JP6707668B2 - カチオン性ケイ素(ii)化合物およびその製造方法 - Google Patents

カチオン性ケイ素(ii)化合物およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、カチオン性Si(II)化合物およびその製造方法、ならびに触媒としてのその使用に関する。
カチオン性ケイ素(II)化合物は、高反応性化合物であり、それらの電子構造、具体的には触媒特性に関して、工業的に興味深いものである。例えば、Angew.Chem.2011,123,6975で示されるように、カチオン性Si(II)化合物(CMe)SiB(C は、高選択的にエーテルの転換を触媒する。
特に、この化合物群の使用の点において、合成容易性の欠如は、長い間そのままである。化合物(CMe)SiB(C は、Chem.Eur.Joc.2014,20,9192に記載されている通り、シリコセン(CMeSiから、例えば、シリコセンと特定のプロトン酸(CMeB(C との反応により独占的に調製することができる。これは、Science,2004,305,849に関連して、Organometallics 2000,19,1442に従う、非常に複雑で、安全性が重視された7段階の低温合成においてのみで入手可能である。J.Organomet.Chem.1993,446,139に示されるように、常に接近しやすいプロトン酸が、4価のケイ素を有する付加物の形成を伴う酸化的付加において得られる。
従って、カチオン性ケイ素(II)化合物を入手可能にできるより容易な方法が必要である。
本発明は、 一般式I:
(RSi)HA (I)
のカチオン性ケイ素(II)化合物を、一般式II:
(Rb−H)(RSi) (II)
のケイ素(II)化合物と、化合物Aとの反応により製造する方法であって、
式中、
は、共有結合、イオン結合を介してカチオン性ケイ素原子に結合したか、またはカチオン性ケイ素原子と1つ以上のπ結合を介して結合した 、窒素、酸素または硫黄などのヘテロ原子を追加的に含んでもよい炭素含有基であり、
(Rb−H)は、一般式III:
Figure 0006707668
のπ結合した一価の負に帯電した基であり、
は、互いに結合して縮合環を形成してもよい一価または多価の有機基であり(但し、基Rの少なくとも1つは、好ましくは前記環に対してアルファ位に、少なくとも1つの水素原子を有する炭素原子を介して結合した有機基である)、および
Aは、求電子剤として電子対を受容することが可能な化合物である、
方法、に関する。
驚くべきことに、カチオン性ケイ素(II)化合物は、負に帯電した水素原子(水素化物イオン)を水素化物受容体に移動させることにより調製することができることが見出された。水素化物受容体は、非常に手軽に、合成的に入手可能である。従って、このようにして、カチオン性ケイ素(II)化合物の入手可能性は、実質的に容易化される。更なる利益は、反応が副生成物を形成することなく、室温において高収率で起こることである。
本方法で起こる反応の例は、一般式IIIの好ましいシクロペンタジエニル基(Rb−H)、すなわち(Cp−CHRを使用することによって解明される。
本方法では、反応方程式1:
(Cp−CHR(RSi) + A => Cp=CR + (RSi) + HA (1)、
(式中、Cpはシクロペンタジエニル基である)
に従って、水素化物イオンが、水素化物受容体Aに移動され、HAおよび化合物Cp=CR(Rに対応)を形成する。
また、反応で形成される化合物HAは、カチオン性ケイ素(II)化合物(RSi)に対する対イオンを形成する。
基Rは、好ましくはπ結合され、かつ少なくとも2つ以上の共役炭素−炭素二重結合を含んでなる。
は、著しく好ましくは基R(R Cp)で置換されたπ結合したシクロペンタジエニル基であり、
式中、Rは、互いに結合して縮合環を形成してもよい一価または多価の有機基である。
この場合、一般式Iの化合物は、一般式Ia:
Figure 0006707668
の構造を有する。
また、基RおよびRは、好ましくは1つ以上の炭素基を介して、互いに結合してもよい。
