JP6832309B2 - 圧延機及び圧延機の制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、圧延機及び圧延機の制御方法に関する。
圧延対象の条鋼を圧延するための第1ロール及び第2ロールを含むロール対と、第1ロールの両端において第1ロールを回転可能に支持する第1支持部及び第2支持部にそれぞれ接続され、第1ロールを第2ロールに対して相対的に移動させる第1油圧圧下装置及び第2油圧圧下装置と、を備える圧延機は既に良く知られている。
そして、前記圧延機のロール対の長手方向における一部の連続する領域に設定された条鋼を圧延する部分である圧延部分が、第1支持部から圧延部分までの距離と第2支持部から圧延部分までの距離とが互いに異なる位置に設定されている圧延機(このように設定されている圧延部分で圧延を行う前記圧延機を、便宜上「非中心圧延機」と呼ぶ)を用いて条鋼を圧延すると、条鋼の断面の形状精度不良や、条鋼の長手方向の曲り等が発生する問題があった。
そのため、従来の非中心圧延機においては、圧延部分の位置を圧延前に検出し、該位置情報に基づいてロール両端の上下方向の位置を個別に設定することにより、条鋼の断面形状精度を向上させるための制御を行っていた(例えば、特許文献1参照)。
実公平6−46567号公報
しかしながら、従来の非中心圧延機に用いられる形状制御の方法では、圧延された条鋼の断面形状精度が低い問題があった。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、非中心圧延機を用いた条鋼の圧延において、高精度な形状制御を実現することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、
圧延対象の条鋼を圧延するための第1ロール及び第2ロールを含むロール対と、前記第1ロールの両端において前記第1ロールを回転可能に支持する第1支持部及び第2支持部にそれぞれ接続され、前記第1ロールを前記第2ロールに対して相対的に移動させる第1油圧圧下装置及び第2油圧圧下装置と、を備える圧延機であって、前記ロール対の長手方向における一部の連続する領域に設定された、前記条鋼を圧延する部分である圧延部分が、前記第1支持部から前記圧延部分までの距離と前記第2支持部から前記圧延部分までの距離とが互いに異なる位置に設定されており、前記第1ロール及び前記第2ロールのうちの少なくとも一方のロールの前記圧延部分におけるロール撓み量を計測するよう構成された距離センサーと、前記距離センサーの検出値に基づいて前記第1油圧圧下装置の圧下量と前記第2油圧圧下装置の圧下量とを制御するよう構成された制御部と、を備えることを特徴とする圧延機である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、非中心圧延機を用いた条鋼の圧延において、高精度な形状制御を実現することが可能となる。
本実施の形態に係る圧延機10の正面概略図である。 圧延機10の制御部40と他の装置との関係を示した図である。 図3の上図は、ロール対が撓んだ状態で条鋼1を挟んで圧延を行っている状態を示した図であり、図3の下図は、第1ロール14aのロール撓み量を説明するための説明図である。 第2実施の形態に係る圧延機10の正面概略図である。 第3実施の形態に係る圧延機10の正面概略図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
圧延対象の条鋼を圧延するための第1ロール及び第2ロールを含むロール対と、前記第1ロールの両端において前記第1ロールを回転可能に支持する第1支持部及び第2支持部にそれぞれ接続され、前記第1ロールを前記第2ロールに対して相対的に移動させる第1油圧圧下装置及び第2油圧圧下装置と、を備える圧延機であって、前記ロール対の長手方向における一部の連続する領域に設定された、前記条鋼を圧延する部分である圧延部分が、前記第1支持部から前記圧延部分までの距離と前記第2支持部から前記圧延部分までの距離とが互いに異なる位置に設定されており、前記第1ロール及び前記第2ロールのうちの少なくとも一方のロールの前記圧延部分におけるロール撓み量を計測するよう構成された距離センサーと、前記距離センサーの検出値に基づいて前記第1油圧圧下装置の圧下量と前記第2油圧圧下装置の圧下量とを制御するよう構成された制御部と、を備えることを特徴とする圧延機。
このような圧延機によれば、非中心圧延機を用いた条鋼の圧延において、高精度な形状制御を実現することが可能となる。
かかる圧延機であって、前記圧延部分が、前記ロール対の長手方向において異なる位置に複数設定されていてもよい。
このような圧延機によれば、いずれの圧延部分を用いて条鋼の圧延を行っても、高精度な形状制御を実現することが可能となる。
かかる圧延機であって、異なる位置に設定された複数の前記圧延部分の各々毎に、少なくとも1つの前記距離センサーが備えられていてもよい。
このような圧延機によれば、距離センサーを移動させる機構を省略することが可能となるため、距離センサーに係る構成を簡略化することが可能となる。
かかる圧延機であって、前記距離センサーを前記長手方向に沿って移動可能に支持する可動支持装置を備えてもよい。
