JP5335229B2 - 空気調和装置及びその制御方法 - Google Patents

空気調和装置及びその制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5335229B2
JP5335229B2 JP2007339714A JP2007339714A JP5335229B2 JP 5335229 B2 JP5335229 B2 JP 5335229B2 JP 2007339714 A JP2007339714 A JP 2007339714A JP 2007339714 A JP2007339714 A JP 2007339714A JP 5335229 B2 JP5335229 B2 JP 5335229B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
cooling
period
heating
medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007339714A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009162398A (ja
Inventor
正昭 今井
良則 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sasakura Engineering Co Ltd
Original Assignee
Sasakura Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sasakura Engineering Co Ltd filed Critical Sasakura Engineering Co Ltd
Priority to JP2007339714A priority Critical patent/JP5335229B2/ja
Publication of JP2009162398A publication Critical patent/JP2009162398A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5335229B2 publication Critical patent/JP5335229B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Air Conditioning Control Device (AREA)
  • Devices For Blowing Cold Air, Devices For Blowing Warm Air, And Means For Preventing Water Condensation In Air Conditioning Units (AREA)

Description

本発明は、建造物の内部空間の空気調和を行う空気調和装置に関し、更に詳しくは、放射空調により空気調和を行う空気調和装置に関する。
従来の空気調和装置として、空気調和の対象となる空間(以下、「区画空間」とも称す)に、外気よりも低い温度に調整された空気や外気よりも高い温度に調整された空気を送出して冷房や暖房(対流式空気調和)を行う対流式空気調和装置が知られている。対流式空気調和であれば、冷房においては、冷気が放出される場所の近傍では室温が快適温度より低く、媒体の対流の行き届きに難い場所の近傍では逆に室温が快適温度より高くなり易く、同様に、暖房においては、暖気が放出される場所の近傍では室温が快適温度より高く、媒体の対流の行き届きに難い場所の近傍では逆に室温が快適温度より低くなり易く、冷房又は暖房において区画空間の全体を快適温度に維持することが困難であった。したがって、快適温度に維持し難い場所の室温を快適温度に調整しようとすると、快適温度よりはるかに低い冷気又は快適温度よりはるかに高い暖気を放出させたり、単位時間当たりに放出される冷気又は暖気の放出量を大きくしたりしなければならず、また、その冷気又は暖気が直接的に人にあたるために、冷気又は暖気が放出される場所の近傍では特に、快適さを体感できない問題があった。
これに対して、媒体(水)を還流させて放射パネルの温度を制御して、人等からの輻射熱を放射パネルで吸収することによって冷房したり、放射パネルからの輻射熱によって暖房したりする放射式空気調和装置が知られるようになってきた。放射式空気調和装置では、所定の温度に調整された空気を区画空間に供給して室温を調整すると共に、放射パネルによって冷房時には人や家具や壁等からの輻射熱を直接的に吸収し、一方、暖房時には人体に輻射熱を供給している。区画空間に供給される空気は、対流式空気調和装置から送出される空気よりも圧倒的に少ない量であるために、対流式空気調和装置の場合のような気流に起因する問題を抑制できる。
近年になり、昼間等の人が滞在している期間(以下、「空調期間」とも称す)には冷気又は暖気を区画空間に送出し、夜間等の人が滞在していない期間(以下、「蓄熱期間」とも称す)には冷気又は暖気を区画空間外の躯体に噴出する対流式空気調和装置(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)が提案されている。この対流式空気調和装置では、蓄熱期間の冷房時(暖房時)には区画空間外の躯体及び区画空間外の空間の空気を冷却(加熱)している。この場合、空調期間の開始時に直前の蓄熱期間において既に冷却(加熱)された空気を区画空間に送出することによって、急速に区画空間を冷房(暖房)したり、また、空調期間において直前の蓄熱期間に冷却(加熱)された区画空間外の躯体で外気を予備的に冷却(加熱)した後に更に低い冷房用の温度(更に高い暖房用の温度)にまで冷却することによって、外気を直接に冷房用の温度にまで冷却する場合より運転エネルギー(消費電力)を抑えたりしている。
特開2003−161470号公報 特開2005−326106号公報
従来の放射式空気調和装置は、対流式空気調和装置とは異なり、区画空間の冷房(暖房)と区画空間外の躯体の冷却(加熱)とを選択的に行うことができない。つまり、空調期間においても蓄熱期間においても、区画空間の冷房と区画空間画の躯体や区画空間を区画する躯体(区画壁)や区画空間内に配設された机、本棚、OA機器等の装備品の冷却(加熱)が行われる。したがって、従来の放射式空気調和装置では空調期間や蓄熱期間の区別なく冷房運転(暖房運転)を行うことによって、蓄熱期間において躯体や装備品の温度が上昇(下降)することを防止している。これによって、蓄熱期間の冷房運転に必要な運転エネルギーは、蓄熱期間に冷房運転を行わない場合より増加し、空調期間の運転エネルギーは、直前の蓄熱期間における躯体や装備品の冷却状態の維持によって、蓄熱期間に冷房運転を行わない場合より減少することとなる。但し、蓄熱期間の運転エネルギーの増加量よりも空調期間の運転エネルギーの減少量の方が大きくなるために、全体としての冷房運転(暖房運転)のエネルギー効率は向上する。しかしながら、エネルギー効率の観点からは更なる改良の余地があった。
そこで、本発明に係る空気調和装置では、放射パネルを用いた冷房や暖房の空気調和における運転エネルギーの効率を向上させる。
上記の課題を解決するために、本発明に係る空気調和装置は、
躯体の内側における区画空間に対して少なくとも冷房を行う空気調和装置であって、
前記区画空間を区画する少なくとも一部の区画壁を構成する放射体及び前記放射体における前記区画空間と反対側の表面に固定された媒体導通体を含む放射パネルと、前記放射パネルの前記媒体導通体に温度調節媒体を還流させる媒体還流装置と、前記媒体還流装置を制御する制御装置と、前記区画空間内に人が滞在しているか否かを検出する人滞在検出装置とを備え、
前記制御装置が、
前記人滞在検出装置の検出結果により、前記区画空間内に人が滞在し区画空間の冷房を主に行う冷房期間から前記区画空間内に人が滞在せず前記躯体の冷却を主に行う躯体冷却期間への切替と前記躯体冷却期間から前記冷房期間への切替とを検知する切替手段と、
前記切替手段の検知結果に応じて、前記躯体冷却期間において、実質的な前記放射パネルの表面温度を前記冷房期間より低い温度に制御する表面温度制御手段とを含むことを特徴としている。
また、上記の課題を解決するために、本発明に係る空気調和装置は、
躯体の内側における区画空間に対して少なくとも冷房を行う空気調和装置であって、
前記区画空間を区画する少なくとも一部の区画壁を構成する放射体及び前記放射体における前記区画空間と反対側の表面に固定された媒体導通体を含む放射パネルと、前記放射パネルの前記媒体導通体に温度調節媒体を還流させる媒体還流装置と、前記媒体還流装置を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置が、
昼間であって前記区画空間の冷房を主に行う冷房期間から夜間であって前記躯体の冷却を主に行う躯体冷却期間への切替と前記躯体冷却期間から前記冷房期間への切替とを検知する切替手段と、
前記切替手段の検知結果に応じて、前記躯体冷却期間において、実質的な前記放射パネルの表面温度を前記冷房期間より低い温度に制御する表面温度制御手段とを含むことを特徴としている。
また、上記の課題を解決するために、本発明に係る空気調和装置は、
躯体の内側における区画空間に対して少なくとも暖房を行う空気調和装置であって、
前記区画空間を区画する少なくとも一部の区画壁を構成する放射体及び前記放射体における前記区画空間と反対側の表面に固定された媒体導通体を含む放射パネルと、前記放射パネルの前記媒体導通体に温度調節媒体を還流させる媒体還流装置と、前記媒体還流装置を制御する制御装置と、前記区画空間内に人が滞在しているか否かを検出する人滞在検出装置とを備え、
前記制御装置が、
前記人滞在検出装置の検出結果により、前記区画空間内に人が滞在し区画空間の暖房を主に行う暖房期間から前記区画空間内に人が滞在せず前記躯体の加熱を主に行う躯体加熱期間への切替と前記躯体加熱期間から前記暖房期間への切替とを検知する切替手段と、
前記切替手段の検知結果に応じて、前記躯体加熱期間において、実質的な前記放射パネルの表面温度を前記暖房期間より高い温度に制御する表面温度制御手段とを含むことを特徴としている。
また、上記の課題を解決するために、本発明に係る空気調和装置は、
躯体の内側における区画空間に対して少なくとも暖房を行う空気調和装置であって、
前記区画空間を区画する少なくとも一部の区画壁を構成する放射体及び前記放射体における前記区画空間と反対側の表面に固定された媒体導通体を含む放射パネルと、前記放射パネルの前記媒体導通体に温度調節媒体を還流させる媒体還流装置と、前記媒体還流装置を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置が、
昼間であって前記区画空間の暖房を主に行う暖房期間から夜間であって前記躯体の加熱を主に行う躯体加熱期間への切替と前記躯体加熱期間から前記暖房期間への切替とを検知する切替手段と、
前記切替手段の検知結果に応じて、前記躯体加熱期間において、実質的な前記放射パネルの表面温度を前記暖房期間より高い温度に制御する表面温度制御手段とを含むことを特徴としている。
また、上記の課題を解決するために、本発明に係る空気調和装置は、
躯体の内側における区画空間に対して少なくとも冷房及び暖房を選択的に行う空気調和装置であって、
前記区画空間を区画する少なくとも一部の区画壁を構成する放射体及び前記放射体における前記区画空間と反対側の表面に固定された媒体導通体を含む放射パネルと、冷房運転及び暖房運転の運転種別を選択する運転種別選択装置と、前記放射パネルの前記媒体導通体に温度調節媒体を還流させる媒体還流装置と、前記運転種別選択装置により選択された運転種別に応じて前記媒体還流装置を制御する制御装置と、前記区画空間内に人が滞在しているか否かを検出する人滞在検出装置とを備え、
前記制御装置が、
前記運転種別検知手段により前記冷房運転が選択されている場合に、前記人滞在検出装置の検出結果により、前記区画空間内に人が滞在し区画空間の冷房を主に行う冷房期間から前記区画空間内に人が滞在せず前記躯体の冷却を主に行う躯体冷却期間への切替と前記躯体冷却期間から前記冷房期間への切替とを検知し、かつ前記運転種別選択手段により前記暖房運転が選択されている場合に、前記人滞在検出装置の検出結果により、前記区画空間内に人が滞在し区画空間の暖房を主に行う暖房期間から前記区画空間内に人が滞在せず前記躯体の加熱を主に行う躯体加熱期間への切替と前記躯体加熱期間から前記暖房期間への切替とを検知する切替手段と、
前記切替手段の検知結果に応じて、前記躯体冷却期間において、実質的な前記放射パネルの表面温度を前記冷房期間より低い温度に制御し、前記躯体加熱期間において、前記実質的な放射パネルの表面温度を前記暖房期間より高い温度に制御する表面温度制御手段とを含むことを特徴としている。
また、上記の課題を解決するために、本発明に係る空気調和装置は、
躯体の内側における区画空間に対して少なくとも冷房及び暖房を選択的に行う空気調和装置であって、
前記区画空間を区画する少なくとも一部の区画壁を構成する放射体及び前記放射体における前記区画空間と反対側の表面に固定された媒体導通体を含む放射パネルと、冷房運転及び暖房運転の運転種別を選択する運転種別選択装置と、前記放射パネルの前記媒体導通体に温度調節媒体を還流させる媒体還流装置と、前記運転種別選択装置により選択された運転種別に応じて前記媒体還流装置を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置が、
