JP6845230B2 - デュアルatx/ca阻害剤としての新規な二環式化合物 - Google Patents

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Description

本発明は、哺乳類における治療又は予防に有用な有機化合物に、そして、特に、炎症性の症状、神経系の症状、血管の及び心血管の症状、ガン、並びに眼症状を治療又は予防するためのデュアルオートタキシン(ATX)/炭酸脱水酵素阻害剤(リゾホスファチジン酸(LPA)産生の阻害剤であり、したがって、LPAレベル及び関連するシグナル伝達のモジュレーターである)に関する。
本発明は、式(I)
Figure 0006845230

[式中、
は、置換フェニル、置換フェニル−C1−6−アルキル、置換フェノキシ−C1−6−アルキル、置換フェニル−C2−6−アルケニル、置換フェニル−C2−6−アルキニル、置換ピリジニル、置換ピリジニル−C1−6−アルキル、置換ピリジニル−C2−6−アルケニル、置換ピリジニル−C2−6−アルキニル、置換チオフェニル、置換チオフェニル−C1−6−アルキル、置換チオフェニル−C2−6−アルケニル、又は置換チオフェニル−C2−6−アルキニルであり、ここで、置換フェニル、置換フェニル−C1−6−アルキル、置換フェノキシ−C1−6−アルキル、置換フェニル−C2−6−アルケニル、置換フェニル−C2−6−アルキニル、置換ピリジニル、置換ピリジニル−C1−6−アルキル、置換ピリジニル−C2−6−アルケニル、置換ピリジニル−C2−6−アルキニル、置換チオフェニル、置換チオフェニル−C1−6−アルキル、置換チオフェニル−C2−6−アルケニル、及び置換チオフェニル−C2−6−アルキニルは、R、R及びRにより置換されており;
Yは、−OC(O)−又は−C(O)−であり;
Wは、−C(O)−、−S(O)−、又は−CR−であり;
は、置換フェニル、置換ピリジニル、又は置換チオフェニルであり、ここで、置換フェニル、置換ピリジニル、及び置換チオフェニルは、R、R及びRにより置換されており;
は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、ハロ−C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルキル、ヒドロキシ−C1−6−アルキル、C3−8−シクロアルキル、C3−8−シクロアルキル−C1−6−アルキル、C3−8−シクロアルキル−C1−6−アルコキシ、C3−8−シクロアルコキシ、C3−8−シクロアルコキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルアミノ、C1−6−アルキルカルボニルアミノ、C3−8−シクロアルキルカルボニルアミノ、C1−6−アルキルテトラゾリル、C1−6−アルキルテトラゾリル−C1−6−アルキル、又はヘテロシクロアルキル−C1−6−アルコキシであり;
及びRは、独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、ハロ−C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルキル、ヒドロキシ−C1−6−アルキル、C3−8−シクロアルキル、C3−8−シクロアルキル−C1−6−アルキル、C3−8−シクロアルキル−C1−6−アルコキシ、C3−8−シクロアルコキシ、C3−8−シクロアルコキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルカルボニルアミノ、C3−8−シクロアルキルカルボニルアミノ、C1−6−アルキルテトラゾリル、C1−6−アルキルテトラゾリル−C1−6−アルキル、又はヘテロシクロアルキル−C1−6−アルコキシから選択され;
は、アミノスルホニルであり;
及びRは、独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、ハロ−C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルキル、ヒドロキシ−C1−6−アルキル、C3−8−シクロアルキル、C3−8−シクロアルキル−C1−6−アルキル、C3−8−シクロアルキル−C1−6−アルコキシ、C3−8−シクロアルコキシ、及びC3−8−シクロアルコキシ−C1−6−アルキルから選択され:
は、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、又はハロゲンであり;
m、n、p及びqは、独立して、1又は2から選択される]
で示される新規な化合物、又は薬学的に許容し得る塩を提供する。
オートタキシン(ATX)は、リゾホスファチジルコリン(LPC)を生物活性シグナル伝達分子のリゾホスファチジン酸(LPA)に変換するために重要な、エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼ2、又はリゾホスホリパーゼDとも呼ばれる分泌酵素である。血漿LPAレベルは、ATX活性とよく相関することが示されているので、ATXは、細胞外LPAの重要なソースであると考えられている。プロトタイプATX阻害剤を用いた初期実験では、そのような化合物がマウス血漿においてLPA合成活性を阻害できることが示された。1970年代及び1980年代初頭に行われた研究は、LPAが広範な細胞応答(平滑筋細胞の収縮、血小板の活性化、細胞の増殖、ケモタキシス、及びその他を含む)を誘発できることを示した。LPAは、幾つかのGタンパク質共役型受容体(GPCR)(最初のメンバーは、元来、Edg(内皮細胞分化遺伝子)受容体又は脳室帯遺伝子−1(vzg−1)という名称であったが、現在は、LPA受容体と呼ばれている)に対するシグナル伝達を介してその作用を媒介する。プロトタイプ群は、現在、LPA1/Edg−2/VZG−1、LPA2/Edg−4、及びLPA3/Edg−7からなっている。近年、3つの更なるLPA受容体であるLPA4/p2y9/GPR23、LPA5/GPR92、及びLPA6/p2Y5が報告され、それらは、プロトタイプのLPA1〜3受容体よりもヌクレオチド選択的なプリン受容体に、より密接に関係している。ATX−LPAシグナル伝達軸は、例えば、神経系の機能、血管の発達、心血管の生理機能、生殖、免疫系の機能、慢性炎症、腫瘍の転移及び進行、臓器線維症、並びに肥満症及び/又はその他の代謝性疾患(例えば、糖尿病)を含む、広範囲にわたる生理学的な及び病態生理学的な機能に関与している。したがって、ATXの活性増大及び/又はLPAのレベル増大、LPA受容体の発現の変化、並びにLPAに対する応答の変化は、ATX/LPA軸に関する多くの様々な病態生理学的な症状の発症、進行及び/又はアウトカムに寄与し得る。
炭酸脱水酵素(CA)は、二酸化炭素及び水、並びに炭酸水素塩及びプロトンの間の平衡を触媒する亜鉛依存性の酵素のファミリーである。CA反応は、多くの生理学的プロセス及び病理学的プロセスに関与している。炭酸脱水酵素の阻害は、眼症状、血流減少性の症状、ガン、浮腫及び炎症性の症状(細菌感染を含む)の処置に有用である。
デュアル作用性ATX/CA阻害剤は、毛様体でのCA阻害を介した房水(AH)産生の阻害、及びAH排水系内のATX阻害によるAH流出の促進のような、2つの独立した経路を促進することにより、眼圧を低下させることが期待される。眼における血管漏出(vascular leakage)の症状(例えば、糖尿病性網膜症、加齢性黄斑疾患又は網膜静脈閉塞症)では、CAレベルが眼において増大すること及びpHの上昇を促進することが、示されているか又は予期される。これは、疾患進行に寄与し得る多くの加水分解酵素(ATXを含む)を活性化することが予期され、pHを最適にシフトさせることによる更なるATX阻害を示唆している。
本発明によれば、式(I)で示される化合物、又はそれらの薬学的に許容し得る塩及びエステルは、オートタキシンの活性及び/又はリゾホスファチジン酸(LPA)の生物活性に関連する疾患、障害又は症状を処置又は予防するために用いられ得る。
本明細書中における式(I)で示される化合物、又はそれらの薬学的に許容し得る塩及びエステルは、オートタキシン活性及び炭酸脱水酵素活性を阻害し、そのため、LPA産生を阻害し、そして、LPAレベル及び関連するシグナル伝達を調節する。本明細書中に記載されるデュアルATX/CA−II阻害剤は、ATX活性及び/若しくはLPAシグナル伝達が関与するか、疾患の病因若しくは病理に関与しているか又はその他の点で疾患の少なくとも1つの徴候に関連している疾患又は症状を、処置又は防止するための薬剤として有用である。ATX−LPA軸は、例えば、血管新生、慢性炎症、自己免疫疾患、線維性疾患、ガンの及び腫瘍の転移及び進行、眼症状、代謝性の症状(例えば、肥満症及び/又は糖尿病)、胆汁うっ滞性の又は他の形態の慢性掻痒症のような症状、並びに急性の及び慢性の臓器移植拒絶に関連付けられてきた。
本発明の目的は、式(I)で示される化合物並びにそれらの前述の塩及びエステル、並びに、治療活性物質としてのそれらの使用;該化合物を製造するためのプロセス;中間体;医薬組成物;該化合物、それらの薬学的に許容し得る塩又はエステルを含む医薬;ATXの活性及び/又はリゾホスファチジン酸(LPA)の生物活性に関連する障害又は症状を処置又は予防するための(特に、炎症性の症状、神経系の症状、呼吸器系の症状、血管の及び心血管の症状、線維性疾患、ガン、眼症状、代謝性の症状、胆汁うっ滞性の及び他の形態の慢性掻痒症、並びに急性の及び慢性の臓器移植拒絶の処置又は予防における)該化合物、塩又はエステルの使用;並びに、炎症性の症状、神経系の症状、呼吸器系の症状、血管の及び心血管の症状、線維性疾患、ガン、眼症状、代謝性の症状、胆汁うっ滞性の及び他の形態の慢性掻痒症、並びに急性の及び慢性の臓器移植拒絶を処置又は予防するための医薬を製造するための、該化合物、塩又はエステルの使用である。より特には、式(I)で示される化合物並びにそれらの前述の塩及びエステル、並びに、治療活性物質としてのそれらの使用;該化合物を製造するためのプロセス;中間体;医薬組成物;該化合物、それらの薬学的に許容し得る塩又はエステルを含む医薬;眼症状(更に特には、緑内障)を処置又は予防するための、該化合物、塩又はエステルの使用である。
用語「C1−6−アルコキシ」は、式−O−R’(式中、R’は、C1−6−アルキル基である)で示される基を示す。C1−6−アルコキシ基の例は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ及びtert−ブトキシを含む。特定の例は、メトキシである。
用語「C2−6−アルケニル」は、少なくとも1個の二重結合を有する、2〜6個の炭素原子の一価の直鎖の又は分岐の炭化水素基を示す。特定の例は、エチレニルである。
用語「C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル」は、C1−6−アルキル基の水素原子のうちの少なくとも1個がC1−6−アルコキシ基により置き換えられている、C1−6−アルキル基を示す。特定の例は、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル、エトキシエチル、イソプロポキシメチル及びイソプロポキシエチルである。
用語「C1−6−アルキル」は、1〜6個の炭素原子の一価の直鎖の又は分岐の飽和炭化水素基を示す。C1−6−アルキルの例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、及びペンチルを含む。特定のアルキル基は、メチル、エチル、イソプロピル、n−ブチル及びsec−ブチルを含む。
用語「C1−6−アルキルアミノ」:式−NH−R’(式中、R’は、C1−6−アルキル基である)で示される基。特定のC1−6−アルキルアミノは、式−NH−R’(式中、R’は、ter−ブチルである)で示される基である。
用語「C1−6−アルキルカルボニルアミノ」は、式−NH−C(O)−R’(式中、R’は、C1−6−アルキル基である)で示される基を示す。特定のC1−6−アルキルカルボニルアミノは、式−NH−C(O)−R’(式中、R’は、ter−ブチルである)で示される基である。
用語「C1−6−アルキルテトラゾリル」は、1個のC1−6−アルキル基で置換されているテトラゾリル基を示す。特定のC1−6−アルキルテトラゾリルは、メチルテトラゾリルである。
用語「C1−6−アルキルテトラゾリル−C1−6−アルキル」は、C1−6−アルキル基の水素原子のうちの1個がC1−6−アルキルテトラゾリル基により置き換えられている、C1−6−アルキル基を示す。特定の例は、メチルテトラゾリルメチルである。
用語「C2−6−アルキニル」は、少なくとも1個の三重結合を有する、2〜6個の炭素原子の一価の直鎖の又は分岐の炭化水素基を示す。
用語「アミノ」は、−NH基を示す。
用語「アミノスルホニル」は、−S(O)−NH基を示す。
用語「シアノ」は、−C≡N基を示す。
用語「C3−8−シクロアルコキシ」は、式−O−R’(式中、R’は、C3−8−シクロアルキルである)で示される基を示す。
用語「C3−8−シクロアルコキシ−C1−6−アルキル」は、アルキル基の水素原子のうちの少なくとも1個がC3−8−シクロアルコキシ基により置き換えられている、C1−6−アルキル基を示す。
用語「C3−8−シクロアルキル」は、3〜8個の環炭素原子の一価の飽和の単環式の又は二環式の炭化水素基を示す。二環式は、2個の炭素原子を共有する2個の飽和炭素環からなる環系を意味する。単環式シクロアルキルについての例は、シクロプロピル、シクロブタニル、シクロペンチル、シクロヘキシル又はシクロヘプチルである。二環式C3−8−シクロアルキルについての例は、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル又はビシクロ[2.2.2]オクタニルである。特定のC3−8−シクロアルキル基は、シクロプロピルである。
用語「C3−8−シクロアルキル−C1−6−アルコキシ」は、アルキル基の水素原子のうちの少なくとも1個がC3−8−シクロアルキル基により置き換えられている、C1−6−アルコキシ基を示す。
用語「C3−8−シクロアルキル−C1−6−アルキル」は、アルキル基の水素原子のうちの少なくとも1個がC3−8−シクロアルキル基により置き換えられている、C1−6−アルキル基を示す。
用語「C3−8−シクロアルキルカルボニルアミノ」は、式−NH−C(O)−R’(式中、R’は、C3−8−シクロアルキル基である)で示される基を示す。
