JP5358379B2 - 注出キャップ - Google Patents
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そして、注出が終了した後は、蓋体を逆方向に回動させてキャップ本体に被せることで、シール凸部を再び注出口に嵌合させて閉塞する。これにより、内容物が注出口から零れてしまうことを抑制しながら保管することができる。
本発明に係る注出キャップは、内容物が収容される容器体の口部に装着される有頂筒状のキャップ本体と、このキャップ本体にヒンジ部を介して連結された蓋体と、を備える注出キャップであって、前記キャップ本体の天壁部上には、キャップ軸に交差する方向に延びるとともに内部が該キャップ本体内に連通する連通筒が備えられ、前記連通筒は、前記キャップ本体の天壁部上に前方を向く斜め上方に延び、前記連通筒には、頂壁部に注出口が形成された有頂筒状の外装体が、該連通筒の軸線方向に移動可能に外嵌されるとともに、前記注出口を前記外装体の内側から閉塞する中栓が配設され、前記蓋体は、前記外装体よりも上方に位置するとともに後端部が前記ヒンジ部を介して前記キャップ本体に連結された上蓋部を備え、前記蓋体の内面には、該蓋体の開閉動作時に前記外装体に係合することで該外装体を前記軸線方向に沿って移動させて前記注出口を開閉させる係合突片が突設され、前記係合突片は、前記上蓋部の内面に下方に向けて突設されていることを特徴とする。
また、蓋体の閉動作時に、係合突片が外装体に係合することで外装体を中栓に対して前記軸線方向に沿って接近移動させ、注出口を中栓によって閉塞させる。
以上のように、外装体を前記軸線方向に沿って移動させることで注出口を開閉させるので、注出口の閉塞時に中栓を注出口内に入り込ませるようにしても、注出口の開閉時に中栓が例えば外装体などに引っ掛かるのを抑制することができる。したがって、シール性を阻害することなく注出口を抵抗少なくスムーズに開閉することができる。
また、このように外装体を前記軸線方向に沿って移動させることで注出口を開閉させるので、耐久性の低下も防ぐことができる。
ここで、係合突片の前端縁が上下方向に延びているので、蓋体の開動作の過程で、係合突片の前端縁の下端を、前係合部に引っ掛かり少なく摺接させて通過させ、係合突片と前係合部との係合を解除することができる。
そして、係合突片の後端縁が、下方から上方に向かうに従い漸次、前方から後方に向けて延びているので、蓋体を閉じたときに、外装体を中栓側に向けて確実に押し込むことが可能になるとともに、外装体が中栓から離れるのを確実に抑制することができる。
図1に示すように、注出キャップ1は、内容物が収容される容器体2の口部3に装着される有頂筒状のキャップ本体4と、このキャップ本体4にヒンジ部6を介して連結された蓋体7と、を備えている。
以下、前記共通軸をキャップ軸O1といい、キャップ軸O1に沿う方向を上下方向といい、上下方向に沿って蓋体7側を上側、キャップ本体4側を下側といい、またキャップ軸O1に直交する方向を径方向という。さらに、当該注出キャップ1の上面視において、ヒンジ部6の回転軸線O2と直交する方向を前後方向といい、前後方向に沿ってキャップ軸O1に対してヒンジ部6側を後側、キャップ軸O1を挟んでヒンジ部6の反対側を前側という。
図2に示すように、連通筒10は、傾斜壁部16に前方を向く斜め上方に向けて延設されており、図示の例では、傾斜壁部16に直交する方向に延びている。また連通筒10の軸線O3は、キャップ本体4の上面視においてヒンジ部6の回転軸線O2と直交する前後方向に沿って延び、かつ傾斜壁部16に直交している。
外装体12は、前記軸線O3と同軸に配設されている。外装体12の周壁部12bには、前記軸線O3方向に間隔をあけて配置されたフランジ状の前係合部18および後係合部19が突設されている。後係合部19は、周壁部12bの開放端に設けられており、その前方を向く前端面19aが、前記軸線O3方向と直交している。
また、外装体12の頂壁部12aの内面における注出口11の開口周縁部には、連通筒10内に嵌合する嵌合筒20が周壁部12b内に向けて突設されている。
この環状突部23および係止周溝22によれば、外装体12が前記軸線O3方向に移動して連通筒10から抜け出ようとしたとき、環状突部23と係止周溝22の内面とが当接することで前述の移動が規制され、外装体12の連通筒10からの離脱を規制することができる。
また図示の例では、カバー筒5の後側部分5aの外周面には、キャップ本体4の天壁部9の上面における外周縁部に上方に向けて延設された前記上面視C字状の外郭板8の内周面が連結されている。外郭板8の上端縁は、カバー筒5の後側部分5aの上端縁に沿って延びている。
また側蓋部26の前端部の下端には、操作片27が前方に向けて突設されている。
またヒンジ部6の回転軸線O2は、係合突片28の下端および外装体12よりも上方に位置している。
まず、例えば操作片27を指などで摘み、蓋体7をヒンジ部6の回転軸線O2回りに回動させる。この蓋体7の開動作時に、図3に示すように、係合突片28も前記回転軸線O2回りに回動され、係合突片28の前端縁29が前係合部18に係合する。その後、さらに蓋体7の開動作を継続すると、係合突片28が、前記回転軸線O2回りに回動して前係合部18を斜め上方に向けて押し上げる。これにより、外装体12が中栓13に対して前記軸線O3方向に沿って離間移動させられる。なおこの過程で、係合突片28の前端縁29のうち前係合部18と当接する部分が漸次、前端縁29の下端側に移動する。
