JP5984964B2 - 空気調和システム - Google Patents
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Description
特許文献2に記載の技術は、演算手段の演算結果に基づいて、空気吹出し口からの気流を制御するものであり、空調エリアが、低負荷の場合、蒸発温度を上昇させることにより、空気調和システムの消費電力の増大を抑制させている。
図1は、実施の形態に係る空気調和システム100の一例を示す概略図である。図2は、図1に示す空気調和システム100の冷媒回路構成例図である。図3は、図1に示す空気調和システム100に設けられている設定手段31〜34等の説明図である。図4は、図1に示す換気装置13の概略図である。なお、図2に示す矢印は、冷房運転時における冷媒の流れを示している。図1〜図4を参照して、空気調和システム100の構成について説明する。
図1〜図4を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
また、空気調和システム100は、図1に示すように室内機11、室外機12、換気装置13及びサーキュレータ14を制御する集中コントローラ102と、図3に示すように圧縮機2の周波数を調整する圧縮機周波数調整手段31と、室内機11に空調対象空間101の目標温度(温度目標値)及び目標湿度(湿度目標値)を入力することができる目標温湿度設定手段32とを有している。
なお、本実施の形態では、空気調和システム100が、室内機11、室外機12及び換気装置13が接続された冷媒回路1を2つ有している場合例に説明する。すなわち、図1に示すように、紙面上側の4つの室内機11、1つの室外機12及び1つの換気装置13が接続された第1の冷媒回路1と、紙面下側の4つの室内機11、1つの室外機12及び1つの換気装置13が接続された第2の冷媒回路1とを有しているということである。
室内機11は、空調対象空間101に設置され、室外機12と延長配管104を介して接続されているものである。すなわち、室内機11は、室外機12側から供給される冷媒を利用して、室内機11内に取り込んだ空気を冷却、或いは加温し、空調対象空間101に供給する等の機能を有するものである。
室内機11は、図2に示すように、冷房運転時には蒸発器、暖房運転時には凝縮器(放熱器)として機能する室内熱交換器6と、室内熱交換器6に付設される室内熱交換器用送風機8と、冷媒を減圧、膨張させる膨張弁5とを有している。
また、室内機11は、図3に示すように、空気の温度及び湿度を検出する吸込温湿度検出手段34を有している。
室内熱交換器用送風機8は、室内機11内に空気を取り込み、この取り込んだ空気を室内熱交換器6に供給するものである。室内熱交換器用送風機8は、室内熱交換器6に付設されている。室内熱交換器用送風機8は、伝送線103を介して集中コントローラ102に接続されており、集中コントローラ102によって運転・停止や回転数などが制御される。
吸込温湿度検出手段34は、室内機11内に取り込まれた空調対象空間101の空気の温度及び湿度を検出するものである。吸込温湿度検出手段34は、伝送線103を介して集中コントローラ102に接続されており、検出結果を集中コントローラ102に出力することができる。この吸込温湿度検出手段34は、たとえば、温湿度センサーなどで構成するとよい。
室外機12は、空調対象空間101外(たとえば、建物の屋上など)に設置され、室内機11側に冷媒を供給することができるように室内機11と延長配管104を介して接続されているものである。
室外機12は、図2に示すように、冷房運転時には凝縮器、暖房運転時には蒸発器として機能する室外熱交換器4と、室外熱交換器4に付設される室外熱交換器用送風機7と、冷媒流路を切り替える四方弁3と、冷媒を圧縮して高温・高圧にして吐出する圧縮機2とを有している。
また、室外機12は、図3に示すように、圧縮機2の吸入側を流れる冷媒の温度を検出する蒸発温度検出手段33を有している。