用語「ハロ−C1−6−アルコキシ」は、アルコキシ基の水素原子のうちの少なくとも1個が同一の又は異なるハロゲン原子により置き換えられている、C1−6−アルコキシ基を示す。特定の例は、トリフルオロメトキシである。
用語「ハロゲン」及び「ハロ」は、本明細書中で互換可能に使用され、そして、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードを示す。特定のハロゲンは、クロロ及びフルオロである。
用語「ハロ−C1−6−アルキル」は、C1−6−アルキル基の水素原子のうちの少なくとも1個が同一の又は異なるハロゲン原子により置き換えられている、C1−6−アルキル基を示す。特定の例は、トリフルオロメチルである。
用語「ヘテロシクロアルキル」は、N、O及びSから選択される1、2又は3個の環ヘテロ原子を含み、残りの環原子が炭素である、4〜9個の環原子の一価の飽和の又は部分不飽和の単環式又は二環式の環系を示す。二環式は、2個の環原子を共有する2個の環からなること(即ち、2個の環を分離する架橋が、単結合、又は1若しくは2個の環原子の鎖のいずれかであること)を意味する。単環式飽和ヘテロシクロアルキルについての例は、4,5−ジヒドロ−オキサゾリル、オキセタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、2−オキソ−ピロリジン−3−イル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロ−チエニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1,1−ジオキソ−チオモルホリン−4−イル、アゼパニル、ジアゼパニル、ホモピペラジニル又はオキサゼパニルである。二環式飽和ヘテロシクロアルキルについての例は、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチル、キヌクリジニル、8−オキサ−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチル、9−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノニル、3−オキサ−9−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノニル又は3−チア−9−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノニルである。部分不飽和ヘテロシクロアルキルについての例は、ジヒドロフリル、イミダゾリニル、ジヒドロ−オキサゾリル、テトラヒドロ−ピリジニル、又はジヒドロピラニルである。ヘテロシクロアルキル基の特定の例は、テトラヒドロピラニルである。
用語「ヘテロシクロアルキル−C1−6−アルコキシ」は、アルキル基の水素原子のうちの少なくとも1個がヘテロシクロアルキル基により置き換えられている、C1−6−アルコキシ基を示す。ヘテロシクロアルキル−C1−6−アルコキシの特定の例は、テトラヒドロピラニル−C1−6−アルコキシ、より特には、テトラヒドロピラニルメトキシである。
用語「ヒドロキシ」は、−OH基を示す。
用語「ヒドロキシ−C1−6−アルキル」は、アルキル基の水素原子のうちの1個がヒドロキシ基により置き換えられている、C1−6−アルキル基を示す。特定の例は、ヒドロキシメチル及びヒドロキシエチルである。
用語「フェノキシ」は、式−O−R’(式中、R’は、フェニル基である)で示される基を示す。
用語「フェノキシ−C1−6−アルキル」は、アルキル基の水素原子のうちの1個がフェノキシ基により置き換えられている、C1−6−アルキル基を示す。
用語「フェニル−C2−6−アルケニル」は、アルキル基の水素原子のうちの1個がフェニル基により置き換えられている、C2−6−アルケニル基を示す。フェニル−C2−6−アルケニルの特定の例は、フェニルエテニルである。
用語「フェニル−C1−6−アルキル」は、アルキル基の水素原子のうちの1個がフェニル基により置き換えられている、C1−6−アルキル基を示す。フェニル−C1−6−アルキルの特定の例は、フェニルメチル及びフェニルエチルである。
用語「フェニル−C2−6−アルキニル」は、アルキル基の水素原子のうちの1個がフェニル基により置き換えられている、C2−6−アルキニル基を示す。
用語「ピリジニル−C2−6−アルケニル」は、アルキル基の水素原子のうちの1個がピリジニル基により置き換えられている、C2−6−アルケニル基を示す。
用語「ピリジニル−C1−6−アルキル」は、アルキル基の水素原子のうちの1個がピリジニル基により置き換えられている、C1−6−アルキル基を示す。ピリジニル−C1−6−アルキルの特定の例は、ピリジニルメチル、より特には、2−ピリジニルメチルである。
用語「ピリジニル−C2−6−アルキニル」は、アルキル基の水素原子のうちの1個がピリジニル基により置き換えられている、C2−6−アルキニル基を示す。
用語「チオフェニル−C2−6−アルケニル」は、アルキル基の水素原子のうちの1個がチオフェニル基により置き換えられている、C2−6−アルケニル基を示す。
用語「チオフェニル−C1−6−アルキル」は、アルキル基の水素原子のうちの1個がチオフェニル基により置き換えられている、C1−6−アルキル基を示す。
用語「チオフェニル−C2−6−アルキニル」は、アルキル基の水素原子のうちの1個がチオフェニル基により置き換えられている、C2−6−アルキニル基を示す。
用語「薬学的に許容し得る塩」は、遊離塩基又は遊離酸の生物学的有効性及び特性を保持し、生物学的にも又はその他の点でも非所望ではないそれらの塩を指す。該塩は、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等、特に、塩酸)、及び有機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸、N−アセチルシステイン等)と形成される。加えて、これらの塩は、遊離酸に無機塩基又は有機塩基を付加することにより調製され得る。無機塩基から誘導される塩は、限定されるものではないが、ナトリウムの、カリウムの、リチウムの、アンモニウムの、カルシウムの、マグネシウムの塩等を含む。有機塩基から誘導される塩は、限定されるものではないが、第一級の、第二級の及び第三級のアミン、天然の置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、並びに塩基性イオン交換樹脂(例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、リシン、アルギニン、N−エチルピペリジン、ピペリジン、ポリイミン樹脂等)の塩を含む。式(I)で示される化合物の特定の薬学的に許容し得る塩は、塩酸塩、メタンスルホン酸塩及びクエン酸塩である。
「薬学的に許容し得るエステル」は、一般式(I)で示される化合物が、官能基で誘導体化されて、インビボで親化合物に変換して戻ることが可能な誘導体を提供し得ることを意味する。そのような化合物の例は、生理学的に許容し得、かつ、代謝的に不安定なエステル誘導体(例えば、メトキシメチルエステル、メチルチオメチルエステル、及びピバロイルオキシメチルエステル)を含む。加えて、インビボで一般式(I)で示される親化合物を生成することが可能な代謝的に不安定なエステルと類似する、一般式(I)で示される化合物の任意の生理学的に許容し得る等価体も本発明の範囲内である。
用語「保護基」(PG)は、合成化学において従来それと関連する意味において、化学反応を別の保護されていない反応部位で選択的に行うことができるように、多官能性化合物中の反応部位を選択的にブロックする基を示す。保護基は、適切な時点で除去され得る。例示的な保護基は、アミノ保護基、カルボキシ保護基又はヒドロキシ保護基である。特定の保護基は、tert−ブトキシカルボニル(Boc)、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)及びベンジル(Bn)基である。更なる特定の保護基は、tert−ブトキシカルボニル(Boc)及びフルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)基である。より特定の保護基は、tert−ブトキシカルボニル(Boc)基である。
略語uMは、マイクロモーラーを意味し、そして、記号μMに相当する。
略語uLは、マイクロリットルを意味し、そして、記号μLに相当する。
略語ugは、マイクログラムを意味し、そして、記号μgに相当する。
式(I)で示される化合物は、幾つかの不斉中心を含有することができ、そして、光学的に純粋なエナンチオマー、エナンチオマーの混合物(例えば、ラセミ体等)、光学的に純粋なジアステレオ異性体、ジアステレオ異性体の混合物、ジアステレオ異性体ラセミ体、又はジアステレオ異性体ラセミ体の混合物の形態で存在することができる。
Cahn−Ingold−Prelog順位則により、不斉炭素原子は、「R」又は「S」立体配置であり得る。
また、本発明の実施態様は、本明細書中に記載されるとおりの式(I)よる化合物及びそれらの薬学的に許容し得る塩又はエステル、特に、本明細書中に記載されるとおりの式(I)による化合物及びそれらの薬学的に許容し得る塩、より特には、本明細書中に記載されるとおりの式(I)による化合物である。
本発明の別の実施態様は、
が、置換フェニル−C1−6−アルキル、置換フェノキシ−C1−6−アルキル、置換フェニル−C2−6−アルケニル、置換ピリジニル、又は置換ピリジニル−C1−6−アルキルであり、ここで、置換フェニル−C1−6−アルキル、置換フェノキシ−C1−6−アルキル、置換フェニル−C2−6−アルケニル、置換ピリジニル、及び置換ピリジニル−C1−6−アルキルは、R、R及びRにより置換されており;
Yが、−OC(O)−又は−C(O)−であり;
Wが、−C(O)−であり;
が、置換フェニル又は置換ピリジニルであり、ここで、置換フェニル及び置換ピリジニルは、R、R及びRにより置換されており;
が、ハロ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルカルボニルアミノ、又はテトラヒドロピラニル−C1−6−アルコキシであり;
が、H、C1−6−アルキル、又はC3−8−シクロアルキルであり;
が、Hであり;
が、アミノスルホニルであり;
及びRが、独立して、H及びハロゲンから選択され;
が、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、又はハロゲンであり;
m、n、p及びqが、1である;
本明細書中に記載されるとおりの式(I)による化合物、又は薬学的に許容し得る塩である。
本発明の特定の実施態様は、Rが、置換フェニル−C1−6−アルキル、置換フェノキシ−C1−6−アルキル、置換フェニル−C2−6−アルケニル、置換ピリジニル、又は置換ピリジニル−C1−6−アルキルであり、ここで、置換フェニル−C1−6−アルキル、置換フェノキシ−C1−6−アルキル、置換フェニル−C2−6−アルケニル、置換ピリジニル、及び置換ピリジニル−C1−6−アルキルは、R、R及びRにより置換されている、本明細書中に記載されるとおりの式(I)による化合物である。
本発明の更なる特定の実施態様は、Rが、置換ピリジニル、又は置換ピリジニル−C1−6−アルキルであり、ここで、置換ピリジニル、及び置換ピリジニル−C1−6−アルキルは、R、R及びRにより置換されている、本明細書中に記載されるとおりの式(I)による化合物である。
本発明の特定の実施態様は、Yが、−C(O)−である、本明細書中に記載されるとおりの式(I)による化合物である。
本発明の特定の実施態様は、Rが、置換フェニル又は置換ピリジニルであり、ここで、置換フェニル及び置換ピリジニルは、R、R及びRにより置換されている、本明細書中に記載されるとおりの式(I)による化合物である。
本発明の特定の実施態様は、Rが、ハロ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルカルボニルアミノ、又はテトラヒドロピラニル−C1−6−アルコキシである、本明細書中に記載されるとおりの式(I)による化合物である。
本発明の更なる特定の実施態様は、Rが、テトラヒドロピラニル−C1−6−アルコキシである、本明細書中に記載されるとおりの式(I)による化合物である。
本発明の特定の実施態様は、Rが、H、C1−6−アルキル、又はC3−8−シクロアルキルである、本明細書中に記載されるとおりの式(I)による化合物である。
本発明の更なる特定の実施態様は、Rが、C3−8−シクロアルキルである、本明細書中に記載されるとおりの式(I)による化合物である。
本発明の特定の実施態様は、Rが、Hである、本明細書中に記載されるとおりの式(I)による化合物である。
本発明の特定の実施態様は、R及びRが、独立して、H及びハロゲンから選択される、本明細書中に記載されるとおりの式(I)による化合物である。
本発明の更なる特定の実施態様は、Rが、H又はハロゲンである、本明細書中に記載されるとおりの式(I)による化合物である。
本発明の更なる特定の実施態様は、Rが、Hである、本明細書中に記載されるとおりの式(I)による化合物である。
本発明の特定の実施態様は、Rが、ハロゲン又はC1−6−アルコキシである、本明細書中に記載されるとおりの式(I)による化合物である。
本発明の特定の実施態様は、m、n、p及びqが、1である、本明細書中に記載されるとおりの式(I)による化合物である。
本発明のより特定の実施態様は、
が、置換ピリジニル、又は置換ピリジニル−C1−6−アルキルであり、ここで、置換ピリジニル、及び置換ピリジニル−C1−6−アルキルは、R、R及びRにより置換されており;
Yが、−C(O)−であり;
Wが、−C(O)−であり;
が、置換フェニル又は置換ピリジニルであり、ここで、置換フェニル及び置換ピリジニルは、R、R及びRにより置換されており;
が、テトラヒドロピラニル−C1−6−アルコキシであり;
が、C3−8−シクロアルキルであり;
が、Hであり;
が、アミノスルホニルであり;
が、H又はハロゲンであり;
が、Hであり;
が、ハロゲン又はC1−6−アルコキシであり;
m、n、p及びqが、1である;
本明細書中に記載されるとおりの式(I)による化合物、又は薬学的に許容し得る塩である。
本発明の特定の実施態様は、本明細書中に記載されるとおりの式I(a)
Figure 0006845230

