JP6848131B1 - 固定子および固定子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

小型化を図りつつ複数のコイルセグメントを良好に接合することのできる固定子を提供する。実施形態では、固定子12に備えられた複数のコイルセグメント19の直線部19aは、スロット20内で固定子鉄心16の径方向に複数並んで配置され、固定子鉄心16の一端面16aから外部に延出した延出端部19bを有している。延出端部19bの各々は、押圧面19cが一端面16aに沿うように固定子鉄心16の周方向に折曲げられ、複数の押圧面19cは固定子鉄心16の径方向に並んで配置され、径方向に隣合う2つの押圧面19cが互いに接合され、傾斜面19c1は、径方向において外周側に隣合う延出端部19bに対向している。

Description

この発明の実施形態は、固定子および固定子の製造方法に関する。
回転電機は、筒状の固定子と、固定子に対して回転自在に設けられた回転子とを有している。固定子は、円環状の電磁鋼板を多数枚積層して構成された固定子鉄心と、固定子鉄心に取付けられたコイルと、を有している。複数のコイルセグメントを接合して構成されるコイルは、固定子鉄心の両端面から軸方向に突出するコイルエンドを有している。近年、回転電機の固定子は、一層の小型化が望まれている。
特開2006−304507号公報 特開2017−85806号公報
本発明の実施形態の課題は、小型化を図りつつ複数のコイルセグメントを良好に接合することのできる固定子および固定子の製造方法を提供することにある。
実施形態によれば、実施形態の固定子は、軸方向一端に位置する一端面と、前記軸方向他端に位置する他端面と、それぞれ前記軸方向に延在し前記一端面および前記他端面に開口する複数のスロットと、を有する固定子鉄心と、それぞれ前記スロットに装着され互いに接合されて複数相のコイルを構成した複数のコイルセグメントと、を備えている。前記コイルセグメントの各々は、平角導体により形成され、互いに間隔を置いて対向する一対の直線部と、前記直線部の一端同士を連結した架橋部と、前記直線部の他端に設けられ前記直線部の前記軸方向に対して傾斜した押圧面と、前記押圧面を含む前記直線部の先端の少なくとも一方の角部を面取りして形成された傾斜面と、を一体に有している。複数の前記コイルセグメントの前記直線部は、前記スロット内で前記固定子鉄心の径方向に複数並んで配置され、前記固定子鉄心の前記一端面から外部に延出した延出端部を有している。前記延出端部の各々は、前記押圧面が前記一端面に沿うように前記固定子鉄心の周方向に折曲げられ、複数の前記押圧面は前記固定子鉄心の径方向に並んで配置され、前記傾斜面の各々は、前記固定子鉄心の外周面側に位置し、前記径方向に隣合う2つの前記押圧面が互いに接合され、前記傾斜面は、前記径方向において外周側に隣合う前記延出端部に対向し、前記固定子鉄心の前記径方向に隣合う一の前記押圧面と他の前記押圧面とが接合される境界部には、前記傾斜面が含まれている。
実施形態の固定子の製造方法では、平角導体により形成され、互いに間隔を置いて対向する一対の直線部と、前記直線部の一端同士を連結した架橋部と、前記直線部の他端に設けられ前記直線部の軸方向に対して傾斜した押圧面と、前記押圧面を含む前記直線部の先端の少なくとも一方の角部を面取りして形成された傾斜面と、を一体に有する複数のコイルセグメントを用意する。前記傾斜面を固定子鉄心の径方向外側に位置させた複数の前記コイルセグメントの前記直線部を、前記固定子鉄心の一端面側から複数のスロットに挿通し、前記固定子鉄心の他端面側から所定長さ前記軸方向に突出した複数の延出端部を構成し、各スロットに複数の前記直線部を径方向に並べて配置することにより、前記延出端部を前記固定子鉄心と同軸の複数層の円筒状に配列する。押圧治具の押圧部により前記押圧面を前記固定子鉄心の前記軸方向に前記他端面に向かって押圧しながら、前記固定子鉄心および前記押圧治具の少なくともいずれかを周方向に回動させる。
図1は、実施形態に係る回転電機を示す縦断面図。 図2は、前記回転電機を示す横断面図。 図3は、前記回転電機の固定子の他端面側を示す斜視図。 図4は、図3の領域Aであって前記固定子のコイルセグメントのコイルエンド部分を拡大して示す斜視図。 図5Aは、前記コイルセグメントを示す斜視図。 図5Bは、前記コイルセグメントの一対の先端部のうち図5Aの領域Bにおける一方の直線部の先端を拡大して示す斜視図。 図5Cは、前記コイルセグメントの一対の先端部のうち図5Aの領域Cにおける他方の直線部の先端を拡大して示す斜視図。 図6は、固定子鉄心および円筒状に配列されたコイルセグメントを示す斜視図。 図7は、前記固定子鉄心に前記コイルセグメントを装着した状態を示す斜視図。 図8は、前記固定子鉄心の他端面側およびコイルセグメントの延出端部を示す斜視図。 図9は、図8の領域Dを拡大して示す斜視図。 図10は、前記固定子鉄心の内部に内壁治具を取り付けた状態を示す斜視図。 図11は、前記コイルセグメントを折曲げ成形する成形治具を示す斜視図。 図12は、前記固定子鉄心に装着された前記コイルセグメントのうち6層目(最外層)に位置する48個のコイルセグメントを、48本の前記成形治具によって最初(1回目)に折曲げ成形する状態を示す斜視図。 図13は、図12の領域Fにおける1本のコイルセグメントの折曲げ成形前の状態を示す斜視図。 図14は、図12の領域Fにおける1本のコイルセグメントの折曲げ成形後の状態を示す斜視図。 図15は、コイルセグメントの折曲げ成形の過程を模式的に示す側面図。 図16は、前記固定子鉄心に装着された前記コイルセグメントのうち1層目(最内層)に位置する48個の前記コイルセグメントを、48本の前記成形治具によって最後(6回目)に折曲げ成形する状態を示す斜視図。 図17は、図16の領域Gにおける1本のコイルセグメントの折曲げ成形前の状態を示す斜視図。 図18は、図16の領域Gにおける1本のコイルセグメントの折曲げ成形後の状態を示す斜視図。 図19は、折曲げ成形されたコイルセグメントの押圧面を拡大して示す斜視図。 図20は、内壁治具および外壁治具によるコイルセグメントの曲げ加工工程を示す斜視図。 図21は、前記曲げ加工におけるコイルセグメントの延出端部の一部を拡大して示す斜視図。 図22は、図20の領域Hにおける曲げ加工された延出端部を示す斜視図。 図23は、図21の領域Jにおける押圧面を拡大して示す斜視図。 図24は、コイルセグメントの溶接工程を示す斜視図。 図25は、図24の領域Kにおける溶接された前記コイルセグメントの押圧面を拡大して示す斜視図。 図26は、変形例の前記コイルセグメントの一対の先端部のうち一方の直線部の先端を拡大して示す斜視図。
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
(実施形態)
初めに、実施形態に係る固定子が適用される回転電機の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る回転電機の縦断面図であり、中心軸線C1を中心として片側の半分だけを示している。図2は、回転電機の横断面図である。
