JP2004095955A - フレキシブル基板の接続部端末構造およびその加工方法、ならびにフレキシブル基板の接合方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
【解決手段】絶縁体からなるベースフィルム(11)の表面に導電性の回路(12)を形成し、絶縁体からなるカバーレイフィルム(13)を被覆したフレキシブル基板(10)を、コネクタを使用することなく他のプリント基板(20)に接合するにあたって、前記フレキシブル基板の接続部端末(10A)を、他のプリント基板の接続部端末(20A)に半田付けするための接続部端末構造であって、フレキシブル基板の接続部端末(10A)の絶縁体の一部が除去され、接続部端末の少なくとも接合面側の一部に回路露出部(12A)が形成されているとともに、前記回路露出部12Aが接合面側に向かって湾曲し、接続部端末(10A)の接合面において、絶縁体表面と回路露出部表面との高低差が小さくなっている。
【選択図】 図2
【解決手段】絶縁体からなるベースフィルム(11)の表面に導電性の回路(12)を形成し、絶縁体からなるカバーレイフィルム(13)を被覆したフレキシブル基板(10)を、コネクタを使用することなく他のプリント基板(20)に接合するにあたって、前記フレキシブル基板の接続部端末(10A)を、他のプリント基板の接続部端末(20A)に半田付けするための接続部端末構造であって、フレキシブル基板の接続部端末(10A)の絶縁体の一部が除去され、接続部端末の少なくとも接合面側の一部に回路露出部(12A)が形成されているとともに、前記回路露出部12Aが接合面側に向かって湾曲し、接続部端末(10A)の接合面において、絶縁体表面と回路露出部表面との高低差が小さくなっている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、コネクタを使用しない基板間の接合時に用いるフレキシブル基板の接続部端末構造と、その加工技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術によるプリント基板間の接合方法によれば、コネクタを使用してプリント基板どうしを接合する方法がある。しかしながら、コネクタを使用した基板間接合方法では、コネクタがプリント基板上に実装されることとなり、このコネクタの厚み(大きさ)によって接続部に要する体積が大きくなり、プリント基板どうしを接合して構成される部品(構成部品)の小型化の障害となっていた。
そこで、接続部に要する体積を減少させ、例えば小型機器などに要求される構成部品の小型化に貢献する基板間接合方法として、フレキシブル基板の接続部端末の回路を露出させてフライングリードにし、この回路露出部を他方のプリント基板(例えばリジット基板など)の回路露出部に半田付けすることによって、フレキシブル基板と他方のプリント基板(例えばリジッド基板)との導通性(電気的接続性)を確保してプリント基板どうしを接合するといった、コネクタを使用しない基板間接合方法が開発されてきた。
【0003】
図10は、コネクタを使用しない基板間接合方法における従来例を示すものである。
絶縁体からなるベースフィルム11の表面に導電性の回路12を形成し、その上から絶縁体からなるカバーレイフィルム13を被覆したフレキシブル基板10´と、硬質の基板21の表面に回路22を形成し、その上から保護層23を設けたリジット基板20とを、コネクタをせず、かつフレキシブル基板10´とリジット基板20の導通性(電気的接続)を確保して接合する場合、フレキシブル基板の接続部端末10´Aの先端部分のベースフィルム11(またはカバーレイフィルム13)を除去して回路露出部12Aを形成し、フライングリードとした接続部端末10´Aを、リジット基板の接続部端末20Aに対向させ、この対向する2つの接続部端末を半田付けすることによって基板間接合する。
なおリジット基板の接続部端末20Aには回路露出部22Aが形成されており、この回路露出部22Aにフレキシブル基板の接続部端末10´Aの回路露出部12Aを半田付けすることによって、フレキシブル基板10´とリジット基板20との導通性(電気的接続)を確保した基板間接合を図る。
【0004】
このとき、図10(a)に示すように、フレキシブル基板の接続部端末10´Aの接合面側では、絶縁体からなるベースフィルム11(またはカバーレイフィルム13)が部分的に除去されているため、フレキシブル基板の接続部端末10´Aの接合面に、絶縁体の厚さ分の高低差(段差)が発生し、これによって、リジット基板の接続部端末20Aとフレキシブル基板の接続部端末10´Aを対向させたときに、前記端末間に絶縁体の厚さ分の空隙が発生する。
従って、フレキシブル基板の接続部端末10´Aとリジット基板の接続部端末20Aとを半田付けするときに、前記空隙を埋めるために、例えばリジット基板の接続部端末20Aの回路露出部22Aの表面に大量の半田クリーム1´を塗布したり(図10(b)を参照)、フレキシブル基板の接続部端末の回路露出部12Aの表面に厚い半田メッキ層を設けたりすることによって、リジット基板の接続部端末20Aとフレキシブル基板の接続部端末10´Aとの間に発生する空隙を埋め、フレキシブル基板10´とリジット基板20の導通性(電気的接続)を確保した基板間接合を図っていた(図10(c)を参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来技術によるフレキシブル基板の接続部端末構造による、コネクタを使用しないフレキシブル基板の接合方法では、接続部の省スペース化は図れるものの、接続部端末に供給する半田の量を管理するのが困難であった。
従来技術によれば、例えば半田クリーム1´の塗布量が少なかったり、半田メッキ層が薄かったりして半田の供給量が少ないと、フレキシブル基板10とリジット基板20の端末間に発生する空隙を埋めることができず、基板間接合時にフレキシブル基板10とリジット基板20との導通性(電気的接続)を確保することができない虞がある一方で、基板間の導通性を確保し、フレキシブル基板を確実に接合するため、端子間の空隙を埋めるように多量の半田を供給した場合も、リフローによる熱圧着によってフレキシブル基板の接続部端末を半田付けするときに、端子間に供給されている半田が流れ出してしまうといった不具合が生じていた。そして、従来技術によるフレキシブル基板では、流れ出した半田による他の端末とショートを防止するために、接続部回路の狭ピッチ化(フレキシブル基板の内部配線の高密度化)に対応できなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そして、機器の小型化、薄型化の急速な進展に伴い、接続部の省スペース化が要求されているとともに、フレキシブル基板など内部配線の高密度化が不可欠になっており、このような高密度化された配線を有するプリント基板間の接合において、基板間の導通性が確保され、かつショートの虞がない基板間の接合が望まれている。
【0007】
そこで、この発明は上記の問題を鑑み、コネクタを使用することなくフレキシブル基板を他のプリント基板に接合するにあたって、基板を対向したときに端末間に発生する空隙を減少・抑制することによって、基板間を少量の半田で接合することが可能な接続部端末構造を備えたフレキシブル基板を提供し、その接続部端末構造の加工方法、ならびにフレキシブル基板の接合方法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明のフレキシブル基板の接続部端末構造によれば、絶縁体からなるベースフィルムの表面に導電性の回路を形成し、絶縁体からなるカバーレイフィルムを被覆したフレキシブル基板を、コネクタを使用することなく他のプリント基板に接合するにあたって、前記フレキシブル基板の接続部端末を、他のプリント基板の接続部端末に半田付けするための接続部端末構造であって、フレキシブル基板の接続部端末の絶縁体の一部が除去され、接続部端末の少なくとも接合面側の一部に回路露出部が形成されているとともに、前記回路露出部が接合面側に向かって湾曲し、接続部端末の接合面側において、絶縁体表面と回路露出部表面との高低差が小さくなっている。
【0009】
そして、この発明によるフレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法によれば、接続部端末の接合面側の絶縁体の一部を除去して回路を露出させ、少なくとも接合面側に回路露出部を形成した後、成形型を用いて加熱プレスすることによって、前記回路露出部を接合面側に向かって湾曲させ、接合面側の絶縁体表面と回路露出部表面との高低差が小さくなるように成形された接続部端末を備えたフレキシブル基板を取得する。
または、接続部端末の接合面側の絶縁体の一部を除去して回路を露出させ、少なくとも接合面側に回路露出部を形成した後、軟質のクッション材と硬質の基材との間に前記フレキシブル基板の接続部端末を配設し、フレキシブル基板の接合面側に前記硬質の基材を配置し、フレキシブル基板の接続部端末を軟質のクッション材と硬質の基材とで挟み込んで加熱プレスすることによって、前記回路露出部を接合面側に向かって湾曲させ、接合面側の絶縁体表面と回路露出部表面との高低差が小さくなるように成形された接続部端末を備えたフレキシブル基板を取得する。
【0010】
さらに、この発明によれば、絶縁体からなるベースフィルムの表面に導電性の回路を形成し、絶縁体からなるカバーレイフィルムを被覆したフレキシブル基板を、コネクタを使用することなく他のプリント基板に接合するフレキシブル基板の接合方法において、フレキシブル基板の接続部端末の少なくとも接合面側の絶縁体を一部除去し、回路露出部を形成するとともに、前記回路露出部を湾曲させ、接続部端末の接合面側の絶縁体表面と回路露出部表面との高低差を小さくしたフレキシブル基板の接続部端末を、他のプリント基板の接続部端末に対向させ、他のプリント基板の接続部端末の回路露出部に、前記フレキシブル基板の接続部端末の回路露出部を半田付けする
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明によるフレキシブル基板の接続部端末構造、およびその加工方法、ならびにフレキシブル基板の接合方法について図面を参照して説明する。
【0012】
図1は、この発明によるフレキシブル基板の接続部端末構造の例を示すものであって、図1(a)はフレキシブル基板の接続部端末10Aを接合面側から見た平面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A断面図である。
また図2は、図1に示すフレキシブル基板の接合方法について説明するものである。
【0013】
図1に示すフレキシブル基板の接続部端末構造では、絶縁体からなるベースフィルム11の表面に導電性の回路12を形成し、さらに絶縁体からなるカバーレイフィルム13を被覆したフレキシブル基板10の接続部端末10Aにおいて、接合面側の絶縁体(ベースフィルム11)の一部を除去して回路12を露出させ、接合面側に回路露出部12Aを形成するとともに、図1(b)に示すように、絶縁体を除去した部分(回路露出部12A)を接合面側に向かって湾曲させ、接続部端末10Aの接合面側において、絶縁体(ベースフィルム11)の表面と回路露出部12Aの表面との高低差を小さくしてある。
【0014】
すなわち、接続部端末10Aの回路露出部12Aを接合面側に向かって湾曲させ、接続部端末10Aの接合面において、絶縁体表面と回路露出部表面との高低差を小さくすることによって、このフレキシブル基板の接続部端末10Aを他のプリント基板(例えばリジット基板20)の接続部端末20Aに接合するときに、前記端末間の空隙を抑制することができる(図2を参照)。
【0015】
なお、フレキシブル基板の接続部端末10Aの接合面において、絶縁体表面と回路露出部表面とが同一平面上になるように、接続部端末10Aの回路露出部12Aを接合面側に向かって湾曲させることが好ましい。
【0016】