[式中、
が、置換フェニル−C1−6−アルキル、置換フェノキシ−C1−6−アルキル、置換フェニル−C2−6−アルケニル、置換ピリジニル、又は置換ピリジニル−C1−6−アルキルであり、ここで、置換フェニル−C1−6−アルキル、置換フェノキシ−C1−6−アルキル、置換フェニル−C2−6−アルケニル、置換ピリジニル、及び置換ピリジニル−C1−6−アルキルは、R、R及びRにより置換されており;
Yが、−OC(O)−又は−C(O)−であり;
Wが、−C(O)−であり;
が、置換フェニル又は置換ピリジニルであり、ここで、置換フェニル及び置換ピリジニルは、R、R及びRにより置換されており;
が、ハロ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルカルボニルアミノ、又はテトラヒドロピラニル−C1−6−アルコキシであり;
が、H、C1−6−アルキル、又はC3−8−シクロアルキルであり;
が、Hであり;
及びRが、独立して、H及びハロゲンから選択され;
が、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、又はハロゲンであり;
m、n、p及びqが、1である]
による化合物、又は薬学的に許容し得る塩である。
本発明の更なる特定の実施態様は、本明細書中に記載されるとおりの式I(b)
Figure 0006845230

[式中、
が、置換ピリジニル、又は置換ピリジニル−C1−6−アルキルであり、ここで、置換ピリジニル、及び置換ピリジニル−C1−6−アルキルは、R、R及びRにより置換されており;
Yが、−C(O)−であり;
Wが、−C(O)−であり;
が、置換フェニル又は置換ピリジニルであり、ここで、置換フェニル及び置換ピリジニルは、R、R及びRにより置換されており;
が、テトラヒドロピラニル−C1−6−アルコキシであり;
が、C3−8−シクロアルキルであり;
が、Hであり;
が、H又はハロゲンであり;
が、Hであり;
が、ハロゲン又はC1−6−アルコキシであり;
m、n、p及びqが、1である]
による化合物、又は薬学的に許容し得る塩である。
本明細書中に記載されるとおりの式(I)で示される化合物の特定の例は、以下
trans−5−(2−フルオロ−4−スルファモイル−ベンゾイル)−3a−メトキシ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 3−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチルエステル;
trans−4−[3a−メトキシ−2−[3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]プロパノイル]−3,4,6,6a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピロール−5−カルボニル]−3−フルオロベンゼンスルホンアミド;
trans−4−[5−[2−シクロプロピル−6−(オキサン−4−イルメトキシ)ピリジン−4−カルボニル]−3a−メトキシ−3,4,6,6a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボニル]−3−フルオロベンゼンスルホンアミド;
trans−5−(4−スルファモイル−ベンゾイル)−3a−メトキシ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 3−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチルエステル;
trans−5−(4−スルファモイル−ベンゾイル)−3a−フルオロ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル;
trans−5−(4−スルファモイル−ベンゾイル)−3a−メトキシ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル;
trans−3a−メチル−5−(4−スルファモイル−ベンゾイル)−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル;
trans−5−(5−スルファモイルピリジン−2−カルボニル)−3a−メトキシ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 3−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチルエステル;
trans−6−[3a−メトキシ−2−[3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]プロパノイル]−3,4,6,6a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピロール−5−カルボニル]ピリジン−3−スルホンアミド;
trans−6−[5−[2−シクロプロピル−6−(オキサン−4−イルメトキシ)ピリジン−4−カルボニル]−3a−メトキシ−3,4,6,6a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボニル]ピリジン−3−スルホンアミド;
trans−5−(2−フルオロ−4−スルファモイル−ベンゾイル)−3a−フルオロ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル;
trans−4−[3a−フルオロ−2−[(E)−3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]プロパ−2−エノイル]−3,4,6,6a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピロール−5−カルボニル]−3−フルオロベンゼンスルホンアミド;
trans−4−[3a−フルオロ−2−[2−[4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]アセチル]−3,4,6,6a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピロール−5−カルボニル]−3−フルオロベンゼンスルホンアミド;
trans−4−[5−[2−シクロプロピル−6−(オキサン−4−イルメトキシ)ピリジン−4−カルボニル]−3a−フルオロ−3,4,6,6a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボニル]−3−フルオロベンゼンスルホンアミド;
trans−4−[3a−フルオロ−2−[3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]プロパノイル]−3,4,6,6a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピロール−5−カルボニル]−3−フルオロベンゼンスルホンアミド;
(+)−(3aR,6aR)−3a−メチル−5−(4−スルファモイル−ベンゾイル)−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル;
(−)−trans−5−(4−スルファモイル−ベンゾイル)−3a−メトキシ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル;
(−)−trans−5−(4−スルファモイル−ベンゾイル)−3a−フルオロ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル;
(−)−trans−5−(4−スルファモイル−ベンゾイル)−3a−メトキシ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 3−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチルエステル;
(−)−(3aS,6aS)−3a−メチル−5−(4−スルファモイルベンゾイル)−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル;
(+)−trans−5−(4−スルファモイル−ベンゾイル)−3a−メトキシ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル;
(+)−trans−5−(4−スルファモイル−ベンゾイル)−3a−フルオロ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル;
(+)−trans−5−(4−スルファモイル−ベンゾイル)−3a−メトキシ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 3−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチルエステル;
及びそれらの薬学的に許容し得る塩
から選択される。
本明細書中に記載されるとおりの式(I)で示される化合物の更なる特定の例は、以下
trans−4−[5−[2−シクロプロピル−6−(オキサン−4−イルメトキシ)ピリジン−4−カルボニル]−3a−メトキシ−3,4,6,6a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボニル]−3−フルオロベンゼンスルホンアミド;
trans−6−[5−[2−シクロプロピル−6−(オキサン−4−イルメトキシ)ピリジン−4−カルボニル]−3a−メトキシ−3,4,6,6a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボニル]ピリジン−3−スルホンアミド;
trans−4−[5−[2−シクロプロピル−6−(オキサン−4−イルメトキシ)ピリジン−4−カルボニル]−3a−フルオロ−3,4,6,6a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボニル]−3−フルオロベンゼンスルホンアミド;
及びそれらの薬学的に許容し得る塩
から選択される。
本明細書中に記載されるとおりの式(I)で示される化合物を製造するためのプロセスは、本発明の目的である。
本発明の式(I)で示される化合物の調製は、逐次的な又は収束的な合成経路で実施され得る。本発明の合成は、以下の一般スキームに示される。該反応及び得られた生成物の精製を実施するために必要な技能は、当業者には公知である。エナンチオマー又はジアステレオ異性体の混合物が反応の間に生成される場合、これらのエナンチオマー又はジアステレオ異性体は、本明細書中に記載されているか又は当業者に公知の方法(例えば、(キラル)クロマトグラフィー又は結晶化等)によって分離され得る。プロセスの以下の記載において使用される置換基及び表示は、本明細書中に与えられる意味を有する。
一般式(I)で示される化合物は、当技術分野において周知の方法を使用して、アミン前駆体及び適切な試薬から合成され得る。
Figure 0006845230
例えば、アミンを、式R−COOH()で示される好適なカルボン酸と反応させて、式(I)で示される化合物(式中、Yは、−C(O)−である)をもたらす。該反応は、カップリング剤(例えば、1,1’−カルボニルジイミダゾール、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチル−カルボジイミド塩酸塩、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート、又はブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウム ヘキサフルオロホスファート)の存在下、非プロトン性溶媒(例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン、及びそれらの混合物)中、−40℃〜80℃の間の温度で、塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、4−メチルモルホリン、及び/又は4−(ジメチルアミノ)ピリジン)の存在下又は非存在下で行われる。
また、アミンを、好適なアシル化試薬(例えば、式R−COCl()で示される塩化アシル)と反応させて、式(I)で示される化合物(式中、Yは、−C(O)−である)をもたらすこともできる。該反応は、溶媒(例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン又はN,N−ジメチルホルムアミド)中、塩基(例えば、トリエチルアミン又は4−メチルモルホリン)の存在下、0℃〜80℃の間の温度で行われる。
或いは、アミンを、式R−O−C(O)−Cl()で示される好適なクロロギ酸エステルと、又は式()で示されるイミダゾール−1−カルボン酸エステルと反応させて、式(I)で示される化合物(式中、Yは、−OC(O)−である)をもたらす。
Figure 0006845230
該反応は、好適な溶媒(例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、アセトン、水、又はそれらの混合物)中、塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム)の存在下、0℃〜溶媒又は溶媒混合物の沸点の間の温度で行われる。
クロロギ酸エステルは、市販されているか、又は文献に記載されているように、式R−OHで示される対応するアルコールから、ホスゲン若しくはホスゲン等価体(例えば、ジホスゲン、トリホスゲン)との反応により合成され得る。
イミダゾール−1−カルボン酸エステルは、式R−OHで示される対応するアルコールから、1,1’−カルボニルジイミダゾールとの反応により合成される。該反応は、溶媒(例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン又はアセトニトリル)中、室温で行われる。イミダゾール−1−カルボン酸エステルは、上記されるとおり、典型的には、単離されずにアミンと直接反応させる。
式R−OHで示されるアルコールは、市販されているか、又は本明細書中に記載されているか若しくは当技術分野において公知の方法によって製造され得る。
カルボン酸()及びハロゲン化アシル()は、市販されているか、又は本明細書中に若しくは文献に記載されているように調製され得る。
一般式で示されるアミンは、好適に保護された前駆体から合成される。
Figure 0006845230
好適な保護基(PG)は、tert−ブトキシカルボニル又はベンジルオキシカルボニルである。中間体の脱保護は、当技術分野において公知の方法及び試薬を使用して行われ得る。
例えば、PGがベンジルオキシカルボニルである場合、脱保護は、1bar〜100barの間の圧力で、好適な触媒(例えば、パラジウム担持活性炭)の存在下、20℃〜150℃の間の温度で、溶媒(例えば、メタノール又はエタノール)中で水素化することにより行われ得る。
或いは、PGがtert−ブトキシカルボニルである場合、脱保護は、好適な酸(例えば、塩酸又はトリフルオロ酢酸)の存在下、溶媒(例えば、水、2−プロパノール、ジクロロメタン又は1,4−ジオキサン)中、0℃〜30℃の間の温度で行われ得る。
中間体は、一般式で示されるアミン前駆体から、当技術分野において公知の方法を使用して、適切な試薬との反応により生成され得る。
Figure 0006845230
例えば、を、一般式X−CR−R)で示されるアルキル化剤(式中、Xは、脱離基(例えば、Cl、Br、I又はOSOCH)である)と反応させて、(式中、Wは、−CR−である)をもたらす。この反応は、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン又はN,N−ジメチルホルムアミド)中、塩基(例えば、トリエチルアミン又は炭酸カリウム)の存在下、0℃〜100℃の間の温度で行われる。
或いは、式で示される化合物(式中、Wは、−CR−であり、Rは、水素、アルキル又はシクロアルキルであり、そして、Rは、Hである)については、アミンを、一般式R−C(O)−R)で示されるアルデヒド又はケトンと、還元的アミノ化反応において反応させ、をもたらす。この反応は、好適な還元剤(例えば、水素化ホウ素ナトリウム又はトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム)の存在下、溶媒(例えば、メタノール、酢酸、テトラヒドロフラン、1,2−ジクロロエタン、又はそれらの混合物)中、0℃〜50℃の間の温度で行われる。
或いは、アミンを、式R−COOH(10)で示される好適なカルボン酸と反応させて、式で示される化合物(式中、Wは、−C(O)−である)をもたらす。該反応は、カップリング剤(例えば、1,1’−カルボニルジイミダゾール、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチル−カルボジイミド塩酸塩、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート、又はブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウム ヘキサフルオロホスファート)の存在下、非プロトン性溶媒(例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン、及びそれらの混合物)中、−40℃〜80℃の間の温度で、塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、4−メチルモルホリン、及び/又は4−(ジメチルアミノ)ピリジン)の存在下又は非存在下で行われる。
或いは、アミンを、式R−SOCl(11)で示される好適な塩化スルホニルと反応させて、式で示される化合物(式中、Wは、−S(O)−である)をもたらす。該反応は、好適な溶媒(例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、アセトン、水、又はそれらの混合物)中、塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム)の存在下、0℃〜溶媒又は溶媒混合物の沸点の間の温度で行われる。
アミン、アルキル化剤、アルデヒド/ケトン、カルボン酸10及び塩化スルホニル11は、市販されているか、又は本明細書中に若しくは文献に記載されているように合成され得る。
式(I)で示される化合物は、一般式12で示されるアミン前駆体から、当技術分野において公知の方法を使用して、適切な試薬との反応により生成され得る。
Figure 0006845230
例えば、式12で示されるアミンを、一般式X−CR−R)で示されるアルキル化剤(式中、Xは、脱離基(例えば、Cl、Br、I又はOSOCH)である)と反応させて、式(I)で示される化合物(式中、Wは、−CR−である)をもたらす。この反応は、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン又はN,N−ジメチルホルムアミド)中、塩基(例えば、トリエチルアミン又は炭酸カリウム)の存在下、0℃〜100℃の間の温度で行われる。
或いは、式12で示されるアミンを、一般式R−C(O)−R)で示されるアルデヒド又はケトンと、還元的アミノ化反応において反応させて、式(I)で示される化合物(式中、Wは、−CR−であり、Rは、水素、アルキル又はシクロアルキルであり、そして、Rは、Hである)をもたらす。この反応は、好適な還元剤(例えば、水素化ホウ素ナトリウム又はトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム)の存在下、溶媒(例えば、メタノール、酢酸、テトラヒドロフラン、1,2−ジクロロエタン、又はそれらの混合物)中、0℃〜50℃の間の温度で行われる。
或いは、アミン12を、式R−COOH(10)で示される好適なカルボン酸と反応させて、式(I)で示される化合物(式中、Wは、−C(O)−である)をもたらす。該反応は、カップリング剤(例えば、1,1’−カルボニルジイミダゾール、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチル−カルボジイミド塩酸塩、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート、又はブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウム ヘキサフルオロホスファート)の存在下、非プロトン性溶媒(例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン、及びそれらの混合物)中、−40℃〜80℃の間の温度で、塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、4−メチルモルホリン、及び/又は4−(ジメチルアミノ)ピリジン)の存在下又は非存在下で行われる。
或いは、アミン12を、式R−SOCl(11)で示される好適な塩化スルホニルと反応させて、(I)(式中、Wは、−S(O)−である)をもたらす。該反応は、好適な溶媒(例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、アセトン、水、又はそれらの混合物)中、塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム)の存在下、0℃〜溶媒又は溶媒混合物の沸点の間の温度で行われる。
アミン12は、式13で示されるそれらのtert−ブチルカルバマート誘導体から、カルバマート脱保護により合成され得る。脱保護は、好適な酸(例えば、塩酸又はトリフルオロ酢酸)の存在下、溶媒(例えば、水、2−プロパノール、ジクロロメタン又は1,4−ジオキサン)中、0℃〜30℃の間の温度で行われ得る。
Figure 0006845230
tert−ブチルカルバマート13は、当技術分野において周知の方法を使用して、式14で示されるアミン前駆体及び適切な試薬から合成され得る。
Figure 0006845230
例えば、アミン14を、式R−COOH()で示される好適なカルボン酸と反応させて、式13で示される化合物(式中、Yは、−C(O)−である)をもたらす。該反応は、カップリング剤(例えば、1,1’−カルボニルジイミダゾール、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチル−カルボジイミド塩酸塩、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート、又はブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウム ヘキサフルオロホスファート)の存在下、非プロトン性溶媒(例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン、及びそれらの混合物)中、−40℃〜80℃の間の温度で、塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、4−メチルモルホリン、及び/又は4−(ジメチルアミノ)ピリジン)の存在下又は非存在下で行われる。
また、アミン14を、好適なアシル化試薬(例えば、式R−COCl()で示される塩化アシル)と反応させて、式13で示される化合物(式中、Yは、−C(O)−である)を得ることもできる。該反応は、溶媒(例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン又はN,N−ジメチルホルムアミド)中、塩基(例えば、トリエチルアミン又は4−メチルモルホリン)の存在下、0℃〜80℃の間の温度で行われる。
或いは、アミン14を、式R−O−C(O)−Cl()で示される好適なクロロギ酸エステルと、又は式で示されるイミダゾール−1−カルボン酸エステルと反応させて、式13で示される化合物(式中、Yは、−OC(O)−である)をもたらす。該反応は、好適な溶媒(例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、アセトン、水、又はそれらの混合物)中、塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム)の存在下、0℃〜溶媒又は溶媒混合物の沸点の間の温度で行われる。
或いは、アミン14を、塩基(例えば、ピリジン)の存在下、好適な溶媒(例えば、ジクロロメタン)中、−78℃〜+20℃の間の温度で、ホスゲン又はホスゲン等価体(例えば、トリホスゲン)と反応させて、対応するN−クロロカルボニルアミン14Aにすることができる。次いで、N−クロロカルボニルアミン14Aを、式R−OHで示されるアルコールと反応させて、式13で示される化合物(式中、Yは、−OC(O)−である)をもたらす。この反応は、好適な溶媒(例えば、ジクロロメタンのアセトニトリル)中、好適な塩基(例えば、水素化ナトリウム、ピリジン、又はポリスチレン結合2−tert−ブチルイミノ−2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルペルヒドロ−1,3,2−ジアザホスホリン)の存在下、20℃〜溶媒の沸点の間の温度で行われる。
Figure 0006845230
22で示されるアミンは、市販されているか、又は本明細書中に若しくは文献に記載されているように生成され得る。
また、本発明の実施態様は、式(III)で示される化合物の存在下での、式(II)で示される化合物の反応を含む、上記に定義されるとおりの式(I)で示される化合物を調製するためのプロセスである;
Figure 0006845230

