JP2018085186A - 二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池ケースの内圧を長期にわたって常時自動的に調整可能なリチウムイオン二次電池を提供する。【解決手段】ここに開示される二次電池は、電極体と非水電解質と電池ケースとを備える。電池ケースには貫通穴である注液口が設けられている。電池ケースの外面側の注液口の周縁部には溝部が設けられている。電池ケースは注液口を塞ぐ注液栓を備えている。注液栓は電池ケースの外面と接触しているシール部を有し、シール部は溝部を覆って二次電池を密閉状態にしている。電池ケースが内圧上昇により膨張して弾性変形した際に、電池ケースの外面とシール部との接触面積が小さくなることにより溝部の少なくとも一部が露出して、溝部より電池ケースの内圧が開放され、かつ溝部から電池ケースの内部への外気の流入が抑制されているように構成されている。また電池ケースの内圧の開放が起こると弾性変形が解かれて密閉状態に戻るように構成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池に代表される非水電解質二次電池等の二次電池は、既存の電池に比べて軽量且つエネルギー密度が高いことから、近年、パソコンや携帯端末等のいわゆるポータブル電源や車両駆動用電源として用いられている。特に、軽量で高エネルギー密度が得られるリチウムイオン二次電池は、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両の駆動用高出力電源として今後ますます普及していくことが期待されている。
リチウムイオン二次電池等の二次電池は、一般的に密閉型電池であり、異常時に何らかの原因で充電時に所定以上の電流が流れて過充電状態になると、二次電池内部にガスが大量に発生して電池内圧の急激な上昇等が起こる。そのため、二次電池では、このような内圧の急激な上昇に対して様々な安全策が講じられている。その一例は、安全弁等の電池の内圧が所定値を超えた場合に作動する感圧式安全機構である。
リチウムイオン二次電池等の二次電池は使用するにつれ内部ガスが徐々に発生して、内圧が上昇することがある。感圧式安全機構は、正常時(通常使用時)の二次電池の内圧と、異常時(過充電状態)の二次電池の内圧との差を利用して作動するものであるため、感圧式安全機構を正常に動作させるには、通常使用時に電池ケースの内圧の上昇が抑制されていることが望ましく、よって電池ケースの内圧が常時自動的に調整されていることが望ましい。そこで、特許文献1には、電池ケースの内圧を常時自動的に調整するために、弾性材よりなるリング部材と、該リング部材の内周がそれ自身の弾性力により密着する底面を有する環状溝を有するとともに該環状溝の底面で開口し電池缶内に連通する通路穴を有するコネクタを二次電池に設けることが提案されている。
特開2006−331828号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術においてリング部材に用いられる弾性材は、ゴム等の熱や電解液との接触により劣化し易いものであるため、特許文献1に記載の技術では、長期にわたって電池ケースの内圧を常時自動的に調整することができないおそれがある。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決すべく創出されたものであり、電池ケースの内圧を長期にわたって常時自動的に調整可能なリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
ここに開示される二次電池は、正極および負極を備える電極体と、非水電解質と、前記電極体および前記非水電解質を収容する電池ケースと、を備える。前記電池ケースには、貫通穴である注液口が設けられている。前記電池ケースの外面側の前記注液口の周縁部には、溝部が設けられている。前記電池ケースは、前記注液口を塞ぐ注液栓を備えている。前記注液栓は、前記電池ケースの外面と接触しているシール部を有し、前記シール部は、前記溝部を覆って前記二次電池を密閉状態にしている。前記電池ケースが内圧上昇により膨張して弾性変形した際に、前記電池ケースの外面と前記シール部との接触面積が小さくなることにより前記溝部の少なくとも一部が露出して、前記溝部より前記電池ケースの内圧が開放され、かつ前記溝部から前記電池ケースの内部への外気の流入が抑制されているように構成されている。また、前記電池ケースの内圧の開放が起こると前記弾性変形が解かれて密閉状態に戻るように構成されている。
