JP6852482B2 - 非発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物及びその成形体 - Google Patents

非発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物及びその成形体 Download PDF

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Description

本発明は射出成形に好適であり、柔軟性、耐傷つき性に優れ、低光沢度の成形体を得ることができる非発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物に関する。また、本発明は、この非発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物を射出成形してなる成形体に関する。
自動車内装部材、電子機器や家具等の緩衝材、食品包装材等の衝撃吸収性能やクッション性、特に柔軟性を必要とする部材の成形材料として熱可塑性エラストマー組成物が広く利用されている。
従来、このような用途に用いられる熱可塑性エラストマー組成物としては、特許文献1に組成物が提案されている。
一方、歪み硬化PPを用いた発泡成形用組成物が、特許文献2に提案されている。
特開昭58−206644号公報 特開2015−98542号公報
本発明者の詳細な検討によれば、前記特許文献1の熱可塑性エラストマーでは、得られる成形体の光沢度が高いという問題があり、意匠性、美感、高級感が要求される製品への適用には、光沢度の低減が必要であることが見出された。また、耐傷つき性の面でも、各種用途に要求される耐久性をより高めるために、更なる改善が望まれる。
本発明はこのような従来技術の問題点を解決することを目的としてなされたものである。
即ち、本発明の課題は、射出成形に好適であり、柔軟性、耐傷つき性に優れ、低光沢度の成形体を得ることができる非発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物と、この非発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物を射出成形してなる成形体を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の熱可塑性エラストマーに歪み硬化ポリプロピレンと炭化水素系ゴム用軟化剤を配合することにより、上記課題を解決することができることを見出した。
即ち、本発明の要旨は以下の通りである。
[1] 下記成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含む非発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物。
成分(A):スチレン−イソプレンを含む共役ジエン−スチレンブロック共重合体の水添物
成分(B):炭化水素系ゴム用軟化剤
成分(C):歪み硬化ポリプロピレン
[2] 前記成分(A)〜(C)の合計100質量部に対し、成分(A)10〜70質量部、成分(B)10〜70質量部及び成分(C)1〜50質量部を含む、[1]に記載の非発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物。
[3] 成分(A)と成分(B)との質量比[成分(A)の質量]:[成分(B)の質量]が20:80〜80:20である、[1]又は[2]に記載の非発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物。
[4] 肘カバー用熱可塑性エラストマー組成物である、[1]乃至[3]のいずれかに記載の非発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物。
[5] [1]乃至[4]のいずれかに記載の非発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物を射出成形してなる成形体。
[6] 以下の条件で測定された表面の光沢度が5以下である、[5]に記載の成形体。
・規格番号:JIS Z8741
・測定機:日本電色工業株式会社 VG2000
・評価項目:60度鏡面光沢度
本発明の非発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物によれば、射出成形に好適であり、柔軟性、耐傷つき性に優れ、低光沢度の成形体を得ることができる。また、本発明によれば、この非発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物を射出成形してなる商品価値の高い成形体が提供される。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。尚、本明細書において、「〜」を用いてその前後に数値又は物性値を挟んで表現する場合、その前後の値を含むものとして用いることとする。