従来技術におけるフレキシブル基板では、フレキシブル基板の接続部端末と他のプリント基板(例えばリジット基板)の接続部端末とを対向させたときに端子間に空隙が発生し、そのため、基板間接合時には、空隙を埋めるために端子間に多量の半田を供給する必要があったが、この発明によるフレキシブル基板の接続部端末構造では、接合面での回路露出部表面と絶縁体表面の高低差が小さく、このため前記端子間に発生する空隙を抑制することができるため、半田の供給量を減少させることができる。
つまり、回路露出部表面に形成する半田メッキ層1を薄く、または回路露出部に塗布する半田クリームを少量にすることができる。
そして、端子間の半田の供給量を少なくすることによって、リフローによる熱圧着時に半田が流れ出す不具合がなくなり、他の端末とのショートを心配することなく、接続部回路を狭ピッチ化し、内部配線の高密度化を図ることができる。
【0017】
図1に示す実施例では、フレキシブル基板の接続部端末10Aの接合面において、絶縁体表面と回路露出部表面とが同一平面上になるように、接続部端末10Aの回路露出部12Aを接合面側に向かって湾曲させてあり、さらに回路露出部12Aの表面に半田メッキ層1を形成し、さらに端子間の接着力を強化(補強)するために、接続部端末接合面側の絶縁体(ベースフィルム11)の表面の一部に接着層2を形成してある。
【0018】
なお、この実施例では、厚さ10μmの半田メッキ層を回路露出部12Aの表面に被覆し、絶縁体(ベースフィルム11)の表面に、層厚10μmの接着層2を形成した。
回路露出部12Aの表面に半田メッキ層1を薄く被覆することが好ましく、フレキシブル基板の接続部端末10Aを他のプリント基板(例えばリジット基板)の接続部端末20Aに接合するときに、回路露出部12Aの表面に形成した半田メッキ層1が熱圧着時に流れだして、他の端末とショートするのを防止・抑制するため、半田メッキ層1の層厚は10〜15μmであることが好ましい。
【0019】
図1に示す実施例では、接合面側の絶縁体がベースフィルム11であり、この接続部端末10Aに形成されているベースフィルム11が、先端からある程度の割合で除去され、フレキシブル基板10の先端の接合面側に回路露出部12Aが形成されているが、接合面側の絶縁体がカバーレイフィルム13の場合は、カバーレイフィルム13を除去し、フレキシブル基板10の先端の接合面側に回路露出部12Aを形成する。
【0020】
図1に示す接続部端末構造を備えたフレキシブル基板の接合方法について、図2を参照して説明する。
この発明によるフレキシブル基板の接合方法は、コネクタを使用しないフレキシブル基板の接合方法であって、フレキシブル基板の接続部端末10Aの少なくとも接合面側の絶縁体を一部除去し、回路露出部12Aを形成するとともに、前記絶縁体を除去した部分(回路露出部12A)を湾曲させ、接続部端末10Aの接合面側の絶縁体表面と回路露出部表面との高低差を小さくしたフレキシブル基板の接続部端末10Aを、他のプリント基板の接続部端末に対向させ、他のプリント基板の接続部端末の回路露出部に、前記フレキシブル基板の接続部端末10Aの回路露出部12Aを半田付けする。
【0021】
図2に示す実施例は、フレキシブル基板の接続部端末10Aをリジット基板の接続部端末20Aに接合するものであり、この実施例では、回路露出部12Aの表面に半田メッキ層1が被覆されているフレキシブル基板の接続部端末10Aと、リジット基板の接続部端末20Aとを対向させた後(図2(a)を参照)、加熱温度250〜260℃のリフローによる熱圧着によって、リジット基板の接続部端末20Aの回路露出部22Aに、前記フレキシブル基板の接続部端末10Aの回路露出部12Aを半田付けした(図2(b)を参照)。
【0022】
なお、この実施例ではフレキシブル基板の接続部端末10Aの接合面において、回路露出部12Aの表面と絶縁体(ベースフィルム11)の表面が同一平面上にあるため、前記回路露出部12Aの表面に被覆されている半田メッキ層1が薄くても、前記フレキシブル基板の回路露出部12Aとリジット基板の回路露出部22Aとを確実に半田付けすることができ、基板間の導通性(電気的接続)を確保した状態で、プリント基板の接続部端末10Aをリジット基板の接続部端末20Aに接合することができる。
【0023】
図2に示す接合方法は、フレキシブル基板の回路露出部12Aの表面に半田メッキ層1を形成し、リフローで熱圧着することによってフレキシブル基板10とリジット基板20とを接合しているが、フレキシブル基板の接続部端末10Aの回路露出部12Aの表面、若しくはリジット基板の接続部端末20Aの回路露出部22Aの表面に少量の半田クリームを塗布し、リフローで熱圧着することによって接合してもよい。
【0024】
半田メッキ層1の形成、若しくは半田クリームの塗布の何れの方法を用いてフレキシブル基板10とリジット基板20との端子間に半田を供給する場合も、従来技術の接合方法のように、端子間の空隙を埋めるための多量の半田は必要なく、少量の半田を介してフレキシブル基板10の接合を行うため、リフローによる熱圧着のときに半田が流れ出す虞がなく、これによって接合部回路の狭ピッチ化が可能である。
【0025】
図3は、この発明によるフレキシブル基板の接続部端末構造の他の例を示すものであって、図3(a)はフレキシブル基板の接続部端末10Aを接合面側から見た平面図であり、図3(b)は図3(a)のA−A断面図である。
【0026】
図3に示すフレキシブル基板の接続部端末構造では、接続部端末の先端のベースフィルム11とカバーフィルム13を除去し、接続部端末の一部に回路全周面が露出した回路露出部12Aを形成してある(図3(a)を参照)。
そして、図3(b)に示すように、回路露出部12Aを接合面側に向かって湾曲させ、接続部端末10Aの接合面側において、絶縁体(ベースフィルム11)の表面と回路露出部12Aの表面との高低差を小さくしてある。
【0027】
すなわち、図1に示す実施例と同様に、接続部端末10Aの回路露出部12Aを接合面側に向かって湾曲させ、接続部端末10Aの接合面において、絶縁体表面と回路露出部表面との高低差を小さくすることによって、このフレキシブル基板の接続部端末10Aを他のプリント基板(例えばリジット基板)の接続部端末20Aに接合するときに、前記端末間の空隙を抑制することができる(図4を参照)。
【0028】
なお、図1及び図3の何れの実施例においても、フレキシブル基板の接続部端末10Aの接合面側において、絶縁体表面と回路露出部表面とが同一平面上になるように、接続部端末10Aの回路露出部12Aを接合面側に向かって湾曲させることが好ましく、これによってフレキシブル基板10とリジット基板20の接合時に端子間の空隙を抑制することができ、半田の供給量を減少させることができる。
そして、端子間の半田の供給量を少なくすることによって、リフローによる熱圧着時に半田が流れ出す不具合がなくなり、他の端末とのショートを心配することなく、接続部回路を狭ピッチ化し、内部配線の高密度化を図ることができる。
【0029】
図3に示す実施例では、フレキシブル基板の接続部端末10Aの接合面側において、絶縁体表面と回路露出部表面とが同一平面上になるように、接続部端末10Aの回路露出部12Aを接合面側に向かって湾曲させてあり、さらに回路露出部12Aの表面に半田メッキ層1を形成し、さらに端子間の接着力を強化(補強)するために、接続部端末接合面側の絶縁体(ベースフィルム11)の表面の一部に接着層2を形成してある。
【0030】
なお、この実施例でも、厚さ10μmの半田メッキ層を回路露出部12Aの表面に被覆し、また接合面側の絶縁体(ベースフィルム11)の表面に層厚10μmの接着層2を形成した。
回路露出部12Aの表面に半田メッキ層1を薄く被覆することが好ましく、フレキシブル基板の接続部端末10Aを他のプリント基板の接続部端末20Aに接合するときに、回路露出部12Aの表面に形成した半田メッキ層1が熱圧着時に流れだして、他の端末とショートするのを防止・抑制するため、半田メッキ層1の層厚は10〜15μmであることが好ましい。
【0031】
図4は、図3に示す接続部端末構造を備えたフレキシブル基板の接合方法について説明する図である。
この発明によるフレキシブル基板の接合方法は、コネクタを使用することなく他のプリント基板20に接合するフレキシブル基板の接合方法であって、フレキシブル基板の接続部端末10Aの先端の絶縁体を除去し、回路全体が露出した回路露出部12Aを形成するとともに、前記絶縁体を除去した部分を湾曲させ、接続部端末10Aの接合面側の絶縁体表面と回路露出部表面との高低差を小さくしたフレキシブル基板の接続部端末10Aを、他のプリント基板の接続部端末に対向させ、他のプリント基板の接続部端末の回路露出部に、前記フレキシブル基板の接続部端末10Aの回路露出部12Aを半田付けする。
【0032】
そして、図4に示す実施例はフレキシブル基板の接続部端末10Aをリジット基板の接続部端末20Aに接合するものであり、図2に示す実施例同様、この実施例においても、回路露出部12Aの表面に半田メッキ層1が被覆されているフレキシブル基板の接続部端末10Aと、リジット基板の接続部端末20Aとを対向させた後(図4(a)を参照)、加熱温度250〜260℃のリフローによる熱圧着によって、リジット基板の接続部端末20Aの回路露出部22Aに、前記フレキシブル基板の接続部端末10Aの回路露出部12Aを半田付けした(図4(b)を参照)。
【0033】
なお、この実施例ではフレキシブル基板の接続部端末の接合面側において、回路露出部12Aの表面と絶縁体(ベースフィルム11)の表面が同一平面上にあるため、前記回路露出部12Aの表面に被覆されている半田メッキ層1が薄くても、前記フレキシブル基板の回路露出部12Aとリジット基板の回路露出部22Aとを確実に半田付けすることができ、基板間の導通性を確保した状態で、プリント基板の接続部端末10Aをリジット基板の接続部端末20Aに接合することができる。
【0034】
なお図4に示す実施例でも、フレキシブル基板の回路露出部12Aの表面に半田メッキ層1を形成し、リフローで熱圧着することによってフレキシブル基板10とリジット基板20とを接合しているが、フレキシブル基板の接続部端末10Aの回路露出部12Aの表面、若しくはリジット基板の接続部端末20Aの回路露出部22Aの表面に少量の半田クリームを塗布し、リフローで熱圧着することによって接合してもよい。
【0035】
半田メッキ層1の形成、若しくは半田クリームの塗布の何れの方法を用いてフレキシブル基板10とリジット基板20との端子間に半田を供給する場合も、従来技術の接合方法のように、端子間の空隙を埋めるための多量の半田は必要なく、少量の半田を介してフレキシブル基板10の接合を行うため、リフローによる熱圧着のときに半田が流れ出す虞がなく、これによって接合部回路の狭ピッチ化が可能である。
【0036】
なお、この発明によるフレキシブル基板の接続部端末構造では、図1及び図3に示すように、絶縁体の除去部分を接合面側に向かって湾曲させて、接合面側の絶縁体(ベースフィルム11)表面と回路露出部12Aの表面とが同一平面上にあることが好ましい。
【0037】
また、回路露出部12Aが接合面側に向かって湾曲した接続部端末10Aにおいて、接合面における絶縁体被覆部分と絶縁体除去部分(回路露出部12A)の境界線を第1折曲線とし、この第1折曲線において接続部端末10Aが略垂直に谷折りされている(接合面側に向かって折り曲げられている)とともに、接合面側に被覆されている絶縁体の厚み分だけ前記第1折曲線よりも先の部分を第2折曲線とし、この第2折曲線において接続部端末10Aが略垂直に山折りされ(第1折曲線とは反対方向に折り曲げられ)ることによって、フレキシブル基板の接続部端末10Aにおいて、接合面に回路露出部表面と絶縁体表面との高低差がなく、平面状に成形されていることが好ましい。
【0038】
つまり、図1と図3に示すフレキシブル基板の接続部端末構造のように、回路露出部12Aが、接合面側の絶縁体(ベースフィルム11)の境界面に沿って略Z状(若しくは略逆Z状)に湾曲加工され、これによって、回路露出部12の回路表面と、接合面側の絶縁体(ベースフィルム11)の表面とが、同一平面状となることが好ましい。
【0039】