図1に示すように、回転電機10は、例えば、永久磁石型の回転電機として構成されている。回転電機10は、環状あるいは円筒状の固定子12と、固定子12の内側に中心軸線C1の回りで回転自在に、かつ固定子12と同軸的に支持された回転子14と、これら固定子12および回転子14を支持するケーシング30と、を備えている。
以下の説明では、中心軸線C1の延在方向を軸方向、中心軸線C1回りに回転する方向を周方向、軸方向および周方向に直交する方向を径方向と称する。
図1および図2に示すように、固定子12は、円筒状の固定子鉄心16と固定子鉄心16に巻き付けられた回転子巻線(コイル)18とを備えている。固定子鉄心16は、磁性材、例えば、ケイ素鋼などの円環状の電磁鋼板17を多数枚、同芯状に積層して構成されている。多数枚の電磁鋼板17は、固定子鉄心16の外周面の複数個所を溶接することにより、互いに積層状態に連結されている。固定子鉄心16は、軸方向一端に位置する一端面16a、および軸方向他端に位置する他端面16bを有している。一端面16aおよび他端面16bは、中心軸線C1と直交して延在している。
固定子鉄心16の内周部には、複数のスロット20が形成されている。複数のスロット20は、円周方向に等間隔を置いて並んでいる。各スロット20は、固定子鉄心16の内周面に開口し、この内周面から放射方向に延出している。各スロット20は、固定子鉄心16の軸方向の全長に亘って延在している。各スロット20の一端は一端面16aに開口し、他端は他端面16bに開口している。なお、各スロット20については、固定子鉄心16の内周面に開口しない構成とすることもできる。
複数のスロット20を形成することにより、固定子鉄心16の内周部は、中心軸線C1に向かって突出する複数(例えば、本実施形態では48個)のティース21を構成している。ティース21は、周方向に沿って等間隔を置いて配置されている。このように、固定子鉄心16は、円環状のヨーク部と、ヨーク部の内周面から中心軸線C1に向かって径方向に突出した複数のティース21とを一体に有している。
複数のスロット20にコイル18が埋め込まれ、各ティース21に巻き付けられている。コイル18は、固定子鉄心16の一端面16aおよび他端面16bから軸方向外側に向かって延出するコイルエンド18a、18bを有している。コイル18に交流電流を流すことにより、固定子12(ティース21)に所定の鎖交磁束が形成される。
図1に示すように、固定子鉄心16の軸方向両端には、固定子鉄心16と略同一断面形状を有する鉄心端板24がそれぞれ設けられている。更に、これら鉄心端板24の上に鉄心押え26が設けられている。
ケーシング30は、ほぼ円筒状の第1ブラケット32aと、お椀形状の第2ブラケット32bと、を有している。第1ブラケット32aは、固定子鉄心16の駆動端側に位置する鉄心押え26に連結されている。第2ブラケット32bは、反駆動端側に位置する鉄心押え26に連結されている。第1および第2ブラケット32a、32bは、例えば、アルミニウム合金等で形成されている。第1ブラケット32aの先端側に、環状のベアリングブラケット34がボルトにて同軸的に締結されている。ベアリングブラケット34の中央部に、例えば、ころ軸受35を内蔵した第1軸受部36が締結されている。第2ブラケット32bの中央部に、例えば玉軸受37を内蔵した第2軸受部38が締結されている。
一方、回転子14は、第1および第2軸受部36、38により、中心軸線C1を中心に回転自在に支持された円柱形状のシャフト(回転軸)42と、シャフト42の軸方向ほぼ中央部に固定された円筒形状の回転子鉄心44と、回転子鉄心44内に埋め込まれた複数の永久磁石46と、を有している。回転子鉄心44は、磁性材、例えば、ケイ素鋼などの円環状の電磁鋼板47を多数枚、同芯状に積層した積層体として構成されている。回転子鉄心44は中心軸線C1と同軸的に形成された内孔48を有している。シャフト42は内孔48に挿通および嵌合され、回転子鉄心44と同軸的に延在している。回転子鉄心44の軸方向両端に、略円板状の磁気遮蔽板54、回転子鉄心押え56が設けられている。
図1および図2に示すように、回転子鉄心44は、固定子鉄心16の内側に僅かな隙間(エアギャップ)を置いて同軸的に配置されている。すなわち、回転子鉄心44の外周面は、僅かな隙間をおいて、固定子鉄心16の内周面(ティース21の先端面)に対向している。
回転子鉄心44には、軸方向に貫通する複数の磁石埋め込み孔が形成されている。各磁石埋め込み孔内に永久磁石46が装填および配置され、例えば、接着剤等により回転子鉄心44に固定されている。各永久磁石46は、回転子鉄心44の全長に亘って延在している。また、複数の永久磁石46は、回転子鉄心44の周方向に所定の間隔を置いて配列されている。
図2に示すように、回転子鉄心44は、それぞれ回転子鉄心44の半径方向あるいは放射方向に延びるd軸、およびd軸に対して電気的に90°離間したq軸を有している。ここでは、隣合う磁極間の境界および中心軸線C1を通って放射方向に延びる軸をq軸とし、q軸に対して電気的に直角な方向をd軸としている。d軸およびq軸は、回転子鉄心44の円周方向に交互に、かつ、所定の位相で設けられている。
回転子鉄心44の円周方向において、各d軸の両側に2つの永久磁石46が配置されている。各永久磁石46は、断面が矩形状の細長い平板状に形成され、回転子鉄心44の軸方向長さとほぼ等しい長さを有している。回転子鉄心44の中心軸線C1と直交する断面でみた場合、永久磁石46は、それぞれd軸に対して傾斜している。2つの永久磁石46は、例えば、ほぼV字状に並んで配置されている。ここでは、永久磁石46の内周側の端はそれぞれd軸に隣接し、僅かな隙間をおいて互いに対向している。永久磁石46の外周側の端は、回転子鉄心44の円周方向に沿ってd軸から離間し、回転子鉄心44の外周面の近傍およびq軸の近傍に位置している。これにより、永久磁石46の外周側の端は、隣合う磁極の永久磁石46の外周側端と、q軸を挟んで隣接対向している。
図3は、固定子の他端面側を示す斜視図、図4は、図3の領域Aであって固定子の第2コイルエンド部分を拡大して示す斜視図、図5Aは、コイルセグメントを示す斜視図、図5Bは、コイルセグメントの一対の先端部のうち図5Aの領域Bにおける一方の直線部の先端を拡大して示す斜視図、図5Cは、コイルセグメントの一対の先端部のうち図5Aの領域Cにおける他方の直線部の先端を拡大して示す斜視図である。図3および図4に示すように、コイル18は、平角導体として断面形状が矩形の銅の平角線からなる複数のコイルセグメント19を用いて構成され、固定子鉄心16に組みつけられている。
平角導体は、長手方向に垂直な断面(横断面)が略矩形の形状をしているか、少なくとも、長手方向に垂直な断面の形状が対向する2長辺を有する。平角導体の長手方向に垂直な断面(横断面)が矩形である場合、四隅は直角である必要はなく、面取りやR加工がされていてもよい。また、長手方向に垂直な断面(横断面)が対向する2長辺を有する場合、例えば長円状など、断面においてこれらの対向する2長辺の端部を結ぶ部分は曲線であってもよい。