このような構成によれば、注液栓と、電池ケースの注液口の周縁部に設けられた溝部により、内圧上昇による電池ケースの変形を利用して、電池ケースの内圧を常時自動的に調整することができる。ここで、注液栓には、熱や電解液との接触により劣化し易い材料を使用する必要がないため、長期にわたって電池ケースの内圧を常時自動的に調整することができる。すなわち、このような構成によれば、電池ケースの内圧を長期にわたって常時自動的に調整可能なリチウムイオン二次電池を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る非水電解質二次電池の外形を模式的に示す斜視図である。 図1中のII−II線に沿う断面構造を模式的に示す縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る非水電解質二次電池に用いられる捲回電極体の構成を示す模式図である。 (a)本発明の一実施形態に係る非水電解質二次電池の注液口近傍の拡大図であり、(b)本発明の一実施形態に係る非水電解質二次電池を上方から見たときの、シール面と溝部の位置関係を模式的に示す図である。 (a)内圧が上昇した場合の本発明の一実施形態に係る非水電解質二次電池の注液口近傍の拡大図であり、(b)内圧が上昇した場合の本発明の一実施形態に係る非水電解質二次電池を上方から見たときの、シール面と溝部の位置関係を模式的に示す図である。 (a)実施例の検討3の水準E−1の溝形状Iを示す模式図であり、(b)実施例の検討3の水準E−2の溝形状IIを示す模式図であり、(c)実施例の検討3の水準E−3の溝形状IIIを示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明による実施の形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けない二次電池の一般的な構成および製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
なお、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な蓄電デバイス一般をいい、リチウムイオン二次電池等のいわゆる蓄電池ならびに電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する用語である。以下、扁平角型のリチウムイオン二次電池を例にして、本発明について詳細に説明する。なお、本発明をかかる実施形態に記載されたものに限定することを意図したものではない。
図1および図2に示す本実施形態に係るリチウムイオン二次電池100は、扁平形状の捲回電極体20と非水電解質(図示せず)とが扁平な角形の電池ケース(即ち外装容器)30に収容されることにより構築される密閉型の電池100である。電池ケース30は、一端(電池の通常の使用状態における上端部)に開口部を有する箱形(すなわち有底直方体状)のケース本体32と、該ケース本体32の開口部を封止する蓋体34とから構成される。電池ケース30の蓋体34には外部接続用の正極端子42および負極端子44と、電池ケース30の内圧が所定レベル以上に上昇した場合に該内圧を開放するように設定された薄肉の安全弁36が設けられている。正負極端子42,44はそれぞれ正負極集電板42a,44aと電気的に接続されている。
また、電池ケース30の蓋体34には、非水電解質を注入するための、貫通穴である注液口38が設けられている。貫通穴である注液口38により、電池ケース30の内部と外部とが連通しているが、注液口38は、注液栓80により塞がれている。したがって、リチウムイオン二次電池100は密閉されている。
捲回電極体20は、図2および図3に示すように、長尺状の正極集電体52の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って正極活物質層54が形成された正極シート50と、長尺状の負極集電体62の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って負極活物質層64が形成された負極シート60とが、2枚の長尺状のセパレータシート70を介して重ね合わされて長手方向に捲回された形態を有する。なお、捲回電極体20の捲回軸方向(上記長手方向に直交するシート幅方向をいう。)の両端から外方にはみ出すように形成された正極活物質層非形成部分52a(即ち、正極活物質層54が形成されずに正極集電体52が露出した部分)と負極活物質層非形成部分62a(即ち、負極活物質層64が形成されずに負極集電体62が露出した部分)には、それぞれ正極集電板42aおよび負極集電板44aが接合されている。
正極シート50を構成する正極集電体52としては、例えばアルミニウム箔等が挙げられる。正極活物質層54に含まれる正極活物質としては、例えばリチウム遷移金属酸化物(例、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNiO、LiCoO、LiFeO、LiMn、LiNi0.5Mn1.5等)や、リチウム遷移金属リン酸化合物(例、LiFePO等)が挙げられる。正極活物質層54は、活物質以外の成分、例えば導電材やバインダ等を含み得る。導電材としては、例えばアセチレンブラック(AB)等のカーボンブラックやその他(例、グラファイト等)の炭素材料を好適に使用し得る。バインダとしては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)等を使用し得る。
