JP5842856B2 - 回転電機の固定子 - Google Patents

回転電機の固定子 Download PDF

Info

Publication number
JP5842856B2
JP5842856B2 JP2013080318A JP2013080318A JP5842856B2 JP 5842856 B2 JP5842856 B2 JP 5842856B2 JP 2013080318 A JP2013080318 A JP 2013080318A JP 2013080318 A JP2013080318 A JP 2013080318A JP 5842856 B2 JP5842856 B2 JP 5842856B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
portions
stator
thin
conductor
rotating electrical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013080318A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014204597A (ja
Inventor
隆 鴇沢
隆 鴇沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2013080318A priority Critical patent/JP5842856B2/ja
Priority to US14/230,528 priority patent/US9419484B2/en
Publication of JP2014204597A publication Critical patent/JP2014204597A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5842856B2 publication Critical patent/JP5842856B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K3/00Details of windings
    • H02K3/04Windings characterised by the conductor shape, form or construction, e.g. with bar conductors
    • H02K3/12Windings characterised by the conductor shape, form or construction, e.g. with bar conductors arranged in slots
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K15/00Methods or apparatus specially adapted for manufacturing, assembling, maintaining or repairing of dynamo-electric machines
    • H02K15/0056Manufacturing winding connections
    • H02K15/0068Connecting winding sections; Forming leads; Connecting leads to terminals
    • H02K15/0081Connecting winding sections; Forming leads; Connecting leads to terminals for form-wound windings
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K15/00Methods or apparatus specially adapted for manufacturing, assembling, maintaining or repairing of dynamo-electric machines
    • H02K15/04Methods or apparatus specially adapted for manufacturing, assembling, maintaining or repairing of dynamo-electric machines of windings, prior to mounting into machines
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K3/00Details of windings
    • H02K3/32Windings characterised by the shape, form or construction of the insulation
    • H02K3/34Windings characterised by the shape, form or construction of the insulation between conductors or between conductor and core, e.g. slot insulation
    • H02K3/345Windings characterised by the shape, form or construction of the insulation between conductors or between conductor and core, e.g. slot insulation between conductor and core, e.g. slot insulation
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K2213/00Specific aspects, not otherwise provided for and not covered by codes H02K2201/00 - H02K2211/00
    • H02K2213/03Machines characterised by numerical values, ranges, mathematical expressions or similar information

