前記外気流路に接続された第1ファンと、
    前記排気流路に接続された第2ファンと、
    前記給気流路に接続された第3ファンと、
    前記第1ファン、前記第2ファン及び前記第3ファンの動作制御する制御装置と、をさらに備え、
    前記制御装置が前記第1ファン、前記第2ファン及び前記第3ファンを作動させた状態から、前記第1ファン及び前記第2ファンを停止させ前記第3ファンのみを作動させた状態に制御することで、前記室内空間の空気だけを前記連通部及び前記給気流路により前記天井裏空間を介して前記顕熱交換器及び前記調湿装置に導くように構成される請求項に記載の空気調和システム。
  3. 室内空間の天井に設置された放射パネルをさらに備える請求項1又は2に記載の空気調和システム。
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