以下に、実施形態に係る欄干照明装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態における構成要素には、当業者が置換可能、且つ、容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれ、以下の実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、実施形態の欄干照明装置10を搭載可能な乗客コンベアの一例としてのエスカレータ12の構造を示す例示的かつ模式的な側面図である。エスカレータ12は、無端状に連結された複数の踏段14を周回(循環)移動させて動作することで乗客や荷物を運搬する。図1において、建造物(建築物)の上階側階床UFと下階側階床DFの間にトラス16が設置されている。トラス16上にはデッキ18が設置され、当該デッキ18に欄干パネル20が支持されている。また、欄干パネル20の上端部には欄干デッキ22が取り付けられ、この欄干デッキ22の上部に手摺レール24が設けられている。そして、手摺レール24の下部に欄干照明装置10を取り付けられている。
エスカレータ12の駆動機構は、主として、駆動源としてのモータ26と、減速機28と、駆動チェーン30と、駆動スプロケット32と、従動スプロケット34と、踏段チェーン36とを備えている。モータ26と減速機28とは、駆動装置Mを構成する。モータ26は、例えば、上階側に設けられている。モータ26の出力軸には、減速機28が取り付けられている。
減速機28は、モータ26の回転を減速させ、モータ26の回転トルクを増幅させる。減速スプロケット38は、減速機28の出力軸に設けられ、複数の歯を有する。駆動チェーン30は、無端状に形成され、減速スプロケット38と駆動スプロケット32とに亘って掛けられている。駆動チェーン30は、減速機28を介して伝達されたモータ26の駆動力によって、駆動スプロケット32と減速スプロケット38との周りを循環走行することで、駆動スプロケット32を回転させる。すなわち、駆動チェーン30は、減速機28を介して伝達されたモータ26の駆動力を駆動スプロケット32に伝達する。駆動スプロケット32は、踏段チェーン36に噛み合う複数の歯を有し、駆動装置DRからの駆動力により回転する。
エスカレータ12は、駆動スプロケット32と従動スプロケット34との間に掛け渡された踏段チェーン36を駆動させることで、無端状に連結された複数の踏段14を周回移動させて動作する。これにより、踏段チェーン36は、無端状に連結された複数の踏段14を走行させる。
エスカレータ12が下降方向に稼動する場合、上方の乗り口(上階側乗降口UE)において、複数の踏段14の中で進行方向に向けて隣接する踏段14同士が水平状でトラス16内から進出される。そして、上部遷移カーブにおいて、隣接する踏段14間の段差が拡大されて、複数の踏段14は、階段状に遷移される。中間傾倒部において、複数の踏段14は、階段状で下降される。続いて、下部遷移カーブにおいて、隣接する踏段14間の段差が縮小されて、複数の踏段14は、水平状に遷移される。下方の降り口(下階側乗降口DE)において、複数の踏段14は、再び水平状となってトラス16内に進入する。複数の踏段14は、トラス16内に進入された後に上方に反転され、帰路側を水平状で上昇される。複数の踏段14は再度反転されて、上階側乗降口UEにおいて、トラス16内から進出される。上昇方向に稼動するエスカレータ12では上述の動作の逆の動作となる。このように、上階側乗降口UEおよび下階側乗降口DEにおいて、踏段14は、利用者を乗せる上面の踏み面を水平状として、トラス16内から進出し、またはトラス16内へ進入する。
エスカレータ12は、複数の踏段14の進行方向における両脇に一対の欄干Wを備える。欄干Wは、主として、スカートガードパネル(図示省略)と、内デッキ40と、欄干パネル20と、欄干デッキ22と、手摺レール24、および手摺レール24上に設けられた手摺ベルト42と、から構成されている。スカートガードパネルは、複数の踏段14の走行方向(エスカレータ12が稼働する下降方向および上昇方向)に対して直交する方向(幅方向)の両側において近接して、かつ、上階側乗降口UEと下階側乗降口DEとの間に亘って設けられている。スカートガードパネルの上側には、内デッキ40が取り付けられている。内デッキ40の上側には、例えば、ガラス板等の透明または半透明の部材で構成される欄干パネル20が取り付けられている。欄干パネル20の外周に取り付けられた手摺レール24には、手摺ベルト42が移動可能に嵌め込まれている。エスカレータ12は、複数の踏段14の進行に合わせて、その進行方向に欄干Wの手摺ベルト42が手摺ベルト駆動チェーン(図示省略)によって周回移動するよう構成されている。
