JP2019068565A - 回転電機のステータ - Google Patents

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昌洋 西村
雅志 松本
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Abstract

【課題】回転電機のステータにおいて、互いに隣接して接合端部の間の電気的絶縁性を確保し、かつコイルエンド部を小型化することである。【解決手段】回転電機のステータ10は、バックヨーク14、バックヨークから内周側に突き出す複数のティース16、及び、隣接するティース16間の空間である複数のスロット18を含むステータコア12を備える。また、平角線からなるセグメントコイルを用いてステータコア12のティース16に巻回されるステータ巻線20を備える。ここで、ステータ巻線20は、コイルエンド部において、一の前記セグメントコイルのリード部と他のセグメントコイルのリード部とが互いに周方向に沿って平角線の厚さ方向に接合された状態の接合端部40の角部のうち、隣接する他の接合端部40側にある角部は、角潰し形状50,52を有する。【選択図】図1

Description

本開示は、回転電機のステータに係り、特にセグメントコイルを用いたステータ巻線を有する回転電機のステータに関する。
車両搭載用の回転電機の小型化及び高出力化を図るために、ステータ巻線としてセグメントコイルが用いられる。セグメントコイルは、略U字状の形状に成形された絶縁皮膜付き導体線で、軸方向両端にステータコアのスロットにそれぞれ挿入される直線部を有する2本の平行な脚部と、脚部の一端同士を接続する折曲げ形状のターン部とを有する。脚部の両端部は絶縁皮膜が剥離されて導体が露出しており、ステータコアの軸方向端面から突出した端部が他のセグメントコイルの端部と溶接等により接合され、この接合端部をステータコアの周方向に沿って順次繰り返して形成し、ステータ巻線が形成される。
特許文献1には、ステータのコイルエンド部において、電気的絶縁性の確保等から、隣接するセグメントコイルの接合端部の間隔を離すために、最内周側溶接部から最外周側溶接部に向かうに従って接合端部の位置を周方向片側に徐々にずらすことが開示されている。
ここでは、ステータコアの端面から突き出した1つのセグメントコイルの一方側の脚部の先端と、他のセグメントコイルの他方側の脚部の先端とを、互いに向い合うように周方向に折り曲げる。そして、向い合った箇所で双方の脚部の導体露出部分をステータコアの端面から離間する方向にそれぞれ軸方向に曲げて向い合せて揃え、その軸方向に揃えた導体露出部分を接合して接合端部を形成する。このように、特許文献1における接合端部は、ステータコアの端面から突き出て軸方向に離間した位置に形成される。
特開2013−055732号公報
特許文献1における接合端部の形成方法によれば、導体が露出している接合端部はセグメントコイルの絶縁皮膜で被覆された部分から周方向に離間している。したがって、コイルエンド部において溶接接合された導体露出部と、これに隣接して配置されるセグメントコイル間の電気的絶縁性の確保が容易である。しかし、接合端部は、ステータコアの端面から軸方向に離間した位置に設けられるので、コイルエンド部が軸方向に長くなり、回転電機の大型化につながる。
接合端部の形成方法として、セグメントコイルの導体露出部分をステータコアの端面から軸方向に延ばさずに周方向に沿って溶接し接合端部とすることが考えられる。この方法によれば、コイルエンド部の軸方向の長さを抑制することができるが、コイルエンド部において、互いに隣接した接合端部の間隔が狭くなり、その間の電気的絶縁性の確保が困難になる。そこで、互いに隣接して接合端部の間の電気的絶縁性を確保し、かつコイルエンド部を小型化できる回転電機のステータが要望される。
本開示に係る回転電機のステータは、円環状のバックヨーク、バックヨークから内周側に突き出す複数のティース、及び、隣接するティース間の空間である複数のスロットを含むステータコアと、幅寸法が厚さ寸法よりも大きい平角線からなるセグメントコイルを用いてステータコアのティースに巻回されるステータ巻線と、を備え、ステータ巻線は、コイルエンド部において、一のセグメントコイルのリード部と他のセグメントコイルのリード部とが互いに周方向に沿って平角線の厚さ方向に接合された状態の接合端部の角部のうち、隣接する他の接合端部側にある角部は、角潰し形状を有する。