室外熱交換器用送風機7は、室外機12内に空気を取り込み、この取り込んだ空気を室外熱交換器4に供給するものである。室外熱交換器用送風機7は、室外熱交換器4に付設されている。室外熱交換器用送風機7は、伝送線103を介して集中コントローラ102に接続されており、集中コントローラ102によって運転・停止や回転数などが制御される。
圧縮機2は、吸入した冷媒を圧縮するものであり、吐出側が四方弁3に接続されている。圧縮機2は、たとえば容量が可変であるインバーター圧縮機などで構成するとよい。
蒸発温度検出手段33は、圧縮機2に吸入される冷媒温度を検出するものである。より詳細には、蒸発温度検出手段33は、蒸発器として機能する室内熱交換器6及び換気装置用冷却器9から流出し、圧縮機2に吸入される前の冷媒の温度を検出するものである。蒸発温度検出手段33は、伝送線103を介して集中コントローラ102に接続されており、検出結果を集中コントローラ102に出力することができる。この蒸発温度検出手段33は、たとえば温度センサーなどで構成するとよい。
換気装置13は、図4に示すように、空調対象空間101に設置され、空調対象空間101外の空気を取り込むとともに空調対象空間101内の空気を排出して換気をするものである。
換気装置13は、図4に示すように、取り込んだ空調対象空間101外の空気(図4のOAに対応)と、取り込んだ空調対象空間101内の空気(図4のRAに対応)とを全熱交換させる全熱交換器22と、換気装置13内に空調対象空間101外の空気を取り込むのに利用される給気用送風機10と、換気装置13内に空調対象空間101内の空気を取り込むのに利用される排気用送風機21とを有している。
さらに、換気装置13は、換気装置13内に取り込んだ空調対象空間101内の空気の温度及び湿度を検出する温湿度検出手段23を有している。
なお、換気装置13は、空調対象空間101に供給する空気(図4のSAに対応)が流れる給気風路13Aと、空調対象空間101外に排出する空気(図4のEAに対応)が流れる排気風路13Bとを有している。
なお、図2及び図3には、冷媒回路1を構成する膨張弁5B及び換気装置用冷却器9と、換気装置用冷却器9に付設する給気用送風機10を図示している。
給気用送風機10は、給気風路13Aであって換気装置用冷却器9の下流側に設けられているものである。給気用送風機10は、伝送線103を介して集中コントローラ102に接続されており、集中コントローラ102によって運転・停止や回転数などが制御される。
排気用送風機21は、排気風路13Bであって全熱交換器22の下流側に設けられているものである。排気用送風機21は、伝送線103を介して集中コントローラ102に接続されており、集中コントローラ102によって運転・停止や回転数などが制御される。
膨張弁5Bは、冷房運転時において、所定の開度に設定されて、換気装置用冷却器9に供給される冷媒を減圧・膨張させるものである。なお、膨張弁5Bは、暖房運転時においては、閉とし、換気装置用冷却器9に冷媒が供給されないようにする。膨張弁5Bは、伝送線103を介して集中コントローラ102に接続されており、集中コントローラ102によって膨張弁5Bの開度が制御される。
温湿度検出手段23は、換気装置13内に取り込まれた空調対象空間101の空気の温度及び湿度を検出するものである。温湿度検出手段23は、伝送線103を介して集中コントローラ102に接続されており、検出結果を集中コントローラ102に出力することができる。この温湿度検出手段23は、たとえば、温湿度センサーなどで構成するとよい。
サーキュレータ14は、空調対象空間101に送風するものであり、空調対象空間101に設置されるものである。サーキュレータ14は、集中コントローラ102からの信号で、個別に運転、停止、風量調整が可能なようになっている。
サーキュレータ14は、図1に示すように、第1の冷媒回路1に対応する室内機11の間に1つずつ計3つ設けられた第1のサーキュレータ群14Aと、第2の冷媒回路1に対応する室内機11の間に1つずつ計3つ設けられた第2のサーキュレータ群14Bとから構成されている。