Description

本発明は、自動車等の車両に搭載され、電動機(高電圧高出力モータ)や交流発電機(オルタネータ)として使用される回転電機の固定子に関するもので、詳しくは、円環状固定子鉄心に巻装される固定子巻線、特に、導体セグメント接合型の固定子巻線の改良構造に関する。
〔従来の技術〕
従来から、車両用交流発電機等の回転電機では、固定子に種々なタイプの固定子巻線が採用されてきたが、素線として平角導線を用いる固定子巻線が主流となっている。なかでも、固定子鉄心のスロットに整列して配置される複数の電気導体を固定子鉄心の端部から軸方向に突出したところで接合して巻線を構成する導体セグメント接合型の固定子巻線が、導体の占積率向上を図れ、コンパクトなコイルエンドを実現できる好適な構造として、専ら実用に供されている。
このような導体セグメント接合型の固定子巻線は、例えば、特許文献1に開示されているもので、次のような具体的構造を有している。
導体セグメントとして、2本の直線部をU字部で連結した所謂U字状導体セグメントを用い、そのU字部を捩りながら広げて2本の直線部を固定子鉄心の異なるスロットに挿通して導体挿通部からなる電気導体を構成するとともに、スロットより突出する残部の導体突出部分を固定子鉄心の周方向へ傾けて斜行部(斜状導体部)を形成しておき、その後、各スロットの径方向に複数層に積層される他の導体セグメントとの関係において、斜行部(斜状導体部)先端側の2つの導体端部を対となる導体セグメントの導体端部とそれぞれ組合わせて端部対を形成し、この端部対を溶接により接合することで、コイルエンド群を形成するとともに、連続した所望の巻線を構築するものである。
そして、上記端部対の接合構造(コイルエンド群)としては、斜行部(斜状導体部)先端側の導体端部において、軸方向に直線的に伸びる端部立上り部(直行領域)を設け、対となる端部立上り部(直行領域)同士を径方向から衝き合わせて溶接により接合していた。
近年、この種の回転電機には、小型・高性能化の要求がますます厳しくなってきており、回転子、固定子等の構成部品個々に対しても、当然のことながらかかる要求に資する改善追究がなされている。
そして、回転電機では、運転中に発熱する固定子巻線に対して放熱を促進することにより性能向上を図れることが知られており、例えば、車両用交流発電機(オルタネータ)においては、ファンを内蔵し、ハウジング内に積極的に導入する冷却風によって固定子巻線を冷却するようになっている。
ここで、固定子巻線自体の構造を小型化・性能向上の視点から精査してみると、固定子巻線は円環状の固定子鉄心に巻装されており、固定子鉄心の端部から軸方向に突出するコイルエンド群の突出長さが小型化に影響するとともに、このコイルエンド群の通風性が冷却の促進と通風騒音の低減に大きく寄与することから、上述の導体セグメント接合型の固定子巻線が創案され、実用に供されてきたものの、このような導体セグメント接合型の固定子巻線において、更なる改良を加え、コイルエンド群を如何に小型で通風性の良い構造にするかが当業者の共通の課題である。
本発明者は、種々の実験・研究を重ね、かかる課題を解決するための具体的手段を探究した結果、導体セグメント接合型の基本構成自体を積極的に活用しながら、上記要求に資する構造の固定子巻線を実現可能な方策を突き止めた。
特開2000−350422号公報
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、導体セグメント接合型の固定子巻線において、対となる導体セグメントの接合構造を工夫することにより、簡単な構成でありながら、コイルエンド群が軸方向長の短い通風性の良い構造を有する固定子巻線を実現し、回転電機の一層の小型化・性能向上に資する固定子を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、内周側にスロットを有する円環状の固定子鉄心と、固定子鉄心に巻装される固定子巻線とを備え、固定子巻線は幅Wより厚みTが小さいW>Tの寸法関係を有する平角導線を素線とする複数の導体セグメントを接合して構成されており、導体セグメントはスロットに対し幅W方向が固定子鉄心の径方向に沿って配置されるものであって、スロットに挿通される導体挿通部と、スロットから軸方向に突出し、対となる導体セグメントに対して電気的接続される接合部とを有している。そして、接合部は、厚みT方向に折曲され、全長にわたって固定子鉄心に対して周方向に斜行状態を呈する斜状導体部をなすとともに、一端側が導体挿通部に連なり平角導線と実質的に同じ厚みTを有する厚肉部と、この厚肉部の他端側に連なって先端部分を形成し、厚肉部より薄い厚みtを有する薄肉部とから構成されていて、対となる接合部が薄肉部同士で接合されていることを基本構成とし、対となる薄肉部同士が、固定子鉄心の径方向において互いに接近する方向に傾倒されており、かつ、この傾倒部分の先端には薄肉部同士が面接触により接合する傾斜面が形成されていることを特徴としている。
上記構成を有する本発明によれば、接合部は全体が斜状導体部をなしており、その一部である薄肉部を活用して接合するため、接合用の軸方向に突出する直行領域を特別に要しなく、コイルエンド群自体の高さを下げる(軸方向長を短縮する)ことができる。しかも、接合部を薄肉にしているため、コイルエンド群における径方向の実質的な投影面積を小さくし、風通しの良い構造とすることができる。よって、固定子巻線に対し、軸方向長の短い通風性の良いコイルエンド群構造を実現することができ、回転電機の一層の小型化・性能向上に資する固定子を提供することができる。
本発明の固定子を適用した回転電機の一実施形態の全体構成を説明するためのもので、車両用交流発電機を上半部断面にして示す正面図である(実施例1)。 本発明の固定子において、固定子鉄心に装着される導体セグメントのスロット内における一配置状態を示す部分断面図である(実施例1)。 本発明の固定子において、固定子巻線を構成する導体セグメントの斜視図である(実施例1)。 本発明の固定子において、上記導体セグメントの固定子巻線としての一配列状態を示す一部断面斜視図である(実施例1)。 対となる上記導体セグメントの接合状態の詳細説明に供するもので、導体セグメントの接合部を周方向から見た拡大斜視図である(実施例1)。 上記接合部における溶接構造について、2つの具体的形態の対比説明に供するもので、(a)は溶接部を径方向から見た正面図、(b)、(c)は溶接部を周方向から見た要部断面図である(実施例1)。 本発明の固定子における他の実施形態を示すもので、特に、導体セグメントの主要部をなす接合部の詳細説明に供するものであり、対となる導体セグメントの接合部を周方向から見た拡大斜視図である(実施例2)。 上記接合部の機能説明に供するもので、(a)は接合部を径方向から見た正面図、(b)は接合部を周方向から見た正面図である(実施例2)。
本実施例は、本発明を適用する回転電機を代表して、車両用交流発電機(オルタネータ)を例示しており、以下の説明では、まず、車両用交流発電機の基本構成を概説したのち、本発明の各実施例における特徴点およびその基本的機能について順次説明し、最後に本発明の特徴点毎の作用効果を要約列挙する。
なお、各実施例において、同一または均等部分には、同一符号を付し、重複説明を省略することとする。また、図中に付した方向の表示は、固定子、とりわけ固定子鉄心を基準にした方向を示すもので、例えば固定子鉄心の軸方向、径方向、周方向を、文中ではそれぞれ単に「軸方向」、「径方向」、「周方向」と簡略化して使用することもある。
