JP5990484B2 - 詰め替え容器 - Google Patents

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Description

本発明は、詰め替え容器に関するものである。
この種の詰め替え容器として、従来、例えば下記特許文献1に記載されているような、本容器に詰め替える内容物が収容される容器本体と、容器本体の口部に装着され、該口部を閉塞する中栓と、を備え、中栓を本容器の口部に螺着させた状態で詰め替えを行う詰め替え容器が知られている。この中栓には、内容物を注出するための注出口が形成されているとともに、該注出口を閉塞するシール部が設けられている。シール部は、例えばプルトップが付設された蓋体からなる。
上記した詰め替え容器では、まずプルトップを引き上げて中栓の注出口を開封する。続いて、詰め替え容器を正立姿勢(口部が上向きの姿勢)に配置し、該詰め替え容器の中栓に、倒立姿勢(口部が下向きの姿勢)とされた本容器の口部を螺着する。そしてこの状態から、詰め替え容器と本容器とを上下反転させて、本容器を正立姿勢にするとともに詰め替え容器を倒立姿勢にする。これにより、詰め替え容器内の内容物が、詰め替え容器及び本容器の各口部の内側を流通して本容器内に詰め替えられる。
特開2000−159249号公報
しかしながら、上記した従来の詰め替え容器では、中栓の注出口を開封した後、中栓に本容器の口部を螺着し、その後、詰め替え容器と本容器とを上下反転させる必要があるので、詰め替え作業が煩雑となっていた。
また、中栓の注出口を開封した後に、該中栓に対して本容器の口部を螺着するため、その螺合作業中に誤って詰め替え容器を倒すと、詰め替え容器内の内容物がこぼれ出るおそれがあった。
さらに、中栓に本容器の口部を螺着する際には、該本容器を倒立姿勢にするため、本容器内に内容物が残留していると、該内容物がこぼれるおそれがある。従って、本容器内の内容物を使い切った後でないと、詰め替え作業を行い難かった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、詰め替え作業を簡便にし、詰め替え作業時に内容物をこぼし難く、本容器内の内容物が残留している場合であっても詰め替え作業を可能にし、かつ詰め替え作業をスムーズに行うことが可能な詰め替え容器を提供することである。
上記課題の解決手段として、本発明に係る詰め替え容器は、本容器に詰め替える内容物が収容された容器本体と、前記容器本体の口部に装着される注出口部材と、を備え、前記注出口部材が、容器軸方向に沿って前記容器本体の外方に向けて延びるとともに、先端部に注出口が形成され、かつ前記本容器の注入口部内に差し込み可能な注出筒と、前記注出口を閉塞するとともに、前記注出口の開口周縁部に破断可能な弱化部を介して連結される閉塞板と、前記閉塞板に一端部が連結されるとともに、他端部が前記注出筒の径方向外側に配置される操作突片と、を備え、前記注出筒の周壁には、破断可能な薄肉部が設けられ、前記操作突片の他端部には、前記容器軸方向に沿って前記容器本体の外方に向けて開放し、前記注入口部に前記注出筒を対向させたときに、前記本容器の注入口部の開口端縁に係止するフック部と、前記薄肉部に接続される接続部と、が設けられることを特徴とする。
この構成によれば、注入口部に注出筒を対向させた状態で、フック部を注入口部の開口端縁に係止させた後、容器本体と本容器とを容器軸方向に沿って相対的に接近移動させることで、注出筒を注入口部内に差し込みつつ操作突片で閉塞板を引っ張り、弱化部を破断させて注出口を開封することができる。その結果、注出口を通じて容器本体内の内容物を本容器内へ注出することができ、詰め替え容器から本容器内へ内容物の詰め替えを行うことができる。
