JP6922118B2 - 固定子の製造方法 - Google Patents

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Description

この発明の実施形態は、固定子の製造方法に関する。
回転電機は、筒状の固定子と、固定子に対して回転自在に設けられた回転子とを有している。固定子は、円環状の電磁鋼板を多数枚積層して構成された固定子鉄心と、固定子鉄心に取付けられたコイルと、を有している。複数のコイルセグメントを接合して構成されるコイルは、固定子鉄心の両端面から軸方向に突出するコイルエンドを有している。近年、回転電機の固定子は、一層の小型化が望まれている。
特許第4412330号公報
本発明の実施形態の課題は、小型化を図ることができる固定子の製造方法を提供することにある。
実施形態の固定子の製造方法は、平角導体を折り曲げて形成され、互いに対向する一対の直線部と前記一対の直線部の一端同士を連結した架橋部とを有し、前記直線部の各々は、先端部に平角導体の他の領域よりも断面積が小さく剛性を低くした低剛性部を有し、前記直線部の先端部において、前記平角導体の一側面から他側面に向かって延びるスリット状の溝部を形成し、前記溝部の端と前記他側面との間に前記低剛性部を形成した複数のコイルセグメントを用意する。複数の前記コイルセグメントの前記直線部を、固定子鉄心の一端面側から複数のスロットに挿通し、前記固定子鉄心の他端面側から所定長さ軸方向に突出した複数の延出端部を構成し、各スロットに複数の前記直線部を径方向に並べて配置することにより、複数の前記延出端部を前記固定子鉄心と同軸の複数層の円筒状に配列する。前記直線部の先端部を折曲治具によって把持した状態で、前記折曲治具及び前記固定子鉄心の少なくとも一方を前記固定子鉄心の周方向に相対的に回動させて、前記延出端部を前記低剛性部と前記他端面側との間において前記固定子鉄心の周方向に折曲げ、前記低剛性部の位置で、前記溝部が開く方向に前記延出端部を折り曲げる。前記低剛性部を切断して接合部を形成する。前記固定子鉄心の径方向に隣接する前記接合部を互いに接合する。
図1は、実施形態に係る回転電機を示す縦断面図。 図2は、回転電機を示す横断面図。 図3は、回転電機の固定子の他端面側を示す斜視図。 図4は、図3の領域Aであって固定子のコイルセグメントのコイルエンド部分を拡大して示す斜視図。 図5は、コイルセグメントを示す斜視図。 図6は、固定子鉄心に円筒状に配列されたコイルセグメントを示す斜視図。 図7は、図6の領域Bであってコイルセグメントを拡大して示す斜視図。 図8は、図6の固定子鉄心にコイルセグメントを装着した状態である固定子組立体を示す斜視図。 図9は、固定子鉄心に全てのコイルセグメントを装着し、かつ、上下向きを変えて示すコイルセグメントを示す斜視図。 図10は、固定子鉄心に装着されたコイルセグメントのうち6層目(最外層)に位置する48個のコイルセグメントの折曲げ工程(1回目)であって、折曲治具によって最初(1回目)に最外層の48個のコイルセグメントを折曲げ成形する直前の状態を示す斜視図。 図11は、図10の領域Cを拡大して示す斜視図。 図12は、図10の領域Cを拡大して示す側面図。 図13は、図10の状態から48個のコイルセグメントを折曲げ成形した直後の状態を示す斜視図。 図14は、図13の領域Dを拡大して示す斜視図。 図15は、図13の領域Dを拡大して示す側面図。 図16は、コイルセグメントの折曲げ成形を示す側面図。 図17は、コイルセグメントの切断工程を示す斜視図。 図18は、固定子鉄心に装着されたコイルセグメントのうち1層目(最内層)に位置する48個のコイルセグメントの折曲げ工程(6回目)であって、折曲治具によって最後(6回目)に最内層の48個のコイルセグメントを折曲げ成形する直前の状態を示す斜視図。 図19は、図18の状態から48個のコイルセグメントを折曲げ成形した直後の状態を示す斜視図。 図20は、コイルセグメントの接合工程を示す斜視図。 図21は、実施形態の変形例1のコイルセグメントの折曲げ成形を示す側面図。 図22は、実施形態の変形例2のコイルセグメントの折曲げ成形を示す側面図。 図23は、実施形態の変形例3のコイルセグメントの折曲げ成形を示す側面図。
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
なお、開示はあくまで一例にすぎず、以下の実施形態に記載した内容により発明が限定されるものではない。当業者が容易に想到し得る変形は、当然に開示の範囲に含まれる。説明をより明確にするため、図面において、各部分のサイズ、形状等を実際の実施態様に対して変更して模式的に表す場合もある。
(実施形態)
先ず、実施形態に係る固定子12が適用される回転電機10の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る回転電機10の縦断面図であり、中心軸線C1を中心として片側の半分だけを示している。図2は、回転電機10の横断面図である。
図1に示すように、回転電機10は、例えば、永久磁石型の回転電機として構成されている。回転電機10は、環状あるいは円筒状の固定子12と、固定子12の内側に中心軸線C1の回りで回転自在に、かつ固定子12と同軸的に支持された回転子14と、これら固定子12および回転子14を支持するケーシング30と、を備えている。
以下の説明では、中心軸線C1の延在方向を軸方向Z、中心軸線C1回りに回転する方向を周方向、軸方向Zおよび周方向に直交する方向を径方向と称する。
図1および図2に示すように、固定子12は、円筒状の固定子鉄心16と固定子鉄心16に巻き付けられた回転子巻線(コイル)18とを備えている。固定子鉄心16は、磁性材、例えば、ケイ素鋼などの円環状の電磁鋼板17を多数枚、同芯状に積層して構成されている。多数枚の電磁鋼板17は、固定子鉄心16の外周面の複数個所を溶接することにより、互いに積層状態に連結されている。固定子鉄心16は、軸方向一端に位置する一端面16a、および軸方向他端に位置する他端面16bを有している。一端面16aおよび他端面16bは、中心軸線C1と直交して延在している。