基Rは、それぞれ独立して、水素、直鎖もしくは分岐の、非環状もしくは環状の、飽和、もしくは一価もしくは多価不飽和の、C1〜C20のアルキル基またはC6〜C20のアリール基であることが好ましく、C1〜C3のアルキル基であることが特に好ましく、メチル基であることが著しく好ましい。基Rの例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、sec−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルまたはtert−ペンチル基などのアルキル基:n−ヘキシル基などのヘキシル基;n−ヘプチル基などのヘプチル基;n−オクチル基およびイソオクチル基(2,4,4−トリメチルペンチル基など)などのオクチル基;n−ノニル基などのノニル基;n−デシル基などのデシル基;n−ドデシル基などのドデシル基;n−ヘキサデシル基などのヘキサデシル基;n−オクタデシル基などのオクタデシル基;シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチル基およびメチルシクロヘキシル基などのシクロアルキル基;フェニル、ナフチル、アントラリルおよびフェナントリル基などのアリール基;o−、m−およびp−トリル、キシル、メシチレニル、およびo−、m−およびp−エチルフェニル基などのアルカリル基;ならびにベンジル基、α−およびβ−フェニルエチル基などのアラルキル基である。
基(Rb−H)は、基Rで置換された一価の負に帯電した芳香族五員環系C からなるシクロペンタジエニルアニオンである。
一般式IIIの化合物において基Rは、それぞれ独立して、水素、直鎖もしくは分岐の、非環状もしくは環状の、飽和、もしくは一価もしくは多価不飽和の、C1〜C20のアルキル基またはC6〜C20のアリール基であることが好ましく、C1〜C3のアルキル基であることが特に好ましく、メチル基であることが著しく好ましい。
基Rの少なくとも1つは、基−CHRであることが好ましく、式中、基RおよびRは、それぞれ独立して、水素、直鎖もしくは分岐の、非環状もしくは環状の、飽和、もしくは一価もしくは多価不飽和の、C1〜C20のアルキル基またはC6〜C20のアリール基であることが好ましく、C1〜C3のアルキル基であることが特に好ましく、メチル基であることが著しく好ましい。
基Rの例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、sec−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルまたはtert−ペンチル基などのアルキル基:n−ヘキシル基などのヘキシル基;n−ヘプチル基などのヘプチル基;n−オクチル基およびイソオクチル基(2,4,4−トリメチルペンチル基など)などのオクチル基;n−ノニル基などのノニル基;n−デシル基などのデシル基;n−ドデシル基などのドデシル基;n−ヘキサデシル基などのヘキサデシル基;n−オクタデシル基などのオクタデシル基;シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチル基およびメチルシクロヘキシル基などのシクロアルキル基;フェニル、ナフチル、アントラリルおよびフェナントリル基などのアリール基;o−、m−およびp−トリル、キシル、メシチレニル、およびo−、m−およびp−エチルフェニル基などのアルカリル基;ならびにベンジル基、α−およびβ−フェニルエチル基などのアラルキル基である。
化合物Aは、水素化物受容体である。好ましい化合物AはMX(式中、M=B、AlまたはGa)、およびMX(式中、M=P、As、Sb、IrまたはPt)である。基Xは、それぞれ独立して、場合により置換された、飽和、非飽和、非環状もしくは環状の、場合により置換された炭素基もしくはカルボンオキシ基の定義を有するか、またはハロゲンの定義を有する。
化合物MXにおいて特に好ましい基Xは、ハロゲン、好ましくはフッ素で置換されたC1〜C20のアルキル基、C1〜C20のアルコキシ基、C6〜C20のアリール基もしくはC6〜C20のアリールオキシ基、またはフッ素、塩素および臭素である。
化合物MXにおいて特に好ましい基Xは、フッ素、塩素および臭素である。
化合物Aの好ましい例は、BF、BCl、AlF、AlCl、PCl、AsF、SbF、SbCl、PCl、PF、B(C、B(CF、B(CCl、B(C、B(2,6−ジフルオロ−C、B(2,4,6−トリフルオロ−C、B(2−C−C、B(2,3,5,6−テトラフルオロ−CH)、B(4,5,6,7−テトラフルオロ−2−ナフチル)、Al(C、Ga(C、B[C(CF、Al(ORPF、FAl(ORPF、およびSb(OTeFである。
