JP5633787B2 - 空気調和システム - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和システムに関する。
従来の躯体蓄熱空調システムとして、例えば、夜間電力を利用して冷凍機を運転し、得られた冷水によって躯体に冷熱を蓄積し、この冷熱によって昼間の冷房を行うものがある。しかし、このシステムよると、夜間に冷凍機を運転するため、気象条件によっては、トータルの電力消費量が増大するおそれがあった。
これを防ぐために、上記システムにおいて、夜間外気温が低いときは、冷凍機の夜間運転を停止して、外気を取り込んで躯体に冷熱を蓄積することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−320868号公報
しかし、従来の躯体蓄熱空調システムによると、気温の低い外気を取り込むようにしたとしても、コンクリート化した都会では、そのような条件下になることが少なく、また、夜間の外気温の低下が顕著ではないため、躯体に冷熱を蓄積しても簡単に外気へ放熱してしまうため、夜間の冷熱の躯体への蓄熱の効果を十分に奏することができなかった。
従って、本発明は、夜間に躯体に蓄積した冷熱を昼間に有効に利用できるようにした空
気調和システムを提供するものである。本発明は、また、夜間に躯体に蓄積した温熱を昼間に有効に利用できるようにした空気調和システムを提供するものである。
本発明の一態様の空気調和システムは、蓄熱が可能な躯体を室内の天井側に有するコンクリート構造体の外側に設けられた断熱部材と、前記躯体との間に空間を形成して天井面を構成するように設けられ、前記躯体側に熱媒体が流通するパイプを有する熱媒体式パネルと、外部から温度調節された空気を取り込むチャンバーを前記躯体側に有し、前記チャンバーに取り込んだ空気を前記空間側に排出する排出孔及び前記チャンバーに取り込んだ空気を前記室内側に排出する貫通孔とを有する空気式パネルとを備える複数の輻射パネルと、前記熱媒体式パネルのパイプに温度が制御された熱媒体を供給して輻射によって前記躯体への蓄熱を行うとともに、前記空気式パネルから前記空間に前記空気を排出して前記躯体と熱交換を行って、前記室内の冷暖房を行う温度制御部と、を備える。
本発明によれば、夜間に躯体に蓄積した冷熱を昼間に有効に利用できるようになり、夜間に躯体に蓄積した温熱を昼間に有効に利用できるようになる。
図1は、本発明の実施の形態に係る建築物の概略の構成を示す模式図である。 図2(a)は、室内に配置された空気調和システムを構成する空気調和ユニットの一例を示し、室内側から見た平面図、図2(b)は、熱媒体式パネル及び空気式パネルの配列の変形例を示す平面図である。 図3は、ビルの室内の一例を示す断面図である。 図4は、熱媒体式パネル及びその周辺の構造を示し、(a)はスラブ側から見た平面図、(b)は(a)のF−F線断面図、(c)は室内側から見た要部平面図である。 図5は、空気式パネル及びその周辺の構造を示し、(a)はスラブ側から見た平面図、(b)は(a)のG−G線断面図、(c)は室内側から見た要部平面図である。 図6は、水及び空気配管を示す系統図である。
図1は、本発明の実施の形態に係る建築物の概略の構成を示す模式図である。
この建築物100は、例えば、オフィスビルであり、コンクリート構造体110と、コンクリート構造体110の外側に設けられた断熱部材120と、断熱性を有する窓1bとを備える。なお、建築物は、オフィスビルに限らず、戸建て住宅、集合住宅、工場、公共施設、高層建築物等でもよい。
コンクリート構造体110は、地盤101に設けられた基礎部111と、建築物100の外壁を構成する壁部112と、各階を仕切るスラブ5とを備える。コンクリート構造体110は、コンクリートを主体として構成されており、内部に鉄筋や鉄骨等の補強構造が埋め込まれていてもよい。