固定子鉄心16の内周部には、複数のスロット20が形成されている。複数のスロット20は、円周方向に等間隔を置いて並んでいる。各スロット20は、固定子鉄心16の内周面に開口し、この内周面から放射方向に延出している。各スロット20は、固定子鉄心16の軸方向Zの全長に亘って延在している。各スロット20の一端は一端面16aに開口し、他端は他端面16bに開口している。なお、各スロット20については、固定子鉄心16の内周面に開口しない構成とすることもできる。なお、本実施の形態においては各スロット20が固定子鉄心16の軸方向Zの全長にわたって延在する例を示したが、各スロット20が軸方向Zに対して傾いて設けられる、いわゆるスキューした形状としても構わない。
複数のスロット20を形成することにより、固定子鉄心16の内周部は、中心軸線C1に向かって突出する複数(例えば、実施形態では48個)のティース21を構成している。ティース21は、周方向に沿って等間隔を置いて配置されている。このように、固定子鉄心16は、円環状のヨーク部と、ヨーク部の内周面から中心軸線C1に向かって径方向に突出した複数のティース21とを一体に有している。
複数のスロット20にコイル18が埋め込まれ、各ティース21に巻き付けられている。コイル18は、固定子鉄心16の一端面16aおよび他端面16bから軸方向外側に向かって延出するコイルエンド18a、18bを有している。コイル18に交流電流を流すことにより、固定子12(ティース21)に所定の鎖交磁束が形成される。
図1に示す例では、固定子鉄心16の軸方向両端には、固定子鉄心16と略同一断面形状を有する鉄心端板24がそれぞれ設けられている。更に、これら鉄心端板24の上に鉄心押え26が設けられている。
ケーシング30は、ほぼ円筒状の第1ブラケット32aと、お椀形状の第2ブラケット32bと、を有している。第1ブラケット32aは、固定子鉄心16の駆動端側に位置する鉄心押え26に連結されている。第2ブラケット32bは、反駆動端側に位置する鉄心押え26に連結されている。第1および第2ブラケット32a、32bは、例えば、アルミニウム合金等で形成されている。第1ブラケット32aの先端側に、環状のベアリングブラケット34がボルトにて同軸的に締結されている。ベアリングブラケット34の中央部に、例えば、ころ軸受35を内蔵した第1軸受部36が締結されている。第2ブラケット32bの中央部に、例えば玉軸受37を内蔵した第2軸受部38が締結されている。
一方、回転子14は、第1および第2軸受部36、38により、中心軸線C1を中心に回転自在に支持された円柱形状のシャフト(回転軸)42と、シャフト42の軸方向ほぼ中央部に固定された円筒形状の回転子鉄心44と、回転子鉄心44内に埋め込まれた複数の永久磁石46と、を有している。回転子鉄心44は、磁性材、例えば、ケイ素鋼などの円環状の電磁鋼板47を多数枚、同芯状に積層した積層体として構成されている。回転子鉄心44は中心軸線C1と同軸的に形成された内孔48を有している。シャフト42は内孔48に挿通および嵌合され、回転子鉄心44と同軸的に延在している。回転子鉄心44の軸方向両端に、略円板状の磁気遮蔽板54、回転子鉄心押え56が設けられている。
図1および図2に示すように、回転子鉄心44は、固定子鉄心16の内側に僅かな隙間(エアギャップ)を置いて同軸的に配置されている。すなわち、回転子鉄心44の外周面は、僅かな隙間をおいて、固定子鉄心16の内周面(ティース21の先端面)に対向している。
回転子鉄心44には、軸方向Zに貫通する複数の磁石埋め込み孔が形成されている。各磁石埋め込み孔内に永久磁石46が装填および配置され、例えば、接着剤等により回転子鉄心44に固定されている。各永久磁石46は、回転子鉄心44の全長に亘って延在している。また、複数の永久磁石46は、回転子鉄心44の周方向に所定の間隔を置いて配列されている。
図2に示すように、回転子鉄心44は、それぞれ回転子鉄心44の半径方向あるいは放射方向に延びるd軸、およびd軸に対して電気的に90°離間したq軸を有している。ここでは、隣合う磁極間の境界および中心軸線C1を通って放射方向に延びる軸をq軸とし、q軸に対して電気的に直角な方向をd軸としている。d軸およびq軸は、回転子鉄心44の円周方向に交互に、かつ、所定の位相で設けられている。
回転子鉄心44の円周方向において、各d軸の両側に2つの永久磁石46が配置されている。各永久磁石46は、断面が矩形状の細長い平板状に形成され、回転子鉄心44の軸方向長さとほぼ等しい長さを有している。回転子鉄心44の中心軸線C1と直交する断面でみた場合、永久磁石46は、それぞれd軸に対して傾斜している。2つの永久磁石46は、例えば、ほぼV字状に並んで配置されている。ここでは、永久磁石46の内周側の端はそれぞれd軸に隣接し、僅かな隙間をおいて互いに対向している。永久磁石46の外周側の端は、回転子鉄心44の円周方向に沿ってd軸から離間し、回転子鉄心44の外周面の近傍およびq軸の近傍に位置している。これにより、永久磁石46の外周側の端は、隣合う磁極の永久磁石46の外周側端と、q軸を挟んで隣接対向している。なお、本実施の形態においては永久磁石46がそれぞれd軸に対して傾斜している例を示しているが、永久磁石46がd軸に対して垂直となっていても構わない。
図3は、固定子の他端面側を示す斜視図、図4は、図3の領域Aであって固定子の第2コイルエンド部分を拡大して示す斜視図、図5は、コイルセグメントを示す斜視図である。図3および図4に示すように、コイル18は、複数のコイルセグメント19を用いて構成され、固定子鉄心16に組みつけられている。各コイルセグメント19は、平角導体として、断面形状が矩形の銅の平角線で形成されている。平角線は、長手方向に垂直な断面(横断面)が略矩形状をしているか、少なくとも対向する2長辺を有する形状としている。平角導体の横断面が矩形である場合、四隅は直角である必要はなく、面取りやR加工がされていてもよい。また、横断面が対向する2長辺を有する場合、例えば長円状など、断面においてこれらの対向する2長辺の端部を結ぶ部分は曲線であってもよい。平角導体の材質については、銅以外にアルミなどの導体でも構わない。