特に、注入口部にフック部を係止させて、詰め替え容器と本容器とを容器軸方向に沿って相対的に接近移動させるという簡便な作業によって、内容物の詰め替え作業を容易に行うことができる。
また、容器本体と本容器とを容器軸方向に沿って相対的に接近移動させるまで、注出口は閉塞板によって閉塞されているので、詰め替え前の段階で容器本体内の内容物がこぼれることもない。
さらに、本容器を倒立姿勢にすることなく、未開封の詰め替え容器を倒立姿勢にして詰め替え作業を行うので、例えば本容器内の内容物が残留している場合であっても、この内容物をこぼすことなく詰め替え作業を行うことができる。
そして、注出筒の周壁に破断可能な薄肉部を形成し、この薄肉部に接続される接続部を操作突片の他端部にフック部とともに設けることで、フック部を注入口部に係止させて操作突片を引っ張る閉塞板の開封動作によって、薄肉部を破断して空気置換孔を形成することができる。
これにより、注出口から内容物を注出しながらも、空気置換孔から容器本体内に空気を導入しやすくし、内容物の注出がスムーズにすることができる。空気置換孔は、閉塞板の開封前は開口しないので、詰め替え容器の運搬時等に内容物がこぼれ出ることはなく、かつ詰め替え容器の開封と同時に空気置換孔を開口させることができる。
このように、簡単な操作で内容物の詰め替え作業をスムーズにし、かつ注出筒内に内容物が滞留することも抑え、最後まで簡単に詰め替え作業を行うことができる。
本発明に係る詰め替え容器は、前記操作突片の他端部に、前記薄肉部を避けて前記周壁に接続される第二接続部が設けられる構成であってもよい。
この構成によれば、操作突片のフック部に意図しない外力が加わっても、この外力を注出筒の周壁における薄肉部を避けた部位で支持することができ、運搬時等の薄肉部の破断や閉塞板の開封を防止することができる。
また、本発明に係る詰め替え容器は、前記第二接続部が、前記注出筒を前記注入口部に挿入したとき、前記周壁から分離するとともに、前記本容器の注入口部の内周面により前記周壁の外周面に向けて押し付けられる構成であってもよい。
この構成によれば、注出筒の周壁が注入口部の内周に押し付けられ、注出筒のガタツキを防止するとともに径方向位置を規定し、詰め替え作業を安定して行うことができる。
本発明によれば、詰め替え作業を簡便にし、詰め替え作業時に内容物をこぼし難くし、本容器内の内容物が残留している場合であっても詰め替え作業を可能にし、かつ詰め替え作業をスムーズに行うことができる。
本発明の実施形態における詰め替え容器の正立状態の縦断面図である。 図1のII−II断面図である。 図1のIII−III断面図である。 上記詰め替え容器を倒立状態にして本容器に組み合わせた状態の縦断面図である。 図4に示す状態から詰め替え容器と本容器とを容器軸方向に相対的に接近移動させた状態の縦断面図である。 図5のVI矢視図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(詰め替え容器の構成)
図1に示すように、本実施形態の詰め替え容器1は、本容器A(図4、図5参照)に詰め替える図示しない内容物が収容された有底筒状の容器本体2と、容器本体2の口部2aに装着される注出口部材9と、を備える。注出口部材9が形成する注出筒3は、本容器Aにおける円筒状の注入口部A1の内径よりも小径に形成され、注入口部A1内に差し込み可能である。この注出筒3を注入口部A1内に差し込んだ状態で、詰め替え容器から本容器Aへ内容物の詰め替えがなされる。
なお、容器本体2及び注出筒3は、それぞれの中心軸線が共通軸上に位置するように配置される。本実施形態では、前記共通軸を容器軸Oといい、この容器軸Oに沿う方向を容器軸O方向とする。また、容器軸O方向の注出筒3側を上側、容器本体2側を下側とし、容器軸Oに直交する方向を径方向、容器軸O回りに周回する方向を周方向とする。
