JP6826306B2 - 水洗大便器 - Google Patents

水洗大便器 Download PDF

Info

Publication number
JP6826306B2
JP6826306B2 JP2016126606A JP2016126606A JP6826306B2 JP 6826306 B2 JP6826306 B2 JP 6826306B2 JP 2016126606 A JP2016126606 A JP 2016126606A JP 2016126606 A JP2016126606 A JP 2016126606A JP 6826306 B2 JP6826306 B2 JP 6826306B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow path
zet
water
bowl
drain trap
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016126606A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018003263A (ja
Inventor
周 頭島
周 頭島
祐紀 篠原
祐紀 篠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toto Ltd filed Critical Toto Ltd
Priority to JP2016126606A priority Critical patent/JP6826306B2/ja
Priority to CN201710422012.7A priority patent/CN107542140B/zh
Priority to TW106119297A priority patent/TWI642832B/zh
Priority to US15/626,537 priority patent/US10604921B2/en
Publication of JP2018003263A publication Critical patent/JP2018003263A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6826306B2 publication Critical patent/JP6826306B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E03WATER SUPPLY; SEWERAGE
    • E03DWATER-CLOSETS OR URINALS WITH FLUSHING DEVICES; FLUSHING VALVES THEREFOR
    • E03D1/00Water flushing devices with cisterns ; Setting up a range of flushing devices or water-closets; Combinations of several flushing devices
    • E03D1/02High-level flushing systems
    • E03D1/06Cisterns with tube siphons
    • E03D1/08Siphon action initiated by air or water pressure
    • E03D1/082Siphon action initiated by air or water pressure in tube siphons
    • E03D1/087Siphon action initiated by air or water pressure in tube siphons by pump, valve, or the like, in the short leg of the siphon or a vacuum pump in the long leg of the siphon
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E03WATER SUPPLY; SEWERAGE
    • E03DWATER-CLOSETS OR URINALS WITH FLUSHING DEVICES; FLUSHING VALVES THEREFOR
    • E03D11/00Other component parts of water-closets, e.g. noise-reducing means in the flushing system, flushing pipes mounted in the bowl, seals for the bowl outlet, devices preventing overflow of the bowl contents; devices forming a water seal in the bowl after flushing, devices eliminating obstructions in the bowl outlet or preventing backflow of water and excrements from the waterpipe
    • E03D11/02Water-closet bowls ; Bowls with a double odour seal optionally with provisions for a good siphonic action; siphons as part of the bowl
    • E03D11/08Bowls with means producing a flushing water swirl
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E03WATER SUPPLY; SEWERAGE
    • E03DWATER-CLOSETS OR URINALS WITH FLUSHING DEVICES; FLUSHING VALVES THEREFOR
    • E03D2201/00Details and methods of use for water closets and urinals not otherwise provided for
    • E03D2201/30Water injection in siphon for enhancing flushing

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Hydrology & Water Resources (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Sanitary Device For Flush Toilet (AREA)