また、係合突片28の前端縁29において前係合部18と当接する部分が該前端縁29の下端に移動するまで蓋体7の開動作を継続した後、さらに蓋体7の開動作を継続すると、図4に示すように、前係合部18と係合突片28との係合が解除される。ここで、係合突片28の前端縁29が上下方向に延びているので、係合突片28の前端縁29の下端を、前係合部18に引っ掛かり少なく摺接させて通過させ、係合突片28と前係合部18との係合を解除することができる。
なおこのように、係合突片28を外装体12に係合させて注出口11を中栓13で閉塞させることから、蓋体7が閉じられた状態で、外装体12の中栓13に対する前記軸線O3方向に沿った離間移動が係合突片28によって規制される。ここで、係合突片28の後端縁30が、下方から上方に向かうに従い漸次、前方から後方に向けて延びているので、蓋体7を閉じたときに、外装体12を中栓13側に向けて確実に押し込むことが可能になるとともに、外装体12が中栓13から離れるのを確実に抑制することができる。
また、このように外装体12を前記軸線O3方向に沿って移動させることで注出口11を開閉させるので、耐久性の低下も防ぐことができる。
さらに、係合突片28が、前記上面視において外装体12の軸線を間に挟んだ該外装体12の両側にそれぞれ設けられていることから、係合突片28から外装体12に加わる力をより安定させることが可能になり、外装体12を前記軸線O3方向に沿ってより一層円滑に移動させることができる。
例えば、操作片27はなくても良い。
また、カバー筒5および外郭板8はなくても良い。この場合、例えば蓋体7の側蓋部26の上下方向に沿った大きさを全周にわたって一定とするとともに、この側蓋部26の下端部をキャップ本体4の上端部に外嵌可能な構成としても良い。
さらに前記実施形態では、係合突片28は、上蓋部25の内面に突設されているものとしたが、本発明の参考例では、側蓋部26の内面に突設されていても良い。
さらにまた、係合突片28は、前記実施形態に示したものに限られず、例えば板体でなくても良い。また係合突片28を弾性変形可能な材料(例えば、エラストマーなど)で形成しても良い。
さらに前記実施形態では、連通筒10の軸線O3は、前記上面視においてヒンジ部6の回転軸線O2と直交するものとしたが、これに限られるものではなく、例えば前記上面視において前記回転軸線O2と交差する方向に延びていても良い。
2 容器体
3 口部
4 キャップ本体
6 ヒンジ部
7 蓋体
9 天壁部
10 連通筒
11 注出口
12 外装体
12a 頂壁部
12b 周壁部
13 中栓
18 前係合部(係合部)
19 後係合部(係合部)
28 係合突片
29 前端縁
30 後端縁
O1 キャップ軸
O2 回転軸線
O3 軸線
Claims (5)
- 内容物が収容される容器体の口部に装着される有頂筒状のキャップ本体と、
このキャップ本体にヒンジ部を介して連結された蓋体と、を備える注出キャップであって、
前記キャップ本体の天壁部上には、キャップ軸に交差する方向に延びるとともに内部が該キャップ本体内に連通する連通筒が備えられ、
前記連通筒は、前記キャップ本体の天壁部上に前方を向く斜め上方に延び、
前記連通筒には、頂壁部に注出口が形成された有頂筒状の外装体が、該連通筒の軸線方向に移動可能に外嵌されるとともに、前記注出口を前記外装体の内側から閉塞する中栓が配設され、
前記蓋体は、前記外装体よりも上方に位置するとともに後端部が前記ヒンジ部を介して前記キャップ本体に連結された上蓋部を備え、
前記蓋体の内面には、該蓋体の開閉動作時に前記外装体に係合することで該外装体を前記軸線方向に沿って移動させて前記注出口を開閉させる係合突片が突設され、
前記係合突片は、前記上蓋部の内面に下方に向けて突設されていることを特徴とする注出キャップ。 - 請求項1記載の注出キャップであって、
前記連通筒の軸線は、前記キャップ本体の上面視において前記ヒンジ部の回転軸線と直交していることを特徴とする注出キャップ。 - 請求項1又は2記載の注出キャップであって、
前記外装体の周壁部には、前記連通筒の軸線方向に間隔をあけて配置された一対の係合部が突設され、
前記係合突片は、前記一対の係合部同士の間に上方から差し込まれた板体とされ、
該係合突片において、前方を向く前端縁は上下方向に沿って延在し、かつ後方を向く後端縁は下方から上方に向かうに従い漸次前方から後方に向けて延在していることを特徴とする注出キャップ。 - 請求項3記載の注出キャップであって、
前記係合部は、フランジ状に形成されていることを特徴とする注出キャップ。 - 請求項3又は4記載の注出キャップであって、
前記係合突片は、前記キャップ本体の上面視において前記外装体の軸線を間に挟んだ該外装体の両側にそれぞれ設けられていることを特徴とする注出キャップ。
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