JP6843000B2 - 吐出キャップ - Google Patents

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本発明は、吐出キャップに関する。
従来、例えば特許文献1に記載されているように、内容物が収容される容器本体の口部に装着され、内容物を吐出する吐出口及び押圧部が天壁部に形成された有頂筒状のキャップ本体を備える吐出キャップが知られている。押圧部は、上方に膨らむと共にヒンジ部を中心として回動可能なボタン部と、ボタン部よりも吐出口側に配置されると共にボタン部に連設された弾性圧潰部と、を有している。ヒンジ部は、ボタン部を挟んで弾性圧潰部とは径方向の反対側に配置されている。
この吐出キャップでは、ボタン部を押圧すると、弾性圧潰部が弾性変形しながらヒンジ部を中心にボタン部が回動して容器本体側に向けて沈み込む。これにより、容器本体の内圧を上昇させることができ、吐出口を通じて内容物を吐出することが可能となる。
特開2006−123998号公報
しかしながら、上記従来の吐出キャップでは、ヒンジ部、ボタン部及び弾性圧潰部が一体に形成されているうえ、これらヒンジ部、ボタン部及び弾性圧潰部を吐出口と共に天壁部に配置させる必要がある。従って、天壁部の限られたスペース内に、吐出口、ヒンジ部、ボタン部及び弾性変形部を配置する必要があるので、ヒンジ部を中心としたボタン部の回動半径を確保し難い。これにより、ボタン部を効率良く押圧することが難しく、弾性圧潰部をスムーズに弾性変形させ難い。従って、例えばボタン部を小さい力で押すことが難しく、吐出操作性に改善の余地があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、吐出操作性に優れた使い易い吐出キャップを提供することである。
(1)本発明に係る吐出キャップは、内容物が収容される容器本体の口部を覆う内キャップと、前記内キャップよりもキャップ軸方向に沿う容器外側に配置された天壁部を有し、前記内キャップを覆う外キャップと、を備え、前記内キャップには、前記容器本体内に連通すると共に前記内キャップを前記キャップ軸方向に貫通する連通孔と、前記キャップ軸方向に沿う容器内側に向けて弾性変形可能とされ、弾性変形によって前記容器本体の内圧を上昇させる弾性変形部と、が形成され、前記天壁部には、前記連通孔に連通する吐出口と、前記天壁部を前記キャップ軸方向に貫通すると共に前記弾性変形部に対して前記キャップ軸方向に対向する貫通孔と、前記貫通孔を通じて前記弾性変形部を前記容器内側に向けて押下する押下部材と、が形成され、前記押下部材は、前記貫通孔の内側に配置されると共に、第1ヒンジ部を介して前記天壁部に連結された回動片と、前記回動片から前記容器内側に向けて突出すると共に、前記第1ヒンジ部を中心とした前記回動片の回動に伴って前記弾性変形部を押下する押下突起と、を備え、前記回動片には、前記貫通孔の外側まで延びると共に、前記キャップ軸方向から見て、前記押下突起を挟んで前記第1ヒンジ部とは反対側に配置された操作片が形成され、前記操作片は、前記天壁部に対して前記容器外側から対向すると共に、前記第1ヒンジ部を中心とした前記回動片の回動に伴って前記天壁部に対して前記容器外側から接触し、前記吐出口は、前記第1ヒンジ部を挟んで前記押下部材とは前記外キャップの径方向の反対側に配置されている
本発明に係る吐出キャップによれば、容器本体を傾けながら押下部材の回動片を内キャップ側に向けて押下げることで、第1ヒンジ部を中心として回動片を内キャップ側に回動させることができ、押下突起を利用して弾性変形部を容器本体側に向けて弾性変形させることができる。これにより容器本体の内圧を上昇させることができ、連通孔及び吐出口を通じて容器本体内の内容物を外部に吐出することができる。
内容物の吐出後、回動片の押下げを解除すると、弾性変形部は弾性復元変形により元の状態に復帰すると共に、これに伴って回動片も元の状態に復帰する。これにより、次回の押下操作に備えることができる。
特に、弾性変形部と押下部材とを同一部材に形成するのではなく、キャップ軸方向に離れて配置された別部材、すなわち内キャップ及び外キャップにそれぞれ形成している。そのため、押下部材を、弾性変形部の設置スペース等を気にすることなく天壁部に設けることができ、例えば第1ヒンジ部を中心とした回動片の回動半径を大きく確保するように回動片を形成することが可能である。これにより、回動片の押下操作に伴って、押下突起を弾性変形部側に向けて大きく移動させることができ、弾性変形部を効率良く弾性変形させることができる。従って、大きな押下力を必要とすることなく回動片を押下操作することができ、吐出操作性に優れた使い易い吐出キャップとすることができる。
さらに、操作片を介して回動片を押下げることができる。特に操作片は、押下突起を挟んで第1ヒンジ部とは反対側に配置されているので、回動片の回動中心、いわゆる「支点」となる第1ヒンジ部と、押下力を受ける部分、いわゆる「力点」となる操作片との間に、弾性変形部に対して押下力を作用させる部分、いわゆる「作用点」となる押下突起を配置させることができる。従って、操作片を介して回動片を押下げることで、てこの原理を利用して押下突起を介して弾性変形部を容器本体側に向けて弾性変形させることができる。そのため、大きな押下力を必要とせずに、よりスムーズに回動片を押下操作することができ、吐出操作性をさらに向上することができる。
しかも、操作片を具備することで、第1ヒンジ部から操作片に至る距離、すなわち回動片の回動半径をさらに大きく確保できるので、てこの原理と相まって小さい押下力であっても回動片を押下操作することが可能になる。よって、吐出操作性を効果的に向上させ易い。