図5に示すように、コイルセグメント19は、平角線を切断および折曲げることにより、両端を屈折させたU字形状に形成されている。すなわち、コイルセグメント19は、互いに間隔を置いて対向する一対の直線部19aと、直線部19aの一端部同士を連結した架橋部19bと、を一体に有している。コイルセグメント19は、矩形の断面形状を有し、すなわち、断面は、互いに対向する一対の長辺および互いに対向する一対の短辺を有している。コイルセグメント19の外面は、エナメル等の絶縁被膜19c(ドットで図示)で覆われている。各直線部19aの延出端は、絶縁被膜19cが除去され、導通可能な状態となっている。延出端部19a1は、その先端部分に、直線部19aの中心軸線C2に対して角度θ1(90°未満)傾斜した接合部19a5を有している。接合部19a5は、矩形状に形成され、一対の長辺が中心軸線C2に対し角度θ1傾斜し、一対の短辺が中心軸線C2と直交する方向に延在している。図5においてドットで図示している絶縁被膜19cは、図5以外の図面において図示を省略している。
図3に示すように、複数のコイルセグメント19は、複数の円筒状、ここでは、6層の円筒状に配列され、各コイルセグメントの一対の直線部19aが、例えば、固定子鉄心16の一端面16a側からそれぞれ対応する異なるスロット20に差し込まれ、固定子鉄心16の他端面16bから所定長さだけ突出している。図2に示すように、1スロット20に例えば、6つの直線部19aが挿通される。スロット20において、6つの直線部19aは、固定子鉄心16の半径方向に並んで配置されている。6つの直線部19aは、長辺同士が平行に向かい合った状態で、スロット20内に配置されている。
コイルセグメント19の架橋部19bは、固定子鉄心16の一端面16aに僅かに隙間を置いて対向している。架橋部19bは、固定子鉄心16のほぼ円周方向に沿って延在し、幾つかの架橋部19bは、他の架橋部19bと交差して延在している。これらの架橋部19bは、一端面16aから突出するコイルエンド18aを構成している。
図3および図4に示すように、コイルセグメント19の直線部19aは、固定子鉄心16の他端面16bから所定長さ軸方向Zに延出し、延出端部19a1を構成している。延出端部19a1は、固定子鉄心16の周方向に折曲げられ、軸方向Zに対して傾斜して延在している。詳細には、各直線部19aの延出端部19a1は、固定子鉄心16の軸方向Zから周方向に所定角度折れ曲がる第1曲げ部19Mと、第1曲げ部19Mから軸方向Zに対して傾斜して直線的に延在する傾斜部19Nとを有している。延出端部19a1の先端に位置する接合部19a5は、固定子鉄心16の他端面16bとほぼ平行に位置している。
各スロット20に挿通された6本の直線部19aの延出端部19a1は、交互に一方向および逆方向に折曲げられている。すなわち、最内周に位置する延出端部19a1は、固定子鉄心16の周方向の一方向に折曲げられ、1つ外側の延出端部19a1は、周方向の他方向(逆方向)に折曲げられている。更に1つ外側の延出端部19a1は、一方向に折曲げられている。異なる複数のスロット20から延出している6本の延出端部19a1は、接合部19a5が、固定子鉄心16の径方向にほぼ一列に並んで位置するように折曲げられている。これら6つの接合部19a5は、ほぼ同一平面に延在している。なお、各直線部19aの延出端のうち絶縁被膜19cが除去される部分は、接合部19a5に隣接する固定子鉄心16側の部分とすることが好ましい。このようにすることで、径方向に隣接するコイルセグメント19の接合部19a5同士を後述のように溶接で接合した際に、接合部19a5に固定子鉄心16側に隣接する絶縁被膜19cが除去された部分を確実に導通させることができる。なお、後述する低剛性部19a2が接合部19a5の近傍に(例えば隣接して)設けられる場合、各直線部19aの延出端のうち、低剛性部19a2に隣接する部分のうち固定子鉄心16側の部分の絶縁被膜19cを除去してもよい。
径方向に並んだ各列の延出端部19a1の先端面、つまり、接合部19a5は、2つずつ(2本ずつ)互いに機械的かつ電気的に接合されている。接合には、例えば、レーザー溶接を用いることができる。2つの接合部19a5にレーザー光を照射し導体を部分的に溶融することにより、溶接ビード19dが形成されている。径方向に隣合う2つの接合部19a5が接合されて、複数のコイルセグメント全体で3相のコイル18を構成している。延出端部19a1は、固定子鉄心16の他端面16bから突出するコイルエンド18bを構成している。直線部19aの接合部(溶接面)を含む先端部(導電部)は、粉体塗装、ワニス等の図示しない絶縁材料で覆われる。
図3に示すように、コイル18の内、3本のコイルに、それぞれU相接続端子TU、V相接続端子TV、W相接続端子TWが接続されている。
次に、実施形態に係る回転電機10の固定子12の製造方法の一例について説明する。
図6から図9を参照して、固定子鉄心16にコイルセグメント19を装着する装着工程について説明する。
図6は、固定子鉄心16および円筒状に配列されたコイルセグメント19を示す斜視図である。
図6に示すように、先ず、多数本のコイルセグメント19を用意し、これらを円筒状に配列する。図示していないが、それぞれ円筒状に配列された3組のコイルセグメント19を用意する。1組(48本)のコイルセグメント19は、固定子鉄心16の複数のスロット20に沿って円筒形状に配列されている。1組のコイルセグメント19は、U相用の2本のコイルセグメント19U1と19U2、V相用の2本のコイルセグメント19V1と19V2、およびW相用の2本のコイルセグメント19W1と19W2の合計6本を最小ユニットとして、8ユニットから構成されている。円筒状に配列された1組において、コイルセグメント19の直線部19aは、径方向に2列に並んでいる。すなわち、多数(48本×2)の直線部19aは、径の異なる2層の円筒状に配列されている。なお、この例ではコイルセグメント19を3組用意することを例示したが、本実施形態は3組のコイルセグメント19を用意するものに限定されない。
図7は、図6の領域Bのコイルセグメント19を拡大して示す斜視図である。