このような圧延機によれば、複数の圧延部分の各々毎に距離センサーを設ける場合に比べて、距離センサーを減らすことが可能となる。
かかる圧延機であって、前記可動支持装置は、前記距離センサーが取り付けられた取付部と、前記取付部が摺動可能に係合したレール部と、前記取付部を前記レール部に沿って移動させる駆動装置とを備えていてもよい。
このような圧延機によれば、簡単な構造で確実な可動支持を実現することができる。
かかる圧延機であって、前記圧延部分の前記長手方向における両端部の前記ロール撓み量が計測できるよう構成されていてもよい。
このような圧延機によれば、圧延部分の長手方向における両端部のロール撓み量から条鋼の長手方向の両端部の厚さを把握でき、条鋼の長手方向の両端部の厚さを均等に近づけることが可能となる。
かかる圧延機であって、前記制御部は、前記条鋼の圧延の実行中、前記第1油圧圧下装置の圧下量と前記第2油圧圧下装置の圧下量とをリアルタイムに制御するよう構成されていてもよい。
このような圧延機によれば、非中心圧延機を用いた条鋼の圧延において、より一層高精度な形状制御を実現することが可能となる。
かかる圧延機であって、前記圧延部分には、前記第1ロール及び前記第2ロールのそれぞれにカリバーが設けられていてもよい。
このような圧延機によれば、カリバーが設けられたロール対を用いた圧延においては、非中心圧延機として圧延が行われることが一般的であるため(頻繁に行われるため)、本発明がより有効に作用する。
圧延対象の条鋼を圧延するための第1ロール及び第2ロールを含むロール対と、前記第1ロールの両端において前記第1ロールを回転可能に支持する第1支持部及び第2支持部にそれぞれ接続され、前記第1ロールを前記第2ロールに対して相対的に移動させる第1油圧圧下装置及び第2油圧圧下装置と、を備える圧延機の制御方法であって、前記ロール対の長手方向における一部の連続する領域に設定される、前記条鋼を圧延する部分である圧延部分を、前記第1支持部から前記圧延部分までの距離と前記第2支持部から前記圧延部分までの距離とが互いに異なる位置に設定することと、前記第1ロール及び前記第2ロールのうちの少なくとも一方のロールの前記圧延部分におけるロール撓み量を計測することと、前記ロール撓み量に基づいて前記第1油圧圧下装置の圧下量と前記第2油圧圧下装置の圧下量とを制御することと、を含むことを特徴とする圧延機の制御方法。
このような圧延機の制御方法によれば、前述した圧延機の場合と同様の作用効果を奏する。
===本実施の形態に係る圧延機10について===
本実施の形態に係る圧延機10は、圧延対象となる条鋼1を圧延する装置であり、非中心圧延機として用いられる。この非中心圧延機とは、圧延を行う際の条鋼1の位置に特徴のある圧延機10のことであるが、詳細については後述する。条鋼1の例としては、平鋼、形鋼、棒鋼、線材、軌条等が挙げられ、断面積の大きさに比べて長さが著しく大きい形状の鋼材のことをいう。本実施の形態においては、条鋼1として平鋼を用いて圧延を行う。
図1は、本実施の形態に係る圧延機10の正面概略図である。本実施の形態に係る図面においては、紙面の横方向(水平方向)を「長手方向」として紙面の左側(右側)を「WS側(DS側)」若しくは「左(右)」と呼び、紙面の縦方向(鉛直方向)を「上下方向」として紙面の上側(下側)を「上(下)」と呼ぶ。また、図2は、圧延機10の制御部40と他の装置との関係を示した図である。
図1には、圧延機10のハウジング11が示されており、該ハウジング11の内側(ハウジング11内部)に、圧延機10が備えるロール対(第1ロール14a及び第2ロール14b)、支持部(第1支持部13a、第2支持部13b、及び第2ロール14bの支持部)、油圧圧下装置(第1油圧圧下装置12a及び第2油圧圧下装置12b)、ロードセル(第1ロードセル15a及び第2ロードセル15b)、距離センサー20、可動支持装置30、バランスシリンダ機構50が配置されている。
ロール対は、第1ロール14aと第2ロール14bとで構成される上下一対のフラットロールである。そして、第1ロール14aと第2ロール14bは、同一の形状をしており、軸径の大きい圧延部と、該圧延部の長手方向の両端側に設けられた軸径の小さい軸部を有している。ロール対は、図1に示すように、上側に設けられた第1ロール14aと、下側に設けられた第2ロール14bとの隙間で条鋼1を挟みつつ、図2に示す駆動部32の駆動回転により回転して圧延を行う。すなわち、圧延機10は、圧延対象の条鋼1を圧延するための第1ロール14a及び第2ロール14bを含むロール対を備える。
また、本実施の形態においては、条鋼1が通過するロール対の長手方向の位置として、ロール対の圧延部の長手方向に一部の連続した領域(圧延部分APに相当)が複数設定されており、後述する記憶部41に記憶されている。すなわち、圧延機10には、圧延部分APがロール対の長手方向において異なる位置に複数設定されている。
