JP2001279794A - 水洗便器および水洗便器の洗浄方法 - Google Patents

水洗便器および水洗便器の洗浄方法

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JP2001279794A
JP2001279794A JP2000098742A JP2000098742A JP2001279794A JP 2001279794 A JP2001279794 A JP 2001279794A JP 2000098742 A JP2000098742 A JP 2000098742A JP 2000098742 A JP2000098742 A JP 2000098742A JP 2001279794 A JP2001279794 A JP 2001279794A
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water
washing water
weir
flush toilet
path
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JP2000098742A
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Shuho Miyahara
秀峰 宮原
Koichi Miyagami
浩一 宮上
Toshifumi Yoneda
敏文 米田
Masaki Kitamura
正樹 北村
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボール部の排出口に向けて洗浄水を噴出する
水洗便器において、洗浄水量を少なくした場合にも、十
分な汚物の排出性能を得ることを目的とする。 【解決手段】 直進路46csの終端付近の内壁には、
第一凸部60,第二凸部62が、互いに対向する位置関
係で設けられる。直進路46csを流れてきた洗浄水が
第一凸部60,第二凸部62を通過することにより、洗
浄水に旋回成分が付与される。従って、ゼット噴出孔2
2から噴出される洗浄水は、旋回しながら排出口25に
進入し、渦巻流の状態で堰35へと上昇する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水洗便器に関し、
詳しくは、汚物を受けるボール部の底部に形成された開
口である排出口と、該排出口と連通する排水路を有し、
前記ボール部を洗浄するために、前記排水路内の底壁の
最も高い位置である堰の高さまで溜水を溜め、前記排出
口と対向する位置に設けられた孔である噴出孔から洗浄
水を噴出し、該洗浄水を前記排出口から前記排水路に送
り込む水洗便器に関する。
【0002】
【従来の技術】水洗便器の中には、洗浄水を噴出する噴
出孔を、ボール部内の汚物の排出口と対向する位置に設
けるものがある。このような便器では、洗浄の際、便器
に供給された洗浄水を、噴出孔から排出口に向けて勢い
よく噴出し、排出口と連通された排水路に送り込む。こ
のように洗浄水を噴出することにより、汚物をよりスム
ーズに排出することを可能としている。
【0003】このような便器の一例として、サイホン作
用を利用して洗浄を行なうサイホンゼット式便器があ
る。ここで、サイホン作用とは、便器の排水路が満水状
態とされたときのボール部との水位差により、ボール部
に溜まった水に排水方向への引き込み力を生じさせる作
用をいう。サイホンゼット式便器では、便器内部に供給
された洗浄水を、ボール部の上縁の外周に形成されたリ
ム孔からボール部表面に吐出するとともに、排出口と対
向する位置に設けられた「ゼット噴出孔」という孔から
便器の排水路に向けて噴出し、排水路内の満水状態を早
期に創り出す。これにより、洗浄開始後の早期における
サイホン作用の発生を実現している。
【0004】一方、便器の洗浄時に使用される水量(以
下、洗浄水量という)は、資源保護の観点から、少ない
方が望ましい。特に、水資源の貴重な地域にとっては、
各住宅に設けられる便器の洗浄水量が大きいと、地域全
体の水の消費量に大きな影響があり、この問題は重要で
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
噴出孔を有する水洗便器において洗浄水量を少なくする
と、噴出孔から噴出される洗浄水の勢いが低下し、従来
と同等程度の汚物の排出性能が得られないおそれがあっ
た。
【0006】かかる問題を回避するために、例えば、上
記のサイホンゼット式便器の場合には、少量の洗浄水で
も排水路内が早期に満水状態となるように、排水路の管
径を小さくすることが考えられる。しかし、排水路の管
径を小さくすると汚物が排水路内を通過しにくくなり、
排水路内での汚物の閉塞という別の問題を招致してしま
う。
【0007】そこで本発明は、以上の課題を解決し、上
記の噴出孔を有する水洗便器において、洗浄水量を少な
くした場合にも、十分な汚物の排出性能を得ることを目
的として、以下の構成を採った。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明の水洗便器は、汚物を受けるボール部の底部に形成
された開口である排出口と、該排出口と連通する排水路
を有し、該排水路内の底壁の最も高い位置を堰として形
成し、前記排出口と対向する位置に設けられた孔である
噴出孔から洗浄水を噴出する水洗便器であって、前記噴
出孔から噴出された洗浄水を、前記排水口を通じて、前
記堰の方向に送り出す洗浄水送出手段と、該洗浄水送出
手段により送り出される洗浄水が前記堰に到達する前
に、該洗浄水に旋回を付与する旋回付与手段とを備えた
ことを要旨とする。
【0009】ここで、汚物には、大便や小便等の排泄物
のほか、使用後のトイレットペーパーや使用後の便座シ
ート等の紙類等を含む。
【0010】本発明の水洗便器によれば、排出口と対向
する位置に設けられた噴出孔から洗浄水を噴出するとと
もに、噴出孔から噴出された洗浄水を、排水口を通じ
て、堰の方向に送り出す。このように送り出される洗浄
水が堰に到達する前に、旋回付与手段が、洗浄水に旋回
を付与する。従って、噴出孔から噴出される洗浄水は、
旋回しながら堰を通過する。
【0011】このように、噴出孔から噴出される洗浄水
に旋回を付与することで、洗浄水の堰方向への推進力を
増大することが可能となる。従って、汚物の排出性能を
より向上させることが可能となる。また、噴出される洗
浄水の量を少量とした場合であっても、十分な汚物の排
出性能を確保することができる。
【0012】上記の旋回付与手段を設ける位置について
は、種々の構成を考えることができる。第1の構成とし
て、噴出孔よりも上流側の洗浄水の流路内に設ける構成
を考えることができる。この第1の構成によれば、噴出
孔から、旋回が付与された洗浄水が噴出される。このた
め、排出口の近傍に溜まっている汚物は、旋回が付与さ
れた洗浄水に巻き込まれて、排出口に進入する。従っ
て、ボール部底部の排出口の近傍に溜まっている汚物を
確実に排水路に送り出すことができる。また、洗浄水
は、旋回が付与された状態で排水路に進入するので、洗
浄水を堰の方向に強力に送り出すことができる。
【0013】上記第1の構成において、旋回付与手段を
噴出孔の近傍の位置に設けた場合には、噴出孔から、旋
回が付与されたばかりの洗浄水が噴出される。従って、
洗浄水の旋回成分を排出口の近傍の汚物に確実に伝える
ことが可能となるとともに、旋回が付与された洗浄水を
確実に排水路に進入させることができる。
【0014】第2の構成として、旋回付与手段を、噴出
孔と排出口との間に設ける構成を考えることができる。
この第2の構成によっても、噴出孔から噴出された洗浄
水に、排出口の手前で旋回が付与される。このため、排
出口の近傍に溜まっている汚物は、旋回が付与された洗
浄水に巻き込まれて、排出口に進入する。従って、ボー
ル部底部の排出口の近傍に溜まっている汚物を確実に排
水路に送り出すことができる。また、洗浄水は、旋回が
付与された状態で排水路に進入するので、洗浄水を堰の
方向に強力に送り出すことができる。
