JP5548922B2 - 天井面形成用パネル、天井面形成用パネルの取付構造、空気調和ユニット及び空気調和システム - Google Patents

天井面形成用パネル、天井面形成用パネルの取付構造、空気調和ユニット及び空気調和システム Download PDF

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Description

本発明は、天井面形成用パネル、天井面形成用パネルの取付構造、空気調和ユニット及び空気調和システムに関する。
従来、パネル表面が天井面を形成する複数の天井面形成用パネルと、これら天井面形成用パネルをその裏側で取り付ける複数対の桟部材とを備えた天井パネルの取付構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
複数の天井面形成用パネルは、各側縁に立ち上がり壁が設けられた平面矩形状のパネル本体、及び熱媒体を内部に流通させるパイプを有し、パネル本体の両側縁がそれぞれ各対の桟部材に支持されている。
パネル本体は、互いに並列する一対の係止用の外フックを各側縁の立ち上がり壁外側に有し、全体が金属製の板部材によって形成されている。パネル本体の高さは、パイプの外径よりも大きい寸法に設定されている。パイプは、その中央部で折り返されてパネル本体の裏面に設置され、全体が合成樹脂製の可撓性部材によって形成されている。
各対の桟部材は、パネル本体の外フックを係止するフック係止部を有し、パネル本体の外フックの下方に配置され、かつ天井面形成用パネルの裏側で建物側に取り付けられている。
このような天井面形成用パネルの取付構造において、各対の桟部材に対する天井面形成用パネルの取り付けは、次の(1)〜(5)の手順を経て行われる。
(1)パネル本体における一方の側縁が上に、また他方の側縁が下になるようにして天井面形成用パネルを斜めの姿勢で保持する。
(2)上記(1)の状態を維持しながら天井面形成用パネルを上昇させ、パネル本体における両側縁が桟部材よりも上方になるようにして天井面形成用パネルを保持する。この場合、天井面形成用パネルの斜めの姿勢が維持され、一対の外フックがそれぞれ対応するフック係止部の斜め上方に配置される。
(3)上記(2)の状態から天井面形成用パネルの姿勢を水平の姿勢に変え、天井面形成用パネルを水平に保持する。
(4)上記(3)の状態から一対の外フックがそれぞれ対応するフック係止部の直上方になるように天井面形成用パネルを水平方向に移動させる。
(5)上記(4)の状態から天井面形成用パネルを垂直に下降させて一対の外フックをそれぞれ対応するフック係止部に係止する。
このようにして、建物における各対の桟部材に天井面形成用パネルを取り付けることができる。
特開2001−343135号公報
ところで、この種の天井面形成用パネルの取付構造においては、例えば一部の天井面形成用パネルの立ち上がり壁が室内から視認されるような吊り下げ構造とした場合、天井面形成用パネルの一方の立ち上がり壁の内面に内フックを設けることが行われる。
この結果、内フックを係止するフック係止部と他方の立ち上がり壁との間の狭くなった領域にパイプが設置されることになり、勢いパイプの外径及びパイプ本体の高さが大きい寸法に設定され、近年における吊設型天井面形成用パネルの薄型化に応じることができないという問題がある。
従って、本発明の目的は、広領域にわたってパイプを設置することができ、もって近年における天井面形成用パネルの薄型化に応じることができる天井面形成用パネル、天井面形成用パネルの取付構造、空気調和ユニット及び空気調和システムを提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために、(1)〜(5)の天井面形成用パネル、天井面形成用パネルの取付構造、空気調和ユニット及び空気調和システムを提供する。
(1)天井部、前記天井部に対して裏面側に立ち上がる複数の立ち上がり壁、前記複数の立ち上がり壁うちの1つの立ち上がり壁の上端部から前記立ち上がり壁の外面側に前記天井部に平行に突出する外フック、及び前記外フックが設けられた前記立ち上がり壁に対向する前記立ち上がり壁の上端部から前記立ち上がり壁の内面前記天井部に平行に突出する内フックを有するパネル本体と、前記パネル本体の前記天板部の裏面側であって前記内フックと前記天井部との間を含む領域に設置され、熱媒体を流通させる可撓性を有する樹脂製のパイプとを備え、前記パイプは、少なくとも一部の外径が前記内フックを係止するフック係止部と前記天井部の裏面との間の寸法よりも小さい寸法に設定されている天井面形成用パネル。
(2)上記(1)に記載の天井面形成用パネルにおいて、前記パネル本体の前記内フックが設けられた前記立ち上がり壁は、前記天井部の裏面側に傾斜する傾斜壁によって形成されている。
(3)上記(1)又は(2)に記載の天井面形成用パネルと、前記フック係止部を有し、前記天井面形成用パネルをその裏側で取り付ける桟部材とを備えた天井面形成用パネルの取付構造。
(4)上記(1)又は(2)に記載の天井面形成用パネルを備えた空気調和ユニットであって、前記天井面形成用パネルは、熱交換用の調和水を流通させるパイプを裏面に有する熱媒体式パネル、及び循環用の調和空気を流通させるチャンバーを裏面に有する空気式パネルを含む空気調和ユニット。
(5)天井側の蓄熱体に空気流通経路を介して吊設された上記(4)に記載の空気調和ユニットと、前記蓄熱体と前記空気流通経路との間で熱交換された空気を前記天井側と前記室内側との間で循環させるとともに、前記チャンバーを流通する前記循環用の調和空気を制御する第1の制御部と、前記パイプを流通する前記熱交換用の調和水を制御する第2の制御部とを備えた空気調和システム。
本発明によれば、広領域にわたってパイプを設置することができ、近年における吊設型天井面形成用パネルの薄型化に応じることができる。