負極シート60を構成する負極集電体62としては、例えば銅箔等が挙げられる。負極活物質層64に含まれる負極活物質としては、例えば黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素材料を使用し得る。負極活物質層64は、活物質以外の成分、例えばバインダや増粘剤等を含み得る。バインダとしては、例えばスチレンブタジエンラバー(SBR)等を使用し得る。増粘剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)等を使用し得る。
セパレータ70としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂から成る多孔性シート(フィルム)が挙げられる。かかる多孔性シートは、単層構造であってもよく、二層以上の積層構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。セパレータ70の表面には、耐熱層(HRL)が設けられていてもよい。
非水電解質は従来のリチウムイオン二次電池と同様のものを使用可能であり、典型的には有機溶媒(非水溶媒)中に、支持塩を含有させたものを用いることができる。非水溶媒としては、一般的なリチウムイオン二次電池の電解液に用いられる各種のカーボネート類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の有機溶媒を、特に限定なく用いることができる。具体例として、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、モノフルオロエチレンカーボネート(MFEC)、ジフルオロエチレンカーボネート(DFEC)、モノフルオロメチルジフルオロメチルカーボネート(F−DMC)、トリフルオロジメチルカーボネート(TFDMC)等が例示される。このような非水溶媒は、1種を単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。支持塩としては、例えば、LiPF、LiBF、LiClO等のリチウム塩(好ましくはLiPF)を好適に用いることができる。支持塩の濃度は、0.7mol/L以上1.3mol/L以下が好ましい。
なお、上記非水電解質中には、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて、上述した非水溶媒、支持塩以外の成分、例えば、ビフェニル(BP)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)等のガス発生剤;ホウ素原子および/またはリン原子を含むオキサラト錯体化合物、ビニレンカーボナート(VC)、フルオロエチレンカーボナート(FEC)等の被膜形成剤;分散剤;増粘剤;等の各種添加剤が含まれ得る。
注液栓80について、図4および図5を用いて説明する。図4は、リチウムイオン二次電池100の平常時(すなわち、内圧が上昇していない状態)における図である。図4(a)は、リチウムイオン二次電池100の注液口38近傍の拡大図である。図4(b)は、リチウムイオン二次電池100を上方から見たときの、シール面90と溝部39の位置関係を模式的に示す図である。なお、上方とは、リチウムイオン二次電池100の通常の使用状態における上方を指し、図面における上方とも一致する。
図4に示すように、電池ケース30の蓋体34の外面側の注液口38の周縁部には溝部39が設けられている。本実施形態では、溝部39は、蓋体34の幅方向に沿って設けられているが、溝部39の配置はこれに限られず、注液口38の周縁部の弾性変形が起こり得る位置に配置すればよい。また、溝部39は2つ設けられているが、溝部39の数はこれに限られない。溝部39は、注液口38の中心から外側に向かうにつれて幅が狭くなっている形状を有する。溝部39が、このような形状を有する場合には、リチウムイオン二次電池100の内圧上昇時に、内圧を電池ケース30の外部に開放しつつ、外気の電池ケース30の内部への侵入を抑制することが容易である。ただし、溝部39の形状はこれに限られない。例えば、溝部39は、注液口38の中心から外側に向かうにつれて、深さが浅くなるような形状であってもよい。電池ケース30の蓋体34の材質としては、電池ケース30の内圧に応じて弾性変形可能なものである限り特に制限はなく、例えば、アルミニウム、樹脂等が挙げられる。
注液口38は、注液栓80により塞がれている。注液栓80は、栓本体82と、シール部84とを備える。ここでは、栓本体82とシール部84とが、別々の部材から構成されているが、これらは、単一の部材から構成されていてもよい。シール部84には、電池ケース30の内圧が上昇した際に蓋体34の変形を完全に吸収しないような低弾性の素材が用いられる。また、熱および非水電解質により劣化し難い素材が用いられる。すなわち、ゴム、エラストマー等よりも低弾性の素材であり、熱および非水電解質により劣化し難い素材が用いられ、当該素材の例としては、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合(PFA)などのフッ素樹脂等の樹脂材料が挙げられる。