上記構成によれば、一のセグメントコイルのリード部と他のセグメントコイルのリード部とは互いに周方向に沿って平角線の厚さ方向に接合されるので、コイルエンドの軸方向寸法を小さく押さえることができる。また、接合端部の角部と、これに隣接する他の接合端部との間隔は、角潰し形状によって角部が潰された分だけ広くなるので、互いに隣接した接合端部の間の電気的絶縁性を確保できる。
上記構成の回転電機のステータによれば、互いに隣接した接合端部の間の電気的絶縁性を確保し、かつコイルエンド部が小型になる。
実施の形態における回転電機のステータのコイルエンド部を示す斜視図である。 図1で用いられるセグメントコイルの図である。図2(a)は全体図であり、(b)は(a)のB部の断面拡大図である。 図1のステータ巻線の巻回方法を示す図である。 図1のA部の詳細図である。 図4の角潰し形状の形成方法の例を示す図である。 比較例として、特許文献1の接合端部を示す図である。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき、詳細に説明する。以下では、回転電機として、車両搭載用を述べるが、これは、説明のための例示であって、車両搭載以外の用途であっても構わない。
以下で述べる形状、寸法、ステータ巻線の巻数、材質等は、説明のための例示であって、回転電機のステータの仕様に合わせ、適宜変更が可能である。以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、回転電機のステータ10の構成について、コイルエンド部を示す図である。以下では、特に断らない限り、回転電機のステータ10を、ステータ10と呼ぶ。ステータ10が用いられる回転電機は、電動車両に搭載する回転電機である。回転電機は、電動車両が力行するときは電動機として機能し、電動車両が制動時にあるときは発電機として機能するモータ・ジェネレータで、三相同期型の回転電機である。回転電機は、図1に示すステータ10と、ステータ10の内周側に所定の間隔を隔てて配置されるロータとで構成される。図1ではロータの図示を省略した。ステータ10は、ステータコア12と、ステータ巻線20とを含む。
図1に、軸方向と径方向と周方向とを示す。軸方向は、ステータコア12の中心穴の中心軸に沿った方向で、ステータ巻線20において後述する接合端部40が設けられて動力線リードが引き出される方向がリード側で、その反対側が反リード側である。径方向は、軸方向に垂直な面内で中心軸を通る放射状の方向であり、周方向は、中心軸を中心として円周方向に沿った方向である。
ステータコア12は、ロータが配置される中心穴を有する磁性体部品で、円環状のバックヨーク14とバックヨーク14から内周側に突き出す複数のティース16とを含む。隣接するティース16の間の空間はスロット18である。ティース16の数とスロット18の数は同数で、いずれも3の倍数である。
かかるステータコア12は、バックヨーク14とティース16とを含み、スロット18が形成されるように所定の形状に成形された円環状の磁性体薄板を所定枚数で軸方向に積み重ねた積層体である。磁性体薄板の両面には電気的な絶縁処理が施される。磁性体薄板の材質としては、珪素鋼板の一種である電磁鋼板を用いることができる。磁性体薄板の積層体に代えて、磁性粉末を一体化成形したものをステータコア12としてもよい。
ステータ巻線20は、三相の分布巻コイルで、1つの相巻線が複数のティース16に跨って巻回されて形成される。各相巻線は、それぞれ2周ずつ分布巻されるので、その各周を区別して、U相巻線の場合はU1巻線とU2巻線とし、V相巻線の場合はV1巻線とV2巻線とし、W相巻線の場合はW1巻線とW2巻線と呼ぶ。ステータ巻線20は、U1巻線、U2巻線、V1巻線、V2巻線、W1巻線、W2巻線を一組として、ステータコア12の周方向に沿って巻回される。図1において示されているスロット18には、そこに挿入される各相巻線を小括弧でV2,W1,W2,U1と示した。したがって、同じ各相巻線は、6スロット間隔を隔てたスロット18に順次挿入されてステータコア12の周方向に一周して巻回される。換言すれば、1つの相巻線は6つのティース16に跨って巻回されて形成される。
ステータ巻線20は、ステータコア12のティース16に複数のセグメントコイル30を用いて巻回される。図2は、セグメントコイル30を示す図である。図2(a)は、軸方向と周方向で規定される面を正面としたときの正面図である。
