JP6850501B1 - 伝送線路 - Google Patents

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Abstract

【課題】アンテナ構造体、バッテリ及び制御回路が内蔵されている電子機器において、シールドによってクロストークを低減しつつ、段差付きの分岐構造で薄型にすることで、省スペースを実現することが可能な構造の伝送線路を提供する。【解決手段】伝送線路20の本体21は、第1高さの第1端61と屈曲形成された第1段差71と第1線路32aとを有する第1伝送部81と、第1端61と第1間隔K1で配されるとともに第1端61と同じ高さの第2端62と屈曲形成された第2段差72と第2線路32bとを有する第2伝送部82と、第1端61と同じ高さの第3端63と屈曲形成された第3段差73を有するとともに第1線路32aと第2線路32bとが第2高さH2の連結端64から第3端63に亘って並列に配された一体構造体の第3伝送部83とを有する構成である。【選択図】図1

Description

本発明は、電子機器に用いられる伝送線路に関する。
近年、電子機器における高密度実装技術の発展は著しく、銅張積層板(CCL)などを用いた薄型の伝送線路の需要は益々高まっている。
従来、バッテリの上を通って回路基板と回路基板とを接続するフレキシブル基板(伝送線路)が提案されている(特許文献1:特許第5943168号公報)。また、対向配置された銅張積層板を互いに接合する構成によって全周に亘ってシールドすることでクロストークを低減した薄型の伝送線路が提案されている(特許文献2:特許第6507302号公報)。
特許第5943168号公報 特許第6507302号公報
携帯情報端末やIoT機器の普及に伴って、情報通信用の電子機器は、省スペースに対応した薄型構造が要求される。一例として、携帯情報端末はアンテナ構造体と制御回路とバッテリとが内蔵されており、アンテナ構造体と制御回路とは高周波伝送特性に優れた伝送線路によって接続されている。このような伝送線路は、筐体における配置構成上、外来ノイズを抑えるシールド性能を維持しつつバッテリを迂回して配されているのが、一般的である。近年、筐体は小型かつ薄型になり、次世代高速通信や映像等の大容量データの高速処理に対応して長時間使用できるようにバッテリ容量は大きくなってバッテリの筐体における占有率は増加傾向にある。また、より安定した高速通信ができるように複数のアンテナを配する構成の場合、従来技術によれば、複数のアンテナそれぞれに伝送線路を配線することになるが、複数の伝送線路を配線するには筐体における配線スペースが不足するという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、アンテナ構造体、バッテリ及び制御回路が内蔵されている電子機器において、シールドによってクロストークを低減しつつ、段差付きの分岐構造で薄型にすることで、省スペースを実現することが可能な構造の伝送線路を提供することを目的とする。
一実施形態として、以下に開示するような解決手段により、前記課題を解決する。
本発明の伝送線路は、熱可塑性樹脂からなる第1基材における第1主面に伝送線路導体が所定ピッチで複数形成されたベースと、各前記伝送線路導体を覆う熱可塑性樹脂からなるカバーレイと、第2導体が熱可塑性樹脂からなる第2基材における第2主面に形成された第1シールドと、第3導体が熱可塑性樹脂からなる第3基材に形成された第2シールドとを有し、前記第1基材における第1主面に前記カバーレイが接着されており、前記第1基材の第1主面の反対側の面に前記第1シールドの第2導体面が接着されており、前記カバーレイの前記第1基材との接着面の反対側の面に前記第2シールドの第3導体面が接着されており、前記第2導体面に前記第3導体面が接合されており、前記第2導体と前記第3導体とで前記伝送線路導体を各々囲むように配設されている薄型構造の本体を備え、バッテリが内蔵された電子機器に用いられる構成であって、前記本体は、第1高さの第1端と前記バッテリの厚みに対応して屈曲形成された第1段差と前記伝送線路導体のうちの第1線路とを有する第1伝送部と、前記第1端と第1間隔で配されるとともに前記第1端と同じ高さの第2端と前記バッテリの厚みに対応して屈曲形成された第2段差と前記伝送線路導体のうちの第2線路とを有する第2伝送部と、前記第1端と同じ高さの第3端と前記バッテリの厚みに対応して屈曲形成された第3段差と前記第1伝送部と前記第2伝送部とを有する第3伝送部とから構成されており、前記第3伝送部は前記第1線路と前記第2線路とが第2高さの連結端から前記第3端に亘って並列に配されており、かつ、前記第3伝送部は前記第1伝送部と前記第2伝送部とを一体にした構造であり、前記第1伝送部、前記第2伝送部及び前記第3伝送部は、前記カバーレイが熱圧着され前記伝送線路導体と前記伝送線路導体との間に貫通穴が形成されたことで前記第2シールドの前記第3導体面が凹凸に形成された第1領域と、前記貫通穴が形成されなかったことで前記第2シールドの前記第3導体面が前記第1領域よりも平坦に形成された第2領域とを有し、前記第2領域に前記連結端が配されており、前記第3導体における前記カバーレイの反対側の面の一部が外部接続可能に露出した窓部が所定間隔で形成されており、前記第1領域に前記窓部が配されており、前記第1伝送部は前記第2高さにおいて前記第1間隔を狭める方向に屈曲形成された第1節を有し、前記第2伝送部は前記第2高さにおいて前記第1間隔を狭める方向に屈曲形成された第2節を有し、且つ、前記第2領域のうちの前記連結端が配されていない領域に前記第1節及び前記第2節が配されており、前記第1節、前記第2節、及び前記第3段差を繋いだ区間を平面視でY字形状にした構成であり、前記第1端に第1アンテナ構造体に接続する第1コネクタが実装されており、前記第2端に第2アンテナ構造体に接続する第2コネクタが実装されており、前記第3端に前記第1アンテナ構造体および前記第2アンテナ構造体を制御する制御回路に接続する第3コネクタが実装されていることを特徴とする。一例として、前記第2高さと前記第1高さとの寸法差を前記バッテリの厚みと同じにしている。
