JP2003055186A - 保湿剤、毛髪化粧料組成物及び皮膚用化粧料組成物 - Google Patents

保湿剤、毛髪化粧料組成物及び皮膚用化粧料組成物

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JP2003055186A
JP2003055186A JP2001245953A JP2001245953A JP2003055186A JP 2003055186 A JP2003055186 A JP 2003055186A JP 2001245953 A JP2001245953 A JP 2001245953A JP 2001245953 A JP2001245953 A JP 2001245953A JP 2003055186 A JP2003055186 A JP 2003055186A
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hair
scalp
humectant
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Yukari Tsuchiya
ゆかり 土屋
Yasuo Nagahara
恭生 永原
Hiroshi Takusagawa
博 田草川
Takashi Koyama
隆 小山
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Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 ヒドロキシピリドン系化合物、ピリチオ
ン系化合物、ミコナゾール及びその塩、イオウからなる
群から選ばれる物質を有効成分とする保湿剤、該保湿剤
を含有することを特徴とする毛髪化粧料組成物及び上記
保湿剤を含有する皮膚用化粧料組成物。 【効果】 本発明によれば、従来にない保湿効果の持続
性を有する保湿剤が得られ、特に頭皮用保湿剤として使
用することによって、毛髪にべたつきなどの不具合を与
えることなくかさついた頭皮についてその角質水分含有
量を増加させ、しかも継続使用することにより頭皮自体
の保湿能を改善することのできる毛髪化粧料組成物を得
ることができる。また、優れた保湿効果を奏する皮膚用
化粧料組成物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保湿剤及び該保湿
剤を含有する毛髪化粧料組成物及び皮膚用化粧料組成物
に関し、より詳しくは、頭皮などの皮膚に適用すること
によって適用部位における水分含量を増加させて潤いを
与える保湿剤、該保湿剤を配合成分として使用し、頭
髪、頭皮に対して継続使用することにより、毛髪にべた
つきなどの不具合を与えることなく、かさついた頭皮に
ついて徐々にその角質水分含有量を増加させ、頭皮の状
態を改善すると共に、その効果を長期にわたって維持す
ることのできる毛髪化粧料組成物及び上記保湿剤を配合
成分として使用した皮膚用化粧料組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、毛髪化粧料は、毛髪や頭皮を洗浄
したり、毛髪に潤いを与えたり、頭皮のふけやかゆみな
どを防止、軽減するためなど、種々の目的で用いられて
おり、その目的に合わせた化合物が配合されている。例
えばヒドロキシピリドン系化合物、ピリチオン系化合
物、ミコナゾール及びその塩、イオウ等は、従来より、
抗ふけ・かゆみ防止剤として毛髪化粧料に配合される例
が多く知られている(特開昭54−98343号、特開
昭57−209210号、特開平08−3042号、特
開昭56−150008号、特開平11−269043
号公報)。また、これら成分の中には、さらに防臭効果
(特開平10−147795号公報)、仕上がり性能を
向上させる効果(WO99/07333号公報)、保存
安定性を向上させる効果(特開平05−92913号公
報)を付与する毛髪化粧料用成分として提案されている
ものも存在する。一方、皮膚や頭髪に対して水分を保持
し、うるおいを与える保湿剤や化粧料として上記以外の
種々の化合物を使用することも提案されている(特開昭
61−5005号、特開昭59−1755989号、特
開昭62−1989713号公報)。しかし、これらの
提案も含めて、従来の保湿剤を含有した化粧料の示す効
果は一過性に過きず、持続的なものではなかった。ま
た、頭皮の保湿を目的とする場合、保湿剤を頭皮に適用
すると毛髪に対しても保湿剤が作用するため、従来の保
湿剤では毛髪に対してはべたつきを生じてしまい、使用
感としても満足のいくものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の保湿剤のもつ欠点を克服し、持続的な保湿効果を
有し、頭皮に適用した場合であっても、毛髪にべたつき
などの不具合を与えることなく、かさついた頭皮につい