Description

本発明は、水洗大便器に係り、特に、洗浄水源から供給される洗浄水によって洗浄されて汚物を排出する水洗大便器に関する。
従来から、特許文献1及び2に示すように、サイホンゼット便器において、ゼット吐水部からのゼット吐水流(ジェット吐水流)によりサイホンの起動及び汚物排出を効率よく行うために、排水トラップ管路122の入口部122aの中央に向かってゼット吐水流が流れるように排水トラップ管路122の入口部122aの中央に向かって直線的に延びるゼット吐水部132を配置したものが知られている。
特許5429688号公報 特許4529178号公報 特開2015−168994号公報
しかし、より強力なサイホンを起動させるため、ゼット吐水部132から排水トラップ管路122の入口部122aの中央に向かうゼット吐水流の水勢を強くすると、上記構成では排水トラップ管路122のトラップ上昇管にゼット吐水流がぶつかり、流れにロスが生じてしまい、より強力なサイホンを起動させることができないという問題があった。例えば、図7に示すように、従来の排水トラップ管路122の入口部122aの中央に向かって直線的に延びているゼット吐水部132を備えた水洗大便器において、ゼット吐水部132から吐水された洗浄水のゼット吐水流が、対向する正面の排水トラップ管路122の底面の領域Eに衝突する様子が解析により示されている。この数値解析結果において、洗浄水の流れの向きを矢印により示し、さらに、濃淡が濃い色(濃いグレー及び黒に近い色)であり且つ長い矢印が、洗浄水の流速が速く且つ水勢が強い領域を示し、濃淡が淡い色(薄いグレー及びほぼ白に近い色)であり且つ短い矢印が、洗浄水の流速が遅く且つ水勢が弱い領域を示している。
そこで、サイホン作用を早期に生じさせ且つ汚物の排出能力を向上させるため、特許文献3及び図8に示すように、ゼット吐水部232からゼット吐水流をロスなく排水トラップ管路222に送り込むために、ゼット吐水部232をボウル部220の底面220aと並行になるように形成した。ゼット吐水部232の出口近傍の底面及び天井面をボウル部220の底面220aと並行になるように形成している。このようなゼット吐水部232により、ゼット吐水流をボウル部220の底面220aに沿って噴射することで、洗浄水の流れのロスを低減させ、サイホン作用の起動のタイミングを速くすることが検討された。
しかしながら、図8に示すように、排水トラップ管路222の入口部222aの下部側領域Bにおける洗浄水の水勢が強く且つ流速が速くされる一方で、上部側領域A側のゼット吐水流の勢いが弱くなり、汚物をうまく排出できず、残存させてしまう等の課題が生じている。
そこで、本発明は、上述した従来技術の問題を解決するためになされたものであり、ボウル部の下部の底面から排水トラップ管路の底面に沿う水流を形成し、比較的早期に排水トラップ管路を満水にすることにより、汚物を排出させるサイホン作用の起動のタイミングを早めることができるとともに、排水トラップ管路の上部側領域においても汚物を下流側に押し込む流れを形成することができ、排水トラップ管路からの汚物の排出を効率よく行うことができる水洗大便器を提供することを目的としている。
上述した目的を達成するために、本発明は、洗浄水源から供給される洗浄水によって洗浄されて汚物を排出する水洗大便器であって、ボウル形状の汚物受け面と、この汚物受け面の上縁に形成されたリム部と、を備えたボウル部と、このボウル部の下部に接続され汚物を排出する排水トラップ管路と、ボウル部の下部において排水トラップ管路に向けて開口されるゼット吐水部とを有し、ゼット吐水部は、ゼット吐水部の出口に向かって斜め下方に延びる底面と、出口に向かって延びる天井面と、が形成されている出口流路部を備え、上記ゼット吐水部の上記出口流路部の上記底面は、平坦面を形成すると共に、上記ボウル部の下部の上記ボウル部底面とほぼ面一に接続され、上記ゼット吐水部の上記天井面は、平坦面を形成すると共に、上記底面の下向きの傾斜よりも上方に向かう傾斜を有し、且つ上記ゼット吐水部の上記出口における上記天井面の平坦面、上記底面の平坦面よりも上方に向けて形成されると共に、上記排水トラップ管路の入口における頂部より下方に位置するように形成され、上記天井面の平坦面に接する仮想線が上記排水トラップ管路の入口部の入口頂部と上記入口部の中央部との間を通ることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、ゼット吐水部の出口流路部は、ゼット吐水部の出口に向かい且つボウル部の下部のボウル部底面に向かって延びる底面を形成しているので、給水初期にゼット吐水部から吐水されるゼット吐水流により、ボウル部の下部の底面から排水トラップ管路の底面に沿う水流を形成し、比較的早期に排水トラップ管路を満水にすることにより、汚物を排出させるサイホン作用の起動のタイミングを早めることができる。また、ゼット吐水部の出口流路部は、出口に向かって延び且つ底面の傾斜よりも上方に向かう傾斜を有する天井面を形成しているので、コアンダ効果によって天井面に沿って流れる一部のゼット吐水流の流れにより、排水トラップ管路の上部側領域においても汚物を下流側に押し込む流れを形成することができ、排水トラップ管路からの汚物の排出を効率よく行うことができる。よって、サイホン作用により汚物を排出させる水洗大便器において、排水トラップ管路内からの汚物の排出性能を向上させることができる。
このように構成された本発明においては、給水初期にゼット吐水部から吐水されるゼット吐水流を、ゼット吐水部の出口流路部の底面からボウル部の下部のボウル部底面に沿う滑らかな水流として形成することができ、ボウル部底面から排水トラップ管路の底面に沿う水流をより早く形成し、比較的早期に排水トラップ管路を満水にすることにより、汚物を排出させるサイホン作用の起動のタイミングをより早めることができる。
このように構成された本発明においては、天井面は、排水トラップ管路の入口部の頂部とその中央との間の上部側領域を指向するように形成されているので、コアンダ効果によって天井面に沿って流れる一部のゼット吐水流の流れにより、排水トラップ管路の上部側領域において汚物を下流側に押し込む流れを形成することができ、排水トラップ管路からの汚物の排出を効率よく行うことができる。
本発明において、好ましくは、ゼット吐水部の出口流路部の天井面は、ほぼ水平に延びている。
このように構成された本発明においては、ゼット吐水部の出口流路部の天井面は、出口に向かってほぼ水平に延びているので、コアンダ効果によって天井面に沿って流れる一部のゼット吐水流の流れにより、排水トラップ管路の上部側領域において汚物を下流側に向かって水平方向に押し込む流れを形成することができ、排水トラップ管路からの汚物の排出をより効率よく行うことができる。
本発明において、好ましくは、ゼット吐水部は、さらに、ゼット吐水部の出口流路部よりも上流側の流路を絞る絞り部を備えている。
このように構成された本発明においては、ゼット吐水部がゼット吐水部の出口流路部よりも上流側の流路の流路断面積を絞る絞り部を備えているので、ゼット吐水部から吐水されるゼット吐水流の流速を上昇させることができる。よって、給水初期にゼット吐水部から吐水されるゼット吐水流の流速が上昇され、比較的早期に排水トラップ管路を満水にし、汚物を排出させるサイホン作用の起動のタイミングをより早めることができる。また、コアンダ効果によって天井面に沿って流れる一部のゼット吐水流の流れの流速が上昇され、排水トラップ管路の上部側領域において汚物を下流側に押し込むより強い流れを形成することができ、排水トラップ管路からの汚物の排出を効率よく行うことができる。よって、サイホン作用により汚物を排出させる水洗大便器において、排水トラップ管路内からの汚物の排出性能をより向上させることができる。
本発明の水洗大便器によれば、比較的早期に排水トラップ管路を満水にすることにより、汚物を排出させるサイホン作用の起動のタイミングを早めることができるとともに、排水トラップ管路からの汚物の排出を効率よく行うことができる。