シール部84は、電池ケース30の蓋体34の外面と接触しており、溝部39を完全に)覆っている。したがって、図4(b)に示すように、溝部39は、シール部84の下面と電池ケース30の蓋体34の外面との接触部分内(すなわちシール面90内)にある。このようにして、溝部39がシールされることにより、リチウムイオン二次電池100は密閉状態にある。
図5は、リチウムイオン二次電池の内圧上昇時における図である。図5(a)は、内圧が上昇した場合のリチウムイオン二次電池100の注液口38近傍の拡大図であり、図(b)は、内圧が上昇した場合のリチウムイオン二次電池100を上方から見たときの、シール面90と溝部39の位置関係を模式的に示す図である。
図5(a)に示すように、リチウムイオン二次電池の内圧上昇時には、電池ケース30が内圧上昇により膨張して弾性変形する。図5(a)では蓋体34が円弧状に変形(湾曲)している。このように変形した結果、図5(b)に示すように、シール部84の下面と電池ケース30の蓋体34の外面との接触部分(接触面積)が小さくなる。すなわち、シール面90の面積が小さくなる。この結果、シール面90内にあった溝部39の少なくとも一部が、シール面90からはみ出して露出する。すなわち、溝部39において、シール面90によりシールされていない部分である露出部が生じる。その結果、図5(a)の矢印方向に電池ケース30内のガスが排出される。すなわち、溝部39の露出部より、電池ケース30の内圧が開放される。一方で、蓋体34の素材および厚さ、ならびに溝部39の形状および寸法が適切に設計されることにより、溝部39の露出部から、電池ケース30の内部への外気の流入が抑制されている。
ここで電池ケース30は弾性変形(力を受けると形状を変えるが、力が除かれると形状が元に戻る変形)するものである。よって、電池ケース30の内圧が開放されると、弾性変形が解かれて電池ケース30の形状が元に戻り、図4の状態に戻る。すなわち、シール部84が、溝部39を覆った状態となり、溝部39はシール面90内にある。これにより、リチウムイオン二次電池100は密閉状態に戻る。
このようにリチウムイオン二次電池100では、低弾性のシール部84を備える注液栓80と、電池ケース30の注液口38の周縁部に設けられた溝部39により、内圧上昇による電池ケース30の変形を利用して、電池ケース30の内圧を常時自動的に調整することができる。ここで、注液栓80には、熱や電解液との接触により劣化し易い材料を使用する必要がないため、長期にわたって電池ケース30の内圧を常時自動的に調整することができる。
以上のようにして構成されるリチウムイオン二次電池100は、各種用途に利用可能である。特に大型電池として利用することが有利であり、好適な用途としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両に搭載される駆動用電源が挙げられる。リチウムイオン二次電池100は、典型的には複数個を直列および/または並列に接続してなる組電池の形態でも使用され得る。
なお、一例として扁平形状の捲回電極体を備える角形のリチウムイオン二次電池について説明した。しかしながら、リチウムイオン二次電池は、積層型電極体を備えるリチウムイオン二次電池として構成することもできる。また、リチウムイオン二次電池は、円筒形リチウムイオン二次電池として構成することもできる。また、リチウムイオン二次電池以外の二次電池にも上述の技術は適用可能である。
以下、本発明に関する実施例を説明する。以下の実施例は、本発明が実施可能であることを示し、かつ当業者に本発明を実施するための教示を与えるためのものであり、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
<検討1>
上記で説明したような扁平角型のリチウムイオン二次電池において、蓋体の板厚を変化させる検討を行なった。本検討において、蓋体を含む電池ケースの素材には、アルミニウム3000番系を選択した。非水電解液には、ガス発生剤を添加した。注液口の周縁部には、幅方向に沿ってテーパ形状(注液口の中心から外側に向かうにつれて幅が狭くなっている形状)の溝を2つ設けた。注液栓のシール部材の素材にはPFAを選択した。蓋体には、作動圧が1.15MPaの安全弁を設けた。なお、注液口の周縁部に溝部を設けず、注液栓を溶接して注液口を塞いだ以外は、本検討と同じ構成を有する扁平角型のリチウムイオン二次電池の水分量(60℃95%RHの環境下で2000時間保存時)は、200μgである。本検討では、表1に挙げた事項を設計項目とし、通常時(通常使用時)にガスが開放される圧力(内圧制御値)、異常時に安全弁が作動する圧力、内圧が1.15MPaの際の蓋体の変形量、および水分量について調査した。結果を表1に示す。なお、本検討では、(1)通常時にガスが開放され、その開放圧力が安全弁の作動圧よりも低い、(2)外気の電池ケース内部への流入の指標である水分量が増加しない、(3)安全弁が1.15MPaで作動する、の3点をすべて満たすものを、判定で合格を示す「○」とし、(1)〜(3)の少なくともいずれかを満たさないものを、判定で不合格を示す「×」とした。