図1(a)及び(b)は、本発明の実施の形態に係る空気調和システムを構成する空気調和ユニットを天井裏側から見た状態を示す平面図である。(a)は空気調和ユニットの一例を、また(b)はその変形例を示す。 図2は、建物の室内の一例を示す断面図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る天井面形成用パネルの取付構造を説明するために示す断面図である。 図4(a)及び(b)は、本発明の実施の形態に係る天井面形成用パネルの熱媒体式パネルを示す平面図とそのF−F断面図である。図4(a)は平面図を、また図4(b)はF−F断面図をそれぞれ示す。 図5は、本発明の実施の形態に係る天井面形成用パネルにおけるパイプの設置状態を示す断面図である。 図6(a)及び(b)は、本発明の実施の形態に係る天井面形成用パネルの空気式パネルを示す平面図とそのG−G断面図である。図6(a)は平面図を、また図6(b)はG−G断面図をそれぞれ示す。 図7は、本発明の実施の形態に係る天井面形成用パネルにおけるチャンバーの保持状態を示す断面図である。 図8(a)及び(b)は、本発明の実施の形態に係る天井面形成用パネルの取付構造において、天井面形成用パネルにチャンバーを保持するために用いられるチャンバー保持用スプリングを示す正面図と側面図である。図8(a)は正面図を、また図8(b)は側面図をそれぞれ示す。 図9は、本発明の実施の形態に係る空気調和システムにおける配管の系統を説明するために示す系統図である。 図10(a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係る天井面形成用パネルの取付方法を説明するために示す断面図である。図10(a)は第1のステップを、図10(b)は第2のステップを、また図10(c)は第3のステップをそれぞれ示す。 図11(a)及び(b)は、本発明の実施の形態に係る天井面形成用パネルにおけるチャンバーの保持方法を説明するために示す断面図である。図11(a)はチャンバーの保持前を、また図11(b)はチャンバーの保持後をそれぞれ示す。
図1は空気調和システムを示す。図1に示すように、空気調和システム10は、輻射及び対流による熱交換によって建物等における例えばオフィス等の室1内の温度と湿度又は温度のみを調節する複数の空気調和ユニット11を有し、複数の空気調和ユニット11が室1内の上方で平面縦方向及び横方向に整列して吊設されている。
(室1の構成)
室1は、例えば上下(紙面に対して垂直)方向に延びる複数の柱部1aを有し、屋外9に面してガラス窓1bが配置されている。
柱部1aは、本実施の形態では、平面縦方向及び横方向に等間隔をもって並列し、全体として正方格子状に配置されている。また、柱部1aは、平面縦方向及び横方向に延びる複数の梁部1cによって連結されている。
柱部1a及び梁部1cは、主材料としてコンクリートを含み、全体が断面矩形状に形成されている。これら柱部1a及び梁部1cにより、室1内の平面空間が窓側の領域Ea,Ea´と内側の領域Eb,Eb´とに仕切られる。窓側の領域Ea,Ea´及び内側の領域Eb,Eb´は、平面正方形状の空間で形成されている。
(空気調和ユニット11の構成)
空気調和ユニット11は、天井面形成用パネルとしての熱媒体式パネル20及び空気式パネル30を含み、窓側の領域Ea,Ea´及び内側の領域Eb,Eb´に熱媒体式パネル20と空気式パネル30とを組み合わせて横2列に、また縦8列にそれぞれ並べることにより構成されている。互いに隣り合う2つの空気調和ユニット11は梁部1cを挟んで配置されている。
窓側の領域Ea,Ea´に配置される空気調和ユニット11は、内側の領域Eb,Eb´に配置される空気調和ユニット11に比べて空気式パネル30の数が多い。これは、窓側の領域Ea,Ea´においては内側の領域Eb,Eb´に比べて通常高い冷暖房能力が要求され、このため窓側の領域Ea,Ea´には内側の領域Eb,Eb´よりも空気式パネル30を数多く配置する必要があるからである。本実施の形態においては、空気式パネル30の冷暖房能力が熱媒体式パネル20の冷暖房能力よりも高い。
なお、熱媒体式パネル20及び空気式パネル30は、図1(b)に示すように、第1のパネル集合体a及び第2のパネル集合体bを構成する配置構造としてもよい。
第1のパネル集合体aは、前方横4列に整列する熱媒体式パネル20、及び後方横4列に整列する空気式パネル30を有し、空気調和ユニット11の左側に配置されている。
第2のパネル集合体bは、前方横4列に整列する熱媒体式パネル20、及び後方横4列に整列する空気式パネル30を有し、空気調和ユニット11の右側に配置され、かつ第1のパネル集合体aに空間部Gを介して並設されている。
空間部Gには、熱媒体式パネル20及び空気式パネル30の位置よりも高い位置で発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)素子等の室内照明灯2が配置されている。
熱媒体式パネル20及び空気式パネル30の形状としては、平面視において矩形状の他、正方形状や三角形状でもよく、一部に傾斜した辺を有する形状でもよい。三角形状の、また一部に傾斜した辺を有する熱媒体式パネル20及び空気式パネル30は、床面が矩形でない室内の天井に適用することが可能である。
空気調和ユニット11は、領域Ea,Ea’,Eb,Eb’のいずれかを熱媒体式パネル20又は空気式パネル30のみで構成してもよい。各領域Ea,Ea’,Eb,Eb’に配置される熱媒体式パネル20及び空気式パネル30の枚数についても特に限定されない。
図2は建物の室内を示す。図2に示すように、空気調和ユニット11は、取付構造4によって蓄熱体としてのスラブ5から吊設されている。空気調和ユニット11には、スラブ5との間に空気流通経路40が設けられている。取付構造4の詳細については後述する。
窓側の領域Ea,Ea´(図1に示す)では、熱媒体式パネル20が窓側に、また空気式パネル30が熱媒体式パネル20におけるガラス窓1bと反対側にそれぞれ配置されている。
(冷暖房の機能)
ここで、空気調和システム10(図1に示す)における冷暖房の機能(1)〜(5)につき、図2を用いて説明する。
(1)循環手段及び温度差によって調和空気(温度及び湿度等が調節された空気)が例えば図2に矢印Aで示すように空気流通経路40を流動し、さらに室1内を図2に矢印Fで示すように流動して室1内を循環し、室1内が冷暖房される。