本発明の一実施形態による水洗大便器を示す斜視図であり、便蓋及び便座を上方位置まで回動させた状態を示す。 図1に示す本発明の一実施形態による水洗大便器の便器本体部分を示す部分平面図である。 本発明の一実施形態による水洗大便器における左右方向の中央断面を左側から見た断面図であり、便蓋及び便座を下方位置まで回動させた状態を示す。 図1に示す本発明の一実施形態による水洗大便器のゼット導水路のゼット吐水部を排水トラップ管路側から見た状態を示す部分拡大図である。 本発明の一実施形態による水洗大便器を用いて便器洗浄を行ったときのゼット吐水部から吐水される洗浄水の排水トラップ管路の入口部近傍における流速分布を解析した結果の一例を示している。 本発明の一実施形態による水洗大便器のゼット導水路のゼット吐水部のコーナー部の変形例を示すゼット吐水部の部分拡大断面図である。 図5に示す解析結果の比較例として、従来の水洗大便器において便器洗浄を行ったとき、排水トラップ管路の入口部中央に向かって直線的に延びているゼット吐水部から吐水される洗浄水の排水トラップ管路の入口部近傍における流速分布を解析した結果を示す。 図5に示す解析結果の比較例として、従来の水洗大便器において便器洗浄を行ったとき、ボウル部の底面と並行に直線的に延びているゼット吐水部から吐水される洗浄水の排水トラップ管路の入口部近傍における流速分布を解析した結果を示す。
つぎに、図1〜図4を参照して、本発明の一実施形態による水洗大便器について説明する。
まず、図1は本発明の一実施形態による水洗大便器を示す斜視図であり、便蓋及び便座を上方位置まで回動させた状態を示し、図2は図1に示す本発明の一実施形態による水洗大便器の便器本体部分を示す部分平面図であり、図3は本発明の一実施形態による水洗大便器における左右方向の中央断面を左側から見た断面図であり、便蓋及び便座を下方位置まで回動させた状態を示し、図4は図1に示す本発明の一実施形態による水洗大便器のゼット導水路のゼット吐水部を排水トラップ管路側から見た状態を示す部分拡大図である。
図1〜図3に示すように、本発明の一実施形態による水洗大便器1は、陶器製の便器本体2と、この便器本体2の上面に上下方向に回動可能に配置された便座4と、この便座4を覆うように上下方向に回動可能に配置された便蓋6と、便器本体2の後方に配置された機能部8とを備えている。
また、図3に示すように、機能部8は、便器本体2の後方上部に配置されて、使用者の局部を洗浄する衛生洗浄部として機能する衛生洗浄系機能部10と、この衛生洗浄系機能部10に近接して配置されて、便器本体2への給水機能に関与する給水系機能部12とを備えている。
つぎに、図1〜図3に示すように、便器本体2は、ボウル形状の汚物受け面14と、この汚物受け面14の上縁の棚面16から立ち上がるように形成されたリム部18とを備えたボウル部20を備えている。
また、図3に示すように、便器本体2は、ボウル部20の下方に入口部22aが接続されて、ボウル部20内の汚物を排出する排水路である排水トラップ管路22を備えている。本発明の一実施形態による水洗大便器1は、サイホン作用を利用してボウル部20内の汚物を吸い込んで排水トラップ管路22から一気に外部に排出する、いわゆる、サイホン式の水洗大便器である。
つぎに、図2に示すように、ボウル部20は、便器本体2の前方から見てボウル部20の前方側領域内の右側のリム部18の内部には、リム吐水部の一部であるリム通水路24が形成されている。また、このリム通水路24の下流端には、リム吐水部の一部であるリム吐水口26が形成されている。
さらに、図2に示すように、リム通水路24の上流側は、洗浄水源である水道(図示せず)から供給される洗浄水をリム通水路24に供給する導水路である導水管28に接続されている。この導水管28の上流側は、洗浄水源である水道(図示せず)に直結されており、この水道の給水圧力を利用して、導水管28からリム通水路24内に供給された洗浄水は、リム通水路24内で前方へ導かれ、その後、内側且つ後方側に屈曲し、下流側のリム吐水口26まで導かれるようになっている。
そして、リム吐水口26に導かれた洗浄水は、後方に向けて吐水(リム吐水)され、リム吐水口26の下流側近傍に形成される通水路30(詳細は後述する)を経てボウル部20内を旋回することにより、ボウル部20内に旋回流が形成されるようになっている。
なお、本実施形態の水洗大便器1においては、リム吐水部であるリム通水路24及びリム吐水口26について、便器本体2の前方から見てボウル部20の前方側領域内の右側のリム部18の内部に配置した形態について説明するが、このような形態に限定されず、リム吐水口を便器本体2の前方から見てボウル部20の前方側領域内の左側、又はボウル部20の後方側領域内の右側、又はボウル部20の後方側領域内の左側のリム部18に配置してもよい。
また、本実施形態の水洗大便器1においては、リム吐水部であるリム通水路24及びリム吐水口26は、陶器を加工することで便器本体2に一体に形成されているが、例えば、樹脂等で便器本体2とは別体として形成し、便器本体2に取り付ける構成としてもよい。
さらに、図2に示すように、ボウル部20の下部において、排水トラップ管路22の入口部22aに向けて差し向けられるように開口されたゼット吐水部32が形成されている。ゼット吐水部32は、ゼット噴流を吐水する吐水口部を形成している。ゼット吐水部32は、貯水タンク34(或いは給水源)とボウル部20の下部の流路とを接続するゼット導水路31の下流端部に形成されている。ゼット導水路31の上流側が加圧ポンプ36を介して貯水タンク34に接続されている。このゼット吐水部32による吐水(ゼット吐水)に関しては、給水系機能部12に設けられている貯水タンク34に貯水された洗浄水が、給水系機能部12の加圧ポンプ36によって加圧されて、ゼット吐水部32から吐出されるようになっている。
また、ゼット吐水部32から吐出された洗浄水は、排水トラップ管路22の入口部22aから、この入口部22aの後方側の上昇管路22b内に流入した後、この上昇管路22b内を排水トラップ管路22の頂部22cから下降管路22dに流出するようになっている。
なお、ゼット導水路31に洗浄水を給水する給水源としては、貯水タンク34の他に、水道又は設備の給水圧力を利用する水道等であってもよい。給水系機能部12の加圧ポンプ36は省略されてもよい。例えば、水道直圧式の給水方式を採用する場合には、水道の給水圧力により加圧された水が供給されるため、加圧ポンプ36は省略されてもよい。
図2に示すように、ゼット導水路31は、加圧ポンプ36から延びる配管の下流端に接続される。ゼット導水路31は、上面視で、便器本体2の左側後方から前方に向かって下降しながら延び、汚物受け面14の裏面の外側に沿うような流路を形成している。ゼット導水路31は、ボウル部20のほぼ中央の最深部を形成する溜水部の側方を前方側に向かって延びた後、溜水部の前方側且つ便器本体2の中央に向かって延び、後ろ向きに向きを変えてボウル部20の下部且つ溜水部に向かって延びる。後述するゼット吐水部32は、上面視においては、ゼット導水路31のうち、便器本体2の前方から後方に向かって直線的に延びる流路を形成している。ゼット導水路31は、このような流路形状が陶器により形成されている。
ここで、衛生洗浄系機能部10及び給水系機能部12のそれぞれの具体的な構造については、従来のものと同様であるため、詳細な説明については省略するが、衛生洗浄系機能部10には、ボウル部20の上方の使用者に向けて洗浄水を噴射するノズル装置(図示せず)を含む局部洗浄装置(図示せず)が設けられている。
その他、衛生洗浄系機能部10には、局部洗浄装置(図示せず)に供給される洗浄水を貯水する貯水部(図示せず)、この貯水部(図示せず)内の洗浄水を適温に温めて温水にする加熱器(図示せず)、換気ファン(図示せず)、脱臭ファン(図示せず)、温風ファン(図示せず)、及び、これらの機器の作動を制御するコントローラ(図示せず)等が設けられている。
