JP2007155206A - 放射冷暖房システムの制御方法及び放射冷暖房システム - Google Patents
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Abstract
【課題】放射センサを用いることなく放射が関係する指数に基づいて制御することができる放射冷暖房システムの制御方法及び放射冷暖房システムを提供すること。
【解決手段】放射パネル10の、表面温度を検出する工程と、消費熱量を検出する工程と、表面温度及び消費熱量に基づいて、放射パネル10設置面以外の表面10a〜10cの平均温度を算出する工程と、放射パネル10の表面温度と放射パネル10設置面以外の表面10a〜10cの平均温度とに基づいて、現在の平均放射温度を算出する工程と、現在の平均放射温度が所望の平均放射温度となるように放射パネル10の表面温度を変化させる工程とを備える放射冷暖房システムの制御方法、及びこの制御方法を行う制御装置30と、放射パネル10と、パネル表面温度及び消費熱量検出手段26、28、29、30とを備える放射冷暖房システム。
【選択図】図1
【解決手段】放射パネル10の、表面温度を検出する工程と、消費熱量を検出する工程と、表面温度及び消費熱量に基づいて、放射パネル10設置面以外の表面10a〜10cの平均温度を算出する工程と、放射パネル10の表面温度と放射パネル10設置面以外の表面10a〜10cの平均温度とに基づいて、現在の平均放射温度を算出する工程と、現在の平均放射温度が所望の平均放射温度となるように放射パネル10の表面温度を変化させる工程とを備える放射冷暖房システムの制御方法、及びこの制御方法を行う制御装置30と、放射パネル10と、パネル表面温度及び消費熱量検出手段26、28、29、30とを備える放射冷暖房システム。
【選択図】図1
Description
本発明は放射冷暖房システムの制御方法及び放射冷暖房システムに関し、特に放射が関係する指数に基づいて制御することができる放射冷暖房システムの制御方法及び放射冷暖房システムに関するものである。
近年、省エネルギーと快適性とを両立する冷暖房方式として、放射冷暖房システムが注目されている。放射冷暖房システムは、天井面や床面等に設置された放射パネルを冷やし(温め)、放射パネルからの放射熱により冷暖房室の温度を調整するシステムである。放射熱による冷暖房は、温度調節した空気を吹出口から吹き出す場合と異なり在室者が気流を感じることがないだけでなく、音が静か、室内温度が均一となり、サラッとした空間を体感することができる。また、放射冷暖房システムでは、放射パネルを冷やす(温める)ために用いる冷水(温水)の温度が、低温(高温)空気を吹き出す空調システムに比べて高く(低く)て済む。このため、放射冷暖房システムは、より省エネルギーなシステムと言える。
放射冷暖房システムにおける室内環境の制御として、室内の代表点の温度を検出し、その検出した温度が所望の温度となるように、放射パネルの温度を調節することが一般的に行われている。ところが放射冷暖房システムでは、室内温度が一定でも放射エネルギーの強さによって体感温度が異なるため、放射が関係する指数に基づいて制御することが好ましい。このような事情の下、放射が関係する指数に基づいて制御するシステムとして、放射センサである赤外線放射温度計によって検出した室内の床面や壁面の放射エネルギーから床面や壁面の平均温度を算出し、算出した平均温度と予め設定した設定温度との偏差に基づいて放射体の放射量を制御するシステムがある(例えば特許文献1参照)。
特開平5−79675号公報
放射冷暖房システムにおいて、上記のように放射が関係する指数に基づいて制御することは好ましいが、放射センサを用いる方法は、放射センサの近くに発熱体等の障害物がある場合は正しい計測をすることが困難となるため、センサの設置位置に制約が生じる。また、床面や壁面全体の放射エネルギーを検出するためには複数の放射センサを設置する必要が生じ、制御が煩雑になると共に設置コストがかさむこととなる。
本発明は上述の課題に鑑み、放射センサを用いることなく放射が関係する指数に基づいて制御することができる放射冷暖房システムの制御方法及び放射冷暖房システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明に係る放射冷暖房システムの制御方法は、例えば図1及び図3に示すように、放射パネル10の放熱及び吸熱の少なくとも一方により、対象となる冷暖房室10Rの冷房及び暖房の少なくとも一方を行う放射冷暖房システムの制御方法であって;放射パネル10の表面温度を検出する工程(S32)と;放射パネル10の消費熱量を検出する工程(S33)と;放射パネル10の表面温度及び消費熱量に基づいて、放射パネル10が設置された面以外の冷暖房室10Rを区画する表面10a、10b、10cの平均温度を算出する工程(S34)と;放射パネル10の表面温度と放射パネル10が設置された面以外の冷暖房室10Rを区画する表面10a、10b、10cの平均温度とに基づいて、現在の平均放射温度を算出する工程(S35)と;前記現在の平均放射温度が所望の平均放射温度となるように放射パネル10の表面温度を変化させる工程(S37)とを備える。ここで「放射パネルの消費熱量」は、放射パネルから放出される熱量又は放射パネルが吸収する熱量をいう。