セグメントコイル30は、断面が矩形形状の平角線を導体素線38として、両端部を除く導体素線38の周囲に絶縁皮膜39を被覆し、所定の形状に成形した絶縁皮膜付き導体線である。絶縁皮膜付き導体線の導体素線38としては、銅線、銅錫合金線、銀メッキ銅錫合金線等が用いられる。絶縁皮膜39としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PPS等が用いられる。
セグメントコイル30は、略U字状の形状を有する。図2に示すように、平角線の矩形断面の長辺面側が略U字状の正面であり、短辺面側が側面である。略U字状の形状は、短辺面を曲げるエッジワイズ曲げによって形成される。
略U字状の形状を有するセグメントコイル30は、軸方向両端にステータコア12のスロット18にそれぞれ挿入される直線部を有する2本の平行な脚部32,33と、脚部32,33の一端同士を接続する折曲げ形状のターン部34とを有する。平行な2つの脚部32,33の間隔は、6スロット分の長さである。1スロット分の間隔をdsとすると、平行な2つの脚部32,33の間隔D1は、D1=6dsである。脚部32,33のそれぞれの先端部は、絶縁皮膜39が剥離されて導体が露出したリード部36,37である。
図2(b)は、セグメントコイル30において、脚部32,33のそれぞれのリード部36,37の近傍を除く部分Bの矩形断面の拡大図である。部分Bにおいては、矩形断面の長辺を幅として、幅寸法W0と、短辺を厚さとして厚さ寸法tとを有する。ここで、W0>tである。
図2(a)に示すように、脚部32,33のそれぞれのリード部36,37の近傍における幅寸法は、W0よりも小さくする。これにより、導体素線38が露出しているリード部36,37と、他のセグメントコイル30の絶縁皮膜39の間隔を広くでき、その間の電気的絶縁性が向上する。図1に、後述する接合端部40について、リード部36,37近傍の幅寸法をW0よりも小さくしたことで広くなった他のセグメントコイル30の絶縁皮膜39との間隔ΔSを示す。幅寸法をW0よりも小さくする領域は、導体素線38が露出するリード部36,37の全体と、リード部36,37に接続し絶縁皮膜39で被覆される脚部32,33の一部である。幅寸法をW0よりも小さくするには、リード部36,37の先端に向かって次第に小さくしてもよく、絶縁皮膜39で被覆される脚部32,33の部分に段差を設けてもよい。リード部36,37の近傍について、幅寸法をW0から小さくする方法は、プレス加工等を用いることができる。
セグメントコイル30を用いてステータ巻線20を形成するとき、セグメントコイル30は、ステータコア12の周方向に沿ってD1=6ds離れた2つのスロット18に2本の平行な脚部32,33のそれぞれが挿入される。挿入は、ステータコア12の反リード側の端面から行われ、リード部36,37を含む端部がステータコア12のリード側の端面から突き出す。突き出たリード部36,37は、ステータコア12のリード側の端面の外側で適当に折り曲げ成形される。図2に、脚部33について折り曲げた状態を二点鎖線で示す。脚部32についても曲げ方向が逆であるが同様に曲げられる。曲げられたリード部36,37は、それぞれ別のセグメントコイル30のリード部37,36に接合される。リード部36,37が折り曲げられて、所定の巻回方法に従って他のセグメントコイル30のリード部37,36と溶接等で接合された部分は、ステータ巻線20におけるリード側のコイルエンド部となる。ステータコア12に挿入されたセグメントコイル30のターン部34は、ステータコア12の反リード側にあり、反リード側のコイルエンド部となる。
図3を用いて、セグメントコイル30を用いたステータ巻線20の巻回方法を述べる。ここでは、図1にU2と示すU2巻線の径方向に沿った巻数を3巻として、D1=6ds離れた3つのU2巻線用のスロット18に渡る巻回を示す。図3の紙面の左右方向は周方向で、上下方向は軸方向である。3巻は、径方向に近接して配置されるが、図3では3巻のそれぞれを識別できるように、各巻を紙面の上下方向にずらして示す。図3において、ティース16とスロット18を示す線を示す。図3の紙面の上方に、ティース16とスロット18の区別を示し、スロット18には、挿入される各相巻線を区別するU1,U2,V1,V2,W1,W2の符号を付した。説明のために、各スロット18にスロット番号として、周方向に沿って上流側から下流側に向かって、S1からS14を付した。U2巻線に用いられるスロット番号は、S2,S8,S14である。U2巻線に用いられる各セグメントコイル30にセグメントコイル番号として、SC1からSC7を付した。