て、その角質水分含有量を増加させ、しかも継続使用す
ることにより、徐々に頭皮の状態を改善し、結果として
保湿効果を長期に亘って持続させることができる保湿剤
及びこれを含有する毛髪化粧料組成物を提供することを
目的とする。また、本発明は、上記保湿剤を含有し、皮
膚に対しても同様に優れた保湿効果を奏する皮膚用化粧
料組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者等は、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結
果、ヒドロキシピリドン系化合物、ピリチオン系化合
物、ミコナゾール及びその塩、イオウから選ばれる物質
が、保湿剤としての作用を有し、後述する実施例に示す
ように、例えばこれらの物質を頭皮用保湿剤として毛髪
化粧料組成物に配合し、かさついた頭皮に使用すると、
髪にべたつきなどを生じることなく、かさついた頭皮に
ついてその角質水分含有量を増加させて、頭皮の状態を
改善するのみならず、更に、継続使用することにより、
頭皮自体の保湿能を回復させる毛髪化粧料組成物が得ら
れることを見出した。
【0005】即ち、近年、カラーリングやブリーチ等は
すでに習慣化し、特に若い女性にとって、毛髪が化学的
ダメージを受ける機会は以前に比べ増大している。その
ような現状を踏まえ、毛髪を健康的な状態に整えるため
の条件の一つとして、本発明者らは頭皮の状態を健やか
に保つことが重要との考えに至り、20名の健康なボラ
ンティアについて頭皮表面状態の観察を目視及び拡大鏡
を用いて行った。その結果、うち6名の毛根部周辺に粉
を吹いたような細かい鱗屑が見られ、更に、そのうち2
名には毛根部以外にも同様な鱗屑や亀裂が認められた。
つまり、頭皮のトラブルとして、重度のフケ症等の病状
とは無関係のごく一般の人々にも角質層の水分含有量が
減少している状態(かさつき)が高頻度に認められる症
状であるということがわかったので、この症状を改善す
るべく検討に着手した。各種保湿剤をはじめ、種々の剤
を添加した組成物を調製し、かさつきがちな頭皮の人に
通常の使用方法で繰り返し使用してもらい、頭皮表面状
態観察と水分量測定装置による角質層水分量の測定を続
けたところ、ヒドロキシピリドン系化合物、ピリチオン
系化合物、ミコナゾール及びその塩、イオウのいずれか
の成分を添加した組成物の場合のみ、使用感に不具合を
与えることなく、頭皮の状態を持続的に改善する傾向を
示すことを知見し、本発明をなすに至った。また、上記
保湿剤を配合することによって、皮膚に対しても優れた
保湿効果を奏する皮膚用化粧料組成物が得られることを
見出した。
【0006】従って、本発明は、(1)ヒドロキシピリ
ドン系化合物、ピリチオン系化合物、ミコナゾール及び
その塩、イオウからなる群から選ばれる物質を有効成分
とする保湿剤、(2)上記(1)記載の保湿剤を含有す
ることを特徴とする毛髪化粧料組成物、及び(3)上記
(1)記載の保湿剤を含有することを特徴とする皮膚用
化粧料組成物を提供する。
【0007】以下、本発明につき更に詳細に説明する。
本発明の保湿剤の有効成分として使用されるヒロキシピ
リドン系化合物は、下記式(I)で表される1−ヒドロ
キシ−2−ピリドン系化合物であり、ピリチオン系化合
物は、下記式(II)で表される。また、ミコナゾール
及びその塩とは、下記式(III)及び(IV)で表さ
れる化合物である。
【0008】
【化1】
【0009】(但し、上記式中、R1は、1〜17個の
炭素原子を有するアルキル基、2〜17個の炭素原子を
有するアルケニル基、5〜8個の炭素原子を有するシク
ロアルキル基、7〜9個の炭素原子を有するビシクロア
ルキル基、シクロアルキル基が5〜8個の炭素原子を有
し、且つアルキル基が1〜4個の炭素原子を有するシク
ロアルキル−アルキル基(但し、シクロアルキル基は、
その水素原子の一部が1〜4個の炭素原子を有するアル
キル基によって置換されていてもよい)、6〜14個の
炭素原子を有するアリール基、アリール基が6〜14個
の炭素原子を有し、且つアルキル基が1〜4個の炭素原
子を有するアラルキル基、アリール基が6〜14個の炭
素原子を有し、且つアルケニル基が2〜4個の炭素原子
を有するアリールアルケニル基、アリール基が6〜14
個の炭素原子を有し、且つアルキル基がそれぞれ1〜4
個の炭素原子を有するアリールオキシアルキル基もしく
はアリールメルカプトアルキル基、ベンズヒドリル基、
アルキル基が1〜4個の炭素原子を有するフェニルスル
フォニルアルキル基、フリル基又はアルケニル基が2〜
4個の炭素原子を有するフリルアルケニル基を表す。但
し、上述のアリール基は、その水素原子の一部が1〜4
個の炭素原子を有するアルキル基、1〜4個の炭素原子
を有するアルコキシ基、ニトロ基、シアノ基又はハロゲ
ン原子によって置換されていてもよい。R2は、水素原