支持部は、ロール対のそれぞれのロールの両端をロール対が回転可能な状態として支持している。そのため、ロール対は駆動部32の駆動回転により回転することが可能となっている。ここで、支持部が支持する「ロールの両端」とは、ロール中心線RC(ロール対の長手方向の中心線)に対して左右対称な位置であり、かつ、軸部のことである(すなわち、圧延部でない)。第1ロール14aは、WS側の軸部が第1支持部13aにより支持され、DS側の軸部が第2支持部13bにより支持されている。そして、これらの支持部は、後述するバランスビーム51を介して油圧圧下装置に接続している。また、第2ロール14bは、ロールの両端がハウジング11の下側面(ハウジング11内部の下側面)に固定された第2ロール14bの支持部により支持されている。
油圧圧下装置(第1油圧圧下装置12a及び第2油圧圧下装置12b)は、後述するロードセルを介してハウジング11の上側面(ハウジング11内部の上側面)に固定されており、第1ロール14aを第2ロール14bに対して相対的に移動させる装置である。つまり、第1油圧圧下装置12aが第1支持部13aと接続し、第2油圧圧下装置12bが第2支持部13bと接続しており、それぞれが接続している支持部を移動させることにより、第1ロール14aを第2ロール14bに対して相対的に移動させる。すなわち、圧延機10は、第1ロール14aの両端において第1ロール14aを回転可能に支持する第1支持部13a及び第2支持部13bにそれぞれ接続され、第1ロール14aを第2ロール14bに対して相対的に移動させる第1油圧圧下装置12a及び第2油圧圧下装置12bを備える。
ロードセル(第1ロードセル15a及び第2ロードセル15b)は、油圧圧下装置がそれぞれに接続した支持部に付与している圧力を検出するためのセンサーであり、ハウジング11と油圧圧下装置に挟まれて設けられている。すなわち、第1油圧圧下装置12aの上側面(設置面)とハウジング11の上側面の間に第1ロードセル15aが設けられており、第2油圧圧下装置12bの上側面(設置面)とハウジング11の上側面の間に第2ロードセル15bが設けられている。そして、ロードセルは、油圧圧下装置とハウジング11とに挟まれる圧力(油圧圧下装置が接続している支持部に付与した圧力の反力)を油圧圧下装置が接続している支持部に付与している圧力値として連続して検出し、該検出結果を制御部40へ即座に送信する。
制御部40は自動ロールGAP制御(Automatic Gap Control(AGC))機能を有しており、ロードセルで検出された圧力に基づいてハウジング11の鉛直方向における伸び変形(縦撓み)による第1支持部13aと第2支持部13bの鉛直方向の変位分を補正することができる。
ロードセルにより検出された圧力値を受信した制御部40は、ハウジング11の上下方向の撓み量と、支持部の不図示のベアリング(第1ロール14aを回転可能に支持するための部材)の上下方向の撓み量を検出された圧力値を用いて演算し、これらの演算された撓み量を用いて第1油圧圧下装置12a及び第2油圧圧下装置12bの圧下量を逐次補正する。なお、ベアリングの撓み量は、ベアリングの荷重−ラジアル変位グラフと検出された圧力値に基づいて演算される。
距離センサー20は、ロール撓み量を計測するためのセンサーであり、距離センサー20からロールまでの距離を検出するセンサーである。ここで、「ロール撓み量」とは、ロール対が曲がっていない状態(以下、撓みゼロ状態ともいう)で距離センサー20の検出値により計測されるロールの上下方向における位置と、ロール対が曲がっている状態で距離センサー20の検出値により計測されるロールの上下方向における位置との差である。
また、本実施の形態においては、距離センサー20は、第1ロール14aの上側に設けられた後述する可動支持装置30の取付部30aに固定されている。そして、圧延される条鋼1の圧延部分APの長手方向における一端部と他端部(圧延部分APの両端部)の上側にそれぞれ1つずつの合計2つの距離センサー20が設けられている。したがって、距離センサー20は、圧延部分APの両端部の第1ロール14aまでの距離を検出して制御部40に送信する。距離センサー20としては、例えば渦電流式変位センサーやレーザー距離計等を用いることができる。
可動支持装置30は、第1ロール14aの上側にある後述するバランスビーム51の下側面に第1ロール14aの両端部の一端部から他端部に亘り設けられており、距離センサー20が取り付けられた取付部30aと、取付部30aが摺動可能に係合したレール部30bと、取付部30aをレール部30bに沿って移動させる不図示の駆動装置とを備えている。すなわち、第1ロール14aの上側において該ロールの両端部の一端部から他端部に亘り距離センサー20を移動させる装置である。ここで「ロールの両端部」とは、ロールの圧延部の両端部のことである(すなわち、軸部でない)。そして、1つの距離センサー20に対して1つの取付部30aと駆動装置が配されており、1つのレール部30bに対して複数の取付部30aを摺動可能に係合することができる。つまり、第1ロール14aの圧延部の一端部から他端部に亘って、レール部30bに係合した複数の取付部30a(距離センサー20)が該レール部30bに沿って駆動装置により移動する。すなわち、圧延機10は、距離センサー20を長手方向に沿って移動可能に支持する可動支持装置30を備える。