[実施例1]
〔車両用交流発電機の基本構成〕
図1に示す車両用交流発電機は本発明の固定子の一実施形態を備えているものであり、当該交流発電機の基本構成を図1に基づいて説明する。
車両用交流発電機1は、電機子として働く固定子2と、界磁として働く回転子3と、固定子2を挟持固定するとともに回転子3を回転可能に支持するハウジング4(フロントハウジング4aおよびリアハウジング4b)と、固定子2から出力される交流電圧を直流電圧に変換する整流装置5とを含んで構成されている。固定子2は、固定子鉄心20に固定子巻線30が巻装されて構成されるものであるが、その具体的構成の詳細については後述する。
回転子3は、シャフト6と一体になって回転するものであり、ランデル型ポールコア7、界磁コイル8、スリップリング9、10、送風装置としての斜流ファン11および遠心ファン12を備えている。シャフト6は、プーリ13に連結されており、車両に搭載された走行用のエンジン(図示せず)により回転駆動される。
ランデル型ポールコア7は、一組のポールコアを組み合わせて構成されている。ランデル型ポールコア7は、シャフト6に組み付けられたボス部71と、ボス部71の両端から径方向に延びるディスク部72と、極数に応じて設けられた爪状磁極部73とにより構成されている。
プーリ側の斜流ファン11は、一方のポールコア7端面に溶接などによって固着されたベース板に対して、鋭角な傾斜を持つブレードおよび直角のブレードからなる複合ブレードを備えており、また、反プーリ側の遠心ファン12は、ポールコア7端面に溶接などによって固着されたベース板に対して、直角のブレードのみからなるブレードを備えている。各ファン11、12は、回転子3と一体になって回転し、固定子2の固定子巻線30に冷却風を供給する送風装置を構成している。
この送風装置に呼応して、ハウジング4には、フロントハウジング4aおよびリアハウジング4bの軸方向端面にそれぞれ冷却風の吸入孔41が設けられており、ハウジング4の外周両肩部には、固定子巻線30の第1コイルエンド群30aと第2コイルエンド群30bのそれぞれの径方向外側に対応させて冷却風の排出孔42が設けられている。
なお、整流装置5は、車両用交流発電機1の反プーリ側の端部に設けられており、ハウジング4内に導入される冷却風の一部が通過するようになっている。
〔固定子2の具体的構造〕
次に、固定子2の具体的構造について説明する。まず、図1および図2に基づいて固定子2の基本構成を概説する。
本実施例では、固定子2には、回転子3の磁極数に対応して、固定子鉄心20に三相の固定子巻線30が巻装されている。
固定子鉄心20は、複数枚のコアシート(鋼板)を積層して構成された積層コアからなり、全体として円環状(円筒状)を呈している。固定子鉄心20の内周面には、固定子鉄心20の両端部を軸方向に貫通する複数のスロット21が周方向に等ピッチに、かつ、径方向に放射状に設けられている。複数のスロット21には、絶縁シート22を介装して固定子巻線30が巻装されている。そして、固定子巻線30は、固定子鉄心20の一方の端部側から軸方向に露出(突出)する部分が第1コイルエンド群30aを形成するとともに、固定子鉄心20の他方の端部側から軸方向に露出(突出)する部分が第2コイルエンド群30bを形成している。
固定子巻線30は、素線をなす導体セグメントSが複数本接合されることで巻線体を構築する所謂導体セグメント接合型巻線として構成されており、固定子鉄心20の各スロット21に対して導体セグメントSが偶数本の電気導体として収容されている。本実施例の固定子巻線30は、三相で、4本の電気導体S1〜S4が、固定子鉄心20の径方向に関して内周側から内端層、内中層、外中層、外端層の順で一列に配列されている。そして、それぞれの電気導体S1〜S4には、図3に示すごときU字状の導体セグメントSが用いられている。
もっとも、I字状の導体セグメントを組合せて用いることも可能であり、かかるケースについては後述する変形例で補説する。
しかして、上記のU字状導体セグメントSは、図3に示すごとき基本構成を有するものであり、以下図3を参照しながら詳説する。なお、対となる導体セグメントについては、破線で示し、同一構成要素には同一記号に「’(アポストロフィ)」を付して区別することとし、個別説明を省略する。
本実施例では、導体セグメントSは、一端側がU字状に折曲して形成され、他端側が後工程で対となる導体セグメントと接合される開放端をなす基本構成を有しており、大セグメントSAと小セグメントSBとの2種類の異なる大きさのものが用いられている。
各セグメントS(SA、SB)について、その基本構成を製作過程(固定子鉄心20への組付け過程)にしたがって説明すると、まず素線としては、特に、矩形状の断面(幅W>厚みTの寸法関係)を有する平角導線を用いている。そして、定寸切断した平角導線をU字状に折り曲げて、2本の直線部31(31A、31B)、32(32A、32B)と1個のU字部(以下、ターン部とも呼称する。)33(33A、33B)を形成した後に、この2本の直線部31(31A、31B)、32(32A、32B)を所定位置で所定方向に捩じるように広げて所定の間隔(スパン)を有するように変形する。そして、それぞれの直線部31(31A、31B)、32(32A、32B)を、固定子鉄心20の端部からスロット21内に挿通して導体挿通部311(311A、311B)、321(321A、321B)を形成するとともに、固定子鉄心20の他端から突出した導体突出部を、厚みT方向に折曲することにより、全長にわたって周方向に傾斜して延びて斜行状体を呈する斜状導体部312(312A、312B)、322(322A、322B)を形成する。この斜状導体部312(312A、312B)、322(322A、322B)によって第1コイルエンド群30aが形成される。なお、第2コイルエンド群30bは、U字部33(33A、33B)によって形成される。
そして、各導体セグメントS(SA、SB)は、導体挿通部311(311A、311B)、321(321A、321B)が、固定子鉄心20のスロット21に対し、幅W方向が固定子鉄心20の径方向に沿うようにして配置されるものである。
ここで、対となるU字状の導体セグメントS、S’の各構成要素と、固定子鉄心20に巻装された固定子巻線30(とりわけ電気導体S1〜S4)との関係について、図2および図4をも参照しながら補説する。
各導体セグメントS(SA、SB)においては、ある1つのスロット21内に収容された一方の導体挿通部311が、所定の磁極ピッチ離れた他のスロット21内に収容された他方の導体挿通部321と対をなしている。特に、コイルエンド部における複数の導体セグメント間の隙間を確保し、整列して配置するために、1つのスロット21内の所定の層の導体挿通部311は、所定の磁極ピッチ離れた他のスロット21内の他の層の導体挿通部321と対をなしている。
例えば、1つのスロット21内の内端層の導体挿通部311A(電気導体S1)は、固定子鉄心20の時計回り方向に向けて1磁極ピッチ離れた他のスロット21内の外端層の導体挿通部321A(電気導体S4に相当)と対をなしている。同様に、1つのスロット21内の内中層の導体挿通部311B(電気導体S2)は、固定子鉄心20の時計回り方向に向けて1磁極ピッチ離れた他のスロット21内の外中層の導体挿通部321B(電気導体S3に相当)と対をなしている。そして、これらの対をなす導体挿通部311A、321A、および導体挿通部311B、321Bが、固定子鉄心20の軸方向の他方の端部においてターン部(U字部)33A、33Bを経由することで連続線として電気的接続される。
