JP6858269B2 - 回路配線の製造方法、タッチパネルの製造方法及びパターン付き基材の製造方法 - Google Patents

回路配線の製造方法、タッチパネルの製造方法及びパターン付き基材の製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、回路配線の製造方法、タッチパネルの製造方法及びパターン付き基材の製造方法に関する。
静電容量型入力装置などのタッチパネルを備えた表示装置等(有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置及び液晶表示装置など)においては、視認部のセンサーに相当する電極パターン、周辺配線部分及び取り出し配線部分の配線などの回路配線がタッチパネル内部に設けられている。
このような、パターン化した回路配線の形成には、必要とするパターン形状を得るための工程数が少ないといった理由から、ドライフィルムレジストを感光性転写材料として用いることが検討されている。
具体的には、ドライフィルムレジストを用いて、基板上に感光性樹脂層(感光性樹脂組成物の層)を形成し、上記感光性樹脂層を、パターンを有するマスクを介してパターン露光し、露光後の感光性樹脂層を現像してレジストパターンを得、その後基板に対してエッチング処理を行うことにより、回路配線を形成する方法が広く使用されている。
マスクを介して感光性樹脂層をパターン露光する際、仮支持体を剥離してから露光する場合と、仮支持体を残したまま露光する場合とがある。仮支持体を残したまま露光する場合の方が、マスクへの異物付着等がないことから好ましい一方で、仮支持体を剥離して露光する場合は、仮支持体中の異物の影響がないメリットを有するとされる(例えば、特開2015−118202号公報参照)。
また、プリント基板形成工程で用いられるフォトマスクに関連して、透明な基材フィルム又はシートの粘着剤層を有する面とは反対側の面に、不活性微粒子を含有し、表面における中心線平均粗さ(Ra)が30〜300nmである表面層を有するフォトマスク保護用粘着テープが開示され、真空開放後の剥離が低下せず使用が可能であることが記載されている(例えば、特開2008−292655号公報参照)。
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、仮支持体を剥離しての露光であっても、マスクに異物が付着せず、マスク汚染を生じない製造方法を提供することである。
上記課題を解決するための手段には、以下の態様が含まれる。
<1> 導電層を備える基板に対し、仮支持体及び感光性樹脂層を有する感光性転写材料を、感光性転写材料の感光性樹脂層を基板に接触させて貼り合わせる工程と、
貼り合わせる工程で貼り合わされた感光性樹脂層から、仮支持体を剥離する工程と、
仮支持体を剥離した後の感光性樹脂層に対してフォトマスクをコンタクトさせて、感光性樹脂層をパターン露光する工程と、
パターン露光後の感光性樹脂層を現像してパターンを形成する工程と、
感光性樹脂層のパターンが形成されていない領域において露出する導電層をエッチング処理する工程と、を含み、
パターン露光する工程で用いるフォトマスクの感光性樹脂層と接触する面が、25℃、1気圧の条件下で固体である粒子を含む保護層を有する、回路配線の製造方法。
<2> 保護層の表面の表面粗さRaが、0.002μm以上である<1>に記載の製造方法。
<3> 粒子が、シリカ粒子である<1>又は<2>に記載の製造方法。
<4> 粒子の平均粒子径が50nm以下である、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の製造方法。
<5> 感光性樹脂層が酸分解性基で保護された酸基を有する構成単位を有する重合体と、光酸発生剤とを含有する、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の製造方法。
<6> 重合体は、ガラス転移温度が90℃以下である重合体を含む<5>に記載の回路配線の製造方法。
<7> 重合体が、上記の構成単位として下記の式A1〜式A3のいずれかで表される構成単位を含む<5>又は<6>に記載のパターン付き基材の製造方法。
Figure 0006858269
式A1中、R11及びR12はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、R11及びR12のいずれか一方がアルキル基又はアリール基であり、R13はアルキル基又はアリール基を表し、R11又はR12と、R13とが連結して環状エーテルを形成してもよく、R14は水素原子又はメチル基を表し、Xは単結合又は二価の連結基を表し、R15は置換基を表し、nは0〜4の整数を表す。
式A2中、R21及びR22はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、R21及びR22のいずれか一方がアルキル基又はアリール基であり、R23はアルキル基又はアリール基を表し、R21又はR22と、R23とが連結して環状エーテルを形成してもよく、R24はそれぞれ独立に、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルキル基、アリールカルボニル、アリールオキシカルボニル又はシクロアルキル基を表し、mは0〜3の整数を表す。
式A3中、R31及びR32はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、31及びR32のいずれか一方がアルキル基又はアリール基であり、R33はアルキル基又はアリール基を表し、R31又はR32と、R33とが連結して環状エーテルを形成してもよく、R34は水素原子又はメチル基を表し、Xは単結合又はアリーレン基を表し、Yは−S−、又は−O−を表す。
<8> <1>〜<7>のいずれか1つに記載の製造方法で回路配線を形成することを有する、タッチパネルの製造方法。
<9> 基板に対し、仮支持体及び感光性樹脂層を有する感光性転写材料を、感光性転写材料の感光性樹脂層を基板に接触させて貼り合わせる工程と、貼り合わせる工程で貼り合わせられた感光性樹脂層から、仮支持体を剥離する工程と、仮支持体を剥離した後の感光性樹脂層に対してフォトマスクをコンタクトさせて、感光性樹脂層をパターン露光する工程と、パターン露光後の感光性樹脂層を現像してパターンを形成する工程と、を含み、パターン露光する工程で用いるフォトマスクの感光性樹脂層と接触する面が、25℃、1気圧の条件下で固体である粒子を含む保護層を有する、パターン付き基材の製造方法。
本発明の実施形態によれば、仮支持体を剥離しての露光であっても、マスクに異物が付着せず、マスク汚染を生じない製造方法が提供される。
図1は、本開示に係る感光性転写材料の層構成の一例を示す概略図である。 図2は、本開示に係る感光性転写材料の基材への貼り付け方法の一例を示す概略図である。 図3は、本開示に係る感光性転写材料の露光方法の一例を示す概略図である。
以下、本開示の内容について説明する。なお、添付の図面を参照しながら説明するが、符号は省略する場合がある。
本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本開示において段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
また、本明細書において、「(メタ)アクリル」はアクリル及びメタクリルの双方、又は、いずれかを表し、「(メタ)アクリレート」はアクリレート及びメタクリレートの双方、又は、いずれかを表す。
更に、本明細書において組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する該当する複数の物質の合計量を意味する。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本明細書において「全固形分」とは、組成物の全組成から溶剤を除いた成分の総質量をいう。また、「固形分」とは、上述のように、溶剤を除いた成分であり、例えば、25℃において固体であっても、液体であってもよい。
本明細書における基(原子団)の表記において、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
また、本明細書における化学構造式は、水素原子を省略した簡略構造式で記載する場合もある。
本開示において、「質量%」と「重量%」とは同義であり、「質量部」と「重量部」とは同義である。
また、本開示において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
(回路配線の製造方法)
本開示に係る回路配線の製造方法は、導電層を備える基板に対し、仮支持体及び感光性樹脂層を有する感光性転写材料の上記感光性樹脂層を上記基板に接触させて貼り合わせる工程と、上記貼り合わせる工程で貼り合わされた上記感光性樹脂層から、仮支持体を剥離する工程と、仮支持体を剥離した後の感光性樹脂層に対してフォトマスクをコンタクトさせてパターン露光する工程と、上記パターン露光後の上記感光性樹脂層を現像してパターンを形成する工程と、上記感光性樹脂層のパターンが形成されていない領域において露出する上記導電層をエッチング処理する工程と、を含む。
さらに、本開示に係る回路配線の製造方法は、上記パターン露光工程で用いるフォトマスクの感光性樹脂層と接触する面が保護層を有し、保護層が25℃、1気圧の条件下で固体である粒子を含有するものである。
本発明者らは、鋭意検討した結果、本開示に係る回路配線の製造方法によれば、配線幅均一性を向上させ、かつマスク汚染を防止できることを見出した。
本開示に係る回路配線の製造方法が、このような効果を奏する理由は明らかではないが、以下のように推察される。
本開示に係る回路配線の製造方法は、仮支持体を剥離した後の感光性樹脂層に対してフォトマスクをコンタクトさせて、感光性樹脂層をパターン露光する工程を有するので、マスクと感光性樹脂層に仮支持体を介することなく露光するため、光拡散が抑制され配線幅均一性が向上したと推察される。
また、パターン露光する工程で用いるフォトマスクの感光性樹脂層と接触する面が保護層を有し、この保護層が固体状態にある粒子を含有するので、マスク表面に凸部が形成され、感光性樹脂層と接触する部分が適正な硬さを有する凸部を有するので、感光性樹脂層がマスクへ付着して汚染することを抑制するものと考えられる。
本開示に係る回路配線の製造方法は、パターン露光する工程、パターンを形成する工程及びエッチング処理する工程をそれぞれ複数含んでもよい。
上記複数含む場合の好ましい態様としては、例えば、パターン露光する工程、現像によりパターンを形成する工程及びエッチング処理する工程をこの順で行うことを1つのセットとして、貼り合わせる工程及び仮支持体を剥離する工程と、複数の上記セットと、を含む回路配線の製造方法が挙げられる。
<貼り合わせる工程>
本開示に係る回路配線の製造方法は、導電層を備える基板に対し、仮支持体及び感光性樹脂層を有する感光性転写材料を、感光性転写材料の感光性樹脂層を基板に接触させて貼り合わせる工程(以下、貼り合わせ工程ともいう。)を含む。
本開示において用いられる感光性転写材料の詳細については後述する。
貼り合わせ工程の一例を、図2に概略的に示した。
まず、貼り合わせ工程では、基材22と導電層23とを有する基板(回路配線形成用基板)20に対し、本開示に係る感光性転写材料100を、感光性転写材料100の感光性樹脂層14を導電層23に接触させて貼り合わせる。なお、このような回路配線形成用基板と感光性転写材料との貼り合わせを「転写」又は「ラミネート」と称する場合がある。
図1に示したように感光性転写材料100の感光性樹脂層14上にカバーフィルム16を有する場合は、感光性転写材料100(感光性樹脂層14)からカバーフィルム16を除去した後、感光性転写材料100の感光性樹脂層14を導電層23に接触させて感光性転写材料100を貼り合わせる。
感光性転写材料の導電層上への貼り合わせ(転写)は、感光性転写材料の感光性樹脂層側を導電層の上に重ね、ロール等による加圧及び加熱することに行われることが好ましい。貼り合わせには、ラミネータ、真空ラミネータ、及び、より生産性を高めることができるオートカットラミネーター等の公知のラミネータを使用することができる。
回路配線形成用基板の基材が樹脂フィルムである場合は、ロールツーロールでの貼り合わせも行うこともできる。
〔基板及び基材〕
本開示における基板は、基材上に導電層を備える。
基材としては、ガラス基材又はフィルム基材であることが好ましく、フィルム基材であることがより好ましい。本開示に係る回路配線の製造方法は、タッチパネル用の回路配線である場合、基材がシート状樹脂組成物であることが特に好ましい。
また、基材は透明であることが好ましい。
基材の屈折率は、1.50〜1.52であることが好ましい。
基材は、ガラス基材等の透光性基材で構成されていてもよく、コーニング社のゴリラガラスに代表される強化ガラスなどを用いることができる。また、前述の透明基材としては、特開2010−86684号公報、特開2010−152809号公報及び特開2010−257492号公報に用いられている材料を好ましく用いることができる。
基材としてフィルム基材を用いる場合は、光学的に歪みがない基材、及び、透明度が高い基材を用いることがより好ましく、具体的な素材には、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate;PET)、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、シクロオレフィンポリマーをあげることができる。
〔導電層〕
基材上に形成されている導電層としては、一般的な回路配線又はタッチパネル配線に用いられる任意の導電層を挙げることができる。
導電層の材料としては、金属及び金属酸化物などを挙げることができる。
金属酸化物としては、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、SiO等を挙げることができる。金属としては、Al、Zn、Cu、Fe、Ni、Cr、Mo等を挙げることができる。
本開示に係る回路配線の製造方法に用いられる基板には、複数の導電層を含んでいてもよく、その場合は、複数の導電層のうち少なくとも一つの導電層が金属酸化物を含むことが好ましい。導電性層としては、静電容量型タッチパネルに用いられる視認部のセンサーに相当する電極パターン又は周辺取り出し部の配線であることが好ましい。
<仮支持体を剥離する工程>
本開示に係る回路配線の製造方法は、上記貼り合わる工程の後に、感光性樹脂層から仮支持体を剥離する工程を含む。
仮支持体を剥離する手段としては、特に制限はなく、公知の手段を用いることができ、剥離ロールが好ましく挙げられる。また、剥離点が変動しないよう、ニップローラーで挟み込んだ後に仮支持体を剥離することが好ましい。また、剥離が安定するよう、適宜巻取りテンションを調節することが好ましい。
<パターン露光する工程>
本開示に係る回路配線の製造方法は、仮支持体を剥離した後に、感光性樹脂層に対してフォトマスクをコンタクトさせて感光性樹脂層をパターン露光する工程(以下、露光工程ともいう。)を含む。
本開示の回路配線の製造方法における露光工程の一例を、図3に概略的に示した。
導電層23の上に配置された感光性樹脂層14から仮支持体12を剥離する。その後、感光性樹脂層14の上方(導電層23と接する側とは反対側)に予め定められたパターンを有するフォトマスク30を配置し、感光性樹脂層とコンタクトさせる。その後、フォトマスク30を介してフォトマスク上方から例えば紫外線で露光する。