Figure 2018085186
表1の結果より、水準Aのように板厚が小さすぎると蓋体の変形量が大きすぎて、外気が電池内部に侵入し、安全弁が正常に作動しないことがわかる。また、水準Fのように板厚が大きすぎると蓋体が変形せずに、常時自動的に内圧の調整をすることができないことがわかる。一方で、水準B〜Eは、「○」判定であった。
このように、本検討では、板厚を適宜選択してその変形量を適正化(本検討では、適正値は約0.1mm〜0.2mm)することにより、電池ケースの内圧を長期にわたって常時自動的に調整可能なリチウムイオン二次電池を構築可能であることがわかる。また、本検討では、蓋体の板厚/板幅の比が0.13以上0.20以下であり、かつ蓋体のヤング率が75kN/mm以下の金属材料を使用することが望ましいと考察される。
<検討2>
検討1の水準Bにおいて、溝長さとシール長(シール面の端部と溝の端部との距離)を変化させ、検討1と同様に調査と判定を行なった。結果を表2に示す。
Figure 2018085186
表2の結果より、水準B−1のようにシール長が短すぎると、水分量が増加していることから、外気が電池内部に侵入してしまうことがわかる。また、水準B−4のように溝長さが短すぎると、結局、安全弁の作動圧である1.15MPaまでガス開放が行なわれず、常時自動的に内圧の調整をすることができないことがわかる。一方、溝長さを0.5mm以上、かつシール長を0.5mm以上にした水準B−2およびB−3は、「○」判定であった。
このように、本検討では、溝の寸法およびシール長を適正化することにより、電池ケースの内圧を長期にわたって常時自動的に調整可能なリチウムイオン二次電池を構築可能であることがわかる。
<検討3>
検討1の水準Eにおいて、溝の形状を図6に示すように変更し、検討1と同様に調査と判定を行なった。結果を表3に示す。
Figure 2018085186
表3の結果より、水準E−2のように溝形状が方形状であると、水分量が増加していることから、外気が電池内部に侵入してしまうことがわかる。また、水準E−3のように、溝形状が逆テーパ形状(注液口の中心から外側に向かうにつれて幅が広くなっている形状)であると、外気が電池内部に侵入してしまい、さらに安全弁の作動圧である1.15MPaまでガス開放が行なわれず、常時自動的に内圧の調整をすることができないことがわかる。一方、溝部の形状がテーパ形状(注液口の中心から外側に向かうにつれて幅が狭くなっている形状)である水準E−1は、「○」判定であった。
このように、本検討では、溝部の形状を適正化する(内圧を開放し易くかつ外気の流入し難い形状にする)ことにより、電池ケースの内圧を長期にわたって常時自動的に調整可能なリチウムイオン二次電池を構築可能であることがわかる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
20 捲回電極体
30 電池ケース
32 ケース本体
34 蓋体
36 安全弁
38 注液口
39 溝部
42 正極端子
42a 正極集電板
44 負極端子
44a 負極集電板
50 正極シート(正極)
52 正極集電体
52a 正極活物質層非形成部分
54 正極活物質層
60 負極シート(負極)
62 負極集電体
62a 負極活物質層非形成部分
64 負極活物質層
70 セパレータシート(セパレータ)
80 注液栓
82 栓本体
84 シール部
90 シール面
100 リチウムイオン二次電池

Claims (1)

  1. 正極および負極を備える電極体と、
    非水電解質と、
    前記電極体および前記非水電解質を収容する電池ケースと、
    を備える二次電池であって、
    前記電池ケースには、貫通穴である注液口が設けられており、
    前記電池ケースの外面側の前記注液口の周縁部には、溝部が設けられており、
    前記電池ケースは、前記注液口を塞ぐ注液栓を備えており、
    前記注液栓は、前記電池ケースの外面と接触しているシール部を有し、
    前記シール部は、前記溝部を覆って前記二次電池を密閉状態にしており、
    前記電池ケースが内圧上昇により膨張して弾性変形した際に、前記電池ケースの外面と前記シール部との接触面積が小さくなることにより前記溝部の少なくとも一部が露出して、前記溝部より前記電池ケースの内圧が開放され、かつ前記溝部から前記電池ケースの内部への外気の流入が抑制されているように構成され、また前記電池ケースの内圧の開放が起こると前記弾性変形が解かれて密閉状態に戻るように構成されている、
    ことを特徴とする、二次電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112151737A (zh) * 2020-05-13 2020-12-29 深圳市格瑞普电池有限公司 扣式锂离子电池及其制备方法及壳体
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