JP6836719B2 - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、非水電解液二次電池に関する。
近年、リチウムイオン二次電池等の非水電解液二次電池は、パソコン、携帯端末等のポータブル電源や、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両駆動用電源などに好適に用いられている。
非水電解液二次電池のサイクル特性を向上させるために、例えば、特許文献1および2には、非水電解液にフルオロエチレンカーボネートを添加することが開示されている。特に特許文献1には、この非水電解液に添加されるフルオロエチレンカーボネートと、負極活物質としてのシリコン含有酸化物とを組み合わせて用いることが提案されている。特許文献1には、非水電解液二次電池のサイクル特性が向上する理由として、充放電を繰り返すと負極活物質であるシリコン含有酸化物にクラックが生じるが、このクラックにより生成したシリコン含有酸化物の新生面にフルオロエチレンカーボネートによる被膜が形成され、該被膜によって非水電解液の溶媒の分解が抑制されることが挙げられている。
特開2011−049114号公報 特開2016−173886号公報
近年、非水電解液二次電池の普及に伴い、非水電解液二次電池のさらなる高性能化が望まれており、より高いサイクル特性が望まれている。これに対し、上記の従来技術には、サイクル特性に改善の余地があった。
そこで本発明の目的は、サイクル特性に優れる非水電解液二次電池を提供することにある。
ここに開示される非水電解液二次電池は、正極と、酸化ケイ素を含有する負極と、フルオロエチレンカーボネートを含有する非水電解液と、前記正極、前記負極、および前記非水電解液を収容する電池ケースと、を備える。前記非水電解液二次電池は、前記電池ケースの内圧が上昇した際にフルオロエチレンカーボネートを前記非水電解液に供給する、フルオロエチレンカーボネート供給機構をさらに備える。
このような構成によれば、充放電が繰り返されることにより非水電解液二次電池の内圧上昇した際に、フルオロエチレンカーボネート供給機構によって非水電解液にフルオロエチレンカーボネートを補充することができる。したがって、サイクル特性を向上させる成分であるフルオロエチレンカーボネートを長期にわたって非水電解液中に存在させることができる。すなわち、このような構成によれば、サイクル特性に優れる非水電解液二次電池を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の内部構造を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の捲回電極体の構成を示す模式図である。 (a)本発明の一実施形態で用いられるフルオロエチレンカーボネート供給機構の断面図であり、(b)本発明の一実施形態で用いられるフルオロエチレンカーボネート供給機構の下面図である。 (a)電池ケース30の内圧上昇後のフルオロエチレンカーボネート供給機構の一例の断面図であり、(b)電池ケース30の内圧上昇後のフルオロエチレンカーボネート供給機構の別の例の断面図である。 検討例の各リチウムイオン二次電池A1、B1およびB2のサイクル特性の評価結果を示すグラフである。 非水電解液中のFECの初期濃度と初期抵抗との関係を示すグラフである。
以下、図面を参照しながら、本発明による実施の形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けない非水電解液二次電池の一般的な構成および製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
なお、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な蓄電デバイス一般をいい、リチウムイオン二次電池等のいわゆる蓄電池ならびに電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する用語である。
以下、扁平角型のリチウムイオン二次電池を例にして、本発明について詳細に説明するが、本発明をかかる実施形態に記載されたものに限定することを意図したものではない。
図1に示すリチウムイオン二次電池100は、扁平形状の捲回電極体20と非水電解液(図示せず)とが扁平な角形の電池ケース(即ち外装容器)30に収容されることにより構築される密閉型のリチウムイオン二次電池100である。電池ケース30には外部接続用の正極端子42および負極端子44と、電池ケース30の内圧が所定レベル以上に上昇した場合に該内圧を開放するように設定された薄肉の安全弁36が設けられている。また、電池ケース30には、非水電解液を注入するための注入口(図示せず)が設けられている。正極端子42は、正極集電板42aと電気的に接続されている。負極端子44は、負極集電板44aと電気的に接続されている。電池ケース30の材質としては、例えば、アルミニウム等の軽量で熱伝導性の良い金属材料が用いられる。