さらに、操作片を介して回動片を押下操作する際、天壁部に対して操作片を容器外側から接触させることができ、それ以上、回動片が内キャップ側に向けて回動することを規制することができる。これにより、弾性変形部の弾性変形量を一定値に維持し易く、容器本体内の内圧を予め決まった圧力分だけ上昇させることができる。従って、1回の吐出操作毎に、決まった吐出量分だけ内容物を吐出させることができる。
さらに、例えば容器本体を把持しながら指先で回動片を押下げ操作する場合、指先を第1ヒンジ部及び吐出口に向けた状態で操作片を介して回動片を指先で押下操作することができる。従って、例えば手首等を捻ることなく、吐出口を自然と下向きにすることができ、吐出操作性を向上することができる。また、操作片と吐出口とを径方向に離すことができるので、吐出口から離れた位置で操作片を指先で押下操作することができる。そのため、吐出口に対して指先を触れ難くすることができ、吐出口を清浄に維持し易いうえ、内容物が周囲に飛散することを防止することができる。従って、使い易さをさらに向上することができる。
)前記天壁部よりも前記容器外側に配置された頂壁部を有し、前記吐出口及び前記押下部材を覆うカバーキャップを備え、前記カバーキャップは、第2ヒンジ部を介して前記外キャップに連結されると共に、前記第2ヒンジ部を中心とした回動によって前記吐出口を開閉し、前記第2ヒンジ部は、前記キャップ軸方向から見て、前記第2ヒンジ部のヒンジ軸が前記第1ヒンジ部のヒンジ軸に対して直交するように配置されても良い。
この場合には、カバーキャップを具備しているので、吐出口を清浄に維持し易いうえ、押下部材の誤操作を防止することができる。また、キャップ軸方向から見て、第2ヒンジ部のヒンジ軸と第1ヒンジ部のヒンジ軸とが直交しているので、カバーキャップを第2ヒンジ部のヒンジ軸回りに回動させて開操作したときに、押下部材の押下操作に邪魔とならない位置にカバーキャップを位置させることができる。これにより、カバーキャップを気にすることなく、押下部材の回動片を第1ヒンジ部のヒンジ軸回りに回動するように押下操作することができ、良好な吐出操作を行える。
)前記頂壁部には、前記容器内側に向かって突出すると共に、前記押下部材に対して前記容器外側から接触する接触リブが形成され、前記接触リブは、前記第2ヒンジ部の前記ヒンジ軸に対して平行に延びるように形成され、前記押下部材に対して前記キャップ軸方向に対向しても良い。
この場合には、カバーキャップの頂壁部に接触リブが形成されているので、例えば吐出キャップの組み立て時、カバーキャップの閉操作を利用して、押下部材の回動片を定位置にセットすることが可能である。従って、例えば外キャップ及びカバーキャップを成形金型で一体的に成形する場合、成形金型の金型構造やスムーズな離型性等を考慮して、天壁部に対する回動片の姿勢(角度)を成形に適した状態にすることができる。そして、外キャップ及びカバーキャップの成形後、カバーキャップを第2ヒンジ部のヒンジ軸回りに回動させて閉操作することで、接触リブを利用して回動片を天壁部側に押し込むように第1ヒンジ部のヒンジ軸回りに回動させることができ、カバーキャップを閉じると同時に、回動片を定位置にセットすることができる。
特に接触リブは、第2ヒンジ部のヒンジ軸に対して平行に延びるように形成され、押下部材に対してキャップ軸方向に対向している。従って、カバーキャップの閉操作に伴って、接触リブに沿って相対移動させながら回動片を回動させることができ、接触リブを利用して回動片を連続的に押し込むことができる。そのため、回動片を定位置に確実にセットし易い。
このように、吐出キャップの組み立て時、カバーキャップを利用して回動片を定位置に容易にセットすることができるので、複雑な成形金型や成形手順等を不要とすることができる。従って、製造効率を向上することができると共に低コスト化を図り易い。特に、回動片に操作片を形成する場合には有効である。
(4)本発明に係る吐出キャップは、内容物が収容される容器本体の口部を覆う内キャップと、前記内キャップよりもキャップ軸方向に沿う容器外側に配置された天壁部を有し、前記内キャップを覆う外キャップと、前記天壁部よりも前記容器外側に配置された頂壁部を有するカバーキャップと、を備え、前記内キャップには、前記容器本体内に連通すると共に前記内キャップを前記キャップ軸方向に貫通する連通孔と、前記キャップ軸方向に沿う容器内側に向けて弾性変形可能とされ、弾性変形によって前記容器本体の内圧を上昇させる弾性変形部と、が形成され、前記天壁部には、前記連通孔に連通する吐出口と、前記天壁部を前記キャップ軸方向に貫通すると共に前記弾性変形部に対して前記キャップ軸方向に対向する貫通孔と、前記貫通孔を通じて前記弾性変形部を前記容器内側に向けて押下する押下部材と、が形成され、前記押下部材は、前記貫通孔の内側に配置されると共に、第1ヒンジ部を介して前記天壁部に連結された回動片と、前記回動片から前記容器内側に向けて突出すると共に、前記第1ヒンジ部を中心とした前記回動片の回動に伴って前記弾性変形部を押下する押下突起と、を備え、前記カバーキャップは、前記吐出口及び前記押下部材を覆うと共に、第2ヒンジ部を介して前記外キャップに連結され、前記第2ヒンジ部を中心とした回動によって前記吐出口を開閉し、前記第2ヒンジ部は、前記キャップ軸方向から見て、前記第2ヒンジ部のヒンジ軸が前記第1ヒンジ部のヒンジ軸に対して直交するように配置されている。
(5)前記回動片には、前記貫通孔の外側まで延びると共に、前記キャップ軸方向から見て、前記押下突起を挟んで前記第1ヒンジ部とは反対側に配置された操作片が形成され、
前記操作片は、前記天壁部に対して前記容器外側から対向すると共に、前記第1ヒンジ部を中心とした前記回動片の回動に伴って前記天壁部に対して前記容器外側から接触しても良い。