したがって、固定子鉄心32の軸方向の他方の端部においては、外中層の導体挿通部311Bと内中層の導体挿通部321Bとを接続するターン部33Bを、外端層の導体挿通部311Aと内端層の導体挿通部321Aとを接続するターン部33Aが囲むことになる。前者のターン部33Bにより中層コイルエンドが形成され、後者のターン部33Aにより端層コイルエンドが形成され、全体で第2コイルエンド群30bが構成される。
一方、各導体セグメントS(SA、SB)は、開放端側の斜状導体部312(312A、312B)および322(322A、322B)が接合部を形成しており、対となる他の導体セグメントS’の斜状導体部(接合部)312’および322’と溶接にて接合されることにより電気的接続されるものである。
例えば、1つのスロット21内の内中層の導体挿通部311B(電気導体S2)は、固定子鉄心20の時計回り方向に向けて1磁極ピッチ離れた他のスロット21内の内端層の導体挿通部311A’(電気導体S1に相当)とも対をなしている。同様に、1つのスロット21内の外端層の導体挿通部322A’(電気導体S4)は、固定子鉄心32の時計回り方向に向けて1磁極ピッチ離れた他のスロット21内の外中層の導体挿通部321B(電気導体S3に相当)とも対をなしている。そして、これらの対となる導体挿通部が、該当する斜状導体部同士で接合される。
したがって、固定子鉄心20の軸方向の一方の端部においては、外端層の導体挿通部321A’と外中層の導体挿通部321Bとを接続する斜状導体部322A’、322Bの接合部と、内端層の導体挿通部311A’と内中層の導体挿通部311Bとを接続する斜状導体部312A’、312Bの接合部とが、径方向に並んでいる。
このように、固定子鉄心32の軸方向の一方の端部においては、対をなす導体セグメントS、S’の接合部が重複することなく並べて配置され、斜状導体部(接合部)により第1コイルエンド群30aが形成される。
〔本発明の特徴事項〕
本発明の特徴は、対となる導体セグメントS、S’において、固定子鉄心20のスロット21から軸方向に突出して接合部を形成する斜状導体部312、322、312’、322’の具体的構造にある。
以下、図5に基づき、本発明の特徴事項の一実施形態について説明する。
本実施例では、説明の都合上、対となる導体セグメントS、S’における上記斜状導体部を代表して、例えば斜状導体部312B、312A’(図3参照)を、符号100、200として表示することとする。
各斜状導体部100、200は、厚みT方向に折曲され、全長にわたって周方向に斜行状態(傾きながら延びている状態)を呈しており、基点(根元)側に位置する厚肉部110、210と、先端側に位置する薄肉部120、220とを有している。
そして、基点側の厚肉部110、210は、一端側が導体挿通部(例えば図3の導体挿通部311B、311A’)に連なっており、平角導線と実質的に同じ厚みTを有している。先端側の薄肉部120、220は、厚肉部110、210の他端側に連なって実質的な接合領域を形成するものであって、厚肉部110、210より薄い厚みt(t<T)と小さい幅w(w<W)を有している。
なお、厚肉部110、210は、全体が絶縁材111,211で被覆されているのに対し、薄肉部120、220は、絶縁材で被覆されていない剥離部(裸導線部)をなしている。
また、厚肉部110、210と薄肉部120、220とは、実質的に同一傾斜軸線上で斜行していて、テーパ部112、212を介して連なっている。このテーパ部112、212は、厚肉部110、210から薄肉部120、220にかけて厚みおよび幅の双方が共に漸減して薄肉化された4面テーパ形状を呈している。このテーパ部112、212も、絶縁材で被覆されていない剥離部(裸導線部)をなしている。
そして、対となる薄肉部120、220は、その先端部分同士が、固定子鉄心の径方向側に位置する厚みt方向の側面113、213で、図6(b)のごとく当接し、この当接部分で溶接にて接合されることにより、対となる導体セグメントS、S’が電気的に接続される。
このように、薄肉部120、220が厚みt方向の側面113、213で接合されることは、対となる接合部分が固定子鉄心の径方向で重なり合うために、径方向から投影した場合の面積、つまり図6(a)において網目模様を付した投影面積(=接合面積)が、最大でも(t×t)の小さな面積となる。
なお、薄肉部120、220の反接合側角部には、直角形状による種々な弊害を除去するために、面取り部124、224が形成されている。
次に、上記構成の固定子2を備えた車両用交流発電機1が奏する作用効果を項目別に説明する。
〔基本的機能〕
車両用交流発電機1は、ベルト等を介してプーリ13にエンジン(図示せず)からの回転力が伝えられると回転子3が所定方向に回転する。この状態で回転子3の界磁コイル8に励磁電流を流すことにより、ランデル型ポールコア7のそれぞれの爪状磁極部73が励磁され、固定子巻線30に3相交流電圧を発生させることができ、整流装置5の出力端子からは所定の直流電流が取り出される。
車両用交流発電機1は、固定子巻線30の発熱により発電効率が低下することが知られており、固定子巻線30を強制送風により冷却するための送風装置として、回転子3には斜流ファン11および遠心ファン12が装着されている。
したがって、発電中は、回転子3と共にファン11、12が回転することにより、ハウジング4内に吸入孔41から流入し、固定子巻線30の第1、第2コイルエンド群30a、30bを通過して、排出孔42からハウジング4外に流出するという、冷却風が発生し、固定子巻線30が冷却される。
ここで、冷却風は、上述のごとく、固定子巻線30の第1、第2コイルエンド30a、30bを径方向に通過するために、ここでの通風抵抗を如何に低減するかが固定子巻線30を冷やす決め手となる。
本実施例においては、固定子巻線30の第1コイルエンド群30aを形成する接合部100、200(斜状導体部)自体の構造が工夫されており、小型化・性能向上・製造面等の諸点で次のような特質を発揮する。
〔回転電機の小型化・性能向上について〕
(1)実質的な接合部をなす薄肉部120、220は、同一傾斜軸線上で斜行している斜状導体部の一部として形成されており、従来のごとく接合用として軸方向に直線的に伸びる端部立上り部(直行領域)を特別に設けないため、かかる端部立上り部(直行領域)に相当する軸方向長さ分だけコイルエンド群30aの高さ(軸方向長)を短くすることができる。よって、コイルエンド群30aがコンパクト(小型化)になるとともに、この小型化に伴ないコイルエンド群30aを通風抵抗の小さいものとすることができる。
(2)また、実質的な接合部をなす薄肉部120、220は、素線である平角導線の厚みTより薄い厚みtを有しており、しかも、対となる薄肉部120、220が、特に径方向に配置されるため、図6(a)のごとく、接合面積を含む径方向の投影面積が少なくとも薄肉化された分だけ小さくなる。換言すれば、その分、通風面積が拡張され、風通しが良くなるわけで、コイルエンド群30aの通風抵抗を低減することができる。
(3)したがって、車両用交流発電機1の小型化のみならず、通風抵抗の低減によって発電性能の向上、通風騒音の低減を図ることができる。
〔製造面等について〕