捲回電極体20は、図1および図2に示すように、長尺状の正極集電体52の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って正極活物質層54が形成された正極シート50と、長尺状の負極集電体62の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って負極活物質層64が形成された負極シート60とが、2枚の長尺状のセパレータシート70を介して重ね合わされて長手方向に捲回された形態を有する。なお、捲回電極体20の捲回軸方向(上記長手方向に直交するシート幅方向をいう。)の両端から外方にはみ出すように形成された正極活物質層非形成部分52a(即ち、正極活物質層54が形成されずに正極集電体52が露出した部分)と負極活物質層非形成部分62a(即ち、負極活物質層64が形成されずに負極集電体62が露出した部分)には、それぞれ正極集電板42aおよび負極集電板44aが接合されている。
正極シート50および負極シート60には、従来のリチウムイオン二次電池に用いられているものと同様のものを特に制限なく使用することができる。典型的な一態様を以下に示す。
正極シート50を構成する正極集電体52としては、例えばアルミニウム箔等が挙げられる。正極活物質層54に含まれる正極活物質としては、例えばリチウム遷移金属酸化物(例、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNiO、LiCoO、LiFeO、LiMn、LiNi0.5Mn1.5等)、リチウム遷移金属リン酸化合物(例、LiFePO等)等が挙げられる。正極活物質層54は、活物質以外の成分、例えば導電材やバインダ等を含み得る。導電材としては、例えばアセチレンブラック(AB)等のカーボンブラックやその他(例、グラファイト等)の炭素材料を好適に使用し得る。バインダとしては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)等を使用し得る。
負極シート60を構成する負極集電体62としては、例えば銅箔等が挙げられる。
負極シート60は典型的には、負極活物質層64に、負極活物質として酸化ケイ素を含有する。
負極活物質層64は、酸化ケイ素以外の負極活物質をさらに含有していてもよい。その例としては、黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素材料を使用し得る。負極活物質層64は、活物質以外の成分、例えばバインダや増粘剤等を含み得る。バインダとしては、例えばスチレンブタジエンラバー(SBR)等を使用し得る。増粘剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)等を使用し得る。
セパレータ70としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂から成る多孔性シート(フィルム)が挙げられる。かかる多孔性シートは、単層構造であってもよく、二層以上の積層構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。セパレータ70の表面には、耐熱層(HRL)が設けられていてもよい。
非水電解液は、フルオロエチレンカーボネート(FEC)を含有する。また、非水電解液は、通常、非水溶媒、および支持塩を含有する。
非水溶媒としては、一般的なリチウムイオン二次電池の電解液に用いられる各種のカーボネート類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の有機溶媒を、特に限定なく用いることができる。その具体例として、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等が例示される。このような非水溶媒は、1種を単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
支持塩としては、例えば、LiPF、LiBF、LiClO等のリチウム塩(好ましくはLiPF)を好適に用いることができる。
非水電解液中のFECの濃度は、高いと電池抵抗が大きくなる傾向にあることから、12.5wt%以下が好ましく、0.1wt%以上8wt%以下がより好ましく、0.5wt%以上5wt%以下がさらに好ましく、1wt%以上3wt%以下が最も好ましい。
非水電解液中の支持塩の濃度は、0.7mol/L以上1.3mol/L以下が好ましい。
なお、上記非水電解液は、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて、例えば、ビフェニル(BP)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)等のガス発生剤;ホウ素原子および/またはリン原子を含むオキサラト錯体化合物、ビニレンカーボネート(VC)等の被膜形成剤;分散剤;増粘剤等の各種添加剤を含み得る。
リチウムイオン二次電池100は、図1に示すようにフルオロエチレンカーボネート供給機構(FEC供給機構)80を備える。FEC供給機構80は、電池ケース30の内圧が上昇した際に、FECを非水電解液に供給する。本実施形態では、FEC供給機構80は電池ケース30の内部上面に備えられているが、FEC供給機構80の位置は、電池ケース30の内圧が上昇した際にFECを非水電解液に供給可能である限り限定されない。
図3(a)は、本実施形態で用いられるFEC供給機構80の断面図(図1のFEC供給機構80の拡大図)であり、図3(b)は、本実施形態で用いられるFEC供給機構80の下面図である。図示されるように、FEC供給機構80は、カップ状のフルオロエチレンカーボネート収容容器(FEC収容容器)82と、反転板84とから構成されている。FEC供給機構80の内部は密閉されている。すなわち、FEC収容容器82および反転板84により密閉空間が構成されている。この密閉空間にはFECが充填されている。FEC収容容器82は電池ケース30に溶接されている。これにより、FEC供給機構80が電池ケース30に固定されている。さらに、保持部材90が、電池ケース30、およびFEC供給機構80の反転板84と溶接されている。これによりFEC供給機構80が、保持部材90により保持されている。