本実施形態においてパターンの詳細な配置及び具体的サイズは特に限定されない。本実施形態により製造される回路配線を有する入力装置を備えた表示装置(例えばタッチパネル)の表示品質を高め、また、取り出し配線の占める面積をできるだけ小さくしたいことから、パターンの少なくとも一部(特にタッチパネルの電極パターン及び取り出し配線の部分)は100μm以下の細線であることが好ましく、70μm以下の細線であることが更に好ましい。
ここで、露光に使用する光源としては、感光性転写材料の露光された箇所が現像液に溶解しうる波長域の光(例えば、365nm、405nmなど)を照射できれば適宜選定して用いることができる。具体的には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等が挙げられる。
露光量としては、5mJ/cm〜200mJ/cmであることが好ましく、10mJ/cm〜100mJ/cmであることがより好ましい。
なお本実施形態における露光工程、現像工程、及びその他の工程の例としては、特開2006−23696号公報の段落0035〜段落0051に記載の方法も、本開示を超えない範囲において好適に用いることができる。
<パターンを形成する工程>
本開示に係る回路配線の製造方法は、パターン露光後に、感光性樹脂層を現像してパターンを形成する工程(以下、現像工程ともいう。)を含む。
パターン露光された感光性樹脂層を現像することによりパターンを形成することができる。
パターン露光された感光性樹脂層の現像は、現像液を用いて行うことができる。
現像液としては、感光性樹脂層の露光部分を除去することができれば特に制限はなく、例えば、特開平5−72724号公報に記載の現像液など、公知の現像液を使用することができる。なお、現像液は感光性樹脂層の露光部が溶解型の現像挙動をする現像液が好ましい。例えば、pKa=7〜13の化合物を0.05mol/L(リットル)〜5mol/Lの濃度で含むアルカリ水溶液系の現像液が好ましい。現像液は、更に、水と混和性を有する有機溶剤、界面活性剤等を含有してもよい。本実施形態において好適に用いられる現像液としては、例えば、国際公開第2015/093271号の段落0194に記載の現像液が挙げられる。
現像方式としては、特に制限はなくパドル現像、シャワー現像、シャワー及びスピン現像、ディップ現像等のいずれでもよい。ここで、シャワー現像について説明すると、露光後の感光性樹脂層に現像液をシャワーにより吹き付けることにより、露光部分を除去することができる。また、現像の後に、洗浄剤などをシャワーにより吹き付け、ブラシなどで擦りながら、現像残渣を除去することが好ましい。現像液の液温度は20℃〜40℃が好ましい。
更に、現像して得られた感光性樹脂層を含むパターンを加熱処理(以下、ポストベークともいう。)するポストベーク工程を有していてもよい。
ポストベークする際の加熱は、8.1kPa〜121.6kPaの環境下で行うことが好ましく、506.6kPa以上の環境下で行うことがより好ましい。一方、ポストベークする際の加熱は、1114.6kPa以下の環境下で行うことがより好ましく、101.3kPa以下の環境下で行うことが特に好ましい。
ポストベークの温度は、80℃〜250℃であることが好ましく、110℃〜170℃であることがより好ましく、130℃〜150℃であることが特に好ましい。
ポストベークの時間は、1分〜30分であることが好ましく、2分〜10分であることがより好ましく、2分〜4分であることが特に好ましい。
ポストベークは、空気環境下で行っても、窒素置換環境下で行ってもよい。
ポスト露光工程等、その他の工程を有していてもよい。
<エッチング処理する工程>
本開示に係る回路配線の製造方法は、感光性樹脂層のパターンが形成されていない領域において露出する導電層をエッチング処理する工程(以下、エッチング工程ともいう。)を含む。
エッチング処理することにより、現像後に形成された、感光性樹脂層のパターンと同じパターンを有する導電層を形成することができる。
導電層のエッチングは、特開2010−152155号公報の段落0048〜段落0054等に記載の方法、公知のプラズマエッチング等のドライエッチングによる方法など、公知の方法でエッチングを適用することができる。
例えば、エッチングの方法としては、一般的に行われている、エッチング液に浸漬する、ないしはエッチング液を吹き付けるウェットエッチング法が挙げられる。ウェットエッチングに用いられるエッチング液は、エッチングの対象に合わせて酸性タイプ又はアルカリ性タイプのエッチング液を適宜選択すればよい。
酸性タイプのエッチング液としては、塩酸、硫酸、フッ酸、リン酸等の酸性成分単独の水溶液、酸性成分と塩化第二鉄、フッ化アンモニウム、過マンガン酸カリウム等の塩の混合水溶液等が例示される。酸性成分は、複数の酸性成分を組み合わせた成分を使用してもよい。
アルカリ性タイプのエッチング液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、有機アミン、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドのような有機アミンの塩等のアルカリ成分単独の水溶液、アルカリ成分と過マンガン酸カリウム等の塩の混合水溶液等が例示される。アルカリ成分は、複数のアルカリ成分を組み合わせた成分を使用してもよい。
エッチング液の温度は特に限定されないが、45℃以下であることが好ましい。本実施形態でエッチングマスク(エッチングパターン)として使用されるパターンは、45℃以下の温度域における酸性及びアルカリ性のエッチング液に対して特に優れた耐性を発揮することが好ましい。したがって、エッチング工程中に感光性樹脂層が剥離することが防止され、感光性樹脂層の存在しない部分が選択的にエッチングされることになる。
エッチング工程後、工程ラインの汚染を防ぐために、必要に応じて洗浄工程及び乾燥工程を行ってもよい。洗浄工程については、例えば常温で純水により10秒〜300秒間基板を洗浄して行い、乾燥工程については、例えばエアブローを使用し、エアブロー圧(好ましくは0.1kg/cm〜5kg/cm程度)を適宜調整して乾燥を行えばよい。
<感光性樹脂層除去工程>
エッチング工程の終了後、導電層上には感光性樹脂層14のパターンが残存している場合がある。導電パターンを露出させて導電性を確保する点で、残存する全ての感光性樹脂層のパターンを除去することが好ましい。
残存する感光性樹脂層を除去する方法としては特に制限はないが、薬品処理により除去する方法を挙げることができる。
感光性樹脂層の除去方法としては、好ましくは30℃〜80℃、より好ましくは50℃〜80℃にて撹拌中の剥離液に感光性樹脂層などを有する基材を1分〜30分間浸漬する方法が挙げられる。
剥離液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ成分、又は、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、第4級アンモニウム塩等の有機アルカリ成分を、水、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン又はこれらの混合溶液に溶解させた剥離液が挙げられる。剥離液を使用し、スプレー法、シャワー法、パドル法等により剥離してもよい。
(感光性転写材料)
以下、本開示において用いられる感光性転写材料について、詳細に説明する。
図1は、本開示に係る感光性転写材料の層構成の一例を概略的に示している。図1に示す感光性転写材料100は、仮支持体12と、感光性樹脂層14と、カバーフィルム16とがこの順に積層されている。
<仮支持体>
仮支持体は、感光性樹脂層を支持し、感光性樹脂層から剥離可能な支持体である。
本開示に用いられる仮支持体としては、ガラス基板、樹脂フィルム、紙等が挙げられ、強度及び可撓性等の観点から、樹脂フィルムが特に好ましい。樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、トリ酢酸セルロースフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム等が挙げられる。中でも、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが特に好ましい。
仮支持体の厚みは、特に限定されず、5μm〜200μmの範囲が好ましく、取扱い易さ、汎用性などの点で、10μm〜150μmの範囲がより好ましい。
仮支持体の厚みは、支持体としての強度、回路配線形成用基板との貼り合わせに求められる可撓性などの観点から、材質に応じて選択すればよい。
仮支持体の好ましい態様については、例えば、特開2014−85643号公報の段落0017〜段落0018に記載があり、この公報の内容は本明細書に組み込まれる。
<感光性樹脂層>
本開示において用いられる感光性転写材料は、仮支持体上に、感光性樹脂層を有する。感光性樹脂層は感光システムの違いから、活性光線を照射した部分が像として残るネガ型と、活性光線を照射していない部分を像として残すポジ型とに分けられる。ポジ型では活性光線を照射することにより、例えば活性光線を照射されて酸を発生する感光剤などを用いて露光部の溶解性を高めるため、パターン露光時点では露光部及び未露光部がいずれも硬化せず、得られたパターン形状が不良であった場合には全面露光などによって基板を再利用(リワーク)できる。そのため、いわゆるリワーク性に優れる観点からは、ポジ型が好ましい。
ポジ型感光性樹脂層としては、良好な回路品質が得られる点で、酸分解性基で保護された酸基を有する構成単位を有する重合体と、光酸発生剤とを含むことが好ましい。さらに化学増幅ポジ型感光性樹脂層であることが好ましい。
後述するオニウム塩及びオキシムスルホネート化合物等の光酸発生剤は、活性放射線(活性光線)に感応して生成される酸が、上記重合体中の保護された酸基の脱保護に対して触媒として作用するので、1個の光量子の作用で生成した酸が、多数の脱保護反応に寄与し、量子収率は1を超え、例えば、10の数乗のような大きい値となり、いわゆる化学増幅の結果として、高感度が得られる。
一方、活性放射線に感応する光酸発生剤としてキノンジアジド化合物を用いた場合、逐次型光化学反応によりカルボキシ基を生成するが、その量子収率は必ず1以下であり、化学増幅型には該当しない。
ポジ型感光性樹脂層は、酸分解性で保護された酸基を有する構成単位(「構成単位A」ともいう。)を有する重合体(単に「重合体A1」ともいう。)を含むことが好ましい。
また、ポジ型感光性樹脂層は、構成単位Aを有する重合体A1に加え、他の重合体を含んでいてもよい。本開示においては、構成単位Aを有する重合体A1及び他の重合体をあわせて、「重合体成分」ともいう。
上記重合体A1は、露光により生じる触媒量の酸性物質の作用により、重合体A1中の酸分解性基で保護された酸基を有する構成単位Aが脱保護反応を受け酸基となる。この酸基により、現像液への溶解が可能となる。
更に、重合体A1は、酸基を有する構成単位を更に有することが好ましい。
ポジ型感光性樹脂層は、更に、酸分解性基で保護された酸基を有する構成単位を有する重合体A1以外の重合体を含んでいてもよい。
また、重合体成分に含まれる全ての重合体がそれぞれ、後述する酸基を有する構成単位を少なくとも有する重合体であることが好ましい。
また、ポジ型の感光性樹脂組成物は、更に、これら以外の重合体を含んでいてもよい。本開示における上記重合体成分は、特に述べない限り、必要に応じて添加される他の重合体を含めたものを意味するものとする。なお、後述する界面活性剤や添加剤に該当する化合物は、高分子化合物であっても、上記重合体成分に含まないものとする。
−重合体A1−
重合体A1は、付加重合型の樹脂であることが好ましく、(メタ)アクリル酸又はそのエステルに由来する構成単位を有する重合体であることがより好ましい。なお、(メタ)アクリル酸又はそのエステルに由来する構成単位以外の構成単位、例えば、スチレンに由来する構成単位や、ビニル化合物に由来する構成単位等を有していてもよい。
−構成単位A−
上記重合体成分は、酸分解性基で保護された酸基を有する構成単位Aを少なくとも有する重合体A1を含むことが好ましい。上記重合体成分が構成単位Aを有する重合体を含むことにより、極めて高感度な化学増幅ポジ型の感光性樹脂層とすることができる。
本開示における「酸分解性基で保護された酸基」は、酸基及び酸分解性基として公知のものを使用でき、特に限定されない。具体的な酸基としては、カルボキシ基、及び、フェノール性水酸基が好ましく挙げられる。また、酸分解性で保護された酸基としては、酸により比較的分解し易い基(例えば、式A3により表される基で保護されたエステル基、テトラヒドロピラニルエステル基、又は、テトラヒドロフラニルエステル基等のアセタール系官能基)や酸により比較的分解し難い基(例えば、tert−ブチルエステル基等の第三級アルキル基、tert−ブチルカーボネート基等の第三級アルキルカーボネート基)を用いることができる。
感度および線幅均一性の観点から、上記酸分解性基としては、アセタールの形で保護された構造を有する基であることが好ましい。
上記酸分解性基で保護された酸基を有する構成単位Aは、感度及び解像度の観点から、下記式A1〜式A3のいずれかにより表される構成単位よりなる群から選ばれた少なくとも1種の構成単位であることが好ましく、後述する式A3−2により表される構成単位であることがより好ましい。
Figure 0006858269
式A1中、R11及びR12はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、少なくともR11及びR12のいずれか一方がアルキル基又はアリール基であり、R13はアルキル基又はアリール基を表し、R11又はR12と、R13とが連結して環状エーテルを形成してもよく、R14は水素原子又はメチル基を表し、Xは単結合又は二価の連結基を表し、R15は置換基を表し、nは0〜4の整数を表す。
式A2中、R21及びR22はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、少なくともR21及びR22のいずれか一方がアルキル基又はアリール基であり、R23はアルキル基又はアリール基を表し、R21又はR22と、R23とが連結して環状エーテルを形成してもよく、R24はそれぞれ独立に、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルキル基、アリールカルボニル、アリールオキシカルボニル又はシクロアルキル基を表し、mは0〜3の整数を表す。
式A3中、R31及びR32はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、少なくともR31及びR32のいずれか一方がアルキル基又はアリール基であり、R33はアルキル基又はアリール基を表し、R31又はR32と、R33とが連結して環状エーテルを形成してもよく、R34は水素原子又はメチル基を表し、Xは単結合又はアリーレン基を表し、Yは−S−、又は−O−を表す。
式A1中、R11又はR12がアルキル基の場合、炭素数は1〜10のアルキル基が好ましい。R11又はR12がアリール基の場合、フェニル基が好ましい。R11及びR12は、それぞれ、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
式A1中、R13は、アルキル基又はアリール基を表し、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましい。