反応方程式1に従った反応で形成される化合物HAは、カチオン性ケイ素(II)化合物(RSi)に対する対イオンを形成する。
しかしながら、他のアニオンによって、例えば、本発明の例に従った反応の下流である結果として得られる反応物によって、アニオンHAを代替することも可能である。
反応では、例示的な反応方程式1に従った、Cp=CRの定義を有する開裂生成物Rも形成される。開裂生成物Rは、反応混合物中に残してもよいが、これは有利な場合、例えばRが触媒プロセスを妨害する場合には、除去することができる。
除去は、当業者に公知の手法、例えば、蒸留または分別晶出によって行うことができる。化合物Rは、減圧下であることが好ましい蒸留プロセスによって蒸留除去されることが好ましい。除去が晶出によって行われる場合、結果として、一般式Iの化合物は、好ましくは、沈殿剤を添加することによって晶出させ、例えば、溶液中に残存する一般式Rの化合物を濾過することができる。
一般式IIの化合物と水素化物受容体Aとのモル分率は、少なくとも1:10および最大で10:1であることが好ましく、少なくとも1:5および最大で5:1であることが特に好ましく、少なくとも1:3および最大で3:1であることが著しく好ましい。2つ成分は、ここでは任意の順序で混合することができ、混合は当業者に公知の手法で実施される。
本発明による反応は、1つ以上の更なる成分の存在下、例えば、1つの溶媒または2つ以上の混合物の存在下で実施することができる。
一般式IIの化合物もしくは化合物Aのいずれか、または両方の成分は、1つの溶媒または溶媒混合物に溶解することができる。溶媒または溶媒混合物の割合は、一般式IIおよびAの化合物の合計に基づいて、少なくとも0.1重量%および最大で重量で1000倍であることが好ましく、少なくとも10重量%および最大で重量で100倍であることが特に好ましく、少なくとも30重量%および最大で重量で10倍であることが著しく好ましい。
溶媒は、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンもしくはトルエンなどの炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、クロロベンゼンもしくは1,2−ジクロロエタンなどの塩化炭化水素、ジエチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、アニソール、テトラヒドロフランもしくはジオキサンなどのエーテル、またはアセトニトリルもしくはプロピオニトリルなどのニトリルを使用することができる。
一般式Iの化合物を与えるための本発明による反応は、一般式Iの化合物の存在下で反応する成分の存在下で実施してもよい。この場合、更なる成分の反応のための触媒として有効な一般式Iの化合物は、反応物の存在下で生成される。
反応は、大気圧において、または減圧下もしくは高圧下で実施することができる。
圧力は、少なくとも0.01barおよび最大で100barであることが好ましく、少なくとも0.1barおよび最大で10barであることが特に好ましく、反応は大気圧で実施されることが著しく好ましい。
本発明による反応は、少なくとも−100℃および最大で+250℃の温度で実施されることが好ましく、少なくとも−20℃および最大で+150℃の温度で実施されることが特に好ましく、少なくとも0℃および最大で+100℃で実施されることが著しく好ましい。
さらに、本発明は、一般式I:
(RSi)HA (I)
のカチオン性ケイ素(II)化合物に関する。
一般式Iの化合物の例は、(CMe)SiHB(C 、(CMe)SiHBF 、(CMe)SiHB(CF 、(CMe)SiHB(CCl 、(CMe)SiHB(C 、(CMe)SiHB(2,6−ジフルオロ−C 、(CMe)SiHB(2,4,6−トリフルオロ−C 、(CMe)SiHB(2−C−C 、(CMe)SiHB(2,3,5,6−テトラフルオロ−CH) 、(CMe)SiHB(4,5,6,7−テトラフルオロ−2−ナフチル) 、(CMe)SiHB[C(CF 、(CMe)SiHAl(C 、(CMe)SiHGa(C 、(CMe)SiAl(ORPF 、(CMe)SiHFAl(ORPF 、(CMe)SiSb(OTeF 、(CMe)SiHBCl 、(CMe)SiHAlF 、(CMe)SiHAlCl 、(CMe)SiHPCl 、(CMe)SiHAsF 、(CMe)SiHSbF 、(CMe)SiHSbCl 、(CMe)SiHPCl 、(CMe)SiHPF 、(CiPr)SiHB(C 、および(CiPr)SiHBF 、(CMe)SiHB(C 、(CMe)SiHBF である。