(2)室1内側からの輻射と対流とによって空気が室1内側から図2に矢印B及びCで示すように流動して熱媒体式パネル20で吸熱され、また熱媒体式パネル20側から放熱による輻射と対流とによって室1内側に流動し、室1内が冷暖房される。
(3)空気流通経路40とスラブ5との間で熱交換が行われ、この熱交換された空気が図2に矢印Aで示すように流動して室1内を循環し、室1内が冷暖房される。また、矢印DDに示すように熱媒体式パネル20がスラブ5から吸熱しスラブ5を冷却する。この場合、室1内の熱負荷が小さい夜間にスラブ5に蓄熱しておき、室1内の熱負荷が大きくなる昼間に蓄熱を利用すると効果的である。
(4)空気式パネル30の通気孔30aから調和空気が図2に矢印Eで示す方向に排気され、室1内が冷暖房される。この場合、空気の対流を積極的に利用する場合とは異なり、室1内の居住者には空気の流動が殆ど認識されない。
(5)空気式パネル30からの輻射熱によって室1内が冷暖房される。
空気調和システム10は、主として(1)〜(5)の機能を利用することにより、室1内の温度を調節する。
(取付構造4)
次に、本発明の実施の形態に係る天井面形成用パネルの取付構造につき、図3を用いて説明する。図3は天井面形成用パネルの取付構造を示す。図3に示すように、取付構造4は、スラブ5,桟部材7及び天井面形成用パネル(熱媒体式パネル20,空気式パネル30)を備え、スラブ5に桟部材7を介して熱媒体式パネル20及び空気式パネル30を取り付けるためのものである。
本実施の形態においては、熱媒体式パネル20及び空気式パネル30は桟部材7に同様にして取り付けられるため、熱媒体式パネル20の取付構造についてのみ説明し、空気式パネル30の取付構造についての説明は省略する。
桟部材7は、互いに直交する縦桟41及び横桟42からなり、熱媒体式パネル20及び空気式パネル30の裏側における空気流通経路40内に配置されている。
縦桟41は、桟部材7のスラブ5側に配置され、かつ取付金具17,18等によってスラブ5に取り付けられている。縦桟41の下方端縁には、熱媒体式パネル20(第1のパネル)を保持するためのワイヤ26を係止する係止金具として機能する補助桟27が取り付けられている。
ワイヤ26は、熱媒体式パネル20(第1のパネル)の一方側側縁における角部(2箇所)に着脱用の止め具33によって連結されている。
横桟42は、互いに平行な第1の横桟420及び第2の横桟421からなり、桟部材7の熱媒体式パネル20側に配置され、かつ縦桟41に取り付けられている。
第1の横桟420は、熱媒体式パネル20(第1のパネル)における他方側側縁の内フック20bを係止する断面略L字状の第1のフック係止部420a、及び熱媒体式パネル20(第1のパネル)を保持するためのワイヤ28を係止する断面略逆L字状の第1のワイヤ係止部420bを有し、縦桟41に取り付けられている。ここで、「内フック」とは、パネル本体200の内側で係止されるフックをいう。
ワイヤ28は、熱媒体式パネル20(第1のパネル)の他方側側縁における角部(2箇所)に着脱用の止め具34によって連結されている。そして、ワイヤ28は、第1の横桟420に熱媒体式パネル20(第1のパネル)をその角部4箇所でワイヤ26と共に保持するように構成されている。これにより、パネル取付用のスプリング35,37及び第1のフック係止部420a,第2のフック係止部421aによる熱媒体式パネル20(第1のパネル)の取付状態を解除した後には、熱媒体式パネル20(第1のパネル)を室1(図1に示す)内でワイヤ26,28によって略水平に保持することができ、この状態で熱媒体式パネル20(第1のパネル)の裏側の保守・点検及びパイプ21(後述)の交換等を行うことができる。この場合、熱媒体式パネル20(第1のパネル)のワイヤ28による保持状態を解除し、熱媒体式パネル20(第1のパネル)をワイヤ26のみで保持すると、熱媒体式パネル20(第1のパネル)を略水平状態から略垂直状態に保持することができ、熱媒体式パネル20(第1のパネル)の裏側の保守・点検及びパイプ21の交換等を一層効果的に行うことができる。これ以外、4本のワイヤ26,28のうちいずれか2本のワイヤの保持状態を解除し、残る2本のワイヤのみで保持しても差し支えない。
また、第1の横桟420は、内フック20bを第1のフック係止部420aに係止する方向のばね力をもつパネル取付用のスプリング35を熱媒体式パネル20(第1のパネル)の裏面との間に介在させた状態で配置されている。
パネル取付用のスプリング35は、略中央部で屈曲する屈曲部35a、及び屈曲部35aを介して互いに連結する腕部35b,35cを有する断面略V字状の板ばねからなり、熱媒体式パネル20(第1のパネル)の他方側端縁における角部(2箇所)に配置され、熱媒体式パネル20(第1のパネル)の裏面にばね力により一方の腕部35bを押し付けて他方の腕部35cが第1の横桟420に取り付けられている。そして、パネル取付用のスプリング35は、屈曲角が小さくなる方向に外力を受けて弾性変形し、その外力の解除によって弾性復帰するように構成されている。
第2の横桟421は、熱媒体式パネル20(第1のパネル)の一方側側縁における外フック20cを係止する断面略L字状の第2のフック係止部421a、及び熱媒体式パネル20(第1のパネルに隣接する第2のパネル)を保持するためのワイヤ29を係止する断面略逆L字状の第2のワイヤ係止部421bを有し、第1の横桟420に並列して縦桟41に取り付けられている。ここで、「外フック」とは、パネル本体200の外側で係止されるフックをいう。
ワイヤ29は、熱媒体式パネル20(第2のパネル)に着脱用の止め具36によって連結されている。そして、ワイヤ29は、第2の横桟421に熱媒体式パネル20(第2のパネル)をその4箇所で他のワイヤ(図示せず)と共に保持するように構成されている。これにより、熱媒体式パネル20(第2のパネル)をワイヤ29等で保持した状態で熱媒体式パネル20(第2のパネル)の裏側の保守・点検を行うことができ、保守・点検作業の簡素化を図ることができる。