図5Aに示すように、コイルセグメント19は、平角線を切断および折曲げることにより、ほぼU字形状に形成されている。すなわち、コイルセグメント19は、互いに間隔を置いて対向する一対の直線部19aと、直線部19aの一端部同士を連結した架橋部19dと、を一体に有している。コイルセグメント19は、矩形の断面形状を有し、すなわち、断面は、互いに対向する一対の長辺および互いに対向する一対の短辺を有している。コイルセグメント19の外面は、エナメル等の絶縁被膜19f(ドットで図示)で覆われている。各直線部19aの延出端は、絶縁被膜19fが除去され、導通可能な状態となっている。各直線部19aは固定子鉄心16から所定長さ突出する延出端部19bを構成している。各直線部19aの先端は斜めに切断され、直線部19aの中心軸線C2に対して角度θ1(90°未満)傾斜した押圧面(先端面)19cを有している。押圧面19cは、矩形状に形成され、一対の長辺が中心軸線C2に対し角度θ1傾斜し、一対の短辺が中心軸線C2と直交する方向に延在している。
図5Aおよび図5Bに示すように、一方の直線部19aの先端(押圧面19cを含む)の少なくとも一方の角部19x(図5Bに破線で図示)、ここでは、後述するように、固定子鉄心16の外周側に位置する角部19xは、面取りされ、あるいは、切り欠かれ、押圧面19cの長辺に対して角度θ2(一例では7〜10度)傾斜した傾斜面19c1を構成している。押圧面19cにおける傾斜面19c1の長さL1は、一例では2〜4mm程度に形成されている。
同様に、図5Aおよび図5Cに示すように、他方の直線部19aの先端(押圧面19cを含む)の少なくとも一方の角部19y(図5Cに破線で図示)、ここでは、後述するように、固定子鉄心16の外周側に位置する角部19yは、面取りされ、あるいは、切り欠かれ、押圧面19cの長辺に対して所定角度θ2傾斜した傾斜面19c2を構成している。押圧面19cにおける傾斜面19c2の長さL2は、L1よりも長く、一例では3〜5mm程度に形成されている。
傾斜面19c1、19c2は、コイルセグメント19の同一面側に位置するように設けられている。すなわち、傾斜面19c1、19c2は、コイルセグメント19が固定子鉄心16に装着されたときに、固定子鉄心16の径方向外側に向くように配置される。
なお、傾斜面19c1、19c2の傾斜角度θ2は、共通であっても、あるいは、互いに異なる角度としてもよい。長さL1、L2は、L2>L1に限らず、L2=L1としてもよい。
図5A、図5Bおよび図5Cにドットで図示している絶縁被膜19fは、図5A、図5Bおよび図5C以外の図面において図示を省略している。
図3に示すように、複数のコイルセグメント19は、複数の円筒状、ここでは、6層の円筒状に配列され、各コイルセグメントの一対の直線部19aが、例えば、固定子鉄心16の一端面16a側からそれぞれ対応する異なるスロット20に差し込まれ、固定子鉄心16の他端面16bから所定長さだけ突出している。図2に示すように、1スロット20に例えば、6つの直線部19aが挿通される。スロット20において、6つの直線部19aは、固定子鉄心16の半径方向に並んで配置されている。6つの直線部19aは、長辺同士が平行に向かい合った状態で、スロット20内に配置されている。
コイルセグメント19の架橋部19dは、固定子鉄心16の一端面16aに僅かに隙間を置いて対向している。架橋部19dは、固定子鉄心16のほぼ円周方向に沿って延在し、幾つかの架橋部19dは、他の架橋部19dと交差して延在している。これらの架橋部19dは、一端面16aから突出するコイルエンド18aを構成している。
図3および図4に示すように、他端面16bから所定長さ軸方向に延出している直線部19aは、固定子鉄心16の周方向に沿って折曲げられ、軸方向に対して傾斜して延在している。詳細には、各直線部19aの延出端部19bは、固定子鉄心16の軸方向から周方向に所定角度折れ曲がる第1曲げ部19Mと、第1曲げ部19Mから軸方向に対して傾斜して直線的に延在する傾斜部19Nとを有している。延出端部19bの先端に位置する押圧面19cは、固定子鉄心16の他端面16bとほぼ平行に位置している。
各スロット20に挿通された6本の直線部19aの延出端部19bは、交互に一方向および逆方向に折曲げられている。すなわち、最内周に位置する延出端部19bは、固定子鉄心16の周方向の一方向に折曲げられ、1つ外側の延出端部19bは、周方向の他方向(逆方向)に折曲げられている。更に1つ外側の延出端部19bは、一方向に折曲げられている。異なる複数のスロット20から延出している6本の延出端部19bは、押圧面19cが、固定子鉄心16の径方向にほぼ一列に並んで位置するように折曲げられている。これら6つの押圧面19cは、ほぼ同一平面に延在している。
径方向に並んだ各列の6つの直線部19aの先端面あるいは押圧面19cは、2つずつ(2本ずつ)互いに機械的かつ電気的に接合されている。接合には、例えば、レーザー溶接を用いることができる。2つの押圧面19cにレーザー光を照射し導体を部分的に溶融することにより、溶接ビード19gを形成する。径方向に隣合う2つの先端部を接合することにより、複数のコイルセグメント全体で3相のコイル18を構成している。また、延出端部19bは、固定子鉄心16の他端面16bから突出するコイルエンド18bを構成している。直線部19aの押圧面(溶接面)を含む先端部(導電部)は、粉体塗装、ワニス等の図示しない絶縁材料で覆われる。
図3に示すように、コイル18の内、3本のコイルに、それぞれU相接続端子TU、V相接続端子TV、W相接続端子TWが接続されている。
次に、実施形態に係る回転電機の固定子の製造方法の一例について説明する。
図6は、固定子鉄心16および円筒状に配列されたコイルセグメント19を示す斜視図である。
図6に示すように、まず、多数本のコイルセグメント19を用意し、これらを円筒状に配列する。図示していないが、それぞれ円筒状に配列された3組のコイルセグメント19を用意する。1組(48本)のコイルセグメント19は、固定子鉄心16の複数のスロット20に沿って円筒形状に配列されている。1組のコイルセグメント19は、U相用の2本のコイルセグメント19U1と19U2、V相用の2本のコイルセグメント19V1と19V2、およびW相用の2本のコイルセグメント19W1と19W2の合計6本を最小ユニットとして、8ユニットから構成されている。円筒状に配列された1組において、コイルセグメント19の直線部19aは、径方向に2列に並んでいる。すなわち、多数(48本×2)の直線部19aは、径の異なる2層の円筒状に配列されている。
図7は、固定子鉄心16にコイルセグメント19を装着した状態を示す斜視図である。
図7に示すように、各組のコイルセグメント19は、固定子鉄心16の一端面16a側からスロット20に挿入される。この際に、コイルセグメント19は、傾斜面19c1、19c2が固定子鉄心16の径方向外側を向くように配置される。コイルセグメント19の直線部19aは、スロット20に差し込まれ、固定子鉄心16の他端面16bから所定長さだけ突出し、延出端部19bを構成する。円筒状に配列された1組(48本)のコイルセグメント19の両端に位置する96個(48×2)の直線部19aは、対応する48個のスロット20において、2層分の円筒に相当し、例えば6層目(最外層)と5層目の位置に差し込まれる。円筒状に配列された3組(144本、48本×3)のコイルセグメント19が、固定子鉄心16の一端面16a側から対応する48個のスロット20に挿入される。3組のコイルセグメント19の直線部19aおよび延出端部19bは、同芯で径の異なる6層の円筒状に配列される。各スロット20において、直線部19aは、6層目(最外層)から1層目(最内層)まで径方向に並んで配置される。