子、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、2〜4個
の炭素原子を有するアルケニル基、2〜4個の炭素原子
を有するアルキニル基、ハロゲン原子、フェニル基又は
ベンジル基を表す。Xは、有機塩基、アルカリ金属イオ
ン、アンモニウムイオン又は2〜4価の陽イオンを表
す。)
【0010】上記一般式(I)で表される化合物の具体
例としては、例えば下記化合物及びその塩などを挙げる
ことができる。
【0011】1−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−ヒド
ロキシ−4−メチル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−
6−メチル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4,6−
ジメチル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル
−6−ヘプチル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−
メチル−6−(1−エチルペンチル)−2−ピリドン、
1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2,4,4−トリ
メチルペンチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4
−メチル−6−ウンデシル−2−ピリドン、1−ヒドロ
キシ−4−メチル−6−プロペニル−2−ピリドン、1
−ヒドロキシ−4−メチル−6−オクテニル−2−ピリ
ドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2,2−ジ
ブチル−ビニル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4
−メチル−6−(シクロヘキセニリデン−メチル)−2
−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−シクロ
ヘキシル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル
−6−(メチル−シクロヘキシル)−2−ピリドン、1
−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2−ビシクロ〔2,
2,1〕ヘプチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−
4−メチル−6−〔2−(ジメチルシクロヘキシル)−
プロピル〕−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチ
ル−6−(4−メチル−フェニル)−2−ピリドン、1
−ヒドロキシ−4―メチル−6−(3−メチル−フェニ
ル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6
−(4−第3ブチル−フェニル)−2−ピリドン、1−
ヒドロキシ−4−メチル−6−(3−メチル−4−クロ
ル−フェニル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−
メチル−6−(3,5−ジクロル−フェニル)−2−ピ
リドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(3−ブロ
ム−4−クロル−フェニル)−2−ピリドン、1−ヒド
ロキシ−4−メチル−6−(4−メトキシスチリル)−
2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−〔1
−(4−ニトロフェノキシ)−ブチル〕−2−ピリド
ン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−シアノフ
ェノキシメチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4
−メチル−6−(フェニルスルホニルメチル)−2−ピ
リドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−〔1−(4
−クロルフェニルスルホニル)−ブチル〕−2−ピリド
ン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−ベンジル−2−
ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2,4
−ジメチルベンジル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ
−4−メチル−6−(第3ブチル−ベンジル)−2−ピ
リドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2−クロ