このように構成すると、放射パネルの表面温度及び消費熱量に基づいて現在の平均放射温度を算出し、現在の平均放射温度が所望の平均放射温度となるように放射パネルの表面温度を変化させるので、放射センサを用いることなく放射が関係する指数に基づいて放射冷暖房システムを制御することが可能となり、快適性が向上する。
また、請求項2に記載の発明に係る放射冷暖房システムの制御方法は、例えば図1及び図3に示すように、請求項1に記載の放射冷暖房システムの制御方法において、放射パネル10に入る熱媒体wの入口温度、放射パネル10から出る熱媒体wの出口温度、及び放射パネル10に出入りする熱媒体wの通過流量を検出する工程(S31)を備え;放射パネル10の表面温度の検出(S32)が、前記入口温度と前記出口温度とに基づいて算出され;放射パネル10の消費熱量の検出(S33)が、前記入口温度、前記出口温度、及び前記通過流量に基づいて算出され;放射パネル10の表面温度を変化させる工程(S37)が、前記入口温度及び前記通過流量の少なくとも一方を変化させることにより行われる。
このように構成すると、放射センサを用いることなく、単純な方法で、放射が関係する指数に基づいて放射冷暖房システムを制御することが可能となる。
また、請求項1又は請求項2に記載の放射冷暖房システムの制御方法において、現在の平均放射温度を算出する工程(S35、例えば図3参照)が、冷暖房室10R(例えば図5参照)の所定の位置を基準S(例えば図5参照)としたときの形態係数を用いて行われてもよい。所定の位置を冷暖房室の重心とした場合は平均放射温度の算出が容易になり、所定の位置を冷暖房室内の在室者の居住域とした場合は在室者の快適性が向上する。
また、請求項3に記載の発明に係る放射冷暖房システムの制御方法は、例えば図1に示すように、請求項1又は請求項2に記載の放射冷暖房システムの制御方法において、冷暖房室10Rが複数の空間に分割され、放射パネル10の表面温度を変化させる工程(S37、例えば図3参照)が、分割された空間ごとに行われるように構成されている。
このように構成すると、例えば冷暖房室の在室者の居住域周辺のみを制御対象とすることが可能となり、消費エネルギーを削減しつつ在室者の快適性を向上させることが可能となる。
また、請求項4に記載の発明に係る放射冷暖房システムの制御方法は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の放射冷暖房システムの制御方法において、前記所望の平均放射温度が所定の条件により予め定められており、前記所定の条件に応じて前記所望の平均放射温度を決定する工程を備える。
このように構成すると、所定の条件に応じて所望の平均放射温度を決定するので、在室者の快適性をより向上させることができる。
上記目的を達成するために、請求項5に記載の発明に係る放射冷暖房システムは、例えば図1に示すように、熱媒体wを熱媒体流路の入口から導入し前記熱媒体流路の出口から導出して熱交換することにより、冷暖房室10Rに対して放熱及び吸熱の少なくとも一方を行う放射パネル10と;放射パネル10の表面温度を検出するパネル表面温度検出手段28、29、30と;放射パネル10の消費熱量を検出するパネル消費熱量検出手段26、28、29、30と;請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の放射冷暖房システムの制御方法を行う制御装置30とを備える。
このように構成すると、放射センサを用いることなく放射が関係する指数に基づいて制御することが可能な放射冷暖房システムとなる。
また、請求項6に記載の発明に係る放射冷暖房システムは、請求項5に記載の放射冷暖房システムにおいて、例えば図2に示すように、放射パネル10が、赤外線を透過する赤外線透過部材16で表面が形成され、熱媒体流路11と赤外線透過部材16との間に真空の空間が形成されて構成されている。
このように構成すると、熱媒体流路と赤外線透過部材との間に真空の空間が形成されているので、放射熱が冷暖房室内の空気と熱交換することがほとんどなくなり、より高精度な制御が可能な冷暖房システムとなる。
本発明によれば、放射パネルの表面温度及び消費熱量に基づいて現在の平均放射温度を算出し、現在の平均放射温度が所望の平均放射温度となるように放射パネルの表面温度を変化させるので、放射センサを用いることなく放射が関係する指数に基づいて放射冷暖房システムを制御することが可能となり、快適性が向上する。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、互いに同一又は相当する部材には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。なお、図1中、破線は制御信号を表す。