本発明の非発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物(以下「本発明の熱可塑性エラストマー組成物」と称す。)は、下記成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含むことを特徴とする。
成分(A):スチレン−イソプレンを含む共役ジエン−スチレンブロック共重合体の水添物
成分(B):炭化水素系ゴム用軟化剤
成分(C):歪み硬化ポリプロピレン
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、射出成形に好適であり、柔軟性、耐傷つき性に優れ、低光沢度の成形体を得ることができるという効果を奏する。本発明の熱可塑性エラストマー組成物が上記のような効果を奏する理由は定かではないが、成分(C)の歪み硬化性により金型表面で粘度が増大し、金型転写性を低下させたためと推定される。また、成分(A)のスチレン−イソプレンを含む共役ジエン−スチレンブロック共重合体の水添物は、スチレン−イソプレンを含まない共役ジエン−スチレンブロック共重合体よりも、光沢が低い傾向にあり、成分(C)との組み合わせで、より一層低い光沢度が得られると推定される。なお、成分(B)の成分(A)に対する可塑化効果により、射出成形性、柔軟性が付与される。
これに対して、前掲の特許文献1、特許文献2では、成分(A)のスチレン系エラストマーの共役ジエン重合体ブロックを構成する共役ジエン単量体について、ブタジエン及び/又はイソプレンが好ましい旨の記載があるが、特許文献1では成分(C)の歪み硬化PPに関する記載も示唆もなく、特許文献2では、共役ジエン重合体ブロックにブタジエンとイソプレンを共に含むと共に、成分(C)の歪み硬化ポリプロピレンの適当量を配合することで、成形体の光沢度を大きく下げることができるとの記載も示唆もない。また、特許文献2では、発泡成形を行い、発泡性の向上を課題としているため、発泡前成形品の物性について記載も示唆もない。
<成分(A)>
本発明で用いる成分(A)はスチレン−イソプレンを含む共役ジエン−スチレンブロック共重合体の水添物である。
成分(A)は、柔軟性の観点から、以下の式(1)及び/又は(2)で表されるスチレンの重合体ブロックと、イソプレンを含む共役ジエンの重合体ブロックとの共重合体の水添物(水素添加誘導体)(以下、「水添ブロック共重合体」と称する場合がある。)であるのが好ましく、以下の式(1)で表されるスチレン−イソプレンを含む共役ジエン−スチレンブロック共重合体の水添物、即ち、スチレン単位からなる重合体ブロック(S)と、イソプレンを含む共役ジエン単位からなる重合体ブロック(D)を、S−D−Sの直鎖状トリブロック構造で有するスチレン−イソプレンを含む共役ジエン−スチレンブロック共重合体の水添物が特に好ましい。
S−(D−S)m …(1)
(S−D)n …(2)
(式中、Sはスチレン単位からなる重合体ブロックを表し、Dはイソプレンを含む共役ジエン単位からなる重合体ブロックを表し、m及びnは1〜5の整数を表す)
上述のブロック共重合体は、直鎖状、分岐状及び/又は放射状の何れでもよい。
m及びnは、秩序−無秩序転移温度を下げるという意味では大きい方がよいが、製造しやすさ及びコストの点では小さい方がよい。スチレン−イソプレンを含む共役ジエン−スチレンブロック共重合体の水添物としては、ゴム弾性に優れることから、式(2)で表される水添ブロック共重合体の水添物よりも式(1)で表される水添ブロック共重合体の水添物が好ましく、mが3以下である式(1)で表される水添ブロック共重合体が更に好ましく、mが2以下である式(1)で表される水添ブロック共重合体が特に好ましい。
式(1)及び/又は式(2)で表される水添ブロック共重合体中の「Sの重合体ブロック」の割合は、熱可塑性エラストマーの機械的強度の点から多い方が好ましく、一方、柔軟性、ブリードアウトのしにくさの点から少ない方が好ましい。式(1)の水添ブロック共重合体中の「Sの重合体ブロック」の割合は、具体的には、10質量%以上であることが好ましく、15質量%以上であることが更に好ましく、20質量%以上であることが特に好ましく、一方、50質量%以下であることが好ましく、45質量%以下であることが更に好ましく、40質量%以下であることが特に好ましい。
成分(A)である、式(1)及び/又は式(2)で表される水添ブロック共重合体等の本発明に用いるスチレン−イソプレンを含む共役ジエン−スチレンブロック共重合体の水添物の質量平均分子量は、耐熱性、機械的強度の点では大きい方が好ましいが、成形外観及び流動性の点では小さい方が好ましい。具体的には、成分(A)のスチレン−イソプレンを含む共役ジエン−スチレンブロック共重合体の水添物の質量平均分子量は、1万以上であることが好ましく、3万以上であることが更に好ましく、一方、80万以下であることが好ましく、65万以下であることが更に好ましく、50万以下であることが特に好ましい。ここで、質量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(以下、GPCと略記する場合がある)により、以下の条件で測定したポリスチレン換算の質量平均分子量である。