ル−ベンジル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−
メチル−6−(4−クロルベンジル)−2−ピリドン、
1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2,5−ジクロル
−ベンジル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メ
チル−6−(4−ブロム−ベンジル)−2−ピリドン、
1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(フェノキシメチ
ル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6
−(3−メチルフェノキシ−メチル)−2−ピリドン、
1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−第2ブチルフ
ェノキシ−メチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−
4−メチル−6−(2,4,5−トリクロルフェノキシ
−メチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチ
ル−6−(4−ブロムフェノキシ−メチル)−2−ピリ
ドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−クロル
フェニルメルカプト−メチル)−2−ピリドン、1−ヒ
ドロキシ−4−メチル−6−(4−メチルフェニルメル
カプト−メチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4
−メチル−6−(2−ナフチル)−2−ピリドン、1−
ヒドロキシ−4−メチル−6−ベンズヒドリル−2−ピ
リドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−フリル−2
−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(フリ
ルビニル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチ
ル−6−スチリル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4
−メチル−6−(フェニルブタジエニル)−2−ピリド
ン、1−ヒドロキシ−4−フェニル−6−メチル−2−
ピリドン、1−ヒドロキシ−4,6−ジフェニル−2−
ピリドン等を挙げることができる。
【0012】上記化合物は、塩として用いられ、例えば
有機アミンとの塩として好適に使用することができる。
具体的には、例えばエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、N−エチルエタノールアミン、N−メチル−ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチルアミ
ノ−エタノール、2−アミノ−2−メチル−n−プロパ
ノール、ジメチルアミノプロパノール、2−アミノ−2
−メチル−プロパンジオール、トリ−イソプロパノール
アミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、
モルホリン、ピペリジン、シクロヘキシルアミン、トリ
ブチルアミン、ドデシルアミン、N,N−ジメチル−ド
デシルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、ベ
ンジルアミン、ジベンジルアミン、N−エチルベンジル
アミン、ジメチルステアリルアミン、N−メチル−モル
ホリン、N−メチルピペラジン、4−メチルシクロヘキ
シルアミン、N−ヒドロキシエチル−モルホリン等が挙
げられる。
【0013】また、本発明に用いられるヒドロキシピリ
ドン系化合物は、無機イオンとの塩であってもよく、例
えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、ア
ンモニウム塩及びマグネシウム塩、カルシウム塩等のア
ルカリ土類金属塩などを用いることができる。更に、亜
鉛塩、アルミニウム塩、ジルコニウム塩等の2〜4価の
陽イオンとの塩も用いることができる。
【0014】上記式(I)の1−ヒドロキシ−2−ピリ
ドン系化合物としては、特に下記式で示されるピロクト
ンオラミンが好ましく使用される。
【0015】
【化2】
【0016】
【化3】 (但し、上記式(II)中、Mは多価金属原子を表し、
mはMの原子価を示す。)
【0017】上記式(II)中、Mは、ナトリウム原
子、マグネシウム原子、亜鉛原子などの多価金属原子で
ある。上記式(II)で表される化合物の具体例には、