一方、給水系機能部12の給水路(図示せず)は、その上流側が給水源である水道(図示せず)に接続されており、貯水タンク(図示せず)の上流側の給水路には、定流量弁(図示せず)、電磁弁(図示せず)、貯水タンク(図示せず)への給水とリム吐水口26への吐水とを切り替える切替弁(図示せず)等が設けられている。また、給水系機能部12には、これら以外にも、電磁弁(図示せず)の開閉操作、切替弁(図示せず)の切替操作、及び、加圧ポンプ(図示せず)の回転数や作動時間等を制御するコントローラ(図示せず)等が設けられている。
なお、本実施形態による水洗大便器1においては、リム吐水口26によるリム吐水について水道の給水圧力を利用して行い、ゼット吐水部32によるゼット吐水について加圧ポンプ(図示せず)を制御することにより貯水タンク(図示せず)内の洗浄水を供給する、いわゆる、ハイブリッド式の水洗大便器の形態について説明するが、このような形態に限られず、他の形態についても適用可能である。すなわち、他の形態として、水道のみから直接的に供給される洗浄水について、バルブを切り替えることによってリム吐水口26によるリム吐水とゼット吐水部32によるゼット吐水とを切り替えるような形態であってもよいし、貯水タンク内の洗浄水について、ポンプのみを切り替えることによって、リム吐水口26によるリム吐水とゼット吐水部32によるゼット吐水とを切り替えるような形態であってもよい。
つぎに、図2乃至図4を参照して、本発明の一実施形態による水洗大便器1のゼット導水路31のゼット吐水部32の詳細について説明する。
まず、図2乃至図4に示すように、ゼット吐水部32は、ゼット吐水部32の出口32aまで延びる出口流路部60と、この出口流路部60の上流側端部(入口)に接続される出口流路接続部62と、を備えている。
出口流路部60には、ゼット吐水部32の出口32aに向かって斜め下方に延びる出口流路底面60a(底面)と、出口流路底面60aの両側から上方に立ち上がる出口流路側壁60bと、出口32aに向かって延び且つ出口流路底面60aの傾斜よりも上方に向かう傾斜を有する出口流路天井面60c(天井面)と、が形成されている。
ゼット吐水部32の出口流路部60の出口32aは、ボウル部20の下部のボウル部底面20aの最下端よりもわずかに上方に位置している。この出口流路部60の出口32a近傍の後方側におけるボウル部20のボウル部底面20aは、後方側、すなわち排水トラップ管路22の入口部22a側に向かう比較的緩やかな下り傾斜を形成している。ボウル部底面20aは、排水トラップ管路22の上昇管路底面22hに接続される。
ゼット吐水部32の出口流路部60は、前後方向に延びる流路を形成している。この出口流路部60は、図4に示すように、左右方向の断面において概ね四角形状の流路を形成している。なお、左右方向の断面において出口流路底面60a及び/又は出口流路天井面60cが湾曲した形状、例えば管形状を形成していてもよい。
出口流路部60の出口流路底面60aは、ほぼ平坦な平面を形成している。出口流路部60の出口流路底面60aは、便器本体2の前方側から後方側に向かって斜め下方に延びている。出口流路底面60aは、ボウル部20の下部のボウル部底面20aに向かって延びている。すなわち、出口流路底面60aは、ボウル部20の前部側の下方から、ボウル部20の後部側の下方に向かう下り傾斜の斜面として形成されている。
なお、出口流路部60の出口流路底面60aが、比較的低い位置に配置され、且つボウル部20のボウル部底面20aに向かってほぼ水平に延びるように形成されていてもよい。このとき、出口流路天井面60cは出口32aに向かって延び且つ出口流路底面60aの傾斜(ほぼ水平の傾斜)よりも上方に向かう傾斜を有していればよい。
出口流路部60の出口流路底面60aと、出口流路部60の出口32a近傍のボウル部底面20aとは、ほぼ面一となるように接続されている。出口流路底面60aの下り傾斜は、出口流路部60の出口32aの後方側近傍のボウル部底面20aの下り傾斜とほぼ同じ下り傾斜の角度となっている。よって、洗浄水は、出口流路底面60aからボウル部底面20aに沿って同一平面上を滑らかに流下することができる。ほぼ面一とは、上述の作用効果を奏することができる程度に概ね面一の状態及び出口流路底面60aとボウル部底面20aとの間の製造誤差程度のずれが存在しながらも概ね面として接続されている状態を含む。
図4に示すように、出口流路部60の出口流路側壁60bは、縦方向に立ち上がるように形成されている。左右の各出口流路側壁60bは、ほぼ平坦な平面を形成している。各出口流路側壁60bは、出口流路部60の左右方向の断面視において、その上部がその下部よりも左右方向外側にわずかに開くように形成されている。
出口流路部60の出口流路天井面60cは、ほぼ平坦な平面を形成している。その出口流路天井面60cは、出口32aに向かって横方向に延び且つ出口流路底面60aの下り傾斜よりも上方に向かう傾斜を有する。本実施形態においては、出口流路天井面60cは、ほぼ水平方向(便器本体2の前後方向において水平な方向)に延びる平面を形成している。出口流路天井面60cは、出口流路底面60aの下り傾斜に対し、出口流路底面60aの下り傾斜よりも傾斜角度の小さい緩やかな下り傾斜、又はほぼ水平方向に延びる平面、又は出口32aに向かって上方に向かう上り傾斜を形成している。出口流路天井面60cがこれらいずれの形状を有している場合であっても、出口流路天井面60cは、下り傾斜を形成する出口流路底面60aよりも上方に向かう傾斜面を形成していることになる。ほぼ水平(ほぼ水平方向)とは、出口流路天井面60cがほぼ水平に形成されていることによる所定の作用効果を奏することができる程度に概ね水平の状態及び出口流路天井面60cにおいて製造誤差程度の傾きのずれが存在しながらも出口流路天井面60cが概ね水平として形成されている状態を含む。
出口流路部60の出口流路天井面60cは、ゼット導水路31の出口流路接続部62の接続部天井面62cの下り傾斜よりも上方に向かう傾斜を有している。出口流路接続部62の接続部天井面62cと、出口流路天井面60cとの間には緩やかな曲りを形成するコーナー部64が形成されている。コーナー部64は出口流路部60の入口近傍部分を絞るように形成されている。コーナー部64の曲りの大きさの角度は、鈍角に形成されている。コーナー部64の湾曲が緩やかに形成されることにより、接続部天井面62cから出口流路天井面60cに沿って流れる洗浄水を剥離しにくくすることができる。
このような接続部天井面62cと出口流路天井面60cとの間に形成されたコーナー部64は、ゼット導水路31の出口流路部60よりも上流側の流路を絞る絞り部を形成している。本実施形態においては、コーナー部64及び接続部天井面62cが、ゼット導水路31の流路の流路断面積を、ゼット導水路31における絞り部よりも上流側の流路の流路断面積よりも狭めるように、流路の内側まで突出して形成されている。コーナー部64及び接続部天井面62cが、ゼット導水路31の流路の流路断面積を狭め、ゼット導水路31内の最小流路断面積を形成していることから、絞り部において洗浄水の流速が加速される。よって、絞り部を通過する洗浄水の流速が加速され、噴流を生じることから、洗浄水の流れが出口流路天井面60cに引き寄せられ且つ出口流路天井面60cに沿って流れるコアンダ効果を効率的に生じさせやすくなる。
本実施形態においては、絞り部は、天井側の面のコーナー部64により形成されているが、ゼット導水路31の流路(流路の通水断面積)を絞ることができる形状であれば他の形状でもよい。すなわち、絞り部は、ゼット導水路31内のいずれの位置に配置されていてもよく、且ついかなる形状に形成されていてもよい。例えば、いずれかの部分の左右の側壁の幅がゼット導水路31内のさらに上流側部分よりも狭められていてもよく、又はいずれかの部分の床面から天井面までの高さが上記上流側部分の床面から天井面までの高さよりも小さくなるように狭められていてもよい。また、絞り部は、壁面から突出した突出部形状、丘形状、円弧形状、又は半球形状等により形成されていてもよい。また、絞り部は、出口流路部60の入口部によって流路が狭められていてもよい。また、出口流路部60及び出口流路接続部62等の複数の領域部分にわたって、流路が狭められている形状(例えばほぼ同じ流路断面積が維持されている形状)が連続することにより、絞り部が一定の長さにわたって形成されていてもよい。