(1)対となる導体セグメントS、S’の接合は、接合部100、200のうち、特に薄肉部120、220を溶接することにより行われるが、この薄肉部120、220は、肉厚が薄く(t<T)、断面積が小さいため、溶接における入熱が厚肉部110、210側に伝達され難く、溶接温度が上がり易い。よって、小さな溶接エネルギーで所望の溶接が行え、所望の溶接に必要な溶接エネルギーを低減することができる。
(2)また、上述のごとく、溶接部分が薄肉部120、220で肉厚が薄いため、溶接玉を小さくすることができる。よって、径方向に隣接する他の対をなす接合部100、200との電気的絶縁距離の確保が有利となる。
(3)また、接合部100、200(斜状導体部)において、溶接部と絶縁被覆領域(絶縁材での被覆を必要とする領域)とが近接すると、溶接熱により絶縁被膜がダメージを受け絶縁能力の低下が危惧されるが、そのような恐れも緩和される。つまり、肉厚の薄い薄肉部120、220で溶接しており、この薄肉部120、220からの溶接熱放散量も小さいため、絶縁材111、211に与える熱ダメージが小さく、その分、絶縁被覆の配設境界(例えばテーパ部112,212の位置)を溶接部側へ近づけても絶縁材111、211への影響が少ないため、薄肉部120、220の長さを短縮することが可能となる。よって、この点でも、コイルエンド群30aの小型化および通風抵抗の低減を図ることができる。
(4)また、薄肉部120、220は、厚肉部110、210から薄肉部120、220にかけて肉厚および幅の双方が共に漸減して薄肉化されたテーパ部112、212を介して厚肉部110、210と連結しているため、薄肉部120、220と厚肉部110、210との継目における応力集中を緩和することができ、外力に対して充分な強度で信頼性の高い固定子巻線30を構築することができる。
[実施例1の改良事例]
次に、上記実施例1の改良事例として、対となる導体セグメントS、S’の接合面積を増大させる溶接構造例について説明する。
この事例は、薄肉部を傾倒構造にし、薄肉部同士の接合面積を増大して接合強度を増強させるようにしたもので、図6を参照しながら補説する。
上述の実施例1では、図6(b)に示すように、対となる薄肉部120、220が平行に配置され、その側面113、213が厚みtの範囲内で当接していたのに対し、本事例では、図6(c)に示すように、対となる薄肉部120、220を、固定子鉄心の径方向において互いに接近する方向に傾倒させるとともに、対面する側面113、213を傾斜面113a、213aに形成して、この傾斜面113a、213a同士を当接させることで、溶接により接合できる面積を増大している。
この事例によれば、上記実施例1の場合には図6(b)のごとく、側面113、213での最大当接長さH1が厚み相当分(t)であったのに対し、傾斜面113a、213aでの最大当接長さH2はH2>H1(t)の寸法関係になるため、薄肉部120、220の接合部には、径方向の投影面積(図6(a)参照)を実質的に増大させることなく、大きな接合面積を確保することできる。よって、固定子巻線30において、コイルエンド群30aの通風抵抗を犠牲にすることなく、対となる導体セグメントS、S’の接合強度を向上することができる。
[実施例2]
次に、本発明の実施例2について、上述の実施例1との相違点を中心に図7および図8に基づいて説明する。
本実施例では、導体セグメントS、S’の接合部100、200全体は、実施例1と同様に、厚肉部110、210と薄肉部120、220とから構成され、厚肉部110,210が絶縁材111、211で被覆されており、薄肉部120、220が絶縁材111、211で被覆されていない剥離部(裸導線部)をなしているものの、特に、薄肉部120、220が、全長にわたって同一の厚みtを有していて、長手方向に区分された第1部分121、221と第2部分122、222とで形成されている点が最大の特徴である。
そして、薄肉部120、220は、第1部分121、221がテーパ部112、212を介して厚肉部110、210に連なっている。このテーパ部112,212は、実施例1と同様に、厚肉部110、210から薄肉部120、220にかけて肉厚および幅が共に漸減して薄肉化された4面テーパ形状を呈しており、絶縁材で被覆されていない剥離部(裸導線部)をなしている。
そして、薄肉部120、220は、第2部分122、222が、対となる導体セグメントS、S’の接合に供される。
また、薄肉部120、220は、第1部分121、221と第2部分122、222とが角度θをなして連結しており、対となる薄肉部120、220を固定子鉄心の径方向から見た場合、図8(a)に示すように、実施例1の単なる山形形状(仮想線)に対し2段の山形形状(実線)を呈するようになっている。したがって、対となる第2部分122、222で形成される三角状の空所も、第1部分121、221で形成される空所とともに、通風路として積極的に活用することができる。
かくして、薄肉部120、220の第2部分122、222は、従来のごとき全面当接させる端部立上り部(直行領域)とは本質的に異なるもので、あくまでも斜行領域の一部分で構成されている。
また、対となる薄肉部120、220は、第2部分122、222が固定子鉄心の径方向において互いに交差する方向に傾倒するとともに、図8(b)に示すように、第2部分122、222の先端部分同士が固定子鉄心の周方向側で重なり合い、図8(a)に示すように、傾斜面122a、222aで当接している。とりわけ、第2部分122、222は、先端に向かって幅wが狭くなる先細り形状をなしており、重なり合った部分において、互いの角部が突出する尖塔形状を呈している。そして、この尖塔形状を活用して、重なり合う部分で溶接により接合されている。
なお、第2部分122、222の先端部分には面取り部125、225が形成されている。
さらに、薄肉部120、220は、第1部分121、221と第2部分122、222との連結部分に幅w方向に凹むくびれ部126、226が設けられている。このくびれ部126、226は、第1部分121、221に対して第2部分122、222を曲げやすくするためのものである。
上記構成の実施例2によれば、(a)接合部100、200(導体セグメントS、S’)は、全体が斜状導体部をなしており、その一部である薄肉部120、220を活用して接合するため、接合用の軸方向に突出する直行領域を特別に要しなく、第1コイルエンド群30a自体の高さを下げる(軸方向長を短縮する)ことができ、(b)しかも、接合部100、200を薄肉にしているため、コイルエンド部分における径方向の実質的な投影面積を小さくし、風通しの良い構造とすることができる等、実施例1と同様な作用効果が得られることは勿論、次のごとき実施例2特有の作用効果を奏する。
(1)対となる接合部100、200(導体セグメントS、S’)は、薄肉部120、220の実質的な接合部をなす第2部分122、222が固定子鉄心の径方向において互いに交差する方向に傾倒するとともに、第2部分122、222の先端同士が固定子鉄心の周方向側で重なり合い、この重なり合う部分で接合されているため、重なり合う部分、つまり図8(b)の仮想斜線で示す領域を最大限に活用して、大きな接合面積を確保し、大なる接合強度を得ることができる。
(2)薄肉部120、220において、第1部分121、221と第2部分122、222とをくびれ部126、226で連結しているため、第2部分122、222を第1部分121、221に対して幅w方向および厚みt方向に自在に折曲変形させることができる。したがって、くびれ部126、226により、第2部分122、222の径方向への傾倒角度や第1部分121、221との角度θを加減し、対となる第2区分122、222同士の重なり具合(接合面積)や軸方向の突出高さを調整することができる。よって、導体セグメントS、S’の接合強度やコイルエンド群30aの高さの調整を行うことができ、設計自由度が増大する。