まず図1を参照して、本発明の実施の形態に係る放射冷暖房システム1の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る放射冷暖房システム1の系統図である。放射冷暖房システム1は、温度が調節された熱媒体wを内部に流す放射パネル10と、熱媒体wの温度を調節する熱源機25と、放射パネル10に導入される熱媒体wの流量を検出する流量センサ26と、放射パネル10に導入される熱媒体wの温度を検出する温度センサ28と、放射パネル10から導出された熱媒体wの温度を検出する温度センサ29と、放射冷暖房システム1を制御する制御装置30とを備えている。
放射パネル10は、典型的には、冷房又は暖房を行う対象となる冷暖房室10Rの天井面に配設されている。放射パネル10は、天井面の他、床面や壁面のいずれか、又はこれらの複数の箇所に配設されていてもよいが、天井面に配設されていると冷暖房室10R内の在室者と接触することを回避することができるため熱伝達による放射パネル10と在室者との熱交換を回避することができ、好適である。本実施の形態では、放射パネル10が、冷暖房室10Rの天井面の全面に配設されており、壁面10a、10b、及び床面10cには配設されていない構成となっている。図1では、放射パネル10A、10B、10C、10Dの4枚が図示されているが、設置される放射パネルの枚数は冷暖房室10Rの大きさに応じて適宜決定される。なお、以下の説明では、特に区別する必要がある場合を除き、放射パネル10A、10B、10C、10Dを総称して放射パネル10と表す。
ここで図2を参照して、放射パネル10の構造について説明する。図2は放射パネルの詳細図であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるB−B断面図、(c)は変形例に係る平面図、(d)は(c)におけるD−D断面図である。まず図2(a)、(b)を参照して、放射パネル10について説明する。放射パネル10は、熱媒体wの流路を形成する熱媒体管11をガラス管12に挿入して構成された放射管13を複数備えている。熱媒体wは、典型的には水である。熱媒体wは、水以外の他の流体であってもよいが、比較的熱容量の大きい液体が好適である。熱媒体管11には、耐食性及び熱伝導性に優れた材質を用いるのが好ましく、好適にはステンレス鋼管が用いられる。複数の放射管13の各熱媒体管11は、一端が往ヘッダー14に接続され、他端が還ヘッダー15に接続されている。このように、各熱媒体管11は、往ヘッダー14及び還ヘッダー15に並列に接続されている。各ガラス管12は、両ヘッダー14、15の近傍で両端部がすぼんでおり、断熱部材(不図示)を介して熱媒体管11を支持している。ガラス管12の端部と熱媒体管11とは断熱部材(不図示)を介して密着しており、ガラス管12内部の熱媒体管11の外側部分を密閉された空間に形成している。この密閉された空間は、熱媒体管11からガラス管12への熱伝達が実質的にない程度の真空が形成されている。実質的にないとは、放射パネル10と表面の空気との熱交換に利用されるエネルギーが、放射成分のエネルギーの10%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは2%以下の状態である。
複数の放射管13は、赤外線透過部材としてのアクリル樹脂板16に載置されている。アクリル樹脂板16は、放射パネル10の表面を形成する矩形の板状部材である。放射パネル10は、アクリル樹脂板16の4つの辺からアクリル樹脂板16の面と垂直に延びる側板17を有している。側板17は、防錆塗料が塗布された金属板で形成されている。4枚の側板17は、放射管13及び両ヘッダー14、15を囲み、放射管13及び両ヘッダー14、15が放射パネル10内で動くことを防いでいる。放射管13の上には、断熱材18が配設されている。これにより、放射管13は、アクリル樹脂板16と断熱材18とに挟まれた状態となっている。断熱材18は、4枚の側板17で囲まれる内部に隙間なく充填されている。4枚の側板17は、断熱材18の上面で断熱材18を押さえるように、内側に折り返されている。放射パネル10は、熱媒体管11内を流れる熱媒体wと熱媒体管11との間で熱交換が行われ、熱媒体管11からの放射熱がガラス管12及びアクリル樹脂板16を透過して放熱又は吸熱することにより冷暖房室10R内の冷房又は暖房を行うように構成されている。なお、赤外線透過部材は、アクリル樹脂板の他、ポリエチレンフィルムやガラス板等であってもよい。
放射パネルは、図2(c)、(d)に示す放射パネル10Tのように構成されていてもよい。放射パネル10Tは、放射パネル10と比較して、放射管13の代わりに熱媒体流路を形成する熱媒体管11Aを有し、アクリル樹脂板16の代わりに底板16Aを有している以外は、放射パネル10と同様に構成されている。熱媒体管11Aは、典型的にはポリプロピレン管が用いられるが、この他に、架橋ポリエチレン管やポリブデン管等の可とう性のある材料であってもよい。底板16Aは、典型的には側板17と同じ材料が用いられる。放射パネル10Tは、熱媒体管11Aと底板16Aとの間に真空の空間が形成されていないため、熱媒体wの熱が対流成分(冷暖房室10R内の空気)と熱交換して消費されてしまう反面、熱媒体管11Aに可とう性のある材料を用いているため放射パネルの製造が容易になるという利点がある。放射パネル10Tは、熱媒体管11A内を流れる熱媒体wと底板16Aとの間で熱交換が行われ、底板16Aが放熱又は吸熱することにより冷暖房室10R内の冷房又は暖房を行うように構成されている。なお、以下の説明では放射パネル10を例として説明する。