なお、回路露出部12Aが湾曲加工された接続部端末構造10Aを有するフレキシブル基板において、図1の実施例のように、接続部端末先端の接合面側のみが露出した回路露出部12Aを備えた接続部端末10Aでは、非接合面側の絶縁体(カバーレイフィルム13)を介して湾曲加工されるため、折り曲げられた回路露出部12Aの回路の角度が鈍角となりやすいが、図3の実施例のように、接続部端末先端部分の回路全体が露出した回路露出部12Aを備えた回路露出部12Aを備えた接続部端末10Aでは、非接合面側の絶縁体(カバーレイフィルム13)を介すことなく湾曲加工できるため、回路露出部12Aの回路を、接合面側の絶縁体(ベースフィルム11)の境界面に沿って折り曲げることができる。
【0040】
図5は、図1または図3に示すフレキシブル基板の接続部端末10Aをリジット基板の接続部端末20Aに接合した接合部において、フレキシブル基板のA―A断面線(図1及び図3を参照)と垂直方向に切断したときの断面図を示すものである。
【0041】
図5(a)は、図1に示すように接続部端末10Aの先端において、接合面の絶縁体(ベースフィルム11)のみが除去され、接合面側の回路のみが露出している回路露出部12Aを備えた接続部端末10Aの接合部断面を示すものであり、前記接続部端末10Aの回路露出部12Aの表面(接合面側)に半田メッキ層1を形成したフレキシブル基板10を、リフローによる熱圧着によってリジット基板の接続部端末22Aに接合した場合、基板間に介在する半田によってフレキシブル基板の接続部端末10Aがリジット基板の接続部端末20Aに半田付けされる。
【0042】
また図5(b)は、図3に示すように接続部端末10Aの先端において、ベースフィルム11及びカバーレイフィルム13が除去されて回路全体が露出している回路露出部12Aを備えた接続部端末10Aの接合部断面を示すものであり、前記接続部端末10Aの回路露出部12Aの表面(回路の周面全体)に半田メッキ層1を形成したフレキシブル基板10を、リフローによる熱圧着によってリジット基板の接続部端末22Aに接合した場合、基板間(接合面側の回路表面)だけでなく回路側面にまで半田が回りこんで、フレキシブル基板の接続部端末10Aがリジット基板の接続部端末20Aに半田付けされるため基板間の接続信頼性が向上する。
【0043】
図6から図9は、絶縁体からなるベースフィルム12と、導通性の回路11と、絶縁体からなるカバーレイフィルム13とからなるフレキシブル基板10の接続部端末構造の加工方法を説明するものである。
【0044】
図6は、この発明によるフレキシブル基板の接続部末端構造の加工方法の第1実施例を説明する図であって、この実施例は、絶縁体からなるベースフィルム11と、導電性の回路12と、絶縁体からなるカバーレイフィルム13との3層構造のフレキシブル基板10のベースフィルム11側を接合面として、リジット基板の接続部端末20Aにフレキシブル基板の接続部端末10Aを接合するための、フレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法を説明するものである。
【0045】
この実施例では、ポリイミドからなるベースフィルム11と、銅回路12と、ポリイミドからなるカバーレイフィルム13からなる3層構造のフレキシブル基板10について、フレキシブル基板10の先端部分のベースフィルム11をレーザー加工やポリイミドエッチングによって除去して回路露出部12Aを形成した後、成形型を用いて加熱プレスすることによって、ベースフィルム11が除去された部分を湾曲加工し、ベースフィルム11被覆部表面と回路露出部12A表面との高低差を小さくし、これによって、接合面側の絶縁体表面と回路露出部表面との高低差が小さい接続部端末10Aをフレキシブル基板10の先端に作製する。
そして、前記回路露出部12Aの表面に半田メッキ層1を被覆するとともに、接続部端末10Aのベースフィルム11の一部に接着層2を形成し、前記半田メッキ層1によってフレキシブル基板10とリジット基板20との導通性(電気的接続)を確保した状態で端末間接合させるようにするとともに、さらに前記接着層2によって基板間の接合が強化されるように、フレキシブル基板の接着部端末10Aを加工した。
【0046】
図7は、この発明によるフレキシブル基板の接続部末端構造の加工方法の第2実施例を示す図であって、この実施例は、絶縁体からなるベースフィルム11と、導電性の回路12と、絶縁体からなるカバーレイフィルム13との3層構造の前記カバーレイフィルム13側を接合面として、リジット基板の接続部端末20Aにフレキシブル基板の接続部端末10Aを接合するための、フレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法を説明するものである。
【0047】
この実施例では、ポリイミドからなるベースフィルム11と、銅回路12と、ポリイミドからなるカバーレイフィルム13からなる3層構造のフレキシブル基板10について、フレキシブル基板10の先端部分のカバーレイフィルム13をレーザー加工やポリイミドエッチングによって除去して回路露出部12Aを形成した後、成形型を用いて加熱プレスすることによって、カバーレイフィルム13が除去された部分を湾曲加工し、カバーレイフィルム13被覆部表面と回路露出部12A表面との高低差を小さくし、これによって、接合面側の絶縁体表面と回路露出部表面との高低差が小さい接続部端末10Aをフレキシブル基板10の先端に作製する。
そして、前記回路露出部12Aの表面に半田メッキ層1を被覆するとともに、接続部端末10Aのカバーレイフィルム13の一部に接着層2を形成し、前記半田メッキ層1によってフレキシブル基板10とリジット基板20との導通性(電気的接続)を確保した状態で端末間接合させるようにするとともに、さらに前記接着層2によって基板間の接合が強化されるように、フレキシブル基板の接着部端末10Aを加工した。
【0048】
この発明の第1及び第2実施例によるフレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法では、フレキシブル基板10の接合面側に、平面状の転写面を有する成形型を配置し、非接合面側に、回路露出部12Aを接合面側に向かって湾曲させるのに適当な段差が形成された転写面を有する成形型を配置し、これらの成形型でフレキシブル基板の接続部端末10Aを挟み込んで加熱プレスし、湾曲加工することによって、接続部端末10Aの接合面において、絶縁体表面と回路露出部表面とが同一平面上にあるフレキシブル基板の接続部端末構造を加工する。
【0049】
また図6及び図7に示すように、これらの実施例では、フレキシブル基板の先端部分の少なくとも接合面側の絶縁体(ベースフィルム11若しくはカバーレイフィルム13)を除去し、接合面側のみに回路露出部12Aを形成するようにしたが、フレキシブル基板10の先端部分のベースフィルム11及びカバーレイフィルム13を除去することによって、先端部分の回路全周面が露出した回路露出部分12Aを形成した後、この回路露出部分12Aの表面を接合面側の絶縁体(ベースフィルム11若しくはカバーレイフィルム13)の表面との高低差を小さくするように湾曲加工してもよい。
これによって図3に示す接続部端末10Aのように、接続部端末先端の回路の全周面が露出した回路露出部12Aを備えたフレキシブル基板の接続部端末構造を加工することができる。
【0050】
さらに、フレキシブル基板10の中央部分の絶縁体を除去して回路露出部12Aを形成し、この回路露出部12Aを湾曲加工して、接合面側の絶縁体被覆部表面と回路露出部表面との高低差を小さくした後、前記回路露出部12Aの中央を切断することによって、接合面の絶縁体表面と回路露出部表面との高低差の小さい接続部端末をフレキシブル基板の先端に作製するようにしてもよい。
【0051】
次に、実施例1及び実施例2の加工方法の如く、回路露出部12Aを接合面側に向かって湾曲させるのに適当な段差が形成された転写面を有する成形型を使用することなく、フレキシブル基板の接続部端末構造を加工する方法(実施例3及び実施例4)について、図8及び図9を参照して説明する。
【0052】
図8は、この発明によるフレキシブル基板の接続部末端構造の加工方法の第3実施例を示す図であって、この実施例は、絶縁体からなるベースフィルム11と、導電性の回路12と、絶縁体からなるカバーレイフィルム13との3層構造の前記ベースフィルム11側を接合面として、リジット基板の接続部端末20Aにフレキシブル基板の接続部端末10Aを接合するための、フレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法を説明するものである。
【0053】
この実施例では、ポリイミドからなるベースフィルム11と、銅回路12と、ポリイミドからなるカバーレイフィルム13からなる3層構造のフレキシブル基板10について、フレキシブル基板10の中央部分のベースフィルム11をレーザー加工やポリイミドエッチングによって除去して回路露出部12Aを形成した後、ベースフィルム11側に硬質の基材4を配設するとともに、カバーレイフィルム側に軟質のクッション材3を配設し、前記軟質のクッション材3と硬質の基材4とでフレキシブル基板の接続部端末10Aを挟み込んで加熱プレスすることによって、ベースフィルム11が除去された部分を湾曲加工し、ベースフィルム11被覆部表面と回路露出部12A表面との高低差を小さくし、その後、前記回路露出部12Aの中央を切断することによって、接合面側の絶縁体表面と回路露出部表面との高低差が小さい接続部端末10Aをフレキシブル基板10の先端に作製する。
そして、前記回路露出部12Aの表面に半田メッキ層1を被覆するとともに、接続部端末10Aのベースフィルム11の一部に接着層2を形成し、前記半田メッキ層1によってフレキシブル基板10とリジット基板20との導通性(電気的接続)を確保した状態で端末間接合されるようにするとともに、さらに前記接着層2によって基板間の接合が強化されるように、フレキシブル基板の接着部端末10Aを加工した。
【0054】
図9は、この発明によるフレキシブル基板の接続部末端構造の加工方法の第4実施例を示す図であって、この実施例は、絶縁体からなるベースフィルム11と、導電性の回路12と、絶縁体からなるカバーレイフィルム13との3層構造の前記カバーレイフィルム13側を接合面として、リジット基板の接続部端末20Aにフレキシブル基板の接続部端末10Aを接合するための、フレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法を説明するものである。
【0055】
この実施例では、ポリイミドからなるベースフィルム11と、銅回路12と、ポリイミドからなるカバーレイフィルム13からなる3層構造のフレキシブル基板10について、フレキシブル基板10の中央部分のカバーレイフィルム13をレーザー加工やポリイミドエッチングによって除去して回路露出部12Aを形成した後、カバーレイフィルム13側に硬質の基材4を配設するとともに、ベースフィルム11側に軟質のクッション材3を配設し、前記軟質のクッション材3と硬質の基材4とでフレキシブル基板の接続部端末10Aを挟み込んで加熱プレスすることによって、カバーレイフィルム13が除去された部分を湾曲加工し、カバーレイフィルム13被覆部表面と回路露出部12A表面との高低差を小さくし、その後、前記回路露出部12Aの中央を切断することによって、接合面側の絶縁体表面と回路露出部表面との高低差が小さい接続部端末10Aをフレキシブル基板10の先端に作製する。
そして、前記回路露出部12Aの表面に半田メッキ層1を被覆するとともに、接続部端末10Aのカバーレイフィルム13の一部に接着層2を形成し、前記半田メッキ層1によってフレキシブル基板10とリジット基板20との導通性(電気的接続)を確保した状態で端末間接合されるようにするとともに、さらに前記接着層2によって基板間の接合が強化されるように、フレキシブル基板の接着部端末10Aを加工した。
【0056】