また、第2の横桟421は、熱媒体式パネル20(第1のパネル)の外フック20c及び熱媒体式20(第2のパネル)の内フック20bを第2のフック係止部421aに係止する方向のばね力をもつパネル取付用のスプリング37を外フック20c及び内フック20bと共に縦桟41の下方端縁との間に介在させた状態で配置されている。
パネル取付用のスプリング37は、略中央部で屈曲する屈曲部37a、及び屈曲部37aを介して互いに連結する腕部37b,37cを有する断面略V字状の板ばねからなり、熱媒体式パネル20(第1のパネル)の一方側側縁における角部(2箇所)に配置され、第2のフック係止部421aに対する係止状態の熱媒体式パネル20(第1のパネル)の外フック20cにばね力により一方の腕部37bを押し付けて他方の腕部35cが縦桟41に取り付けられている。そして、パネル取付用のスプリング37は、屈曲角が小さくなる方向に外力を受けて弾性変形し、その外力の解除によって弾性復帰するように構成されている。
本実施の形態においては、第1のフック係止部420aに対する内フック20bの係止状態がパネル取付用のスプリング35によって、また第2のフック係止部421aに対する外フック20cの係止状態がパネル取付用のスプリング37によってそれぞれ維持され、熱媒体式パネル20(第1のパネル)が縦桟41に第1の横桟420及び第2の横桟421を介して取り付けられる。
また、熱媒体式パネル20(第2のパネル)及び空気式パネル30についても、熱媒体式パネル20(第1のパネル)と同様に、縦桟41に第1の横桟420び第2の横桟421を介して取り付けられる。
(熱媒体式パネル20の構成)
図4(a)及び(b)は熱媒体式パネルを示す。図5はパイプの保持状態を示す。図4(a)及び(b)に示すように、熱媒体式パネル20は、パネル本体200及びパイプ21を備え、空気調和ユニット11(図1に示す)の端部に配置され、かつ前述したように横桟42(図3に示す)に取り付けられている。
熱媒体式パネル20のサイズとしては、例えば幅が400〜600mm程度の寸法に、長さが2100〜2300mm程度の寸法に、また高さが30〜50mm程度の寸法にそれぞれ設定されている。
パネル本体200は、天井部としての基部200a、この基部200aに対して立ち上がる立ち上がり壁201,202、及びこれら立ち上がり壁201,202のいずれかに隣接してパネル裏面側に傾斜する傾斜壁203,204を有し、室1(図1に示す)内の上方に配置されている。そして、パネル本体200は、上方に開口し、全体がアルミニウム,アルミニウム合金あるいは鋼等の金属材料かなる箱部材によって形成されている。パネル本体200の形状については、熱媒体式パネル20のパネル取付位置に応じて異なる。
基部200aには、その表裏面に開口する複数の吸音孔20aが設けられている。基部200aの裏面は、パイプ21の設置領域を除くシート接着領域に複数の吸音孔20aを閉塞する遮光用シート25が接着されている。
遮光用シート25は、熱媒体式パネル20よりもスラブ5側に照明灯が配置されている場合にその照明灯が視認されないようにするために、遮光性を有するものが好ましく、さらには吸音性及び通気性を有するものが好ましい。遮光用シート25としては不織布,フェルト,合成繊維等を用いることができる。
一方の立ち上がり壁201は、上方端縁に基部200aの裏面に対向する水平部205が設けられている。水平部205には、止め具33,34(図3に示す)をそれぞれ係止する係止孔209が設けられている。他方の立ち上がり壁202は、上方端縁に断面略逆L字状の外フック20cが設けられている。
傾斜壁203,204は、各領域Ea,Ea´,Eb,Eb´(図1に示す)に配置されるパネル集合体の端部が傾斜壁となるように基部200aに対して所定の傾斜角(例えば47°)をもって形成されている。
一方の傾斜壁203は、上方端縁に基部200aの裏面に対向する水平部208a、及びこの水平部208aに垂直な垂直部208bからなる断面略L字状の折曲部208が設けられている。他方の傾斜壁204は、上方端縁に断面略逆L字状の内フック20bが設けられている。水平部208aには、水平部205と同様に止め具(図示せず)を係止する係止孔209が設けられている。
パイプ21は、例えばガスバリア性(酸素不透過性)を有する3層構造の可撓性チューブからなり、パネル本体200の基部200aの裏面上におけるパイプ設置領域に保持部材22を介して設置され、かつフィードライン(後述する冷水フィードライン51及び温水フィードライン53)及びリターンライン(後述する冷水リターンライン52及び温水リターンライン54)にジョイント(図示せず)を介して接続されている。そして、パイプ21は、温度,圧力,流量等が制御された熱媒体(本実施の形態では水)としての調和水を流通させるように構成されている。
パイプ21の3層構造としては、ポリウレタンからなる第1の層、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)からなる第2の層、及びポリウレタンからなる第3の層を内側から外側に順に積層してなる。EVOHは、ガスバリア性が高く、パイプ21中の流体に空気中の酸素が溶け込むことを防ぎ、延いてはパイプ21のジョイントが金属で形成されている場合にその錆の発生を防ぐ。
また、パイプ21は、立ち上がり壁201及び傾斜壁203の各長手方向に沿って延びる複数の直管部21aと、これら複数の直管部21aのうち互いに隣り合う2つの直管部を連結する複数の曲管部21bからなり、全体としてパネル本体200における基部200aの裏面上を蛇行する蛇行管によって形成されている。
複数の直管部21aは、その径方向に並列して基部200aの略中央部に配置され、かつ保持部材22に保持されている。
複数の曲管部21bは、基部200aの長手方向両側に配置されている。基部200aの長手方向一方側の曲管部21bは立ち上がり壁202の近傍に、また基部200aの長手方向他方側の曲管部21bはその一部が内フック20bの下方にそれぞれ配置されている。