反転板84は、従来の感圧型電流遮断機構に用いられている反転板と同様のものを使用することができる。本実施形態では、図示されるように、反転板84は円形板状である。反転板84は、外周部から中央部へと向かって突き出る形状を有しており、その中央部が下方(即ち、電池ケース30の内部方向)に突出している。反転板84は、溝状の刻印部84aを有している。保持部材90は折り曲げられた板状を有しており、その幅方向の寸法は、反転板84の直径よりも小さくなっている。
図4(a)は、電池ケース30の内圧上昇後のFEC供給機構80の一例の断面図であり、図4(b)は、電池ケース30の内圧上昇後のFEC供給機構80の別の例の断面図である。
電池ケース30の内圧が所定以上に上昇した場合には、反転板84の刻印部84a(図3(a)参照)が破断して、反転板84の少なくとも一部が上方に変形する。その結果、FECが充填された密閉空間が開口して、FEC収容容器82からFECが流出し、電池ケース30内に収容されている非水電解液にFECが供給される。具体的には、図4(a)の例では、電池ケース30の内圧上昇により反転板84が上方へ変形して、刻印部84aのすべてが破断する。そのため、FEC収容容器82と反転板84とから形成され、FECが充填されていた密閉空間が環状に開口し、FECが例えば矢印のように流出する。その結果、電池ケース30内に収容されている非水電解液にFECが供給される。図4(b)の例では、電池ケース30の内圧上昇により反転板84が上方へ変形して、刻印部84aの一部が破断する。そのため、FEC収容容器82と反転板84とから形成され、FECが充填されていた密閉空間が開口し、FECが例えば矢印のように流出する。その結果、電池ケース30内に収容されている非水電解液にFECが供給される。なお、破断して上方に変形した反転板84は、FECの流出を阻止するように作用する。そのため、上方に変形した反転板84上にFECが残留し得る。そのため、FEC供給機構80から供給されるFECの量をできるだけ多くする観点からは、図4(b)のように、刻印部84aの一部のみが破断するような構成とすることが好ましい。
FEC供給機構80は例えば、次のようにして電池ケース30に装着することができる。電池ケース30(具体的には、電池ケース30を密閉する前の電池ケース30の蓋体)にカップ状のFEC収容容器82を、レーザ溶接、抵抗溶接、超音波溶接等により溶接する。FEC収容容器82を、その開口部が上向きになるようにして置き、FEC収容容器82にFECを注液する。続いて、反転板84をFEC収容容器82にレーザ溶接等により溶接して、密閉する。その後、保持部材90を電池ケース30および反転板84にレーザ溶接等により溶接する。
非水電解液がFECを含有することによりリチウムイオン二次電池100のサイクル特性が向上する。しかしながら、リチウムイオン二次電池100に対して充放電を繰り返すとFECが消費されていく。これは、特許文献1に記載されているように、充放電を繰り返すことにより劣化した酸化ケイ素の表面に、FECによって被膜が形成されるためであると考えられる。リチウムイオン二次電池100内においてFECが完全に消費されると、FECによるサイクル特性向上効果がもはや得られないため、サイクル特性が急激に悪化する。一方、リチウムイオン二次電池100に充放電を繰り返すと、内部ガスが発生して内圧が徐々に上昇する。特に、非水電解液中の成分のなかでもFECはガスを発生しやすい成分である。そこで本実施形態のように、リチウムイオン二次電池100が、電池ケース30の内圧が上昇した際にFECを非水電解液に供給するFEC供給機構80を備えることにより、非水電解液にFECを補充することができる。よって、サイクル特性を向上させる成分であるFECを長期にわたって非水電解液中に存在させることができる。そのため、リチウムイオン二次電池100のサイクル特性をさらに向上させることができる。したがって、FEC供給機構80は、非水電解液中のFECが完全に消費された後(ただし、サイクル特性の急激な悪化が起こる前)にFECを非水電解液に供給するように構成してもよいが、非水電解液中のFECが完全に消費される前にFECを非水電解液に供給するように構成されることが好ましい。
図5に、実際の検討結果を示す。図5は、検討例の各リチウムイオン二次電池A1、B1およびB2のサイクル特性の評価結果を示すグラフである。
リチウムイオン二次電池A1は、非水電解液がFECを初期濃度3wt%で含有し、FEC供給機構を備えるリチウムイオン二次電池の例であり、リチウムイオン二次電池B1は、非水電解液がFECを初期濃度3wt%で含有し、FEC供給機構を備えていないリチウムイオン二次電池の例であり、リチウムイオン二次電池B2は、非水電解液がFECを初期濃度6wt%で含有し、FEC供給機構を備えていないリチウムイオン二次電池の例である。
サイクル特性は、検討例の各リチウムイオン二次電池に対して、25℃において2.5V〜4.2Vの範囲で0.5CでのCCCV充電および0.5CでのCC放電を1サイクルとする充放電を繰り返し行い、容量維持率(%)を求めることで評価した。