U2巻線は、SC1からSC4を用いて、S2とS8に跨って3巻される。まず、S2よりも上流側に6スロット間隔離れたU2巻線用のスロット18から、SC1の他方側の脚部33がステータコア12の反リード側におけるS2に挿入される。ステータコア12のリード側から突き出たSC1の端部は周方向に沿って下流側に曲げられ、リード部36は、S2とS8のほぼ中間の位置に来る。これに対応して、ステータコア12のリード側のS2とS8に、SC2の2つの脚部32,33がそれぞれ挿入される。ステータコア12のリード側のS8から突き出たSC2の端部は、周方向に沿って上流側に曲げられて、リード部37がS2とS8のほぼ中間の位置に来る。このようにして、SC2のリード部37はSC1のリード部36と周方向に沿って平角線の厚さ方向に並び、それぞれの長辺面同士が向い合う。この向い合った長辺面が溶接されて、接合端部40となる。これで、S2とS8に跨る1巻目が形成される。
SC2のステータコア12のリード側のS2から突き出た端部は、周方向に沿って下流側に曲げられ、リード部36がS2とS8のほぼ中間の位置に来る。これに対応して、ステータコア12のリード側のS2とS8に、SC3の2つの脚部32,33がそれぞれ挿入される。ステータコア12のリード側のS8から突き出たSC3の端部は、周方向に沿って上流側に曲げられて、リード部37がS2とS8のほぼ中間の位置に来る。このようにして、SC3のリード部37はSC2のリード部36と周方向に沿ってそれぞれの長辺面が向い合い、この向い合った長辺面が溶接されて、接合端部40となる。これで、S2とS8に跨る2巻目が形成される。
SC3のステータコア12のリード側のS2から突き出た端部は、周方向に沿って下流側に曲げられ、リード部36がS2とS8のほぼ中間の位置に来る。これに対応して、ステータコア12のリード側のS2とS8に、SC4の2つの脚部32,33がそれぞれ挿入される。ステータコア12のリード側のS8から突き出たSC4の端部は、周方向に沿って上流側に曲げられて、リード部37がS2とS8のほぼ中間の位置に来る。このようにして、SC4のリード部37はSC3のリード部36と周方向に沿ってそれぞれの長辺面が向い合い、この向い合った長辺面が溶接されて、接合端部40となる。これで、S2とS8に跨る3巻目が形成される。SC4のステータコア12のリード側のS2から突き出た端部は、渡り線部となって、ステータコア12のリード側において、S2からS8まで周方向に延びる。
続いて、U2巻線は、SC4の渡り線部と、SC5からSC7を用いて、S8とS14に跨って3巻される。S8まで延びてきたSC4の渡り線部は、ステータコア12のリード側のS8に挿入され、反リード側に出て、さらにS14に挿入される。SC4の渡り部がリード側のS14から突き出た端部は、周方向に上流側に曲げられ、リード部37となって、S8とS14のほぼ中間の位置に来る。なお、SC4の渡り線部は、両端部が共に周方向に沿って上流側に向いて曲げられるので、リード部に付す符号を同じとし、リード部37とした。SC4の渡り線部に対応して、ステータコア12のリード側のS8とS14に、SC5の2つの脚部32,33がそれぞれ挿入される。ステータコア12のリード側のS8から突き出たSC5の端部は、周方向に沿って下流側に曲げられて、リード部36がS8とS14のほぼ中間の位置に来る。このようにして、SC5のリード部36は、SC4の渡り線部のリード部37と周方向に沿ってそれぞれの長辺面が向い合い、この向い合った長辺面が溶接されて、接合端部40となる。これで、S8とS14に跨る1巻目が形成される。
以下同様にして、S8とS14に挿入されたSC6とSC7を用いて、S8とS14に跨る2巻目と3巻目とが形成される。これをステータコア12の周方向に沿って繰り返し、1周することで、U2巻線の全体が形成される。その詳細は、上記で述べた巻回方法と同じであるので、重複する説明を省略する。図3は、分布巻の巻回方法の一例であって、これと異なる巻回方法を用いてもよい。