[式中、R、R、R、m、n、p及びqは、上記に定義されるとおりであり、そして、Wは、−C(O)−である]。
特に、カップリング剤(例えば、1,1’−カルボニルジイミダゾール、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチル−カルボジイミド塩酸塩、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート、又はブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウム ヘキサフルオロホスファート、特に、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート)の存在下、非プロトン性溶媒(例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン、及びそれらの混合物、特に、N,N−ジメチルホルムアミド)中、塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、4−メチルモルホリン、及び/又は4−(ジメチルアミノ)ピリジン)の存在下又は非存在下、特に、4−メチルモルホリンの存在下、そして、−78℃〜還流の間、特に、−10℃〜室温の間からなる温度。
また、本発明の目的は、治療活性物質として使用するための、本明細書中に記載されるとおりの式(I)による化合物である。
同様に、本発明の目的は、本明細書中に記載されるとおりの式(I)による化合物及び治療上不活性な担体を含む医薬組成物である。
本発明の特定の実施態様は、眼症状(特に、緑内障)を処置又は予防するための、本明細書中に記載されるとおりの式(I)による化合物である。
本発明はまた、眼症状(特に、緑内障)を処置又は予防するための医薬を調製するための、本明細書中に記載されるとおりの式(I)による化合物の使用に関する。
また、本発明の目的は、有効量の本明細書中に記載されるとおりの式(I)による化合物を投与することを含む、眼症状(特に、緑内障)を処置又は予防するための方法である。
炎症性の症状は、限定されるものではないが、関節炎、変形性関節炎、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、異常な排泄障害等、並びに炎症性気道疾患(例えば、特発性肺線維症(IPF)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)又は慢性気管支喘息)を含む。
呼吸器系の更なる症状は、限定されるものではないが、医原性の薬物誘発性線維症、職業誘発性の及び/又は環境誘発性の線維症、全身性の疾患及び血管炎、肉芽腫症(サルコイドーシス、過敏性肺炎)、膠原血管病、肺胞蛋白症、ランゲルハンス細胞肉芽腫症、リンパ脈管筋腫症、遺伝病(ヘルマンスキー−パドラック症候群、結節性硬化症、神経線維腫症、代謝性蓄積症、家族性間質性肺疾患)、放射線誘発性の線維症、珪肺症、アスベスト誘発性の肺線維症、又は急性呼吸促迫症候群(ARDS)を含む、様々な病因の他の間質性肺疾患(diffuse parenchymal lung diseases)を含む。
神経系の症状は、限定されるものではないが、神経因性疼痛、統合失調症、神経炎症(例えば、アストログリオーシス)、末梢及び/又は自律性(糖尿病性)ニューロパチー等を含む。
血管疾患は、限定されるものではないが、アテローム性動脈硬化症、血栓性の血管症、並びに血栓性微小血管症、増殖性動脈症(例えば、粘液性の細胞外マトリックスによって取り囲まれている膨潤した筋内膜(myointimal)細胞、及び結節の肥厚)、アテローム性動脈硬化症、血管コンプライアンスの低下(例えば、硬直、心室コンプライアンスの低下、及び血管コンプライアンスの低下)、内皮の機能不全等を含む。
心血管の症状は、限定されるものではないが、急性冠症候群、冠動脈性心疾患、心筋梗塞、動脈性及び肺高血圧症、心不整脈(例えば、心房細動)、脳卒中、並びにその他の血管損傷を含む。
線維性疾患は、限定されるものではないが、心筋の及び血管の線維症、肺線維症、皮膚線維症、強皮症、及び被嚢性腹膜炎を含む。
ガン、及びガン転移は、限定されるものではないが、乳ガン、卵巣ガン、肺ガン、前立腺ガン、中皮腫、神経膠腫、消化器ガン、並びにそれらの進行及び転移の攻撃性を含む。
眼症状は、限定されるものではないが、増殖性及び非増殖性(糖尿病性)の網膜症、ドライ型及びウエット型の加齢性黄斑変性症(AMD)、黄斑浮腫、中枢動脈/静脈閉塞、外傷、緑内障等を含む。特に、眼症状は、緑内障である。
代謝性の症状は、限定されるものではないが、肥満症及び糖尿病を含む。
また、本発明の実施態様は、記載されるプロセスのいずれか1つにより製造される場合の、本明細書中に記載されるとおりの式(I)で示される化合物である。
アッセイ手順
Hisタグを有するヒト完全長ATX及びHisタグを有しないヒト完全長ATXの生成
オートタキシン(ATX−ENPP2)のクローニング:cDNAを市販のヒト造血細胞全RNAから調製し、そして、オーバーラップPCRにおいてテンプレートとして用いて、3’−6×Hisタグを有するか又は有しない完全長ヒトENPP2 ORFを生成した。これら完全長インサートを、pcDNA3.1V5−His TOPO(Invitrogen)ベクターにクローニングした。幾つかの単一クローンのDNA配列を確認した。正確な完全長クローンからのDNAを用いてタンパク質の発現を確認するために、Hek293細胞にトランスフェクトした。コード化ENPP2の配列は、追加のC末端6×Hisタグを有するか又は有しないSwissprotに登録されているQ13822に一致する。
ATXの発酵:20Lの制御型撹拌タンクバイオリアクター(Sartorius)における大規模一過性トランスフェクションによって、組み換えタンパク質を生成した。細胞の増殖及びトランスフェクション中、温度、撹拌速度、pH及び溶存酸素濃度を、それぞれ、37℃、120rpm、7.1及び30%DOに維持した。FreeStyle 293−F細胞(Invitrogen)を、FreeStyle 293培地(Invitrogen)の懸濁液中で培養し、そして、錯化剤としてX−tremeGENE Ro−1539(市販品、Roche Diagnostics)を用いて、上記プラスミドDNAを有する約1〜1.5×10E6細胞/mLでトランスフェクトした。細胞に濃縮栄養素溶液(J Immunol Methods, 194, (1996), 19, 1-199 (page 193))を供給し、そして、細胞を、トランスフェクションの72時間後に酪酸ナトリウム(2mM)によって誘導し、そして、トランスフェクションの96時間後に回収した。ウエスタンブロット、酵素アッセイ及び/又は分析IMACクロマトグラフィーによって、発現を分析した。フロースルー熱交換器内で細胞懸濁液を4℃まで冷却した後、Zeta Plus 60M02 E16(Cuno)及びSartopore 2 XLG(Sartorius)フィルターユニットに通して濾過することによって、細胞分離及び上清の滅菌濾過を行った。上清を、精製の前に4℃で保存した。
ATXの精製:0.02%の最終濃度になるようにBrij 35を添加することによって、かつ、1M HClを用いてpHを7.0に調整することによって、20リットルの培養上清を限外濾過用に調整した。次いで、まず上清を0.2 m Ultran−Pilot Open Channel PESフィルター(Whatman)に通してマイクロ濾過し、その後、30kDaの分子量カットオフ(MWCO)を有するUltran−Pilot Screen Channel PESフィルター(Whatman)に通して1リットルに濃縮した。IMACクロマトグラフィーの前に、1mMの最終濃度になるようにNiSOを添加した。次いで、きれいにした上清を、50mM NaHPO(pH7.0)、0.5M NaCl、10%グリセロール、0.3% CHAPS、0.02% NaNで予め平衡化しておいたHisTrapカラム(GE Healthcare)に適用した。該カラムを、それぞれ、20mM、40mM及び50mM イミダゾールを含有する同じバッファーを用いて段階的に洗浄した。次いで、15カラム容量での0.5M イミダゾールへの直線勾配を用いて、タンパク質を溶離した。ATXを含有する画分をプールし、そして、30kDaのPESフィルター膜を備えるAmiconセルを用いて濃縮した。20mM BICINE(pH8.5)、0.15M NaCl、10%グリセロール、0.3% CHAPS、0.02% NaN中、Superdex S−200 prep grade(XK 26/100)(GE Healthcare)でのサイズ排除クロマトグラフィーによって、該タンパク質を更に精製した。精製後のタンパク質の最終収量は、培養上清1リットル当たりATX 5〜10mgであった。該タンパク質を−80℃で保存した。
ヒトATX酵素阻害アッセイ
特異的に標識した基質アナログ(MR121基質)を用いた蛍光消光アッセイにより、ATX阻害を測定した。このMR121基質を得るために、BOC及びTBSで保護された6−アミノヘキサン酸(R)−3−({2−[3−(2−{2−[2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオニルアミノ]−エトキシ}−ヒドロキシ−ホスホリルオキシ)−2−ヒドロキシ−プロピルエステル(Ferguson et al., Org Lett, 2006, 8 (10), 2023)のエタノールアミン側の遊離アミンをMR121フルオロフォア(CAS 185308-24-1、1−(3−カルボキシプロピル)−11−エチル−1,2,3,4,8,9,10,11−オクタヒドロ−ジピリド[3,2−b:2’,3’−i]フェノキサジン−13−イウム)で標識し、次いで、脱保護の後、アミノヘキサン酸側をトリプトファンで続いて標識した。
アッセイワーキング溶液を以下のとおり調製した:
アッセイバッファー(50mM Tris−HCl、140mM NaCl、5mM KCl、1mM CaCl、1mM MgCl、0.01% Triton−X−100、pH8.0;
ATX溶液:ATX(ヒトHisタグ化)ストック溶液(20mM ビシン(pH8.5)、0.15M NaCl、10%グリセロール、0.3% CHAPS、0.02% NaN中 1.08mg/mL)、アッセイバッファー中 1.4〜2.5×最終濃度に希釈;
MR121基質溶液:MR121基質ストック溶液(DMSO中 800μM MR121基質)、アッセイバッファー中 2〜5×最終濃度に希釈。
試験化合物(DMSO中 10mMストック、8μL)を384ウェルサンプルプレート(Corning Costar #3655)中に入れ、そして、DMSO 8μLで希釈した。O行に至るまでcpd溶液 8μLを次の行に移すことによって、行方向の段階希釈液を調製した。化合物溶液及び対照溶液を5回混合し、そして、2μLを384ウェルアッセイプレート(Corning Costar #3702)に移した。次いで、15μLの41.7nM ATX溶液を添加(最終濃度 30nM)し、5回混合し、次いで、30℃で15分間インキュベートした。MR121基質溶液 10μLを添加(最終濃度 1μM)し、30回混合し、次いで、30℃で15分間インキュベートした。次いで、蛍光を、2分毎に1時間測定し(Perkin Elmerプレート:ビジョンマルチモードリーダー);光強度:2.5%;露光時間:1.4秒、フィルター:Fluo_630/690nm)、そして、これら計測値からIC50値を計算した。
ヒト炭酸脱水酵素−II阻害アッセイ
酢酸4−ニトロフェニル(4−NPA)をその基質として使用する吸光度法によって、ヒト炭酸脱水酵素II(hCA−II)阻害を測定した。4−NPAは、水酸化亜鉛機構を介して、活性hCA IIによって触媒することができる。文献(Armstrong et al., J. Biol. Chem., 1966, 241, 5137-5149)に報告されているように、生成物中のニトロフェノラートをイオン化して、348〜400nmに高い吸光度を有する鮮黄色のアニオンを生成することができる。hCA II基質変換を検出するためにOD340nmを選択した。
アッセイワーキング溶液を以下のとおり調製した:
アッセイバッファー:50mM MOPS、33mM Na2SO4、1mM EDTA、0.5mg/ml BSA、pH7.5;
酵素溶液:hCA−II(ヒト、完全長)ストック溶液(20mM HEPES、50mM NaCl、pH7.4中 1.0mg/mL)、アッセイバッファー中 2133×最終濃度に希釈;
4−NPA基質溶液:4−NPA基質ストック溶液(DMSO中 250mM、−20℃で保存)、脱イオン水中 50×最終濃度に希釈。
試験化合物(DMSO中 10mMストック、100μL)を96ウェルサンプルプレート(Corning Costar #3655)中に入れ、そして、0.5mMに希釈した。3列から22列に至るまで化合物溶液 20μLを次の列に移すことによって、列方向の段階希釈液を調製した。この後、1.2μLを384ウェルアッセイプレート(Corning Costar #3701)に移した。次いで、16nM hCA II溶液 30μLを添加(最終濃度 8nM)し、5回混合した。4−NPA基質溶液 30μLを添加(最終濃度 2.5mM)し、5回混合した。次いで、340nmにおける吸光度を、ゼロ時として直ちに測定した。アッセイプレートを室温で1時間インキュベートし、次いで、1時間時として測定した(Perkin Elmer EnVision 2103;フィルター:Photometric 340;光強度60%;フラッシュ数:10)。これら測定値からIC50値及びK値を計算した。
Figure 0006845230
本明細書中に記載されるとおりの式(I)で示される化合物及びそれらの薬学的に許容し得る塩又はエステルは、0.00001μM〜1000μMの間のIC50値を有し、特定の化合物は、0.0005μM〜500μMの間のIC50値を有し、更なる特定の化合物は、0.0005μM〜50μMの間のIC50値を有し、より特定の化合物は、0.0005μM〜5μMの間のIC50値を有する。これら結果は、上記酵素アッセイを用いることによって得られた。
式(I)で示される化合物及びそれらの薬学的に許容し得る塩は、(例えば、医薬調製物の形態で)医薬として使用され得る。医薬調製物は、体内に(例えば、経口的に(例えば、錠剤、コーティング錠剤、糖衣錠、硬ゼラチンカプセル剤及び軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤又は懸濁剤の形態で)、経鼻的に(例えば、点鼻スプレーの形態で)、直腸的に(例えば、坐剤の形態で)、又は局所的に眼に(液剤、軟膏剤、ゲル剤又は水溶性ポリマーインサートの形態で))投与され得る。しかし、投与は、非経口的に(例えば、筋肉内、静脈内又は眼内に(例えば、無菌の注射液剤の形態で))も達成され得る。
式(I)で示される化合物及びそれらの薬学的に許容し得る塩は、錠剤、コーティング錠剤、糖衣錠、硬ゼラチンカプセル剤、注射液剤又は局所的な製剤を製造するために、薬学的に不活性な無機の又は有機の補助剤と共に加工され得る 乳糖、トウモロコシデンプン又はそれらの誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩等は、例えば、錠剤、糖衣剤及び硬ゼラチンカプセル剤用のそのような補助剤として使用され得る。
軟ゼラチンカプセル剤に好適な補助剤は、例えば、植物油、ロウ、脂肪、半固体物質及び液状ポリオール等である。
液剤及びシロップ剤の製造に好適な補助剤は、例えば、水、ポリオール、ショ糖、転化糖、グルコース等である。
注射液剤に好適な補助剤は、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセロール、植物油等である。
坐剤に好適な補助剤は、例えば、天然油又は硬化油、ロウ、脂肪、半固体の又は液体のポリオール等である。
局所眼科製剤に好適な補助剤は、例えば、シクロデキストリン、マンニトール、又は当技術分野で公知のその他の多くの担体及び賦形剤である。
更に、医薬調製物は、保存剤、可溶化剤、増粘物質、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色剤、香味料、浸透圧を変えるための塩、バッファー、マスキング剤、又は抗酸化剤を含有することができる。それらは、更なる他の治療的に価値のある物質を含有することもできる。
用量は、広い範囲で変えることができ、当然ながら、各特定の症例における個々の要求に適合される。一般的に、経口投与の場合には、体重1kg当たり約0.1mg〜20mg(好ましくは、体重1kg当たり約0.5mg〜4mg(例えば、一人当たり約300mg))の一日用量を、好ましくは1〜3回の個々の用量に分割し、それは例えば、適切であるならば、同じ量からなることができる。局所投与の場合には、製剤は0.001重量%〜15重量%の医薬を含有することができ、必要とされる用量(0.1〜25mgの間であることができる)を、1日当たりに若しくは1週間当たりに1回の用量によるか、又は1日当たりに複数回の用量(2〜4回)によるか、或いは1週間当たりに複数回の用量によるかのいずれかで、投与することができる しかし、それが必要であることが示される場合、本明細書中に与えられた上限又は下限を超えることができることは明らかである。
本発明を、本明細書中の以下に実施例により説明するが、これらは限定的な性質を有するものではない。
調製例がエナンチオマーの混合物として得られる場合、純粋なエナンチオマーを、本明細書中に記載される方法により、又は当業者に公知の方法(例えば、キラルクロマトグラフィー又は結晶化等)により得ることができる。
実施例
そうではないと特定されない場合、全ての実施例及び中間体を窒素雰囲気下で調製した。
略語:aq.=水性;CAS−RN=Chemical Abstracts Service登録番号;HPLC=高速液体クロマトグラフィー;MS=質量スペクトル;PS−BEMP=ポリスチレン結合2−tert−ブチルイミノ−2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルペルヒドロ−1,3,2−ジアザホスホリン;sat.=飽和
実施例1
trans−5−(2−フルオロ−4−スルファモイル−ベンゾイル)−3a−メトキシ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 3−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチルエステル
Figure 0006845230