前記運転種別検知手段により前記冷房運転が選択されている場合に、昼間であって前記区画空間の冷房を主に行う冷房期間から夜間であって前記躯体の冷却を主に行う躯体冷却期間への切替と前記躯体冷却期間から前記冷房期間への切替とを検知し、かつ前記運転種別選択手段により前記暖房運転が選択されている場合に、昼間であって前記区画空間の暖房を主に行う暖房期間から夜間であって前記躯体の加熱を主に行う躯体加熱期間への切替と前記躯体加熱期間から前記暖房期間への切替とを検知する切替手段と、
前記切替手段の検知結果に応じて、前記躯体冷却期間において、実質的な前記放射パネルの表面温度を前記冷房期間より低い温度に制御し、前記躯体加熱期間において、前記実質的な放射パネルの表面温度を前記暖房期間より高い温度に制御する表面温度制御手段とを含むことを特徴としている。
本発明に係る放射パネルを用いて少なくとも冷房を行う空気調和装置であれば、冷房運転において、区画空間の冷房を主に行う冷房期間と躯体の冷却を主に行う躯体冷却期間とを交互に切り替え、かつ躯体冷却期間には実質的な放射パネルの表面温度を冷房期間よりも低い温度に制御するために、躯体冷却期間において、冷房期間と同一の冷房運転を行う場合よりも低い温度に躯体や装備品を冷却できる。これは、躯体冷却期間における躯体や装備品への冷熱の蓄熱量が増大することを意味する。これによって、躯体冷却期間に冷房期間と同一の冷房運転を行う場合に比べて、躯体冷却期間の運転エネルギーは増加し、冷房期間の運転エネルギーは直前の躯体冷却期間における躯体や装備品の冷却によって減少することとなるが、躯体冷却期間の運転エネルギーの増加量よりも冷房期間の運転エネルギーの減少量の方が大きくなるために、全体としての冷房運転のエネルギー効率が向上する。
また、本発明に係る放射パネルを用いて少なくとも暖房を行う空気調和装置であれば、暖房運転において、区画空間の暖房を主に行う暖房期間と躯体の加熱を主に行う躯体加熱期間とを交互に切り替え、かつ躯体加熱期間には実質的な放射パネルの表面温度を暖房期間よりも高い温度に制御するために、躯体加熱期間において、暖房期間と同一の暖房運転を行う場合よりも高い温度に躯体や装備品を加熱できる。これは、躯体加熱期間における躯体や装備品への温熱の蓄熱量が増大することを意味する。これによって、躯体加熱期間に暖房期間と同一の暖房運転を行う場合に比べて、躯体加熱期間の運転エネルギーは増加し、暖房期間の運転エネルギーは直前の躯体加熱期間における躯体や装備品の加熱によって減少することとなるが、躯体加熱期間の運転エネルギーの増加量よりも暖房期間の運転エネルギーの減少量の方が大きくなるために、全体としての暖房運転のエネルギー効率が向上する。
本発明に係る放射パネルを用いて少なくとも冷房及び暖房を選択的に行う空気調和装置であれば、冷房運転において冷房期間と躯体冷却期間とを交互に切り替えて躯体冷却期間には実質的な放射パネルの表面温度を冷房期間よりも低い温度に制御し、かつ暖房運転において暖房期間と躯体加熱期間とを交互に切り替えて躯体加熱期間には実質的な放射パネルの表面温度を暖房期間よりも高い温度に制御するために、上記で説明したのと同一の理由によって、全体としての冷房運転のエネルギー効率及び全体としての暖房運転のエネルギー効率の双方が向上する。
本発明に係る空気調和装置とその制御方法の最良の形態について説明する。なお、概念的な構成について説明した後に、具体的な構成について説明する。
本発明に係る少なくとも冷房を行う空気調和装置(以下、「空気調和装置A」とも称す)、本発明に係る少なくとも暖房を行う空気調和装置(以下、「空気調和装置B」とも称す)及び本発明に係る冷房及び暖房を選択的に行う空気調和装置(以下、「空気調和装置C」とも称す)の各々は、放射体及び媒体導通体を含む放射パネルと、放射パネルの媒体導通体に温度調節媒体を還流させる媒体還流装置と、媒体還流装置を制御する制御装置とを備えている。空気調和装置Cは、冷房運転及び暖房運転の運転種別を選択する運転種別選択手段を更に備え、空気調和装置Cの制御装置は、運転種別選択手段で選択された運転種別に応じて媒体還流装置を制御する。なお、躯体は、建造物の骨格材、外壁材、内壁材等で構成され、区画空間は、内壁材としての天井材、床材、側壁材等の区画壁で囲まれた空間である。
空気調和装置A、空気調和装置B及び空気調和装置Cにおいて、放射パネルの放射体は、区画空間の天井や側壁等の区画壁の少なくとも一部を構成している。放射パネルの構成は、公知のいかなる構成と同一であってもよい。媒体還流装置は、温度調節媒体を所定の条件に応じて還流させる。温度調節媒体としては、フロンガス等の気体や水等の液体が挙げられる。特に、大気汚染等の環境汚染の低減を考慮すれば、温度調節媒体は水であることが好ましい。
空気調和装置Aの制御装置は、冷房期間から躯体冷却期間への切替と躯体冷却期間から冷房期間への切替とを検知する切替手段と、躯体冷却期間において、実質的な放射パネルの表面温度を冷房期間より低い温度に維持する表面温度制御手段とを含んでいる。また、空気調和装置Bの制御装置は、暖房期間から躯体加熱期間への切替と躯体加熱期間から暖房期間への切替とを検知する切替手段と、躯体加熱期間において、実質的な放射パネルの表面温度を暖房期間より高い温度に維持する表面温度制御手段とを含んでいる。また、空気調和装置Cの制御装置は、冷房運転が選択されている場合には冷房期間から躯体冷却期間への切替と躯体冷却期間から冷房期間への切替とを検知し、かつ暖房運転が選択されている場合には暖房期間から躯体加熱期間への切替と躯体加熱期間から暖房期間への切替とを検知する切替手段と、躯体冷却期間において実質的な放射体の表面温度を冷房期間より低い温度に維持し、躯体加熱期間において実質的な放射体の表面温度を暖房期間より高い温度に維持する表面温度制御手段とを含んでいる。
ここで、「冷房期間」及び「暖房期間」とは、それぞれ、区画空間の冷房及び暖房を主に行う期間であって、概ね人等が区画空間内に滞在している期間を意味する。また、「区画空間の冷房を主に行う」及び「区画空間の暖房を主に行う」とは、それぞれ、区画空間に快適な環境を提供するための冷房及び暖房を行うことを意味する。一方、「躯体冷却期間」及び「躯体加熱期間」とは、それぞれ、躯体の冷却及び加熱を主に行う期間であって、概ね人等が区画空間内に滞在していない期間を意味する。また、「躯体の冷却を主に行う」及び「躯体の加熱を主に行う」とは、それぞれ、区画空間の環境には必ずしも配慮せずに、躯体を冷却及び加熱を行うことを意味する。冷房運転中において、冷房期間と躯体冷却期間とは交互に選択される。つまり、冷房運転中において、冷房期間の開始に応じて躯体冷却期間が終了し、冷房期間の終了に応じて躯体冷却期間が開始される。同様に、暖房運転中においては、暖房期間と躯体加熱期間とは交互に選択され、暖房期間の開始に応じて躯体加熱期間が終了し、暖房期間の終了に応じて躯体加熱期間が開始される。
空気調和装置A及び空気調和装置Cの各々の切替手段は、冷房期間から躯体冷却期間への切替と躯体冷却期間から冷房期間への切替とを内部的な契機に応じて切替を検知してもよいし、外部入力装置からの信号に応じて切替を検知してもよいし、それらを複合して切替を検知してもよい。同様に、空気調和装置B及び空気調和装置Cの各々の切替手段は、暖房期間から躯体加熱期間への切替と躯体加熱期間から暖房期間への切替とを内部的な契機に応じて検知してもよいし、外部入力装置からの信号に応じて検知してもよいし、それらを複合して検知してもよい。内部的な契機としては、所定の時刻の検知や所定の日時が挙げられる。外部入力装置からの信号としては、外部の時計からの時刻信号や切替スイッチからの信号や実質的に区画空間における人等の存在を検出する装置、例えば、人感センサや照明装置の作動状態を検知するセンサや施錠装置の作動状態を検知するセンサからの信号が挙げられる。なお、外部入力装置からの信号を参照する場合には、空気調和装置A、空気調和装置B及び空気調和装置Cの各々は、それらの外部入力装置を更に含む構成とする。
空気調和装置A、空気調和装置B及び空気調和装置Cの各々の表面温度制御手段において、「実質的な放射パネルの表面温度」とは、放射パネルの表面温度そのものや、放射パネルの表面温度を指標できる温度からの換算温度を意味する。放射パネルの表面温度としては、例えば、放射体の区画空間側の表面の温度、放射体の区画空間と反対側の表面の温度、媒体導通体の外表面の温度が挙げられ、放射パネルの表面温度を指標する温度としては、例えば、区画空間の空間温度(室温)や媒体導通体から媒体還流装置に帰還する温度調節媒体の帰還温度が挙げられる。
なお、冷房期間における媒体循環装置の制御は公知のいかなる制御と同一であってもよい。冷房期間における媒体循環装置の制御としては、例えば、放射パネルの表面温度を一定に維持するように制御される構成や、区画空間の空間温度を一定に維持するように制御される構成が挙げられる。
空気調和装置A及び空気調和装置Cにおいて、表面温度制御手段が、冷房期間において、媒体還流装置から媒体導通体に送出される温度調節媒体の送出温度及び媒体還流装置から媒体導通体に送出される温度調節媒体の送出流量の少なくとも一方を変化させて、実質的な放射パネルの表面温度を所定の冷房表面温度に実質的に維持し、躯体冷却期間において、送出温度及び送出流量の少なくとも一方を変化させて、実質的な放射パネルの表面温度を冷房表面温度より低い温度に実質的に維持する構成であることが好ましい。この構成であれば、送出温度及び送出流量の少なくとも一方の変化によって、冷房期間及び躯体冷却期間の双方における冷房運転制御が簡便に実現できる。なお、送出温度を降下させたり、送出流量を増加させたりすると、温度調節媒体と放射パネルとの熱交換率の向上に伴って冷房能が高くなり、逆に、送出温度を上昇させたり、送出流量を減少させたりすると冷房能が低くなる。
ここで、「所定の冷房表面温度に実質的に維持する」とは、意図的には所定の冷房表面温度と異ならせないことを意味し、厳密に冷房期間の全期間にわたり所定の冷房表面温度に維持されている場合に限らず、一時的に所定の冷房表面温度に維持されていない場合を含意する。冷房期間において一時的に冷房表面温度が維持されない場合としては、例えば、放射パネルの表面温度に基づいて温度調節媒体の送出温度や送出流量を変化させているが冷房負荷の変化、例えば、区画空間内の滞在人数の変化や気温の変化等に伴う過渡的な状態において冷房表面温度と異なる温度となる場合や、放射パネルの表面温度を指標する躯体空間の空間温度や温度調節媒体の帰還温度に基づいて温度調節媒体の送出温度や送出流量を変化させることによって概ね冷房表面温度に維持されている場合が挙げられる。同様に、「冷房表面温度より低い温度に実質的に維持する」とは、意図的には冷房表面温度を同一の温度や冷房表面温度より高い温度にしないことを意味し、厳密に躯体冷却期間の全期間にわたり所定の冷房表面温度より低い温度に維持されている場合に限らず、一時的に所定の冷房表面温度に維持されていない場合を含意する。なお、冷房表面温度より低い温度とは、一定温度であってもよいし、冷房表面温度より低い温度範囲で変化する可変温度であってもよい。
同様に、空気調和装置B及び空気調和装置Cにおいて、暖房期間において、媒体還流装置から媒体導通体に送出される温度調節媒体の送出温度及び媒体還流装置から媒体導通体に送出される温度調節媒体の送出流量の少なくとも一方を変化させて、実質的な放射パネルの表面温度を所定の暖房表面温度に実質的に維持し、躯体加熱期間において、送出温度及び送出流量の少なくとも一方を変化させて、実質的な放射パネルの表面温度を冷房表面温度より高い温度に実質的に維持する構成であることが好ましい。この構成であれば、送出温度及び送出流量の少なくとも一方の変化によって、暖房期間及び躯体暖房期間の双方における暖房運転制御が簡便に実現できる。なお、送出温度を上昇させたり、送出流量を増加させたりすると、温度調節媒体と放射パネルとの熱交換率の向上に伴って暖房能が高くなり、逆に、送出温度を降下させたり、送出流量を減少させたりすると暖房能が低くなる。また、空気調和装置Cにおいては、冷房表面温度と暖房表面温度とが同一である構成であってもよい。「所定の暖房表面温度に実質的に維持する」とは、意図的には所定の暖房表面温度と異ならせないことを意味し、厳密に暖房期間の全期間にわたり所定の暖房表面温度に維持されている場合に限らず、一時的に所定の暖房表面温度に維持されていない場合を含意する。また、「暖房表面温度より高い温度に実質的に維持する」とは、意図的には暖房表面温度を同一の温度や暖房表面温度より低い温度にしないことを意味し、厳密に躯体加熱期間の全期間にわたり所定の暖房表面温度より高い温度に維持されている場合に限らず、一時的に所定の暖房表面温度に維持されていない場合を含意する。
空気調和装置A及び空気調和装置Cの各々において、実質的な放射パネルの表面温度として放射パネルの表面温度を測定する放射パネル温度測定装置を含み、媒体還流装置が、媒体導通体に送出される温度調節媒体の送出温度を調節する送出温度調節部と、前記媒体導通体に送出される温度調節媒体の送出流量を調節する送出流量調節部とを含み、表面温度制御手段が、冷房期間において、送出温度調節部を制御して送出温度を所定の冷房送出温度に維持し、かつ送出流量調節部を制御して放射パネル温度測定装置で測定される放射パネルの表面温度に基づいて送出流量を変化させ、躯体冷却期間において、送出温度調節部を制御して送出温度を冷房送出温度より低い所定の冷却送出温度に維持し、かつ送出流量調節部を制御して送出流量を所定の冷却送出流量に維持する構成であることが好ましい。この構成であれば、冷房期間において送出流量のみを変化させることによって、簡便に、放射パネルの表面温度を冷房表面温度に実質的に維持でき、また、一般的に、送出温度に場合に比べて送出流量は高速に変化させることができるために、冷房負荷の変動に対する冷房表面温度の変動幅を減少できる。また、この構成であれば、躯体冷却期間において、送出温度を所定の冷却送出温度に変更してその温度を一定に維持し、送出流量を所定の冷却送出流量に維持すればよいので、簡便に、放射パネルの表面温度を冷房表面温度より低い温度に維持できる。これによって、躯体や装備品に冷熱を効率良く蓄熱できる。したがって、全体としての冷房のエネルギー効率が更に向上する。