(測定条件)
機器:日本ミリポア社製「150C ALC/GPC」
カラム:昭和電工社製「AD80M/S」3本
検出器:FOXBORO社製赤外分光光度計「MIRANIA」測定
波長:3.42μm
溶媒:o−ジクロロベンゼン
温度:140℃
流速:1cm/分
注入量:200マイクロリットル
濃度:2mg/cm
酸化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−フェノール0.2質量%添加
成分(A)のスチレン−イソプレンを含む共役ジエン−スチレンブロック共重合体の水添物の製造方法としては、上述の構造と物性が得られればどのような方法でもよく、公知の製造方法を用いることができる。
成分(A)として用いることができる水添ブロック共重合体の市販品としては、クラレ社製「セプトン(登録商標)」等が挙げられる。
成分(A)としてのスチレン−イソプレンを含む共役ジエン−スチレンブロック共重合体の水添物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
尚、成分(A)中に含まれる前記式(1)及び/又は式(2)で表される水添ブロック共重合体の量は、20質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることが更に好ましく、40質量%以上であることが特に好ましく、その上限は通常100質量%である。
<成分(B)>
本発明で用いる成分(B)の炭化水素系ゴム用軟化剤は、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の柔軟性、流動性の向上に有効である。
炭化水素系ゴム用軟化剤としては成分(A)に対する親和性が高いことから、鉱物油系軟化剤や合成樹脂系軟化剤が好ましく、鉱物油系軟化剤が更に好ましい。
鉱物油系軟化剤は、一般的に、芳香族炭化水素、ナフテン系炭化水素及びパラフィン系炭化水素の混合物であり、全炭素原子の50%以上がパラフィン系炭化水素であるものがパラフィン系オイル、全炭素原子の30〜45%程度以上がナフテン系炭化水素であるものがナフテン系オイル、全炭素原子の35%以上が芳香族系炭化水素であるものが炭素原子芳香族系オイルと各々呼ばれている。成分(B)として用いる炭化水素系ゴム用軟化剤は、上述の各種軟化剤の何れか1種でも、複数種の混合物でも構わないが、これらのうち、色相が良好であることから、パラフィン系オイルが好ましい。また、合成樹脂系軟化剤としては、ポリブテン及び低分子量ポリブタジエン等が挙げられる。
炭化水素系ゴム用軟化剤の40℃における動粘度は、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の流動性の向上という点では低い方が好ましいが、フォギング等の起こり難さの点では高い方が好ましい。具体的には、20センチストークス以上であることが好ましく、50センチストークス以上であることが更に好ましく、また、一方、800センチストークス以下であることが好ましく、600センチストークス以下であることが好ましい。また、炭化水素系ゴム用軟化剤の引火点(COC法)は、200℃以上であることが好ましく、250℃以上であることが更に好ましい。更に、炭化水素系ゴム用軟化剤の流動点は20℃以上であることが好ましく、−10℃以下であることが好ましい。また、炭化水素系ゴム用軟化剤のアニリン点は110℃以上、150℃以下が好ましい。
<成分(C)>
本発明で用いる成分(C)の歪み硬化ポリプロピレンは、歪み硬化性を示すポリプロピレンである。
成分(C)のポリプロピレンが歪み硬化性を示すことの効果は、射出成形時、金型表面でせん断により粘度が高くなることによって、金型の転写性が低下し、低光沢度の射出成形体が得られると推定される。
ここで、「歪み硬化」とは溶融物の延伸歪みの増加に伴い、粘度が上昇する現象である。
成分(C)として用いる歪み硬化ポリプロピレンは歪み硬化性を有するものであればよく、そのメルトフローレート(MRF:230℃、21.18N)については特に制限はないが、MFR(230℃、21.18N)は0.1〜1000g/10分、特に0.5〜200g/10分であることが好ましい。MFRが上記下限未満であると流動性が不足し、成形機や金型に必要以上に負荷がかかるばかりか、複雑形状の射出成形体や大型の射出成形体において金型の隅々まで樹脂を充填することが困難となりショートショットの不良が発生し易くなる傾向がある。さらには、成形品表面に光沢ムラやフローマークが発生し易くなる傾向がある。MFRが上記上限を超えると、計量工程が安定しない場合がある。