再び図1に戻って、放射冷暖房システム1の構成の説明を続ける。熱源機25は、放射パネル10に導入される熱媒体wの温度を調節する機器である。熱源機25としては、ヒートポンプチラーや冷温水発生機等が用いられる。熱源機25は、熱媒体wを、冷房時には約16〜20℃、好ましくは17〜19℃に調節し、暖房時には約33〜37℃、好ましくは34〜36℃に調節するが、これら以外の温度にも調節することができるように構成されている。熱源機25は、典型的には機械室等の冷暖房室10Rとは別の空間に設置される。
熱源機25には、往配管22及び還配管23が接続されている。往配管22は、往枝管22A〜22Dを介して各放射パネル10A〜10Dの往ヘッダー14(図2参照)と接続されている。還配管23は、還枝管23A〜23Dを介して各放射パネル10A〜10Dの還ヘッダー15(図2参照)と接続されている。還枝管23A〜23Dには、それぞれ二方弁27A〜27Dが配設されている。二方弁27A〜27Dは、制御装置30と信号ケーブルで接続されており、制御装置30からの開閉信号を受信して、弁を開閉させることができるように構成されている。なお、熱源機25と各放射パネル10A〜10Dとの間の熱媒体wの循環時における摩擦損失の差を抑制するために、還配管23をリバースレタン方式として構成することが好ましい。
往配管22には、熱媒体wを放射パネル10へと送る熱媒体ポンプ24が配設されている。熱媒体ポンプ24は、制御装置30からの信号により回転速度を調節することができ、負荷に応じた流量の熱媒体wを放射パネル10に圧送することができるように構成されている。また、往配管22には、熱媒体ポンプ24の下流側に、放射パネル10に圧送される熱媒体wの流量を検出する流量センサ26が配設されている。流量センサ26は、典型的には電磁流量計が用いられるが他の種類のものでもよい。流量センサ26は、制御装置30と信号ケーブルで接続されており、検出した流量を信号として制御装置30に送信することができるように構成されている。
往配管22にはまた、放射パネル10に圧送される熱媒体wの温度を検出する温度センサ28が配設されている。温度センサ28は、典型的にはサーミスタ等の接触式の温度センサが用いられるが他の種類のものでもよい。温度センサ28は、制御装置30と信号ケーブルで接続されており、検出した温度を信号として制御装置30に送信することができるように構成されている。他方、還配管23には、放射パネル10から導出された熱媒体wの温度を検出する温度センサ29が配設されている。温度センサ29は、典型的には温度センサ28と同じものが用いられる。温度センサ29は、制御装置30と信号ケーブルで接続されており、検出した温度を信号として制御装置30に送信することができるように構成されている。なお、温度センサ28、29が検出する温度は、すべての放射パネル10A〜10Dに入る熱媒体w(分流前の熱媒体w)の温度、あるいはすべての放射パネル10A〜10Dから導出された熱媒体w(合流後の熱媒体w)の温度であるが、各放射パネル10A〜10Dに出入りする熱媒体wの温度を個別に検出してもよい。
制御装置30は、検出部を有しており、流量センサ26、温度センサ28、29で検出された流量信号及び温度信号を受信し、また熱源機25の出力等の状態の信号を受信するように構成されている。また、制御装置30は、メモリ及び演算部を有しており、メモリに予め記憶された放射パネル10の固有値や各種演算式により、各センサ26、28、29で検出されたデータに基づき演算部で、放射パネル10の表面温度や放射パネル10の消費熱量、その他の値を算出することができるように構成されている。すなわち、放射パネルの表面温度及び消費熱量の「検出」は、検出した所定の物理量を基に算出する場合も含む。本実施の形態では、温度センサ28、29及び制御装置30でパネル表面温度検出手段を構成し、流量センサ26、温度センサ28、29及び制御装置30でパネル消費熱量検出手段を構成している。
また、制御装置30は、発信部を有しており、熱媒体ポンプ24に流量調節信号を、二方弁27A〜27Dに開閉信号を送信することができるように構成されている。また、制御装置30は、計時機能やカレンダーを有しており、時間帯や季節等の別を判断できるように構成されている。制御装置30は、ネットワークに接続され、時間帯や季節の情報等を外部のプロバイダーから入手可能なように構成されていてもよい。