【0015】旋回を付与された洗浄水が、排出口上方の
ボール部に当接するように構成することも好適である。
こうすれば、旋回された洗浄水が排出口の上方に位置す
る汚物を巻き込みやすくなる。従って、ボール部内に溜
まっている汚物の状態によらず(例えば、汚物が多量で
ある場合、溜まっている汚物に浮遊汚物がある場合等で
あっても)、汚物を確実に排水路に送り出すことができ
【0016】噴出孔の上端を、排出口の上端よりも低い
位置に設けることも好適である。こうすれば、旋回され
ながら排出口に向かった洗浄水が、排出口の上端と広い
範囲で衝突してしまうということがない。従って、洗浄
水に付与された旋回成分を確実に排水路に伝達すること
ができる。
【0017】旋回付与手段を設ける位置に関する第3の
構成として、堰よりも上流側の排水路内に設ける構成を
考えることができる。この第3の構成によれば、排出口
に進入した洗浄水に旋回が付与される。これにより、洗
浄水は、高い位置である堰に向かって強力に送り出され
る。従って、汚物が排水路の堰を越えられずに、堰より
も上流側の排水路やボール部に汚物が残留してしまうと
いう事態を確実に防止することができる。
【0018】上記第3の構成において、旋回付与手段を
排出口の近傍の位置に設けた場合には、排出口への進入
後の早い時点で、洗浄水に旋回が付与される。従って、
堰に向かう推進力をより一層大きくすることができる。
【0019】堰よりも上流側の洗浄水の流路内に、該洗
浄水の流動方向とは異なる方向に延出する形状の凸部を
設け、この凸部によって、洗浄水に旋回を付与すること
も望ましい。こうすれば、水洗便器の構造を複雑化する
ことなく、洗浄水に旋回を付与することができる。この
場合において、複数の凸部を、互いに対向する位置関係
で設ければ、より強力な旋回力を洗浄水に付与すること
が可能となり、好適である。
【0020】噴出孔よりも上流側の洗浄水の流路の断面
形状を、噴出孔の近傍の位置と該近傍よりも上流側の位
置とで異なった形状に形成するとともに、該噴出孔の近
傍の位置における断面形状を非対称形状に形成すること
により、洗浄水に旋回を付与することも可能である。こ
うすれば、噴出孔に向かう洗浄水の流れは、噴出孔の近
傍で一気に変化する。従って、洗浄水を確実に旋回させ
ることができる。
【0021】旋回付与手段を、堰よりも上流側の洗浄水
の流路内の複数の箇所に設けることも、洗浄水の旋回力
を、堰に至るまで確実に維持することができる点で、好
適である。
【0022】旋回付与手段は、水洗便器と一体として設
けてもよいし、水洗便器とは別体として設けてもよい。
【0023】噴出孔よりも上流側の洗浄水の流路内にノ
ズルを設け、このノズルによって、洗浄水に旋回を付与
することも望ましい。こうすれば、排出口に向かう洗浄
水を規則的な旋回流とすることができる。また、旋回の
程度を変化させることも可能となる。
【0024】上記のように構成された水洗便器を、サイ
ホン作用を利用してボール部の洗浄を行なうサイホンゼ
ット式便器とすることも好適である。こうすれば、洗浄
開始後のより早期にサイホン作用を引き起こすことが可
能となる。また、便器に供給される洗浄水が少量ないし
小さな圧力の場合であっても、旋回の付与によって洗浄
水の推進力が増大されることにより、噴出された洗浄水
を、堰を越える位置まで確実に到達させることができ
る。よって、サイホンゼット式便器の節水を実現するこ
とができる。
【0025】本発明の水洗便器の洗浄方法は、汚物を受
けるボール部の底部に形成された開口である排出口と、
該排出口と連通する排水路を有し、該排水路内の底壁の
最も高い位置を堰として形成し、前記排出口と対向する
位置に設けられた孔である噴出孔から洗浄水を噴出する
水洗便器の洗浄方法であって、前記噴出孔から噴出され
る洗浄水が前記排出口を通じて前記堰に到達する前に、
該洗浄水に旋回を付与し、該旋回が付与された洗浄水
を、前記堰の方向に送り出すことを要旨とする。
【0026】本発明の水洗便器の洗浄方法によれば、噴
出孔から噴出される洗浄水が排出口を通じて堰に到達す
る前に、この洗浄水に旋回を付与し、旋回が付与された
洗浄水を排水路内の底壁の最も高い位置である堰の方向
に送り出す。従って、噴出孔から噴出される洗浄水は、
旋回しながら堰を通過する。
【0027】このように、噴出孔から噴出される洗浄水
に旋回を付与することで、洗浄水の堰方向への推進力を
増大することが可能となる。従って、汚物の排出性能を
より向上させることが可能となる。また、噴出される洗
浄水の量を少量とした場合であっても、十分な汚物の排
出性能を確保することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以上説明した本発明の構成及び作
用を一層明らかにするために、以下本発明の水洗便器に
ついて、その実施の形態を説明する。図1は、本発明の
第1実施例であるサイホンゼット式の便器10の縦断面
を示す説明図であり、図2は、この便器10の上面を示
す説明図である。図1は、図2に示した便器10を前後
方向の中心軸線X−Xで切断したときの切断面の様子を
示している。
【0029】図1および図2は、便器10の洗浄後に、
洗浄水タンク310および便器10内における水の流動
が停止したときの便器10の様子を表わしている。サイ
ホンゼット式便器10は、洗浄に伴って、水出し孔44
からのみならず、後述するゼット噴出孔22からも洗浄
水を噴出し、サイホン作用を早期に引き起こすことを特
徴とする。以下、便器10の各部について、図1および
図2を参照しつつ説明する。
【0030】便器10は、汚物を受けるすり鉢状のボー
ル部20を備える。ボール部20は、上方から下方にか
けて徐々に窄まった形状とされており、最も窄まったボ
ール部20の底部には、凹形に窪んだ形状の汚物溜り2
6が形成されている。排泄された汚物のうち、水に対す
る比重が大きい汚物(以下、重量汚物という)は汚物溜
り26の底面26aに溜まる。一方、水に対する比重が
小さい汚物(以下、軽量汚物という)は、溜水RWが溜
まったボール部20内において、汚物溜り26の底面2
6aよりも上方に浮遊した状態となる。
【0031】便器10の内部には、ボール部20に水を
供給するための機構(以下、供給機構という)と、ボー
ル部20内の汚物を排水立ち上げ管90に向けて排出す
るための機構(以下、排出機構という)が設けられてい
る。
【0032】まず、排出機構について説明する。図1に
示すように、汚物溜り26の奥には、水や汚物の入口で
ある排出口25が形成されており、この排出口25は、
水や汚物の流路である排水路30と連通されている。排
水路30は、排出口25から斜め上方向に向けて湾曲す
る接続路31,接続路31の湾曲方向に延出した後、水
平方向へ湾曲する上昇路32,上昇路32の終端から略
垂直下方向に湾曲する下降路33から構成されている。
下降路33の終端は、樹脂製の排水ソケット70を介し
て、建築側の床に設けられた排水立ち上げ管90に接続
されている。
【0033】排水路30は、上昇路32から下降路33
にかけての屈曲した部分(以下、屈曲部という)を有し
ており、排水路30の下側の内壁の高さは、この屈曲部
において最も高くなる。この屈曲部の下側の内壁を堰3
4という。
【0034】図1および図2に示すように、便器10の
静止状態においては、ボール部20内や排出口25以降
の接続路31および上昇路32内等に、溜水RWが堰3
4の高さまで溜まっている。この溜水RWにより水封が
形成され、臭気の逆流や害虫の進入が防止される。
【0035】次に、供給機構について説明する。供給機
構は、洗浄水の供給源としての洗浄水タンク310と、
洗浄水タンク310からの水の流路として便器10の内
部に形成された導水部からなる。
【0036】洗浄水タンク310は、所定量の水を貯溜
可能に構成されている。洗浄水タンク310は、所定の
洗浄指示に伴って図示しない排水弁を開く。これによ
り、内部に貯められた貯溜水等が、洗浄水として排水管
346を介して便器10後方の洗浄水給水孔40に供給
される。洗浄水給水孔40に供給された貯溜水分の水