この構成によれば、第1端に配される第1コネクタが第1アンテナ構造体に接続され、第2端に配される第2コネクタが第2アンテナ構造体に接続され、第1伝送部、第2伝送部及び第3伝送部がバッテリの上を通って、第3端に配される第3コネクタが制御回路に接続されるので、ひとつの伝送線路で複数のアンテナ構造体それぞれと制御回路とをシールドによってクロストークを低減しつつ信号接続することができて、省スペースに対応した薄型構造にできる。
本発明の伝送線路によれば、アンテナ構造体、バッテリ及び制御回路が内蔵されている電子機器において、シールドによってクロストークを低減しつつ、省スペースに対応した薄型構造の伝送線路が実現できる。また、この伝送線路を採用することで、次世代高速通信や大容量データの高速処理に対応した小型かつ薄型の電子機器が実現できる。
図1は本発明の実施形態に係る伝送線路の一例を示す概略の斜視図である。 図2は図1の伝送線路におけるII−II線断面図である。 図3は図1の伝送線路におけるIII−III線断面図である。 図4Aは図1の伝送線路の側面図であり、図4Bは図1の伝送線路の平面図である。 図5は図1の伝送線路を適用した電子機器の一例を示す概略の構造図である。 図6Aは本実施形態に係るベースを示す概略の断面図であり、図6Bは本実施形態に係るカバーレイがベースに熱圧着された第1中間体を示す概略の断面図であり、図6Cは本実施形態に係る貫通穴が形成された第2中間体を示す概略の断面図である。 図7は本実施形態の伝送線路の製造装置の配置構成の一例を模式的に示す構成図である。 図8は本実施形態の伝送線路の製造手順の一例を示すフローチャート図である。 図9Aは本実施形態に係る第1熱圧着機を模式的に示す図であり、図9Bは本実施形態に係る不要領域除去機を模式的に示す図であり、図9Cは本実施形態に係る第2熱圧着機を模式的に示す図である。 図10Aは本実施形態に係る超音波接合機を模式的に示す図であり、図10Bは本実施形態に係るレーザ加工機を模式的に示す図であり、図10Cは本実施形態に係る検査機を模式的に示す図である。 図11は本実施形態に係る折り曲げ機を模式的に示す図である。 図12は本実施形態の伝送線路の他の例を示す概略の斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。図1は本実施形態の伝送線路20の例を概略の斜視図であり、図2は伝送線路20のII−II線断面図であり、図3は伝送線路20のIII−III線断面図であり、図4Aは図1の伝送線路20の側面図であり、図4Bは伝送線路20の平面図である。そして、図5は伝送線路20を適用した電子機器200の一例を示す概略の構造図である。本実施形態の伝送線路20は、アンテナ構造体、バッテリ及び回路基板が内蔵されている電子機器200に適用される。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
図1〜図5に示すように、伝送線路20は、フレキシブル多層配線基板からなる本体21を有し、第1端61に第1回路に接続する第1コネクタC1が実装され、前記第2端に第2回路に接続する第2コネクタC2が実装され、前記第3端に第3回路に接続する第3コネクタC3が実装される。図5の例では、第1回路は第1のアンテナ構造体E1であり、第2回路は第2のアンテナ構造体E2であり、第3回路は制御回路E3である。伝送線路20は、バッテリE4を跨いで、第1のアンテナ構造体E1と第2のアンテナ構造体E2のそれぞれと制御回路E3とをシールドによってクロストークを低減しつつ信号接続する。
伝送線路20は、一例として、第1線路32aと第2線路32bとを含む伝送線路導体32とグランド導体とからなる第1導体が熱可塑性樹脂からなる第1基材34における第1主面に形成されるとともに第1導体のうち少なくとも伝送線路導体32が所定ピッチで複数形成されたベース30と、各伝送線路導体32を覆う熱可塑性樹脂からなるカバーレイ35と、第2導体41が熱可塑性樹脂からなる第2基材42における第2主面に形成された第1シールド40と、第3導体46が熱可塑性樹脂からなる第3基材47に形成された第2シールド45を有する。そして、第1基材34における第1主面にカバーレイ35が接着されており、第1基材34の第1主面の反対側の面に第1シールド40の第2導体面が接着されており、カバーレイ35の第1基材34との接着面の反対側の面に第2シールド45の第3導体面が接着されており、前記第2導体面に前記第3導体面が接合されており、第2導体41と第3導体46とで伝送線路導体32を各々囲むように配設されている薄型構造の本体21を備え、バッテリE4が内蔵された電子機器200に用いられる構成である。