図7に実線で示すように、折曲げ成形前のコイルセグメント19の直線部19aは、後述する折曲げ工程で折曲げ成形される延出端部19a1と、後述する切断工程において廃棄される端材部19a3とが、延出端部19a1及び端材部19a3よりも剛性が低い低剛性部19a2を介して、隣接して構成されている。すなわち、直線部19aの先端部において、平角線の一側面から他側面に向かって延びるスリット状の溝部19a4を形成することにより、溝部19a4と他側面との間に、平角線の他の領域よりも断面積が小さく剛性の低下した低剛性部19a2を形成している。低剛性部19a2は、直線部19aにおいて、溝部19a4を介して対向する延出端部19a1と端材部19a3との間に位置する。溝部19a4は、直線部19aの先端にスリット状に形成されている。溝部19a4は、直線部19aの中心軸線C2と交差するように、中心軸線C2から角度θ1傾斜している。溝部19a4は、平角線によって構成される直線部19aにおいて、その平角線の一方の短辺から他方の短辺の近傍まで延び、更に、平角線の長辺側側面に開口している。
図7に破線で示すように、折曲げ工程において、延出端部19a1が折り曲げられると、溝部19a4の内側が外方に露出される。溝部19a4の露出した領域の一部は、後述する接合工程において、接合部19a5として用いられる。接合部19a5は、図7に破線で示すように、折曲工程において、固定子鉄心16の他端面16bとほぼ平行にされる。低剛性部19a2は、図7に破線で示すように、切断工程において切断されて、延出端部19a1から端材部19a3が分断される。
図8は、図6の固定子鉄心16にコイルセグメント19を装着した状態である固定子鉄心組立体を示す斜視図である。
図8に示すように、各組のコイルセグメント19は、固定子鉄心16の一端面16a側からスロット20に挿入される。コイルセグメント19の直線部19aは、スロット20に差し込まれ、固定子鉄心16の他端面16bから所定長さだけ突出し、延出端部19a1を構成する。円筒状に配列された1組(48本)のコイルセグメント19の両端に位置する96個(48×2)の直線部19aは、対応する48個のスロット20において、2層分の円筒に相当し、例えば6層目(最外層)と5層目の位置に差し込まれる。円筒状に配列された3組(144本、48本×3)のコイルセグメント19が、固定子鉄心16の一端面16a側から対応する48個のスロット20に挿入される。3組のコイルセグメント19の直線部19aおよび延出端部19a1は、同芯で径の異なる6層の円筒状に配列される。各スロット20において、直線部19aは、6層目(最外層)から1層目(最内層)まで径方向に並んで配置される。
図9は、固定子鉄心16に全てのコイルセグメント19を装着し、かつ、上下向きを変えて示す斜視図である。
図9に示すように、コイルセグメント19が装着された固定子鉄心16(固定子鉄心組立体)は、後述するコイルセグメント19の延出端部19a1の折曲げ成形のために、上下の向きが反転される。
6層目(最外層)に位置するコイルセグメント19P、5層目に位置するコイルセグメント19Q、4層目に位置するコイルセグメント19R、3層目に位置するコイルセグメント19S、2層目に位置するコイルセグメント19T、および1層目(最内層)に位置するコイルセグメント19Uの直線部19aが、固定子鉄心16の径方向において、一列に並んでいる。
図10から図16等を参照して、固定子鉄心16に装着されたコイルセグメント19を折曲げる折曲げ工程について説明する。
図10から図16は、6層目から1層目の48本のコイルセグメント19P、19Q、19R、19S、19Tおよび19Uの折曲げ工程のうち、最初に行われる6層目の48本のコイルセグメント19Pの折曲げ工程を示している。
図10は、固定子鉄心に装着されたコイルセグメント19のうち6層目(最外層)に位置する48個のコイルセグメント19Pの折曲げ工程(1回目)であって、折曲治具101によって最初(1回目)に最外層の48個のコイルセグメント19Pを折曲げ成形する直前の状態を示す斜視図、図11は、図10の領域Cを拡大して示す斜視図、図12は、図10の領域Cを拡大して示す側面図である。
折曲治具によって、6層目(最外層)に位置する48本のコイルセグメント19Pから1層目(最内層)に位置する48本のコイルセグメント19Uの順で、同一層の48本のコイルセグメント19の延出端部19a1を同時に折曲げ成形する。ここで、48本のコイルセグメント19P、19Q、19R、19S、19Tおよび19Uは、それぞれ円形状に配置されているが、その直径が異なる。すなわち、6層目(最外層)に位置する48本のコイルセグメント19Pから1層目(最内層)に位置する48本のコイルセグメント19Uの順で、円形状の直径が段階的に小さくなる。したがって、48本のコイルセグメント19P、19Q、19R、19S、19Tおよび19Uの順で、外形形状を段階的に小さくした6種類の折曲治具を使用する。
図10に示す折曲治具101は、6層目(最外層)に位置する48本のコイルセグメント19Pの折曲げ成形に使用される。折曲治具101は、図11および図12に示すように、リング状に形成され、内周面101aに凹状の取付部101cが形成されている。取付部101cは、内周面101aにおいて、折曲治具101の下端101bから上方に向かって所定長さだけ切り欠いて形成されている。取付部101cは、48個を1組として構成し、内周面101aの周方向に沿ってほぼ均等な間隔で形成されている。折曲治具101は、十分な剛性を備えた金属によって形成されている。折曲治具101は、図示しない昇降および回転自在な駆動機構に支持されている。
図11および図12に示すように、コイルセグメント19の直線部19Paは、固定子鉄心16の軸方向Zに沿って、固定子鉄心16の他端面16bから上方に突出している。直線部19Paにおいて、延出端部19Pa1と端材部19Pa3の間に位置する溝部19Pa4は、固定子鉄心16の軸方向Zに対して傾斜している。低剛性部19Pa2は、溝部19Pa4によって隔てられた、延出端部19Pa1と端材部19Pa3の間に位置する。折曲治具101の取付部101cは、直線部19Paの先端に位置する端材部19Pa3に取り付けられる。このとき、折曲治具101の下端101bと、コイルセグメント19Pの溝部19Pa4の上端は、固定子鉄心16の周方向に沿って並んでいる。