引き続き図1及び図2を参照して、放射冷暖房システム1の作用を説明する。熱源機25で温度が調節された熱媒体wは、熱媒体ポンプ24にて圧送され放射パネル10に向かって往配管22内を流れる。放射パネル10に至った熱媒体wは、往ヘッダー14内に流入し、並列に複数連通している各熱媒体管11に分配される。熱媒体wは各熱媒体管11内を往ヘッダー14から還ヘッダー15に向かって流れ、この間に冷房時は吸熱を、暖房時は放熱を行い、冷暖房室10Rの冷房又は暖房を行う。冷房時の吸熱した熱媒体wの温度は上昇し、暖房時の放熱した熱媒体wの温度は降下する。温度が上昇又は下降した熱媒体wは、還ヘッダー15から流出し、還配管23内を流れて熱源機25に至り、熱源機25で温度が調節されて再び放射パネル10へと送られる。冷暖房室10Rの熱負荷が変動した場合は、放射パネル10に導入される熱媒体wの温度を変化させ、及び/又は放射パネル10を通過する熱媒体wの流量を変化させる。あるいは冷暖房室10Rを仮想的に複数の空間に分割し、分割した空間に対応した放射パネル10のみに熱媒体wを導入して熱負荷を処理するようにしてもよい。冷暖房室10Rの分割した空間ごとに冷暖房を行う場合は、より省エネルギーとなる。
冷暖房室10Rを所望の環境とするための放射冷暖房システム1の制御は、放射が関係する指数に基づいて行われる。従来から多く採用されている、吹出口から温湿度を調整した空気を吹き出す対流型の冷暖房システムの場合は、室内温度に基づいた制御が行われることが多い。一般に、人間の快適感に対しては、温度や湿度の他に、人体表面の気流、壁面からの輻射(放射)、着衣量、活動状態等も大きく作用するものであるところ、放射冷暖房システムにおいては人間の快適感に対して放射(輻射)が占める割合が大きくなり、同じ室温であっても放射エネルギーの強さによって在室者の体感温度が異なるので、放射冷暖房システム1では、放射が関係する指数に基づいた制御が行われる。以下に放射冷暖房システムの制御方法について説明する。
図3は、本発明の実施の形態に係る放射冷暖房システムの制御方法を説明するフローチャートである。以下の説明においては、適宜図1及び図2を参照することとする。まず、制御装置30は、放射パネル10に入る熱媒体wの入口温度を温度センサ28で検出し、放射パネル10から出た熱媒体wの出口温度を温度センサ29で検出し、放射パネル10に出入りする熱媒体wの通過流量を流量センサ26で検出する(S31)。次に、熱媒体wの入口温度及び出口温度に基づいて放射パネル10の表面温度を検出する(S32)。放射パネル10の表面温度の検出は、放射パネル10固有の、予め定まっている熱媒体wの出入口温度差と熱媒体wの入口温度と放射パネル10の表面温度との関係から求められる。
ここで図4を参照して、放射パネル10の表面温度の検出について説明する。図4は、熱媒体wの出入口温度差と熱媒体wの入口温度と放射パネル10の表面温度との関係を表すグラフである。図4のグラフにおいて、縦軸は熱媒体wの出入口温度差を表し、横軸は放射パネル10の表面温度を表し、右上がりの直線は熱媒体wの入口温度を表している。放射パネル10が図4に示す特性を有し、現在の放射冷暖房システム1が、熱媒体wの入口温度が18℃、出口温度が19℃で冷房を行っているとする。このとき、熱媒体wの出入口温度差は、19−18=1℃、熱媒体wの入口温度が18℃であるから、まず、グラフの縦軸の1℃を探す。縦軸の1℃の部分から熱媒体wの入口温度18℃を示す右上がりの直線に当たるまで横軸と平行に線を延ばし、交わった部分から横軸に当たるまで縦軸と平行に線を延ばす。このとき交わった横軸の値が放射パネル10の表面温度となる。ここに示す例では、現在の放射パネル10の表面温度は20℃となる。
なお、ここでは説明の便宜のためにグラフを用いて説明したが、実際は、図4に示すグラフが表す関係が数式あるいはテーブルとして予め制御装置30のメモリに記憶されており、温度センサ28、29で検知した値を数式に代入して演算部で演算することにより、あるいはテーブルからピックアップされることにより、放射パネル10の表面温度が求められる。放射パネル10がリニューアル工事等により変更された場合は、制御装置30のメモリ上の数式あるいはテーブルも新たな放射パネルに固有の数式あるいはテーブルに書き換えられる。以上の説明では、放射パネル10の表面温度は、熱媒体wの温度と放射パネル10との固有の関係に基づいて算出されるとしたが、表面温度を検出する温度計により直接検出してもよい。
再び図3に戻って、放射冷暖房システム1の制御方法の説明を続ける。現在の放射パネル10の表面温度を検出したら、次に放射パネル10の単位面積当たりの消費熱量(以下単に「消費熱量」という場合も単位面積当たりの消費熱量を表す。)を検出する(S33)。放射パネル10の消費熱量は、検出した、放射パネル10への熱媒体wの入口温度、出口温度、及び放射パネル10を通過する熱媒体wの流量に基づき、制御装置30のメモリに予め記憶された下記の(1)式に従って算出される。なお、下記の(1)式中の符号は、放射パネル10の消費熱量Qw、熱媒体wの比熱Cp、熱媒体の流量Fw、入口温度Ti、出口温度To、放射パネル10の面積Apを表す。
Qw=Cp×Fw×(Ti−To)/Ap ・・・(1)
上記(1)式では入口温度から出口温度を引いているので、入口温度よりも出口温度の方が高い場合(冷房の場合)は、消費熱量Qwは負の値となる。消費熱量Qwが負の場合は吸熱を表し、正の場合は放熱を表す。なお、放射パネル10の表面温度を検出する工程(S32)と、放射パネル10の消費熱量を検出する工程(S33)とは、順序が逆であってもよい。
Qw=Cp×Fw×(Ti−To)/Ap ・・・(1)