(6)前記頂壁部には、前記容器内側に向かって突出すると共に、前記押下部材に対して前記容器外側から接触する接触リブが形成され、前記接触リブは、前記第2ヒンジ部の前記ヒンジ軸に対して平行に延びるように形成され、前記押下部材に対して前記キャップ軸方向に対向しても良い。
本発明によれば、吐出操作性に優れた使い易い吐出キャップとすることができる。
本発明に係る吐出キャップの実施形態を示す縦断面図である。 図1に示す状態からカバーキャップが開いた状態での吐出キャップの上面図である。 図2に示すA−A線に沿った吐出キャップの縦断面図である。 容器本体を傾けながら内キャップの弾性変形部を弾性変形させることで、吐出口を通じて内容物を吐出している状態を示す吐出キャップの縦断面図である。 押下部材の回動片をキャップ軸方向に起立させた状態で、外キャップ及びカバーキャップを成形した直後の状態を示す吐出キャップの縦断面図である。 図5に示す吐出キャップの上面図である。 図6に示すC−C線に沿った吐出キャップの縦断面図であって、カバーキャップを閉操作している状態を示す縦断面図である。 図1に示す吐出キャップの変形例を示す縦断面図である。
以下、本発明に係る吐出キャップの実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするために縮尺を適宜変更している場合がある。
図1に示すように、本実施形態の吐出キャップ1は、内容物が収容される容器本体2の口部3に装着されて使用される。容器本体2としては、特に限定されるものではないが、例えばガラス瓶や合成樹脂製ボトル等が挙げられる。図示の例では、容器本体2の口部3の外周面には、第1ねじ部4が形成されている。
図1〜図3に示すように、吐出キャップ1は、容器本体2の口部3を覆う内キャップ10と、内キャップ10を覆う有頂筒状の外キャップ11と、外キャップ11の天壁部40を覆う有頂筒状のカバーキャップ12と、を備えている。
本実施形態では、外キャップ11の内側に内キャップ10が組み合わされた状態で、外キャップ11が容器本体2の口部3に装着されている場合を例に挙げて説明する。
ただし、この場合に限定されるものではなく、例えば内キャップ10が容器本体2の口部3に装着され、外キャップ11が内キャップ10に対して装着されても構わない。さらには、容器本体2の口部3に内キャップ10及び外キャップ11がそれぞれ装着されていても構わない。
図1において、容器本体2の口部3、外キャップ11外及びカバーキャップ12は、それぞれの中心軸線が共通軸上に配置されている。以下、この共通軸をキャップ軸O1といい、キャップ軸O1方向に沿う容器外側、すなわちカバーキャップ12側を上方、その反対側である容器本体2側を下方という。また、キャップ軸O1方向から見た平面視でキャップ軸O1に直交する方向を径方向といい、キャップ軸O1回りに周回する方向を周方向という。
容器本体2の口部3には、容器本体2の内部を密封する取り外し可能な中栓キャップ13が装着されている。
中栓キャップ13は、容器本体2の口部3のうち第1ねじ部4よりも上方に位置する部分を径方向外側から囲む外筒部20と、外筒部20の上端部から径方向内側に向けて延び、容器本体2の口部3の開口端縁上に位置する環状のフランジ壁部21と、フランジ壁部21の内周縁部から下方に向けて延び、容器本体2の口部3の内側に密に嵌合するシール筒部22と、シール筒部22の下端部を閉塞する平面視円形状の閉塞壁部23と、を備え、キャップ軸O1と同軸に配置されている。
このように構成された中栓キャップ13は、吐出キャップ1の使用時に口部3から取り外される。なお、中栓キャップ13としては、上述した構成に限定されるものではなく、容器本体2の内部を密封し、且つ容器本体2の口部3から取り外すことが可能であれば、どのように構成されていても構わない。
さらに、中栓キャップ13は必須なものではなく、具備しなくても構わない。なお、後に説明するように吐出口51が閉塞栓73によって開放可能にシールされているうえ、吐出口51が開放されている場合であっても弾性変形部34の弾性変形に伴う容器本体2の内圧が上昇しない限り、吐出口51から内容物が吐出されないので、中栓キャップ13を具備しない構成であっても構わない。
内キャップ10は、容器本体2の口部3よりも上方に配置されると共に、キャップ軸O1と同軸に配置されている。
内キャップ10は、上方に向けて半球状に膨らむように形成され、容器本体2の口部3を上方から閉塞するドーム部30と、ドーム部30の下端部から径方向外側に向けて突出し、中栓キャップ13におけるフランジ壁部21に対して上方から接触する環状のフランジ片31と、を備えている。
従って、内キャップ10は、中栓キャップ13が装着されている状態では中栓キャップ13を介して容器本体2の口部3上に配置され、中栓キャップ13が取り外された状態(図4参照)では、フランジ片31が容器本体2の口部3の開口端縁上に接触した状態で容器本体2の口部3上に配置される。
ドーム部30には、内キャップ10内を通じて容器本体2内に連通すると共にドーム部30をキャップ軸O1方向に貫通する連通孔32と、上方に向けて延びると共に、その内側が連通孔32内に連通する突出筒部33と、下方に向けて弾性変形可能とされ、弾性変形によって容器本体2の内圧を上昇させる弾性変形部34と、径方向外側に向けて突出した縦リブ35と、が形成されている。
連通孔32は、ドーム部30のうちキャップ軸O1から径方向にずれた部分に形成されている。なお、径方向のうち、連通孔32の中心をキャップ軸O1方向に貫く中心軸線O2とキャップ軸O1とを通過する方向を前後方向L1といい、前後方向L1に沿ってキャップ軸O1から連通孔32に向かう方向を前方、その反対方向を後方という。さらに、径方向のうち前後方向L1に直交する方向を左右方向L2という。