第1のサーキュレータ群14A及び第2のサーキュレータ群14Bの配置について説明する。第1のサーキュレータ群14Aは、略同一直線上に配置されている。また、第2のサーキュレータ群14Bも、略同一直線上に配置されている。そして、第1のサーキュレータ群14Aと第2のサーキュレータ群14Bとは、お互いが対向するように配置されている。なお、第1のサーキュレータ群14A及び第2のサーキュレータ群14Bは、同じ空調対象空間に設けられている。
なお、図1では、第1のサーキュレータ群14Aのサーキュレータ14と、第2のサーキュレータ群14Bのサーキュレータ14とが対向配置している状態を例に示しているが、それに限定されるものではない。たとえば、第1のサーキュレータ群14Aのサーキュレータ14と、第2のサーキュレータ群14Bのサーキュレータ14との配置を千鳥配置としてもよい。
ただし、図1に示すように、第1のサーキュレータ群14Aが略同一直線上に配置されるとともに、第2のサーキュレータ群14Bが略同一直線上に配置される方が、空調対象空間101内の気流の流れを形成しやすい分、ユーザーの快適性をより向上できる。
集中コントローラ102は、制御信号などが伝達される伝送線103を介して室内機11、室外機12、換気装置13及びサーキュレータ14に接続されている。
集中コントローラ102は、吸込温湿度検出手段34、蒸発温度検出手段33、温湿度検出手段23、目標温湿度設定手段32、及び圧縮機周波数調整手段31の検出結果、設定結果に基づいて、圧縮機2の周波数、室内熱交換器用送風機8及び室外熱交換器用送風機7の回転数、給気用送風機10及び排気用送風機21の回転数、膨張弁5、5Bの開度、四方弁3の切り替えなどを制御するものである。
集中コントローラ102は、図1に示すように、空調対象空間101に設置されている場合を例に示しているがそれに限定されるものではなく、ビルの集中管理室などに設置されていてもよい。
圧縮機周波数調整手段31は、圧縮機2の周波数を調整するものである。圧縮機周波数調整手段31は、圧縮機2に接続されており、集中コントローラ102からの出力に基づいて圧縮機周波数調整手段31が圧縮機2の周波数を制御する。圧縮機周波数調整手段31は、たとえばインバーター制御装置などに対応するものである。
目標温湿度設定手段32は、空調対象空間101の温度目標値(目標温度)及び湿度目標値(目標湿度)を設定するものである。この目標温湿度設定手段32は、たとえば、空調対象空間101に設置されるリモコンなどに対応するものである。目標温湿度設定手段32は、各室内機11に接続されており、目標温湿度設定手段32の設定結果が集中コントローラ102に出力されて圧縮機2の周波数などが制御されるようになっている。
図5は、蒸発温度制御の説明図である。図6は、蒸発温度の変更前後のモリエル線図である。図5及び図6を参照して、蒸発温度制御について説明する。
図5に示すように、空気調和システム100の集中コントローラ102は、吸込温湿度検出手段34で検出された空調対象空間101の温度taと、目標温湿度設定手段32で設定した目標温度ta_tgt(℃)との差である顕熱負荷ΔTに基づいて、最大蒸発温度Te_max(℃)と最小蒸発温度Te_min(℃)の間で決定される蒸発温度Te(℃)を算出する。そして、集中コントローラ102は、この算出した蒸発温度Teとなるように圧縮機周波数調整手段31によって圧縮機2の周波数を調整する。
なお、本実施の形態では、蒸発温度と顕熱負荷との関係は、最大蒸発温度Te_max(最小負荷ΔTmin)と最小蒸発温度Te_min(最大負荷ΔTmax)と間の範囲においては、右肩下がりの直線になっている。
空気調和システム100の通常時の運転は、顕熱負荷ΔTが小さいところ(低負荷)での運転時間が長いので、この高効率運転が省エネ効果に大きく影響する。すなわち、空調対象空間101の顕熱負荷が小さい場合において、空気調和システム100は、蒸発温度Teが高くなるように、集中コントローラ102が圧縮機周波数調整手段31に出力を行うので、図6に示すように、圧縮機2の入力を低減させることができる。
図7は、実施の形態に係る空気調和システム100の空気線図である。図8は、図7に示す空気線図に目標温度及び目標湿度に対応する点を示した図である。図7及び図8を参照して換気装置13の動作について説明する。
