JP5851347B2 - 詰め替え容器 - Google Patents
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この詰め替え容器では、まずプルトップを引き上げて、中栓の注出口を開封する。次いで、詰め替え容器を正立姿勢(口部が上向きの姿勢)に配置し、倒立姿勢(口部が下向きの姿勢)とされた本容器の口部を、該詰め替え容器の中栓に螺着する。この状態から、詰め替え容器と本容器とを上下反転させて、本容器を正立姿勢にするとともに、詰め替え容器を倒立姿勢にする。これにより、詰め替え容器内の内容物が、詰め替え容器及び本容器の各口部の内側を流通して、本容器内に詰め替えられる。
また、中栓の注出口を開封した後に、該中栓に対して本容器の口部を螺着するため、その螺合作業中に誤って詰め替え容器を倒すと、詰め替え容器内の内容物がこぼれ出るおそれがあった。
さらに、中栓に本容器の口部を螺着する際には、該本容器を倒立姿勢にするため、本容器内に内容物が残留していると、該内容物がこぼれるおそれがある。従って、本容器内の内容物を使い切った後でないと詰め替え作業を行い難かった。
ここで、規制部と当接筒とを連結する弱化部は、予め破断させておいてもよいし、詰め替え容器の容器本体と、本容器とを容器軸方向に沿って相対的に接近移動させるとともに、破断してもよい。
また、上述したように、当接筒を注入口部の開口端縁に当接させる等した場合には、操作部材の本容器に対する径方向の位置を安定化させることができるので、操作部材を滑らかに移動させることができ、過大な力を必要とせずにシール部を押し込んで連通開口を容易に開放させ易くすることができる。
さらに、詰め替え容器の開封と同時に内容物を本容器内に詰め替えられるので、本容器を倒立姿勢にすることなく詰め替え作業が行える。よって、本容器内に内容物が残留している場合であっても、内容物の詰め替えを行うことができる。
また、規制部は、弱化部を介して操作部材(当接筒)に一体的に連結されているので、このような規制部材として機能する部材を別体で設ける場合に比べて部品点数の削減を図ることができる。
さらに、連通開口をシール部で密封したまま容器本体を倒立状態にして本容器に組み合わせた後、弱化部を破断する場合には、この破断によって初めて操作部材がスライド移動可能となるため、この詰め替え作業時に内容物がこぼれることを防止できる。
なお、詰め替え作業時に初めて前記弱化部が破断されるため、この破断の有無により未開封状態の確認を行うことができる。
また、連結部が溝部内に挿入されていることにより、装着筒に対する操作部材のスライド移動時の姿勢が安定する。
この場合、規制部は弱化部の破断後においても、当接筒との連結状態が維持されるため、規制部が本容器内に進入するのを防止することができる。
この場合、押し込み部の先端部がシール部を押し込む際に、その先端部がシール部の外周面と装着筒の内周面との間の隙間に進入するので、シール部を確実に取り外すことができる。
この場合、操作部材のスライド移動とともに、該操作部材の連結部が装着筒の溝部の内面に当接されるので、詰め替え時に、これら連結部と溝部の内面との間から内容物が装着筒の径方向外側に漏れ出るようなことが抑制される。
図1に示されるように、本実施形態の詰め替え容器1は、内容物が収容される容器本体2を備え、この容器本体2から、別体の本容器30(図4参照)に内容物を詰め替えるものである。尚、以下では、容器本体2の横断面で中央を通る軸線を容器軸Oという。
そして、当接筒12の外周面における容器軸O方向の中央部には、径方向外側に向けて突出するとともに周方向に沿って延びる環状のフランジ12aが形成されている。フランジ12aの上面には、径方向に沿って延びる空気置換溝12bが、周方向に間隔をあけて複数形成されている(図2参照)。
尚、前記空気置換溝12bに代えて、例えば空気置換溝12bに対応する部分を凸部とするとともに、周方向に隣り合う凸部同士の間を空気置換路として構成してもよい。
また、図3に示されるように、押し込み部13の先端部13aの径方向の内周面13bは、先端に向かうに従い径方向の外側に向けて傾斜する傾斜面とされている。