また、可動支持装置30には、取付部30aの長手方向の位置を検出する位置検出機能が備えられており、検出された位置情報は制御部40へ送信される。そのため、距離センサー20を保持した取付部30aは、制御部40の指令により、駆動装置を動力源として圧延部の一端部から他端部までの指令された長手方向の位置へ、レール部30bに沿って移動することが可能となっている。
図2に示す制御部40は、圧延機10に備えられており、前述したように各種装置から送信されてきた情報を受信する。そして、制御部40は、該情報を記憶する記憶部41と、該情報と記憶部41に記憶されている情報等を用いて演算する演算部42を有しており、演算部42の演算結果等に基づいて各種装置に指令をだす。つまり、制御部40は、各種情報に基づいて圧延機10に備えられた各種装置の制御を行う。
バランスシリンダ機構50は、第1バランスシリンダ50aと、第2バランスシリンダ50bと、バランスビーム51を備えている。第1バランスシリンダ50aと第2バランスシリンダ50bは、ハウジング11の上側面にロール中心線RCに対して左右対称の位置となるように固定されており、上下移動可能なそれぞれのシリンダ部分がバランスビーム51と接続している。バランスビーム51は、長手方向における第1支持部13aから第2支持部13bに亘って設けられており、非圧延時に第1支持部13aと第2支持部13bとを上方に引き上げて第1ロール14aと第2ロール14bとの間の間隔を保つようになっている。第1油圧圧下装置12a及び第2油圧圧下装置12bがそれぞれ接続している支持部を移動させると、バランスビーム51も該移動に伴って移動する。また、第1バランスシリンダ50aと第2バランスシリンダ50bに接続されており、該接続は、図1の紙面を貫通する方向に沿った方向を回転軸として回転可能となっている。
ここで、前述したとおり、圧延機10には、圧延部分APがロール対の長手方向の異なる位置に複数設定されており、本実施の形態に係る圧延部分APの設定においては、一例として図1に示すように、圧延部分APの長手方向における中心がロール中心線RCと一致しないように設定されている。すなわち、圧延部分APの両端部の位置がロール中心線RCに対して左右非対称の位置となるように圧延部分APが設定されている。つまり、第1支持部13aと第2支持部13bがロール中心線RCに対して左右対称に設けられていることから、ロール対の長手方向における一部の連続する領域に設定された条鋼1を圧延する部分である圧延部分APが、第1支持部13aから圧延部分APまでの距離と第2支持部13bから圧延部分APまでの距離とが互いに異なる位置に設定されていることとなる。
以下では、図1に示す非中心圧延機(すなわち、複数設定された圧延部分APのうちの1つの圧延部分APにおいて条鋼1が圧延されている状態を示す図1の圧延機10)の制御方法について説明する。
===圧延機10の制御について===
本実施の形態に係る圧延機10の制御について、図1、図3の上図、図3の下図を用いて説明する。
図3の上図は、ロール対が撓んだ状態で条鋼1を挟んで圧延を行っている状態を示した図であり、図3の下図は、第1ロール14aのロール撓み量を説明するための説明図である。ここで、一般的な圧延中のロール対は、図3の上図及び下図に示すように大きく撓むことはないが、説明を解りやすくするために、便宜上、誇張して大きく撓ませている。
本実施の形態に係る圧延中のロール対は、図3の上図に示すように、第1ロール14aは中央部(ロール中心線RCの位置)が上側で両端部が下側になるように湾曲し、第2ロール14bは中央部が下側で両端部が上側に湾曲する。そのため、図1に示すような非中心圧延機として圧延機10を用いて条鋼1を圧延すると、ロール対の撓んだ形状に沿った断面形状の条鋼1が生成されるため、条鋼1の長手方向の両端部における厚さに違いが発生することとなる。
本実施の形態においては、条鋼1の断面形状精度を向上させるため、図1に示す非中心圧延機で圧延される条鋼1の厚さが所定の寸法となるように、かつ長手方向の両端部の厚さが均等になるように制御を行う。以下に、該制御の手順を順番に説明する。
先ず、圧延機10に複数設定された圧延部分APのうちから図1に示す圧延部分APを使用する圧延部分APとして選択する。そうすると、圧延機10の制御部40は、選択された圧延部分APの長手方向における両端部の一端部と他端部の位置に対応する位置にそれぞれ1つの距離センサー20を配する(移動させる)。つまり、圧延機10は、圧延部分APの長手方向における両端部のロール撓み量が計測できるよう構成される。
この使用する圧延部分APの選択は、人手により行われてもよいし、例えば、ロール対よりも条鋼1の搬送方向(図1においては紙面を貫通する方向)の上流側に条鋼1の圧延部分APを検出するセンサーを設けて、該センサーの検出結果に基づいて行ってもよい。
そして、圧延部分APの両端部の位置に対応する位置に距離センサー20が移動したら、制御部40は、圧延を行う前に、前述した「ロール対が曲がっていない状態(撓みゼロ状態)」の距離センサー20の値を検出して記憶部41に記憶する。
そうしたら、制御部40は、圧延機10において条鋼1の圧延を開始する。そして、圧延中においては、図3の上図と下図に示す第1検出部P1と第2検出部P2の上側に位置する(圧延部分APの両端部の上側に位置する)2つの距離センサー20が第1ロール14aまでの距離を検出し、該検出値を制御部40に送信する。