上記(1)式では入口温度から出口温度を引いているので、入口温度よりも出口温度の方が高い場合(冷房の場合)は、消費熱量Qwは負の値となる。消費熱量Qwが負の場合は吸熱を表し、正の場合は放熱を表す。なお、放射パネル10の表面温度を検出する工程(S32)と、放射パネル10の消費熱量を検出する工程(S33)とは、順序が逆であってもよい。
放射パネル10の消費熱量を算出したら、次に放射パネル10が設置された面以外の冷暖房室10Rを区画する表面10a、10b、10cの平均温度(Average Unheated Surface Temperature、以下「AUST」という。)を算出する(S34)。AUSTは、放射パネル10の表面温度及び消費熱量と、ASHRAE(American Society of Heating, Refrigerating and Air−Conditioning Engeneers;米国暖房冷凍空調学会)で提唱されている関係式とに基づき、下記の(2)式に従って算出される。なお、下記の(2)式中の符号は、放射パネル10の表面温度Tp、放射熱伝達熱量Qrを表す。
AUST={(Tp+273)4−(Qr/(5.0×10-8))}1/4−273 ・・・(2)
ここで、放射熱伝達熱量Qrは、放射パネルの消費熱量のほとんどすべてが放射成分となる放射パネル10(図2(a)、(b)参照)を用いる場合は、放射パネルの消費熱量Qwと放射熱伝達熱量Qrとがほぼ等しくなる。他方、放射パネルの消費熱量が放射成分と対流成分(冷暖房室10R内の空気に伝達される熱量分)とに分けられる放射パネル10T(図2(c)、(d)参照)を用いる場合は、放射パネルの消費熱量Qwから対流成分に伝達される熱量Qcを引いた熱量が放射熱伝達熱量Qrとなる。対流成分に伝達される熱量Qcは、熱を放射(吸熱)する面を下向きにして放射パネル10Tが冷暖房室10Rの天井に配設されている場合、放射パネル表面温度Tp及び室温Taに基づいて、ASHRAEで提唱されている下記の(3)式から簡易的に求めることができる。
Qc=2.13×|Tp−Ta|0.31×(Tp−Ta) ・・・(3)
したがって、放射パネル10Tが上述の条件で設置されている場合、放射熱伝達熱量Qrは、前工程(S33)で検出した放射パネルの消費熱量Qwから上記の(3)式で得られた対流成分に伝達される熱量Qcを差し引くことにより算出することができる。
AUST={(Tp+273)4−(Qr/(5.0×10-8))}1/4−273 ・・・(2)
ここで、放射熱伝達熱量Qrは、放射パネルの消費熱量のほとんどすべてが放射成分となる放射パネル10(図2(a)、(b)参照)を用いる場合は、放射パネルの消費熱量Qwと放射熱伝達熱量Qrとがほぼ等しくなる。他方、放射パネルの消費熱量が放射成分と対流成分(冷暖房室10R内の空気に伝達される熱量分)とに分けられる放射パネル10T(図2(c)、(d)参照)を用いる場合は、放射パネルの消費熱量Qwから対流成分に伝達される熱量Qcを引いた熱量が放射熱伝達熱量Qrとなる。対流成分に伝達される熱量Qcは、熱を放射(吸熱)する面を下向きにして放射パネル10Tが冷暖房室10Rの天井に配設されている場合、放射パネル表面温度Tp及び室温Taに基づいて、ASHRAEで提唱されている下記の(3)式から簡易的に求めることができる。
Qc=2.13×|Tp−Ta|0.31×(Tp−Ta) ・・・(3)
したがって、放射パネル10Tが上述の条件で設置されている場合、放射熱伝達熱量Qrは、前工程(S33)で検出した放射パネルの消費熱量Qwから上記の(3)式で得られた対流成分に伝達される熱量Qcを差し引くことにより算出することができる。
AUSTを求めたら、次に現在の平均放射温度(Mean Radiant Temperature、以下「MRT」という。)を算出する(S35)。MRTは、実際の不均一な放射場において在室者が周囲環境と放射熱交換を行うのと同量の放射熱交換を行うような均一温度の仮想閉鎖空間の表面温度である。現在のMRTは、放射パネル10の表面温度と、AUSTと、冷暖房室10Rの所定の位置を基準としたときの形態係数を用いて算出される。形態係数は、ある面から一様に放出した全放射エネルギーのうち他の一の面に当たる割合である。したがって、基準となる位置の取り方によって形態係数の値が変わることとなる。所定の位置を冷暖房室10Rの重心とした場合はMRTの算出が容易になり、所定の位置を冷暖房室10R内の在室者の居住域とした場合は在室者の快適性が向上する。
ここで図5を参照して、所定の位置を冷暖房室10Rの重心とした場合のMRTの算出例を説明する。図5は、冷暖房室10Rの重心を基準Sとした場合のMRTの算出例を説明する図であり、(a)は冷暖房室10Rの立面図、(b)は(a)におけるB−B矢視図(冷暖房室10Rの平面図)、(c)は形態係数を表すテーブルの図である。図5中、壁面10aの幅(=壁面10bの幅)をLa、壁面10dの幅(=壁面10eの幅)をLd、天井面10と床面10cとの距離(=壁面10a、10b、10d、10eの高さ)をLhとする。図5において、基準SからX1方向に放射エネルギーを放出した場合の天井面10の形態係数をFX1,10と表すこととする。言い換えれば、FX1,10は基準SからX1方向に見た天井面10の形態係数である。同様に、基準SからX1方向に見た、壁面10aの形態係数をFX1,10a、壁面10bの形態係数をFX1,10b、床面10cの形態係数をFX1,10c、と表す。また、基準SからX2方向に見た、天井面10の形態係数をFX2,10、壁面10aの形態係数をFX2,10a、・・・と表し、基準SからY1方向に見た天井面10の形態係数をFY1,10、基準SからZ2方向に見た天井面10の形態係数をFZ2,10、・・・と表す。図5(c)のテーブルは、これらの形態係数を表したものである。
