〔実施形態1〕
本発明の実施形態1について、図2〜図24に基づいて説明すれば以下のとおりである。まず、本発明の一実施形態に係る推薦システム5の概要を図4に基づいて説明する。図4は、推薦システム5の概要を示すブロック図である。図示のように、推薦システム5は、サーバ(制御サーバ)1と端末装置2A〜2Cとを含む。なお、端末装置2A〜2Cは、個々の装置を区別する必要のないときには、単に端末装置2と記載する。
サーバ1は、端末装置2および各種サービス(図示の例では、映像配信サービス、広告配信サービス、番組情報サービス、およびその他サービス)から取得した情報に基づいて、端末装置2のユーザへのお勧め情報を生成する。そして、サーバ1は、生成したお勧め情報を、該お勧め情報の表示レイアウトを示すレイアウト情報と共に端末装置2に送信する。詳細は後述するが、お勧め情報とは、ユーザに視聴あるいは閲覧を勧めるコンテンツ等を示す情報である。
端末装置2は、放送局から送信される放送コンテンツを受信して表示する機能を備えていると共に、インターネット上のコンテンツ(以下、ネットコンテンツまたは外部コンテンツと記載する)を受信して表示する機能を備えている。また、端末装置2は、上述のようにしてサーバ1が送信するお勧め情報およびレイアウト情報を受信して、該レイアウト情報の示すレイアウトでお勧め情報を表示する。
図示の端末装置2のうち、端末装置2Aは、ルータを介さずにサーバ1にアクセスする装置(例えばスマートフォンや携帯電話機)である。また、端末装置2Bおよび2Cは、ルータを介してサーバ1にアクセスする装置である。端末装置2Bおよび2Cは、例えばパーソナルコンピュータ(以下、PCと記載)やテレビジョン受像機(以下、テレビと記載)であってもよい。なお、図示の例では、アンテナにて中継局からの電波(放送コンテンツ)を受信する様子を示しているが、ケーブルテレビやIP(Internet Protocol)テレビにて放送コンテンツを受信してもよい。
〔お勧め情報の表示レイアウト〕
次に、お勧め情報の表示レイアウトについて図5に基づいて説明する。図5は、お勧め情報の表示レイアウトの例を示す図である。図5には、タイル50と、タイル60A〜60Gをレイアウト表示した例を示している。なお、タイル60A〜60Gは、個々の要素を区別する必要のないときには、単にタイル60と記載する。また、タイル50と60を区別する必要のないときには、単にタイルと記載する。
タイルには、端末装置2のユーザにお勧めする情報が表示される。例えば、ユーザの嗜好に合った放送コンテンツやネットコンテンツを示す情報や、ユーザの居住地域における、天気情報や交通情報等の、ユーザの関心のある情報が表示される。また、タイルを選択することにより、そのタイルの示すコンテンツを端末装置2に出力させることができる。
このような表示および出力を可能にするため、各タイルにはリソースが対応付けられている。タイルに対応付けられるリソース(以下、タイルリソースと記載する)としては、例えば、タイプ、参照画像、飛び先、表示サイズ、および説明文字列等が挙げられる。
タイプは、タイルの表示形式を示し、図示のタイル50はバナータイプ(テキストがスクロール表示されるタイプ)であり、タイル60はボックスタイプ(静止画または動画が表示され、スクロールしないタイプ)である。この他にも、音声を出力して、表示は行わないサウンドタイプ等も考えられる。また、サウンドタイプのお勧め情報には、読み上げ用音声を出力するための情報が含まれていてもよい。このように、お勧め情報の出力フォーマットは、お勧め情報の表示レイアウトに限られず、音声出力などの他の出力フォーマットであってもよい。また、このような出力フォーマットを示す情報は、お勧め情報の一部としてもよいし、上述のレイアウト情報と同様にお勧め情報とは別の情報としてもよい。音声の出力フォーマットとしては、例えば音量、音程、声色、テンポ(速さ)等が挙げられる。
参照画像は、お勧め情報として表示する画像を示す情報であり、例えば当該画像の格納先のURI(Uniform Resource Identifier)であってもよい。また、飛び先は、当該タイルがお勧めするコンテンツにアクセスするための情報であり、参照画像と同様に該コンテンツのURIであってもよい。このようなURIを参照することにより、これら画像およびコンテンツを、所定のサーバから取得することができる。なお、参照画像は、端末装置2に格納された画像であってもよい。同様に、飛び先は、端末装置2に格納されたコンテンツ(例えば録画したコンテンツやダウンロード済みコンテンツ)や、放送コンテンツであってもよい。この他にも、端末装置2の有するアプリケーションソフトウェア(以下、アプリと記載する)を示す情報や、端末装置2がサーバから取得可能なアプリを示す情報を飛び先としてもよい。前者の情報を飛び先とした場合、タイルの選択時にアプリを起動することができ、後者の情報を飛び先とした場合、タイルの選択時にアプリをサーバからダウンロードして端末装置2にインストールすることができる。また、端末装置2の所定の動作(例えば電源OFFや設定画面の表示)を示す情報を飛び先として、タイルの選択時に当該所定の動作を実行してもよい。
表示サイズは、タイルのサイズおよび形状を示す情報である。例えば、図示のタイル50は、縦横比が1:10の矩形であるから、表示サイズを(1,10)と表してもよい。また、図示のタイル60Aの表示サイズを基準サイズ(1,1)として、他のタイル60のサイズを表してもよい。この場合、タイル60B、60C、および60Fの表示サイズは、それぞれ(2,2)、(1,1)、(2,1)となる。無論、表示サイズはタイルのサイズや形状を示す情報であればよく、例えばタイルの縦横のドット数を示す情報であってもよい。
説明文字列は、当該タイルのお勧め対象となっているコンテンツを説明する文字列である。例えば、ある放送コンテンツをお勧めするタイルの説明文字列として、その放送コンテンツの番組名を用いてもよい。
図5の(a)の例では、表示画面の左上隅にタイル50、中央にタイル60Bがそれぞれ配置されている。そして、タイル60Bを挟んで左側にタイル60A、右側にタイル60Cがそれぞれ配置されている。一方、図5の(b)の例では、表示画面の右上隅にタイル50が配置され、左端から順にタイル60D、60E、および60Fがそれぞれ配置されている。そして、タイル60Dの下側にはタイル60Gが配置されている。
このような所定のレイアウトでタイルを表示するために、端末装置2は、レイアウト情報を用いる。レイアウト情報には、配置するタイル、タイルの配置の他、タイルの背景に表示する画像を示す情報等が含まれていてもよい。本例では、端末装置2は、サーバ1からレイアウト情報を受信して、受信したレイアウト情報に従ってお勧め情報のタイルを表示する。なお、受信したレイアウト情報は、例えばキャッシュメモリ等の一時記憶部に格納しておいてもよい。
このように、端末装置2は、レイアウト情報に従ってタイルを配置し、各タイルにお勧め情報を表示する。そして、レイアウト情報は、複数種類用意されているので、図5の(a)(b)に示すように、端末装置2はお勧め情報を多様なレイアウトで表示することができる。
〔サーバ1の要部構成〕
次に、サーバ1の要部構成を図2に基づいて説明する。図2は、サーバ1の要部構成の一例を示すブロック図である。図示のように、サーバ1は、サーバ1の各部を統括して制御するサーバ制御部10、サーバ1が使用する各種データを記憶するサーバ記憶部11、およびサーバ1が外部の装置と通信するためのサーバ通信部12を備えている。
サーバ通信部12を介した通信相手装置としては、端末装置2の他、所定のサービスを提供する外部サーバ等が挙げられる。また、1つのサーバ1にて複数の端末装置2にお勧め情報を提供することが可能である。つまり、サーバ通信部12を介した通信相手装置には、例えばユーザのリビングの端末装置2(例えばテレビ)、寝室の端末装置2(例えばテレビ)、携帯型の端末装置2(例えば携帯電話)、および対話機能を備えた端末装置(例えば家庭用ロボット)が含まれていてもよい。また、自動車等の車両には、通信機能を備えたものも存在するので、このような車両を通信相手の端末装置2としてもよい。また、他の家のテレビ等のように、所有者が異なる機器が通信相手に含まれていてもよい。なお、図2ではサーバ通信部12を1つのみ図示しているが、複数の通信部を備え、通信相手に応じて異なる通信部を使用してもよい。
また、サーバ制御部10には、端末認証部100、ユーザ特定部101、お勧め情報生成部102、情報管理部(情報取得部)103、レイアウト選択部(フォーマット選択部)104、および情報送信部(出力制御部)105が含まれている。そして、サーバ記憶部11には、個人・家族・機器DB110、履歴DB111、サービス情報112、知識DB113、およびレイアウト情報(フォーマット)114が格納されている。
端末認証部100は、端末装置2の認証を行う。具体的には、端末認証部100は、端末装置2から受信した機器IDと、予め登録されている機器IDとが一致するか判定し、一致すれば認証成功、一致しなければ認証失敗とする。認証成功した端末装置2は、お勧め情報の通知対象となる。
ユーザ特定部101は、お勧め情報の提示対象のユーザを特定する。具体的には、ユーザ特定部101は、端末装置2から通知されたユーザIDのユーザを、お勧め情報の提示対象のユーザと特定する。
お勧め情報生成部102は、お勧め情報を生成する。具体的には、お勧め情報生成部102は、下記の情報の少なくとも何れかに応じたお勧め情報を生成する。
(1)ユーザ特定部101が特定したユーザ
(2)ユーザの個人プロファイル(性別、年齢、趣味、嗜好等)
(3)ユーザの家族プロファイル(住所、家族の構成、家族全体の嗜好)
(4)ユーザが所有する機器(端末装置2および端末装置2以外の機器)の機器プロファイル(機器の種類、機器の機能等)
(5)ユーザおよびその家族による端末装置2の使用履歴情報(どのコンテンツを、どのユーザに対して、いつ表示したかなどの情報)
(6)ユーザが所有する機器の使用履歴情報
(7)他のユーザによる該他のユーザの所有する機器の使用履歴情報
(8)関連付け知識データベース
(9)外部サービスのインデックス情報
(10)お勧め情報を出力する時刻(現在の時間帯)
(11)お勧めの対象とする情報(サーバ1がお勧めするコンテンツ、外部サーバから取得したコンテンツリスト等)
なお、お勧め情報生成部102は、ユーザ特定部101が二人以上のユーザを特定した場合、それら複数のユーザに応じたお勧め情報を生成してもよい。この場合、お勧め情報生成部102は、複数のユーザの組み合わせに応じたお勧め情報を生成してもよい。例えば、識別したユーザが、父親と母親である場合には、これら二人のユーザが過去に視聴した頻度の高いジャンルのコンテンツのお勧め情報を生成してもよい。また、複数のユーザに所定のユーザが含まれている場合、その所定のユーザに応じたお勧め情報を生成してもよい。例えば、複数のユーザに12歳の息子が含まれる場合、15歳以上に適した映画(コンテンツ)のお勧め情報は生成せず、12歳でも視聴可能なコンテンツのお勧め情報を生成するようにしてもよい。
また、ユーザ特定部101がユーザの特定に失敗することも想定される。このような場合、お勧め情報生成部102は、端末装置2の使用履歴情報・稼働履歴情報に基づいて、登録されている全ユーザ(例えば、家族の全員)に適合するコンテンツのみを、お勧め情報に含めてもよい。
情報管理部103は、お勧め情報の生成およびレイアウト情報の選択の際に参照される各種情報を取得し、管理する。例えば、情報管理部103は、端末装置2がお勧め情報を出力する際の状況を示す状況情報、および端末装置2とは異なる他の端末装置の動作履歴情報を取得する。上記状況情報としては、例えば時刻や時間帯、端末装置2の周囲にいるユーザのユーザID、該ユーザの数等が挙げられる。また、上記動作履歴情報は、上記他の端末装置の動作履歴を示す情報である。上記動作履歴情報は、例えば起動開始日時と起動停止日時とを含む稼働履歴情報であってもよい。この場合、上記起動開始日時は、電源ONや表示ONの操作が行われた日時であってもよく、上記起動停止日時は、電源OFFや表示OFFの操作が行われた日時であってもよい。また、上記動作履歴情報は、上記他の機器が受け付けたユーザ操作の履歴を示す操作履歴情報であってもよい。この場合、電源ONや表示ON等の操作以外にも、出力コンテンツを選択する操作の履歴等も動作履歴情報に含めることができるので、操作履歴情報を取得することにより、他の端末装置のユーザの好むコンテンツに関するお勧め情報を生成することも可能になる。また、上記他の端末装置がコンテンツの出力装置である場合、上記動作履歴情報は、該他の端末装置におけるコンテンツの視聴履歴情報であってもよい。さらに、上記動作履歴情報(視聴履歴情報)は、上記他の端末装置を操作した(コンテンツを視聴した)ユーザを示す情報を含んでいてもよい。これにより、端末装置2のユーザと嗜好が近い、他の端末装置のユーザの操作履歴(視聴履歴)に応じたお勧め情報を生成することも可能になる。
レイアウト選択部104は、お勧め情報の出力に用いるレイアウト情報を、複数のレイアウト情報114の中から選択する。なお、レイアウト情報の詳細、およびレイアウト情報の選択の方法は後述する。
情報送信部105は、お勧め情報生成部102が生成したお勧め情報と、レイアウト選択部104が選択したレイアウトとを端末装置2に通知して、該レイアウトにて上記お勧め情報を出力させる。
個人・家族・機器DB110は、ユーザの個人プロファイル、その家族のプロファイル、およびユーザまたは家族の使用する機器のプロファイルを格納したデータベースである。
個人プロファイルは、ユーザIDの他、そのユーザに関する様々な情報(例えば、年齢、性別、趣味、職業、家族構成、所有機器など)を含む。個人プロファイルは、例えば、下記のような情報であってもよい。
個人プロファイル:ユーザID P1234、年齢 38、性別 女性、趣味 料理、ダンス
家族プロファイルは、家族IDの他、その家族に関する様々な情報(例えば、構成メンバー、共通の趣味など)を含む。家族プロファイルは、例えば、下記のような情報であってもよい。
家族プロファイル:家族ID K2299、メンバー ユーザID P2234、ユーザID P3455
機器プロファイルは、その機器の機器IDの他、その機器に関する様々な情報(例えば、所有者あるいは所有家族、設置場所、機器の種別等)を含む。機器プロファイルは、例えば、下記のような情報であってもよい。なお、下記の例では設置場所を郵便番号で示しているが、設置場所が特定可能であれば郵便番号や住所以外の情報を適用することができる。例えば、緯度経度情報で示してもよいし、ユーザID(P1234)のユーザの部屋、等のようにユーザとの関係で配置を示してもよい。
機器プロファイル:機器ID X2345、機器の種別 テレビ、画面サイズ 52インチ、設置場所〒123−4567
履歴DB111は、端末装置2の動作履歴(使用履歴、操作履歴、視聴履歴、または稼働履歴とも呼ぶ)を記録したデータベースである。また、履歴DB111には、端末装置2以外の機器(端末装置2のユーザまたはその家族が所有する機器と、該ユーザとは所有者が異なる機器を含む)の動作履歴も記録される。このように、様々な機器、様々なユーザの履歴情報を収集し、記録しておくことにより、他のユーザの行動履歴に応じたお勧め情報を提示することが可能になる。例えば、所定の機種のテレビにて視聴率が高かったコンテンツがある場合、そのコンテンツと類似したコンテンツのお勧め情報を提示することができる。また、例えばユーザと嗜好が類似した他のユーザが視聴したコンテンツのお勧め情報を提示することもできる。
例えば、端末装置2がテレビである場合、ユーザごとの操作履歴を履歴DB111に記録してもよい。この場合、端末装置2の機器IDと、視聴したユーザのユーザIDの他、(i)テレビの表示のオン・オフの時刻(日時を含んでもよい)、(ii)視聴したテレビ番組(録画したものであってもよい)の番組情報、および(iii)視聴時刻を記録してもよい。なお、ネットコンテンツの視聴履歴や、アプリのダウンロード履歴なども記録しておいてもよい。
サービス情報112は、外部サーバから取得した外部サービスに関する情報(外部サービスのインデックス情報)である。例えば、放送コンテンツに関するサービス情報112は、放送日時、放送局、コンテンツのタイトル、コンテンツの内容、およびジャンル(例えばドラマや映画、SF等)等を含んでいてもよい。また、例えばVOD(Video On Demand)コンテンツに関するサービス情報112は、コンテンツのタイトル、出演者、コンテンツの内容、およびジャンル等を含んでいてもよい。そして、例えばアプリに関するサービス情報112は、タイトル(アプリ名)、アプリの内容、およびジャンル(地図アプリ、ゲームアプリ等)、アプリに対するユーザの評価等を含んでいてもよい。なお、サービス情報112は、図示しない一時記憶部に記憶しておいてもよい。
知識DB113は、お勧め情報を生成するためのその他の情報を記録したデータベースである。例えば、年間行事(今日は何の日等)、ローカル情報(ゴミの日等)等が知識DB113に記録される。この他、単語間距離を示す辞書等も知識DB113に記録してもよい。知識DB113は適宜アップデートして最新の知識とすることが可能である。また、知識DB113に記録する情報は、外部サーバを巡回する等して学習することが可能である。この他、お勧め情報を音声出力したりテキスト出力したりするための出力フレーズを知識DB113に記憶しておいてもよい。
レイアウト情報114は、お勧め情報を出力するフォーマットのうち、表示レイアウトを示す情報である。本例では、複数のレイアウト情報114の中から選択したレイアウト情報にてお勧め情報を表示させる例を説明するが、他の出力フォーマット(例えば音声出力のフォーマット)についても、同様にして複数の候補から選択し、そのフォーマットにてお勧め情報を出力させることができる。
〔端末装置2の要部構成〕
次に、端末装置2の要部構成を図3に基づいて説明する。図3は、端末装置2の要部構成の一例を示すブロック図である。図示のように、端末装置2は、端末装置2の各部を統括して制御する端末制御部20、端末装置2が使用する各種データを記憶する端末記憶部21、端末装置2が外部の装置と通信するための端末通信部22を備えている。この他にも、端末装置2は、タイマ23、人感センサ24、撮影部25、放送受信部26、表示部27、および入力部28を備えている。また、図示していないが、端末装置2は、ユーザの音声を取得して音声信号に変換する音声入力部(例えばマイク)や音声出力部(例えばスピーカ)等を備えていてもよい。
また、端末制御部20には、ジェスチャ認識部200、ユーザ有無判定部(起動制御部)201、ユーザ特定部(情報取得部)202、お勧め情報取得部(フォーマット選択部)203、端末認証部204、放送コンテンツ制御部205、内部コンテンツ制御部206、外部コンテンツ制御部207、お勧め画面生成部(出力制御部)208、および出力切替部209が含まれている。
タイマ23は、現在時刻を示すタイマである。人感センサ24は、端末装置2の周囲の人を検出するセンサである。人感センサ24の検出範囲は、端末装置2の表示するコンテンツを視聴可能な範囲とすることが好ましい。撮影部25は、端末装置2の表示するコンテンツを視聴するユーザを撮影するものであり、例えばカメラである。放送受信部26は、放送コンテンツを受信する。表示部27は、端末制御部20の制御に従って画像を表示する。入力部28は、端末装置2のユーザの入力操作を受け付ける。入力部28は、例えば図示しないリモートコントローラ(以下、リモコンと記載する)の発する信号(例えば赤外線信号)の受信部であってもよい。