ここで、MFRとは、JIS K7210(1999)記載のA法の規定に準拠し、メルトインデクサーS−01(東洋精機製作所製)を用い、230℃、21.18N荷重下でダイから一定時間に押し出される樹脂量から、10分間に押し出される量に換算した値をいう。なお、前記一定時間とは、MFRが0.5g/10分を超え1.0g/10分以下の場合は120秒間、1.0g/10分を超え3.5g/10分以下の場合は60秒間、3.5g/10分を超え10g/10分以下の場合は30秒間、10g/10分を超え25g/10分以下の場合は10秒間、25g/10分を超え100g/10分以下の場合は5秒間、100g/10分を超える場合は3秒間である。前記一定時間で切り取った切り取り片を3個採取し、その平均値を算出することとし、一回の測定で3個採取できない場合は3個採取できるまで測定を継続する。仮に、ある秒数で測定した際のメルトフローレートが対応する範囲に無かった場合は、そのメルトフローレートに応じた秒数で再度測定するものとする。
成分(C)として用いる歪み硬化ポリプロピレンとしては、例えば、分岐構造あるいは高分子量成分を有するものが挙げられる。このような歪み硬化ポリプロピレンの製法としては、例えば、線状ポリプロピレンに放射線を照射するか、重合時に長鎖分岐構造が形成されるマクロマー共重合法を用いる方法や、線状ポリプロピレンと共役ジエン化合物とラジカル重合開始剤を溶融混合するなどの方法が挙げられる。
本発明においては、特に分岐構造を有する歪み硬化ポリプロピレンが好ましく、日本ポリプロ株式会社製「WAYMAX MFX3」、カネカ社製「SLB039N」などを用いることができる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、成分(C)の歪み硬化ポリプロピレンが1種のみ含まれていてもよく、メルトフローレート等の物性、分子構造の異なるものの2種以上が含まれていてもよい。
[配合割合]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物において、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の配合割合は、好ましくは、成分(A)10〜70質量部、成分(B)10〜70質量部及び成分(C)1〜50質量部である(ただし、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計を100質量部とする。)。特に、成分(A)15〜60質量部、成分(B)25〜60質量部及び成分(C)3〜15質量部であることがより好ましい。
また、本発明に係る成分(A)と成分(B)との質量比[成分(A)の質量]:[成分(B)の質量]は、20:80〜80:20であることが好ましく、特に30:70〜55:45の範囲であることが好ましい。
成分(A)のスチレン−イソプレンを含む共役ジエン−スチレンブロック共重合体の水添物を上記範囲内で含むことにより、他の成分の配合効果を十分に得た上で、成分(A)による耐熱性、低光沢度の効果を十分に得ることができ、また、成分(B)の炭化水素系ゴム用軟化剤を上記範囲内で含むことにより、他の成分の配合効果を十分に得た上で、成分(B)による柔軟性、流動性の向上効果を得ることができる。
また、成分(C)の歪み硬化ポリプロピレンを上記範囲内で含むことにより、他の成分の配合効果を十分に得た上で、成分(C)と成分(A)による相乗効果で低光沢度を十分に得ることができる。
特に、本発明では、成分(A)としてスチレン−イソプレンを含む共役ジエン−スチレンブロック共重合体の水添物を用いた上で、成分(C)の歪み硬化ポリプロピレンを、成分(A)〜(C)の合計100質量部に対して1〜18質量部、特には3〜15質量部とし、成分(A)に対する成分(C)の配合量を50質量%以下と、前掲の特許文献2の実施例で採用されている成分(C)の配合量よりも少ない配合量で用いることにより、後掲の実施例4,5に示されるように、光沢度5未満の著しく良好な低光沢性を得ることができる。
[その他の成分]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、成分(A)のスチレン−イソプレンを含む共役ジエン−スチレンブロック共重合体の水添物、成分(B)の炭化水素系ゴム用軟化剤、及び成分(C)の歪み硬化ポリプロピレン以外の他の成分(本明細書において、単に「その他の成分」と称することがある。)を含有していてもよい。その他の成分としては、成分(A),(C)以外の樹脂やエラストマー(本明細書においてはこれらをまとめて単に「その他の樹脂」と称することがある。)や各種添加剤が挙げられる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物が含有し得るその他の樹脂としては、ポリオレフィン樹脂(ただし、前記成分(C)に該当するものを除く。)、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、スチレン樹脂(ただし、前記成分(A)に該当するものを除く。)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等の樹脂や、エチレン・プロピレン共重合ゴム(EPM)、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合ゴム(EPDM)、エチレン・ブテン共重合ゴム(EBM)、エチレン・プロピレン・ブテン共重合ゴム等のオレフィン系エラストマー;ポリアミド・ポリオール共重合体等のポリアミド系エラストマー;ポリ塩化ビニル系エラストマー及びポリブタジエン系エラストマー、これらの水添物や、酸無水物等により変性して極性官能基を導入させたもの、更に他の単量体をグラフト、ランダム及び/又はブロック共重合させたもの等が挙げられる。上記で挙げたその他の樹脂は1種のみを含有しても2種以上を含有してもよい。