図13は、図10の状態から48個のコイルセグメント19Pを折曲げ成形した直後の状態を示す斜視図、図14は、図13の領域Dを拡大して示す斜視図、図15は、図13の領域Dを拡大して示す側面図である。
折曲治具101は、図13に示すように、折曲げ工程において、固定子鉄心16の回りで時計方向CWに回動しつつ、固定子鉄心16側に移動する。これにより、48本のコイルセグメント19Pの延出端部19Pa1は、折曲げられている。コイルセグメント19の溝部19a4は、図14及び図15に示すように、折曲げ工程において、内側が外方に露出される。コイルセグメント19の接合部19Pa5は、図12に示す固定子鉄心16の他端面16bに対して傾斜した状態から、図15に示す固定子鉄心16の他端面16bにほぼ平行な状態になる。
図16は、コイルセグメント19の折曲げ成形を示す側面図である。
図16に破線で示すように、コイルセグメント19の折曲げ成形前は、直線部19aにおいて、延出端部19a1と端材部19a3が、低剛性部19a2を介して、固定子鉄心16の軸線上で隣接している。低剛性部19a2は、直線部19aにおいて、溝部19a4を介して対向する延出端部19a1と端材部19a3との間に位置している。
図16に実線で示すように、コイルセグメント19の折曲げ成形後は、延出端部19a1が折り曲げられ、溝部19a4の内側が外方に露出されている。溝部19a4の露出した領域の一部は、接合部19a5として用いられる。接合部192a5は、固定子鉄心16の他端面16bとほぼ平行になっている。
図17を参照して、折曲げ成形されたコイルセグメント19の端材部19a3を延出端部19a1から切断する切断工程について説明する。
図17は、コイルセグメント19の切断工程を示す斜視図である。
コイルセグメント19の切断は、一例として、レーザー光L1によるコイルセグメント19の低剛性部19a2の切断によって行われる。レーザー光源102から出射されるレーザー光L1は、48本のコイルセグメント19Pによって構成される同心円の外接線の方向に沿って、各々のコイルセグメント19Pの低剛性部19a2に照射される。48本のコイルセグメント19Pは、固定子鉄心16の周方向に沿って順番に、延出端部19a1と端材部19a3の間の低剛性部19a2がレーザー光L1によって切断されて、延出端部19a1と端材部19a3が分断される。1本のコイルセグメント19Pの低剛性部19a2がレーザー光L1によって切断される度に、固定子鉄心16が時計方向CWに1スロット20の角度だけ回転され、次のコイルセグメント19Pの低剛性部19a2の切断が行われる。
ここで、コイルセグメント19Pの低剛性部19a2を安定的に切断するために、折曲治具101を端材部19a3に取り付けたままの状態で、低剛性部19a2にレーザー光L1を照射して切断する構成としてもよい。また、低剛性部19a2を効率良く切断するために、レーザー光L1を固定子鉄心16の径方向に沿って走査する構成としてもよい。
コイルセグメント19については、レーザ光L1による切断の他に機械的なカッターを用いて切断しても構わない。
6層目に位置する48本のコイルセグメント19Pの折曲げ工程および切断工程を終えた後、5層目から1層目に位置する48本のコイルセグメント19Q、19R、19S、19Tおよび19Uの折曲げ工程および切断工程が順番に行われる。コイルセグメント19P、19Q、19R、19S、19Tおよび19Uの延出端部19a1は、固定子鉄心16の周方向に沿って交互に逆方向に折曲げ成形される。すなわち、6層目、4層目および2層目のコイルセグメント19P、19Rおよび19Tの延出端部19a1は、固定子鉄心16の周方向に沿って、基端側から先端側に対して時計方向CWに折曲げ成形される。一方、5層目、3層目および1層目のコイルセグメント19Q、19Sおよび19Uの延出端部19a1は、固定子鉄心16の周方向に沿って、基端側から先端側に対して反時計方向CCWに折曲げ成形される。コイルセグメント19の折曲げ方向は、折曲治具の回動方向を変えることにより選択する。
図18および図19は、6層目から1層目の48本のコイルセグメント19P、19Q、19R、19S、19Tおよび19Uの折曲げ工程のうち、最後に行われる1層目の48本のコイルセグメント19Uの折曲げ工程を示している。
図18は、固定子鉄心に装着されたコイルセグメント19のうち1層目(最内層)に位置する48個のコイルセグメント19Uの折曲げ工程(6回目)であって、折曲治具103によって最後(6回目)に最内層の48個のコイルセグメント19Uを折曲げ成形する直前の状態を示す斜視図、図19は、図18の状態から48個のコイルセグメント19Uを折曲げ成形した直後の状態を示す斜視図である。
折曲治具103は、図18に示す状態から図19に示す状態のように、固定子鉄心16の中心軸線の回りで反時計方向CCWに回動しつつ、固定子鉄心16側に移動する。これにより、48本のコイルセグメント19Uの延出端部が折曲げられ、接合部が固定子鉄心16の他端面16bとほぼ平行になる。
なお、実施形態においては折曲治具101および折曲治具103を固定子鉄心16の中心軸線の回りに回動させているが、折曲治具101の固定子鉄心16の中心軸線に対する周方向の相対位置が変わればよく、固定子鉄心16を折曲治具101および折曲治具103の中心軸線の回りに回動させても、もしくは、固定子鉄心16と折曲治具101および折曲治具103とをそれぞれ逆方向に回動させても構わない。
また、6層目から1層目のコイルセグメント19P、19Q、19R、19S、19Tおよび19Uの延出端部19a1を、同時に折曲げる構成としてもよい。このような構成の場合、6層目から1層目のコイルセグメント19P、19Q、19R、19S、19Tおよび19U用の6種類の折曲治具は、それぞれ固定子鉄心16の径方向に沿って貫通した取付部を備える。すなわち、折曲治具の径方向の厚みを、コイルセグメント19Pの径方向の厚みと同程度に薄くすることによって、例えば、5層目用の折曲治具が6層目用及び4層目用の折曲治具と干渉しないようにする。6層目、4層目および2層目のコイルセグメント19P、19Rおよび19T用の3種類の折曲治具と、5層目、3層目および1層目のコイルセグメント19Q、19Sおよび19U用の3種類の折曲治具は、固定子鉄心16の周方向に沿って回動方向を異ならせる。