同様に、空気調和装置B及び空気調和装置Cの各々において、放射パネル温度測定装置と帰還温度測定装置とを含み、媒体還流装置が送出温度調節部と送出流量調節部とを含み、表面温度制御手段が、暖房期間において、送出温度調節部を制御して送出温度を所定の暖房送出温度に維持し、かつ送出流量調節部を制御して放射パネル温度測定装置で測定される放射パネルの表面温度に基づいて送出流量を変化させ、躯体加熱期間において、送出温度調節部を制御して送出温度を暖房送出温度より高い所定の加熱送出温度に維持し、かつ送出流量調節部を制御して送出流量を所定の加熱送出流量に維持する構成であることが好ましい。
空気調和装置A及び空気調和装置Cの各々において、実質的な放射パネルの表面温度として放射パネルの表面温度を測定する放射パネル温度測定装置を含み、媒体還流装置が、媒体導通体に送出される温度調節媒体の送出温度を調節する送出温度調節部と、媒体導通体に送出される温度調節媒体の送出流量を調節する送出流量調節部とを含み、表面温度制御手段が、冷房期間において、送出温度調節部を制御して送出温度を所定の冷房送出温度に維持し、かつ送出流量調節部を制御して放射パネル温度測定装置で測定される放射パネルの表面温度に基づいて送出流量を変化させ、躯体冷却期間において、送出温度調節部を制御して放射パネル温度測定装置で測定される放射パネルの表面温度に基づいて送出温度を変化させ、かつ送出流量調節部を制御して送出流量を所定の冷却送出流量に維持する構成であることが好ましい。この構成であれば、冷房期間において、簡便に放射パネルの表面温度を冷房表面温度に実質的に維持でき、また、冷房負荷の変動に対する冷房表面温度の変動幅を減少できる。また、この構成であれば、躯体冷却期間において放射パネルの表面温度に基づいて送出温度を変化させることによって、簡便にかつ確実に、放射パネルの表面温度を冷房表面温度より低い温度に維持できる。これによって、躯体や装備品に冷熱を効率良く蓄熱できる。したがって、全体としての冷房のエネルギー効率が更に向上する。なお、所定の冷却送出流量は、標準的な冷房負荷において放射パネルの表面温度を一定に維持するための送出流量(所定の基準冷房送出流量)以下であることが更に好ましい。
同様に、空気調和装置B及び空気調和装置Cの各々において、放射パネル温度測定装置を含み、媒体還流装置が送出温度調節部と送出流量調節部とを含み、表面温度制御手段が、暖房期間において、送出温度調節部を制御して送出温度を所定の暖房送出温度に維持し、かつ送出流量調節部を制御して放射パネル温度測定装置で測定される放射パネルの表面温度に基づいて送出流量を変化させ、躯体加熱期間において、送出温度調節部を制御して放射パネル温度測定装置で測定される放射パネルの表面温度に基づいて送出温度を変化させ、かつ送出流量調節部を制御して送出流量を所定の冷却送出流量に維持する構成であることが好ましい。この構成であれば、暖房期間において送出流量のみを変化させることによって、簡便に、放射パネルの表面温度を暖房表面温度に実質的に維持でき、また、暖房負荷の変動に対する暖房表面温度の変動幅を減少できる。また、この構成であれば、躯体加熱期間において送出温度のみを変化させることによって、簡便にかつ確実に、放射パネルの表面温度を暖房表面温度より高い温度に維持できる。更に、送出流量を変化させる場合に比べて、躯体や装備品への温熱の蓄熱量を増加させることもできる。なお、所定の加熱送出流量は、標準的な暖房負荷において放射パネルの表面温度を一定に維持するための送出流量(所定の基準暖房送出流量)以下であることが更に好ましい。
空気調和装置A及び空気調和装置Cの各々において、放射パネル温度測定装置と前記媒体導通体から媒体還流装置に帰還する温度調節媒体の帰還温度を測定する帰還温度測定装置とを含み、媒体還流装置が送出温度調節部と送出流量調節部とを含み、表面温度制御手段が、冷房期間において、送出温度調節部を制御して送出温度を所定の冷房送出温度に維持し、かつ送出流量調節部を制御して放射パネル温度測定装置で測定される放射パネルの表面温度に基づいて送出流量を変化させ、躯体冷却期間において、送出温度調節部を制御して送出温度を帰還温度測定装置で測定される帰還温度に基づいて送出温度を帰還温度の変化に追従させて変化させ、かつ送出流量調節部を制御して送出流量を所定の冷却送出流量に維持する構成であることが好ましい。この構成であれば、冷房期間において、簡便に放射パネルの表面温度を冷房表面温度に実質的に維持でき、また、冷房負荷の変動に対する冷房表面温度の変動幅を減少できる。また、この構成であれば、躯体冷却期間において、送出温度を帰還温度の変化に追従させて変化させるために躯体や装備品に冷熱を効率良く蓄熱できると共に、躯体冷却期間の全期間にわたって確実に躯体や装備品を冷却できるために冷熱の蓄熱量を増加できる。したがって、全体としての冷房のエネルギー効率が更に向上する。
同様に、空気調和装置B及び空気調和装置Cの各々において、放射パネル温度測定装置と帰還温度測定装置とを含み、媒体還流装置が送出温度調節部と送出流量調節部とを含み、表面温度制御手段が、暖房期間において、送出温度調節部を制御して送出温度を所定の暖房送出温度に維持し、かつ送出流量調節部を制御して放射パネル温度測定装置で測定される放射パネルの表面温度に基づいて送出流量を変化させ、躯体加熱期間において、送出温度調節部を制御して送出温度を帰還温度測定装置で測定される帰還温度に基づいて送出温度を帰還温度の変化に追従させて変化させ、かつ送出流量調節部を制御して送出流量を所定の暖房送出流量に維持する構成であることが好ましい。この構成であれば、暖房期間において、簡便に放射パネルの表面温度を暖房表面温度に実質的に維持でき、また、暖房負荷の変動に対する放射パネルの表面温度の変動幅を減少できる。また、この構成であれば、躯体冷却期間において、送出温度を帰還温度の変化に追従させて変化させるために躯体や装備品に温熱を効率良く蓄熱できると共に、躯体加熱期間の全期間にわたって確実に躯体や装備品を加熱できるために温熱の蓄熱量を増加できる。したがって、全体としての暖房のエネルギー効率が更に向上する。
空気調和装置A及び空気調和装置Cの各々において、放射パネル温度測定装置と躯体の表面温度を測定する躯体温度測定装置とを含み、媒体還流装置が送出温度調節部と送出流量調節部とを含み、表面温度制御手段が、冷房期間において、送出温度調節部を制御して送出温度を所定の冷房送出温度に維持し、かつ送出流量調節部を制御して放射パネル温度測定装置で測定される放射パネルの表面温度に基づいて送出流量を変化させ、躯体冷却期間において、送出温度調節部を制御して躯体温度測定装置で測定される躯体の表面温度が放射パネル温度測定装置で測定される放射パネルの表面温度より低くなるように送出温度を変化させ、かつ送出流量調節部を制御して送出流量を所定の冷房送出流量に維持する構成であることが好ましい。この構成であれば、冷房期間において、簡便に放射パネルの表面温度を冷房表面温度に実質的に維持でき、また、冷房負荷の変動に対する冷房表面温度の変動幅を減少できる。また、この構成であれば、躯体冷却期間において、送出温度を躯体の表面温度の変化に追従させて変化させるために躯体や装備品に冷熱を効率良く蓄熱できると共に、躯体冷却期間の全期間にわたって確実に躯体や装備品を加熱できるために冷熱の蓄熱量を増加できる。したがって、全体としての冷房のエネルギー効率が更に向上する。
同様に、空気調和装置B及び空気調和装置Cの各々において、放射パネル温度測定装置と躯体温度測定装置とを含み、媒体還流装置が送出温度調節部と送出流量調節部とを含み、表面温度制御手段が、暖房期間において、送出温度調節部を制御して送出温度を所定の暖房送出温度に維持し、かつ送出流量調節部を制御して放射パネル温度測定装置で測定される放射パネルの表面温度に基づいて送出流量を変化させ、躯体加熱期間において、送出温度調節部を制御して躯体温度測定装置で測定される躯体の表面温度が放射パネル温度測定装置で測定される放射パネルの表面温度より高くなるように送出温度を変化させ、かつ送出流量調節部を制御して送出流量を前記所定の暖房送出流量に維持する構成であることが好ましい。この構成であれば、暖房期間において、簡便に放射パネルの表面温度を暖房表面温度に実質的に維持でき、また、暖房負荷の変動に対する暖房表面温度の変動幅を減少できる。また、この構成であれば、躯体加熱期間において、送出温度を躯体の表面温度の変化に追従させて変化させるために躯体や装備品に温熱を効率良く蓄熱できると共に、躯体加熱期間の全期間にわたって確実に躯体や装備品を加熱できるために温熱の蓄熱量を増加できる。したがって、全体としての冷房のエネルギー効率が更に向上する。
空気調和装置A、空気調和装置B及び空気調和装置Cの各々において、躯体温度測定装置を設ける場合には、躯体温度測定装置が、躯体の表面であって、区画空間の外側において放射パネルと対向する部分に設けられている構成であることが好ましい。これは、一般的に、躯体において最も熱容量の大きい部分は区画空間外の部分であり、また、躯体において放射パネルと熱的影響が大きい部分は放射パネルと対向する部分であるために、躯体及び装備品の冷却状態を最も正確に判定できるからである。これによって、躯体冷却期間における冷熱の蓄熱の効率が更に向上し、全体としての冷房のエネルギー効率が更に向上する。
空気調和装置A及び空気調和装置Cの各々において、切替手段が、時刻を計測する計時手段と、計時手段による時刻が所定の第1切替時刻であるか否かを判定する第1切替時刻判定手段と、計時手段による時刻が第1切替時刻と異なる所定の第2切替時刻であるか否かを判定する第2切替時刻判定手段とを含み、切替手段が、第1切替時刻判定手段による肯定判定に応じて躯体冷却期間から冷房期間への切替を検知し、第2切替時刻判定手段による肯定判定に応じて冷房期間から躯体冷却期間への切替を検知する構成であることが好ましい。この場合、所定の第1切替時刻に躯体冷却期間が終了すると共に前記冷房期間が開始され、所定の第1切替時刻と異なる所定の第2切替時刻に冷房期間が終了すると共に躯体冷却期間が開始されることとなる。この構成であれば、躯体冷却期間から冷房期間への切替と冷房期間から躯体冷却期間への切替を自動的にかつ簡便に実行できる。
同様に、空気調和装置B及び空気調和装置Cの各々において、切替手段が計時手段と第1切替時刻判定手段と第2切替時刻判定手段とを含み、切替手段が、第1切替時刻判定手段による肯定判定に応じて躯体加熱期間から暖房期間への切替を検知し、第2切替時刻判定手段による肯定判定に応じて暖房期間から躯体加熱期間への切替を検知する構成であることが好ましい。この場合、所定の第1切替時刻に躯体加熱期間が終了すると共に暖房期間が開始され、所定の第1切替時刻と異なる所定の第2切替時刻に暖房期間が終了すると共に躯体加熱期間が開始されることとなる。この構成であれば、躯体暖房期間から暖房期間への切替と暖房期間から躯体加熱期間への切替を自動的にかつ簡便に実行できる。なお、空気調和装置Cにおいては、冷房運転における第1切替時刻と暖房運転における第1切替時刻とが同一時刻であってもよいし、それらが異なる時刻であってもよい。また、冷房運転における第2切替時刻と暖房運転における第2切替時刻とが同一時刻であってもよいし、それらが異なる時刻であってもよい。空気調和装置Cにおいて、第1切替時刻や第2切替時刻が冷房運転及び暖房運転で共通である場合には、切替手段の構成を簡素化できる。
区画空間内に人等が滞在している時刻帯は概ね所定期間、例えば午前8時から午後10時までの期間であるために、時刻のみによって切替を行っても大きな問題は生じないからである。時刻帯によって単位消費電力あたりの電気料金等に差が設けられている場合には、冷房運転時においては、電気料金等が高い時刻帯(例えば、午前8時から午後10時まで)を冷房期間として、電気料金等が安い時刻帯(例えば、午後10時から午前8時まで)を躯体冷却期間とすることが更に好ましい。この場合、冷房の運転エネルギー量の減少割合よりも大幅に冷房の運転料金が低下する。同様に、暖房運転時においては、電気料金等が高い時刻帯を暖房期間として、電気料金等が安い時刻帯を躯体加熱期間とすることが更に好ましく、この場合、暖房の運転エネルギー量の減少割合よりも大幅に暖房の運転料金が低下する。
本発明に係る空気調和装置の具体的な構成及びその具体的な制御方法について、図面を参照しながら説明する。なお、以下においては、少なくとも冷房及び暖房を行える空気調和装置Cにおいて本発明に係る冷房運転及び暖房運転を行う場合についてのみ詳細に説明するが、少なくとも冷房を行える空気調和装置Aにおいては、本発明に係る冷房運転が適用し、少なくとも暖房を行える空気調和装置Bにおいて、本発明に係る暖房運転を適用することとなる。
〔実施形態1〕
実施形態1の空気調和装置(空気調和装置C)は、区画空間の冷房及び暖房の双方を行え、更に、区画空間の換気と、区画空間の調湿を行える構成である。図1は、空気調和装置の構成の一例を模式的に表す説明図である。図2(A)は実施形態1に係る放射パネルの上面図、図2(B)はその長手方向の側面図、図2(C)はその長手方向と垂直な方向の側面図である。図3は、空気調和装置における制御装置の内部処理構成の一例を模式的に表すブロック図である。