ジェスチャ認識部200は、ユーザのジェスチャ操作を認識する。具体的には、ジェスチャ認識部200は、撮影部25が撮影した画像からユーザの手や指を検出すると共に、その手や指による所定のジェスチャ動作を検出する。ジェスチャ認識部200は、例えば、お勧め情報を選択するためのジェスチャ動作を検出する。これにより、ユーザは、リモコンを使用することなくお勧め情報を選択して、所望のコンテンツの視聴等を開始することができる。ジェスチャ操作は、直感的にお勧め情報を選択できるようなものとすることが好ましい。例えば、指または手を動かした方向に選択位置を移動させ、指または手を曲げる、あるいは端末装置2側に指または手を押し込む動きを検出したときの選択位置のお勧め情報の選択を確定してもよい。また、ユーザがウェアラブルデバイスを装着している場合、該デバイスが備えた加速度センサ等によりユーザの手や指の動きを検知してもよい。この構成では、ジェスチャ認識部200は、上記ウェアラブルデバイスから、ユーザの手や指の動きの情報を取得してジェスチャ操作を認識する。
ユーザ有無判定部201は、人感センサ24の検出結果に基づいて、端末装置2の周囲(端末装置2が出力するお勧め情報を知覚可能な範囲)に人がいるか否かを判定する。そして、端末装置2の表示がOFFになっている状態において人がいると判定したときには、表示をONに切り替える(端末装置2を起動させる)。また、ユーザ有無判定部201は、端末装置2の表示がONになっている状態において人がいないと判定したときには、表示をOFFに切り替える(端末装置2を起動停止させる)。これにより、ユーザが端末装置2の周囲に来たときにお勧め情報を表示し、ユーザが端末装置2の周囲から離れたときに表示を終了することができる。なお、ユーザの検知と端末装置2の起動制御とは、別個のブロックで実行する構成としてもよい。
これについて、図6に基づいて説明する。図6は、ユーザの検出結果に応じた表示のON/OFF切り替えの例を示す図である。図示のように、ユーザが端末装置2から離れているときに端末装置2の表示がOFFになっていても、ユーザが端末装置2に近づくと端末装置2の表示がONに切り替わる。また、図示の例では、ユーザに対してあいさつの言葉(おはよう)を表示している。この際、端末装置2は、このあいさつの言葉を音声で出力してもよい。
なお、表示をONに切り替えたときに表示する言葉は、時間帯に応じて変更してもよい。例えば、午前中であれば「おはよう」、午後は「こんにちは」、夜は「こんばんわ」と表示してもよい。また、表示させる内容は、複数の候補の中からランダムで選択してもよい。さらに、表示させる内容は、ユーザ操作等によって更新できるようにしてもよい。これらの例においても、表示と共に音声出力を行ってもよく、また表示を行わずに音声出力を行ってもよい。
また、あいさつの次には、上述のお勧め情報がレイアウト表示されたお勧め画面が表示される。ユーザは、このお勧め画面から所望のコンテンツを選択する操作を行い、該コンテンツを端末装置2に表示させる。
そして、コンテンツの視聴を終えるときには、ユーザは何ら操作を行うことなく端末装置2から離れて人感センサ24の検出圏外に出ればよい。これにより、端末装置2は、ユーザに対して別れのあいさつの言葉(さようなら)を表示して、動作停止(表示OFF)の状態に戻る。なお、表示ONの際と同様に、端末装置2は、別れのあいさつの言葉を音声で出力してもよい。また、表示ONの際と同様に、表示OFFに切り替えるときに表示する言葉は、時間帯に応じて変更してもよい。例えば、朝であれば「いってらっしゃい」、夜であれば「おやすみなさい」と表示してもよい。また、検知したユーザが誰であるかが特定されていれば、そのユーザに関するメッセージを表示してもよい。また、表示させる内容は、複数の候補の中からランダムで選択してもよい。さらに、表示させる内容は、ユーザ操作等によって更新できるようにしてもよい。これらの例においても、表示と共に音声出力を行ってもよく、また表示を行わずに音声出力を行ってもよい。
なお、ユーザの有無を判定する方法は上記の例に限られず、例えばカメラでの画像認識の結果や、音声認識の結果等を用いて判定してもよい。あるいは、ユーザが保有する機器(例えば、スマートフォン、バイタルセンサ、ウェアラブルデバイス)と端末装置2との間の無線通信が確立された場合に、ユーザが近くにいると判定してもよい。
ユーザ特定部202は、ユーザ有無判定部201が検出したユーザが、予め登録されたユーザのうちの誰であるかを特定する。特定の方法は特に限定されず、例えば、ユーザを撮影した画像やユーザの声を解析することで特定してもよい。また、例えば、ユーザが保有する機器が持つ固有IDや、疑似固有IDを該機器から取得することにより、該ユーザを特定してもよい。なお、ユーザ特定部202は、端末装置2がお勧め情報を出力する際の状況を示す状況情報、および端末装置2とは異なる他の端末装置の動作履歴情報の少なくとも何れかを取得してもよい。これにより、お勧め情報取得部203は、取得した上記情報に応じたお勧め情報をサーバ1に要求して取得することが可能になる。また、取得した上記情報に応じたお勧め情報が端末装置2に格納されている場合には、そのお勧め情報を取得することもできる。上記状況情報としては、お勧め情報の出力時における時刻や時間帯、端末装置2の周囲で検知されたユーザの人数等が挙げられる。
お勧め情報取得部203は、お勧め情報を取得する。より詳細には、お勧め情報取得部203は、ユーザ特定部202が特定したユーザのユーザIDをサーバ1に送信し、該ユーザに応じたお勧め情報をサーバ1から取得する。なお、お勧め情報取得部203は、ユーザID以外にも、サーバ1におけるお勧め情報の生成の基準となる情報(例えば、上述の状況情報、動作履歴情報、ユーザの嗜好を示す嗜好情報や、お勧め情報の生成方法を指定する情報)をサーバ1に通知してもよい。また、サーバ1と同様の処理によりお勧め情報取得部203がお勧め情報を生成してもよい。
また、お勧め情報取得部203は、上記お勧め情報と共に、レイアウト情報も取得する。つまり、お勧め情報取得部203は、通知したユーザIDおよび取得したお勧め情報に応じたレイアウト情報を取得する。なお、お勧め情報取得部203は、お勧め情報の取得と同様に、レイアウト情報の選択の基準となる上述のような情報をサーバ1に通知し、その情報に応じたレイアウト情報を取得することもできる。
さらに、お勧め情報取得部203は、複数のレイアウト情報が存在する場合(例えば複数のレイアウト情報を取得した場合や、複数のレイアウト情報を端末装置2が記憶している場合、あるいは記憶しているレイアウト状態があるときにレイアウト情報を取得した場合)には、その中から使用するレイアウト情報を選択する。この際の選択には、サーバ1におけるレイアウト情報の選択と同様の手法が適用できる。
端末認証部204は、端末装置2の認証を行う。具体的には、端末認証部204は、予めサーバ1に登録した端末装置2の機器IDをサーバ1に送信することにより、端末装置2をサーバ1に認証させる。
放送コンテンツ制御部205は、放送コンテンツを表示部27に表示し、内部コンテンツ制御部206は、内部コンテンツを表示部27に表示し、外部コンテンツ制御部207は、外部コンテンツを表示部27に表示する。
お勧め画面生成部208は、お勧め情報取得部203が取得したお勧め情報を、該お勧め情報と共に取得したレイアウト情報の示すレイアウトで配置したお勧め画面を生成し、表示部27に表示する。また、お勧め画面生成部208は、お勧め情報に音声出力すべきものが含まれている場合には、そのお勧め情報を図示しないスピーカから音声出力させる。なお、お勧め画面生成部208は、お勧め情報やレイアウト情報を端末装置2が格納している場合には、そのお勧め情報やレイアウト情報を用いてお勧め画面を生成することもできる。
出力切替部209は、端末装置2の出力対象を、放送コンテンツ、内部コンテンツ、外部コンテンツ、およびお勧め画面の何れかに切り替える。なお、切り替え対象にはこれら以外のものが含まれていてもよい。
〔時間帯ごとのお勧め情報とレイアウトの例(朝)〕
サーバ1は、現在時刻が属する時間帯に応じたお勧め情報を、その時間帯に応じたレイアウトで端末装置2に表示させることができる。ここでは、朝の時間帯向けのお勧め情報とレイアウトの例を図7に基づいて説明する。図7は、朝の時間帯向けのお勧め情報を朝の時間帯向けのレイアウトで表示させたお勧め画面の一例を示す図である。
同図のお勧め画面は、タイル60H〜60Lが横一列に並び、画面右上に日付、曜日、および時刻が表示されたレイアウトである。このように、タイルは画面全体を埋める必要はなく、画面の一部を埋めるだけで十分である。横一列に並んだタイル60のうち、タイル60Hのサイズが、縦横とも他のタイル60I〜60Lの2倍となっている。
タイル60Hには、ユーザの予め設定した地域(自宅や勤務先、通学先など)の天気予報と、現在の気温、および天気に関するコメントが表示されている。また、これらの文字情報の背景には、空模様の画像が表示されており、天気の状態を一目で認識できるようになっている。
朝の時間帯は、ユーザが、勤務先や通学先に出かける準備をする時間帯であるため、その準備(服装や傘などの携行品の準備)に考慮すべき情報は、ユーザに有用性が高いと考えられる。このため、図示の例のように、朝の時間帯には、他のタイル60よりもサイズの大きいタイル60Hに天気情報を表示することが好ましい。
また、図示のタイル60I〜60Lには、交通機関の運行状況を示す交通情報、ニュース、今日は何の日かを示す情報、および家族掲示板に登録されたスケジュール情報がそれぞれ表示されている。なお、家族掲示板は、所定のグループ(例えば家族)のメンバーがメッセージの投稿および閲覧を行うことのできるSNS(Social Networking System)である。
タイルに表示する情報は、ユーザがお勧め情報を認識可能なものであればよく、例えばお勧めのアプリを起動するアイコンやショートカット等であってもよいが、お勧めの内容をユーザが容易に認識できるような情報を表示することが好ましい。例えば、図示の例では、天気情報を提供するアプリ(あるいはウェブページ等)の提供する情報のうち、ユーザに応じた地域の天気情報をピックアップして表示している。同様に、交通情報についても、ユーザが使用する交通機関の運行状況をピックアップして表示している。また、ニュースについては、ヘッドラインを文字で表示して一目で認識できるようにしており、ニュースの詳細や他のニュースについては、タイル60Jを選択することによって表示可能としている。また、今日は何の日かを示すタイル60Kには、その日のイメージに合った画像(この例ではコスモスの画像)を表示して、今日が何の日かを印象的にユーザに伝えている。そして、スケジュール情報は、ニュース等と同様に情報性が高いため、文字で簡潔に表示して、必要な情報をユーザが容易に認識できるようにしている。
なお、お勧め画面の表示内容は時間の経過と共に更新する。お勧め画面に現在時刻の表示が含まれている場合、その表示の更新の頻度が最も高くなるので、この場合には、まず時刻の表示を更新し、その後、各タイルに表示するお勧め情報を更新する。
また、お勧め画面の表示時には、そのお勧め画面に関する音声を出力してもよい。例えば、お勧め画面に天気情報が含まれている場合に、「お出かけ前には天気をチェック!」との音声を出力してもよい。このように、お勧め情報の閲覧を促し、ユーザが思わずお勧め情報を見たくなるような音声を出力することにより、ユーザの端末装置2への関心を高め、お勧め情報を表示することの効果を高めることができる。なお、出力する音声は、メッセージに限られず、例えば「ばばばばーん」のような効果音やメロディ(お勧め情報に関連した楽曲等であってもよい)を出力してもよい。このような音声を出力するタイミングは特に限定されないが、例えば時刻情報を音声出力する場合、時刻情報の音声出力後、お勧め情報が表示または更新されるまでの間に出力してもよい。
また、端末装置2は、お勧め画面に含まれるお勧め情報の一部または全部を音声で読み上げてもよい。さらに、お勧め画面に含まれないお勧め情報も読み上げの対象としてもよい。例えば、サーバ1から取得したお勧め情報はお勧め画面に表示し、端末装置2が生成したお勧め情報は音声で読み上げてもよい。この場合、端末装置2は、サーバ1からお勧め画面を取得してそのまま表示すればよいので処理の負荷が軽く、また端末装置2の生成したお勧め情報についてもユーザに提示することができる。
複数のお勧め情報の一部を読み上げ(音声出力)の対象とする場合、端末装置2は、例えばお勧め情報の優先度や、内容(例えばテキストを含んでいるか否か)等に応じて、読み上げの対象とするお勧め情報を選択する。この選択は、サーバ1で行ってもよく、この場合、端末装置2は、読み上げの対象とするお勧め情報をサーバ1からの通知によって特定する。このように推薦システム5では、お勧め情報およびレイアウト情報の他、音声出力するお勧め情報(コンテンツ)の選択も行うようにしてもよい。
〔時間帯ごとのお勧め情報とレイアウトの例(午後)〕
続いて、午後の時間帯向けのお勧め情報とレイアウトの例を図8に基づいて説明する。図8は、午後の時間帯向けのお勧め情報を午後の時間帯向けのレイアウトで表示させたお勧め画面の一例を示す図である。
同図のお勧め画面は、タイル60M、60J、60K、60L、および60Nがこの順で左から右に横一列に並び、画面右上に日付、曜日、および時刻が表示されたレイアウトである。横一列に並んだタイル60のうち、タイル60Nのサイズが、縦横とも他のタイル60の2倍となっている。
タイル60Nには、お勧めレシピを紹介するウェブページ(またはアプリ)のお勧め情報が表示されている。このタイル60Nには、料理の画像が表示されており、料理に関するお勧め情報であることが一目で分かるようになっている。午後の時間帯には、夕食の献立を考えるユーザも多いと考えられるので、料理のレシピの情報は午後の時間帯のユーザに有用性が高いと考えられる。このため、図示の例のように、午後の時間帯には、他のタイル60よりもサイズの大きいタイル60Nにレシピの情報を表示することが好ましい。
なお、図8のタイル60Mには、図7のタイル60Hと同様に天気情報が表示されているが、時間が進んだことにより、気温が27℃に変っている。また、図7のタイル60Hよりもサイズが小さいタイル60Mとなったことにより、天気に関するコメントは表示されていない。このように、お勧めする情報のソースが同じであっても、タイル60のサイズに応じて表示する情報を変えてもよい。
〔時間帯ごとのお勧め情報とレイアウトの例(夜)〕
続いて、夜の時間帯向けのお勧め情報とレイアウトの例を図9に基づいて説明する。図9は、夜の時間帯向けのお勧め情報を夜の時間帯向けのレイアウトで表示させたお勧め画面の一例を示す図である。
同図のお勧め画面は、タイル60O、60P、60J、60K、60Q、および60Rがこの順で左から右に横一列に並び、画面右上に日付、曜日、および時刻が表示されたレイアウトである。表示されているタイル60のサイズは何れも同じである。夜はリラックスしてそのときの気分に合ったコンテンツを見ながら過ごしたいユーザも多く、気分に合わないコンテンツをユーザに押し付けることは好ましくない。このため、夜の時間帯には、この例のように各タイル60を同サイズとして、特定のタイル60のお勧め情報が押し付けられているかのような感覚をユーザに与えずに済ませることが好ましい。
夜の時間帯向きのお勧め情報について、夜の時間帯には、翌日の天気を確認したいユーザも多いと考えられるため、図示の例では、一番左側のタイル60Oに翌日の天気情報を表示している。また、夜に翌日の献立を考えるユーザもいると想定されるため、タイル60Pにはお勧めレシピの情報を表示し、タイル60Qにはスケジュール情報として、翌日の登録情報を表示している。このように、夜の時間帯のお勧め情報は、翌日に関する情報が含まれていることが好ましい。そして、夜にはネットコンテンツを視聴するユーザも多いと考えられるため、一番右側のタイル60Rには、お勧めのネットコンテンツを示す情報を表示している。このタイル60Rには、該ネットコンテンツのサムネイル画像(ネットコンテンツからキャプチャした画像であってもよい)を表示して、その内容をユーザに認識しやすくしている。なお、放送コンテンツや内部コンテンツをお勧め情報として提示する場合も、この例と同様にコンテンツの画像を表示することが好ましい。
〔ユーザに特化したお勧め情報を強調表示するレイアウトの例〕
図7〜9では、時間帯に応じて異なるお勧め情報とレイアウトを適用する例を示したが、時間帯以外の条件(例えば、ユーザの視聴履歴やタイムライン等)に応じて、異なるお勧め情報やレイアウトを適用してもよい。また、ユーザに特化した(所定のユーザのみを対象とする)お勧め情報がある場合には、他のお勧め情報よりも強調して表示することが好ましい。ここでは、ユーザに特化したお勧め情報を強調表示するレイアウトの例を図10に基づいて説明する。図10は、ユーザに特化したお勧め情報を強調表示した例を示す図である。
同図の(a)のお勧め画面には、ユーザに特化したお勧め情報は含まれておらず、各お勧め情報は同じサイズのタイル60に表示されている。これらのタイル60のうち左端のタイル60Sには、ユーザの自宅がある地域の天気情報(晴れ)が表示されている。
一方、同図の(b)のお勧め画面には、ユーザに特化したお勧め情報が含まれており、このお勧め情報は他のタイル60よりもサイズが大きいタイル60Tに表示されている。また、このタイル60Tは、外縁部分に白の縁取りがされている点、および形状が台形である点で他のタイル60と相違しており、これにより一層他のタイル60よりもユーザの注意を惹きやすくなっている。
タイル60Tには、ユーザの自宅がある地域の天気情報(晴れ)が表示されていると共に、所定のユーザ(お父さん)の勤務先の天気が雨であることを伝え、傘の持参を促すメッセージが表示されている。つまり、端末装置2は、お勧め情報を提示する対象となるユーザに「お父さん」が含まれていることを特定した場合、予め登録された「お父さん」の勤務先の天気情報をお勧め情報として取得し、このお勧め情報を他のお勧め情報よりも強調して表示する。また、「お父さん」の通常の出勤時間後には、勤務先の天気情報の提示は不要になると考えられるため、端末装置2はお勧め画面を図10の(a)に示したような表示に戻してもよい。
〔レイアウトの例(縦に複数のタイル60を配置)〕
タイル60が縦に複数並んだレイアウトとしてもよい。これについて図11に基づいて説明する。図11は、タイル60を縦に複数配したレイアウトのお勧め画面の例を示す図である。図示の例では、階段状にタイル60を配置し、またサイズの大きいタイル60とサイズの小さいタイル60とを組み合わせて、ユーザの注意を惹くレイアウトとしている。
〔レイアウトの例(円形のタイル)〕
タイルの形状は矩形に限られない。これについて図12に基づいて説明する。図12は、円形のタイルにお勧め情報を表示したお勧め画面の例を示す図である。この例では、直径の異なる円形のタイルを縦に並べて配置し、水中を立ち上る泡(バブル)のような外観のお勧め画面としている。上述の各例と同様に、本例においても、優先度が高いお勧め情報は、直径の大きいタイルに表示することが好ましい。
〔レイアウトの例(テキスト)〕
タイル60を用いずにお勧め情報を提示してもよい。これについて図13に基づいて説明する。図13は、お勧め情報をテキストで表示したお勧め画面の例を示す図である。この例では、上述の各例のようなタイルがなく、お勧め情報であるテキストが表示されている。テキストによる表示では、シンプルにお勧め情報を提示することができる。本例においては、優先度が高いお勧め情報は、大きいフォントで表示することが好ましい。
なお、テキストのみでは、お勧め情報の内容が分かりにくい場合も考えられるので、テキストにマーク等を併記してもよい。例えば、図示の例では、ネットコンテンツのお勧め情報には映像コンテンツを示すマークを併記し、家族掲示板に関するお勧め情報には吹き出しのマークを併記している。
〔お勧め情報およびレイアウトについて補足〕
端末装置2は、時間帯に応じて、画面のレイアウトを変更してもよい。例えば、ユーザは、朝の時間帯には、ゆっくりテレビを見ることができない。そのため、端末装置2は、朝の時間帯には、画面の一部に、天気予報やお勧め行動(例えば、「傘を持っていくべき」)などの情報のみを表示することが望ましい。一方、端末装置2は、夜の時間帯には、画面の全体に、多くのタイルを表示することが望ましい。
