JP6846736B2 - ボラン還元を用いたヒドロシランの製造方法 - Google Patents

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本発明は、ヒドロシランの製造方法に関し、より詳しくはボラン還元を用いたヒドロシランの製造方法に関する。
シリコーン原料やシランカップリング剤に代表される有機ケイ素化合物は、近代の材料化学において欠かすことができない重要な化合物群である。特にSi−H結合を有するヒドロシランは、ヒドロシリル化反応や脱水素反応によって多彩な官能基化が可能なため、工業的価値の高い有機ケイ素化合物である。
従来、アルコキシシランからヒドロシランを製造する場合、リチウムアルミニウムテトラヒドリドやジイソブチルアルミニウムヒドリド等のアルミニウムヒドリド種が専ら用いられている(非特許文献1参照)。一方、クロロシランからヒドロシランを製造する場合には、アルミニウムヒドリド類以外の還元剤として、より温和且つ安全性の高いボロヒドリド等の還元剤を用いることができる(特許文献1及び特許文献2参照)。ボロヒドリドを用いた場合、アルミニウムヒドリド種と反応しうるハロアルキル置換体の還元も可能である(非特許文献3参照)。またアルコキシシランとトリハロボランを用いたアルコキシシランのハロゲン化反応は古くから知られている(非特許文献4)。
米国特許第4115426号明細書
L.H.Sommer, J.McLick, C.M.Colino, J.Am.Chem.Soc. 1972, 94, 669. N.P.Sluchevskaya, V.M.Soldatov, V.P.Sheludyakov. J.Gen.Chem.USSR.Engl. 1988, 58, 1649. M.Ito ,M.Itazaki, T.Abe, H.Nakazawa, Chem.Lett. 2016, 45, 1434−1436. L.H.Sommer, J.D.Citron, G.A.Parker, J.Am.Chem.Soc. 1969, 91, 4729−4733.
本発明は、ヒドロシランを効率良く製造することができるヒドロシランの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ルイス塩基の存在下で特定のシランとボラン錯体又はジボランを反応させることにより、ヒドロシランが効率よく生成することを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は以下の通りである。
<1> ルイス塩基の存在下、下記式(a)で表される構造を有するシランとボラン錯体又はジボランを反応させて下記式(b)で表される構造を有するヒドロシランを生成す
る還元工程を含むことを特徴とするヒドロシランの製造方法。
Figure 0006846736
(式(a)中、R1は炭素原子数1〜20の炭化水素基、又は炭素原子数1〜10のアシル基を表す。)
<2> 前記ルイス塩基が、下記式(I)で表される尿素化合物及び下記式(II)で表されるリン酸トリアミドからなる群より選択される少なくとも1種の化合物である、<1>に記載のヒドロシランの製造方法。
Figure 0006846736
(式(I)及び(II)中、R及びR'はそれぞれ独立して炭素原子数1〜10の炭化水素基を表す。但し、Rの2以上の炭化水素基が連結して環状構造を形成していてもよい。)
本発明によれば、ヒドロシランを効率良く製造することができる。
本発明の詳細を説明するに当たり、具体例を挙げて説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り以下の内容に限定されるものではなく、適宜変更して実施することができる。
<ヒドロシランの製造方法>
本発明の一態様であるヒドロシランの製造方法(以下、「本発明の製造方法」と略す場合がある。)は、ルイス塩基の存在下、下記式(a)で表される構造を有するシランとボラン錯体又はジボランを反応させて下記式(b)で表される構造を有するヒドロシランを生成する還元工程(以下、「還元工程」と略す場合がある。)を含むことを特徴とする。
Figure 0006846736
(式(a)中、R1は炭素原子数1〜20の炭化水素基、又は炭素原子数1〜10のアシル基を表す。)
アルコキシシラン等からヒドロシランを生成するために、アルミニウムヒドリド系還元
剤を利用することが考えられるが、この方法には(1)発火の危険性、(2)副生成物であるアルミニウム塩への生成物の吸着、(3)官能基の制限の3つの問題点がある。一方、アルコキシシランのSi−OR結合は、非常に強固な結合であるため、温和な還元剤、例えばクロロシランに適用されるようなボロヒドリド系還元剤では反応が進行しないことが明らかとされている。
本発明者らは、ルイス塩基の存在下でシランをボラン錯体又はジボランと反応させることにより、アルコキシル基等が置換されてヒドロシランが効率よく生成することを見出したのである。
なお、「ルイス塩基」とは、電子対を供与する公知の化合物を意味するものとする。