また、容器軸O方向の注出筒3側を上側、容器本体2側を下側とした姿勢を、詰め替え容器1の正立姿勢とし(図1参照)、容器軸O方向の注出筒3側を下側、容器本体2側を上側とした姿勢を、詰め替え容器1の倒立姿勢とする(図4〜図6参照)。以下、詰め替え容器1の正立姿勢の構成を説明する。
注出口部材9は、容器軸O方向に沿って容器本体2の外方(上方)に向かって延びるとともに、先端部(上端部)に注出口3aが形成された注出筒3と、注出筒3の基端部(下端部)に一体に連設された装着筒10と、注出口3aを閉塞するとともに、注出口3aの開口周縁部に破断容易な弱化部30を介して連結される閉塞板4と、閉塞板4に一端部が連結されるとともに、他端部が注出筒3の径方向外側に配置される操作突片5と、を備える。
図2、図3を併せて参照し、注出筒3は、断面半月形状をなして容器軸O方向に沿って延びる。すなわち、注出筒3の周方向の一側部は、周方向に沿って湾曲する湾曲壁部41とされ、注出筒3の周方向の他側部は、径方向に直交する平坦壁部42とされる。湾曲壁部41は、注出筒3の半周以上にわたって設けられる。
図1を参照し、湾曲壁部41の上端部には、その周方向の少なくとも一部を注出口3aよりも上方まで延ばす延長突部43が設けられる。湾曲壁部41の下端部外周には、装着筒10のフランジ部13の上面13aに対して上方に変位した変位上面44aを形成するリブ44が設けられる。リブ44は、周方向に略直交する板状をなし、径方向で平坦壁部42と反対側となる位置に設けられるとともに、この端部から周方向両側に90度ずれた位置にも設けられる。平坦壁部42の下端部外側には、リブ44と同等の上下範囲で平坦壁部42の径方向厚さを段差状に増加させる挿入固定部45が設けられる。
注出筒3ひいては注出口部材9は、注出筒3下方の装着筒10によって、容器本体2の口部2aに装着される。装着筒10は、注出筒3の下端部から径方向外側へ延びる環状のフランジ部13と、フランジ部13の外周端縁から下方に延びて容器本体2の口部2aに例えば螺着により嵌合する筒部11と、を有する。
装着筒10を口部2aに取り付けたとき、フランジ部13の下面には口部2aの開口端縁が下方から突き当たり、容器本体2と注出口部材9との容器軸O方向の相対位置を規定する。フランジ部13の下面には、容器本体2の口部2aの開口端縁の内周に液密に接するシール筒14が垂下される。
なお、本実施形態では、装着筒10を口部2aに螺着により取り付けるが、これに限らず、例えばアンダーカット嵌合等により取り付けてもよい。
注出筒3の延長突部43を除いた上端面は、容器軸Oに対して直交するように形成され、この上端面に沿うように、注出筒3の横断面形状と同様の形状の注出口3aが開口する。
閉塞板4は、注出口3aの形状に倣って形成される。閉塞板4の外縁部は、注出口3aの内縁部に破断容易な弱化部30を介して連結される。閉塞板4は、注出筒3の周壁よりも薄肉に形成され、注出筒3よりも容易に変形(例えば弾性変形)可能である。弱化部30は、閉塞板4の外縁部の少なくとも一部(本実施形態では、平坦壁部42側の少なくとも一部)で途切れ、この途切れた部位(以下、切り残し部31という。)では、閉塞板4が注出筒3に直接連結される。
図2を併せて参照し、操作突片5は、閉塞板4の上面における平坦壁部42と略直交する径方向で、平坦壁部42と反対側となる端部に一端部を接続する。操作突片5の一端部には、閉塞板4の上面から延長突部43よりも低い高さで上方に起立する起立部6が設けられる。起立部6の上端は操作突片5の最上位置にあり、この起立部6の上端位置よりも高く延長突部43が起立することで、操作突片5の特に起立部6に対する上方からの外力が加わることを規制する。
