JP7119869B2 - 熱可塑性エラストマー組成物及び接合部材 - Google Patents
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Description
一般に、シリコーンオイルやオレイン酸アミドなどの滑剤を添加すると、高い摺動性を得ることができるが、このような滑剤は、表面張力が低く、成形体との接着面に露出し融着性を低下させる原因となる。
また、特許文献1では、ポリプロピレン系樹脂として、低流動性のプロピレン単独重合体(MFR:0.7g/10分(230℃、21.18N))を使用していることから、流動性が低く、射出成形性が不十分であった。
特許文献2に記載されている熱可塑性エラストマー組成物よりなる接合部材は、加硫ゴム成形体への接着性は良好であるが、特許文献2でも自動車用複合成形体の接合部材として必要な摺動性について言及されていない。
成分(A):0.1~250g/10分のメルトフローレート(MFR、230℃、荷重21.2N、JIS K7210準拠)、及び融点が157℃以下の歪み硬化性を示す改質ポリプロピレン
成分(B):ビニル芳香族化合物に由来する少なくとも2個の重合体ブロックPと、共役ジエン及び/又はイソブチレンに由来する少なくとも1個の重合体ブロックQとを有するブロック共重合体の水素添加物
成分(C):炭化水素系ゴム用軟化剤
成分(A):0.1~250g/10分のメルトフローレート(MFR、230℃、荷重21.2N、JIS K7210準拠)、及び1.0~20cNのメルトテンションを有する、融点が157℃以下の歪み硬化性を示す改質ポリプロピレン
成分(B):ビニル芳香族化合物に由来する少なくとも2個の重合体ブロックPと、共役ジエン及び/又はイソブチレンに由来する少なくとも1個の重合体ブロックQとを有するブロック共重合体の水素添加物
成分(C):炭化水素系ゴム用軟化剤
成分(A):0.1~250g/10分のメルトフローレート(MFR、230℃、荷重21.2N、JIS K7210準拠)、及び1.0~20cNのメルトテンションを有する、融点が157℃以下の歪み硬化性を示す改質ポリプロピレン
成分(B):ビニル芳香族化合物に由来する少なくとも2個の重合体ブロックPと、共役ジエン及び/又はイソブチレンに由来する少なくとも1個の重合体ブロックQとを有するブロック共重合体の水素添加物
成分(C):炭化水素系ゴム用軟化剤
本発明の熱可塑性エラストマー組成物からなる接合部材は、その優れた摺動性及び融着性と成形加工性から、自動車用シール材、建材用シール材として有用であり、特に自動車用グラスランチャンネル等の自動車用複合成形体の接合部材として有用である。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、少なくとも下記成分(A)~(C)を所定の割合で含むことを特徴とする。
成分(A):0.1~250g/10分のメルトフローレート(MFR、230℃、荷重21.2N、JIS K7210準拠)、及び1.0~20cNのメルトテンションを有する、融点が157℃以下の歪み硬化性を示す改質ポリプロピレン
成分(B):ビニル芳香族化合物に由来する少なくとも2個の重合体ブロックPと、共役ジエン及び/又はイソブチレンに由来する少なくとも1個の重合体ブロックQとを有するブロック共重合体の水素添加物
成分(C):炭化水素系ゴム用軟化剤
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、摺動性及び融着性に優れ、成形加工性も良好であるという効果を奏する。
更に、本発明の熱可塑性エラストマー組成物のゴム成分である成分(B)スチレン系水添ブロック共重合体がビニル芳香族化合物単位を主体としているために、オレフィン系ゴムと比較して多くのゴム用軟化剤を含むことができ、射出成形に必要な流動性が得られ、成形加工性も良好となる。