trans−3a−メトキシ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 3−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチルエステル二塩酸塩(中間体5;96mg、186μmol)、4−メチルモルホリン(113mg、1.11mmol)及び2−フルオロ−4−スルファモイル安息香酸(CAS-RN 714968-42-0;42.8mg、186μmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)中溶液に、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(70.6mg、186μmol)を室温で添加し、次いで、18時間後、反応混合物を分配した(飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び酢酸エチル/2−メチルテトラヒドロフラン 4:1)。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして、エバポレートした。クロマトグラフィー(シリカゲル;勾配 ジクロロメタン〜ジクロロメタン/メタノール/25%アンモニア水溶液 90:10:0.25)で、標題化合物(107mg、80%)を得た。白色の固体、MS:646.2(M+H)
以下の実施例を、trans−3a−メトキシ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 3−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチルエステル二塩酸塩を適切なアミンによって置き換え、かつ2−フルオロ−4−スルファモイル安息香酸を適切なカルボン酸によって置き換えて、実施例1と同様にして生成した。
Figure 0006845230

Figure 0006845230

Figure 0006845230
実施例2
trans−5−(2−フルオロ−4−スルファモイル−ベンゾイル)−3a−フルオロ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル
Figure 0006845230

(4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)メタノール(26.1mg、136μmol)のアセトニトリル(5mL)中溶液に、1,1’−カルボニルジイミダゾール(22mg、136μmol)を添加し、そして、反応混合物を50℃で2時間加熱し、次いで、トリエチルアミン(68.8mg 680μmol)及び3−フルオロ−4−(trans−3a−フルオロオクタヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボニル)ベンゼンスルホンアミド塩酸塩(50mg、136μmol)を添加し、そして、反応混合物を還流下で更に15時間加熱した。冷却後、反応混合物を酢酸エチル及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液の間で分配した。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして、エバポレートした。クロマトグラフィー(シリカゲル;勾配 ジクロロメタン〜ジクロロメタン/メタノール/25%アンモニア水溶液 90:10:0.25)で、標題化合物(59mg、79%)を得た。白色の泡状物、MS:550.1(M+H)
実施例3
trans−4−[3a−フルオロ−2−[(E)−3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]プロパ−2−エノイル]−3,4,6,6a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピロール−5−カルボニル]−3−フルオロベンゼンスルホンアミド
Figure 0006845230

3−フルオロ−4−((3aR,6aS)−3a−フルオロオクタヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボニル)ベンゼンスルホンアミド塩酸塩(中間体9;50mg、122μmol)、4−メチルモルホリン(61.9mg、612μmol)及び(E)−3−(4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)アクリル酸(29mg、122μmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)中溶液に、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(46.5mg、122μmol)を室温で添加し、次いで、18時間後、反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び酢酸エチル/2−メチルテトラヒドロフラン 4:1の間で分配した。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして、エバポレートした。クロマトグラフィー(シリカゲル;勾配 ジクロロメタン/メタノール/25%アンモニア水溶液 97.5:2.5:0.25〜95:5:0.25)で、標題化合物(48mg、72%)を得た。白色の固体、MS:546.1(M+H)
以下の実施例を、3−フルオロ−4−((3aR,6aS)−3a−フルオロオクタヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボニル)ベンゼンスルホンアミド塩酸塩を適切なアミンによって置き換え、かつ(E)−3−(4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)アクリル酸を適切なカルボン酸によって置き換えて、実施例3と同様にして生成した。
Figure 0006845230
実施例4及び5
(+)−(3aR,6aR)−3a−メチル−5−(4−スルファモイル−ベンゾイル)−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル、及び(−)−(3aS,6aS)−3a−メチル−5−(4−スルファモイルベンゾイル)−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル
Figure 0006845230

