JP6823578B2 - 付加硬化型シリコーン組成物、硬化物、光学素子 - Google Patents
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Description
(R1 3SiO1/2)a(R2R1 2SiO1/2)b(R2R1SiO)c(R1 2SiO)d(R2SiO3/2)e(R1SiO3/2)f(SiO4/2)g ・・・(1)
(式中、R1はアルケニル基を含まない同種又は異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基であり、全R1の少なくとも10モル%はアリール基であり、R2はアルケニル基である。但し、a、b、c、d、e、f、gはそれぞれ、a≧0、b>0、c≧0、d≧0、e≧0、f≧0及びg≧0を満たす数であり、但し、e+f+g>0であり、かつ、a+b+c+d+e+f+g=1を満たす数)であって、前記平均組成式(1)における(R2R1 2SiO1/2)単位として、一分子中に少なくとも下記式(2)で表されるシロキサン単位を二つ以上有するオルガノポリシロキサン、
(A−2)下記式(3)で表される直鎖状オルガノポリシロキサン:質量比(A−1):(A−2)が100:0〜50:50となる量(但し、(A−2)成分は0質量部より多い)。
(B)下記式(4)で表されるシロキサン単位を一分子中に少なくとも二つ以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(A−1)及び(A−2)成分中のケイ素原子結合アルケニル基1個に対して(B)成分中のケイ素原子結合水素原子の数が、0.1〜5.0個となる量
(C)白金族金属を含むヒドロシリル化触媒
を含む付加硬化型シリコーン組成物を提供する。
(R1 3SiO1/2)a(R2R1 2SiO1/2)b(R2R1SiO)c(R1 2SiO)d(R2SiO3/2)e(R1SiO3/2)f(SiO4/2)g ・・・(1)
(式中、R1はアルケニル基を含まない同種又は異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基であり、全R1の少なくとも10モル%はアリール基であり、R2はアルケニル基である。但し、a、b、c、d、e、f、gはそれぞれ、a≧0、b>0、c≧0、d≧0、e≧0、f≧0及びg≧0を満たす数であり、但し、e+f+g>0であり、かつ、a+b+c+d+e+f+g=1を満たす数)であって、前記平均組成式(1)における(R2R1 2SiO1/2)単位として、一分子中に少なくとも下記式(2)で表されるシロキサン単位を二つ以上有するオルガノポリシロキサン、
(A−2)下記式(3)で表される直鎖状オルガノポリシロキサン:質量比(A−1):(A−2)が100:0〜50:50となる量(但し、(A−2)成分は0質量部より多い)。
(B)下記式(4)で表されるシロキサン単位を一分子中に少なくとも二つ以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(A−1)及び(A−2)成分中のケイ素原子結合アルケニル基1個に対して(B)成分中のケイ素原子結合水素原子の数が、0.1〜5.0個となる量
(C)白金族金属を含むヒドロシリル化触媒
を含む付加硬化型シリコーン組成物である。
本発明の付加硬化型シリコーン組成物は、下記の(A−1)、(A−2)、(B)、及び(C)成分を含有するものである。以下、各成分について詳細に説明する。
(A−1)成分は下記平均組成式(1)で表される分岐状オルガノポリシロキサン
(R1 3SiO1/2)a(R2R1 2SiO1/2)b(R2R1SiO)c(R1 2SiO)d(R2SiO3/2)e(R1SiO3/2)f(SiO4/2)g ・・・(1)
(式中、R1はアルケニル基を含まない同種又は異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基であり、全R1の少なくとも10モル%はアリール基であり、R2はアルケニル基である。但し、a、b、c、d、e、f、gはそれぞれ、a≧0、b>0、c≧0、d≧0、e≧0、f≧0及びg≧0を満たす数であり、但し、e+f+g>0であり、かつ、a+b+c+d+e+f+g=1を満たす数)であって、前記平均組成式(1)における(R2R1 2SiO1/2)単位として、一分子中に少なくとも下記式(2)で表されるシロキサン単位を二つ以上有する。
(A−2)成分は、下記式(3)で表され、主鎖が側鎖にフェニル基を持つ単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がビニル基とフェニル基を含有する、トリオルガノシロキシ基で封鎖されたジオルガノポリシロキサンである。
(B)成分は、(A−1)及び(A−2)成分とヒドロシリル化反応を起こし、架橋剤として作用する、下記式(4)で表されるシロキサン単位を少なくとも一分子中に二つ以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。これを有することで、(B)成分を含むシリコーン組成物の硬化物に高硬度と高い耐硫化性を付与することが可能となる。
R4 jHkSiO(4−j−k)/2 (7)
(式中、R4は、アルケニル基を含まない、互いに同一又は異種の非置換もしくは置換の、炭素原子数が好ましくは1〜12、より好ましくは1〜10、更に好ましくは1〜8の、ケイ素原子に結合した一価炭化水素基であり、(A−1)成分中のR1及び(A−2)成分中のR1’と同様のものが例示される。また、j及びkは、好ましくは0.7≦j≦2.1、0.001≦k≦1.0であり、かつ0.8≦j+k≦3.0を満たす正数であり、より好ましくは1.0≦j≦2.0、0.01≦k≦1.0であり、かつ1.55≦j+k≦2.5を満足する正数である。)
(C)成分の白金族金属を含むヒドロシリル化触媒は、付加反応触媒として働き、(A−1)及び(A−2)成分中のアルケニル基と(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子との付加反応を促進するものである。その具体例としては、白金、パラジウム、ロジウム等や塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸とオレフィン類、ビニルシロキサン又はアセチレン化合物との配位化合物、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム等の、白金族金属又はそれらの化合物が挙げられるが、特に好ましくは白金系化合物である。