出口流路部60の出口流路天井面60cは、前後方向において所定の長さにわたる平坦部を形成している。平坦部が所定の長さにわたって形成されることにより、洗浄水の流れが出口流路天井面60cに引き寄せられ且つ出口流路天井面60cに沿って流れるコアンダ効果を効率的に生じさせることができる。また、平坦部が所定の長さにわたって形成されることにより、コアンダ効果を効率的に生じさせた後、洗浄水が出口流路天井面60cから剥離する前に出口流路部60の出口32aから吐水されることができる。
出口流路部60の出口流路天井面60cは、排水トラップ管路22の入口部22aの入口頂部22eとその中央部22fとの間の上部側領域を指向するように形成されている。より具体的には、図3に示すように、中央断面において、出口流路部60の出口流路天井面60cの平坦面に沿った(接する)仮想線L1が、この仮想線L1の延長線上において上部側領域Aに到達する。すなわち、出口流路天井面60cは、上部側領域Aを指向する向きに形成されている。よって、コアンダ効果により出口流路天井面60cに沿って流れる洗浄水は、出口流路天井面60cに沿った向きに噴出され、直線的に上部側領域Aに向かう。この流れにより、ボウル部20の下部の洗浄水及び汚物等を、排水トラップ管路22の上部側領域Aからも排水トラップ管路22の下流側に向かって効率よく押し込むことができる。
つぎに、図1〜図5を参照して、本発明の一実施形態による水洗大便器の動作(作用)について説明する。
図5は、本発明の一実施形態による水洗大便器を用いて便器洗浄を行ったときのゼット吐水部から吐水される洗浄水の排水トラップ管路の入口部近傍における流速分布を解析した結果の一例を示している。
図5は、本発明の一実施形態による水洗大便器を用いて便器洗浄を行ったときのゼット吐水部から吐水される洗浄水の排水トラップ管路の入口部近傍における流速分布の状態を、コンピュータシミュレーションにより数値解析した結果の一例を示している。
この数値解析結果において、洗浄水の流れの向きを矢印により示し、さらに、濃淡が濃い色(濃いグレー及び黒に近い色)であり且つ長い矢印が、洗浄水の流速が速く且つ水勢が強い領域を示し、濃淡が淡い色(薄いグレー及びほぼ白に近い色)であり且つ短い矢印が、洗浄水の流速が遅く且つ水勢が弱い領域を示している。
使用者が、便器使用後に、例えば、大洗浄用の操作ボタン(図示せず)を押すと、この操作ボタン(図示せず)からの信号がコントローラ(図示せず)に送信され、水洗大便器1の大洗浄用の洗浄動作が開始される。
使用者が操作ボタン(図示せず)を操作すると、コントローラは洗浄水を水道等の給水源から導水管28、リム通水路24を通過させ、リム吐水口26から吐出させる。
リム吐水口26から吐出された洗浄水は、ボウル部20内を旋回しながら下方へ流下し、ボウル部20の内壁面が洗浄される。
その後、ゼット吐水が開始される。
先ず、コントローラは、加圧ポンプ36に信号を送ってこれを起動させる。貯水タンク34内に貯水されていた洗浄水は、加圧ポンプ36に流入し、加圧される。加圧ポンプ36によって加圧された洗浄水は、ゼット導水路31を通って、ボウル部20の下部(底部)に開口したゼット吐水部32から吐出される。
ゼット導水路31内を流下する洗浄水は、ゼット吐水部32内のコーナー部64によって形成された絞り部により、流路断面積がその上流側よりも狭められているので、洗浄水の流速が加速される。出口流路部60の入口近傍のコーナー部64において洗浄水の流速が加速されるので、出口流路部60内を通過する洗浄水の流速が加速され、洗浄水の流れの一部が出口流路天井面60cに沿って流れるコアンダ効果を生じさせやすくなる。また、ゼット吐水部32から吐水される洗浄水の流速が加速されるので、比較的早期に排水トラップ管路22を満水にさせることができ、汚物を排出させるサイホン作用の起動のタイミングを早めることができる。また、比較的早期に排水トラップ管路22を満水にさせることができるので、少ない洗浄水量でサイホンを効率よく起動させることができる。
図3及び図5に示すように、出口流路部60内を流れる洗浄水の主流は、図3において矢印F1に示すように、出口流路底面60aの底面に沿って流れ、出口流路部60の出口32aからボウル部底面20aに沿って流出する。出口流路底面60aと、ボウル部底面20aとは、ほぼ平行に形成され且つ同一の傾斜を有し、ほぼ面一に形成されているので、洗浄水は、出口流路底面60aに沿った水勢及び流速を維持しながら、ボウル部底面20a及び排水トラップ管路22の入口部22aに流入することができる。
従って、比較的早期に排水トラップ管路22を満水にすることにより、汚物を排出させるサイホン作用の起動のタイミングを早めることができる。さらに、汚物を排水トラップ管路22の入口部22aの下部側領域Bから押し流す比較的強い流れを形成する。ここで、下部側領域Bは、入口部22aの中央部22fとその下部22gとの間の領域として定義される。
図5の矢印F3により示すように、出口流路底面60aに沿って流出する主流は、ボウル部底面20aに沿って流れ、排水トラップ管路22の入口部22aの下側の下部側領域Bから、排水トラップ管路22の下部側に沿って上昇する流れを形成する。図5に示す解析結果において、出口流路底面60a、ボウル部底面20a及び排水トラップ管路22の下部側に沿った領域Cにおいて、排水トラップ管路22の下流側に向かう洗浄水の比較的大きな流速が得られている。
出口流路部60内を流れる洗浄水のうち一部の流れは、図3において矢印F2に示すように、コアンダ効果を生じ、出口流路天井面60cに引き寄せられ且つ出口流路天井面60cに沿って流れる。
図5において、矢印F4により示すように、出口流路天井面60cに沿って流出する流れは、上部側領域Aに向かう流れを形成する。図5に示す解析結果において、出口流路天井面60cの延長線上の上部側領域Aに向かう領域Dにおいても、洗浄水の比較的大きな流速が得られている。従って、排水トラップ管路22の頂部22cの近傍領域や上部側領域Aにおいても、排水トラップ管路22の下流側に向かう洗浄水の比較的大きな流速が得られている。
上部側領域Aに向かう流れは、汚物を排水トラップ管路22の入口部22aの上部側からも下流側に押し込むように排出させることができる。また、汚物を排水トラップ管路22の下部側を流れる比較的強い水勢の主流に向けて合流させ、汚物を比較的強い水勢の主流とともに比較的効率よく排出させることもできる。さらに、上部側領域Aに向かう流れは、排水トラップ管路22の入口部22aの上部側における浮遊系の汚物等の比較的軽い汚物等も下流側に押し流すことができ、入口部22a近傍の上部側領域Aに残りやすい汚物等の残存を低減させることができる。
ゼット吐水部32から吐出された洗浄水は排水トラップ管路22内に流入し、排水トラップ管路22を満水にしてサイホン現象を引き起こす。このサイホン現象により、ボウル部20内の溜水及び汚物は、排水トラップ管路22に吸引され、下流側の排水管(図示せず)から排出される。
便器本体2に洗浄水が供給されてから所定時間経過後、コントローラ(図示せず)は、リム吐水口26からの吐水を終了させ、加圧ポンプ36の作動を停止させ、一連の洗浄動作が終了する。
つぎに、上述した本発明の第1実施形態による水洗大便器1における作用について説明する。