本形態の空気調和装置は、放射パネル110と、躯体101,102の内側における区画空間105の天井(〔区画壁〕の一種)を構成する放射板111(〔放射体〕の一種)及び水導通管112(〔媒体導通体〕の一種)を含む放射パネル110と、水導通管112に水(〔温度調節媒体〕の一種)を還流させる冷暖房用水循環装置130(〔媒体還流装置〕の一種)と、外気を所定の温度及び所定の湿度に調整して区画空間105に導入する調湿換気装置140と、調湿換気装置に水を還流させる調湿用水循環装置150と、冷暖房用水循環装置130、調湿換気装置140及び調湿用水循環装置150の駆動を制御する制御装置160と、制御装置による冷房運転及び暖房運転を選択的に切り替える運転種別切替装置180と、放射体111の天井裏空間106側の表面に設けられ、放射体111における区画空間105と反対側の表面温度を測定する裏面温度測定装置171(〔放射パネル温度測定装置〕の一種)とを備えている。
放射パネル110は、図2(A)〜図2(C)に示されたように、放射板111と水導通管112とを備えており、放射板111と水導通管112とは溶接によって接合されている。放射パネル110において、水導通管112の形成されていない側の表面は人等の滞在する区画空間105に露出し、水導通管112の形成された側の表面は天井裏空間106に露出している。放射パネル110の放射板111は、平坦領域と湾曲した突出領域とで構成されている。また、放射パネル110の水導通管112は、放射板111の天井裏空間側の平坦領域に密着した直線領域と、放射板111の天井裏空間側の平坦領域の上方に配置され傾斜した傾斜領域と、放射板111の天井裏空間側の平坦領域の上方を跨ぐ湾曲領域とで構成されている。このように、傾斜領域を設けて湾曲領域を基板部11の躯体側の平坦領域の上方に配置させて、水導通管112が放射板111の長手方向に突出することを防止している。これによって、複数の放射パネル110を隙間なく長手方向に配列させることもできる。放射板111の区画空間側の表面及び躯体側の表面並びに水導通管112の外表面の少なくとも一部には、輻射率を向上させるための表面改質処理が行われていてもよい。表面改質処理としては、それらの表面を粗面化する処理や、被膜を形成する処理が挙げられる。
冷暖房用水循環装置130は、第1減圧水槽131と、第1減圧水槽131に連通する第2減圧水槽132と、圧縮機133(〔送出温度調節部〕の一種)と、熱源134と、熱源134から送出された水と第2減圧水槽から送出された水との間で熱交換を行う熱交換器135と、第1減圧水槽131から放射パネル110の水導通管112に水を送出する第1ポンプ136(〔送出流量調節部〕の一種)と、第2減圧水槽132から熱交換器135に水を送出する第2ポンプ137と、熱源134から熱交換器135に水を送出する第3ポンプ138とを備えている。各種の装置は、適切に配管によって接続されている。なお、本形態では、第1減圧水槽131から送出された水は、調湿用水循環装置150の熱交換器153を介して水導通管112に到達する。圧縮機133は、楕円形のシリンダ内で断面形状がまゆ形である2つのロータを互いに逆方向に等速度で回転させて圧縮排気を行う。圧縮機133は、冷房運転時においては第1減圧水槽131から第2減圧水槽132に排気し、一方、暖房運転時においては2つのロータを冷房運転時とは逆に回転させて第2減圧水槽132から第1減圧水槽131に排気する。更に、圧縮機133は、2つのロータの回転周波数を可変制御できる。また、第1減圧水槽131及び第2減圧水槽132は、冷房運転時においてはそれぞれ蒸発器及び凝縮器として機能し、一方、暖房運転時においてはそれぞれ凝縮器及び蒸発器として機能する。熱源134は、冷房運転時及び暖房運転時には、それぞれ、冷却源及び加熱源として機能する。冷暖房用水循環装置130の第1減圧水槽131からは、運転種別に応じた一定温度(冷房運転時;〔所定の冷房送出温度〕、暖房運転時;〔所定の暖房送出温度〕)に調整された水が送出される。
ここで、冷暖房用水循環装置130の第1減圧水槽131から送出される水の温度を調整する方法について、冷房運転時において水の送出温度が19℃に調整される場合及び暖房運転時においての送出温度が26℃に調整される場合を例にして説明する。
〔冷房運転時〕
圧縮機133で加圧された水蒸気は、第2減圧水槽132で外部に熱を放出して凝縮し、液化して、連通管を通じ圧力差により第1減圧水槽131に送出され、第1減圧水槽131で外部から熱を奪って蒸発し水蒸気となる冷凍サイクルを循環する。圧縮機133は蒸発器131で発生した水蒸気を吸い込みながら第1減圧水槽131の真空度を19℃の飽和圧力2.2kPa(パスカル)に維持することで、第1減圧水槽から19℃の冷水が、第1ポンプ136によって調湿用水循環装置150の熱交換器155に送出される。なお、熱交換器155において、第2減圧水槽152から送出される水との熱交換が行われるために放射パネル1には20℃に昇温された水が連続的に供給される。放射パネルに供給された水は、水導通管112を一巡することにより23℃に上昇されて第1減圧水槽131に帰還する。また、第1減圧水槽131で発生した水蒸気は圧縮機133で凝縮圧力の5.6kPa(飽和凝縮温度35℃)まで圧縮され、第2減圧水槽132に流入する。第2減圧水槽132では、熱源134から送出される水と熱交換器135で熱交換することにより30℃となった水がノズルから噴射され、圧縮機133から流入してきた水蒸気がこの30度の水と直接接触することにより熱交換し凝縮して液化し、30度の水は凝縮に使われた熱量と圧縮機132の圧縮動力の熱量とにより加熱され、飽和温度の35℃で第2減圧水槽132から第2ポンプ137により熱交換器135に送出される。
上記においては、典型的な冷房負荷の環境下における動作について説明したが、典型的な冷房負荷よりも冷房負荷が大きくなった場合には、放射パネル110から帰還する水の温度(〔帰還温度〕)が上昇するために、上昇温度に応じて圧縮機133の2つのロータの回転周波数を大きくして排気能力を向上させる。これによって、冷暖房用水循環装置130における冷却能力が向上し、冷房負荷が典型的な冷房負荷よりも大きくなった場合においても第1減圧水槽から19℃の水を送出することができる。また、逆に、典型的な冷房負荷よりも冷房負荷が小さくなった場合には、降下温度に応じて圧縮機133の2つのロータの回転周波数を小さくして排気能力を低下させる。これによって、冷暖房用水循環装置130における冷却能力が低下し、冷房負荷が典型的な冷房負荷よりも小さくなった場合においても第1減圧水槽131から19℃の水を送出することができる。
また、上記においては、第1減圧水槽131から送出される水の温度を19℃に保つ場合について説明したが、その温度を19℃よりも高い温度に保つ場合には、圧縮機133の2つのロータの回転周波数を19℃の場合よりも小さい所定の周波数に調整し、一方、その温度を19℃未満の温度に保つ場合には、圧縮機133の2つのロータの回転周波数を19℃の場合よりも大きい所定の周波数に調整すればよい。
〔暖房運転時〕
暖房運転の場合には、冷暖房用水循環装置130において、圧縮機133の回転方向を冷房運転の場合と逆に回転させ、第1減圧水槽131を凝縮器として機能させ、第2減圧水槽132を蒸発器として機能させる。また、熱源134は、加熱源として機能させる。また、冷暖房用水循環装置130の第1減圧水槽131の真空度を26℃の飽和圧力に設定する。これによって、典型的な暖房負荷の環境下において、26℃に調整された水が第1減圧水槽131から熱交換器155に送出され、熱交換器155で熱交換されて25℃に調整された水が放射パネル110に供給される。
調湿換気装置140は、区画空間から105から天井裏空間106に流出した空気を吸気して外部に排気すると共に外部の空気を吸気する共に、それらの間で熱交換を行う換気装置141と、換気装置141からの空気の湿度を調整する調湿装置142と、調湿装置142から放出される水の流量を調節するバルブ143とを備えている。換気装置141は、外部の空気の給気や躯体101の内側の空気の排気を行う。また、調湿装置142は、換気装置141から放出された空気の温度や湿度を調整して、区画空間105に供給する。
調湿用水循環装置150は、第1減圧水槽151と、第2減圧水槽152と、圧縮機153と、熱源154と、冷暖房用水循環装置130の第1減圧水槽131から送出された水と第2減圧水槽152から送出された水との間で熱交換を行う熱交換器155と、第1減圧水槽151からの調湿装置140に水を送出する第1ポンプ156と、第2減圧水槽152から熱交換器155に水を送出する第2ポンプ157とを備えている。各種の装置は、適切に配管によって接続されている。なお、圧縮機153は、楕円形のシリンダ内で断面形状がまゆ形である2つのロータを互いに逆方向に等速度で回転させて圧縮排気を行う。圧縮機153は、冷房運転時においては第1減圧水槽151から第2減圧水槽152に排気し、一方、暖房運転時においては2つのロータを冷房運転時とは逆に回転させて第2減圧水槽152から第1減圧水槽151に排気する。また、第1減圧水槽151及び第2減圧水槽152は、冷房運転時においてはそれぞれ蒸発器及び凝縮器として機能し、一方、暖房運転時においてはそれぞれ凝縮器及び蒸発器として機能する。
ここで、調湿用水循環装置150の第1減圧水槽151から送出される水の温度を調整する方法について、冷房運転時において除湿用7℃に調整される場合及び暖房運転時において加湿プレート用30℃に調整される場合を例にして説明する。
〔冷房運転時〕
圧縮機153で加圧された水蒸気は第2減圧水槽152で外部に熱を放出して凝縮し、液化された水は、連通管を通じ圧力差により第1減圧水槽151に送出され、第1減圧水槽151で外部から熱を奪って蒸発し水蒸気となる冷凍サイクルを循環する。このとき、圧縮機153は、第1減圧水槽151で発生した水蒸気を吸い込みながら第1減圧水槽151の真空度を7℃の飽和圧力1.0kPaに維持することで7℃の水を調湿換気装置140の調湿装置142に連続的に供給する。第1減圧水槽151で発生した水蒸気は圧縮機153で凝縮圧力の2.8kPa(飽和凝縮温度23℃)まで圧縮され、第2減圧水槽152に流入する。第2減圧水槽152においては、凝縮して液化した水が飽和温度23℃で第2減圧水槽152からポンプ153により熱交換器155に送出され、冷暖房用水循環装置130の第1減圧水槽131から送出される19℃の水と熱交換器155で熱交換することにより20℃となった水がノズルから噴射され、圧縮機153から流入してきた水蒸気がこの20℃の水と直接接触することにより熱交換し凝縮して液化する。水は凝縮に使われた熱量と圧縮機132の圧縮動力の熱量とにより加熱され、飽和温度の22℃で第2減圧水槽132から第2ポンプ157により熱交換器135に送出される。
外部の空気は、給気ダクトにより換気装置141に導かれ、換気装置141において、区画空間105から天井裏空間106に流出した空気との間で全熱交換を行う。天井裏空間106の空気は、外部の空気よりも温度が低いために、換気装置141における全熱交換により外気負荷を大幅に低減することができる。全熱交換により低い温度となった全熱交換後の空気は、先行して給気された区画空間105に送出される前の空気と顕熱交換を行う。顕熱交換によって冷却された顕熱交換後の空気(例えば、温度20℃、相対湿度98%)は、調湿用水循環装置150からの水と熱交換を行う。その後、熱交換後の空気(例えば、10℃、相対湿度95%)は、後続して給気された顕熱交換前の空気と再度顕熱交換を行う。この顕熱交換後の空気(例えば、19℃、相対湿度52%)は、床下空間107を通して区画空間105に供給される。このように、調湿用水循環装置150からの水の温度や流量を変化させることによって、区画空間105に送出される空気の温度や湿度を調整することができ、轢いては区画空間105の室温制御が可能となる。
〔暖房運転時〕
暖房運転の場合には、調湿用水循環装置130において、圧縮機153を冷房運転の場合と逆に回転させ、第1減圧水槽151を凝縮器として機能させ、第2減圧水槽152を蒸発器として機能させる。また、調湿用水循環装置150の第1減圧水槽151及び第2減圧水槽152の真空度を30℃の飽和圧力に設定する。これによって、典型的な暖房負荷の環境下において、調湿換気装置140には、30℃に調整された水が供給される。
制御装置160は、図3に示されたように、冷暖房用水循環装置130を制御する表面温度制御手段1と、冷房期間及び暖房期間と躯体冷却期間及び躯体加熱期間の切替を検知する切替手段2と、運転種別選択装置180からの情報に応じて冷房運転であるか暖房運転であるかを検知する運転種別検知手段3と、調湿換気装置140及び調湿用水循環装置150を制御する調湿換気制御手段4と、裏面温度測定装置171からの温度情報に基づいて放射体111の躯体側の表面温度を検知する裏面温度検知手段171’とを含んでいる。なお、表面温度制御手段1、切替手段2、運転種別検知手段3、調湿換気制御手段4及び裏面温度検知手段171’は、制御装置160のプログラムの実行に当り各種の演算を行う演算処理装置(図示せず)、プログラムを記憶する記憶装置(図示せず)、プログラムの実行にあたりデータを記憶する記憶装置(図示せず)、クロックパルス発生装置(図示せず)等の連動によって実現される。