第1検出部P1と第2検出部P2の検出値を受信した制御部40は、図3の下図に示すように、第1検出部P1の検出値から第1ロール撓み量X1、第2検出部P2の検出値から第2ロール撓み量X2を計測(演算)する。ここで、図3の下図に示す長手方向に伸びる破線の直線は、撓みゼロ状態における第1ロール14aの位置を表した直線である(以下、基準線BLともいう)。すなわち、第1ロール撓み量X1及び第2ロール撓み量X2とは、圧延中に制御部40が受信した距離センサー20の検出値と、撓みゼロ状態における距離センサー20の検出値との差である。
そして、第1ロール撓み量X1及び第2ロール撓み量X2を計測した制御部40は、条鋼1の長手方向の両端部の厚さが均等になるように、第1油圧圧下装置12aと第2油圧圧下装置12bの圧下量(補正量)の演算を行う。
具体的には、先ず、演算部42において第1ロール撓み量X1と第2ロール撓み量X2から第1検出部P1と第2検出部P2の基準線BLに対する長手方向の傾き(両端間の傾きS1に相当)を次の演算式を用いて演算する。
両端間の傾きS1=(第1ロール撓み量X1−第2ロール撓み量X2)/(第2距離L2−第1距離L1)
ここで図3の下図に示すように、第1距離L1とは、ロール中心線RCから第1検出部P1までの長手方向の距離であり、第2距離L2とは、ロール中心線RCから第2検出部P2までの長手方向の距離である。また、支持部距離L(後述の演算式に用いる)とは、ロール中心線RCから第1支持部13aまでの長手方向の距離である。そして、これらの値は、使用する圧延部分の長手方向の位置や圧延機10の構成等により決まるため、あらかじめ記憶部41に記憶されている。
両端間の傾きS1を演算した演算部42は、第1支持部13aと第2支持部13bの上下方向の補正量を次の演算式を用いて演算する。
第1油圧圧下装置12a(第1支持部13a)の補正量=((第1ロール撓み量X1+第2ロール撓み量X2)/2)−(両端間の傾きS1×支持部距離L)
第2油圧圧下装置12b(第2支持部13b)の補正量=((第1ロール撓み量X1+第2ロール撓み量X2)/2)+(両端間の傾きS1×支持部距離L)
これら演算式の「(第1ロール撓み量X1+第2ロール撓み量X2)/2」の部分は、第1ロール撓み量X1と第2ロール撓み量X2の平均値(以下、平均ロール撓み量ともいう)であり、「(両端間の傾きS1×支持部距離L)」の部分は、両端間の傾きS1の傾斜を基準線BLに沿うようにするための支持部の補正量である。
そうしたら、制御部40は、演算された補正量に基づいてそれぞれの油圧圧下装置に接続している支持部を上下方向へ移動させる。すなわち、平均ロール撓み量分の圧下量を増やすと共に、両端間の傾きS1の傾斜が基準線BLに沿うように、第1支持部13aと第2支持部13bを上下方向へ移動させる。
具体的には、第1油圧圧下装置12aの補正量は、ロールの撓みによる圧下量不足を補うための平均ロール撓み量分の圧下量の増分(正の値)と、両端間の傾きS1の傾斜が基準線BLに沿うようにするための圧下量の増分(負の値)との和であり、これが正の値を取るときは第1油圧圧下装置12aの圧下量を増加させることになるので、第1支持部13aを下方向に補正量の分だけ多く移動させることになり、逆に負の値を取るときは第1油圧圧下装置12aの圧下量を減少させることになるので、第1支持部13aを上方向に補正量の分だけ移動させることになる。
また、第2油圧圧下装置12bの補正量は、ロールの撓みによる圧下量不足を補うための平均ロール撓み量分の圧下量の増分(正の値)と、両端間の傾きS1の傾斜が基準線BLに沿うようにするための圧下量の増分(正の値)との和であり、第2油圧圧下装置12bの圧下量を増加させることになるので、第2支持部13bを下方向に補正量の分だけ多く移動させることになる。
このようにして、第1ロール14aに対する第1油圧圧下装置12aと第2油圧圧下装置12bの圧下量の制御を行う。
ここで、図3の上図に示すように、第2ロール14bも第1ロール14aと同様に撓んでいるため、第2ロール14bに対しても油圧圧下装置の補正(制御)が必要である。そこで、本実施の形態においては、第2ロール14bも第1ロール14aと同じように撓んでいると仮定する。すなわち、条鋼1の厚み方向(上下方向)の中心線に対して上下対称に同じように撓んでいることとする。
しかしながら、第2ロール14bには、上下方向へ移動するための装置等が設けられていないため、第2ロール14bは移動することができない。そのため、本実施の形態においては、第1ロール14aが第1ロール14aの撓んだ分と第2ロール14bの撓んだ分(すなわち、第1ロール14aの撓んだ分の2倍)を上下方向へ移動することとする。このようにすれば、第1ロール14a及び第2ロール14bに対して、第1油圧圧下装置12aと第2油圧圧下装置12bの圧下量の制御を行うことができる。