図1と図4Aに示すように、本体21は、第1高さH1の第1端61とバッテリE4の厚みに一対一で対応して屈曲形成された第1段差71と第1線路32aとを有する第1伝送部81と、第1端61と短手方向の第1間隔K1で配されるとともに第1高さH1の第2端62とバッテリE4の厚みに一対一で対応して屈曲形成された第2段差72と第2線路32bとを有する第2伝送部82と、第1高さH1の第3端63とバッテリE4の厚みに一対一で対応して屈曲形成された第3段差73を有するとともに第1線路32aと第2線路32bとが第2高さH2の連結端64から第3端63に亘って並列に配された一体構造の第3伝送部83とを有する構成である。この構成によれば、シールドによってクロストークを低減しつつ信号接続することができて、省スペースに対応した薄型構造にできる。ここで、図4Aに示す、第2高さH2と第1高さH1との寸法差ΔHはバッテリE4の厚みと同じであり、寸法差ΔHがバッテリE4の厚みプラスマイナス20[%]以内のとき、寸法差ΔHはバッテリE4の厚みと同じであるとみなしている。
図1〜図3、図4Bに示すように、第1伝送部81、第2伝送部82及び第3伝送部83は、カバーレイ35が熱圧着され伝送線路導体32と伝送線路導体32との間に貫通穴U1が形成されたことで凹凸の面が形成された第1領域Q1と、貫通穴U1が形成されなかったことで第1領域Q1よりも平坦な面が形成された第2領域Q2とを有し、第2領域Q2に連結端64が配されている。第1領域Q1と第2領域Q2とは交互に形成される。本実施形態によれば、第1領域Q1よりも高強度の第2領域Q2に連結端64を設けた構成によって、応力が集中し易い連結端64の強度を高められるので、伝送線路導体32の歪みや捻じれに起因する亀裂などの不具合を防止できる。
本体21は、第3導体46におけるカバーレイ35の反対側の面の一部が外部接続可能に露出した窓部V1が所定間隔で形成されており、第1領域Q1に窓部V1が配されている。本実施形態によれば、凹凸の面が形成された第1領域Q1に窓部V1を設けた構成によって、外部接続が容易になり、シールド効果を高めることができる。
第1伝送部81は第2高さH2において第1間隔K1を狭める方向に屈曲形成された第1節91を有し、第2伝送部82は第2高さH2において第1間隔K1を狭める方向に屈曲形成された第2節92を有し、且つ、第2領域Q2に第1節91及び第2節92が配されている。本実施形態によれば、第1領域Q1よりも高強度の第2領域Q2に第1節91及び第2節92を設けた構成によって、応力が集中し易い第1節91及び第2節92の強度を高められるので、伝送線路導体32の歪みや捻じれに起因する亀裂などの不具合を防止できる。
図1と図4Bに示すように、本体21における連結端64を含むエリアは、平面視でY字形状またはV字形状になっている構成である。この構成により、高周波信号の減衰を極力抑えてS/N比の高い信号伝送を行うことができる。伝送線路20は、図12に示すように、第1節91及び第2節92を省略する場合があり、また、第3伝送部83を極力短くする場合がある。上記以外に、本体21における連結端64を含むエリアは、平面視でU形状にする場合がある。伝送線路20は、バッテリE4のサイズまたは形状に応じて全長が適宜設定される。また、伝送線路20を構成する伝送線路導体32の材質やサイズや形状は、第1アンテナ構造体E1や第2アンテナ構造体E2の使用周波数帯や整合インピーダンスなどのアンテナ特性に応じて適宜設定される。そして、伝送線路20を構成する熱可塑性樹脂の材質やサイズや形状についても、第1アンテナ構造体E1や第2アンテナ構造体E2の使用周波数帯などのアンテナ特性に応じて適宜設定される。
図7は本実施形態の伝送線路の製造装置1の例を模式的に示す構成図であり、図中の左側が上流側であり、図中の右側が下流側である。伝送線路の製造装置1は、上流側から順に、第1熱圧着機2、不要領域除去機3、第2熱圧着機4、第1接合機5、第2接合機6、レーザ加工機7、検査機8a、分割取出し機9、折り曲げ機10、検査機8b、移載機17が配設されており、そして、これらを制御するコントローラ19を備える。
第1熱圧着機2の上流側には、ベース供給機11およびテンション調節機15と、カバーレイ供給機12およびテンション調節機15とがそれぞれ配設されている。第2熱圧着機4の上流側には、第1シールド供給機13とテンション調節機15、および、第2シールド供給機14とテンション調節機15が配設されている。ここで、テンション調節機15は一例としてテンションローラを有し、当該テンションローラの位置によってシート状のワーク(ベース30、カバーレイ35、第1中間体51、第1シールド40、第2シールド45)の張力を一定範囲内に保っている。そして、第2熱圧着機4の上流側にはピッチ送り機16が配設されており、また、検査機8の上流側にはピッチ送り機16が配設されている。ピッチ送り機16は一例として送りローラを有し、前記送りローラの送り量によって第1中間体51や第6中間体56などのシート状のワークの送りピッチを一定値に保っている。