切替手段2は、クロックパルス発生装置とクロックパルス発生装置からのパルス信号に応じて時刻を計測する計時手段20と、計時手段20により計測される時刻が午前8時(〔第1切替時刻〕の一種)であるか否かを判定する第1切替時刻判定手段21と、計時手段による計測される時刻が午後10時(〔第2切替時刻〕の一種)であるか否かを判定する第2切替時刻判定手段22とを含んでいる。第1切替時刻判定手段21による午前8時であると判定されてから第2切替時刻判定手段22による午後10時であると判定されるまでの期間が、冷房運転においては冷房期間、暖房運転においては暖房期間であり、第2切替時刻判定手段22による午後10時であると判定されてから第1切替時刻判定手段21による午前8時であると判定されるまでの期間が、冷房運転においては躯体冷却期間、暖房運転においては躯体加熱期間である。
表面温度制御手段1は、運転種別検知手段3によって冷房運転が検知されている場合には、第1切替時刻判定手段21による冷房期間の開始の検知に応じて設定送出温度を19℃(〔冷却送出温度〕の一種)に設定し、冷房期間において設定送出温度を参照して送出温度を19℃に維持するように冷暖房用水循環装置130を制御する。一方、第2切替時刻判定手段22による躯体冷却期間の開始の検知に応じて設定送出温度を17℃(〔冷却送出温度〕の一種)に設定し、躯体冷却期間において設定送出温度を参照して送出温度を17℃に維持するように冷暖房用水循環装置130を制御する。同様に、運転種別検知手段3によって暖房運転が検知されている場合には、第1切替時刻判定手段21による暖房期間の開始の検知に応じて設定送出温度を26℃(〔暖房送出温度〕の一種)に設定し、暖房期間において設定送出温度を参照して送出温度を19℃に維持するように冷暖房用水循環装置130を制御する。一方、第2切替時刻判定手段22による躯体加熱期間の開始の検知に応じて設定送出温度を28℃(〔加熱送出温度〕の一種)に設定し、躯体加熱期間において設定送出温度を参照して送出温度を28℃に維持するように冷暖房用水循環装置130を制御する。
また、表面温度制御手段1は、第1切替時刻判定手段21による冷房期間及び暖房期間の開始の検知に応じて設定送出流量を所定の基準送出流量に一旦設定するが、設定送出流量を裏面温度測定装置171で測定される放射体111の裏面温度と基準裏面温度である23℃(〔冷房表面温度〕の一種)との温度差に対応付けられた補正流量だけ基準送出流量を補正した流量に適宜に変更し、冷房期間において変動する設定送出流量を参照して送出流量を設定送出流量の変動に追従させるように冷暖房用水循環装置130を制御する。一方、第2切替時刻判定手段22による躯体冷却期間及び躯体加熱期間の開始の検知に応じて設定送出流量を所定の基準送出流量(〔冷却送出流量〕)に設定し、躯体冷却期間及び躯体加熱期間において設定送出流量を参照して送出流量を基準送出流量に維持するように冷暖房用水循環装置130を制御する。なお、躯体冷却期間及び躯体加熱期間において設定送出流量は変更されない。
調湿換気制御手段4は、運転種別検知手段3によって冷房運転が検知されている場合においては設定温度を7℃に設定し、一方、暖房運転が検知されている場合においては設定温度を30℃に設定し、調湿用水循環装置130の第1減圧水槽131から放射パネル110に送出される水の送出温度を設定送出温度に維持する。また、調湿換気制御手段4は、冷房期間及び暖房期間において区画空間105から排気された空気を外部に排出するように換気装置141を作動させ、躯体冷却期間及び躯体加熱期間において区画空間105から排気された空気を外部には排出せずに、調湿装置142を介して区画空間105に循環させるように換気装置を作動させる。
ここで、本形態の空気調和装置の動作について概ね時系列に沿って更に具体的に説明する。運転種別選択装置180の操作によって、運転種別検知手段3が冷房運転の開始を検知しているときに、時刻が午後10時(〔第1切替時刻〕)になり躯体冷却期間から冷房期間へ切り替えられた場合、その切替の検知に応じて、表面温度制御手段1は、設定送出温度を19℃に設定し、また、設定送出流量を所定の基準送出流量に設定する。その後、冷房期間の全体にわたって、冷暖房用水循環装置130の圧縮機133を制御して、送出温度を19℃に維持する。また、冷房期間の全体にわたって、冷暖房用水循環装置130の第1ポンプ133を制御して、変動する設定送出流量に追従させて送出流量を変化させる。なお、設定送出流量の変更は、変動表面温度制御手段1が、裏面温度測定装置171で測定される温度(「放射パネルの表面温度」の一種)の裏面温度検知手段171’による定期的な検知に応じて、裏面温度が基準裏面温度の23℃より高い温度である場合にはその温度差に対応する補正流量を基準送出流量に加算して、裏面温度が基準裏面温度の23℃より低い温度である場合にはその温度差に対応する補正流量を基準送出流量から減算することによって決定される。これによって、冷房期間において、裏面温度測定装置171で測定される裏面温度が23℃(〔冷房表面温度〕)に維持される。
更に時間が経過して、冷房運転中に時刻が午後10時(〔第2切替時刻〕)になり冷房期間から躯体冷却期間に切り替えられた場合、その切替の検知に応じて、表面温度制御手段1は、設定温度を17℃(〔冷却送出温度〕の一種)に設定し、また、設定送出流量を所定の基準送出流量に設定する。その後、表面温度制御手段1は、冷房期間の全体にわたって、圧縮機133を制御して、送出温度を17℃に維持し、また、送出流量を基準送出流量に維持する。なお、冷房期間の場合と異なり、躯体冷却期間において設定送出流量は変化させない。これによって、躯体冷却期間において、裏面温度が23℃より実質的に2℃だけ低い21℃の温度に維持される。以後は、運転種別検知手段3が冷房運転の停止を検知するまで、冷房期間と躯体冷却期間とを交互に繰り返しながら冷房運転が継続する。
同様に、運転種別検知手段3が暖房運転の開始を検知しているときに、時刻が午後10時(〔第1切替時刻〕)になり躯体加熱期間から暖房期間へ切り替えられた場合、その切替の検知に応じて、表面温度制御手段1は、設定送出温度を26℃(〔暖房送出温度〕の一種)に設定し、また、設定送出流量を所定の基準送出流量に設定する。その後、暖房期間の全体にわたって、冷暖房用水循環装置130の圧縮機133を制御して、送出温度を26℃に維持する。また、暖房期間の全体にわたって、冷暖房用水循環装置130の第1ポンプ133を制御して、変動する設定送出流量に追従させて送出流量を変化させる。なお、設定送出流量の変更は、変動表面温度制御手段1が、裏面温度測定装置171で測定される温度(「放射パネルの表面温度」の一種)の裏面温度検知手段171’による定期的な検知に応じて、裏面温度が基準裏面温度の23℃より高い温度である場合にはその温度差に対応する補正流量を基準送出流量から減算して、裏面温度が基準裏面温度の23℃より低い温度である場合にはその温度差に対応する補正流量を基準送出流量に加算することによって決定される。これによって、躯体加熱期間において、裏面温度測定装置171で測定される裏面温度が23℃(〔暖房表面温度〕の一種)に維持される。
更に時間が経過して、暖房運転中に時刻が午後10時(〔第2切替時刻〕の一種)になり暖房期間から躯体加熱期間に切り替えられた場合、その切替の検知に応じて、表面温度制御手段1は、設定温度を28℃(〔冷却送出温度〕の一種)に設定し、また、設定送出流量を所定の基準送出流量に設定する。その後、表面温度制御手段1は、冷房期間の全体にわたって、圧縮機133を制御して、送出温度を28℃に維持し、また、送出流量を基準送出流量に維持する。なお、暖房期間の場合と異なり、躯体加熱期間において設定送出流量は変化させない。これによって、暖房期間において、裏面温度測定装置171で測定される裏面温度が23℃より実質的に2℃だけ高い25℃の温度に維持される。以後は、運転種別検知手段3が暖房運転の停止を検知するまで、暖房期間と躯体加熱期間とを交互に繰り返しながら暖房運転が継続する。
本形態の空気調和装置であれば、冷房運転において、区画空間105の冷房を主に行う冷房期間と躯体101,121〜123の冷却を主に行う躯体冷却期間とを交互に切り替え、かつ躯体冷却期間には放射パネル110の裏面温度を冷房期間よりも低い温度に制御できるために、躯体冷却期間において、冷房期間と同一の冷房運転を行う場合よりも低い温度に躯体101,121〜123や装備品(図示せず)を冷却できる。これは、躯体冷却期間における躯体101,121〜123や装備品への冷熱の蓄熱量が増大することを意味する。これによって、躯体冷却期間に冷房期間と同一の冷房運転を行う場合に比べて、躯体冷却期間の運転エネルギーは増加し、冷房期間の運転エネルギーは直前の躯体冷却期間における躯体101,121〜123や装備品の冷却によって減少することとなるが、躯体冷却期間の運転エネルギーの増加量よりも冷房期間の運転エネルギーの減少量の方が大きくなるために、全体としての冷房運転のエネルギー効率が向上する。同様に、暖房期間において、暖房期間と躯体加熱期間とを交互に切り替え、かつ躯体加熱期間には放射パネルの裏面温度を暖房期間よりも高い温度に制御するために、躯体加熱期間において、暖房期間と同一の暖房運転を行う場合よりも高い温度に躯体101,121〜123や装備品を加熱できる。これによって、冷房運転の場合と同様に全体としての暖房運転のエネルギー効率が向上する。
また、本形態の空気調和装置であれば、冷房期間及び暖房期間において表面温度測定装置171によって測定される裏面温度を最適温度である23℃の一定温度に維持できるために、区画空間105において、冷房期間及び暖房期間の全体にわったて安定した快適な冷房及び暖房を行える。
また、本形態の空気調和装置であれば、冷房期間及び暖房期間において送出流量のみを動的に変化させ、躯体冷却期間及び躯体加熱期間において送出温度のみを冷房期間及び暖房期間における送出温度と異ならせたことによって、冷房運転制御及び暖房運転制御を簡便に行える。また、冷房期間と暖房期間との双方が同一の時刻帯に設定され、冷房冷却期間と躯体加熱期間との双方が同一の時刻帯に設定されているために、冷房運転制御及び暖房運転制御を簡便に行える。躯体加熱期間における設定送出温度が冷房期間における基準送出温度と共通である構成であるために、冷房運転制御及び暖房運転制御を簡便に行える。
〔実施形態2〕
実施形態2の空気調和装置について説明する。実施形態2の空気調和装置は、躯体冷却期間及び躯体加熱期間において、放射パネル110へ送出される水の送出温度を、放射体111の裏面温度に追従させて変化させること以外は同一の構成である。なお、図1及び図3を参照して実施形態1との相違についてのみ詳細に説明する。
冷房運転において、表面温度制御手段1は、第2切替時刻判定手段22による躯体冷却期間の開始の検知に応じて、一旦、設定送出温度を冷房送出温度よりも低い所定の基準冷却送出温度に設定するが、設定送出温度を裏面温度よりも所定の温度だけ低い温度(冷却オフセット温度)に適宜に変更し、躯体冷却期間において変動する設定送出温度を参照して送出温度を裏面温度の変動に追従させるように冷暖房用水循環装置130を制御する。具体的には、冷房運転中に時刻が午後10時になり冷房期間から躯体冷却期間に切り替えられた場合、その切替の検知に応じて、表面温度制御手段1は、一旦、設定送出温度を基準冷房送出温度(19℃)より低い18℃(〔冷却送出温度〕の一種)に設定する。その後は、躯体冷却期間の全体にわたって、圧縮機133を制御して、変動する設定送出温度に追従させて送出温度を変化させる。なお、表面温度制御手段1は、裏面温度検知手段171’による裏面温度の定期的な検知に応じて、設定送出温度が裏面温度より5℃(冷却オフセット温度)未満だけ低い温度である場合には、設定送出温度を裏面温度より5℃だけ低い温度に更新する。ここで、通常、躯体冷却期間における典型的な冷房負荷において裏面温度は設定送出温度よりも所定の換算温度(本形態では4℃)だけ高い温度となっているために、オフセット温度はこの換算温度よりも大きい値となるように選択されている。これによって、裏面温度が23℃より低い温度に維持される。なお、時間の経過に伴って裏面温度は減少していく。
同様に、暖房運転において、表面温度制御手段1は、第2切替時刻判定手段22による躯体加熱期間の開始の検知に応じて、一旦、設定送出温度を暖房送出温度より高い所定の基準加熱送出温度に設定するが、裏面温度よりも所定の加熱オフセット温度だけ高い温度に適宜に変更し、躯体加熱期間において変動する設定送出温度を参照して送出温度を裏面温度の変動に追従させるように冷暖房用水循環装置130を制御する。具体的には、暖房運転中に時刻が午後10時になり暖房期間から躯体加熱期間に切り替えられた場合、その切替の検知に応じて、表面温度制御手段1は、一旦、設定送出温度を暖房送出温度(26℃)より高い27℃(〔加熱送出温度〕の一種)に設定する。その後は、躯体暖房期間の全体にわたって、圧縮機133を制御して、変動する設定送出温度に追従させて送出温度を変化させる。なお、表面温度制御手段1は、裏面温度の定期的な検知に応じて、設定送出温度が裏面温度より4℃(所定の暖房オフセット温度)未満だけ高い温度である場合には、設定送出温度を裏面温度より4℃だけ高い温度に更新する。ここで、通常、躯体加熱期間における典型的な暖房負荷において裏面温度は設定送出温度よりも所定の換算温度(本形態では3℃)だけ高い温度となっているために、暖房オフセット温度はこの換算温度よりも大きい値となるように選択されている。これによって、裏面温度が23℃より低い温度に維持される。なお、この場合、時間の経過に伴って裏面温度は徐々に増加していく。