換気装置13の排気側は、排気用送風機21で空調対象空間101の空気RAを吸込み、全熱交換器22を通過して排気EAとして空調対象空間101外に排出される。
また、換気装置13の給気側は、給気用送風機10で空調対象空間101外の空気OAを吸込み、全熱交換器22及び換気装置用冷却器9を通過して給気SAとして空調対象空間101室内に供給される。
図9は、冷房運転時におけるサーキュレータ14の動作説明図である。図10は、暖房運転時におけるサーキュレータ14の動作説明図である。
たとえば、冷房運転時は、図9に示すような循環運転を行うとよい。
すなわち、第1のサーキュレータ群14A及び第2のサーキュレータ群14Bのうち、千鳥配置の位置関係となるサーキュレータ14を運転させるとよい。具体的には、空調対象空間101の気流感を増すように、第1のサーキュレータ群14A及び第2のサーキュレータ群14Bのうち、互いに対向位置の関係にない第1のサーキュレータ群14A及び第2のサーキュレータ群14Bを運転させる。これにより、空調対象空間101の天井付近を循環する空気の流れが形成し、空調対象空間101の居住域にも気流が生じ、冷房運転時におけるユーザーの快適性を向上させることができる。
なお、第1のサーキュレータ群14Aのサーキュレータ14と、第2のサーキュレータ群14Bのサーキュレータ14との配置が千鳥配置とした場合には、運転させないサーキュレータ14を選択しなくともよい。
空調対象空間101の天井付近を進んだ空気が反対側の壁に当たり流速が低下するため、空調対象空間101の居住域には気流が生じ難い。
空気調和システム100は、空調対象空間101の温度が、目標温湿度設定手段32で設定した温度及び湿度になるように、図5に示すように、ΔTに応じて蒸発温度Teで運転する。このとき、空気調和システム100の運転状態としては、以下の4つの状態が考えられる。
(2)Te_maxで運転し、目標湿度に到達していない場合
(3)Te_maxでは運転せず(目標温度にΔTだけ未達)、目標湿度に到達している場合、
(4)Te_maxでは運転せず(目標温度にΔTだけ未達)、目標湿度に到達していない場合
なお、(2)の場合は、サーキュレータ14を図9に示すような形で運転し、居住空間の気流感を増し、ユーザーの快適性を維持するようにする。気流感が増すと、図12に示すように同一快適性線は、高温高湿度側に移動するため、(2)の状態が同一快適性線よりも下側(快適側)にきて、快適性は維持されることになる。
図13に示すように、横軸温度、縦軸相対湿度のグラフとすると、現在の温湿度状態は、同一快適性線よりも上側(不快側)にくる。
なお、(3)の場合は、サーキュレータ14を図9に示すような形で運転し、居住空間の気流感を増し快適性を維持する。また、設定温度をΔTだけ上昇させることで、設定温度と空調対象空間101の温度との差が縮まって、蒸発温度TeをTe_maxに近づけることができ、空気調和システム100の消費電力を低減することができる。
なお、(4)の場合は、(3)の場合と同様に、サーキュレータ14を図9に示すような形で運転し、居住空間の気流感を増し快適性を維持する。また、設定温度をΔTだけ変更することで、設定温度と空調対象空間101の温度との差が縮まって、蒸発温度TeをTe_maxに近づけることができ、空気調和システム100の消費電力を低減することができる。
図15は、空気調和システム100の制御フローの一例である。図15を参照して、集中コントローラ102の冷房運転時における動作について説明する。
集中コントローラ102は、冷房運転のための制御に移行する。
集中コントローラ102は、吸込温湿度検出手段34で検出された空調対象空間101の温度Taと、目標温湿度設定手段32で設定した目標温度Ta_tgtとの差である顕熱負荷ΔTを算出する。
集中コントローラ102は、ステップS−1で算出した顕熱負荷ΔTが、予め設定される最大負荷であるΔTmax(図5参照)以下であるか否かを判定する。
最大負荷以下である場合には、ステップS−3に移行する。