また、「ボラン錯体」とは、トリヒドロボラン(BH3)に配位性化合物が配位した錯体を意味するものとする。
また、「ジボラン」とは、トリヒドロボラン(BH3)の二量体を意味するものとする。
また、式(a)及び(b)中の波線は、その先の構造が任意であることを意味する。従って、「式(a)で表される構造を有するシラン」は、−OR1を2以上有するものであってもよく、また「還元工程」は、2以上の−OR1を全て置換する反応であっても、−OR1の一部を置換する反応であってもよいものとする(下記式参照)。
Figure 0006846736
以下、「還元工程」について詳細に説明する。
還元工程は、ルイス塩基の存在下、式(a)で表される構造を有するシランとボラン錯体又はジボランを反応させて式(b)で表される構造を有するヒドロシランを生成する工程であるが、還元工程において使用する式(a)で表される構造を有するシランの具体的種類は、特に限定されず、製造目的である式(b)で表される構造を有するヒドロシランに応じて適宜選択されるべきである。
Figure 0006846736
式(a)中のR1は、「炭素原子数1〜20の炭化水素基」、又は「炭素原子数1〜10のアシル基」を表しているが、「炭化水素基」は、分岐構造、環状構造のそれぞれを有していてもよく、飽和炭化水素基、芳香族炭化水素基等の何れであってもよいものとする。
1が炭化水素基である場合の炭化水素基の炭素原子数としては、好ましくは12以下、より好ましくは10以下、さらに好ましくは8以下であり、R1が芳香族炭化水素基である場合の炭素原子数は、通常6以上である。また、R1がアシル基である場合のアシル基の炭素原子数としては、好ましくは8以下、より好ましくは6以下、さらに好ましくは
4以下である。
1としては、メチル基(−CH3,−Me)、エチル基(−C25,−Et)、n−プロピル基(−n37,−nPr)、ベンジル基(−CH265,−Bn)、i−プロピル基(−i37,−iPr)、n−ブチル基(−n49,−nBu)、t−ブチル基(−t49,−tBu)、n−ペンチル基(−n511)、n−ヘキシル基(−n613,−nHex)、シクロヘキシル基(−c611,−Cy)、フェニル基(−C65,−Ph)、アセチル基(−C(O)CH3,−Ac)等が挙げられるが、メチル基、エチル基が好ましい。
式(a)で表される構造を有するシランとしては、下記式(A−1)〜(A−4)の何れかで表されるシランが挙げられる。以下、式(A−1)〜(A−4)の何れかで表されるシランについて詳細に説明する。
Figure 0006846736
(式(A−1)〜(A−4)中、R1は炭素原子数1〜20の炭化水素基、又は炭素原子数1〜10のアシル基を、R2はそれぞれ独立してハロゲン原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。)
式(A−1)〜(A−4)中のR2は、それぞれ独立して「ハロゲン原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基」を表しているが、「炭化水素基」は、R1の場合と同義である。また、「ハロゲン原子を含んでいてもよい」とは、「炭化水素基」の水素原子がハロゲン原子に置換されていてもよいことを意味する。
2の炭化水素基の炭素原子数としては、好ましくは12以下、より好ましくは10以下、さらに好ましくは8以下であり、R1が芳香族炭化水素基である場合の炭素原子数は、通常6以上である。
2としては、メチル基(−CH3,−Me)、エチル基(−C25,−Et)、n−プロピル基(−n37,−nPr)、i−プロピル基(−i37,−iPr)、3−クロロプロピル基(−C36Cl)、n−ブチル基(−n49,−nBu)、t−ブチル基(−t49,−tBu)、n−ペンチル基(−n511)、n−ヘキシル基(−n613,−nHex)、n−オクチル基(−nC817,−nOct)、シクロヘキシル基(−c611,−Cy)、フェニル基(−C65,−Ph)等が挙げられるが、メチル基、3−クロロプロピル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基が好ましい。
式(A−1)〜(A−4)の何れかで表されるシランとしては、下記式で表されるものが挙げられる。
Figure 0006846736
還元工程において使用するボラン錯体の具体的種類は、特に限定されず、ボラン錯体として知られている公知の化合物を適宜選択することができるが、配位子又は配位子となり得る配位性化合物としては、テトラヒドロフラン、アンモニア、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、t−ブチルアミン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、モルホリン、4−メチルモルホリン、ジメチルスルフィド等が挙げられる。
ボラン錯体としては、ボラン−テトラヒドロフラン錯体、ボラン−アンモニア錯塩、ボラン−ジメチルアミン錯体、ボラン−トリメチルアミン錯体、ボラン−トリエチルアミン錯体、ボラン−t−ブチルアミン錯体、ボラン−N,N−ジエチルアニリン錯体、ボラン−ピリジン錯体、ボラン−モルホリン錯体、ボラン−4−メチルモルホリン錯体等が挙げられる。