起立部6の上端部からは、平坦壁部42と略直交する径方向で容器軸Oを超えて平坦壁部42側に延びつつ下方に向けて湾曲する突片本体7が延出する。突片本体7の先端部7aは、その径方向厚さを増加させつつ平坦壁部42の上端部46の径方向外側に至る。突片本体7の先端部7aの下方には、径方向厚さを均一にして容器軸Oに沿って下方に延びる下方延出部21aが連設される。下方延出部21aは、その下端部から径方向外側に延びる底壁部21b、及び底壁部21bの外側端部から容器軸Oに沿って上方に延びる外壁部21cとともに、注出口3a側に向けて開放するフック部21を形成する。
突片本体7の先端部7a及び下方延出部21aの径方向内側には、平坦壁部42の外側面と略平行な内側面22が連続して形成される。内側面22は、容器軸Oと直交する横断面で平坦壁部42側に凸のV字形状に形成される(図2参照)。下方延出部21aの径方向外側には、内側面22と略平行かつ内側面22よりも容器軸O方向で短い外側面23が形成される。外壁部21cの径方向内側には、外側面23と径方向で対向する外壁内側面24が形成される。
フック部21は、注入口部A1に注出筒3の先端部を挿入した状態(換言すれば、注入口部A1に注出筒3を対向させた状態、図4参照)で、注入口部A1の開口端側に係止する。このとき、フック部21は、外側面23及び外壁内側面24の間に、注入口部A1の開口端側を締め代をもって挟み込む。これにより、注出筒3の注入口部A1からの離脱が抑えられる。フック部21は、底壁部21b上の上面25に注入口部A1の開口端縁を突き当てることで、注出筒3の注入口部A1への挿入量を規定する。
突片本体7の先端部7a及び下方延出部21aの少なくとも一方(本実施形態では先端部7a)には、内側面22から径方向内側に突出し、平坦壁部42の上端部46に形成された破断容易な薄肉部32に接続される接続部33が設けられる。
ここで、平坦壁部42の上端部46の径方向外側には、この上端部46の外側面46aをその下方の壁本体48の外側面48aに対して径方向内側に変位させる肉抜き部47が設けられ、上端部46の径方向厚さを壁本体48の径方向厚さよりも減少させる。上端部46の外側面46aの下端と壁本体48の外側面48aの上端との間には緩傾斜面46bが設けられる。
平坦壁部42の径方向内側には、その周方向幅の中央で容器軸Oに沿って延びる溝49が形成される。溝49は、平坦壁部42の上端近傍から下端に渡って形成される。溝49の上端は、平坦壁部42の上端部46の外側面46aの下端よりも上方に位置する。これら溝49の上端と外側面46aの下端との間で溝49の周方向幅にわたる範囲が、前記薄肉部32とされる。薄肉部32の内側面は溝49の底面49aで形成され、薄肉部32の外側面は上端部46の外側面46aで形成される。薄肉部32の内側を注出筒3の下端で開放する溝49で形成することで、注出筒3の型抜きが容易になる。溝49は注出筒3の上端には開放せず、注出口3a周縁の剛性が確保される。
薄肉部32の外側面には、接続部33の先端が固着される。接続部33は、注出筒3に対してフック部21を相対移動させた際に、薄肉部32を破断、除去可能であり、これにより、平坦壁部42の上端部46における薄肉部32が形成されていた部位に空気置換孔32aを形成可能である(図5、図6参照)。
図1、図3を参照し、下方延出部21aの下部には、内側面22から径方向内側に突出し、平坦壁部42の壁本体48の外側面48aに接続される第二接続部34が設けられる。第二接続部34の先端は、壁本体48の外側面48aに固着される。これにより、フック部21に径方向外側から加えられた外力が壁本体48に支持されるとともに、注出筒3に対するフック部21の意図せぬ相対移動が規制される。
一方、第二接続部34は、内容物の詰め替え時に注出筒3を注入口部A1に挿入し、注出筒3に対してフック部21を意図的に相対移動させた際には、平坦壁部42から分離可能である(図5参照)。壁本体48は、薄肉部32に比べて十分な厚さを有することから、第二接続部34が分離する際に孔等を形成することはない。分離後の第二接続部34は、注出筒3を注入口部A1に挿入しきった際には、平坦壁部42の下端部外側の挿入固定部45の外側面を押圧可能である。