最大負荷以下でない場合には、ステップS−1に戻る。
集中コントローラ102は、タイマーをカウント(timeカウント)させる。
集中コントローラ102は、ステップS−1で算出した顕熱負荷と、予め設定される蒸発温度と顕熱負荷との関係に基づいて、蒸発温度Teを算出する。
なお、予め設定される蒸発温度と顕熱負荷との関係とは、図5に示す右肩下がりの直線に対応するものである。
また、本実施の形態のように、室内機11を複数有する空気調和システム100の場合には、各室内機11で顕熱負荷ΔTを算出して、最大となる顕熱負荷ΔTに応じて蒸発温度Teを決定するとよい。
集中コントローラ102は、ステップS−3におけるカウントが、予め設定された時間t0を経過したかどうか判定する。
経過した場合には、ステップS−6に移行する。
経過していない場合には、ステップS−1に戻る。
集中コントローラ102は、空調対象空間101の温度taと、空調対象空間101の目標温度ta_tgtとの比較を行う。
空調対象空間101の温度taが目標温度ta_tgt以下である場合には、ステップS−7に移行する。
空調対象空間101の温度taが目標温度ta_tgt以下でない場合には、ステップS−9に移行する。
集中コントローラ102は、空調対象空間101の湿度RHと目標湿度RH_tgtとの比較を行う。
空調対象空間101の湿度RHが目標湿度RH_tgt以下である場合には、ステップS11に移行する。
空調対象空間101の湿度RHが目標湿度RH_tgt以下でない場合には、ステップS8に移行する。
集中コントローラ102は、サーキュレータ14を運転させる。運転方法は、たとえば図9に示すようにするとよい。
集中コントローラ102は、サーキュレータ14を運転させる。運転方法は、たとえば図9に示すようにするとよい。
集中コントローラ102は、ステップS1で算出した顕熱負荷ΔTだけ設定温度を上昇さる。これにより、設定温度と空調対象空間101の温度との差が縮まることから、蒸発温度TeをTe_maxに近づけることができ、空気調和システム100の消費電力を低減することができる。
集中コントローラ102は、運転終了かどうか判定する。
運転終了と設定されている場合には、ステップS−13に移行する。
運転終了と設定されていない場合には、ステップS−12に移行する。
集中コントローラ102は、ステップS−3でカウントしているタイマーをリセット(time=0)にして、ステップS−1に戻る。
集中コントローラ102は、冷房運転のための制御を終了する。
図16は、温度及び湿度と、サーキュレータ14の風量ごとの快適性との関係図である。図17は、同一温度の場合において同一快適線がシフトする様子を示す図である。
サーキュレータ14の風量を可変できるようにしておいてもよい。すなわち、現在の湿度RHと目標湿度RH_tgtの差、或いは、現在の温度taと目標温度ta_tgtの差に応じて、風量を決定することができるようにしても良い。
サーキュレータ14の風量に応じて、空調対象空間101の居住域に与える気流の速度は異なる。サーキュレータ14の風量変更が、たとえば強、中、弱の3段階で変更可能な場合には、図16に示すように、強、中、弱のそれぞれに対応した同一快適性線が引ける。
このように、サーキュレータ14の風量が複数段階に可変となっていると、空調対象空間101の居住域の気流感を最適にすることができるとともに、サーキュレータ14の動力増大を抑制し、省エネルギー性を向上させることができる。
図18は、第1の冷媒回路1に対応する圧縮機2及び第2の冷媒回路1に対応する圧縮機2が運転効率がピークとなる周波数より低い周波数で運転していることを示す図である。図19は、全断熱効率と圧縮機周波数との関係を示す図である。図20は、第1の冷媒回路1に対応する圧縮機2を停止させ、第2の冷媒回路1に対応する圧縮機2の運転周波数を運転効率がピークとなる周波数に近くなるように大きくしたことを示す図である。
すなわち、図15の制御を実施して蒸発温度Teを高める運転が可能となり、その結果動作圧縮機周波数が低くなる。そして、系統集約運転による省エネルギー化の適用範囲が広がり、その結果、冷房運転時の省エネルギー性を更に増大させることができる。