trans−3a−メチル−5−(4−スルファモイル−ベンゾイル)−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステルのラセミ体(実施例1.06;180mg、341μmol)を、Chiralpak ADを固定相として使用し、かつヘプタン/エタノール/酢酸アンモニウム 60:40:0.004を溶離液として使用する分取HPLCによって分離した。これは、より速く溶離する(+)−エナンチオマー(実施例4;67mg、37%;白色の泡状物、MS:528.2(M+H))及びより遅く溶離する(−)−エナンチオマー(実施例5;63mg、35%;白色の泡状物、MS:528.2(M+H))を生成した。
以下の実施例を、以下に示す固定相及び溶離液を使用して、それらのラセミ体のキラルHPLC分離によって、実施例4及び5と同様にして生成した。
Figure 0006845230
中間体
中間体1
trans−3a−メチルヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2(1H)−カルボン酸tert−ブチル
工程1:trans−1−ベンジル−3−メチルピロリジン−3,4−ジカルボン酸ジメチル
N−ベンジル−1−メトキシ−N−((トリメチルシリル)メチル)メタンアミン(CAS-RN 93102-05-7;1.74g、17.0mmol)のジクロロメタン(5mL)中溶液を、2−メチルフマル酸ジメチル(CAS-RN 617-53-8;1.00g、6.32mmol)及びトリフルオロ酢酸(79.3mg、696μmol)のジクロロメタン(10mL)中の氷冷混合物に0〜5℃で添加した。得られた黄色の溶液を20時間かけて室温に達するにまかせ、次いで、飽和炭酸水素塩水溶液及びジクロロメタンの間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして、エバポレートした。クロマトグラフィー(シリカゲル;勾配 ジクロロメタン〜ジクロロメタン/メタノール/25%アンモニア水溶液 95:5:0.25)で、標題化合物(1.61g、87%)を得た。淡黄色の油状物、MS:292.2(M+H)
工程2:trans−3,4−ジメチル 3−メチルピロリジン−1,3,4−トリカルボン酸1−tert−ブチル
trans−1−ベンジル−3−メチルピロリジン−3,4−ジカルボン酸ジメチル(1.56g、5.35mmol)及び二炭酸ジ−tert−ブチル(1.29g、5.89mmol)のメタノール(20mL)中溶液を、パラジウム(活性炭担持 10%、165mg、1.55mmol)の存在下、水素雰囲気下(1bar)、室温で撹拌した。3時間後、珪藻土を通す濾過により不溶性物質を除去し、そして、濾液を濃縮した。クロマトグラフィー(シリカゲル;勾配 ヘプタン〜酢酸エチル/ヘプタン 1:1)で、標題化合物(1.47g、91%)を得た。無色の油状物、MS:202.1(M+H−MeCOCO)
工程3:trans−3,4−ビス(ヒドロキシメチル)−3−メチルピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
trans−3−メチルピロリジン−1,3,4−トリカルボン酸 1−tert−ブチル3,4−ジメチル(1.47g、4.87mmol)のテトラヒドロフラン(12mL)中溶液を0℃まで冷却し、そして、水素化ホウ素リチウム溶液(テトラヒドロフラン中 2M、5.47mL、10.9mmol)で処理し、次いで、30分後、氷浴を除去し、そして、反応混合物を室温で撹拌した。18時間後、1M 塩酸水溶液をpH1になるまで0℃でゆっくり添加することによって、過剰の試薬を破壊した。得られた清澄な溶液をジクロロメタンで抽出し、有機層を水及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして、エバポレートした。クロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン−酢酸エチル勾配)で、標題化合物(1.05g、88%)を得た。無色の粘性油状物、MS:190.1(M+H−イソブテン)
工程4:trans−3−メチル−3,4−ビス(((メチルスルホニル)オキシ)メチル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
塩化メタンスルホニル(1.41g、12.4mmol)を、trans−3,4−ビス(ヒドロキシメチル)−3−メチルピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.01g、4.12mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(3.19g、24.7mmol)のジクロロメタン(10mL)中の清澄な無色の溶液に0℃で滴下して加え、0℃まで冷却した。30分後、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液及びジクロロメタンの間で分配した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして、エバポレートした。クロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン−酢酸エチル勾配)で、標題化合物(1.53g、92%)を得た。黄色の粘性油状物、MS:346.1(M+H−イソブテン)
工程5:trans−5−ベンジル−3a−メチルヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2(1H)−カルボン酸tert−ブチル
trans−3−メチル−3,4−ビス(((メチルスルホニル)オキシ)メチル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.52g、3.79mmol)のトルエン(20mL)中溶液に、トリエチルアミン(1.15g、11.4mmol)及びベンジルアミン(811mg、7.57mmol)を添加した。反応混合物を還流下で加熱し、次いで、20時間後、もう1つの部分のトリエチルアミン(1.15g、11.4mmol)及びベンジルアミン(811mg、7.57mmol)を添加し、次いで、還流下で更に20時間後、反応混合物を1M 水酸化ナトリウム水溶液及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして、エバポレートした。クロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン−酢酸エチル勾配)で、標題化合物(875mg、73%)を得た。淡黄色の固体、MS:317.2(M+H)
工程6:trans−3a−メチルヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2(1H)−カルボン酸tert−ブチル
(3aR,6aR)−5−ベンジル−3a−メチルヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2(1H)−カルボン酸tert−ブチル(870mg、2.75mmol)のメタノール(10mL)中溶液を、パラジウム(活性炭担持 10%、146mg、1.37mmol)の存在下、水素雰囲気下(1bar)、室温で撹拌し、次いで、5時間後、不溶性物質を珪藻土を通す濾過により除去した。濾液をエバポレートして、約10%のメタノールを含有する標題化合物(640mg、93%)を得た。無色の粘性油状物、MS:227.2(M+H)
中間体2
trans−3a−フルオロヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2(1H)−カルボン酸tert−ブチル
標題化合物を、2−メチルフマル酸ジメチルを2−フルオロフマル酸ジエチル(CAS-RN 4495-77-6)によって置き換えて、中間体1と同様にして生成した。無色の粘性油状物、MS:231.2(M+H)
中間体3
trans−3a−メトキシヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2(1H)−カルボン酸tert−ブチル
標題化合物を、2−メチルフマル酸ジメチルを2−メトキシフマル酸ジメチル(CAS-RN 2215-05-6)によって置き換えて、中間体1と同様にして生成した。無色の粘性油状物、MS:243.2(M+H)
中間体4
trans−3a−メチル−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル塩酸塩
工程1:trans−5−(4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル)3a−メチルテトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2,5(1H,3H)−ジカルボン酸 2−tert−ブチル
(4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)メタノール(474mg、2.47mmol)のアセトニトリル(20mL)中溶液に、1,1’−カルボニルジイミダゾール(413mg、2.47mmol)を添加し、そして、反応混合物を50℃まで加熱し、次いで、3時間後、トリエチルアミン(1.25g、12.3mmol)及びtrans−3a−メチルヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2(1H)−カルボン酸tert−ブチル(中間体1;621mg、2.47mmol)を添加し、そして、反応混合物を還流下で加熱した。15時間後、反応混合物を酢酸エチル 飽和炭酸水素ナトリウム水溶液の間で分配した。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして、エバポレートした。クロマトグラフィー(シリカゲル;勾配 ジクロロメタン〜ジクロロメタン/メタノール/25%アンモニア水溶液 95:5:0.25)で、標題化合物(821mg、75%)を得た。淡黄色の油状物、MS:389.2(M+H−イソブテン)
工程2:trans−3a−メチル−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル塩酸塩
trans−5−(4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル)3a−メチルテトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2,5(1H,3H)−ジカルボン酸 2−tert−ブチル(812mg、1.83mmol)及び塩酸溶液(2−プロパノール中 5〜6M、10.2mL、51.2mmol)の2−プロパノール(5mL)中溶液を室温で15時間撹拌し、次いで、濃縮乾固した。残留物をtert−ブチルメチルエーテル中でトリチュレートし、そして、沈殿物を濾過により回収して、標題化合物(662mg、95%)を生成した。白色の固体、MS:345.1(M+H)
中間体4.01
trans−3a−フルオロ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル
標題化合物を、trans−3a−メチルヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2(1H)−カルボン酸tert−ブチルをtrans−3a−フルオロヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2(1H)−カルボン酸tert−ブチル(中間体2)によって置き換えて、中間体4と同様にして生成した。白色の固体、MS:349.1(M+H)
中間体5
trans−3a−メトキシ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 3−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチルエステル二塩酸塩
工程1:trans−5−(クロロカルボニル)−3a−メトキシヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2(1H)−カルボン酸tert−ブチル
trans−3a−メトキシヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2(1H)−カルボン酸tert−ブチル(中間体3;440mg、1.82mmol)及びピリジン(646mg、8.17mmol)のジクロロメタン(5mL)中溶液に、トリホスゲン(242mg、817μmol)のジクロロメタン(4mL)中溶液を0℃で滴下して加えた。30分後、氷浴を除去し、次いで、4時間後、反応混合物をジクロロメタン及び1M 塩酸水溶液の間で分配した。有機層を水及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして、エバポレートして、標題化合物(372mg、67%)を淡黄色の泡状物として得た。
工程2:trans−5−((3−ピバルアミド−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)メチル)3a−メトキシテトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2,5(1H,3H)−ジカルボン酸 2−tert−ブチル