図5に示すように、パイプ21の外径dは、パネル本体200の基部200a上の遮光用シート25と第1のフック係止部420aの下方端面との間の寸法Dよりも小さい(d<D)寸法に設定されている。これにより、パネル本体200の基部200a上の遮光用シート25と第1のフック係止部420aの下方端面との間にパイプ21を介在させることができ、パネル本体200における基部200aの裏面上で広領域にわたってパイプ21を配置することができる。
保持部材22は、パネル本体200における基部200aの裏面と密着する板状の基部23、及びパイプ21を保持する断面半円状の湾曲部24を有し、基部200aの裏面におけるシート接着領域を除く部位に配置され、全体が金属材料によって形成されている。
保持部材22に対するパイプ21の保持は、パイプ21を弾性変形させて湾曲部24にその開口24a(図4に示す)から嵌め込むことにより行われる。
(空気式パネル30の構成)
図6(a)及び(b)は空気式パネルを示す。図7はチャンバーの保持構造を示す。図6(a)及び(b)に示すように、空気式パネル30は、パネル本体300及びチャンバー31を備え、熱媒体式パネル20と同様に横桟42(図3に示す)に取り付けられている。
空気式パネル30のサイズとしては、例えば幅が400〜600mm程度の寸法に、長さが2100〜2300mm程度の寸法に、また高さが30〜50mm程度の寸法にそれぞれ設定されている。
パネル本体300は、天井部としての基部300a、この基部300aに対して立ち上がる立ち上がり壁301,302、及びこれら立ち上がり壁301,302のいずれかに隣接してパネル裏面側に傾斜する傾斜壁303,304を有し、室1(図1に示す)内の上方に配置されている。そして、パネル本体300は、上方に開口し、全体がアルミニウム,アルミニウム合金あるいは鋼等の金属板かなる箱部材によって形成されている。パネル本体300の形状については、空気式パネル30のパネル取付位置に応じて異なる。
基部300aには、その表裏面に開口する複数の通気孔30aが設けられている。基部300aの裏面には、複数の通気孔30aを閉塞する遮光用シート25が接着されている。
一方の立ち上がり壁301は、上方端縁に基部300aの裏面に対向する水平部305が設けられている。水平部305には、止め具33,34(図3に示す)をそれぞれ係止する係止孔309が設けられている。他方の立ち上がり壁302は、上方端縁にその外面に突出する端面略逆L字状の外フック30cが設けられている。
傾斜壁303,304は、各領域Ea,Ea´,Eb,Eb´に配置されるパネル集合体の端部が傾斜壁となるように基部300aに対して所定の傾斜角(例えば47°)をもって形成されている。
一方の傾斜壁303は、上方端縁に基部300aの裏面に対向する水平部308a、及びこの水平部308aに垂直な垂直部308bからなる断面略逆L字状の折曲部308が設けられている。水平部308aには、水平部305と同様に止め具(図示せず)を係止する係止孔309が設けられている。他方の傾斜壁304は、上方端縁にその内面に突出する断面略逆L字状の内フック30bが設けられている。
チャンバー31は、第1のチャンバー部310及び第2のチャンバー部311を有し、パネル本体300の基部300aの裏面上におけるチャンバー設置領域に設置されている。
第1のチャンバー部310は、上面部310aと、側面部310b,310c,310d,310eと、座部310fとからなり、座部310fが第2のチャンバー部311にボルト314及びナット315によって固定され、全体が下方に開口する箱部材によって形成されている。
上面部310aにはチャンバー31内からスラブ5側に開口するスラブ側吐出口310gが、側面部310eにはチャンバー31外からチャンバー31内に空気を取り入れる空気取入口310hが、また座部310fにはボルト314を挿通させるボルト挿通孔310iがそれぞれ設けられている。
第2のチャンバー部311は、上面部311aと、側面部311b,311c,311d,311eとからなり、第1のチャンバー部310の上方に配置され、全体が下方に開口する箱部材によって形成されている。
上面部311aには、第1のチャンバー部310と第2のチャンバー部311とを連通させる室内側吐出口311f、及びボルト314を挿通させるボルト挿通孔311gが設けられている。
第2のチャンバー部311に対する第1のチャンバー部310の取り付けは、上面部311aにパッキン312を介在させて座部310fを載置し、座部310f,パッキン312及び上面部311a(ボルト挿通孔311i)にボルト314を挿通させた後、このボルト挿通端部にナット315をねじ結合することにより行われる。
また、チャンバー31は、図7に示すように、一方側が第1の横桟420に、他方側が補助桟27にそれぞれチャンバー保持用のスプリング38を介して保持され、かつかつ第1の横桟420及び補助桟27に取り付けられている。
第1の横桟420及び補助桟27に対するチャンバー31の取り付けは、チャンバー保持用のスプリング38を用いて行われる。
本実施の形態においては、チャンバー31外から空気取入口310hを介してチャンバー31内に調和空気が取り入れられると、スラブ側吐出口310g(図6(a),(b)に示す)を介して空気流通経路40(図2に示す)に吐き出されるとともに、室内側吐出口311f(図6(b)に示す)を介して通気孔30aから室1(図1に示す)内に吐き出される。
(チャンバー保持用のスプリング38の構成)
図8(a)及び(b)はチャンバー保持用のスプリングを示す。図8(a)及び(b)に示すように、チャンバー保持用のスプリング38は、チャンバー31(図7に示す)の取付部に対応するスプリング被取付部となる基部380、及び基部380に隣接する腕部382を有し、チャンバー31の側面部310d,310e(図7に示す)における幅方向2位置に配置され、全体が薄形(厚さが0.4mm程度)の板ばねによって形成されている。
基部380は、矩形片からなり、チャンバー保持用のスプリング38の一方端部に配置され、かつ第1のチャンバー部310の側面部310d,310eに取り付けられている。