成分(A)の改質ポリプロピレンは、歪み硬化性を示すポリプロピレン系樹脂(プロピレンの単独重合体又はプロピレン系共重合体、以下「プロピレン系(共)重合体」と記載する場合がある。)である。ここで、「歪み硬化」とは、溶融物の延伸歪みの増加にともない粘度が上昇する現象を意味し、本発明において「歪み硬化性」の有無は、後述する条件でメルトテンションを測定した時の溶融ストランドの破断挙動から判定でき、引き取り速度を増加させた際に急激に引き取り荷重が増加し、切断に至るときは歪み硬化性を示すと判定される。
なお、ここで、歪み硬化性を示す改質ポリプロピレンの融点は、示差走査熱量計により測定された融解ピーク温度である。
即ち、メルトテンション測定用アタッチメントが装備されており、先端にφ1mm、長さ10mmのオリフィスを装着したφ10mmのシリンダーを有するキャピログラフ(東洋精機製作所製)を使用して、230℃、ピストン降下速度10mm/分で降下させた際にダイから吐出されるストランドを350mm下のロードセル付きプーリーに掛けて1m/分の速度で引き取り、安定後に引き取り速度を4分間で200m/分の速度に達する割合で増加させ、ストランドが破断したときのロードセル付きプーリーにかかる荷重を測定し、この測定された荷重をメルトテンションとする。
なお、成分(A)中のプロピレン単位、以下に記載する他の共重合成分の各構成単位の含有量は、赤外分光法により求めることができる。
長鎖分岐構造を有するプロピレン系(共)重合体は、下記構造式(1)に示すような特定の分岐構造を有する。構造式(1)において、Ca、Cb、Ccは、分岐炭素に隣接するメチレン炭素を示し、Cbrは、分岐鎖の根元のメチン炭素を示し、P1、P2、P3は、プロピレン系(共)重合体残基を示す。
P1、P2、P3は、それ自体の中に、構造式(1)に記載されたCbrとは、別の分岐炭素(Cbr)を含有することもあり得る。
分岐メチン炭素Cbrに近接する3つのメチレン炭素が、ジアステレオトピックに非等価に3本に分かれて観測されることが特徴である。
なお、本発明における13C-NMRの測定方法については、下記の通りである。
試料200mgをo-ジクロロベンゼン/重水素化臭化ベンゼン(C6D5Br)=4/1(体積比)2.4mlおよび化学シフトの基準物質であるヘキサメチルジシロキサンと共に内径10mmφのNMR試料管に入れ溶解し、13C-NMR測定を行う。
13C-NMR測定は10mmφのクライオプローブを装着したブルカー・バイオスピン(株)のAV400M型NMR装置を用いて行う。
試料の温度120℃、プロトン完全デカップリング法で測定を実施する。その他の条件は以下の通りである。
パルス角:90°
パルス間隔:4秒
積算回数:20000回
化学シフトはヘキサメチルジシロキサンのメチル炭素のピークを1.98ppmとして設定し、他の炭素によるピークの化学シフトはこれを基準とした。
44ppm付近のピークを使用して長鎖分岐量を算出することができる。
分岐指数g’:[η]br/[η]lin
[η]br:長鎖分岐構造を有するポリマー(br)の固有粘度
[η]lin:ポリマー(br)と同じ分子量を有する線状ポリマーの固有粘度
GPC:Alliance GPCV2000(Waters社)
検出器:接続順に記載
多角度レーザー光散乱検出器(MALLS):DAWN-E(Wyatt Technology社)
示差屈折計(RI):GPC付属
粘度検出器(Viscometer):GPC付属
移動相溶媒:1,2,4-トリクロロベンゼン(Irganox1076を0.5mg/mLの濃度で添加)
移動相流量:1mL/分
カラム:東ソー社 GMHHR-H(S) HTを2本連結
試料注入部温度:140℃
カラム温度:140℃
検出器温度:全て140℃
試料濃度:1mg/mL
注入量(サンプルループ容量):0.2175mL
多角度レーザー光散乱検出器(MALLS)から得られる絶対分子量(Mabs)、二乗平均慣性半径(Rg)、および、Viscometerから得られる極限粘度([η])を求めるにあたっては、MALLS付属のデータ処理ソフトASTRA(version4.73.04)を利用し、以下の文献を参考にして計算を行う。
参考文献:
1.「Developments in Polymer Characterization-4」(J.V. Dawkins ed. Applied Science Publishers, 1983. Chapter1.)