本形態の空気調和装置であれば、上記の実施形態1の空気調和装置と実質的に同一の効果を奏する。更に、本形態の空気調和装置であれば、裏面温度に対して所定の換算温度よりも大きな温度差を保つように送出温度が決定されるために、躯体冷却期間の全期間において確実に裏面温度を冷房表面温度よりも低い温度に維持できる。これによって、上記の実施形態1の空気調和装置に比べて、躯体101,121〜123や装備品に冷熱を効率良く蓄熱でき、全体としての冷房のエネルギー効率を更に向上させることができる。
〔実施形態3〕
実施形態3の空気調和装置について説明する。実施形態3の空気調和装置は、躯体冷却期間及び躯体加熱期間において、放射パネル110から送出される水の温度に追従させて変化させること以外は同一の構成である。図4は、空気調和装置の構成の一例を模式的に表す説明図である。図5は、空気調和装置における制御装置の内部処理構成の一例を模式的に表すブロック図である。なお、図4及び図5において実施形態1の空気調和装置と実質的に同一の構成部材には同一の参照符号を付し、実施形態1との相違についてのみ詳細に説明する。
実施形態3の空気調和装置は、放射パネル110から第1減圧水槽131へ水を誘導する配管に設けられ、放射パネル110を巡回した水の温度(帰還温度)を測定する帰還温度測定装置172を更に含んでいる。また、制御装置161は、帰還温度測定装置172からの温度情報に基づいて放射体111の裏面温度を検知する裏面温度検知手段173’を更に含んでいる。
冷房運転において、表面温度制御手段51は、第2切替時刻判定手段22による躯体冷却期間の開始の検知に応じて、一旦、設定送出温度を冷房送出温度よりも低い所定の基準冷却送出温度に設定するが、設定送出温度を帰還温度よりも所定の温度だけ低い温度(冷却オフセット温度)に適宜に変更し、躯体冷却期間において変動する設定送出温度を参照して送出温度を帰還温度の変動に追従させるように冷暖房用水循環装置130を制御する。具体的には、冷房運転中に時刻が午後10時になり冷房期間から躯体冷却期間に切り替えられた場合、その切替の検知に応じて、表面温度制御手段1は、一旦、設定送出温度を基準冷房送出温度(17℃)より低い18℃(〔冷却送出温度〕の一種)に設定する。その後は、躯体冷却期間の全体にわたって、圧縮機133を制御して、変動する設定送出温度に追従させて送出温度を変化させる。なお、表面温度制御手段1は、帰還温度検知手段172’による裏面温度の定期的な検知に応じて、設定送出温度が帰還温度より4℃(冷却オフセット温度)未満だけ低い温度である場合には、設定送出温度を帰還温度より4℃だけ低い温度に更新する。ここで、通常、躯体冷却期間における典型的な冷房負荷において帰還温度は設定送出温度よりも所定の換算温度(本形態では3℃)だけ高い温度となっているために、冷房オフセット温度はこの換算温度よりも大きい値となるように選択されている。なお、躯体冷却期間における典型的な冷房負荷において帰還温度は裏面温度よりも1℃だけ低い温度となっている。これによって、放射体111の裏面温度が23℃より低い温度に維持される。なお、時間の経過に伴って裏面温度は徐々に減少していく。
同様に、暖房運転において、表面温度制御手段1は、第2切替時刻判定手段22による躯体加熱期間の開始の検知に応じて、一旦、設定送出温度を暖房送出温度より高い所定の基準暖房送出温度に設定するが、裏面温度よりも所定の加熱オフセット温度だけ高い温度に適宜に変更し、躯体加熱期間において変動する設定送出温度を参照して送出温度を裏面温度の変動に追従させるように冷暖房用水循環装置130を制御する。具体的には、暖房運転中に時刻が午後10時になり暖房期間から躯体加熱期間に切り替えられた場合、その切替の検知に応じて、表面温度制御手段1は、一旦、設定送出温度を基準暖房送出温度(26℃)より高い27℃(〔冷却送出温度〕の一種)に設定する。その後は、躯体暖房期間の全体にわたって、圧縮機133を制御して、変動する設定送出温度に追従させて送出温度を変化させる。なお、表面温度制御手段1は、裏面温度の定期的な検知に応じて、設定送出温度が裏面温度より4℃(所定の暖房オフセット温度)未満だけ高い温度である場合には、設定送出温度を裏面温度より4℃だけ高い温度に更新する。ここで、通常、躯体加熱期間における典型的な暖房負荷において裏面温度は設定送出温度よりも所定の換算温度(本形態では3℃)だけ高い温度となっているために、冷却オフセット温度はこの換算温度よりも大きい値となるように選択されている。これによって、裏面温度が23℃より低い温度に維持される。なお、この場合、時間の経過に伴って裏面温度は徐々に増加していく。
本形態の空気調和装置であれば、上記の実施形態1の空気調和装置と実質的に同一の効果を奏する。更に、本形態の空気調和装置であれば、帰還温度に対して所定の換算温度よりも大きな温度差を保つように送出温度が決定されるために、躯体冷却期間の全期間において確実に裏面温度を冷房表面温度よりも低い温度に維持できる。これによって、上記の実施形態1の空気調和装置に比べて、躯体101,121〜123や装備品に冷熱を効率良く蓄熱でき、全体としての冷房のエネルギー効率を更に向上させることができる。
〔実施形態4〕
実施形態4の空気調和装置について説明する。実施形態4の空気調和装置は、躯体冷却期間及び躯体加熱期間において、放射パネル110から送出される水の温度に追従させて変化させること以外は同一の構成である。図6は、空気調和装置の構成の一例を模式的に表す説明図である。図7は、空気調和装置における制御装置の内部処理構成の一例を模式的に表すブロック図である。なお、図6及び図7において実施形態1の空気調和装置と実質的に同一の構成部材には同一の参照符号を付し、実施形態1との相違についてのみ詳細に説明する。
実施形態4の空気調和装置は、裏面温度測定装置171の鉛直方向の上方における躯体101に設けられ、躯体101の放射パネル側の表面温度を測定する躯体温度測定装置173を更に備えている。また、躯体温度測定装置173からの温度情報に基づいて放射体111の躯体の表面温度を検知する躯体温度検知手段173’を更に備えている。
冷房運転において、表面温度制御手段61は、第2切替時刻判定手段22による躯体冷却期間の開始の検知に応じて、一旦、設定送出温度を冷房送出温度よりも低い所定の基準冷却送出温度に設定するが、設定送出温度を裏面温度と躯体温度との温度差に基づいて適宜に変更し、躯体冷却期間において変動する設定送出温度を参照して送出温度を裏面温度と躯体温度との温度差の変動に追従させるように冷暖房用水循環装置130を制御する。具体的には、冷房運転中に時刻が午後10時になり冷房期間から躯体冷却期間に切り替えられた場合、その切替の検知に応じて、表面温度制御手段1は、一旦、設定送出温度を基準冷房送出温度より低い18℃(〔冷却送出温度〕の一種)に設定する。その後は、躯体冷却期間の全体にわたって、圧縮機133を制御して、変動する設定送出温度に追従させて送出温度を変化させる。なお、表面温度制御手段1は、裏面温度検知手段171’による裏面温度及び躯体温度検知手段173’による躯体温度の定期的な検知に応じて、裏面温度と躯体温度との温度差が所定の差分温度(本形態では1℃)未満である場合には、設定送出温度を現在の値より1℃だけ低い温度に更新する。これによって、放射体111の裏面温度が23℃より低い温度に維持される。なお、時間の経過に伴って裏面温度は徐々に減少していく。
同様に、暖房運転において、表面温度制御手段1は、第2切替時刻判定手段22による躯体加熱期間の開始の検知に応じて、一旦、設定送出温度を暖房送出温度よりも高い所定の基準暖房送出温度に設定するが、設定送出温度を裏面温度と躯体温度との温度差に基づいて適宜に変更し、躯体加熱期間において変動する設定送出温度を参照して送出温度を裏面温度と躯体温度との温度差の変動に追従させるように冷暖房用水循環装置130を制御する。具体的には、暖房運転中に時刻が午後10時になり暖房期間から躯体加熱期間に切り替えられた場合、その切替の検知に応じて、表面温度制御手段1は、一旦、設定送出温度を基準暖房送出温度(26℃)より高い27℃(〔冷却送出温度〕の一種)に設定する。その後は、躯体暖房期間の全体にわたって、圧縮機133を制御して、変動する設定送出温度に追従させて送出温度を変化させる。なお、表面温度制御手段1は、裏面温度検知手段171’による裏面温度及び躯体温度検知手段173’による躯体温度の定期的な検知に応じて、裏面温度と躯体温度との温度差が所定の差分温度(本形態では1℃)未満である場合には、設定送出温度を現在の値より1℃だけ高い温度に更新する。これによって、放射体111の裏面温度が23℃より高い温度に維持される。なお、時間の経過に伴って裏面温度は徐々に増加していく。
本形態の空気調和装置であれば、上記の実施形態1の空気調和装置と実質的に同一の効果を奏する。更に、本形態の空気調和装置であれば、裏面温度と躯体温度とが所定の温度差を保つように送出温度が決定されるために、躯体冷却期間の全期間において確実に裏面温度を冷房表面温度よりも低い温度に維持できる。これによって、上記の実施形態1の空気調和装置に比べて、躯体101,121〜123や装備品に冷熱を効率良く蓄熱でき、全体としての冷房のエネルギー効率を更に向上させることができる。
また、本形態の空気調和装置であれば、躯体101,121〜123において最も熱容量の大きく、かつ放射パネル110と熱的影響が大きいために躯体及び装備品の冷却状態を最も正確に判断できる区画空間外の躯体101の表面に躯体温度測定装置173を設けることによって、躯体冷却期間における冷熱の蓄熱の効率を更に向上させることができ、また、全体としての冷房のエネルギー効率を更に向上させることができる。
〔実施形態5〕
実施形態5の空気調和装置及びその制御方法について説明する。図8は、空気調和装置の構成の一例を模式的に表す説明図である。図9は、空気調和装置における制御装置の内部処理構成の一例を模式的に表すブロック図である。なお、図8及び図9において実施形態1の空気調和装置と実質的に同一の構成部材には同一の参照符号を付し、実施形態1との相違についてのみ詳細に説明する。
実施形態5の空気調和装置は、放射体111の区画空間側の表面に設けられ、人が発する赤外線を検出する滞在検出装置191を更に備えている。また、制御装置161の切替検知手段82は、滞在検出装置191からの滞在検出情報に基づいて区画空間105に人が滞在していることを検知する滞在検知手段23と、滞在検知手段23による人の滞在の検知、第1切替時刻判定手段21による午前8時の検知及び第2切替時刻判定手段22による午後10時の検知に基づいて、冷房期間から躯体冷却期間の切替、躯体冷却期間から冷房期間への切替、暖房期間から躯体加熱期間の切替及び躯体加熱期間から暖房期間への切替を決定する切替判定手段24とを含んでいる。
切替判定手段82では、午後10時であるが滞在検出装置191が人の滞在を検知している場合には、主冷房期間及び主暖房期間をそれぞれ補助冷房期間及び補助暖房期間に移行させずに、現在の状態を維持する。また、午前8時前であるが滞在検出装置191が人の滞在を検知した場合には、躯体冷却期間及び躯体加熱期間をそれぞれ冷房期間及び暖房期間に移行させる。
本形態の空気調和装置であれば、上記の実施形態1と同等の効果を奏する。更に、本形態の空気調和装置であれば、通常、躯体冷却期間及び躯体加熱期間に移行する時刻になったとしても人が滞在している場合には、それぞれ、冷房期間又は暖房期間を延長する。これによって、少なくとも人が滞在している場合には、確実に区画空間105に対して快適な冷房又は暖房を行うことができる。
上記においては、少なくとも冷房及び暖房を行う空気調和装置について説明したが、本発明においては、少なくとも冷房を行う空気調和装置に上記実施形態1〜4における構成及び冷房時の制御を適用してもよいし、少なくとも暖房を行う空気調和装置に上記実施形態1〜4における構成及び暖房時の制御を適用してもよい。
本発明は、放射パネルを用いて冷房及び暖房の少なくとも一方を行う空気調和装置に適用できる。
図1は、実施形態1に係る空気調和装置の構成を模式的に表す説明図である。 図2(A)は実施形態1に係る放射パネルの上面図、図2(B)はその長手方向の側面図、図2(C)はその長手方向と垂直な方向の側面図である。 図3は、実施形態1に係る空気調和装置における制御装置の内部処理構成を表すブロック図である。 図4は、実施形態3に係る空気調和装置の構成を模式的に表す説明図である。 図5は、実施形態3に係る空気調和装置における制御装置の内部処理構成を表すブロック図である。 図6は、実施形態4に係る空気調和装置の構成を模式的に表す説明図である。 図7は、実施形態4に係る空気調和装置における制御装置の内部処理構成を表すブロック図である。 図8は、実施形態5に係る空気調和装置の構成を模式的に表す説明図である。 図9は、実施形態5に係る空気調和装置における制御装置の内部処理構成を表すブロック図である。
符号の説明
1,51,61,71: 表面温度制御手段
2,82: 切替手段
3: 運転種別検知手段
20: 計時手段
21: 第1切替時刻判定手段
22: 第2切替時刻判定手段
23: 滞在検知手段
24: 切替判定手段
101,121〜123: 躯体
105: 区画空間
110: 放射パネル
130: 冷暖房用水循環装置(媒体還流装置)
131: 第1減圧水槽
132: 第2減圧水槽
133: 圧縮機(送出温度調節部)
134: 熱源
135: 熱交換器
136: 第1ポンプ(送出流量調節部)
137: 第2ポンプ
140: 調湿換気装置
150: 調湿用水循環装置
160〜164: 制御装置
171: 裏面温度測定装置(放射パネル温度測定装置)
172: 帰還温度測定装置(帰還温度測定装置)
173: 躯体温度測定装置
180: 運転種別選択装置
191: 滞在検出装置

