JP6849697B2 - N−ヒドロキシピリジノンによる毛髪障害の治療方法 - Google Patents

N−ヒドロキシピリジノンによる毛髪障害の治療方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6849697B2
JP6849697B2 JP2018554477A JP2018554477A JP6849697B2 JP 6849697 B2 JP6849697 B2 JP 6849697B2 JP 2018554477 A JP2018554477 A JP 2018554477A JP 2018554477 A JP2018554477 A JP 2018554477A JP 6849697 B2 JP6849697 B2 JP 6849697B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hair
pyridinol
hairs
use according
baseline
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018554477A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019513798A (ja
Inventor
グレン デイビス マイケル
グレン デイビス マイケル
スコット ヤングクイスト ロバート
スコット ヤングクイスト ロバート
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Procter and Gamble Co
Original Assignee
Procter and Gamble Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Procter and Gamble Co filed Critical Procter and Gamble Co
Publication of JP2019513798A publication Critical patent/JP2019513798A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6849697B2 publication Critical patent/JP6849697B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/49Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing heterocyclic compounds
    • A61K8/4906Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing heterocyclic compounds with one nitrogen as the only hetero atom
    • A61K8/4926Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing heterocyclic compounds with one nitrogen as the only hetero atom having six membered rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/19Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing inorganic ingredients
    • A61K8/27Zinc; Compounds thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/49Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing heterocyclic compounds
    • A61K8/4906Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing heterocyclic compounds with one nitrogen as the only hetero atom
    • A61K8/4933Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing heterocyclic compounds with one nitrogen as the only hetero atom having sulfur as an exocyclic substituent, e.g. pyridinethione
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • A61P17/14Drugs for dermatological disorders for baldness or alopecia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q1/00Make-up preparations; Body powders; Preparations for removing make-up
    • A61Q1/02Preparations containing skin colorants, e.g. pigments
    • A61Q1/10Preparations containing skin colorants, e.g. pigments for eyes, e.g. eyeliner, mascara
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q5/00Preparations for care of the hair
    • A61Q5/02Preparations for cleaning the hair
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q7/00Preparations for affecting hair growth
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K2800/00Properties of cosmetic compositions or active ingredients thereof or formulation aids used therein and process related aspects
    • A61K2800/74Biological properties of particular ingredients