端末装置2は、時間帯に応じて、表示するタイルの傾向を変えてもよい。例えば、端末装置2は、深夜の時間帯には、リラックスしやすい映画のタイルを中心に表示する。一方、端末装置2は、朝の時間帯には、ニュースや天気情報などのタイルを主に表示する。端末装置2は、ユーザの操作履歴情報や端末装置2の稼働履歴情報に基づいて、ユーザの嗜好を学習する。そして、学習の結果に基づいて、お勧め情報に含むコンテンツの傾向を決定することが望ましい。しかしながら、ユーザが端末装置2を購入してからあまり時間が経過していない場合、お勧め情報に含めるコンテンツの傾向は、端末装置2またはサーバ1が設定してもよい。
端末装置2は、時間帯に応じて、音声出力の可否を決定することが望ましい。たとえば、朝の時間帯において、ユーザの居住地域に気象警報が発令されている場合、端末装置2は、気象警報が発令されていることを、一度だけ、音声で報知してもよい。ここで、端末装置2は、テキストから音声合成する技術によって、音声を生成してもよい。なお、音声の合成は、端末装置2が実行してもよいし、サーバ1が実行してもよく、他の外部サーバに実行させてもよい。また、端末装置2は、ユーザが音声の出力を許可または指示したときにのみ、音声を出力してもよい。例えば、端末装置2は、報知すべき交通情報があることを、特定の方法で表示(例えば、スピーカのアイコンを表示する)する。そして、ユーザが、報知を許可または指示した場合(例えば、ユーザが、上記アイコンを選択する操作を行った場合)、報知すべき交通情報の詳細を読み上げてもよい。
端末装置2は、ユーザが所有する他の機器(たとえばスマートフォン)の使用履歴情報・稼働履歴情報等に基づいて、お勧め情報を提供してもよい。例えば、端末装置2は、スマートフォンに記録されている位置情報の履歴から、ユーザが京都を訪問してきたと判定した場合、所定期間(例えば、京都の訪問日から2〜3日間)、京都の旅番組の優先度を上昇させる。これにより、京都の旅番組が、お勧め情報として画面に表示されやすくする。
お勧め情報には、広告が含まれてもよい。この構成では、端末装置2は、外部の広告サーバに接続して、タイルリソースのリクエストを送信する。外部の広告サーバは、端末装置2内の使用履歴情報(クッキー等)に基づいて、ユーザに適切な広告を選択し、選択した広告のタイルリソースを、端末装置2に送信する。
端末装置2は、EC(e-commerce)事業者サーバから、ショッピングサイトのウェブページのタイルリソースを取得してもよい。この構成では、端末装置2は、サーバ1を介して、EC事業者サーバにユーザIDを送信する。EC事業者サーバは、ユーザIDに基づいて、お勧め商品を決定し、そのお勧め商品が掲載されたウェブページから生成したタイルリソースを、サーバ1を介して端末装置2へ送信する。なお、朝の時間帯には、ユーザは、忙しいために、ショッピングをする可能性が低い。そのため、端末装置2は、時間帯に応じて、ショッピングサイトのウェブページのタイルの表示の有無を切り替えたり、タイルの大きさを変更したりしてもよい。
端末装置2は、他の機器にお勧め情報を送信して出力させてもよい。例えば、端末装置2は、お勧め情報が料理のレシピである場合、該お勧め情報を、ユーザが所有するスマートフォン等の携帯型の端末装置に表示させてもよい。また、例えば、ユーザが、共働きの家庭の家族である場合、端末装置2は、休日には端末装置2にレシピを表示する一方、平日にはユーザのスマートフォンにレシピを表示してもよい。この構成によれば、平日は帰宅途中にスマートフォンにてレシピを確認し、休日は家族で端末装置2にてレシピを確認することができる。なお、この構成においても、端末装置2は、ユーザの視聴履歴情報や操作履歴情報に基づいて選択したお勧めのレシピをお勧め情報として生成することが望ましい。また、他の機器にお勧め情報を出力させる場合、サーバ1が当該他の機器にお勧め情報を送信してもよい。
端末装置2は、家庭用ロボットであってもよい。この場合、上述のようにお勧め情報を表示する他、お勧め情報が緊急情報(例えば、「ユーザの居住地域に避難勧告が出された」など)である場合には、これを音声で出力してもよい。緊急情報が検出された場合、端末装置2の表示がOFFであっても、その緊急情報を音声で出力することが好ましい。また、緊急情報の検出時には表示をONにしてその緊急情報を表示してもよい。
端末装置2は、自動車のナビゲーション装置等の車載機器であってもよい。この場合、例えば、ユーザが一週間前に視聴していたテレビ番組に登場した店舗の近傍となったことを検出して、上記店舗の情報をお勧め情報として出力(表示および音声の少なくとも何れかによる)してもよい。
端末装置2は、ユーザの嗜好に応じて、お勧め情報に含むコンテンツを決定してもよい。ユーザの嗜好とは、例えば、ユーザが、ドラマを好むのか、アニメを好むのか、それとも、サッカーを好むのかといった傾向であってよい。なお、ユーザ(の一人)がドラマを視聴する時間が長い場合であっても、他のユーザの中に子供が含まれる場合、端末装置2は、子供が見るアニメを主体として、お勧め情報を決定してもよい。
また、端末装置2は、好きなコンテンツのカテゴリをユーザに予め選択させ、選択されたカテゴリのコンテンツをお勧め情報に含めてもよい。また、端末装置2は、ユーザの嗜好に応じて、画面に表示するキャラクタを設定してもよい。この構成では、端末装置2は、画面の一部にアバターを表示したり、キャラクタの声色で音声を出力したりする。これにより、ユーザは、お勧め情報の傾向を判断することができる。
〔処理の流れ(推薦システム5全体)〕
次に、推薦システム5で実行される処理の流れを図14に基づいて説明する。図14は、推薦システム5で実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、同図では、お勧め情報の生成およびレイアウト情報の選択に用いる各種データについても記載している。
まず、端末装置2の処理を説明する。端末認証部204は、サーバ1と端末通信部22を介した通信接続を確立し(S1)、端末装置2の認証処理を行う(S2)。ここで、ユーザ有無判定部201が、人感センサ24の検出結果から人(ユーザ)を検出したと判定すると(S3)、ユーザ特定部202は、撮影部25が撮影した画像を解析して、S3で検出されたユーザが誰であるかを特定する(S4)。
なお、S3の処理の頻度は時間帯に応じて変更してもよい。例えば、朝の時間帯には、ユーザが、端末装置2の前を何度も横切る可能性が高い。そのため、朝の時間帯において、ユーザ有無判定部201は、表示をOFFにした後、所定時間(例えば5分間)は、ユーザを検知した場合であっても、表示をONにしなくてもよい。また、例えば深夜や早朝(例えば午前0時〜午前5時)の時間帯には、ユーザを検知した場合であっても、表示をONにしなくてもよい。これにより、ユーザの睡眠を妨げずに済む。あるいは、端末装置2の外部の明るさを検出して、検出した明るさに応じた輝度で表示をONにしてもよい。
次に、お勧め情報取得部203は、S4で特定されたユーザのユーザIDをサーバ1に送信すると共に(S5)、お勧め情報の送信要求を同じくサーバ1に送信する(S6)。そして、お勧め情報取得部203は、サーバ1からお勧め情報およびレイアウト情報を受信し(S7)、お勧め画面生成部208は、S7で受信したお勧め情報を、S7で受信したレイアウト情報が示すレイアウトで表示部27に表示する(S8)。なお、S7で受信したレイアウト情報が示すレイアウトで表示可能なお勧め情報よりも多くのお勧め情報がある場合、予め設定された優先度に従って表示するお勧め情報を選択してもよい。
ここで、ジェスチャ認識部200または入力部28がユーザによる選択(S8で表示したお勧め情報の選択)を受け付けると(S9)、選択されたコンテンツが出力される(S10)。より具体的には、選択されたコンテンツが放送コンテンツであれば放送コンテンツ制御部205が出力させ、内部コンテンツであれば内部コンテンツ制御部206が出力させ、外部コンテンツであれば外部コンテンツ制御部207が出力させる。
また、コンテンツの選択を受け付けると、お勧め情報取得部203は、ユーザに選択されたコンテンツをサーバ1に通知する(S11)。ここで、ユーザ有無判定部201は、S3でユーザを検出した後、ユーザが端末装置2から離れたか否か、すなわちユーザが引き続き検出されているか否かを監視している(S12)。そして、ユーザが離れていなければ(S12でNO)処理はS3に戻り、離れていれば(S12でYES)表示部27の表示をOFFに切り替えて(S13)処理を終了する。
続いてサーバ1の処理を説明する。端末認証部100は、端末装置2とサーバ通信部12を介した通信接続を確立し(S20)、端末装置2の認証処理を行う(S21)。上述のように、端末装置2はユーザを検出して、そのユーザのユーザIDをサーバ1に送信する(S5)ので、ユーザ特定部101はこのユーザIDを受信する(S22)。これにより、ユーザ特定部101は該ユーザIDの示すユーザが、お勧め情報の提示対象であると特定する。また、上述のようにユーザを検出した端末装置2は、お勧め情報要求を送信する(S6)ので、お勧め情報生成部102は、このお勧め情報要求を受信する(S23)。
次に、お勧め情報要求を受信したお勧め情報生成部102は、情報管理部103から各種情報を取得し、これらの情報を参照してお勧め情報を生成する(S24)。なお、お勧め情報は、必ずしも生成する必要はなく、例えば予め用意されたお勧め情報の候補の中から選択してもよい。次に、お勧め情報生成部102は、生成したお勧め情報をレイアウト選択部104に通知する。また、レイアウト選択部104は、通知されたお勧め情報の配置に用いるレイアウト情報を、サーバ記憶部11に格納されている複数のレイアウト情報114の中から選択する(S25)。なお、お勧め情報の生成とレイアウト情報の選択の詳細は後述する。
そして、情報送信部105は、S24で生成されたお勧め情報と、S25で選択されたレイアウト情報とを端末装置2に送信する(S26)。なお、過去に端末装置2にお勧め情報を送信している場合、前回送信したお勧め情報と、今回送信するお勧め情報との差分(例えばアップデートされたお勧め情報)のみを送信してもよい。この場合、端末装置2は、サーバ1が前回送信したお勧め情報をキャッシュしておくことで、当該お勧め情報を表示することができる。同様に、レイアウト情報を端末装置2がキャッシュしておく構成を採用することにより、レイアウト変更がない場合にレイアウト情報の送信を省略することができ、サーバ1と端末装置2との間の通信量を低減することができる。
この後、端末装置2は選択されたコンテンツをサーバ1に通知するので、情報管理部103はこの通知を受信し(S27)、通知されたコンテンツを履歴DB111に記録する(S28)。この後処理はS22に戻る。
(上記フローの補足)
S5にて、端末装置2がサーバ1に送信するユーザIDは、ユーザが個人的に所有する機器(例えば、スマートフォン、ウェアラブルデバイス)のIDでもよい。
S24では、サーバ1は、(i)現在時刻の情報、(ii)ユーザ個人・家族・機器の各プロファイル、(iii)ユーザ・家族・機器と対応付けられた履歴情報、(iv)他のユーザと対応付けられた履歴情報、(v)コンテンツの内容や属性等に関する情報、(vi)その他、サーバ1が他サーバを巡回して収集および学習した知識(例えば、年間行事、ユーザの居住地域に関する情報、単語間の距離、音声出力やテキスト出力のための出力フレーズ)、などを集約して解析を行うことによって、ユーザが好むサービスやコンテンツの傾向を判定する。そして、サーバ1は、インターネットサービス事業者が提供するサービスおよびコンテンツのインデックス情報を参照して、お勧め情報を生成する。
コンテンツのインデックス情報には、例えば、番組の放送日程、タイトル(お勧めサービスがVODサービスである場合、配信中のタイトル)、視聴年齢の制限、製作者、出演者、内容、視聴者の評価、カテゴリ、およびジャンルなどが含まれる。
サーバ1は、インデックス情報に含まれるテキスト情報に基づいて、お勧め情報を決定してもよい。例えば、ユーザがダンスや料理を嗜好する場合、サーバ1は、コンテンツのタイトルに「ダンス」や「料理」といった文字が含まれるコンテンツを、お勧め情報の1つとして決定してもよい。あるいは、サーバ1は、コンテンツの印象や雰囲気(例えば、明るさ、音量、色彩)に基づいて、お勧め情報を決定してもよい。
サーバ1がお勧めサービスとして決定するサービスは、特に限定されないが、例えば、映像配信(VOD)サービス、ECサービス、SNSサービス、スケジュールサービス、またはアプリケーション提供サービスであってよい。
また、お勧め情報には、過去(録画コンテンツ)、現在(現在放送中の番組)、未来(視聴予約または録画予約を登録されているコンテンツ)が含まれてよい。サーバ1は、お勧め情報を決定するために、前述したインデックス情報に加えて、ユーザの居住地域における放送関連情報(放送局、放送時刻、および放送タイトル関連情報(タイトル、内容、出演者、過去の視聴率等))を、外部サーバから取得してもよい。さらに、サーバ1は、放送波に付随するSI情報から、上記放送関連情報を取得してもよい。
サーバ1は、端末装置2に記憶されている内部コンテンツの中から、お勧め情報に含めるコンテンツを決定してもよい。この構成では、サーバ1は、予め、端末装置2から、内部コンテンツ(例えば、写真、ビデオ)のインデックス情報を取得し、サービスインデックスとして記憶しておく。そして、サーバ1は、お勧め情報としてのタイルリソースを生成する際に、インターネットサービス事業者が提供するサービスインデックスとともに、端末装置2から取得した内部コンテンツのインデックス情報も参照する。なお、端末装置2が、内部コンテンツの中から、お勧め情報に含めるコンテンツを決定してもよい。
S25では、サーバ1は、お勧め情報を送信するときのデータ形式を決定し、お勧め情報を、該データ形式の送信情報(所定のフォーマットに従う)に変換する。なお、お勧め情報は、1つのタイルを表示するための情報であってもよいし、複数のタイルを含む表示画面の全体を記述する(お勧め画面を表示するための情報)ものであってもよい。また、サーバ1は、お勧め情報として、タイルリソースのみを送信してもよい。この構成では、端末装置2が、複数のレイアウト情報を格納しておき、その中から選択したレイアウト情報にてお勧め情報をレイアウト表示する。また、端末装置2は、サーバ1から受信したお勧め情報に含まれるコンテンツのタイルとともに、内部コンテンツの中から選択したコンテンツのタイルも表示してもよい。この場合、お勧め情報とする内部コンテンツは、端末装置2で録画されたコンテンツの内容やタイトル等の情報に基づいて決定すればよい。タイルリソースには、コンテンツの取得先の他、サムネイル画像(動画含む)等の情報も含まれる。
なお、サーバ1は、お勧め情報に、外部コンテンツも含めることができる。この構成では、ユーザが、お勧め情報(お勧めコンテンツを含む)の中から、外部コンテンツを選択した場合、端末装置2から、外部コンテンツのリクエストが発行される。サーバ1は、コンテンツ提供事業者サーバから、リクエストされた外部コンテンツを取得して、端末装置2に送信する。無論、端末装置2は、サーバ1を介さずに外部コンテンツを取得してもよい。
〔処理の流れ(レイアウトの動的な変更)〕
次に、端末装置2がお勧め情報のレイアウトを動的に変更する処理の流れを図15に基づいて説明する。図15は、お勧め情報のレイアウトを動的に変更する処理の一例を示すフローチャートである。
お勧め画面生成部208は、お勧め画面を生成して表示部27に表示した後、所定時間が経過すると、そのお勧め画面のレイアウトがどのようなレイアウトであるか確認する(S40)。そして、お勧め画面生成部208は、確認したレイアウトが、タイマ23の出力する現在時刻(または現在の時間帯)に応じたレイアウトであるか否かを判定する(S41)。
ここで、現在時刻(または現在の時間帯)に応じたレイアウトではないと判定した場合(S41でNO)、お勧め画面生成部208は、現在時刻(または現在の時間帯)に応じたレイアウトに変更する(S44)。なお、レイアウトの変更に使用するレイアウト情報は、端末装置2に格納されているものがあればそれを使用してもよいし、なければサーバ1から取得すればよい。
一方、現在時刻(または現在の時間帯)に応じたレイアウトであると判定した場合(S41でYES)、お勧め画面生成部208は、S40で確認したレイアウトが、現在、端末装置2の出力する画像を視聴しているユーザに応じたレイアウトであるか否かを判定する(S42)。なお、この判定は、ユーザ特定部202が受信した最新のユーザIDに基づいて行う。
そして、ユーザに応じたレイアウトではないと判定した場合(S42でNO)、お勧め画面生成部208は、現在時刻(または現在の時間帯)に応じたレイアウトへの変更の場合と同様にして、ユーザに応じたレイアウトに変更する(S44)。一方、ユーザに応じたレイアウトであると判定した場合(S42でYES)、お勧め画面生成部208は、S40で確認したレイアウトが、現在、端末装置2に表示させているお勧め情報に応じたレイアウトであるか否かを判定する(S43)。なお、この判定は、お勧め情報取得部203が取得した最新のお勧め情報に基づいて行う。
ここで、端末装置2が表示中のお勧め情報に応じたレイアウトではないと判定した場合(S43でNO)、お勧め画面生成部208は、現在時刻(または現在の時間帯)に応じたレイアウトへの変更の場合と同様にして、表示中のお勧め情報に応じたレイアウトに変更する(S44)。一方、表示中のお勧め情報に応じたレイアウトであると判定した場合(S43でYES)、お勧め画面生成部208は、所定時間経過後に再度S40以下の処理を実行する。S44でレイアウトを変更した場合も同様であり、レイアウト変更後、所定時間が経過したときに再度S40以下の処理を実行する。
なお、上記では、レイアウトの動的な変更を行う場合の処理を説明したが、図14のS25におけるレイアウトの選択も同様の判定により行うことができる。すなわち、S25では、時刻(または時間帯)、お勧め情報、提示対象のユーザの少なくとも何れかに応じた所定のレイアウト情報を選択する。なお、お勧め情報に応じたレイアウト情報、およびユーザに応じたレイアウト情報は、時間帯に応じたレイアウト情報と同様に予め決めておけばよい。例えば、高齢者向けのお勧め情報には、表示される文字が大きくなるようなレイアウト情報を対応付けてもよい。同様に、高齢のユーザには、表示される文字が大きくなるようなレイアウト情報を対応付けてもよい。
〔処理の流れ(複数ユーザに応じたお勧め情報の生成)〕
次に、複数ユーザに応じたお勧め情報を生成する処理の流れを図16に基づいて説明する。図16は、複数ユーザに応じたお勧め情報を生成する処理の一例を示すフローチャートである。
サーバ1のお勧め情報生成部102は、ユーザ特定部101が特定した、端末装置2の出力する画像を視聴しているユーザが複数であるか否かを判定する(S50)。具体的には、ユーザ特定部101が所定時間以内に複数の異なるユーザIDを1つの端末装置2から受信した場合に、視聴ユーザが複数であると判定する。
ここで、視聴ユーザが複数ではない(一人である)と判定した場合(S50でNO)、お勧め情報生成部102は、当該一人の視聴ユーザに応じたお勧め情報を生成し(S54)、処理を終了する。一方、視聴ユーザが複数であると判定した場合(S50でYES)、お勧め情報生成部102は、視聴ユーザに年少者が含まれるか否かを判定する(S51)。なお、何歳以下を年少者とするかは適宜設定しておけばよく、例えば15歳以下を年少者としてもよい。
ここで、視聴ユーザに年少者が含まれていないと判定した場合(S51でNO)、お勧め情報生成部102は、複数の視聴ユーザに応じたお勧め情報を生成し(S53)、処理を終了する。一方、視聴ユーザに年少者が含まれていると判定した場合(S51でYES)、お勧め情報生成部102は、年少者対応のお勧め情報を生成し(S52)、処理を終了する。
〔処理の流れ(時間帯に応じたお勧め情報およびレイアウト情報の取得)〕
次に、時間帯に応じたお勧め情報とレイアウト情報を取得する処理の流れを図17に基づいて説明する。図17は、時間帯に応じたお勧め情報とレイアウト情報を取得する処理の一例を示すフローチャートである。