(詰め替え容器の使用)
次に、詰め替え容器1から本容器Aに内容物を詰め替える際の手順について説明する。
まず、図4に示すように、未開封の詰め替え容器1を上下反転して倒立姿勢とし、この詰め替え容器1の注出筒3の先端部(図4では下端部)を、同図に示す正立姿勢の本容器Aの注入口部A1に上方から挿入する。このとき、注出筒3の延長突部43がガイドとなり、注出筒3を注入口部A1に挿入し易い。
注出筒3の先端部を注入口部A1に挿入し、操作突片5のフック部21を注入口部A1の開口端側に係止させることで、詰め替え容器1と本容器Aとが組み合わされる。フック部21の上面25(図4では下面)には注入口部A1の開口端縁が突き当たり、注出筒3の注入口部A1への挿入量が規定される。フック部21は注入口部A1の開口端側を締め代をもって保持し、注出筒3の注入口部A1からの離脱を抑える。注出筒3の湾曲壁部41は注入口部A1の内周面に沿うように配置され、口部2aに対する注出筒3の倒れを抑える。
上記した状態から、詰め替え容器1と本容器Aとを容器軸O方向で相対的に接近移動させると、注出筒3が注入口部A1内にさらに挿入される一方、フック部21は注入口部A1に係止したまま前記接近移動をしないことから、フック部21ひいては操作突片5が注出筒3に対して注出筒3の基端側(図4では上端側)に相対的に引かれる。
すると、接続部33の移動により薄肉部32が破断、除去され、平坦壁部42の上端部46における薄肉部32が形成されていた部位に空気置換孔32aが形成される(図5参照)。また、第二接続部34は平坦壁部42から分離される。
前述の如く操作突片5が引かれると、その起立部6が平坦壁部42側に倒れるように引かれ、この起立部6が接続された閉塞板4における平坦壁部42とは反対側の端部を捲り上げる。これにより、閉塞板4における平坦壁部42とは反対側の端部周辺から弱化部30が破断を開始する。
そして、図5に示すように、装着筒10のフランジ部13の上面13a及び各リブ44の変位上面44a(図5では何れも下面)が注入口部A1の開口端縁に当接するまで、注出筒3を注入口部A1に挿入しきった時点で、閉塞板4が注出口3aの内縁部に平坦壁部42側の切り残し部31のみでつながった状態で、平坦壁部42外側へ折り返すように捲り上げられる。これにより、注出口3aが全開となり、詰め替え容器1内の内容物が注出口3aから本容器A内へ注出され、本容器A内への内容物の詰め替えがなされる。このとき、フランジ部13ひいては詰め替え容器1が、フック部21の底壁部21b及び三つのリブ44により、注入口部A1の開口端縁に周方向で略90度の等間隔で支持され、倒立姿勢の詰め替え容器1を安定させる。
注出筒3を注入口部A1に挿入しきった時点で、平坦壁部42から分離した第二接続部34は、平坦壁部42下端の挿入固定部45を押圧する。これにより、湾曲壁部41の外周面が注入口部A1の内周面に押し付けられ、注出筒3のガタツキを防止するとともに径方向位置を規定する。このとき、接続部33が平坦壁部42を押圧し、この接続部33によっても第二接続部34と同様の効果を得るようにしてもよい。
本実施形態によれば、注入口部A1にフック部21を係止させて、詰め替え容器1と本容器Aとを容器軸O方向に沿って相対的に接近移動させるという簡便な作業によって、内容物の詰め替え作業を容易に行うことができる。
また、容器本体2と本容器Aとを容器軸O方向に沿って相対的に接近移動させるまで、注出口3aは閉塞板4によって閉塞されているので、詰め替え前の段階で容器本体2内の内容物がこぼれることもない。
さらに、本容器Aを倒立姿勢にすることなく、未開封の詰め替え容器1を倒立姿勢にして詰め替え作業を行うので、例えば本容器A内の内容物が残留している場合であっても、この内容物をこぼすことなく詰め替え作業を行うことができる。