Description

本発明は、6−置換2−ピリジノールNオキシド化合物を局所的に塗布することによって毛髪障害を治療する方法に関する。
脱毛及び皮膚の外観は、個人の精神的充足及び生活の質に大きな影響を与える場合がある。米国及び諸外国において、老化防止製品は皮膚及び毛髪ケア製品販売高における高い割合を占め、人口の高齢化が進む西側諸国の市場の多くで、販売高の上昇が予想されている。(Lennard,「Hair Care Growth Thinning for Near Term,」Global Cosmetics Industry Magazine,May 2009。)消費者は、皮膚の欠点(例えば、弾性の損失、変色、乾燥、及び肌理の粗さ)並びに脱毛及び薄毛につながる老化に関係する上皮生物学の変化に対処するために、これらの製品を求めている。
薄毛及び激しい脱毛即ち「禿頭症」は、多くの文化において魅力が劣るものとみなされている。毛髪の成長は、成長段階(成長期)と退行段階(退行期)と休止段階(休止期)とから成る周期性過程である。成長期の間、毛嚢内の毛球は真皮を貫通し、真皮乳頭と接触すると、毛髪マトリックスのケラチノサイトの分裂を引き起こす。新しいケラチノサイトは脱水及び凝縮して毛幹を形成し、毛幹は毛根でケラチノサイトが新たに分裂することによって上皮を貫通する。毛髪の成長は退行期に終わる。毛球は真皮乳頭から分離し、真皮から退行し、その毛嚢の寸法は縮小する。休止期には、毛髪は毛嚢に依然としてくっついているが、上皮の浅い位置にあるために、皮膚から容易に抜け落ちる場合がある。通常、毛嚢は再び成長期に戻り、成長期の間に、毛髪はケラチノサイトの分裂によって新たに形成された毛髪によって、毛嚢の外に押し出される。毛髪の成長周期の妨害は、脱毛及び禿頭症につながる。頭皮では、毛嚢の収縮により硬毛(長く、色素を有する毛髪)が抜け落ちる。失われた毛髪は、新しい毛髪によって置換されるか、そうでなければ軟毛(細く短い、色素を有さない毛髪)によって置換されて、禿頭の外観が結果的にもたらされる。
脱毛の治療に現在使用されている最も一般的な薬物療法はミノキシジル及び5−α還元酵素阻害剤であり、例えばフィナステリドである。ミノキシジルが脱毛を減少させる正確な機序は知られておらず、治療に反応しない患者の割合はかなりである。(Lack of efficacy of finasteride in postmenopausal women with androgenetic alopecia,Journal of the Americal Academy of Dermatology,43(5),768〜776(2000)。)フィナステリドが男性の脱毛を遅らせることは示されてきたが、その一方で、この薬品には女性化乳房及び性的機能不全を含むいくつかの副作用が伴う。ミノキシジルと抗アンドロゲンのいずれも、毛髪計数に影響を及ぼすまでに数週間を要する場合があり、効果を持続させるには永久的に毎日使用し続ける必要がある。
有効性を測定する伝統的な方法は、写真から所与の領域(例えば、1cm)内の毛髪繊維の数を集計することを含む。2つの別々の時点で(即ち、48時間おいて)撮られた画像からの頭皮上の同じ物理的部位の追加の分析によって、個々の毛髪の成長段階(即ち、成長期又は休止期)を明らかにすることができる。一般的には、そのようなデータ、並びにその頭髪の損失及び保持との関係において相関があることが理解される。
Lennard,「Hair Care Growth Thinning for Near Term,」Global Cosmetics Industry Magazine,May 2009 Lack of efficacy of finasteride in postmenopausal women with androgenetic alopecia,Journal of the Americal Academy of Dermatology,43(5),768〜776(2000)
したがって、上皮生態に老化が及ぼす影響、特に脱毛及び/又は毛髪の保持に関しての影響を減少又は遅延させるための材料及び方法の必要がある。
本発明の一実施形態では、本発明は、治療を必要としているヒト又は動物において毛髪障害を治療するための方法に関し、ヒト又は動物に有効量の少なくとも1つの6−置換2−ピリジノールNオキシド化合物、互変異性体、又はその化粧品として許容可能な塩を局所的に適用することを含み、毛髪数は、ベースライン及び/又はビヒクルと比較して少なくとも0.5本の毛髪/cm及び/又は成長期の毛髪数の増加分増加し、休止期の毛髪数を維持する。
本明細書は、本発明を詳細に示し、かつ、明確に特許請求する特許請求の範囲によって結論付けられるが、本発明は以下の記述によってより良好に理解されるものと考えられる。
特に指定がない限り、本明細書において使用する全ての百分率及び比率は、組成物全体の重量によるものとする。特に指示がない限り、全ての測定は周囲条件で実施されるものと理解され、「周囲条件」とは、約25℃、約1気圧、及び約50%の相対湿度(RH)における条件を意味する。全ての数値範囲は、より狭い範囲を含む。区切られた上下の範囲限界は組み合わせ可能であり、明示的に区切られていない更なる範囲を作る。
本発明の組成物は、本明細書に記載の必須成分及び任意選択的成分を含む、それらから本質的になる、又はそれらからなることができる。本明細書で使用するとき、「から本質的になる」とは、組成物又は構成成分が、追加成分を含み得ることを意味するが、追加成分が、特許請求される組成物又は方法の基本的かつ新規の特性を実質的に変えない場合に限る。
組成物に関連して使用される「塗布する」又は「塗布」は、本発明の組成物を毛髪及び頭皮などの角質組織上に塗布する又は広げることを意味する。
「皮膚科学的に許容可能な」は、記載される組成物又は構成成分が、過度の毒性、不適合性、不安定性、アレルギー反応などがなく、ヒトの皮膚組織と接触して使用するのに好適であることを意味する。
「安全かつ有効な量」は、有益な効果を有意に誘導するのに十分な化合物又は組成物の量を意味する。
特に記述のない限り、全ての百分率は、組成物全体の重量によるものである。別途記載のない限り、全ての比は重量比である。全ての範囲は、包括的かつ組み合わせ可能である。有効桁の数は、表示された量に対する限定を表すものでも、測定値の精度に対する限定を表すものでもない。「分子量」又は「M.Wt.」という用語は、本明細書で使用するとき、特に記述のない限り、重量平均分子量を指す。重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定されてもよい。「sufficient quantity、QS」は、100%とするのに十分な量を意味する。
本明細書で使用するとき、用語「実質的に含まない」は、組成物の総重量の約1重量%未満、又は約0.8重量%未満、又は約0.5重量%未満、又は約0.3重量%未満、又は約0重量%を意味する。
本明細書で使用するとき、「毛髪」は、頭皮の毛、顔面の毛、及び身体の毛を含めた、哺乳類の毛を意味し、特に、ヒトの頭部及び頭皮上の毛に関する。
本明細書で使用するとき、「化粧品として許容可能な」とは、記載されている組成物、配合物、又は構成成分が、過度の毒性、不適応性、不安定性、アレルギー反応などを伴わずに、ヒトの角質組織と接触させて使用するのに適していることを意味する。角質組織に直接塗布されるという目的を有する本明細書で記載される全ての組成物は、化粧品として許容可能であるものに限定される。
本明細書で使用するとき、「毛髪障害を治療する」は、以下の異なる利点又は組み合わせを意味する。1)再生を刺激若しくは誘導すること、2)損失を低減すること、又は3)ケラチン繊維の密度を増加させること、及び/若しくはケラチン繊維の直径の不均質性を低減することを必要としている哺乳動物において、有効量の組成物を用いて、それらを行うこと。
本明細書で使用するとき、「ベースラインとの比較」は、配合物の有効性の測定を意味し、時間ゼロにおける試験結果を治療後のある時間における試験結果と比較する。
本明細書で使用するとき、「ビヒクルとの比較」は、試験化合物の有効性の測定を意味し、試験化合物なしの配合物(「ビヒクル」)の試験結果を、試験化合物を含有する配合物の試験結果と比較する。
本発明の範囲内に、多数の潜在的かつ実際の共鳴構造及び互変異性体が存在することが理解される。したがって、例えば、ピリジン−N−オキシドは、以下に図示する共鳴形態(I)、(II)、及び(III)として表すことができる。また、例えば下記の構造(V)で示すとおり、2−ピリジノール−N−オキシド(IV)の互変異性体は1−ヒドロキシ−2(1H)−ピリジノンである。当該技術分野において、共鳴構造は、以下に図示する(III)などの単一構造で表されることが多い。本開示が特定の構造に言及するときには、妥当な共鳴構造及び互変異性体の全てが包含されることを理解すべきである。
Figure 0006849697
理論に束縛されるものではないが、HIF−1αの発現を安定させる活性剤が毛髪計数の増加を提供し、かつ/又は毛髪計数を維持することが分かっている。生物有機体は、細胞への十分な酸素及び増殖因子の送達を調節して、代謝要求を満たすために、複雑な適応応答を発達させてきた。これらの応答の多くは、低酸素誘導因子(Hypoxia Inducible Factor又はHIF)と呼ばれる転写エンハンサー因子のファミリーにつながりがある(BunnND Poyton,1996;Semenza,2000a)。HIFタンパク質は、核へ移行し、それらの遺伝子の転写速度を増幅させるシス作用性エンハンサーエレメントに結合するヘテロ二量体タンパク質である。3つの既知のHIFαサブユニット、HIF−1α、HIF−2α、及びHIF−3αが存在する。Hif−1βサブユニットは、アリール炭化水素(arylhydrocarbon nuclear translocator、ARNT)とも呼ばれ、構成的に発現れる。
HIF−1βが構成的に発現される一方で、HIF−1α、HIF−2α、HIF−3αは、主にHIFプロリルヒドロキシラーゼ(prolyl hydroxylase、PHD)及びHIF阻害因子(Factor inhibiting HIF、FIH)によって調節される。酸素、鉄及び2−オキソグルタレートの存在下で、PHD及びFIHは、HIFαプロリン及びアスパラギン残基をそれぞれヒドロキシル化する。プロリン残基のヒドロキシル化がHIF−αタンパク質のタンパク質分解をもたらす一方で、ヒドロキシル化アスパラギン残基は、転写コアクチベータCBP/p300とのHIFα相互作用を妨げる。低酸素、低鉄又は低レベルの2−オキソグルタレートの条件下で、PHD及びFIHは阻害され、HIF−αタンパク質は安定させ、核へと移行し、HIF−1β及び転写コアクチベータに結合する。HIFが次いで標的遺伝子の応答エレメントに結合して、それらの発現を誘導するのはその時である。一旦活性化されると、HIFは、血管新生、造血及び炎症に関与する様々な遺伝子の転写を増強し得る。
HIF−1αの正の調節はまた、毛髪及びまつげなどのヒトのケラチン繊維の成長(サイズ及び数)若しくは毛髪保持を誘導及び/若しくは刺激し、かつ/又はそれらの損失を減速させる目的で、毛髪生体に良い影響を及ぼすことができることが提案されている。しかしながら、そのような材料がN−ヒドロキシピリジノンの本発明よりも効能及び選択性が小さいことが分かっている。
加えて、血管内皮増殖因子(Vascular Endothelial Growth Factor、VEGF)、HIF調節遺伝子などの因子は、毛髪の成長を加速させ、過剰発現状態で毛髪のサイズ及び密度を増加させることがすでに示されている。実際に、複数のHIF−1a標的遺伝子が、毛嚢機能に関与することが示されている。
既知のHIF調節遺伝子の表:
Figure 0006849697
したがって、上記のPHD酵素を阻害することによって、HIF−1αを安定させ、毛嚢機能、並びに最終的に毛髪の成長及び/又は保持に良い影響を及ぼすことができるというのも当然である。したがって、本発明は、N−ヒドロピリジノンがPHD酵素活性を阻害し、HIF−1αを安定させ、良い毛嚢機能に関連した標的遺伝子の発現の増加をもたらすことを見出した。
HIF安定化及びVEGF生成のための材料
本発明において我々にとって好適な材料としては、置換又は非置換の2−ピリジノール−N−オキシド化合物又はその塩が挙げられる。この化合物の互変異性体、例えば1−ヒドロキシ−2(1H)−ピリジノンは、本発明の範囲内に含まれる。置換又は非置換の2−ピリジノール−N−オキシド化合物、及びそれに対応する互変異性形態、1−ヒドロキシ−2(1H)−ピリジノンを以下に示す。
Figure 0006849697
式中、各R基は、H、Cl、Br、I、F、NO、NO、及び(CHGからなる群から独立して選択され、各Gは、(O)SOM、(O)COM、(O)C(O)(R)、(O)C(O)N(R、(O)CN、(O)(R)、及びN(Rからなる群から独立に選択され、各mは、0又は1であり、各nは、0〜4の整数であり、各Rは、H及び置換又は非置換のC〜C12有機基からなる群から独立して選択され、各Mは、R(式中、Rは、上記のように定義される)、N(R、及び1/q M’q+(式中、M’は、電荷qのアルカリ金属及び電荷qのアルカリ土類金属からなる群から独立して選択される)からなる群から独立して選択され、任意の2つの隣接R基は、一緒に、Cl、Br、I、F、NO、NO、CN、(CHG、及びこれらの混合物からなる群から選択される1つ以上の基で任意に置換される、別の5又は6員芳香族又は脂肪族環を形成してもよい。好適な有機基の例としては、(C〜C12)アルキル、(C〜C12)アルケニル、及び(C〜C12)アルキニルが挙げられる。有機基は任意で置換されてよく、好適な置換基としては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、及びアミノ基が挙げられる。2−ピリジノール−N−オキシドも、例えば、2−ヒドロキシピリジン−N−オキシド、2−ピリジノール−1−オキシド、又は2−ヒドロキシピリジン−1−オキシドとして周知される。
特定の態様では、この2−ピリジノール−N−オキシド化合物は、上記の式(複数可)に従った2−ピリジノール−N−オキシド化合物、又はその互変異性体であり、式中、各Rは、H、Cl、及び(CHGからなる群から独立して選択され、各Gは、(O)SOM、(O)COM、(O)C(O)(R)、(O)CN、及び(O)(R)からなる群から独立して選択され、各mは、0又は1である。他の態様では、2−ピリジノール−N−オキシド化合物は、上記の式に従った2−ピリジノール−N−オキシド化合物であり、式中、各Rは、H、SOM、及びCOMからなる群から独立して選択される。更に別の態様では、各Rは、H、SOM、及びCOMからなる群から独立して選択され、式中、Rの1つのみがSOM又はCOMである。
特定の態様では、2−ピリジノール−N−オキシド化合物は、置換又は非置換の2−ピリジノール−N−オキシド化合物の塩である。これらの態様では、2−ピリジノール−N−オキシド化合物のヒドロキシル基の水素は、好適な電荷平衡カチオンで置換されてよい。これらの態様では、水素を置換するカチオンの非限定的な例には、Na、Li、K、1/2Mg2+、若しくは1/2Ca2+、C〜Cアルカノールアンモニウムなどの置換アンモニウム、モノ−エタノールアミン(MEA)、トリ−エタノールアミン(TEA)、ジ−エタノールアミン(DEA)、又はこれらの任意の混合物が挙げられる。いくつかの態様では、カチオンは、2−ピリジノール−N−オキシドアニオン、又は1−ヒドロキシ−2(1H)−ピリジノンアニオンから解離してよい。
特定の態様では、2−ピリジノール−N−オキシド化合物は、置換又は非置換の2−ピリジノール−N−オキシド化合物のものである。本明細書で使用するための塩としては、多価金属バリウム、ビスマス、ストロンチウム、銅、亜鉛、カドミウム、ジルコニウム及びこれらの混合物から形成されているものが挙げられる。
いくつかの態様では、2−ピリジノール−N−オキシド化合物は、以下からなる群から選択される:6−ヒドロキシ−3−ピリジンスルホン酸、1−オキシド(CAS 191672−18−1);2−ヒドロキシピリジン−1−オキシド(CAS 13161−30−3);2−ヒドロキシ−4−ピリジンカルボン酸、1−オキシド(CAS 13602−64−7);5−エトキシ−2−ピリジノール、2−アセテート、1−オキシド(CAS 51984−49−7);1−(3−ヒドロキシ−2−オキシド−4−イソキノリニル)−エタノン(CAS 65417−65−4);6−ヒドロキシ−3−ピリジンカルボン酸、1−オキシド(CAS 90037−89−1);2−メトキシ−4−キノリンカルボニトリル、1−オキシド(CAS 379722−76−6);2−ピリジンカルボン酸、6−ヒドロキシ−、1−オキシド(CAS 1094194−45−2);3−ピリジンカルボン酸、2−ヒドロキシ−、1−オキシド(CAS 408538−43−2);2−ピリジノール、3−ニトロ−、1−オキシド(CAS 282102−08−3);3−ピリジンプロパンニトリル、2−ヒドロキシ−、1−オキシド(193605−60−6);3−ピリジンエタノール、2−ヒドロキシ−、3−アセテート、1−オキシド(CAS 193605−56−0);2−ピリジノール、4−ブロモ−、1−オキシド(CAS 170875−41−9);2−ピリジノール、4,6−ジブロモ−、2−アセテート、1−オキシド(CAS 170875−40−8);2−ピリジノール、4,6−ジブロモ、1−オキシド(CAS 170875−38−4);2−ピリジノール、4−(2−アミノエチル)−、1−オキシド(CAS 154403−93−7);2−ピリジノール、5−(2−アミノエチル)−、1−オキシド(CAS 154403−92−6);3−ピリジンプロパン酸、α−アミノ−6−ヒドロキシ−、1−オキシド(CAS 134419−61−7);2−ピリジノール、3,5−ジメチル、1−オキシド(CAS 102074−62−4);2−ピリジノール、3−メチル−、1−オキシド(CAS 99969−07−0);2−ピリジノール、3,5−ジニトロ、1−オキシド(CAS 98136−47−1);2−ピリジノール、3,5−ジブロモ−、1−オキシド(CAS 98136−29−9);2−ピリジノール、4−メチル−6−(2−メチルプロピル)−、1−オキシド(CAS 91408−77−4);2−ピリジノール、3−ブロモ−4,6−ジメチル−、1−オキシド(CAS 91408−76−3);2−ピリジノール、4,5,6−トリメチル−、1−オキシド(CAS 91408−75−2);2−ピリジノール、6−ヘプチル−4−メチル−、1−オキシド(CAS 91408−73−0);2−ピリジノール、6−(シクロヘキシルメチル)−4−メチル−、1−オキシド(CAS 91408−72−9);2−ピリジノール、6−ブロモ−、1−オキシド(CAS 89284−00−4);2−ピリジノール、5−ブロモ−、1−オキシド(CAS 89283−99−8);2−ピリジノール、3,5−ジクロロ−4,6−ジフルオロ−、1−オキシド(CAS 33693−37−7);2−ピリジノール、3,4,5,6−テトラクロロ−、1−オキシド(CAS 32835−63−5);2−ピリジノール、6−メチル−、1−オキシド(CAS 14420−62−3);2−ピリジノール、5−ニトロ−、1−オキシド(CAS 14396−03−3);2−ピリジノール、4−メチル−5−ニトロ−、1−オキシド(CAS 13602−77−2);2−ピリジノール、4−クロロ−5−ニトロ−、1−オキシド(CAS 13602−73−8);2−ピリジノール、4−クロロ−、1−オキシド(CAS 13602−65−8);2−ピリジノール、4−ニトロ−、1−オキシド(CAS 13602−63−6);2−ピリノール、4−メチル−、1−オキシド(CAS 1952−64−3)、及びこれらの混合物。これらの化合物は、例えばSigma−Aldrich(St.Louis,MO)及び/又はAces Pharma(Branford,CT)から市販されている。