突出筒部33は、中心軸線O2と同軸に配置され、ドーム部30の頂上部よりも上方に突出するように上方に向けて延びている。
縦リブ35は、ドーム部30のうち前方側に位置する部分から、前方に向けて突出すると共にキャップ軸O1方向に沿って延びる縦長に形成されている。図示の例では縦リブ35は、その下端部がフランジ片31に一体に接続されるように形成されている。縦リブ35の上端部は、ドーム部30の頂上部よりも僅かに下方に位置し、縦リブ35の外縁部はフランジ片31の外周縁部よりも僅かに径方向内側に位置している。
弾性変形部34は、ドーム部30のうちキャップ軸O1よりも後方側に位置する部分に形成され、ドーム部30の他の部分よりも薄肉に形成されている。図示の例では、弾性変形部34は、ドーム部30の後方側の半分程度を占める大きさで形成され、その肉厚はドーム部30における他の部分の肉厚の半分程度とされている。
このように、弾性変形部34はドーム部30の他の部分よりも薄肉に形成されているので、外力が作用したときに下方に向けて弾性変形可能とされている。
なお、弾性変形部34を含む内キャップ10の全体は軟材質、例えばPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)等の樹脂材料で形成され、特に弾性変形部34は薄肉に形成されていることで弾性変形可能とされている。
ただし本実施形態ではドーム30部の一部を薄肉の弾性変形部34として機能させたが、ドーム部30に、ドーム部30とは別体の弾性変形部34を一体に形成、或いは組み合わせても構わない。例えば、ドーム部30をPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)等の樹脂材料で形成し、弾性変形部34をドーム部30よりもさらに軟らかい弾性変形可能な軟材質、例えばシリコンゴム等のゴム材で形成しても構わない。この場合には、例えば樹脂及びゴムの異材樹脂成形によって弾性変形部34を有する内キャップ10を形成することが可能である。
外キャップ11及びカバーキャップ12は、例えばPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)等の樹脂材料によって成形されることで、一体に形成されている。
外キャップ11は、内キャップ10よりも上方に配置された天壁部40と、天壁部40の外周縁部から下方に向けて延び、内キャップ10のドーム部30を径方向外側から囲む上筒部41と、上筒部41の下端部からさらに下方に向けて延びると共に、容器本体2の口部3、中栓キャップ13及び内キャップ10のフランジ片31を径方向外側から囲む下筒部42と、を備えている。
上筒部41は、下筒部42よりも直径が小さい円筒状に形成されている。そのため、上筒部41の下端部と下筒部42の上端部との接続部分には、下方に向いた環状の段差壁43が形成されている。段差壁43は、内キャップ10におけるフランジ片31に対して上方から接触している。これにより、内キャップ10のフランジ片31は、段差壁43と容器本体2の口部3の開口端縁との間に挟まれた状態とされている。そのため、内キャップ10は、外キャップ11と容器本体2との間にキャップ軸O1方向に位置決めされた状態で、外キャップ11の内側に配置されている。
下筒部42の内周面には、容器本体2の口部3に形成された第1ねじ部4に螺着される第2ねじ部44が形成されている。これにより、外キャップ11は、容器本体2の口部3に対してねじ結合により装着される。
ただし、この場合に限定されるものではなく、例えば外キャップ11の下筒部42が容器本体2の口部3に対してアンダーカット嵌合により装着されても構わない。
上筒部41のうち前方側に位置する部分の内周面には、内キャップ10の縦リブ35が下方から離脱可能に嵌合する縦長のスリット孔45が形成されている。スリット孔45は、縦リブ35の長さに対応してキャップ軸O1方向に延びていると共に下方に開口するように形成されている。
そのため、外キャップ11の下方から内キャップ10を組み入れ、スリット孔45内に縦リブ35を嵌合させながら上筒部41の内側に内キャップ10を収容させることが可能とされている。これにより、内キャップ10は、外キャップ11に対して回り止めがされた状態で外キャップ11の内側に一体的に組み合わされている。
従って、外キャップ11を容器本体2の口部3に装着する前に、内キャップ10と外キャップ11とを組み立てることが可能とされている。また、内キャップ10が組み合わされた外キャップ11を容器本体2の口部3に装着することで、内キャップ10を容器本体2の口部3の上方に配置させることが可能となる。
なお、下筒部42における上端部側の内周面には、径方向内側に向かって突出し、内キャップ10のフランジ片31に対してアンダーカット嵌合する係合突部46が形成されている。これにより、内キャップ10は下方への抜け止めがされた状態で外キャップ11に対して組み合わされている。
天壁部40のうち外周縁部に位置する部分(上面)は、全周に亘って下方に僅かに窪んだ段差部40aとされている。
天壁部40のうち段差部40aよりも径方向内側に位置する部分(下面)には、天壁部40をキャップ軸O1方向に貫通する嵌合孔50と、内容物を吐出する吐出口51が形成された吐出筒部52と、天壁部40をキャップ軸O1方向に貫通すると共に弾性変形部34に対してキャップ軸O1方向に対向する貫通孔53と、貫通孔53を通じて弾性変形部34を下方に向けて押下する押下部材54と、が形成されている。