各形態係数を求めるには、基準Sから見た方向と正対する面(FX1,10a、FX2,10b、FY1,10e、FY2,10d、FZ1,10c、FZ2,10)については、基準Sから正対する面までの距離をr、正対する面の長さ×幅をp×qとして、以下の(4)式により求められる。
例えば、FX1,10aの場合は上記(4)式に、p=La、q=Lh、r=Ld/2を代入することにより求められる。なお、基準Sとなる所定の位置を冷暖房室10Rの重心以外とする場合は、上記(4)式のp、q、rに代入する値を適宜変更すればよい。
例えば、FX1,10aの場合は上記(4)式に、p=La、q=Lh、r=Ld/2を代入することにより求められる。なお、基準Sとなる所定の位置を冷暖房室10Rの重心以外とする場合は、上記(4)式のp、q、rに代入する値を適宜変更すればよい。
上記以外の面(基準Sから見た方向と直交する面)についての形態係数は、以下の(5)式により求められる。
例えば、FX1,10dの場合は上記(5)式に、p=Ld、q=Lh、r=La/2を代入することにより求めら、FX1,10の場合は上記(5)式に、p=La、q=Ld、r=Lh/2を代入することにより求められる。なお、基準Sとなる所定の位置を冷暖房室10Rの重心以外とする場合は、上記(5)式のp、q、rに代入する値を適宜変更すればよい。
図5(c)のテーブルを縦方向に見たときの最下部は、基準Sから任意の方向に見た各面の形態係数の合計であり、例えば基準からX1方向に見た各面の形態係数の合計をFX1、X2方向に見た各面の形態係数の合計をFX2、・・・というように表すこととする。なお、これらは、各形態係数の合計FX1=FX2=・・・=FZ2=1という関係を有している。他方、図5(c)のテーブルを横方向に見たときの最右部は、各面についての形態係数の合計であり、例えば天井面10についての形態係数の合計をF10、壁面10aについての形態係数の合計をF10a、・・・というように表すこととする。各面についての形態係数の値は、それぞれ異なることとなる。ただし、六面体である冷暖房室10Rの場合は、各面についての形態係数のそれぞれについての合計は6(F10+F10a+F10b+F10c+F10d+F10e=6)となる。なお、当然のことながら、基準Sから任意の方向に見た各面の形態係数の合計のそれぞれについての合計も6(FX1+FX2+FY1+FY2+FZ1+FZ2=6)となる。
各面についての形態係数F10、F10a、・・・、F10eを求めたら、各面ごとにその面についての形態係数とその面の表面温度とを掛けたものを合計し、これを面の数で割ることにより、現在のMRTが求まる。現在のMRTは、放射パネル10の表面温度をTp、その他の面の表面温度をAUSTとして、以下の(6)式で表される。
MRT=(Tp×F10+AUST×F10a+AUST×F10b+AUST×F10c
+AUST×F10d+AUST×F10e)/6 ・・・(6)
MRT=(Tp×F10+AUST×F10a+AUST×F10b+AUST×F10c
+AUST×F10d+AUST×F10e)/6 ・・・(6)
なお、現在のMRTは壁面の面積比から簡易的に算出してもよい。例えば、天井面10(放射パネル面):壁面10a:壁面10b:床面10c:壁面10d:壁面10e=20:15:15:20:12:12の場合、天井面(放射パネル面)とそれ以外の面との面積比は20:74となり、これより、MRT=(20×Tp+74×AUST)/(20+74)としてもよい。なお、Tpは放射パネルの表面温度である。
現在のMRTを求めたら、次に現在のMRTが所望のMRTとなっているか否かの判断を行う(S36)。所望のMRTは、一般的な対流型の冷暖房システムにおいて夏季と冬季とで設定温度が異なるのと同様に、季節や時間帯等によって異なる値が予め定められている。所望のMRTは、典型的には、春、夏、秋、冬、のそれぞれについて朝、昼、夜ごとに予め定められている。また、天候や外気の温度、湿度を所望のMRT設定の際に考慮に入れてもよい。これらの情報を得るために、制御装置30がカレンダーを有し、冷暖房システム1が外気の温湿度を検知するセンサを有していてもよく、制御装置30がテレビ局等のメディアとデジタルネットワークで接続され、ネットワークを介して天候や気温の情報等を得るようにしてもよい。なお、予め定められている所望のMRTは、1点に限らず幅があってもよい。