腕部382は、第1の腕部382a及び第2の腕部382bを有し、チャンバー31の気密室31a(図11(a)及び(b)に示す)の内外に跨って配置され、かつ第1の腕部382a及び第2の腕部382bが折り返し部382cを介して連続形成されている。そして、腕部382は、チャンバー31の側面部310d,310eに対する第2の腕部382bの気密室31a内への摺動によって第1の腕部382a及び第2の腕部382bの挟角θが大きくなる方向に弾性変形するように、またチャンバー31の側面部310d,310eに対する第2の腕部382bの気密室31a外への摺動によって第1の腕部382a及び第2の腕部382bとの間の挟角θが小さくなる方向に弾性復帰するようにそれぞれ構成されている。なお、気密室31aは、チャンバー31内の空気がチャンバー31外に漏れないようにする隔壁である。
第1の腕部382aと第2の腕部382bの間の挟角θは、初期状態(腕部382bが弾性変形する前)において例えばθ=70°の角度に設定されている。第1の腕部382aは基部380との間の挟角αが例えばα=28°の角度に初期状態において設定されている。
腕部382の折り返し部382cは、横桟42に対するパネル本体300の取付時における上昇動作によって第1の横桟420からチャンバー31側への押し付け力を受けるように構成されている。これにより、腕部382の折り返し部382cがチャンバー31側に押し付け力を受けると、チャンバー保持用のスプリング38が弾性変形する。腕部382の折り返し部382cに対する押し付け力が解除されると、チャンバー保持用のスプリング38が弾性復帰する。折り返し部382cの折り返し角度βは例えばβ=17°の角度に設定されている。
また、腕部382の折り返し部382cは、第1の横桟420及び補助桟27に対するチャンバー31の保持状態においてチャンバー31の着座部として機能するように構成されている。
(空気調和システム10の構成)
図9は空気調和システムを示す。図9に示すように、空気調和システム10は、熱媒体式モジュール12及び空気式モジュール13を備え、建物内に配置されている。
熱媒体式モジュール12は、前述した熱媒体式パネル20、及び熱媒体の温度,圧力,流量等を制御して調和水とする第2の制御部としての熱媒体制御部50を有し、輻射熱によって室内温度を調節するように構成されている。
熱媒体制御部50には、温度調節された冷水が流通する冷水フィードライン51と、熱媒体式パネル20で熱交換された冷水が流通する冷水リターンライン52と、温度調節された温水が流通する温水フィードライン53と、熱媒体式パネル20で熱交換された温水が流通する温水リターンライン54とが接続されている。
本実施の形態において、窓側の領域Ea、Ea’(図1に示す)では熱媒体式パネル20による冷房及び暖房の両方の運転ができ、内側の領域Eb、Eb’(図1に示す)では熱媒体式パネル20による冷房の運転のみができるようになっている。
このため、窓側の領域Ea、Ea’には冷水又は温水が流通する窓側フィードライン55及び窓側リターンライン56が、また内側の領域Eb、Eb’には冷水が流通する内側フィードライン57及び内側リターンライン58がそれぞれ敷設されている。
窓側フィードライン55は、冷水フィードライン51からの冷水の流入量を調整するフィード側冷水調整弁55aと、温水フィードライン53からの温水の流入量を調整するフィード側温水調整弁55bとを有し、冷水フィードライン51及び温水フィードライン53の側で二股に分岐して形成されている。温水フィードライン53は、例えば冬期に比較的寒い窓側を暖房するために利用される。
窓側リターンライン56は、冷水リターンライン52への冷水の流入量を調整するリターン側冷水調整弁56aと、温水リターンライン54への温水の流入量を調整するリターン側温水調整弁56bとを有し、冷水リターンライン52及び温水リターンライン54の側で二股に分岐して形成されている。
一方、空気式モジュール13は、前述した空気式パネル30、及び空気の温度と湿度等を制御して調和空気とする第1の制御部としての空気調節部60を有し、空気式パネル30のチャンバー31を介して室1(図2に示す)内に調和空気を供給し、室1内の温度,湿度を調節するように構成されている。
空気調節部60には、調和空気が流通する空調フィードライン61が接続されている。
空調フィードライン61は、空気式パネル30のチャンバー31に分岐ライン61aを介して接続されている。これにより、空気調節部60から空調フィードライン61を介して空気式パネル30のチャンバー31に調和空気が供給される。
本実施の形態における空気調節部60は、空気流通経路40(図2に示す)との間で熱交換された空気を室1(図1に示す)内へ循環させる循環手段として機能する。
〔天井面形成用パネルの取付方法〕
次に、本発明の実施の形態に係る天井面形成用パネルの取付方法につき、図3及び図10(a)〜(c)を用いて説明する。図10(a)〜(c)は天井面形成用パネルの取付手順を示す。
本実施の形態に示す天井面形成用パネルの取付方法は、「天井面形成用パネルの保持動作(第1のステップ)」,「天井面形成用パネルの上昇動作(第2のステップ)」,「天井面形成用パネルの水平移動動作(第3のステップ)」及び「天井面形成用パネルの下降動作(第4のステップ)」の各ステップが順次実施されるため、これら各ステップについて順次説明する。
また、本実施の形態においては、第1の横桟420及び第2の横桟421に対して熱媒体式パネル20(第1のパネル)を取り付ける方法について説明する。なお、第1のパネルに隣接する熱媒体式パネル20(第2のパネル)は、第2の横桟42B及び第3の横桟(図示せず)に取り付けられているものとする。
「第1のステップ」
作業者(図示せず)は、図10(a)に示すように、ワイヤ26,28等によって第1の横桟420及び補助桟27に予め繋がれた熱媒体式パネル20(第1のパネル)を水平にした状態に保持する。この場合、熱媒体式パネル20(第1のパネル)は、パネル本体200の裏面がパネル取付用のスプリング35,37の自由端部(腕部35b,37b)に対向する位置に配置されている。