ここで、シール部5の周壁5bの上端部の外周面と装着筒4の注出筒10の内周面との間には、径方向の隙間が形成されている。詳しくは、シール部5の周壁5bの上端部の外周面は、先端(押し込み部13側)に向かうに従い径方向の内側に向けて傾斜する傾斜面とされている。
また、連結部14の下面は、装着筒4に対する操作部材6のスライド移動の終端(下方移動端)で、溝部11における連結部14側を向く内面11a(容器軸O方向で対向する面)に、当接されるようになっている。
ここで、図2に示されるように、規制部20には、容器軸O方向視で、押し込み部13及び連結部14の全体を外側に露出させるために切り欠かかれた切欠き部23が形成されている。そして、押し込み部13及び連結部14等の操作部材6における各部が、容器軸O方向で他の部位と重ならなくなっている。これにより、操作部材6を成形する際に、これに含まれる各部を干渉させることなく容器軸Oに沿った離型が可能となるため、操作部材6の一体成形が可能となっている。
まず、詰め替え容器1を倒立姿勢にするとともに、本容器30を正立姿勢にした状態で、これら詰め替え容器1の口部2aと本容器30の口部(注入口部)31とを対向配置する。詰め替え容器1と本容器30とを、互いの容器軸Oが同軸となるように位置合わせしつつ、相対的に容器軸O方向に接近移動させ、図4に示されるように、操作部材6の当接筒12のフランジ12aを、本容器30の注入口部31の開口端縁に当接させて、詰め替え容器1と本容器30とを組み合わせる。この際、操作部材6の当接筒12が、本容器30の注入口部31内に差し込まれた状態で詰め替え容器1と本容器30とが組み合わされる。
尚、詰め替え容器1の連通開口4aがシール部5で閉塞されていることから、詰め替え容器1を倒立姿勢としても、容器本体2内の内容物が連通開口4aを通して外部に流出することはない。さらに、操作部材6では当接筒12と規制部20との間の弱化部21が破断されておらず、操作部材6の連結部14が係止リブ11cによって支持されているため、操作部材6のスライド移動は規制されている。また、シール部5の底壁5aの外周縁部が、基筒8の天壁8aの下面に当接しているため、内容物の重量によってシール部5が開放されてしまうことが防止されている。
そして、操作部材6の押し込み部13が、シール部5を押圧して連通開口4aから離脱させ、該連通開口4aが開放される。そして、この際、装着筒4における注出筒10の溝部11は、その略全体が本容器30の注入口部31内に挿入される。また、この状態で、当接筒12と規制部20は、連結維持部22によって連結状態が維持されて、この連結維持部22を軸中心に、規制部20が本容器30の口部31の内側に沿うように回動され、容器本体2側に進入することがない。
尚、詰め替え作業中、当接筒12の空気置換溝12b内を通して、本容器30の内部及び詰め替え容器1の容器本体2の内部と、これら容器の外部との空気置換を効率よく行うことができるようになっているとともに、本容器30内にスムーズに内容物を注出して、詰め替え作業を効率良く行うことができる。
さらに、詰め替え容器1の開封と同時に内容物を本容器30内に詰め替えられるので、本容器30を倒立姿勢にすることなく詰め替え作業が行える。よって、本容器30内に内容物が残留している場合であっても、内容物の詰め替えを行うことができる。
また、規制部20は、弱化部21を介して操作部材6(当接筒12)に一体的に連結されているので、このような規制部材として機能する部材を別体で設ける場合に比べて部品点数の削減を図ることができる。
さらに、上述のように、連通開口4aをシール部5で密封したまま容器本体2を倒立状態にして本容器30に組み合わせた後、弱化部21を破断する場合には、この破断によって初めて操作部材6がスライド移動可能となるため、この詰め替え作業時に内容物がこぼれることを防止できる。なお、詰め替え作業時に初めて弱化部21が破断される場合には、この破断の有無により未開封状態の確認を行うことができる。
また、連結部14が溝部11内に挿入されていることにより、装着筒4に対する操作部材6のスライド移動時の姿勢が安定する。