(3)とりわけ、第2部分122、222は、先端に向かって幅wが狭くなる先細り形状をなしており、重なり合った部分において、互いの角部が突出する尖塔形状を呈しているため、溶接時にアークが飛びやすく良好に溶接できるという製造面での利点もある。
なお、上述した実施例2において、くびれ部126、226は、厚みt方向への折曲変形を重視する場合には厚みt方向に凹む溝状のくびれ部としても良く、また、幅w方向と厚みt方向の両方向を重視する場合には、幅w方向に凹むくびれ部126、226と厚みt方向に凹むくびれ部の双方を採用しても良いことは勿論である。
また、上記実施例2では、薄肉部120、220において、第2区分122、222を径方向に傾倒させるとともに、対となる第2区分122、222同士が周方向側で重なるようにしたが、実施例1と同様に、第2区分122、222の傾倒の有無に関係なく、第2区分122、222同士を径方向側の側面で当接させて接合するようにしても良い。
[変形例]
以上本発明の固定子を2つの実施例について詳述してきたが、本発明の精神を逸脱しない範囲で種々変形することが可能であり、その変形例を例示する。
(1)上述の実施例では、厚肉部110、210と薄肉部120、220とを連結するテーパ部として、肉厚および幅が共に漸減して薄肉化された4面テーパ形状のテーパ部112、212を採用したが、かかるテーパ部は、厚みの異なる2部材の継目における応力集中を緩和するためのものであって、厚肉部110、210から薄肉部120、220にかけて断面積が漸減する形態であれば、厚み方向または幅方向のいずれかが両面もしくは片面で漸減する両面テーパ形状または片面テーパ形状のテーパ部であっても良い。
(2)上述の実施例では、三相の固定子巻線30の例として固定子鉄心20の各スロット21に4本の電気導体S1〜S4が挿入される固定子2について説明したが、固定子巻線30の相数、巻線方式等に応じてスロット21に挿入される電気導体の数は随時変更されるものであり、種々の固定子に適用することができる。
(3)上述の実施例では、導体セグメントとして、一端にターン部を有するU字状導体セグメントSを用いて固定子巻線30を構成するようにしたが、ターン部を含まないほぼ直線状の所謂I字状導体セグメントを用いて固定子巻線30を構成する場合には、I字状導体セグメントの両端にコイルエンド群を形成する接合部がそれぞれ形成されるため、かかる両接合部に対して本発明を適用することができる。
(4)上述の実施例では、回転電機の一例として車両用交流発電機について説明したが、平角導線を素線とする複数の導体セグメントを接合して固定子巻線を構成する固定子であれば、他の発電機や発電機以外の電動機(例えば高電圧高出力モータ)等の各種の回転電機に本発明を適用することができる。
以上詳述してきた本発明の固定子の特徴点および特記すべき作用効果を、特許請求の範囲に記載の各請求項(特に請求項2〜請求項9)の手段にしたがって要約列挙すれば、次の通りである。
〔特徴点1=請求項2の手段〕
請求項1に記載の固定子2において、厚肉部110、210と薄肉部120、220とは厚肉部110、210から薄肉部120、220にかけて薄肉化されたテーパ部112、212で連結されていることを特徴としている(各実施例)。
上記構成によれば、テーパ部112、212によって、薄肉部120、220と厚肉部110、210との継目における応力集中を緩和することができ、外力に対して充分な強度を有し信頼性の高い固定子巻線30を構築することができる。
〔特徴点2=請求項3の手段〕
請求項1または2に記載の固定子2において、厚肉部110、210と薄肉部120、220とは、同一傾斜軸線上で斜行しており、対となる導体セグメントS、S’の薄肉部120、220同士が、固定子鉄心20の径方向側に位置する厚みt方向の側面113、213で当接し、この当接部分で接合されていることを特徴としている(実施例1)。
上記構成によれば、コイルエンド群30aを最短の高さで、かつ径方向の実質的な投影面積が小さく、風通しの良い構造とすることができる。
〔特徴点=請求項の手段〕
請求項1または2に記載の固定子2において、薄肉部120、220は、長手方向に区分された第1部分121、221と第2部分122、222とからなり、第1部分121、221で厚肉部110、210に連なり、対となる導体セグメントS、S’が第2部分122、222同士で接合されていることを特徴としている(実施例2)。
上記構成によれば、薄肉部120、220のうち、第2区分122、222のみを折曲変形させて、対となる第2部分122、222同士の接合面積を調整することができる。
〔特徴点=請求項の手段〕
請求項に記載の固定子2において、薄肉部120、220は、第2部分122、222が第1部分121、221に対して角度θをなして連結されていることを特徴としている(実施例2)。
上記構成によれば、角度θを選定して第2区分122、222のみの傾斜角を変更することにより、上記特徴点4と同様に、対となる第2部分122、222同士の接合面積を調整することができる。
〔特徴点=請求項の手段〕
請求項またはに記載の固定子2において、対となる導体セグメントS、S’は、第2部分122、222が固定子鉄心20の径方向において互いに交差する方向に傾倒するとともに、第2部分122、222の先端同士が固定子鉄心20の周方向側で重なり合い、この重なり合う部分で接合されていることを特徴としている(実施例2)。
上記構成によれば、薄肉部120、220のうち、第2区分122、222を傾倒させることで、対となる第2部分122、222同士の接合面積をより一層調整することができる。
〔特徴点=請求項の手段〕
請求項4〜6のいずれか1つに記載の固定子2において、薄肉部120、220は、第1部分121、221と第2部分122、222との連結部分に、幅w方向もしくは厚みt方向に凹むくびれ部126,226が設けられていることを特徴としている(実施例2)。
上記構成によれば、くびれ部126、226により第2部分122、222を容易に折曲変形させることができ、第2部分122、222の径方向への傾倒角度や第1部分121、221との仰角θを加減し、対となる第2区分122、222同士の重なり具合(接合面積)や軸方向の突出高さを簡便に調整することができる。
〔特徴点=請求項の手段〕
請求項1〜のいずれか1つに記載の固定子2において、接合部100、200は、厚肉部110、210が絶縁材111、211で被覆されており、薄肉部120、220が絶縁材で被覆されていない剥離部(裸導線部)をなしていることを特徴としている(各実施例)。
上記構成によれば、絶縁材で被覆されていない剥離部(裸導線部)を最低限の薄肉部120、220のみにすることができる。
1…車両用交流発電機(回転電機)、2…固定子、20…固定子鉄心、21…スロット、30…固定子巻線、30a…第1コイルエンド群(コイルエンド)、30b…第2コイルエンド群(コイルエンド)、100、200…接合部、110、210…厚肉部、120、220…薄肉部、121、221…第1部分、122、222…第2部分、210…厚肉部、311、321、311’、321’… 導体挿通部、S、S’…導体セグメント。