上記のように第1ロール14aが上下方向へ移動することより、第1ロール14aと第2ロール14bの平均ロール撓み量分を移動し、かつ、圧延部分の傾きを小さくする(双方の互いの両端間の傾きの傾斜を基準線BLに沿うようにする)ことができる。すなわち、制御部40は、距離センサー20の検出値に基づいて、ロールの撓みにより生じる圧下量の不足分を補って条鋼1の寸法誤差を減少させると共に、第1ロール14aに設定された圧延部分APの長手方向における両端間の傾きと第2ロール14bに設定された圧延部分APの長手方向における両端間の傾きとを小さくすることで断面形状精度が向上するように、第1油圧圧下装置12aの圧下量と第2油圧圧下装置12bの圧下量とを制御する。
また、本実施の形態に係る制御部40は、距離センサー20から第1検出部P1と第2検出部P2の距離情報を受信したら、即座に補正量の演算を演算部42で実行して、補正が必要であれば、第1油圧圧下装置12aと第2油圧圧下装置12bに対して油圧圧下装置の圧下量の制御を行い、次の距離センサー20からの送信を待つ。そして、距離センサー20は、第1検出部P1と第2検出部P2までの距離を連続して検出し、該検出結果を制御部40へ即座に送信している。つまり、制御部40は、条鋼1の圧延の実行中、第1油圧圧下装置12aの圧下量と第2油圧圧下装置12bの圧下量とをリアルタイムに制御する。
===本実施の形態に係る圧延機10の有効性について===
上述したとおり、本実施の形態に係る圧延機10は、圧延対象の条鋼1を圧延するための第1ロール14a及び第2ロール14bを含むロール対と、第1ロール14aの両端において第1ロール14aを回転可能に支持する第1支持部13a及び第2支持部13bにそれぞれ接続され、第1ロール14aを第2ロール14bに対して相対的に移動させる第1油圧圧下装置12a及び第2油圧圧下装置12bと、を備える圧延機10であって、ロール対の長手方向における一部の連続する領域に設定された、条鋼1を圧延する部分である圧延部分APが、第1支持部13aから圧延部分APまでの距離と第2支持部13bから圧延部分APまでの距離とが互いに異なる位置に設定されており、第1ロール14aの圧延部分APにおけるロール撓み量を計測するよう構成された距離センサー20と、距離センサー20の検出値に基づいて第1油圧圧下装置12aの圧下量と第2油圧圧下装置12bの圧下量とを制御するよう構成された制御部40と、を備えることとした。そのため、非中心圧延機を用いた条鋼1の圧延において、高精度な形状制御を実現することが可能となる。
非中心圧延機を用いて条鋼1を圧延すると、ロールの撓みにより圧下量の不足とロールの圧延部分APにおける傾きが生じ、条鋼1に寸法誤差が発生すると共に、圧延された条鋼1の長手方向の両端部における厚さに違いが発生するため、条鋼1の断面の形状精度不良や、条鋼1の長手方向の曲り等が発生する問題があった。
これに対し、本実施の形態に係る圧延機10においては、第1ロール14aの圧延部分APにおけるロール撓み量を計測するよう構成された距離センサー20と、距離センサー20の検出値に基づいて第1油圧圧下装置12aの圧下量と第2油圧圧下装置12bの圧下量とを制御するよう構成された制御部40と、を備えることとした。すなわち、距離センサー20を用いて第1ロール14aの変形を検出することにより、圧延時に発生するロール対の変形を直接的に把握することができ、該変形から圧延部分APのロール撓み量を計測することが可能となる。そして、該ロール撓み量に応じて第1油圧圧下装置12aの圧下量と第2油圧圧下装置12bの圧下量を制御部40が制御することにより、非中心圧延機を用いた条鋼1の圧延において、高精度な形状制御を実現することが可能となる。
また、本実施の形態においては、圧延部分APの長手方向における両端部のロール撓み量が計測できるよう構成されていることとした。そのため、圧延部分APの長手方向における両端部のロール撓み量に基づいて油圧圧下装置の圧下量を補正することで、ロールの撓みにより生じる圧下量の不足分を補って条鋼1の寸法誤差を減少させると共に、第1ロール14aに設定された圧延部分APの長手方向における両端間の傾きと第2ロール14bに設定された圧延部分APの長手方向における両端間の傾きとを小さくすることができ、高精度な形状制御を実現することが可能となる。
また、本実施の形態においては、制御部40は、条鋼1の圧延の実行中、第1油圧圧下装置12aの圧下量と第2油圧圧下装置12bの圧下量とをリアルタイムに制御することとした。つまり、制御部40がリアルタイムに油圧圧下装置の圧下量を制御することにより、油圧圧下装置の圧下量の制御が必要となった場合に、速やかに該制御をすることができる。つまり、非中心圧延機を用いた条鋼1の圧延において、より一層高精度な形状制御を実現することが可能となる。
また、本実施の形態においては、圧延部分APが、ロール対の長手方向において異なる位置に複数設定されていることとした。つまり、ロール対の長手方向において異なる位置に複数設定された圧延部分APの全ての圧延部分APについて、本発明を適用することが可能となる。すなわち、いずれの圧延部分APを用いて条鋼1の圧延を行っても、高精度な形状制御を実現することが可能となる。
また、本実施の形態においては、距離センサー20を長手方向に沿って移動可能に支持する可動支持装置30を備えることとした。すなわち、圧延部分APを別の圧延部分APに変更した場合に、可動支持装置30により変更後の圧延部分APへ距離センサー20を移動させることができ、移動させた距離センサー20により変更後の圧延部分APの値を検出することが可能となる。そのため、複数の圧延部分APの各々毎に距離センサー20を設ける場合に比べて、距離センサー20を減らすことが可能となる。