は、図示しないボールタップ給水機構によって洗浄水タ
ンク310内に補給される。なお、このような洗浄水タ
ンク310に替えて、フラッシュバルブ等のような便器
10を給水源に直結するための給水装置を用いても差し
支えない。
【0037】導水部は、洗浄水給水孔40からリム部2
1裏側の内底壁に複数設けられた水出し孔44までを連
通するリム導水路43と、洗浄水給水孔40から排出口
25と対向する位置に設けられたゼット噴出孔22まで
を連通するゼット導水路46からなる。
【0038】ゼット導水路46の形状について説明す
る。図1および図2に示すように、洗浄水給水孔40の
下方には、洗浄水タンク310からの水が供給される洗
浄水導入路41が形成されている。この洗浄水導入路4
1は、ボール部20に向かってほぼ真っ直ぐに延出され
た後に、斜め下向きの傾斜で延出される。この斜め下方
向に延出された部分が、ゼット噴出孔22から噴出され
る洗浄水を流入するゼット水流入室46aとなる。
【0039】図1および図2に示すように、ゼット水流
入室46aの、便器10の正面に向かって左側の側壁に
は、ゼット給水孔46bが開孔されている。このゼット
給水孔46bの先には、ボール部20の外側を周回する
形状の流路であるゼット水搬送路46cが設けられてい
る。このゼット水搬送路46cの終端はゼット噴出孔2
2と連通されている。
【0040】図1に示すように、ゼット給水孔46b,
ゼット水搬送路46c,ゼット噴出孔22は、いずれも
堰34よりも低い位置に設けられる。このため、便器1
0の静止状態において、ゼット水流入室46aの下部お
よびゼット水搬送路46c内には、溜水RWの一部が溜
まっている。
【0041】図2に示すように、ゼット水搬送路46c
は、便器10の先端方向にゼット噴出孔22を越えて延
出した後、ゼット噴出孔22に向かうように湾曲され、
湾曲された後は、ゼット噴出孔22の方向にほぼ真っ直
ぐに延出する。このゼット導水路46の終端における、
湾曲後に真っ直ぐに延出された流路を、以下、直進路4
6csと呼ぶ。
【0042】ゼット噴出孔22は、洗浄水の出口として
形成された孔である。このゼット噴出孔22が特許請求
の範囲にいう「噴出孔」に相当する。ゼット噴出孔22
は、図1および図2に示すように、汚物溜り26を挟ん
で排出口25とほぼ対向する位置に設けられている。こ
のため、ゼット噴出孔22から噴出された洗浄水のエネ
ルギーは、排出口25以降の排出機構に無駄なく伝達さ
れる。従って、洗浄開始後の早期にサイホン作用を引き
起こすことが可能となる。
【0043】第1実施例の便器10では、ゼット噴出孔
22と排出口25とは以下のような関係で配置されてい
る。即ち、図1に示すように、ゼット噴出孔22の上端
は、便器10底面から排出口25の上端までの高さを表
わす水平線P−Pよりも低い位置に設けられている。ま
た、ゼット噴出孔22の下端から延出された汚物溜り2
6の底面26aには、排出口25の下端にかけて、緩や
かな斜め下向きの傾斜が付与されている。このため、ゼ
ット噴出孔22の下端は、排出口25の下端よりも高い
位置とされている。
【0044】図1に示すように、直進路46csの終端
付近の内壁には、第一凸部60,第二凸部62が設けら
れている。この第一凸部60,第二凸部62は、便器1
0の製造型のゼット導水路46の終端部分に、第一凸部
60,第二凸部62の形状に対応する凹部を予め形取っ
ておくことにより、便器10と一体として成形される。
【0045】図1に示すように、この第一凸部60,第
二凸部62は、それぞれ、直進路46csの天壁側,底
壁側に、互いに対向する位置関係で設けられている。便
器10の上面から見たときの第一凸部60と第二凸部6
2の位置関係を、図2に点線で示す。図2に示すよう
に、第一凸部60と第二凸部62とは、交差する位置関
係で配置されている。即ち、第一凸部60は、直進路4
6csを上流側から下流側方向に見たときに、直進路4
6csの始端付近における右寄りの天壁(以下、右天壁
という)から、直進路46csの終端付近における左寄
りの天壁(以下、左天壁という)に向けて延出されてい
る。また、第二凸部62は、直進路46csを上流側か
ら下流側方向に見たときに、直進路46csの始端付近
における左寄りの底壁(以下、左底壁という)から、直
進路46csの終端付近における右寄りの底壁(以下、
右底壁という)に向けて延出されている。このように、
第一凸部60および第二凸部62は、直進路46csの
始端における洗浄水の流動方向(図2において矢印K1
で示す方向)と異なる方向に延出されている。
【0046】次に、リム導水路43について説明する。
リム導水路43は、洗浄水給水孔40から水出し孔44
までの間の、洗浄水導入路41,分岐孔42,リム水流
入室43a,リム水搬送路43bから構成されている。
【0047】即ち、洗浄水導入路41の途中における上
側の内壁には9平方センチメートルほどの分岐孔42が
穿設されている。分岐孔42は、真上に設けられた空間
であるリム水流入室43aを介して、ボール部20上端
の内周に沿った範囲に亘って形成された中空部であるリ
ム水搬送路43bと連通されている。このリム水搬送路
43bの底面には、前述した複数の水出し孔44が設け
られている。
【0048】以上説明した供給機構および排出機構によ
り、ボール部20に洗浄水が供給され、ボール20部内
の汚物や汚水が排出される仕組みについて説明する。な
お、「汚水」とは、大便や小便等の汚物や紙などが混ざ
ることによって汚れた水をいう。
【0049】洗浄水タンク310内の高い水位からの自
由落下により洗浄水給水孔40を介して洗浄水導入路4
1に供給された洗浄水は、洗浄水導入路41の下向きの
傾斜に案内されて、ゼット水流入室46aに流入する。
これにより、ゼット水流入室46aの下部およびゼット
水搬送路46c内に溜まっていた溜水RWやゼット水流
入室46aに流入した洗浄水が、ゼット給水孔46b,
ゼット水搬送路46cを通じて、ゼット噴出孔22から
排出口25に向かって噴出される。なお、第1実施例の
便器10では、直進路46csに設けられた第一凸部6
0,第二凸部62の作用により、旋回成分が付与された
洗浄水がゼット噴出孔22から噴出される。この作用の
詳細については後述する。
【0050】ゼット噴出孔22から噴出された洗浄水
は、排出口25を通じて、排水路30の堰34の方向に
送り込まれる。このため、接続路31および上昇路32
内の水位が通常水位線WLを越えて急激に上昇して、堰
34付近の屈曲部が満水状態となり、屈曲部とボール部
20との間に水位差が生じる。この水位差により、下降
路33内とボール部20との間に圧力差が生じ、下方向
への引き込み力が発生する。このような作用をサイホン
作用という。このようなサイホン作用の発生により、洗
浄開始前に溜まっていた溜水RWが、溜水RW内の汚物
と共に堰34を越える位置まで引き込まれ、排水立ち上
げ管90に排出される。
【0051】即ち、ゼット噴出孔22から噴出される洗
浄水の流路は、上流側から順に、(1)洗浄水導入路4
1、(2)ゼット水流入室46a,ゼット給水孔46b
およびゼット水搬送路46cから構成されるゼット導水
路46、(3)ゼット噴出孔22、(4)汚物溜り2
6、(5)排出口25、(6)接続路31、(7)上昇
路32、(8)堰34、(9)下降路33となる。
【0052】一方、洗浄水タンク310から供給された
洗浄水はゼット水流入室46aに溜まっていき、この結
果、ゼット水流入室46aないし洗浄水導入路41内の
水位が上昇する。この水位は、やがて分岐孔42を越え
る高さにまで上昇し、この水位の上昇により、分岐孔4
2からリム水流入室43aに洗浄水が流入する。このた
め、洗浄水は、未だ水が充満していないリム水搬送路4
3b方向に強い力で移動し、リム水流入室43aの前側
の内壁に衝突した後、左右に分かれてリム水搬送路43
bに流入する。
【0053】便器10の前側方向に付勢されて、左右の
リム水搬送路43bに流入した洗浄水は、開孔径や洗浄
水の付勢力に応じて、各水出し孔44から吐出される。