嵌合孔50は、中心軸線O2と同軸に配置され、その内側に内キャップ10の突出筒部33が下方から密に嵌合されている。
吐出筒部52は、中心軸線O2と同軸に配置され、その内側が上記嵌合孔50内に連通した状態で天壁部40から上方に向けて延びている。吐出筒部52の内側は、上記吐出口51として機能する。従って、吐出口51内と嵌合孔50内とは互いに連通している。上述したように嵌合孔50の内側には突出筒部33が嵌合されているので、吐出口51は突出筒部33内を通じて連通孔32に連通している。図示の例では、吐出筒部52はその内径が上方に向かうにしたがって漸次拡径するように形成されている。これにより、吐出筒部52から内容物を吐出し易い構成とされている。
貫通孔53は、吐出口51よりも後方側に配置され、キャップ軸O1方向から見た平面視で正方形状に形成されている。ただし、貫通孔53の開口周壁部のうち後方側に位置する後方周壁部53aは、上筒部41の内周面に対応して周方向に延びる平面視円弧状に形成されている。貫通孔53の開口周壁部のうち残りの3つの周壁部は、前後方向L1及び左右方向L2に延びている。ただし、貫通孔53の形状は、この場合に限定されるものではなく、適宜変更して構わない。
押下部材54は、貫通孔53の内側に配置されると共に、第1ヒンジ部60を介して天壁部40に連結された回動片61と、回動片61から弾性変形部34側に向けて突出すると共に、第1ヒンジ部60を中心とした回動片61の回動に伴って弾性変形部34を下方に押下する押下突起62と、回動片61から径方向外側に向かって延びる操作片63と、を備えている。
回動片61は、キャップ軸O1方向から見た平面視で貫通孔53の開口サイズよりも小さい正方形状に形成されていると共に、縦断面視で前方側に位置する前端部から後方側に位置する後端部に向かうにしたがって上方に向けて延びるように僅かに傾斜している。
第1ヒンジ部60は、貫通孔53の開口周壁部のうち前方側に位置する前方周壁部53bと、回動片61の前端部と、を接続しており、そのヒンジ軸M1は左右方向L2に延びている。上記回動片61は、第1ヒンジ部60を中心として、すなわちヒンジ軸M1回りに回動可能とされている。
押下突起62は、主に回動片61の後端部側から下方に向けて突出し、その下端部は丸みを帯びた形状、例えば縦断面視半円状に形成されている。押下突起62の下端部は、上筒部41の内側に入り込んだ状態で弾性変形部34よりも上方に配置されている。これにより、押下突起62の下端部は、弾性変形部34に対してキャップ軸O1方向に対向した状態で、弾性変形部34の上方に待機している。
操作片63は、回動片61の後端部から後方、且つ上方に向かって延びていると共に、貫通孔53よりも後方側に延びている。これにより操作片63は、押下突起62を挟んで第1ヒンジ部60とは径方向の反対側に配置されている。しかも操作片63は、貫通孔53よりも後方側に延びているので、天壁部40に対して上方から対向している。
従って、操作片63は第1ヒンジ部60を中心とした回動片61の回動に伴って天壁部40に対して上方から接触し、回動片61のそれ以上の下方への回動を規制することが可能とされている(図4参照)。
上述のように構成された押下部材54は、吐出筒部52よりも後方側に配置されている。つまり、押下部材54と吐出筒部52とは前後方向L1に並んで配置されている。そのため、吐出口51は第1ヒンジ部60を挟んで押下部材54とは径方向の反対側に配置されている。
なお、図1に示すように、回動片61の回動中心である第1ヒンジ部60のヒンジ軸M1と、貫通孔53における後方周壁部53aとの間の最短距離を距離R1とすると、ヒンジ軸M1と操作片63の後端部との間の最短距離は、距離R1よりも長いR2となる。これにより、先に述べたように、第1ヒンジ部60を中心とした回動片61の回動に伴って操作片63を天壁部40に対して上方から接触させることが可能となる。
さらに、ヒンジ軸M1と押下突起62の下端部との間の最短距離は、距離R1よりも短い距離R3となる。これにより、後に説明するように上方に起立した回動片61を下方に向けて回動させる際に、押下突起62が天壁部40に接触することを防止することができる。
図1〜図3に示すように、カバーキャップ12は、外キャップ11の天壁部40よりも上方に配置された頂壁部70と、頂壁部70の外周縁部から下方に向けて延び、その下端部が天壁部40における段差部40aに対して上方から接触した円筒状の周壁部71と、を備えた有頂筒状に形成され、天壁部40、吐出口51及び押下部材54を覆っている。
カバーキャップ12は、第2ヒンジ部72を介して外キャップ11に連結されると共に、第2ヒンジ部72を中心とした回動によって吐出口51を開閉する。
第2ヒンジ部72は、外キャップ11における上筒部41の上端部とカバーキャップ12における周壁部71の下端部とを連結しており、そのヒンジ軸M2は前後方向L1に延びている。従って、第2ヒンジ部72は、キャップ軸O1方向から見た平面視で、ヒンジ軸M2が第1ヒンジ部60のヒンジ軸M1に対して直交するように配置されている。
頂壁部70には、下方に向けて延び、吐出筒部52の内側に上方から離脱可能に密に嵌合する閉塞栓73が中心軸線O2と同軸に形成されている。吐出筒部52の内側に閉塞栓73が密に嵌合することで、吐出口51はシールされている。図示の例では、閉塞栓73は下方に開口した円筒状に形成されているが、この場合に限定されるものではなく、例えば中実の円柱状に形成されていても構わない。
なお頂壁部70には、下方に向けて延び、吐出筒部52を径方向外側から囲む囲繞筒部74が中心軸線O2と同軸に形成されている。ただし、囲繞筒部74は必須なものではなく、具備しなくても構わない。