なお、リチウムイオン二次電池A1については、図5の矢印の時点でFEC供給機構が動作し、非水電解液中のFECの濃度が3wt%に回復していることを確認している。
図5に示されるように、FEC供給機構を備えていないリチウムイオン二次電池B1およびB2では、容量維持率の急激な低下が見られた。この容量維持率の急激な低下は、非水電解液中のFECが完全に消費されたことによるものと思われる。なお、リチウムイオン二次電池B1およびB2の比較より、非水電解液中のFECの初期濃度が低い方が、容量維持率がより急激に低下するがわかる。これに対し、FEC供給機構を備えるリチウムイオン二次電池A1では、容量維持率の急激な低下が見られず、FEC供給機構を備えていないリチウムイオン二次電池B1およびB2よりも優れたサイクル特性を有していることがわかる。
また、図6に、非水電解液中のFECの初期濃度と初期抵抗との関係を示す。図6のグラフは、非水電解液中のFECの初期濃度が0wt%である電池の初期抵抗を1とした場合の、初期抵抗の相対比を示している。上述のように、非水電解液中のFECの初期濃度が高い方がサイクル特性は高くなるが、図6に示すように、非水電解液中のFECの濃度が高い程、抵抗も高くなる。
ここで、FEC供給機構80を備えるリチウムイオン二次電池100では、使用した後(充放電を繰り返した後)にFECを補充することができる。したがって、FEC供給機構80を備えるリチウムイオン二次電池100によれば、非水電解液中のFECの初期濃度を低くすることによって抵抗を低く抑えつつ、サイクル特性を向上させることも可能である。よって、FEC供給機構80を備えるリチウムイオン二次電池100によれば、高エネルギー密度化と長寿命化とを同時に達成することもできる。
なお、本実施形態では、反転板84を利用したFEC供給機構80について説明した。反転板84を利用したFEC供給機構80は、公知の反転板を備える電流遮断機構の技術を応用できるために、設計および製造が容易であり有利である。しかしながら、FEC供給機構80の構成は、電池ケース30の内圧が上昇した際にFECを非水電解液に供給できるものである限り、特に限定されない。例えば、FEC供給機構80は、圧力センサと、FECを収容するシリンジとを備え、検知した圧力上昇量に応じてFECがシリンジから非水電解液に供給されるように構成されていてもよい。
以上のようにして構成されるリチウムイオン二次電池100は、各種用途に利用可能である。好適な用途としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両に搭載される駆動用電源が挙げられる。リチウムイオン二次電池100は、典型的には複数個を直列および/または並列に接続してなる組電池の形態でも使用され得る。
なお、一例として扁平形状の捲回電極体20を備える角形のリチウムイオン二次電池100について説明した。しかしながら、リチウムイオン二次電池は、積層型電極体を備えるリチウムイオン二次電池として構成することもできる。また、リチウムイオン二次電池は、円筒形リチウムイオン二次電池として構成することもできる。また、ここに開示される技術は、リチウムイオン二次電池以外の非水電解液二次電池にも適用可能である。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
20 捲回電極体
30 電池ケース
36 安全弁
42 正極端子
42a 正極集電板
44 負極端子
44a 負極集電板
50 正極シート(正極)
52 正極集電体
52a 正極活物質層非形成部分
54 正極活物質層
60 負極シート(負極)
62 負極集電体
62a 負極活物質層非形成部分
64 負極活物質層
70 セパレータシート(セパレータ)
80 フルオロエチレンカーボネート供給機構
82 フルオロエチレンカーボネート収容容器
84 反転板
90 保持部材
100 リチウムイオン二次電池

Claims (1)

  1. 正極と、
    酸化ケイ素を含有する負極と、
    フルオロエチレンカーボネートを含有する非水電解液と、
    前記正極、前記負極、および前記非水電解液を収容する電池ケースと、
    を備える非水電解液二次電池であって、
    前記電池ケースの内圧が上昇した際にフルオロエチレンカーボネートを前記非水電解液に供給して、非水電解液中のフルオロエチレンカーボネートの濃度を増加させるフルオロエチレンカーボネート供給機構をさらに備え、
    前記フルオロエチレンカーボネート供給機構は、フルオロエチレンカーボネート収容容器と、反転板とを備え、
    前記収容容器は、前記電池ケースに溶接されており、
    前記反転板の中央部は下方に突出し、前記反転板は、前記電池ケースに溶接された保持部材と溶接されており、
    前記収容容器および前記反転板により密閉空間が構成されており、
    前記密閉空間には、フルオロエチレンカーボネートが充填されており、
    前記反転板は、溝状の刻印部を有し、
    前記フルオロエチレンカーボネート供給機構は、前記電池ケースの内圧が所定以上に上昇した場合に、前記反転板の刻印部が破断して前記反転板の少なくとも一部が上方に変形することにより前記密閉空間が開口し、前記収容容器からフルオロエチレンカーボネートが流出することによって、前記非水電解液にフルオロエチレンカーボネートが供給されるように構成されている、
    非水電解液二次電池。
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