特定の態様では、2−ピリジノール−N−オキシド化合物は、以下からなる群から選択される2−ピリジノール−N−オキシド化合物である:2−ヒドロキシピリジン−1−オキシド;3−ピリジンカルボン酸、2−ヒドロキシ−、1−オキシド;6−ヒドロキシ−3−ピリジンカルボン酸、1−オキシド;2−ヒドロキシ−4−ピリジンカルボン酸、1−オキシド;2−ピリジンカルボン酸、6−ヒドロキシ−、1−オキシド;6−ヒドロキシ−3−ピリジンスルホン酸、1−オキシド;及びこれらの混合物。
特定の態様では、2−ピリジノール−N−オキシド化合物は、以下からなる群から選択される1−ヒドロキシ−2(1H)−ピリジノン化合物である:1−ヒドロキシ−2(1H)−ピリジノン(CAS 822−89−9);1,6−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−6−オキソ−3−ピリジンカルボン酸(CAS 677763−18−7);1,2−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2−オキソ−4−ピリジンカルボン酸(CAS 119736−22−0);1,6−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−6−オキソ−2−ピリジンカルボン酸(CAS 94781−89−2);1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2,4,4−トリメチルペンチル)−2(1H)−ピロリドン(CAS 50650−76−5);6−(シクロヘキシルメチル)−1−ヒドロキシ−4−メチル−2(1H)−ピロリドン(CAS 29342−10−7);1−ヒドロキシ−4,6−ジメチル−2(1H)−ピリジノン(CAS 29342−02−7);1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2,4,4−トリメチルペンチル)−2−ピリドンモノエタノールアミン(CAS 68890−66−4);1−ヒドロキシ−6−(オクチルオキシ)−2(1H)−ピリジノン(CAS 162912−64−3);1−ヒドロキシ−4−メチル−6−シクロヘキシル−2−ピリジノンエタノールアミン塩(CAS 41621−49−2);1−ヒドロキシ−4−メチル−6−シクロヘキシル−2−ピリジノン(CAS 29342−05−0);6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2−オキソ−4−ピリジンカルボン酸、メチルエステル(CAS 36979−78−9);1−ヒドロキシ−5−ニトロ−2(1H)−ピリジノン(CAS 45939−70−6);及びこれらの混合物、である。これらの化合物は、例えばSigma−Aldrich(St.Louis,MO)、Princeton Building Blocks(Monmouth Junction,NJ)、3B Scientific Corporation(Libertyville,IL)、SynFine Research(Richmond Hill,ON)、Ryan Scientific,Inc.(Mt.Pleasant,SC)、及び/又はAces Pharma(Branford,CT)から市販されている。
特定の態様では、2−ピリジノール−N−オキシド化合物は、以下の式(複数可)に従った2−ピリジノール−N−オキシド化合物又はその互変異性体であり、
Figure 0006849697
式中、Xは、酸素又は硫黄部分であり、Rは、1〜20個の炭素原子を有する置換又は非置換の炭化水素基である。この部類の化合物は、米国特許第5,675,013号に開示される手順に従って合成され得る。
特定の態様では、2−ピリジノール−N−オキシド化合物は、以下の式(複数可)に従った2−ピリジノール−N−オキシド化合物又はその互変異性体であり、
Figure 0006849697
式中、Xは酸素、硫黄又はNR’部分であり、Nは、窒素であり、R及びR’は、それぞれ独立して、1〜20個の原子を有する置換又は非置換の炭化水素である。この部類の化合物は、米国特許第5,675,013号に開示される手順に従って合成され得る。
特定の態様では、2−ピリジノール−N−オキシド化合物は、以下の式(複数可)に従った2−ピリジノール−N−オキシド化合物又はその互変異性体であり、
Figure 0006849697
式中、R’及びR”は、独立して、水素、又は1〜20個の炭素原子を有する置換若しくは非置換の炭化水素基のいずれかである。この部類の化合物は、米国特許第5,675,013号に開示される手順に従って合成され得る。
特定の態様では、2−ピリノールオキシド化合物は、1−ヒドロキシ−6−(オクチルオキシ)−2(1H)−ピリジノンである。この化合物は、米国特許第5,675,013号に開示される手順に従って合成され得る。
方法
HIF−1安定化及びVEGF誘導を測定するためのインビトロ細胞ベースの方法:
ヒト真皮線維芽細胞を、10%ウシ胎児血清(fetal bovine serum、FBS)及び1%ペニシリン/ストレプトマイシンを補充したダルベッコ改変イーグル培地(Dulbecco's Modified Eagle Medium、DMEM)中で維持及び処理する。HIF及びVEGF実験については、細胞を、96ウェルプレート中1ウェル当たり10,000個の細胞で播種する。2日後、細胞をDMSO中で可溶化された対象となる材料で処理する。培地中のDMSO濃度は、0.5%を超えなかった。処理時間は、HIF−1aに対して4時間及びVEGFに対して24時間である。分析物をELISAを介して分析する。4時間の処理後、製造業者の使用説明書に従ってHuman/Mouse Total HIF−1a Immunoassay(R&D Systems)を使用して、細胞を固定し、HIF−1aに関して分析する。24時間の処理後、製造業者の使用説明書に従って、V−PLEX Human VEGF Kit(MSD)を使用して、使用済みの培養培地を採取し、VEGFに関して分析する。HIF−1a及びVEGFシグナルをそれぞれ、シトクロムcシグナル及びATPシグナルに正規化し、次いで、未処理の対照のシグナルと比較する。材料の半数効果濃度は、GraphPad Prismバージョン6ソフトウェア又は任意の他の好適なソフトウェアを使用して計算される。
Figure 0006849697
2,4−DPD=2,4−ピリジンジカルボン酸、ジエチルエステル、CAS番号41438−38−4(別名ステモキシジン)
N−ヒドロキシ−6−オクチルオキシピリジン−2(1H)オン、CAS番号162912−64−3
N−ヒドロキシ−6−オクチルオキシピリジン−2(1H)オン、エタノールアミン塩、CAS番号162912−65−4
1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2,4,4−トリメチルペンチル)−2(1H)−オンエタノールアンモニウム塩、CAS番号68890−66−4
6−シクロヘキシルメチル−1−ヒドロキシ−4−メチル−2(1H)−ピリジノン、CAS番号29342−05−0
ミノキシジルCAS番号38304−91−5
上記の表は、N−ヒドロキシ−6−オクチルオキシピリジン−2(1H)オンの効能及び有効性が、HIF−1a安定化及び後続のVEGF誘導のための2,4−DPD(ステモキシジン)を超えることを実証する、インビトロ細胞ベースの活性を示す。アッセイを上記のように実施する。
臨床試験
2つの無作為化、二重盲検、ビヒクル対照、分割頭皮研究を以下のように実施する。
頭皮の治療方法(臨床診断法)
ベースライン訪問の2週間前、対象を以下の表に表示される2つの処理群のうちの1つに無作為化する。
Figure 0006849697
対象は、撮像部位が位置付けられ、撮像部位内にタトゥーが配置されて、画像捕捉のために使用される領域に印を付ける。タトゥー配置の3日後、対象は、トニック塗布手順を対象に訓練する一手段として、11日間頭皮の指定された側(左/右)に前処理製品を塗布した、前処理段階を開始する。前処理段階が完了した後、資格のある対象は、16週間の処理段階を開始する。各処理群内で、左/右の製品割り当てを無作為化する(トニック製品及びビヒクル)。第1の研究において、対象は、頭皮の指定された側に割り当てられたトニック製品を1日2回塗布した。各施設訪問前の朝、対象は、毛髪を洗浄し、乾燥させ、研究訪問が完了する後まで試験製品及び任意のスタイリング助剤を塗布することを避ける。対象は、全洗浄及び処理段階中に、標準的なリンスインシャンプーを用いて少なくとも1日おきに毛髪を洗浄するように指示される。第2の研究において、前処理段階が完了した後、対象は、訓練されたオペレータによって標準的なシャンプーを使用して毛髪が洗浄され(1/2頭部洗浄手順)、自身でドライヤーで乾燥させた。毛髪洗浄後(洗浄後、処理製品なし及びスタイリング製品なし)、中前頭部/頭頂部の頭皮上の2つの1.8×1.8cmの撮像部位を、以下に記載されるような毛髪計数分析のために刈る。次いで、施設スタッフは、2つの処理製品を頭皮上の割り当てられた部位(3×3cm)に塗布する。対象は、その日のうちに研究施設に戻り、施設スタッフは、各部位にその日用の処理製品の第2の塗布を行う(即ち、1日2回のトニック塗布)。翌日、対象は、試験施設に戻り、施設スタッフによって標準的なシャンプーを使用して毛髪が洗浄され(1/2頭部洗浄手順)、自身でドライヤーで乾燥させる。2つの部位の画像を成長期毛髪計数のために捕捉する。
翌日、及び8週間の処理段階中毎日、対象は、朝に研修施設に戻り、その日の処理製品の第1の塗布前の朝に、施設スタッフによって毛髪が洗浄され(1/2頭部洗浄手順)、自身でドライヤーで乾燥させた。次いで、施設スタッフは、2つの処理製品を頭皮上の割り当てられた部位(3×3cm)に塗布する。対象は、その日のうちに研究施設に戻り、施設スタッフは、各部位にその日用の処理製品の第2の塗布を行う(即ち、1日2回のトニック塗布)。
毛髪計数方法
これらの研究の有効性エンドポイントは、適用できる場合、8週目及び/又は16週目における標的領域の毛髪計数(毛髪/cm)のベースラインからの変化である。初期毛髪計数及び成長段階評価を、ベースラインにおいて適用された小さいタトゥーによって識別される頭皮の指定された標的領域内で、ベースライン、並びに適用できる場合は8週目及び16週目に実施する。評価は、小さいタトゥーの上に中心がある1.8cmの正方形テンプレートを使用して実施する。テンプレート内の毛髪を約1mmの長さに刈る。写真撮像装置は、Canfield Scientific Inc(Fairfield,NJ)によって供給され、剃られた標的領域のマクロ写真を撮るために使用される。装置は、Nikon D−SLRカメラ本体(Nikon Corporation,Tokyo,Japan)、Nikkor 60MM F2.8レンズ(Nikon Corporation)、及びガラス接触板を有するCanfield Epiflash(Canfield Scientific Inc,Fairfield,NJ)を備え、倍率、f−ストップ、及び露光制御のために事前設定及びロックされる。毛髪計数写真の分析を、Canfield’s core imaging laboratoryによって実施する。(参考文献:Harness JA,Kohut B,Garner J,Canfield W,Canfield D,Bertolino A.Evaluation of hair count and thickness measurements in male and female pattern hair loss using a computer−assisted technique.Poster presented at:European Hair Research Society;Zurich,Switzerland,July 7〜9,2005。)点のタトゥーを基準として使用して、同じ1cmの領域をベースライン、8週目、及び16週目の画像の間でマッピングする。次いで、分析前に、各画像に明確な追跡番号を割り当て、無作為化する。準拠し、かつ検証済みCanfield Hair Metrix(Canfield Scientific Inc,Fairfield,NJ)画像分析アプリケーションは、毛髪繊維の総数並びに成長期及び休止期の毛髪数を測定する。訓練され、かつ認められた撮像技術者が測定の各々を見直し、承認した。総毛量、成長期毛髪数、及び休止期毛髪数を、毛髪数/cmとして報告する。
ヒトの頭皮における全成長サイクルに対する成長期、退行期、及び休止期の比を測定するための方法は、最初に刈ってから48時間後に、頭部の両側の刈られた部位を再撮影することによって達成される。この画像をベースライン写真と比較することによって、活発に成長している繊維が最初に刈った長さよりも長く伸びているため、どの毛髪繊維が成長しているか(成長期における毛嚢)を観察することができる。
統計モデル:
統計分析は、対応のあるt検定によって実施し、p<0.05両側有意水準で行う。統計試験を、各時点について別々に、各処理について別々に(ベースライン分析からの変化)、及びベースラインからの変化の処理に関連した差について実施する。この差は、活性処理側のベースラインからの変化(change from baseline、CFB)−ビヒクル側のCFBとして形成される。統計モデルは、単純な1サンプル平均であり、帰無仮説は、集団平均差(ベースライン空の変化(CFB)及び活性−対照のCFBの差の両方についての)が、不均等な代替手段と対比して、ゼロに等しいということである。全ての統計分析をR(R Core Team(2015).R:A language and environment for statistical computing.R Foundation for Statistical Computing,Vienna,Austria.URL https://www.R−project.org/)で実施する。
Figure 0006849697
p値は、平方根変換データ上で計算される。
表3は、研究1からのデータ分析の結果を示す。得られた結果は、ビヒクル処理と関連する効果がほとんど又は全くない一方で、N−ヒドロキシ−6−オクチルオキシピリジン−2(1H)オンが、ベースラインからの、かつ8及び16週目におけるビヒクル処理を上回る、毛髪計数の有意な増加を示すことを示す(それぞれ、p=0.019及びp=0.045)。また、比較目的で、ベンチマークとしてミノキシジルを用いた処理からのデータも表される。この研究において、N−ヒドロキシ−6−オクチルオキシピリジン−2(1H)オンに対する応答は、平均的に、ミノキシジル応答の29%である。
本発明の一実施形態では、毛髪計数は、ベースラインと比較して、N−ヒドロキシ−6−オクチルオキシピリジン−2(1H)オンで処理したとき、少なくとも0.5本の毛髪/cm増加する。更なる実施形態では、毛髪計数は、ベースラインと比較して、少なくとも1本の毛髪/cm増加する。なお更なる実施形態では、毛髪計数は、ベースラインと比較して、少なくとも2本の毛髪/cm増加する。なお更なる実施形態では、毛髪計数は、ベースラインと比較して、少なくとも3本の毛髪/cm増加する。
本発明の一実施形態では、毛髪計数は、ビヒクルと比較して、N−ヒドロキシ−6−オクチルオキシピリジン−2(1H)オンで処理したとき、少なくとも0.5本の毛髪/cm増加する。更なる実施形態では、毛髪計数は、ビヒクルと比較して、少なくとも1本の毛髪/cm増加する。なお更なる実施形態では、毛髪計数は、ベースラインと比較して、少なくとも2本の毛髪/cm2増加する。なお更なる実施形態では、毛髪計数は、ビヒクルと比較して、少なくとも3本の毛髪/cm増加する。
本発明の一実施形態では、毛髪計数は、ベースラインと比較して、N−ヒドロキシ−6−オクチルオキシピリジン−2(1H)オンで処理したとき、約1.5%増加する。
表4及び5:8及び16週間の処理後の要約統計及びp値(第2の研究)
Figure 0006849697
p値は、平方根変換データ上で計算される。