本実施の形態に係る空気調和システム100は、換気装置13と室内機11の熱源機を同一(室外機12)としているが、別にしても良い。この場合には、換気装置用冷却器9の蒸発温度と、室内熱交換器6の蒸発温度を別にすることができ、潜顕分離空調が可能となる。また、室内熱交換器6の蒸発温度は、顕熱を処理する高蒸発温度、換気装置用冷却器9の蒸発温度は、湿度を維持できる蒸発温度となり、さらに省エネルギー性を向上させることができる。
Claims (7)
- 圧縮機、室外熱交換器、膨張弁及び室内熱交換器を有し、これらが冷媒配管で接続されて冷凍サイクルを構成し、
前記圧縮機及び少なくとも前記室外熱交換器が搭載された室外機と、
前記室内熱交換器が搭載された室内機と、
前記室内機外に設けられ、空調対象空間に送風するサーキュレータと、
前記空調対象空間の温度及び湿度を検出する温湿度検出手段と、
前記温湿度検出手段の検出結果に基づいて前記サーキュレータを制御する制御装置と、
を有し、
前記制御装置は、
前記室内熱交換器を蒸発器として機能させる冷房運転を実行する際、
前記温湿度検出手段の温度検出値が、予め設定される前記空調対象空間の温度目標値に到達していないとき、或いは、前記温湿度検出手段の湿度検出値が、予め設定される前記空調対象空間の湿度目標値に到達していないときに、前記サーキュレータを運転させ、
前記室内熱交換器の蒸発温度が上昇するように、前記温度目標値と前記温度検出値とに基づいて予め設定される前記空調対象空間の前記温度目標値を上昇させる
空気調和システム。 - 前記制御装置は、
前記温度目標値と前記温度検出値との差の分だけ、予め設定される前記空調対象空間の前記温度目標値を上昇させる
請求項1に記載の空気調和システム。 - 前記サーキュレータは、
前記空調対象空間に送風する風量が複数段階に切替可能であり、
前記制御装置は、
予め設定される前記空調対象空間の前記温度目標値と前記温度検出値との差に基づいて、前記サーキュレータの風量を変化させる
請求項1又は2に記載の空気調和システム。 - 前記サーキュレータは、
略同一直線上に配置された第1のサーキュレータ群と、
前記第1のサーキュレータ群と同じ前記空調対象空間に設けられ、略同一直線上であって対応する前記第1のサーキュレータ群の対向位置に配置された第2のサーキュレータ群と、
から少なくとも構成され、
前記第1のサーキュレータ群は、
前記第2のサーキュレータ群側に空気を送風するように設けられ、
前記第2のサーキュレータ群は、
前記第1のサーキュレータ群側に空気を送風するように設けられている
請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気調和システム。 - 前記制御装置は、
冷房運転時のときには、
前記第1のサーキュレータ群及び前記第2のサーキュレータ群のうち、互いに対向位置の関係にない各群内の前記サーキュレータを運転させ、
暖房運転時のときには、
前記第1のサーキュレータ群及び前記第2のサーキュレータ群のうちのいずれか一方を運転させる
請求項4に記載の空気調和システム。 - 前記空調対象空間外の空気を前記空調対象空間内に供給し、前記空調対象空間内の空気を前記空調対象空間外に排出する換気装置を有し、
前記換気装置は、
当該換気装置内に取り込んだ前記空調対象空間外の空気と、前記換気装置内に取り込んだ前記空調対象空間内の空気とを熱交換させる全熱交換器と、
当該全熱交換器を通過した前記空調対象空間外の空気を冷却させる換気装置用冷却器と、
を有する
請求項1〜5のいずれか一項に記載の空気調和システム。 - 前記冷凍サイクルを複数有するものにおいて、
前記制御装置は、
低負荷時であるときには、
複数の前記冷凍サイクルのうち、少なくとも1つの前記圧縮機の運転を停止させ、
運転を停止させない前記圧縮機の運転周波数を上昇させる
請求項1〜6のいずれか一項に記載の空気調和システム。
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