trans−5−(クロロカルボニル)−3a−メトキシヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2(1H)−カルボン酸tert−ブチル(370mg、1.21mmol)のアセトニトリル(25mL)中溶液に、N−(2−(ヒドロキシメチル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)ピバルアミド(中間体8;335mg、1.21mmol)及びPS−BEMP(CAS-RN 1446424-86-7;1.5g、1.21mmol)を添加した。橙色の懸濁液を還流下で21時間加熱し、次いで、不溶性物質を濾過により除去した。濾液にPS−トリスアミン(CAS-RN 1226492-10-9;315mg、1.21mmol)を添加し、そして、反応混合物を室温で18時間撹拌し、次いで、不溶性物質を濾過により除去し、そして、濾液をエバポレートした。クロマトグラフィー(シリカゲル;勾配 ジクロロメタン〜ジクロロメタン/メタノール/25%アンモニア水 95:5:0.25)で、標題化合物(333mg、50%)を生成した。白色の泡状物、MS:545.3(M+H)
工程3:trans−3a−メトキシ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 3−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチルエステル二塩酸塩
trans−5−((3−ピバルアミド−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)メチル)3a−メトキシテトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2,5(1H,3H)−ジカルボン酸 2−tert−ブチル(325mg、597μmol)及び塩酸溶液(2−プロパノール中 5〜6M、3.34mL、16.7mmol)の2−プロパノール(2mL)中溶液を室温で18時間撹拌し、次いで、反応混合物を濃縮乾固した。残留物をtert−ブチルメチルエーテル中でトリチュレートし、そして、沈殿物を濾過により回収して、標題化合物(291mg、94%)を得た。白色の固体、MS:445.2(M+H)
中間体6
trans−(2−シクロプロピル−6−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メトキシ)ピリジン−4−イル)3a−メトキシヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2(1H)−イル)メタノン二塩酸塩
工程1:trans−5−(2−シクロプロピル−6−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メトキシ)イソニコチノイル)−3a−メトキシヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2(1H)−カルボン酸tert−ブチル
trans−3a−メトキシヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2(1H)−カルボン酸tert−ブチル(500mg、2.06mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(40mL)中溶液に、2−シクロプロピル−6−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メトキシ)イソニコチン酸(中間体7;572mg、2.06mmol)及び4−メチルモルホリン(1.04g、10.3mmol)を添加した。次いで、溶液を0℃まで冷却した。O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(824mg、2.17mmol)を添加した。氷浴を除去し、次いで、96時間後、反応混合物を炭酸水素ナトリウム溶液及び酢酸エチル/2−メチルテトラヒドロフラン 4:1の間で分配した。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして、エバポレートした。クロマトグラフィー(シリカゲル;勾配 ジクロロメタン〜ジクロロメタン/メタノール/25%アンモニア水溶液 90:10:0.25)で、標題化合物(977mg;94%)を得た。黄色の粘性油状物、MS:502.3(M+H)
工程2:trans−(2−シクロプロピル−6−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メトキシ)ピリジン−4−イル)3a−メトキシヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2(1H)−イル)メタノン二塩酸塩
trans−5−(2−シクロプロピル−6−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メトキシ)イソニコチノイル)−3a−メトキシヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2(1H)−カルボン酸tert−ブチル(977mg、1.95mmol)及び塩酸溶液(2−プロパノール中 5〜6M、8.57mL、42.8mmol)の2−プロパノール(8mL)中溶液を室温で16時間撹拌し、次いで、反応混合物を濃縮乾固した。残留物をtert−ブチルメチルエーテル中でトリチュレートし、そして、沈殿物を濾過によって回収して、標題化合物(858mg、88%)を得た。白色の固体、MS:402.3(M+H)
中間体6.01
trans−1−(3a−メトキシヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2(1H)−イル)−3−(4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)プロパン−1−オン二塩酸塩
標題化合物を、2−シクロプロピル−6−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メトキシ)イソニコチン酸を3−(4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)プロパン酸によって置き換えて、実施例6と同様にして生成した。褐色の粘性油状物、MS:359.2(M+H)
中間体7
2−シクロプロピル−6−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メトキシ)イソニコチン酸
工程1:6−シクロプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−カルボン酸メチル
6−シクロプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−カルボン酸(CAS-RN 150190-28-6;400mg、2.23mmol)のメタノール(4mL)中懸濁液及び硫酸(12μL)を添加し、70℃で48時間加熱し、次いで、減圧下で濃縮した。残留物をジクロロメタン(10mL)中に懸濁し、次いで、不溶性物質を濾過により除去し、そして、濾液をエバポレートして、標題化合物(427mg、99%)を生成した。淡褐色の半固体、MS:194.1(M+H)
工程2:2−シクロプロピル−6−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メトキシ)イソニコチン酸メチル
6−シクロプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−カルボン酸メチル(212mg、1.1mmol)のアセトニトリル(5mL)中の撹拌懸濁液に、炭酸カリウム(455mg、3.29mmol)及び4−(ヨードメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン(CAS-RN 101691-94-5;744mg、3.29mmol)を添加した。反応混合物を80℃で16時間加熱し、次いで、減圧下でエバポレートした。残留物をクロマトグラフィー(シリカゲル;ヘプタン−酢酸エチル勾配)で精製して、標題化合物(188mg、59%)を生成した。無色の油状物、MS:292.2(M+H)
工程3:2−シクロプロピル−6−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メトキシ)イソニコチン酸
2−シクロプロピル−6−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メトキシ)イソニコチン酸メチル(184mg、632μmol)のテトラヒドロフラン(2mL)及び水(2mL)中溶液に、水酸化リチウム一水和物(53.0mg、1.26mmol)を添加し、そして、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。テトラヒドロフランを除去するために、混合物を部分的にエバポレートした。水相を1M 塩酸水溶液及び酢酸エチルの間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして、エバポレートして、標題化合物(218mg、定量的)を得た。無色の油状物、MS:276.1(M−H)
中間体8
N−(2−(ヒドロキシメチル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)ピバルアミド
工程1:3−ピバルアミド−5−(トリフルオロメチル)ピコリン酸メチル
3−アミノ−5−(トリフルオロメチル)ピコリン酸メチル(CAS-RN 866775-17-9;2.00g、8.63mmol)のピリジン(25mL)中の褐色の溶液に、塩化ピバロイル(2.08g、17.3mmol)を0℃で添加した。20分後、氷浴を除去し、次いで、5時間後、反応混合物を1M 塩酸水溶液及び酢酸エチルの間で分配した。有機層を水及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして、エバポレートした。クロマトグラフィー(シリカゲル;ヘプタン(heptante)−酢酸エチル勾配)で、標題化合物(2.46g、92%)を得た。淡黄色の固体、MS:305.1(M+H)
工程2:N−(2−(ヒドロキシメチル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)ピバルアミド
3−ピバルアミド−5−(トリフルオロメチル)ピコリン酸メチル(2.45g、8.05mmol)のテトラヒドロフラン(60mL)中の清澄な淡黄色の溶液に、塩化カルシウム(1.79g、16.1mmol)のエタノール(60mL)中溶液を添加し、次いで、水素化ホウ素ナトリウム(914mg、24.2mmol)を3回に分けて30分間かけて添加した。白色の懸濁液を室温で90分間撹拌し、次いで、水及び飽和塩化アンモニウム水溶液の間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして、エバポレートした。クロマトグラフィー(シリカゲル;ヘプタン−酢酸エチル勾配)で、標題化合物(1.97g;89%)を得た。淡黄色の粘性油状物、MS:277.1(M+H)
中間体9
3−フルオロ−4−(trans−3a−フルオロオクタヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボニル)ベンゼンスルホンアミド塩酸塩
工程1:trans−3a−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−スルファモイルベンゾイル)ヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2(1H)−カルボン酸tert−ブチル
標題化合物を、trans−3a−メトキシヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2(1H)−カルボン酸tert−ブチルをtrans−3a−フルオロヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2(1H)−カルボン酸tert−ブチルによって置き換え、かつ2−シクロプロピル−6−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メトキシ)イソニコチン酸を2−フルオロ−4−スルファモイル安息香酸(CAS-RN 714968-42-0)によって置き換えて、中間体6、工程1と同様にして生成した。淡黄色の泡状物、MS:432.2(M+H)
工程2:3−フルオロ−4−(trans−3a−フルオロオクタヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボニル)ベンゼンスルホンアミド塩酸塩
標題化合物を、trans−3a−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−スルファモイルベンゾイル)ヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2(1H)−カルボン酸tert−ブチルから、中間体6、工程2と同様にして生成した。白色の固体、MS:332.0(M+H)
実施例A
式(I)で示される化合物は、自体公知の方法で、以下の組成の錠剤を製造するための活性成分として使用され得る:
1錠当たり
活性成分 200mg
微結晶セルロース 155mg
トウモロコシデンプン 25mg
タルク 25mg
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 20mg
425mg
実施例B
式(I)で示される化合物は、自体公知の方法で、以下の組成のカプセル剤を製造するための活性成分として使用され得る:
1カプセル当たり
活性成分 100.0mg
トウモロコシデンプン 20.0mg
乳糖 95.0mg
タルク 4.5mg
ステアリン酸マグネシウム 0.5mg
220.0mg

Claims (28)