端末装置2のお勧め情報取得部203は、タイマ23の出力から現在時刻を特定し(S60)、その現在時刻が予め定められた複数の時間帯の何れに該当するか特定する(S61)。例えば、午前5時〜午前9時を朝、午前9時〜午前12時を昼前、午前12時〜午後6時を午後、午後7時〜午後12時を夜、それ以外の時間帯を深夜・早朝としてもよい。
そして、お勧め情報取得部203は、特定した時間帯を示す情報と共に、お勧め情報要求をサーバ1に送信して、S61で特定した時間帯に応じたお勧め情報とレイアウト情報をサーバ1から取得する(S62、S63)。この後、お勧め画面生成部208によって、S62で取得したお勧め情報がS63で取得したレイアウト情報の示すレイアウトに配置されたお勧め画面が生成され、表示部27に表示されて(S64)、処理は終了する。
〔お勧め画面の他の例〕
お勧め画面は図18のようなものであってもよい。図18は、お勧め画面の一例を示す図である。図示のお勧め画面には、以下の情報が含まれている。
(i)現在日時
(ii)ニュースのテロップ
(iii)天気情報(現在位置の天気、予め登録された地域の天気、1つまたは複数の天気)
(iv)端末装置2の電源ON・OFFを切り替えるボタン(タイル)
(v)お勧め行動情報(サービスおよびユーザ情報から生成される。例えば、天気情報から「午後から天気が悪化するので、傘を持って出かけたほうがよい」というお勧め行動情報が生成される)
(vi)お勧め番組情報(ユーザの操作履歴情報・視聴履歴情報・録画番組情報から生成される。例えば、ユーザが、○○というタイトルの番組を視聴したことがある場合、「17:30から、○○」というお勧め番組情報が表示される。)
(vii)お勧め商品やお勧めサービス(例えば、お勧めゲーム)の広告
(viii)お勧めネットコンテンツ(操作履歴情報・視聴履歴情報から生成される。)
(ix)放送中の番組情報(例えば、番組名、放送時間、テレビ局名(またはそのテレビ局に割り当てられたチャンネル)が表示される。さらに、番組の一部、または番組のサムネイル画像等が表示される。)
(x)お勧め商品を紹介するショッピングサイトのウェブページ
(xi)ユーザのスケジュール(例えば、「16:00から、△△」(△△は予定の内容)というスケジュールが表示される。)
(xii)写真(写真共有アプリケーション。写真に付加された情報も表示される)。
〔端末装置2がユーザを検出するためのハードウェア構成例〕
端末装置2がユーザを検出するためのハードウェア構成例を図19に基づいて説明する。図19は、端末装置2がユーザを検出するためのハードウェア構成例を示す図である。
同図の(a)の端末装置2は、カメラ、マイク、および人感センサを備えている。この端末装置2では、カメラで撮影した画像の解析、マイクで取得した音声の解析、あるいは人感センサの検出結果の少なくとも何れかにより、ユーザを検出することができる。この場合の端末装置2は、例えばPCやテレビであってもよい。
同図の(b)の端末装置2は、カメラ、振動センサ、およびマイクを備えている。この端末装置2では、カメラで撮影した画像の解析、マイクで取得した音声の解析、あるいは振動センサの検出結果の少なくとも何れかにより、ユーザを検出することができる。なお、振動センサの代わりに、ユーザが端末装置2を把持していることを検知するグリップセンサを適用してもユーザの検出が可能である。
同図の(b)の端末装置2は、カメラ、マイク、および人感センサを備えた他の端末装置と通信接続されている。この場合、当該他の端末装置がユーザを検出可能であるから、端末装置2はその検出結果を受信することにより、ユーザを検出することができる。なお、端末装置2と他の端末装置は、有線通信接続されていてもよいし、無線通信接続されていてもよい。
〔端末装置2の状態遷移〕
端末装置2の状態遷移について図20に基づいて説明する。図20は、端末装置2の状態遷移の一例を示すシーケンス図である。なお、同図では、下記の(1)〜(8)の状態を例示しているが、端末装置2の遷移する状態はこれらの例に限られない。
(1)電源OFF
(2)リモコン利用可
(3)センサ・リモコン利用可
(4)ネット利用可
(5)放送利用可
(6)お勧め情報表示
(7)放送コンテンツ表示
(8)ネットコンテンツ表示
上記(1)の状態(電源OFF)において端末装置2の電源がONされた場合の端末装置2の遷移先は、その時点における端末装置2のモードによって異なる。具体的には、端末装置2は、電源がONされた時点のモードに応じて、上記(2)または(3)の状態に遷移する。すなわち、端末装置2が所定のモードであるときに電源ONされた場合、端末装置2は、リモコン操作を受け付ける(2)の状態に遷移する。なお、図示していないが、(2)の状態では、従来の一般的なテレビと同様に、ユーザは、リモコンによる操作にて所望のコンテンツを端末装置2に出力させることができる。
一方、端末装置2が上記所定のモードとは異なる他のモードであるときに電源ONされた場合、端末装置2は、上記(3)の状態に遷移する。(3)の状態では、リモコン操作を受け付けるとともに、人感センサ24(図19に示したようなグリップセンサや振動センサであってもよいし、マイクやカメラであってもよい)によってユーザを認識する。
端末装置2は、上記(3)の状態に遷移した後、タイマ制御によって、第1の所定時間後に、インターネットおよびサーバ1と接続された(4)の状態に遷移する。これにより、端末装置2は、ネットコンテンツを出力できるようになり、また、サーバ1やインターネットから、ユーザが所有する機器の使用履歴情報・稼働履歴情報等を取得することができるようになる。なお、ネットコンテンツの出力は、ユーザ操作に応じて開始する。
また、端末装置2は、上記(3)の状態に遷移した後、タイマ制御によって、第2の所定時間後に、デジタル放送やBS・CS放送などの放送波、すなわち放送コンテンツを受信可能な(5)の状態に遷移する。これにより、端末装置2は、放送コンテンツを出力できるようになり、また、番組表や番組情報等の放送情報を取得することができるようになる。なお、放送コンテンツの出力は、ユーザ操作に応じて開始する。
そして、端末装置2は、上記(3)の状態に遷移した後、人感センサ24にてユーザを検知すると、上記(6)の状態に遷移する。端末装置2は、電源OFF操作を受けるか、何も操作を受けずに所定時間が経過するか、あるいは、人感センサ24でユーザが検知されなくなった場合、(6)の状態から、上記(3)の状態に遷移する。なお、端末装置2は、特定のモードである場合、(6)の状態から、上記(3)に遷移する代わりに、上記(1)または(2)に遷移してもよい。
端末装置2は、上記(6)の状態に遷移した後、放送コンテンツを視聴するための操作(例えば、視聴するチャンネルを選択する操作)を受けた場合に、放送コンテンツを出力する(7)の状態に遷移する。(7)の状態において人感センサ24でユーザが検知されなくなった場合、端末装置2は上記(3)に遷移する。なお、端末装置2は、特定のモードである場合、上記(7)から上記(3)に遷移する代わりに、上記(1)または(2)に遷移してもよい。
一方、上記(6)の状態に遷移した後、ネットコンテンツを閲覧するための操作(例えば、ネットコンテンツに対応するお勧め情報や、ショートカットのアイコンを選択する操作)を受けた場合に、ネットコンテンツを出力する(8)の状態に遷移する。(8)の状態において人感センサ24でユーザが検知されなくなった場合、端末装置2は上記(3)に遷移する。なお、端末装置2は、特定のモードである場合、上記(8)から上記(3)に遷移する代わりに、上記(1)または(2)に遷移してもよい。
〔処理の流れ(お勧め情報の生成)〕
次に、図14のS24で行われるお勧め情報の生成処理の詳細を図21に基づいて説明する。図21は、お勧め情報の生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、同図の「タイルリソース」は、上述のお勧め情報に対応している。また、ここでは、端末装置2のお勧め情報取得部203から、下記(A)〜(D)の何れかの種類を指定したお勧め情報要求を受信した場合の処理を示している。
(A)外部要求項目
(B)内部生成項目(履歴タイトル活用型)
(C)内部生成項目(履歴内容活用型)
(D)内部生成項目(知識活用型)
上記(A)の外部要求項目とは、広告やEC等のような外部のサービスが端末装置2への提示を要請するお勧め情報である。一般的なECサイトの場合、ユーザは端末装置2等の機器で当該サイトにアクセスして購買行動を行うため、購買した項目リスト、訪問ページリストなどがサーバ1内に残らない。よって、EC事業者サーバにお勧め情報(タイル情報)の送信を要求し、該要求に応じて受信したお勧め情報をベースにタイルリソースを生成して端末装置2に送信する。また、広告の場合は、広告サーバがクッキーを用いたユーザの行動履歴把握を行っていれば、該広告サーバに要求してお勧め情報(広告)を取得する。もちろん、サーバ1の個人履歴や嗜好情報からお勧めの広告やショッピング品目を選定して、それらをお勧めするタイルリソースを生成してもよい。
つまり、外部要求項目のお勧め情報が要求された場合、情報管理部103は、外部サーバに接続し(S71)、該外部サーバからタイル情報(ユーザにお勧めする広告等の情報)を取得する(S72)。そして、取得したタイル情報からタイルリソース(お勧め情報)を生成し(S73)、生成したタイルリソースを情報送信部105が端末装置2に送信する(S74)。
上記(B)の内部生成項目(履歴タイトル活用型)は、個人、家族、機器の履歴をベースに他人との関係で生成されたお勧め情報である。図21では代表的な手法を記載するが、その手法は問わない。
ユーザ特定部101は、端末装置2から取得したユーザIDからユーザを特定する。また、情報管理部103は、個人・家族・機器DB110を参照して、端末装置2から取得した機器IDおよび上記ユーザIDに対応付けられている、該ユーザの家族、および該ユーザまたは家族が所有する機器を特定する(S75)。
さらに、情報管理部103は、履歴DB111を参照して、上記ユーザIDのユーザに対応付けられている、視聴、操作、アクセス履歴から、例えばコンテンツのタイトルを要素にした対応履歴ベクトル(本人ベクトル)を生成する(S76)。この場合、映画や放送など推薦すべきカテゴリ毎に処理を行う。視聴したタイトルは1とし、それ以外は0とする方法が、代表的なベクトルの生成方法である。
また、履歴DB111には、端末装置2のユーザ以外にも多数のユーザの履歴情報が格納されているので、情報管理部103は、上記と同様にして、コンテンツのタイトルを要素にした他人履歴ベクトルを生成する(S77)。また、他のユーザが所有する機器についても同様のベクトルを生成してもよい。
なお、情報管理部103は、予め他人履歴ベクトルを生成して記憶していてもよい。また、日々、多数のコンテンツが放送されているので、対応履歴ベクトルおよび他人履歴ベクトルの成分には、最近の所定期間内に放送されたテレビ番組のタイトルのみが含まれていてもよい。
次に、情報管理部103は、S76で生成した対応履歴ベクトルと、S77で生成した他人履歴ベクトルとの尤度を求め、各他人履歴ベクトルを尤度が大きい(1に近い)ものから順に並べる。この尤度が大きい他人は、ユーザ本人と近い嗜好をもつと考えられるので、情報管理部103は、尤度が所定値以上の他人履歴ベクトルの中から一つ選択する(S78)。この選択はランダムであってもよいし、尤度が最大のものを選択してもよい。
続いて、情報管理部103は、その他人履歴ベクトルの要素(タイトル)の中からお勧めするものを選択する(S79)。上記のように、視聴したタイトルは1、それ以外は0とした場合、他人履歴ベクトルにおいて値が1である要素のうち、対応履歴ベクトル(本人ベクトル)の値が0であるものを選択すればよい。なお、このような要素が複数ある場合、その中から所望の数(必要なお勧め情報の数)だけ要素を選択すればよく、その選択はランダムな選択であってもよい。これにより、ユーザは視聴していないが、ユーザと嗜好の近い他のユーザが視聴したコンテンツのタイトルを特定することができる。
そして、情報管理部103は、外部サーバ(特定したタイトルのコンテンツに関するメタ情報等を提供するサーバ)からタイル情報を取得する(S80)。そして、取得したタイル情報からタイルリソース(お勧め情報)を生成し(S81)、生成したタイルリソースを情報送信部105が端末装置2に送信する(S74)。
コンテンツのタイトル以外にも、例えば出演者や脚本家などをベースに対応履歴ベクトルおよび他人履歴ベクトルを生成してもよい。また、放送コンテンツのお勧め情報では、現在もしくは未来のタイトルをお勧めすべきであるから、現在放送中、もしくは今後放送される番組のみを選択する。この場合、視聴履歴だけでなく、録画予約履歴を活用してもよい。なお、お勧めするタイトルは、端末装置2が録画したコンテンツであってもよく、この場合録画コンテンツの中からお勧め情報とするコンテンツを選択する。
上記(C)の内部生成項目(履歴内容活用型)は、個人、家族、機器の履歴をベースに番組等の内容との関係で生成したお勧め情報である。(C)においては、上記(B)ではお勧め対象とすることが困難な未知のコンテンツ(新作映画、新刊書)等もお勧め対象とすることができる。
(C)のお勧め情報も(B)と同様に、ベクトルを用いてお勧め対象のコンテンツを選択する。ただし、(C)のお勧め情報は、ユーザが過去に視聴したコンテンツに付随するメタデータの中に含まれる内容情報(テキスト)を元に生成した対応嗜好ベクトルを用いる点で(B)のお勧め情報と相違している。
(C)のお勧め情報を生成する場合、まず、情報管理部103は、S75と同様にしてユーザ、家族、機器を特定する(S82)。次に、情報管理部103は、対応嗜好ベクトルを生成する(S83)。具体的には、情報管理部103は、ユーザが過去に視聴したコンテンツに付随するテキストに対して形態素解析を行って単語を抽出し、抽出した単語の中から特徴単語をさらに抽出する。特徴単語の抽出には特徴単語が登録された辞書情報を用いればよく、予め多量の文章を学習することで基礎となる辞書情報を作成可能である。代表的にはTF−IDF法( https://ja.wikipedia.org/wiki/Tf-idf)があるがその手法は問わない。次に、情報管理部103は、得られた特徴単語のそれぞれをベクトル化する。ベクトル化の手法としては、例えばwordtovec(https://code.google.com/p/word2vec/)が挙げられる。この手法によれば、大量の自然言語を学習することで、単語の特徴を固定長のベクトルで表現することができる。なお、これ以外にも単語をベクトルで表現する手法は存在し、S83で適用する手法はwordtovecに限られない。そして、情報管理部103は、上記のようにして得た各特徴単語のベクトルを加算することにより、コンテンツ全体を表す特徴ベクトル(対応嗜好ベクトル)を生成する。
また、情報管理部103は、お勧めの候補となる各コンテンツ(ユーザが未視聴のコンテンツ)についても、上記と同様の処理にてコンテンツ嗜好ベクトルを生成する(S84)。そして、情報管理部103は、S78と同様に尤度を用いて、ユーザが過去に視聴したコンテンツと内容が類似した未視聴のコンテンツを選択し(S85)、その中からお勧めの対象とするコンテンツを選択する(S86)。この後のS87およびS88の処理は、S80およびS80とそれぞれ同様である。
なお、上記では特徴単語のベクトルを加算して対応嗜好ベクトルとしたが、特徴単語のベクトルをそのまま対応嗜好ベクトルとして、コンテンツ間の尤度を計算することも可能である。
上記(D)の内部生成項目(知識活用型)は、外部サーバや知識DB113から取得した個人、家族、機器IDに関係する情報を活用して生成したお勧め情報である。(D)のお勧め情報を生成する場合、まず、情報管理部103は、S75と同様にしてユーザ、家族、機器を特定する(S89)。次に、情報管理部103は、S89で特定した、個人、家族、および機器IDの少なくとも何れかに関係する情報を外部サーバに接続して取得する(S90、S91)。例えば、上記機器IDの機器が所在する地域の天気予報や、その家族のスケジュールなどを示す情報を取得してもよい。また、今日は何の日であるかを示す情報などのように、S89の特定結果とは関係のない一般的な情報であってもよい。そして、情報の取得先は外部サーバに限られず、知識DB113等であってもよい。
また、情報管理部103は、S89で特定した内容およびS91で取得した情報の少なくとも何れかに付随する関連知識を知識DB113にて検索し(S92)、検出した関連知識とS91で取得した情報とを組み合わせてお勧め情報の内容を決定する(S93)。この後のS94はS73と同様である。
例えば、知識DB113において、所定の天気情報と、それに対応する出力フレーズとを対応付けたルールベースが含まれている場合、S91では天気情報を取得し、S92ではその天気情報に対応する出力フレーズを関連知識として検出してもよい。これにより、現在は雨ではないが、夜までに雨となる予報が出ている場合に、傘の持参を促す出力フレーズをお勧め情報として表示させることも可能になる。上記出力フレーズは適宜設定しておけばよいが、例えば「今日は傘を持っていったほうがいいですよ。今日のU市は晴れのち曇り、夕方から雨が降るでしょう。」のようなものであってもよい。このような表示をさせる場合、天気が崩れる予報の場合、傘の持参を促す出力フレーズを表示させるというルールベースを知識DB113に含めておけばよい。なお、ルールベースの格納先は、知識DB113に限られず、外部サーバ等の外部機器であってもよい。
なお、上記(C)と(D)は、並列で算出することも可能である。また、タイル毎に(C)と(D)を使い分ける、確率的に(C)と(D)を切り替える、(C)と(D)の何れを適用するかをユーザに設定させる等により、(C)と(D)の一方を用いてもよい。このように、各タイルのお勧め情報を異なる方式で決定してもよい。
〔推薦システム5の構成例〕
推薦システム5は、図22または図23のような構成としてもよい。図22および図23は、推薦システム5の構成例を示す図である。なお、これらの図面の中央付近の「クラウド」の中にサーバ1が含まれ、「クラウド」の左隣のテレビが端末装置2に対応している。
図22および図23の例では、複数のCP(コンテンツプロバイダ)が、それぞれが提供するコンテンツに関する情報(コンテンツIDやタイトルなど)を事前にWebAPI(Web Application Programing Interface)を介して参照できるように登録している。
また、図22に示すように、端末装置2は、そのユーザのユーザIDと共に、そのユーザに関する各種情報(録画履歴、予約履歴、視聴履歴、ユーザプロファイル等)をサーバ1に定期的にアップロードする(1)。そして、サーバ1は、端末装置2および他の端末装置2からアップロードされる上記各種情報を記録し、蓄積しておく(2)。これにより、様々なユーザの嗜好が反映されたDBを生成することができる。
ここで、端末装置2が起動すると、そのユーザのユーザIDをサーバ1に通知する(3)。そして、サーバ1は通知されたユーザIDのユーザの嗜好を上記DBに格納された各種情報を元に解釈し(4)、ユーザの嗜好に合ったお勧め情報(図22ではIndex情報と記載)を生成して端末装置2に送信する(5)。このお勧め情報には、図示のように、そのお勧め情報を表示するタイルのサイズ等の情報が含まれている。
次に、端末装置2では、所定のアプリにより、上記お勧め情報を表示し(6)、ユーザ選択を受け付ける(7)。ここで選択されたお勧め情報が端末装置2の内部コンテンツであれば、その内部コンテンツに対応するアプリ(図示の例ではTVアプリまたはPlayBackアプリ)を起動して該内部コンテンツを出力する。また、選択されたお勧め情報がCPの提供するコンテンツであれば、そのCPからそのコンテンツを取得して出力する。