2.Polymer, 45, 6495-6505(2004)
3.Macromolecules, 33, 2424-2436(2000)
4.Macromolecules, 33, 6945-6952(2000)
本発明の熱可塑性エラストマー組成物に用いる成分(B)は、ビニル芳香族化合物に由来する少なくとも2個の重合体ブロックPと、共役ジエン及び/又はイソブチレンに由来する少なくとも1個の重合体ブロックQとを有するブロック共重合体の水素添加物(以下、「水添ブロック共重合体」と称す場合がある。)である。
(P-Q)n (2)
(式中PはブロックPを、QはブロックQをそれぞれ表し、mは1~5の整数を表し、nは2~5の整数を表す)
本発明の熱可塑性エラストマー組成物に用いる成分(C)は、炭化水素系ゴム用軟化剤である。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造には、成分(A)~(C)以外に本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じてその他の成分を原料として用いることができる。
また、成分(A)および成分(B)以外のエラストマーとしては、例えば、スチレン系エラストマー(ただし、成分(B)に該当するものを除く);ポリエステル系エラストマー;ポリブタジエン等を挙げることができる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、好ましくは、成分(A)、成分(B)、成分(C)及びその他の成分等を所定量含有する組成物を溶融混練して得られるものである。
2.6<NW/R3<22.6 (I)
3.0<NW/R3<20.0 (II)
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、JIS K7210の規格に準拠した方法で測定温度230℃、測定荷重21.2Nで測定したメルトフローレート(MFR)が2.0g/10分以上であることが成形性の観点から好ましく、より好ましくは2.1g/10分以上であり、更に好ましくは2.2g/10分以上である。また、成形性の観点から、メルトフローレート(MFR)は、100g/10分以下であることが好ましく、95g/10分以下であることがより好ましく、90g/10分以下であることが更に好ましく、60g/10分以下であることがとりわけ好ましい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、通常、熱可塑性エラストマー組成物に用いられる成形方法、例えば、射出成形、押出成形、中空成形、圧縮成形等の各種成形方法により、成形体とすることができ、これらの中でも射出成形が好適である。また、これらの成形を行った後に積層成形、熱成形等の二次加工を行った成形体とすることもできる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物よりなる成形体は以上に挙げたものの中でも自動車用シール材、建材用シール材として好適であり、自動車用シール材、特に自動車用グラスランチャンネルとして好適である。
本発明の接合部材は、上述の本発明の熱可塑性エラストマー組成物よりなるものであり、本発明の熱可塑性エラストマー組成物を溶融混練し、混練物を射出成形することにより製造される。
図1は、自動車用複合成形体3としての自動車用グラスランチャンネルの一例を示す斜視図であり、別途熱可塑性エラストマー組成物の押出成形により製造された線状部を構成する押出成形部材1A,1Bを、本発明の接合部材2よりなるコーナー部で融着一体化させたものである。
以下の実施例及び比較例で使用した原材料は以下の通りである。
<A-1>
歪み硬化性を示す改質ポリプロピレン
日本ポリプロ株式会社製「WAYMAX MFX8」
融点:155℃
MFR(230℃、21.2N):1g/10分
メルトテンション:24cN(230℃)
メチレン炭素(Ca、Cb、Cc)およびメチン炭素(Cbr):観測される