図8は、固定子鉄心16に全てのコイルセグメント19を装着し、かつ、上下向きを変えて示す斜視図、図9は、図8の領域Dを拡大して示す斜視図である。
図8および図9に示すように、コイルセグメント19が装着された固定子鉄心16は、後述するコイルセグメント19の延出端部19bの折曲げ成形のために、上下の向きが反転される。各スロット20に挿通された6本の直線部19aは、固定子鉄心16の径方向に並んで位置している。コイルセグメント19の傾斜面19c1、19c2は、固定子鉄心16の径方向外側に位置している。以下、径方向において、最外層(6層目)に位置するコイルセグメント、直線部、延出端部、押圧面を19P、19Pa、19Pb、19Pcとし、5層目に位置するコイルセグメント、直線部、延出端部、押圧面を19Q、19Qa、19Qb、19Qcとし、4層目に位置するコイルセグメント、直線部、延出端部、押圧面を19R、19Ra、19Rb、19Rcとし、3層目に位置するコイルセグメント、直線部、延出端部、押圧面を19S、19Sa、19Sb、19Scとし、2層目に位置する直線部、延出端部、押圧面を19T、19Ta、19Tb、19Tcとし、最内層(1層目)に位置するコイルセグメント、直線部、延出端部、押圧面を19Ua、19Ub、19Ucと称する。
径方向に並んだ押圧面19Pc、19Qc、19Rc、19Sc、19Tc、19Ucの傾斜方向は、交互に逆向きにしている。すなわち、6層目、4層目、2層目の押圧面19Pc、19Rc、19Tcは同一方向に傾斜し、5層目、3層目、1層目の押圧面19Qc、19Sc、19Ucは、逆方向に傾斜している。
図10は、固定子鉄心16の内部に内壁治具101を取り付けた状態を示す斜視図である。
図10に示すように、円筒状に配列された最内層の延出端部19Ubの内側に内壁治具101が配置される。内壁治具101は、円筒形状に形成され、支持面と機能する外周面101aを有している。内壁治具101は、十分な剛性を備えた金属から形成されている。内壁治具101の直径は、最内層の延出端部19Ubによって構成される円筒の内径とほぼ等しく形成されている。なお、内壁治具101は、円筒形状に限らず、中実の円柱形状に形成されていてもよい。
内壁治具101は、固定子鉄心16と同軸的に配置され、最内層の延出端部19Ubの内側に挿通される。これにより、内壁治具101の外周面101aは、延出端部19Ubの内周側の側面に隣接対向している。最内層の延出端部19Ubを固定子鉄心16の周方向に折曲げ成形する際、内壁治具101は、延出端部19Ubが固定子鉄心16の径方向内側に向かって傾斜しないように、延出端部19Ubを内周側から支持する。ここで、1層目(最内層)に位置する延出端部19Ubは、固定子鉄心16の径方向内側に隣接する他の延出端部19bが存在しない。そのため、1層目(最内層)に位置する延出端部19Ubを内壁治具101によって径方向内側から支持することにより、径方向内側に向かって倒れることを防止する。
図11は、コイルセグメント19を折曲げ成形する成形治具102を示す斜視図である。
図11では、一例として8個の成形治具102(押圧治具)を図示している。成形治具102は、後述する図12等に示すように、48個を1組として構成し、ほぼ均等な間隔で円筒状に配置されている。1組の成形治具102は、固定子鉄心16に装着されているコイルセグメント19のうち、各1層の48本の延出端部19bを同時に押圧して折曲げ成形する。
成形治具102は、固定子鉄心16の中心軸線と平行に延びる、すなわち、鉛直方向に延びる角柱形状の本体部102aと、本体部102aから下方に延出し下端が円弧状に湾曲した押圧部102bと、押圧部102bよりも固定子鉄心16の径方向外側に位置するフランジ部102cと、を有し、金属等により一体に形成されている。フランジ部102cは、押圧部102bよりも幅および長さが大きく形成され、押圧部102bの両側縁および下端縁から外方に突出している。すなわち、フランジ部102cは、押圧部102bを、固定子鉄心16の径方向外側から内側に向かって覆うように形成されている。具体的には、成形治具102は、本体部102aの下端部の両側縁部および下端縁部を部分的に切削することにより、固定子鉄心16の径方向内側に位置する部分を押圧部102bとして、固定子鉄心16の径方向外側に位置する部分をフランジ部102cとしている。本体部102aは、図示しない、昇降自在な支持体に支持されている。
上述した1組の成形治具102を用いて、コイルセグメント19の延出端部19bを1層毎に折曲げ成形する。一例では、成形治具102により、最外層(6層目)から最内層(1層目)に向かって、1層ごとに、延出端部19bを押し曲げる。
図12は、6層目(最外層)に位置する48個の延出端部19Pbを成形治具102によって折曲げ成形する工程を示す斜視図である。
図12に示すように、1組の成形治具102の間隔を調整し、最外層の延出端部19Pbからなる円筒の径とほぼ一致する径に配列する。48個の成形治具102が48本の延出端部19Pbと整列する位置に成形治具102を配置し、押圧部102bを延出端部19Pbの押圧面(先端面)19Pcに当接させ、フランジ部102cを延出端部19Pbの外周側の側面に当接させる。この状態で、成形治具102を軸方向に下降させ押圧面19Pcを介して延出端部19Pbを押圧するとともに、固定子鉄心16を中心軸線の回りで押圧面19Pcの傾斜方向、ここでは、反時計方向CCWに回動する。これにより、最外層の48本の延出端部19Pbが折曲げられ、押圧面19Pcは、例えば固定子鉄心16の他端面16bとほぼ平行な状態など、他端面16bに沿った状態になる。なお、本実施形態においては固定子鉄心16を中心軸線の回りに回動させているが、成形治具102の固定子鉄心16の中心軸線に対する周方向の相対位置が変わればよく、成形治具102を固定子鉄心16の中心軸線の回りに回動させても、もしくは、固定子鉄心16と成形治具102の両者をそれぞれ逆方向に固定子鉄心16の中心軸線の回りに周方向に回動させても構わない。
図13は、コイルセグメント19Pの折曲げ成形前の状態を示す斜視図、図14は、そのコイルセグメント19Pの折曲げ成形後の状態を示す斜視図である。図15は、折曲げ成形の工程を模式的に示す側面図である。
図13および図15(A)に示すように、折曲げ成形する直前の状態において、延出端部19Pbは、固定子鉄心16の軸方向に沿って、固定子鉄心16の他端面16bから上方に突出している。延出端部19Pbの押圧面19Pcは、中心軸線に対して傾斜している。成形治具102の押圧部102bは押圧面19Pcに当接し、フランジ部102cは延出端部19Pbの外側面を固定子鉄心16の径方向内側に向かって支持している。