断熱部材120の材料として、例えば、合成樹脂の発泡体、ロックウール、グラスウール、無機多孔質材等を用いることができる。断熱部材120を屋外側に設ける外断熱構造を採用することにより、断熱部材を屋内側に設ける内断熱構造と比べて断熱性能(暖房や冷房の効率)が向上し、壁の内部で結露が発生し難くなる等の利点があるとされている。
窓1bは、空間を介して一対のガラスを配置したペアガラス、断熱樹脂サッシ等を用いることができる。
各階の各室1には、輻射と対流による熱交換によって室内の温度を調節する複数の空気調和ユニット11が天井側のスラブ(躯体)5との間に空気流通経路40を形成するように天井側のスラブ5から吊設されている。
図2(a)は、室内に配置された空気調和ユニットの一例を示し、室内側から見た平面図、図2(b)は、熱媒体式パネル及び空気式パネルの配列の変形例を示す平面図である。
この空気調和システム10は、例えば、図2(a)に示すように、ビルの室1の天井面を構成するように天井側のスラブから島状に吊設され、輻射と対流による熱交換によって室内の温度を調節する複数の空気調和ユニット11を有する。
(室の構成例)
室1は、例えば、上下(紙面に対して垂直)方向へ延びる複数の柱部1aを有し、屋外9に面してガラスからなる窓1bが配置されている。柱部1aは、本実施の形態では、縦方向及び横方向に等間隔に並べられ、全体として正方格子状に配置されている。各柱部1aは、縦及び横方向へ延びる梁部1cにより連結されている。柱部1a及び梁部1cは、主材料としてコンクリートを含み、断面矩形状に形成されている。
(空気調和ユニットの構成例)
空気調和ユニット11は、柱部1a及び梁部1cによって仕切られた室1の正方形の窓側の領域Ea,Ea’、内側の領域Eb,Eb’毎に、熱媒体式パネル20と空気式パネル30を組み合わせて構成されて島状に吊設される。熱媒体式パネル20と空気式パネル30は、平面視において長方形状に形成され、室内側の表面形状が同一で、同一面積であり、互いに入れ替え可能となっている。空気調和ユニット11は、各領域Ea,Ea’、Eb,Eb’毎に、熱媒体式パネル20又は空気式パネル30を、横方向に2列、縦方向に8列並べることにより構成されている。
空気調和ユニット11は、窓側の領域Ea、Ea’と内側の領域Eb、Eb’とで異なる構成とされ、窓側に配置される空気調和ユニット11の方が空気式パネル30の数が多くなっている。これは、窓側の領域Ea、Ea’の方が内側の領域Eb、Eb’よりも通常高い冷暖房能力が要求されるので、本実施の形態においては、空気式パネル30が熱媒体式パネル20より冷暖房能力が高いことによる。
なお、熱媒体式パネル20及び空気式パネル30は、図2(b)に示すように、横方向に4列並べ、離間部を設けて横方向に4列並べ、縦方向に2列並べてもよい。離間部を設けることにより、離間部のパネル20、30よりも高い位置にLED照明等の室内照明灯2を配置することができる。また、熱媒体式パネル20及び空気式パネル30は、平面視において正方形状や、三角形状、一部に傾斜した辺を有するものでもよい。三角形状や一部に傾斜した辺を有する熱媒体式パネル20及び空気式パネル30を用いることにより、床が矩形でない部屋の天井に熱媒体式パネル20及び空気式パネル30を吊設することができる。また、空気調和ユニット11は、領域Ea、Ea’、Eb、Eb’のいずれかを熱媒体式パネル20又は空気式パネル30のみで構成してもよい。各領域Ea、Ea’、Eb、Eb’を構成するパネル20、30の枚数は、16枚に限られない。
図3は、ビルの室内を示す断面図である。空気調和ユニット11は、輻射熱を蓄熱可能な蓄熱体の一例のスラブ5との間に空気流通経路40を確保するように取付構造4によってスラブ5に吊設されている。図3に示すように、窓側の領域Ea、Ea’では、熱媒体式パネル20が窓側に連続的に配置され、空気式パネル30が窓1bと反対側に連続的に配置される。空気調和システム10は、空気流通経路40においてスラブ5と熱交換された空気を室内へ循環させるファン等の循環手段6を備える。また、他の循環手段6として、換気のための給排気手段を利用することもできる。