まず、本発明の第1実施形態による水洗大便器1によれば、ゼット吐水部32の出口流路部60は、ゼット吐水部32の出口32aに向かい且つボウル部20の下部のボウル部底面20aに向かって延びる出口流路底面60aを形成しているので、給水初期にゼット吐水部32から吐水されるゼット吐水流(ゼット吐水流)により、ボウル部20の下部のボウル部底面20aから排水トラップ管路22の上昇管路底面22hに沿う水流を形成し、比較的早期に排水トラップ管路22を満水にすることにより、汚物を排出させるサイホン作用の起動のタイミングを早めることができる。また、ゼット吐水部32の出口流路部60は、出口32aに向かって延び且つ出口流路底面60aの傾斜よりも上方に向かう傾斜を有する出口流路天井面60cを形成しているので、コアンダ効果によって出口流路天井面60cに沿って流れる一部のゼット吐水流の流れにより、排水トラップ管路22の上部側領域Aにおいても汚物を下流側に押し込む流れを形成することができ、排水トラップ管路22からの汚物の排出を効率よく行うことができる。よって、サイホン作用により汚物を排出させる水洗大便器1において、排水トラップ管路22内からの汚物の排出性能を向上させることができる。
つぎに、本実施形態による水洗大便器1によれば、給水初期にゼット吐水部32から吐水されるゼット吐水流を、ゼット吐水部32の出口流路部60の出口流路底面60aからボウル部20の下部のボウル部底面20aに沿う滑らかな水流として形成することができ、ボウル部底面20aから排水トラップ管路22の底面に沿う水流をより早く形成し、比較的早期に排水トラップ管路22を満水にすることにより、汚物を排出させるサイホン作用の起動のタイミングをより早めることができる。
また、本実施形態による水洗大便器1によれば、ゼット吐水部32の出口流路部60の出口流路天井面60cは、出口32aに向かってほぼ水平に延びているので、コアンダ効果によって出口流路天井面60cに沿って流れる一部のゼット吐水流の流れにより、排水トラップ管路22の上部側領域Aにおいて汚物を下流側に向かって水平方向に押し込む流れを形成することができ、排水トラップ管路22からの汚物の排出をより効率よく行うことができる。
さらに、本実施形態による水洗大便器1によれば、ゼット吐水部32がゼット吐水部32の出口流路部60よりも上流側の流路の流路断面積を絞るコーナー部65を備えているので、ゼット吐水部32から吐水されるゼット吐水流の流速を上昇させることができる。よって、給水初期にゼット吐水部32から吐水されるゼット吐水流の流速が上昇され、比較的早期に排水トラップ管路22を満水にし、汚物を排出させるサイホン作用の起動のタイミングをより早めることができる。
また、コアンダ効果によって出口流路天井面60cに沿って流れる一部のゼット吐水流の流れの流速が上昇され、排水トラップ管路22の上部側領域Aにおいて汚物を下流側に押し込むより強い流れを形成することができ、排水トラップ管路22からの汚物の排出を効率よく行うことができる。よって、サイホン作用により汚物を排出させる水洗大便器1において、排水トラップ管路22内からの汚物の排出性能をより向上させることができる。
さらに、本実施形態による水洗大便器1によれば、出口流路天井面60cは、排水トラップ管路22の入口部22aの入口頂部22eとその中央部22fとの間の上部側領域Aを指向するように形成されているので、コアンダ効果によって出口流路天井面60cに沿って流れる一部のゼット吐水流の流れにより、排水トラップ管路22の上部側領域Aにおいて汚物を下流側に押し込む流れを形成することができ、排水トラップ管路22からの汚物の排出を効率よく行うことができる。
つぎに、図6を参照して、本発明の一実施形態による水洗大便器1のゼット導水路31のゼット吐水部32のコーナー部64の変形例について説明する。
図6は本発明の一実施形態による水洗大便器のゼット導水路のゼット吐水部のコーナー部の変形例を示すゼット吐水部の部分拡大断面図である。
なお、本発明の一実施形態による水洗大便器1のコーナー部64の変形例については、上述した本発明の一実施形態による水洗大便器1と同様な構成であるため、これらの同様な構成については、同様な符号を付し、これらの説明については省略する。
図6において、本発明の一実施形態による水洗大便器1の変形例におけるコーナー部65を示す。この変形例においては、ゼット導水路31のゼット吐水部32のコーナー部65が流路内に突出するように形成され、本発明の一実施形態による水洗大便器1のゼット導水路31のゼット吐水部32のコーナー部64と異なった構造になっている。
ゼット吐水部32において、出口流路接続部62の接続部天井面62cと、出口流路天井面60cとの間には緩やかな曲りを形成するコーナー部65が形成されている。コーナー部65は、接続部天井面62cから流路の内側に突出するように形成されている。
このような接続部天井面62cと出口流路天井面60cとの間に形成されたコーナー部65は、ゼット導水路31の出口流路部60よりも上流側の流路を絞る絞り部を形成している。本実施形態においては、コーナー部65が、ゼット導水路31の流路の流路断面積を、ゼット導水路31における絞り部よりも上流側の流路の流路断面積よりも狭めるように、流路の内側まで突出して形成されている。出口流路部60の入口部が接続部天井面62cよりも流路の内側に位置するように出口流路部60が形成されている。コーナー部65のみの位置において、ゼット導水路31の流路の最小流路断面積を有する部分を形成している。
コーナー部65が、ゼット導水路31の流路の流路断面積を狭め、ゼット導水路31内の最小流路断面積を形成していることから、絞り部において洗浄水の流速が加速される。よって、絞り部を通過する洗浄水の流速が加速され、噴流を生じることから、洗浄水の流れが、矢印F2に示すように、出口流路天井面60cに引き寄せられ且つ出口流路天井面60cに沿って流れるコアンダ効果を効率的に生じさせやすくなる。よって、出口流路部60内を流れる洗浄水のうち一部の流れは、出口流路天井面60cに沿って出口流路天井面60cの向きに流出する。一方で、出口流路部60内を流れる洗浄水の主流は、矢印F1に示すように、出口流路底面60aの底面に沿って流れ、出口流路部60の出口32aからボウル部底面20aに沿って流出する。
矢印F1により示すように、出口流路底面60aの底面に沿って流出する主流は、ボウル部底面20aに沿って流れ、排水トラップ管路22の入口部22aの下側の下部側領域Bから、排水トラップ管路22の下部側に沿って上昇する流れを形成する。
矢印F2により示すように、出口流路天井面60cに沿って流出する流れは、上部側領域Aに向かう流れを形成する。上部側領域Aに向かう流れは、汚物を排水トラップ管路22の入口部22aの上部側からも下流側に押し込むように排出させることができる。また、汚物を排水トラップ管路22の下部側を流れる比較的強い水勢の主流に向けて合流させ、汚物を比較的強い水勢の主流とともに比較的効率よく排出させることもできる。さらに、上部側領域Aに向かう流れは、排水トラップ管路22の入口部22aの上部側における浮遊系の汚物等の比較的軽い汚物等も下流側に押し流すことができ、入口部22a近傍の上部側領域Aに残りやすい汚物等の残存を低減させることができる。
1 水洗大便器
2 便器本体
4 便座
6 便蓋
8 機能部
10 衛生洗浄系機能部
12 給水系機能部
14 汚物受け面
16 棚面
18 リム部
20 ボウル部
20a ボウル部底面
22 排水トラップ管路
22a 入口部
22b 上昇管路
22c 頂部
22d 下降管路
22e 入口頂部
22f 中央部
22g 下部
22h 上昇管路底面
24 リム通水路
26 リム吐水口
28 導水管
30 通水路
31 ゼット導水路
32 ゼット吐水部
32a 出口
34 貯水タンク
36 加圧ポンプ
60 出口流路部
60a 出口流路底面
60b 出口流路側壁
60c 出口流路天井面
62 出口流路接続部
62c 接続部天井面
64 コーナー部
122 排水トラップ管路
122a 入口部
132 ゼット吐水部
220 ボウル部
220a 底面
222 排水トラップ管路
222a 入口部
232 ゼット吐水部
A 上部側領域
B 下部側領域
C 領域
D 領域
E 領域
F1 矢印
F2 矢印
F3 矢印
F4 矢印
L1 仮想線