図14、図15(B)、(C)、(D)に示すように、成形治具102が降下し、押圧部102bが押圧面19Pcを固定子鉄心16の軸方向に沿って他端面16b側に押圧しつつ、固定子鉄心16が反時計方向CCWに回動される。これにより、延出端部19Pbを押圧面19Pcの傾斜方向と反対の方向、かつ、固定子鉄心16の周方向に押し倒し折曲げ成形する。この際、押圧面19Pcは、固定子鉄心16の他端面16bに向かって降下するが、固定子鉄心16の周方向に移動しない。すなわち、折曲げ成形に伴って、延出端部19Pbの先端(押圧面19Pc)は固定子鉄心16の周方向に移動することなく、延出端部19Pbの基端部が固定子鉄心16の周方向に折れ曲がる。これにより、延出端部19Pbは、基端側から先端側に対して時計方向CWに傾斜するように折曲げ成形される。図14および図15(D)に示すように、押圧面19Pcが固定子鉄心16の他端面16bとほぼ平行となる位置まで延出端部19Pbを折曲げる。
折曲げ成形の間、成形治具102のフランジ部102cは、延出端部19Pbの外周側の側面に当接し、延出端部19Pbが固定子鉄心16の径方向外側に倒れないように支持する。すなわち、6層目(最外層)の延出端部19Pbは、固定子鉄心16の径方向外側において隣接する他の延出端部19bが存在しないことから、成形治具102のフランジ部102cが存在しなければ、径方向外側に向かって傾斜し易い。一方、6層目(最外層)の延出端部19bは、固定子鉄心16の径方向内側において隣接する5層目の延出端部19bにより、径方向内側に向かって傾斜することが抑制される。
1組の成形治具102は、折曲げ成形後、コイルセグメント19から離間する位置まで上昇される。次いで、図示しない駆動機構により、成形治具102を一層分だけ径方向内側に移動させるとともに、成形治具102間の間隔を狭めるように調整し、成形治具102の配置径を5層目の延出端部19Qbの径に合わせる。この状態で、成形治具102を下降させ5層目に位置する48個の延出端部19Qbの押圧面19Qcを同時に押圧するとともに、固定子鉄心16を時計方向CWに回動することにより、5層目の延出端部19Qbを固定子鉄心16の周方向に沿って同時に折曲げる。
成形治具102は、延出端部19bの折曲げ成形が終了する毎に、コイルセグメント19の1層分に相当する距離だけ固定子鉄心16の径方向内側に移動され、上述した折曲げ成形を繰り返し行う。成形治具102は、全ての層(最外層の6層目から最内層の1層目までの合計6層)における延出端部19bの折曲げ成形が終了した後、固定子鉄心16の径方向外側に移動されて、最外層に対応する位置まで戻る。
延出端部19Pb、19Qb、19Rb、19Sb、19Tbおよび19Ubは、固定子鉄心16の周方向に沿って交互に逆方向に折曲げ成形される。すなわち、延出端部19Pb(6層目)、19Rb(4層目)および19Tb(2層目)は、固定子鉄心16の周方向に沿って、基端側から先端側に対して時計方向CWに折曲げ成形される。また、延出端部19Qb(5層目)、19Sb(3層目)および19Ub(1層目)は、固定子鉄心16の周方向に沿って、基端側から先端側に対して反時計方向CCWに折曲げ成形される。折曲げ方向は、押圧面19cの傾斜方向および固定子鉄心16の回動方向を変えることにより、選択することができる。
なお、成形治具102の押圧部102bにより、例えば、5層目に位置する延出端部19Ubの押圧面19cを押圧し折曲げ成形する際、成形治具102のフランジ部102cが折曲げ成形済みの6層目の延出端部19Ubに当接する場合がある。この場合、6層目の延出端部19bは、フランジ部102cに押されて一旦弾性変形するが、成形治具102が離間した段階でスプリングバックにより元の折曲げ成形位置に戻る。
図16、図17、図18、図19は、最内層の延出端部を折曲げ成形する工程をそれぞれ示す斜視図である。
図16に示すように、1組の成形治具102は、互いの間隔を最も狭めるように移動され、最内層の延出端部19Ubの径に一致する径に調整される。調整後、成形治具102は、固定子鉄心16の中心軸線方向に下降し、最内層に位置する48個の延出端部19Ubの押圧面Ucを同時に押圧する。
図17および図18に示すように、成形治具102の押圧部102bは、延出端部19Ubの押圧面19Ucを下方に押圧する。同時に、固定子鉄心16は、時計方向CWに回動される。これにより、延出端部19Ubの基端部が、押圧面19Ucの傾斜方向と反対の方向、かつ、固定子鉄心16の円周方向に折り曲げられる。延出端部19Ubは、押圧面19Ucが固定子鉄心16の他端面16bとほぼ平行となる位置まで折曲げられる。
折曲げ成形の間、成形治具102のフランジ部102cは、延出端部19Ubの外周側の側面を支持し、延出端部19Ubの径方向外側への移動、変形を防止する。更に、折曲げ成形の間、延出端部19Ubの内周側の側面を内壁治具101の外周面101aで支持することにより、延出端部19Ubの径方向内方への移動、変形を防止している。すなわち、1層目(最内層)の延出端部19Ubは、固定子鉄心16の径方向内側に隣接する他の延出端部19bが存在していないため、押圧工程に伴って径方向内側に変形し易いが、内壁治具101の外周面101aによって延出端部19Ubを押えることにより、延出端部19Ubの径方向内側への変形、倒れを防止することができる。
コイルセグメント19の折曲げ成形後、1組の成形治具102は、内壁治具101の上方まで引き上げられ、コイルセグメント19から離間する。
なお、成形治具102によって延出端部19bを折曲げ成形する際に、延出端部19bが固定子鉄心16の径方向外側に倒れるか否かは、コイルセグメント19の材質や折曲げ条件に依存する。そのため、延出端部19bが固定子鉄心16の径方向外側に倒れ難い条件の場合、また、延出端部19bの倒れ具合が許容範囲内となる場合、フランジ部102cを省略した成形治具102を用いてもよい。
また、1層目(最内層)の延出端部19Ubが固定子鉄心16の径方向内側に向かって傾斜するか否かは、コイルセグメント19の材質や折曲げ条件に依存する。そのため、1層目(最内層)の延出端部19Ubが径方向内側に変形し難い条件の場合、また、変形が許容範囲内となる場合、内壁治具101を省略してもよい。
図19は、折曲げ成形されたコイルセグメント19の一部を拡大して示す斜視図である。
図示のように、成形治具102をコイルセグメント19から離間させた状態において、コイルセグメント19の延出端部19Pb、19Qb、19Rb、19Sb、19Tb、19Ubは、折曲げ成形後のスプリングバックによって、固定子鉄心16の径方向外側に向かって僅かに位置ずれしている。押圧面19Pc、19Qc、19Rc、19Sc、19Tc、19Ucは、固定子鉄心16の周方向に互いずれて位置し、固定子鉄心16の径方向にジグザグに並んでいる。6層目に押圧面19Pcと5層目の押圧面19Qcとの間、4層目の押圧面19Rcと3層目の押圧面19Scとの間、および2層目の押圧面19Tcと1層目の押圧面19Ucとの間には、それぞれ僅かな隙間が生じている。
そこで、次の曲げ工程で延出端部を湾曲させることにより、押圧面間の隙間を無くし、押圧面を径方向に一列に並べて配置する。
図20は、曲げ加工の工程を示す斜視図、図21は、曲げ加工工程における、延出端部、内壁治具および外壁治具の一部を拡大して示す斜視図である。