また、R11〜R13におけるアルキル基及びアリール基は、置換基を有していてもよい。
式A1中、R11又はR12と、R13とが連結して環状エーテルを形成してもよく、R11又はR12と、R13とが連結して環状エーテルを形成することが好ましい。環状エーテルの環員数は特に制限はないが、5又は6であることが好ましく、5であることがより好ましい。
式A1中、Xは単結合又は二価の連結基を表し、単結合又はアルキレン基、−C(=O)O−、−C(=O)NR−、−O−又はこれらの組み合わせが好ましく、単結合がより好ましい。アルキレン基は、直鎖状でも分岐を有していても環状構造を有していてもよく、置換基を有していてもよい。アルキレン基の炭素数は1〜10が好ましく、1〜4がより好ましい。Xが−C(=O)O−を含む場合、−C(=O)O−に含まれる炭素原子と、RB4が結合した炭素原子とが直接結合する態様が好ましい。Xが−C(=O)NR−を含む場合、−C(=O)NR−に含まれる炭素原子と、R14が結合した炭素原子とが直接結合する態様が好ましい。Rはアルキル基又は水素原子を表し、炭素数1〜4のアルキル基又は水素原子が好ましく、水素原子がより好ましい。
式A1中、R11〜R13を含む基と、Xとは、互いにパラ位で結合することが好ましい。
式A1中、R15は置換基を表し、アルキル基又はハロゲン原子が好ましい。アルキル基の炭素数は、1〜10が好ましく、1〜4がより好ましい。
式A1中、nは0〜4の整数を表し、0又は1が好ましく、0がより好ましい。
式A1中、R14は水素原子又はメチル基を表し、重合体A1のTgをより低くし得るという観点から、水素原子であることが好ましい。
より具体的には、重合体A1に含まれる構成単位Aの全含有量に対し、式A1におけるR14が水素原子である構成単位は20質量%以上であることが好ましい。
なお、構成単位A中の、式A1におけるR14が水素原子である構成単位の含有量(含有割合:質量比)は、13C−核磁気共鳴スペクトル(NMR)測定から常法により算出されるピーク強度の強度比により確認することができる。
<<式A1により表される構成単位の好ましい態様>>
式A1で表される構成単位の中でも、パターン形状の変形抑制の観点から、下記式A1−2で表される構成単位がより好ましい。
Figure 0006858269

式A1−2中、RB4は水素原子又はメチル基を表し、RB5〜RB11はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、RB12は置換基を表し、nは0〜4の整数を表す。
式A1−2中、RB4は水素原子が好ましい。
式A1−2中、RB5〜RB11は、水素原子が好ましい。
式A1−2、RB12は置換基を表し、アルキル基又はハロゲン原子が好ましい。アルキル基の炭素数は、1〜10が好ましく、1〜4がより好ましい。
式A1−2中、nは0〜4の整数を表し、0又は1が好ましく、0がより好ましい。
式A1で表される構成単位A1の好ましい具体例としては、下記の構成単位が例示できる。なお、RB4は水素原子又はメチル基を表す。
Figure 0006858269
<<式A2により表される構成単位の好ましい態様>>
式A2中、R21及びR22がアルキル基の場合、炭素数1〜10のアルキル基が好ましい。R21及びR22がアリール基の場合、フェニル基が好ましい。R11及びR12は、それぞれ、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、少なくとも一方が水素原子であることがより好ましい。
式A2中、R23はアルキル基又はアリール基を表し、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、1〜6のアルキル基がより好ましい。
11又はR12と、R13とが連結して環状エーテルを形成してもよい。
式A2中、R24はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基であることが好ましく、水素原子であることがより好ましい。R24は、R24と同様の基により更に置換されていてもよい。
式A2中、mは1又は2であることが好ましく、1であることがより好ましい。
式A2で表される構成単位A2の好ましい具体例としては、下記の構成単位が例示できる。
Figure 0006858269

<<式A3により表される構成単位の好ましい態様>>
式A3中、R31又はR32がアルキル基の場合、炭素数は1〜10のアルキル基が好ましい。R31又はR32がアリール基の場合、フェニル基が好ましい。R31及びR32は、それぞれ、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
式A3中、R33は、アルキル基又はアリール基を表し、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましい。
また、R31〜R33におけるアルキル基及びアリール基は、置換基を有していてもよい。
式A3中、R31又はR32と、R33とが連結して環状エーテルを形成してもよく、R31又はR32と、R33とが連結して環状エーテルを形成することが好ましい。環状エーテルの環員数は特に制限はないが、5又は6であることが好ましく、5であることがより好ましい。
式A3中、Xは単結合又はアリーレン基を表し、単結合が好ましい。アリーレン基は、置換基を有していてもよい。
式A3中、Yは−S−、又は−O−を表し、露光感度の観点から、−O−が好ましい。Rは水素原子、アルキル基が好ましい。
上記式A3で表される構成単位は、酸分解性基で保護されたカルボキシ基を有する構成単位である。重合体A1が式A3で表される構成単位を含むことで、パターン形成時の感度に優れ、また、解像度より優れる。
式A3中、R34は水素原子又はメチル基を表し、重合体A1のTgをより低くし得るという観点から、水素原子であることが好ましい。
より具体的には、重合体A1に含まれる式A3で表される構成単位の全量に対し、式A3におけるR34が水素原子である構成単位は20質量%以上であることが好ましい。
なお、式A3で表される構成単位中の、式A1におけるR34が水素原子である構成単位の含有量(含有割合:質量比)は、13C−核磁気共鳴スペクトル(NMR)測定から常法により算出されるピーク強度の強度比により確認することができる。
式A3で表される構成単位の中でも、下記式A3−2で表される構成単位が、パターン形成時の露光感度を更に高める観点からより好ましい。
Figure 0006858269

式A3−2中、R31及びR32はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、少なくともR31及びR32のいずれか一方がアルキル基又はアリール基であり、R33はアルキル基又はアリール基を表し、R31又はR32と、R33とが連結して環状エーテルを形成してもよく、R34は水素原子又はメチル基を表し、Xは単結合又はアリーレン基を表す。
式A3−2中、R31、R32、R33、R34及びXはそれぞれ、式A3中のR31、R32、R33、R34及びXと同義であり、好ましい態様も同様である。
式A3で表される構成単位の中でも、下記式A3−3で表される構成単位が、パターン形成時の感度を更に高める観点からより好ましい。
Figure 0006858269

式A3−3中、R34は水素原子又はメチル基を表し、R35〜R41はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
式A3−3中、R34は水素原子が好ましい。
式A3−3中、R35〜R41は、水素原子が好ましい。
式A3で表される、酸分解性基で保護されたカルボキシ基を有する構成単位の好ましい具体例としては、下記の構成単位が例示できる。なお、R34は水素原子又はメチル基を表す。
Figure 0006858269

重合体A1に含まれる構成単位Aは、1種であっても、2種以上であってもよい。
重合体A1における構成単位Aの含有量は、重合体A1の全質量に対して、20質量%以上であることが好ましく、20質量%〜90質量%であることがより好ましく、30質量%〜70質量%であることが更に好ましい。
重合体A1における構成単位Aの含有量(含有割合:質量比)は、13C−NMR測定から常法により算出されるピーク強度の強度比により確認することができる。
また、全ての重合体成分を構成単位(モノマー単位)に分解したうえで、構成単位Aの割合は、重合体成分の全質量に対して、5質量%〜80質量%であることが好ましく、10質量%〜80質量%であることがより好ましく、30質量%〜70質量%であることが特に好ましい。
上記重合体A1は、酸基を有する構成単位Bを含んでいてもよい。
構成単位Bは、保護基、例えば、酸分解性基で保護されていない酸基、すなわち、保護基を有さない酸基を有する構成単位である。重合体A1が構成単位Bを含むことで、パターン形成時の感度が良好となり、パターン露光後の現像工程においてアルカリ性の現像液に溶けやすくなり、現像時間の短縮化を図ることができる。
本明細書における酸基とは、pKaが12以下のプロトン解離性基を意味する。酸基は、通常、酸基を形成しうるモノマーを用いて、酸基を有する構成単位(構成単位B)として、重合体に組み込まれる。感度向上の観点から、酸基のpKaは、10以下が好ましく、6以下がより好ましい。また、酸基のpKaは、−5以上であることが好ましい。
上記酸基としては、カルボキシ基、スルホンアミド基、ホスホン酸基、スルホン酸基、フェノール性水酸基、及び、スルホニルイミド基等が例示される。中でも、カルボン酸基及びフェノール性水酸基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の酸基が好ましい。
重合体A1への酸基を有する構成単位の導入は、酸基を有するモノマーを共重合させること又は酸無水物構造を有するモノマーを共重合させ酸無水物を加水分解することで行うことができる。
構成単位Bである、酸基を有する構成単位は、スチレン化合物に由来する構成単位若しくはビニル化合物に由来する構成単位に対して酸基が置換した構成単位、又は、(メタ)アクリル酸に由来する構成単位であることがより好ましい。具体的には、カルボキシ基を有するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、4−カルボキシスチレン等が挙げられ、フェノール性水酸基を有するモノマーとしてはp−ヒドロキシスチレン、4−ヒドロキシフェニルメタクリレート等が挙げられ、酸無水物を有するモノマーとしては、無水マレイン酸等が挙げられる。
構成単位Bとしては、カルボン酸基を有する構成単位、又は、フェノール性水酸基を有する構成単位が、パターン形成時の感度がより良好となるという観点から好ましい。
構成単位Bを形成しうる酸基を有するモノマーは既述の例に限定されない。
重合体A1に含まれる構成単位Bは、1種のみであっても、2種以上であってもよい。
重合体A1は、重合体A1の全質量に対し、酸基を有する構成単位(構成単位B)を0.1質量%〜20質量%含むことが好ましく、0.5質量%〜15質量%含むことがより好ましく、1質量%〜10質量%含むことが更に好ましい。上記範囲であると、パターン形成性がより良好となる。
重合体A1における構成単位Bの含有量(含有割合:質量比)は、13C−NMR測定から常法により算出されるピーク強度の強度比により確認することができる。
<<その他の構成単位>>
重合体A1は、既述の構成単位A及び構成単位B以外の、他の構成単位(以下、構成単位Cと称することがある。)を、本開示に係る感光性転写材料の効果を損なわない範囲で含んでいてもよい。
構成単位Cを形成するモノマーとしては、特に制限はなく、例えば、スチレン類、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸環状アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アリールエステル、不飽和ジカルボン酸ジエステル、ビシクロ不飽和化合物、マレイミド化合物、不飽和芳香族化合物、共役ジエン系化合物、不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸、不飽和ジカルボン酸無水物、脂肪族環式骨格を有する基、その他の不飽和化合物を挙げることができる。
重合体A1は、構成単位Cを1種のみ含んでもよく、2種以上含んでいてもよい。
以下、本開示における重合体A1の好ましい例を挙げるが、本開示は以下の例示に限定されない。なお、下記例示化合物における構成単位の比率、重量平均分子量は、好ましい物性を得るために適宜選択される。
Figure 0006858269
(重合体A1のガラス転移温度:Tg)
本開示における重合体A1のガラス転移温度(Tg)は、転写性の観点から、90℃以下であることが好ましく、20℃以上60℃以下であることがより好ましく、30℃以上50℃以下であることが更に好ましい。
重合体のTgを、既述の好ましい範囲に調整する方法としては、例えば、目的とする重合体の各構成単位の単独重合体のTgと各構成単位の質量比より、FOX式を指針にして、目的とする重合体A1のTgを制御することが可能である。
例えば、重合体に含まれる第1の構成単位の単独重合体のTgをTg1、第1の構成単位の共重合体における質量分率をW1とし、第2の構成単位の単独重合体のTgをTg2とし、第2の構成単位の共重合体における質量分率をW2としたときに、第1の構成単位と第2の構成単位とを含む共重合体のTg0(K)は、以下の式にしたがって推定することが可能である。
FOX式:1/Tg0=(W1/Tg1)+(W2/Tg2)
既述のFOX式を用いて、共重合体に含まれる各構成単位の種類と質量分率を調整して、所望のTgを有する共重合体を得ることができる。
また、重合体の重量平均分子量を調整することにより、重合体のTgを調整することも可能である。
−重合体A1の製造方法−
重合体A1の製造方法(合成法)は特に限定されないが、一例を挙げると、式Aで表される構成単位Aを形成するための重合性単量体、酸基を有する構成単位Bを形成するための重合性単量体、更に必要に応じて、その他の構成単位Cを形成するための重合性単量体を含む有機溶剤中、重合開始剤を用いて重合することにより合成することができる。また、いわゆる高分子反応で合成することもできる。
本開示における上記感光性樹脂層は、上記基板に対して良好な密着性を発現させる観点から、感光性樹脂層の全固形分に対し、上記重合体成分を50質量%〜99.9質量%の割合で含むことが好ましく、70質量%〜98質量%の割合で含むことがより好ましい。
また、上記感光性樹脂層は、上記基板に対して良好な密着性を発現させる観点から、感光性樹脂層の全固形分に対し、上記重合体A1を50質量%〜99.9質量%の割合で含むことが好ましく、70質量%〜98質量%の割合で含むことがより好ましい。
〔他の重合体〕
上記感光性樹脂層は、重合体成分として、重合体A1に加え、本開示に係る感光性転写材料の効果を損なわない範囲において、式Aで示される構成単位(a)を含まない重合体(「他の重合体」と称する場合がある。)を更に含んでいてもよい。上記感光性樹脂層が他の重合体を含む場合、他の重合体の配合量は、全重合体成分中、50質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましく、20質量%以下であることが更に好ましい。
〔光酸発生剤〕
ポジ型感光性樹脂層は、光酸発生剤を含有することが好ましい。
本開示で使用される光酸発生剤としては、紫外線、遠紫外線、X線、及び、荷電粒子線等の放射線を照射することにより酸を発生することができる化合物である。
