JP6825467B2 - 車両のスライドドア開閉装置の設置構造 - Google Patents
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Description
以下、図1〜図11に基づいて本発明の実施形態1に係る車両のスライドドア開閉装置の設置構造について説明する。本実施形態に係るスライドドア開閉装置の設置構造は、車両ボディのリヤドア開口部を開閉するスライドドアの開閉装置の設置構造である。ここで、図中に示す前後左右、及び上下は、本実施形態に係るスライドドア開閉装置の設置構造を備える車両の前後左右、及び上下に対応している。
本実施形態に係るスライドドア開閉装置40の設置構造について説明する前に車両ボディ10の概要について説明する。車両ボディ10には、図1に示すように、運転席や助手席等の前部座席に対応するフロントドア開口部11と、後部座席に対応するリヤドア開口部12とが形成されている。車両ボディ10の両ドア開口部11,12の間には、上下方向に延びるセンターピラー14が設けられている。また、両ドア開口部11,12の下縁部には、車両前後方向に延びるロッカー30が形成されており、ロッカー30にセンターピラー14の下端部が接続されている。そして、前記フロントドア開口部11がドアヒンジを中心に回動可能なフロントドア(図示省略)により開閉可能に構成されている。また、リヤドア開口部12がスライドドア23により開閉可能に構成されている。
ロッカー30は、図3に示すように、車両前後方向に延びるロッカーインナー33とロッカーアウター34とサイドアウター35とが左右方向から合わせられることで筒状に形成されている。また、ロッカー30の外側面、即ち、ロッカーアウター34とサイドアウター35とには、図2、図3に示すように、スライドドア開閉装置40のドア開閉ユニット50(後記する)を右方向から収納するための細長開口34h,35hが前後方向に延びるように形成されている。細長開口34h,35hは、センターピラー14の後側でスライドドア23のスライド範囲とほぼ等しい長さ寸法で形成されている。さらに、ロッカー30の内側には、図3に示すように、細長開口34h,35hの位置に開口部が合わせられる細長く浅い箱状のロッカー内箱36が設けられている。
スライドドア開閉装置40は、スライドドア23を各ガイドレール16,17,18に沿ってスライドさせる装置であり、図6、図7等に示すように、スライドドア23を開閉移動させるドア開閉ユニット50と、前記ドア開閉ユニット50を駆動させるアクチュエータ43とから構成されている。
ドア開閉ユニット50は、図6〜8に示すように、細長いユニットケース51と、駆動プーリ52と、複数の従動プーリ53f,53b,53m、及び支持プーリ54a,54bと、伝動ベルト55と、ドアブラケット57とから構成されている。
アクチュエータ43は、ドア開閉ユニット50の駆動プーリ52を正転、あるいは逆転させることにより、ドア開閉ユニット50を駆動させる機構である。アクチュエータ43は、図3、及び図6等に示すように、駆動モータ、及び減速機構(図示省略)と、前記駆動モータ、及び減速機構を収納するハウジング430とを備えている。そして、ハウジング430の前側中央部に減速機構の出力軸43pが縦向きの状態で回転可能に支持されている。アクチュエータ43のハウジング430は、下側が開放された上部ハウジング431と、上側が開放された下部ハウジング433とからなり、上下のハウジング431,433の開口が合わせられてボルト止めされることで、中空容器状に形成される。
アクチュエータ43の出力軸43pは、図3、図5に示すように、ドア開閉ユニット50の駆動プーリ52の中心円筒部52eに挿入固定される。駆動プーリ52の中心円筒部52eは、図10に示すように、駆動プーリ52に対して軸方向(上方)に突出している。そして、駆動プーリ52の中心円筒部52eの突出部が、図3、及び図5に示すように、下部ハウジング433の筒状部433eの軸穴433xに挿入されている。そして、下部ハウジング433の筒状部433eにおける軸穴433xの周縁と、駆動プーリ52の中心円筒部52eの周縁間が、図3、及び図5に示すように、円盤状の第2のシール材60によってシールされている。
スライドドア開閉装置40を設置する場合には、ドア開閉ユニット50の駆動プーリ52における中心円筒部52eの周囲に第2のシール材60をセットする。そして、図2に示すように、ドア開閉ユニット50を右方向からロッカー30の細長開口34h,35hを通してロッカー内箱36の内側の所定位置に収納する。次に、アクチュエータ43の下部ハウジング433の筒状部433eを、図3〜図5に示すように、フロアステップパネル39の開口39h、及びロッカー内箱36のアッパパネル36uの上面開口36eに挿入する。そして、下部ハウジング433の筒状部433eから下方に突出したアクチュエータ43の出力軸43pをドア開閉ユニット50の駆動プーリ52の中心円筒部52eに挿入固定する。また、下部ハウジング433の筒状部433eの先端をドア開閉ユニット50の駆動プーリ収納部510(蓋部511の貫通孔511h)に嵌合させる。この状態で、アクチュエータ43の下部ハウジング433におけるフランジ部433yのネジ固定部433kをドア開閉ユニット50のユニットケース51にネジ止め等することでスライドドア開閉装置40の組み付けが終了する。