なお、第1実施例では、一部の水出し孔44の開孔径を
大きく設けている。このように設けられた各水出し孔4
4からボール部20に水を吐出することにより、ボール
部20に溜まっている溜水RWに旋回流が生じる。この
ため、溜水RWは、渦を巻きながら排出口25に引き込
まれる。
【0054】洗浄開始前に溜まっていた溜水RWが汚物
とともに十分に排水路30に引き込まれるとサイホン作
用が終了し、やがて、洗浄水タンク310から洗浄水給
水孔40への洗浄水の供給も終了する。これにより、水
出し孔44からの洗浄水の吐出,ゼット噴出孔22から
の洗浄水の噴出が、順次に停止し、溜水RWの水位が洗
浄開始前と同様の堰34の高さにまで回復する。これに
より、一洗浄動作における便器10の洗浄が完了する。
【0055】次に、旋回成分が付与された洗浄水をゼッ
ト噴出孔22から噴出する仕組みについて説明する。図
3は、ゼット導水路46終端の直進路46csを示す説
明図である。なお、直進路46csの外側は、実際に
は、便器10の主形状を形取る陶器部分とされるが、図
3においては、説明の便宜上、直進路46csの外側部
分の記載を省略している。
【0056】図3に示すように、直進路46cs内を流
れてきた洗浄水のうち、直進路46csの天壁側を流れ
てきた洗浄水K2は、第一凸部60に当接し、第一凸部
60の側面に案内されて、第一凸部60の延出方向であ
る左天壁の方向に向かって流れる。つまり、直進路46
csの上層側を直進してきた洗浄水K2に、直進方向に
対して反時計回りの旋回成分が付与される。一方、直進
路46csの底壁側を流れてきた洗浄水K3は、第二凸
部62に当接し、第二凸部62の側面に案内されて、第
二凸部62の延出方向である右底壁の方向に向かって流
れる。つまり、直進路46csの下層側を直進してきた
洗浄水K3にも、直進方向に対して反時計回りの旋回成
分が付与される。このため、直進路46csを流れてき
た洗浄水は、第一凸部60,第二凸部62を通過した
後、反時計回りに旋回しながらゼット噴出孔22に向か
う。この結果、ゼット噴出孔22から、旋回しながら進
む洗浄水が噴出される。
【0057】こうして旋回が付与された洗浄水は、内壁
で囲まれた領域である直進路46csから、内壁で囲ま
れない広い領域の汚物溜り26に噴出される。このた
め、汚物溜り26の上方や下方に溜まっている溜水RW
は、ゼット噴出孔22から噴出された洗浄水の旋回に巻
き込まれる。この結果、洗浄水の旋回の大きさ(回転半
径)は、ゼット噴出孔22から噴出された後、次第に大
きくなる(図3を参照)。
【0058】ゼット噴出孔22から噴出された洗浄水
が、排出口25に至るまでの様子を図4に示す。図4に
示すように、ゼット噴出孔22からの旋回が付与された
洗浄水は、旋回の回転半径を大きくしながら排出口25
に向かう。洗浄水が排出口25に到達したときには、図
4に矢印R1で示すように、旋回外側の洗浄水が排出口
25の上方のボール部20に僅かに当接する。このよう
に洗浄水が流動することにより、汚物溜り26の上方に
浮遊した軽量汚物や排出口25の上方のボール部20に
付着したトイレットペーパー等は、旋回の渦に巻き込ま
れ、洗浄水とともに排出口25内に送り込まれる。
【0059】また、ゼット噴出孔22から噴出された洗
浄水は、排出口25の近傍において、水出し孔44から
の水の吐出により渦を巻きながら排出口25に引き込ま
れる溜水RWと合流する。このとき、ゼット噴出孔22
からの洗浄水には旋回が付与されている。このため、ゼ
ット噴出孔22から噴出された洗浄水は、渦巻状の溜水
RWとスムーズに合流する。
【0060】また、図4に示すように、ゼット噴出孔2
2の上端は、排出口25の上端よりも低い位置に設けら
れている。このため、ゼット噴出孔22からの噴出後に
洗浄水の旋回範囲が大きくなった場合であっても、旋回
中心に近い位置の洗浄水は、排出口25の上方のボール
部20に衝突せず、排出口25内に勢いよく進入する。
【0061】また、汚物溜り26の底面26aには、排
出口25の下端にかけて緩やかな斜め下向きの傾斜が付
与されているので(図1を参照)、ゼット噴出孔22か
らの噴出後に旋回範囲が大きくなった洗浄水が、底面2
6aと激しく干渉することがなく、干渉によって勢いが
衰えてしまうということがない。
【0062】こうして、排出口25内に進入した洗浄水
は、旋回しながら接続路31,上昇路32内へと進入す
る。この接続路31,上昇路32は、内壁に囲まれた筒
状の領域である。このため、洗浄水は、図4に矢印R2
で示すように、接続路31,上昇路32の内壁に沿って
旋回しながら、高速に接続路31,上昇路32内を上昇
する。また、洗浄水は、渦巻流の状態で接続路31,上
昇路32内を上昇するので、洗浄水の堰34に向かって
上昇する力が、直進流の場合と比較して強くなる。この
ように、高速かつ強力な洗浄水が堰34に向かって上昇
することにより、堰34付近の屈曲部は、直進流のとき
よりも早期に満水状態となり、サイホン作用を早期に引
き起こす。
【0063】以上説明した第1実施例の便器10によれ
ば、ゼット噴出孔22から噴出される洗浄水に旋回を付
与し、旋回が付与された洗浄水を、排水路30内の堰3
4の方向に送り出す。このように、ゼット噴出孔22か
ら噴出される洗浄水に旋回を付与することにより、洗浄
水の堰方向への推進力が増大し、堰34付近の屈曲部は
より早期に満水となる。従って、洗浄開始後のより早期
にサイホン作用を引き起こすことが可能となり、汚物の
排出性能をより向上させることができる。
【0064】また、ゼット噴出孔22から噴出される洗
浄水に旋回を付与すれば、噴出される洗浄水の量を少量
とした場合にも、洗浄水の堰34方向への推進力を一定
程度以上に確保しやすくなり、堰34付近の屈曲部を早
期に満水とすることが可能となる。従って、サイホン作
用の早期の発生を確保しつつ、節水を図ることができ
る。
【0065】第1実施例の便器10は、堰34よりも上
流側の洗浄水の流路であるゼット導水路46の直進路4
6csに、第一凸部60,第二凸部62を設け、この第
一凸部60,第二凸部62を通過させることによって洗
浄水に旋回を付与する。従って、簡単な構造で洗浄水に
旋回を付与することができる。また、第一凸部60,第
二凸部62を、互いに対向する位置関係で設けるので、
強い旋回力を洗浄水に付与することが可能となる。
【0066】第1実施例の便器10は、第一凸部60,
第二凸部62をゼット噴出孔22よりも上流側の直進路
46cs内に設け、旋回が付与された洗浄水をゼット噴
出孔22から噴出する。従って、旋回が付与された洗浄
水にボール部20に溜まっている重量汚物や軽量汚物を
巻き込んで、確実に排水路30に送り出すことができ
る。また、噴出された洗浄水の勢いが、溜水RWとの衝
突により、堰34に至る前に衰えてしまうことを有効に
防止することができる。
【0067】加えて、第1実施例では、便器10を、ゼ
ット噴出孔22から噴出された洗浄水のうち、旋回外側
の洗浄水が、排出口25の上方のボール部20に僅かに
当接するように構成する。従って、排出口25の上方の
ボール部20に付着したトイレットペーパー等を、旋回
の渦に巻き込むことが可能となる。このように、便器1
0によれば、汚物の量や軽重等のボール部20内の汚物
の状態によらず、汚物を確実に排出口25から排水路3
0に送り出すことができる。
【0068】また、上記のようにゼット噴出孔22から
噴出される洗浄水に旋回を付与することで、ゼット噴出
孔22から噴出された洗浄水は、渦を巻いた状態で排出
口25に引き込まれる溜水RWと、排出口25の近傍で
スムーズに合流する。このため、合流後の水は、排出口
25の奥の排水路30方向にスムーズに進行する。従っ
て、洗浄開始前に溜まっていた溜水RWを、確実に堰3
4を越える位置まで送り込むことができる。例えば、溜
水RW内に微細な軽量汚物やトイレットペーパーが含ま
れている状態の便器10を洗浄する場合において、洗浄
終了後に、微細な軽量汚物がボール部20内に残存する
という事態や、洗浄終了後に、トイレットペーパーがボ
ール部20や排水路内30に張り付いたままとなるとい