さらに頂壁部70には、下方に向かって突出すると共に、押下部材54の操作片63に対して上方から接触する接触リブ75が形成されている。接触リブ75は、第2ヒンジ部72のヒンジ軸M2と平行、すなわち前後方向L1に延びるように形成され、押下突起62に対してキャップ軸O1方向に対向している。
具体的には、接触リブ75はキャップ軸O1方向から見た平面視で、左右方向L2よりも前後方向L1に長い長方形状に形成され、その前端部は囲繞筒部74に一体に接続され、且つその後端部は周壁部71に一体に接続されている。接触リブ75は、前後方向L1の中央部から前端部に向かうにしたがって漸次厚みが増加するように形成され、前端部における厚みは囲繞筒部74の高さと同等とされている。
(吐出キャップの作用)
次に、上記のように構成された吐出キャップ1を利用して内容物を吐出する場合について説明する。
この場合には、図1に示す状態から中栓キャップ13を取り外した後、第2ヒンジ部72のヒンジ軸M2回りにカバーキャップ12を回動させることで、カバーキャップ12を開操作する。これにより、吐出筒部52の内側から閉塞栓73を離脱させて、吐出口51を開放することができる。
なお、外キャップ11の内側に内キャップ10が回り止めされた状態で組み合わされているので、外キャップ11をキャップ軸O1回りに回転させて緩めることで、容器本体2の口部3から内キャップ10ごと外キャップ11を取り外すことができる。これにより、容器本体2の口部3から中栓キャップ13を容易に取り外すことができる。
カバーキャップ12を開操作した後、容器本体2を把持し、図4に示すように容器本体2を前方側に向けて傾けながら、矢印Bで示すように例えば指先で操作片63を介して回動片61を内キャップ10側に向けて押下げる。
これにより、第1ヒンジ部60のヒンジ軸M1回りに回動片61を内キャップ10側に回動させることができ、押下突起62を利用して内キャップ10の弾性変形部34を容器本体2側に向けて弾性変形させることができる。これにより、容器本体2の内圧を上昇させることができ、容器本体2内の内容物を連通孔32、突出筒部33内及び吐出口51を通じて外部に吐出することができる。
特に、操作片63を介して回動片61を押下操作する際、天壁部40に対して操作片63を接触させることができるので、それ以上、回動片61が内キャップ10側に向けて回動することを規制することができる。これにより、弾性変形部34の弾性変形量を一定値に維持し易く、容器本体2の内圧を予め決まった圧力分だけ上昇させることができる。
従って、1回の吐出操作毎に、決まった吐出量分だけ内容物を吐出させることができる。図示の例では、決まった吐出量分だけ内容物を液滴状に吐出している。
内容物の吐出後、回動片61の押下げを解除すると、弾性変形部34は弾性復元変形により元の状態に復帰すると共に、これに伴って回動片61も元の状態に復帰する。なお、弾性変形部34の復元変形によって容器本体2内は負圧になるが、吐出口51、突出筒部33内及び連通孔32を通じて容器本体2内に空気を流入させることができるので、容器本体2内の負圧を解消することが可能である。従って、次回の回動片61の押下操作に備えることができる。
特に、弾性変形部34と押下部材54とを同一部材に形成するのではなく、キャップ軸O1方向に離れて配置された内キャップ10と外キャップ11とにそれぞれ形成しているため、押下部材54を、弾性変形部34の設置スペース等を気にすることなく天壁部40に設けることができ、例えば第1ヒンジ部60を中心とした回動片61の回動半径を大きく確保するように回動片61を形成することが可能である。これにより、回動片61の押下操作に伴って、押下突起62を弾性変形部34側に向けて大きく移動させることができ、弾性変形部34を効率良く弾性変形させることができる。
従って、本実施形態の吐出キャップ1によれば、大きな押下力を必要とすることなく回動片61を押下操作することができ、吐出操作性に優れた使い易い吐出キャップとすることができる。
さらに、操作片63が押下突起62を挟んで第1ヒンジ部60とは径方向の反対側に配置されているので、回動片61の回動中心、いわゆる「支点」となる第1ヒンジ部60と、押下力が作用する部分、いわゆる「力点」となる操作片63との間に、弾性変形部34に対して押下力を作用させる部分、いわゆる「作用点」となる押下突起62を配置させることができる。
従って、操作片63を介して回動片61を押下げることで、てこの原理を利用して押下突起62を介して弾性変形部34を容器本体2側に向けて弾性変形させることができる。そのため、大きな押下力を必要とせずに、よりスムーズに回動片61を押下操作することができ、吐出操作性をさらに向上することができる。
しかも、操作片63を具備することで、第1ヒンジ部60から操作片63に至る距離(図1に示す距離R2)、すなわち回動片61の回動半径をさらに大きく確保できるので、てこの原理と相まって小さい押下力であっても回動片61を押下操作することが可能になる。よって、吐出操作性を効果的に向上させ易い。
また、吐出口51は第1ヒンジ部60を挟んで押下部材54とは径方向の反対側に配置されているので、容器本体2を把持しながら指先で回動片61を押下げ操作する場合、指先を第1ヒンジ部60及び吐出口51に向けた状態で操作片63を介して回動片61を指先で押下操作することができる。従って、例えば手首等を捻ることなく吐出口51を自然と下向きにすることができ、吐出操作性を向上することができる。
さらに、操作片63と吐出口51とを径方向に離すことができるので、吐出口51から離れた位置で操作片63を指先で押下操作することができる。そのため、吐出口51に対して指先を触れ難くすることができ、吐出口51を清浄に維持できるうえ、内容物が周囲に飛散することを防止することができる。従って、使い易さをさらに向上することができる。