本実施形態に係るスライドドア開閉装置40の設置構造によると、アクチュエータ43の出力軸43pが下部ハウジング433(ハウジング)、及びユニットケース51の駆動プーリ収納部510(ケース)によって覆われているため、ロッカー30内に入り込んだ雨水が前記出力軸に掛かり難くなる。また、アクチュエータ43の出力軸43pを覆う下部ハウジング433の筒状部433eがフロアステップパネル39(フロア)の開口39hを通ってロッカー30内のドア開閉ユニット50の駆動プーリ収納部510(蓋部511の貫通孔511h)と嵌合する構成である。このため、フロアステップパネル39(フロア)の開口39hと下部ハウジング433の筒状部433e間の隙間を極力小さくできる。また、フロアステップパネル39(フロア)の開口39hと下部ハウジング433の筒状部433e間が第1のシール材43sによってシールされている。これにより、ロッカー30内に入り込んだ雨水がフロアステップパネル39(フロア)の開口39hと下部ハウジング433の筒状部433e間の隙間を通過して、フロア上に到達することがなくなる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本発明では、第1のシール材43sを帯状に形成して、図3、図4に示すように、下部ハウジング433のフランジ部433yとフロアステップパネル39の開口39hの周縁間をシールする例を示した。しかし、第1のシール材43sを断面逆L字形に形成し、第1のシール材43sにより下部ハウジング433のフランジ部433yとフロアステップパネル39の開口39hの周縁間、及び下部ハウジング433の筒状部433eと開口39h間をシールするようにしても良い。また、本実施形態では、伝動ベルト55を使用したスライドドア開閉装置40のドア開閉ユニット50を例示したが、伝動ベルト55の代わりにワイヤー等を使用することも可能である。
23・・・・スライドドア
30・・・・ロッカー
36・・・・ロッカー内箱(ロッカー)
39・・・・フロアステップパネル(フロア)
39h・・・開口
40・・・・スライドドア開閉装置
43・・・・アクチュエータ
43s・・・第1のシール材
43p・・・出力軸
50・・・・ドア開閉ユニット
51・・・・ユニットケース(ケース)
510・・・駆動プーリ収納部(ケース)
52・・・・駆動プーリ(回転体)
52e・・・中心円筒部(中心部)
60・・・・第2のシール材
430・・・ハウジング
433・・・下部ハウジング(ハウジング)
433y・・フランジ部
433x・・軸穴
433f・・先端面
433e・・筒状部
Claims (4)
- スライドドアを開閉方向に移動させるドア開閉ユニットが車両ボディのスライドドア開口部の下縁部を形成するロッカー内に設置され、前記ドア開閉ユニットを駆動させるアクチュエータが車室内のフロア上に設置される車両のスライドドア開閉装置の設置構造であって、
前記フロアは、フロアパネルと、前記ドア開閉ユニットのケースを上方から覆い、前記フロアパネルと前記ロッカーとに跨るフロアステップパネルとを備えており、
前記アクチュエータの出力軸を覆うハウジングが前記フロアステップパネルの開口を通って前記ロッカー内の前記ドア開閉ユニットのケースに接続され、前記アクチュエータの出力軸が前記ハウジングから突出して前記ドア開閉ユニットのケース内の回転体に連結される構成であり、
前記アクチュエータのハウジングには、前記フロアステップパネルの開口に通されて、前記ドア開閉ユニットのケースと嵌合する筒状部と、前記筒状部に対して径方向外側に張り出すフランジ部とが設けられており、
前記アクチュエータのハウジングのフランジ部と前記フロアステップパネルの開口周縁間が第1のシール材によりシールされている車両のスライドドア開閉装置の設置構造。 - スライドドアを開閉方向に移動させるドア開閉ユニットが車両ボディのスライドドア開口部の下縁部を形成するロッカー内に設置され、前記ドア開閉ユニットを駆動させるアクチュエータが車室内のフロア上に設置される車両のスライドドア開閉装置の設置構造であって、
前記アクチュエータの出力軸を覆うハウジングが前記フロアの開口を通って前記ロッカー内の前記ドア開閉ユニットのケースに接続され、前記アクチュエータの出力軸が前記ハウジングから突出して前記ドア開閉ユニットのケース内の回転体に連結される構成であり、
前記アクチュエータのハウジングには、前記フロアの開口に通されて、前記ドア開閉ユニットのケースと嵌合する筒状部と、前記筒状部に対して径方向外側に張り出すフランジ部とが設けられており、
前記ハウジングのフランジ部には、前記ドア開閉ユニットのケースに固定される固定部が設けられており、
前記ハウジングのフランジ部と前記フロアの開口周縁間が前記筒状部及び前記固定部を囲む第1のシール材によりシールされている車両のスライドドア開閉装置の設置構造。 - 請求項1又は請求項2のいずれかに記載された車両のスライドドア開閉装置の設置構造であって、
前記ハウジングの筒状部の先端面には、前記アクチュエータの出力軸が突出する軸穴が形成されて、前記軸穴から突出した前記出力軸の先端部が前記ドア開閉ユニットのケース内に収納された回転体の中心円筒部に挿入固定されており、
前記回転体の中心円筒部の軸方向における端部が前記ハウジングの筒状部の軸穴に挿入されている車両のスライドドア開閉装置の設置構造。 - スライドドアを開閉方向に移動させるドア開閉ユニットが車両ボディのスライドドア開口部の下縁部を形成するロッカー内に設置され、前記ドア開閉ユニットを駆動させるアクチュエータが車室内のフロア上に設置される車両のスライドドア開閉装置の設置構造であって、
前記アクチュエータの出力軸を覆うハウジングが前記フロアの開口を通って前記ロッカー内の前記ドア開閉ユニットのケースに接続され、前記アクチュエータの出力軸が前記ハウジングから突出して前記ドア開閉ユニットのケース内の回転体に連結される構成で、
前記フロアの開口周縁と前記アクチュエータのハウジング間がシールされており、
前記アクチュエータの出力軸が突出する前記ハウジングの軸穴の周縁と、前記出力軸が連結される前記ドア開閉ユニットの回転体における中心円筒部の周縁間が第2のシール材によりシールされている車両のスライドドア開閉装置の設置構造。
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