図9Aは第1熱圧着機2を模式的に示す図である。第1熱圧着機2は一例としてヒータが内蔵されたプレス板を有し、対向配置された2つの前記プレス板によって、ベース30およびカバーレイ35を上下方向から挟んで加圧するとともに加熱して第1中間体51を形成する構成である。図9Bは不要領域除去機3を模式的に示す図である。不要領域除去機3は一例として打ち抜き刃および打ち抜き刃を受ける受台を有し、前記打ち抜き刃によって第1中間体51の不要領域R1を打ち抜くことで当該不要領域R1を除去して第1中間体51を貫通する貫通穴U1を形成し、第2中間体52を形成する構成である。上記以外の構成として、不要領域除去機3は、レーザ照射によって不要領域R1を除去するレーザ加工機を適用可能である。図9Cは第2熱圧着機4を模式的に示す図である。第2熱圧着機4は一例としてヒータが内蔵されたプレス板を有し、対向配置された2つの前記プレス板によって、第1シールド40および第2中間体52を上下方向から挟んで加圧するとともに加熱する構成であり、かつ、ベース30に第1シールド40を熱圧着すると同時に、カバーレイ35に第2シールド45を熱圧着する構成である。ここで、第1熱圧着機2と第2熱圧着機4とは、同様の装置構成とすることができる。これにより、装置のメンテナンスがし易くなる。
図10Aは第1接合機5(第1超音波接合機)または第2接合機6(第2超音波接合機)を模式的に示す図である。第1接合機5は一例として振動体が内蔵された本体部と当該本体部に付設されて振動体から伝達された振動で超音波振動するヘッド部(ホーン)と当該ヘッド部を受ける受け部とを有する。第1接合機5(第1超音波接合機)は、対向配置された前記ヘッド部および受け部によって、ベース30に第1シールド40が熱圧着されるとともに、カバーレイ35に第2シールド45が熱圧着された状態のワークを上下方向から挟んで挟持するとともに前記ヘッド部を超音波振動させて超音波接合によって第4中間体54を形成する構成である。若しくは、第1接合機5(第1超音波接合機)は、対向配置された前記ヘッド部および受け部によって、ベース30に第1シールド40が熱圧着された第3中間体53に第2シールド45が重なった状態のワークを上下方向から挟んで挟持するとともに前記ヘッド部を超音波振動させて超音波接合によって第4中間体54を形成する構成である。ここで、第4中間体54は、伝送線路20となる前段階の半製品であって、全周に亘ってシールドする構造となっている状態の半製品を指している。
第2接合機6(第2超音波接合機)は一例として振動体が内蔵された本体部と当該本体部に付設されて振動体から伝達された振動で超音波振動するヘッド部(ホーン)と当該ヘッド部を受ける受け部とを有し、対向配置された前記ヘッド部および受け部によって、第4中間体54を上下方向から挟んで挟持するとともに前記ヘッド部を超音波振動させて超音波接合によって第5中間体55を形成する構成である。ここで、第1接合機5と第2接合機6とは、同様の装置構成とすることができる。これにより、装置のメンテナンスがし易くなる。または、超音波振動するヘッド部を対向配置して第1接合機5と第2接合機6の両方の機能を兼ねた構成とする場合もある。
図10Bはレーザ加工機7を模式的に示す図である。レーザ加工機7は、レーザ照射によって所定領域を除去して第3導体46を一部露出させて第6中間体56を形成する構成である。図10Cは検査機8aまたは検査機8bを模式的に示す図である。検査機8a(検査機8b)は、一例として、所定間隔で下向きに突出した接触ピンを伝送線路導体32に接触させて通電することで伝送線路導体32が断線していないかと導通レベルが正常範囲内であるか否かを検査する構成である。上記以外の構成として、検査機8a(検査機8b)は、一例として、カメラによって伝送線路導体32の画像を撮像し画像解析することで伝送線路導体32が断線していないかと導通レベルが正常範囲内であるか否かを検査する構成とする場合があり、または、検査機8a(検査機8b)は、一例として、伝送線路導体32を通電する電気特性検査と、伝送線路導体32を撮像し画像解析する外観特性検査との両方を行う構成とする場合がある。なお、検査機8aと検査機8bのいずれか一方は省略する場合がある。
検査機8aの下流側には第6中間体56から伝送線路20になる主要部分である第7中間体57を取り出す分割取出し機9が配設されている。分割取出し機9は一例として打ち抜き刃および打ち抜き刃を受ける受台を有し、前記打ち抜き刃によって、インライン検査された第6中間体56を所定のカットラインに沿って打ち抜くことで第7中間体57を分離する構成である。上記以外の構成として、分割取出し機9は、第6中間体56を所定のカットラインに沿ってレーザ加工することで第7中間体57を分離可能な状態にする場合がある。
図11は折り曲げ機10を模式的に示す図である。折り曲げ機10は、一例として、加熱温度が150[℃]〜230[℃]に加熱された上型10a及び下型10bによって第7中間体57を上下に挟みつつ、上型10aを矢印方向Faに動かすとともに下型10bを矢印方向Fbに動かすことで、第7中間体57をしごいて屈曲部を形成する。すなわち、第1段差71、第2段差72及び第3段差73を形成する。第7中間体57に屈曲部を形成する際に、熱可塑性樹脂の復元力によってスプリングバックが生じるので、上型10a及び下型10bは曲げ角度が90[度]超95[度]以下の範囲内になるように形状を設定することで、屈曲部を曲げ角度が90[度]プラスマイナス5[度]以内にできる。また、第1高さH1側の曲げ部分に上型10a及び下型10bが突き出る型形状とすることで、第7中間体57が位置ずれし難い状態で屈曲部を形成し、キズが付かないように屈曲部を形成した第8中間体58にできる。ここで、加熱温度は熱可塑性樹脂が熱変形可能であり、かつ、熱可塑性樹脂が溶融しない温度に設定される。熱伝達ロスを考慮して、一例として、加熱温度は熱可塑性樹脂の熱変形温度よりも2[℃]〜10[℃]高い温度に設定される。