そして、注出筒3の周壁に破断可能な薄肉部32を形成し、この薄肉部32に接続される接続部33を操作突片5の他端部にフック部21とともに設けることで、フック部21を注入口部A1に係止させて操作突片5を引っ張る閉塞板4の開封動作によって、薄肉部32を破断して空気置換孔32aを形成することができる。
これにより、注出口3aから内容物を注出しながらも、空気置換孔32aから容器本体2内に空気を導入しやすくし、内容物の注出がスムーズにすることができる。空気置換孔32aは、閉塞板4の開封前は開口しないので、詰め替え容器1の運搬時等に内容物がこぼれ出ることはなく、かつ詰め替え容器1の開封と同時に空気置換孔32aを開口させることができる。
このように、簡単な操作で内容物の詰め替え作業をスムーズにし、かつ注出筒3内に内容物が滞留することも抑え、最後まで簡単に詰め替え作業を行うことができる。
また、フック部21近傍において、薄肉部32を避けて注出筒3の周壁に接続される第二接続部34を設けることで、フック部21に意図しない外力が加わっても、この外力を注出筒3の周壁における薄肉部32を避けた部位で支持することができ、運搬時等の薄肉部32の破断や閉塞板4の開封を防止することができる。
第二接続部34は、注出筒3を注入口部A1に挿入しきったとき、注出筒3の周壁から分離するとともにこの周壁を径方向で押圧することで、注出筒3の周壁が注入口部A1の内周に押し付けられ、注出筒3のガタツキを防止するとともに径方向位置を規定し、詰め替え作業を安定して行うことができる。
なお、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、注出筒3の上端面(注出口3aの開口面)を湾曲状、階段状及び波形状に形成してもよい。フック部21が、注入口部A1に注出筒3の先端部を挿入せずとも、注入口部A1に注出筒3を対向させた状態で注入口部A1に係止してもよい。
切り残し部31があれば閉塞板等の本容器内への脱落が確実に防止されるが、切り残し部をなくして閉塞板の全周を破断してもよい。
1 詰め替え容器
O 容器軸
2 容器本体
2a 口部
3 注出筒
3a 注出口
4 閉塞板
5 操作突片
9 注出口部材
21 フック部
30 弱化部
32 薄肉部
33 接続部
34 第二接続部
A 本容器
A1 注入口部

Claims (3)

  1. 本容器に詰め替える内容物が収容された容器本体と、前記容器本体の口部に装着される注出口部材と、を備え、
    前記注出口部材が、容器軸方向に沿って前記容器本体の外方に向けて延びるとともに、先端部に注出口が形成され、かつ前記本容器の注入口部内に差し込み可能な注出筒と、前記注出口を閉塞するとともに、前記注出口の開口周縁部に破断可能な弱化部を介して連結される閉塞板と、前記閉塞板に一端部が連結されるとともに、他端部が前記注出筒の径方向外側に配置される操作突片と、を備え、
    前記注出筒の周壁には、破断可能な薄肉部が設けられ、
    前記操作突片の他端部には、前記容器軸方向に沿って前記容器本体の外方に向けて開放し、前記注入口部に前記注出筒を対向させたときに、前記本容器の注入口部の開口端縁に係止するフック部と、前記薄肉部に接続される接続部と、が設けられることを特徴とする詰め替え容器。
  2. 前記操作突片の他端部には、前記薄肉部を避けて前記周壁に接続される第二接続部が設けられることを特徴とする請求項1に記載の詰め替え容器。
  3. 前記第二接続部が、前記注出筒を前記注入口部に挿入したとき、前記周壁から分離するとともに、前記本容器の注入口部の内周面により前記周壁の外周面に向けて押し付けられることを特徴とする請求項2に記載の詰め替え容器。
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