これらの中でも、ポリオレフィン樹脂としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン等の炭素数2〜4のα−オレフィンの単独あるいはこれらを主成分とする共重合体が挙げられる。これらポリオレフィン樹脂としては、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン等の単独重合体に限らず、炭素数2〜4のα−オレフィンを主成分とする限り、他の炭素数5〜20のα−オレフィンあるいは酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、スチレン等のビニル化合物との共重合体をも含むものである。更には、無水マレイン酸、マレイン酸、アクリル酸等の不飽和カルボン酸あるいはその誘導体でグラフト変性されたグラフト共重合体でもよい。更にこれらのポリオレフィン樹脂は混合物であってもよい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物がポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂を含む場合、その含有量は、成分(A)と成分(B)と成分(C)の合計100質量部あたり、好ましくは0.1〜40質量部である。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、ポリオレフィン樹脂、特にメルトフローレート(230℃、21.18N)が0.1〜2,000g/10分で、歪み硬化性を示さないポリプロピレンを含むことにより、所望の流動性や機械物性に制御することができる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物がポリオレフィン樹脂等のその他の樹脂を含む場合、本発明の熱可塑性エラストマー組成物中のその他の樹脂の含有量は、その合計で、成分(A)と成分(B)と成分(C)の合計100質量部あたり、40質量部以下とすることが好ましく、30質量部以下とすることがより好ましい。
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物が含有し得る添加剤としては、酸化防止剤、結晶核剤、滑剤等の成形加工助剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系化合物等の光安定剤、耐加水分解改良剤、顔料、染料等の着色剤、帯電防止剤、導電剤、難燃剤、補強剤、充填剤、可塑剤、離型剤、発泡剤等が挙げられる。
例えば、本発明の熱可塑性エラストマー組成物に、滑剤としてシリコーンオイルを配合することは有効である。シリコーンオイルは、熱可塑性エラストマー組成物に耐摩耗性を付与し、エラストマー特有のべたつきを防ぐ成分である。このシリコーンオイルの分子構造におけるシロキサン主鎖の結合する置換基の種類については特に限定するものではないが、その中でもジメチルシリコーンオイル(ジメチルポリシロキサン)、メチルフェニルシリコーンオイル、あるいはアルキル変性シリコーンオイルが好適に用いられる。シリコーンオイルの動粘度(25℃)は1センチストークス以上100000センチストークス以下、好ましくは5センチストークス以上10000センチストークス以下である。シリコーンオイルの動粘度が高いほど耐摩耗性、耐傷つき性向上の効果が高く、低いほどべたつき改良効果が高い。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物がシリコーンオイル等の滑剤を含有する場合、その含有量は、成分(A)と成分(B)と成分(C)の合計100質量部あたり、好ましくは0.1〜10質量部である。この含有量が0.1質量部以上であると、耐摩耗性、耐傷つき性や耐べたつき性の改良効果の観点で好ましく、一方、10質量部以下であると、機械的強度性等の観点で好ましい。
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、酸化防止剤として、ジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、リン系酸化防止剤等を配合することができる。
ジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤としては、ジアルキルジチオカルバミン酸の金属塩が好ましく、中でもジアルキルジチオカルバミン酸ニッケルが好ましく、特にジブチルジチオカルバミン酸ニッケルが、耐熱老化性の改良効果が大きいことから好ましい。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤の具体例としては、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ヒドロキシメチル−2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,5−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、4,4’−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−4−メチル−6−t−ブチルフェノール、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−メチレン−ビス(6−t−ブチル−o−クレゾール)、4,4’−メチレン−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルベンジル)スルフィド、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−o−クレゾール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ビス(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸ジエチルエステル、2,2’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ(α−メチルシクロヘキシル)−5,5’−ジメチル−ジフェニルメタン、α−オクタデシル−3(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、6−(ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−2,4−ビス−オクチル−チオ−1,3,5−トリアジン、ヘキサメチレングリコール−ビス[β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネート]、N,N’−ヘキサメチレン−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロ桂皮酸アミド)、2,2−チオ[ジエチル−ビス−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゼンホスホン酸ジオクタデシルエステル、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ジ−t−ブチルフェニル)ブタン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアヌレート、トリス[β−(3,5−ジ−t−ブチル−4ヒドロキシフェニル)プロピオニル−オキシエチル]イソシアヌレート等が挙げられる。
これらの中でも特にテトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンのような分子量が500以上のものの使用が好ましい。
イオウ系酸化防止剤とは、チオエーテル系、ジチオ酸塩系、メルカプトベンズイミダゾール系、チオカルバニリド系、チオジプロピオンエステル系等のイオウを含む化合物である。但し、上記のジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤に相当するものは含まない。これらの中でも、特にチオジプロピオンエステル系化合物が好ましい。
リン系酸化防止剤としては、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸誘導体、フェニルホスホン酸、ポリホスホネート、ジアルキルペンタエリスリトールジホスファイト、ジアルキルビスフェノールAジホスファイト等のリンを含む化合物が挙げられる。
これらの酸化防止剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物が酸化防止剤を含有する場合、酸化防止剤の含有量は、成分(A)と成分(B)と成分(C)の合計100質量部あたり、好ましくは0.01〜5質量部である。この含有量が0.01質量部以上であると、耐熱劣化性の改良効果の観点で好ましく、一方、5質量部以下であると、ブリード等の問題を起こしにくい点、組成物の機械的強度の観点等から好ましい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物中の上記の酸化防止剤等の添加剤の合計の含有量は、成分(A)と成分(B)と成分(C)の合計100質量部あたり、20質量部以下とすることが好ましく、10質量部以下とすることがより好ましい。