還元工程において使用するジボラン又はボラン錯体の使用量(仕込量)は、式(a)で表される構造を有するシランの−OR1の物質量に対して、通常0.1mol%以上、好ましくは1mol%以上、より好ましくは5mol%以上、さらに好ましくは20mol%以上、特に好ましくは33mol%以上であり、通常1000mol%以下、好ましくは300mol%以下、より好ましくは150mol%以下である。上記範囲内であると、ヒドロシランをより収率良く製造することができる。
還元工程において使用するルイス塩基の具体的種類は、特に限定されず、ルイス塩基として知られている公知の化合物を適宜選択することができるが、下記式(I)で表される尿素化合物、下記式(II)で表されるリン酸トリアミドが挙げられる。なお、使用するルイス塩基は、1種類に限られず、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。以下、式(I)で表される尿素化合物、式(II)で表されるリン酸トリアミドについて詳細に説明する。
Figure 0006846736
(式(I)及び(II)中、R及びR'はそれぞれ独立して炭素原子数1〜10の炭化水素基を表す。但し、Rの2以上の炭化水素基が連結して環状構造を形成していてもよい。)
R及びR'はそれぞれ独立して「炭素原子数1〜10の炭化水素基」を表しているが、「炭化水素基」は、R1の場合と同義である。また、Rは「2以上の炭化水素基が連結して環状構造を形成していてもよい」が、環状構造を形成している場合には、連結しているRの総炭素原子数が10以下であるものとする。
Rの炭化水素基の炭素原子数としては、好ましくは9以下、より好ましくは8以下、さらに好ましくは7以下であり、R1が芳香族炭化水素基である場合の炭素原子数は、通常6以上である。
Rとしては、メチル基(−CH3,−Me)、エチル基(−C25,−Et)、n−プロピル基(−n37,−nPr)、i−プロピル基(−i37,−iPr)、n−ブチル基(−n49,−nBu)、t−ブチル基(−t49,−tBu)、n−ペンチル基(−n511)、n−ヘキシル基(−n613,−nHex)、シクロヘキシル基(−c611,−Cy)、フェニル基(−C65,−Ph)等が挙げられるが、メチル基が好ましい。
R'の炭化水素基の炭素原子数としては、好ましくは9以下、より好ましくは8以下、さらに好ましくは7以下であり、R1が芳香族炭化水素基である場合の炭素原子数は、通常6以上である。
R'としては、メチル基(−CH3,−Me)、エチル基(−C25,−Et)、n−プロピル基(−n37,−nPr)、i−プロピル基(−i37,−iPr)、n−ブチル基(−n49,−nBu)、t−ブチル基(−t49,−tBu)、n−ペンチル基(−n511)、n−ヘキシル基(−n613,−nHex)、シクロヘキシル基(−c611,−Cy)、フェニル基(−C65,−Ph)等が挙げられるが、メチル基が好ましい。
式(I)で表される尿素化合物としては、下記式で表される1,1,3,3−テトラメチル尿素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジメチル−2−オキソヘキサヒドロピリミジン(N,N’−ジメチルプロピレン尿素,DMPU)等が挙げられる。
Figure 0006846736
式(II)で表されるリン酸トリアミドとしては、下記式で表されるヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)、トリス(N,N−テトラメチレン)リン酸トリアミドが挙げられる。
Figure 0006846736
ルイス塩基の使用量(仕込量)は、式(a)で表される構造を有するシランの使用量に対して物質量換算で、通常0.01mol%以上、好ましくは0.1mol%以上、より好ましくは1mol%以上であり、通常10000mol%以下、好ましくは1000mol%以下、より好ましくは200mol%以下である。上記範囲内であると、ヒドロシランをより収率良く製造することができる。
還元工程は、溶媒を使用することが好ましい。また、溶媒の種類は特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができるが、具体的にはヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル系溶媒等が挙げられる。この中でもテトラヒドロフランが特に好ましい。
還元工程の反応温度は、通常0℃以上、好ましくは10℃以上、より好ましくは20℃以上であり、通常100℃以下、好ましくは70℃以下、より好ましくは40℃以下である。
還元工程の反応時間は、通常10分以上、好ましくは60分以上、より好ましくは180分以上であり、通常200時間以下、好ましくは96時間以下、より好ましくは48時間以下である。
還元工程は、窒素、アルゴン等の不活性雰囲気下で行うことが好ましい。
上記範囲内であると、ヒドロシランをより収率良く製造することができる。