例えばジンクピリチオン、マグネシウムピリチオン、ナ
トリウムピリチオンなどが挙げられる。
【0018】
【化4】 (但し、上記式(IV)中、Yは、塩酸、硫酸、リン
酸、硝酸などの無機酸又はグリコール酸、乳酸、酒石
酸、プロピオン酸、乳酸、クエン酸、サリチル酸、コハ
ク酸、リンゴ酸などの有機酸である。)
【0019】本発明の保湿剤は、上記ヒドロキシピリド
ン系化合物、ピリチオン系化合物、ミコナゾール及びそ
の塩、イオウから選ばれる物質を1種単独で又は2種以
上を適宜組み合わせて有効成分とするものである。
【0020】上記保湿剤は、通常乳化組成物等に用いら
れる配合剤、例えば、界面活性剤、油分、アルコール
類、上記以外の保湿剤、増粘剤、防腐剤、酸化防止剤、
キレート剤、pH調整剤、香料、色素、紫外線吸収・散
乱剤、ビタミン類、アミノ酸類、水などを配合し、常法
に準じてこれらを撹拌、混合することによって化粧料組
成物として調製することができる。ここで、本発明の保
湿剤は、上述したように、頭皮に適用しても毛髪のべた
つきなどを生じないことから、特に頭皮用保湿剤として
有用であり、上記配合剤として通常毛髪化粧料に使用さ
れる配合剤を本発明の保湿剤と配合することによって、
本発明の毛髪化粧料組成物が得られる。なお、本発明の
毛髪化粧料組成物に配合し得る任意成分はこれらに限定
されるものではない。
【0021】本発明の毛髪化粧料組成物における上記保
湿剤の配合量は、特に制限されるものではなく、組成物
の剤型などによって適宜選定することができるが、通
常、組成物全体に対して0.01〜5質量%、好ましく
は0.01〜3質量%、より好ましくは0.03〜2質
量%とすることが好ましい。配合量が少なすぎると本発
明の効果が十分に発揮されない場合があり、多すぎると
経済的に不利になるばかりでなく、製剤としての安定性
を保ちにくくなる傾向がある。なお、同様の理由によ
り、上記保湿剤を毛髪化粧料組成物以外の例えば皮膚用
化粧料組成物等に配合する一般皮膚用保湿剤として使用
する場合、該組成物中への配合量は、通常、組成物全体
に対して0.01〜1質量%とすることが好ましい。
【0022】本発明の毛髪化粧料組成物は、ヘアシャン
プー、ヘアリンス、コンディショナー、トリートメン
ト、スタイリング剤、育毛剤、養毛剤などの各種毛髪化
粧料組成物として、各製剤の常用量を常法に従って用い
ることができるが、特に本発明の保湿剤の場合、継続使
用することによって、保湿効果を長期に亘って持続する
ことができるので、これを頭皮用保湿剤として使用した
本発明の毛髪化粧料組成物は、頭皮に対して、少なくと
も3日〜2週間程度継続使用することが望ましい。ま
た、本発明の皮膚用化粧料組成物も同様に各種剤型の皮
膚用化粧料組成物として調製し、各製剤の常用量を常法
に従って用いることができる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、ヒドロキシピリドン系
化合物、ピリチオン系化合物、ミコナゾール及びその
塩、イオウからなる群から選ばれる物質を保湿剤の有効
成分として使用することによって、従来にない保湿効果
の持続性を有する保湿剤が得られ、特に頭皮用保湿剤と
して使用することによって、毛髪にべたつきなどの不具
合を与えることなく、かさついた頭皮についてその角質
水分含有量を増加させ、しかも継続使用することにより
頭皮自体の保湿能を改善することができる毛髪化粧料組
成物を得ることができる。また、上記保湿剤を配合する
ことによって、優れた保湿効果を奏する皮膚用化粧料組
成物が得られる。
【0024】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明は下記実施例によって限
定されるものではない。なお、下記実施例及び比較例に
おける毛髪化粧料組成物、皮膚用化粧料組成物の組成
(配合量)は質量%で示す。
【0025】[実施例1〜8及び比較例1〜11]表1
及び表2に示す実施例1〜8及び比較例1〜11の毛髪
化粧料組成物を下記作成方法に従って調製した。各毛髪
化粧料組成物について、下記評価方法に従ってかさつき
改善効果及び頭皮保湿効果、仕上がり時の性能を評価し
た。結果を表1及び表2に併記する。
【0026】(1)毛髪化粧料組成物の作成 各種溶剤及び乳化剤などの油性成分を、40〜80℃で
加温溶解して油相を調製した。その他の水性成分を水に
25〜80℃に加熱溶解して水相を調製した。なお、実
施例に使用した保湿剤及び比較例に使用した比較成分
は、それぞれの溶解性を考慮し、油相又は水相に混合し
た。水相に、油相を添加し、アジホモミキサーで撹拌
し、均一なO/W型エマルジョンを形成した。パドルミ
キサーで撹拌した後、室温まで徐冷し、毛髪化粧料組成
物(試料)とした。
【0027】(2)評価方法 かさつき改善効果及び頭皮保湿効果については以下の方
法で調べた。頭皮がかさついているパネラー20名が試