なお、第3及び第4実施例では、樹脂フィルム材からなる軟らかいクッション材3と、ステンレス鋼からなり、平面状の転写面を有する硬い基材4とを使用し、前記硬い基材4をフレキシブル基板10の接合面側に配設するとともに、軟らかいクッション材3を非接合面側に配設し、前記軟らかいクッション材3と硬い基材4とでフレキシブル基板の接続部端末10Aを挟み込んで、加熱温度を160℃、加圧力30kg/cm2の条件下で1時間加熱プレスした。
【0057】
これによって、前記軟らかいクッション材3が変形しながら、回路露出部12Aを有する接続部端末10Aを加熱プレスするため、平面状の転写面を有する硬い基材4に押し付けられるようにして、接合面側の絶縁体が除去された回路露出部12Aが絶縁体除去部分の形状に合わせて湾曲し、接続部端末10Aの接合面において、絶縁体表面と回路露出部表面とが同一平面上にあるフレキシブル基板の接続部端末構造を加工することができる。
【0058】
この実施例では、樹脂フィルムからなる軟らかいクッション材3として、層厚32μmのポリプロピレンと、層厚68μmの特殊ポリオレフィン(接着剤)と、層厚60μmのポリプロピレンとの三層構造からなるCEL(住友ベークライト製)を使用した。
【0059】
また、これらの実施例では、フレキシブル基板の先端部分の少なくとも接合面側の絶縁体(ベースフィルム11若しくはカバーレイフィルム13)を除去し、接合面側のみに回路露出部12Aを形成するようにしたが、フレキシブル基板10の中央部分のベースフィルム11及びカバーレイフィルム13を除去することによって、回路全周面が露出した回路露出部分12Aを形成した後、この回路露出部分12Aの表面を接合面側の絶縁体(ベースフィルム11若しくはカバーレイフィルム13)の表面との高低差を小さくするように湾曲加工し、その後、前記回路露出部12Aの中央を切断することによって、接合面側の絶縁体表面と回路露出部表面との高低差が小さい接続部端末10Aをフレキシブル基板10の先端に作製するようにしてもよい。
これによって図3に示す接続部端末10Aのように、接続部端末先端の回路の全周面が露出した回路露出部12Aを備えたフレキシブル基板の接続部端末構造を加工することができる。
【0060】
さらに、フレキシブル基板10の先端部分の絶縁体を除去して回路露出部12Aを形成し、この回路露出部12Aを湾曲加工して、接合面の絶縁体表面と回路露出部表面との高低差の小さい接続部端末をフレキシブル基板の先端に作製するようにしてもよい。
【0061】
この発明による第3及び第4実施例によるフレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法では、非接合面側に配設される軟らかいクッション材3が自在に変形しながら、フレキシブル基板の接続部端末に形成された回路露出部12Aを、接合面側に配設される硬い基材4の転写面に向かって押し付け、接合面側の絶縁体除去部分の形状に合わせて回路露出部12Aを湾曲させる。
つまり、これらの実施例では、非接合面側に配設される軟らかいクッション材3が自在に変形しながら、フレキシブル基板の接続部端末10Aの回路露出部12Aを、接合面側に配設された硬い基材4の転写面に押し付けるようにして湾曲させるため、第1及び第2の実施例による加工方法のように、加工すべきフレキシブル基板の接続部端末構造の形状に合わせた成形型を用意する必要がない。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によるフレキシブル基板の接合方法では、絶縁体の一部を除去して回路露出部を形成したフレキシブル基板の接続部端末を、他のプリント基板(例えば、リジット基板)の接続部端末の回路露出部に半田付けによって接合するため、コネクタ部品を使用しない基板同士の接合により、省スペース化を図ることができ、構成部品の小型化に対する要求を満たすことができるとともに、またコネクタ部品のコストを省くことができる。
【0063】
そして、この発明によるフレキシブル基板の接続部端末構造によれば、少なくとも接合面側の絶縁体を一部除去することによって回路露出部を形成した接続部端末において、前記回路露出部を湾曲させ、接続部端末の接合面において回路露出部表面と絶縁体表面との高低差を小さくしたことによって、フレキシブル基板と他のプリント基板とを対向させたときに端末間に空隙が発生することを抑制できる。
従って、従来技術のように基板間を半田付けによって接合するときに、前記端子間の空隙を埋めるために供給していた半田が必要なく、半田の供給量の管理が容易となり、これによって実装工程の変更を伴うことなく他の部品との一括リフローによる熱圧着で、フレキシブル基板を他のプリント基板に実装することができ、安価にリジット基板にフレキシブル基板を接合した構造(リジットーフレックス構造)が実現できるとともに、従来技術に比べて端子間に供給する半田の量も少量でよい。
そしてこの少量の半田による基板間の接合が可能となったことによって、リフローによる熱圧着によって基板を半田付けするときに、端末間から半田が流れ出す量が少なくなり、このため他の端末とのショートの虞がなくなり、プリント基板の接合部回路の狭ピッチ化が可能となり、内部配線の高密度化を図ることができる。
【0064】
またこの発明による加工方法によれば、成形型を用いて加熱プレスすることによって回路露出部を湾曲させるものであり、接合面において、回路露出部表面と絶縁体表面との高低差を小さくした接続部端末構造を容易に加工することができる。
また硬い基材と軟らかいクッション材とで接続部端末を挟み込んで、回路露出部を湾曲させる場合は、前記軟らかいクッション材が自在に変形しながら回路露出部を接合面側に配設された硬い基材の転写面に押し付け、これによって回路露出部を湾曲させるため、絶縁体を除去した部分の形状に合わせた成形型を用意しなくてもよく、設備の簡略化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるフレキシブル基板の接合部末端構造の例を示す図。
【図2】図1に示すフレキシブル基板の接合方法の説明図。
【図3】この発明によるフレキシブル基板の接合部末端構造の他の例を示す図。
【図4】図3に示すフレキシブル基板の接合方法の説明図。
【図5】図1と図3に示すフレキシブル基板と他の基板との接合部断面。
【図6】この発明の第1実施例によるフレキシブル基板の接合部末端構造の加工方法の説明図。
【図7】この発明の第2実施例によるフレキシブル基板の接合部末端構造の加工方法の説明図。
【図8】この発明の第3実施例によるフレキシブル基板の接合部末端構造の加工方法の説明図。
【図9】この発明の第4実施例によるフレキシブル基板の接合部末端構造の加工方法の説明図。
【図10】従来によるフレキシブル基板の接続部末端構造と、それを用いた基板間接続方法の説明図
【符号の説明】
1 半田メッキ層
2 接着層
3 硬質の基材
4 軟質のクッション材
10 フレキシブル基板
10A フレキシブル基板の接続部端末
11 ベースフィルム
12 (フレキシブル基板の)回路
12A (フレキシブル基板の)回路露出部
13 カバーレイフィルム
20 リジッド基板
20A リジット基板の接続部端末
21 硬質基板層
22 (リジット基板の)回路
22A (リジット基板の)回路露出部
23 保護層
【発明の属する技術分野】
この発明は、コネクタを使用しない基板間の接合時に用いるフレキシブル基板の接続部端末構造と、その加工技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術によるプリント基板間の接合方法によれば、コネクタを使用してプリント基板どうしを接合する方法がある。しかしながら、コネクタを使用した基板間接合方法では、コネクタがプリント基板上に実装されることとなり、このコネクタの厚み(大きさ)によって接続部に要する体積が大きくなり、プリント基板どうしを接合して構成される部品(構成部品)の小型化の障害となっていた。
そこで、接続部に要する体積を減少させ、例えば小型機器などに要求される構成部品の小型化に貢献する基板間接合方法として、フレキシブル基板の接続部端末の回路を露出させてフライングリードにし、この回路露出部を他方のプリント基板(例えばリジット基板など)の回路露出部に半田付けすることによって、フレキシブル基板と他方のプリント基板(例えばリジッド基板)との導通性(電気的接続性)を確保してプリント基板どうしを接合するといった、コネクタを使用しない基板間接合方法が開発されてきた。
【0003】
図10は、コネクタを使用しない基板間接合方法における従来例を示すものである。
絶縁体からなるベースフィルム11の表面に導電性の回路12を形成し、その上から絶縁体からなるカバーレイフィルム13を被覆したフレキシブル基板10´と、硬質の基板21の表面に回路22を形成し、その上から保護層23を設けたリジット基板20とを、コネクタをせず、かつフレキシブル基板10´とリジット基板20の導通性(電気的接続)を確保して接合する場合、フレキシブル基板の接続部端末10´Aの先端部分のベースフィルム11(またはカバーレイフィルム13)を除去して回路露出部12Aを形成し、フライングリードとした接続部端末10´Aを、リジット基板の接続部端末20Aに対向させ、この対向する2つの接続部端末を半田付けすることによって基板間接合する。
なおリジット基板の接続部端末20Aには回路露出部22Aが形成されており、この回路露出部22Aにフレキシブル基板の接続部端末10´Aの回路露出部12Aを半田付けすることによって、フレキシブル基板10´とリジット基板20との導通性(電気的接続)を確保した基板間接合を図る。
【0004】
このとき、図10(a)に示すように、フレキシブル基板の接続部端末10´Aの接合面側では、絶縁体からなるベースフィルム11(またはカバーレイフィルム13)が部分的に除去されているため、フレキシブル基板の接続部端末10´Aの接合面に、絶縁体の厚さ分の高低差(段差)が発生し、これによって、リジット基板の接続部端末20Aとフレキシブル基板の接続部端末10´Aを対向させたときに、前記端末間に絶縁体の厚さ分の空隙が発生する。
従って、フレキシブル基板の接続部端末10´Aとリジット基板の接続部端末20Aとを半田付けするときに、前記空隙を埋めるために、例えばリジット基板の接続部端末20Aの回路露出部22Aの表面に大量の半田クリーム1´を塗布したり(図10(b)を参照)、フレキシブル基板の接続部端末の回路露出部12Aの表面に厚い半田メッキ層を設けたりすることによって、リジット基板の接続部端末20Aとフレキシブル基板の接続部端末10´Aとの間に発生する空隙を埋め、フレキシブル基板10´とリジット基板20の導通性(電気的接続)を確保した基板間接合を図っていた(図10(c)を参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来技術によるフレキシブル基板の接続部端末構造による、コネクタを使用しないフレキシブル基板の接合方法では、接続部の省スペース化は図れるものの、接続部端末に供給する半田の量を管理するのが困難であった。
従来技術によれば、例えば半田クリーム1´の塗布量が少なかったり、半田メッキ層が薄かったりして半田の供給量が少ないと、フレキシブル基板10とリジット基板20の端末間に発生する空隙を埋めることができず、基板間接合時にフレキシブル基板10とリジット基板20との導通性(電気的接続)を確保することができない虞がある一方で、基板間の導通性を確保し、フレキシブル基板を確実に接合するため、端子間の空隙を埋めるように多量の半田を供給した場合も、リフローによる熱圧着によってフレキシブル基板の接続部端末を半田付けするときに、端子間に供給されている半田が流れ出してしまうといった不具合が生じていた。そして、従来技術によるフレキシブル基板では、流れ出した半田による他の端末とショートを防止するために、接続部回路の狭ピッチ化(フレキシブル基板の内部配線の高密度化)に対応できなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そして、機器の小型化、薄型化の急速な進展に伴い、接続部の省スペース化が要求されているとともに、フレキシブル基板など内部配線の高密度化が不可欠になっており、このような高密度化された配線を有するプリント基板間の接合において、基板間の導通性が確保され、かつショートの虞がない基板間の接合が望まれている。