Figure 0006849697
表5は、成長している毛髪数(即ち、成長期の毛髪数)、及び休止している毛髪数(即ち、休止期の毛髪数)についてのデータ分析の結果を示す。得られた結果は、成長期の(成長している)毛髪数においてビヒクル処理と関連する効果がほとんど又は全くない一方で、N−ヒドロキシ−6−オクチルオキシピリジン−2(1H)オンが、8週目においてビヒクル処理を上回る成長している毛髪の有意な増加を示すことを示す。得られた結果は、8週目においてビヒクル処理を上回る、休止期の(休止している)毛髪におけるN−ヒドロキシ−6−オクチルオキシピリジン−2(1H)オンによる効果はほとんど又は全くないことを示す(p=0.67)。また、比較目的で、ミノキシジルを用いた処理からのデータも表される。この研究において、ミノキシジルに対する応答は、ベースライン及びビヒクル応答と対比して、成長期の毛髪数を増加させ、休止期の毛髪数を減少させることである。これは、ミノキシジルとは異なり、HP−101が休止期脱毛(抜け毛)を引き起こさないことを実証する。
本発明の一実施形態では、ベースラインと比較して、N−ヒドロキシ−6−オクチルオキシピリジン−2(1H)オンで処理したとき、少なくとも0.5本の毛髪/cm成長期の毛髪が増加する。更なる実施形態では、ベースラインと比較して、少なくとも1本の毛髪/cm成長期の毛髪が増加する。なお更なる実施形態では、ベースラインと比較して、少なくとも2本の毛髪/cm成長期の毛髪が増加する。なお更なる実施形態では、ベースラインと比較して、少なくとも3本の毛髪/cm成長期の毛髪が増加する。
本発明の一実施形態では、ビヒクルと比較して、N−ヒドロキシ−6−オクチルオキシピリジン−2(1H)オンで処理したとき、少なくとも0.5本の毛髪/cm成長期の毛髪が増加する。更なる実施形態では、ビヒクルと比較して、少なくとも1本の毛髪/cm成長期の毛髪が増加する。なお更なる実施形態では、ベースラインと比較して、少なくとも2本の毛髪/cm成長期の毛髪が増加する。なお更なる実施形態では、毛髪計数は、ビヒクルと比較して、少なくとも3本の毛髪/cm増加する。
化粧品として許容可能な組成物
N−ヒドロキシピリジノン(N-hydroxypridinone)は、シャンプー、コンディショナー、又はリーブイントリートメントとしての使用のために、化粧品として許容可能な組成物に配合され得る。本明細書に記載されるシャンプー組成物、コンディショナー組成物、及び/又はリーブオントリートメントは、任意で、ヘアケア又はパーソナルケア製品で使用するのに既知の1つ以上の追加成分を、この追加成分が本明細書に記載の必須成分と物理的及び化学的に適合するか、製品の安定性、審美性、又は性能を過度に損なわない場合に限り、含み得る。このような追加成分は、最も典型的には、CTFA Cosmetic Ingredient Handbook,Second Edition,The Cosmetic,Toiletries,and Fragrance Association,Inc.1988,1992等の参考文献に記載されているものである。このような追加成分の個々の濃度は、ヘアケア組成物の約0.001重量%〜約10重量%の範囲であり得る。
ヘアケア組成物で用いるための追加成分の非限定的な例としては、コンディショニング剤、天然カチオン性付着ポリマー、合成カチオン性付着ポリマー、フケ防止剤、粒子、懸濁剤、パラフィン系炭化水素、噴射剤、粘度調整剤、染料、不揮発性溶媒又は希釈剤(水溶性及び水不溶性)、真珠光沢助剤、起泡剤、追加の界面活性剤又は非イオン性補助界面活性剤、シラミ駆除剤、pH調整剤、香料、保存剤、タンパク質、皮膚活性剤、日焼け止め剤、UV吸収剤、及びビタミンが挙げられる。
洗浄性界面活性剤
本発明の一実施形態では、シャンプー組成物は、組成物に洗浄性能をもたらす1つ以上の洗浄性界面活性剤を含んでもよい。1種又は2種以上の洗浄性界面活性剤は更に、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、若しくは双性イオン性界面活性剤、又はこれらの混合物を含んでもよい。洗浄性界面活性剤の種々の例及び説明が、米国特許第6,649,155号、米国特許出願公開第2008/0317698号、及び同第2008/0206355号に記述されており、参照によりそれら全体が本明細書に組み込まれる。
シャンプー組成物中の洗浄性界面活性剤の成分の濃度は、所望の洗浄及び起泡性能を提供するのに十分でなければならず、一般に、約2重量%〜約50重量%、約5重量%〜約30重量%、約8重量%〜約25重量%、約10重量%〜約20重量%、約5重量%、約10重量%、約12重量%、約15重量%、約17重量%、約18重量%、又は約20重量%の範囲である。
本組成物で用いるのに好適なアニオン性界面活性剤は、アルキル及びアルキルエーテルサルフェートである。他の好適なアニオン性界面活性剤は、有機硫酸反応生成物の水溶性の塩である。更に他の好適なアニオン性界面活性剤は、イセチオン酸でエステル化されかつ水酸化ナトリウムで中和された脂肪酸の反応生成物である。他の同様なアニオン性界面活性剤は、米国特許第2,486,921号、同第2,486,922号、及び同第2,396,278号に記載されており、参照によりそれら全体が本明細書に組み込まれる。
シャンプー組成物に使用される代表的なアニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエチルアミン、ラウレス硫酸トリエチルアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウレス硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウレス硫酸ジエタノールアミン、ラウリルモノグリセリド硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸カリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン、ココイルサルコシン、ココイル硫酸アンモニウム、ラウロイル硫酸アンモニウム、ココイル硫酸ナトリウム、ラウロイル硫酸ナトリウム、ココイル硫酸カリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ココイル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ナトリウムココイルイセチオネート及びこれらの組み合わせが挙げられる。更なる実施形態では、アニオン性界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム又はラウレス硫酸ナトリウムである。
本明細書のシャンプー組成物における使用に好適な両性又は双性イオン性界面活性剤としては、シャンプー又は他のパーソナルケア洗浄における使用が既知のものが包含される。そのような両性界面活性剤の濃度は、約0.5重量%〜約20重量%、及び約1重量%〜約10重量%の範囲である。好適な双性イオン性又は両性界面活性剤の非限定的な例が、米国特許第5,104,646号及び同第5,106,609号に記載されており、参照によりそれら全体が本明細書に組み込まれる。
シャンプー組成物における使用に適した両性洗浄性界面活性剤としては、脂肪族二級及び三級アミンの誘導体として大まかに記載される界面活性剤が挙げられ、ここで脂肪族ラジカルは直鎖又は分枝鎖であることができ、脂肪族置換基の1つが約8〜約18個の炭素原子を有し、1つはアニオン性基、例えばカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、又はホスホネートを含有する。本発明のシャンプー組成物に用いられる代表的な両性洗浄性界面活性剤には、ココアンホアセテート、ココアンホジアセテート、ラウロアンホアセテート、ラウロアンホジアセテート、及びこれらの混合物が挙げられる。
このシャンプー組成物における使用に適した双性イオン性洗浄性界面活性剤としては、脂肪族第四級アンモニウム、ホスホニウム、及びスルホニウム化合物の誘導体として大まかに記載される界面活性剤が挙げられ、ここで脂肪族ラジカルは直鎖又は分枝鎖であり得、脂肪族置換基の1つが約8〜約18個の炭素原子を有し、1つはアニオン性基、例えばカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート又はホスホネートを含有する。別の実施形態では、ベタインなどの双性イオンが選択される。
シャンプー組成物における使用に適したその他のアニオン性、双性イオン性、両性、又は任意の追加の界面活性剤の非限定的な例は、McCutcheonのEmulsifiers and Detergents,1989 Annual,M.C.Publishing Co.出版、並びに米国特許第3,929,678号、同第2,658,072号、同第2,438,091号、同第2,528,378号に記載され、それらは、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
シャンプー組成物は、シャンプーゲルマトリックス、水性キャリア、及び本明細書で説明される他の追加成分を更に含んでもよい。
水性キャリア
本明細書に記載されるシャンプー組成物は、第1の水性キャリアを含んでもよい。したがって、シャンプー組成物の配合物は、(周囲条件下で)注ぐことが可能な液体の形態であってよい。したがって、そのような組成物は、通常、第1の水性キャリアを含み、第1の水性キャリアは、少なくとも20重量%、約20重量%〜約95重量%、又は約60重量%〜約85重量%の濃度で存在する。第1の水性キャリアは、水、又は水と有機溶媒との相溶性混合物を含み得るが、1つの態様では、他の構成成分の微量成分として組成物中に偶発的に組み込まれる場合を除き、最小限の又は非常に低い濃度の有機溶媒しか有さない水を含み得る。
シャンプー組成物で有用な第1の水性キャリアとしては、水、及び低級アルキルアルコールと多価アルコールとの水溶液が挙げられる。本明細書で有用な低級アルキルアルコールは、1〜6個の炭素を有する一価アルコール、一態様では、エタノール及びイソプロパノールである。本明細書で有用な多価アルコールとして、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、及びプロパンジオールが挙げられる。
シャンプーゲルマトリックス
本明細書に記載されるシャンプー組成物は、シャンプーゲルマトリックスを含んでよい。シャンプーゲルマトリックスは、(i)シャンプーゲルマトリックスの重量を基準にして、約0.1重量%〜約20重量%、あるいは、約0.5重量%〜約14重量%、あるいは約1重量%〜約10重量%、あるいは約6重量%〜約8重量%の1種又は2種以上の脂肪族アルコールと、(ii)シャンプーゲルマトリックスの重量を基準にして、約0.1重量%〜約10重量%の1種又は2種以上のシャンプーゲルマトリックス界面活性剤と、(iii)シャンプーゲルマトリックスの重量を基準にして、約20重量%〜約95重量%、あるいは約60重量%〜約85重量%の水性キャリアと、を含む。
本明細書で有用な脂肪族アルコールは、約10〜約40個の炭素原子、約12〜約22個の炭素原子、約16〜約22個の炭素原子、又は約16〜約18個の炭素原子を有するものである。これらの脂肪族アルコールは、直鎖又は分枝鎖アルコールであってよく、飽和又は不飽和であってよい。脂肪族アルコールの非限定的な例としては、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、及びこれらの混合物が挙げられる。セチルアルコールとステアリルアルコールとを約20:80〜約80:20の比で混合したものが好適である。
シャンプーゲルマトリックス界面活性剤は、本明細書のA項に記載された洗浄性界面活性剤のいずれかであってよい。
水性キャリアは、水、又は水と有機溶媒との相溶性混合物を含み得るが、1つの態様では、他の構成成分の微量成分として組成物中に偶発的に組み込まれる場合を除き、最小限の又は非常に低い濃度の有機溶媒しか有さない水を含み得る。
本明細書で有用な水性キャリアとしては、水、及び低級アルキルアルコールと多価アルコールとの水溶液が挙げられる。本明細書で有用な低級アルキルアルコールは、1〜6個の炭素を有する一価アルコール、一態様では、エタノール及びイソプロパノールである。本明細書で有用な例示的な多価アルコールとしては、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、及びプロパンジオールが挙げられる。
コンディショナー組成物
本発明の一実施形態では、本発明は、コンディショナーの形態であってもよい。本方法は、明細書に記載のコンディショナー組成物を毛髪に塗布後、毛髪からコンディショニング組成物をすすぎ洗いすることを含む。コンディショニング組成物は、(1)1種又は複数種の高融点脂肪族化合物と、(2)カチオン性界面活性剤系と、(3)第2の水性キャリアとを含むコンディショナーゲルマトリックスも含む。
A.カチオン性界面活性剤系
コンディショナー組成物のコンディショナーゲルマトリックスは、カチオン性界面活性剤系を含む。カチオン性界面活性剤系は、1つのカチオン性界面活性剤、又は2つ以上のカチオン性界面活性剤の混合物であってよい。カチオン性界面活性剤系は、モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩;モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩とジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩との組み合わせ;モノ長鎖アルキルアミドアミン塩;モノ長鎖アルキルアミドアミン塩とジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩との組み合わせ、モノ長鎖アルキルアミドアミン塩とモノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩との組み合わせから選択できる。
カチオン性界面活性剤系は、約0.1重量%〜約10重量%、約0.5重量%〜約8重量%、約0.8重量%〜約5重量%、及び約1.0重量%〜約4重量%の濃度で組成物中に含まれることができる。
モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩
本明細書で有用なモノアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤は、約22個の炭素原子を有する1つの長いアルキル鎖を有するもの、一実施形態では、C22アルキル基を有するものである。窒素に結合している残りの基は、独立して、1〜約4個の炭素原子を有するアルキル基、又は最大約4個の炭素原子を有するアルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択される。
本明細書で有用なモノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、以下の式(I)を有するものである:
Figure 0006849697
(式中、R75、R76、R77、及びR78のうち1つは、22個の炭素原子のアルキル基、又は、最大約30個の炭素原子を有する芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され、R75、R76、R77、及びR78の残りは、1〜約4個の炭素原子のアルキル基、又は、最大約4個の炭素原子を有するアルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から独立に選択され、Xは、塩形成アニオン、例えば、ハロゲン(例えば、塩化物、臭化物)ラジカル、酢酸ラジカル、クエン酸ラジカル、乳酸ラジカル、グリコール酸ラジカル、リン酸ラジカル、硝酸ラジカル、スルホン酸ラジカル、硫酸ラジカル、アルキル硫酸ラジカル、及びアルキルスルホン酸ラジカルから選択されるものである)。アルキル基は、炭素原子及び水素原子に加えて、エーテル及び/又はエステル結合、並びにアミノ基などの他の基を含有し得る。より長鎖のアルキル基、例えば、炭素数が約22個以上のものは、飽和又は不飽和であってもよい。R75、R76、R77及びR78のうちの1つは、炭素原子数が約22のアルキル基から選択され得、R75、R76、R77及びR78の残りは、独立して、CH、C、COH、及びこれらの混合物から選択され、Xは、Cl、Br、CHOSO、COSO、及びこれらの混合物から選択される。
こうしたモノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤の非限定的な例としては、ベヘニルトリメチルアンモニウム塩が挙げられる。
モノ長鎖アルキルアミドアミン塩
モノ長鎖アルキルアミンもカチオン性界面活性剤として好適である。第一級、第二級、及び第三級脂肪族アミンが有用である。特に有用なものは、炭素数約22のアルキル基を有する三級アミドアミンである。例示の三級アミドアミンとしては、ベヘンアミドプロピルジメチルアミン、ベヘンアミドプロピルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジメチルアミンが挙げられる。本発明で有用なアミンは、米国特許第4,275,055号(Nachtigalら)に開示されている。これらのアミンは、L−グルタミン酸、乳酸、塩酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、L−グルタミン酸塩酸塩、マレイン酸、及びこれらの混合物などの酸;一実施形態においては、L−グルタミン酸、乳酸、及び/又はクエン酸と組み合わせて使用することもできる。本明細書におけるアミンは、いずれかの酸によって、アミンと酸とのモル比が約1:0.3〜約1:2、及び/又は約1:0.4〜約1:1で部分的に中和されることが好ましい場合がある。
ジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩
ジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩又はモノ長鎖アルキルアミドアミン塩と組み合わせることができる。そのような組み合わせは、モノアルキル四級化アンモニウム塩又はモノ長鎖アルキルアミドアミン塩の単独使用と比較して、すすぎが容易であるという感触を与えることができると考えられる。モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩又はモノ長鎖アルキルアミドアミン塩とのそのような組み合わせでは、ジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、カチオン性界面活性剤系中のジアルキル四級化アンモニウム塩の重量%が、約10%〜約50%、及び/又は約30%〜約45%の範囲となるような濃度で用いられる。
本明細書で有用なジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤は、約22個の炭素原子を有する2つの長アルキル鎖を有するものである。窒素に結合している残りの基は、独立して、1〜約4個の炭素原子を有するアルキル基、又は最大約4個の炭素原子を有するアルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択される。
本明細書で有用なジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、以下の式(II)を有するものである:
Figure 0006849697
(式中、R75、R76、R77及びR78のうちの2つは、22個の炭素原子のアルキル基、又は、最大約30個の炭素原子を有する芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され、R75、R76、R77、及びR78の残りは、1〜約4個の炭素原子のアルキル基、又は、最大約4個の炭素原子を有するアルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から独立に選択され、Xは、塩形成アニオン、例えば、ハロゲン(例えば、塩化物、臭化物)ラジカル、酢酸ラジカル、クエン酸ラジカル、乳酸ラジカル、グリコール酸ラジカル、リン酸ラジカル、硝酸ラジカル、スルホン酸ラジカル、硫酸ラジカル、アルキル硫酸ラジカル、及びアルキルスルホン酸ラジカルから選択されるものである)。アルキル基は、炭素原子及び水素原子に加えて、エーテル及び/又はエステル結合、並びにアミノ基などの他の基を含有し得る。より長鎖のアルキル基、例えば、炭素数が約22個以上のものは、飽和又は不飽和であってもよい。R75、R76、R77及びR78のうちの1つは、炭素原子数約22のアルキル基から選択され得、R75、R76、R77及びR78の残りは、独立して、CH、C、COH、及びこれらの混合物から選択され、Xは、Cl、Br、CHOSO、COSO、及びこれらの混合物から選択される。
そのようなジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤としては、例えば、ジアルキル(C22)ジメチルアンモニウムクロリド、ジタローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、ジヒドロ添加タローアルキルジメチルアンモニウムクロリドが挙げられる。また、このようなジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤としては、例えば、不斉ジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤も挙げられる。
B.高融点脂肪族化合物
コンディショナー組成物のコンディショナーゲルマトリックスは、1種以上の高融点脂肪族化合物を含んでもよい。本明細書に有用な高融点脂肪族化合物は、25℃以上の融点を有してよく、脂肪族アルコール、脂肪酸、脂肪族アルコール誘導体、脂肪酸誘導体、及びこれらの混合物からなる群から選択される。当業者は、本明細書のこの項に開示されている化合物が、場合によっては2つ以上の分類に属し得る(例えば、いくつかの脂肪族アルコール誘導体は、脂肪酸誘導体としても分類され得る)ということを理解している。しかしながら、所定の分類は、その特定の化合物を限定することを意図するものではなく、分類及び命名法の便宜上そのようになされている。更に、二重結合の数及び位置、並びに分枝の長さ及び位置に依存して、特定の炭素原子を有する特定の化合物の融点が25℃未満であり得ることも当業者には理解される。そのような低融点の化合物は、この項に含まれないと意図される。高融点化合物の非限定的な例は、International Cosmetic Ingredient Dictionary,Fifth Edition,1993、及びCTFA Cosmetic Ingredient Handbook,Second Edition,1992に見出される。
様々な高融点脂肪族化合物のうち、脂肪アルコールがコンディショナー組成物で使用するに好適である。本明細書で有用な脂肪アルコールは、約14〜約30個の炭素原子、約16〜約22個の炭素原子を有するものである。これらの脂肪族アルコールは飽和しており、直鎖アルコールであっても分岐鎖アルコールであり得る。好適な脂肪族アルコールとしては、例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、及びこれらの混合物が挙げられる。
高純度の単一化合物の高融点脂肪族化合物が使用され得る。純粋なセチルアルコール、ステアリルアルコール、及びベヘニルアルコールの群から選択される、純粋な脂肪族アルコールの単一化合物も使用され得る。本明細書では、「純粋」は、化合物が、少なくとも約90%、及び/又は少なくとも約95%の純度を有することを意味する。これら高純度の単一化合物は、消費者が組成物をすすぎ落とすときに、優れた毛髪からのすすぎ易さを提供する。
高融点脂肪族化合物は、改善されたコンディショニング効果、例えば、濡れた毛髪への塗布中のツルツル感、乾いた毛髪における柔らかさ及びしっとり感をもたらすことを考慮して、組成物の約0.1重量%〜約20重量%、あるいは約1重量%〜約15重量%、あるいは約1.5重量%〜約8重量%の濃度でコンディショナー組成物中に含まれ得る。
C.水性キャリア
コンディショナー組成物のコンディショナーゲルマトリックスは、第2の水性キャリアを含む。したがって、コンディショナー組成物の配合物は、(周囲条件下で)注ぐことが可能な液体の形態であってよい。したがって、そのような組成物は、通常、第2の水性キャリアを含み、これは約20重量%〜約95重量%、又は約60重量%〜約85重量%の濃度で存在する。第2の水性キャリアは、水、又は水と有機溶媒との相溶性混合物を含み得るが、1つの態様では、他の構成成分の微量成分として組成物中に偶発的に組み込まれる場合を除き、最小限の又は非常に低い濃度の有機溶媒しか有さない水を含み得る。
コンディショナー組成物で有用な第2の水性キャリアとしては、水、及び低級アルキルアルコールと多価アルコールとの水溶液が挙げられ得る。本明細書で有用な低級アルキルアルコールは、1〜6個の炭素を有する一価アルコール、一態様では、エタノール及びイソプロパノールである。本明細書で有用な多価アルコールとして、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、及びプロパンジオールが挙げられる。
リーブオントリートメント
本発明の一実施形態では、本発明は、本明細書に記載されるリーブオントリートメントの形態であってもよい。リーブオントリートメントは、任意に、リーブオントリートメントの約0.025重量%〜約0.25重量%、あるいは約0.05重量%〜約0.2重量%、あるいは約0.1重量%〜約0.15重量%の、エチレンジアミン−N,N’−二コハク酸(ethylenediamine-N,N'-disuccinic acid、EDDS)、エチレンジアミン−N,N’−二コハク酸(EDDS)の誘導体、エチレンジアミン−N,N’−二コハク酸(EDDS)の塩、及びこれらの混合物からなる群から選択される化合物を含んでもよい。リーブオントリートメントはまた、(1)1つ以上のレオロジー変性剤及び(2)第3の水性キャリアを含んでもよい。
レオロジー変則剤
一実施形態では、リーブオントリートメントは、より良好な感触、使用時の特性、及び組成物の懸濁安定性のために組成物のレオロジー特性を調節する1種又は複数種のレオロジー変性剤を含む場合がある。例えば、組成物が保管及び輸送中に均質のままであるように、また使用中に体の領域、衣類、又は家具に好ましくなく滴ることのないように、レオロジー特性が調整される。任意の好適なレオロジー変性剤を使用できる。一実施形態では、リーブオントリートメントは、約0.01%〜約3%のレオロジー変性剤、あるいは約0.1%〜約1%のレオロジー変性剤を含む場合がある、
1種又は複数種のレオロジー変性剤は、ポリアクリルアミド増粘剤、カチオン修飾多糖類、会合性増粘剤、及びこれらの混合物からなる群から選択されてもよい。会合性増粘剤は、例えば、疎水変性セルロース誘導体、PEG−150/デシルアルコール/SMDIコポリマー、PEG−150/ステアリルアルコール/SMDIコポリマー、ポリウレタン−39などの疎水変性アルコキシル化ウレタンポリマー;疎水変性ポリポリアクリレート(polypolyacrylates)、疎水変性ポリアクリル酸、及び疎水変性ポリアクリルアミドなどの疎水変性アルカリ膨潤性エマルション;疎水変性ポリエーテルなどの多種多様な材料の部類が挙げられる。これらの物質は、セチル、ステアリル、オレオイル、及びこれらの組み合わせから選択することができる疎水性物質、並びに10〜300、あるいは30〜200、かつ、あるいは40〜150の繰り返し単位を有する繰り返しエチレンオキシド基の親水性部分を有してもよい。この部類の例としては、PEG−120−メチルグルコースジオレエート、PEG−(40又は60)ソルビタンテトラオレエート、PEG−150ペンタエリスリチルテトラステアレート、PEG−55プロピレングリコールオレエート、PEG−150ジステアレートが挙げられる。
追加的レオロジー変性剤の非限定例としては、アクリルアミド/アンモニウムアクリレートコポリマー(及び)ポリイソブテン(及び)ポリソルベート20;アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウレートナトリウムコポリマー/イソヘキサデカン/ポリソルベート80;アクリレートコポリマー;アクリレート/ベヘネス−25メタクリレートコポリマー;アクリレート/C10〜C30アルキルアクリレートルクロスポリマー;アクリレート/ステアレス−20イタコネートコポリマー;アンモニウムポリアクリレート/イソヘキサデカン/PEG−40ヒマシ油;C12〜16アルキルPEG−2ヒドロキシプロピルヒドロキシエチルエチルセルロース(HM−EHEC);カルボマー;架橋ポリビニルピロリドン(PVP);ジベンジリデンソルビトール;ヒドロキシエチルエチルセルロース(EHEC);ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC);ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC);ヒドロキシプロピルセルロース(HPC);メチルセルロース(MC);メチルヒドロキシエチルセルロース(MEHEC);PEG−150/デシルアルコール/SMDIコポリマー;PEG−150/ステアリルアルコール/SMDIコポリマー;ポリアクリルアミド/C13〜14イソパラフィン/ラウレス−7;ポリアクリレート13/ポリイソブテン/ポリソルベート20;ポリアクリレートクロスポリマー−6;ポリアミド−3;ポリクオタニウム−37(及び)水素添加ポリデセン(及び)トリデセス−6;ポリウレタン−39;アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルタウレート/ジメチルアクリルアミド;クロスポリマー(及び)イソヘキサデカン(及び)ポリソルベート60;ポリアクリル酸ナトリウムが挙げられる。例示的な市販のレオロジー変性剤としては、ACULYN(商標)28、Klucel M CS、Klucel H CS、Klucel G CS、SYLVACLEAR AF1900V、SYLVACLEAR PA1200V、Benecel E10M、Benecel K35M、Optasense RMC70、ACULYN(商標)33、ACULYN(商標)46、ACULYN(商標)22、ACULYN(商標)44、Carbopol Ultrez 20、Carbopol Ultrez 21、Carbopol Ultrez 10、Carbopol 1342、Sepigel(商標)305、Simulgel(商標)600、Sepimax Zen、Hydrolite、Kucel、及び/又はこれらの組み合わせが挙げられる。
本発明の更なる実施形態では、可溶化剤が存在してもよい。可溶化剤の非限定的な例は、Arlasolve及びTween 80である。
水混和性溶媒
ヘアケア組成物の実施形態において有用なキャリアとしては、水、並びに低級アルキルアルコール、多価アルコール、3〜4個の炭素原子を有するケトン、C1〜C6アルコールのC1〜C6エステル、スルホキシド、アミド、炭酸エステル、エトキシル化及びプロポキシル化(proposylated)C1〜C10アルコール、ラクトン、ピロリドン(pyrollidone)及びこれらの混合物の水溶液が挙げられる。低級アルキルアルコールの非限定的な例は、エタノール及びイソプロパノールなどの1〜6個の炭素を有する一価アルコールである。本明細書で有用な多価アルコールの非限定的な例としては、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、プロパンジオール及びこれらの混合物が挙げられる。
水性キャリア
リーブオントリートメントは、第3の水性キャリアを含んでもよい。したがって、リーブオントリートメントの配合物は、(周囲条件下で)注ぐことが可能な液体の形態であってよい。したがって、そのような組成物は、通常、第3の水性キャリアを含み、これは、少なくとも20重量%、約20重量%〜約95重量%、又は約60重量%〜約85重量%の濃度で存在する。第3の水性キャリアは、水、又は水と有機溶媒との相溶性混合物を含み得るが、1つの態様では、他の構成成分の微量成分として組成物中に偶発的に組み込まれる場合を除き、最小限の又は非常に低い濃度の有機溶媒しか有さない水を含み得る。
リーブオントリートメントで有用な第3の水性キャリアとしては、水、及び低級アルキルアルコールと多価アルコールとの水溶液が挙げられる。本明細書で有用な低級アルキルアルコールは、1〜6個の炭素を有する一価アルコール、一態様では、エタノール及びイソプロパノールである。本明細書で有用な多価アルコールとして、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、及びプロパンジオールが挙げられる。
フケ防止剤
本発明の組成物はまた、フケ防止剤を含有してもよい。フケ防止粒子の好適な非限定例には、ピリジンチオン塩、アゾール、硫化セレン、粒子状硫黄、及びこれらの混合物が挙げられる。かかるフケ防止粒子は、組成物の必須成分と物理的及び化学的に適合する必要があり、製品の安定性、審美性又は性能を過度に損なってはならない。
1.ピリジンチオン塩
ピリジンチオンフケ防止粒子、特に1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオン塩は、本発明の組成物に用いる粒子状フケ防止剤の1つの実施形態である。ピリジンチオンフケ防止粒子の濃度は、典型的には組成物の約0.1重量%〜約4重量%の範囲である。一実施形態において、ピリジンチオンフケ防止粒子の濃度は、約0.1重量%〜約3重量%の範囲であり、更なる実施形態では約0.3重量%〜約2重量%の範囲である。本発明の一実施形態において、ピリジンチオン塩は、亜鉛、スズ、カドミウム、マグネシウム、アルミニウム及びジルコニウムなどの重金属から形成されるものを含む。本発明の一実施形態において、ピリジンチオン塩は重金属亜鉛から形成され、更なる実施形態においては1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオンの亜鉛塩(「ジンクピリジンチオン」又は「ZPT(zinc pyridinethione)」として知られる)であり、なお更なる実施形態においては血小板状粒子形態の1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオン塩であり、この粒子は最大約20μの平均粒径を有する。本発明の一実施形態において、粒子は、最大約5μ、更なる実施形態においては最大約2.5μの平均粒径を有する。他のカチオン(例えば、ナトリウム)から形成される塩類もまた好適であり得る。ピリジンチオンフケ防止剤は、例えば、米国特許第2,809,971号、同第3,236,733号、同第3,761,418号、同第4,345,080号、同第4,323,683号、同第4,379,753号、及び同第4,470,982号に記載されている。本明細書の組成物において、ZPTをフケ防止粒子として使用する際、毛髪の成長又は再生が刺激されるか、又は調節されるか、若しくはその両方が行われるか、又は脱毛が低減されるか又は阻害されるか、若しくは毛髪がより濃く若しくは豊かに見える可能性があると想到される。
2.その他の抗菌活性物質