上述したコイルセグメント19の折曲げ加工の後、径方向に隣合う2つの接合部19a5を互いに機械的かつ電気的に接合し、3相のコイル18を構成する。図20は、コイルセグメント19の接合工程を示す斜視図である。コイルセグメント19の接合工程は、一例として、レーザー光L2によるコイルセグメント19の溶接によって行われる。
レーザー光源104からレーザー光L2を出射し、コイルセグメント19の接合部19a5にレーザー光L2を照射する。レーザー光源104は、例えば、半導体レーザと光ファイバー等によって構成する。具体的には、固定子鉄心16を所定位置に保持した状態で、径方向に一列に並んだ6層目の接合部19a5と5層目の接合部19a5との境界部、4層目の接合部19a5と3層目の接合部19a5との境界部、および2層目の接合部19a5と1層目の接合部19a5との境界部に、それぞれレーザー光L2を照射する。レーザー光源104は、ロボットハンドや駆動ステージ等によって、コイルセグメント19の接合部19a5の近傍に移動させる。隣合う2つの接合部19a5は、それぞれレーザー光L2により部分的に加熱、溶解され、その後、融合した状態で固まり溶接ビード19dが形成される。溶接ビード19dによって、隣合う2つの接合部19a5が機械的かつ電気的に接合される。
一列の接合部19a5を溶接した後、固定子鉄心16を周方向に7.5度(360度を48で割った角度)回転させてから停止する。この状態で、6列目と5列目の接合部19a5の境界部、4列目と3列目の接合部19a5の境界部、および2列目と1列目の接合部19a5の境界部に、レーザー光L2をそれぞれ照射し、隣合う2つの接合部19a5同士を溶接する。このような接合工程を繰り返し行い、径方向に並んだ全列の接合部19a5を2つずつ溶接する。各列の接合部19a5を2つずつ溶接して接合することにより、複数のコイルセグメント19からなる3相(U相、V相およびW相)のコイル18が形成される。なお、接合工程は、レーザー溶接に限定されことなく、半田付けや超音波接合等の他の接合手法を用いてもよい。
接合工程が終了した後、コイルセグメント19の接合部19a5を粉体塗装、あるいは、ワニス等の絶縁材料で覆うことにより、コイル18間の電気的絶縁を担保する。更に、コイル18の各相に、それぞれU相接続端子TU、V相接続端子TV、W相接続端子TWが接続される。
以上の製造工程により、固定子鉄心16にコイル18を装着および接続し、固定子12が構成される。
以上のように構成された実施形態に係る固定子12の製造方法によれば、コイルセグメント19の延出端部19a1を低剛性部19a2と他端面16b側との間において固定子鉄心16の周方向に折曲げた後、低剛性部19a2を切断する。平角線の他の領域に比較して断面積の小さい低剛性部19a2を設け、この低剛性部19a2の位置で延出端部19a1を折り曲げることにより、容易に、かつ、小さい曲率で延出端部19a1を折り曲げることが可能となる。すなわち、延出端部19a1を大きく湾曲させることなく、折曲治具101に把持された先端部と連なる低剛性部19a2の部分を屈折させて、延出端部19a1を相対的に小さい曲率で折曲げることができる。したがって、形成されるコイル18のコイルエンド18bの突出高さ(固定子鉄心16の他端面16bからの突出高さ)を低く抑えることができる。この結果、コイル18および固定子12の小型化が可能となる。
以上のことから、実施形態によれば、小型化を図ることができる固定子12の製造方法が得られる。
また、実施形態の製造方法によれば、コイルセグメント19の低剛性部19a2の位置で、溝部19a4が開く方向に延出端部19a1を折り曲げる。このような製造方法によれば、延出端部19a1を折曲げるときに、溝部19a4を外方に開くように変形させることができることから、低剛性部19a2を起点として、延出端部19a1を屈折させ易い。したがって、延出端部19a1を低剛性部19Xa2の位置で容易に、かつ、小さい曲率で折曲げることができる。
また、実施形態の製造方法によれば、コイルセグメント19の低剛性部19a2は、直線部19aに設けた溝部19a4によって構成する。このため、コイルセグメント19の直線部19aに任意の低剛性部19a2を容易に形成することができる。すなわち、低剛性部19a2の仕様(剛性の高低等)を、直線部10aに対する溝部19a4の切り込み深さや角度によって容易に設定することができる。
また、実施形態の製造方法によれば、延出端部19a1と端材部19a3の連結部分は、溝部19a4によって厚みが薄くなっている。このため、延出端部19a1から端材部19a3を切断して、端材部19a3を除去し易い。
また、実施形態の製造方法によれば、延出端部19a1を固定子鉄心16の周方向に折曲げつつ、溝部19a4の内面の一部を固定子鉄心16の他端面16b側にほぼ平行にして、接合部19a5として用いる。このため、固定子鉄心16の径方向で隣り合う接合部19a5同士を接合することが容易である。
次に、図21を参照しながら、実施形態の変形例1について説明する。
図21は、実施形態の変形例1のコイルセグメント19Xの折曲げ成形を示す側面図である。
実施形態の変形例1のコイルセグメント19Xの直線部19Xaには、前述したスリット状の溝部19a4に換えて、矩形状(三角形状)の切欠部19Xa4が形成されている。直線部19Xaの先端部において、平角導体の一側面から他側面に向かって延びる切欠部19Xa4が形成され、切欠部19Xa4と他側面との間に低剛性部19Xa2が形成されている。
図21に破線で示すように、コイルセグメント19Xの折曲げ成形前は、直線部19Xaにおいて、延出端部19Xa1と端材部19Xa3が、低剛性部19Xa2を介して、固定子鉄心16の軸線上で隣接している。低剛性部19Xa2は、直線部19Xaにおいて、切欠部19Xa4を介して対向する延出端部19Xa1と端材部19Xa3との間に位置している。コイルセグメント19Xは、低剛性部19Xa2の位置で、切欠部19Xa4が開く方向に延出端部19Xa1が折り曲げられる。切欠部19Xa4は、直線部19Xaにおいて、延出端部19Xa1の折曲げ方向の前方側に位置する。接合部19Xa5は、一例として、三角形状としているが、矩形状や半円形状としてもよい。