料組成物及びプラセボ(基剤のみ)を各々半頭ずつ、ヘ
アリンス剤としての通常の方法で使用して、実験開始時
及び使用継続2週間後に以下の2つの評価を行った。
【0028】1)かさつき改善効果;頭皮表面状態観察
評価 パネラーの頭部左右2個所(左右対称、各約2平方c
m)の毛髪を切り取り、直接目視及び拡大鏡により頭皮
表面の状態観察を行った。かさつき改善効果は以下の基
準で評点をつけ、評価を行った。
【0029】(評点) 著 効:かさつきの症状が消失した 有 効:かさつきの症状が弱くなった やや有効:かさつきの症状がやや弱くなった 無 効:かさつきの症状に変化が見られない
【0030】(評価) ◎:著効、有効及びやや有効の評価をした被験者が80
%以上 ○:著効、有効及びやや有効の評価をした被験者が50
%以上80%未満 △:著効、有効及びやや有効の評価をした被験者が30
%以上50%未満 ×:著効、有効及びやや有効の評価をした被験者が30
%未満
【0031】2)頭皮保湿効果;皮表角質水分量測定 評価部位の皮表角質水分量を表皮角質層の水分量測定装
置(SKICOS 301 (株)アミックグループ
製)にて測定した。測定は25℃、RH40%の条件に
保たれた環境で行った。頭皮保湿効果は、以下の基準で
評点をつけ、評価を行った。なお、ここでいう基剤と
は、表1及び表2に示した基剤成分のみによって調製し
た本発明の保湿剤、比較成分のいずれをも含まない組成
物のことである。
【0032】(評点) 著 効:基剤塗布部位と比べて測定値が200%以上 有 効:基剤塗布部位と比べて測定値が150%以上
200%未満 やや有効:基剤塗布部位と比べて測定値が110%以上
150%未満 無 効:基剤塗布部位と比べて測定値が110%未満
【0033】(評価) ◎:著効、有効及びやや有効の評価をした被験者が80
%以上 ○:著効、有効及びやや有効の評価をした被験者が50
%以上80%未満 △:著効、有効及びやや有効の評価をした被験者が30
%以上50%未満 ×:著効、有効及びやや有効の評価をした被験者が30
%未満
【0034】また、仕上がり時の性能評価については次
の方法で調べた。20〜30代の女性30名について
(髪の長さ:ショート〜セミロング〜ロング)、実使用
評価を行った。評価項目は、乾燥時仕上がり後のなめら
かさ、べたつきの無さについて以下の評点に従い行っ
た。
【0035】(評点) ◎:良好と答えた者が30名中25名以上 ○:良好と答えた者が30名中15〜24名 △:良好と答えた者が30名中5〜14名 ×:良好と答えた者が30名中5名未満
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】[実施例9]下記組成のヘアコンディショ
ナーを常法に準じて製造した。 ピロクトンオラミン 0.3 4−グアニジノブチルラウロアミド酢酸塩 0.8 N−アルキルオキシヒドロキシプロピル−L−アルギニン塩酸塩 1.0 ジラウリン酸ペンタグリセリル 0.5 ポリグリセリン(平均重合度6) 0.2 ベヘニン酸ジエチルアミノエチルアミド 0.3 ジメチルシリコン100万cst/25℃ 1.0 ジメチルシリコン10万cst/25℃ 1.0 ジメチルシリコン50cst/25℃ 0.3 グリシン 0.7 セタノール 0.5 ベヘニルアルコール 1.8 オレイルアルコール 0.3 オレイン酸 0.2 イソステアリン酸 0.2 トリメチルグリシン 0.2 アルギニン 0.3 システイン 0.3 モノステアリン酸グリセリル 0.1 モノラウリン酸ソルビタン 0.1 グリコール酸 0.2 リン酸 適量 パラオキシ安息香酸メチル 適量 パラオキシ安息香酸プロピル 適量 香料 適量精製水 バランス 合 計 100.0 性状 pH7.5 粒子径0.5〜5μm 粘度4500cp/25℃
【0039】[実施例10]下記組成のヘアートリート
メントを常法に準じて製造した。 ジンクピリチオン 0.75 4−グアニジノラウロアミド酢酸塩 1.5 N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−アルギニンエチル 0.5 ジメチルシリコン1000万cst/25℃ 0.5 ジメチルシリコン10万cst/25℃ 1.0 ジメチルシリコン30cst/25℃ 1.5 セタノール 4.0 ベヘニルアルコール 3.0 ステアリルアルコール 2.0 イソステアリン酸 0.2 グリセリン 3.0 プロピレングリコール 5.0 モノステアリン酸グリセリル 0.1 モノラウリン酸ソルビタン 0.1 モノラウリン酸グリセリン 0.1 グリコール酸 適量 パラオキシ安息香酸メチル 適量 パラオキシ安息香酸プロピル 適量 香料 適量精製水 バランス 合 計 100.0 性状 pH6.4 粘度130p/25℃ 粒子径1〜5μm
【0040】[実施例11]下記組成のヘアエッセンス