また、上述のように、端末装置2はユーザが近付くとお勧め画面を表示し、そのお勧め画面には放送コンテンツ以外のコンテンツも提示される。このため、テレビを端末装置2とした場合、図23に示すように、テレビとユーザとの接点を増やすことができる。
上記推薦システム5によれば、サーバ1は、各ユーザの履歴情報と、その集合であるビッグデータと、クラウドID-Profile(クラウド上でユーザIDまたは機器IDと対応付けて管理されているプロファイル)とを用いて、ユーザの嗜好を解析する。これら3つの情報を組み合わせることにより、ユーザの嗜好を的確に把握することができる。
また、サーバ1は、嗜好解析により導き出したユーザのパターンに応じたコンテンツをお勧め情報として端末装置2に表示させる。そして、お勧め情報は、お勧め対象のコンテンツに対応するアプリを起動させるルールを含んでいてもよい。つまり、お勧め情報は、コンテンツのリンク先を示す情報ではなく、そのコンテンツに応じた、端末装置2内のアプリ(例えばそのコンテンツを出力するアプリ)を起動させるための情報を含んでいてもよい。
また、サーバ1は、個々のユーザの行動履歴を使用することにより、アプリの起動ルールをユーザパターン別に複数提示することも可能である。これにより、個々のユーザに適したアプリを起動させることができる。
また、端末装置2は、ウェブページやアプリのショートカットではなく、アプリ起動ルールに基づいてアプリを起動することにより、所定のコンテンツを出力することができる。
そして、端末装置2は、ユーザが何れのお勧め情報を選択したかを、該ユーザの行動履歴としてサーバ1にアップロードする。これにより、ユーザの嗜好をより正確に反映させたお勧め情報を生成することが可能になる。つまり、ユーザの行動履歴をサイクルさせることにより、お勧めの精度を高めていくことができる。また、ユーザが何れのお勧め情報を選択したかは、お勧め情報の掲示効果を計るパラメータとしても利用可能である。例えば、お勧め情報が広告等である場合、そのお勧め情報が選択された頻度は、その広告の広告効果を示すパラメータとして、広告ビジネスなどにも利用可能である。
また、端末装置2がサーバ1を介さずに出力可能なイベント情報(お勧め情報として提示可能な情報)についても、サーバ1の格納する各種履歴情報や、その集合情報であるビッグデータを用いて優先度の重み付けをすることが可能である。つまり、端末装置2単体では、優先順位を付けることができない情報に、サーバ1によって優先順位を付けることが可能である。
〔行動履歴のサイクルとタイミングに応じたお勧め情報について〕
次に、行動履歴のサイクルとタイミングに応じたお勧め情報について図24に基づいて説明する。図24は、行動履歴のサイクルとタイミングに応じたお勧め情報を説明する図である。
図示のように、放送は概ね一日中行われている。また、ユーザとその家族は、一日の各時間帯に応じた行動をしており、その行動の中には放送コンテンツの視聴も含まれる。そして、このような行動の履歴は、クラウド上のサーバ1にアップロードされる。よって、サーバ1は、お勧め情報の提示対象のユーザのみならず、お勧め情報を提示する時間帯やユーザの家族も考慮して、その時間帯、その家族、そしてそのユーザに適した旬な情報をお勧め情報とすることができる。
〔その他補足事項〕
(時間に応じたお勧め情報の決定)
端末装置2は、ユーザの生活に合わせてお勧め情報を提示するために、日時や時間や時刻に応じて、お勧め情報を決定することが望ましい。例えば、朝の時間帯には、端末装置2は、日中の天気、交通情報、および当日のスケジュール等に連動したお勧め情報を提示することが望ましい。一方、夕方の時間帯には、端末装置2は、お勧めレシピ情報などを提示することが望ましい。また、夜の時間帯には、端末装置2は、お勧め番組(コンテンツ)情報を提示することが望ましい。
また、端末装置2は、ユーザの休日のお勧め情報と、ユーザの出勤日のお勧め情報とを異ならせることが望ましい。ここで、端末装置2は、テレビなど使用頻度が高い機器の操作履歴や視聴履歴などに基づいて、ユーザが在宅している確率が高い曜日や、ユーザが定時で帰宅する曜日などを推定することができる。
例えば、端末装置2は、ユーザによるテレビの視聴パターンをクラスタリングし、ユーザの代表的な視聴パターンを、教師データ(出勤日、休日などが既知である人物の視聴パターンのデータ)と比較する。これにより、端末装置2は、ユーザが休日である曜日や、ユーザが勤務をする曜日などを判定することができる。
また、端末装置2は、月や年に応じて、お勧め情報を変更してもよい。例えば、11月には、端末装置2は、鍋料理を作ることを勧める表示とともに、鍋のレシピを紹介するウェブページにリンクしたお勧め情報を表示してもよい。また、端末装置2は、時刻に応じて、お勧め情報を変更してもよい。例えば、端末装置2は、表示するお勧め情報を決定する際、ユーザがその時間帯に視聴したことがあるコンテンツの優先度を上げてもよい。
(複数のユーザがいる場合)
端末装置2がカメラでユーザを識別(顔認識)する構成では、端末装置2は、複数の顔(複数のユーザ)を特定することができる。複数のユーザが操作をしている場合、端末装置2は、各ユーザの操作履歴情報に加え、複数のユーザの操作履歴情報も記憶することが望ましい。この構成では、端末装置2は、複数のユーザの操作履歴情報に基づいて、お勧め情報を決定することができる。なお、端末装置2は、ユーザの声に基づいて、ユーザを特定することもできる。
あるいは、端末装置2は、一般的なクラスタリングの方法により、ユーザが属するクラスを選定することで、複数のユーザを区別してもよい。この構成によれば、ユーザの個人データが予め登録される必要がないという利点を有する。
また、端末装置2は、時間帯に応じて、お勧め情報を変更してもよい。例えば、端末装置2は、昼の時間帯には、幼児を含む家族(複数のユーザ)がコンテンツを視聴する可能性があることを考慮して、幼児向けの番組をお勧め番組として提示する。一方、端末装置2は、深夜の時間帯には、識別したユーザに応じたお勧め番組を提示してもよい。
(音声によるお勧め情報の提示)
端末装置2は、天気予報、ニュース、および交通情報などのお勧め情報が選択された場合、それらの情報を音声で読み上げてもよい。音声の合成を実行する機器は、端末装置2であってもよいし、他の機器であってもよい。
(お勧め情報を表示する時間帯について)
端末装置2がお勧め情報を提示する時間帯は、調整可能であることが望ましい。ユーザが時間帯を設定してもよいし、システム(端末装置2またはサーバ1)が時間帯を設定してもよい。例えば、ユーザは、通常、夜中には寝ていると考えられる。そのため、端末装置2は、夜中の時間帯には、お勧め情報を提示しないことが望ましい。また、端末装置2は、ユーザの操作履歴に基づいて、ユーザが端末装置2を利用する時間帯を推定し、推定した時間帯またはそれに近い時間帯において、お勧め情報を提示してもよい。
(お勧め情報の傾向の設定、およびキャラクタ設定)
端末装置2は、お勧め情報の傾向を設定可能であることが望ましい。例えば、傾向には、アニメ多め、幼児向け、大人向け、などが含まれていてよい。また、端末装置2は、お勧め情報の傾向に応じたキャラクタ(例えばアバターキャラクタ)を表示してもよい。また、この場合、表示したキャラクタに応じた表示態様や、音声でお勧め情報を出力してもよい。
(他の機器との関係)
端末装置2は、時間帯によっては、ユーザが所有する他の機器(例えば、スマートフォン)に、お勧め情報を表示することが望ましい。例えば、17時から18時の間、端末装置2は、お勧めレシピ情報やお勧め番組情報をスマートフォンに送信する。これにより、ユーザは、会社からの帰宅途中、スマートフォンに表示されたお勧め情報を確認することによって、晩ごはんの料理を考えたり、夜の番組を予約したりすることができる。なお、端末装置2は、お勧め情報の傾向に応じて、お勧め情報の出力先を切り替えることが望ましい。例えば、端末装置2は、家族全員に対するお勧め情報を家族掲示板に投稿する一方、家族のうちの一人に対するお勧め情報をその一人のSNSに投稿することが望ましい。なお、端末装置2としてのスマートフォンから、お勧め番組の録画予約をしたり、他の機器の動作制御(例えば、エアコンのオン・オフ制御)をしたりすることが可能であると望ましい。
端末装置2がテレビである場合、人物(子供)を検知して、お勧め情報を表示したとき、端末装置2は、例えば、母親の携帯電話に、お勧め情報が表示されたことを通知してもよい。この構成では、母親は、子供が学校から帰宅したことを知ることができる。さらに、この構成において、母親による携帯電話の操作に応じて、端末装置2が撮影した子供の様子が、母親の携帯電話に表示されてもよい。
同じユーザが複数の端末装置2(例えば、テレビおよび携帯電話)を使用している場合、それらの端末装置2は、各端末装置2の使用履歴情報・稼働履歴情報を全て用いて、お勧め情報を決定してもよい。これにより、ユーザの嗜好により合致したお勧め情報を提示することができる。
(コンテンツ視聴中のお勧め情報の提示)
端末装置2は、基本的に、ユーザを検知して表示をONに切り替えたときにお勧め情報を提示する。しかしながら、ユーザにとって有用なお勧め情報がある場合、または、ユーザがコンテンツを視聴中であってもお勧め情報を確認したい場合、端末装置2は、リモコン操作、ジェスチャ操作、または音声入力に応じて、お勧め情報を提示してもよい。例えば、端末装置2は、表示中のコンテンツに重畳してお勧め情報を表示してもよいし、コンテンツの表示を一時的に縮小して、お勧め情報を表示してもよい。なお、端末装置2は、緊急のお勧め情報を有する場合、ユーザがコンテンツを視聴中であっても、該お勧め情報を提示することが望ましい。緊急のお勧め情報には、例えば、警報が発令されたこと、避難勧告が出されたことなどが含まれる。また、ユーザがオークションに参加している場合、他人の入札金額がユーザの入札金額を超えたことも、緊急のお勧め情報に含まれてよい。
(ユーザを検知する距離の設定)
端末装置2は、表示部27の画面の大きさに応じて、ユーザを検知する距離を変更してもよい。例えば、画面が大きい場合、端末装置2が配置されている部屋も比較的大きいと考えられる。そのため、端末装置2は、ユーザを検知する距離を長くする。一方、画面が小さい場合、端末装置2は、ユーザを検知する距離を短くする。これにより、端末装置2が配置されている部屋内にユーザが居る場合のみ、端末装置2は、ユーザを検知して、お勧め情報を提示することができる。端末装置2は、撮影部25を用いてユーザを検知した場合、撮影した画像中の顔の大きさに基づいて、ユーザまでの距離を推定してもよい。
(ジェスチャ認識)
ユーザが簡単にコンテンツを切り替えることができるように、端末装置2は、ジェスチャ認識可能であることが望ましい。この構成では、ユーザはリモコンを持っていない場合であっても、端末装置2を操作することができる。なお、端末装置2は、2眼カメラを用いてジェスチャ認識を行ってもよいし、赤外線および赤外線センセンサを用いてジェスチャ認識を行ってもよい。端末装置2は、ユーザの指先の小さな動きを識別可能であることが望ましい。
端末装置2は、お勧め情報のタイルを左右方向に一列で配列することが望ましい。この構成では、ユーザは、左右方向のみに指または手を移動させるという直感的かつ簡易なジェスチャ操作にてお勧め情報を選択することができる。また、人体の構造上、左右方向に手を動かしたときには、手が上下方向にぶれやすいが、お勧め情報が一列で配列している場合、このようなぶれに起因してユーザの意図しないお勧め情報が選択されることがない。
(お勧め情報の学習)
端末装置2は、ユーザに適切なお勧め情報を表示するために、ユーザフィードバックを活用することが望ましい。具体的には、端末装置2は、一度以上選択されたコンテンツ(お勧め情報)と類似するコンテンツの優先度を上げてもよいし、類似するコンテンツをお勧め情報に追加してもよい。また、端末装置2は、所定期間以上にわたって一度も選択されていないコンテンツと類似するコンテンツの優先度を低下させてもよいし、選択されていないコンテンツをお勧め情報から削除してもよい。
例えば、端末装置2は、お勧め情報に含まれる各コンテンツおよびそのカテゴリについての評価数値を記憶して、コンテンツが選択された回数に応じて、評価数値を増減させてもよい。また、端末装置2は、コンテンツの評価数値に応じて、そのコンテンツおよびそのカテゴリのコンテンツをお勧め情報に含めるか否かを決定してもよい。
(お勧め情報について)
端末装置2がユーザに提示するお勧め情報は、サーバ1や端末装置2等の任意の装置またはサービスにて選択または生成された情報、すなわち任意の装置またはサービスがユーザにお勧めする情報であればよい。例えば、お勧め情報は、上述の例で示したように、サーバ1や端末装置2、あるいは外部サーバがユーザに視聴を勧めるコンテンツを示す情報であってもよいし、天気情報やニュース等のユーザが関心のあるインターネット上の情報であってもよい。
また、お勧め情報のデータ形式およびユーザへの提示態様は特に限定されない。例えば、お勧め情報は、テキストデータであってもよいし、画像データであってもよいし、音声データであってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。そして、テキストデータであるお勧め情報は、例えば、表示出力、音声出力、印字出力、およびこれらの組み合わせによってユーザに提示することができる。また、画像データであるお勧め情報は、表示出力、印字出力、およびこれらの組み合わせによってユーザに提示することができ、音声像データであるお勧め情報は音声出力によってユーザに提示することができる。
(フォーマットについて)
上記例では、お勧め情報を出力するフォーマットを複数のフォーマットの中から選択する例として、表示レイアウトを選択する構成を説明した。しかしながら、選択の対象とするフォーマットは、表示レイアウトに限られない。なお、フォーマットとは、お勧め情報の出力形式あるいは出力態様を示す情報である。例えば、テキストデータであるお勧め情報を表示出力する場合、テキストの書体を上記フォーマットとしてもよい。また、例えば、音声データであるお勧め情報を音声出力する場合、音量、音程、声色、テンポ(速さ)等を上記フォーマットとしてもよい。これらの構成により、例えばユーザの好みやお勧め情報の内容等に応じた態様でお勧め情報をユーザに提示することができる。
また、上記フォーマットは、何れの装置にお勧め情報を出力させるかを示す情報であってもよい。例えば、出力機器としてテレビを指定するフォーマットと、出力機器として携帯型の端末装置を指定するフォーマットとを予め用意しておき、お勧め情報の内容に応じて何れかのフォーマットを選択してもよい。これにより、例えば、テレビで視聴することが推奨される映画などのお勧め情報はテレビに出力させ、レシピ情報などのようにユーザが手元で確認するお勧め情報は携帯型の端末装置2に出力させることもできる。
〔実施形態2〕
上記実施形態では、サーバ1がお勧め情報を生成し、レイアウト情報を選択する例を示したが、お勧め情報の生成とレイアウト情報の選択の少なくとも一方を端末装置2が実行する構成としてもよい。つまり、端末装置2は、お勧め情報を出力するフォーマットを、複数のフォーマットの中から選択するフォーマット選択部と、お勧め情報を生成するお勧め情報生成部とを備えていてもよい。
また、お勧め情報の生成に用いる各種情報は、サーバ1や外部サーバから取得してもよいし、予め端末装置2に格納しておくことのできる情報であれば、端末装置2に格納しておいてもよい。レイアウト情報についても同様であり、予め端末装置2に格納しておいてもよいし、サーバ1や外部サーバから取得してもよく、要はお勧め画面を表示するときに選択可能なレイアウト情報が複数存在していればよい。
また、端末装置2は、お勧め情報生成部を備えている場合、お勧め情報の生成に用いる各種情報を取得する情報取得部をさらに備えていてもよい。そして、この情報取得部は、端末装置2がお勧め情報を出力する際の状況を示す状況情報、および端末装置2とは異なる他の機器の動作履歴情報の少なくとも何れかを取得するものであってもよい。
〔実施形態3〕
上記各実施形態では、1つのサーバ1を用いる例を説明したが、サーバ1の有する各機能が、個別のサーバにて実現されていてもよい。また、端末装置2の有する機能の少なくとも一部を、サーバ1または他のサーバに実行させてもよい。そして、複数のサーバを適用する場合においては、各サーバは、同じ事業者によって管理されていてもよいし、異なる事業者によって管理されていてもよい。
〔実施形態4〕
本発明の一実施形態について、図1および図25から図32に基づいて説明する。なお、上記実施形態と同様の構成には同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
〔概要〕
本実施形態の推薦システム5の概要を図25に基づいて説明する。図25は、本実施形態の推薦システム5の動作を説明する図である。図示のように、本実施形態の推薦システム5は、STB(Set Top Box)3(制御装置)と端末装置(表示装置)4を含む。STB3は、コンテンツのお勧め情報を端末装置4に表示させる装置である。なお、本実施形態では、端末装置4がテレビジョン受像機(以下、TVと称する場合がある)である例を説明するが、端末装置4はテレビジョン受像機に限定されない。また、STB3と端末装置4の詳細については後述する。
図示の推薦システム5では、STB3が人感センサによりユーザを検知し、検知したユーザに対してあいさつの言葉を発話する。そして、STB3は、図示しないサーバ1からお勧め情報を取得して、端末装置4に表示させる。また、STB3は、端末装置4にお勧め情報のお勧め理由の発話(理由発話と呼ぶ)、またはお勧め情報に少なくとも直接には関係しない内容の発話(雑談発話と呼ぶ)を行わせる。同図には、M1からM5の5つのメッセージを示しているが、このうちM1からM4が理由発話であり、M5が雑談発話である。STB3は、これらのメッセージの何れかを端末装置4に発話させる。
〔お勧め画面〕
STB3が表示させるお勧め画面について図26に基づいて説明する。図26は、お勧め画面の一例を示す図である。図示の例では、実施形態1で説明したタイル60と同様の矩形が、一画面の中央付近に4つ横一列で配置されている。本実施形態では、これらの矩形をそれぞれカード70A〜70Dと呼ぶ。なお、各カードを区別する必要がないときには、単にカード70と記載する。なお、カード70に含まれる情報の詳細については後述する。
図示のお勧め画面に配置されたカード70は、ユーザの入力操作によって選択可能である。言い換えれば、各カード70はそのカード70にてお勧めするコンテンツを選択させるためのオブジェクトである。図示のように、カード70が放送コンテンツやネットコンテンツなどのコンテンツをお勧めするものである場合、STB3は上記入力操作に応じてコンテンツを端末装置4に表示させたり、コンテンツの視聴予約や録画予約を端末装置4に行わせたりする。なお、該入力操作は特に限定されない。例えば端末装置4のリモコン(遠隔操作装置)のカラーボタン(所定の選択キー)のいずれかをユーザが押下したことに応じて、カード70A〜70Dのいずれかが選択されてもよい。この例の場合、図示のようにカード70A〜70Dの色はそれぞれ別の色であり、これらの色の組み合わせはカラーボタンの色と一致していることが好ましい。また、リモコンにおけるカラーボタンの並び順と、カード70A〜70Dの並び順とは一致していることが好ましい。これにより、ユーザはカード70とカラーボタンとの対応付けを容易に理解することができる。
また、図示のようにお勧め画面はカード70以外の情報を含んでいてもよい。該情報は特に限定されないが、例えば、図示のお勧め画面の上側付近に表示されている情報であってもよい。該情報は、現在時刻、現在の日付および曜日、今日の天気(天気予報)、今日の最高気温および最低気温、並びに今日の花の情報(現在の日付に関連するメッセージ)である。これらの情報は、STB3がサーバから定期的に取得することにより、更新される。
また、図示のお勧め画面の左下付近には4つのアイコンが縦一列に表示されている。該アイコンがユーザの入力操作によって選択されると、STB3および端末装置4はアイコンに応じた処理を実行する。