また、本実施の形態においては、可動支持装置30は、距離センサー20が取り付けられた取付部30aと、取付部30aが摺動可能に係合したレール部30bと、取付部30aをレール部30bに沿って移動させる駆動装置とを備えていることとした。すなわち、取付部30aとレール部30bと駆動装置という簡単な構造で確実な可動支持装置30を実現することができる。
===その他の実施の形態===
以上、上記実施の形態に基づき本発明に係る圧延機10を説明したが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
また、上記実施の形態では、ロール対がフラットロールであったが、これに限らない。例えば、カリバー(ロール対に設けられた溝で圧延する条鋼1の断面形状と同じ溝形状をしており、該溝を通過させることにより条鋼1の断面形状を形成する。上記実施の形態における圧延部分APに相当する)が設けられたロール対でもよい。つまり、圧延部分APには、第1ロール14a及び第2ロール14bのそれぞれにカリバーが設けられていてもよい。
カリバーが設けられたロール対を用いた圧延においては、非中心圧延機として圧延が行われることが一般的であるため(頻繁に行われるため)、本発明がより有効に作用する。
また、上記実施の形態においては、バランスシリンダ機構50が第1ロール14aの上側に設けられ、可動支持装置30がバランスビーム51の下側面に設けられていたが、これに限らない。例えば、図4に示すように、可動支持装置30の設置位置を変更し、バランスシリンダ機構50の代わりとして第1支持部バランスシリンダ60aと第2支持部バランスシリンダ60bを設けてもよい。
図4は、第2実施の形態に係る圧延機10の正面概略図である。図4に示すように、第1実施の形態との相違点は、可動支持装置30がハウジング11の上側面に設けられている点と、バランスシリンダ機構50の代わりとして、第1支持部13aに第1支持部バランスシリンダ60aを設け、第2支持部13bに第2支持部バランスシリンダ60bを設けている点である。
また、第2実施の形態の変形例としては、例えば、図5に示すように、可動支持装置30の設置位置をハウジング11から固定ビーム70に変更する例が挙げられる。図5は第3実施の形態に係る圧延機10の正面概略図である。
図5に示すように、第2実施の形態との相違点は、ハウジング11とは独立して固定ビーム70が設けられ、ハウジング11ではなく当該固定ビーム70の下側面に可動支持装置30が設けられている点である。
なお、第1実施の形態においては、第1支持部13a側と第2支持部13b側との間の圧下荷重(第1ロードセル15aと第2ロードセル15bとで測定される測定値)の差に起因して生じる第1ロール14aの傾き(第1支持部13a側と第2支持部13bの高さ位置の相違)はAGC機能によって補正されるため、距離センサー20が設けられたバランスビーム51(レール部30b)は常に水平に保たれ、制御部40は、距離センサー20の検出値に基づいてロール撓み量のみを正確に計測することができる。
しかしながら、第2実施の形態と第3実施の形態においては、AGC機能によってレール部30bを水平に保つことはできず、制御部40は、距離センサー20の検出値に基づいてロール撓み量を正確に計測することができない。そのため、第2実施の形態と第3実施の形態に係る制御部40は、距離センサー20の検出値に対してハウジング11の縦撓みによって生じる変位分の補正をし、該補正された値に基づいて油圧圧下装置12a及び油圧圧下装置12bの圧下量を制御する。
また、上記実施の形態においては、距離センサー20が第1ロール14aの上側のみに設けられていたが、これに限らない。例えば、第2ロール14bの下側のみに設けても構わないし、第1ロール14aの上側と第2ロール14bの下側の両方側に設けても構わない。但し、圧延時に用いられる冷却水がかからないように第1ロール14aの上側に設けることが好ましい。
距離センサー20を第2ロール14bの下側のみに設けた場合は、制御部40が上記実施の形態で説明した演算を第2ロール14bの圧延部分APについて行えばよい。また、距離センサー20を第1ロール14aの上側と第2ロール14bの下側の両方側に設けた場合は、制御部40が上記実施の形態で説明した演算を第1ロール14aの圧延部分APと第2ロール14bの圧延部分APのそれぞれについて行い、それぞれの演算結果に基づいて(どちらか一方のロールが条鋼1の上下方向の中心線に対して上下対称に同じように撓んでいることと仮定しないで)、第1油圧圧下装置12a及び第2油圧圧下装置12bの圧下量を演算して制御すればよい。
つまり、圧延機10は、第1ロール14a及び第2ロール14bのうちの少なくとも一方のロールの圧延部分APにおけるロール撓み量を計測するよう構成された距離センサー20を備えていればよい。