う事態を、有効に防止することができる。
【0069】また、第1実施例の便器10は、ゼット噴
出孔22の上端を、排出口25の上端よりも低い位置に
設け、ゼット噴出孔22から噴出された洗浄水の旋回中
心が、排出口25の上方のボール部20に衝突すること
を回避する。従って、洗浄水に付与された旋回成分を確
実に排水路に伝達することができる。
【0070】また、第一凸部60,第二凸部62を直進
路46csの終端に設けるので、ゼット噴出孔22から
は、旋回が付与されたばかりの洗浄水が噴出される。従
って、洗浄水の旋回成分を汚物溜り26付近の汚物に確
実に伝えることが可能となる。また、旋回が付与された
洗浄水を排出口25から接続路31に確実に進入させる
ことができる。
【0071】上記第1実施例の変形例について説明す
る。なお、以下の各変形例においては、第1実施例の便
器10と共通の各部につき、符号の下二桁を同じ数字を
用いて表わす。図5は、第1の変形例を示す説明図であ
り、便器110のゼット導水路146終端付近の断面形
状を示している。図5に示すように、直進路146cs
の終端付近には、天壁のみに凸部160が設けられてい
る。この凸部160は、第1実施例における第一凸部6
0とほぼ同様の形状を有し、直進路146csの始端付
近における右天壁から、直進路146csの終端付近に
おける左天壁に向けて延出されている。
【0072】このように構成されたゼット導水路146
においても、ゼット噴出孔122から噴出される洗浄水
に旋回を付与することが可能である。即ち、直進路14
6cs内を流れてきた洗浄水のうち、直進路146cs
の天壁側を流れてきた洗浄水は、凸部160に当接し、
凸部160の側面に案内されて、凸部160の延出方向
である左天壁の方向に向かって流れる。これにより、直
進路146csの上層側を直進してきた洗浄水に、直進
方向に対して反時計回りの旋回成分が付与される。この
ため、直進路146csを流れてきた洗浄水は、凸部1
60を通過した後、反時計回りに旋回しながらゼット噴
出孔122に向かう。この結果、ゼット噴出孔122か
ら、旋回しながら進む洗浄水が噴出される。
【0073】図6は、第2の変形例を示す説明図であ
り、便器210のゼット導水路246終端付近の断面形
状を示している。図6に示すように、直進路246cs
の終端付近には、底壁のみに凸部262が設けられてい
る。この凸部262は、第1実施例における第二凸部6
2とほぼ同様の形状を有し、直進路246csの始端付
近における左底壁から、直進路246csの終端付近に
おける右底壁に向けて延出されている。
【0074】このように構成されたゼット導水路246
においても、ゼット噴出孔222から噴出される洗浄水
に旋回を付与することが可能である。即ち、直進路24
6cs内を流れてきた洗浄水のうち、直進路246cs
の底壁側を流れてきた洗浄水は、凸部262に当接し、
凸部262の側面に案内されて、凸部262の延出方向
である右底壁の方向に向かって流れる。これにより、直
進路246csの下層側を直進してきた洗浄水に、直進
方向に対して反時計回りの旋回成分が付与される。この
ため、直進路246csを流れてきた洗浄水は、凸部2
62を通過した後、反時計回りに旋回しながらゼット噴
出孔222に向かう。この結果、ゼット噴出孔222か
ら、旋回しながら進む洗浄水が噴出される。
【0075】図7は、第3の変形例を示す説明図であ
り、ゼット導水路546終端の直進路546csを示し
ている。なお、直進路546csの外側は、実際には、
便器の主形状を形取る陶器部分とされるが、図7におい
ては、説明の便宜上、直進路546csの外側部分の記
載を省略している。
【0076】図7に示すように、直進路546csの終
端付近には、直進路546csを上流側から下流側方向
に見たときに左側に位置する側壁(以下、左側壁とい
う)に第一凸部560が、直進路546csを上流側か
ら下流側方向に見たときに右側に位置する側壁(以下、
右側壁という)に第二凸部562が、それぞれ設けられ
ている。この第一凸部560,第二凸部562は、互い
に対向する位置関係で設けられている。第一凸部560
は、直進路546csの始端付近における上寄りの左側
壁(以下、左上側壁という)から、直進路546csの
終端付近における下寄りの左側壁(以下、左下側壁とい
う)に向けて延出されており、第二凸部562は、直進
路546csの始端付近における下寄りの右側壁(以
下、右下側壁という)から、直進路546csの終端付
近における上寄りの右側壁(以下、右上側壁という)に
向けて延出されている。このように第一凸部560およ
び第二凸部562は、直進路546csの始端における
洗浄水の流動方向(図7において矢印K4で示す方向)
と異なる方向に延出されている。
【0077】このように構成されたゼット導水路546
においても、ゼット噴出孔522から噴出される洗浄水
に旋回を付与することが可能である。即ち、直進路54
6cs内を流れてきた洗浄水のうち、直進路546cs
の左側壁側を流れてきた洗浄水R3は、第一凸部560
に当接し、第一凸部560の側面に案内されて、第一凸
部560の延出方向である左下側壁の方向に向かって流
れる。つまり、直進路546csの左層側を直進してき
た洗浄水R3に、直進方向に対して反時計回りの旋回成
分が付与される。一方、直進路546csの右側壁側を
流れてきた洗浄水R4は、第二凸部562に当接し、第
二凸部562の側面に案内されて、第二凸部562の延
出方向である右上側壁の方向に向かって流れる。つま
り、直進路546csの右層側を直進してきた洗浄水R
4に、直進方向に対して反時計回りの旋回成分が付与さ
れる。このため、直進路546csを流れてきた洗浄水
は、第一凸部560,第二凸部562を通過した後、反
時計回りに旋回しながらゼット噴出孔522に向かう。
この結果、ゼット噴出孔522から、旋回しながら進む
洗浄水が噴出される。
【0078】図8は、第4の変形例を示す説明図であ
り、ゼット導水路646終端の直進路646csを示し
ている。なお、直進路646csの外側は、実際には、
便器の主形状を形取る陶器部分とされるが、図8におい
ては、説明の便宜上、直進路646csの外側部分の記
載を省略している。
【0079】図8に示すように、直進路646csの断
面形状は、第1実施例とは異なる略四角形とされてい
る。この直進路646csの終端付近の天壁,底壁に
は、それぞれ第一凸部660,第二凸部662が設けら
れており、この第一凸部660,第二凸部662は、互
いに対向する位置関係で設けられている。
【0080】図8に示すように、第一凸部660と第二
凸部662とは、直進路646csを上方から透視した
ときに、交差する位置関係で配置されている。即ち、第
一凸部660は、直進路646csの始端付近における
右天壁から、直進路646csの終端付近における左天
壁に向けて延出されており、第二凸部662は、直進路
646csの始端付近における左底壁から、直進路64
6csの終端付近における右底壁に向けて延出されてい
る。このように第一凸部660および第二凸部662
は、直進路646csの始端における洗浄水の流動方向
(図8において矢印K5で示す方向)と異なる方向に延
出されている。
【0081】このように構成されたゼット導水路646
においても、ゼット噴出孔622から噴出される洗浄水
に旋回を付与することが可能である。即ち、直進路64
6cs内を流れてきた洗浄水のうち、直進路646cs
の天壁側を流れてきた洗浄水は、第一凸部660に当接
し、第一凸部660の側面に案内されて、第一凸部66
0の延出方向である左天壁の方向に向かって流れる。つ
まり、直進路646csの上層側を直進してきた洗浄水
に、直進方向に対して反時計回りの旋回成分が付与され
る。一方、直進路646csの底壁側を流れてきた洗浄
水は、第二凸部662に当接し、第二凸部662の側面
に案内されて、第二凸部662の延出方向である右底壁
の方向に向かって流れる。つまり、直進路646csの
下層側を直進してきた洗浄水に、直進方向に対して反時
計回りの旋回成分が付与される。このため、直進路64