Claims (3)

  1. 洗浄水源から供給される洗浄水によって洗浄されて汚物を排出する水洗大便器であって、
    ボウル形状の汚物受け面と、この汚物受け面の上縁に形成されたリム部と、を備えたボウル部と、
    このボウル部の下部に接続され汚物を排出する排水トラップ管路と、
    上記ボウル部の下部において上記排水トラップ管路に向けて開口されるゼット吐水部とを有し、
    上記ゼット吐水部は、上記ゼット吐水部の出口に向かい且つ上記ボウル部の下部のボウル部底面に向かって下方に延びる底面と、上記出口に向かって延びる天井面と、が形成されている出口流路部を備え、
    上記ゼット吐水部の上記出口流路部の上記底面は、平坦面を形成すると共に、上記ボウル部の下部の上記ボウル部底面とほぼ面一に接続され、
    上記ゼット吐水部の上記天井面は、平坦面を形成すると共に、上記底面の下向きの傾斜よりも上方に向かう傾斜を有し、且つ上記ゼット吐水部の上記出口における上記天井面の平坦面、上記底面の平坦面よりも上方に向けて形成されると共に、上記排水トラップ管路の入口における頂部より下方に位置するように形成され、上記天井面の平坦面に接する仮想線が上記排水トラップ管路の入口部の入口頂部と上記入口部の中央部との間を通ることを特徴とする水洗大便器。
  2. 上記ゼット吐水部の上記出口流路部の上記天井面は、ほぼ水平に延びている請求項1に記載の水洗大便器。
  3. 上記ゼット吐水部は、さらに、上記ゼット吐水部の上記出口流路部よりも上流側の流路を絞る絞り部を備えている請求項1又は2に記載の水洗大便器。
JP2016126606A 2016-06-27 2016-06-27 水洗大便器 Active JP6826306B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016126606A JP6826306B2 (ja) 2016-06-27 2016-06-27 水洗大便器
CN201710422012.7A CN107542140B (zh) 2016-06-27 2017-06-07 冲水大便器
TW106119297A TWI642832B (zh) 2016-06-27 2017-06-09 Flush toilet
US15/626,537 US10604921B2 (en) 2016-06-27 2017-06-19 Flush toilet