なお、熱媒体式パネル20(第1のパネル)が第1の横桟420及び補助桟27にワイヤ26,28等によって繋がれているため、「第1のステップ」において作業者が熱媒体式パネル20(第1のパネル)を仮に手離しても、熱媒体式パネル20(第1のパネル)が床面に落下することはない。
「第2のステップ」
作業者は、熱媒体式パネル20(第1のパネル)を上方(図10(a)の矢印v方向)に移動させ、パネル本体200の裏面をパネル取付用のスプリング35,37の腕部35b,37bに押し付ける。
次に、作業者は、図10(b)に示すように、パネル取付用のスプリング35,37のばね力に抗して矢印v方向に熱媒体式パネル20(第1のパネル)をさらに上昇させて第1の横桟420及び第2の横桟421の側方に配置する。この場合、熱媒体式パネル20(第1のパネル)は、第1のフック20bの下方端面が第1のフック係止部420aの上方端面よりも上方に、また第2のフック20cの下方端面が第2のフック係止部421aの上方端面よりも上方にそれぞれ位置するように配置される。
「第3のステップ」
作業者は、図10(c)に示すように、「第2のステップ」における熱媒体式パネル20によるパネル取付用のスプリング35,37への押し付け状態を維持しながら、熱媒体式パネル20(第1のパネル)を水平方向(矢印h方向)に移動させて「第2のステップ」の位置(図10(b)に示す位置)よりも第1の横桟420及び第2の横桟421に接近する位置に配置する。この場合、熱媒体式パネル20(第1のパネル)は、第1のフック20bが第1のフック係止部420aによる係止位置の上方に、また第2のフック20cが第2のフック係止部421aによる係止位置の上方にそれぞれ位置するように配置される。
「第4のステップ」
作業者は、図3に示すように、パネル取付用のスプリング35,37のばね力による押し付け力を受けながら下方(矢印v方向)に熱媒体式パネル20(第1のパネル)を移動させ、熱媒体式パネル20(第1のパネル)の第1のフック20bを第1のフック係止部420aに、また熱媒体式パネル20(第2のパネル)の第1のフック20bを介して第2のフック20cを第2のフック係止部421aにそれぞれ係止する。この場合、第1のフック20bの第1のフック係止部420aへの係止、及び第2のフック20cの第2のフック係止部421aへの係止は、パネル取付用のスプリング35,37のばね力による熱媒体式パネル20への押し付け状態が維持されたまま行われる。これにより、熱媒体式パネル20(第1のパネル)の第1のフック20bが第1のフック係止部420aに、また第2のフック20cが第2のフック係止部421aに熱媒体式パネル20(第2のパネル)の第1のフック20bを介してそれぞれ係止されると、熱媒体式パネル20が第1の横桟420及び第2の横桟421に対して取り付けられる。
このようにして、熱媒体式パネル20(第1のパネル)を横桟42に取り付けることができる。他の熱媒体式パネル20についても上記取付方法と同様の取付方法によって横桟42に取り付けることができる。
一方、空気式パネル30については、予めチャンバー31が第1の横桟420及び補助桟27に取り付けられ、その後にパネル本体300が取り付けられいる。
空気式パネル30のパネル本体300は、熱媒体式パネル20の取付方法と略同様の取付方法によって、すなわち前述した「第1のステップ」〜「第4のステップ」と略同様のステップを経て横桟42に取り付けられる。
これにより、第2のステップではパネル本体300と共にチャンバー31が上昇し、第3のステップではパネル本体300のみが水平方向に移動し、第4のステップではパネル本体300と共にチャンバー31が下降する。第2のステップにおいて、チャンバー31がパネル本体300と共に上昇するが、その上昇にチャンバー保持用のスプリング38が障害となることはない。
第1の横桟420及び補助桟27に対するチャンバー31の保持は図11(a)及び(b)に示すステップを経て行われる。図11(a)はチャンバー保持用のスプリング38を弾性変形させた状態を、また図11(b)はチャンバー保持用のスプリング38を弾性復帰させた状態をそれぞれ示す。
〔実施の形態の効果〕
以上説明した実施の形態によれば、次に示す効果が得られる。
(1)パネル本体200の基部200a上の遮光用シート25と第1のフック係止部420aの下方端面との間にパイプ21を介在させることができるため、パネル本体200における基部200aの裏面上で広領域にわたってパイプ21を配置することができる。これにより、パイプ21の外径d及びパネル本体200の高さを従来のようには大きい寸法に設定する必要がないため、吊設型熱媒体式パネル20の薄型化に応じることができる。
(2)熱媒体式パネル20及び空気式パネル30の取付時に動作数を削減することができ、熱媒体式パネル20及び空気式パネル30の取付作業を簡単に行うことができる。
(3)パネル取付用のスプリング35,37によって係止力を高めることができ、地震などの比較的大きな揺れによって桟部材7から熱媒体式パネル20及び空気式パネル30が外れる虞を解消することができる。
(4)熱媒体式パネル20及び空気式パネル30を室1内で4本のワイヤ26,28によって略水平に保持することができ、この略水平状態で熱媒体式パネル20及び空気式パネル30の裏側の保守・点検及びパイプ21,チャンバー31の交換等を行うことができる。この場合、2本のワイヤ28による熱媒体式パネル20及び空気式パネル30の保持状態を解除し、熱媒体式パネル20及び空気式パネル30を2本のワイヤ26のみで保持すると、熱媒体式パネル20及び空気式パネル30を略水平状態から略垂直状態に保持することができるため、熱媒体式パネル20,空気式パネル30の裏側の保守・点検及びパイプ21,チャンバー31の交換等を一層効果的に行うことができ、保守・点検作業及び交換作業の簡素化を図ることができる。
以上、本発明の天井面形成用パネル、天井面形成用パネルの取付構造、空気調和ユニット及び空気調和システムを上記の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、例えば次に示すような変形も可能である。