  1. 式(I)
    Figure 0006845230

    [式中、
    は、置換フェニル、置換フェニル−C1−6−アルキル、置換フェノキシ−C1−6−アルキル、置換フェニル−C2−6−アルケニル、置換フェニル−C2−6−アルキニル、置換ピリジニル、置換ピリジニル−C1−6−アルキル、置換ピリジニル−C2−6−アルケニル、置換ピリジニル−C2−6−アルキニル、置換チオフェニル、置換チオフェニル−C1−6−アルキル、置換チオフェニル−C2−6−アルケニル、又は置換チオフェニル−C2−6−アルキニルであり、ここで、置換フェニル、置換フェニル−C1−6−アルキル、置換フェノキシ−C1−6−アルキル、置換フェニル−C2−6−アルケニル、置換フェニル−C2−6−アルキニル、置換ピリジニル、置換ピリジニル−C1−6−アルキル、置換ピリジニル−C2−6−アルケニル、置換ピリジニル−C2−6−アルキニル、置換チオフェニル、置換チオフェニル−C1−6−アルキル、置換チオフェニル−C2−6−アルケニル、及び置換チオフェニル−C2−6−アルキニルは、R、R及びRにより置換されており;
    Yは、−OC(O)−又は−C(O)−であり;
    Wは、−C(O)−、−S(O)−、又は−CR−であり;
    は、置換フェニル、置換ピリジニル、又は置換チオフェニルであり、ここで、置換フェニル、置換ピリジニル、及び置換チオフェニルは、R、R及びRにより置換されており;
    は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、ハロ−C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルキル、ヒドロキシ−C1−6−アルキル、C3−8−シクロアルキル、C3−8−シクロアルキル−C1−6−アルキル、C3−8−シクロアルキル−C1−6−アルコキシ、C3−8−シクロアルコキシ、C3−8−シクロアルコキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルアミノ、C1−6−アルキルカルボニルアミノ、C3−8−シクロアルキルカルボニルアミノ、C1−6−アルキルテトラゾリル、C1−6−アルキルテトラゾリル−C1−6−アルキル、又はヘテロシクロアルキル−C1−6−アルコキシであり;
    及びRは、独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、ハロ−C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルキル、ヒドロキシ−C1−6−アルキル、C3−8−シクロアルキル、C3−8−シクロアルキル−C1−6−アルキル、C3−8−シクロアルキル−C1−6−アルコキシ、C3−8−シクロアルコキシ、C3−8−シクロアルコキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルカルボニルアミノ、C3−8−シクロアルキルカルボニルアミノ、C1−6−アルキルテトラゾリル、C1−6−アルキルテトラゾリル−C1−6−アルキル、又はヘテロシクロアルキル−C1−6−アルコキシから選択され;
    は、アミノスルホニルであり;
    及びRは、独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、ハロ−C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルキル、ヒドロキシ−C1−6−アルキル、C3−8−シクロアルキル、C3−8−シクロアルキル−C1−6−アルキル、C3−8−シクロアルキル−C1−6−アルコキシ、C3−8−シクロアルコキシ、及びC3−8−シクロアルコキシ−C1−6−アルキルから選択され:
    は、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、又はハロゲンであり;
    m、n、p及びqは、独立して、1又は2から選択される]
    で示される化合物、又はその薬学的に許容し得る塩。
  2. が、置換フェニル−C1−6−アルキル、置換フェノキシ−C1−6−アルキル、置換フェニル−C2−6−アルケニル、置換ピリジニル、又は置換ピリジニル−C1−6−アルキルであり、ここで、置換フェニル−C1−6−アルキル、置換フェノキシ−C1−6−アルキル、置換フェニル−C2−6−アルケニル、置換ピリジニル、及び置換ピリジニル−C1−6−アルキルは、R、R及びRにより置換されており;
    Yが、−OC(O)−又は−C(O)−であり;
    Wが、−C(O)−であり;
    が、置換フェニル又は置換ピリジニルであり、ここで、置換フェニル及び置換ピリジニルは、R、R及びRにより置換されており;
    が、ハロ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルカルボニルアミノ、又はテトラヒドロピラニル−C1−6−アルコキシであり;
    が、H、C1−6−アルキル、又はC3−8−シクロアルキルであり;
    が、Hであり;
    が、アミノスルホニルであり;
    及びRが、独立して、H及びハロゲンから選択され;
    が、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、又はハロゲンであり;
    m、n、p及びqが、1である;
    請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩。
  3. が、置換フェニル−C1−6−アルキル、置換フェノキシ−C1−6−アルキル、置換フェニル−C2−6−アルケニル、置換ピリジニル、又は置換ピリジニル−C1−6−アルキルであり、ここで、置換フェニル−C1−6−アルキル、置換フェノキシ−C1−6−アルキル、置換フェニル−C2−6−アルケニル、置換ピリジニル、及び置換ピリジニル−C1−6−アルキルは、R、R及びRにより置換されている、請求項1又は2に記載の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩
  4. が、置換ピリジニル、又は置換ピリジニル−C1−6−アルキルであり、ここで、置換ピリジニル、及び置換ピリジニル−C1−6−アルキルは、R、R及びRにより置換されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩
  5. Yが、−C(O)−である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩
  6. が、置換フェニル又は置換ピリジニルであり、ここで、置換フェニル及び置換ピリジニルは、R、R及びRにより置換されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩
  7. が、ハロ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルカルボニルアミノ、又はテトラヒドロピラニル−C1−6−アルコキシである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩
  8. が、テトラヒドロピラニル−C1−6−アルコキシである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩
  9. が、H、C1−6−アルキル、又はC3−8−シクロアルキルである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩
  10. が、C3−8−シクロアルキルである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩
  11. が、Hである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩
  12. 及びRが、独立して、H及びハロゲンから選択される、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩
  13. が、H又はハロゲンである、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩
  14. が、Hである、請求項1〜13のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩
  15. が、ハロゲン又はC1−6−アルコキシである、請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩
  16. m、n、p及びqが、1である、請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩
  17. が、置換ピリジニル、又は置換ピリジニル−C1−6−アルキルであり、ここで、置換ピリジニル、及び置換ピリジニル−C1−6−アルキルは、R、R及びRにより置換されており;
    Yが、−C(O)−であり;
    Wが、−C(O)−であり;
    が、置換フェニル又は置換ピリジニルであり、ここで、置換フェニル及び置換ピリジニルは、R、R及びRにより置換されており;
    が、テトラヒドロピラニル−C1−6−アルコキシであり;
    が、C3−8−シクロアルキルであり;
    が、Hであり;
    が、アミノスルホニルであり;
    が、H又はハロゲンであり;
    が、Hであり;
    が、ハロゲン又はC1−6−アルコキシであり;
    m、n、p及びqが、1である;
    請求項1〜16のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩。
  18. I(a)
    Figure 0006845230

    [式中、
    が、置換フェニル−C1−6−アルキル、置換フェノキシ−C1−6−アルキル、置換フェニル−C2−6−アルケニル、置換ピリジニル、又は置換ピリジニル−C1−6−アルキルであり、ここで、置換フェニル−C1−6−アルキル、置換フェノキシ−C1−6−アルキル、置換フェニル−C2−6−アルケニル、置換ピリジニル、及び置換ピリジニル−C1−6−アルキルは、R、R及びRにより置換されており;
    Yが、−OC(O)−又は−C(O)−であり;
    Wが、−C(O)−であり;
    Aが、C又はNであり;
    が、ハロ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルカルボニルアミノ、又はテトラヒドロピラニル−C1−6−アルコキシであり;
    が、H、C1−6−アルキル、又はC3−8−シクロアルキルであり;
    が、Hであり;
    及びRが、独立して、H及びハロゲンから選択され;
    が、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、又はハロゲンであり;
    m、n、p及びqが、1である]
    で示される、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩。
  19. 式(Ib)
    Figure 0006845230

    [式中、
    が、置換ピリジニル、又は置換ピリジニル−C1−6−アルキルであり、ここで、置換ピリジニル、及び置換ピリジニル−C1−6−アルキルは、R、R及びRにより置換されており;
    Yが、−C(O)−であり;
    Wが、−C(O)−であり;
    Aが、C又はNであり;
    が、テトラヒドロピラニル−C1−6−アルコキシであり;
    が、C3−8−シクロアルキルであり;
    が、Hであり;
    が、H又はハロゲンであり;
    が、Hであり;
    が、ハロゲン又はC1−6−アルコキシであり;
    m、n、p及びqが、1である]
    で示される、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩。
  20. 以下
    trans−5−(2−フルオロ−4−スルファモイル−ベンゾイル)−3a−メトキシ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 3−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチルエステル;
    trans−4−[3a−メトキシ−2−[3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]プロパノイル]−3,4,6,6a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピロール−5−カルボニル]−3−フルオロベンゼンスルホンアミド;
    trans−4−[5−[2−シクロプロピル−6−(オキサン−4−イルメトキシ)ピリジン−4−カルボニル]−3a−メトキシ−3,4,6,6a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボニル]−3−フルオロベンゼンスルホンアミド;
    trans−5−(4−スルファモイル−ベンゾイル)−3a−メトキシ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 3−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチルエステル;
    trans−5−(4−スルファモイル−ベンゾイル)−3a−フルオロ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル;
    trans−5−(4−スルファモイル−ベンゾイル)−3a−メトキシ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル;
    trans−3a−メチル−5−(4−スルファモイル−ベンゾイル)−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル;
    trans−5−(5−スルファモイルピリジン−2−カルボニル)−3a−メトキシ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 3−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチルエステル;
    trans−6−[3a−メトキシ−2−[3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]プロパノイル]−3,4,6,6a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピロール−5−カルボニル]ピリジン−3−スルホンアミド;
    trans−6−[5−[2−シクロプロピル−6−(オキサン−4−イルメトキシ)ピリジン−4−カルボニル]−3a−メトキシ−3,4,6,6a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボニル]ピリジン−3−スルホンアミド;
    trans−5−(2−フルオロ−4−スルファモイル−ベンゾイル)−3a−フルオロ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル;
    trans−4−[3a−フルオロ−2−[(E)−3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]プロパ−2−エノイル]−3,4,6,6a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピロール−5−カルボニル]−3−フルオロベンゼンスルホンアミド;
    trans−4−[3a−フルオロ−2−[2−[4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]アセチル]−3,4,6,6a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピロール−5−カルボニル]−3−フルオロベンゼンスルホンアミド;
    trans−4−[5−[2−シクロプロピル−6−(オキサン−4−イルメトキシ)ピリジン−4−カルボニル]−3a−フルオロ−3,4,6,6a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボニル]−3−フルオロベンゼンスルホンアミド;
    trans−4−[3a−フルオロ−2−[3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]プロパノイル]−3,4,6,6a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピロール−5−カルボニル]−3−フルオロベンゼンスルホンアミド;
    (+)−(3aR,6aR)−3a−メチル−5−(4−スルファモイル−ベンゾイル)−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル;
    (−)−trans−5−(4−スルファモイル−ベンゾイル)−3a−メトキシ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル;
    (−)−trans−5−(4−スルファモイル−ベンゾイル)−3a−フルオロ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル;
    (−)−trans−5−(4−スルファモイル−ベンゾイル)−3a−メトキシ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 3−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチルエステル;
    (−)−(3aS,6aS)−3a−メチル−5−(4−スルファモイルベンゾイル)−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル;
    (+)−trans−5−(4−スルファモイル−ベンゾイル)−3a−メトキシ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル;
    (+)−trans−5−(4−スルファモイル−ベンゾイル)−3a−フルオロ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 4−トリフルオロメトキシ−ベンジルエステル;及び
    (+)−trans−5−(4−スルファモイル−ベンゾイル)−3a−メトキシ−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸 3−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチルエステル
    ら選択される請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩
  21. 以下
    trans−4−[5−[2−シクロプロピル−6−(オキサン−4−イルメトキシ)ピリジン−4−カルボニル]−3a−メトキシ−3,4,6,6a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボニル]−3−フルオロベンゼンスルホンアミド;
    trans−6−[5−[2−シクロプロピル−6−(オキサン−4−イルメトキシ)ピリジン−4−カルボニル]−3a−メトキシ−3,4,6,6a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボニル]ピリジン−3−スルホンアミド;及び
    trans−4−[5−[2−シクロプロピル−6−(オキサン−4−イルメトキシ)ピリジン−4−カルボニル]−3a−フルオロ−3,4,6,6a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボニル]−3−フルオロベンゼンスルホンアミド
    ら選択される請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩
  22. 式(III)で示される化合物の存在下での、式(II)で示される化合物の反応を含む、請求項1〜21のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容し得る塩を調製するためのプロセス
    [式中、R、R、R、m、n、p及びqは、請求項1〜19のいずれか一項に定義されるとおりであり、そして、Wは、−C(O)−である]。
    Figure 0006845230
  23. 治療活性物質として使用するための、請求項1〜21のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩
  24. 請求項1〜21のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容し得る塩、及び治療上不活性な担体を含む医薬組成物。
  25. 眼症状を処置又は予防するための、請求項1〜21のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容し得る塩を含む医薬組成物
  26. 眼症状を処置又は予防するための、請求項1〜21のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩
  27. 眼症状を処置又は予防するための医薬を調製するための、請求項1〜21のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容し得る塩の使用。
  28. 眼症状を処置又は予防するための方法に用いられる、請求項1〜21のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容し得る塩有効成分として含む医薬組成物であって、該方法が、有効量の請求項1〜21のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容し得る塩を投与することを含む、医薬組成物。
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