ピリチオンの多価金属塩から選択されるフケ防止有効成分に加えて、本発明は、金属ピリチオン塩有効成分に加えて、1つ以上の抗真菌若しくは抗菌有効成分を更に含んでもよい。好適な抗菌活性剤としては、コールタール、硫黄、ウィットフィールド軟膏、カステラーニ塗布剤、塩化アルミニウム、ゲンチアナバイオレット、オクトピロックス(ピロクトンオラミン)、シクロピロックスオラミン、ウンデシレン酸及びその金属塩、過マンガン酸カリウム、硫化セレン、チオ硫酸ナトリウム、プロピレングリコール、ビターオレンジオイル、尿素調製物、グリセオフルビン、8−ヒドロキシキノリンシロキノール、チオベンダゾール、チオカルバメート、ハロプロジン、ポリエン、ヒドロキシピリドン、モルホリン、ベンジルアミン、アリルアミン(例えば、テルビナフィン)、ティーツリー油、クローブリーフ油、コリアンダー、パルマローザ、ベルベリン、タイムレッド、桂皮油、桂皮アルデヒド、シトロネル酸、ヒノキトール(hinokitol)、イクチオールペール(ichthyol pale)、Sensiva SC−50、Elestab HP−100、アゼライン酸、リチカーゼ、ヨードプロピニルブチルカルバメート(IPBC)、オクチルイソチアザリノンなどのイソチアザリノン及びアゾール、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。本発明の一実施形態において、抗菌剤としては、イトラコナゾール、ケトコナゾール、硫化セレン及びコールタールが挙げられる。
a.アゾール
アゾール抗菌剤としては、ベンズイミダゾールなどのイミダゾール、ベンゾチアゾール、ビフォナゾール、硝酸ブタコナゾール、クリムバゾール、クロトリマゾール、クロコナゾール、エベルコナゾール、エコナゾール、エルビオール、フェンチコナゾール、フルコナゾール、フルチマゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、ラノコナゾール、メトロニダゾール、ミコナゾール、ネチコナゾール、オモコナゾール、硝酸オキシコナゾール、セルタコナゾール、硝酸サルコナゾール、チオコナゾール、チアゾール、並びにテルコナゾール及びイトラコナゾールなどのトリアゾール、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。組成物に存在する場合、アゾール抗菌有効成分は約0.01%〜約5%の量で含まれる。本発明の一実施形態において、アゾール抗菌有効成分は、組成物の約0.1重量%〜約3重量%、更なる実施形態においては約0.3重量%〜約2重量%の量で含まれる。本発明の一実施形態において、アゾール抗菌剤はケトコナゾールである。
b.硫化セレン
硫化セレンは、本発明の抗菌組成物に用いるのに好適な粒子状フケ防止剤であり、その有効濃度は組成物の約0.1重量%〜約4重量%であり、本明細書の一実施形態においては約0.3重量%〜約2.5重量%、更なる実施形態においては約0.5重量%〜約1.5重量%の範囲である。硫化セレンは一般にセレン1モル及び硫黄2モルを有する化合物とみなされるが、一般式Se(式中x+y=8)に従う環式構造であってもよい。前方レーザー光散乱装置(例えば、Malvern 3600装置)で測定した硫化セレンの平均粒径は、典型的には15μm未満であり、本発明の一実施形態においては10μm未満である。硫化セレン化合物は、例えば、米国特許第3,152,046号、同第4,089,945号、及び同第4,885,107号に記載されている。
c.硫黄
硫黄もまた、本発明の抗菌性組成物において粒子状抗菌性/フケ防止剤として使用することができる。粒子状硫黄の有効濃度は、一般的には組成物の約1重量%〜約4重量%であり、本発明の一実施形態においては約2重量%〜約4重量%である。
d.角質溶解剤
本発明は、サリチル酸などの1つ以上の角質溶解剤を更に含んでもよい。
e.追加の抗菌活性物質
本発明の追加の抗菌活性物質は、メラレウカ(茶木)及び炭の抽出物を包含してもよい。本発明はまた、抗菌活性物質の組み合わせを含んでもよい。このような組み合わせには、オクトピロックスとジンクピリチオンとの組み合わせ、パインタールと硫黄との組み合わせ、サリチル酸とジンクピリチオンとの組み合わせ、オクトピロックスとクリムバゾールとの組み合わせ、及びサリチル酸とオクトピロックスとの組み合わせ、ジンクピリチオンとクリムバゾール並びにこれらの混合物を挙げることができる。これらの有効成分は、本明細書で使用されるとき、約1%〜約4%、本発明の一実施形態においては約2%〜約4%のレベルで使用される。
E.任意成分
本発明の実施形態によれば、ヘアケア組成物は、有益剤を含む1つ以上の任意成分を更に含み得る。好適な有益剤としては、コンディショニング剤、カチオン性ポリマー、シリコーンエマルション、フケ防止活性物質、ゲルネットワーク、キレート剤、及びヒマワリ油又はヒマシ油などの天然油が挙げられるが、これらに限定されない。更なる好適な任意成分としては、香料、香料マイクロカプセル、着色剤、粒子、抗菌剤、消泡剤(foam busters)、帯電防止剤、レオロジー変性剤及び増粘剤、懸濁材料及び構造化剤、pH調整剤及び緩衝剤、防腐剤、パールエッセンス剤、溶媒、希釈剤、抗酸化剤、ビタミン並びにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
そのような任意成分は、物理的及び化学的に組成物の成分に適合する必要があり、製品の安定性、審美性、又は性能を過度に損なうべきではない。CTFA Cosmetic Ingredient Handbook,Tenth Edition(the Cosmetic,Toiletry,and Fragrance Association,Inc.(Washington,D.C.)より出版)(2004年)(本明細書、以下「CTFA」と呼ぶ)に、本明細書の組成物に付加され得る様々な非限定的な材料が記載されている。
以下の非限定的な実施例は、本発明を例示する。例示する組成物は、従来の配合及び混合技術により調製することできる。ヘアケア製剤分野の当業者の技術範囲内での本発明の他の修正は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく行われ得ることが理解されよう。本明細書における全ての部、比率(%)、及び比は、特に指定しない限り、重量基準である。特定の成分は、供給元から希釈溶液として供給され得る。記載した濃度は、別段の指定がない限り、活性物質の重量百分率を表す。
(実施例4)
以下の代表的な構成成分から、従来の方法により本発明のトニックを調製した。
Figure 0006849697
1 Lubrizolから入手可能なCarbopol Ultrez 10、カルボマー
2 Crodaから入手可能なArlasolve DMI、ジメチルイソソルビド
3 Symriseから入手可能なHydrolite−5、ペンチレングリコール
4 Ashlandから入手可能なKlucel、ヒドロキシプロピルセルロース
(実施例5)
本発明のシャンプーを、国際公開第2008/027541号及び米国特許出願公開第200/80059313号に記載されているように、以下の代表的な構成成分から従来の方法により調製する。
Figure 0006849697
1 Ashlandから入手可能なStabileze 06、ポリ(メチルビニルエーテル/無水マレイン酸デカジエン)クロスポリマー
2 Eckart Americaから入手可能なLaponite XLS、ケイ酸マグネシウムナトリウム
3 Ashlandから利用可能なPrimaFlo HP22、ヒドロキシプロピルセルロース
4 Dowから入手可能なUcare Polymer LR 400、ポリクオタニウム−10
5 Crodaから入手可能なMonamid DMA、ココナッツモノエタノールアミド
6 Goldschmidt Chemicalsから入手可能なTegobetaine F−B、コカミドプロピルベタイン
7 Viscasil 3000,000:Momentiveから入手可能なジメチコン
8 Dowから入手可能なPolyox WSR N−750,PEG−7M
9 Dowから入手可能なKathon CG
(実施例6)
本発明のコンディショナーを、国際公開第2008/027541号及び米国特許出願公開第2008/0059313号に記載されているように、以下の構成成分から従来の方法により調製する。
Figure 0006849697
ジメチコン/シクロメチコン:GE Toshibaから入手可能な、粘度が18,000,000mPasであるジメチコンとシクロペンタシロキサンとのブレンド
ジメチコンブレンド:GE Toshibaから入手可能な、粘度が18,000,000mPasであるジメチコンと、粘度が200mPasのジメチコンとのブレンド
粘度が10,000mPasであり、以下の式(I):(RG3−Si−(−OSiG−(−OSiG(R2−b−O−SiG3−a(Ri)(I)を有するGEから入手可能なもの。
式中、Gはメチルであり、aは、整数の1であり、bは、0、1、又は2、好ましくは1であり、nは、約400〜約600の数であり、mは、整数の0であり、Rは、一般式C2qLに適合する一価のラジカルであり、式中、qは整数の3であり、Lは−N(CHである。
塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム/イソプロピルアルコール:Genamin KDMP
Clariantから入手可能
ステアルアミドプロピルジメチルアミン:Inolexから入手可能なLexamine S−13
グルタミン酸:Ajinomotoから入手可能
セチルアルコール:Shin Nihon Rikaから入手可能なKonolシリーズ。
10 ステアリルアルコール:Shin Nihon Rikaから入手可能なKonolシリーズ。
11 ポリソルベート−20:Lonza Inc.から入手可能なGlycosperse L−20K。
12 PPG−34:Sanyo Kasei入手可能なNew Pol PP−2000。
13 ポリアルファオレフィン:ExxonMobil Chemical Companyから入手可能なPureSyn 100
14 メチルクロロイソチアゾリノン/メチルイソチアゾリノン:Rohm & Haasから入手可能なKathon CG
15 パンテノール:Rocheから入手可能。
16 パンテニルエチルエーテル:Rocheから入手可能。
17 コラーゲン加水分解物:Hormelから入手可能なPeptein 2000。
18 ビタミンE:Eisaiから入手可能なEmix−d。
19 デシルグルコシド:Cognis Japan Ltd.から入手可能なPlantacare 2000UP。
(実施例7)
本発明のムースを、国際公開第W2008/027541号及び米国特許出願公開第2008/0059313号に記載されているように、以下の代表的な構成成分から従来の方法により調製する。
Figure 0006849697
(実施例8)
以下の代表的な構成成分を用いて、大きいワックス粒子及び繊維を含有する水中油型マスカラを製造する。
Figure 0006849697
1Elementis SpecialtiesからBentone 38Vとして入手可能
2Interpolymer Corp.からSyntran 5190として入手可能
3Dow Corning Corp.からAntifoam Q7−2587として入手可能
4Interpolymer Corp.からSyntran KL−219Cとして入手可能
5Shamrock Technologies Inc.からCeraPure H540−Cとして入手可能。
相Aを加熱して、ワックスを溶かし、染料をCowles Bladeミキサー又は同様の高エネルギー分散デバイスで分散させる。相Bの材料を周囲条件で共に撹拌し、及び相Cの材料を周囲条件で共に撹拌し、次いでそれを相B(ゲル相B)に添加し、そしてこの混合物を撹拌し、次に約85Cに加熱する。相A及び相B/Cを共に混合して水中油(ワックス)型エマルションを作製する。混合物を15分間連続的に撹拌し、次いで室温まで徐々に冷却する。冷却中に、相D及びEを混合物に添加し、60Cよりも低温で撹拌する。相Fは、噴霧乾燥等の当該技術分野において既知の典型的な工程を使用して別個に調製される、球状のポリエチレンワックス粒子である。マスカラが約25Cまで冷却されたら、相Fをマスカラに加えて混合する。
製造方法:
カルボン酸/アルキルカルボキシレートコポリマーのような高分子材料を常温で水の部分に分散させ、5000rpm以下に制御された回転速度で激しく撹拌して混合し、約70℃かつ均質になるまで加熱した。高分子材料を分散させるために必要に応じてトリブレンダーを用いてもよい。この混合物にシリコーン構成成分及び皮膚軟化油を添加した。存在する場合は中和剤を混合物に添加した。中和の後、粘着性の皮膚トリートメント剤、水溶性湿潤剤、存在する場合は追加的な粘度調整剤、及び存在する場合は他の構成成分を含む残りの構成成分の水溶液を混合物に添加し、40℃未満まで冷却した。
実施例/組み合わせ
A.治療を必要としているヒト又は動物において毛髪障害を治療するための方法であって、当該ヒト又は動物に有効量の少なくとも1つの6−置換2−ピリジノールNオキシド化合物、互変異性体、又はその化粧品として許容可能な塩を局所的に塗布することを含み、毛髪計数が、ベースラインと比較して少なくとも0.5本の毛髪/cm増加する、方法。
B.毛髪計数が、ビヒクルと比較して少なくとも0.5本の毛髪/cm増加する、段落Aに記載の方法。
C.当該ヒト又は動物に有効量の少なくとも1つの6−置換2−ピリジノールNオキシド化合物、互変異性体、又はその化粧品として許容可能な塩を局所的に塗布することを含み、ベースラインと比較して少なくとも0.5本の毛髪/cm成長期の毛髪数が増加する、段落A又はBに記載の治療を必要としているヒト又は動物において毛髪障害を治療するための方法。
D.ビヒクルと比較して少なくとも0.5本の毛髪/cm成長期の毛髪数が増加する、段落A〜Cに記載の治療を必要としているヒト又は動物において毛髪障害を治療するための方法。
E.治療を必要としているヒト又は動物において毛髪障害を治療するための方法であって、当該ヒト又は動物に有効量の少なくとも1つの6−置換2−ピリジノールNオキシド化合物、互変異性体、又はその化粧品として許容可能な塩を局所的に塗布することを含み、ベースラインと比較して休止期の毛髪数が維持される、段落A〜Dに記載の治療を必要としているヒト又は動物において毛髪障害を治療するための方法。
F.ビヒクルと比較して休止期の毛髪数が維持される、段落A〜Eに記載の治療を必要としているヒト又は動物において毛髪障害を治療するための方法。
G.当該6−置換2−ピリジノールNオキシド化合物が、亜鉛塩類、カルシウム塩類、銀塩類、ニッケル塩類、マグネシウム塩類、バリウム塩類、ビスマス塩類及びこれらの混合物からなる群から選択される金属塩である、段落A〜Fに記載の方法。
H.当該6−置換2−ピリジノールNオキシドが、N−ヒドロキシ−6−オクチルオキシピリジン−2(1H)オンである、段落A〜Gに記載の方法。
I.当該毛髪計数が、ベースラインと比較して少なくとも1本の毛髪/cm増加する、段落A〜Hに記載の方法。
J.当該毛髪計数が、ベースラインと比較して少なくとも2本の毛髪/cm増加する、段落A〜Iに記載の方法。
K.当該毛髪計数が、ベースラインと比較して少なくとも3本の毛髪/cm増加する、段落A〜Jに記載の方法。
L.当該毛髪計数が、ベースラインと比較して約1.5%増加する、段落A〜Kに記載の方法。
M.当該毛髪計数が、ビヒクルと比較して約1.5%増加する、段落A〜Lに記載の方法。
N.当該組成物が、ピリジンチオン塩又はピリジンチオン塩の金属塩を更に含む、段落A〜Mに記載の方法。
O.当該組成物が、ジンクピリチオンを更に含む、段落A〜Nに記載の方法。
P.当該組成物が、レオロジー変性剤を更に含む、段落A〜Oに記載の方法。
Q.当該組成物が、水混和性溶媒を更に含む、段落A〜Pに記載の組成物。
R.当該組成物が、コンディショニング剤、カチオン性ポリマー、シリコーンエマルション、フケ防止活性剤、ゲルネットワーク、キレート剤、天然油、香料、香料マイクロカプセル、着色剤、粒子、抗菌剤、消泡剤、帯電防止剤、懸濁材料、構造化剤、pH調整剤及び緩衝剤、保存剤、パールエッセンス剤、溶媒、希釈剤、抗酸化剤、ビタミン並びにこれらの混合物からなる群から選択される材料を更に含む、段落A〜Qに記載の組成物。
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に指示がない限り、そのような各寸法は、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
上記に加えて、本発明は、上で具体的に言及したバリエーションと比べて何らかのやり方で狭い範囲の本発明の全ての実施形態を追加的な態様として含む。属として記述されている本発明の態様に関しては、全ての個々の種はそれぞれ独立の本発明の別個の態様であるとみなされる。「a」又は「an」を付して記載又は主張されている本発明の態様に関しては、文脈においてより制約的な意味が明確に必要とされない限りは、これらの用語は「1つ又は複数の」を意味するものと理解されなくてはならない。セットの範囲内で1つ以上として記述されている要素に関しては、そのセットに含まれる全ての組み合わせが企図されるものと理解されなくてはならない。本発明の態様が、ある特徴を「含む/備える(comprising)」として記述されている場合は、実施形態もまた、その特徴「からなる(consisting of)」又は「から本質的になる(consisting essentially of)」ものと企図される。
「発明を実施するための形態」の中で引用される全ての文献は、関連部分において本明細書に参照により援用されている。いかなる文書の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを認めるものとして解釈されるべきではない。本文書における用語のいずれかの意味又は定義が、参照により組み込まれる文書における同じ用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいては、本文献においてその用語に与えられる意味又は定義が優先するものとする。
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲にて網羅することを意図したものである。