Claims (13)

  1. 躯体の内側における区画空間に対して少なくとも冷房を行う空気調和装置であって、
    前記区画空間を区画する少なくとも一部の区画壁を構成する放射体及び前記放射体における前記区画空間と反対側の表面に固定された媒体導通体を含む放射パネルと、前記放射パネルの前記媒体導通体に温度調節媒体を還流させる媒体還流装置と、前記媒体還流装置を制御する制御装置と、前記区画空間内に人が滞在しているか否かを検出する人滞在検出装置とを備え、
    前記制御装置が、
    前記人滞在検出装置の検出結果により、前記区画空間内に人が滞在し区画空間の冷房を主に行う冷房期間から前記区画空間内に人が滞在せず前記躯体の冷却を主に行う躯体冷却期間への切替と前記躯体冷却期間から前記冷房期間への切替とを検知する切替手段と、
    前記切替手段の検知結果に応じて、前記躯体冷却期間において、実質的な前記放射パネルの表面温度を前記冷房期間より低い温度に制御する表面温度制御手段とを含むことを特徴とする空気調和装置。
  2. 躯体の内側における区画空間に対して少なくとも冷房を行う空気調和装置であって、
    前記区画空間を区画する少なくとも一部の区画壁を構成する放射体及び前記放射体における前記区画空間と反対側の表面に固定された媒体導通体を含む放射パネルと、前記放射パネルの前記媒体導通体に温度調節媒体を還流させる媒体還流装置と、前記媒体還流装置を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置が、
    昼間であって前記区画空間の冷房を主に行う冷房期間から夜間であって前記躯体の冷却を主に行う躯体冷却期間への切替と前記躯体冷却期間から前記冷房期間への切替とを検知する切替手段と、
    前記切替手段の検知結果に応じて、前記躯体冷却期間において、実質的な前記放射パネルの表面温度を前記冷房期間より低い温度に制御する表面温度制御手段とを含むことを特徴とする空気調和装置。
  3. 前記切替手段が、時刻を計測する計時手段と、前記計時手段による時刻が所定の第1切替時刻であるか否かを判定する第1切替時刻判定手段と、前記計時手段による時刻が所定の第2切替時刻であるか否かを判定する第2切替時刻判定手段とを含み、
    前記切替手段が、前記第1切替時刻判定手段による肯定判定に応じて前記躯体冷却期間から前記冷房期間への切替を検知し、前記第2切替時刻判定手段による肯定判定に応じて前記冷房期間から前記躯体冷却期間への切替を検知する請求項2に記載の空気調和装置。
  4. 前記表面温度制御手段が、
    前記冷房期間において、前記媒体還流装置から前記媒体導通体に送出される前記温度調節媒体の送出温度及び前記媒体還流装置から前記媒体導通体に送出される前記温度調節媒体の送出流量の少なくとも一方を変化させて、前記実質的な放射パネルの表面温度を所定の冷房表面温度に維持し、
    前記躯体冷却期間において、前記送出温度及び前記送出流量の少なくとも一方を変化させて、前記実質的な放射パネルの表面温度を前記冷房表面温度より低い温度に維持する請求項1〜3のいずれかに記載の空気調和装置。
  5. 前記実質的な放射パネルの表面温度として前記放射パネルの表面温度を測定する放射パネル温度測定装置を含み、
    前記媒体還流装置が、前記媒体導通体に送出される前記温度調節媒体の送出温度を調節する送出温度調節部と、前記媒体導通体に送出される前記温度調節媒体の送出流量を調節する送出流量調節部とを含み、
    前記表面温度制御手段が、
    前記冷房期間において、前記送出温度調節部を制御して前記送出温度を所定の冷房送出温度に維持し、かつ前記送出流量調節部を制御して前記放射パネル温度測定装置で測定される前記放射パネルの表面温度に基づいて前記送出流量を変化させ、
    前記躯体冷却期間において、前記送出温度調節部を制御して前記送出温度を前記冷房送出温度より低い所定の冷却送出温度に維持し、かつ前記送出流量調節部を制御して前記送出流量を所定の冷却送出流量に維持する請求項4に記載の空気調和装置。
  6. 前記実質的な放射パネルの表面温度として前記放射パネルの表面温度を測定する放射パネル温度測定装置を含み、
    前記媒体還流装置が、前記媒体導通体に送出される前記温度調節媒体の送出温度を調節する送出温度調節部と、前記媒体導通体に送出される前記温度調節媒体の送出流量を調節する送出流量調節部とを含み、
    前記表面温度制御手段が、
    前記冷房期間において、前記送出温度調節部を制御して前記送出温度を所定の冷房送出温度に維持し、かつ前記送出流量調節部を制御して前記放射パネル温度測定装置で測定される前記放射パネルの表面温度に基づいて前記送出流量を変化させ、
    前記躯体冷却期間において、前記送出温度調節部を制御して前記放射パネル温度測定装置で測定される前記放射パネルの表面温度に基づいて前記送出温度を前記放射パネルの表面温度の変化に追従させて変化させ、かつ前記送出流量調節部を制御して前記送出流量を所定の冷却送出流量に維持する請求項4に記載の空気調和装置。
  7. 前記実質的な放射パネルの表面温度として前記放射パネルの表面温度を測定する放射パネル温度測定装置と、前記媒体導通体から前記媒体還流装置に帰還する前記温度調節媒体の帰還温度を測定する帰還温度測定装置とを含み、
    前記媒体還流装置が、前記媒体導通体に送出される前記温度調節媒体の送出温度を調節する送出温度調節部と、前記媒体導通体に送出される前記温度調節媒体の送出流量を調節する送出流量調節部とを含み、
    前記表面温度制御手段が、
    前記冷房期間において、前記送出温度調節部を制御して前記送出温度を所定の冷房送出温度に維持し、かつ前記送出流量調節部を制御して前記放射パネル温度測定装置で測定される前記放射パネルの表面温度に基づいて前記送出流量を変化させ、
    前記躯体冷却期間において、前記送出温度調節部を制御して前記送出温度を前記帰還温度測定装置で測定される前記帰還温度に基づいて前記送出温度を前記帰還温度の変化に追従させて変化させ、かつ前記送出流量調節部を制御して前記送出流量を所定の冷却送出流量に維持する請求項4に記載の空気調和装置。
  8. 前記実質的な放射パネルの表面温度として前記放射パネルの表面温度を測定する放射パネル温度測定装置と、前記躯体の表面温度を測定する躯体温度測定装置とを含み、
    前記媒体還流装置が、前記媒体導通体に送出される前記温度調節媒体の送出温度を調節する送出温度調節部と、前記媒体導通体に送出される前記温度調節媒体の送出流量を調節する送出流量調節部とを含み、
    前記表面温度制御手段が、
    前記冷房期間において、前記送出温度調節部を制御して前記送出温度を所定の冷房送出温度に維持し、かつ前記送出流量調節部を制御して前記放射パネル温度測定装置で測定される前記放射パネルの表面温度に基づいて前記送出流量を変化させ、
    前記躯体冷却期間において、前記送出温度調節部を制御して前記躯体温度測定装置で測定される前記躯体の表面温度が前記放射パネル温度測定装置で測定される前記放射パネルの表面温度より低くなるように前記送出温度を変化させ、かつ前記送出流量調節部を制御して前記送出流量を前記所定の冷却送出流量に維持する請求項4に記載の空気調和装置。
  9. 前記躯体温度測定装置が、前記躯体の表面であって、前記区画空間の外側において前記放射パネルと対向する部分に設けられている請求項に記載の空気調和装置。
  10. 躯体の内側における区画空間に対して少なくとも暖房を行う空気調和装置であって、
    前記区画空間を区画する少なくとも一部の区画壁を構成する放射体及び前記放射体における前記区画空間と反対側の表面に固定された媒体導通体を含む放射パネルと、前記放射パネルの前記媒体導通体に温度調節媒体を還流させる媒体還流装置と、前記媒体還流装置を制御する制御装置と、前記区画空間内に人が滞在しているか否かを検出する人滞在検出装置とを備え、
    前記制御装置が、
    前記人滞在検出装置の検出結果により、前記区画空間内に人が滞在し区画空間の暖房を主に行う暖房期間から前記区画空間内に人が滞在せず前記躯体の加熱を主に行う躯体加熱期間への切替と前記躯体加熱期間から前記暖房期間への切替とを検知する切替手段と、
    前記切替手段の検知結果に応じて、前記躯体加熱期間において、実質的な前記放射パネルの表面温度を前記暖房期間より高い温度に制御する表面温度制御手段とを含むことを特徴とする空気調和装置。
  11. 躯体の内側における区画空間に対して少なくとも暖房を行う空気調和装置であって、
    前記区画空間を区画する少なくとも一部の区画壁を構成する放射体及び前記放射体における前記区画空間と反対側の表面に固定された媒体導通体を含む放射パネルと、前記放射パネルの前記媒体導通体に温度調節媒体を還流させる媒体還流装置と、前記媒体還流装置を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置が、
    昼間であって前記区画空間の暖房を主に行う暖房期間から夜間であって前記躯体の加熱を主に行う躯体加熱期間への切替と前記躯体加熱期間から前記暖房期間への切替とを検知する切替手段と、
    前記切替手段の検知結果に応じて、前記躯体加熱期間において、実質的な前記放射パネルの表面温度を前記暖房期間より高い温度に制御する表面温度制御手段とを含むことを特徴とする空気調和装置。
  12. 躯体の内側における区画空間に対して少なくとも冷房及び暖房を選択的に行う空気調和装置であって、
    前記区画空間を区画する少なくとも一部の区画壁を構成する放射体及び前記放射体における前記区画空間と反対側の表面に固定された媒体導通体を含む放射パネルと、冷房運転及び暖房運転の運転種別を選択する運転種別選択装置と、前記放射パネルの前記媒体導通体に温度調節媒体を還流させる媒体還流装置と、前記運転種別選択装置により選択された運転種別に応じて前記媒体還流装置を制御する制御装置と、前記区画空間内に人が滞在しているか否かを検出する人滞在検出装置とを備え、
    前記制御装置が、
    前記運転種別検知手段により前記冷房運転が選択されている場合に、前記人滞在検出装置の検出結果により、前記区画空間内に人が滞在し区画空間の冷房を主に行う冷房期間から前記区画空間内に人が滞在せず前記躯体の冷却を主に行う躯体冷却期間への切替と前記躯体冷却期間から前記冷房期間への切替とを検知し、かつ前記運転種別選択手段により前記暖房運転が選択されている場合に、前記人滞在検出装置の検出結果により、前記区画空間内に人が滞在し区画空間の暖房を主に行う暖房期間から前記区画空間内に人が滞在せず前記躯体の加熱を主に行う躯体加熱期間への切替と前記躯体加熱期間から前記暖房期間への切替とを検知する切替手段と、
    前記切替手段の検知結果に応じて、前記躯体冷却期間において、実質的な前記放射パネルの表面温度を前記冷房期間より低い温度に制御し、前記躯体加熱期間において、前記実質的な放射パネルの表面温度を前記暖房期間より高い温度に制御する表面温度制御手段とを含むことを特徴とする空気調和装置。
  13. 躯体の内側における区画空間に対して少なくとも冷房及び暖房を選択的に行う空気調和装置であって、
    前記区画空間を区画する少なくとも一部の区画壁を構成する放射体及び前記放射体における前記区画空間と反対側の表面に固定された媒体導通体を含む放射パネルと、冷房運転及び暖房運転の運転種別を選択する運転種別選択装置と、前記放射パネルの前記媒体導通体に温度調節媒体を還流させる媒体還流装置と、前記運転種別選択装置により選択された運転種別に応じて前記媒体還流装置を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置が、
    前記運転種別検知手段により前記冷房運転が選択されている場合に、昼間であって前記区画空間の冷房を主に行う冷房期間から夜間であって前記躯体の冷却を主に行う躯体冷却期間への切替と前記躯体冷却期間から前記冷房期間への切替とを検知し、かつ前記運転種別選択手段により前記暖房運転が選択されている場合に、昼間であって前記区画空間の暖房を主に行う暖房期間から夜間であって前記躯体の加熱を主に行う躯体加熱期間への切替と前記躯体加熱期間から前記暖房期間への切替とを検知する切替手段と、
    前記切替手段の検知結果に応じて、前記躯体冷却期間において、実質的な前記放射パネルの表面温度を前記冷房期間より低い温度に制御し、前記躯体加熱期間において、前記実質的な放射パネルの表面温度を前記暖房期間より高い温度に制御する表面温度制御手段とを含むことを特徴とする空気調和装置。
JP2007339714A 2007-12-28 2007-12-28 空気調和装置及びその制御方法 Active JP5335229B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007339714A JP5335229B2 (ja) 2007-12-28 2007-12-28 空気調和装置及びその制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007339714A JP5335229B2 (ja) 2007-12-28 2007-12-28 空気調和装置及びその制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009162398A JP2009162398A (ja) 2009-07-23
JP5335229B2 true JP5335229B2 (ja) 2013-11-06