このようなエスカレータ12の動作は、トラス16内に設置される制御盤(制御装置)44によって、減速機28やモータ26を制御することで実現される。制御盤44は、物理的には、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)とROM(Read Only Memory)などを有するコンピュータで実現される。制御盤44において実行される機能は、ROMに保持されるアプリケーションプログラムをRAMにロードしてCPUで実行することによって、CPUの制御のもとでエスカレータ12内の各種装置を動作させるとともに、RAMやROMにおけるデータの読み出し、書き込みを行うことで実現される。
上述したようなエスカレータ12において、例えば、欄干デッキ22の内部に配置される欄干照明装置10は、従来は蛍光灯が利用されることが多かったが、近年の省エネ化や照明効率の効率化等に伴い、LED光源に交換するするケースが増えてきた。そこで、本実施形態の欄干照明装置10は、既存のエスカレータ12に対して、既設の光源から例えばLED光源に容易に交換できる構造を提供する。本実施形態の欄干照明装置10は、LED光源に電力を供給するための配線を収容する管状部材を中心として、欄干Wの上部筐体である欄干デッキ22側に管状部材を固定するための第1ブラケットと、LED光源(以下、照明モジュールという)を管状部材に固定する第2ブラケットと、で構成されている。
図2は、実施形態の欄干照明装置10の構造を説明する例示的かつ模式的な部分的な側面図である。また、図3は、図2におけるA−A断面を示す図である。つまり、欄干照明装置10において、第1ブラケット46と欄干デッキ22(欄干Wの上部筐体)との接続態様および管状部材48に対する第1ブラケット46の装着態様を、管状部材48の延在方向正面から見た場合の例示的かつ模式的な断面図である。また、図4は、図2におけるB−B断面を示す図である。つまり、欄干照明装置10において、第2ブラケット50と照明モジュール52との接続態様および管状部材48に対する第2ブラケット50の装着態様を、管状部材48の延在方向正面から見た場合の例示的かつ模式的な断面図である。また、図5は、欄干照明装置10において、管状部材48を中心として第1ブラケット46、第2ブラケット50、および位置決め部材の装着態様を説明する例示的かつ模式的な斜視図である。
図2、図3に示されるように、手摺レール24を支持する欄干デッキ22の下部には欄干パネル20を固定するためのパネル押え54が接合されている。そして、図3に示されるように、パネル押え54に取り付けられた押しボルト58によりパネル受け56を押圧して欄干パネル20を欄干デッキ22に固定している。なお、パネル押え54は、交換前の光源(例えば蛍光灯で構成される照明装置)を固定するブラケットとして用いられている場合もある。
図3に示されるように、パネル押え54には、管状部材48を欄干デッキ22側に固定するための第1ブラケット46が固定されている。本実施形態の場合、第1ブラケット46は、ボルト等の締結部材によって当該第1ブラケット46をパネル押え54に固定するための取付部46aと、管状部材48を把持するための第1把持部46bとで構成されている。
取付部46aは、図5に示されるように、ブラケット支持部46a1と、固定部46a2で構成されている。ブラケット支持部46a1は、例えば、スポット溶接やボルト止め等により第1把持部46bを支持する。また、固定部46a2には、固定穴46a3が形成され、ボルト等によりパネル押え54に固定される。つまり、第1ブラケット46は、欄干デッキ22の固定可能である。なお、固定穴46a3に挿通されるボルトは、欄干パネル20を欄干デッキ22に押圧するための押しボルト58と共用可能である。つまり、既設のエスカレータ12で欄干パネル20を固定するために利用していた押しボルト58を利用して、本実施形態の第1ブラケット46を共締め固定することができる。なお、他の実施形態では、押しボルト58とは異なるボルトを用いて第1ブラケット46をパネル受け56に固定するようにしてもよい。