【0007】
そこで、この発明は上記の問題を鑑み、コネクタを使用することなくフレキシブル基板を他のプリント基板に接合するにあたって、基板を対向したときに端末間に発生する空隙を減少・抑制することによって、基板間を少量の半田で接合することが可能な接続部端末構造を備えたフレキシブル基板を提供し、その接続部端末構造の加工方法、ならびにフレキシブル基板の接合方法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明のフレキシブル基板の接続部端末構造によれば、絶縁体からなるベースフィルムの表面に導電性の回路を形成し、絶縁体からなるカバーレイフィルムを被覆したフレキシブル基板を、コネクタを使用することなく他のプリント基板に接合するにあたって、前記フレキシブル基板の接続部端末を、他のプリント基板の接続部端末に半田付けするための接続部端末構造であって、フレキシブル基板の接続部端末の絶縁体の一部が除去され、接続部端末の少なくとも接合面側の一部に回路露出部が形成されているとともに、前記回路露出部が接合面側に向かって湾曲し、接続部端末の接合面側において、絶縁体表面と回路露出部表面との高低差が小さくなっている。
【0009】
そして、この発明によるフレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法によれば、接続部端末の接合面側の絶縁体の一部を除去して回路を露出させ、少なくとも接合面側に回路露出部を形成した後、成形型を用いて加熱プレスすることによって、前記回路露出部を接合面側に向かって湾曲させ、接合面側の絶縁体表面と回路露出部表面との高低差が小さくなるように成形された接続部端末を備えたフレキシブル基板を取得する。
または、接続部端末の接合面側の絶縁体の一部を除去して回路を露出させ、少なくとも接合面側に回路露出部を形成した後、軟質のクッション材と硬質の基材との間に前記フレキシブル基板の接続部端末を配設し、フレキシブル基板の接合面側に前記硬質の基材を配置し、フレキシブル基板の接続部端末を軟質のクッション材と硬質の基材とで挟み込んで加熱プレスすることによって、前記回路露出部を接合面側に向かって湾曲させ、接合面側の絶縁体表面と回路露出部表面との高低差が小さくなるように成形された接続部端末を備えたフレキシブル基板を取得する。
【0010】
さらに、この発明によれば、絶縁体からなるベースフィルムの表面に導電性の回路を形成し、絶縁体からなるカバーレイフィルムを被覆したフレキシブル基板を、コネクタを使用することなく他のプリント基板に接合するフレキシブル基板の接合方法において、フレキシブル基板の接続部端末の少なくとも接合面側の絶縁体を一部除去し、回路露出部を形成するとともに、前記回路露出部を湾曲させ、接続部端末の接合面側の絶縁体表面と回路露出部表面との高低差を小さくしたフレキシブル基板の接続部端末を、他のプリント基板の接続部端末に対向させ、他のプリント基板の接続部端末の回路露出部に、前記フレキシブル基板の接続部端末の回路露出部を半田付けする
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明によるフレキシブル基板の接続部端末構造、およびその加工方法、ならびにフレキシブル基板の接合方法について図面を参照して説明する。
【0012】
図1は、この発明によるフレキシブル基板の接続部端末構造の例を示すものであって、図1(a)はフレキシブル基板の接続部端末10Aを接合面側から見た平面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A断面図である。
また図2は、図1に示すフレキシブル基板の接合方法について説明するものである。
【0013】
図1に示すフレキシブル基板の接続部端末構造では、絶縁体からなるベースフィルム11の表面に導電性の回路12を形成し、さらに絶縁体からなるカバーレイフィルム13を被覆したフレキシブル基板10の接続部端末10Aにおいて、接合面側の絶縁体(ベースフィルム11)の一部を除去して回路12を露出させ、接合面側に回路露出部12Aを形成するとともに、図1(b)に示すように、絶縁体を除去した部分(回路露出部12A)を接合面側に向かって湾曲させ、接続部端末10Aの接合面側において、絶縁体(ベースフィルム11)の表面と回路露出部12Aの表面との高低差を小さくしてある。
【0014】
すなわち、接続部端末10Aの回路露出部12Aを接合面側に向かって湾曲させ、接続部端末10Aの接合面において、絶縁体表面と回路露出部表面との高低差を小さくすることによって、このフレキシブル基板の接続部端末10Aを他のプリント基板(例えばリジット基板20)の接続部端末20Aに接合するときに、前記端末間の空隙を抑制することができる(図2を参照)。
【0015】
なお、フレキシブル基板の接続部端末10Aの接合面において、絶縁体表面と回路露出部表面とが同一平面上になるように、接続部端末10Aの回路露出部12Aを接合面側に向かって湾曲させることが好ましい。
【0016】
従来技術におけるフレキシブル基板では、フレキシブル基板の接続部端末と他のプリント基板(例えばリジット基板)の接続部端末とを対向させたときに端子間に空隙が発生し、そのため、基板間接合時には、空隙を埋めるために端子間に多量の半田を供給する必要があったが、この発明によるフレキシブル基板の接続部端末構造では、接合面での回路露出部表面と絶縁体表面の高低差が小さく、このため前記端子間に発生する空隙を抑制することができるため、半田の供給量を減少させることができる。
つまり、回路露出部表面に形成する半田メッキ層1を薄く、または回路露出部に塗布する半田クリームを少量にすることができる。
そして、端子間の半田の供給量を少なくすることによって、リフローによる熱圧着時に半田が流れ出す不具合がなくなり、他の端末とのショートを心配することなく、接続部回路を狭ピッチ化し、内部配線の高密度化を図ることができる。
【0017】
図1に示す実施例では、フレキシブル基板の接続部端末10Aの接合面において、絶縁体表面と回路露出部表面とが同一平面上になるように、接続部端末10Aの回路露出部12Aを接合面側に向かって湾曲させてあり、さらに回路露出部12Aの表面に半田メッキ層1を形成し、さらに端子間の接着力を強化(補強)するために、接続部端末接合面側の絶縁体(ベースフィルム11)の表面の一部に接着層2を形成してある。
【0018】
なお、この実施例では、厚さ10μmの半田メッキ層を回路露出部12Aの表面に被覆し、絶縁体(ベースフィルム11)の表面に、層厚10μmの接着層2を形成した。
回路露出部12Aの表面に半田メッキ層1を薄く被覆することが好ましく、フレキシブル基板の接続部端末10Aを他のプリント基板(例えばリジット基板)の接続部端末20Aに接合するときに、回路露出部12Aの表面に形成した半田メッキ層1が熱圧着時に流れだして、他の端末とショートするのを防止・抑制するため、半田メッキ層1の層厚は10〜15μmであることが好ましい。
【0019】
図1に示す実施例では、接合面側の絶縁体がベースフィルム11であり、この接続部端末10Aに形成されているベースフィルム11が、先端からある程度の割合で除去され、フレキシブル基板10の先端の接合面側に回路露出部12Aが形成されているが、接合面側の絶縁体がカバーレイフィルム13の場合は、カバーレイフィルム13を除去し、フレキシブル基板10の先端の接合面側に回路露出部12Aを形成する。
【0020】
図1に示す接続部端末構造を備えたフレキシブル基板の接合方法について、図2を参照して説明する。
この発明によるフレキシブル基板の接合方法は、コネクタを使用しないフレキシブル基板の接合方法であって、フレキシブル基板の接続部端末10Aの少なくとも接合面側の絶縁体を一部除去し、回路露出部12Aを形成するとともに、前記絶縁体を除去した部分(回路露出部12A)を湾曲させ、接続部端末10Aの接合面側の絶縁体表面と回路露出部表面との高低差を小さくしたフレキシブル基板の接続部端末10Aを、他のプリント基板の接続部端末に対向させ、他のプリント基板の接続部端末の回路露出部に、前記フレキシブル基板の接続部端末10Aの回路露出部12Aを半田付けする。
【0021】
図2に示す実施例は、フレキシブル基板の接続部端末10Aをリジット基板の接続部端末20Aに接合するものであり、この実施例では、回路露出部12Aの表面に半田メッキ層1が被覆されているフレキシブル基板の接続部端末10Aと、リジット基板の接続部端末20Aとを対向させた後(図2(a)を参照)、加熱温度250〜260℃のリフローによる熱圧着によって、リジット基板の接続部端末20Aの回路露出部22Aに、前記フレキシブル基板の接続部端末10Aの回路露出部12Aを半田付けした(図2(b)を参照)。
【0022】
なお、この実施例ではフレキシブル基板の接続部端末10Aの接合面において、回路露出部12Aの表面と絶縁体(ベースフィルム11)の表面が同一平面上にあるため、前記回路露出部12Aの表面に被覆されている半田メッキ層1が薄くても、前記フレキシブル基板の回路露出部12Aとリジット基板の回路露出部22Aとを確実に半田付けすることができ、基板間の導通性(電気的接続)を確保した状態で、プリント基板の接続部端末10Aをリジット基板の接続部端末20Aに接合することができる。
【0023】
図2に示す接合方法は、フレキシブル基板の回路露出部12Aの表面に半田メッキ層1を形成し、リフローで熱圧着することによってフレキシブル基板10とリジット基板20とを接合しているが、フレキシブル基板の接続部端末10Aの回路露出部12Aの表面、若しくはリジット基板の接続部端末20Aの回路露出部22Aの表面に少量の半田クリームを塗布し、リフローで熱圧着することによって接合してもよい。
【0024】
半田メッキ層1の形成、若しくは半田クリームの塗布の何れの方法を用いてフレキシブル基板10とリジット基板20との端子間に半田を供給する場合も、従来技術の接合方法のように、端子間の空隙を埋めるための多量の半田は必要なく、少量の半田を介してフレキシブル基板10の接合を行うため、リフローによる熱圧着のときに半田が流れ出す虞がなく、これによって接合部回路の狭ピッチ化が可能である。
【0025】
図3は、この発明によるフレキシブル基板の接続部端末構造の他の例を示すものであって、図3(a)はフレキシブル基板の接続部端末10Aを接合面側から見た平面図であり、図3(b)は図3(a)のA−A断面図である。
【0026】
図3に示すフレキシブル基板の接続部端末構造では、接続部端末の先端のベースフィルム11とカバーフィルム13を除去し、接続部端末の一部に回路全周面が露出した回路露出部12Aを形成してある(図3(a)を参照)。
そして、図3(b)に示すように、回路露出部12Aを接合面側に向かって湾曲させ、接続部端末10Aの接合面側において、絶縁体(ベースフィルム11)の表面と回路露出部12Aの表面との高低差を小さくしてある。
【0027】
すなわち、図1に示す実施例と同様に、接続部端末10Aの回路露出部12Aを接合面側に向かって湾曲させ、接続部端末10Aの接合面において、絶縁体表面と回路露出部表面との高低差を小さくすることによって、このフレキシブル基板の接続部端末10Aを他のプリント基板(例えばリジット基板)の接続部端末20Aに接合するときに、前記端末間の空隙を抑制することができる(図4を参照)。
【0028】
なお、図1及び図3の何れの実施例においても、フレキシブル基板の接続部端末10Aの接合面側において、絶縁体表面と回路露出部表面とが同一平面上になるように、接続部端末10Aの回路露出部12Aを接合面側に向かって湾曲させることが好ましく、これによってフレキシブル基板10とリジット基板20の接合時に端子間の空隙を抑制することができ、半田の供給量を減少させることができる。
そして、端子間の半田の供給量を少なくすることによって、リフローによる熱圧着時に半田が流れ出す不具合がなくなり、他の端末とのショートを心配することなく、接続部回路を狭ピッチ化し、内部配線の高密度化を図ることができる。
【0029】