熱媒体式パネル20の裏面側(スラブ5側)には、熱媒体の一例の水(冷水、温水を含む)が流通するパイプ21が配置されている。パイプ21へは、後述する熱媒体制御部50によって温度、圧力、流量等が制御された熱媒体の水が流通する。熱媒体式パネル20には、吸音機能を有するとともに、空気が通気可能な貫通孔の一例の吸音孔20aが形成されている。熱媒体式パネル20及びパイプ21は、第1の天井パネルを構成する。
空気式パネル30の裏面側(スラブ5側)には、空気取入口310gが形成されたチャンバー31が配置されている。チャンバー31へは、後述する空気調節部60によって温度と湿度等が制御された空気が供給される。空気式パネル30には、チャンバー31に供給された空気を室内側に排出するとともに、吸音機能を有する貫通孔の一例の通気孔30aが形成されている。
取付構造4は、スラブ5に取り付けられる取付部材と、熱媒体式パネル20、空気式パネル30及びチャンバー31が取り付けられる枠体と、取付部材と枠体とを接続する接続部材とを備える。
図3中矢印Aで示すように、循環手段により空気流通経路40を空気が流れるようになっている。また、窓1b側で温められた空気が上昇して矢印Aで示すように空気流通経路40を流れる。この空気が空気流通経路40で熱交換され、図3中矢印Fで示すように室内側に排出され、空気が室内を循環するようになっている。また、チャンバー31から空気が空気式パネル30の通気孔30aを通して矢印E方向へ排出される。
(熱媒体式パネル及びその周辺の構造)
図4は、熱媒体式パネル及びその周辺の構造を示し、(a)はスラブ側から見た平面図、(b)は(a)のF−F線断面図、(c)は室内側から見た要部平面図である。
空気調和ユニット11は、熱媒体式パネル20と、熱媒体式パネル20の裏面に設けられ、熱媒体が流通して熱媒体式パネル20と熱交換を行うパイプ21と、パイプ21を固定する保持部材22と、熱媒体式パネル20の裏面に接着された遮光用シート25とを備える。熱媒体式パネル20、パイプ21、保持部材22及び遮光用シート22は、第1の天井パネルを構成する。
熱媒体式パネル20は、パネル本体200と、パネル本体200に対して上方に直角に折り曲げられた2つの側壁201、202と、パネル本体200に対して上方の斜め内側方向に折り曲げられた2つの傾斜壁203、204とを有する。2つの側壁201、202と、一方の傾斜壁204の開口部側端部には、パネル本体200に平行な平行部205、206、207が設けられている。他方の傾斜壁203の開口部側端部には、L字状に折り曲げられ、平行部208aと垂直部208bからなるL字状部208が設けられている。側壁201の平行部205と、傾斜壁203の平行部208aには、熱媒体式パネル20をスラブ5側からワイヤー等で吊り下げるための吊り孔209が形成されている。なお、図3に示す熱媒体式パネル20は、図1に示す窓側の領域Eaの島を構成する空気調和ユニット11の角に配置された熱媒体式パネル20’に対応する。熱媒体式パネル20は、島の周囲に傾斜壁が位置するように側面が傾斜壁と側壁で構成されている。
熱媒体式パネル20は、アルミニウム板、アルミニウム合金板、鋼板等の厚さ0.5〜2mm程度の金属板から形成されている。熱媒体式パネル20は、上方(スラブ側)が開口された箱型状を有し、例えば、幅は400〜600mm、長さは2100〜2300mm、高さは30〜50mm程度である。