上記に加えて、上型10a及び下型10bの上流側に、プリヒート用の平らな金型で第7中間体57を挟むことで屈曲部の形成時間を短縮できる。また、上記に加えて、上型10a及び下型10bの下流側に、冷却用の金型で第8中間体58を挟むことで屈曲部の形成時間を短縮できる。冷却用の金型は、一例として、上型10a及び下型10bと同じ金型でヒータを省いた構造である。
折り曲げ機10の下流側には伝送線路20を収納するトレイ18が配置されている。上述の一貫した製造ラインで製造されインライン検査された伝送線路20は、移載機17によって、一例として、真空吸着された状態で搬送されてトレイ18に収納される。
本実施形態によれば、全周に亘ってシールドしてクロストークを低減した薄型の伝送線路20を一つの製造ラインで一貫して製造できる。そして、接着剤や導電ペーストを用いずに、熱圧着や超音波接合を行って伝送線路20を製造するので、生産時間(タクトタイム)を導電ペーストや接着剤の熱硬化時間よりも短くすることができ、必要な構成部材も最小限に抑えられる。また、バッテリの上を通って複数位置に配されたアンテナ構造体と制御回路とを接続する段差付きの分岐構造で薄型の伝送線路20を一つの製造ラインで一貫して製造できる。
上述のとおり、第2熱圧着機4は、ベース30に第1シールド40を熱圧着するとともに、第2シールド45を熱圧着する構成である。この構成によれば、第1シールド40と第2シールド45とを一括して同時に熱圧着するので、熱圧着の際に、第1シールド40や第2シールド45に皺が出来るのを防止できる。上述の製造装置は一例である。検査機8aの上流側の設備は、一例として、上述の特許文献2の技術が適用できる。
続いて、本発明に係る伝送線路20の製造方法について、以下に説明する。
図8は、伝送線路20の製造手順を示すフローチャート図である。伝送線路20は一例として、第1熱圧着ステップS1、不要領域除去ステップS2、第2熱圧着ステップS3、第1接合ステップS4、第2接合ステップS5、レーザ加工ステップS6、分割ステップS7、折り曲げステップS8、検査ステップS9の順に製造される。
上記の製造手順は一例である。伝送線路20の製造手順は、上記以外の構成として、第1接合ステップS4と第2接合ステップS5とを同時に行うことが可能であり、第2接合ステップS5を省くことが可能である。また、レーザ加工ステップS6と折り曲げステップS8の間に検査ステップS9を入れる場合がある。
ベース30は銅張積層板(CCL)からなり、伝送線路導体32が長手方向の所定ピッチでシート状の第1基材34の第1主面34aに形成されている。第1導体は、直線状に形成された伝送線路導体32と、伝送線路導体32の入力端と出力端とにそれぞれ近接し、入力端や出力端に近接する側が「U字状」または「コ字状」に形成されたグランド導体とからなる。一例として、グランド導体および伝送線路導体32の入力端および出力端に、一例として、はんだや導電ペーストを介して第1コネクタC1、第2コネクタC2及び第3コネクタC3が実装される。上記以外の構成として、第1導体が、伝送線路導体32の入力端と出力端とにそれぞれ一対一で近接し、「U字状」または「コ字状」に形成された複数のグランド導体とからなる場合がある。ベース30は、シート状の第1基材34に、伝送線路導体32が長手方向の所定ピッチで複数配されており、伝送線路導体32と伝送線路導体32との間に不要領域がある。
第1導体は一例として、銅箔からなる。第1基材34は一例として、熱可塑性樹脂からなる。第1基材34は一例として、液晶ポリマー(LCP)、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、フッ素樹脂、その他既知の熱可塑性樹脂からなる。シート状のベース30は一例として、リール状態でベース供給機11に取り付けられて、連続加工可能に供給される。
第1導体は一例として、厚みが5[μm]以上かつ25[μm]以下の銅箔である。第1基材34は一例として、厚みが50[μm]以上かつ150[μm]以下の液晶ポリマー(LCP)である。第1導体は一例として、銅張積層板(CCL)をパターンエッチングして形成される。
ベース30は一例として、第1熱圧着ステップS1の前処理として、プラズマ照射装置によって、第1導体が貼り合わさった側の面(第1主面34a)に酸素含有プラズマを照射して、有機物を除去するとともに、改質する。酸素含有プラズマを照射することで、第1熱圧着の際、密着度が向上する。上記以外に、第1熱圧着機2の上流側にプラズマ照射装置を配設して、第1主面34aに酸素含有プラズマを照射する場合がある(不図示)。
カバーレイ35は一例として、熱可塑性樹脂からなる。カバーレイ35は一例として、液晶ポリマー(LCP)、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、フッ素樹脂、その他既知の熱可塑性樹脂からなる。一例として、カバーレイ35は、リール状態でカバーレイ供給機12に取り付けられて、連続加工可能に供給される。
カバーレイ35は一例として、厚みが25[μm]以上かつ125[μm]以下の液晶ポリマー(LCP)である。
第1シールド40は一例として銅張積層板(CCL)からなり、第2導体41がシート状の第2基材42の第2主面42aに形成されている。第2導体41は、第2基材42の全面に貼り合わされている場合、若しくはメッシュ状で貼り合わされている場合がある。