また、カバーキャップ12を具備しているので、吐出口51を清浄に維持し易いうえ、押下部材54の誤操作を防止することができる。特に、キャップ軸O1方向から見て、第2ヒンジ部72のヒンジ軸M2と第1ヒンジ部60のヒンジ軸M1とが直交しているので、カバーキャップ12を第2ヒンジ部72のヒンジ軸M2回りに回動させて開操作したときに、押下部材54の押下操作に邪魔とならない位置にカバーキャップ12を位置させることができる。
従って、カバーキャップ12を気にすることなく、押下部材54の回動片61を第1ヒンジ部60のヒンジ軸M1回りに回動するように押下操作することができ、良好な吐出操作を行える。
さらに、カバーキャップ12の頂壁部70に接触リブ75が形成されているので、例えば吐出キャップ1の組み立て時、カバーキャップ12の閉操作を利用して、押下部材54の回動片61を定位置にセットすることが可能である。
従って、外キャップ11及びカバーキャップ12を成形金型で一体的に成形(射出成形)する場合、成形金型の金型構造やスムーズな離型性等を考慮して、天壁部40に対する回動片61の姿勢(角度)を成形に適した状態にすることができる。
具体的には、図5及び図6に示すように、回動片61がキャップ軸O1と平行になるように該回動片61を上方に向けて起立させた状態で、外キャップ11及びカバーキャップ12を一体的に成形することができる。これにより、操作片63を上方に向けた状態にすることができるので、操作片63を天壁部40に対してキャップ軸O1方向に対向させることなく成形することができる。押下突起62についても同様である。
従って、キャップ軸O1方向に離型可能な成形金型を利用して成形することができるので、複雑な金型構造を採用することなく、外キャップ11及びカバーキャップ12を容易且つ効率良く成形することができる。
そして、外キャップ11及びカバーキャップ12の成形後、図7に示すように、カバーキャップ12を第2ヒンジ部72のヒンジ軸M2回りに回動させて閉操作することで、接触リブ75を利用して回動片61を天壁部40側に押し込むように第1ヒンジ部60のヒンジ軸M1回りに回動させることができ、カバーキャップ12を閉じると同時に、回動片61を定位置にセットすることができる。
具体的には、カバーキャップ12を第2ヒンジ部72のヒンジ軸M2回りに回動させて閉操作すると、接触リブ75の前端部側が操作片63に対して上方から接触し、操作片63を下方に向けて押し始める。これにより回動片61は、カバーキャップ12の閉操作に伴って、第1ヒンジ部60のヒンジ軸M1回りを下方に向けて回動する。このとき、接触リブ75は第2ヒンジ部72のヒンジ軸M2に対して平行に延びて(前後方向L1に延びて)、回動片61に対してキャップ軸O1方向に対向している。
従って、カバーキャップ12の閉操作に伴って、接触リブ75に沿って相対移動させながら回動片61を回動させることができる。従って、接触リブ75を利用して回動片61を連続的に押し込むことができ、回動片61を定位置に確実にセットすることができる。
従って、吐出キャップ1の組み立て時、カバーキャップ12を利用して回動片61を定位置に容易にセットすることができる。その結果、製造効率を向上することができると共に低コスト化を図り易い。
なお、上述した組み立てに関する説明では、容器本体2の口部3に外キャップ11が装着された状態で説明したが、この場合に限定されるものではない。カバーキャップ12の閉操作を利用した回動片61の定位置のセットは、例えば外キャップ11及びカバーキャップ12を成形した直後に行っても構わないし、外キャップ11の内側に内キャップ10を組み合わせた後に行っても構わないし、上述したように内キャップ10が組み合わされた外キャップ11を容器本体2の口部3に装着した後に行っても構わない。
なお、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば上記実施形態では、第2ヒンジ部72を介してカバーキャップ12を外キャップ11に連結させたが、この場合に限定されるものではない。例えば、第2ヒンジ部72を省略し、外キャップ11に対して分離可能にカバーキャップ12を装着しても構わない。
また、吐出筒部52と押下部材54とを前後方向L1に並ぶように配置したが、この場合に限定されるものではなく、吐出筒部52と押下部材54との位置関係は適宜変更して構わない。
さらに、上記実施形態では、回動片61に操作片63を設けたが、操作片63は必須なものではなく具備しなくても構わない。
例えば、図8に示すように、操作片63を具備しない押下部材54を備えた吐出キャップ80としても構わない。この場合であっても、内キャップ10に弾性変形部34が形成され、外キャップ11に押下部材54が形成されているので、回動片61の押下操作に伴って、押下突起62を弾性変形部34側に向けて大きく移動させることができ、弾性変形部34を効率良く弾性変形させることができる。従って、同様の作用効果を奏功することができる。
ただし、操作片63を設けることで、てこの原理を有効に利用して弾性変形部34を弾性変形させることができるので、より好ましい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。本実施形態は、その他様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが可能であることに加え、各実施形態における変形例を適宜組み合わせてもよい。さらに、本実施形態やその変形例には、例えば当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、均等の範囲のものなどが含まれる。