本開示で使用される光酸発生剤としては、波長300nm以上、好ましくは波長300nm〜450nmの活性光線に感応し、酸を発生する化合物が好ましいが、その化学構造は制限されない。また、波長300nm以上の活性光線に直接感応しない光酸発生剤についても、増感剤と併用することによって波長300nm以上の活性光線に感応し、酸を発生する化合物であれば、増感剤と組み合わせて好ましく用いることができる。
本開示で使用される光酸発生剤としては、pKaが4以下の酸を発生する光酸発生剤が好ましく、pKaが3以下の酸を発生する光酸発生剤がより好ましく、pKaが2以下の酸を発生する光酸発生剤が特に好ましい。pKaの下限値は特に定めないが、例えば、−10.0以上であることが好ましい。
光酸発生剤としては、イオン性光酸発生剤と、非イオン性光酸発生剤とを挙げることができる。
また、光酸発生剤としては、感度及び解像度の観点から、後述するオニウム塩化合物、及び、後述するオキシムスルホネート化合物よりなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物を含むことが好ましく、オキシムスルホネート化合物を含むことがより好ましい。
非イオン性光酸発生剤の例として、トリクロロメチル−s−トリアジン類、ジアゾメタン化合物、イミドスルホネート化合物、及び、オキシムスルホネート化合物などを挙げることができる。これらの中でも、感度、解像度、及び、密着性の観点から、光酸発生剤がオキシムスルホネート化合物であることが好ましい。これら光酸発生剤は、1種単独又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。トリクロロメチル−s−トリアジン類、及び、ジアゾメタン誘導体の具体例としては、特開2011−221494号公報の段落0083〜段落0088に記載の化合物が例示できる。
オキシムスルホネート化合物、すなわち、オキシムスルホネート構造を有する化合物としては、下記式(B1)で表されるオキシムスルホネート構造を有する化合物が好ましい。
Figure 0006858269
式(B1)中、R21は、アルキル基又はアリール基を表し、*は他の原子又は他の基との結合部位を表す。
式(B1)で表されるオキシムスルホネート構造を有する化合物は、いずれの基も置換されてもよく、R21におけるアルキル基は、直鎖状であっても、分岐構造を有していても、環構造を有していてもよい。許容される置換基は以下に説明する。
21のアルキル基としては、炭素数1〜10の、直鎖状又は分岐状アルキル基が好ましい。R21のアルキル基は、炭素数6〜11のアリール基、炭素数1〜10のアルコキシ基、シクロアルキル基(7,7−ジメチル−2−オキソノルボルニル基などの有橋式脂環基を含む、好ましくはビシクロアルキル基等)、又は、ハロゲン原子で置換されてもよい。
21のアリール基としては、炭素数6〜18のアリール基が好ましく、フェニル基又はナフチル基がより好ましい。R21のアリール基は、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基及びハロゲン原子よりなる群から選ばれた1つ以上の基で置換されてもよい。
式(B1)で表されるオキシムスルホネート構造を有する化合物は、特開2014−85643号公報の段落0078〜0111に記載のオキシムスルホネート化合物であることも好ましい。
イオン性光酸発生剤の例として、ジアリールヨードニウム塩類及びトリアリールスルホニウム塩類等のオニウム塩化合物、第四級アンモニウム塩類等を挙げることができる。これらのうち、オニウム塩化合物が好ましく、トリアリールスルホニウム塩類及びジアリールヨードニウム塩類が特に好ましい。
イオン性光酸発生剤としては特開2014−85643号公報の段落0114〜0133に記載のイオン性光酸発生剤も好ましく用いることができる。
光酸発生剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記感光性樹脂層における光酸発生剤の含有量は、感度、解像度の観点から、上記感光性樹脂層の全質量に対して、0.1質量%〜10質量%であることが好ましく、0.5質量%〜5質量%であることがより好ましい。
〔溶剤〕
ポジ型感光性樹脂層を形成するための感光性樹脂組成物は、溶剤を含んでいてもよい。
感光性樹脂層を形成する感光性樹脂組成物は、感光性樹脂層を容易に形成するため、一旦溶剤を含有させて感光性樹脂組成物の粘度を調節し、溶剤を含む感光性樹脂組成物を塗布及び乾燥して、上記感光性樹脂層を好適に形成することができる。
本開示に使用される溶剤としては、公知の溶剤を用いることができる。溶剤としては、エチレングリコールモノアルキルエーテル類、エチレングリコールジアルキルエーテル類、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールジアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ジエチレングリコールジアルキルエーテル類、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル類、ジプロピレングリコールジアルキルエーテル類、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、エステル類、ケトン類、アミド類、及び、ラクトン類等が例示できる。また、溶剤の具体例としては特開2011−221494号公報の段落0174〜段落0178に記載の溶剤も挙げられ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
また、既述の溶剤に、更に必要に応じて、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナール、ベンジルアルコール、アニソール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、炭酸エチレン、又は、炭酸プロピレン等の溶剤を添加することもできる。
溶剤は、1種のみ用いてもよく、2種以上を使用してもよい。
本開示に用いることができる溶剤は、1種単独で用いてもよく、2種を併用することがより好ましい。溶剤を2種以上使用する場合には、例えば、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類とジアルキルエーテル類との併用、ジアセテート類とジエチレングリコールジアルキルエーテル類との併用、又は、エステル類とブチレングリコールアルキルエーテルアセテート類との併用が好ましい。
また、溶剤としては、以下に記載のエステル類、エーテル類、ケトン類等も好ましく挙げられる。
エステル類としては、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等が挙げられる。
エーテル類としては、ジイソプロピルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジオキソラン、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
ケトン類としては、メチルn−ブチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、メチルn−プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン等が挙げられる。
また、その他の溶剤としては、トルエン、アセトニトリル、イソプロパノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール等が挙げられる。
感光性樹脂組成物を塗布する際における溶剤の含有量は、感光性樹脂組成物中の全固形分100質量部あたり、50質量部〜1,900質量部であることが好ましく、100質量部〜900質量部であることがより好ましい。
また、感光性樹脂層における溶剤の含有量は、感光性樹脂層の全質量に対し、2質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましく、0.5質量%以下であることが更に好ましい。
〔その他の添加剤〕
本開示におけるポジ型感光性樹脂層は、重合体A1及び光酸発生剤に加え、必要に応じて公知の添加剤を含むことができる。
−塩基性化合物−
本開示におけるポジ型感光性樹脂層は、塩基性化合物を更に含むことが好ましい。
塩基性化合物としては、化学増幅レジストで用いられる塩基性化合物の中から任意に選択して使用することができる。例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン、複素環式アミン、第四級アンモニウムヒドロキシド、及び、カルボン酸の第四級アンモニウム塩等が挙げられる。これらの具体例としては、特開2011−221494号公報の段落0204〜段落0207に記載の化合物が挙げられ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
具体的には、脂肪族アミンとしては、例えば、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、及び、ジシクロヘキシルメチルアミンなどが挙げられる。
芳香族アミンとしては、例えば、アニリン、ベンジルアミン、N,N−ジメチルアニリン、及び、ジフェニルアミンなどが挙げられる。
複素環式アミンとしては、例えば、ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、N−メチル−4−フェニルピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、イミダゾール、ベンズイミダゾール、4−メチルイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、8−オキシキノリン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、4−メチルモルホリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、及び、1,8−ジアザビシクロ[5.3.0]−7−ウンデセンなどが挙げられる。
第四級アンモニウムヒドロキシドとしては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヒドロキシド、及び、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムヒドロキシドなどが挙げられる。
カルボン酸の第四級アンモニウム塩としては、例えば、テトラメチルアンモニウムアセテート、テトラメチルアンモニウムベンゾエート、テトラ−n−ブチルアンモニウムアセテート、及び、テトラ−n−ブチルアンモニウムベンゾエートなどが挙げられる。
塩基性化合物は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
塩基性化合物の含有量は、感光性樹脂層の全質量に対して、0.001質量%〜5質量%であることが好ましく、0.005質量%〜3質量%であることがより好ましい。
−界面活性剤−
本開示におけるポジ型感光性樹脂層は、膜厚均一性の観点から界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系(非イオン系)、又は、両性のいずれでも使用することができるが、好ましい界面活性剤はノニオン界面活性剤である。
ノニオン系界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレン高級アルキルエーテル類、ポリオキシエチレン高級アルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレングリコールの高級脂肪酸ジエステル類、シリコーン系、フッ素系界面活性剤を挙げることができる。また、以下商品名で、KP(信越化学工業(株)製)、ポリフロー(共栄社化学(株)製)、エフトップ(JEMCO社製)、メガファック(DIC(株)製)、フロラード(住友スリーエム(株)製)、アサヒガード、サーフロン(旭硝子(株)製)、PolyFox(OMNOVA社製)、及び、SH−8400(東レ・ダウコーニング(株)製)等の各シリーズを挙げることができる。
また、界面活性剤として、下記式I−1で表される構成単位A及び構成単位Bを含み、テトラヒドロフラン(THF)を溶剤とした場合のゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が1,000以上10,000以下である共重合体を好ましい例として挙げることができる。
Figure 0006858269
式(I−1)中、R401及びR403はそれぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表し、R402は炭素数1以上4以下の直鎖アルキレン基を表し、R404は水素原子又は炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、Lは炭素数3以上6以下のアルキレン基を表し、p及びqは重合比を表す質量百分率であり、pは10質量%以上80質量%以下の数値を表し、qは20質量%以上90質量%以下の数値を表し、rは1以上18以下の整数を表し、sは1以上10以下の整数を表し、*は他の構造との結合部位を表す。
Lは、下記式(I−2)で表される分岐アルキレン基であることが好ましい。式(I−2)におけるR405は、炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、相溶性と被塗布面に対する濡れ性の点で、炭素数1以上3以下のアルキル基が好ましく、炭素数2又は3のアルキル基がより好ましい。pとqとの和(p+q)は、p+q=100、すなわち、100質量%であることが好ましい。
Figure 0006858269

共重合体の重量平均分子量(Mw)は、1,500以上5,000以下がより好ましい。
その他、特許第4502784号公報の段落0017、特開2009−237362号公報の段落0060〜段落0071に記載の界面活性剤も用いることができる。
界面活性剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤の添加量は、感光性樹脂層の全質量に対して、10質量%以下であることが好ましく、0.001質量%〜10質量%であることがより好ましく、0.01質量%〜3質量%であることが更に好ましい。
−その他の成分−
本開示におけるポジ型感光性樹脂層には、金属酸化物粒子、酸化防止剤、分散剤、酸増殖剤、現像促進剤、導電性繊維、着色剤、熱ラジカル重合開始剤、熱酸発生剤、紫外線吸収剤、増粘剤、架橋剤、及び、有機又は無機の沈殿防止剤などの公知の添加剤を更に加えることができる。
その他の成分の好ましい態様については特開2014−85643号公報の段落0165〜段落0184にそれぞれ記載があり、この公報の内容は本明細書に組み込まれる。
ネガ型感光性樹脂層としては、パターン形成性の観点から、酸基を有するバインダーポリマー、重合性化合物、及び、光重合開始剤を含有することが好ましい。
感光性樹脂組成物層がネガ型感光性樹脂組成物層である場合、例えば、特開2016−224162号公報に記載の感光性樹脂組成物層をネガ型感光性樹脂組成物層として用いてもよい。
〔重合性化合物〕
本開示における感光性樹脂層がネガ型感光性樹脂層である場合、ネガ型感光性樹脂層は重合性化合物を含有することが好ましい。
