JP5712112B2 - 詰め替え容器 - Google Patents
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Description
この詰め替え容器では、まずプルトップを引き上げて、中栓の注出口を開封する。次いで、詰め替え容器を正立姿勢(口部が上向きの姿勢)に配置し、倒立姿勢(口部が下向きの姿勢)とされた本容器の口部を、該詰め替え容器の中栓に螺着する。この状態から、詰め替え容器と本容器とを上下反転させて、本容器を正立姿勢にするとともに、詰め替え容器を倒立姿勢にする。これにより、詰め替え容器内の内容物が、詰め替え容器及び本容器の各口部の内側を流通して、本容器内に詰め替えられる。
また、中栓の注出口を開封した後に、該中栓に対して本容器の口部を螺着するため、その螺合作業中に誤って詰め替え容器を倒すと、詰め替え容器内の内容物がこぼれ出るおそれがあった。
さらに、中栓に本容器の口部を螺着する際には、該本容器を倒立姿勢にするため、本容器内に内容物が残留していると、該内容物がこぼれるおそれがある。従って、本容器内の内容物を使い切った後でないと詰め替え作業を行い難かった。
本発明の詰め替え容器は、本容器に詰め替える内容物が収容される容器本体と、前記容器本体の口部に装着され、注出口が形成された装着筒と、前記注出口を閉塞するシール部と、前記装着筒に容器軸方向に沿ってスライド移動可能に支持される操作部材と、を備え、前記装着筒には、容器軸方向に直交する径方向に貫通して容器軸方向に延びる溝部が形成され、前記操作部材は、前記装着筒の径方向外側に配設されて本容器に当接される当接部と、前記装着筒の径方向内側に配設され、該装着筒に対する操作部材のスライド移動に伴って前記シール部を容器軸方向に押し込み前記注出口を開放させる押し込み部と、前記当接部と前記押し込み部とを連結し、前記溝部内を容器軸方向に沿って移動可能とされた連結部と、を備え、前記装着筒と前記操作部材とを連結するとともに、これらのスライド移動により破断可能とされた弱化部を備えることを特徴とする。
これにより、容器本体の内部が注出口に連通するので、該容器本体内と本容器の注入口部内とが連通し、容器本体内の内容物が、注出口及び注入口部内を通して本容器内に詰め替えられる。
また、上述したように、当接部を注入口部の開口端縁に当接させることで操作部材を安定化させることができるので、操作部材を滑らかに移動させることができ、過大な力を必要とせずにシール部を押し込んで注出口を容易に開放させ易い。
さらに、詰め替え容器の開封と同時に内容物を本容器内に詰め替えられるので、本容器を倒立姿勢にすることなく詰め替え作業が行える。よって、本容器内に内容物が残留している場合であっても、内容物の詰め替えを行うことができる。
また、連結部が溝部内に挿入されていることにより、装着筒に対する操作部材のスライド移動時の姿勢が安定する。
そして、この弱化部は、詰め替え時において所定以上の外力が加えられたときに、装着筒と操作部材とのスライド移動を許容可能に破断されるようになっている。
一方、本発明によれば、装着筒及び操作部材に弱化部を一体に形成できるので、部品点数を削減でき、構造が簡単であるとともに、組立が容易である。
また、押し込み部が傾斜して延びているので、該押し込み部の先端部をシール部の所望の部分に当接させやすくなるとともに、開封した注出口から該シール部を確実に遠ざけることが可能である。これにより、注出口を確実に開けられるとともに、その開口状態が良好に維持されて、内容物の詰め替えが迅速に行える。
図1に示されるように、本実施形態の詰め替え容器1は、内容物が収容される容器本体2を備えており、この容器本体2から、別体の本容器30(図4参照)に内容物を詰め替えるものである。
詰め替え容器1は、前記容器本体2と、容器本体2の口部2aに装着され、注出口3が形成された装着筒4と、注出口3を閉塞するシール部5と、装着筒4に容器軸O方向に沿ってスライド移動可能に支持される操作部材6と、装着筒4と操作部材6とを連結するとともに、これらのスライド移動により破断可能とされた弱化部7(図2参照)と、を備えている。
また、本実施形態の詰め替え容器1は、操作部材6に対して容器軸Oを挟んだ反対側に配置され、装着筒4に容器軸O方向に沿ってスライド移動可能に支持される補助操作部材15と、装着筒4と補助操作部材15とを連結するとともに、これらのスライド移動により破断可能とされた補助弱化部16(図2参照)と、を備えている。
尚、容器本体2、装着筒4及びシール部5は、それぞれの中心軸線が共通軸上に配置されている。本実施形態ではこの共通軸を容器軸Oといい、容器軸O方向に沿うシール部5に対する操作部材6側を上側、操作部材6に対するシール部5側を下側という。また、容器軸Oに直交する方向を径方向といい、容器軸O回りに周回する方向を周方向という。