この場合、規制部20は弱化部21の破断後においても、当接筒12との連結状態が維持されるため、規制部20が操作部材6から分離されて本容器30内に進入するのを防止することができる。
この場合、押し込み部13の先端部13aがシール部5を押し込む際に、その先端部13aがシール部5の外周面と装着筒の内周面との間の隙間に進入するので、シール部5を確実に取り外すことができる。つまり、前記隙間に押し込み部13の先端部13aが侵入することで周壁5bが径方向内方に変形され、周壁5bの外周面と注出筒10の内周面との嵌合力を低下させてシール部5の離脱を容易にする。また、当該先端部13aが確実にシール部5の外周縁に案内されるため、開封が容易となる。
しかも、本実施形態では、押し込み部13の先端部13aの径方向の内周面13bが、先端に向かうに従い径方向の外側に向けて傾斜する傾斜面とされているので、押し込み部13の先端部13aがシール部5を押し込む際に、その傾斜面によって径方向の外側に向かうにように案内されて、シール部5と装着筒4との間の隙間に入り易くなり、シール部5を容器軸Oに沿って押し込み易くなって、一層確実かつスムーズにシール部5を取り外すことができる。
また、詰め替えの際に、操作部材6の当接筒12のフランジ12aを、本容器30の注入口部31の開口端縁に当接させると説明したが、フランジ12aを設けずに、当接筒12の上端部を本容器30の注入口部31の開口端縁に当接させる構成でもよい。
2 容器本体
2a 口部
4 装着筒
4a 連通開口
4b 注出口
5 シール部
6 操作部材
11 溝部
11a 内面
12 当接筒
13 押し込み部
14 連結部
20 規制部
21 弱化部
22 連結維持部
30 本容器
Claims (4)
- 本容器に詰め替える内容物が収容される容器本体と、
前記容器本体の口部に装着された装着筒と、
前記装着筒において前記容器本体内に開口する連通開口を閉塞するシール部と、
前記装着筒に容器軸方向に沿ってスライド移動可能に支持される操作部材と、を備え、
前記装着筒には、容器軸方向に直交する径方向に貫通して容器軸方向に延びる溝部が形成され、
前記操作部材は、
前記装着筒に、容器軸方向に沿う前記容器本体の内側に向けてスライド移動可能に外嵌されるとともに、本容器に当接される当接筒と、
前記当接筒に連結されるとともに、前記装着筒の径方向内側に配設され、該装着筒に対する操作部材のスライド移動に伴って前記シール部を容器軸方向に押し込み、前記連通開口を開放させる押し込み部と、を備え、
前記当接筒と前記押し込み部との連結部は、前記溝部内を容器軸方向に沿って移動可能に配設され、
前記当接筒には、前記装着筒において前記連通開口よりも前記容器本体の外側に位置する注出口を覆い、前記装着筒に対する前記当接筒の容器軸方向に沿う前記容器本体の内側に向けたスライド移動を規制する規制部が、破断可能な弱化部を介して一体的に連結されていることを特徴とする詰め替え容器。 - 請求項1に記載の詰め替え容器であって、
前記規制部は、前記操作部材のスライド移動時に、前記装着筒に当接して、前記弱化部が破断され、
前記規制部は、前記装着筒の当接による前記弱化部の破断時に、前記当接筒との連結状態を維持するための連結維持部を備えていることを特徴とする詰め替え容器。 - 請求項1又は2に記載の詰め替え容器であって、
前記押し込み部は、前記装着筒の内周面に近接又は当接して、容器軸方向に沿う前記容器本体の内側に向けて延び、
前記シール部の外周面と前記装着筒の内周面との間には、前記押し込み部の先端部が進入する前記径方向の隙間が形成されていることを特徴とする詰め替え容器。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の詰め替え容器であって、
前記装着筒に対する前記操作部材のスライド移動の終端で、前記溝部における前記連結部側を向く内面に、前記連結部が当接されることを特徴とする詰め替え容器。
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