第1把持部46bは、図3、図5に示されるように、一部に管状部材48を受け入れるための開放部46b1を備えている。そして、開放部46b1より内側の部分に、管状部材48の外面形状に対応した収容部46b2を備えている。開放部46b1の開口幅は、管状部材48の外形より小さく形成され、管状部材48に装着する際には、開放部46b1を押し広げ、管状部材48を収容部46b2に収容する。つまり、第1ブラケット46は、例えば、断面形状が略C字形状に形成され、管状部材48の外周面を包囲して支持できるように構成されている。第1把持部46bは、開放部46b1の開口幅を縮拡できるようにバネ性を備えるように構成される。また、そのバネ性により、収容部46b2に収容した管状部材48を押圧支持し得る。第1ブラケット46(第1把持部46b)によって管状部材48を把持した場合、第1ブラケット46は、管状部材48の外面に対して摺動可能とすることができる。その結果、取付部46aがパネル押え54に固定された後でも、管状部材48の把持位置の調整が可能になり、例えば、既設のエスカレータ12のパネル押え54の位置、つまり、交換前の光源の固定位置に拘わらず、管状部材48の設置位置の調整を行うことができる。この場合、第1ブラケット46と管状部材48と間の抵抗は、交換作業者が手動で摺動させることができる程度で、手で動かそうとしない場合には、把持位置を維持できる程度とすることが望ましい。なお、収容部46b2の形状は、管状部材48の外形の形状に応じて変更可能で、例えば、管状部材48の断面が多角形の場合、収容部46b2の形状も多角形とすることができる。
第1ブラケット46は、取付部46aと第1把持部46bとの接続をスポット溶接で行う場合は、金属板で形成され、接続をボルト止めや接触剤等で行う場合は、金属板の他、樹脂材料等で形成するようにしてもよい。
一方、第2ブラケット50は、図4、図5に示されるように、第1ブラケット46における第1把持部46bと同様な形状の第2把持部50aで構成されている。第2把持部50a(第2ブラケット50)は、管状部材48の外面において、第1把持部46b(第1ブラケット46)が装着された位置とは異なる位置に装着される。第2把持部50aは、第1把持部46bと同様に、管状部材48を把持するための部材である。本実施形態の場合、第2ブラケット50の第2把持部50aは、照明モジュール52のフレーム部分に、スポット溶接、ボルト締め、接着剤等により接合されている。
図4、図5に示されるように、第2把持部50aは、第1把持部46bと同様に、一部に管状部材48を受け入れるための開放部50a1を備えている。そして、開放部50a1より内側の部分に、管状部材48の外面形状に対応した収容部50a2を備えている。開放部50a1の開口幅は、管状部材48の外形より小さく形成され、管状部材48に装着する際には、開放部50a1を押し広げ、管状部材48を収容部50a2に収容する。つまり、第2ブラケット50は、例えば、断面形状が略C字形状に形成され、管状部材48の外周面を包囲して支持できるように構成されている。第2把持部50aは、開放部50a1の開口幅を縮拡できるようにバネ性を備えるように構成される。また、そのバネ性により、収容部50a2に収容した管状部材48を押圧支持し得る。したがって、第1把持部46bと第2把持部50aとは、共用部品として構成し得る。第2ブラケット50(第2把持部50a)によって管状部材48を把持した場合、第2ブラケット50は、管状部材48の外面に対して摺動可能とすることができる。その結果、照明モジュール52が管状部材48に装着された後でも、管状部材48に対する装着位置の調整が可能になる。したがって、既設のエスカレータ12の光源の固定位置に拘わらず、また、交換する照明モジュール52の形状をエスカレータ12の仕様に併せることなく、設置位置を適切な位置に調整することができる。この場合、第2ブラケット50と管状部材48と間の抵抗は、交換作業者が手動で摺動させることができる程度で、手で動かそうとしない場合には、把持位置を維持できる程度とすることが望ましい。なお、収容部50a2の形状は、管状部材48の外形の形状に応じて変更可能で、例えば、管状部材48の断面が多角形の場合、収容部46b2の形状も多角形とすることができる。