一番上のアイコンは、端末装置4にお勧め画面の表示を終了させて放送コンテンツの表示を開始させるためのオブジェクトである。このアイコンが選択された場合、STB3はお勧め画面に代えて、端末装置4に放送コンテンツを表示させる。つまり、端末装置4に、外部出力(STB3の出力)から内部出力(端末装置4の出力)への出力切り替えを行わせる。
また、上から二番目のアイコンは、お勧め画面に配置されたカード70を更新させるためのオブジェクトである。このアイコンが選択された場合、STB3はカード70の更新を行う。より具体的には、新たな4つのカード70を画面の中央付近に横一列で表示させる。なお、表示可能なカード70が4つに満たない場合は、表示させるカード70は3つ以下であってもよい。なお、上から二番目のアイコンが連続して所定回選択された場合、ユーザは視聴したいコンテンツを探していると考えられるので、表示するカード70の数を5以上に増やしてもよい。
また、上から三番目のアイコンは、ユーザにお勧め画面の設定を行わせるためのオブジェクトである。このアイコンが選択された場合、STB3はお勧め画面に代えて、お勧め画面の設定を行う設定画面を端末装置4に表示させる。
また、一番下のアイコンは、権利関係の情報を表示させるためのオブジェクトである。このアイコンが選択された場合、STB3はお勧め画面に代えて、カード70としてお勧め画面に表示される各コンテンツの権利に関する情報を提示する画面を端末装置4に表示させる。なお、お勧め画面に表示されるアイコン、および該アイコンがユーザによって選択された場合の処理は、上述した例に限定されない。
〔推薦システム5の概要〕
次に、本実施形態に係る推薦システム5の概要について図27に基づいて説明する。図27は、本実施形態に係る推薦システム5の概要を示すブロック図である。図示のように、本実施形態に係る推薦システム5は、サーバ1、STB3、TV(端末装置4)、コンテンツ配信サーバ、およびリモコンを含む。
本実施形態に係るサーバ1は、実施形態1で説明したサーバ1と異なり、ユーザの視聴履歴などに基づいて生成したお勧め情報を、端末装置ではなくSTB3に送信する。また、本実施形態に係るサーバ1は、お勧め情報の表示レイアウトが1種類である場合(例えば、図26に示すお勧め画面の表示レイアウトのみである場合)、レイアウト情報をSTB3に送信しなくてもよい。なお、サーバ1が有する各機能が、個別のサーバにて実現されていてもよい。
STB3は、サーバ1が送信するお勧め情報を受信して、お勧め画面(図26参照)を生成し、TV(端末装置4)に該お勧め画面を表示させる。また、STB3は、上述のようにしてお勧め画面から選択されたコンテンツ(放送コンテンツまたは外部コンテンツ)の表示、放送コンテンツの視聴予約などを端末装置4に実行させる。また、STB3は図示のように人感センサを備えており、上述したように、検知したユーザに対してあいさつの言葉を発話する。
TVは、上述の端末装置4である。端末装置4は、一般的なTVが備える放送コンテンツを表示する機能に加え、外部コンテンツ(インターネットを介して配信されるネットコンテンツなど)を取得し、表示する機能を備えている。これにより、端末装置4は、お勧め画面から選択された外部コンテンツを表示することができる。
図示のリモコンは従来のリモコンと同様である。なお、図27では、リモコンが出力した信号をSTB3が直接受信するように矢印が記載されているが、端末装置4のリモコンを用いる場合には、リモコンが出力した信号は端末装置4が受信する。そして、端末装置4は受信した上記信号をSTB3に転送し、これによりSTB3はリモコンによる操作内容を認識する。例えば、お勧め画面が表示された状態で、リモコンのカラーボタンのいずれかが押下されたことを示す信号を端末装置4が取得した場合、端末装置4は該信号をSTB3に送信する。上述のように、カラーボタンはカード70に対応しているから、STB3は上記信号により、何れのカード70が選択されたかを特定することができる。
無論、STB3をリモコン(遠隔操作装置)にて直接操作できるようにしてもよく、この場合、該リモコンにも4色のカラーボタンを設けて、各カラーボタンに応じた色のカード70を選択できるようにすることが好ましい。
コンテンツ配信サーバは、外部コンテンツを端末装置4に送信する。なお、コンテンツ配信サーバは複数あってもよい。
〔カードの生成から表示までの流れ〕
次に、カードの生成から表示までの流れについて、図28に基づいて説明する。図28は、カードの生成から表示までの流れを示す図である。学習サーバは端末装置4におけるコンテンツの視聴履歴をSTB3または端末装置4から取得して、その視聴履歴をSTB3または端末装置4における視聴履歴として記録している。なお、コンテンツを視聴したユーザの識別を行っている場合は、当該ユーザの視聴履歴として記録してもよい。
配信サーバは、カード70の元になるメタ情報をコンテンツプロバイダから取得する。また、この際に、カード70の表示に関するコンテンツプロバイダの意向や要望を示すインテンド情報も取得してもよい。インテンド情報は、例えばサムネイル画像の表示可否や表示有効期限、優先度等を示す情報であってもよい。
そして、配信サーバは、上記メタ情報と視聴履歴から、端末装置4に表示させるべきカード70を決定し、決定したカード70をSTB3に送信する。このように、配信サーバがカード70を決定することにより、多様なコンテンツプロバイダの提供するコンテンツのお勧め情報をカード70という単一の形式でユーザに提示することができる。つまり、配信サーバは、コンテンツプロバイダを問わずにコンテンツの推薦を行うことができるプラットフォームを提供している。
そして、STB3は、受信したカード70を端末装置4に表示させる。このとき、STB3は、カード70に対するインテンド情報に基づいてカード70の表示内容を変更等してもよい。なお、この際のSTB3の処理は、コンテンツプロバイダのアプリケーションソフトウェア(CP−Apps)をSTB3にインストールすることで実行してもよい。
〔サーバの実行する処理〕
上述の学習サーバと配信サーバの機能は、図2に示した1つのサーバ1にて実現することができる。これについて、図2に基づいて説明する。
情報管理部103は、端末装置4におけるコンテンツの視聴履歴の取得と記録を行う。なお、視聴履歴は直接端末装置4から取得してもよいし、STB3を介して取得してもよい。取得した視聴履歴は、端末装置4の機器IDと対応付けて履歴DB111に格納される。
お勧め情報生成部102は、カード70を表示するために必要な各種データとインテンド情報を対応付けたお勧め情報を生成する。お勧め情報は、お勧めするコンテンツ1つに対して1つ生成され、これによりお勧めする1つのコンテンツに対して1枚のカード70が表示されることになる。以下、お勧め情報の生成について説明する。
まず、お勧め情報生成部102は、下記の3通りの方法でお勧めするコンテンツを決定する。お勧めするコンテンツが偏らないように、各方法のそれぞれで複数のコンテンツを決定することが好ましい。なお、お勧めするコンテンツの決定方法は特に限定されず、例えば上記実施形態で述べたような方法で決定してもよい。
(1)視聴履歴に基づくお勧め
(2)外部サービスからのお勧め
(3)ランキングに基づくお勧め
なお、上記(1)は、端末装置4において、よく視聴されているコンテンツ、よく視聴されているジャンルのコンテンツ、よく視聴されているコンテンツに共通して出演している出演者が出演しているコンテンツをお勧めコンテンツとするものである。また、上記(2)は、コンテンツプロバイダが指定したコンテンツや、コンテンツプロバイダにおける視聴回数や録画または視聴予約数のランクが高いコンテンツをお勧めコンテンツとするものである。そして、上記(3)は、その時点での視聴率や視聴者数が多いコンテンツをお勧めコンテンツとするものである。
次に、お勧め情報生成部102は、お勧めするコンテンツのメタ情報およびインテンド情報をそのコンテンツのコンテンツプロバイダ等から取得する。また、お勧め情報生成部102は、コンテンツのお勧め理由に応じた理由発話のメッセージを取得する。なお、お勧め理由が同じであっても、理由発話のメッセージは複数種類(例えば4種類)取得することが好ましい。各メッセージは、語尾、使用する単語、音声の高低や大小などが異なるものであってもよい。これにより、STB3が出力する音声のバリエーションが増えるため、ユーザを飽きさせないという利点がある。このようなメッセージは、お勧め理由ごとに予め用意しておけばよい。なお、メッセージは音声データであってもよいし、テキストデータであってもよい。ただし、メッセージがテキストデータである場合には、STB3がテキストデータの読み上げ機能を備えている必要がある。
さらに、お勧め情報生成部102は、取得したメタ情報から、カード70に表示させるべき各データ(詳細は図30および図31に基づいて後述する)を生成する。そして、生成または取得した上述の各データとインテンド情報を対応付けて1枚のカード70に対応するお勧め情報として生成する。
お勧め情報生成部102が生成したお勧め情報は、情報送信部105によってSTB3に送信される。コンテンツが放送コンテンツである場合のお勧め情報は、例えば、コンテンツをお勧めする理由、放送局名、放送日時、コンテンツのタイトルおよび内容、コンテンツのサムネイルを含んでいてもよい。また、コンテンツが外部コンテンツである場合、上記放送局名がコンテンツプロバイダ名に、放送日時が再生時間にそれぞれ変更されてもよい。なお、送信するお勧め情報の数、すなわちカード70の数は、5以上とすることが好ましい。これにより、STB3側で表示させるカード70を選択する余地が生じる。
また、お勧め情報生成部102は、雑談発話(図25のM5)のメッセージを取得し、情報送信部105は、このメッセージについてもSTB3に送信する。ユーザを飽きさせないようにするため、雑談発話のメッセージは複数種類送信することが好ましい。メッセージの内容は特に限定されず、例えば、天気に関するメッセージ、時間帯に関するメッセージ、コンテンツ全般に関するメッセージ、ニュースに関するメッセージ等が挙げられる。なお、雑談発話のメッセージは予め記憶しておいたものを取得してもよいし、お勧め情報生成部102が生成してもよい。生成する場合、外部サーバ(例えば、天気予報の情報を管理するサーバ)から取得した情報と、サーバ記憶部11に記憶されている音声フォーマット(不図示)とから生成してもよい。
なお、お勧め情報生成部102がお勧め情報としてカード70を生成し、レイアウト選択部104がこのカード70を図26のようなレイアウトに配置したお勧め画面を生成して、情報送信部105がこのお勧め画面をSTB3に送信してもよい。この場合、STB3は、受信したお勧め画面をそのまま端末装置4に表示させればよい。
〔STBの要部構成〕
STB3の要部構成を図1に基づいて説明する。図1は、STB3と端末装置4の要部構成の一例を示すブロック図である。図示のように、STB3は、STB制御部30、STB記憶部31、STB通信部32、STB−端末通信部33、人感センサ34、およびSTB音声出力部(第1の音声出力部)35を備えている。また、STB制御部30は、ユーザ有無判定部(ユーザ検出部、音声出力制御部)300、お勧め情報取得部301、お勧め内容決定部(メッセージ選択部、お勧め内容変更部)302、お勧め制御部(音声出力制御部)303、およびFB処理部(選択結果通知部)304を含む。なお、人感センサ34は、図3の人感センサ24と同様の構成であるから説明を省略する。
STB制御部30はSTB3の各部を統括して制御するものであり、STB記憶部31はSTB3が使用する各種データを記憶するものである。また、STB通信部32はSTB3が外部の装置(例えばサーバ1)と通信するためのものであり、STB−端末通信部33はSTB3が端末装置4と通信するためのものである。なお、STB3と端末装置4の通信方式は特に限定されないが、ここではHDMI(登録商標)による有線接続である例を説明する。そして、STB音声出力部35はSTB制御部30の制御に従って音声を出力するものである。
ユーザ有無判定部300は、STB3の周囲のユーザを検出して、STB3を起動(端末装置4に画像を出力可能な状態に遷移)させる。また、ユーザ有無判定部300は、ユーザを検出したことに応じて、STB音声出力部35にユーザに対するメッセージを音声出力させる。
お勧め情報取得部301は、サーバ1からお勧め情報、すなわちカード70を表示するために必要な各種データとインテンド情報を対応付けた情報を取得する。また、お勧め情報取得部301は、理由発話のメッセージと雑談発話のメッセージについてもサーバ1から取得する。
お勧め内容決定部302は、端末装置4に表示させるお勧め情報を決定する。この際、お勧め内容決定部302は、放送時間が所定時間以下(例えば、放送時間の2/3が経過しているなど)の放送コンテンツについては、端末装置4に表示させるお勧め情報としないことが好ましい。なお、上記「所定時間」は、上記の例のようにお勧めする放送コンテンツの放送時間の長さに応じて決められた時間であってもよいし、例えば10分等の固定的な時間であってもよい。また、放送開始直前(例えば、放送開始5分前など)の放送コンテンツについて、そのコンテンツの録画予約をお勧めするお勧め情報は、端末装置4に表示させるお勧め情報としないことが好ましい。これにより、お勧め情報が選択されたが、そのコンテンツを冒頭から録画できないという状況を防ぐことができる。
なお、お勧め内容決定部302は、端末装置4およびそのユーザの少なくとも何れかに応じて端末装置4に表示させるお勧め情報を決定してもよい。例えば年齢制限のあるコンテンツのお勧め情報は、その年齢制限にかかるユーザが視聴する端末装置4に表示させないようにしてもよい。また、どのようなコンテンツのお勧め情報を表示させるか(あるいは表示させないか)をユーザが設定可能としてもよく、この場合、お勧め内容決定部302は、ユーザの設定に従ってお勧め情報を選択する。このように、サーバ1側ではなく、ユーザの所持するSTB3側でお勧め情報の選択基準を設定可能とすることにより、サーバ1は複数のSTB3に共通のお勧め情報を一括で送信することが可能になり、効率のよい送信が可能になる。また、STB3は、サーバ1からお勧め情報を受信済みであるが、選択基準によってそれを表示しないだけであるから、選択基準を変更すれば、サーバ1にアクセスすることなくそのお勧め情報を表示させることができる。
さらに、お勧め内容決定部302は、お勧め情報を表示させるタイミングに応じてお勧め情報の表示内容を変更する。具体的には、お勧め内容決定部302は、お勧め情報にコンテンツのサムネイル画像が含まれている場合に、インテンド情報として該サムネイル画像の表示を許可する情報が含まれているか否かを判定する。そして、含まれていると判定した場合には、そのサムネイル画像を表示すると決定し、含まれていないと判定した場合には、そのサムネイル画像を表示しないと決定する。なお、インテンド情報にサムネイル画像の表示を許可する期間を示す情報が含まれている場合、お勧め内容決定部302は、現在の時刻がその期間内であるか否かを判定し、期間外であれば表示しないと決定する。表示しない場合、お勧め内容決定部302は、画像表示領域を空白としてもよいし、お勧めするコンテンツのジャンルを示す画像(後述のジャンルアイコン)を画像表示領域に表示してもよい。
また、お勧め内容決定部302は、お勧め情報取得部301が取得した複数のお勧め情報に優先度が設定されている場合、その優先度に従って、表示させるお勧め情報を決定する。お勧め情報の優先度を示す情報は、例えばインテンド情報に含まれていてもよい。そして、お勧め情報取得部301が取得したお勧め情報に、表示させることが必須であることを示す表示必須情報を含む必須お勧め情報が含まれている場合には、お勧め内容決定部302は、上記優先度にかかわらず必須お勧め情報を表示させる。表示必須情報もインテンド情報に含まれていてもよい。この場合、コンテンツプロバイダ側でお勧め情報の表示を制御することができる。つまり、コンテンツプロバイダは、表示必須情報や高い優先度の設定をインテンド情報に含めることにより、特定のコンテンツのお勧め情報を必ず表示させたり、高い確率で表示させたりすることが可能になる。
さらに、お勧め内容決定部302は、お勧め情報に関するメッセージと、お勧め情報と少なくとも直接には関連しないメッセージとを含む複数のメッセージの中からメッセージを選択する。具体的には、お勧め内容決定部302は、表示させるカード70のそれぞれに対応する理由発話のメッセージと、サーバ1から受信した雑談発話のメッセージとを含む複数のメッセージの中から端末装置4に発話させるメッセージを選択する。
お勧め制御部303は、お勧め内容決定部302が決定したお勧め情報を端末装置4に出力させる。なお、表示させたお勧め情報のコンテンツが放送コンテンツである場合に、該コンテンツの放送時間が所定時間以下となったときには、お勧め制御部303は、当該お勧め情報の表示を終了させる。この場合、放送時間が所定時間以下となっていない放送コンテンツのお勧め情報や、外部コンテンツ等のお勧め情報については表示を継続してもよく、表示を終了させたお勧め情報に代わる新たなお勧め情報を追加してもよい。追加する場合、表示を終了させたお勧め情報と関連するお勧め情報(例えばお勧めの理由が同じものや、放送コンテンツの視聴をお勧めするもの)を追加することが好ましい。また、全てのお勧め情報を更新してもよい。
また、お勧め制御部303は、お勧め内容決定部302が選択したメッセージ(理由発話または雑談発話のメッセージ)を端末装置4に音声出力させる。
さらに、お勧め制御部303は、端末装置4にて選択されたお勧め情報のコンテンツを当該端末装置4に出力させる。具体的には、お勧め画面を表示している状態において、端末装置4のリモコンの4色のカラーボタンの何れかが押下されると、端末装置4のSTB連携制御部400は押下されたカラーボタンを示す信号をSTB3に送信する。そして、お勧め制御部303は、上記信号から選択されたお勧め情報を特定し、該お勧め情報のコンテンツを出力するように端末装置4に指示する。
FB処理部304は、端末装置4に表示させて選択されたお勧め情報と、端末装置4に表示させたが選択されなかったお勧め情報をそれぞれ特定し、特定結果を所定の通知先装置に通知する。具体的には、特定結果はサーバ1に通知し、通知した特定結果は、サーバ1の情報管理部103が取得し、履歴DB111に記録する。具体的には、情報管理部103は、コンテンツ、端末装置4のID(ユーザが特定できる場合にはユーザIDも)、および選択されたか否かを示す情報を対応付けて記録する。また、コンテンツをお勧めした日時などを併せて記録してもよい。なお、図28の例のように、配信サーバと学習サーバが分かれている場合には、上記「所定の通知先装置」は、STB3に提供するお勧め情報を決定するサーバ、すなわち学習サーバとなる。
この記録は、お勧め情報生成部102による次回以降のお勧め情報の生成に反映される。つまり、お勧め情報生成部102は、ユーザに選択されたコンテンツについては、端末装置4のユーザの嗜好に合致しているものと判定する。そして、該コンテンツと同じジャンルのコンテンツ、該コンテンツと同じ出演者が出演しているコンテンツ等、該コンテンツに関連したコンテンツを優先的にお勧め情報とする。逆に、ユーザに選択されなかったコンテンツについては、端末装置4のユーザの嗜好に合致していないものと判定する。そして、該コンテンツと同じジャンルのコンテンツ、該コンテンツと同じ出演者が出演しているコンテンツ等、該コンテンツに関連したコンテンツはお勧め情報とする優先度を下げる。
ただし、ユーザの嗜好に合ったお勧め情報であっても、ユーザにコンテンツを視聴する時間がないとき等には選択されないため、選択されなかったお勧め情報が、ユーザの嗜好に合わないとはせず、嗜好に合うと嗜好に合わないとの中間的な評価としてもよい。これにより、このようなコンテンツについて、ユーザの嗜好に合うことが分かっているコンテンツよりはお勧めされる可能性を下げつつ、ユーザの嗜好に合わないことが分かっているコンテンツよりも優先してお勧めすることが可能になる。