図21に実線で示すように、コイルセグメント19Xの折曲げ成形によって、延出端部19Xa1が折り曲げられ、切欠部19Xa4が内側から外側に拡張されて露出されている。切欠部19Xa4の露出した領域の一部は、低剛性部19Xa2が切断された後に、接合部19Xa5として用いられる。
コイルセグメント19Xの直線部19Xaにおいて、低剛性部19Xa2が切断されて、延出端部19Xa1から端材部19Xa3が分断される。
以上のように構成された実施形態の変形例1に係る固定子12の製造方法によれば、コイルセグメント19Xの低剛性部19Xa2は、直線部19Xaに設けた切欠部19Xa4によって構成する。このため、コイルセグメント19Xの直線部19Xaに任意の低剛性部19Xa2を容易に形成することができる。すなわち、低剛性部19Xa2の仕様(剛性の高低等)を、直線部10aに対する切欠部19Xa4の切り欠き量によって容易に設定することができる。
また、コイルセグメント19Xは、低剛性部19Xa2の位置で、切欠部19Xa4が開く方向に延出端部19Xa1が折り曲げられる。このような製造方法によれば、延出端部19Xa1を折曲げるときに、切欠部19Xa4を外方に開くように変形させることができることから、低剛性部19Xa2を起点として、延出端部19a1を屈折させ易い。したがって、延出端部19a1を低剛性部19Xa2の位置で容易に、かつ、小さい曲率で折曲げることができる。
また、切欠部19Xa4の形状は、CCDカメラ等を用いて画像認識したり作業者が目視して確認したりすることが容易であることから、低剛性部19Xa2の仕様(剛性の高低等)を一定の範囲内に維持し易い。
また、実施形態の製造方法によれば、延出端部19Xa1と端材部19Xa3の連結部分は、切欠部19Xa4によって厚みが薄くなっている。このため、延出端部19Xa1から端材部19Xa3を切断して、端材部19Xa3を除去し易い。
次に、図22を参照しながら、実施形態の変形例2について説明する。
図22は、実施形態の変形例2のコイルセグメント19Yの折曲げ成形を示す側面図である。
実施形態の変形例2のコイルセグメント19Yの直線部19Yaには、前述したスリット状の溝部19a4に換えて、先端が長細く切り欠かれて構成された段差からなる切欠部19Ya4が形成されている。
直線部19Yaにおいて、延出端部19Ya1の固定子鉄心16の周方向に沿った幅と比較して、端材部19Ya3の固定子鉄心16の周方向に沿った幅を細くして、切欠部19Ya4を構成している。具体的には、直線部19Yaの先端において、折曲げ成形における折曲げ方向の前方側に位置する部分が、縦に長細く切り欠かれている。すなわち、切欠部19Ya4は、直線部19Yaにおいて、延出端部19Ya1の折曲げ方向の前方側に位置する。
図22に破線で示すように、コイルセグメント19Yの折曲げ成形前は、直線部19Yaにおいて、延出端部19Ya1と端材部19Ya3が、低剛性部19Ya2を介して、固定子鉄心16の軸線上で隣接している。低剛性部19Ya2は、直線部19Yaにおいて、切欠部19Ya4を介して対向する延出端部19Ya1と端材部19Ya3との間に位置している。
図22に実線で示すように、コイルセグメント19Yの折曲げ成形によって、延出端部19Ya1が折り曲げられる。切欠部19Ya4は、低剛性部19Ya2が切断された(部分的に溶かされて溶断された)後に接合部19Ya5として用いられる。
コイルセグメント19Yの直線部19Yaにおいて、低剛性部19Ya2が切断されて、延出端部19Ya1から端材部19Ya3が分断される。
以上のように構成された実施形態の変形例2に係る固定子12の製造方法によれば、実施形態の変形例1に係る固定子12の製造方法と同様に、このため、コイルセグメント19Yの直線部19Yaに任意の低剛性部19Ya2を容易に形成することができる。すなわち、低剛性部19Ya2の仕様(剛性の高低等)を、直線部10aに対する切欠部19Ya4の段差形状(細長く矩形状に切り欠いた形状)の大小によって容易に設定することができる。
次に、図23を参照しながら、実施形態の変形例3について説明する。
図23は、実施形態の変形例3のコイルセグメント19Zの折曲げ成形を示す側面図である。
実施形態の変形例3のコイルセグメント19Zの直線部19Zaは、実施形態の変形例2のコイルセグメント19Yと異なり、折曲げ成形における折曲げ方向の後方側に位置する部分が、縦に長細く切り欠かれている。すなわち、切欠部19Za4は、直線部19Zaにおいて、延出端部19Za1の折曲げ方向の後方側に位置する。
図23に破線で示すように、コイルセグメント19Zの折曲げ成形前は、直線部19Zaにおいて、延出端部19Za1と端材部19Za3が、低剛性部19Za2を介して、固定子鉄心16の軸線上で隣接している。低剛性部19Za2は、直線部19Zaにおいて、切欠部19Za4を介して対向する延出端部19Za1と端材部19Za3との間に位置している。
図23に実線で示すように、コイルセグメント19Zの折曲げ成形によって、延出端部19Za1が折り曲げられる。切欠部19Za4は、低剛性部19Za2が切断された後に接合部19Za5として用いられる。
コイルセグメント19Zの直線部19Zaにおいて、低剛性部19Za2が切断されて、延出端部19Za1から端材部19Za3が分断される。
以上のように構成された実施形態の変形例3に係る固定子12の製造方法によれば、実施形態の変形例2に係る固定子12の製造方法と同様に、このため、コイルセグメント19Zの直線部19Zaに任意の低剛性部19Za2を容易に形成することができる。すなわち、低剛性部19Za2の仕様(剛性の高低等)を、直線部10aに対する切欠部19Za4の段差形状(細長く矩形状に切り欠いた形状)の大小によって容易に設定することができる。