熱媒体式パネル20は、パネル本体200に直径0.5〜1mm程度の円形の複数の吸音孔20aが形成されている。吸音孔20aは、ピッチPx=Py=4〜6mmで形成され、格子状に配列されている。本実施の形態では、直径0.7mmの吸音孔20aをピッチ5mmで格子状に配列している。なお、吸音孔20aは、千鳥状等の他の態様により配置されてもよい。吸音孔20aは、直径0.5〜3mm程度であれば、吸音効果を発揮するが、本実施の形態では、2m以上離れて天井を見たときに吸音孔20aが孔として視認され難くするために1mm以下としている。吸音孔20aは、円形に限られず、矩形状や三角形、長円、楕円等の他の形状でもよい。吸音孔20aの数及び直径は、例えば開口率0.8〜3%となるように定められる。なお、発明者によるJIS A 1409に定められた残響室法吸音率測定によると、吸音孔の直径2.5mm、開口率16%の金属製の天井パネルに対し、吸音孔の直径0.7mm、開口率1.6%としても吸音率は、51%から41%へ若干の低下にとどまることが実証できている。
保持部材22は、パネル本体200の裏面と密着する板状部23と、板状部23の上側に設けられ、パイプ21を保持する断面半円状の湾曲部24とを有する。保持部材22は、金属から形成されている。パイプ21は、可撓性を有し、湾曲部24の開口24aに弾性変形させつつ嵌め込むことにより、湾曲部24に密着して固定される。
パイプ21には、温度、圧力、流量等が制御された熱媒体が流通する。本実施の形態においては、パイプ21に流通する熱媒体は水である。パイプ21は、例えば3層構造のガスバリア性(酸素不透過)を有するチューブである。このチューブは、ポリウレタンからなる第1層、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)からなる第2層、ポリウレタンからなる第3層を、内側からこの順に有している。EVOHは、ガスバリア性が高く、パイプ21中の流体に空気中の酸素が溶け込むことを防ぐ。これにより、後述する熱媒体式モジュールにおける錆の発生を防止している。パイプ21は、隣接する熱媒体式パネル20に設けられた他のパイプ21や、後述する熱媒体制御部50に接続された冷水フィードライン51、冷水リターンライン52、温水フィードライン53及び温水リターンライン54にジョイントによって接続される。
遮光用シート25は、熱媒体式パネル20よりもスラブ5側に照明が設けられている場合に、その照明が吸音孔20aを通して見えないようにするため、遮光性、吸音性及び通気性を有するものが好ましい。遮光用シート25は、例えば、不織布、フェルト、合成繊維等を用いることができる。
(空気式パネル及びその周辺の構造)
図5は、空気式パネル及びその周辺の構造を示し、(a)はスラブ側から見た平面図、(b)は(a)のG−G線断面図、(c)は室内側から見た要部平面図である。
空気調和ユニット11は、空気式パネル30と、空気式パネル30の裏面側に配置されるチャンバー31と、空気式パネル30の裏面に接着され、遮光用シート25と同一の材質から形成された遮光用シート32とを備える。空気式パネル30、チャンバー31及び遮光用シート32は、第2の天井パネルを構成する。
空気式パネル30は、熱媒体式パネル20と同様に、パネル本体300、側壁301、302と、傾斜壁303、304、平行部305、306、307、平行部308aと垂直部308bからなるL字状部308を有する。側壁301の平行部305と、傾斜壁303の平行部308aには、空気式パネル30をスラブ5側からワイヤー等で吊り下げるための吊り孔309が形成されている。なお、図5に示す空気式パネル30は、図2に示す窓側の領域Eaの島を構成する空気調和ユニット11の角に配置された空気式パネル30’に対応する。空気式パネル30は、島の周囲に傾斜壁が位置するように側面が傾斜壁と側壁で構成されている。
空気式パネル30は、熱媒体式パネル20と同一の金属板から形成されている。空気式パネル30は、上方(スラブ側)が開口された箱型状を有し、例えば、幅は400〜600mm、長さは2100〜2300mm、高さは30〜50mm程度である。