重合性化合物としては、エチレン性不飽和化合物が好ましい。
エチレン性不飽和化合物は、ネガ型感光性樹脂層の感光性(すなわち、光硬化性)及び硬化膜の強度に寄与する成分である。
また、エチレン性不飽和化合物は、1つ以上のエチレン性不飽和基を有する化合物である。
ネガ型感光性樹脂層は、エチレン性不飽和化合物として、2官能以上のエチレン性不飽和化合物を含むことが好ましい。
ここで、2官能以上のエチレン性不飽和化合物とは、一分子中にエチレン性不飽和基を2つ以上有する化合物を意味する。
エチレン性不飽和基としては、(メタ)アクリロイル基がより好ましい。
エチレン性不飽和化合物としては、(メタ)アクリレート化合物が好ましい。
2官能のエチレン性不飽和化合物としては、特に制限はなく、公知の化合物の中から適宜選択できる。
2官能のエチレン性不飽和化合物としては、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
2官能のエチレン性不飽和化合物としては、より具体的には、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(A−DCP、新中村化学工業(株)製)、トリシクロデカンジメナノールジメタクリレート(DCP、新中村化学工業(株)製)、1,9−ノナンジオールジアクリレート(A−NOD−N、新中村化学工業(株)製)、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(A−HD−N、新中村化学工業(株)製)等が挙げられる。
また、2官能のエチレン性不飽和化合物としては、ビスフェノール構造を有する2官能エチレン性不飽和化合物も好適に用いられる。
ビスフェノール構造を有する2官能エチレン性不飽和化合物としては、特開2016−224162号公報の段落0072〜段落0080に記載の化合物が挙げられる。
具体的には、アルキレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等が挙げられ、2,2−ビス(4−(メタクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタクリロキシエトキシプロポキシ)フェニル)プロパン、ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均5モルずつのエチレンオキサイドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレート(BPE−500、新中村化学工業(株)製)等が好ましく挙げられる。
3官能以上のエチレン性不飽和化合物としては、特に制限はなく、公知の化合物の中から適宜選択できる。
3官能以上のエチレン性不飽和化合物としては、例えば、ジペンタエリスリトール(トリ/テトラ/ペンタ/ヘキサ)(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(トリ/テトラ)(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート骨格の(メタ)アクリレート化合物、等が挙げられる。
ここで、「(トリ/テトラ/ペンタ/ヘキサ)(メタ)アクリレート」は、トリ(メタ)アクリレート、テトラ(メタ)アクリレート、ペンタ(メタ)アクリレート、及びヘキサ(メタ)アクリレートを包含する概念であり、「(トリ/テトラ)(メタ)アクリレート」は、トリ(メタ)アクリレート及びテトラ(メタ)アクリレートを包含する概念である。
エチレン性不飽和化合物としては、(メタ)アクリレート化合物のカプロラクトン変性化合物(日本化薬(株)製KAYARAD(登録商標)DPCA−20、新中村化学工業(株)製A−9300−1CL等)、(メタ)アクリレート化合物のアルキレンオキサイド変性化合物(日本化薬(株)製KAYARAD RP−1040、新中村化学工業(株)製ATM−35E、A−9300、ダイセル・オルネクス社製 EBECRYL(登録商標) 135等)、エトキシル化グリセリントリアクリレート(新中村化学工業(株)製A−GLY−9E等)等も挙げられる。
エチレン性不飽和化合物としては、ウレタン(メタ)アクリレート化合物(好ましくは3官能以上のウレタン(メタ)アクリレート化合物)も挙げられる。
3官能以上のウレタン(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、8UX−015A(大成ファインケミカル(株)製)、UA−32P(新中村化学工業(株)製)、UA−1100H(新中村化学工業(株)製)等が挙げられる。
また、エチレン性不飽和化合物は、現像性向上の観点から、酸基を有するエチレン性不飽和化合物を含むことが好ましい。
酸基としては、例えば、リン酸基、スルホン酸基、及び、カルボキシ基が挙げられ、カルボキシ基が好ましい。
酸基を有するエチレン性不飽和化合物としては、例えば、酸基を有する3〜4官能のエチレン性不飽和化合物(ペンタエリスリトールトリ及びテトラアクリレート(PETA)骨格にカルボキシ基を導入したもの(酸価=80mgKOH/g〜120mgKOH/g))、酸基を有する5〜6官能のエチレン性不飽和化合物(ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレート(DPHA)骨格にカルボキシ基を導入したもの(酸価=25mgKOH/g〜70mgKOH/g))、等が挙げられる。
これら酸基を有する3官能以上のエチレン性不飽和化合物は、必要に応じ、酸基を有する2官能のエチレン性不飽和化合物と併用してもよい。
酸基を有するエチレン性不飽和化合物としては、カルボキシ基を含有する2官能以上のエチレン性不飽和化合物及びそのカルボン酸無水物よりなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
カルボキシ基を含有する2官能以上のエチレン性不飽和化合物は、特に制限されず、公知の化合物の中から適宜選択できる。
カルボキシ基を含有する2官能以上のエチレン性不飽和化合物としては、例えば、アロニックス(登録商標)TO−2349(東亞合成(株)製)、アロニックスM−520(東亞合成(株)製)、又は、アロニックスM−510(東亞合成(株)製)を好ましく用いることができる。
酸基を有するエチレン性不飽和化合物は、特開2004−239942号公報の段落0025〜段落0030に記載の酸基を有する重合性化合物であることも好ましい。この公報の内容は本明細書に組み込まれる。
本開示に用いられる重合性化合物の重量平均分子量(Mw)としては、200〜3,000が好ましく、250〜2,600がより好ましく、280〜2,200が更に好ましく、300〜2,200が特に好ましい。
また、ネガ型感光性樹脂層に用いられる重合性化合物のうち、分子量300以下の重合性化合物の含有量の割合は、ネガ型感光性樹脂層に含有されるすべてのエチレン性不飽和化合物に対して、30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下が更に好ましい。
重合性化合物は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
ネガ型感光性樹脂層における重合性化合物の含有量は、ネガ型感光性樹脂層の全質量に対し、1質量%〜70質量%が好ましく、10質量%〜70質量%がより好ましく、20質量%〜60質量%が更に好ましく、20質量%〜50質量%が特に好ましい。
また、ネガ型感光性樹脂層が2官能のエチレン性不飽和化合物と3官能以上のエチレン性不飽和化合物とを含有する場合、2官能のエチレン性不飽和化合物の含有量は、ネガ型感光性樹脂層に含まれる全てのエチレン性不飽和化合物に対し、10質量%〜90質量%が好ましく、20質量%〜85質量%がより好ましく、30質量%〜80質量%が更に好ましい。
また、この場合、3官能以上のエチレン性不飽和化合物の含有量は、ネガ型感光性樹脂層に含まれる全てのエチレン性不飽和化合物に対し、10質量%〜90質量%が好ましく、15質量%〜80質量%がより好ましく、20質量%〜70質量%が更に好ましい。
また、この場合、2官能以上のエチレン性不飽和化合物の含有量は、2官能のエチレン性不飽和化合物と3官能以上のエチレン性不飽和化合物との総含有量に対し、40質量%以上100質量%未満であることが好ましく、40質量%〜90質量%であることがより好ましく、50質量%〜80質量%であることが更に好ましく、50質量%〜70質量%であることが特に好ましい。
また、ネガ型感光性樹脂層が2官能以上のエチレン性不飽和化合物を含有する場合、ネガ型感光性樹脂層は、更に単官能エチレン性不飽和化合物を含有してもよい。
更に、ネガ型感光性樹脂層が2官能以上のエチレン性不飽和化合物を含有する場合、ネガ型感光性樹脂層に含有されるエチレン性不飽和化合物において、2官能以上のエチレン性不飽和化合物が主成分であることが好ましい。
具体的には、ネガ型感光性樹脂層が2官能以上のエチレン性不飽和化合物を含有する場合において、2官能以上のエチレン性不飽和化合物の含有量は、ネガ型感光性樹脂層に含有されるエチレン性不飽和化合物の総含有量に対し、60質量%〜100質量%が好ましく、80質量%〜100質量%がより好ましく、90質量%〜100質量%が特に好ましい。
また、ネガ型感光性樹脂層が、酸基を有するエチレン性不飽和化合物(好ましくは、カルボキシ基を含有する2官能以上のエチレン性不飽和化合物又はそのカルボン酸無水物)を含有する場合、酸基を有するエチレン性不飽和化合物の含有量は、ネガ型感光性樹脂層に対し、1質量%〜50質量%が好ましく、1質量%〜20質量%がより好ましく、1質量%〜10質量%が更に好ましい。
〔酸基を有するバインダーポリマー〕
本開示における感光性樹脂層がネガ型感光性樹脂層である場合、感光性樹脂層は、酸基を有するバインダーポリマーを含有することが好ましい。
酸基を有するバインダーポリマーとしては、アルカリ可溶性樹脂が好ましい。
酸基としては、カルボキシ基、スルホ基、リン酸基、ホスホン酸基等が挙げられる。
中でも、酸基としては、カルボキシ基が好ましく挙げられる。
酸基を有するバインダーポリマーの酸価は、特に制限はないが、アルカリ現像性の観点から、酸価60mgKOH/g以上のアルカリ可溶性樹脂であることが好ましく、酸価60mgKOH/g以上のカルボキシ基含有アクリル樹脂であることが特に好ましい。
酸価60mgKOH/g以上のカルボキシ基含有アクリル樹脂(以下、特定重合体Aと称することがある。)としては、上記酸価の条件を満たす限りにおいて特に制限はなく、公知の樹脂から適宜選択して用いることができる。
例えば、特開2011−95716号公報の段落0025に記載のポリマーのうちの酸価60mgKOH/g以上のカルボキシ基含有アクリル樹脂であるアルカリ可溶性樹脂、特開2010−237589号公報の段落0033〜段落0052に記載のポリマーのうちの酸価60mgKOH/g以上のカルボキシ基含有アクリル樹脂、特開2016−224162号公報の段落0053〜段落0068に記載のバインダーポリマーのうちの酸価60mgKOH/g以上のカルボキシ基含有アクリル樹脂等が、本開示における特定重合体Aとして好ましく用いることができる。
ここで、(メタ)アクリル樹脂は、(メタ)アクリル酸に由来する構成単位及び(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の少なくとも一方を含む樹脂を指す。
(メタ)アクリル樹脂中における(メタ)アクリル酸に由来する構成単位及び(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の合計割合は、30モル%以上が好ましく、50モル%以上がより好ましい。
特定重合体Aにおける、カルボキシ基を有するモノマーの共重合比の好ましい範囲は、ポリマー100質量%に対して、5質量%〜50質量%であり、より好ましくは10質量%〜40質量%、更に好ましくは12質量%〜30質量%の範囲内である。
特定重合体Aは、反応性基を有していてもよく、反応性基を特定重合体Aに導入する手段としては、水酸基、カルボキシ基、一級、二級アミノ基、アセトアセチル基、スルホン酸などに、エポキシ化合物、ブロックイソシアネート、イソシアネート、ビニルスルホン化合物、アルデヒド化合物、メチロール化合物、カルボン酸無水物などを反応させる方法が挙げられる。
特定重合体Aとしては、以下に示す化合物Aが好ましい。なお、以下に示す各構成単位の含有比率は目的に応じて適宜変更することができる。
Figure 0006858269

酸基を有するバインダーポリマーの酸価は、アルカリ現像性の観点から、60mgKOH/g〜200mgKOH/gであることが好ましく、60mgKOH/g〜150mgKOH/gであることがより好ましく、60mgKOH/g〜110mgKOH/gであることが更に好ましい。
本開示において、酸価は、JIS K0070(1992年)に記載の方法に従って、測定された値を意味する。
酸基を有するバインダーポリマーの重量平均分子量は、1,000以上が好ましく、1万以上がより好ましく、2万〜10万が更に好ましい。
また、酸基を有するバインダーポリマーは、上記特定重合体A以外にも、任意の膜形成樹脂を目的に応じて適宜選択して用いることができる。例えば、ポリヒドロキシスチレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、ポリシロキサン樹脂などを好ましく挙げることができる。
酸基を有するバインダーポリマーは、1種単独で使用しても、2種以上を含有してもよい。
ネガ型感光性樹脂層における酸基を有するバインダーポリマーの含有量は、感光性の観点から、ネガ型感光性樹脂層の全質量に対し、10質量%以上90質量%以下であることが好ましく、20質量%以上80質量%以下であることがより好ましく、30質量%以上70質量%以下であることが更に好ましい。
〔光重合開始剤〕
本開示における感光性樹脂層がネガ型感光性樹脂層である場合、感光性樹脂層は、光重合開始剤を含むことが好ましい。光重合開始剤は、紫外線、可視光線等の活性光線を受けて、重合性化合物(エチレン性不飽和化合物)の重合を開始する。
光重合開始剤としては特に制限はなく、公知の光重合開始剤を用いることができる。
光重合開始剤としては、オキシムエステル構造を有する光重合開始剤(以下、「オキシム系光重合開始剤」ともいう。)、α−アミノアルキルフェノン構造を有する光重合開始剤(以下、「α−アミノアルキルフェノン系光重合開始剤」ともいう。)、α−ヒドロキシアルキルフェノン構造を有する光重合開始剤(以下、「α−ヒドロキシアルキルフェノン系重合開始剤」ともいう。)、アシルフォスフィンオキサイド構造を有する光重合開始剤(以下、「アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤」ともいう。)、N−フェニルグリシン構造を有する光重合開始剤(以下、「N−フェニルグリシン系光重合開始剤」ともいう。)等が挙げられる。
光重合開始剤は、オキシム系光重合開始剤、α−アミノアルキルフェノン系光重合開始剤、α−ヒドロキシアルキルフェノン系重合開始剤及びN−フェニルグリシン系光重合開始剤よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましく、オキシム系光重合開始剤、α−アミノアルキルフェノン系光重合開始剤及びN−フェニルグリシン系光重合開始剤よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことがより好ましい。