上記では、U2巻線について述べたが、U1巻線、V1巻線、V2巻線、W1巻線、W2巻線についても同様である。図3のS1からS8の区間について、U1巻線、V1巻線、V2巻線、W1巻線、W2巻線の各相巻線の1巻目の脚部32を破線で示す。ここに示されるように、各相巻線の脚部32がステータコア12のリード側から突き出てそれぞれ下流側に曲げられる部分は、並列的に重なって配置され、それぞれの接合端部40は、軸方向に同じ位置で周方向に沿って並んで配置される。
図3において一点鎖線の枠で囲んだ領域は、スロット番号でS4からS7の範囲の部分であるが、この領域が図1の斜視図で示す部分に対応する。図3の一点鎖線の枠で囲まれた領域に対応して、図1においては、U1巻線の接合端部40が3つ、U2巻線の接合端部40が3つ、V1巻線の接合端部40が3つ、V2巻線の接合端部40が2つ示される。各接合端部40は、異なるセグメントコイル30の導体素線38が溶接等によって接合された部分であるので、溶接後の接合端部40においては、各セグメントコイル30の導体素線38は一体化し、各導体素線38を区別して図示できない。以下では、説明の便宜のために、各接合端部40において、溶接前の各導体素線38の形状を示す。
接合端部40は、一のセグメントコイル30のリード部36と他のセグメントコイル30のリード部37とが、互いに周方向に沿って、断面が矩形形状の平角線の厚さ方向に接合された部分である。図3のU2巻線について述べれば、SC1のリード部36とSC2のリード部37とが、互いに周方向に沿って、厚さ方向に接合された状態において、それぞれの導体素線38が露出している導体露出部が接合端部40である。接合端部40において、2つのリード部36,37が軸方向に沿ってではなく、周方向に沿って接合されることで、ステータ10のコイルエンドにおいて軸方向の高さを低くでき、これによってステータ10が小型になる。
図1に示されるように、複数の接合端部40は径方向に沿って配置される。各接合端部40は導体露出部であるので、隣接する接合端部40の間隔が不十分であると、電気的絶縁性が低下する恐れがある。既に述べた間隔ΔSは、接合端部40と他のセグメントコイル30の絶縁皮膜39の間隔で、軸方向に沿った電気的絶縁性の向上に貢献する。径方向に沿った電気的絶縁性の向上のためには、接合端部40の角部のうち、隣接する他の接合端部40側にある角部を角潰し形状50,52とする。
図4は、図1、図3におけるU2巻線の3つの接合端部40について、軸方向のリード側から見た上面図である。ここでは、図3に示すU2巻線の1巻目、2巻目、3巻目について、SC1の脚部32及びリード部36と、SC2の脚部33及びリード部37を示す。隣接する接合端部40に関する説明として、U2巻線の2巻目について述べる。
U2巻線の2巻目において、SC1のリード部36の角部のうち、これに向かい合って隣接する接合端部40は、U2巻線の1巻目の接合端部40である。そこで、U2巻線の2巻目のSC1のリード部36の2つの角部のうち、接合面側の角部でない角部として、U2巻線の1巻目の接合端部40側にある角部の形状は、角潰し形状50とする。
同様に、U2巻線の2巻目において、SC2のリード部37の角部のうち、これに向かい合って隣接する接合端部40は、U2巻線の3巻目の接合端部40である。そこで、U2巻線の2巻目のSC2のリード部37の2つの角部のうち、接合面側の角部でない角部として、U2巻線の3巻目の接合端部40側にある角部の形状は、角潰し形状52とする。角潰し形状52は、接合端部40の軸方向に沿って形成される。角潰し形状50,52としては、適当な丸みを有する丸み形状、あるいは、適当な範囲で面取りされた面取り形状を用いることができる。
上記のように、一のセグメントコイル30のリード部36と他のセグメントコイル30のリード部37とが互いに周方向に沿って平角線の厚さ方向に接合された状態の接合端部40の角部のうち、隣接する他の接合端部40側にある角部は、角潰し形状を有する。これによって、一の接合端部40の角部と、これに隣接する他の接合端部40との間隔は、角潰し形状50,52によって角部が潰された分だけ広くなるので、互いに隣接した接合端部40の間の電気的絶縁性を確保できる。
図5は、角潰し形状50,52として、面取り形状の形成方法の例を示す図である。図5の各図は、図4と同様に、軸方向のリード側から見た上面図である。角潰し形状50,52の形成方法は、異なるセグメントコイル30において、加工方向のみが異なる。また、角潰し形状50と角潰し形状52とにおいても、加工方向が異なるのみである。また、角潰し形状50,52としての丸み形状と面取り形状とにおいても、その形成は、主として加工方向が異なるのみである。そこで、SC1のリード部36における角潰し形状50としての面取り形状に代表させて、図5(a)〜(c)にその角潰し形状50の形成方法を示す。