また、上記実施の形態においては、可動支持装置30を備えることとして距離センサー20を長手方向に移動させることとしたが、これに限らない。例えば、複数設定された圧延部分APの全てに対して距離センサー20を設けて移動不能としてもよい。つまり、異なる位置に設定された複数の圧延部分APの各々毎に、少なくとも1つの距離センサー20が備えられていてもよい。このようにすれば、距離センサー20を移動させる機構を省略することが可能となるために、距離センサー20に係る構成を簡略化することが可能となる。
また、上記実施の形態においては、2つの距離センサー20を用いた圧延機10の制御について説明したが、これに限らない。例えば、3つ以上の距離センサー20を用いて圧延機10を制御しても構わない。
1 条鋼
10 圧延機
11 ハウジング
12a 第1油圧圧下装置
12b 第2油圧圧下装置
13a 第1支持部
13b 第2支持部
14a 第1ロール
14b 第2ロール
15a 第1ロードセル
15b 第2ロードセル
20 距離センサー
30 可動支持装置
30a 取付部
30b レール部
32 駆動部
40 制御部
41 記憶部
42 演算部
50 バランスシリンダ機構
50a 第1バランスシリンダ
50b 第2バランスシリンダ
51 バランスビーム
60a 第1支持部バランスシリンダ
60b 第2支持部バランスシリンダ
70 固定ビーム
AP 圧延部分
P1 第1検出部
P2 第2検出部
S1 両端間の傾き
X1 第1ロール撓み量
X2 第2ロール撓み量
RC ロール中心線
BL 基準線
L1 第1距離
L2 第2距離
L 支持部距離

Claims (9)

  1. 圧延対象の条鋼を圧延するための第1ロール及び第2ロールを含むロール対と、
    前記第1ロールの両端において前記第1ロールを回転可能に支持する第1支持部及び第2支持部にそれぞれ接続され、前記第1ロールを前記第2ロールに対して相対的に移動させる第1油圧圧下装置及び第2油圧圧下装置と、を備える圧延機であって、
    前記ロール対の長手方向における一部の連続する領域に設定された、前記条鋼を圧延する部分である圧延部分が、前記第1支持部から前記圧延部分までの距離と前記第2支持部から前記圧延部分までの距離とが互いに異なる位置に設定されており、
    前記第1ロール及び前記第2ロールのうちの少なくとも一方のロールの前記圧延部分におけるロール撓み量を計測するよう構成された距離センサーと、
    前記距離センサーの検出値に基づいて前記第1油圧圧下装置の圧下量と前記第2油圧圧下装置の圧下量とを制御するよう構成された制御部と、を備えることを特徴とする圧延機。
  2. 請求項1に記載の圧延機であって、
    前記圧延部分が、前記ロール対の長手方向において異なる位置に複数設定されていることを特徴とする圧延機。
  3. 請求項2に記載の圧延機であって、
    異なる位置に設定された複数の前記圧延部分の各々毎に、少なくとも1つの前記距離センサーが備えられていることを特徴とする圧延機。
  4. 請求項1又は2に記載の圧延機であって、
    前記距離センサーを前記長手方向に沿って移動可能に支持する可動支持装置を備えることを特徴とする圧延機。
  5. 請求項4に記載の圧延機であって、
    前記可動支持装置は、前記距離センサーが取り付けられた取付部と、前記取付部が摺動可能に係合したレール部と、前記取付部を前記レール部に沿って移動させる駆動装置とを備えていることを特徴とする圧延機。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の圧延機であって、
    前記圧延部分の前記長手方向における両端部の前記ロール撓み量が計測できるよう構成されていることを特徴とする圧延機。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の圧延機であって、
    前記制御部は、前記条鋼の圧延の実行中、前記第1油圧圧下装置の圧下量と前記第2油圧圧下装置の圧下量とをリアルタイムに制御するよう構成されていることを特徴とする圧延機。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の圧延機であって、
    前記圧延部分には、前記第1ロール及び前記第2ロールのそれぞれにカリバーが設けられていることを特徴とする圧延機。
  9. 圧延対象の条鋼を圧延するための第1ロール及び第2ロールを含むロール対と、
    前記第1ロールの両端において前記第1ロールを回転可能に支持する第1支持部及び第2支持部にそれぞれ接続され、前記第1ロールを前記第2ロールに対して相対的に移動させる第1油圧圧下装置及び第2油圧圧下装置と、を備える圧延機の制御方法であって、
    前記ロール対の長手方向における一部の連続する領域に設定される、前記条鋼を圧延する部分である圧延部分を、前記第1支持部から前記圧延部分までの距離と前記第2支持部から前記圧延部分までの距離とが互いに異なる位置に設定することと、
    前記第1ロール及び前記第2ロールのうちの少なくとも一方のロールの前記圧延部分におけるロール撓み量を計測することと、
    前記ロール撓み量に基づいて前記第1油圧圧下装置の圧下量と前記第2油圧圧下装置の圧下量とを制御することと、を含むことを特徴とする圧延機の制御方法。
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