空気式パネル30は、熱媒体式パネル20と同様に、パネル本体300に直径0.5〜1mm程度の円形の複数の通気孔30aが形成されている。通気孔30aは、ピッチPx=Py=4〜6mmで形成され、格子状に配列されている。本実施の形態では、直径0.7mmの通気孔30aをピッチ5mmで格子状に配列している。なお、通気孔30aは、千鳥状等の他の態様により配置されていてもよい。通気孔30aは、直径0.5〜3mm程度であれば、吸音効果を発揮するが、本実施の形態では、2m以上離れて天井を見たときに通気孔30aが視認され難くするために1mm以下としている。通気孔30aは、円形に限られず、矩形状や三角形、長円、楕円等の他の形状でもよい。通気孔30aの数及び直径は、例えば開口率0.8〜3%となるように定められる。
(チャンバー)
チャンバー31は、分離可能な上部チャンバー310、下部チャンバー311及びパッキン312から構成されている。チャンバー31は、上部チャンバー310と下部チャンバー311から構成することで、通気孔30aから均一に空調空気を吹き出すことができ、かつ、分離可能な構造とすることで、チャンバー31をコンパクトにできる。加えて、上部チャンバー310を一方に寄せた配置とすれば、上部チャンバー310を島の周辺から離すことができ、上部チャンバー310が室内側から視認されなくなる。
上部チャンバー310は、下方が開口された箱型形状を有し、上壁310aと、側壁310b、310b'、310c、310dと、座部310eとから構成されている。上部チャンバー310は、上壁310aにスラブ側排出孔310fが形成され、側壁310dに空気取入口310gが形成され、座部310eに取付孔310hが形成されている。座部310eに形成した取付孔310hを通して上部チャンバー310をパッキン312を間に介在させて下部チャンバー311にボルト314で固定できるように構成されている。なお、3つのスラブ側排出孔310fは、ゴム蓋によって閉塞可能となっている。
下部チャンバー311は、下方が開口された箱型形状を有し、上壁311aと、側壁311b、311b’、311c、311dとから構成されている。上壁311aには、室内側排出孔311eが形成されている。
温度と湿度が調節された空気が空気取入口310gから空気取入れ方向15に供給されると、その空気は、図5(b)に示すように、一部はスラブ側排出孔310fを介して空気流通経路40に排出され、他は室内側排出孔311eを通り下部チャンバー311で分散して均一に通気孔30aを介して室内側に排出される。
(水及び空気の配管)
図6は、空気調和システム10の水及び空気の配管を示す模式図である。図6に示すように、建物内には、熱媒体(本実施の形態においては水)の温度、圧力、流量等を制御する熱媒体制御部50が設けられ、この熱媒体制御部50に、温度調節された冷水が流通する冷水フィードライン51と、熱媒体式パネル20で熱交換された冷水が流通する冷水リターンライン52と、温度調節された温水が流通する温水フィードライン53と、熱媒体式パネル20で熱交換された温水が流通する温水リターンライン54と、が接続される。すなわち、輻射熱により室内の温度調節を行う熱媒体式モジュール12は、熱媒体が流通するパイプ21が設けられる熱媒体式パネル20と、当該熱媒体の温度を制御する熱媒体制御部50と、を有している。本実施の形態においては、窓側の領域Ea、Ea’の熱媒体式パネル20では、冷房と暖房の両方の運転ができ、内側の領域Eb、Eb’の熱媒体式パネル20では、冷房の運転のみができるようになっている。
本実施の形態においては、各空気調和ユニット11ごとに冷水又は温水が一括して供給されるように構成され、各空気調和ユニット11に対応した図2の領域Ea、Ea’、Eb、Eb’ごとに室温の調節が行われる。窓側の領域Ea、Ea’については冷水又は温水が流通する窓側フィードライン55及び窓側リターンライン56が設けられ、内側の領域Eb、Eb’については冷水が流通する内側フィードライン57及び内側リターンライン58が設けられている。
窓側フィードライン55は、冷水フィードライン51からの冷水の流入量を調整するフィード側冷水調整弁55aと、温水フィードライン53からの温水の流入量を調整するフィード側温水調整弁55bと、を有している。図6に示すように、窓側フィードライン55は、冷水フィードライン51及び温水フィードライン53の側で二股に分かれて形成されている。