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、低光沢度の効果をより有効に発揮させるために、カーボンブラック等の着色剤を含有することが好ましく、この場合、着色剤は、成分(A)と成分(B)と成分(C)の合計100質量部に対して0.1〜5質量部、特に0.3〜3質量部配合することが好ましい。なお、カーボンブラック等の着色剤のような微量配合成分は、ポリオレフィン樹脂等の樹脂のマスターバッチとして配合することが、熱可塑性エラストマー組成物中への均一分散性の面で好ましい。
[熱可塑性エラストマー組成物の製造方法]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法は、特に限定されるものではなく、例えば、常法に従って、成分(A)、成分(B)及び成分(C)と、必要に応じて添加されるその他の成分とをドライブレンドした後、溶融混練することにより製造することができる。
[成形体]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を成形することにより、種々の成形体として用いることができる。成形体の具体例としては、射出成形体、押出成形体等が挙げられる。本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、通常の射出成形法、押出成形法等の各種成形方法を用いることができる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を射出成形する際の成形条件は以下の通りである。成形温度は、通常160〜250℃であり、好ましくは170〜220℃である。また、射出圧力は、通常5〜100MPaであり、好ましくは10〜80MPaである。更に、金型温度は通常10〜80℃であり、好ましくは20〜60℃である。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を射出成形してなる射出成形体は、ポリプロピレン樹脂のようなオレフィン系硬質樹脂に熱融着して、複合成形体として用いることもできる。
[用途]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、射出成形に好適であり、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の射出成形体は柔軟性に優れると共に低光沢度であることから、インストルメントパネル、ドアアッパートリム、アームレスト、ハンドル等の自動車内装部材;電子機器、家具等の緩衝材;食品包装材等において広く好適に用いることができる。また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の用途は、上記に制限されず、柔軟性、低光沢性等が要求される用途に好適に用いることができる。
特に、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、その優れた低光沢性と柔軟性により、肘カバー用熱可塑性エラストマー組成物として、自動車用座席の肘カバーや、家具、オフィス、劇場用椅子の肘カバーの成形に好適である。
以下、実施例を用いて本発明の具体的態様を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例によって限定されるものではない。尚、以下の実施例における各種の製造条件や評価結果の値は、本発明の実施態様における上限又は下限の好ましい値としての意味をもつものであり、好ましい範囲は前記した上限又は下限の値と、下記実施例の値又は実施例同士の値との組み合わせで規定される範囲であってもよい。
以下の実施例、参考例及び比較例において、熱可塑性エラストマー組成物の調製に用いた原料及び得られた熱可塑性エラストマー組成物の評価方法は次の通りである。
なお、以下に示す成分(C)の歪み硬化性ポリプロピレン並びにその他の成分のポリプロピレンのMFRは230℃、21.18N荷重下で、前述の方法で測定されたものである。
また、成分(A)の「スチレン含有量」とは、前記式(1)における「Sの重合体ブロックの含有量」である。
[使用原料]
<成分(A)>
A−1:クラレ社製「セプトン(登録商標)4055」
スチレン−イソプレン/ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水添物(SEEPS)
(前記式(1)で表されるもの)
質量平均分子量:25万
スチレン含有量:30質量%
<成分(B)>
B−1:出光興産社製「ダイアナ プロセスオイルPW90」
パラフィン系オイル
動粘度(40℃):90センチストークス
<成分(C)>
C−1:日本ポリプロピレン社製「WAYMAX MFX3」
歪み硬化ポリプロピレン
MFR:8g/10分
C−2:カネカ社製「039N」
歪み硬化ポリプロピレン
MFR:60g/10分
<その他の成分>
D−1:クレイトンポリマー社製「クレイトン(登録商標)G1651HU」
スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBC)
(前記式(1)で表されるもの)