Claims (15)

  1. 毛髪障害の治療を必要としているヒト又は動物において当該治療をするための医薬の製造のための、少なくとも1つの、下記式(A)で表される6−置換2−ピリジノールNオキシド化合物:
    式(A)
    Figure 0006849697
    (式中、Xは酸素部分であり、Rは、1〜20個の炭素原子を有する置換又は非置換の炭化水素基である。)、
    互変異性体、又はその化粧品として許容可能な塩の使用であって、有効量の、前記少なくとも1つの6−置換2−ピリジノールNオキシド化合物、互変異性体、又はその化粧品として許容可能な塩と、キャリアとを少なくとも含む混合物を調製することを含み、前記医薬は、毛髪計数が、ベースラインと比較して少なくとも0.5本の毛髪/cm2増加することを特徴とする、使用。
  2. 毛髪計数が、ビヒクルと比較して少なくとも0.5本の毛髪/cm2増加する、請求項1に記載の使用。
  3. 前記ヒト又は動物に有効量の、前記式(A)で表される少なくとも1つの6−置換2−ピリジノールNオキシド化合物、互変異性体、又はその化粧品として許容可能な塩を局所的に塗布することを含み、ベースラインと比較して少なくとも0.5本の毛髪/cm2成長期の毛髪数が増加する、請求項1又は2に記載の使用。
  4. ビヒクルと比較して少なくとも0.5本の毛髪/cm2成長期の毛髪数が増加する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用。
  5. 前記ヒト又は動物に有効量の、前記式(A)で表される少なくとも1つの6−置換2−ピリジノールNオキシド化合物、互変異性体、又はその化粧品として許容可能な塩を局所的に塗布することを含み、ベースラインと比較して休止期の毛髪数が維持される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の使用。
  6. ビヒクルと比較して休止期の毛髪数が維持される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の使用。
  7. 前記式(A)で表される6−置換2−ピリジノールNオキシド化合物が、亜鉛塩類、カルシウム塩類、銀塩類、ニッケル塩類、マグネシウム塩類、バリウム塩類、ビスマス塩類及びこれらの混合物からなる群から選択される金属塩である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の使用。
  8. 前記式(A)で表される6−置換2−ピリジノールNオキシド化合物が、N−ヒドロキシ−6−オクチルオキシピリジン−2(1H)オンである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の使用。
  9. 前記毛髪計数が、ベースラインと比較して少なくとも1本の毛髪/cm2増加する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の使用。
  10. 前記毛髪計数が、ベースラインと比較して1.5%増加する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の使用。
  11. 前記毛髪計数が、ビヒクルと比較して1.5%増加する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の使用。
  12. ピリジンチオン塩類又はピリジンチオン塩の金属塩を更に含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の使用。
  13. レオロジー変性剤を更に含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の使用。
  14. 水混和性溶媒を更に含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の使用。
  15. コンディショニング剤、カチオン性ポリマー、シリコーンエマルション、フケ防止活性剤、ゲルネットワーク、キレート剤、天然油、香料、香料マイクロカプセル、着色剤、粒子、抗菌剤、消泡剤、帯電防止剤、懸濁材料、構造化剤、pH調整剤及び緩衝剤、保存剤、パールエッセンス剤、溶媒、希釈剤、抗酸化剤、ビタミン並びにこれらの混合物からなる群から選択される材料を更に含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の使用。
JP2018554477A 2016-04-29 2017-04-28 N−ヒドロキシピリジノンによる毛髪障害の治療方法 Active JP6849697B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201662329391P 2016-04-29 2016-04-29
US62/329,391 2016-04-29
PCT/US2017/030023 WO2017189946A1 (en) 2016-04-29 2017-04-28 Method of treating a hair disorder with n-hydroxypyridinones