還元工程によって生成する式(b)で表される構造を有するヒドロシランの具体的種類は、特に限定されず、製造目的に応じて適宜選択することができるが、下記式(B−1)〜(B−10)の何れかで表されるヒドロシランが挙げられる。
Figure 0006846736
(式(B−1)〜(B−10)中、R1は炭素原子数1〜20の炭化水素基、又は炭素原子数1〜10のアシル基を、R2はそれぞれ独立してハロゲン原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。)
なお、R1、R2は、式(A−1)〜(A−4)の何れかで表されるシランの場合と同様である。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
<実施例1>
オクチルジメチルメトキシシラン(160.6mg,0.79mmol)をテトラヒドロフラン(THF,0.5mL)に溶解させた。この溶液にヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA,7.0μL,0.04mmol)、ボラン−テトラヒドロフラン錯体のテトラヒドロフラン溶液(1.0M/THF,0.96mL,0.96mmol)を順に加えて室温で撹拌した。12時間後、反応溶液をシリカゲル濾過した後、溶媒を留去した。粗生成物をヘキサンに溶解させた後、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製することで、オクチルジメチルヒドロシラン(98.1mg,0.57mmol)を収率72%で得た。
Figure 0006846736
<実施例2>
ヤングコック付きNMRチューブ内にトリメチルエトキシシラン(31.1μL,0.20mmol)を重テトラヒドロフラン(0.5mL)に溶解させた。この溶液にヘキサメチルリン酸トリアミド(1.7μL,0.01mmol)、ボラン−テトラヒドロフラン錯体のテトラヒドロフラン溶液(1.0M/THF,0.20mL,0.20mmol)を順に加えて室温で静置した。48時間後、トリメチルヒドロシランが収率64%で生成していることを1H NMR測定によって確認した。
Figure 0006846736
<実施例3>
オクチルジメチルメトキシシラン(49.8μL,0.20mmol)をテトラヒドロフラン(0.5mL)に溶解させた。この溶液にN,N−ジメチルプロピレン尿素(DMPU,4.8μL,0.04mmol)、ボラン−テトラヒドロフラン錯体のテトラヒドロフラン溶液(1.0M/THF,0.20mL,0.20mmol)を順に加えて室温で撹拌した。12時間後、オクチルジメチルヒドロシラン収率51%で生成していることを1H NMR測定によって確認した。
Figure 0006846736
<実施例4>
3−クロロプロピルジメトキシメチルシラン(35.5μL,0.20mmol)をテトラヒドロフラン(0.1mL)に溶解させた。この溶液にヘキサメチルリン酸トリアミド(34.8μL,0.20mmol)、ボラン−テトラヒドロフラン錯体のテトラヒドロフラン溶液(1.0M/THF,0.40mL,0.40mmol)を順に加えて室温で撹拌した。12時間後、3−クロロプロピルジヒドロメチルシランが収率54%で生成していることを1H NMR測定によって確認した。
Figure 0006846736
<実施例5>
ヘキシルトリメトキシシラン(44.8μL,0.20mmol)をテトラヒドロフラン(0.1mL)に溶解させた。この溶液にヘキサメチルリン酸トリアミド(34.8μL,0.20mmol)、ボラン−テトラヒドロフラン錯体のテトラヒドロフラン溶液(1.0M/THF,0.60mL,0.60mmol)を順に加えて室温で撹拌した。12時間後、ヘキシルトリヒドロシランが収率50%で生成していることを1H NMR測定によって確認した。
Figure 0006846736
本発明の製造方法によって製造されたヒドロシランは、有機無機ハイブリット素材や機能性有機分子等の製造に利用することができる。

Claims (1)

  1. ルイス塩基の存在下、下記式(a)で表される構造を有するシランとボラン錯体又はジボランを反応させて下記式(b)で表される構造を有するヒドロシランを生成する還元工程を含み、
    前記ルイス塩基が、下記式(I)で表される尿素化合物及び下記式(II)で表されるリン酸トリアミドからなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることを特徴とするヒドロシランの製造方法。
    Figure 0006846736

    (式(a)中、R1は炭素原子数1〜20の炭化水素基、又は炭素原子数1〜10のアシ
    ル基を表す。)
    Figure 0006846736

    (式(I)及び(II)中、R及びR'はそれぞれ独立して炭素原子数1〜10の炭化水
    素基を表す。但し、Rの2以上の炭化水素基が連結して環状構造を形成していてもよい。)
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