長鎖分岐量:0.1個/1000トータルプロピレン(全骨格形成炭素1000個あたり)
絶対分子量Mabsが100万における分岐指数g’:0.89
<A-2>
歪み硬化性を示す改質ポリプロピレン
日本ポリプロ株式会社製「WAYMAX MFX3」
融点:154℃
MFR(230℃、21.2N):8g/10分
メルトテンション:5cN(230℃)
メチレン炭素(Ca、Cb、Cc)およびメチン炭素(Cbr):観測される
長鎖分岐量:0.2個/1000トータルプロピレン(全骨格形成炭素1000個あたり)
絶対分子量Mabsが100万における分岐指数g’:0.87
<a-1>
プロピレン・エチレンランダム共重合体
日本ポリプロ株式会社製「ノバテック(登録商標)PP EG7F」
MFR(230℃、21.2N):1.3g/10分
融点:149℃
プロピレン単位含有量:98質量%
<B-1>
スチレン・ブタジエン・スチレン水添ブロック共重合体(前記式(1)の構造を有する)台湾合成ゴム(TSRC)社製「TAIPOL-6151」
スチレン(ブロックP)含有量:32質量%
数平均分子量:220000
<C-1>
パラフィン系ゴム用軟化剤
出光興産株式会社製「ダイアナ(登録商標)プロセスオイルPW90」
40℃の動粘度:95.5cSt
流動点:-15℃
引火点:272℃
<D-1>
シリコーンオイル
信越化学社製「KF96-1000CS」
<E-1>
フェノール系酸化防止剤
BASFジャパン社製「イルガノックス(登録商標)1010」
以下の実施例及び比較例における熱可塑性エラストマー組成物の評価方法は以下の通りである。
JIS K6253に準拠(JIS-A)して、試験片に針を押し付けてから15秒後の値を測定した。
硬度デュロAは35~95、特に40~98の範囲であることが好ましい。
JIS K6262に準拠して、70℃、22時間、25%圧縮の条件で測定した。
圧縮永久歪(へたり性)の測定値(CS)から下記基準で評価した。
○:CS 53%未満
△:CS 53%以上55%未満
×:CS 55%以上
射出成形して得られたシート(横120mm、縦80mm、肉厚2mm)を60cm×45cm×大きさに切り出し、そのテストピースの上を、ガラス板(縦110mm×横110mm×厚み3mm)と両面テープで接着させた200gの重りを6cm移動させることで、静摩擦係数と動摩擦係数を測定した。3回測定し、平均値を算出した。
静摩擦係数については、下記基準で評価した。
○:静摩擦係数 3.0未満
△:静摩擦係数 3.0以上4.0未満
×:静摩擦係数 4.0以上
オレフィン系動的架橋熱可塑性エラストマー(三菱ケミカル株式会社製「TREXPRENE(登録商標)3855N」)の厚さ2mmの射出シートを10cm×5cmの大きさに切り出し、110ton射出成形機の金型内に装填し、各熱可塑性エラストマー組成物をシリンダー温度210℃、金型温度40℃設定で前記金型内に射出し、インサート成形法により、複合成形体を得た。該複合成形体をJIS3号ダンベルで打ち抜き、200mm/minの引張速度で引張り、融着強度および融着伸びを測定した。
融着強度については、下記基準で評価した。
○:融着強度 4.0MPa以上
△:融着強度 3.5MPa以上4.0MPa未満
×:融着強度 3.5MPa未満
本評価は、射出シートを用いた融着性の評価であるが、この評価結果から、図1に示したような複合成形体にした際の融着性の良否も評価できる。
JIS K6251の切断時引張応力および切断時伸びの測定法に準拠した手順で測定を行った。
JIS K7210に準拠して、230℃、測定荷重21.2Nで測定した。
MFRの値から、成形性を下記基準で評価した。
○:MFR 2.0g/10分以上
△:MFR 1.6g/10分以上2.0g/10分未満
×:MFR 1.6g/10分未満
<実施例1>