また、延出端部19Za1を折曲げるときに、低剛性部19Za2が延出端部19Za1と端材部19Za3との間に挟み込まれ易い。したがって、例えば、固定子鉄心16の他端面16bにほぼ平行になるように低剛性部19Za2を切断する等、接合部19Za5を任意の形状に形成し易い。
なお、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態や変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
例えば、コイルの巻数、コイルセグメントの設置数は、上述した実施形態に限定されることなく、適宜、増減可能である。例えば、1スロットに4本あるいは8本のセグメント直線部が配置されるように構成してもよい。回転子の寸法、材質、形状等は、前述した実施形態に限定されることなく、設計に応じて種々変更可能である。実施形態に係る回転子および回転電機は、永久磁石界磁電動機に限らず、誘導電動機にも適用可能である。
10…回転電機、12…固定子、16…固定子鉄心、16a…一端面、16b…他端面、
18…コイル、18a,18b…コイルエンド、
19,19P,19Q,19R,19S,19T,19U,19X,19Y,19Z…コイルセグメント、
19a,19Pa,19Xa,19Ya,19Za…直線部、
19a1,19Pa1,19Xa1,19Ya1,19Za1…延出端部、
19a2,19Pa2,19Xa2,19Ya2,19Za2…低剛性部、
19a3,19Pa3,19Xa3,19Ya3,19Za3…端材部、
19a4,19Pa4…溝部、19Xa4,19Ya4,19Za4…切欠部、
19a5,19Pa5,19Xa5,19Ya5,19Za5…接合部、
19b…架橋部、19c…絶縁被膜、19d…溶接ビード、20…スロット、
101,103…折曲治具

Claims (5)

  1. 平角導体を折り曲げて形成され、互いに対向する一対の直線部と前記一対の直線部の一端同士を連結した架橋部とを有し、前記直線部の各々は、先端部に平角導体の他の領域よりも断面積が小さく剛性を低くした低剛性部を有し、前記直線部の先端部において、前記平角導体の一側面から他側面に向かって延びるスリット状の溝部を形成し、前記溝部の端と前記他側面との間に前記低剛性部を形成した複数のコイルセグメントを用意し、
    複数の前記コイルセグメントの前記直線部を、固定子鉄心の一端面側から複数のスロットに挿通し、前記固定子鉄心の他端面側から所定長さ軸方向に突出した複数の延出端部を構成し、各スロットに複数の前記直線部を径方向に並べて配置することにより、複数の前記延出端部を前記固定子鉄心と同軸の複数層の円筒状に配列し、
    前記直線部の先端部を折曲治具によって把持した状態で、前記折曲治具及び前記固定子鉄心の少なくとも一方を前記固定子鉄心の周方向に相対的に回動させて、前記延出端部を前記低剛性部と前記他端面側との間において前記固定子鉄心の周方向に折曲げ、前記低剛性部の位置で、前記溝部が開く方向に前記延出端部を折り曲げ、
    前記低剛性部を切断して接合部を形成し、
    前記固定子鉄心の径方向に隣接する前記接合部を互いに接合する、
    固定子の製造方法。
  2. 平角導体を折り曲げて形成され、互いに対向する一対の直線部と前記一対の直線部の一端同士を連結した架橋部とを有し、各々の前記直線部の先端部において、前記平角導体の一側面から他側面に向かって延びる切欠部を形成し、前記切欠部と前記他側面との間に前記平角導体の他の領域よりも断面積が小さく剛性を低くした低剛性部を形成した複数のコイルセグメントを用意し、
    複数の前記コイルセグメントの前記直線部を、固定子鉄心の一端面側から複数のスロットに挿通し、前記固定子鉄心の他端面側から所定長さ軸方向に突出した複数の延出端部を構成し、各スロットに複数の前記直線部を径方向に並べて配置することにより、複数の前記延出端部を前記固定子鉄心と同軸の複数層の円筒状に配列し、
    前記直線部の先端部を折曲治具によって把持した状態で、前記折曲治具及び前記固定子鉄心の少なくとも一方を前記固定子鉄心の周方向に相対的に回動させて、前記延出端部を前記低剛性部と前記他端面側との間において前記固定子鉄心の周方向に折曲げ、前記低剛性部の位置で、前記切欠部が開く方向に前記延出端部を折り曲げ、
    前記低剛性部を切断して接合部を形成し、
    前記固定子鉄心の径方向に隣接する前記接合部を互いに接合する、
    固定子の製造方法。
  3. 平角導体を折り曲げて形成され、互いに対向する一対の直線部と前記一対の直線部の一端同士を連結した架橋部とを有し、各々の前記直線部の先端部は、前記固定子鉄心の周方向に沿った第1幅を有する第1部分と、前記第1部分よりも先端側に配置されるとともに前記固定子鉄心の周方向に沿った前記第1幅よりも細い第2幅を有するように長細く切り欠かれた第2部分とを備え、前記第1部分と前記第2部分との間を低剛性部とした複数のコイルセグメントを用意し、
    複数の前記コイルセグメントの前記直線部を、固定子鉄心の一端面側から複数のスロットに挿通し、前記固定子鉄心の他端面側から所定長さ軸方向に突出した複数の延出端部を構成し、各スロットに複数の前記直線部を径方向に並べて配置することにより、複数の前記延出端部を前記固定子鉄心と同軸の複数層の円筒状に配列し、
    前記直線部の先端部を折曲治具によって把持した状態で、前記折曲治具及び前記固定子鉄心の少なくとも一方を前記固定子鉄心の周方向に相対的に回動させて、前記延出端部を前記固定子鉄心の周方向に折曲げ、前記低剛性部の位置で前記延出端部を折り曲げ、
    前記低剛性部を切断して接合部を形成し、
    前記固定子鉄心の径方向に隣接する前記接合部を互いに接合する、
    固定子の製造方法。
  4. 前記延出願部は、前記低剛性部の位置で、前記第2部分により切り欠かれた切欠部が開く方向に折り曲げられる、請求項3に記載の固定子の製造方法。
  5. 前記第2部分による細長い切り欠きは、前記直線部において前記延出端部の折り曲げ方向の後方側に位置する、請求項3に記載の固定子の製造方法。
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