(1)上記実施の形態では、パイプ21の外径がその全体にわたって寸法dに設定されている場合について説明したが、パネル本体200の基部200a上の遮光用シート25と第1のフック係止部420aの下方端面との間に介在する曲管部21bの外径のみを寸法dに設定してもよい。すなわち要するに、本発明におけるパイプの少なくとも一部の外径がパネル本体の裏面とフック係止部との間の寸法よりも小さい寸法に設定されていればよい。
(2)上記実施の形態では、熱媒体式パネル20及び空気式パネル30の天井面形成用パネルがオフィス等の室1内に配置されている場合について示したが、本発明はこれに限定されず、例えば病室,研究室,スポーツジム等の室内に天井面形成用パネルを配置してもよい。
(3)上記実施の形態では、天井面形成用パネルが金属材料によって形成されている場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、石膏,木材等の他の材料から天井面形成用パネルを形成してもよく、また金属材料と他の材料とを重ね合わせた複合材料によって形成してもよい。
(4)上記実施の形態では天井側の蓄熱体をスラブとしたが、本発明は天井側の蓄熱体がスラブに限定されるものでないことは勿論である。
1…室、1a…柱部、1b…ガラス窓、1c…梁部、2…室内照明灯、4…取付構造、5…スラブ、7…桟部材、9…屋外、10…空気調和システム、11…空気調和ユニット、12…熱媒体式モジュール、13…空気式モジュール、17,18…取付金具、20…熱媒体式パネル、20a…吸音孔、20b…内フック、20c…外フック、21…パイプ、21a…直管部、21b…曲管部、22…保持部材、23…板状部、24…湾曲部、24a…開口、25…遮光用シート、26…ワイヤ、27…補助桟、28,29…ワイヤ、30…空気式パネル、30a…通気孔、30b…内フック、30c…外フック、31…チャンバー、31a…気密室、32…遮光用シート、33,34…止め具、35…パネル取付用のスプリング、35a…屈曲部、35b,35c…腕部、36…止め具、37…パネル取付用のスプリング、37a…屈曲部、37b,37c…腕部、38…チャンバー保持用のスプリング、40…空気流通経路、41…縦桟、42…横桟、50…熱媒体制御部、51…冷水フィードライン、52…冷水リターンライン、53…温水フィードライン、54…温水リターンライン、55…窓側フィードライン、55a…フィード側冷水調整弁、55b…フィード側温水調整弁、56…窓側リターンライン、56a…リターン側冷水調整弁、56b…ターン側温水調整弁、57…内側フィードライン、58…内側リターンライン、60…空気調節部、61…空調フィードライン、61a…分岐ライン、200…パネル本体、200a…基部、201,202…立ち上がり壁、203,204…傾斜壁、205…水平部、208…折曲部、208a…水平部、208b…垂直部、209…係止孔、300…パネル本体、300a…基部、301,302…立ち上がり壁、303,304…傾斜壁、305…水平部、308…折曲部、308a…水平部、308b…垂直部、309…係止孔、310…第1のチャンバー部、310a…上面部、310b,310c,310d,310e…側面部、310f…座部、310g…スラブ側吐出口、310h…空気取入口、310i…ボルト挿通孔、311…第2のチャンバー部、311a…上面部、311b,311c,311d,311e…側面部、311f…室内側吐出口、311g…ボルト挿通孔、311h…312…パッキン、314…ボルト、315…ナット、380…基部、382…腕部、382a…第1の腕部、382b…第2の腕部、382c…折り返し部、420…第1の横桟、420a…第1のフック係止部、420b…第1のワイヤ係止部、421…第2の横桟、421a…第2のフック係止部、421b…第2のワイヤ係止部、a…第1のパネル集合体、b…第2のパネル集合体、d…外径、D…寸法、G…空間部、Ea,Ea'…窓側の領域、Eb,Eb'…内側の領域、θ,α,β…挟角

Claims (5)

  1. 天井部、前記天井部に対して裏面側に立ち上がる複数の立ち上がり壁、前記複数の立ち上がり壁うちの1つの立ち上がり壁の上端部から前記立ち上がり壁の外面側に前記天井部に平行に突出する外フック、及び前記外フックが設けられた前記立ち上がり壁に対向する前記立ち上がり壁の上端部から前記立ち上がり壁の内面前記天井部に平行に突出する内フックを有するパネル本体と、
    前記パネル本体の前記天板部の裏面側であって前記内フックと前記天井部との間を含む領域に設置され、熱媒体を流通させる可撓性を有する樹脂製のパイプとを備え、
    前記パイプは、少なくとも一部の外径が前記内フックを係止するフック係止部と前記天井部の裏面との間の寸法よりも小さい寸法に設定されている
    天井面形成用パネル。
  2. 前記パネル本体の前記内フックが設けられた前記立ち上がり壁は、前記天井部の裏面側に傾斜する傾斜壁によって形成されている請求項1に記載の天井面形成用パネル。
  3. 請求項1又は2に記載の天井面形成用パネルと、
    前記フック係止部を有し、前記天井面形成用パネルをその裏側で取り付ける桟部材と
    を備えた天井面形成用パネルの取付構造。
  4. 請求項1又は2に記載の天井面形成用パネルを備えた空気調和ユニットであって、
    前記天井面形成用パネルは、熱交換用の調和水を流通させる前記パイプを裏面に有する熱媒体式パネル、及び循環用の調和空気を流通させるチャンバーを裏面に有する空気式パネルを含む
    空気調和ユニット。
  5. 天井側の蓄熱体に空気流通経路を介して吊設された請求項4に記載の空気調和ユニットと、
    前記蓄熱体と前記空気流通経路との間で熱交換された空気を前記天井側と前記室内側との間で循環させるとともに、前記チャンバーを流通する前記循環用の調和空気を制御する第1の制御部と、
    前記パイプを流通する前記熱交換用の調和水を制御する第2の制御部と
    を備えた空気調和システム。
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