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019513798A JP2019513798A (ja) 2019-05-30
JP6849697B2 true JP6849697B2 (ja) 2021-03-24

Family

ID=59270103

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018554477A Active JP6849697B2 (ja) 2016-04-29 2017-04-28 N−ヒドロキシピリジノンによる毛髪障害の治療方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US10543157B2 (ja)
EP (1) EP3448355B1 (ja)
JP (1) JP6849697B2 (ja)
CN (1) CN109069389B (ja)
MX (1) MX2018012704A (ja)
WO (1) WO2017189946A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10736398B2 (en) 2016-12-12 2020-08-11 The Procter And Gamble Company Apparatus and method for pulling a strand of hair
CN114632026A (zh) 2017-05-12 2022-06-17 宝洁公司 包含具有增加沉积的头皮健康剂的组合物
MX2020012226A (es) * 2018-05-15 2021-01-29 Procter & Gamble Composiciones antioxidantes sinergicas.
MX2021004960A (es) 2018-12-20 2021-06-15 Procter & Gamble Composicion para el cuidado del cuero cabelludo con estabilidad mejorada.
US11969417B2 (en) * 2019-01-28 2024-04-30 Tomorrowlabs Gmbh Topical formulation for use in alopecia
US11058618B1 (en) * 2020-04-30 2021-07-13 L'oreal Hair treatment compositions
WO2022098320A1 (en) * 2020-11-09 2022-05-12 Pharmactive Ilac Sanayi Ve Ticaret A.S. Topical pharmaceutical compositions containing minoxidil and relevant excipients
CN115089711A (zh) * 2022-04-29 2022-09-23 苏州翊鹏医药科技有限公司 HIF-1α抑制剂在雄激素性脱发治疗中的应用

Family Cites Families (49)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BE406221A (ja) 1933-11-15
US2438091A (en) 1943-09-06 1948-03-16 American Cyanamid Co Aspartic acid esters and their preparation
BE498391A (ja) 1944-10-16
BE498392A (ja) 1945-11-09
US2528378A (en) 1947-09-20 1950-10-31 John J Mccabe Jr Metal salts of substituted quaternary hydroxy cycloimidinic acid metal alcoholates and process for preparation of same
US2658072A (en) 1951-05-17 1953-11-03 Monsanto Chemicals Process of preparing amine sulfonates and products obtained thereof
US2809971A (en) 1955-11-22 1957-10-15 Olin Mathieson Heavy-metal derivatives of 1-hydroxy-2-pyridinethiones and method of preparing same
US3152046A (en) 1956-11-09 1964-10-06 Kapral Ales Maria Selenium disulfide dispersions
CH353846A (fr) 1957-03-28 1961-04-30 Noeel Miles Henri Dispositif indicateur du point de rupture des cheveux
US3236733A (en) 1963-09-05 1966-02-22 Vanderbilt Co R T Method of combatting dandruff with pyridinethiones metal salts detergent compositions
US3761418A (en) 1967-09-27 1973-09-25 Procter & Gamble Detergent compositions containing particle deposition enhancing agents
US4185106A (en) * 1972-07-11 1980-01-22 Hoechst Aktiengesellschaft Pyridones as antidandruff agents
DE2437090A1 (de) 1974-08-01 1976-02-19 Hoechst Ag Reinigungsmittel
US4089945A (en) 1975-06-30 1978-05-16 The Procter & Gamble Company Antidandruff shampoos containing metallic cation complex to reduce in-use sulfide odor
US4275055A (en) 1979-06-22 1981-06-23 Conair Corporation Hair conditioner having a stabilized, pearlescent effect
JPS5655857A (en) 1979-10-15 1981-05-16 Sharp Corp Diagnosing device for quality of hair
US4379753A (en) 1980-02-07 1983-04-12 The Procter & Gamble Company Hair care compositions
US4323683A (en) 1980-02-07 1982-04-06 The Procter & Gamble Company Process for making pyridinethione salts
US4345080A (en) 1980-02-07 1982-08-17 The Procter & Gamble Company Pyridinethione salts and hair care compositions
US4470982A (en) 1980-12-22 1984-09-11 The Procter & Gamble Company Shampoo compositions
JPS5810630A (ja) 1981-07-11 1983-01-21 Toyo Seiki Seisakusho:Kk 皮膚、毛髪等生体物質の力学的性質の測定方法及びその装置
JPS58165035A (ja) 1982-03-25 1983-09-30 Sharp Corp 毛髪の強さ診断装置
US4885107A (en) 1987-05-08 1989-12-05 The Procter & Gamble Company Shampoo compositions
LU86944A1 (fr) * 1987-07-17 1989-03-08 Oreal Composition a base de derives d'hydroxypyridone pour diminuer la chute des cheveux
US5104646A (en) 1989-08-07 1992-04-14 The Procter & Gamble Company Vehicle systems for use in cosmetic compositions
US5106609A (en) 1990-05-01 1992-04-21 The Procter & Gamble Company Vehicle systems for use in cosmetic compositions
JPH03152439A (ja) 1989-11-08 1991-06-28 Hiroyoshi Nagamitsu 毛髪測定装置
ATE212621T1 (de) * 1993-10-18 2002-02-15 Arch Chem Inc Substituierte pyridin-2-one und substituierte pyridin-2-thione als biocide
US5424435A (en) * 1993-10-18 1995-06-13 Olin Corporation 1-hydroxy-6-substituted-2-pyridones
GB9607568D0 (en) 1996-04-12 1996-06-12 Unilever Plc Antimicrobial hair treatment composition
US6649155B1 (en) 1999-05-03 2003-11-18 The Procter & Gamble Company Anti-dandruff and conditioning shampoos containing certain cationic polymers
JP2001172159A (ja) 1999-12-20 2001-06-26 Lion Corp 低刺激性抗菌化粧料
US20080206355A1 (en) 2002-06-04 2008-08-28 The Procter & Gamble Company Composition comprising a particulate zinc material, a pyrithione or a polyvalent metal salt of a pyrithione and a synthetic cationic polymer
JP2008007476A (ja) 2006-06-30 2008-01-17 Lion Corp 育毛養毛剤組成物
US20080059313A1 (en) 2006-08-30 2008-03-06 Oblong John E Hair care compositions, methods, and articles of commerce that can increase the appearance of thicker and fuller hair
US8349300B2 (en) 2007-04-19 2013-01-08 The Procter & Gamble Company Personal care compositions containing at least two cationic polymers and an anionic surfactant
JP2009096777A (ja) 2007-10-19 2009-05-07 Lion Corp 育毛養毛剤組成物
JP2009137889A (ja) 2007-12-06 2009-06-25 Lion Corp 育毛養毛剤、育毛養毛用組成物および育毛養毛方法
US9399032B2 (en) 2009-05-14 2016-07-26 The General Hospital Corporation Methods and compositions for treating degenerative and ischemic disorders
FR2949052B1 (fr) * 2009-08-13 2015-03-27 Oreal Procede de traitement cosmetique du cuir chevelu.
IL201884A0 (en) 2009-11-02 2010-06-30 Cupron Corp Hair care compositions and materials
GB2481712B (en) 2010-06-30 2013-01-30 Pangaea Lab Ltd Composition comprising vascular endothelial growth factor (VEGF) for the treatment of hair loss
MX2013004214A (es) 2010-10-15 2013-06-05 Procter & Gamble Uso de inhibidores de monoamina oxidasa para mejorar la biologia epitelial.
US8980876B2 (en) 2010-10-28 2015-03-17 The Procter & Gamble Company Inhibition of microbial growth by aconitase inhibition
CN103167894A (zh) * 2010-10-28 2013-06-19 宝洁公司 通过乌头酸酶抑制来抑制微生物生长
MX342855B (es) * 2011-08-15 2016-10-13 Procter & Gamble Composiciones detergentes que contienen compuestos de piridinol-n-oxido.
US20130109664A1 (en) * 2011-10-28 2013-05-02 James Robert Schwartz Personal Care Compositions Comprising a Pyrithione and an Iron Chelator
EP2885054A1 (en) 2012-08-16 2015-06-24 Gencor Armats Biotek Pvt. Ltd Herbal preparation for stimulation of hair growth, control of hair fall, dandruff and infections thereof using ageratum spp.
WO2014095289A2 (en) 2012-12-20 2014-06-26 Unilever Plc Method of treating hair ageing

Also Published As

Publication number Publication date
EP3448355A1 (en) 2019-03-06
WO2017189946A1 (en) 2017-11-02
CN109069389B (zh) 2022-01-21
US20170312206A1 (en) 2017-11-02
MX2018012704A (es) 2019-02-11
CN109069389A (zh) 2018-12-21
US10543157B2 (en) 2020-01-28
EP3448355B1 (en) 2024-05-15
JP2019513798A (ja) 2019-05-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6849697B2 (ja) N−ヒドロキシピリジノンによる毛髪障害の治療方法
JP2636118B2 (ja) 育毛剤
EP3079653B1 (de) Verfahren zum glätten, konditionieren und färben von haaren, insbesondere von haaren mit starker krause
CA2849323A1 (en) Hair care compositions and methods of use
SG189350A1 (en) Use of monoamine oxidase inhibitors to improve epithelial biology
JP2018532812A (ja) ペットケア組成物
JP2020522523A (ja) 2−ピリジノール−n−オキシド材料及び鉄キレート剤を含むヘアケア組成物
JP5911664B2 (ja) 特定の界面活性剤と、グルコースおよびビタミンfの誘導体とを含有する化粧品または皮膚科学的組成物
JP7067581B2 (ja) ローション剤
WO2013138973A1 (zh) 一种含有吡啶酮盐和尿囊素的头发去屑组合物
KR20120051199A (ko) 탈모방지 및 양모를 위한 모발 또는 두피 화장료 조성물
JP2007254356A (ja) 毛髪化粧料
WO2015086002A1 (de) Verfahren und kit zum färben von haaren mit verbesserter grauabdeckung und verbesserter waschbeständigkeit
JP7060716B2 (ja) 頭皮脂質流体などの酸化環境におけるジンクピリチオンの安定性の向上
JP4327989B2 (ja) 頭髪化粧料
JP2003055186A (ja) 保湿剤、毛髪化粧料組成物及び皮膚用化粧料組成物
JPH07206647A (ja) 養毛料
JPH1017433A (ja) 刺激防御剤及びそれを含有する刺激防御用の化粧料
JP2014237604A (ja) 皮脂分泌抑制剤及びこれを含有する外用組成物
JPH1112134A (ja) 頭部用組成物
EP3062781A1 (en) Method for conditioning the scalp to resist dandruff
JP2961528B2 (ja) 養毛料
JP2010105932A (ja) 養毛化粧料
JPS6284012A (ja) 養毛料
JPH05124937A (ja) 養毛料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181016

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190917

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190913

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200512

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200811

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210304

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6849697

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250