また、窓側リターンライン56は、冷水リターンライン52への冷水の流入量を調整するリターン側冷水調整弁56aと、温水リターンライン54への温水の流入量を調整するリターン側温水調整弁56bと、を有している。図6に示すように、窓側リターンライン56は、冷水リターンライン52及び温水リターンライン54の側で二股に分かれて形成されている。温水フィードライン53は、例えば、冬期に比較的寒い窓側を暖房するために利用される。
また、図6に示すように、建物内には、空気の温度と湿度を制御する空気調節部60が設けられ、この空気調節部60に、温度及び湿度が調節された空気が流通する空調フィードライン61が接続される。空調フィードライン61は、分岐ライン61aを介して各空気式パネル30のチャンバー31に接続されており、各空気式パネル30のチャンバー31へ調節された空気が直接供給される。すなわち、空気により室内の温度及び湿度の調節を行う空気式モジュール13は、空気式パネル30と、空気式パネル30の裏面側に流入する空気の温度及び湿度を調節する空気調節部60と、を有している。本実施の形態においては、空気調節部60が、空気流通経路40でスラブ5と熱交換された空気を室内へ循環させる循環手段をなしている。
熱媒体制御部50及び空気調節部60は、建築物100に対して各々1つ有していても良いし、各階毎に各々1つ有していても良い。
(空気調和システムの冷暖房機能)
次に、図3を参考に、本実施の形態の空気調和システム10における冷暖機能を説明する。
冷暖房時の第1機能は、熱媒体式パネル20による輻射と対流によって吸放熱することにより、室内を冷暖房する機能である。図3は冷房状態を示しており、室内の人や家電製品等から熱媒体式パネル20への輻射(図3の矢印C)と、熱媒体式パネル20の近くで発生する対流(図3の矢印B)によって室内から吸熱している状態を示している。
冷暖房時の第2機能は、例えば冷房の場合、図3中の矢印Dで示すように、熱媒体式パネル20に対して、輻射によってスラブ5より熱を吸収して冷却する、いわゆる冷熱の蓄熱を行い、スラブ5の蓄熱を利用して、室内を冷房する機能である。具体的には、スラブ5の下側の空気流通経路40を流通する空気とスラブ5との間で熱交換を行い、この空気を室内に循環させることで冷房が実現される。また、スラブ5に対し、熱媒体式パネル20からの輻射によって吸熱も行われる。室1の熱負荷の少ない夜間に、スラブ5に蓄熱しておき、室1の熱負荷が大きくなる昼間に、蓄熱を利用すると効果的である。当然、スラブ5に温熱の蓄熱を行って、室内を暖房することも可能である。
冷暖房時の第3機能は、図3中の矢印Fで示すように、空気式パネル30の裏面側の空気流通経路40に予め温度及び湿度が調節された空気を導入し、これを室内側に流通させることにより、室内を冷暖房する機能である。空気式パネル30の裏面側に導入される空気は、スラブ5と熱交換する。
冷暖房時の第4機能は、予め温度及び湿度が調節された空気をチャンバー31に導入し、その空気を空気式パネル30の通気孔30aを通じて排出することにより、図3中の矢印Eで示すように、微弱な空気の流れを生じさせ、これにより室内の温度を調節する機能である。対流を積極的に利用するものとは異なり、居住者には空気が流れていることは殆ど認識されない。
冷暖房時の第5機能は、空気式パネル30から発せられる輻射熱により、室内を冷暖房する機能である。空気式パネル30の裏側には、温度及び湿度が調節された空気が流入することから、当該空気により空気式パネル30の温度が制御された状態となっている。
空気調和システム10は、主として、以上の5つの機能を利用することにより、室内の温度を調節する。
(本実施の形態の効果)