図3に示す実施例では、フレキシブル基板の接続部端末10Aの接合面側において、絶縁体表面と回路露出部表面とが同一平面上になるように、接続部端末10Aの回路露出部12Aを接合面側に向かって湾曲させてあり、さらに回路露出部12Aの表面に半田メッキ層1を形成し、さらに端子間の接着力を強化(補強)するために、接続部端末接合面側の絶縁体(ベースフィルム11)の表面の一部に接着層2を形成してある。
【0030】
なお、この実施例でも、厚さ10μmの半田メッキ層を回路露出部12Aの表面に被覆し、また接合面側の絶縁体(ベースフィルム11)の表面に層厚10μmの接着層2を形成した。
回路露出部12Aの表面に半田メッキ層1を薄く被覆することが好ましく、フレキシブル基板の接続部端末10Aを他のプリント基板の接続部端末20Aに接合するときに、回路露出部12Aの表面に形成した半田メッキ層1が熱圧着時に流れだして、他の端末とショートするのを防止・抑制するため、半田メッキ層1の層厚は10〜15μmであることが好ましい。
【0031】
図4は、図3に示す接続部端末構造を備えたフレキシブル基板の接合方法について説明する図である。
この発明によるフレキシブル基板の接合方法は、コネクタを使用することなく他のプリント基板20に接合するフレキシブル基板の接合方法であって、フレキシブル基板の接続部端末10Aの先端の絶縁体を除去し、回路全体が露出した回路露出部12Aを形成するとともに、前記絶縁体を除去した部分を湾曲させ、接続部端末10Aの接合面側の絶縁体表面と回路露出部表面との高低差を小さくしたフレキシブル基板の接続部端末10Aを、他のプリント基板の接続部端末に対向させ、他のプリント基板の接続部端末の回路露出部に、前記フレキシブル基板の接続部端末10Aの回路露出部12Aを半田付けする。
【0032】
そして、図4に示す実施例はフレキシブル基板の接続部端末10Aをリジット基板の接続部端末20Aに接合するものであり、図2に示す実施例同様、この実施例においても、回路露出部12Aの表面に半田メッキ層1が被覆されているフレキシブル基板の接続部端末10Aと、リジット基板の接続部端末20Aとを対向させた後(図4(a)を参照)、加熱温度250〜260℃のリフローによる熱圧着によって、リジット基板の接続部端末20Aの回路露出部22Aに、前記フレキシブル基板の接続部端末10Aの回路露出部12Aを半田付けした(図4(b)を参照)。
【0033】
なお、この実施例ではフレキシブル基板の接続部端末の接合面側において、回路露出部12Aの表面と絶縁体(ベースフィルム11)の表面が同一平面上にあるため、前記回路露出部12Aの表面に被覆されている半田メッキ層1が薄くても、前記フレキシブル基板の回路露出部12Aとリジット基板の回路露出部22Aとを確実に半田付けすることができ、基板間の導通性を確保した状態で、プリント基板の接続部端末10Aをリジット基板の接続部端末20Aに接合することができる。
【0034】
なお図4に示す実施例でも、フレキシブル基板の回路露出部12Aの表面に半田メッキ層1を形成し、リフローで熱圧着することによってフレキシブル基板10とリジット基板20とを接合しているが、フレキシブル基板の接続部端末10Aの回路露出部12Aの表面、若しくはリジット基板の接続部端末20Aの回路露出部22Aの表面に少量の半田クリームを塗布し、リフローで熱圧着することによって接合してもよい。
【0035】
半田メッキ層1の形成、若しくは半田クリームの塗布の何れの方法を用いてフレキシブル基板10とリジット基板20との端子間に半田を供給する場合も、従来技術の接合方法のように、端子間の空隙を埋めるための多量の半田は必要なく、少量の半田を介してフレキシブル基板10の接合を行うため、リフローによる熱圧着のときに半田が流れ出す虞がなく、これによって接合部回路の狭ピッチ化が可能である。
【0036】
なお、この発明によるフレキシブル基板の接続部端末構造では、図1及び図3に示すように、絶縁体の除去部分を接合面側に向かって湾曲させて、接合面側の絶縁体(ベースフィルム11)表面と回路露出部12Aの表面とが同一平面上にあることが好ましい。
【0037】
また、回路露出部12Aが接合面側に向かって湾曲した接続部端末10Aにおいて、接合面における絶縁体被覆部分と絶縁体除去部分(回路露出部12A)の境界線を第1折曲線とし、この第1折曲線において接続部端末10Aが略垂直に谷折りされている(接合面側に向かって折り曲げられている)とともに、接合面側に被覆されている絶縁体の厚み分だけ前記第1折曲線よりも先の部分を第2折曲線とし、この第2折曲線において接続部端末10Aが略垂直に山折りされ(第1折曲線とは反対方向に折り曲げられ)ることによって、フレキシブル基板の接続部端末10Aにおいて、接合面に回路露出部表面と絶縁体表面との高低差がなく、平面状に成形されていることが好ましい。
【0038】
つまり、図1と図3に示すフレキシブル基板の接続部端末構造のように、回路露出部12Aが、接合面側の絶縁体(ベースフィルム11)の境界面に沿って略Z状(若しくは略逆Z状)に湾曲加工され、これによって、回路露出部12の回路表面と、接合面側の絶縁体(ベースフィルム11)の表面とが、同一平面状となることが好ましい。
【0039】
なお、回路露出部12Aが湾曲加工された接続部端末構造10Aを有するフレキシブル基板において、図1の実施例のように、接続部端末先端の接合面側のみが露出した回路露出部12Aを備えた接続部端末10Aでは、非接合面側の絶縁体(カバーレイフィルム13)を介して湾曲加工されるため、折り曲げられた回路露出部12Aの回路の角度が鈍角となりやすいが、図3の実施例のように、接続部端末先端部分の回路全体が露出した回路露出部12Aを備えた回路露出部12Aを備えた接続部端末10Aでは、非接合面側の絶縁体(カバーレイフィルム13)を介すことなく湾曲加工できるため、回路露出部12Aの回路を、接合面側の絶縁体(ベースフィルム11)の境界面に沿って折り曲げることができる。
【0040】
図5は、図1または図3に示すフレキシブル基板の接続部端末10Aをリジット基板の接続部端末20Aに接合した接合部において、フレキシブル基板のA―A断面線(図1及び図3を参照)と垂直方向に切断したときの断面図を示すものである。
【0041】
図5(a)は、図1に示すように接続部端末10Aの先端において、接合面の絶縁体(ベースフィルム11)のみが除去され、接合面側の回路のみが露出している回路露出部12Aを備えた接続部端末10Aの接合部断面を示すものであり、前記接続部端末10Aの回路露出部12Aの表面(接合面側)に半田メッキ層1を形成したフレキシブル基板10を、リフローによる熱圧着によってリジット基板の接続部端末22Aに接合した場合、基板間に介在する半田によってフレキシブル基板の接続部端末10Aがリジット基板の接続部端末20Aに半田付けされる。
【0042】
また図5(b)は、図3に示すように接続部端末10Aの先端において、ベースフィルム11及びカバーレイフィルム13が除去されて回路全体が露出している回路露出部12Aを備えた接続部端末10Aの接合部断面を示すものであり、前記接続部端末10Aの回路露出部12Aの表面(回路の周面全体)に半田メッキ層1を形成したフレキシブル基板10を、リフローによる熱圧着によってリジット基板の接続部端末22Aに接合した場合、基板間(接合面側の回路表面)だけでなく回路側面にまで半田が回りこんで、フレキシブル基板の接続部端末10Aがリジット基板の接続部端末20Aに半田付けされるため基板間の接続信頼性が向上する。
【0043】
図6から図9は、絶縁体からなるベースフィルム12と、導通性の回路11と、絶縁体からなるカバーレイフィルム13とからなるフレキシブル基板10の接続部端末構造の加工方法を説明するものである。
【0044】
図6は、この発明によるフレキシブル基板の接続部末端構造の加工方法の第1実施例を説明する図であって、この実施例は、絶縁体からなるベースフィルム11と、導電性の回路12と、絶縁体からなるカバーレイフィルム13との3層構造のフレキシブル基板10のベースフィルム11側を接合面として、リジット基板の接続部端末20Aにフレキシブル基板の接続部端末10Aを接合するための、フレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法を説明するものである。
【0045】
この実施例では、ポリイミドからなるベースフィルム11と、銅回路12と、ポリイミドからなるカバーレイフィルム13からなる3層構造のフレキシブル基板10について、フレキシブル基板10の先端部分のベースフィルム11をレーザー加工やポリイミドエッチングによって除去して回路露出部12Aを形成した後、成形型を用いて加熱プレスすることによって、ベースフィルム11が除去された部分を湾曲加工し、ベースフィルム11被覆部表面と回路露出部12A表面との高低差を小さくし、これによって、接合面側の絶縁体表面と回路露出部表面との高低差が小さい接続部端末10Aをフレキシブル基板10の先端に作製する。
そして、前記回路露出部12Aの表面に半田メッキ層1を被覆するとともに、接続部端末10Aのベースフィルム11の一部に接着層2を形成し、前記半田メッキ層1によってフレキシブル基板10とリジット基板20との導通性(電気的接続)を確保した状態で端末間接合させるようにするとともに、さらに前記接着層2によって基板間の接合が強化されるように、フレキシブル基板の接着部端末10Aを加工した。
【0046】
図7は、この発明によるフレキシブル基板の接続部末端構造の加工方法の第2実施例を示す図であって、この実施例は、絶縁体からなるベースフィルム11と、導電性の回路12と、絶縁体からなるカバーレイフィルム13との3層構造の前記カバーレイフィルム13側を接合面として、リジット基板の接続部端末20Aにフレキシブル基板の接続部端末10Aを接合するための、フレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法を説明するものである。
【0047】
この実施例では、ポリイミドからなるベースフィルム11と、銅回路12と、ポリイミドからなるカバーレイフィルム13からなる3層構造のフレキシブル基板10について、フレキシブル基板10の先端部分のカバーレイフィルム13をレーザー加工やポリイミドエッチングによって除去して回路露出部12Aを形成した後、成形型を用いて加熱プレスすることによって、カバーレイフィルム13が除去された部分を湾曲加工し、カバーレイフィルム13被覆部表面と回路露出部12A表面との高低差を小さくし、これによって、接合面側の絶縁体表面と回路露出部表面との高低差が小さい接続部端末10Aをフレキシブル基板10の先端に作製する。
そして、前記回路露出部12Aの表面に半田メッキ層1を被覆するとともに、接続部端末10Aのカバーレイフィルム13の一部に接着層2を形成し、前記半田メッキ層1によってフレキシブル基板10とリジット基板20との導通性(電気的接続)を確保した状態で端末間接合させるようにするとともに、さらに前記接着層2によって基板間の接合が強化されるように、フレキシブル基板の接着部端末10Aを加工した。
【0048】
この発明の第1及び第2実施例によるフレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法では、フレキシブル基板10の接合面側に、平面状の転写面を有する成形型を配置し、非接合面側に、回路露出部12Aを接合面側に向かって湾曲させるのに適当な段差が形成された転写面を有する成形型を配置し、これらの成形型でフレキシブル基板の接続部端末10Aを挟み込んで加熱プレスし、湾曲加工することによって、接続部端末10Aの接合面において、絶縁体表面と回路露出部表面とが同一平面上にあるフレキシブル基板の接続部端末構造を加工する。
【0049】
また図6及び図7に示すように、これらの実施例では、フレキシブル基板の先端部分の少なくとも接合面側の絶縁体(ベースフィルム11若しくはカバーレイフィルム13)を除去し、接合面側のみに回路露出部12Aを形成するようにしたが、フレキシブル基板10の先端部分のベースフィルム11及びカバーレイフィルム13を除去することによって、先端部分の回路全周面が露出した回路露出部分12Aを形成した後、この回路露出部分12Aの表面を接合面側の絶縁体(ベースフィルム11若しくはカバーレイフィルム13)の表面との高低差を小さくするように湾曲加工してもよい。