Family

ID=40965228

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007339714A Active JP5335229B2 (ja) 2007-12-28 2007-12-28 空気調和装置及びその制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5335229B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011062054A1 (ja) * 2009-11-20 2011-05-26 株式会社トヨックス 躯体蓄熱構造
JP5633787B2 (ja) * 2010-06-30 2014-12-03 株式会社トヨックス 空気調和システム
JP5657289B2 (ja) * 2010-07-05 2015-01-21 シャープ株式会社 コントローラ、換気システム、制御方法、およびプログラム
JP6330177B2 (ja) * 2014-06-17 2018-05-30 株式会社トヨックス 制御装置及び空気調和システム
JP5906479B2 (ja) * 2014-10-02 2016-04-20 株式会社トヨックス 空気調和システム
JP6858396B2 (ja) * 2016-12-16 2021-04-14 株式会社ササクラ 空気調和システム

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05312388A (ja) * 1992-05-11 1993-11-22 Matsushita Electric Works Ltd 天井輻射冷暖房装置
JP2771955B2 (ja) * 1994-04-22 1998-07-02 進 小松原 室内冷暖房方法及び室内冷暖房装置
JP3867561B2 (ja) * 2001-11-27 2007-01-10 三菱電機株式会社 躯体蓄熱式空調システム
JP4418885B2 (ja) * 2004-05-17 2010-02-24 大成建設株式会社 天井隠蔽型空調機を用いたダクトレス方式による躯体蓄熱空調システム
JP2007155206A (ja) * 2005-12-05 2007-06-21 Sanken Setsubi Kogyo Co Ltd 放射冷暖房システムの制御方法及び放射冷暖房システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009162398A (ja) 2009-07-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6567183B2 (ja) 空気調和システム
JP6906311B2 (ja) 空気調和装置
JP5335229B2 (ja) 空気調和装置及びその制御方法
JP5744195B2 (ja) 車両用空気調和装置
JP4173880B2 (ja) 空気調和システムの除湿制御方法
JP6416975B1 (ja) 空気熱源ヒートポンプ式空調機
JP5984964B2 (ja) 空気調和システム
JP5326666B2 (ja) 空気調和装置
JP5387789B2 (ja) 空気調和装置
JP2006292300A (ja) 外気導入型空調機及び空調システム
WO2012096078A1 (ja) 冷却システム及びその運転方法
JP5831466B2 (ja) 暖房システム
WO2014076891A1 (ja) 環境試験装置
JP2010085009A (ja) 空調方法及び空調システム並びに空調システムの制御方法
WO2021214930A1 (ja) 空気調和システムおよび制御方法
JP3291380B2 (ja) 空気調和機
JP2012146331A (ja) 電子機器の冷却システム
JP6211799B2 (ja) 装置冷却システムおよび装置冷却システムの制御方法
JP2010255969A (ja) 空調システム
JP2001090990A (ja) 除湿機
JP2013072600A (ja) 空気調和装置
JP4970084B2 (ja) 空気調和システム
JP2014005969A (ja) 空気調和機
JP2012037101A (ja) ダイナミック型氷蓄熱によるクールビズ対応空調システム
JP2010007959A (ja) 温度調整装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100818

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120316

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120509

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120706

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130115

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130717

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130731

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5335229

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250