6csを流れてきた洗浄水は、第一凸部660,第二凸
部662を通過した後、反時計回りに旋回しながらゼッ
ト噴出孔622に向かう。この結果、ゼット噴出孔62
2から、旋回しながら進む洗浄水が噴出される。
【0082】なお、第1実施例においては、汚物溜り2
6の底面26aに、排出口25の下端に向かう緩やかな
斜め下方向への傾斜を形成したが、このような傾斜を付
与しなくても差し支えない。このような構成を、第5の
変形例として図9に示す。図9は、便器710のゼット
導水路746終端付近の断面形状を示している。図9に
示すように、便器710の直進路746csには、第1
実施例の第一凸部60,第二凸部62と同様の、第一凸
部760,第二凸部762が配置されている。一方、便
器710では、第1実施例における便器10と異なり、
汚物溜り726の底面726aが、直進路746csの
底壁から排出口725に向かってほぼ水平に延出されて
いる。
【0083】このような構成のゼット導水路746にお
いて、ゼット噴出孔722から旋回成分を有する洗浄水
が噴出されると、ゼット噴出孔722の下層部から噴出
された洗浄水は、排出口725に向かうまでに、旋回の
外側において底面726aと干渉する。一方、ゼット噴
出孔722の上層部から噴出された洗浄水は、底面72
6aと干渉することなく、旋回されながら排出口725
に向かう。従って、汚物溜り726の上方に浮遊した軽
量汚物や排出口725の上方のボール部720に付着し
たトイレットペーパー等を巻き込みながら、旋回された
洗浄水を排出口725内に送り込むことができる。
【0084】図10は、第6の変形例を示す説明図であ
り、ゼット導水路646A終端の直進路646Acsを
示している。なお、直進路646Acsの外側は、実際
には、便器の主形状を形取る陶器部分とされるが、図1
0においては、説明の便宜上、直進路646Acsの外
側部分の記載を省略している。
【0085】図10に示すように、直進路646Acs
の形状は、ゼット噴出孔622A付近において変形され
ている。この直進路646Acsをゼット噴出孔622
A側の正面から見たときの様子を図11に示す。図11
に示すように、直進路646Acsの断面形状は、ゼッ
ト噴出孔622Aの近傍に至るまでは略四角形とされる
が、ゼット噴出孔622Aの近傍においては、略四角形
の流路のうちの上層部が、直進路646Acsを上流側
から下流側方向に見たときに左側の方向(図11でいう
向かって右方向)に延出され、下層部が、直進路646
Acsを上流側から下流側方向に見たときに右側の方向
(図11でいう向かって左方向)に延出されている。こ
のように延出されることにより、ゼット噴出孔622A
の近傍における直進路646Acsの断面形状は、図1
1に示す中心線D−Dに対して非対称の形状となってい
る。
【0086】このように構成されたゼット導水路646
Aにおいても、ゼット噴出孔622Aから噴出される洗
浄水に旋回を付与することが可能である。即ち、直進路
646Acs内を流れてきた洗浄水のうち、直進路64
6csの上層側を直進してきた洗浄水K6は、ゼット噴
出孔622Aの手前で、直進路646Acsを上流側か
ら下流側方向に見たときに左側の方向に方向変換され、
排出口25に向かって左側の方向に噴出される。一方、
直進路646csの下層側を直進してきた洗浄水K7
は、ゼット噴出孔622Aの手前で、直進路646Ac
sを上流側から下流側方向に見たときに右側の方向に方
向変換され、排出口625に向かって右側の方向に噴出
される。従って、上層側および下層側の洗浄水が同時に
噴出されると、噴出された洗浄水は、直進方向に対して
反時計回りの旋回流となり、旋回しながらゼット噴出孔
622Aに向かう。このように、直進路646Acsの
断面形状をゼット噴出孔622Aの手前で変化させるこ
とによっても、ゼット噴出孔622Aから、旋回しなが
ら進む洗浄水を噴出することができる。
【0087】なお、第1実施例においては、旋回成分が
付与された洗浄水をゼット噴出孔22から噴出すること
としたが、ゼット噴出孔22から噴出された後の洗浄水
に旋回成分を付与する構成としてもよい。このような構
成を、第7の変形例として図12に示す。図12は、便
器810のゼット導水路846終端付近の断面形状を示
している。図12に示すように、便器810では、汚物
溜り826の底面826aが、直進路846csの底壁
からほぼ水平に排出口25方向に延出されている。この
ゼット噴出孔22と排出口25との間に位置する底面8
26aには、凸部862が配置されている。
【0088】凸部862が配置される状態を図13を参
照しつつ説明する。図13は、図12に示した便器81
0のボール部820を上方から見たときの一部を示す説
明図である。この図13においては、ゼット噴出孔82
2の中心と排出口825の中心とを結ぶ線を、中心線B
−Bとして表わしている。図13に示すように、凸部8
62は、ゼット噴出孔822の近傍の中心線B−Bより
も左側の位置から、排出口825よりも手前の中心線B
−Bより右側の位置に向けて、斜めに延出されている。
このように凸部862は、直進路846csの始端にお
ける洗浄水の流動方向(図13において矢印K8で示す
方向)と異なる方向に延出されている。
【0089】このように構成されたゼット導水路846
においても、ゼット噴出孔822から噴出される洗浄水
に旋回を付与することが可能である。即ち、ゼット噴出
孔822から噴出された洗浄水のうち、底面826aに
沿って噴出された下層側の洗浄水R5は、凸部862に
当接し、凸部862の側面に案内されて、凸部862の
延出方向である右方向(汚物溜り826を上流側から下
流側方向に見たときに、右側の方向)に向かって流れ
る。これにより、直進してきた下層側の洗浄水R5に、
直進方向に対して反時計回りの旋回成分が付与される。
このため、ゼット噴出孔822から噴出された洗浄水
は、凸部862を通過した後、反時計回りに旋回しなが
らゼット噴出孔822に向かう。従って、汚物溜り26
の上方に浮遊した軽量汚物や排出口825の上方のボー
ル部820に付着したトイレットペーパー等を巻き込み
ながら、洗浄水を排出口825から排水路830内に勢
いよく送り込むことができる。
【0090】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。図14は、本発明の第2実施例であるサイホンゼッ
ト式便器910の縦断面を示す説明図である。この便器
910は、第1実施例の便器110と共通の各部を備え
る。第2実施例では、これらの共通の各部について、符
号の下二桁を第1実施例と同じ数字を用いて表わす。
【0091】図14に示すように、便器910は、堰9
34よりも下流側の接続路931内に凸部962を備え
る。この凸部962は、排出口962の近傍における接
続路931の底壁に設けられている。
【0092】凸部962が設けられた接続路931内の
様子を図15に示す。なお、図15は、排出口925の
近傍において接続路931を切断したときの様子を示し
ている。また、接続路931の上方の外側は、実際に
は、便器910の主形状を形取る陶器部分とされるが、
図15においては、説明の便宜上、接続路931の上方
の外側部分の記載を省略している。
【0093】図15に示すように、凸部962は、接続
路931を上流側から下流側方向に見たときに、接続路
931の始端付近における右寄りの底壁から斜め左方向
に延出されている。このように凸部962は、接続路9
31の始端における、排出口925から流入された洗浄
水の流動方向(図2において矢印K9で示す方向)と異
なる方向に延出されている。
【0094】このように構成された接続路931内に、
ゼット噴出孔922から噴出された洗浄水が、排出口9
25から流れ込むと、洗浄水は、以下の態様で排水路9
30内を流動する。即ち、接続路931内に流れ込んだ
洗浄水のうち、底面926近くから流れ込んだ下層の洗
浄水は、凸部962に当接し、凸部962の側面に案内
されて、凸部962の延出方向である左方向に向かって
