JP4001467B2 - 育毛用の化粧料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は育毛用の毛髪化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
黒々として、ふさふさとした髪の毛をいつまでも保つことは、誰しも願うことであり、しかもなかなか叶えられない願いである。この様な潜在的な願いを反映して、ミノキシジル製剤は社会現象と言われるまでのブームを起こした。しかしながら、これまでに最強と言われるこのミノキシジル製剤にしても、全ての薄毛等の毛髪トラブルに有効であるわけではなく、著効例がある半面、無効例も少なくなかった。この様な状況に於いては、より効果の高い育毛剤を更に探す努力をするとともに、異なるメカニズムの育毛剤を数多く探索する努力も必要となってくる。取り分け、母核として新規性のある育毛剤の発見がより重要な意味を持ってきている。即ち、新規母核の育毛剤を得ることが望まれていた。
【0003】
一方、後記一般式(I)に表される化合物は、例えば、β−イオノンのように香料として知られているが、この様な化合物が優れた育毛作用を有していることは全く知られていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、この様な状況下為されたものであり、母核として新規性のある育毛剤を含有する育毛用の毛髪化粧料を提供することを課題とする。
【0005】
【課題の解決手段】
本発明者らは、この様な状況に鑑みて、鋭意研究努力を重ねた結果、下記一般式(I)に表される化合物に優れた育毛効果を見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は、以下に示す技術に関するものである。
(1)下記一般式(I)に表される化合物からなる育毛剤から選ばれる1種乃至は2種以上を含有することを特徴とする、育毛用の毛髪化粧料。
(2)一般式(I)に表される化合物がβ−イオノンであることを特徴とする、(1)に記載の育毛用の毛髪化粧料。
(3)育毛剤の含有量が、毛髪化粧料全量に対して、0.01〜1重量%であることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の育毛用の毛髪化粧料。
以下、本発明について、実施の形態を中心に更に詳細に説明を加える。
【0006】
【化4】
一般式(I)
(但し、式中R 1 、R 2 、R 3 、R 4 はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又は水酸基を表し、A、Bはそれぞれ独立に部分構造式(1)又は(2)の構造を表す。)
【0007】
【化5】
部分構造式(1)
(但し、式中R 5 は水素原子又は水酸基を表す。)
【0008】
【化6】
部分構造式(2)
【0009】
【発明を実施するための最良の形態】
(1)本発明に係る育毛剤
本発明に係る育毛剤は、上記一般式(I)に表される化合物からなる。式中R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又は水酸基を表すが、これらの置換基の内、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、1−メチルエチル基、ブチル基、1,1−ジメチルエチル基、1−メチルプロピル基等が例示でき、中でもメチル基が特に好ましい。又、R5は水素原子又は水酸基を表す。この様な一般式(I)に表される化合物としては、cis−β−イオノン、trans−β−イオノン、cis−β−イオノール、trans−β−イオノール等が好ましく例示できる。これらの中では、薬効と安全性の面から通常単にβ−イオノンと呼ばれているtrans−β−イオノンが特に好ましい。かかる本発明に係る育毛剤は、優れた育毛作用を有する。本発明に係る育毛剤は毛髪化粧料などの組成物に、唯一種のみを含有させて使用することもできるし、二種以上を組み合わせて含有させることもできる。後述する本発明の育毛用の毛髪化粧料に於ける、本発明に係る育毛剤の好ましい含有量は、毛髪化粧料全量に対して、総量で、0.001〜10重量%であり、更に好ましくは、0.01〜1重量%である。
【0010】
(2)本発明の育毛用の毛髪化粧料
本発明の育毛用の毛髪化粧料は、上記本発明に係る育毛剤を含有することを特徴とする。これは、本発明に係る育毛剤の安全性及びその育毛効果が高く、連続使用する事が可能であるためである。本発明の育毛用の毛髪化粧料においては、この様な本発明に係る育毛剤以外に、通常毛髪化粧料で使用される任意の成分を含有することができる。例えば、スクワラン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、ホホバ油、カルナウバワックス、オレイン酸オクチルドデシル等のエステル類、オリーブ油、牛脂、椰子油等のトリグリセライド類、ステアリン酸、オレイン酸、リチノレイン酸等の脂肪酸、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブタンジオール等の多価アルコール類、増粘・ゲル化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、色剤、防腐剤、粉体等を例示することができる。