また、光重合開始剤としては、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体及びその誘導体からなる群より選択される少なくとも1種を含むことも好ましい。なお、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体及びその誘導体は、下記式PIで表される化合物であってもよい。
Figure 0006858269
式PI中、X及びXのうち少なくとも1つは塩素原子であることが好ましい。Ar、Ar、Ar及びArが、それぞれ独立に置換基を有する場合、置換基の数は1〜5であることが好ましく、1〜3であることがより好ましく、1であることが更に好ましい。また、Ar、Ar、Ar及びArが、それぞれ独立に置換基を有する場合、その置換位置は特に限定されず、オルト位又はパラ位であることが好ましい。p及びqは、それぞれ独立に、1〜5の整数であり、1〜3の整数であることがより好ましく、1であることが更に好ましい。
式PIで表される化合物としては、例えば、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体が挙げられる。なお、2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールのアリール基の置換基は同一で対象な化合物を与えてもよいし、相違して非対称な化合物を与えてもよい。
また、光重合開始剤としては、例えば、特開2011−95716号公報の段落0031〜0042、特開2015−014783号公報の段落0064〜0081に記載された重合開始剤を用いてもよい。
光重合開始剤の市販品としては、1−[4−(フェニルチオ)]−1,2−オクタンジオン−2−(O−ベンゾイルオキシム)(商品名:IRGACURE(登録商標) OXE−01、BASF社製)、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン−1−(O−アセチルオキシム)(商品名:IRGACURE OXE−02、BASF社製)、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルフォリニル)フェニル]−1−ブタノン(商品名:IRGACURE 379EG、BASF社製)、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(商品名:IRGACURE 907、BASF社製)、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル]フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン(商品名:IRGACURE 127、BASF社製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1(商品名:IRGACURE 369、BASF社製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(商品名:IRGACURE 1173、BASF社製)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:IRGACURE 184、BASF社製)、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名:IRGACURE 651、BASF社製)、オキシムエステル系の光重合開始剤(商品名:Lunar 6、DKSHジャパン(株)製)、2,2′−ビス(2−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール(2−(2−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体)(商品名:B−CIM、Hampford社製)、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体(商品名:BCTB、東京化成工業(株)製)などが挙げられる。
光重合開始剤は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
ネガ型感光性樹脂層における光重合開始剤の含有量は、特に制限はないが、ネガ型感光性樹脂層の全質量に対し、0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1.0質量%以上が更に好ましい。
また、光重合開始剤の含有量は、ネガ型感光性樹脂層の全質量に対し、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。
〔その他の添加剤〕
本開示におけるネガ型感光性樹脂層は、上記成分以外にも、必要に応じて公知の添加剤を含むことができる。
−重合禁止剤−
本開示における感光性樹脂層がネガ型感光性樹脂層である場合、感光性樹脂層は、重合禁止剤を少なくとも1種含有してもよい。
重合禁止剤としては、例えば、特許第4502784号公報の段落0018に記載された熱重合防止剤を用いることができる。
中でも、フェノチアジン、フェノキサジン又は4−メトキシフェノールを好適に用いることができる。
本開示におけるネガ型感光性樹脂層が重合禁止剤を含有する場合、重合禁止剤の含有量は、ネガ型感光性樹脂層の全質量に対して、0.01質量%〜3質量%が好ましく、0.01質量%〜1質量%がより好ましく、0.01質量%〜0.8質量%が更に好ましい。
−溶剤−
ネガ型感光性樹脂層を形成するための感光性樹脂組成物は、溶剤を含んでいてもよい。ネガ型感光性樹脂層を形成するための組成物に含まれる溶剤の種類及び含有量等は、前述したポジ型感光性樹脂層を形成する場合と同様であり、ここでの説明は省略する。
−可塑剤−
本開示におけるネガ型感光性樹脂層は、可塑性を改良する目的で、可塑剤を含有してもよい。可塑剤の種類及び含有量等は、前述したポジ型感光性樹脂層の場合と同様であり、ここでの説明は省略する。
−ネガ用増感剤−
本開示における感光性樹脂層がネガ型感光性樹脂層である場合、感光性樹脂層は、ネガ用増感剤を更に含むことができる。
ネガ用増感剤としては、例えば、公知の増感色素、染料、又は顔料などが挙げられる。ネガ用増感剤は、1種単独であってよく、又は2種以上であってもよい。
増感色素としては、例えば、ジアルキルアミノベンゾフェノン化合物、ピラゾリン化合物、アントラセン化合物、クマリン化合物、キサントン化合物、チオキサントン化合物、オキサゾール化合物、ベンゾオキサゾール化合物、チアゾール化合物、ベンゾチアゾール化合物、トリアゾール化合物(例えば、1,2,4−トリアゾール)、スチルベン化合物、トリアジン化合物、チオフェン化合物、ナフタルイミド化合物、トリアリールアミン化合物、及びアミノアクリジン化合物が挙げられる。
染料又は顔料としては、例えばフクシン、フタロシアニングリーン、オーラミン塩基、カルコキシドグリーンS,パラマジエンタ、クリスタルバイオレット、メチルオレンジ、ナイルブルー2B、ビクトリアブルー、マラカイトグリーン(保土ヶ谷化学株式会社製、アイゼン(登録商標) MALACHITE GREEN)、ベイシックブルー20、ダイアモンドグリーン(保土ヶ谷化学(株)製、アイゼン(登録商標) DIAMOND GREEN GH)などが挙げられる。
染料としては、発色系染料を用いることができる。発色系染料とは、光照射によって発色する機能を有する化合物である。例えばロイコ染料及びフルオラン染料が挙げられる。これらのうちロイコ染料が好ましい。
ネガ用増感剤の含有量は、目的により適宜選択できるが、光源に対する感度の向上、重合速度と連鎖移動のバランスによる硬化速度の向上などの観点から、ネガ型感光性樹脂層の全質量に対し、0.01質量%〜5質量%の範囲が好ましく、0.05質量%〜1質量%の範囲がより好ましい。
−水素供与体−
本開示における感光性樹脂層がネガ型感光性樹脂層である場合、感光性樹脂層は、水素供与体を更に含むことができる。
水素供与体としては、露光部の反応時に光重合開始剤に対して水素を与えることができるであれば特に制限なく、例えば、ビス[4−(ジメチルアミノ)フェニル]メタン、ビス[4−(ジエチルアミノ)フェニル]メタン、ロイコクリスタルバイオレット等が挙げられる。これらは1種類単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ネガ型感光性樹脂組成物が水素供与体を含む場合、その含有量は、感光性樹脂層の全質量に対して、0.01質量%〜10質量%であることが好ましく、0.05質量%〜5質量%であることがより好ましく、0.1質量%〜2質量%であることが更に好ましい。
−ヘテロ環状化合物−
本開示における感光性樹脂層は、ヘテロ環状化合物を含むことができる。ヘテロ環状化合物の種類及び含有量等は、前述したポジ型感光性樹脂層の場合と同様であり、ここでの説明は省略する。
−その他の成分−
本開示におけるネガ型感光性樹脂層には、ポジ型感光性樹脂層と同様、金属酸化物粒子、酸化防止剤、分散剤、酸増殖剤、現像促進剤、導電性繊維、着色剤、熱ラジカル重合開始剤、熱酸発生剤、紫外線吸収剤、増粘剤、架橋剤、及び、有機又は無機の沈殿防止剤などの公知の添加剤を更に加えることができる。
その他の成分の好ましい態様については特開2014−85643号公報の段落0165〜段落0184にそれぞれ記載があり、この公報の内容は本明細書に組み込まれる。
〔感光性樹脂層の形成方法〕
各成分、及び、溶剤を任意の割合でかつ任意の方法で混合し、撹拌溶解して感光性樹脂層を形成するための感光性樹脂組成物を調製することができる。例えば、各成分を、それぞれ予め溶剤に溶解させた溶液とした後、得られた溶液を所定の割合で混合して組成物を調製することもできる。以上の如くして調製した組成物は、フィルター等を用いてろ過した後に、使用に供することもできる。
感光性樹脂組成物を仮支持体上に塗布し、乾燥させることで、感光性樹脂層を形成することができる。
塗布方法は特に限定されず、スリット塗布、スピン塗布、カーテン塗布、インクジェット塗布などの公知の方法で塗布することができる。
なお、仮支持体上に後述のその他の層を形成した上に、感光性樹脂層を塗布することもできる。
<その他の層>
本開示に係る感光性転写材料は、感光性樹脂層以外の層(以下、「その他の層」と称することがある)を有していてもよい。その他の層としては、コントラストエンハンスメント層、中間層、カバーフィルム、熱可塑性樹脂層等を挙げることができる。
〔コントラストエンハンスメント層〕
本開示に係る感光性転写材料は、感光性樹脂層に加え、コントラストエンハンスメント層を有することができる。
コントラストエンハンスメント層(Contrast Enhancement Layer;CEL)は、露光前には露光波長に対する吸収が大きいが、露光されるに伴って次第に吸収が小さくなる、すなわち、光の透過率が高くなる材料(光消色性色素成分と称する)を含有する層である。光消色性色素成分としては、ジアゾニウム塩、スチルバゾリウム塩、アリールニトロソ塩類等が知られている。被膜形成成分としては、フェノール系樹脂等が用いられる。
その他、コントラストエンハンスメント層としては、特開平6−97065号公報の段落0004〜段落0051、特開平6−332167号公報の段落0012〜段落0055、フォトポリマーハンドブック,フォトポリマー懇話会編,工業調査会(1989)、フォトポリマー・テクノロジー,山岡、永松編,(株)日刊工業新聞社(1988)に記載の材料を用いることができる。
〔中間層〕
上記仮支持体と上記感光性樹脂層との間に、複数層を塗布する目的、塗布後の保存の際における成分の混合を防止する目的、及びフォトマスクとの接触時に感光層を保護する目的等の観点から、中間層を設けることができる。
中間層としては、特開2005−259138号公報の段落0084〜0087に記載の中間層を用いることができる。中間層としては、水又はアルカリ水溶液に分散又は溶解するものが好ましい。
中間層に用いられる材料としては、例えばポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルピロリドン系樹脂、セルロース系樹脂、アクリルアミド系樹脂、ポリエチレンオキサイド系樹脂、ゼラチン、ビニルエーテル系樹脂、ポリアミド樹脂、及びこれらの共重合体などの樹脂が挙げられる。
これらの中でも、水溶性樹脂としては、密着性の観点から、水溶性樹脂が好ましく、セルロースが好ましい。
本開示において「水溶性」とは、25℃の水100gに対して1g以上溶解する性質を意味する。
水溶性樹脂層中の水溶性樹脂の含有量は、密着性の観点から、水溶性樹脂層の全質量に対して、20質量%〜100質量%であることが好ましく、50質量%〜100質量%であることがより好ましい。
水溶性樹脂層の厚みは、密着性の観点から、1μm〜10μmが好ましく、1μm〜5μmがより好ましい。
〔熱可塑性樹脂層、カバーフィルム等〕
本開示に係る感光性転写材料は、転写性の観点から、上記仮支持体と上記感光性樹脂層との間に、熱可塑性樹脂層を有していてもよい。
また、本開示に係る感光性転写材料は、上記感光性樹脂層を保護する目的でカバーフィルムを有していてもよい。
熱可塑性樹脂層の好ましい態様については特開2014−85643号公報の段落0189〜段落0193、他の層の好ましい態様については特開2014−85643号公報の段落0194〜段落0196にそれぞれ記載があり、この公報の内容は本明細書に組み込まれる。
中でも、転写性の観点から、熱可塑性樹脂層が、アクリル樹脂及びスチレン/アクリル共重合体よりなる群から選ばれた少なくとも1種の熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。
本開示に係る感光性転写材料が、熱可塑性樹脂層等のその他の層を有する場合、特開2006−259138号公報の段落0094〜段落0098に記載の感光性転写材料の作製方法に準じて作製することができる。
例えば、熱可塑性樹脂層及び中間層を有する本開示に係る感光性転写材料を作製する場合には、仮支持体上に、熱可塑性の有機高分子と添加剤とを溶解した溶解液(熱可塑性樹脂層用塗布液)を塗布し、乾燥させて熱可塑性樹脂層を設けた後、得られた熱可塑性樹脂層上に熱可塑性樹脂層を溶解しない溶剤に樹脂及び添加剤を加えて調製した調製液(中間層用塗布液)を塗布し、乾燥させて中間層を積層する。形成した中間層上に、更に、中間層を溶解しない溶剤を用いて調製した感光性樹脂組成物を塗布し、乾燥させて感光性樹脂層を積層することによって、本開示に係る感光性転写材料を好適に作製することができる。
<フォトマスクおよび保護層>
本開示に係る回路配線の製造方法において、パターン露光する工程で用いるフォトマスクは、感光性樹脂層と接触する面が、25℃、1気圧の条件下で固体である粒子を含む保護層を有する。
本開示の回路配線の製造方法において、露光工程で用いられるフォトマスクについて詳述する。
−フォトマスク−
フォトマスクとしては、透明基材上に所望のパターンを有する遮光層を設けたマスクを用いる。透明基材と遮光層があることで、一方面から入射した光を通過させる領域と遮蔽する領域とを有するので、感光性樹脂層に光があたる箇所とあたらない箇所ができる。これにより、パターン露光した際に感光性樹脂層をパターニングすることができる。
透明基材における透明とは、全可視光線の透過率が80%以上であることを指し、90%以上が好ましく、95%以上がより好ましい。透明基材としては、石英ガラス、ソーダライムガラス、PETフィルム等が好ましく適用される。