流れる。これにより、接続路931の下層側を直進して
きた洗浄水に、直進方向に対して時計回りの旋回成分が
付与される。このため、接続路931内に流れ込んだ洗
浄水は、凸部962を通過した後、時計回りに旋回しな
がら上昇路932を上昇し、堰934の方向に向かう。
【0095】接続路931,上昇路932は、内壁に囲
まれた筒状の領域である。このため、洗浄水は、接続路
931,上昇路932の内壁に沿って旋回しながら、高
速に接続路931,上昇路932内を上昇する。また、
洗浄水は、渦巻流の状態で接続路931,上昇路932
内を上昇するので、洗浄水の堰934に向かって上昇す
る力が、直進流の場合と比較して強くなる。このよう
に、高速かつ強力な洗浄水が堰934に向かって上昇す
ることにより、堰934付近の屈曲部は、直進流のとき
よりも早期に満水状態となる。
【0096】以上説明した第2実施例の便器910で
は、堰934よりも下流側の接続路931内に凸部96
2を設け、排出口925から接続路931内に進入した
洗浄水が凸部962を通過することにより、洗浄水に旋
回を付与する。これにより、洗浄水の堰方向への推進力
が増大し、洗浄水は、排水路930内の高い位置である
堰934に向かって強力に送り出される。従って、堰9
34付近の屈曲部をより早期に満水とし、洗浄開始後の
より早期にサイホン作用を引き起こすことが可能とな
り、汚物の排出性能をより向上させることができる。
【0097】また、接続路931内に進入した洗浄水に
旋回を付与することにより、ゼット噴出孔922から噴
出される洗浄水の量を少量とした場合においても、洗浄
水の堰934方向への推進力を一定程度以上に確保しや
すくなり、堰934付近の屈曲部を早期に満水とするこ
とが可能となる。従って、サイホン作用の早期の発生を
確保しつつ、節水を図ることができる。
【0098】また、第2実施例では、凸部962を、排
出口962の近傍における接続路931の底壁に、即
ち、排水路930内の最も上流側の位置に設ける。この
ため、ゼット噴出孔922からの洗浄水には、排出口9
25から接続路931に流入した直後に、旋回が付与さ
れる。従って、洗浄水の堰934に向かう推進力をより
一層大きくすることができる。
【0099】以上、本発明が実施される形態につき、第
1および第2実施例を用いて説明した。本発明はこうし
た実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨
を逸脱しない範囲内において種々なる様態で実施し得る
ことは勿論である。
【0100】例えば、上記実施例では、ゼット導水路4
6内や底面826a,排水路930内に凸部を設けた
が、この凸部の形状や凸部を設ける位置等については、
適宜変更することが可能である。例えば、上述した凸部
の形状を流線形とすれば、洗浄水が凸部を通過すること
によって受ける抵抗値が小さくなり、よりスムーズに旋
回流を形成することが可能となる。また、凸部の延出方
向を変更すれば、ゼット噴出孔22から噴出される洗浄
水の旋回方向を時計回りから反時計回りへ変更すること
や、反時計回りから時計回りへ変更することが可能であ
る。
【0101】また、上記実施例では、凸部を一箇所ない
し二箇所に設ける場合を例として説明したが、三箇所以
上に凸部を設ける構成としても差し支えない。例えば、
第1実施例に第2実施例を組み合わせ、ゼット導水路4
6内の二箇所に第一凸部60,第二凸部62を設けると
ともに、接続路31内の一箇所に、第2実施例における
凸部962に相当する凸部を設ける構成としてもよい。
この場合には、凸部962に相当する凸部を、第2実施
例とは逆向き(接続路31の始端付近における左寄りの
底壁から斜め右方向に延出される方向)に設ける。こう
すれば、洗浄水の堰34方向への強い推進力を、ゼット
噴出孔22から堰34までの洗浄水の流路全体に亘って
維持することができる。
【0102】上記実施例では、凸部の配置やゼット導水
路46の変形によって、洗浄水に旋回を付与する手法を
採用したが、このような手法以外の手法で、洗浄水に旋
回を付与することとしても差し支えない。例えば、排出
口25に対向する位置に、洗浄水の旋回状態を形成可能
なノズル装置を装着し、このノズル装置から旋回されな
がら進む洗浄水を、排出口25を通じて排水路30内に
送り込む構成などを考えることができる。
【0103】また、上記実施例では、第一凸部60等の
凸部を便器10と一体として成形したが、凸部を、便器
10とは別に成形し、便器10の所定の位置に、後から
装着したり、配置したりするものとしても差し支えな
い。例えば、第一凸部60等と同様の形状で突出した部
分を有する板状の部材を旋回流形成部材として作成し、
この旋回流形成部材を直進路46cs内や底面26a,
接続路31,上昇路32の各位置に装着する構成を考え
ることができる。また、この旋回流形成部材を比重の大
きい材料を用いて作成すれば、上記各位置に置くだけ
で、洗浄水に旋回を付与することが可能となる。
【0104】また、上記実施例では、サイホンゼット式
便器10を例として説明したが、排出口25と対向する
位置に噴出孔を有する便器であれば、本発明を適用する
ことができる。こうした便器としては、例えば、噴出孔
から排出口に噴出される洗浄水の水勢を利用して、ボー
ル部20内の汚物や溜水を排水路の奥まで吹き飛ばすタ
イプの便器等が考えられる。
【0105】このような便器において、噴出孔から噴出
される洗浄水や排水路の入口に進入した洗浄水に旋回を
付与すれば、洗浄水の堰方向への推進力が増大し、汚物
溜りに溜まった汚物を強い力で堰を越える位置まで吹き
飛ばすことが可能となる。従って、汚物の排出性能をよ
り向上させることができる。例えば、排水路内に進入し
た汚物が、排水路の堰を越えられずに堰よりも上流側の
排水路やボール部に汚物が残留してしまうという事態を
確実に防止することができる。
【0106】また、このような便器において、噴出孔か
ら噴出される洗浄水に旋回を付与すれば、噴出される洗
浄水の量を少量とした場合にも、洗浄水の堰方向への推
進力を、汚物溜りに溜まった汚物を堰を越える位置まで
吹き飛ばす程度まで確保することができる。従って、十
分な汚物の排出性能を確保しつつ、節水を図ることが可
能となる。
【0107】また、上記した各種の便器と他の装置や部
材との組み合わせを発明として把握することもできる。
例えば、局部洗浄や暖房等の諸機能を実現する機能便座
と組み合わせた衛生洗浄装置、収納用キャビネットや手
洗装置と組み合わせたトイレキット装置、トイレ室内の
構造体としての壁材,床材および天井材等を組み合わせ
たシステムトイレ装置等が考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例であるサイホンゼット式便
器10の縦断面を示す説明図である。
【図2】便器10の上面を示す説明図である。
【図3】ゼット導水路46終端の直進路46csを示す
説明図である。
【図4】ゼット噴出孔22から噴出された洗浄水が排出
口25に至るまでの様子を示す説明図である。
【図5】第1の変形例としての、ゼット導水路146終
端付近の断面形状を示す説明図である。
【図6】第2の変形例としての、ゼット導水路246終
端付近の断面形状を示す説明図である。
【図7】第3の変形例としての、ゼット導水路546終
端の直進路546csを示す説明図である。
【図8】第4の変形例としての、ゼット導水路646終
端の直進路646csを示す説明図である。
【図9】第5の変形例としての、ゼット導水路746終
端付近の断面形状を示説明図である。
【図10】第6の変形例としての、ゼット導水路646
A終端の直進路646Acsを示す説明図である。
【図11】直進路646Acsをゼット噴出孔622A
側の正面から見たときの様子を示す説明図である。
【図12】第7の変形例としての、ゼット導水路846
終端付近の断面形状を示す説明図である。
【図13】図12に示した便器810のボール部820
を上方から見たときの様子を示す説明図である。
【図14】本発明の第2実施例であるサイホンゼット式
便器910の縦断面を示す説明図である。