を常法に準じて製造した。 硝酸ミコナゾール 0.5 イオウ 0.5 N−アルキルオキシヒドロキシプロピル−L−アルギニン塩酸塩 1.0 ジステアリン酸ヘキサグリセリル 0.3 ポリオキシエチレン変性ジメチルポリシロキサン(粘度200cst/25℃) 2.0 セタノール 0.5 ベヘニルアルコール 0.2 ステアリルアルコール 0.2 イソステアリン酸 0.2 オレイン酸オレイル 0.2 グリシン 0.8 トリメチルグリシン 0.2 アルギニン 0.3 システイン 0.3 モノステアリン酸グリセリル 0.1 モノラウリン酸ソルビタン 0.1 ポリオキシエチレン(40)硬化ひまし油 1.0 リン酸 適量 パラオキシ安息香酸メチル 適量 パラオキシ安息香酸プロピル 適量 安息香酸 適量 香料 適量精製水 バランス 合 計 100.0 性状 pH5.8 粒子径0.01〜0.1μm 粘度6500cp/25℃ 外観 透明ジェル状
【0041】上記実施例9,10,11の毛髪化粧料組
成物は、いずれも、毛髪にべたつきなどの不具合を与え
ることなく、かさついた頭皮についてその角質水分含有
量を増加させ、しかも継続使用することにより徐々に頭
皮自体の保湿能を改善する従来にない毛髪化粧料であっ
た。
【0042】次に、表3〜6に示す組成に従って実施例
12〜26及び比較例12〜20の皮膚用化粧料組成物
を各製剤の常法に準じて調製した。各皮膚用化粧料組成
物について、上記実施例1の評価方法に準じてかさつき
改善効果、皮膚保湿効果、使用時のなめらかさ、使用時
のべたつきのなさを評価した。結果を表3〜6に併記す
る。なお、以下の表において、配合成分の合計量は10
0質量%である。
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】
【表6】
【0047】
【表7】
【0048】
【表8】
【0049】
【表9】
【0050】
【表10】
【0051】上記実施例27〜30の皮膚用化粧料組成
物は、いずれも、皮膚にべたつきなどの不具合を与える
ことなく、かさついた皮膚についてその角質水分含有量
を増加させ、しかも継続使用することにより徐々に皮膚
自体の保湿能を改善する従来にない皮膚用化粧料であっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/06 A61K 7/06 (72)発明者 田草川 博 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 (72)発明者 小山 隆 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 Fターム(参考) 4C083 AA112 AA122 AB032 AB111 AB112 AB172 AB222 AB282 AB442 AC012 AC022 AC072 AC182 AC232 AC242 AC302 AC422 AC442 AC482 AC582 AC612 AC642 AC692 AC851 AC852 AD042 AD092 AD162 AD172 AD352 AD532 AD572 CC04 CC05 CC07 CC17 CC33 DD23 DD31 EE06 EE07 EE16 EE28

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒドロキシピリドン系化合物、ピリチオ
    ン系化合物、ミコナゾール及びその塩、イオウからなる
    群から選ばれる物質を有効成分とする保湿剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の保湿剤を含有することを
    特徴とする毛髪化粧料組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の保湿剤を含有することを
    特徴とする皮膚用化粧料組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008007476A (ja) * 2006-06-30 2008-01-17 Lion Corp 育毛養毛剤組成物
WO2009053163A1 (en) * 2007-10-25 2009-04-30 Unilever Plc Hair care composition
JP2012006850A (ja) * 2010-06-23 2012-01-12 Lion Corp ピリドン系化合物含有毛髪化粧料及びピリドン系化合物の樹脂への吸着抑制方法
JP2017014261A (ja) * 2013-02-08 2017-01-19 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 抗ふけ剤を添加する温度を制御する工程を含むヘアケア組成物の作製方法

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