上記の成分以外にも、本発明の組成物には樹脂に対する接着性を高めるために、接着性向上剤を添加してもよい。
また、本発明は、上記付加硬化型シリコーン組成物を硬化したものである硬化物を提供する。
さらに、本発明は、上記硬化物で封止されたものである光学素子を提供する。
表1に示す配合比で下記の各成分を混合し、付加硬化型シリコーン組成物を調製した。なお、表1において、部は質量部を示す。
(CH2=CH(CH3)(C6H5)SiO1/2)2((C6H5)2SiO)3.8(SiO2)4.3で表される分岐状シリコーンレジン
(A−2−a)(CH2=CH(CH3)(C6H5)SiO1/2)2((C6H5)2SiO)3で表される、粘度2,000mPa・sの直鎖状シリコーンオイル
(A−2−b)(CH2=CH(CH3)(C6H5)SiO1/2)2((C6H5)2SiO)で表される、粘度240mPa・sの直鎖状シリコーンオイル
(A−2−c)(CH2=CH(CH3)2SiO1/2)2((C6H5)2SiO)3で表される、粘度700mPa・sの直鎖状シリコーンオイル
白金触媒:六塩化白金酸と1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサンとの錯体を、白金含有量1.0質量%となるように粘度600mPasのジメチルオルガノポリシロキサンで稀釈したもの。
組成物を2mm厚になるよう型に流し込み、150℃×4時間の条件で硬化させた。硬化物のTypeD硬度をJIS K6253 に準拠して測定した。TypeD硬度50以上であれば、硬度が十分に高い材料と判断できる。
屈折率はATAGO製デジタル屈折系RX−5000を用いて、測定波長589nmの屈折率を25℃で測定した。屈折率が1.5以上であれば、十分に高屈折の材料となる。
LED用パッケージ基板として、光半導体素子を載置する凹部を有し、その底部に銀メッキされた第1のリードと第2のリードが設けられたLED用パッケージ基板[SMD5050(I−CHIUN PRECISION INDUSTRY CO.,社製)]、光半導体素子として、EV−B35A(SemiLEDs社製)を、それぞれ用意した。
組成物を所定のPKGに封入し、150℃×4時間の条件で硬化させた。次に100g瓶に硫黄粉末0.1gを入れ、樹脂を封入したPKGを入れたのちに密閉した。70℃×48時間後にPKGを取り出し、銀基板の色を目視観察することにより、耐硫化性とした。PKGの銀基板が黒く変色していれば×、変色していなければ○とし、○であれば耐硫化性が優れていることを示す。
組成物を外径100mmΦ、1mm厚になるように型に流し込み、150℃×4時間の条件で硬化させた。その硬化物をイリノイ社製 酸素透過率測定装置8000シリーズを用いて、酸素透過率を測定した。数値が低いほど、ガスバリア性に優れ、耐硫化性の高い材料となる。
組成物を2mm厚になるように型に流し込み、150℃×4時間の条件で硬化させた。その硬化物の波長400nmにおける透過率を測定した。80%以上であれば透明性が十分に高い材料となる。
組成物を2mm厚になるよう型に流し込み、150℃×4時間の条件で硬化させた。硬化物を180℃×100時間の条件下に暴露した後、波長400nmにおける透過率を測定した。初期の光透過率との差が小さいほど、耐熱変色性に優れた材料と評価される。
Claims (6)
- (A−1)下記平均組成式(1)で表される分岐状オルガノポリシロキサン
(R1 3SiO1/2)a(R2R1 2SiO1/2)b(R2R1SiO)c(R1 2SiO)d(R2SiO3/2)e(R1SiO3/2)f(SiO4/2)g ・・・(1)
(式中、R1はアルケニル基を含まない同種又は異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基であり、全R1の少なくとも10モル%はアリール基であり、R2はアルケニル基である。但し、a、b、c、d、e、f、gはそれぞれ、a≧0、b>0、c≧0、d≧0、e=0、f=0及びg>0を満たす数であり、但し、e+f+g>0であり、かつ、a+b+c+d+e+f+g=1を満たす数)であって、前記平均組成式(1)における(R2R1 2SiO1/2)単位として、一分子中に少なくとも下記式(2)で表されるシロキサン単位を二つ以上有するオルガノポリシロキサン、
(A−2)下記式(3)で表される直鎖状オルガノポリシロキサン:質量比(A−1):(A−2)が100:0〜50:50となる量(但し、(A−2)成分は0質量部より多い)。
(B)下記式(4)で表されるシロキサン単位を一分子中に少なくとも二つ以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:前記(A−1)成分及び(A−2)成分中のケイ素原子結合アルケニル基1個に対して前記(B)成分中のケイ素原子結合水素原子の数が、0.1〜5.0個となる量
(C)白金族金属を含むヒドロシリル化触媒
を含むことを特徴とする付加硬化型シリコーン組成物。 - 前記式(2)におけるR1及び前記式(3)におけるR1’がフェニル基又はメチル基であることを特徴とする請求項1に記載の付加硬化型シリコーン組成物。
- 前記(B)成分の配合量が、前記(A−1)及び前記(A−2)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基1個に対する前記(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子の数が1.0〜3.0個となる量であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の付加硬化型シリコーン組成物。
- 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の付加硬化型シリコーン組成物を硬化したものであることを特徴とする硬化物。
- 請求項5に記載の硬化物で封止されたものであることを特徴とする光学素子。
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