第2導体41は一例として、銅箔からなる。第2基材42は一例として、熱可塑性樹脂からなる。第2基材42は一例として、液晶ポリマー(LCP)、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、フッ素樹脂、その他既知の熱可塑性樹脂からなる。第1シールド40は一例として、リール状態で第1シールド供給機13に取り付けられて、連続加工可能に供給される。
第2導体41は一例として、厚みが5[μm]以上かつ25[μm]以下の銅箔である。第2基材42は一例として、厚みが5[μm]以上かつ25[μm]以下のポリイミド(PI)である。第1シールド40は一例として、銅張積層板(CCL)がそのままの状態で用いられる。
第1シールド40は一例として、第2熱圧着ステップS3の前処理として、プラズマ照射装置によって、第2導体41が貼り合わされている側の面(第2主面42a)に酸素含有プラズマを照射して、有機物を除去するとともに、改質する。酸素含有プラズマを照射することで、第2熱圧着の際、密着度が向上する。上記以外に、第2熱圧着機4の上流側にプラズマ照射装置を配設して、第2主面42aに酸素含有プラズマを照射する場合がある(不図示)。
第2シールド45は一例として、銅張積層板(CCL)からなり、第3導体46がシート状の第3基材47の片面に形成されている。第3導体46は、第3基材47の全面に貼り合わされている場合、若しくはメッシュ状で貼り合わされている場合がある。
第3導体46は一例として、銅箔からなる。第3基材47は一例として、熱可塑性樹脂からなる。第3基材47は一例として、液晶ポリマー(LCP)、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、フッ素樹脂、その他既知の熱可塑性樹脂からなる。第2シールド45は一例として、リール状態で第2シールド供給機14に取り付けられて、連続加工可能に供給される。
第3導体46は一例として、厚みが5[μm]以上かつ25[μm]以下の銅箔である。第3基材47は一例として、厚みが5[μm]以上かつ25[μm]以下のポリイミド(PI)である。第2シールド45は一例として、銅張積層板(CCL)がそのままの状態で用いられる。第2シールド45は一例として、第1シールド40と同一材料構成である。
第2シールド45は一例として、第1接合ステップS4の前処理として、プラズマ照射装置によって、第3導体46が貼り合わされている側の面に酸素含有プラズマを照射して、有機物を除去するとともに、改質する。酸素含有プラズマを照射することで、第1接合ステップS4における、密着度が向上する。上記以外に、第1接合機5の上流側にプラズマ照射装置を配設して、第3導体46が貼り合わさった側の面に酸素含有プラズマを照射する場合がある(不図示)。
第1熱圧着ステップS1は、第1基材34の第1主面34aにカバーレイ35を熱圧着する。一例として、第1基材34とカバーレイ35を同種材料として、第1基材34及びカバーレイ35の融点以下の加熱温度であり、かつ、荷重たわみ温度または荷重たわみ温度を中心としてプラスマイナス50[℃]以内の加熱温度で、所定圧力で所定時間加圧しながら加熱して熱圧着し、第1中間体51とする。
第1熱圧着ステップS1は一例として、180[℃]以上で280[℃]以下の加熱温度、10[MPa]以上で60[MPa]以下の加圧力、5[秒]以上で240[秒]以下の加熱・加圧時間で熱圧着する。熱圧着は一例として、大気中で行う。
不要領域除去ステップS2は、第1中間体51に対し、伝送線路導体32と伝送線路導体32との間の不要領域を打ち抜くことで除去して第1中間体51を貫通する貫通穴U1を形成し、第2中間体52とする。貫通穴U1は一例として、長方形状、または角丸の長方形状であり、長手方向に所定間隔P2で形成される。所定間隔P2は2.5[mm]以下が好ましい。これにより、クロストークの低減効果が高くなる。一例として、貫通穴U1の長さは伝送線路導体32の全長に対して0.2倍以上かつ1.0倍未満に設定される。
伝送線路導体32の全長が500[mm]超の場合、一例として、所定間隔は1.5[mm]以上に設定される。これにより、第2導体41と第3導体46との接合が容易となる。伝送線路導体32の全長が500[mm]以下の場合、一例として、所定間隔は0.5[mm]未満に設定される。これにより、クロストークの低減効果がより高くなる。一例として、所定間隔P2は0.0[mm]に設定される。これにより、クロストークの低減効果が最も高くなる。
第2熱圧着ステップS3は、第2中間体52に対し、ベース30における第1主面34aと反対側の面に、第1シールド40の第2主面42aの側を熱圧着する、それと同時に、ベース30における第1主面34aに第2シールド45を熱圧着する。一例として、第1基材34と第2基材42とを異種材料として、第2基材42と第3基材47とを同一材料として、第1基材34の融点以下の加熱温度であり、かつ、第1基材34の荷重たわみ温度または第1基材34の荷重たわみ温度を中心としてプラスマイナス50[℃]以内の加熱温度で、所定圧力で所定時間加圧しながら加熱して熱圧着する。若しくは、第2熱圧着ステップS3は、第2中間体52に対し、ベース30における第1主面34aの反対側の面に、第1シールド40の第2主面42aの側を熱圧着する。一例として、第1基材34と第2基材42を異種材料として、第1基材34の融点以下の加熱温度であり、かつ、第1基材34の荷重たわみ温度または第1基材34の荷重たわみ温度を中心としてプラスマイナス50[℃]以内の加熱温度で、所定圧力で所定時間加圧しながら加熱して熱圧着する。