図20に示すように、曲げ加工工程では、内壁治具101と外壁治具103とで延出端部19bを径方向両側から押圧することにより、延出端部19bを曲げ加工する。外壁治具103は、リング形状の部材を複数、例えば、4分割した4つの円弧状の分割治具103A、103B、103C、103Dで構成されている。外壁治具103は、押圧面として機能する内周面103aを有している。分割治具103A〜103Dを組み合わせてリング状の外壁治具103を構成した状態において、内周面103aの直径は、6層目(最外層)に位置する48個の延出端部19Pbによって構成される円筒の外径よりも僅かに小さい。分割治具103A〜103Dは、十分な剛性を備えた金属から形成されている。
図20および図21に示すように、曲げ加工工程では、図示しない駆動機構により、4つの分割治具103A、103B、103C、103Dを径方向外方から内壁治具101に向かって移動させ、外壁治具103の内周面103aで最外層の延出端部19bを内壁治具101に向かって所定の圧力で押圧する。6層の延出端部19Pb、19Qb、19Rb、19Sb、19Tbおよび19Ubは、外壁治具103の内周面103aと内壁治具101の外周面101aとの間に挟み込まれ、径方向の両側から外壁治具103および内壁治具101により押圧される。これにより、6層の延出端部19Pb、19Qb、19Rb、19Sb、19Tbおよび19Ubの少なくとも先端部は、外壁治具103の内周面103aおよび内壁治具101の外周面101aに沿うように曲げられる。
図22は、曲げ加工が施された後の延出端部19bを示す斜視図である。図示のように、曲げ加工を施すことにより、コイルセグメント19の延出端部19Pb、19Qb、19Rb、19Sb、19Tbおよび19Ubは、径方向外側への位置ずれおよび隙間が無くなり、押圧面19Pc、19Qc、19Rc、19Sc、19Tc、19Ucは、互いに隣接して固定子鉄心16の径方向にほぼ一列に並んでいる。これにより、6層目の押圧面19Pcと5層目の押圧面19Qcとの間の隙間、4層目の押圧面19Rcと3層目の押圧面19Scとの間の隙間、および2層目の押圧面19Tcと1層目の押圧面19Ucとの間の隙間がほとんど無くなり、それぞれ接合が容易な状態となる。
図23は、図21の領域Jにおける押圧面19cを拡大して示す斜視図である。
上述した曲げ加工において、単純に曲げ加工治具で固定子鉄心16の径方向両側から複数の延出端部19bを挟むだけでは、隣よりも高さの高い押圧面(先端部)19cが隣の押圧面19cの上側に逃げてしまい(押圧面19cが乗り上げてしまい)、押圧面19cの高さが揃っていない状態となり、延出端部19bを所望の湾曲形状に成形できない可能性がある。また、延出端部19bの先端の厚みが薄いため、径方向に重なる面積が小さい。
そこで、前述したように、本実施形態によれば、各押圧面19cを含む延出端部19bの先端部の外周側の角部19x、19yを面取りして傾斜面19c1、19c2を形成している。傾斜面19c1、19c2を設けることにより、押圧面(先端部)19cが隣の押圧面19cに乗り上げることを防止し、延出端部19bを良好に湾曲加工することが可能となる。これにより、複数の押圧面19cの高さを揃えることができ、径方向に並んで配置することが可能となる。更に、溶接側となる傾斜面19c1が対向する隣の延出端部19bに隙間なく密着させることができ、先端部の径方向に重なる面積、つまり、接合面積を増加することが可能となる。一方、非溶接側となる傾斜面19c2は、溶接側の傾斜面19c1よりも長さL2が長く形成されているため、対向する隣の延出端部19bとの間に僅かな隙間(絶縁距離)を確保することができる。
具体的には、6層目の押圧面19Pcの側部19Peと、5層目の押圧面19Qcに設けられた傾斜面19Qc1とが密着された部分は、溶接を行う溶接ポイント19iに相当し、図24を参照して後述するように溶接される。同様に、4層目の押圧面19Rcの側部19Reと、3層目の押圧面19Scに設けられた傾斜面19Sc1とが密着された部分は、溶接ポイント19iに相当する。同様に、2層目の押圧面19Tcの側部19Teと、1層目の押圧面19Ucに設けられた傾斜面19Uc1とが密着された部分は、溶接ポイント19iに相当する。
さらに、傾斜面19c2を用いて、溶接しない押圧面19c同士の干渉を抑制することができる。すなわち、溶接しない押圧面19c同士が局所的に接触することによって、その押圧面19c同士に過度な隙間が生じることを、傾斜面19c2を用いて抑制している。具体的には、6層目の押圧面19Pcに設けられた傾斜面19Pc2は、全ての押圧面19cの最外層に位置していることから、溶接を行わない非溶接ポイント19jに相当する。また、5層目の押圧面19Qcの側部19Qeと、4層目の押圧面19Rcに設けられた傾斜面19Rc2とが接している部分は、非溶接ポイント19jに相当する。同様に、3層目の押圧面19Scの側部19Seと、2層目の押圧面19Tcに設けられた傾斜面19Tc2とが接している部分は、非溶接ポイント19jに相当する。
ここで、押圧面19cにおいて、非溶接ポイント19jを構成する傾斜面19c2は、溶接ポイント19iを構成する傾斜面19c1よりも大きく形成してもよい。この場合、例えば、5層目の押圧面19Qcの側部19Qeと、4層目の押圧面19Rcに設けられた傾斜面19Rc2とを離間させることもできる。このように構成すれば、溶接しない押圧面19c同士を、電気的に絶縁し易い。
なお、前述した折曲げ成形において、固定子鉄心16の径方向に隣合う押圧面19cの間に隙間が生じるか否かは、コイルセグメント19の材質や折曲げ条件に依存する。条件によっては、固定子鉄心16の径方向に隣合う押圧面19cの間に隙間が生じないことも有り得る。仮に、隣合う押圧面19cの間に隙間が生じない場合または隙間が許容範囲内の場合、図20に示した曲げ加工を省略してもよい。
上述した曲げ加工の後、径方向に隣合う2つの押圧面19cを互いに機械的かつ電気的に接合し、3相のコイル18を構成する。図24は、接合工程の一例を示す斜視図、図25は、接合された押圧面19cを示す斜視図である。
本実施形態によれば、一例として、接合工程は、レーザー光による溶接により押圧面を接合する。図24に示すように、折曲げ成形された6層の延出端部19bを内壁治具101と外壁治具103とで挟んだ状態で、レーザー光源104からレーザー光Lを出射し、ガルバノミラー107を介して延出端部19bの押圧面19cにレーザー光Lを照射する。具体的には、固定子鉄心16を所定位置に保持した状態でガルバノミラー105を駆動し、径方向に一列に並んだ6層目の押圧面19Pcと5層目の押圧面19Qcとの境界部、4層目の押圧面19Rcと3層目の押圧面19Scとの境界部、および2層目の押圧面19Tcと1層目の押圧面19Ucとの境界部に、それぞれレーザー光を照射する。隣合う2つの押圧面19cは、それぞれレーザー光Lにより部分的に加熱、溶解され、その後、融合した状態で固まり溶接ビード19g(図25を参照)が形成される。溶接ビード19gによって、隣合う2つの押圧面19cが機械的かつ電気的に接合される。
一列の押圧面19cを溶接した後、固定子鉄心16を周方向に7.5度(360度を48で割った角度)回転させてから停止する。この状態で、2列目の押圧面19Pcと押圧面19Qcとの境界部、押圧面19Rcと押圧面19Scとの境界部、および押圧面19Tcと押圧面19Ucとの境界部に、ガルバノミラー105を介してレーザー光Lをそれぞれ照射し、隣合う2つの押圧面同士を溶接する。このような溶接工程を繰り返し行い、径方向に並んだ全列の押圧面を2つずつ溶接する。図25に示すように、各列の押圧面19cを2つずつ溶接および接合することにより、複数のコイルセグメント19からなる3相(U相、V相およびW相)のコイル18が形成される。