Claims (8)

  1. 内周側にスロット(21)を有する円環状の固定子鉄心(20)と、前記固定子鉄心(20)に巻装される固定子巻線(30)とを備え、前記固定子巻線(30)は幅Wより厚みTが小さいW>Tの寸法関係を有する平角導線を素線とする複数の導体セグメント(S、S’)を接合して構成されており、前記導体セグメント(S、S’)は前記スロット(21)に対し幅W方向が前記固定子鉄心(20)の径方向に沿って配置されるものであって、前記スロット(21)に挿通される導体挿通部(311、321、311’、321’)と、前記スロット(21)から軸方向に突出し、対となる前記導体セグメント(S、S’)に対して電気的接続される接合部(100、200)とを有している回転電機(1)の固定子(2)において、
    前記接合部(100、200)は、厚みT方向に折曲され、全長にわたって前記固定子鉄心(20)に対して周方向に斜行状態を呈する斜状導体部をなしており、一端側が前記導体挿通部(311、321、311’、321’)に連なり前記平角導線と実質的に同じ厚みTを有する厚肉部(110、210)と、前記厚肉部(110、210)の他端側に連なって先端部分を形成し、前記厚肉部(110、210)より薄い厚みtを有する薄肉部(120,220)とを有しており、
    対となる前記接合部(100、200)が前記薄肉部(120,220)同士で接合されているものであって、
    対となる前記薄肉部(120、220)同士が、前記固定子鉄心(20)の径方向において互いに接近する方向に傾倒されており、かつ、この傾倒部分の先端には前記薄肉部(120、220)同士が面接触により接合する傾斜面(113a、122a、213a、222a)が形成されていることを特徴とする回転電機(1)の固定子(2)。
  2. 請求項1に記載の回転電機(1)の固定子(2)において、
    前記厚肉部(110、210)と前記薄肉部(120、220)とは、前記厚肉部(1
    10、210)から前記薄肉部(120、220)にかけて薄肉化されたテーパ部(11
    2、212)で連結されていることを特徴とする回転電機(1)の固定子(2)。
  3. 請求項1または2に記載の回転電機(1)の固定子(2)において、
    前記厚肉部(110、210)と前記薄肉部(120、220)とは、同一傾斜軸線上で斜行しており、対となる前記導体セグメント(S、S’)の前記薄肉部(120、220)同士が、前記固定子鉄心(20)の径方向側に位置する厚みt方向の側面(113、213)で当接し、この当接部分で接合されていることを特徴とする回転電機(1)の固定子(2)。
  4. 請求項1または2に記載の回転電機(1)の固定子(2)において、
    前記薄肉部(120、220)は、長手方向に区分された第1部分(121、221)と第2部分(122、222)とからなり、前記第1部分(121、221)で前記厚肉部(110、210)に連なっており、
    対となる前記導体セグメント(S、S’)が前記第2部分(122、222)同士で接合されていることを特徴とする回転電機(1)の固定子(2)。
  5. 請求項に記載の回転電機(1)の固定子(2)において、
    前記薄肉部(120、220)は、前記第2部分(122、222)が前記第1部分(121、221)に対して角度θをなして連結されていることを特徴とする回転電機(1)の固定子(2)。
  6. 請求項またはに記載の回転電機(1)の固定子(2)において、
    対となる前記導体セグメント(S、S’)は、前記第2部分(122、222)が前記固定子鉄心(20)の径方向において互いに交差する方向に傾倒するとともに、前記第2部分(122、222)の先端同士が前記固定子鉄心(20)の周方向側で重なり合い、この重なり合う部分で接合されていることを特徴とする回転電機(1)の固定子(2)。
  7. 請求項4〜6のいずれか1つに記載の回転電機(1)の固定子(2)において、
    前記薄肉部(120、220)は、前記第1部分(121、221)と前記第2部分(122、222)との連結部分に、幅w方向もしくは厚みt方向に凹むくびれ部(126、226)が設けられていることを特徴とする回転電機(1)の固定子(2)。
  8. 請求項〜7のいずれか1つに記載の回転電機(1)の固定子(2)において、
    前記接合部(100、200)は、前記厚肉部(110、210)が絶縁材(111、211)で被覆されており、前記薄肉部(120、220)が絶縁材で被覆されていない剥離部(裸導線部)をなしていることを特徴とする回転電機(1)の固定子(2)。
JP2013080318A 2013-04-08 2013-04-08 回転電機の固定子 Active JP5842856B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013080318A JP5842856B2 (ja) 2013-04-08 2013-04-08 回転電機の固定子
US14/230,528 US9419484B2 (en) 2013-04-08 2014-03-31 Stator for rotating electric machine