第2熱圧着ステップS3は一例として、180[℃]以上で280[℃]以下の加熱温度、10[MPa]以上で60[MPa]以下の加圧力、5[秒]以上で240[秒]以下の加熱・加圧時間で熱圧着する。熱圧着は一例として、大気中で行う。
第2熱圧着ステップS3に続いて、第1接合ステップS4は、第2導体41の露出面に第3導体46の露出面を超音波接合する。一例として、第2導体41と第3導体46を同一材料として、ホーンの押圧力が500[N]以上かつ2500[N]以下の押圧力で押圧しながら、周波数が15[kHz]以上かつ200[kHz]以下の超音波振動を加えることで超音波接合し、第4中間体54とする。
第1接合ステップS4に続いて第2接合ステップS5を行う。第2接合ステップS5は、第4中間体54に対し、グランド導体の端部に第3導体46の端部を超音波接合する。ここで、グランド導体の端部は、伝送線路導体32の側の各々の端部である。また、第3導体46の端部は、両方の端部である。一例として、第2導体41と第3導体46を同一材料として、ホーンの押圧力が500[N]以上かつ2500[N]以下の押圧力で押圧しながら、周波数が15[kHz]以上かつ200[kHz]以下の超音波振動を加えることで超音波接合し、第5中間体55とする。
第2接合ステップS5に続いてレーザ加工ステップS6を行う。レーザ加工ステップS6は、第5中間体55に対し、第3導体46におけるグランド導体との接合面の反対側の面を、レーザ照射にて一部露出させて所定間隔で窓部V1を形成し、第6中間体56とする。窓部V1は一例として、四角形状または角丸四角形状であり、所定間隔で複数形成される。レーザ照射は、所定出力で所定時間照射する。レーザ照射は、既知の設備と既知の工法が適用可能である。なお、レーザ加工ステップS6は、省く場合がある。
レーザ加工ステップS6に続いて分割ステップS7を行う。分割ステップS7は、分割取出し機9の打ち抜き刃によって、第6中間体56を所定のカットラインに沿って打ち抜くことで、第7中間体57にする。一例として、材料の幅方向に向かい合わせに設けた第6中間体56として、第7中間体57を2個ずつ取り出す場合がある。一例として、材料の長さ方向に互い違いに設けた第6中間体56として、第7中間体57を順次取り出す場合がある。
分割ステップS7に続いて折り曲げステップS8を行う。折り曲げステップS8は、加熱された上型10a及び下型10bによって第7中間体57を上下に挟みつつ、第7中間体57をしごいて屈曲部を形成して第8中間体58にする。折り曲げ機10は、一例として、加熱温度が150[℃]〜230[℃]に加熱された上型10a及び下型10bによって第7中間体57を上下に挟みつつ、第7中間体57をしごいて、第1段差71、第2段差72及び第3段差73を形成する。
折り曲げステップS8に続いて検査ステップS9を行う。検査ステップS9は、第8中間体58に対し、一例として、検査機8の接触ピンを伝送線路導体32に接触させて通電することで伝送線路導体32が断線していないこと、及び導通レベルが正常範囲内であることを検査する。そして、上述のように、一貫した製造ラインで製造されてインライン検査された伝送線路20は、移載機17によって、一例として、真空吸着された状態で搬送されてトレイ18に収納される。
本実施形態によれば、ベース30、カバーレイ35、第1シールド40、及び第2シールド45を所定ピッチで送ることで、第1熱圧着ステップS1、不要領域除去ステップS2、第2熱圧着ステップS3、および、第1接合ステップS4を経て、全周に亘ってシールドしてクロストークを低減した薄型の伝送線路20を一貫したラインで製造できる。そして、接着剤や導電ペーストを用いずに、第1シールド40の第2導体と第2シールド45の第3導体とを超音波接合するので、生産時間(タクトタイム)を導電ペーストや接着剤の熱硬化時間よりも短くすることができ、必要な構成部材も最小限に抑えられる。この構成によれば、第2導体41と第3導体46とが超音波接合された状態で、伝送線路導体32の入力端および出力端に近接配置されたグランド導体33を同時に第3導体46に超音波接合することができる。そして、第1シールド40と第2シールド45とが一体構造体となっているので、グランド導体33を同時に第3導体46に超音波接合する際の皺の発生や応力歪みを防止できる。そして、この構成によれば、第3導体46は第2シールド45と一体構造体となっているので、第3導体46におけるグランド導体33との接合面の反対側の面をレーザにて一部露出させる窓部V1を所定間隔で形成することが容易にできる。そして、この構成によれば、バッテリの上を通って複数位置に配されたアンテナ構造体と制御回路とを接続する段差付きで分岐構造の薄型の伝送線路20を容易に製造できる。
上述した実施形態の伝送線路の製造装置1並びに伝送線路の製造方法によって、シールド性能に優れるとともに伝送線路間のクロストークを低減しつつ、段差付きの分岐構造で、省スペースに対応した構造の伝送線路20が製造できる。また、この伝送線路20を採用することで、次世代高速通信や大容量データの高速処理に対応した小型かつ薄型の電子機器が実現できる。