図1に示される縦断面視で、当接部12は、注出筒10の上側部分に配置されている一方、該注出筒10の上端開口縁よりも下側に配置されている。
図1において、押し込み部13は、容器軸O方向に沿って下側(シール部5側)へ向かうに従い漸次径方向内側へ向かって傾斜して延びている。図示の例では、押し込み部13の下端部(先端部)は、シール部5の天壁5aの外周縁部に対向して接近配置されている。
図示の例では、押し込み部13の内面に、該内面から突出するとともに容器軸O方向に沿うように延びるリブ13aが、1つ形成されている。尚、リブ13aは、容器軸O方向に延びていればよく、該容器軸O方向に沿うように延びていなくてもよい。具体的に、リブ13aは、例えば、容器軸O方向に対して傾斜して延びていてもよく、容器軸O回りに螺旋状に延びていてもよい。また、リブ13aが、複数形成されていてもよい。
また、リブ13aの代わりに、押し込み部13の内面から窪むとともに容器軸O方向に延びる溝を形成してもよい。また、これらリブ13a及び溝を両方形成してもよい。
また、特に図示しないが、リブ13aの下端部は、下側に向かうに従い漸次その周方向の幅が狭くなるように先鋭に形成されていてもよい。
図1に示される縦断面視で、補助当接部17の容器軸O方向に沿う位置は、当接部12の容器軸O方向に沿う位置と同等となっている。
まず、詰め替え容器1を倒立姿勢にするとともに、本容器30を正立姿勢にした状態で、これら詰め替え容器1の口部2aと本容器30の口部(注入口部)31とを対向配置する。詰め替え容器1と本容器30とを、互いの容器軸Oが同軸となるように位置合わせしつつ、相対的に容器軸O方向に接近移動させ、図4に示されるように、操作部材6の当接部12、及び、補助操作部材15の補助当接部17を、本容器30の注入口部31の開口端縁に当接させて、詰め替え容器1と本容器30とを組み合わせる。この際、装着筒4の注出筒10が、本容器30の注入口部31内に差し込まれた状態で詰め替え容器1と本容器30とが組み合わされる。
尚、詰め替え容器1の注出口3がシール部5で閉塞されていることから、詰め替え容器1を倒立姿勢としても、容器本体2内の内容物が注出口3を通して外部に流出することはない。さらに、注出筒10と操作部材6とは弱化部7により連結され、注出筒10と補助操作部材15とは補助弱化部16により連結されているので、注出筒10に対する操作部材6及び補助操作部材15のスライド移動が開始することが規制されている。また、シール部5のフランジ5cが、基筒8の天壁8aの下面に当接しているため、内容物の重量によってシール部5が開放されてしまうことが防止されている。
また、詰め替え作業時に、装着筒4に対して径方向へ向けた外力が加えられた場合であっても、本容器30の注入口部31内に詰め替え容器1の注出筒10が挿入されていることにより、詰め替え容器1と本容器30との連結が解除されるようなことが防止されている。
また、上述したように、当接部12を注入口部31の開口端縁に当接させることで操作部材6を安定化させることができるので、操作部材6を滑らかに移動させることができ、過大な力を必要とせずにシール部5を押し込んで注出口3を容易に開放させ易い。
さらに、詰め替え容器1の開封と同時に内容物を本容器30内に詰め替えられるので、本容器30を倒立姿勢にすることなく詰め替え作業が行える。よって、本容器30内に内容物が残留している場合であっても、内容物の詰め替えを行うことができる。
また、連結部14が溝部11内に挿入されていることにより、装着筒4に対する操作部材6のスライド移動時の姿勢が安定する。
そして、この弱化部7は、詰め替え時において所定以上の外力が加えられたときに、装着筒4と操作部材6とのスライド移動を許容可能に破断されるようになっている。
一方、本実施形態によれば、装着筒4及び操作部材6に弱化部7を一体に形成できるので、部品点数を削減でき、構造が簡単であるとともに、組立が容易である。
すなわち、押し込み部13がシール部5を押し込んで注出口3が開封された際に、内容物の液面に押し込み部13のリブ13aや溝を突き当て、該液面に作用する表面張力のバランスを崩して不均衡にすることによって、容器本体2内の内容物と、本容器30内の空気との置換を開始させるきっかけとすることが可能になる。従って、たとえ内容物の粘度が高いような場合であっても、容器本体2の内容物を注出口3に詰まらせることなく、確実に本容器30に詰め替えることができる。
また、押し込み部13が傾斜して延びているので、該押し込み部13の先端部をシール部5の所望の部分に当接させやすくなるとともに、開封した注出口3から該シール部5を確実に遠ざけることが可能である。これにより、注出口3を確実に開けられるとともに、その開口状態が良好に維持されて、内容物の詰め替えが迅速に行える。