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013080318A JP5842856B2 (ja) 2013-04-08 2013-04-08 回転電機の固定子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014204597A JP2014204597A (ja) 2014-10-27
JP5842856B2 true JP5842856B2 (ja) 2016-01-13

Family

ID=51653960

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013080318A Active JP5842856B2 (ja) 2013-04-08 2013-04-08 回転電機の固定子

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9419484B2 (ja)
JP (1) JP5842856B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11929653B2 (en) 2020-03-17 2024-03-12 Kabushiki Kaisha Toshiba Stator of rotary electric machine and rotary electric machine

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102013225130A1 (de) * 2013-12-06 2015-06-11 Continental Automotive Gmbh Wicklungssegment zur Bildung einer Wicklung einer elektrischen Maschine, Verfahren zur Herstellung eines Wicklungssegments
JP6334365B2 (ja) * 2014-10-30 2018-05-30 三菱電機株式会社 回転電機の製造方法
JP6330670B2 (ja) * 2015-01-14 2018-05-30 トヨタ自動車株式会社 ステータの製造方法
US10063117B2 (en) * 2016-03-08 2018-08-28 Hitachi Automotive Systems, Ltd. Dynamo-electric machine with stator having trapezoid shape segmented coil
JP6746970B2 (ja) * 2016-03-10 2020-08-26 株式会社明電舎 回転電機
US10305335B2 (en) * 2016-07-14 2019-05-28 Hitachi Automotive Systems, Ltd. Stator for rotating electrical machine and rotating electrical machine
JP6844272B2 (ja) * 2017-01-19 2021-03-17 トヨタ自動車株式会社 回転電機のステータ
US11063487B2 (en) 2017-03-16 2021-07-13 Aisin Aw Co., Ltd. Stator
JP2019068565A (ja) * 2017-09-29 2019-04-25 トヨタ自動車株式会社 回転電機のステータ
WO2019230057A1 (ja) * 2018-05-30 2019-12-05 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 電機子
JP7160650B2 (ja) * 2018-11-27 2022-10-25 トヨタ自動車株式会社 クランプ装置および当該クランプ装置を用いたステータの製造方法
JP2020141449A (ja) * 2019-02-27 2020-09-03 日本電産株式会社 ステータ、それを備えたモータ、そのモータを搭載した車両及びコイル製造方法
WO2021019749A1 (ja) * 2019-07-31 2021-02-04 株式会社 東芝 固定子の製造方法
JP7222442B2 (ja) * 2020-02-27 2023-02-15 株式会社Ihi 回転電機の固定子コイルの製造方法及び固定子コイル

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6181043B1 (en) * 1997-12-10 2001-01-30 Denso Corporation Alternator for vehicle
JP3769990B2 (ja) * 1999-08-06 2006-04-26 株式会社デンソー 導体セグメント接合型の回転電機及びその製造方法
JP3201397B2 (ja) 1999-03-30 2001-08-20 株式会社デンソー 回転電機の製造方法
JP3104700B1 (ja) 1999-03-30 2000-10-30 株式会社デンソー 回転電機の巻線接合方法および装置
FR2808939B1 (fr) 2000-05-11 2002-07-12 Valeo Equip Electr Moteur Machine pour la mise en forme de la tete de bobine d'un stator
JP4066834B2 (ja) * 2003-02-18 2008-03-26 株式会社デンソー 回転電機の巻線の製造方法
JP4662141B2 (ja) * 2005-07-28 2011-03-30 株式会社デンソー 固定子を含む回転電機
JP4412330B2 (ja) * 2007-02-09 2010-02-10 株式会社デンソー 回転電機の固定子巻線およびその製造方法
JP5245782B2 (ja) * 2008-12-09 2013-07-24 トヨタ自動車株式会社 回転電機
JP5704394B2 (ja) * 2010-03-31 2015-04-22 株式会社デンソー 回転電機の固定子
JP2012139075A (ja) 2010-12-28 2012-07-19 Hitachi Automotive Systems Ltd 回転電機
JP2012222874A (ja) 2011-04-05 2012-11-12 Denso Corp 回転電機の固定子
JP5716505B2 (ja) 2011-04-07 2015-05-13 株式会社デンソー 回転電機の固定子
JP5565381B2 (ja) * 2011-06-17 2014-08-06 株式会社デンソー 回転電機の固定子
JP2013021896A (ja) 2011-07-14 2013-01-31 Hitachi Automotive Systems Ltd 回転電機及び回転電機の固定子コイルの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11929653B2 (en) 2020-03-17 2024-03-12 Kabushiki Kaisha Toshiba Stator of rotary electric machine and rotary electric machine

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014204597A (ja) 2014-10-27
US20140300237A1 (en) 2014-10-09
US9419484B2 (en) 2016-08-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5842856B2 (ja) 回転電機の固定子
JP4496651B2 (ja) 車両用交流発電機
JP3551148B2 (ja) 車両用交流発電機
CN109075647B (zh) 旋转电机
JP4501762B2 (ja) 車両用交流発電機
JP5365862B2 (ja) 回転電機用電機子
JP3593009B2 (ja) 回転電機
JP5136920B2 (ja) 車両用回転電機の固定子
JPWO2008020471A1 (ja) 回転電機
JP2010041795A (ja) 回転電機の固定子
JP2000166149A (ja) 車両用交流発電機の固定子
JP2004166388A (ja) スロットレス永久磁石式回転電機及びその巻線製造方法
JP2014212638A (ja) 回転電機の固定子
JP2003259583A (ja) 回転電機の固定子とその製造方法
JP3903609B2 (ja) 回転電機の波巻きコイルおよびその製造方法
JP5891999B2 (ja) 回転電機
US8981613B2 (en) Electric rotating machine
WO2012011352A1 (ja) 回転電機用電機子
JP6610418B2 (ja) ロータ,回転電機およびロータの製造方法
JP5854268B2 (ja) 回転電機の固定子
JP5682307B2 (ja) 回転電機の固定子及びその製造方法
US20220393535A1 (en) Motor
WO2014157621A1 (ja) ステータの構造
JP2010035381A (ja) 回転電機の固定子
JP2012029444A (ja) 回転電機用電機子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150424

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150512

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150701

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151020

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151102

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5842856

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250