一般式Iのカチオン性ケイ素(II)化合物は、例えば、エーテル交換反応、カチオン重合、ヒドロシリル化のための触媒として使用することができる。ヒドロシリル化の例において示されるように、一般式Iのケイ素(II)化合物によって触媒されるプロセスは、特に一様に進行し、副生成物の顕著な形成を伴わない。
上記の式の上述の全ての記号は、互いに独立してそれぞれ定義される。全ての式において、ケイ素原子は4価である。
いずれの場合も別段の定めがない限り、全ての量およびパーセントは重量に基づくものであり、全ての温度は20℃である。
20℃でのシリコセン(CMeSiと水素化物受容体B(Cとの反応は、カチオン性ケイ素(II)化合物(CMe)SiHB(C とテトラメチルフルベン(CMe)=CHを定量的に生じる。
例1
全てのプロセス工程は、Ar下で実施される。20.1mg(0.067mmol)のデカメチルシリコセン[(CMeSi、式II(式中、R=CMeおよび(Rb−H)=CMe ]と、30.0mg(0.059mmol)のトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランとが、0.5mlのCDClにそれぞれ溶解され、溶液をNMR管中で混ぜ合わせた。テトラメチルフルベンの形成を示す暗黄色の着色が直ぐに形成される。溶液は、化合物(Me)SiBH(C を含んでなる。
この化合物のシグナルは20℃で35日の期間にわたって変化しないままである。、すなわち、転換分解は起こっていない。
H−NMR(CDCl):δ=1.83および1.88(2s,テトラメチルフルベンの4つのMe)、2.19[s,(CMe)Si]、3.57[q,ブロード,J(HB)=17Hz,H−B(C ]、5.40(s,2H,テトラメチルフルベンのHC=);
19F−NMR(CDCl):δ=−133.6(m,2F);−164.1(m,1F);−167.2(m,2F);
29Si−NMR(CDCl):δ=−399.1
例2
全てのプロセス工程は、Ar下で実施される。11.8mg(0.046mmol)のデカメチルシリコセン[(CMeSi]と、23.3g(0.046mmol)のトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランとが、NMR管中に連続して計量され、1mlのCDCl3が添加される。2つの成分は溶解し、テトラメチルフルベンの形成を示す暗黄色の着色が直ぐに形成される。溶液は、化合物(Me)SiBH(C を含んでなる。
H−NMR(CDCl):δ=1.76および1.82(2s,テトラメチルフルベンの4つのMe)、2.10[s,(CMe)Si]、3.48[q,ブロード,H−B(C ]、5.40(s,2H,HC=);
29Si−NMR(CDCl):δ=−399.9
例3
全てのプロセス工程は、Ar下で実施される。100mg(0.335mmol)のデカメチルシリコセンと、172mg(0.335mmol)のトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランとが、0.5mlのCDClにそれぞれ溶解され、2つの溶液は混ぜ合わされる。テトラメチルフルベンの形成に起因して、溶液は直ぐに暗黄色に変色する。ヘプタンが添加されると直ぐに、化合物(Me)SiBH(C の無色の結晶沈殿物が形成される。CDClを除去するために、懸濁液は減圧下で少し濃縮され、1mlのヘプタンが再度添加される。シリンジを使用して溶液が除去され、結晶残渣が毎回1mlのヘプタンで2回洗浄される。それを高真空下、20℃で乾燥させ、フラベンを含まない純粋な155mg(64%)の生成物(Me)SiBH(C が得られる。
例4:ヒドロシリル化反応