以上、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。上述の例では、一連の製造ラインで折り曲げる構成としたが、これに限定されず、折り曲げステップS8を別ラインにして、電子機器の機種やバッテリのサイズに対応させて、折り曲げ位置や折り曲げ量を都度変更する場合がある。上述の例では、伝送線路20は、連結端64を含むエリアが平面視でY字形状またはV字形状になっている構成を説明したが、これに限定されず、U字形状やL字形状にすることも可能である。伝送線路導体32は、アンテナ構造体や制御回路の配線構成によって、適宜、ダミー導体を設ける場合がある。
1 伝送線路の製造装置
2 第1熱圧着機
3 不要領域除去機
4 第2熱圧着機
5 接合機(第1超音波接合機)
6 接合機(第2超音波接合機)
7 レーザ加工機
8a、8b 検査機
9 分割取出し機
10 折り曲げ機
11 ベース供給機
12 カバーレイ供給機
13 第1シールド供給機
14 第2シールド供給機
15 テンション調節機
16 ピッチ送り機
17 移載機
18 トレイ
19 コントローラ
20 伝送線路
21 本体
30 ベース
32 伝送線路導体、32a 第1線路、32b 第2線路
34 第1基材
35 カバーレイ
40 第1シールド
41 第2導体
42 第2基材
45 第2シールド
46 第3導体
47 第3基材
51 第1中間体
52 第2中間体
53 第3中間体
54 第4中間体
55 第5中間体
56 第6中間体
57 第7中間体
58 第8中間体
61 第1端
62 第2端
63 第3端
64 連結端
71 第1段差
72 第2段差
73 第3段差
81 第1伝送部
82 第2伝送部
83 第3伝送部
91 第1節
92 第2節
200 電子機器
C1 第1コネクタ
C2 第2コネクタ
C3 第3コネクタ
E1 第1回路(第1アンテナ構造体)
E2 第2回路(第2アンテナ構造体)
E3 第3回路(制御回路)
E4 バッテリ
H1 第1高さ
H2 第2高さ
K1 第1間隔
Q1 第1領域
Q2 第2領域
U1 貫通穴
V1 窓部

Claims (2)

  1. 熱可塑性樹脂からなる第1基材における第1主面に伝送線路導体が所定ピッチで複数形成されたベースと、各前記伝送線路導体を覆う熱可塑性樹脂からなるカバーレイと、第2導体が熱可塑性樹脂からなる第2基材における第2主面に形成された第1シールドと、第3導体が熱可塑性樹脂からなる第3基材に形成された第2シールドとを有し、前記第1基材における第1主面に前記カバーレイが接着されており、前記第1基材の第1主面の反対側の面に前記第1シールドの第2導体面が接着されており、前記カバーレイの前記第1基材との接着面の反対側の面に前記第2シールドの第3導体面が接着されており、前記第2導体面に前記第3導体面が接合されており、前記第2導体と前記第3導体とで前記伝送線路導体を各々囲むように配設されている薄型構造の本体を備え、バッテリが内蔵された電子機器に用いられる構成であって、
    前記本体は、第1高さの第1端と前記バッテリの厚みに対応して屈曲形成された第1段差と前記伝送線路導体のうちの第1線路とを有する第1伝送部と、前記第1端と第1間隔で配されるとともに前記第1端と同じ高さの第2端と前記バッテリの厚みに対応して屈曲形成された第2段差と前記伝送線路導体のうちの第2線路とを有する第2伝送部と、前記第1端と同じ高さの第3端と前記バッテリの厚みに対応して屈曲形成された第3段差と前記第1伝送部と前記第2伝送部とを有する第3伝送部とから構成されており、前記第3伝送部は前記第1線路と前記第2線路とが第2高さの連結端から前記第3端に亘って並列に配されており、かつ、前記第3伝送部は前記第1伝送部と前記第2伝送部とを一体にした構造であり、
    前記第1伝送部、前記第2伝送部及び前記第3伝送部は、前記カバーレイが熱圧着され前記伝送線路導体と前記伝送線路導体との間に貫通穴が形成されたことで前記第2シールドの前記第3導体面が凹凸に形成された第1領域と、前記貫通穴が形成されなかったことで前記第2シールドの前記第3導体面が前記第1領域よりも平坦に形成された第2領域とを有し、前記第2領域に前記連結端が配されており、前記第3導体における前記カバーレイの反対側の面の一部が外部接続可能に露出した窓部が所定間隔で形成されており、前記第1領域に前記窓部が配されており、
    前記第1伝送部は前記第2高さにおいて前記第1間隔を狭める方向に屈曲形成された第1節を有し、前記第2伝送部は前記第2高さにおいて前記第1間隔を狭める方向に屈曲形成された第2節を有し、且つ、前記第2領域のうちの前記連結端が配されていない領域に前記第1節及び前記第2節が配されており、前記第1節、前記第2節、及び前記第3段差を繋いだ区間を平面視でY字形状にした構成であり、
    前記第1端に第1アンテナ構造体に接続する第1コネクタが実装されており、前記第2端に第2アンテナ構造体に接続する第2コネクタが実装されており、前記第3端に前記第1アンテナ構造体および前記第2アンテナ構造体を制御する制御回路に接続する第3コネクタが実装されていること
    を特徴とする伝送線路。
  2. 前記第2高さと前記第1高さとの寸法差を前記バッテリの厚みと同じにしていること
    を特徴とする請求項1記載の伝送線路。
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