勿論、ペンタデカン酸やそのエステル、ビタミンEニコチネート、エチニルエストラジオールなどの有効成分を含有させることも勿論可能である。これらの必須成分と任意の成分とを常法に従って処理することにより、本発明の育毛用の毛髪化粧料は製造することができる。ここで、一般式(I)で表される化合物は育毛作用以外に香料として好適な香気なども有するが、香料としての賦香の様に育毛作用以外の目的で一般式(I)に表された化合物を含有させた育毛用の毛髪化粧料も、育毛作用を発揮するのでこの様な他の目的での一般式(I)に表される化合物及び又はその塩の育毛用の毛髪化粧料に含有させる技術も本発明の技術的範囲に属する。
【0011】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明を加えるが、本発明が、これら実施例にのみ限定されないことは言うまでもない。
【0012】
<実施例1>
本発明に係る育毛剤である、cis−β−イオノン、trans−β−イオノン、cis−β−イオノール、trans−β−イオノールについて、C3H/Heマウス(雄性、5週齢、1群8匹)を用いて育毛試験を行った。即ち、動物の背部を剃毛し、検体をエタノールに溶解させて投与した。コントロールはエタノールのみを投与した。ポジティブコントロールとしては、サイクロスポリンA(ポジコン)を用いた。1週間後、毛の伸び具合を、剃毛時を0、剃毛前の状態を10としてこの間を等分したスコアを用いて判定した。各群の平均スコアを表1に記す。これより、本発明に係る育毛剤は何れも育毛効果に優れることがわかる。取り分け、trans−β−イオノンはその作用に優れることもわかる。
【0013】
【表1】
【0014】
<実施例2>
以下に示す処方に従って、本発明の育毛用の毛髪化粧料である、育毛ローションを作製した。即ち、処方成分を攪拌可溶化して、本発明の育毛ローションを得た。このものを薄毛に悩むパネラー5名を用いて、育毛試験を行った。即ち、パネラーに朝と夜の2回3ヶ月間、このローションを使用してもらい、試験前及び終了後1週間に頭部の写真を撮影し、これらを比較して効果を判定した。効果は、著効、有効、やや有効、無効の4分類に分けて行った。結果は、著効1名、有効2名、無効2名であった。
エタノール 40 重量部
メチルパラベン 0.1重量部
1,3−ブタンジオール 3 重量部
POE(50)硬化ヒマシ油 0.1重量部
trans−β−イオノン 0.1重量部
水 56.7重量部
【0015】
<実施例3>
以下に示す処方に従って、本発明の育毛用の毛髪化粧料である、育毛ローションを作製した。即ち、処方成分を攪拌可溶化して、本発明の育毛ローションを得た。このものを薄毛に悩むパネラー5名を用いて、育毛試験を行った。結果は、著効0名、有効2名、やや有効1名、無効2名であった。
エタノール 40 重量部
メチルパラベン 0.1重量部
1,3−ブタンジオール 3 重量部
POE(50)硬化ヒマシ油 0.1重量部
cis−β−イオノン 0.1重量部
水 56.7重量部
【0016】
<実施例4>
以下に示す処方に従って、本発明の育毛用の毛髪化粧料である、育毛ローションを作製した。即ち、処方成分を攪拌可溶化して、本発明の育毛ローションを得た。このものを薄毛に悩むパネラー5名を用いて、育毛試験を行った。結果は、著効0名、有効1名、無効4名であった。
エタノール 40 重量部
メチルパラベン 0.1重量部
1,3−ブタンジオール 3 重量部
POE(50)硬化ヒマシ油 0.1重量部
cis−β−イオノール 1 重量部
水 55.8重量部
【0017】
<実施例5>
以下に示す処方に従って、本発明の育毛用の毛髪化粧料である、育毛ローションを作製した。即ち、処方成分を攪拌可溶化して、本発明の育毛ローションを得た。このものを薄毛に悩むパネラー5名を用いて、育毛試験を行った。結果は、著効0名、やや有効2名、無効3名であった。
エタノール 40 重量部
メチルパラベン 0.1 重量部
1,3−ブタンジオール 3 重量部
POE(50)硬化ヒマシ油 0.1 重量部
trans−β−イオノール 0.01重量部
水 56.79重量部
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、新規母核の育毛剤を含有する育毛用の毛髪化粧料を提供することができる。
Claims (3)
- 一般式(I)に表される化合物がβ−イオノンであることを特徴とする、請求項1に記載の育毛用の毛髪化粧料。
- 育毛剤の含有量が、毛髪化粧料全量に対して、0.01〜1重量%であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の育毛用の毛髪化粧料。
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