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016126606A JP6826306B2 (ja) 2016-06-27 2016-06-27 水洗大便器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018003263A JP2018003263A (ja) 2018-01-11
JP6826306B2 true JP6826306B2 (ja) 2021-02-03

Family

ID=60675912

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016126606A Active JP6826306B2 (ja) 2016-06-27 2016-06-27 水洗大便器

Country Status (4)

Country Link
US (1) US10604921B2 (ja)
JP (1) JP6826306B2 (ja)
CN (1) CN107542140B (ja)
TW (1) TWI642832B (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020069249A1 (en) 2018-09-28 2020-04-02 As America, Inc. Pressurized toilet
JP2022041278A (ja) * 2020-08-31 2022-03-11 Toto株式会社 水洗大便器
CN112523315A (zh) * 2020-11-27 2021-03-19 厦门帝恒诺卫浴科技有限公司 一种坐便器结构

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1979739A (en) * 1930-11-10 1934-11-06 Mueller Co Combined flush valve and water closet
US1973349A (en) * 1932-11-03 1934-09-11 Frederick C Kruse Water closet
US2129398A (en) * 1935-09-30 1938-09-06 Universal Sanitary Mfg Co Water closet
US2212518A (en) * 1937-11-17 1940-08-27 Pierce John B Foundation Defecator with universal wall or floor outlet connection
US5502845A (en) * 1991-06-10 1996-04-02 Toto Ltd. Siphon-jet flush water supply system for toilet stool
JPH07243235A (ja) * 1994-03-08 1995-09-19 Inax Corp 洋風便器
JP2001279794A (ja) * 2000-03-31 2001-10-10 Toto Ltd 水洗便器および水洗便器の洗浄方法
JP2002106041A (ja) * 2000-09-28 2002-04-10 Toto Ltd 水洗便器
JP3817734B2 (ja) * 2002-09-03 2006-09-06 東陶機器株式会社 水洗便器
JP4258395B2 (ja) * 2004-02-10 2009-04-30 Toto株式会社 ジェットノズル及びそれを備えた水洗大便器
JP4529178B2 (ja) 2005-03-01 2010-08-25 Toto株式会社 サイホンゼット式水洗便器。
US20100251471A1 (en) * 2009-04-07 2010-10-07 Cadavid Gonzalez Jorge Anibal Gravity fed toilet device of mega low water comsumption
JP5429688B2 (ja) * 2009-09-08 2014-02-26 Toto株式会社 水洗大便器
JP5093627B1 (ja) * 2011-07-14 2012-12-12 Toto株式会社 水洗大便器
JP5930509B2 (ja) * 2011-08-24 2016-06-08 Toto株式会社 水洗大便器
JP6332606B2 (ja) * 2014-03-07 2018-05-30 Toto株式会社 水洗大便器

Also Published As

Publication number Publication date
CN107542140A (zh) 2018-01-05
CN107542140B (zh) 2022-05-27
TWI642832B (zh) 2018-12-01
US10604921B2 (en) 2020-03-31
US20170370080A1 (en) 2017-12-28
TW201809410A (zh) 2018-03-16
JP2018003263A (ja) 2018-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5971612B2 (ja) 水洗大便器
TWI473924B (zh) Flush toilets
JP7223297B2 (ja) 水洗大便器
JP5959055B2 (ja) 便器本体及びこれを備えたサイホン式水洗便器
JP6332606B2 (ja) 水洗大便器
JP6826306B2 (ja) 水洗大便器
JP5780493B2 (ja) 水洗大便器
JP2009243052A (ja) 水洗大便器
JP6908871B2 (ja) 水洗大便器
JP6194570B2 (ja) 水洗大便器
JPH07324367A (ja) 水洗便器
JP6066043B2 (ja) 水洗大便器
JP6908870B2 (ja) 水洗大便器
JP6752448B2 (ja) 水道直圧式水洗大便器
JP7009820B2 (ja) 水洗大便器
WO2013145999A1 (ja) 便器洗浄装置
JP2022097731A (ja) 水洗大便器
JP2015169004A (ja) 水洗大便器
JP6079967B2 (ja) 水洗大便器
JP6802516B2 (ja) 水洗大便器
JP3726566B2 (ja) 水洗便器
JP7409409B2 (ja) 水洗大便器
JP2023034494A (ja) 水洗大便器
JP2021156106A (ja) 水洗大便器
JP2023032435A (ja) 水洗大便器

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170427

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190620

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200422

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200619

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201007

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201216

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201229

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6826306

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150