本実施の形態に係る建築物100によれば、スラブとの間の熱交換された冷熱あるいは温熱を輻射熱として利用しているので、スラブに蓄積した冷熱あるいは温熱の有効利用をより一層図ることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で種々に変形が可能である。例えば、上記実施の形態では、天井側のスラブを躯体としたが、蓄熱が可能な躯体であれば、天井側の躯体はスラブに限定されるものではない。
また、上記実施の形態では、熱媒体式パネル及び空気式パネルを金属から形成したが、石膏、木材等の他の材料から形成してもよく、金属と他の材料とを重ね合わせた複合材料から形成してもよい。
1…室、1a…柱部、1b…窓、1c…梁部、2…室内照明灯、4…取付構造、5…スラブ、6…循環手段、9…屋外、10…空気調和システム、11…空気調和ユニット、12…熱媒体式モジュール、13…空気式モジュール、15…空気取入れ方向、20、20'…熱媒体式パネル、20a…吸音孔、21…パイプ、22…保持部材、23…板状部、24…湾曲部、24a…開口、25…遮光用シート、30、30'…空気式パネル、30a…通気孔、31…チャンバー、32…遮光用シート、40…空気流通経路、50…熱媒体制御部、51…冷水フィードライン、52…冷水リターンライン、53…温水フィードライン、54…温水リターンライン、55…窓側フィードライン、55a…フィード側冷水調整弁、55b…フィード側温水調整弁、56…窓側リターンライン、56a…リターン側冷水調整弁、56b…リターン側温水調整弁、57…内側フィードライン、58…内側リターンライン、60…空気調節部、61…空調フィードライン、61a…分岐ライン、100…建築物、101…地盤、110…コンクリート構造体、111…基礎部、112…壁部、120…断熱部材、200…パネル本体、201、202…側壁、203、204…傾斜壁、205〜207…平行部、208…L字状部、208a…平行部、208b…垂直部、209…吊り孔、300…パネル本体、301、302…側壁、303、304…傾斜壁、305〜307…平行部、308…L字状部、308a…平行部、308b…垂直部、309…吊り孔、310…上部チャンバー、310a…上壁、310b、310b'、310c、310d…側壁、310e…座部、310f…スラブ側排出孔、310g…空気取入口、310h…取付孔、311…下部チャンバー、311a…上壁、311b、311b’、311c、311d…側壁、311e…室内側排出孔、312…パッキン、314…ボルト、Ea,Ea'…窓側の領域、Eb,Eb'…内側の領域

Claims (3)

  1. 蓄熱が可能な躯体を室内の天井側に有するコンクリート構造体の外側に設けられた断熱部材と、
    前記躯体との間に空間を形成して天井面を構成するように設けられ、前記躯体側に熱媒体が流通するパイプを有する熱媒体式パネルと、外部から温度調節された空気を取り込むチャンバーを前記躯体側に有し、前記チャンバーに取り込んだ空気を前記空間側に排出する排出孔及び前記チャンバーに取り込んだ空気を前記室内側に排出する貫通孔とを有する空気式パネルとを備える複数の輻射パネルと、
    前記熱媒体式パネルのパイプに温度が制御された熱媒体を供給して輻射によって前記躯体への蓄熱を行うとともに、前記空気式パネルから前記空間に前記空気を排出して前記躯体と熱交換を行って、前記室内の冷暖房を行う温度制御部と、
    を備えた空気調和システム。
  2. 前記空間は、前記空気式パネルの前記排出孔から排出され、前記躯体と熱交換した空気を前記室内へ循環させる空気流通経路である請求項1に記載の空気調和システム。
  3. 前記温度制御部は、
    前記パイプに少なくとも温度が制御された熱媒体を流通させる熱媒体制御部と、
    前記チャンバーに少なくとも温度が制御された空気を供給する空気調節部とを備えた請求項1又は2に記載の空気調和システム。
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