これによって図3に示す接続部端末10Aのように、接続部端末先端の回路の全周面が露出した回路露出部12Aを備えたフレキシブル基板の接続部端末構造を加工することができる。
【0050】
さらに、フレキシブル基板10の中央部分の絶縁体を除去して回路露出部12Aを形成し、この回路露出部12Aを湾曲加工して、接合面側の絶縁体被覆部表面と回路露出部表面との高低差を小さくした後、前記回路露出部12Aの中央を切断することによって、接合面の絶縁体表面と回路露出部表面との高低差の小さい接続部端末をフレキシブル基板の先端に作製するようにしてもよい。
【0051】
次に、実施例1及び実施例2の加工方法の如く、回路露出部12Aを接合面側に向かって湾曲させるのに適当な段差が形成された転写面を有する成形型を使用することなく、フレキシブル基板の接続部端末構造を加工する方法(実施例3及び実施例4)について、図8及び図9を参照して説明する。
【0052】
図8は、この発明によるフレキシブル基板の接続部末端構造の加工方法の第3実施例を示す図であって、この実施例は、絶縁体からなるベースフィルム11と、導電性の回路12と、絶縁体からなるカバーレイフィルム13との3層構造の前記ベースフィルム11側を接合面として、リジット基板の接続部端末20Aにフレキシブル基板の接続部端末10Aを接合するための、フレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法を説明するものである。
【0053】
この実施例では、ポリイミドからなるベースフィルム11と、銅回路12と、ポリイミドからなるカバーレイフィルム13からなる3層構造のフレキシブル基板10について、フレキシブル基板10の中央部分のベースフィルム11をレーザー加工やポリイミドエッチングによって除去して回路露出部12Aを形成した後、ベースフィルム11側に硬質の基材4を配設するとともに、カバーレイフィルム側に軟質のクッション材3を配設し、前記軟質のクッション材3と硬質の基材4とでフレキシブル基板の接続部端末10Aを挟み込んで加熱プレスすることによって、ベースフィルム11が除去された部分を湾曲加工し、ベースフィルム11被覆部表面と回路露出部12A表面との高低差を小さくし、その後、前記回路露出部12Aの中央を切断することによって、接合面側の絶縁体表面と回路露出部表面との高低差が小さい接続部端末10Aをフレキシブル基板10の先端に作製する。
そして、前記回路露出部12Aの表面に半田メッキ層1を被覆するとともに、接続部端末10Aのベースフィルム11の一部に接着層2を形成し、前記半田メッキ層1によってフレキシブル基板10とリジット基板20との導通性(電気的接続)を確保した状態で端末間接合されるようにするとともに、さらに前記接着層2によって基板間の接合が強化されるように、フレキシブル基板の接着部端末10Aを加工した。
【0054】
図9は、この発明によるフレキシブル基板の接続部末端構造の加工方法の第4実施例を示す図であって、この実施例は、絶縁体からなるベースフィルム11と、導電性の回路12と、絶縁体からなるカバーレイフィルム13との3層構造の前記カバーレイフィルム13側を接合面として、リジット基板の接続部端末20Aにフレキシブル基板の接続部端末10Aを接合するための、フレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法を説明するものである。
【0055】
この実施例では、ポリイミドからなるベースフィルム11と、銅回路12と、ポリイミドからなるカバーレイフィルム13からなる3層構造のフレキシブル基板10について、フレキシブル基板10の中央部分のカバーレイフィルム13をレーザー加工やポリイミドエッチングによって除去して回路露出部12Aを形成した後、カバーレイフィルム13側に硬質の基材4を配設するとともに、ベースフィルム11側に軟質のクッション材3を配設し、前記軟質のクッション材3と硬質の基材4とでフレキシブル基板の接続部端末10Aを挟み込んで加熱プレスすることによって、カバーレイフィルム13が除去された部分を湾曲加工し、カバーレイフィルム13被覆部表面と回路露出部12A表面との高低差を小さくし、その後、前記回路露出部12Aの中央を切断することによって、接合面側の絶縁体表面と回路露出部表面との高低差が小さい接続部端末10Aをフレキシブル基板10の先端に作製する。
そして、前記回路露出部12Aの表面に半田メッキ層1を被覆するとともに、接続部端末10Aのカバーレイフィルム13の一部に接着層2を形成し、前記半田メッキ層1によってフレキシブル基板10とリジット基板20との導通性(電気的接続)を確保した状態で端末間接合されるようにするとともに、さらに前記接着層2によって基板間の接合が強化されるように、フレキシブル基板の接着部端末10Aを加工した。
【0056】
なお、第3及び第4実施例では、樹脂フィルム材からなる軟らかいクッション材3と、ステンレス鋼からなり、平面状の転写面を有する硬い基材4とを使用し、前記硬い基材4をフレキシブル基板10の接合面側に配設するとともに、軟らかいクッション材3を非接合面側に配設し、前記軟らかいクッション材3と硬い基材4とでフレキシブル基板の接続部端末10Aを挟み込んで、加熱温度を160℃、加圧力30kg/cm2の条件下で1時間加熱プレスした。
【0057】
これによって、前記軟らかいクッション材3が変形しながら、回路露出部12Aを有する接続部端末10Aを加熱プレスするため、平面状の転写面を有する硬い基材4に押し付けられるようにして、接合面側の絶縁体が除去された回路露出部12Aが絶縁体除去部分の形状に合わせて湾曲し、接続部端末10Aの接合面において、絶縁体表面と回路露出部表面とが同一平面上にあるフレキシブル基板の接続部端末構造を加工することができる。
【0058】
この実施例では、樹脂フィルムからなる軟らかいクッション材3として、層厚32μmのポリプロピレンと、層厚68μmの特殊ポリオレフィン(接着剤)と、層厚60μmのポリプロピレンとの三層構造からなるCEL(住友ベークライト製)を使用した。
【0059】
また、これらの実施例では、フレキシブル基板の先端部分の少なくとも接合面側の絶縁体(ベースフィルム11若しくはカバーレイフィルム13)を除去し、接合面側のみに回路露出部12Aを形成するようにしたが、フレキシブル基板10の中央部分のベースフィルム11及びカバーレイフィルム13を除去することによって、回路全周面が露出した回路露出部分12Aを形成した後、この回路露出部分12Aの表面を接合面側の絶縁体(ベースフィルム11若しくはカバーレイフィルム13)の表面との高低差を小さくするように湾曲加工し、その後、前記回路露出部12Aの中央を切断することによって、接合面側の絶縁体表面と回路露出部表面との高低差が小さい接続部端末10Aをフレキシブル基板10の先端に作製するようにしてもよい。
これによって図3に示す接続部端末10Aのように、接続部端末先端の回路の全周面が露出した回路露出部12Aを備えたフレキシブル基板の接続部端末構造を加工することができる。
【0060】
さらに、フレキシブル基板10の先端部分の絶縁体を除去して回路露出部12Aを形成し、この回路露出部12Aを湾曲加工して、接合面の絶縁体表面と回路露出部表面との高低差の小さい接続部端末をフレキシブル基板の先端に作製するようにしてもよい。
【0061】
この発明による第3及び第4実施例によるフレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法では、非接合面側に配設される軟らかいクッション材3が自在に変形しながら、フレキシブル基板の接続部端末に形成された回路露出部12Aを、接合面側に配設される硬い基材4の転写面に向かって押し付け、接合面側の絶縁体除去部分の形状に合わせて回路露出部12Aを湾曲させる。
つまり、これらの実施例では、非接合面側に配設される軟らかいクッション材3が自在に変形しながら、フレキシブル基板の接続部端末10Aの回路露出部12Aを、接合面側に配設された硬い基材4の転写面に押し付けるようにして湾曲させるため、第1及び第2の実施例による加工方法のように、加工すべきフレキシブル基板の接続部端末構造の形状に合わせた成形型を用意する必要がない。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によるフレキシブル基板の接合方法では、絶縁体の一部を除去して回路露出部を形成したフレキシブル基板の接続部端末を、他のプリント基板(例えば、リジット基板)の接続部端末の回路露出部に半田付けによって接合するため、コネクタ部品を使用しない基板同士の接合により、省スペース化を図ることができ、構成部品の小型化に対する要求を満たすことができるとともに、またコネクタ部品のコストを省くことができる。
【0063】
そして、この発明によるフレキシブル基板の接続部端末構造によれば、少なくとも接合面側の絶縁体を一部除去することによって回路露出部を形成した接続部端末において、前記回路露出部を湾曲させ、接続部端末の接合面において回路露出部表面と絶縁体表面との高低差を小さくしたことによって、フレキシブル基板と他のプリント基板とを対向させたときに端末間に空隙が発生することを抑制できる。
従って、従来技術のように基板間を半田付けによって接合するときに、前記端子間の空隙を埋めるために供給していた半田が必要なく、半田の供給量の管理が容易となり、これによって実装工程の変更を伴うことなく他の部品との一括リフローによる熱圧着で、フレキシブル基板を他のプリント基板に実装することができ、安価にリジット基板にフレキシブル基板を接合した構造(リジットーフレックス構造)が実現できるとともに、従来技術に比べて端子間に供給する半田の量も少量でよい。
そしてこの少量の半田による基板間の接合が可能となったことによって、リフローによる熱圧着によって基板を半田付けするときに、端末間から半田が流れ出す量が少なくなり、このため他の端末とのショートの虞がなくなり、プリント基板の接合部回路の狭ピッチ化が可能となり、内部配線の高密度化を図ることができる。
【0064】
またこの発明による加工方法によれば、成形型を用いて加熱プレスすることによって回路露出部を湾曲させるものであり、接合面において、回路露出部表面と絶縁体表面との高低差を小さくした接続部端末構造を容易に加工することができる。
また硬い基材と軟らかいクッション材とで接続部端末を挟み込んで、回路露出部を湾曲させる場合は、前記軟らかいクッション材が自在に変形しながら回路露出部を接合面側に配設された硬い基材の転写面に押し付け、これによって回路露出部を湾曲させるため、絶縁体を除去した部分の形状に合わせた成形型を用意しなくてもよく、設備の簡略化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるフレキシブル基板の接合部末端構造の例を示す図。
【図2】図1に示すフレキシブル基板の接合方法の説明図。
【図3】この発明によるフレキシブル基板の接合部末端構造の他の例を示す図。
【図4】図3に示すフレキシブル基板の接合方法の説明図。
【図5】図1と図3に示すフレキシブル基板と他の基板との接合部断面。
【図6】この発明の第1実施例によるフレキシブル基板の接合部末端構造の加工方法の説明図。
【図7】この発明の第2実施例によるフレキシブル基板の接合部末端構造の加工方法の説明図。
【図8】この発明の第3実施例によるフレキシブル基板の接合部末端構造の加工方法の説明図。
【図9】この発明の第4実施例によるフレキシブル基板の接合部末端構造の加工方法の説明図。
【図10】従来によるフレキシブル基板の接続部末端構造と、それを用いた基板間接続方法の説明図
【符号の説明】
1 半田メッキ層
2 接着層
3 硬質の基材
4 軟質のクッション材
10 フレキシブル基板
10A フレキシブル基板の接続部端末
11 ベースフィルム
12 (フレキシブル基板の)回路