【図15】凸部962が設けられた接続路931内の様
子を示す説明図である。
【符号の説明】
10…サイホンゼット式便器 20…ボール部 21…リム部 22…ゼット噴出孔 25…排出口 26…汚物溜り 26a…底面 30…排水路 31…接続路 32…上昇路 33…下降路 34…堰 40…洗浄水給水孔 41…洗浄水導入路 42…分岐孔 43…リム導水路 43a…リム水流入室 43b…リム水搬送路 44…水出し孔 46…ゼット導水路 46a…ゼット水流入室 46b…ゼット給水孔 46c…ゼット水搬送路 46cs…直進路 60…第一凸部 62…第二凸部 70…排水ソケット 90…排水立ち上げ管 110…サイホンゼット式便器 120…ボール部 122…ゼット噴出孔 125…排出口 126…汚物溜り 126a…底面 130…排水路 131…接続路 146…ゼット導水路 146a…ゼット水流入室 146cs…直進路 160…凸部 210…サイホンゼット式便器 220…ボール部 222…ゼット噴出孔 225…排出口 226…汚物溜り 226a…底面 230…排水路 231…接続路 246…ゼット導水路 246a…ゼット水流入室 246cs…直進路 262…凸部 310…洗浄水タンク 346…排水管 410…洗浄水タンク 446…排水管 622…ゼット噴出孔 622A…ゼット噴出孔 646…ゼット導水路 646A…ゼット導水路 646cs…直進路 646Acs…直進路 660…第一凸部 662…第二凸部 710…サイホンゼット式便器 720…ボール部 722…ゼット噴出孔 725…排出口 726…汚物溜り 726a…底面 730…排水路 731…接続路 746…ゼット導水路 746a…ゼット水流入室 746cs…直進路 760…第一凸部 762…第二凸部 810…サイホンゼット式便器 820…ボール部 822…ゼット噴出孔 825…排出口 826…汚物溜り 826a…底面 830…排水路 831…接続路 846…ゼット導水路 846a…ゼット水流入室 846cs…直進路 862…凸部 910…サイホンゼット式便器 920…ボール部 921…リム部 922…ゼット噴出孔 925…排出口 926…汚物溜り 926a…底面 930…排水路 931…接続路 932…上昇路 933…下降路 934…堰 940…洗浄水給水孔 941…洗浄水導入路 942…分岐孔 943…リム導水路 943a…リム水流入室 943b…リム水搬送路 944…水出し孔 946…ゼット導水路 946a…ゼット水流入室 946b…ゼット給水孔 946c…ゼット水搬送路 946cs…直進路 962…凸部 970…排水ソケット 990…排水立ち上げ管 RW…溜水 WL…通常水位線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米田 敏文 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 北村 正樹 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 2D039 AA02 AC04 AD01 AD02

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚物を受けるボール部の底部に形成され
    た開口である排出口と、該排出口と連通する排水路を有
    し、該排水路内の底壁の最も高い位置を堰として形成
    し、前記排出口と対向する位置に設けられた孔である噴
    出孔から洗浄水を噴出する水洗便器であって、 前記噴出孔から噴出された洗浄水を、前記排水口を通じ
    て、前記堰の方向に送り出す洗浄水送出手段と、 該洗浄水送出手段により送り出される洗浄水が前記堰に
    到達する前に、該洗浄水に旋回を付与する旋回付与手段
    とを備えた水洗便器。
  2. 【請求項2】 前記旋回付与手段を、前記噴出孔よりも
    上流側の洗浄水の流路内に設けた請求項1に記載の水洗
    便器。
  3. 【請求項3】 前記旋回付与手段を、前記噴出孔よりも
    上流側の洗浄水の流路内であって、前記噴出孔の近傍の
    位置に設けた請求項2に記載の水洗便器。
  4. 【請求項4】 前記旋回付与手段を、前記噴出孔と前記
    排出口との間に設けた請求項1に記載の水洗便器。
  5. 【請求項5】 前記旋回を付与された洗浄水が、前記排
    出口上方の前記ボール部に当接する請求項2ないし4の
    いずれかに記載の水洗便器。
  6. 【請求項6】 前記噴出孔の上端を、前記排出口の上端
    よりも低い位置に設けた請求項2ないし5のいずれかに
    記載の水洗便器。
  7. 【請求項7】 前記旋回付与手段を、前記堰よりも上流
    側の前記排水路内に設けた請求項1に記載の水洗便器。
  8. 【請求項8】 前記旋回付与手段を、前記堰よりも上流
    側の前記排水路内であって、前記排出口の近傍の位置に
    設けた請求項7に記載の水洗便器。
  9. 【請求項9】 前記旋回付与手段は、前記堰よりも上流
    側の洗浄水の流路内に、該洗浄水の流動方向とは異なる
    方向に延出する形状で設けられた凸部である請求項1な
    いし8に記載の水洗便器。
  10. 【請求項10】 複数の前記凸部を、互いに対向する位
    置関係で設けた請求項9に記載の水洗便器。
  11. 【請求項11】 前記旋回付与手段は、前記噴出孔より
    も上流側の洗浄水の流路の断面形状を、該噴出孔の近傍
    の位置と該近傍よりも上流側の位置とで異なった形状に
    形成するとともに、該噴出孔の近傍の位置における断面
    形状を非対称形状に形成することにより、洗浄水に旋回
    を付与する手段である請求項2または3に記載の水洗便
    器。
  12. 【請求項12】 前記旋回付与手段を、前記堰よりも上
    流側の洗浄水の流路内の複数の箇所に設けた請求項1に
    記載の水洗便器。
  13. 【請求項13】 前記旋回付与手段を、前記水洗便器と
    一体として設けた請求項1ないし12のいずれかに記載
    の水洗便器。
  14. 【請求項14】 前記旋回付与手段は、前記噴出孔より
    も上流側の洗浄水の流路内に設けられたノズルである請
    求項1ないし3または請求項12のいずれかに記載の水
    洗便器。
  15. 【請求項15】前記水洗便器は、サイホン作用を利用し
    てボール部の洗浄を行なうサイホンゼット式便器である
    請求項1ないし14のいずれかに記載の水洗便器。
  16. 【請求項16】 汚物を受けるボール部の底部に形成さ
    れた開口である排出口と、該排出口と連通する排水路を
    有し、該排水路内の底壁の最も高い位置を堰として形成
    し、前記排出口と対向する位置に設けられた孔である噴
    出孔から洗浄水を噴出する水洗便器の洗浄方法であっ
    て、 前記噴出孔から噴出される洗浄水が前記排出口を通じて
    前記堰に到達する前に、該洗浄水に旋回を付与し、 該旋回が付与された洗浄水を、前記堰の方向に送り出す
    水洗便器の洗浄方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015017460A (ja) * 2013-07-12 2015-01-29 Toto株式会社 水洗大便器
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WO2018151351A1 (ko) * 2017-02-16 2018-08-23 강현웅 사이클론식 변기
JP2019049118A (ja) * 2017-09-08 2019-03-28 Toto株式会社 水洗大便器
KR102648361B1 (ko) * 2023-08-03 2024-03-15 글로벌코리아 주식회사 초절수 회오리 수압 직하 자연배수방식 양변기

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