図5(a)は、初期状態で、SC1の脚部32は、コイル固定治具56を用いてしっかり固定される。リード部36は、角潰し形状50が形成されていない状態である。コイル固定治具56に対し、コイル先端曲げ治具58が配置され、矢印の方向に移動駆動される。コイル先端曲げ治具58の加工面59は、リード部36の軸方向に対し、所定の角度θで傾斜して配置される。所定の角度θは、角潰し形状50の面取り角度に設定される。
(b)は、角潰し工程を示す図である。ここでは、コイル先端曲げ治具58の加工面59をリード部36の角部に当て、白抜矢印で示す適当な押潰し力を印加して、リード部36の角部を角度θで面取り潰しを行う。これにより、リード部36の角部に角潰し形状50が形成される。コイル先端曲げ治具58に印加される押潰し力を受け止めるため、必要に応じ、リード部36において角潰しが行われる面の反対側の接合面を適当な固定手段で固定してもよい。
(c)は、角潰しが行われたリード部36を、接合が行われる相手側のリード部37の接合面側へ押し曲げる工程である。コイル先端曲げ治具58は、角度θで傾斜させた状態のままで白抜矢印の方向に移動駆動される。これによって、面取り加工された角潰し形状50を有するリード部36の接合面が、相手側のリード部37の接合面と適切に向かい合い、その後、接合が行われ、接合端部40が形成される。
図6は、上記構成の作用効果を比較するために、特許文献1の例を示す。特許文献1におけるステータ巻線60でも、セグメントコイル62,63のそれぞれのリード部は接合端部64を形成する。接合端部64は、一のセグメントコイル62のリード部と、他のセグメントコイル63のリード部とが、互いに軸方向に沿って平角線の厚さ方向に接合されて、導体露出部となる。図6に示されるように、接合端部64は、セグメントコイル62,63の絶縁皮膜39で被覆された部分と、周方向に沿って離れた位置に配置されるので、例えば、図示しないが周方向に沿って一のセグメントコイル62に近接して延びる別のセグメントコイルとの間の距離が十分に確保される。したがって、図6の例では、電気的絶縁性を十分に確保できるが、一方で、コイルエンド部の軸方向が長くなり、ステータ10の小型化が困難である。
これに対し、図1から図5で述べた構成のステータ10は、一のセグメントコイル(SC1)30のリード部36と、他のセグメントコイル(SC2)30のリード部37とが、互いに周方向に沿って厚さ方向に接合されるので、コイルエンド部が小型となる。また、接合端部40の角部と、これに隣接する他の接合端部40との間隔は、角潰し形状50,52によって角部が潰された分だけ広くなるので、互いに隣接した接合端部40の間の電気的絶縁性を確保できる。さらに、隣接する接合端部40の間隔が広くなるので、絶縁性樹脂あるいは絶縁性樹脂粉体が入り易くなるので、絶縁性樹脂による電気的絶縁性も向上する。
10 (回転電機の)ステータ、12 ステータコア、14 バックヨーク、16 ティース、18 スロット、20,60 ステータ巻線、30,62,63 セグメントコイル、32,33 脚部、34 ターン部、36,37 リード部、38 導体素線、39 絶縁皮膜、40,64 接合端部(導体露出部)、50,52 角潰し形状,56 コイル固定治具,58 コイル先端曲げ治具、59 加工面。

Claims (1)

  1. 円環状のバックヨーク、前記バックヨークから内周側に突き出す複数のティース、及び、隣接する前記ティース間の空間である複数のスロットを含むステータコアと、
    幅寸法が厚さ寸法よりも大きい平角線からなるセグメントコイルを用いて前記ステータコアの前記ティースに巻回されるステータ巻線と、
    を備え、
    前記ステータ巻線は、
    コイルエンド部において、一の前記セグメントコイルのリード部と他の前記セグメントコイルのリード部とが互いに周方向に沿って前記平角線の厚さ方向に接合された状態の接合端部の角部のうち、隣接する他の接合端部側にある角部は、角潰し形状を有する、回転電機のステータ。
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