全てのプロセス工程は、Ar下で実施される。118.5mg(1.00mmol)のα−メチルスチレンと、136.7ml(1.00mmol)のジメチルペンチルシランとが、0.5mlのCDClに溶解され、20℃において、0.5mlのCDCl中の2.8mg(0.0041mmol)の(例3で調製された)化合物(Me)SiBH(C の溶液が添加される。生成物PhSiMe−CH−CH(CH)Phの形成を自発的に生じるヒドロシリル化反応は、H−NMRスペクトルで観察される。20分後、50%生成物が形成され、反応は24時間後に完了する。
例5:ヒドロシリル化反応
全てのプロセス工程は、Ar下で実施される。例1により調製された、化合物(Me)SiBH(C とテトラメチルフルベン含んでなるNMR試料に、9.1mg(0.067mmol)のジメチルフェニルシランが添加される。最初に、まだ暗黄色溶液が、数時間以内に脱色する。黄色に変色したテトラメチルフラベンは、ジメチルフェニルシランと完全に反応し、ヒドロシリル化生成物PhSiMe−CH−CMe(NMRスペクトルにより調査)を形成する。化合物(Me)SiBH(C は、1H−NMRスペクトル(δ=2.2ppmにおけるシングレット)で不変の量で確認される。
例6:ヒドロシリル化反応
全てのプロセス工程は、Ar下で実施される。例1により調製された、それぞれ0.033mmolの化合物(Me)SiBH(C とテトラメチルフルベンとを含んでなるNMR試料に、17.4mg(0.147mmol)のα−メチルスチレンと、14.3mg(0.105mmol)のジメチルフェニルシランとの混合物が添加される。ジメチルフェニルシランとα−メチルスチレンとのヒドロシリル化反応の生成物[PhSiMe−CH−CH(CH)Ph]、およびジメチルフェニルシランとテトラメチルフラベンとのヒドロシリル化反応の生成物(PhSiMe−CH−CMe)が形成される。

Claims (6)

  1. 一般式I:
    (RSi)HA (I)
    のカチオン性ケイ素(II)化合物を、一般式II:
    (Rb−H)(RSi) (II)
    のケイ素(II)化合物と、化合物Aとの反応により製造する方法であって、
    式中、
    は、共有結合、イオン結合を介して前記カチオン性ケイ素原子に結合したか、または前記カチオン性ケイ素原子と1つ以上のπ結合を介して結合した、ヘテロ原子を追加的に含んでもよい炭素含有基であり、
    (Rb−H)は、一般式III:
    Figure 0006707668
    のπ結合した一価の負に帯電した基であり、
    は、互いに結合して縮合環を形成してもよい一価または多価の有機基であり(但し、基Rの少なくとも1つは、少なくとも1つの水素原子を有する炭素原子を介して結合した有機基である)、および
    Aは、求電子剤として電子対を受容することが可能な化合物であり、式:MX(式中、M=B、AlまたはGa、Xはハロゲンで置換されたC6〜C20のアリール基である)の化合物から選択される、
    方法。
  2. 一般式I:
    (RSi)HA (I)
    のカチオン性ケイ素(II)化合物であって、
    式中、
    は、共有結合、イオン結合を介して前記カチオン性ケイ素原子に結合したか、または前記カチオン性ケイ素原子と1つ以上のπ結合を介して結合した、ヘテロ原子を追加的に含んでもよい炭素含有基であり、および
    Aは、求電子剤として電子対を受容することが可能な化合物であり、式:MX(式中、M=B、AlまたはGa、Xはハロゲンで置換されたC6〜C20のアリール基である)の化合物から選択される、
    カチオン性ケイ素(II)化合物。
  3. 前記基Rが、それぞれ独立して、水素、直鎖または分岐の、非環状または環状の、飽和または一価もしくは多価不飽和の、C1〜C20のアルキル基またはC6〜C20のアリール基である、請求項1に記載の方法。
  4. Raが、基R(R Cp)によって置換されたπ結合したシクロペンタジエニル基であり、
    式中、Ryは、互いに結合して縮合環を形成してもよい一価または多価の有機基である、請求項1または3に記載の方法。
  5. 炭化水素、塩化炭化水素、エーテル、ニトリル、オルガノシランまたはオルガノシロキサンから選択される非プロトン性溶媒中で実施される、請求項1、3または4に記載の方法。
  6. エーテル交換反応、カチオン重合およびヒドロシリル化反応用触媒としての、請求項2に記載の一般式Iのカチオン性ケイ素(II)化合物の使用。
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