なお、お勧め情報を選択してコンテンツの視聴が開始されたが、コンテンツが最後まで視聴されることなく、視聴が終了されることも考えられる。特に、コンテンツの視聴時間が短かった場合には、そのコンテンツはユーザの嗜好に合わなかった可能性がある。そこで、FB処理部304は、お勧め情報が選択された後、そのお勧めにかかるコンテンツが視聴された時間を計測し、その時間についてもサーバ1に通知してもよい。これにより、サーバ1は、視聴時間に応じた重み付けをする等の手法により、ユーザの嗜好に合うコンテンツのお勧め情報を選択できるようになる。
〔端末装置の要部構成〕
端末装置4の要部構成を図1に基づいて説明する。端末装置4は、端末−STB通信部40および端末音声出力部(第2の音声出力部)41を備えている点で図3の端末装置2と相違している。また、端末制御部20にSTB連携制御部400が含まれている点でも図3の端末装置2と相違している。本実施形態では、STB3がユーザの検出、カード70の取得および表示制御等の処理を行うので、端末装置4の構成は従来の一般的なTVと概ね同様なものとすることが可能である。
端末−STB通信部40は、端末装置4がSTB3と通信するためのものである。上述のように、ここではHDMI(登録商標)にて通信する例を説明する。また、端末音声出力部41は、端末制御部20の制御に従って音声を出力するものである。
STB連携制御部400は、STB3の制御に従って端末装置4の出力を切り替えさせる制御を行う。具体的には、STB連携制御部400は、STB3からお勧め画面と理由発話または雑談発話の音声データを受信したことに応じて、出力切替部209に指示して、表示部27に出力させる画像をSTB3から受信したお勧め画面に切り替えさせるとともに、端末音声出力部41から上記音声データを出力させる。
〔STB3および端末装置4の動作概要〕
次に、STB3および端末装置4の動作概要を図29に基づいて説明する。図29は、STB3および端末装置4の動作概要を説明する図である。図示のように、ユーザがSTB3に近づき、人感センサ34の検出圏内に入ると、STB3は端末装置4(TV)の起動状態(起動しているか否かを示す情報)を取得する。ここで、端末装置4が起動していない(OFF状態である)ことを示す情報を取得すると、STB3は、端末装置4に起動指示(ON通知)を送信する。このとき、STB3がON通知を送信してから、端末装置4の画面表示および音声出力が可能となるまでには5〜15秒程度のタイムラグがある。そのため、STB3は起動音を出力し、続いてユーザに対するあいさつの音声メッセージ(こんにちは)を出力する。これにより、端末装置4の画面表示および音声出力が可能となるまで、ユーザを端末装置4の前に留めておくことができる。
なお、あいさつの音声は時間帯に応じて変更してもよい。例えば、午前中であれば「おはよう」、午後は「こんにちは」、夜は「こんばんわ」と出力してもよい。また、STB3は、あいさつの言葉を出力してから端末装置4の画面表示および音声出力が可能となるまでの間、図示のように待受け音を出力してもよい。この例の場合、端末装置4は画面表示および音声出力が可能となると、その旨をSTB3に通知する。STB3は該通知を受けて、待受け音の出力を停止する。
端末装置4は、上述したように、ON通知を受けてから5〜15秒程度で画面表示を行い、音声を出力する。具体的には、端末装置4は起動音を出力して図26に示したお勧め画面を表示する。そして、端末装置4は、理由発話M1〜M4の何れか、または、雑談発話M5(図25参照)を音声出力する。
その後、ユーザがリモコンの電源ボタンを押下すると、端末装置4はリモコンからの信号に従ってOFF状態となる。このとき、端末装置4はSTB3にOFF状態となる旨を示す通知(OFF通知)を送信する。これにより、STB3は端末装置4がOFF状態となったことを認識することができる。なお、端末装置4をOFF状態とする方法はこの例に限定されない。例えば、ユーザが人感センサ34の検出圏外に出たときに端末装置4がOFF状態となってもよい。この例の場合、STB3はユーザが人感センサ34の検出圏外に出たことを検知すると、端末装置4に終了指示を送信する。端末装置4は、該終了指示に従ってOFF状態となるとともに、STB3にOFF通知を送信する。これにより、STB3は端末装置4が指示通りOFF状態となったことを認識することができる。
〔カード70の詳細(放送コンテンツの場合)〕
次に、放送コンテンツをユーザにお勧めするためのカード70の詳細について、図30を参照して説明する。図30は、放送コンテンツをユーザにお勧めするためのカード70の例を示す図である。
カード70は、動作アイコン表示領域A、タイトル表示領域B、画像表示領域C、時間表示領域D、提供元表示領域E、およびお勧め理由表示領域Fを含む。これらの各領域にお勧めするコンテンツに関する関連情報が表示される。なお、カード70に含まれる関連情報はこの例に限定されるものではない。上述したように、カード70は、サーバ1から取得したお勧め情報に基づいてSTB3が生成する。つまり、カード70に含まれる内容は、全てお勧め情報に基づくものである。
動作アイコン表示領域Aには、カード70を選択したときに端末装置4にて行われる動作を示す動作アイコンが表示される。図示の例における動作アイコンは、放送コンテンツの予約(端末装置4が録画機能を備えている場合には録画予約または視聴予約、録画機能を備えていない場合には視聴予約)動作を示している。端末装置4が録画予約機能を備えているか否かをお勧め内容決定部302が判定し、備えていなければ視聴予約動作を示す動作アイコンを表示し、備えていれば録画予約動作を示す動作アイコンを表示してもよい。なお、前述の図26のカード70Bの動作アイコンは放送コンテンツの視聴開始動作を示している。
タイトル表示領域Bには、お勧めの対象となる放送コンテンツのタイトルが表示される。放送コンテンツの内容等も本表示領域に表示してもよい。また、提供元表示領域Eには、お勧めの対象となる放送コンテンツの放送局名が表示される。
画像表示領域Cには、コンテンツを示す画像が表示される。コンテンツのサムネイル画像がある場合には、同図の左側に示すように、画像表示領域Cにサムネイル画像が表示される。一方、サムネイル画像が取得できなかった場合や、取得できたがその使用許可を示すインテンド情報は取得できなかった場合には、同図の右側に示すように、コンテンツのジャンルを示すジャンルアイコンが表示される。
時間表示領域Dには、お勧めの対象となる放送コンテンツの放送日時(時間情報)が表示される。なお、お勧めの対象となる放送コンテンツが、カード70を表示する時点で放送開始されていない場合には、図30の例のように、放送開始時刻(時間情報)を表示し、放送終了時刻の表示は省略してもよい。一方、お勧めの対象となる放送コンテンツが、カード70を表示する時点で放送開始されている場合には、図26のカード70Bのように、放送終了時刻(時間情報)を表示し、放送開始時刻の表示は省略してもよい。なお、これらの情報に加えて、放送開始から終了までの時間(尺)(時間情報)を表示してもよい。
お勧め理由表示領域Fには、コンテンツのお勧め理由、言い換えれば、当該放送コンテンツの選択の基準となった事項を示すメッセージが表示される。例えば、視聴頻度が高いという基準で選択された放送コンテンツについては、図示のように「よく見る番組です」のようなメッセージが表示される。このようなメッセージはサーバ1が取得してSTB3に送信してもよいし、サーバ1がメッセージの選択基準をSTB3に通知して、STB3がその選択基準に応じたメッセージを取得してもよい。
なお、STB3は、動作アイコン、お勧め理由のメッセージ、放送局名を取得できない場合、A、E、Fの表示領域は、ブランク表示としてもよい。一方、放送日時、タイトルを取得できない場合、STB3は、そのカード70は表示させないことが好ましい。このようなカード70は、ユーザが選択したとしても、その放送コンテンツを出力することができない可能性があるためである。
〔カード70の詳細(外部コンテンツの場合)〕
次に、外部コンテンツをユーザにお勧めするためのカード70の詳細について、図31を参照して説明する。図31は、外部コンテンツをユーザにお勧めするためのカード70の例を示す図である。外部コンテンツをユーザにお勧めするためのカード70においても、図30の例と同様に、動作アイコン表示領域A、タイトル表示領域B、画像表示領域C、時間表示領域D、提供元表示領域E、およびお勧め理由表示領域Fが含まれる。
図31の例においては、動作アイコン表示領域Aには、再生すると課金される(有料のコンテンツである)ことを示すアイコンが表示されている。課金のないコンテンツについては、図26のカード70Dのように、コンテンツの再生を示すアイコンが表示される。
タイトル表示領域Bにはコンテンツのタイトル、画像表示領域Cにはコンテンツのサムネイル画像、時間表示領域Dにはコンテンツの再生時間、提供元表示領域Eにはコンテンツの提供元、そしてお勧め理由表示領域Fにはお勧め理由がそれぞれ表示される。なお、図示の「これ好きかも」は、端末装置4で視聴されている頻度の高いジャンルのコンテンツであるという理由で選択されたコンテンツに表示されるお勧め理由である。
図30の例と同様に、サムネイル画像が取得できなかった場合や、取得できたがその使用許可を示すインテンド情報は取得できなかった場合には、画像表示領域Cにサムネイル画像は表示しない。この場合、図30のようなジャンルアイコンを表示してもよいし、図31の右側の例のように画像表示領域Cをブランクにしてもよい。なお、図31の例では、画像表示領域Cがブランクとなったときには、その領域にタイトル表示領域Bを移動させて、カード70の中央付近に大きなブランクが生じないようにしている。このように、一部の表示領域をブランクとする場合には、他の表示領域の位置を変更してもよい。
また、外部コンテンツは、配信前のコンテンツであってもよい。この場合、時間表示領域Dには、コンテンツの配信日時(時間情報)を表示してもよい(図26のカード70D参照)。ユーザが配信前のコンテンツのカード70を選択した場合、そのコンテンツのプロモーション動画や予告動画を再生してもよいし、該コンテンツのプロモーションのためのWebページを表示させてもよい。すなわち、カード70のコンテンツの代わりとして、コンテンツプロバイダが用意したそのコンテンツに関連する別のコンテンツを表示させる。
なお、取得できない情報がある場合には、その情報の表示領域をブランクとするが、コンテンツのタイトルのように、コンテンツの取得に必須の情報が取得できない場合には、そのようなカード70は表示させないことが好ましい。これにより、ユーザが選択したコンテンツが表示されないという状況を防ぐことができる。
〔処理の流れ(お勧め画面の表示およびカード70の選択)〕
次に、STB3が実行する、お勧め画面の表示およびカード70の選択に関する処理(制御装置の制御方法)の流れを図32に基づいて説明する。図32は、お勧め画面の表示およびカード70の選択に関する処理の流れを示すフローチャートである。
まず、STB3の処理を説明する。ユーザ有無判定部300は、人感センサ34の検出結果から、STB3の周囲に人(ユーザ)を検出したと判定すると(S100、ユーザ検出ステップ)、STB音声出力部35にあいさつの音声を発話させる(S101、音声出力制御ステップ)。なお、ユーザ有無判定部300は、あいさつの音声の前に、STB音声出力部35に起動音を出力させてもよいし、あいさつの音声の後に、STB音声出力部35に待受け音を出力させてもよい(図29参照)。
次に、お勧め情報取得部301は、端末装置4のIDとともに、お勧め情報要求をサーバ1に送信する(S102)。このように、端末装置4のIDを送信することにより、端末装置4のユーザの嗜好に合ったお勧め情報を取得することができる。なお、STB3を他の端末装置に接続したときには、当該他の端末装置のIDを送信するので、他の端末装置のユーザの嗜好に合ったお勧め情報を取得することができる。
そして、お勧め情報取得部301は、お勧め情報要求に対する応答として、サーバ1からお勧め情報を受信し(S103)、お勧め内容決定部302が端末装置4に表示させる内容を決定する(S104)。具体的には、お勧め内容決定部302は、受信した複数のお勧め情報からお勧め画面(図26参照)に表示させる4枚のカード70を決定し、お勧め画面を生成する。
次に、お勧め内容決定部302は、端末装置4の発話内容を決定する(S105、メッセージ選択ステップ)。具体的には、お勧め内容決定部302は、お勧め画面に表示する4枚のカード70の理由発話のメッセージと、雑談発話のメッセージとから、端末装置4に発話(音声出力)させるメッセージを1つ選択する。
お勧め制御部303は、STB−端末通信部33を介して、お勧め画面および発話させるメッセージの音声データを送信し、端末装置4に表示および発話指示を行う(S106、音声出力制御ステップ、お勧め制御ステップ)。これにより、端末装置4のSTB連携制御部400は、出力切替部209に指示して、表示部27に出力させる画像をSTB3から受信した画像、すなわちお勧め画面に切り替えさせるとともに、端末音声出力部41から上記メッセージを出力させる。なお、S101の発話の後、STB音声出力部35に待ち受け音を出力させていた場合には、お勧め制御部303は、STB音声出力部35に指示して待ち受け音の出力を終了させてもよい。
お勧め画面を表示させた後、FB処理部304は、カード70の選択を待機する状態となっている(S107)。カード70が選択された(例えば、リモコンのカラーボタンの何れかが押下されたことを示す信号を受信した)場合(S107でYES)、FB処理部304は、選択されたコンテンツを特定するとともに、選択コンテンツ以外のコンテンツを非選択コンテンツとして特定し、サーバ1に通知する(S108)。
一方、FB処理部304は、カード70が選択されなかった(例えば、STB連携制御部400から、カラーボタンが押下されたことを示す信号を受信することなく、端末装置4をOFF状態とするための信号を受信した)場合(S107でNO)、全てのカード70のコンテンツを非選択コンテンツとしてサーバ1に通知する(S109)。以上で、STB3の処理は終了する。
続いてサーバ1の処理を説明する。お勧め情報生成部102は、STB3から送信されたお勧め情報要求を受信すると、お勧め情報を生成する(S110)。そして、情報送信部105は、生成されたお勧め情報をSTB3に送信する(S111)。また、情報管理部103は、選択コンテンツおよび非選択コンテンツ、または非選択コンテンツのみを通知されると、通知されたコンテンツを履歴DB111に記録する(S112)。以上で、サーバ1の処理は終了する。
〔変形例〕
各カード70についての発話は、そのカード70すなわちお勧め情報に関連したメッセージの発話であればよく、理由発話に限られない。例えば、お勧めするコンテンツの出演者や、タイトル、PRコメント等のメッセージを発話してもよい。
上記実施形態4では、STB3と端末装置4が協働してお勧め情報を表示する例を説明したが、実施形態1〜3と同様に、STB3と端末装置4が一体となった装置であっても、上記実施形態4と同様の機能を実現できる。
お勧め情報(カード70)の選択においては、基本的には動作アイコンの種類が偏らないようにすることが好ましい。これにより、様々なコンテンツにユーザが触れる機会を提供することができる。また、端末装置4の機能に応じたお勧め情報を選択してもよい。例えば、端末装置4が4K放送に対応している場合には、4K放送のコンテンツのお勧め情報を優先して選択してもよい。
また、上記実施形態では、端末装置4に予約録画を行わせる例を示したが、端末装置4に録画機器が接続されている場合、録画機器に予約録画を行わせてもよい。また、このように複数の機器で録画が可能である場合、より高画質で録画することが可能な機器や、より録画可能な記録媒体の空き容量が大きい機器に予約録画を行わせてもよい。また、この場合、行動アイコンも外部機器に予約録画を行わせることが認識できるようなものとすることが好ましい。
また、上記実施形態では、STB3は、サーバ1からお勧め情報を取得するのみであったが、取得したお勧め情報、あるいはカード70として表示したお勧め情報を、他のユーザに対しても提示させることができるようにしてもよい。この場合、サーバ1は、予めSTB3を所有する複数のユーザをグループとして管理しておく。そして、そのグループに属するユーザのSTB3からお勧め情報の共有のリクエストを受信したことに応じて、そのグループに属する他のユーザにも、上記リクエストの送信元のSTB3と同じお勧め情報を送信する。これにより、グループ内の各ユーザは、自身のSTB3と端末装置4にて同じお勧め情報の提示を受けることができる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
サーバ1、端末装置2、およびSTB3の制御ブロック(特にサーバ制御部10、端末制御部20、およびSTB制御部30)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、サーバ1、端末装置2、およびSTB3は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔まとめ1〕
「背景技術」で挙げた従来技術には、推薦番組を判定することができるものの、推薦番組をユーザに提示する際の出力態様に変化を付けることができないという問題がある。本発明の一態様は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、お勧め情報の出力態様に変化を付けることができる端末装置等を提供することにある。
本発明の態様1に係る端末装置(2)は、お勧め情報を出力する端末装置であって、上記お勧め情報を出力するフォーマットを、複数のフォーマット(レイアウト情報114)の中から選択するフォーマット選択部(お勧め情報取得部208)と、上記フォーマット選択部が選択したフォーマットにて上記お勧め情報を出力する出力制御部(お勧め画面生成部208)と、を備えている。
上記の構成によれば、複数のフォーマットの中から選択したフォーマットにてお勧め情報を出力するので、お勧め情報の出力態様に変化を付けることができるという効果を奏する。
本発明の態様2に係る端末装置は、上記態様1において、上記フォーマット選択部は、出力する上記お勧め情報に応じたフォーマットを選択してもよい。
上記の構成によれば、お勧め情報に応じたフォーマットを選択するので、お勧め情報に応じた出力態様で該お勧め情報をユーザに提示することができる。
本発明の態様3に係る端末装置は、上記態様2において、上記フォーマット選択部は、出力する上記お勧め情報に応じて、表示出力のフォーマットおよび音声出力のフォーマットの少なくとも一方を選択してもよい。
上記の構成によれば、お勧め情報に応じて表示出力のフォーマットおよび音声出力のフォーマットの少なくとも一方を選択するので、表示出力が好ましいお勧め情報は表示出力し、音声出力が好ましいお勧め情報は音声出力することができる。また、表示出力と共に音声出力することも可能である。
本発明の態様4に係る端末装置は、上記態様1から3の何れかにおいて、上記フォーマット選択部は、上記お勧め情報を出力する時刻または時間帯に応じたフォーマットを選択してもよい。
上記の構成によれば、お勧め情報を出力する時刻または時間帯に応じたフォーマットを選択するので、時刻または時間帯に応じた出力態様で該お勧め情報をユーザに提示することができる。
本発明の態様5に係る端末装置は、上記態様1から4の何れかにおいて、上記フォーマット選択部は、上記端末装置の周囲にて検知したユーザに応じたフォーマットを選択してもよい。
上記の構成によれば、ユーザは、端末装置に近付くだけで、自身に応じたお勧め情報の提示を受けることができる。
本発明の態様6に係る端末装置は、上記態様1から5の何れかにおいて、上記お勧め情報の提示対象となるユーザを検知した場合に、上記端末装置を起動させる起動制御部を備えていてもよい。