(A-1)30質量部、(B-1)36質量部、(C-1)34質量部、(D-1)2質量部、(E-1)0.1質量部をヘンシェルミキサーにて1分間ブレンドして混合物を得た。この混合物を、同方向二軸押出機(日本製鋼所製「TEX30α」、L/D=46、シリンダーブロック数:13)の供給部へ合計15kg/hの速度で投入し、110~180℃の範囲で昇温させ溶融混練を行い、ペレット化して熱可塑性エラストマー組成物を製造した。
得られた熱可塑性エラストマー組成物について、前述の(1)~(6)の評価を行った。評価結果を表-1に示す。
表-1に示したように配合組成を変更した以外は実施例1と同様にして実施し、熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得た。得られた熱可塑性エラストマー組成物について、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表-1に示す。
表-1に示す通り、実施例1~5は「摺動性(静摩擦係数)」、「押出材との融着性」の評価において優れ、成形性を示す「流動性(MFR)」ついても良好である。
比較例2は実施例2で使用している(A-2)の全量を(a-1)に置き換えた例であるが、「摺動性(静摩擦係数)」、「押出材との融着性」および「流動性」の評価が劣っている。
比較例3は実施例4で使用している(A-1)の全量を(a-1)に置き換えた例であるが、「摺動性(静摩擦係数)」、「押出材との融着性」および「流動性」の評価が劣っている。
比較例4は実施例2で使用している(A-2)の全量を(a-1)に置き換え、さらに(a-1)の量を増やし、その増加分(B-1)を減らした例であるが、「摺動性(静摩擦係数)」、「押出材との融着性」および「流動性」の評価が劣っている。
2 接合部材
3 複合成形体
Claims (4)
- 下記(A)、(B)及び(C)を含み、成分(A)~(C)の合計100質量部に対して成分(A)を17~50質量部含む熱可塑性エラストマー組成物よりなる接合部材。
成分(A):0.1~250g/10分のメルトフローレート(MFR、230℃、荷重21.2N、JIS K7210準拠)、及び融点が157℃以下の、長鎖分岐構造を有する歪み硬化性を示す改質ポリプロピレン
成分(B):ビニル芳香族化合物に由来する少なくとも2個の重合体ブロックPと、共役ジエン及び/又はイソブチレンに由来する少なくとも1個の重合体ブロックQとを有するブロック共重合体の水素添加物
成分(C):炭化水素系ゴム用軟化剤 - 請求項1に記載の接合部材を備える自動車用複合成形体。
- 下記(A)、(B)及び(C)を含み、成分(A)~(C)の合計100質量部に対して成分(A)を17~50質量部含む熱可塑性エラストマー組成物を溶融混練し、混練物を射出成形する接合部材の製造方法。
成分(A):0.1~250g/10分のメルトフローレート(MFR、230℃、荷重21.2N、JIS K7210準拠)、及び1.0~20cNのメルトテンションを有する、融点が157℃以下の、長鎖分岐構造を有する歪み硬化性を示す改質ポリプロピレン
成分(B):ビニル芳香族化合物に由来する少なくとも2個の重合体ブロックPと、共役ジエン及び/又はイソブチレンに由来する少なくとも1個の重合体ブロックQとを有するブロック共重合体の水素添加物
成分(C):炭化水素系ゴム用軟化剤 - 下記(A)、(B)及び(C)を含み、成分(A)~(C)の合計100質量部に対して成分(A)を17~50質量部含む熱可塑性エラストマー組成物。
成分(A):0.1~250g/10分のメルトフローレート(MFR、230℃、荷重21.2N、JIS K7210準拠)、及び1.0~20cNのメルトテンションを有する、融点が157℃以下の、長鎖分岐構造を有する歪み硬化性を示す改質ポリプロピレン
成分(B):ビニル芳香族化合物に由来する少なくとも2個の重合体ブロックPと、共役ジエン及び/又はイソブチレンに由来する少なくとも1個の重合体ブロックQとを有するブロック共重合体の水素添加物
成分(C):炭化水素系ゴム用軟化剤
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