遮光層における遮光とは、全可視光線の透過率が5%以下であることを指し、3%以下が好ましく、1%以下がより好ましい。遮光層としては、クロム、銀エマルジョン等が好ましく用いられる。
−保護層−
フォトマスクは、感光性樹脂層と接触する面が保護層を有し、保護層は、25℃、1気圧の条件下で固体である粒子を含有する。
保護層に含まれる粒子としては、硬度の点で、無機粒子が好ましく、具体的には、中空シリカ等のシリカ粒子、アルミナ粒子などが挙げられる。
保護層に含まれる粒子の粒子径は、算術平均粒子径で、1μm以下が好ましく、1nm〜500nmが好ましく、1nm〜100nmがより好ましく、15nm〜50nmが更に好ましい。粒子の算術平均粒子径が1μm以下であると、粒子による露光光の散乱、および露光光の散乱による露光潜像の形状乱れを抑制し、良好な回路品質とすることができる。また、粒子の算術平均粒子径を1nm以上とすることで、保護層の表面に凹凸形状を形成することができるため、マスク汚染を防止できる。
本開示における粒子の算術平均粒子径の測定方法は、走査型電子顕微鏡(SEM)により任意の粒子200個の粒子径を測定し、測定された粒子径の算術平均をいう。また、粒子の形状が球形でない場合には、最大径を径とする。
保護層の表面は、凹凸形状を有することが好ましい。
保護層の表面粗さRaは、配線幅均一性向上、マスク汚染防止の観点から、0.002μm以上が好ましく、0.005μm以上が更に好ましく、0.010μm以上が更に好ましい。Raの上限値としては、0.1μm以下とすることができる。Raが0.1μm以下であると、表面粗さに起因するマスク透過光の散乱を抑制できる点で好ましい。
表面粗さRaは、以下の方法によって測定することができる。
保護フィルムの測定面について、3次元光学プロファイラー(New View7300、Zygo社製)を用いて、以下の条件にて、保護フィルムの表面プロファイルを得る。なお、測定及び解析ソフトには、MetroPro ver8.3.2のMicroscope Applicationを用いる。次に、上記解析ソフト(MetroPro ver8.3.2−Microscope Application)にてSurface Map画面を表示し、Surface Map画面中でヒストグラムデータを得る。得られたヒストグラムデータから、算術平均粗さを算出し、Ra値とする。なお、保護フィルムとポジ型感光性樹脂層とが接している場合には、上記剥離条件で保護フィルムを剥離することによって露出した剥離面を測定面として表面粗さRaを測定する。
(測定条件)
対物レンズ:50倍
Zoom:0.5倍
測定領域:1.00mm×1.00mm
(解析条件)
Removed:plane
Filter:off
FilterType:average
Remove spikes:on
Spike Height(xRMS):7.5
保護層は、フォトマスクの遮光層を覆う状態で形成されていることが好ましい。
本開示の回路配線の製造方法においては、フォトマスクの遮光層側が保護層を介して感光性樹脂層と接触して露光が行われる。
保護層の厚みは、5nm以上500nm以下が好ましく、5nm以上200nm以下がより好ましく、5nm以上100nm以下が特に好ましい。
保護層は、マスク汚れの観点で、機械強度があることが望ましく、具体的には鉛筆硬度H以上が好ましく、3H以上が特に好ましい。また、表面クリーナーとして使用される有機溶剤や洗浄液等に対する耐性(耐溶剤性)および機械強度の観点で、硬化した樹脂により形成されることが好ましい。硬化した樹脂とは、紫外線や熱などにより硬化する樹脂を意味する。
保護層は、波長365nmにおいて吸収がないことが望ましく、吸光度は、0.2以下が好ましく、0.05以下がより好ましく、0.01以下が特に好ましい。
保護層は、波長365nmでの透明性の観点で、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィンを有することが好ましい。また、保護層は、機械強度を付与する観点で、硬化性成分を含有することが好ましく、紫外線、遠紫外線、X線、及び、荷電粒子線等の放射線により硬化し得る硬化性化合物を含有することがより好ましい。硬化性化合物としては、ウレタンアクリレート系樹脂及びアクリルアクリレート系樹脂等のUV硬化型樹脂を挙げることができ、具体的には、ユニディック17−806、ユニディックVA−4000BA、ユニディックV−4025(以上、DIC株式会社製)、U−6LPA、UA−1100H、U−15A(以上、新中村化学工業株式会社製)、8UX−015A(大成ファインケミカル株式会社製)等のウレタンアクリレート系UV硬化樹脂、およびヒタロイド7988、ヒタロイド7975D(以上、日立化成株式会社製)、等のアクリルアクリレート系UV硬化樹脂が好適に挙げられる。
また、保護層は、光重合開始剤、界面活性剤等の添加剤などを更に含有することができる。
光重合開始剤としては、公知のものを用いることが可能であり、具体的には、イルガキュア184、イルガキュア907、イルガキュア369、イルガキュア819、イルガキュアOXE01(以上、BASFジャパン株式会社製)、NCI−831,NCI−930(以上、株式会社ADEKA製)、等が挙げられる。
界面活性剤としては、公知のものを用いることが可能であり、特に表面エネルギー低下による感光性材料との相互作用低下が見込めることから、フッ素系界面活性剤が好ましい。具体的には、メガファックF−251、メガファックF−477、メガファックF−552、メガファックF−562、メガファックF−568、メガファックR−40、メガファックRS−56、メガファックRS−72−K、メガファックRS−90(以上、DIC株式会社製)、サーフロンS−241、サーフロンS−243、サーフロンS−611、サーフロンS−651(以上、AGCセイケミカル株式会社製)、等が挙げられる。
保護層の形成方法としては、スピンコート、スリットコート、カーテンコートなどのウェットコート、化学蒸着(CVD: chemical vapor deposition)等のドライコート等、既知の成膜方法から選択することができる。
粒子を保護層に含む観点から、粒子分散液と樹脂を有機溶剤または水系溶剤に混合、溶解した液をウェットコートする手法が好ましい。また、ウェットまたはドライコートした保護層に対してフィラーを散布し、固定化する手法を用いてもよい。
(入力装置及び表示装置)
本開示に係る回路配線の製造方法により製造される回路配線を備えた装置として、入力装置が挙げられる。
本開示における入力装置は、静電容量型タッチパネルであることが好ましい。
本開示における表示装置は、本開示における入力装置を備えることが好ましい。
また、本開示における表示装置は、有機EL表示装置、及び、液晶表示装置等の画像表示装置であることが好ましい。
(タッチパネル、及び、タッチパネル表示装置並びにこれらの製造方法)
本開示に係るタッチパネルは、本開示に係る回路配線の製造方法により製造された回路配線を少なくとも有するタッチパネルである。また、本開示に係るタッチパネルは、透明基板と、電極と、絶縁層又は保護層とを少なくとも有することが好ましい。
本開示に係るタッチパネル表示装置は、本開示に係る回路配線の製造方法により製造された回路配線を少なくとも有するタッチパネル表示装置であり、本開示に係るタッチパネルを有するタッチパネル表示装置であることが好ましい。
本開示に係るタッチパネル又はタッチパネル表示装置の製造方法は、本開示に係る回路配線の製造方法を含むことが好ましい。
本開示に係るタッチパネル又はタッチパネル表示装置の製造方法は、感光性転写材料の製造方法により得られた感光性転写材料の上記感光性樹脂層を上記基板に接触させて貼り合わせる工程と、上記貼り合わせる工程後の上記感光性転写材料の上記感光性樹脂層をパターン露光する工程と、上記露光する工程後の感光性樹脂層を現像してパターンを形成する工程と、上記パターンが配置されていない領域における基板をエッチング処理する工程と、を含むことが好ましい。各工程の詳細は、上述の回路配線の製造方法における各工程の詳細と同義であり、好ましい態様も同様である。
本開示に係るタッチパネル及び本開示に係るタッチパネル表示装置のおける検出方法としては、抵抗膜方式、静電容量方式、超音波方式、電磁誘導方式、及び、光学方式など公知の方式いずれでもよい。中でも、静電容量方式が好ましい。
タッチパネル型としては、いわゆる、インセル型(例えば、特表2012−517051号公報の図5、図6、図7、図8に記載のもの)、いわゆる、オンセル型(例えば、特開2013−168125号公報の図19に記載のもの、特開2012−89102号公報の図1や図5に記載のもの)、OGS(One Glass Solution)型、TOL(Touch−on−Lens)型(例えば、特開2013−54727号公報の図2に記載のもの)、その他の構成(例えば、特開2013−164871号公報の図6に記載のもの)、各種アウトセル型(いわゆる、GG、G1・G2、GFF、GF2、GF1、G1Fなど)を挙げることができる。
本開示に係るタッチパネル及び本開示に係るタッチパネル表示装置としては、『最新タッチパネル技術』(2009年7月6日、(株)テクノタイムズ社発行)、三谷雄二監修、“タッチパネルの技術と開発”、シーエムシー出版(2004,12)、FPD International 2009 Forum T−11講演テキストブック、Cypress Semiconductor Corporation アプリケーションノートAN2292等に開示されている構成を適用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の実施形態を更に具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、及び、処理手順等は、本発明の実施形態の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。したがって、本発明の実施形態の範囲は以下に示す具体例に限定されない。なお、特に断りのない限り、「部」、「%」は質量基準である。
(実施例1)
<ポジ型感光性樹脂組成物1の作製>
下記処方に従い、ポジ型感光性樹脂組成物1を作製した。
(ポジ型感光性樹脂組成物1:処方)
・下記重合体1:9.64部
(重量平均分子量:30000、Tg:33℃;酸分解性基で保護された酸基を有する構成単位を有する重合体)
・光酸発生剤(下記化合物A−1):0.25部
・界面活性剤(下記界面活性剤C):0.01部
・添加剤(下記化合物D):0.1部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート:90.00部
<重合体>
重合体1:下記に示す構造の重合体(各構成単位の右下の数値は質量比を示す)
Figure 0006858269
<光酸発生剤>
化合物A−1:下記に示す構造の化合物
Figure 0006858269
<界面活性剤>
界面活性剤C:下記に示す構造の化合物
Figure 0006858269
<添加剤>
化合物D:下記に示す構造の化合物
Figure 0006858269
<中間層材料1の作製>
下記処方に従い、中間層材料1を得た。
(中間層材料1:処方)
セルロース樹脂(メトローズ60SH−03、信越化学工業株式会社製):3.5部
界面活性剤(メガファックF444 DIC株式会社製):0.1部
純水:33.7部
メタノール:62.7部
<感光性転写材料1の作製>
仮支持体である厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの上に、スリット状ノズルを用いて中間層材料1を乾燥膜厚1.0μmとなる量で塗布した。中間層の乾燥後、中間層上にポジ型感光性樹脂組成物1を乾燥膜厚が3.0μmとなる量で塗布した。90℃温風にて乾燥させ、ポジ型感光性樹脂層を形成した。次いで、感光性樹脂層の表面にカバーフィルムとしてポリエチレンフィルム(トレデガー社製、OSM−N)を圧着して感光性転写材料1を作製した。
<保護層を有するマスクの作製>
石英ガラス上に線幅3μm〜20μmのラインアンドスペースパターン(Duty比 1:1)が形成されたクロムマスクを用意し、クロムマスク上に、下記の保護層組成物1を乾燥膜厚60nmとなるように塗布した。塗布後、100℃のコンベクションオーブンで2分間乾燥した。その後、高圧水銀灯で1000mJ/cmで紫外光を照射し硬化させて、保護層を形成した。
(保護層組成物1:処方)
紫外線(UV)硬化型樹脂(ユニディック17−806 DIC株式会社製):29部
光開始剤(イルガキュア184 BASFジャパン株式会社製):0.65部
中空シリカ(MEK−ST−L 日産化学工業株式会社製;平均粒子径:45nm):4部
界面活性剤(メガファックF552 DIC株式会社製):0.35部
メチルエチルケトン:65部
<基板の作製>
厚さ200μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上にスパッタリング法で厚さ250nmの銅層を形成し、基板を作製した。
<回路配線の製造>
〔レジストパターンを有する基板の作製〕
作製した感光性転写材料1からカバーフィルムを剥離し、感光性樹脂層が露出した感光性転写材料を、ラミネートロール温度90℃、線圧0.6MPa、線速度(ラミネート速度)3.6m/minのラミネート条件で、上記基板(銅層付きPET)の銅層上にラミネートした。
ラミネート後、仮支持体を、仮支持体と中間層との界面で剥離した。保護層を設けたクロムマスクの保護層側を中間層の表面にコンタクトし、マスクと中間層を介して、超高圧水銀灯の90mJ/cmの露光量で、感光性樹脂層を露光した。露光後、25℃の1.0質量%炭酸ナトリウム水溶液を用いて30秒間、シャワー現像を行い、銅層上にパターニングされたレジストパターンを有する基板を得た。
〔回路配線の作製〕
上記銅層上にレジストパターンを有する基板に対し、25℃の銅エッチング液(関東化学(株)製、Cu−02)を用いて60秒間、銅層をシャワーエッチングした。その後、60℃の剥離液(関東化学(株)製KP−301)を用いて、2分間シャワー剥離を行うことで、感光性樹脂層を剥離し、回路配線を作製した。
(実施例2〜5)
実施例1において、フォトマスクの保護層を形成するために用いた保護層組成物1を、下記の保護層組成物2〜5のいずれかに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、レジストパターンを有する基板及び回路配線を作製し、更に回路品質及びマスク汚れの評価を行った。
(保護層組成物2:処方)
UV硬化型樹脂(ユニディック17−806 DIC株式会社製):29部
光開始剤(イルガキュア184 BASFジャパン株式会社製):0.65部
中空シリカ(MEK−ST−40 日産化学工業株式会社製;平均粒子径:12nm):5部
界面活性剤(メガファックF552 DIC株式会社製):0.35部
メチルエチルケトン:65部
(保護層組成物3:処方)
UV硬化型樹脂(ユニディック17−806 DIC株式会社製):29部
光開始剤(イルガキュア184 BASFジャパン株式会社製):0.65部
中空シリカ(MEK−ST−ZL 日産化学工業株式会社製;平均粒子径:80nm):4部
界面活性剤(メガファックF552 DIC株式会社製):0.35部
メチルエチルケトン:66部
(保護層組成物4:処方)
UV硬化型樹脂(ユニディック17−806 DIC株式会社製):29部
光開始剤(イルガキュア184 BASFジャパン株式会社製):1部
中空シリカ(MEK−ST−40 日産化学工業株式会社製;平均粒子径:12nm):5部