上記の構成によれば、お勧め情報の提示対象となるユーザを検知した場合に端末装置を起動させる。よって、端末装置の提示対象となるユーザが存在しており、端末装置にてそのユーザにお勧め情報を提示することができる状況となったときに、自動的に端末装置を起動させてお勧め情報を提示することができる。
本発明の態様7に係る端末装置は、上記態様1から6の何れかにおいて、上記お勧め情報の提示対象となるユーザが不在となったことを検知した場合に、上記端末装置を起動停止させる起動制御部を備えていてもよい。
上記の構成によれば、お勧め情報の提示対象となるユーザが不在となったことを検知した場合に、端末装置を起動停止させるので、端末装置の使用を終えたユーザは、その端末装置から離れるだけで、端末装置を起動停止させることができる。
本発明の態様8に係る制御サーバ(サーバ1)は、お勧め情報を端末装置(2)に出力させる制御サーバであって、上記お勧め情報を出力させるフォーマットを、複数のフォーマットの中から選択するフォーマット選択部(レイアウト選択部104)と、上記フォーマット選択部が選択したフォーマットを上記端末装置に通知して、該フォーマットにて上記お勧め情報を出力させる出力制御部(情報送信部105)と、を備えている。
上記の構成によれば、複数のフォーマットの中から選択したフォーマットにてお勧め情報を出力させるので、お勧め情報の出力態様に変化を付けることができるという効果を奏する。
本発明の態様9に係る推薦システム(5)は、お勧め情報を出力する端末装置(2)と、該端末装置に上記お勧め情報を出力させる制御サーバ(サーバ1)とを含む推薦システムであって、上記制御サーバは、複数のフォーマットの中からフォーマットを選択して上記端末装置に通知し、上記端末装置は、上記制御サーバから通知された上記フォーマットにて上記お勧め情報を出力する。
上記の構成によれば、複数のフォーマットの中から選択したフォーマットにてお勧め情報を出力させるので、お勧め情報の出力態様に変化を付けることができるという効果を奏する。
本発明の態様10に係る端末装置(2)は、お勧め情報を出力する端末装置であって、上記端末装置が上記お勧め情報を出力する際の状況を示す状況情報、および上記端末装置とは異なる他の端末装置の動作履歴情報の少なくとも何れかを取得する情報取得部(ユーザ特定部202)と、上記情報取得部が取得した情報に応じた上記お勧め情報を取得するお勧め情報取得部(203)と、を備えている。
上記の構成によれば、状況情報および動作履歴情報の少なくとも何れかを取得し、取得した情報に応じた上記お勧め情報を取得する。よって、端末装置の状況および他の端末装置の動作履歴の少なくとも何れかに応じたお勧め情報を取得することができる。
本発明の態様11に係る端末装置は、上記態様10において、上記情報取得部は、上記端末装置の周囲で検知されたユーザの人数を示す上記状況情報を取得し、上記お勧め情報取得部は、上記状況情報の示すユーザの人数に応じた上記お勧め情報を取得してもよい。
上記の構成によれば、端末装置の周囲のユーザの人数に応じたお勧め情報を取得するので、提示対象のユーザの人数に応じたお勧め情報を出力することができる。
本発明の態様12に係る端末装置は、上記態様10または11において、上記情報取得部は、上記お勧め情報を出力する時刻または時間帯を示す上記状況情報を取得し、上記お勧め情報取得部は、上記状況情報の示す上記時刻または時間帯に応じたお勧め情報を取得してもよい。
上記の構成によれば、時刻または時間帯に応じたお勧め情報を取得するので、時刻または時間帯に応じたお勧め情報を出力することができる。
本発明の態様13に係る端末装置は、上記態様10から12の何れかにおいて、上記情報取得部は、上記他の端末装置のユーザが該他の端末装置にて視聴したコンテンツの履歴を示す上記動作履歴情報を取得し、上記お勧め情報取得部は、上記動作履歴情報の示すコンテンツの履歴に応じたお勧め情報を取得してもよい。
上記の構成によれば、他の端末装置のユーザが他の端末装置にて視聴したコンテンツの履歴に応じたお勧め情報を取得するので、他のユーザがどのようなコンテンツを視聴しているかに応じたお勧め情報を出力することができる。
本発明の態様14に係る端末装置は、上記態様10から13の何れかにおいて、上記お勧め情報取得部は、外部サーバが提供するコンテンツを示す情報を、上記お勧め情報として上記外部サーバから取得してもよい。
上記の構成によれば、外部サーバが提供するコンテンツを示す情報を、上記お勧め情報として外部サーバから取得するので、端末装置が格納していない情報をお勧め情報として出力することができる。例えば、上記外部サーバは、EC事業者サーバであってもよく、この場合、上記端末装置のユーザが上記EC事業者サーバを介して行った過去の購入履歴に応じたお勧め情報を取得して出力することも可能である。
本発明の態様15に係る制御サーバ(サーバ1)は、お勧め情報を端末装置(2)に出力させる制御サーバであって、上記端末装置が上記お勧め情報を出力する際の状況を示す状況情報、および上記端末装置とは異なる他の端末装置の動作履歴情報の少なくとも何れかを取得する情報取得部(情報管理部103)と、上記情報取得部が取得した情報に応じた上記お勧め情報を上記端末装置に出力させる出力制御部(情報送信部105)と、を備えている。
上記の構成によれば、状況情報および動作履歴情報の少なくとも何れかを取得し、取得した情報に応じた上記お勧め情報を端末装置に出力させる。よって、端末装置の状況および他の端末装置の動作履歴の少なくとも何れかに応じたお勧め情報を出力させることができる。
本発明の態様16に係る推薦システム(5)は、お勧め情報を出力する端末装置(2)と、該端末装置に上記お勧め情報を出力させる制御サーバ(サーバ1)とを含む推薦システムであって、上記制御サーバは、上記端末装置が上記お勧め情報を出力する際の状況を示す状況情報、および上記端末装置とは異なる他の端末装置の動作履歴情報の少なくとも何れかを取得し、取得した情報に応じた上記お勧め情報を上記端末装置に通知し、上記端末装置は、上記制御サーバから通知された上記お勧め情報を出力する。
上記の構成によれば、制御サーバは、状況情報および動作履歴情報の少なくとも何れかを取得し、取得した情報に応じた上記お勧め情報を端末装置に通知し、端末装置は上記お勧め情報を出力する。よって、端末装置の状況および他の端末装置の動作履歴の少なくとも何れかに応じたお勧め情報を出力することができる。
本発明の各態様に係る端末装置および制御サーバは、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記端末装置および制御サーバが備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより上記端末装置および制御サーバをコンピュータにて実現させる端末装置の制御プログラム、制御サーバの制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
〔まとめ2〕
「背景技術」で挙げた従来技術には、推薦するコンテンツのユーザへの提示態様に改良の余地がある。すなわち、上記特許文献1および2には、推薦するコンテンツをユーザに提示する際の表示画面をどのようなものとすべきかについて記載されていない。また、上記特許文献3には、楽曲の演奏者とタイトルを表示することが記載されているものの、ユーザが楽曲を聴く意図がある場合にはこのような表示で足りるが、楽曲を聴く意図がないときに楽曲を聴くという動作にユーザを誘導することは難しい。
本発明の一態様は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、たとえユーザがコンテンツを視聴する意図がないときであっても、お勧めするコンテンツの視聴にユーザを誘導することができる制御装置等を提供することにある。
本発明の態様1に係る制御装置(STB3)は、コンテンツのお勧め情報(カード70)を表示装置(端末装置4)に表示させる制御装置であって、上記制御装置の周囲のユーザを検出するユーザ検出部(ユーザ有無判定部300)と、上記ユーザ検出部がユーザを検出したことに応じて、1または複数の上記お勧め情報を配置したお勧め画面を上記表示装置に表示させるお勧め制御部(303)と、を備え、上記お勧め画面には、現在の日付と現在の日付に関連するメッセージ、天気予報、上記表示装置に上記お勧め画面の表示を終了させて放送コンテンツの表示を開始させるためのオブジェクト、および上記お勧め画面に配置された上記お勧め情報を更新させるためのオブジェクト、が含まれており、1つの上記お勧め情報は、お勧めするコンテンツを選択させるための1つのオブジェクト内に当該コンテンツに関連する関連情報が表示された情報であり、上記関連情報には、上記お勧め情報が選択された場合に上記表示装置にて行われる動作を示す画像、上記コンテンツのタイトル、上記コンテンツを示す画像、上記コンテンツに関する時間情報、および上記コンテンツのお勧め理由を示すメッセージが含まれている。
上記の構成によれば、ユーザを検出したことに応じてお勧め画面を表示させる。よって、ユーザがコンテンツを視聴しようとして制御装置に近付いた場合のみならず、ユーザがコンテンツを視聴する意図がなく制御装置の近くを通ったようなときにも、お勧め画面が表示される。
そして、お勧め画面には、現在の日付と現在の日付に関連するメッセージと天気予報が表示される。これらの情報は、日によって変わり、多くのユーザの関心のある情報であるから、これらの情報を表示することにより、お勧め画面にユーザの注意を惹くことができる。
また、お勧め画面には、お勧め画面の表示を終了させて放送コンテンツの表示を開始させるためのオブジェクト、およびお勧め画面に配置されたお勧め情報を更新させるためのオブジェクト、が含まれている。よって、放送コンテンツを視聴するために制御装置および表示装置に近付いたユーザが、速やかに放送コンテンツの視聴を開始することができる。また、お勧めされたコンテンツを視聴しようとして制御装置に近付いたユーザが、他のお勧めコンテンツを容易に確認することができる。
さらに、お勧め情報は、お勧めするコンテンツを選択させるための1つのオブジェクト内に当該コンテンツに関連する関連情報が表示された情報である。そして、上記関連情報には、選択時に表示装置にて行われる動作を示す画像、タイトル、コンテンツを示す画像、時間情報、およびお勧め理由を示すメッセージが含まれている。よって、どのようなコンテンツがお勧めされているかをユーザに認識させることができるので、ユーザにコンテンツの視聴開始の動機付けを与えることができる。
よって、ユーザがコンテンツを視聴する意図があるときのみならず、ユーザがコンテンツを視聴する意図がないときであっても、お勧めするコンテンツの視聴にユーザを誘導することができるという効果を奏する。なお、上記制御装置と上記表示装置は、独立した個別の装置であってもよいし、一体の装置として構成されていてもよい。
本発明の態様2に係る制御装置は、上記態様1において、上記お勧め情報に関するメッセージと、上記お勧め情報と少なくとも直接には関連しないメッセージとを含む複数のメッセージの中からメッセージを選択するメッセージ選択部と、上記メッセージ選択部が選択したメッセージを音声出力させる音声出力制御部と、を備えていてもよい。
上記の構成によれば、お勧め情報に関するメッセージと、お勧め情報と少なくとも直接には関連しないメッセージとを含む複数のメッセージの中からメッセージを選択して音声出力させる。よって、お勧め情報に関するメッセージのみを音声出力する場合と比べて、メッセージに変化がつくので、ユーザを飽きさせることなく、新鮮な気持ちでお勧め情報に関するメッセージに耳を傾けてもらうことができるようになる。
本発明の態様3に係る制御装置は、上記態様1または2において、上記表示装置に表示させた上記お勧め情報は、遠隔操作装置の備える複数の所定の選択キーにて選択できるようになっており、上記お勧め制御部は、上記複数の所定の選択キーのそれぞれに対応するお勧め情報を上記表示装置に一画面で表示させるとともに、上記選択キーの何れが操作された場合に、該選択キーに対応するお勧め情報のコンテンツを上記表示装置に出力させる構成であってもよい。
上記の構成によれば、複数の所定の選択キーのそれぞれに対応するお勧め情報を一画面で表示させるので、各お勧め情報を一目で認識させることができる。さらに、選択キーの何れが操作された場合に、該選択キーに対応するお勧め情報のコンテンツを出力させるので、お勧め情報を簡易な操作で選択させて、そのお勧め情報のコンテンツを出力させることができる。
本発明の態様4に係る制御装置は、上記態様1から3の何れかにおいて、上記お勧め制御部は、上記表示装置に表示させたお勧め情報のコンテンツが放送コンテンツである場合に、該コンテンツの放送時間が所定時間以下となったことに応じて、当該お勧め情報の表示を終了させてもよい。
上記の構成によれば、表示装置に表示させたお勧め情報のコンテンツが放送コンテンツである場合に、該コンテンツの放送時間が所定時間以下となったことに応じて、当該お勧め情報の表示を終了させる。よって、放送時間が残り少ない放送コンテンツをユーザにお勧めすることを防ぐことができる。
本発明の態様5に係る制御装置は、上記態様1から4の何れかにおいて、お勧め情報を提供するサーバ(1)から上記お勧め情報を取得するお勧め情報取得部(301)と、上記お勧め情報取得部が取得した上記お勧め情報の表示内容を、上記お勧め情報を上記表示装置に表示させるタイミングに応じた表示内容に変更するお勧め内容変更部(お勧め内容決定部)と、を備えていてもよい。
上記の構成によれば、取得したお勧め情報の表示内容を、そのお勧め情報を表示させるタイミングに応じた表示内容に変更する。よって、お勧め情報を表示させるタイミングに応じた適切な内容のお勧め情報を表示させることができる。例えば、サムネイル画像を含むお勧め情報を取得した場合、取得時点はそのサムネイル画像の表示が許可された期間内であったが、お勧め情報を表示させる時点では、期間外となっていたような場合に、そのサムネイル画像を表示しないようにすることも可能になる。
本発明の態様6に係る制御装置は、上記態様5において、上記お勧め内容変更部は、上記お勧め情報取得部が取得した上記お勧め情報に、上記関連情報における上記コンテンツを示す画像として上記コンテンツのサムネイル画像が含まれているが、少なくとも上記お勧め情報を表示させる時点において該サムネイル画像の表示を許可する情報が含まれていない場合に、上記関連情報における上記コンテンツを示す画像として上記コンテンツのジャンルを示す画像を表示させてもよい。
上記の構成によれば、取得したお勧め情報にサムネイル画像が含まれているが、少なくともお勧め情報を表示させる時点において該サムネイル画像の表示を許可する情報が含まれていない場合に、当該お勧め情報におけるサムネイル画像を上記コンテンツのジャンルを示す画像に変更する。よって、表示が許可されていないサムネイル画像を表示することを防ぐことができるとともに、サムネイル画像を表示しない場合にもコンテンツのジャンルをユーザに認識させてコンテンツを選びやすくすることができる。
本発明の態様7に係る制御装置は、上記態様1から6の何れかにおいて、お勧め情報を提供するサーバから上記お勧め情報を複数取得するお勧め情報取得部(301)と、上記お勧め情報取得部が取得した複数の上記お勧め情報のうち、上記表示装置に表示させるお勧め情報を決定するお勧め内容決定部(302)と、を備え、上記お勧め内容決定部は、複数の上記お勧め情報のそれぞれに設定された優先度に従って表示させるお勧め情報を決定するとともに、複数の上記お勧め情報に、表示させることが必須であることを示す表示必須情報を含む必須お勧め情報が含まれている場合には、上記優先度にかかわらず上記必須お勧め情報を表示させると決定してもよい。
上記の構成によれば、優先度に従ったお勧め情報を表示させつつ、必須お勧め情報が含まれている場合には必ずこれを表示させることができる。
本発明の態様8に係る制御装置は、上記態様1から7の何れかにおいて、お勧め情報を提供するサーバ(1)から上記お勧め情報を取得するお勧め情報取得部(301)と、上記表示装置に表示させた上記お勧め情報のうち、ユーザが選択したお勧め情報と、ユーザが選択しなかったお勧め情報とをそれぞれ特定し、該特定結果を所定の通知先装置に通知する選択結果通知部(FB処理部)と、を備えていてもよい。
上記の構成によれば、ユーザが選択したお勧め情報と、ユーザが選択しなかったお勧め情報とをそれぞれ特定し、該特定結果をサーバに通知する。よって、次回以降にお勧め情報をサーバから取得する際には、ユーザがどのようなお勧め情報を選択したかという履歴のみならず、ユーザがどのようなお勧め情報を選択しなかったかという履歴に基づいて選択されたお勧め情報を取得することが可能になる。
本発明の態様9に係る制御装置は、上記態様1から8の何れかにおいて、上記ユーザ検出部がユーザを検出したことに応じて、上記制御装置の備える第1の音声出力部(STB音声出力部35)から上記ユーザに対するメッセージを音声出力させる音声出力制御部(ユーザ有無判定部300)と、上記お勧め情報を上記表示装置に表示させると共に、該表示装置の備える第2の音声出力部(端末音声出力部41)から上記お勧め情報に関するメッセージを音声出力させるお勧め音声出力制御部(お勧め制御部303)と、を備えている構成であってもよい。
上記の構成によれば、制御装置の周囲のユーザを検出したことに応じて、制御装置の備える第1の音声出力部からユーザに対するメッセージを音声出力させる。第1の音声出力部は、ユーザを検出した制御装置が備えているものであるから、速やかにユーザに対するメッセージを音声出力することができ、これにより表示装置にお勧め情報が表示されるまでの時間、検出したユーザの足を止めることができる。そして、表示装置にはお勧め情報が表示されるとともに、お勧め情報に関するメッセージが表示装置の備える第2の音声出力部から音声出力される。よって、表示装置に表示されるお勧め情報をユーザに強く印象付けて、お勧め情報のコンテンツの視聴に誘導することができる。
また、コンテンツのお勧め情報を表示装置(端末装置4)に表示させる制御装置(STB3)の制御方法であって、上記制御装置の周囲のユーザを検出するユーザ検出ステップ(S100)と、上記ユーザ検出ステップにてユーザを検出したことに応じて、上記お勧め情報を配置したお勧め画面を上記表示装置に表示させるお勧め制御ステップ(S106)と、を含み、上記お勧め画面には、現在の日付と現在の日付に関連するメッセージ、天気予報、上記表示装置に上記お勧め画面の表示を終了させて放送コンテンツの表示を開始させるためのオブジェクト、および上記お勧め画面に配置された上記お勧め情報を更新させるためのオブジェクト、が含まれており、上記お勧め情報は、お勧めするコンテンツ1つにつき、該コンテンツに関連する関連情報が、上記ユーザが選択可能な1つの領域内に表示された情報であり、上記関連情報には、上記お勧め情報が選択された場合に上記表示装置にて行われる動作を示す画像、上記コンテンツのタイトル、上記コンテンツを示す画像、上記コンテンツの放送時刻、上記コンテンツの配信開始時刻、または上記コンテンツの長さを示す時間、および上記コンテンツがお勧めされた理由を示すメッセージが含まれている上記コンテンツのお勧めに関するメッセージと、上記コンテンツと少なくとも直接には関連しないメッセージとを含む複数のメッセージの中からメッセージを選択するメッセージ選択ステップ(S105)と、上記メッセージ選択ステップにて選択したメッセージを音声出力させる音声出力制御ステップ(S106)と、を含む制御装置の制御方法であれば、上記態様1と同様の効果を奏する。
本発明の各態様に係る制御装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記制御装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより上記制御装置をコンピュータにて実現させる制御装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。