なお、接合工程において、レーザー溶接は、半導体レーザーから導出されたレーザー光を光ファイバーによって伝播し、光ファイバーから導出されたレーザー光を集光レンズによって押圧面19cに集光して行う構成としてもよい。この場合、光ファイバーに接続された集光レンズを、直動ステージやロボットハンド等によってコイルセグメント19の押圧面19cの近傍に移動させる。また、接合工程は、レーザー溶接に限定されことなく、半田付けや超音波接合等の他の接合手法を用いてもよい。
接合工程が終了した後、内壁治具101および外壁治具103を固定子鉄心16およびコイルセグメント19から取り外す。続いて、延出端部19bの先端部および接合部(押圧面)を粉体塗装、あるいは、ワニス等の絶縁材料で覆うことにより、コイル18間の電気的絶縁を担保する。更に、コイル18の各相に、それぞれU相接続端子TU、V相接続端子TV、W相接続端子TWが接続される。
以上の製造工程により、固定子鉄心16にコイル18を装着および接続し、固定子12が構成される。
以上のように構成された本実施形態に係る固定子12によれば、その固定子12に備えられた複数のコイルセグメント19の直線部19aは、スロット20内で固定子鉄心16の径方向に複数並んで配置され、固定子鉄心16の一端面16aから外部に延出した延出端部19bを有している。延出端部19bの各々は、押圧面19cが一端面16aに沿うように固定子鉄心16の周方向に折曲げられ、複数の押圧面19cは固定子鉄心16の径方向に並んで配置され、径方向に隣合う2つの押圧面19cが互いに接合され、傾斜面19c1は、径方向において外周側に隣合う延出端部19bに対向している。
さらに、本実施形態に係る固定子12の製造方法によれば、固定子鉄心16の径方向に隣合い接合すべき一の延出端部(例えば6層目の延出端部19Pb)の押圧面19Pcの側部19Peと、他の延出端部(例えば5層目の延出端部19Qb)の押圧面19Qcに設けられた傾斜面19Qc1とを接触させ、その接触した部分を互いに溶接することによりコイル18を形成する。この構成では、少なくともコイルセグメント19の傾斜面19Qc1が利用される。
このような固定子12および固定子12の製造方法によれば、各々の延出端部19bの押圧面19cが、成形時のバックラッシュ等により固定子鉄心16の径方向外側に向かって傾いている場合でも、溶接すべき押圧面19c同士を十分に接近させて溶接することができる。
ここで、延出端部19bの先端部を把持することなく延出端部19bを折り曲げることが可能となる。そのため、コイルセグメント19の延出端部19bに把持部を設ける必要がなく、把持部の分だけ、延出端部19bを短く設定することができる。従って、形成されるコイル18のコイルエンド18bの突出高さ(固定子鉄心16の他端面16bからの突出高さ)を低く抑えることができる。この結果、コイル18および固定子12の小型化が可能となる。
以上のことから、本実施形態によれば、小型化を図りつつ複数のコイルセグメント19を良好に接合できる固定子12の製造方法が得られる。
また、コイルセグメント19の直線部19aの最先端に位置する部分に傾斜面19c1、19c2が設けられていることから、直線部19aをスロット20に挿入し易くなり、固定子12の製造を容易にすることができる。
また、本実施形態に係る固定子12によれば、コイルセグメント19は、その傾斜面19c1、19c2が、一対の直線部19aの押圧面19cの先端において固定子鉄心16の外周面側に位置している。固定子鉄心16の径方向に隣合う一の押圧面19cと他の押圧面19cとが接合される境界部には、傾斜面19c1または19c2が含まれている。ここで、境界部は、例えば、溶接ポイント19iに相当する。
さらに、本実施形態に係る固定子12の製造方法によれば、上記の構成からなるコイルセグメント19を用いる。
このような固定子12および固定子12の製造方法によれば、例えば、6層目に位置する押圧面19Pcの側部19Peと、5層目に位置する押圧面19Qcに設けられた傾斜面19Qc1とを接触させて溶接しつつ、溶接しない5層目の押圧面19Qcの側部19Qeと、4層目の押圧面19Rcに設けられた傾斜面19Rc2の側部19Reとの干渉を抑制して、コイル18を形成することができる。ここで、押圧面19Qcの側部19Qeと、押圧面19Rcに設けられた傾斜面19Rc2の側部19Reとの干渉を抑制するとは、局所的に接触して互いに過度な隙間が生じることを防止する構成を意図している。すなわち、上記構成には、面接触した状態で互いに隙間が生じていない構成と、僅かに離間した状態で互いに隙間が生じている構成を、それぞれ含んでいる。このような固定子12および固定子12の製造方法によれば、各々の延出端部19bの押圧面19cが、成形時のバックラッシュ等により固定子鉄心16の径方向外側に向かって傾いている場合でも、溶接すべき押圧面19c同士を十分に接近させて溶接し、かつ、溶接しない押圧面19c同士の干渉を抑制することができる。
また、本実施形態の製造方法によれば、成形治具102の押圧部102bによりコイルセグメント19の押圧面19cを押圧する際に、成形治具102のフランジ部102cによりコイルセグメント19の延出端部19bを固定子鉄心16の径方向外側から支持する。このような製造方法によれば、成形治具102によって延出端部19bを折曲げ成形する際に、延出端部19bが径方向外側に倒れることを防止できる。これにより、複数の押圧面19cを固定子鉄心16の径方向に隙間なく配列することができる。すなわち、例えば、6層目の延出端部19Pbの押圧面19Pcの側部19Peと、5層目の延出端部19Qbの押圧面19Qcに設けられた傾斜面19Qc1とを密着させることができる。この結果、固定子鉄心16の径方向に隣合う押圧面19cを良好に、かつ、容易に接合することができる。
また、本実施形態の製造方法によれば、外壁治具103と内壁治具101により、折曲げ成形され固定子鉄心16の径方向に並んだ複数の延出端部19bを固定子鉄心16の径方向外側と径方向内側から押圧し延出端部19bを湾曲させる。このような製造方法によれば、外壁治具103と内壁治具101により固定子鉄心16の径方向に並んだ複数の延出端部19bを湾曲させて複数の押圧面19c間の隙間を減少させる際に、例えば、6層目の延出端部19Pbの押圧面19Pcの側部19Peと、5層目の延出端部19Qbの押圧面19Qcに設けられた傾斜面19Qc1とを密着させることができる。この結果、固定子鉄心16の径方向に隣合う押圧面19cを良好に、かつ、容易に接合することができる。
なお、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態や変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
例えば、図26に示すように、コイルセグメント19の先端部は、一方の直線部19aの先端(押圧面19cを含む)において、外周側の角部19x(破線で図示)の傾斜面19c1に限らず、内周側の角部19z(破線で図示)にも傾斜面19c3を有していても良い。同様に、コイルセグメント19の先端部は、他方の直線部19aの先端(押圧面19cを含む)において、外周側の角部19yの傾斜面19c2に限らず、内周側の角部にも傾斜面を有していても良い。