現在のMRTが所望のMRTとなっているか否かの判断を行う工程(S36)において、現在のMRTが所望のMRTとなっている場合は、放射パネル10に入る熱媒体wの入口温度及び放射パネル10から出た熱媒体wの出口温度、放射パネル10に出入りする熱媒体wの通過流量を検出する工程(S31)に戻り、再び上述した一連の工程を行う。他方、現在のMRTが所望のMRTとなっていない場合は、放射パネル10に出入りする熱媒体wの通過流量、放射パネル10に入る熱媒体wの入口温度のうち少なくとも一方を変化させる(S37)。放射パネル10に出入りする熱媒体wの通過流量の変化は熱媒体ポンプ24の回転速度を変化させることにより行い、放射パネル10に入る熱媒体wの入口温度の変化は熱源機25の出力を変化させることにより行う。なお、放射パネル10に出入りする熱媒体wの通過流量及び放射パネル10に入る熱媒体wの入口温度の少なくとも一方を変化させることに加え、あるいはこれらに代えて、熱媒体wを導入する放射パネル10A〜10Dの枚数を調節してもよい。
放射パネル10を通過する熱媒体wの流量及び放射パネル10入口の熱媒体wの温度の少なくとも一方を変化させたら、再び現在のMRTが所望のMRTとなっているか否かの判断を行う(S36)。それでも現在のMRTが所望のMRTとなっていない場合は、放射パネル10に出入りする熱媒体wの通過流量、放射パネル10に入る熱媒体wの入口温度のうち少なくとも一方を変化させ(S37)、現在のMRTが所望のMRTとなるまでこの工程(S36、S37)を繰り返す。現在のMRTが所望のMRTとなったら、放射パネル10出入口の熱媒体wの温度及び放射パネル10を通過する熱媒体wの流量を検出する工程(S31)に戻り、以降の工程を行う。
以上で説明したように、本発明の実施の形態によれば、現在のMRTが所望のMRTとなるように放射パネル10に出入りする熱媒体wの通過流量、放射パネル10に入る熱媒体wの入口温度、熱媒体wを導入する放射パネル10の枚数のうち少なくとも一つを変化させるので、放射センサを用いることなく放射が関係する指数に基づいて制御することが可能となり、冷暖房室10Rの在室者の快適性が向上する。
10 放射パネル
10a、10b、10c 壁面
10R 冷暖房室
11 熱媒体管
16 アクリル樹脂板
26 流量センサ
28 温度センサ
29 温度センサ
30 制御装置
w 熱媒体
10a、10b、10c 壁面
10R 冷暖房室
11 熱媒体管
16 アクリル樹脂板
26 流量センサ
28 温度センサ
29 温度センサ
30 制御装置
w 熱媒体
Claims (6)
- 放射パネルの放熱及び吸熱の少なくとも一方により、対象となる冷暖房室の冷房及び暖房の少なくとも一方を行う放射冷暖房システムの制御方法であって;
前記放射パネルの表面温度を検出する工程と;
前記放射パネルの消費熱量を検出する工程と;
前記放射パネルの表面温度及び消費熱量に基づいて、前記放射パネルが設置された面以外の前記冷暖房室を区画する表面の平均温度を算出する工程と;
前記放射パネルの表面温度と前記放射パネルが設置された面以外の前記冷暖房室を区画する表面の平均温度とに基づいて、現在の平均放射温度を算出する工程と;
前記現在の平均放射温度が所望の平均放射温度となるように前記放射パネルの表面温度を変化させる工程とを備える;
放射冷暖房システムの制御方法。 - 前記放射パネルに入る熱媒体の入口温度、前記放射パネルから出る熱媒体の出口温度、及び前記放射パネルに出入りする熱媒体の通過流量を検出する工程を備え;
前記放射パネルの表面温度の検出が、前記入口温度と前記出口温度とに基づいて算出され;
前記放射パネルの消費熱量の検出が、前記入口温度、前記出口温度、及び前記通過流量に基づいて算出され;
前記放射パネルの表面温度を変化させる工程が、前記入口温度及び前記通過流量の少なくとも一方を変化させることにより行われる;
請求項1に記載の放射冷暖房システムの制御方法。 - 前記冷暖房室が複数の空間に分割され、前記放射パネルの表面温度を変化させる工程が、前記分割された空間ごとに行われるように構成された;
請求項1又は請求項2に記載の放射冷暖房システムの制御方法。 - 前記所望の平均放射温度が所定の条件により予め定められており、前記所定の条件に応じて前記所望の平均放射温度を決定する工程を備える;
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の放射冷暖房システムの制御方法。 - 熱媒体を熱媒体流路の入口から導入し前記熱媒体流路の出口から導出して熱交換することにより、冷暖房室に対して放熱及び吸熱の少なくとも一方を行う放射パネルと;
前記放射パネルの表面温度を検出するパネル表面温度検出手段と;
前記放射パネルの消費熱量を検出するパネル消費熱量検出手段と;
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の放射冷暖房システムの制御方法を行う制御装置とを備える;
放射冷暖房システム。 - 前記放射パネルが、赤外線を透過する赤外線透過部材で表面が形成され、前記熱媒体流路と前記赤外線透過部材との間に真空の空間が形成されて構成された;
請求項5に記載の放射冷暖房システム。
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