質量平均分子量:25万
スチレン含有量:33質量%
E−1:ポリプロピレン
日本ポリプロピレン社製「ノバテックPP(登録商標)SA06GA」
歪み硬化性を示さないポリプロピレン
MFR:60g/10分
F−1:酸化防止剤
BASF社製「イルガノックス(登録商標)1010」
ヒンダードフェノール系酸化防止剤
G−1:着色剤
大日精化工業社製「PC40C」
カーボンブラックマスターバッチ
ポリエチレン含有量:60質量%
カーボンブラック含有量:40質量%
[熱可塑性エラストマー組成物の評価]
<射出成形性:MFR>
実施例、参考例及び比較例で得られた熱可塑性エラストマー組成物のペレットについて、ISO1133に準拠し、メルトインデクサー(東洋精機製作所製)を用い、230℃、21.18Nの条件でMFRを測定した。MFRが高いほど流動性が高く、射出成形性に優れており、10g/10分以上が好ましく、20g/10分以上が更に好ましい。
<柔軟性:デュロA硬度>
実施例、参考例及び比較例で得られた熱可塑性エラストマー組成物のペレットで、射出成形機を用いて、シリンダー温度200℃、金型温度40℃にて、120mm×80mm×2mmのシートを成形し、ISO7619に準拠してデュロA硬度を測定し、柔軟性を評価した。デュロA硬度はその値が小さいほど柔軟性に優れることを示し、95以下であることが好ましい。
<光沢度>
上記デュロA硬度の測定におけると同様にして製造した射出成形体(120mm×80mm×2mm)について、表面の光沢度を以下の条件により評価した。この光沢度は10以下、特に5以下であることが好ましい。
・規格番号:JIS Z8741
・測定機:日本電色工業株式会社 VG2000
・評価項目:60度鏡面光沢度
<耐傷つき性>
上記デュロA硬度の測定におけると同様にして製造した射出成形体(120mm×80mm×2mm)について、表面の耐傷つき性を爪でひっかくことによって評価した。傷がほとんど目立たないものを○、傷が目立ちやすいものを×とした。
[実施例〜5、参考例1,2、比較例1〜5]
表−1に示す配合で原料を混合し、得られた混合物を二軸混練機により溶融混練(シリンダー温度180℃〜200℃)し、熱可塑性エラストマー組成物のペレットを製造した。
得られた熱可塑性エラストマー組成物のペレットを用いて上述の評価を行い、結果を表−1に示した。
Figure 0006852482
[評価結果]
表−1より明らかなように、比較例1、2、3では成分(C)を含まず、光沢度が高くなっていた。比較例4、5では成分(A)を含まず光沢度が高くなっていた。これに対して、成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含む、本発明の熱可塑性エラストマー組成物に該当する実施例〜5は、柔軟性、耐傷つき性に優れる上に光沢度が非常に低いことがわかる。

Claims (6)

  1. 下記成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含む非発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物であって、
    該成分(A)〜(C)の合計100質量部に対し、該成分(C)を1〜18質量部含み、該成分(A)に対する該成分(C)の配合量が50質量%以下である非発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物
    成分(A):スチレン−イソプレンを含む共役ジエン−スチレンブロック共重合体の水添物
    成分(B):炭化水素系ゴム用軟化剤
    成分(C):歪み硬化ポリプロピレン
  2. 前記成分(A)〜(C)の合計100質量部に対し、成分(A)70質量部以下及び成分(B)70質量部以下を含む、請求項1に記載の非発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物。
  3. 成分(A)と成分(B)との質量比[成分(A)の質量]:[成分(B)の質量]が20:80〜80:20である、請求項1又は2に記載の非発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物。
  4. 肘カバー用熱可塑性エラストマー組成物である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の非発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の非発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物を射出成形してなる成形体。
  6. 以下の条件で測定された表面の光沢度が5以下である、請求項5に記載の成形体。
    ・規格番号:JIS Z8741
    ・測定機:日本電色工業株式会社 VG2000
    ・評価項目:60度鏡面光沢度
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