M1…第1ヒンジ部のヒンジ軸
M2…第2ヒンジ部のヒンジ軸
O1…キャップ軸
1、80…吐出キャップ
2…容器本体
3…容器本体の口部
10…内キャップ
11…外キャップ
12…カバーキャップ
32…連通孔
34…弾性変形部
40…外キャップの天壁部
51…吐出口
53…貫通孔
54…押下部材
60…第1ヒンジ部
61…回動片
62…押下突起
63…操作片
70…カバーキャップの頂壁部
72…第2ヒンジ部
75…接触リブ

Claims (6)

  1. 内容物が収容される容器本体の口部を覆う内キャップと、
    前記内キャップよりもキャップ軸方向に沿う容器外側に配置された天壁部を有し、前記内キャップを覆う外キャップと、を備え、
    前記内キャップには、前記容器本体内に連通すると共に前記内キャップを前記キャップ軸方向に貫通する連通孔と、前記キャップ軸方向に沿う容器内側に向けて弾性変形可能とされ、弾性変形によって前記容器本体の内圧を上昇させる弾性変形部と、が形成され、
    前記天壁部には、前記連通孔に連通する吐出口と、前記天壁部を前記キャップ軸方向に貫通すると共に前記弾性変形部に対して前記キャップ軸方向に対向する貫通孔と、前記貫通孔を通じて前記弾性変形部を前記容器内側に向けて押下する押下部材と、が形成され、
    前記押下部材は、前記貫通孔の内側に配置されると共に、第1ヒンジ部を介して前記天壁部に連結された回動片と、前記回動片から前記容器内側に向けて突出すると共に、前記第1ヒンジ部を中心とした前記回動片の回動に伴って前記弾性変形部を押下する押下突起と、を備え
    前記回動片には、前記貫通孔の外側まで延びると共に、前記キャップ軸方向から見て、前記押下突起を挟んで前記第1ヒンジ部とは反対側に配置された操作片が形成され、
    前記操作片は、前記天壁部に対して前記容器外側から対向すると共に、前記第1ヒンジ部を中心とした前記回動片の回動に伴って前記天壁部に対して前記容器外側から接触し、
    前記吐出口は、前記第1ヒンジ部を挟んで前記押下部材とは前記外キャップの径方向の反対側に配置されている吐出キャップ。
  2. 請求項に記載の吐出キャップにおいて、
    前記天壁部よりも前記容器外側に配置された頂壁部を有し、前記吐出口及び前記押下部材を覆うカバーキャップを備え、
    前記カバーキャップは、第2ヒンジ部を介して前記外キャップに連結されると共に、前記第2ヒンジ部を中心とした回動によって前記吐出口を開閉し、
    前記第2ヒンジ部は、前記キャップ軸方向から見て、前記第2ヒンジ部のヒンジ軸が前記第1ヒンジ部のヒンジ軸に対して直交するように配置されている、吐出キャップ。
  3. 請求項に記載の吐出キャップにおいて、
    前記頂壁部には、前記容器内側に向かって突出すると共に、前記押下部材に対して前記容器外側から接触する接触リブが形成され、
    前記接触リブは、前記第2ヒンジ部の前記ヒンジ軸に対して平行に延びるように形成され、前記押下部材に対して前記キャップ軸方向に対向している、吐出キャップ。
  4. 内容物が収容される容器本体の口部を覆う内キャップと、
    前記内キャップよりもキャップ軸方向に沿う容器外側に配置された天壁部を有し、前記内キャップを覆う外キャップと、
    前記天壁部よりも前記容器外側に配置された頂壁部を有するカバーキャップと、を備え、
    前記内キャップには、前記容器本体内に連通すると共に前記内キャップを前記キャップ軸方向に貫通する連通孔と、前記キャップ軸方向に沿う容器内側に向けて弾性変形可能とされ、弾性変形によって前記容器本体の内圧を上昇させる弾性変形部と、が形成され、
    前記天壁部には、前記連通孔に連通する吐出口と、前記天壁部を前記キャップ軸方向に貫通すると共に前記弾性変形部に対して前記キャップ軸方向に対向する貫通孔と、前記貫通孔を通じて前記弾性変形部を前記容器内側に向けて押下する押下部材と、が形成され、
    前記押下部材は、前記貫通孔の内側に配置されると共に、第1ヒンジ部を介して前記天壁部に連結された回動片と、前記回動片から前記容器内側に向けて突出すると共に、前記第1ヒンジ部を中心とした前記回動片の回動に伴って前記弾性変形部を押下する押下突起と、を備え、
    前記カバーキャップは、前記吐出口及び前記押下部材を覆うと共に、第2ヒンジ部を介して前記外キャップに連結され、前記第2ヒンジ部を中心とした回動によって前記吐出口を開閉し、
    前記第2ヒンジ部は、前記キャップ軸方向から見て、前記第2ヒンジ部のヒンジ軸が前記第1ヒンジ部のヒンジ軸に対して直交するように配置されている、吐出キャップ。
  5. 請求項4に記載の吐出キャップにおいて、
    前記回動片には、前記貫通孔の外側まで延びると共に、前記キャップ軸方向から見て、前記押下突起を挟んで前記第1ヒンジ部とは反対側に配置された操作片が形成され、
    前記操作片は、前記天壁部に対して前記容器外側から対向すると共に、前記第1ヒンジ部を中心とした前記回動片の回動に伴って前記天壁部に対して前記容器外側から接触する、吐出キャップ。
  6. 請求項4又は5に記載の吐出キャップにおいて、
    前記頂壁部には、前記容器内側に向かって突出すると共に、前記押下部材に対して前記容器外側から接触する接触リブが形成され、
    前記接触リブは、前記第2ヒンジ部の前記ヒンジ軸に対して平行に延びるように形成され、前記押下部材に対して前記キャップ軸方向に対向している、吐出キャップ。
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