第2ブラケット50は、第2把持部50aと照明モジュール52との接続をスポット溶接で行う場合は、金属板で形成され、接続をボルト止めや接触剤等で行う場合、金属板の他、樹脂材料等で形成するようにしてもよい。なお、照明モジュール52の下方には、例えば、乳白色等の樹脂材料で形成されたランプカバー60が、照明モジュール52の長手方向に沿って配置されている。ランプカバー60は、照明モジュール52から射出される光を拡散させ、照明モジュール52を構成するLEDの光点が目立たないようにしている。
管状部材48は、例えば、上階側から下階側に亘って同じ形状(例えば、同じ直径の円柱形状)で形成され、第1ブラケット46および第2ブラケット50を装着した際に形状が保持できる剛性があれば、例えば金属や樹脂で構成することができる。管状部材48は、欄干デッキ22の延在方向に沿って配置される中空のチューブ形状の部材で、図5に示されるように、中空内部に照明モジュール52に電力を供給するための配線52aを挿通可能である。前述したように、管状部材48の断面は、例えば円形であり、長手方向の長さは、例えば照明モジュール52の長手方向の長さに対応するように設定されている。欄干Wを良好に照明する場合、下階側乗降口DEに対応する部分から上階側乗降口UEに対応する部分に至るまで照明モジュール52を配置する必要がある。この場合、照明モジュール52は、製造や保管の利便性を考慮し、例えば、1m〜数mの長さを単位長さとして製造される場合が多い。したがって、エスカレータ12に照明モジュール52を設置する場合は、複数本の照明モジュール52を例えば並列接続し、欄干Wの全体を照明するようにしている。なお、管状部材48の断面形状は、内部に配線52aが挿通可能であり、第1ブラケット46および第2ブラケット50を外面に装着可能な形状であれば、円形に限定されにない。例えば、断面が多角形状でもよい。なお、第1把持部46bと第2把持部50aとの部品の共通化を考慮する場合、管状部材48の断面は、上下が対称形状の円形や、四角形、六角形等の多角形が好適である。
本実施形態の場合、図2に示されるように管状部材48は、例えば、照明モジュール52の長手方向の長さに対応する位置に、隣接する照明モジュール52の配線52aとの電気的接続部(例えば接続環52b)を露出させる露出スペース62を備える。露出スペース62は、エスカレータ12に欄干照明装置10を設置する際に、配線52aの電気的接続を行う場合の作業スペースとなる。図2の場合、隣接する管状部材48は、照明モジュール52の長手方向の長さに対応して完全に分離される形態で図示されている。図2の場合、露出スペース62は、誇張表現されているが、隣接する配線52aの電気的な接続作業ができればよく、隣接する照明モジュール52は、実質的には密接配置されるようにすることができる。露出スペース62を設けることにより、複数の照明モジュール52を電気的に接続する場合でも、容易に接続作業を行うことができる。図2の場合、隣接する管状部材48が完全に分離されている例を示している。他の実施形態では、管状部材48の長手方向の長さと照明モジュール52の長手方向の長さは、必ずしも一致させる必要はなく、隣接する配線52aの電気的な接続作業ができれば、例えば、管状部材48の一部に開口窓を設けて、露出スペース62としてもよい。
また、本実施形態の管状部材48は、図2に示されるように、露出スペース62の近傍に照明モジュール52の配線52aを、管状部材48の内部で固定する固定部材(例えば、結束用バンド64)を支持する支持部としてバンド挿通穴66を備える。このように、配線52aを結束用バンド64で管状部材48に固定することにより、図1に示されるように、欄干照明装置10(管状部材48)がエスカレータ12の傾斜に従い斜め姿勢(例えば、30°の姿勢)で配置される場合でも、配線52aの自重を管状部材48で受けることが可能になり、配線52a同士の接続部である接続環52bに対する負荷が軽減可能となり、接触不良や断線等の回避に寄与できる。また、欄干照明装置10の設置作業時に管状部材48から配線52aが抜け落ちることを防止し、作業効率の向上に寄与することができる。なお、配線52aの接続部(接続環52bの位置)を金属カバー等で覆い、接続部が照明モジュール52の照明範囲に入り込まないようにしてもよい。