12A (フレキシブル基板の)回路露出部
13 カバーレイフィルム
20 リジッド基板
20A リジット基板の接続部端末
21 硬質基板層
22 (リジット基板の)回路
22A (リジット基板の)回路露出部
23 保護層
Claims (22)
- 絶縁体からなるベースフィルム(11)の表面に導電性の回路(12)を形成し、絶縁体からなるカバーレイフィルム(13)を被覆したフレキシブル基板(10)を、コネクタを使用することなく他のプリント基板(20)に接合するにあたって、前記フレキシブル基板の接続部端末(10A)を、他のプリント基板の接続部端末(20A)に半田付けするための接続部端末構造であって、
フレキシブル基板の接続部端末(10A)において、少なくとも接合面側の絶縁体の一部が除去され、回路露出部(12A)が形成されているとともに、前記回路露出部(12A)が湾曲し、
接続部端末(10A)の接合面では、絶縁体表面と回路露出部表面との高低差が小さくなっていることを特徴とするフレキシブル基板の接続部端末構造。 - フレキシブル基板の接続部端末(10A)の接合面では、絶縁体表面と回路露出部表面とが同一平面上にあることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル基板の接続部端末構造。
- 接合面側の絶縁体がベースフィルム(11)であり、接続部端末(10A)の先端部分のベースフィルム(11)が除去され、回路露出部(12A)が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のフレキシブル基板の接続部端末構造。
- 接合面側の絶縁体がカバーレイフィルム(13)であり、接続部端末(10A)の先端部分のカバーレイフィルム(13)が除去され、回路露出部(12A)が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のフレキシブル基板の接続部端末構造。
- 接続部端末(10A)の先端部分のベースフィルム(11)とカバーレイフィルム(13)が除去され、回路全周面が露出した回路露出部(12A)が形成されていることを特徴とする請求項3または4に記載のフレキシブル基板の接続部端末構造。
- 回路露出部(12A)の表面に、半田メッキ層(1)が被覆されていることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載のフレキシブル基板の接続部端末構造。
- 半田メッキ層(1)の層厚が、10〜15μmであることを特徴とする請求項6に記載のフレキシブル基板の接続部端末構造。
- 接続部端末(10A)の接合面において、絶縁体表面の一部に接着層(2)が形成されていることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載のフレキシブル基板の接続部端末構造。
- 絶縁体からなるベースフィルム(11)の表面に導電性の回路(12)を形成し、絶縁体からなるカバーレイフィルム(13)を被覆したフレキシブル基板(10)を、コネクタを使用することなく他のプリント基板(20)に接合するにあたって、前記フレキシブル基板の接続部端末(10A)を、他のプリント基板の接続部端末(20A)に半田付けするためのフレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法であって、
フレキシブル基板の接続部端末(10A)において、少なくとも接合面側の絶縁体の一部を除去して回路を露出させ、回路露出部(12A)を形成した後、
成形型を用いて加熱プレスすることによって、回路露出部(12A)を湾曲させ、
前記接続部端末(10)の接合面において、絶縁体表面と回路露出部表面との高低差が小さくなるように成形したことを特徴とするフレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法。 - 絶縁体からなるベースフィルム(11)の表面に導電性の回路(12)を形成し、絶縁体からなるカバーレイフィルム(13)を被覆したフレキシブル基板(10)を、コネクタを使用することなく他のプリント基板(20)に接合するにあたって、前記フレキシブル基板の接続部端末(10A)を、他のプリント基板の接続部端末(20A)に半田付けするためのフレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法であって、
フレキシブル基板の接続部端末(10A)において、少なくとも接合面側の絶縁体の一部を除去して回路を露出させ、回路露出部(12A)を形成した後、
前記接合面側に硬質の基材(4)を配設するとともに、非接合面側に軟質のクッション材(3)を配設し、前記軟質のクッション材(3)と硬質の基材(4)とでフレキシブル基板の接続部端末(10A)を挟み込んで加熱プレスすることによって、回路露出部(12A)を湾曲させ、
前記接続部端末(10)の接合面において、絶縁体表面と回路露出部表面との高低差が小さくなるように成形したことを特徴とするフレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法。 - 接続部端末(10A)の接合面において、絶縁体表面と回路露出部表面とが同一平面上になるように、回路露出部(12A)を湾曲させることを特徴とする請求項9から10の何れか1項に記載のフレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法。
- フレキシブル基板(10)の先端部分のベースフィルム(11)を除去して回路露出部(12A)を形成した後、
前記ベースフィルム(11)が除去された部分を湾曲加工して、ベースフィルム(11)被覆部表面と回路露出部(12A)表面との高低差を小さくし、
接合面において絶縁体表面と回路露出部表面との高低差が小さい接続部端末(10A)をフレキシブル基板(10)の先端に作製することを特徴とする請求項9から11の何れか1項に記載のフレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法。 - フレキシブル基板(10)の先端部分のカバーレイフィルム(13)を除去して回路露出部(12A)を形成した後、
前記カバーレイフィルム(13)が除去された部分を湾曲加工して、カバーレイフィルム(11)被覆部表面と回路露出部(12A)表面との高低差を小さくし、
接合面において絶縁体表面と回路露出部表面との高低差が小さい接続部端末(10A)をフレキシブル基板(10)の先端に作製することを特徴とする請求項9から11の何れか1項に記載のフレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法。 - フレキシブル基板(10)の先端部分のベースフィルム(11)およびカバーレイフィルム(13)を除去することによって、先端部分の回路全周面が露出した回路露出部(12A)を形成したことを特徴とする請求項12または13に記載のフレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法。
- フレキシブル基板(10)の中央部分のベースフィルム(11)を除去することによって回路露出部(12A)を形成した後、
前記ベースフィルム(11)が除去された部分を湾曲加工して、ベースフィルム(11)被覆部表面と回路露出部(12A)表面との高低差を小さくし、
その後、前記回路露出部(12A)の中央を切断することによって、
接合面において絶縁体表面と回路露出部表面との高低差が小さい接続部端末(10A)をフレキシブル基板(10)の先端に作製することを特徴とする請求項9から11の何れか1項に記載のフレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法。 - フレキシブル基板(10)の中央部分のカバーレイフィルム(13)を除去することによって回路露出部(12A)を形成した後、
前記カバーレイフィルム(13)が除去された部分を湾曲加工して、カバーレイフィルム(13)被覆部表面と回路露出部(12A)表面との高低差を小さくし、
その後、前記回路露出部(12A)の中央を切断することによって、
接合面において絶縁体表面と回路露出部表面との高低差が小さい接続部端末(10A)をフレキシブル基板(10)の先端に作製することを特徴とする請求項9から11の何れか1項に記載のフレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法。 - フレキシブル基板(10)の中央部分のベースフィルム(11)およびカバーレイフィルム(13)を除去することによって、先端部分の回路全周面が露出した回路露出部(12A)を形成したことを特徴とする請求項15または16に記載のフレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法。
- 接合面において絶縁体表面と回路露出部表面との高低差を小さくした接続部端末(10A)を成形した後、
前記接続部端末(10A)の回路露出部(12A)の表面に、半田メッキ層(1)を被覆することを特徴とする請求項9から17の何れか1項に記載のフレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法。 - 接合面において絶縁体表面と回路露出部表面との高低差を小さくした接続部端末(10A)を成形した後、
前記部端末(10A)の接合面側の絶縁体表面に、接着層(2)を形成したことを特徴とする請求項9から18の何れか1項に記載のフレキシブル基板の接続部端末構造の加工方法。 - 絶縁体からなるベースフィルム(11)の表面に導電性の回路(12)を形成し、絶縁体からなるカバーレイフィルム(13)を被覆したフレキシブル基板(10)を、コネクタを使用することなく他のプリント基板(20)に接合するフレキシブル基板の接合方法において、
フレキシブル基板の接続部端末(10A)の少なくとも接合面側の絶縁体を一部除去し、回路露出部(12A)を形成するとともに、前記回路露出部(12A)を湾曲させ、接続部端末(10A)の接合面において絶縁体表面と回路露出部表面との高低差を小さくしたフレキシブル基板の接続部端末(10A)を、他のプリント基板の接続部端末(20A)に対向させ、
他のプリント基板の接続部端末(20A)の回路露出部(22A)に、前記フレキシブル基板の接続部端末(10A)の回路露出部(12A)を半田付けすることを特徴とするフレキシブル基板の接合方法。 - 回路露出部(12A)の表面に半田メッキ層(1)が被覆されているフレキシブル基板の接続部端末(10A)と、他のフレキシブル基板の接続部端末(20A)とを対向させた後、リフローによる熱圧着によって、他のプリント基板の接続部端末(20A)の回路露出部(22A)に、前記フレキシブル基板の接続部端末(10A)の回路露出部(12A)を半田付けすることを特徴とする請求項20に記載のフレキシブル基板の接合方法。
- 他のプリント基板がリジット基板であることを特徴とする請求項20または21に記載のフレキシブル基板の接合方法。
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JP2002256793A JP2004095955A (ja) | 2002-09-02 | 2002-09-02 | フレキシブル基板の接続部端末構造およびその加工方法、ならびにフレキシブル基板の接合方法 |
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WO2023171294A1 (ja) * | 2022-03-08 | 2023-09-14 | 株式会社村田製作所 | 伸縮性デバイス |
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- 2002-09-02 JP JP2002256793A patent/JP2004095955A/ja active Pending
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