尚、本実施形態においては、押し込み部13の先端部がシール部5の天壁5aにおける外周縁部に当接するように配置されており、押し込み部13がシール部5を押し込む際、該シール部5は容器軸Oに対して傾倒するように注出口3から離脱させられて、注出口3を開封させやすい。
すなわち、装着筒4に対する操作部材6及び補助操作部材15のスライド移動とともに、操作部材6の連結部14が溝部11の底壁11aに当接され、かつ、補助操作部材15の補助連結部19が溝部11の底壁11aに当接されるので、詰め替え時に、これら連結部14及び補助連結部19と溝部11の底壁11aとの間から内容物が注出筒10の径方向外側に漏れ出るようなことが抑制される。
すなわち、装着筒4に対して操作部材6及び補助操作部材15をスライド移動させる際、操作部材6においては、当接部12及び押し込み部13が溝部11から径方向に抜け出るようなことが防止され、補助操作部材15においては、補助当接部17及びガイド部18が溝部11から径方向に抜け出るようなことが防止される。従って、操作部材6及び補助操作部材15のスライド移動が安定して行える。
この変形例によれば、装着筒4に対する操作部材6及び補助操作部材15のスライド移動をより安定させられる。
この変形例によれば、構造をより簡単にでき、製造コストを削減できる。
具体的に、例えば、弱化部7が、注出筒10の内周面と押し込み部13の外面(径方向外側を向く面)との間や、注出筒10の外周面と当接部12の内面(径方向内側を向く面)との間に形成されていても構わない。また、補助弱化部16が、注出筒10の内周面とガイド部18の外面との間や、注出筒10の外周面と補助当接部17の内面との間に形成されていても構わない。
また、押し込み部13の径方向内側を向く内面に形成されるリブ13a及び溝の形状や数量は、前述の実施形態で説明したものに限定されない。
さらに、装着筒4の基筒8を容器本体2の口部2aに螺合することに代え、アンダーカット嵌合(凹凸嵌合)など、その他の装着方法を採用してもよい。
2 容器本体
2a 口部
3 注出口
4 装着筒
5 シール部
6 操作部材
7 弱化部
11 溝部
11a 底壁
11b 側壁
12 当接部
13 押し込み部
13a リブ
14 連結部
30 本容器
O 容器軸
Claims (6)
- 本容器に詰め替える内容物が収容される容器本体と、
前記容器本体の口部に装着され、注出口が形成された装着筒と、
前記注出口を閉塞するシール部と、
前記装着筒に容器軸方向に沿ってスライド移動可能に支持される操作部材と、を備え、
前記装着筒には、容器軸方向に直交する径方向に貫通して容器軸方向に延びる溝部が形成され、
前記操作部材は、
前記装着筒の径方向外側に配設されて本容器に当接される当接部と、
前記装着筒の径方向内側に配設され、該装着筒に対する操作部材のスライド移動に伴って前記シール部を容器軸方向に押し込み前記注出口を開放させる押し込み部と、
前記当接部と前記押し込み部とを連結し、前記溝部内を容器軸方向に沿って移動可能とされた連結部と、を備え、
前記装着筒と前記操作部材とを連結するとともに、これらのスライド移動により破断可能とされた弱化部を備えることを特徴とする詰め替え容器。 - 請求項1に記載の詰め替え容器であって、
前記弱化部は、
前記溝部を画成する内面のうち、容器軸回りに沿う周方向を向く側壁と、
前記連結部と、を連結していることを特徴とする詰め替え容器。 - 請求項1又は2に記載の詰め替え容器であって、
前記押し込み部の径方向内側を向く内面には、容器軸方向に延びるリブ及び溝の少なくともいずれかが形成されていることを特徴とする詰め替え容器。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の詰め替え容器であって、
前記押し込み部は、容器軸方向に沿って前記シール部側へ向かうに従い漸次径方向内側へ向かって傾斜して延びていることを特徴とする詰め替え容器。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の詰め替え容器であって、
前記装着筒に対する前記操作部材のスライド移動の終端で、前記溝部を画成する内面のうち前記連結部側を向く底壁に、前記連結部が当接されることを特徴とする詰め替え容器。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の詰め替え容器であって、
前記当接部の容器軸回りに沿う周方向の長さ、及び、前記押し込み部の周方向の長さは、前記溝部の周方向の長さよりもそれぞれ大きくなっていることを特徴とする詰め替え容器。
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