ところで、前述したように、第1ブラケット46および第2ブラケット50は、管状部材48の外面に対して摺動可能となるように構成されている。したがって、図1のように、エスカレータ12の傾斜に沿って欄干照明装置10が設置された場合、第1ブラケット46に対して管状部材48が自重により下階側に滑ってずれてしまう場合があり得る。同様に、管状部材48に対して、照明モジュール52の自重により第2ブラケット50が下階側に滑ってずれてしまう場合があり得る。そこで、本実施形態の欄干照明装置10の場合、管状部材48に対する第1ブラケット46の装着位置または管状部材48に対する第2ブラケット50の装着位置を固定する位置決め部材を備える。位置決め部材としては、例えば、管状部材48の外面に、実質的に密着状態で装着可能なカラー68を用いることができる。カラー68は、例えば、樹脂材料や金属で形成することができる。カラー68は、図5に示されるように、第1把持部46bや第2把持部50aと同様に、管状部材48を受け入れるための開放部68aを備えた、断面が管状部材48の断面形状に対応した、例えばC字形状に形成されている。
カラー68の開放部68aの開口幅は、管状部材48の外形より小さく形成され、管状部材48を装着する際には、開放部68aを押し広げ、管状部材48を収容部68bに収容する。カラー68を装着することにより、管状部材48に対して、第1把持部46bおよびカラー68の摺動抵抗が生じるため、第1ブラケット46に対して管状部材48がずれることを抑制できる。同様に、カラー68を装着することにより、管状部材48に対して、第2把持部50aおよびカラー68の摺動抵抗が生じるため、管状部材48に対して第2ブラケット50がずれることを抑制できる。なお、第1ブラケット46に対するカラー68の装着位置は、第1ブラケット46の上階側の端部に接する位置である。一方、第2ブラケット50に対するカラー68の装着位置は、第2ブラケット50の下階側の端部に接する位置である。また、カラー68は、第1ブラケット46や第2ブラケット50のずれを抑制すること目的とする部材であるため、カラー68のバネ性は、第1把持部46bや第2把持部50aのバネ性より強く設定してもよい。なお、欄干照明装置10の設置作業時にカラー68に代えて、例えば、テープ等をカラー68の装着位置に巻回して、位置決め部材と同様な効果を実現する突起を形成してもよい。また、位置決め部材の変形例として、例えば、第1ブラケット46の開放部46b1にパッチン錠(draw latch)等の留め金機構を設け収容部46b2を縮径するようにしてもよい。同様に、第2ブラケット50の開放部50a1に留め金機構等を設け収容部50a2を縮径するようにしてもよい。
上述したように、本実施形態の欄干照明装置10によれば、第1ブラケット46に支持される管状部材48のいずれかの位置に照明モジュール52を支持する第2ブラケット50を装着することができる。その結果、既設のエスカレータ12の欄干デッキ22の構造に依存せずに、欄干照明装置10の設置(交換)を行うことができる。つまり、エスカレータ12の仕様ごとに欄干照明装置10の設計を行う必要がなく設計の効率化、部品の共通化、交換作業の効率化等を行うことができる。また、本実施形態の欄干照明装置10によれば、第1ブラケット46および第2ブラケット50を装着する管状部材48の内部に照明モジュール52の配線52aを挿通することができる。その結果、配線52aが照明モジュール52の照明範囲に入り込み影を形成してしまう等の欄干照明装置10の照明品質(意匠性)に影響を及ぼすことを抑制可能となり、容易に配線作業を行うことができる。
また、本実施形態の欄干照明装置10によれば、管状部材48に対して、第1ブラケット46は開放部46b1を介して、第2ブラケット50は開放部50a1を介して、容易に着脱可能である。つまり、欄干デッキ22に固定された第1ブラケット46に対する管状部材48の着脱および照明モジュール52を支持する第2ブラケット50の管状部材48に対する着脱を容易に行うことができる。したがって、照明モジュール52の不良等により照明モジュール52を再交換する場合でも、交換作業を容易に行うことができる。
なお、上述した欄干照明装置10は、エスカレータ12に適用する場合を説明した。他の実施形態としては、乗客コンベアの他の例として例えば移動歩道(所謂、動く歩道)に、上述した欄干照明装置10を適用することも可能で、同様の効果を得ることができる。また、踏段14が段差を伴った状態で移動する領域と水平な状態で移動する領域が混在するような乗客コンベアにも適用可能であり、同様効果を得ることができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。