固定子のコイルの巻数、コイルセグメントの設置数は、上述した実施形態に限定されることなく、適宜、増減可能である。例えば、1スロットに4本あるいは8本のセグメント直線部が配置されるように構成してもよい。回転子の寸法、材質、形状等は、前述した実施形態に限定されることなく、設計に応じて種々変更可能である。本実施形態に係る回転子および回転電機は、永久磁石界磁電動機に限らず、誘導電動機にも適用可能である。
10…回転電機、12…固定子、16…固定子鉄心、16a…一端面、16b…他端面、
18…コイル、18a,18b…コイルエンド、
19,19P,19Q,19R,19S,19T,19U…コイルセグメント、
19a…直線部、
19b,19Pb,19Qb,19Rb,19Sb,19Tb,19Ub…延出端部、
19c,19Pc,19Qc,19Rc,19Sc,19Tc,19Uc…押圧面、
19c1,19Qc1,19Sc1,19Uc1,19c2,19Pc2,19Rc2,19Tc2,19c3…傾斜面、
19Pe,19Qe,19Re,19Se,19Te…側部、
19d…架橋部、19f…絶縁被膜、19g…溶接ビード、19i…溶接ポイント、
19j…非溶接ポイント、19x,19y,19z…角部、20…スロット
101…内壁治具、101a…外周面、102…成形治具(押圧治具)、
102a…本体部、102b…押圧部、102c…フランジ部、
103…外壁治具、103A,103B,103C,1053…分割治具、
103a…内周面、104…レーザー光源、105…ガルバノミラー

Claims (4)

  1. 軸方向一端に位置する一端面と、前記軸方向他端に位置する他端面と、それぞれ前記軸方向に延在し前記一端面および前記他端面に開口する複数のスロットと、を有する固定子鉄心と、
    それぞれ前記スロットに装着され互いに接合されて複数相のコイルを構成した複数のコイルセグメントと、を備え、
    前記コイルセグメントの各々は、平角導体により形成され、互いに間隔を置いて対向する一対の直線部と、前記直線部の一端同士を連結した架橋部と、前記直線部の他端に設けられ前記直線部の前記軸方向に対して傾斜した押圧面と、前記押圧面を含む前記直線部の先端の少なくとも一方の角部を面取りして形成された傾斜面と、を一体に有し、
    複数の前記コイルセグメントの前記直線部は、前記スロット内で前記固定子鉄心の径方向に複数並んで配置され、前記固定子鉄心の前記一端面から外部に延出した延出端部を有し、
    前記延出端部の各々は、前記押圧面が前記一端面に沿うように前記固定子鉄心の周方向に折曲げられ、複数の前記押圧面は前記固定子鉄心の前記径方向に並んで配置され、前記傾斜面の各々は、前記固定子鉄心の外周面側に位置し、前記径方向に隣合う2つの前記押圧面が互いに接合され、前記傾斜面は、前記径方向において外周側に隣合う前記延出端部に対向し、前記固定子鉄心の前記径方向に隣合う一の前記押圧面と他の前記押圧面とが接合される境界部には、前記傾斜面が含まれている固定子。
  2. 平角導体により形成され、互いに間隔を置いて対向する一対の直線部と、前記直線部の一端同士を連結した架橋部と、前記直線部の他端に設けられ前記直線部の軸方向に対して傾斜した押圧面と、前記押圧面を含む前記直線部の先端の少なくとも一方の角部を面取りして形成された傾斜面と、を一体に有する複数のコイルセグメントを用意し、
    前記傾斜面を固定子鉄心の径方向外側に位置させた複数の前記コイルセグメントの前記直線部を、前記固定子鉄心の一端面側から複数のスロットに挿通し、前記固定子鉄心の他端面側から所定長さ前記軸方向に突出した複数の延出端部を構成し、各スロットに複数の前記直線部を径方向に並べて配置することにより、前記延出端部を前記固定子鉄心と同軸の複数層の円筒状に配列し、
    押圧治具の押圧部により前記押圧面を前記固定子鉄心の前記軸方向に前記他端面に向かって押圧しながら、前記固定子鉄心および前記押圧治具の少なくともいずれかを周方向に回動させ、
    前記固定子鉄心の径方向に隣合い接合すべき一の前記延出端部の前記押圧面の側部と、他の前記延出端部の前記押圧面に設けられた前記傾斜面とを接触させ、
    一の前記延出端部の前記押圧面と、他の前記延出端部の前記押圧面とを互いに接合し、
    前記傾斜面の各々は、前記固定子鉄心の外周面側に位置し、前記固定子鉄心の前記径方向に隣合う一の前記押圧面と他の前記押圧面とが接合される境界部に、前記傾斜面が含まれている固定子の製造方法。
  3. 平角導体により形成され、互いに間隔を置いて対向する一対の直線部と、前記直線部の一端同士を連結した架橋部と、前記直線部の他端に設けられ前記直線部の軸方向に対して傾斜した押圧面と、前記押圧面を含む前記直線部の先端の少なくとも一方の角部を面取りして形成された傾斜面と、を一体に有する複数のコイルセグメントを用意し、
    前記傾斜面を固定子鉄心の径方向外側に位置させた複数の前記コイルセグメントの前記直線部を、前記固定子鉄心の一端面側から複数のスロットに挿通し、前記固定子鉄心の他端面側から所定長さ前記軸方向に突出した複数の延出端部を構成し、各スロットに複数の前記直線部を径方向に並べて配置することにより、前記延出端部を前記固定子
    鉄心と同軸の複数層の円筒状に配列し、
    押圧治具の押圧部により前記押圧面を前記固定子鉄心の前記軸方向に前記他端面に向かって押圧しながら、前記固定子鉄心および前記押圧治具の少なくともいずれかを周方向に回動させ、
    前記押圧治具の前記押圧部により前記押圧面を押圧する際に、前記押圧治具のフランジ部により前記延出端部を前記固定子鉄心の径方向外側から支持する
    固定子の製造方法。
  4. 平角導体により形成され、互いに間隔を置いて対向する一対の直線部と、前記直線部の一端同士を連結した架橋部と、前記直線部の他端に設けられ前記直線部の軸方向に対して傾斜した押圧面と、前記押圧面を含む前記直線部の先端の少なくとも一方の角部を面取りして形成された傾斜面と、を一体に有する複数のコイルセグメントを用意し、
    前記傾斜面を固定子鉄心の径方向外側に位置させた複数の前記コイルセグメントの前記直線部を、前記固定子鉄心の一端面側から複数のスロットに挿通し、前記固定子鉄心の他端面側から所定長さ前記軸方向に突出した複数の延出端部を構成し、各スロットに複数の前記直線部を径方向に並べて配置することにより、前記延出端部を前記固定子
    鉄心と同軸の複数層の円筒状に配列し、
    押圧治具の押圧部により前記押圧面を前記固定子鉄心の前記軸方向に前記他端面に向かって押圧しながら、前記固定子鉄心および前記押圧治具の少なくともいずれかを周方向に回動させることにより前記延出端部を前記固定子鉄心の周方向に折り曲げ、
    外壁治具と内壁治具により、折曲げ成形され前記固定子鉄心の径方向に並んだ複数の前記延出端部を前記固定子鉄心の径方向外側と径方向内側から押圧する
    固定子の製造方法。
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