界面活性剤(メガファックRS−90 DIC株式会社製):0.3部
メチルエチルケトン:64.7部
(保護層組成物5:処方)
UV硬化型樹脂(ユニディックV−4000BA DIC株式会社製):28部
光開始剤(イルガキュア184 BASFジャパン株式会社製):0.65部
中空シリカ(MEK−ST−L 日産化学工業株式会社製;平均粒子径:45nm):4部
界面活性剤(メガファックF552 DIC株式会社製):0.35部
メチルエチルケトン:66部
(実施例6)
<ネガ型感光性樹脂組成物2の作製>
下記処方に従い、ネガ型感光性樹脂組成物2を作製した。
メタクリル酸/スチレン/ベンジルメタクリレート(重合比(質量比)が30/20/50)の組成を有し、酸等量が290であり、重量平均分子量が55000である共重合体の41質量%(固形分)MEK(メチルエチルケトン)溶液:55.0部
ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均5モルずつのエチレンオキサイドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレート(新中村化学社製、BPE−500):25.0部
平均12モルのプロピレンオキサイドを付加したポリプロピレングリコールにエチレンオキサイドをさらに両端にそれぞれ平均3モルずつ付加したポリアルキレングリコールのジメタクリレート:20.0部
4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン:0.1部
2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体:3.0部
ダイアモンドグリーン:0.1部
ロイコクリスタルバイオレット:0.3部
<感光性転写材料2の作製>
仮支持体である厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの上に、スリット状ノズルを用いて中間層材料1を乾燥膜厚1.0μmとなる量で塗布した。中間層の乾燥後、中間層上にネガ型感光性樹脂組成物2を乾燥膜厚が25μmとなる量で塗布した。90℃温風にて乾燥させ、最後にカバーフィルムとしてポリプロピレンフィルム(王子エフテックス(株)製、アルファンPK−002)を圧着して感光性転写材料2を作製した。
実施例1において、感光性転写材料1を感光性転写材料2に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、レジストパターンを有する基板及び回路配線を作製し、更に回路品質及びマスク汚れの評価を行った。
(実施例7)
<仮支持体の作製>
以下の方法により、基材として用いるポリエステルフィルムの片面に被覆層形成用の塗布液を塗布し、延伸することによって仮支持体を得た。
(押出成形)
特許第5575671号公報に記載のチタン化合物を重合触媒としたポリエチレンテレフタレートのペレットを、含水率50ppm以下に乾燥させた後、直径30mmの1軸混練押出し機のホッパーに投入し、280℃で溶融して押出した。この溶融体(メルト)を、濾過器(孔径3μm)を通した後、ダイから25℃の冷却ロールに押出し、未延伸フィルムを得た。なお、押出されたメルトは、静電印加法を用い冷却ロールに密着させた。
(延伸・塗布)
上記方法で冷却ロール上に押出し、固化した未延伸フィルムに対し、以下の方法で逐次2軸延伸を施し、厚み50μmの基材(ポリエステルフィルム)と厚み50nmの被覆層を有する仮支持体を得た。
(a)縦延伸
未延伸フィルムを周速の異なる2対のニップロールの間に通し、縦方向(搬送方向)に延伸した。なお、予熱温度を75℃、延伸温度を90℃、延伸倍率を3.4倍、延伸速度を1300%/秒として実施した。
(b)塗布
−被覆層形成用の塗布液の作製−
下記に示す組成中の各成分を混合し、被覆層形成用の塗布液を得た。
得られた塗布液を調製後、塗布までに6μmフィルター(F20、マーレフィルターシステムズ(株)製)でのろ過および膜脱気(2x6ラジアルフロースーパーフォビック、ポリポア(株)製)を実施した。
<組成>
・アクリルポリマー(AS−563A、ダイセルファインケム(株)製、固形分27.5質量%)167部
・ノニオン系界面活性剤(ナロアクティーCL95、三洋化成工業(株)製、固形分100質量%)0.7部
・アニオン系界面活性剤(ラピゾールA−90、日油(株)製、固形分1質量%水希釈)55.7部
・カルナバワックス分散物(セロゾール524、中京油脂(株)製、固形分30質量%)7部
・カルボジイミド化合物(カルボジライトV−02−L2、日清紡(株)製、固形分10質量%水希釈)20.9部
・マット剤(スノーテックスXL、日産化学(株)製、固形分40質量%)2.8部
・水 743部
−塗布による被覆層の形成−
縦延伸したフィルムの上に、被覆層形成用の塗布液を5.6g/mとなるように、バーコーターで塗布して塗膜を形成した。その後、塗膜を乾燥させた。
(c)横延伸
縦延伸と塗布を行ったフィルムに対し、テンターを用いて下記条件にて横延伸した。
−条件−
予熱温度:110℃
延伸温度:120℃
延伸倍率:4.2倍
延伸速度:50%/秒
(熱固定・熱緩和)
続いて、縦延伸及び横延伸を終えた後の延伸フィルムを下記条件で熱固定した。更に、熱固定した後、テンター幅を縮め下記条件で熱緩和した。
−熱工程条件−
熱固定温度:227℃
熱固定時間:6秒
−熱緩和条件−
熱緩和温度:190℃
熱緩和率:4%
(巻き取り)
熱固定及び熱緩和の後、両端をトリミングし、端部に幅10mmで押出し加工(ナーリング)を行なった後、張力40kg/mで巻き取った。なお、幅は1.5m、巻長は6300mであった。得られたフィルムロールを、実施例1の仮支持体とした。
得られた仮支持体の基材は、ヘイズ:0.3、150℃30分加熱による熱収縮率は、MD:1.0%、TD:0.2%であった。また、TRIBOGEAR TYPE:25W(HEIDON社製)を用い仮支持体の目視検査(全幅x3m)を実施したところ、異物に見える異常箇所はなかった。
<感光性転写材料3の作製>
上記工程で作製した仮支持体上に、スリット状ノズルを用いて中間層材料1を乾燥膜厚1.0μmとなる量で塗布した。中間層の乾燥後、中間層上にポジ型感光性樹脂組成物1を乾燥膜厚が3.0μmとなる量で塗布した。90℃温風にて乾燥させ、最後にカバーフィルムとしてポリエチレンフィルム(トレデガー社製、OSM−N)を圧着して感光性転写材料3を作製した。
実施例1において、感光性転写材料1を感光性転写材料3に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、レジストパターンを有する基板及び回路配線を作製し、更に回路品質及びマスク汚れの評価を行った。
(実施例8)
実施例1において、感光性転写材料1を下記の感光性転写材料4に代えたこと以外は、実施例1と同様にしてレジストパターンを有する基板及び回路配線を作製し、回路品質及びマスク汚れの評価を行った。
<感光性転写材料4の作製>
仮支持体である厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの上に、中間層材料1を塗布せず、ポジ型感光性樹脂組成物1を乾燥膜厚が3.0μmとなる量で塗布し、90℃温風にて乾燥させてポジ型感光性樹脂層を形成した。次いで、ポジ型感光性樹脂層にカバーフィルムとしてポリエチレンフィルム(トレデガー社製、OSM−N)を圧着して感光性転写材料4を作製した。
(評価)
<マスク汚れ>
露光後、フォトマスクを感光性転写材料から脱離させた際にフォトマスク上に感光性樹脂層又は中間層が付着しているかを確認した。フォトマスクの性能は、以下の基準のうち[A]又は「B」が実用上の許容範囲である。
<基準>
A:付着無し
B:僅かに付着有り
C:多量の付着有り
<回路品質>
−基板の作製−
厚さ200μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上にスパッタリング法で厚さ250nmの銅層を形成し、基板を作製した。
−回路配線の製造−
(レジストパターンを有する基板の作製)
作製した感光性転写材料からカバーフィルムを剥離し、ラミネートロール温度90℃、線圧0.6MPa、線速度(ラミネート速度)3.6m/minのラミネート条件で、上記基板(銅層付きPET)の銅層上にラミネートした。
ラミネート後、仮支持体を、仮支持体と中間層との界面(実施例8のみ、仮支持体と感光性樹脂層との界面)で剥離した。保護層を設けたクロムマスクの保護層側を中間層上(実施例8のみ、感光性樹脂層上)にコンタクトし、マスクを介して、超高圧水銀灯の90mJ/cmの露光量で、感光性樹脂層を露光した。露光後、25℃の1.0%炭酸ナトリウム水溶液を用いて30秒間、シャワー現像を行い、銅層上にパターニングされた感光性樹脂層(レジストパターン)を有する基板を得た。
(回路配線の作製)
上記銅層上にレジストパターンを有する基板に対し、25℃の銅エッチング液(関東化学(株)製、Cu−02)を用いて60秒間、銅層をシャワーエッチングした。その後、60℃の剥離液(関東化学(株)製KP−301)を用いて、2分間シャワー剥離を行うことで、感光性樹脂層を剥離し、回路配線を作製した。
−回路品質の評価−
得られた回路配線から、ラインアンドスペース10ミクロンのパターンについて30点の線幅を測定し、得られた線幅値の標準偏差σを計算した。これを3倍した値を、直線性の評価値とした。σは線幅値のばらつき程度を示す為、これが小さいほど直線性が優秀と判定される。性能としては、以下基準でC以上が望ましい。
<基準>
A:150nm以下
B:200nm以下
C:250nm以下
D:300nm以下
E:300nm以上
(比較例1)
実施例1において、フォトマスクに保護層を設けなかったこと以外は、実施例1と同様にして、レジストパターンを有する基板及び回路配線を作製し、更に回路品質及びマスク汚れの評価を行った。
Figure 0006858269

固体である粒子を含む保護層を有するフォトマスクを使用することで、仮支持体を剥離しての露光を行っても、マスクにまったく、又はほとんど付着物が付かず、マスク汚れが良好であることが分かった。
2017年10月13日に出願された日本出願特願2017−199929及び2018年10月10日に出願された日本出願特願2018−191965の開示はその全体が参照により本明細書に取り込まれる。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。

Claims (11)

  1. 導電層を備える基板に対し、仮支持体及び感光性樹脂層を有する感光性転写材料を、感光性転写材料の前記感光性樹脂層を前記基板に接触させて貼り合わせる工程と、
    前記貼り合わせる工程で貼り合わされた前記感光性樹脂層から、前記仮支持体を剥離する工程と、
    前記仮支持体を剥離した後の前記感光性樹脂層に対してフォトマスクをコンタクトさせて、前記感光性樹脂層をパターン露光する工程と、
    前記パターン露光後の前記感光性樹脂層を現像してパターンを形成する工程と、
    前記感光性樹脂層のパターンが形成されていない領域において露出する前記導電層をエッチング処理する工程と、を含み、
    前記パターン露光する工程で用いる前記フォトマスクの前記感光性樹脂層と接触する面が、25℃、1気圧の条件下で固体である粒子と、アクリル樹脂、ウレタン樹脂及びポリオレフィンからなる群より選択される少なくとも1種と、を含む保護層を有する、回路配線の製造方法。
  2. 前記保護層が、放射線により硬化し得る硬化性化合物を含む、請求項1に記載の回路配線の製造方法。
  3. 前記保護層の表面の表面粗さRaが、0.002μm以上である請求項1又は請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記粒子が、シリカ粒子である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 前記粒子の平均粒子径が50nm以下である、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 前記感光性樹脂層が、酸分解性基で保護された酸基を有する構成単位を有する重合体と、光酸発生剤と、を含有する、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 前記重合体は、ガラス転移温度が90℃以下である重合体を含む請求項に記載の回路配線の製造方法。
  8. 前記重合体が、前記構成単位として下記の式A1〜式A3のいずれかで表される構成単位を含む請求項又は請求項に記載の製造方法。
    Figure 0006858269

    式A1中、R11及びR12はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、R11及びR12のいずれか一方がアルキル基又はアリール基であり、R13はアルキル基又はアリール基を表し、R11又はR12と、R13とが連結して環状エーテルを形成してもよく、R14は水素原子又はメチル基を表し、Xは単結合又は二価の連結基を表し、R15は置換基を表し、nは0〜4の整数を表す。
    式A2中、R21及びR22はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、R21及びR22のいずれか一方がアルキル基又はアリール基であり、R23はアルキル基又はアリール基を表し、R21又はR22と、R23とが連結して環状エーテルを形成してもよく、R24はそれぞれ独立に、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルキル基、アリールカルボニル、アリールオキシカルボニル又はシクロアルキル基を表し、mは0〜3の整数を表す。
    式A3中、R31及びR32はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、31及びR32のいずれか一方がアルキル基又はアリール基であり、R33はアルキル基又はアリール基を表し、R31又はR32と、R33とが連結して環状エーテルを形成してもよく、R34は水素原子又はメチル基を表し、Xは単結合又はアリーレン基を表し、Yは−S−、又は−O−を表す。
  9. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の製造方法で回路配線を形成することを有する、タッチパネルの製造方法。
  10. 基板に対し、仮支持体及び感光性樹脂層を有する感光性転写材料を、感光性転写材料の前記感光性樹脂層を前記基板に接触させて貼り合わせる工程と、
    前記貼り合わせる工程で貼り合わせられた前記感光性樹脂層から、前記仮支持体を剥離する工程と、
    前記仮支持体を剥離した後の前記感光性樹脂層に対してフォトマスクをコンタクトさせて、前記感光性樹脂層をパターン露光する工程と、
    前記パターン露光後の前記感光性樹脂層を現像してパターンを形成する工程と、
    を含み、
    前記パターン露光する工程で用いる前記フォトマスクの前記感光性樹脂層と接触する面が、25℃、1気圧の条件下で固体である粒子と、アクリル樹脂、ウレタン樹脂及びポリオレフィンからなる群より選択される少なくとも1種と、を含む保護層を有する、パターン付き基材の製造方法。
  11. 前記保護層が、放射線により硬化し得る硬化性化合物を含む、請求項10に記載のパターン付き基材の製造方法。
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